JP5248135B2 - 運動プログラム実施支援装置 - Google Patents

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本発明は、運動プログラムの効果的な実施を支援する運動プログラム実施支援装置に関し、特に、実施者に運動プログラムの実施内容の評価結果をフィードバックすることでその効果的な実施を支援する運動プログラム実施支援装置に関する。
近年、内臓脂肪の蓄積に起因する、糖代謝異常、脂質代謝異常、高血圧等の動脈硬化の危険因子が集積している状態(以下、「メタボリックシンドローム」という)と、狭心症や心筋梗塞等の虚血性心疾患との因果関係が注目されている。
メタボリックシンドロームを改善するための治療方法としては、主に、食事療法、薬物療法、運動療法が知られている。ここで、食事療法では、摂取カロリーを制限しかつ栄養バランスを改善して内臓脂肪の蓄積を解消することで、メタボリックシンドロームを改善する。又、薬物療法では、高血糖、高血圧、高中性脂肪血症等の個々の病態に対して薬物を処方することで、メタボリックシンドロームを改善する。一方、運動療法は、身体活動量を把握して、その身体活動量を徐々に増加させて内臓脂肪の蓄積を徐々に解消することで、メタボリックシンドロームを改善する。
ところで、運動療法は、内臓脂肪を減少させるための有効な手段であることから、メタボリックシンドロームの改善に対して有効であると共に、ダイエットに対しても有効である。又、この運動療法は、内分泌系を刺激してホルモンの分泌を促進するため、精神疲労及び気分障害等に対しても有効である。一方、この運動療法によれば、筋肉量が増大することで身体の基礎代謝量が上昇するので、食事療法を併用することなく、内臓脂肪の蓄積を解消することが可能になる。更に、この運動療法によれば、血流の改善、心肺機能の改善、免疫力の改善等、様々な効果が得られる。そのため、近年では、この運動療法を普及させるべく、DVDを媒体とするエクササイズプログラム(以下、「運動プログラム」という)が提供されている。
DVDを媒体とする運動プログラムは、そのDVDに記録されている映像及び音声のデータが再生装置により再生され、映像及び音声に合わせて実施者が身体を運動させることにより、所望の効果が得られるように構成されている。
例えば、実施者は、ディスプレイにインストラクターの屈伸運動が表示される場合、そのインストラクターの屈伸運動の態様に合わせて身体を屈伸運動させる。ここで、実施者は、インストラクターの動きが速い場合には早く、遅い場合には遅く、激しい場合には激しく、緩やかな場合には緩やかに、インストラクターの動きを再現するように運動する。この際、実施者は、インストラクターの助言を参考にしながら、インストラクターの動きをより一層忠実に再現するように運動する。このように、実施者は、インストラクターの運動の態様に合わせて身体を運動させることで、所望のカロリーを消費させる。これにより、実施者は、DVDを媒体とする運動プログラムが提供し得る所望の効果を得ることが可能になる。
しかしながら、かかるDVDを用いる運動療法を自宅において個人的に実施する場合には、再生装置により再生される映像及び音声を視覚的及び聴覚的に認識した後に身体を運動させるので、実際には、インストラクターの運動の態様を忠実に再現することは困難である。換言すれば、このDVDを用いる運動療法では、運動プログラムが正しく実施されているか否かが全く考慮されないため、インストラクターの運動の態様を忠実に再現することができていない場合には、その運動プログラムが提供し得る所望の効果を十分に得ることができない場合がある。
又、かかる運動療法では、例えば、インストラクターの助言が外国語であり、かつその助言の字幕解説或いは吹き替えがない場合、実施者は、運動プログラムの要点を正しく理解することができない。このような場合、実施者は、インストラクターの運動の態様を忠実に再現することが更に困難となる。
そこで、演技者が演技する基礎運動種目の関連運動に係る動画と、児童生徒が練習する基礎運動種目の関連運動に係るキャプチャーされた動画とを、所定のモニター画面の再生用窓内で比較することにより、関連運動を効果的に練習することができ、体育用具を使う基礎運動種目を児童生徒が段階的に習得できる基礎運動トレーニング支援装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−97927号公報
しかしながら、上記従来の提案においては、基礎運動トレーニング支援装置が、ビデオカメラ、ハードディスク、DVDドライブ、動画を再生可能な液晶ディスプレイ等の比較的高価な構成要素を具備する必要がある。そのため、上記従来の提案によっては、運動プログラムのデータが格納されたDVDが比較的安価に提供されるのに対して、それを効果的に実施するための運動プログラム実施支援装置を安価に提供することが困難となる。
又、上記従来の提案では、演技者が演技する基礎運動種目の関連運動と児童生徒が演技する基礎運動種目の関連運動とをモニター装置上で単に視覚的に比較するだけである。従って、上記従来の提案によっては、実施者が運動プログラムを正しく実施できているか否かを判定することは難しい。例えば、上記従来の提案では、運動プログラムを実施した際の運動内容(運動の強度、回数、方向等)を評価して、その評価結果を実施者にフィードバックすることはできない。よって、上記従来の提案によっても、インストラクターの運動の態様を忠実に再現することは難しい。そのため、運動プログラムが提供し得る所望の効果を十分に得ることができない場合がある。
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、特定の運動プログラムの実施内容を評価及びフィードバックしてその効果的な実施を支援する運動プログラム実施支援装置を安価に提供することを目的としている。
本願の発明者らは、特定の運動プログラムの実施内容を評価するための好適な手段について鋭意検討した結果、加速度センサを用いて把握した実施者の運動の強度、回数、方向等の情報と、インストラクターの理想的な運動の強度、回数、方向等の情報とを相互に比較することが有効であることを見出し、本発明を想到するに至った。
即ち、上記課題を解決するために、本発明に係る運動プログラム実施支援装置は、2軸または3軸方向の加速度を検出して対応する体動信号を出力する加速度検出部と、前記加速度検出部が出力する前記体動信号に基づき特定の運動プログラムの実施内容に係る運動の回数及び運動の強度を含む第1のデータを生成すると共に該特定の運動プログラムの理想的な実施内容に係る運動の回数及び運動の強度を含む第2のデータを記憶する制御部と、を備えた運動プログラム実施支援装置であって、前記第1のデータを生成するための複数の測定条件と複数の軸条件と複数の検出条件とを更に備え、前記制御部は、前記運動プログラム実施支援装置の装着位置に応じて前記複数の測定条件から所定の測定条件を選択し、前記特定の運動プログラムが備える運動類型に応じて前記複数の軸条件から所定の軸条件を選択し、前記特定の運動プログラムが備える運動類型に応じて前記複数の検出条件から所定の検出条件を選択し、前記選択した所定の測定条件と前記選択した所定の軸条件と前記選択した所定の検出条件と前記加速度検出部が出力する前記体動信号とに基づき前記第1のデータを生成し、前記生成する第1のデータと前記記憶する第2のデータとの比較に基づき前記特定の運動プログラムの実施内容を評価するように構成されている。
前記測定条件は、前記体動信号の測定感度及び測定ゲインからなり、前記検出条件は、運動内容に応じた前記体動信号を検出するための電圧条件及び時間条件からなるようにしてもよい。
かかる構成とすると、特定の運動プログラムの実施内容が評価されるので、実施者はその特定の運動プログラムを正しく実施したか否かを知ることが可能になる。
かかる構成とすると、特定の運動プログラムが備える運動類型に応じて複数の検出条件から所定の検出条件が選択されるので、特定の運動プログラムの実施内容を正確に評価することが可能になる。
かかる構成とすると、運動プログラム実施支援装置の装着位置に応じて複数の測定条件から所定の測定条件が選択されるので、特定の運動プログラムの実施内容を正確に評価することが可能になる。
かかる構成とすると、特定の運動プログラムが備える運動類型に応じて複数の軸条件から所定の軸条件が選択されるので、特定の運動プログラムの実施内容を正確に評価することが可能になる。
又、上記の場合、表示部を更に備え、前記制御部が、前記特定の運動プログラムの実施内容の評価結果を前記表示部に表示させる。
かかる構成とすると、特定の運動プログラムの実施内容の評価結果が表示部に表示されるので、実施者はその特定の運動プログラムを正しく実施したか否かを容易に知ることが可能になる。
この場合、前記制御部が、前記特定の運動プログラムの実施内容の評価結果に加えて消費カロリー及び運動強度の少なくとも何れかを前記表示部に更に表示させる。
かかる構成とすると、特定の運動プログラムの実施内容の評価結果に加えて消費カロリー及び運動強度の少なくとも何れかが表示部に更に表示されるので、実施者はその特定の運動プログラムの実施内容の評価結果に加えて消費カロリー及び運動強度の少なくとも何れかを更に知ることが可能になる。
