JP5248031B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)装置に関し、詳しくは、被検体の同一部位をエネルギー(energy)分布が異なる複数種類のX線でそれぞれX線CT撮影して、画像特性がそれぞれ異なる同一スライス(slice)を表す複数種類の断層像を得るX線CT装置に関する。
従来、被検体の同一部位をエネルギー分布が互いに異なる2種類のX線でそれぞれX線CT撮影して、画像特性が互いに異なる同一スライスを表す2種類の断層像を得、これら2種類の断層像を用いて画像間演算処理を行って、これら断層像間の差異が強調された強調画像を得るX線CT撮影方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、物質のX線エネルギーの吸収分布はその物質の種類によって異なるため、エネルギー分布が異なる2種類のX線で被検体をそれぞれ撮影した場合には、各撮影によって得られた被検体の断層像の画像特性、例えばコントラスト(contrast)は互いに異なるものとなる。したがって、これら断層像間の差異に注目することで、所定の物質や組織を表す画像だけを抽出することができ、断層像の読影に役立てることができる。
ところで、上記のような強調画像を得るために2種類のX線で被検体をそれぞれ撮影する場合、原理的に1回目の撮影と2回目の撮影との間に時間差が生じるが、その1回目の撮影と2回目の撮影との間に被検体の位置や姿勢が変化すると、上記2つの断層像間で被検体の位置ずれが発生する。このような位置ずれが発生すると、強調画像の中に断層像間の画像特性の違いによる真の差異以外にアーチファクト(artifact)が含まれてしまい、強調画像の適切な観察や解析ができない。
被検体の意識的な動作や呼吸は、被検体の協力を得て、ある程度止めることが可能であるが、特に、被検体の心拍運動に伴う被検体の位置ずれは抑えることができない。このため、例えば、被検体の動脈を注目部位としてX線CT撮影を行う場合には、心拍運動に伴い動脈自身の位置が変化したり、血流量の変化により動脈の太さが変化したりして、複数の断層像間で注目部位の位置ずれが発生する。
このような問題を解決する1つの方法として、心電同期撮影法を適用する方法が考えられる。心電同期撮影法には、プロスペクティブ(prospective)撮影法とレトロスペクティブ(retrospective)撮影法がある。プロスペクティブ撮影法は、被検体の心電波形を心電計等でモニタリング(monitoring)し、各スキャン(scan)をRピーク(peak)から一定時間後の所定の心位相に同期させる撮影法である(例えば、特許文献1参照)。レトロスペクティブ撮影法は、被検体の心電波形データ(data)と被検体の投影データとを同時に収集し、任意の心位相に対応する投影データのみを後から抽出して画像再構成する撮影法である(例えば、特許文献2参照)。これらの心電同期撮影法を適用すると、心拍運動に伴う被検体の動きが穏やかな所定の心位相帯に対応した投影データを用いて再構成処理を行うことができるため、得られる断層像間における心拍運動による被検体の位置ずれを抑制することができる。
特開2006−6531号公報 特開2003−164446号公報
しかしながら、上記プロスペクティブ撮影法を適用した場合には、心臓の動きが穏やかな特定の心位相に同期してスキャンする必要があるため、被検体の心電波形等をモニタリングすることにより被検体の心位相を常に把握して、各スキャン毎に、スキャンを開始するタイミング(timing)を決定しなければならず、X線CT装置の制御が複雑になる。また、上記レトロスペクティブ撮影法を適用した場合には、X線を被検体に連続的に長時間曝射するため、被検体への被曝量が増大する。特に、レトロスペクティブ撮影法に造影撮影を組み合わせる場合には、被検体に注入された造影剤の流れが比較的速いことから、造影剤の総使用量が多くなり、被検体への負担がさらに増大するため、このような撮影は非現実的なものとなる。
本発明は、上記事情に鑑み、被検体をエネルギー分布が互いに異なる複数種類のX線でそれぞれスキャンするX線CT装置において、被検体への負担を抑えつつ、簡便な制御により、これらのスキャンによって得られる同一スライスを表す複数種類の断層像間における被検体の位置ずれを低減することが可能なX線CT装置を提供することを目的とする。