又、上記の場合、運動プログラム実施支援装置が体組成測定機能及び歩数計機能の少なくとも何れかを更に備えている。
かかる構成とすると、運動プログラム実施支援装置が体組成測定機能及び歩数計機能の少なくとも何れかを更に備えているので、利便性に優れた運動プログラム実施支援装置を提供することが可能になる。
この場合、運動プログラム実施支援装置が、表示部を更に備え、前記制御部が、前記特定の運動プログラムの実施内容の評価結果に加えて、前記体組成測定機能による体組成情報、及び、前記歩数計機能による歩数情報の少なくとも何れかを前記表示部に更に表示させる。
かかる構成とすると、特定の運動プログラムの実施内容の評価結果に加えて、体組成測定機能による脂肪燃焼量、体脂肪率、内臓脂肪率、筋肉量等の体組成情報、及び、歩数計機能による歩数情報の少なくとも何れかが表示部に更に表示されるので、実施者は特定の運動プログラムの実施効果を更に知ることが可能になると共に、実施者自身の体の組成に関する情報をも知ることが可能になる。
本発明に係る運動プログラム実施支援装置の構成によれば、特定の運動プログラムの実施内容を評価及びフィードバックしてその効果的な実施を支援する運動プログラム実施支援装置を安価に提供することが可能になる。
又、本発明に係る運動プログラム実施支援装置の構成によれば、特定の運動プログラムの実施内容が評価されかつフィードバックされるので、実施者は、特定の運動プログラムを正しく実施したか否かを知ることができる。これにより、実施者は、インストラクターの運動の態様を忠実に再現するよう努力することが可能になる。つまり、実施者は、特定の運動プログラムが提供し得る所望の効果を十分に得ることができるように努力することが可能になる。その結果、実施者は、虚血性心疾患の原因となり得るメタボリックシンドロームを運動療法により効果的に改善することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置は、1軸方向以上の加速度を検出可能な加速度センサを本体に内蔵する運動プログラム実施支援装置であって、この内蔵する加速度センサの出力信号に基づき実施者の運動内容(運動の強度、回数、方向等)を適切に(間違いなく)検出するための検出プログラムを複数所有していることを、その第1の特徴として備えている。
ここで、この運動プログラム実施支援装置は、特定の運動プログラムが提供する運動内容に応じて複数所有する検出プログラムの中から最も適切な検出プログラムを適宜選択することを、その第2の特徴として備えている。
又、本発明の実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置は、特定の運動プログラムを実施した際の理想的な運動の強度、回数、方向等の情報(例えば、インストラクターの運動の強度、回数、方向等の情報)を予め記憶装置に記憶して、腰、腕、脚の少なくとも何れかに本体を装着させて特定の運動プログラムを実施させ、その理想的な運動に係る情報と実際に特定の運動プログラムを実施した際の運動に係る情報とを比較して、その特定の運動プログラムの実施内容を評価することを、その第3の特徴として備えている。
そして、本発明の実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置は、特定の運動プログラムを正しく実施したか否かを実施者に知らせるべく、特定の運動プログラムの実施内容の評価結果を実施者にフィードバックすることを、その第4の特徴として備えている。
以下、本発明を実施するための最良の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
先ず、本発明の実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置の外観及びその内部構成について説明する。
図1(a)は、本発明の実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置の外観を模式的に示す正面図である。又、図1(b)は、本発明の実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置の内部構成を模式的に示すブロック図である。
尚、図1(a)では、運動プログラム実施支援装置が生体インピーダンス方式による指式体組成測定機能、及び、歩数計の機能を内蔵する態様の外観を模式的に示している。ここで、体組成測定機能とは、身体の組成に係る情報を測定するための機能であって、例えば、脂肪燃焼量の測定機能、体脂肪率の測定機能、内蔵脂肪率の測定機能、筋肉量の測定機能等を含む。又、図1(a)では、後述する媒体装着部30に所定の媒体101(例えば、USBメモリ、SDカード、マイクロチップ等の媒体)が装着されている態様を模式的に示している。
図1(a)に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100は、運動プログラム実施支援機能の実行開始に係る所定の入力操作を適宜行うための入力部10と、運動プログラム実施支援機能の実行結果に係る所定の評価結果等を適宜表示するための表示部20と、運動プログラム実施支援機能の実行全般に係る所定の電子データを格納する所定の媒体101を装着するための媒体装着部30とを備えている。尚、この媒体装着部30には、上述したように、USBメモリ、SDカード、マイクロチップ等の所定の媒体101が装着される。
ここで、図1(a)に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100が備える入力部10は、運動プログラム実施支援機能と、指式体組成測定機能と、歩数計の機能とを適宜切り替えるためのモードボタン10aと、例えば指式体組成測定機能の実行に係る所定の入力操作及び決定操作を行うための操作ボタン10b,10c及び決定ボタン10dと、運動プログラム実施支援機能や指式体組成測定機能等の実行開始及び実行終了に係る所定の入力操作を行うための測定ボタン10eとを備えている。
尚、図1(a)に示すように、この運動プログラム実施支援装置100は、指式体組成測定機能のための電極100a〜電極100dを更に備えている。
一方、図1(b)に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100は、図1(a)に示す入力部10及び表示部20及び媒体装着部30に加えて、電源部40と、記憶部50aを具備する制御部50と、A/D変換部60と、加速度検出部70とを更に備えている。
ここで、図1(b)を参照しながら、運動プログラム実施支援装置100の各構成要素の詳細について順次説明すると、表示部20は、本実施の形態では、液晶表示パネル及びその駆動部(何れも図示せず)を備えている。ここで、駆動部は、制御部50が出力する画像信号を液晶表示パネルに対して適切な画像信号に変換する。そして、表示部20が備える駆動部は、その適切に変換された画像信号を、表示部20が備える液晶表示パネルに向けて出力する。すると、表示部20が備える液晶表示パネルは、その適切に変換された画像信号に応じた画像を表示する。例えば、表示部20が備える液晶表示パネルは、制御部50が出力する画像信号に基づき、実施者が特定の運動プログラムを正しく実施したか否かに係る評価結果を、点数及びメッセージにより表示する。尚、特定の運動プログラムの実施者は、この表示部20が備える液晶表示パネルに表示される点数及びメッセージを視認することにより、特定の運動プログラムを正しく実施したか否かに係る評価結果を認識する。これにより、実施者は、特定の運動プログラムを正しく実施したか否かを知る。尚、図1(b)に示すように、表示部20と制御部50とは、所定の配線により相互に電気的に接続されている。
又、運動プログラム実施支援装置100の入力部10を構成している、モードボタン10a、操作ボタン10b,10c、決定ボタン10d、測定ボタン10eは、本実施の形態では、円盤状の弾性部材及びシート状の導電性部材を備えている。ここで、これらのモードボタン10a、操作ボタン10b,10c、決定ボタン10d、測定ボタン10eでは、円盤状の弾性部材の裏面にシート状の導電性部材が固着されている。又、円盤状の弾性部材の外周部が、変形自在な連結部を備え、この連結部が運動プログラム実施支援装置100の筐体に連結されている。そして、この入力部10では、モードボタン10a、操作ボタン10b,10c、決定ボタン10d、測定ボタン10eの何れかのボタンが押圧されると、その押圧されたボタンが備える導電性部材により所定の閉回路が形成され、これにより、所定の入力操作が実行される。
具体的には、入力部10が備えるモードボタン10aを押圧することにより、運動プログラム実施支援装置100が備える運動プログラム実施支援機能と体組成測定機能と歩数計の機能とを適宜切り替えることが可能になる。又、同様にして、入力部10が備える操作ボタン10b,10cを押圧することにより、例えば、体組成測定機能に係る所定の入力操作(実施者の年齢、体重、身長等の情報を入力するための操作)を行うことが可能になる。又、同様にして、入力部10が備える決定ボタン10dを押圧することにより、操作ボタン10b,10cを押圧することにより設定した年齢等の情報を決定することが可能になる。更には、測定ボタン10eを押圧することにより、運動プログラム実施支援機能の開始及び終了、体組成測定機能の開始及び終了、歩数計の機能の開始及び終了に係る所定の入力操作(スタート/ストップ)を行うことが可能になる。尚、入力部10と制御部50とは、所定の配線により相互に電気的に接続されている。
又、運動プログラム実施支援装置100の電源部40は、例えば、一次(二次)電池及びそれを格納する格納部を備えている。ここで、実施者は、運動プログラム実施支援装置100を初めて利用する場合、電源部40が備える格納部に一次電池等を格納する。これにより、一次電池等から制御部50に向けて電力を供給可能な状態とされる。尚、電源部40から制御部50への電力の供給開始及び供給停止は、例えば、電源スイッチ(図示せず)を操作することにより適宜実行される。或いは、この電源部40から制御部50への電力の供給開始及び供給停止は、例えば、オートパワーON/OFF機能により適宜実行される。尚、電源部40と制御部50とは、所定の配線により相互に電気的に接続されている。
一方、この運動プログラム実施支援装置100が備える加速度検出部70は、本実施の形態では、抵抗式(ピエゾ抵抗効果を利用する形式)又は静電容量式の1軸加速度センサ及びその駆動回路を備えている。この1軸加速度センサは、実施者の変位部位(腕部、腰部、脚部)が変位する際に発生する1軸方向の加速度の強度に応じた電気信号(以下、この電気信号を「体動信号」という)を出力する。具体的には、実施者の腕部に運動プログラム実施支援装置100が装着された場合、加速度検出部70は、実施者の腕部が変位する際に発生する1軸方向の加速度の強度に応じた体動信号を出力する。ここで、この体動信号は、変位部位の加速度が大きい場合には大きい出力値(高電圧値)であって、変位部位の加速度が小さい場合には小さい出力値(低電圧値)となる。尚、1軸加速度センサとしては、抵抗式又は静電容量式の他に、ひずみゲージ式の1軸加速度センサや、MEMS技術により作製された1軸加速度センサを適用することができる。ここで、MEMS技術により作製された1軸加速度センサを適用する場合、その質量が小さいため加速度の検出感度は若干低下するが、劇的な小型化が可能になるため、運動プログラム実施支援装置100を小型化することが可能になる。
又、運動プログラム実施支援装置100のA/D変換部60は、A/D変換素子及びその駆動回路を備えている。このA/D変換部60が備えるA/D変換素子は、加速度検出部70が出力する体動信号(アナログ信号)を、制御部50において処理可能なデジタル信号に変換する。具体的には、このA/D変換素子では、標本化、量子化、符号化の各過程を経ることにより、加速度検出部70が出力する体動信号がそれに対応するデジタル信号に変換される。ここで、A/D変換部60では、量子化の過程において体動信号が離散的な値として表現されるため、微弱な体動信号に対しては誤差が発生する。又、量子化の過程においては、量子化雑音が発生する。そのため、好適なA/D変換部60を構成するためには、加速度検出部70の出力電圧値に適応する量子化ステップを有する適切なA/D変換素子を選定する必要がある。或いは、A/D変換部60に加速度検出部70の出力電圧を増幅する電圧増幅部を設けることにより、好適なA/D変換を実現することが可能になる。これにより、A/D変換部60において実用上影響のないA/D変換が可能となる。その結果、加速度検出部70が出力する体動信号に基づく運動プログラム実施支援機能を好適に実現することが可能になる。尚、A/D変換部60が備える駆動回路は、A/D変換素子の動作を補佐する。又、加速度検出部70とA/D変換部60とは所定の配線により相互に電気的に接続され、かつA/D変換部60と制御部50とは所定の配線により相互に電気的に接続されている。
又、運動プログラム実施支援装置100の媒体装着部30は、USBメモリ、SDカード、マイクロチップ等の媒体を装着するための媒体装着用スロットを備えている。この媒体装着用スロットは、USBメモリ、SDカード、マイクロチップ等の媒体を実施者が着脱自在な状態で、運動プログラム実施支援装置100の筐体における所定の位置に配設されている。ここで、本実施の形態では、この媒体装着部30の媒体装着用スロットにUSBメモリ、SDカード、マイクロチップ等の媒体が装着されると、オートパワーON機能により、その装着された媒体から制御部50の記憶部50aに向けて運動プログラム実施支援機能の実行に係る電子データが自動的に伝送される。尚、媒体装着部30と制御部50とは、所定の配線により相互に電気的に接続されている。
更に、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、記憶部50aとしての不揮発性メモリ(ROM)及び揮発性メモリ(RAM)と、中央演算処理装置(図示せず)とを備えている。そして、この制御部50は、電源部40から供給される直流電力を利用しかつそれを他の構成要素に適宜分配しながら、入力部10を介する運動プログラム実施支援機能の実行開始及び実行終了に係る所定の入力操作、媒体装着部30から伝送される運動プログラム実施支援機能の実行に係る各種電子データ、A/D変換部60から出力されるデジタル信号、及び、記憶部50aに記憶された所定の検出条件及び測定条件並びに評価条件等に基づき、運動プログラム実施支援装置100が有する所定の機能を適切に実現させるべく、その動作を適宜適切に制御する。ここで、制御部50が備える記憶部50aには、予め、運動プログラム実施支援装置100の装着位置に係る所定の測定条件と、運動プログラムが提供する運動パターンに対応する所定の検出条件と、運動プログラム実施支援機能に係る所定の評価条件とが記憶されている。又、この記憶部50aには、入力部10を介して入力される所定の情報、媒体装着部30から伝送される各種電子データ、及び、A/D変換部60から出力される電子データが、一時的に記憶される。尚、本実施の形態において、少なくとも制御部50は、指式体組成測定機能及び歩数計の機能を適宜制御するための制御部としても機能する。
次に、本発明の実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置の特徴的な動作について、図1乃至3及び図6,7を参照しながら説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置の特徴的な動作を模式的に示すフローチャートである。尚、図2では、運動プログラム実施支援装置の特徴的な動作を説明するために必要なステップのみを図示しており、その他のステップについては図示を省略している。
又、図3(a)は媒体装着部に装着される媒体が備える電子データの構成及びその内容を模式的に示す構成図であり、図3(b)は体動信号に基づき運動内容を適切に認識するために用いられる検出計画の構成及びその内容を模式的に示す構成図である。
又、図6は(a)は運動プログラム実施支援装置が予め備える装着位置に応じた測定条件の内容の一例を模式的に示す構成図であり、図6(b)は運動プログラム実施支援装置が予め備える運動パターンに応じた検出条件の内容の一例を模式的に示す構成図であり、図6(c)は運動プログラム実施支援装置が予め備える運動内容に対する評価条件の内容の一例を模式的に示す構成図である。
更に、図7(a)及び(b)は腰部及び腕部において検出される腕部振動運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートであり、図7(c)及び(d)は各々腰部において検出される膝部上下運動時及び腹筋運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートであり、図7(e)及び(f)は上下方向及び左右方向において検出される胴体の左右揺動運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートである。尚、図7(a)乃至図7(f)は、特定の運動プログラムを実際に実施した場合にオシロスコープにより検出された体動信号であって、横軸は時間軸を表しており、縦軸は出力電圧軸を表している。
図1,2に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100を使用する場合、実施者は、先ず、運動プログラム実施支援装置100の媒体装着部30にSDカード等の適切な媒体101を装着する(ステップS1)。これにより、オートパワーON機能によって運動プログラム実施支援装置100が起動されて、SDカード等の適切な媒体101に格納された各種電子データが、運動プログラム実施支援装置100の制御部50が備える記憶部50aに格納される(ステップS2)。
ここで、図2に示すように、媒体装着部30に装着される媒体101は、予め、特定の運動プログラムの具体的な運動内容が電子データ化された運動プログラムデータaと、特定の運動プログラムを実施した際の理想的な運動内容が電子データ化された評価用基準データbと、運動プログラム実施支援装置100を装着すべき適切な装着位置を指定するための装着位置データcとを備えている。そして、評価用基準データbは、装着位置データcが指定する所定の装着位置において予め取得したインストラクター等の理想的な運動内容の3次元の電子データとされている。