第1の観点では、本発明は、X線を発生するX線発生部と、多数のX線検出素子が1次元または2次元的に配列されてなるX線検出部とが、空洞を挟んで相対向して所定軸の周りに回転可能に設けられたX線データ収集系と、載置された被検体を前記所定軸に沿って前記空洞に搬送する撮影テーブル(table)と、前記所定軸の方向における所定の位置で、第1のエネルギー分布を有する第1のX線を用いて断層像の再構成処理に足りる所定のビュー(view)角度分の投影データを収集する第1のスキャンと、前記第1のエネルギー分布とは異なる第2のエネルギー分布を有する第2のX線を用いて前記所定のビュー角度分の投影データを収集する第2のスキャンとを、前記X線発生部で発生するX線を切り換えて順次行うよう、前記X線データ収集系および前記撮影テーブルを制御するスキャン制御手段と、を備えたX線CT装置において、前記第1のスキャンを行う前に前記被検体の心拍周期を特定する心拍周期特定手段と、前記第1のスキャン開始から前記第2のスキャン開始までの時間間隔を前記特定された心拍周期と略同じ時間に設定するスキャン開始時間間隔設定手段と、をさらに備え、前記スキャン制御手段は、前記第1のスキャンが行われる心位相の範囲と前記第2のスキャンが行われる心位相の範囲とを略一致させるべく、前記X線データ収集系を一定の回転周期で回転させながら前記第1のスキャンと前記第2のスキャンとを前記設定された時間間隔で開始しそれぞれ1心拍周期以内でスキャンするよう前記X線データ収集系を制御する、X線CT装置を提供する。
第2の観点では、本発明は、前記所定のビュー角度が、180度に前記X線のファン(fan)角を加えた角度であり、前記X線データ収集系の回転周期を、前記特定された心拍周期と略同じ所定周期に設定する回転周期設定手段をさらに備え、前記スキャン制御手段が、前記X線データ収集系を前記設定された回転周期で回転するよう該X線データ収集系を制御する、上記第1の観点のX線CT装置を提供する。
第3の観点では、本発明は、前記所定のビュー角度が、360度であり、前記X線データ収集系の回転周期を、前記特定された心拍周期から前記X線の切換え所要時間を減算してなる周期と略同じ所定周期に設定する回転周期設定手段をさらに備え、前記スキャン制御手段が、前記X線データ収集系を前記設定された回転周期で回転するよう該X線データ収集系を制御する、上記第1の観点のX線CT装置を提供する。
第4の観点では、本発明は、前記スキャン制御手段が、前記所定の位置を前記所定軸の方向に並んだ複数の位置に順次変更し、前記複数の位置の各々において前記第1のスキャンおよび前記第2のスキャンを行うよう、前記X線データ収集系および前記撮影テーブルを制御する、上記第2の観点または第3の観点のX線CT装置を提供する。
第5の観点では、本発明は、前記スキャン制御手段が、前記複数の位置において、前記第1のスキャンおよび前記第2のスキャンをすべて同じ前記時間間隔および前記回転周期で行うよう、前記X線データ収集系を制御する、上記第4の観点のX線CT装置を提供する。
第6の観点では、本発明は、前記心拍周期特定手段が、前記所定の位置を変更する度に前記被検体の心拍周期を特定し、前記スキャン開始時間間隔設定手段が、前記所定の位置を変更する度に、前記時間間隔を該特定された心拍周期と略同じ時間に設定し、前記回転周期設定手段が、前記所定の位置を変更する度に、前記回転周期を該心拍周期に基づく前記所定周期に設定する、上記第4の観点のX線CT装置を提供する。
第7の観点では、本発明は、前記心拍周期特定手段が、前記所定の位置を次の位置に変更するまでの間に、前記被検体の心拍周期を特定し、前記回転周期設定手段が、前記所定の位置を次の位置に変更するまでの間に、前記特定された心拍周期に基づく前記所定周期を設定し、前記スキャン制御手段が、前記所定の位置を次の位置に変更するまでの間に、前記回転周期を該設定された所定周期に近づけるよう前記X線データ収集系の制御を開始する、上記第6の観点のX線CT装置を提供する。
第8の観点では、本発明は、前記スキャン制御手段が、前記複数の位置において、前記第1のスキャンを開始する時の前記X線データ収集系の回転位置をすべて同じ位置に揃えるよう前記X線データ収集系を制御する、上記第4の観点から第7の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第9の観点では、本発明は、前記スキャン制御手段が、前記所定の位置を前記所定軸の方向に並んだ複数の位置に順次変更し、前記複数の位置の各々において前記第1のスキャンおよび前記第2のスキャンを行うよう前記X線データ収集系および前記撮影テーブルを制御する、上記第1の観点のX線CT装置を提供する。
第10の観点では、本発明は、前記スキャン制御手段が、前記複数の位置において、前記第1のスキャンおよび前記第2のスキャンをすべて同じ前記時間間隔で開始するよう前記X線データ収集系を制御する、上記第9の観点のX線CT装置を提供する。