具体的には、図3(a)に示すように、SDカード等の媒体101は、名称データと装着位置データとからなるヘッダを備えている。ここで、このヘッダに所属する装着位置データは、図2に示す装着位置データcに相当する。又、この媒体101は、運動パターンP1と参照基準R1と継続時間C1とからなる第1のデータと、運動パターンP2と参照基準R2と継続時間C2とからなる第2のデータと、運動パターンPnと参照基準Rnと継続時間Cnとからなる第nのデータとからなるデータ本体を備えている。ここで、データ本体の第1〜nのデータにおける運動パターンP1〜Pn及び継続時間C1〜Cnにより、図2に示す運動プログラムデータaが構成されている。又、参照基準R1〜Rn及び継続時間C1〜Cnにより、図2に示す評価用基準データbが構成されている。
ここで、評価用基準データbの内容について更に説明すると、この評価用基準データbは、特定の運動プログラムに係る媒体101の製造前、予め選定した特定のインストラクター又は複数人の上級者に本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100を適切に装着させた上でその特定の運動プログラムを理想的に実施させて、その実施の際に、運動の強度、運動の回数、運動の方向等(つまり、運動内容)の理想的なデータを3次元的に取得することにより、予め適切に作成される。つまり、特定の運動プログラムを実施した場合には、運動の強度はこの程度であり、運動の回数はこの程度であるという理想的な値を予め把握しておく。
例えば、特定のインストラクターに体を1分間左右方向に揺動させるという運動プログラムを実施させた結果、約1秒間に1回の頻度でX軸方向に+0.2V以上の電位が1分間に渡り定期的に発生したとすると、このインストラクターの特徴的なデータを理想的なデータとして取得することにより、評価用基準データbを作成する。つまり、かかる運動プログラムを実施者に1分間継続させる場合には、「約1秒間に1回の頻度でX軸方向に+0.2V以上の電位が1分間に渡り継続することが理想的な運動内容である」という評価用基準データbを、制御部50の記憶部50aに記憶させることになる。ここで、この理想的なデータとしては、基本的には、特定のインストラクターが特定の運動プログラムを複数回実施して得た平均的なデータ、或いは、複数人の上級者が特定の運動プログラムを実施して得た平均的なデータを採用する。そして、この理想的でありかつ平均的なデータ群を経時的に配列することにより、評価用基準データbとして、SDカード等の適切な媒体101に予め格納する。
尚、本実施の形態では、SDカード等の媒体101が、運動プログラムデータa、評価用基準データb、装着位置データc等の電子データを備え、これらの電子データが媒体101から制御部50の記憶部50aに転送される形態としているが、このような形態に限定されることはない。例えば、所定の記憶ユニットが運動プログラム実施支援装置100の内部に設けられ、そこに運動プログラムデータa、評価用基準データb、装着位置データc等の電子データが予め記憶されている形態としてもよい。この場合、実施者は、表示部20の表示を参照しながら、実施を希望する特定の運動プログラムを選択する。これにより、制御部50は、所定の記憶ユニットからその記憶部50aに、運動プログラムデータa、評価用基準データb、装着位置データc等の電子データを読み込むよう制御する。
さて、ステップS2において、運動プログラム実施支援装置100の媒体装着部30に適切な媒体101が装着され、運動プログラム実施支援装置100がオートパワーON機能により起動され、その媒体101から運動プログラムデータaと評価用基準データbと装着位置データcとが制御部50の記憶部50aに読み込まれると、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、記憶部50aに読み込んだ装着位置データcに基づき、表示部20に適切な装着位置(腕部、腰部、脚部等)に関する視認可能な情報を表示させる(ステップS3)。実施者は、表示部20に表示される装着位置を目視により確認した後、その表示された装着位置に運動プログラム実施支援装置100を適切に装着する。
ここで、運動プログラム実施支援装置100の適切な装着位置に関して説明する。
図7(a)及び(b)は腰部及び腕部において検出される腕部振動運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートであるが、この運動の際には、「腕部を振動させる際には腰部を振動させない」という条件が付けられている。そして、このような運動を実施する場合、当然ではあるが、図7(a)に示すように運動プログラム実施支援装置100を腰部に装着しても、腰部を振動させないため、有効な体動信号を得ることはできない。しかしながら、このような運動を実施する場合、図7(b)に示すように運動プログラム実施支援装置100を腕部に装着すれば、有効な体動信号を得ることができる。従って、特定の運動プログラムを実施する場合には、その特定の運動プログラムが提供する運動パターンを考慮して、運動プログラム実施支援装置100の装着位置を特定する必要がある。そこで、本実施の形態では、運動プログラム実施支援装置100の制御部50が、記憶部50aに読み込んだ装着位置データcに基づき、表示部20に適切な装着位置に関する情報を表示させる。
尚、特定の運動プログラムが提供する運動パターンによっては、運動プログラム実施支援装置100の装着位置を経時的に変更する必要が生じる場合もあり得る。或いは、特定の運動プログラムによっては、運動プログラム実施支援装置100の装着位置を特に指定する必要がない場合もあり得る。このような場合、実施者は、運動プログラム実施支援装置100の装着位置を経時的に変更させるか、或いは、運動プログラム実施支援装置100を任意の位置に装着する。
又、本実施の形態では、運動プログラム実施支援装置100の表示部20に適切な装着位置が表示される形態を例示するが、このような形態に限定されることはない。例えば、DVD等の媒体が運動プログラム実施支援装置100の適切な装着位置に係る情報を予め備え、その装着位置がディスプレイに表示される形態としてもよい。或いは、運動プログラム実施支援装置100の適切な装着位置が、DVD等の媒体の取扱説明書に記載されている形態としてもよい。かかる構成としても、本実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
次いで、ステップS3において運動プログラム実施支援装置100の適切な装着位置が表示されると、制御部50は、その適切な装着位置に適応する体動信号の最適な測定条件を選択する(ステップS4)。これにより、運動プログラム実施支援装置100の制御部50では、その装着位置に適応する所定の測定条件(例えば、測定感度、測定ゲイン)が適切に設定される。ここで、この最適な測定条件の選択は、一般的に腕部の振幅は腰部及び脚部の振幅よりも大きいため、運動プログラム実施支援装置100の装着位置により体動信号の振幅が大きく相違することを防ぐためである。又、図2に示すように、本実施の形態では、予め、運動プログラム実施支援装置100の装着位置に適応する複数の測定条件eが、その制御部50が備える記憶部50aに記憶されている。
具体的には、図6(a)に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100では、その装着位置が腰部である場合には測定感度をHとしかつ測定ゲインをHとする体動信号の測定条件eが、制御部50の記憶部50aに記憶されている。又、本実施の形態では、図6(a)に示すように、その装着位置が上腕部である場合には測定感度をLとしかつ測定ゲインをLとする体動信号の測定条件eが、その装着位置が下腕部である場合には測定感度をMとしかつ測定ゲインをMとする体動信号の測定条件eが、制御部50の記憶部50aに記憶されている。更に、本実施の形態では、同様にして、その装着位置が上脚部である場合には測定感度をMとしかつ測定ゲインをHとする体動信号の測定条件eが、その装着位置が下脚部である場合には測定感度をLとしかつ測定ゲインをMとする体動信号の測定条件eが、制御部50の記憶部50aに記憶されている。尚、測定感度H,M,Lはこの順で測定感度が低下することを意味しており、測定ゲインH,M,Lはこの順で測定ゲインが低下することを意味している。このように、運動プログラム実施支援装置100の装着位置に応じて測定条件を適宜選択することにより、制御部50において取り扱われる体動信号の振幅が所定の範囲内の振幅に制限されるので、特定の運動プログラムの実施内容を適切に評価することが可能になる。
一方、ステップS3において運動プログラム実施支援装置100の適切な装着位置が表示されると、制御部50は、ステップS4の実行と並行して、特定の運動プログラムが提供する個々の運動パターンに適応する体動信号の最適な検出条件dを選択する(ステップS5)。ここで、この最適な検出条件dの選択は、制御部50が運動プログラムデータaを参照することにより実施される。これにより、運動プログラム実施支援装置100の制御部50では、その個々の運動パターンに適応する最適な所定の検出条件(例えば、電圧条件、時間条件)が適切に選択される。ここで、この最適な検出条件dの選択は、加速度検出部70の出力信号に基づき実施者の運動内容(運動の強度、回数、方向等)を適切にかつ間違いなく認識するために実施される。そのため、本実施の形態では、図2に示すように、予め、特定の運動プログラムが提供する個々の運動パターンに適応する複数の検出条件dが、その制御部50が備える記憶部50aに記憶されている。
具体的には、図6(b)に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100では、特定の運動プログラムが提供する運動パターンがP1である場合には電圧条件V1を−0.2V≧V1≧+0.2Vとしかつ時間条件T1を0.5s≦T1≦1.5sとする体動信号の検出条件dが、制御部50の記憶部50aに記憶されている。又、本実施の形態では、図6(b)に示すように、特定の運動プログラムが提供する運動パターンがP2である場合には電圧条件V2を−1.5V≧V2≧+1.5Vとしかつ時間条件T2を1.5s≦T2≦2.5sとする体動信号の検出条件dが、制御部50の記憶部50aに記憶されている。更に、本実施の形態では、同様にして、特定の運動プログラムが提供する運動パターンがPnである場合には電圧条件VnをVn≧+0.4Vとしかつ時間条件TnをTn≧4.0sとする体動信号の検出条件dが、制御部50の記憶部50aに記憶されている。このように、特定の運動プログラムが提供する個々の運動パターンに応じて検出条件を適切に選択することにより、制御部50において取り扱われる体動信号が適切にかつ間違いなく検出されるので、特定の運動プログラムの実施内容を適切に評価することが可能になる。
ここで、特定の運動プログラムが提供する個々の運動パターンに応じて最適な検出条件を選択する必要性について説明する。
図7(c)及び(d)は各々腰部において検出される膝部上下運動時及び腹筋運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートであるが、一般的に、膝部上下運動は比較的速い運動となり、腹筋運動は比較的遅い運動となる。この場合、比較的速い運動である膝部上下運動の波形では、その波形のピークが明確に検出されるため、膝部上下運動の実施回数を認識するためには、その検出される波形のピークを単にカウントすればよい。従って、比較的速い運動である膝部上下運動の実施回数を適切に検出するためには、膝部上限運動の際に検出される波形のピークを単にカウントする検出条件dを選択すればよい。しかしながら、比較的遅い運動である腹筋運動の波形では、その波形のピークが大小複数検出されるため、その大小複数検出される波形のピークを単純にカウントするのでは、腹筋運動の実施回数を正確に認識することができない。図7(d)を参照すれば、実施者は実際には腹筋運動を5回だけ実施しているのに対して、その腹筋運動の際に検出される波形のピーク部分(頂点付近)を詳細に観察すると、微弱な振動波形が複数観察される。よって、これらの微弱な振動波形のピークをもカウントするのでは、腹筋運動の実施回数を正確に認識することができない。そこで、比較的遅い運動が実施される場合には、その運動の際に検出される波形のピークを単にカウントする検出条件dを選択するのではなく、ゆっくりとした大きな波形を1回とカウントする検出条件dを選択する。
例えば、図7(c)は、2秒以内に1回の割合で右膝を上げ下げした場合の体動信号である。かかる膝部の上下運動を実施する場合、先ず膝部を上げた際に正の方向に電位が発生して、次いで膝部を下げた際に負の方向に電位が発生する。そして、静止状態で正負の中間の電位を示すため、基本的には、この膝部上下運動の際に検出される体動信号はサインカーブとなる。ここで、膝部を上げた際には、必ず、正の方向に1つの大きな体動信号が示されている。従って、このような動作の場合、例えば「±0.2V以上の電位差を確認した場合に1回の動作とみなす」、又は、「0.2V以上の正の電位を確認した場合に1回の動作とみなす」というような検出条件dを選択する。
一方、図7(d)は、約4秒間に1回の割合で腹筋運動を実施した場合における体動信号である。かかる腹筋運動を実施する場合、身体を床から起こし始めたときに約0.4Vの電位が発生して、身体が起き上がっているときには約0.4Vの電位を維持して、その後、身体を下げ始めたときに負の電位が発生するが、身体が床に着いているときの電位をゼロとみなすと、負の方向への電位は認められないことになる。このような腹筋運動の場合、検出される体動信号は周期性パルスに類似する電気信号となる。従って、このような動作の場合、例えば「パルス波形を確認した場合に1回の動作とみなす」というような検出条件dを選択する。
このように、運動療法として特定の運動プログラムを利用する場合、その特定の運動プログラムには、緩やかな動作や俊敏な動作、或いは、ダイナミックな動作等、様々な動作が含まれている。従って、特定の運動プログラムを実施する際に逐次検出される波形の状態は、歩行運動を実施する場合よりも複雑である。そのため、特定の運動プログラムが提供する個々の運動パターンに適応する複数の検出条件dを備え、その特定の運動プログラムが提供する個々の運動パターンに応じて最適な検出条件dを選択する必要が生じる。これにより、様々な種類の運動プログラムに対応することが可能になる。
そして、図2に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100では、ステップS5において個々の運動パターンに応じた最適な検出条件が適切に選択されると、制御部50により、特定の運動プログラムの実施に係る運動内容を適切にかつ連続的に認識するための経時的な検出計画が作成される(ステップS6)。
具体的には、図3(b)に示すように、本実施の形態に係る検出計画は、電圧条件V1と時間条件T1と継続時間C1とならなる第1の計画と、電圧条件V2と時間条件T2と継続時間C2とならなる第2の計画と、電圧条件Vnと時間条件Tnと継続時間Cnとならなる第nの計画とで構成される計画本体を備えている。ここで、計画本体の第1〜nの計画における電圧条件V1〜Vn及び時間条件T1〜Tnは、ステップS5において選択された、運動パターンP1〜Pnに対応する検出条件に相当する。又、計画本体の第1〜nの計画における継続時間C1〜Cnは、媒体101が備えるデータ本体の第1〜nのデータにおける継続時間C1〜Cnに相当する。このように、本実施の形態では、検出される体動信号に基づき運動内容を適切に認識するために、媒体101が備えるデータ本体に合わせて、経時的な検出計画が作成される。
さて、ステップS4において適切な測定条件が選択されると共に、ステップS5において適切な検出条件が選択されかつステップS6において特定の運動プログラムの実施に係る検出計画が作成されると、制御部50は、特定の運動プログラムが開始されたか否かを判定する前の待機状態となるように制御する。そして、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、実施者により特定の運動プログラムの再生が開始されると同時に測定ボタン10eが押圧されて、運動プログラム実施支援機能の実行に係る体動信号の検出開始を認識すると(ステップS7でYES)、加速度検出部70が出力して、A/D変換部60が変換する体動信号の検出を開始する(ステップS8)。この際、制御部50は、経時的に検出される実施者の体動信号を、その記憶部50aに逐次記憶させる。
ここで、本実施の形態では、ステップS5において、複数の検出条件の中から適切な検出条件が予め選択されている。そして、本実施の形態では、ステップS6において、その予め選択された適切な検出条件が用いられて、実施者の運動内容(運動の強度、回数、方向等)を適切に検出するための経時的な検出計画が予め作成されている。そのため、図2に示すステップS8では、実施者の運動内容に応じた体動信号が、ステップS6において作成された検出計画に従い、経時的に適切に検出される。
又、本実施の形態では、実施者が測定ボタン10eを押圧することにより、体動信号の検出が開始される形態としているが、このような形態に限定されることはない。例えば、特定の運動プログラムの再生を開始して、実施者が特定の運動プログラムを実施して得られる最初の体動信号から自動的に整合(同期)を取ることも可能である。つまり、制御部50がA/D変換部60の出力電圧に変化が発生したことを認識した時点を、特定の運動プログラムが開始された時点と見なすことも可能である。かかる形態とすれば、実施者が測定ボタン10eを押圧する必要が解消されるので、利便性に優れた運動プログラム実施支援装置100を提供することが可能になる。