第11の観点では、本発明は、前記心拍周期特定手段が、前記所定の位置を変更する度に前記被検体の心拍周期を特定し、前記スキャン開始時間間隔設定手段が、前記所定の位置を変更する度に、前記時間間隔を該特定された心拍周期と略同じ時間に設定する、上記第9の観点のX線CT装置を提供する。
第12の観点では、本発明は、前記第1のスキャンにより得られる第1の投影データと前記第2のスキャンにより得られる第2の投影データとを処理して、互いに同一スライスを表す前記第1の投影データによる断層像と前記第2の投影データによる断層像との間の差異が強調された強調画像を生成する画像生成手段をさらに備えた、上記第1の観点から上記第11の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第13の観点では、本発明は、前記画像生成手段が、前記第1の投影データを再構成処理して第1の断層像を得るとともに、前記第2の投影データを再構成処理して第2の断層像を得、該第1の断層像と第2の断層像との間で画像間演算処理して前記強調画像を生成する、上記第12の観点のX線CT装置を提供する。
第14の観点では、本発明は、前記画像間演算処理が、加減算処理である、上記第13の観点のX線CT装置を提供する。
第15の観点では、本発明は、前記再構成処理が、逆投影法に基づく処理である、上記第1の観点から第14の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第16の観点では、本発明は、前記心拍周期特定手段が、心電計、心拍計または脈拍計により得られた信号に基づいて心拍周期を特定する、上記第1の観点から第15の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第17の観点では、本発明は、前記X線発生部が、X線管を含み、前記第1のX線および前記第2のX線が、X線発生時の前記X線管の管電圧が互いに異なるX線である、上記第1の観点から第16の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
第18の観点では、本発明は、前記X線検出部が、多列X線検出部またはマトリクス(matrix)構造のX線エリア(area)検出器である、上記第1の観点から第17の観点のいずれか1つの観点のX線CT装置を提供する。
「搬送」は、搬入および搬出を含む。
「所定の位置で」とは、X線データ収集系の回転中心を所定軸の方向における1つの位置に固定して、という意味である。
「エネルギー分布」とは、X線エネルギーと各エネルギーの強度との関係を表す分布を意味し、例えば、横軸に光子エネルギー(keV)、縦軸に光子数をとったときのグラフ(graph)を考えることができる。
「前記第1のスキャン開始から前記第2のスキャン開始までの時間間隔を前記特定された心拍周期と略同じ時間に設定する」、「前記X線データ収集系の回転周期を、〜と略同じ所定周期に設定する」とは、第1のスキャン開始から第2のスキャン開始までの時間間隔や、X線データ収集系の回転周期が、所定の刻み幅で段階的にのみ設定可能な場合に、これら時間間隔や回転周期を、その刻み幅程度のずれを持って設定する場合を含む趣旨であり、例えば、回転周期を0.05秒刻みで設定可能な場合において、0.05秒程度までのずれを許容する。
「スキャン」とは、1断層像を再構成するのに足りる所定のビュー角度分の投影データを収集することを意味するものであり、例えば、180度+X線のファン角α分の投影データを収集するハーフスキャン(halfscan)や360度分の投影データを収集するフルスキャン(fullscan)を考えることができる。
「X線のファン角」とは、X線データ収集系の回転角度方向すなわちX線検出部のチャネル方向に対するX線放射角度を意味する。
「X線の切換え所要時間」とは、X線源が意図した所定のエネルギー分布のX線を発生可能な状態に移行するのに必要な時間を意味し、例えば、X線源がX線管を含むものである場合には、X線管の管電圧が意図した特定の範囲に移行するに必要な時間とすることができる。「所要時間」としては、具体的には、例えば0.2秒程度を考えることができる。
「差異」に基づいて抽出可能なものとしては、例えば、脂肪、カルシウム(Calcium)等の所定の物質、または、脳や内臓等の軟部組織、肋骨や背骨等の骨部組織、CT値が特定の範囲に集まる特定の部位等である所定の組織を考えることができる。