このように、本実施の形態では、実際に特定の運動プログラムを開始すると共に、その開始を運動プログラム実施支援装置100の制御部50に告知しなければならない。これは、記憶部50aに記憶している評価用基準データbと実際の運動内容との整合を取るために重要なステップである。そして、かかる整合操作は、実施者が測定ボタン10eを押圧することによってもよく、或いは、体動信号に基づき自動的に整合を取ることも可能である。尚、本実施の形態において、基本的には、運動プログラムを実施者自らが測定ボタン10eを押圧して運動プログラム実施支援機能を開始させることが、最も容易にかつ正確に整合を取ることができる形態である。又、後述のように、特定の運動プログラムの終了についても、その開始の場合と同様にして、実施者自らが測定ボタン10eを再押圧することが、運動プログラム実施支援装置100の制御部50に最も容易に運動プログラムの終了を伝える形態となる。尚、これらの形態の他、何れの実施者が実施しても特長のある動作パターンを認識することで、特定の運動プログラムの開始を認識する形態とすることも可能である。
尚、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、実施者により測定ボタン10eが押圧されず、運動プログラム実施支援機能の実行に係る体動信号の検出開始を認識しない場合(ステップS7でNO)、測定ボタン10eが押圧されたか否かの判定を繰り返し実行する。
次いで、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、実施者により特定の運動プログラムの終了に伴い測定ボタン10eが再押圧され、運動プログラム実施支援機能の終了に係る体動信号の検出終了を認識すると(ステップS9でYES)、ステップS8において検出された実施者の運動内容と、媒体101が提供した運動プログラムデータa及び評価用基準データbとの比較及び評価を実行する(ステップS10)。この際、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、媒体101が提供した運動プログラムデータa及び評価用基準データbを記憶部50aから呼び出し、それらのデータを適宜使用可能な状態となるように制御する。又、この際、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、ステップS8において検出した実施者の運動内容の電子データを記憶部50aから呼び出し、その電子データを適宜使用可能な状態となるように制御する。そして、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、記憶部50aに予め記憶した所定の評価条件fを呼び出し、この呼び出した所定の評価条件fを参照しながら、特定の運動プログラムの実施に係る実施者の運動内容を適切に評価する。
尚、運動プログラム実施支援装置100の制御部50は、実施者により測定ボタン10eが再押圧されず、運動プログラム実施支援機能の実行に係る体動信号の検出終了を認識しない場合(ステップS9でNO)、測定ボタン10eが再押圧されたか否かの判定を繰り返し実行する。
ここで、ステップS10における、実施者の運動内容の比較及び評価方法について、具体的に説明する。
図6(c)は、運動プログラム実施支援装置100が予め備える運動内容に対する評価条件の内容の一例を模式的に示す構成図である。
本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100では、基本的には、記憶部50aに予め記憶された評価用基準データb(例えば、運動プログラム実施支援装置100の装着位置に応じたインストラクターの理想的な運動の強度、回数、方向等)と、実際に検出された実施者の運動の強度、回数、方向等とを相互に比較することで、実施者の運動内容を適切に評価する。ここで、この実施者の運動内容の評価結果は、点数、若しくは、5段階程度の基準により表現される。そして、何れの場合であっても、実施者の運動内容について「運動の回数が少なければ減点」又は「力が入っていない運動であれば減点」というように点数により評価して、その特定の運動プログラムを正しく実施したか否かに係る評価結果を実施者に通知する。
例えば、本実施の形態では、特定の運動プログラムの終了後、運動プログラム実施支援装置100の記憶部50aに記憶されている評価用基準データb(理想的な体動信号)と実際に検出された実施者の体動信号とを照らし合わせ、特定の運動プログラムの実施内容の評価が行われる。ここで、運動内容の評価は基本的には点数方式により実施され、その点数に基づき「非常に良い運動でした」等の判定が行われる。ここで、点数の付け方に関して、採点は運動回数(体動信号の発生回数)、運動ペース(体動信号の発生間隔)、運動強度(体動信号(電位)の大きさ)等により行われる。
より具体的には、図6(c)に示すように、特定の運動プログラムを実施した際の運動回数に関しては、理想的な運動回数と実際に特定の運動プログラムを実施した際の運動回数との差ΔNが3回以内であれば70点とし、ΔNが5回以内であれば60点とし、ΔNがそれ以上であれば50点とする。又、特定の運動プログラムを実施した際の運動ペースに関しては、理想的な動作と実際に特定の運動プログラムを実施した際の動作との間隔の標準偏差σが0.5未満であれば10点とし、σが1.0未満であれば5点とし、σがそれ以上であれば0点とする。又、特定の運動プログラムを実施した際の運動強度に関しては、理想的な運動強度と実際に特定の運動プログラムを実施した際の運動強度との電位差ΔS(平均値)が0.4V以上であれば5点とし、ΔS(平均値)が0.4V未満であれば10点とし、ΔS(平均値)が0.2V未満であれば20点とする。そして、このような採点方式に基づき採点した結果、合計点数が80点以上であれば「非常に良い運動でした」と評価する。又、合計点数が70点以上80点未満であれば、「良い運動でした」と評価する。一方、合計点数が60点以上70点未満であれば、「頑張りましょう」と評価する。或いは、合計点数が70点未満である場合には「頑張りましょう」と評価し、合計点数が70点以上80点未満である場合には「まあまあ良い運動でした」と評価し、合計点数が80点以上90点未満である場合には「良い運動でした」と評価し、合計点数が90点以上である場合には「非常に良くできました」と評価する。仮に、理想的な運動の回数と実際に特定の運動プログラムを実施した場合の運動の回数との差ΔNが4回であり、理想的な動作と実際に特定の運動プログラムを実施した際の動作との間隔の標準偏差σが0.47秒であり、かつ理想的な運動強度と実際に特定の運動プログラムを実施した際の運動強度との電位差ΔS(平均値)が0.33Vであった場合には、合計の点数が80点となるので、「非常に良い運動でした」という評価結果になる。
ここで、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100では、ディスプレイに表示されるインストラクター等の運動と実施者の運動との間の同期ずれについても、評価の対象とすることができる。かかる構成とすると、特定の運動プログラムを理想的に実施できたか否かを、より一層適切に評価することが可能になる。
尚、最近の運動プログラムでは、「1回の運動プログラムの実施により1500キロカロリーのエネルギーを消費することができる」等と記載されている場合が多い。このような場合、例えば合計点数が70点以上であれば特定の運動プログラムを正しく遂行したと判定して、「消費カロリーは1500キロカロリーです」等といった付加情報を提供することも可能になる。又、このような場合には、特定の運動プログラムの実施時間や体動信号の発生回数から、消費カロリー、Mets(運動の強度を示す単位)、脂肪燃焼量等といった一連の運動情報をも提供することが可能になる。
そして、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100では、ステップS10において実施者の運動内容の比較評価が行われると、その評価の結果が表示部20に表示される(ステップS11)。
例えば、上述したように、理想的な運動の回数と実際に特定の運動プログラムを実施した場合の運動の回数との差ΔNが4回であり、理想的な動作と実際に特定の運動プログラムを実施した際の動作との間隔の標準偏差σが0.47秒であり、かつ理想的な運動強度と実際に特定の運動プログラムを実施した際の運動強度との電位差ΔSが0.33Vであった場合には、合計の点数が80点となり、「非常に良い運動でした」という評価結果が得られる。従って、かかる場合には、運動プログラム実施支援装置100の表示部20には「非常に良い運動でした」というメッセージが表示される。又、必要に応じて、運動プログラム実施支援装置100の表示部20には、消費カロリー、Mets、脂肪燃焼量等の所望の情報が表示される。実施者は、運動プログラム実施支援装置100の表示部20に表示されるメッセージ等を視認することにより、特定の運動プログラムを正しく実施できたか否か等を適切に認識する。
以上、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100の構成によれば、比較的安価な構成要素を利用して運動プログラム実施支援装置100を構成することができるので、特定の運動プログラムの実施内容を評価及びフィードバックしてその効果的な実施を支援する運動プログラム実施支援装置100を安価に提供することが可能になる。
又、本発明に係る運動プログラム実施支援装置100の構成によれば、特定の運動プログラムの実施内容が評価されかつフィードバックされるので、実施者は、特定の運動プログラムを正しく実施したか否かを具体的に知ることができる。これにより、実施者は、インストラクターの運動の態様を忠実に再現するよう適宜努力することが可能になる。つまり、実施者は、特定の運動プログラムが提供し得る所望の効果を十分に得ることができるように適宜努力することが可能になる。その結果、実施者は、メタボリックシンドロームを運動療法により一層効果的に改善することが可能になる。
尚、本実施の形態において、単位時間(1秒間)に数多くの素早い運動を実施者に実施させる特定の運動プログラムを選択する場合には、運動内容の評価に誤差が生じることがある。即ち、単位時間における運動が素早くかつ数多い場合において、体動信号が微弱な体動信号であると、その微弱な体動信号を1つの動作と見なすことができないため、運動内容の評価結果に誤差が生じる場合がある。或いは、このような場合、ノイズ的な体動信号までをも検出すると、そのノイズ的な体動信号をも評価の対象として扱うことになるので、運動内容の評価結果に誤差が生じる場合がある。一方、このような場合、体動信号の検出感度にも限界があり、1秒間に3回以上の運動が実施される場合には、体動信号の検出は難しい。例えば、全力疾走のような動作が特定の運動プログラムに存在する場合、正確な体動信号の検出が行われない可能性がある。従って、運動プログラム実施支援装置100を構成する場合には、これらの問題点に留意する必要がある。
又、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100は、指式体組成測定機能と歩数計の機能とを備えている。このように、運動プログラム実施支援機能と指式体組成測定機能と歩数計の機能とを複合させることにより、運動プログラム実施支援装置100をより一層有用な商品とすることが可能になる。
例えば、体脂肪測定結果により脂肪が蓄積されている部位を知らせ、例えば腕部に脂肪が蓄積されているのであれば、具体的に「腕部用の運動プログラムを選択して下さい」等といった推奨情報を提供することが可能になる。これにより、実施者は、より一層適正な運動プログラムを選択及び実施することが可能になる。又、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置100は運動内容の評価を行うことをその特徴としているが、良い運動を行うことができなかった場合には「歩数計の機能を利用して更に3000歩の歩行運動を行いましょう」等といった推奨情報を提供することが可能になる。これにより、実施者は、特定の運動プログラムによっては得られなかった消費カロリーを歩行運動により補填することが可能になる。
又、本実施の形態では、1つの運動プログラム実施支援装置100を実施者の身体における特定の位置(例えば、腰部)に装着する形態を例示しているが、このような形態に限定されることはない。例えば、特定の運動プログラムが全身を使い実施されることを考慮して、運動プログラム実施支援装置100を腰部だけに装着するのではなく、腕部や脚部にも装着する形態としてもよい。かかる形態とすると、特定の運動プログラムの実施内容をより一層適切にかつ精度良く評価することが可能になる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る運動プログラム実施支援装置の外観及びその内部構成は、基本的には、実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置100の外観及びその内部構成と同様である。従って、以下の説明では、実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置100との相違点について説明する。
本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置の加速度検出部70は、実施の形態1に示す1軸加速度センサ及びその駆動回路に代えて、抵抗式又は静電容量式の多軸加速度センサ及びその駆動回路を備えている。具体的には、本実施の形態に係る加速度検出部70は、2軸加速度センサ、又は、3軸加速度センサを備えている。そして、この2軸又は3軸の加速度センサは、実施者の変位部位(腕部、腰部、脚部)が変位する際に発生する2軸方向又は3軸方向の加速度の強度に応じた体動信号を出力する。
ここで、加速度検出部70に多軸加速度センサを設ける理由について説明する。
図7(e)及び(f)は上下方向及び左右方向において検出される胴体の左右揺動運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートであるが、この測定チャートから明らかなように、胴体の左右揺動運動を適切に検出するためには、上下方向において体動信号を検出することは好ましくはなく、左右方向において体動信号を検出することが望ましい。一方、周知の通り、2軸加速度センサは2軸の方向における加速度を検出することが可能であり、3軸加速度センサは3軸の方向における加速度を検出することが可能である。従って、様々な運動パターン(X軸方向の運動、Y軸方向の運動、Z軸方向の運動、及び、これらを組み合わせた運動)が混在する運動プログラムを実施する場合には、多軸加速度センサを用いることにより、体動信号をより一層適切に検出することが可能になる。
図7(e)を参照すれば、胴体の左右揺動運動を実施する際の体動信号を上下方向において検出すると、その検出される体動信号には周期的な変化傾向が観察されないため、実施者の運動内容を正確に認識することは困難となる。これに対して、図7(f)を参照すれば、胴体の左右揺動運動を実施する際の体動信号を左右方向において検出すると、その検出される体動信号では一定間隔の割合で正負方向に大きな信号が発生しているため、実施者の運動内容を正確に認識することが容易となる。つまり、どの方向の体動信号に基づき運動内容の認識を行うのかを運動パターンの種類によって変更していかなければ、実施者の運動内容を正確に評価することができない。
そこで、本実施の形態では、加速度検出部70に2軸又は3軸の多軸加速度センサ及びその駆動回路を設ける。かかる構成とすることにより、加速度検出部70に1軸加速度センサを設ける場合に比べて、体動信号の検出精度が向上するので、運動内容の評価をより一層高精度に実施することが可能になる。これにより、特定の運動プログラムが提供し得る所望の効果をより一層確実に得ることができるようになる。
以下、本発明の実施の形態2に係る運動プログラム実施支援装置の特徴的な動作について、図4,5を参照しながら説明する。尚、本発明の実施の形態2に係る運動プログラム実施支援装置の動作は、基本的には、実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置100の動作と同様である。従って、以下の説明では、主に実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置100の動作との相違点について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2に係る運動プログラム実施支援装置の特徴的な動作を模式的に示すフローチャートである。尚、図4では、運動プログラム実施支援装置の特徴的な動作を説明するために必要なステップのみを図示しており、その他のステップについては図示を省略している。
又、図5(a)は媒体装着部に装着される媒体が備える電子データの構成及びその内容を模式的に示す構成図であり、図5(b)は体動信号に基づき運動内容を適切に認識するために用いられる検出計画の構成及びその内容を模式的に示す構成図である。
図1,4に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置を使用する場合、実施者は、媒体装着部にSDカード等の適切な媒体を装着する(ステップS1)。これにより、媒体に格納された各種電子データが、運動プログラム実施支援装置の制御部が備える記憶部に格納される(ステップS2)。
ここで、図5(a)に示すように、媒体は、実施の形態1の場合と同様、名称データと装着位置データとからなるヘッダと、第1のデータ、第2のデータ、第nのデータからなるデータ本体とを備えている。
さて、ステップS2において、媒体から運動プログラムデータaと評価用基準データbと装着位置データcとが制御部の記憶部に読み込まれると、運動プログラム実施支援装置の制御部は、表示部に適切な装着位置に関する視認可能な情報を表示させる(ステップS3)。
次いで、制御部は、適切な装着位置に適応する体動信号の最適な測定条件eを、複数の測定条件の中から選択する(ステップS4)。
一方、制御部は、ステップS4の実行と並行して、特定の運動プログラムが提供する個々の運動パターンに適応する体動信号の最適な検出条件dを選択すると共に(ステップS5)、特定の運動プログラムが提供する個々の運動パターンに適応する体動信号の最適な検出軸(X軸、Y軸、Z軸)を選択する(ステップS6)。ここで、この最適な検出軸の選択は、制御部が運動プログラムデータaを参照することにより実施される。
そして、図4に示すように、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置では、ステップS5,6において個々の運動パターンに応じた最適な検出条件及び軸条件が適切に選択されると、制御部により、特定の運動プログラムの実施に係る運動内容を適切にかつ連続的に認識するための経時的な検出計画が作成される(ステップS7)。
具体的には、図5(b)に示すように、本実施の形態に係る検出計画は、電圧条件V1と時間条件T1と軸条件A1と継続時間C1とならなる第1の計画と、電圧条件V2と時間条件T2と軸条件A2と継続時間C2とならなる第2の計画と、電圧条件Vnと時間条件Tnと軸条件Anと継続時間Cnとならなる第nの計画とで構成される計画本体を備えている。このように、本実施の形態では、検出される体動信号に基づき運動内容を適切に認識するために、媒体が備えるデータ本体に合わせて、軸条件をも考慮した経時的な検出計画が作成される。
さて、ステップS4において適切な測定条件が選択されると共に、ステップS7において適切な検出計画が作成された後、実施者により測定ボタン10が押圧されて、運動プログラム実施支援機能の実行に係る体動信号の検出開始を認識すると(ステップS8でYES)、制御部は、体動信号の検出を開始する(ステップS9)。
ここで、本実施の形態では、ステップS6において、適切な軸条件が予め選択されている。そして、本実施の形態では、ステップS7において、その予め選択された適切な軸条件をも考慮されて、実施者の運動内容(運動の強度、回数、方向等)を適切に検出するための経時的な検出計画が予め作成されている。従って、図2に示すステップS9では、実施者の運動内容に応じた体動信号が検出計画に従い経時的に適切に検出される。
次いで、運動プログラム実施支援装置の制御部は、実施者により特定の運動プログラムの終了に伴い測定ボタンが再押圧され、運動プログラム実施支援機能の終了に係る体動信号の検出終了を認識すると(ステップS10でYES)、ステップS9において検出された実施者の運動内容と、媒体が提供した運動プログラムデータa及び評価用基準データbとの比較及び評価を実行する(ステップS11)。
ここで、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置では、2軸又は3軸の多軸加速度センサを備えているので、ディスプレイに表示されるインストラクター等の運動と実施者の運動との間の方向ずれについても、評価の対象とすることができる。かかる構成とすると、特定の運動プログラムを理想的に実施できたか否かを、より一層適切に評価することが可能になる。
そして、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置では、ステップS11において実施者の運動内容の比較評価が行われると、その評価の結果が表示部に表示される(ステップS12)。
以上、本実施の形態に係る運動プログラム実施支援装置の構成によれば、特定の運動プログラムの実施内容がより一層適切に評価され、その評価結果がフィードバックされるので、実施者は、特定の運動プログラムを正しく実施したか否かをより一層具体的に知ることができる。これにより、実施者は、インストラクターの運動の態様をより一層忠実に再現するよう適宜努力することが可能になる。その結果、実施者は、メタボリックシンドロームを運動療法により一層効果的に改善することが可能になる。尚、その他の点については、実施の形態1の場合と同様である。
本発明に係る運動プログラム実施支援装置は、特定の運動プログラムの実施内容を評価及びフィードバックしてその効果的な実施を支援する安価な運動プログラム実施支援装置として、産業上の利用可能性を十分に備えている。
図1(a)は、本発明の実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置の外観を模式的に示す正面図である。又、図1(b)は、本発明の実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置の内部構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る運動プログラム実施支援装置の特徴的な動作を模式的に示すフローチャートである。 図3(a)は媒体装着部に装着される媒体が備える電子データの構成及びその内容を模式的に示す構成図であり、図3(b)は体動信号に基づき運動内容を適切に認識するために用いられる検出計画の構成及びその内容を模式的に示す構成図である。 図4は、本発明の実施の形態2に係る運動プログラム実施支援装置の特徴的な動作を模式的に示すフローチャートである。 図5(a)は媒体装着部に装着される媒体が備える電子データの構成及びその内容を模式的に示す構成図であり、図5(b)は体動信号に基づき運動内容を適切に認識するために用いられる検出計画の構成及びその内容を模式的に示す構成図である。 図6は(a)は運動プログラム実施支援装置が予め備える装着位置に応じた測定条件の内容の一例を模式的に示す構成図であり、図6(b)は運動プログラム実施支援装置が予め備える運動パターンに応じた検出条件の内容の一例を模式的に示す構成図であり、図6(c)は運動プログラム実施支援装置が予め備える運動内容に対する評価条件の内容の一例を模式的に示す構成図である。 図7(a)及び(b)は腰部及び腕部において検出される腕部振動運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートであり、図7(c)及び(d)は各々腰部において検出される膝部上下運動時及び腹筋運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートであり、図7(e)及び(f)は上下方向及び左右方向において検出される胴体の左右揺動運動時の体動信号の経時的な変化の一例を模式的に示す測定チャートである。
符号の説明
10 入力部
10a モードボタン
10b 操作ボタン
10c 操作ボタン
10d 決定ボタン
10e 測定ボタン
20 表示部
30 媒体装着部
40 電源部
50 制御部
50a 記憶部
60 A/D変換部
70 加速度検出部
100 運動プログラム実施支援装置
100a〜100d 電極
101 媒体
a 運動プログラムデータ
b 評価用基準データ
c 装着位置データ
d 検出条件
e 測定条件
f 評価条件

Claims (6)

  1. 2軸または3軸方向の加速度を検出して対応する体動信号を出力する加速度検出部と、
    前記加速度検出部が出力する前記体動信号に基づき特定の運動プログラムの実施内容に係る運動の回数及び運動の強度を含む第1のデータを生成すると共に該特定の運動プログラムの理想的な実施内容に係る運動の回数及び運動の強度を含む第2のデータを記憶する制御部と、を備えた運動プログラム実施支援装置であって
    前記第1のデータを生成するための複数の測定条件と複数の軸条件と複数の検出条件とを更に備え、
    前記制御部は、
    前記運動プログラム実施支援装置の装着位置に応じて前記複数の測定条件から所定の測定条件を選択し、
    前記特定の運動プログラムが備える運動類型に応じて前記複数の軸条件から所定の軸条件を選択し、
    前記特定の運動プログラムが備える運動類型に応じて前記複数の検出条件から所定の検出条件を選択し、
    前記選択した所定の測定条件と前記選択した所定の軸条件と前記選択した所定の検出条件と前記加速度検出部が出力する前記体動信号とに基づき前記第1のデータを生成し、
    前記生成する第1のデータと前記記憶する第2のデータとの比較に基づき前記特定の運動プログラムの実施内容を評価するように構成されている、運動プログラム実施支援装置。
  2. 前記測定条件は、前記体動信号の測定感度及び測定ゲインからなり、
    前記検出条件は、運動内容に応じた前記体動信号を検出するための電圧条件及び時間条件からなる、請求項1記載の運動プログラム実施支援装置。
  3. 表示部を更に備え、
    前記制御部が、前記特定の運動プログラムの実施内容の評価結果を前記表示部に表示させる、請求項1または2記載の運動プログラム実施支援装置。
  4. 前記制御部が、前記特定の運動プログラムの実施内容の評価結果に加えて消費カロリー及び運動強度の少なくとも何れかを前記表示部に更に表示させる、請求項3記載の運動プログラム実施支援装置。
  5. 体組成測定機能及び歩数計機能の少なくとも何れかを更に備えている、請求項1または2記載の運動プログラム実施支援装置。
  6. 表示部を更に備え、
    前記制御部が、前記特定の運動プログラムの実施内容の評価結果に加えて、前記体組成測定機能による体組成情報、及び、前記歩数計機能による歩数情報の少なくとも何れかを前記表示部に更に表示させる、請求項5記載の運動プログラム実施支援装置。
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