「強調画像」としては、例えば、軟部組織が強調された軟部画像、骨部組織が強調された骨部画像、脂肪が強調された脂肪分布画像、カルシウムが強調されたカルシウム分布画像など、種々のマテリアル・デコンポジション(material decomposition)画像を考えることができる。
「画像生成手段」は、例えば、第1の投影データと第2の投影データの間で画像間演算処理を行った後に再構成処理を行って強調画像データを得るものであってもよい。
「加減算処理」としては、未加工のデータ同士を単純に加算または減算する処理のほか、少なくとも一方のデータを重み付けしたりシフト(shift)変換したりした後に、加算または減算する処理等を考えることができ、例えば、互いに対応する所定の部位のCT値が同じ値となるように少なくとも一方のデータ全体のCT値を変換した後に減算する処理等があげられる。
「逆投影法」としては、例えば、コンボリューション(convolution)逆投影法が考えられる。
「心拍周期特定手段」としては、例えば、心電計から心電波形信号や心拍同期信号である心電同期信号を取得したり、心拍計または脈拍計から心拍同期信号を取得したりして心拍周期を算出するものや、心電計、心拍計または脈拍計から心拍周期を表す情報を取得するもの等を考えることができる。「心拍周期特定手段」は、心拍同期信号を取得して心拍周期を算出する場合には、連続する2つの心拍同期信号間の時間を心拍周期として算出してもよいし、連続する3つ以上の心拍同期信号における連続する2つの心拍同期信号の組合せ毎に信号間の時間を算出し、これら各組合せ毎の信号間の時間を平均して得られる時間を心拍周期として算出してもよい。なお、後者の場合、信号間の時間が既に算出されていた心拍周期と比較して極端に長かったり短かったりしたとき、例えば、信号間の時間が、既に算出されていた心拍周期の20%分以上長かったり短かったりしたときは、当該信号間の時間を新たな心拍周期の算出に用いない方がよい。このようにすれば、被検体の不整脈等により心拍が乱れても算出される心拍周期の極端な変動を抑えることができ、より実質的な心拍周期を特定することができる。また、「心拍周期特定手段」は、所定時間内に心拍同期信号の数を計数し、この所定時間を計数された心拍同期信号の数で割った時間を心拍周期として算出してもよい。
なお、「心拍周期特定手段」は、少なくとも心拍周期さえ特定できればよく、被検体の心位相をリアルタイム(real time)で把握する必要はない。
「心拍計」または「脈拍計」は、例えば、胴体、腕、指等の体動を検出して心拍同期信号または心拍周期を表す情報を出力するものを考えることができる。
「被検体」は、人間だけでなく他の動物であってもよい。
本発明のX線CT装置によれば、心拍周期特定手段により第1のスキャンを行う前に被検体の心拍周期が特定され、スキャン開始時間間隔設定手段により第1のスキャン開始から第2のスキャン開始までの時間間隔が上記特定された心拍周期と略同じ時間に設定され、スキャン制御手段により、第1のスキャンが行われる心位相の範囲と第2のスキャンが行われる心位相の範囲とを略一致させるべく、X線データ収集系を一定の回転周期で回転させながら第1のスキャンと第2のスキャンとを上記設定された時間間隔で開始しそれぞれ1心拍周期以内でスキャンするようX線データ収集系が制御されるので、スキャンしている間の被検体の心拍運動に伴う時間的変化が互いに略同じである2種類の投影データ、すなわち、被検体の上記時間的変化が再構成した断層像上で互いに略同じ歪として現れ、その被検体の時間的変化が断層像間における差異としては現れない2種類の投影データを、連続する2回のスキャンのみで収集することができ、被検体をエネルギー分布が異なる複数種類のX線でそれぞれスキャンするX線CT装置において、被検体への負担を抑えつつ、簡便な制御により、これらのスキャンによって得られる同一スライスを表す複数の断層像間における被検体の位置ずれを低減することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本発明の一実施形態によるX線CT装置について説明する。
図1は、本実施形態のX線CT装置1の全体構成を示すブロック(block)図である。図1に示すように、本実施形態のX線CT装置1は、走査ガントリ(gantry)2、操作コンソール(console)3、および撮影テーブル4を有する。
走査ガントリ2は、X線管20、X線管移動部21、コリメータ(collimator)22、X線検出部23、データ収集部24、X線コントローラ(controler)25、コリメータコントローラ(collimator controller)26、回転部27、および回転コントローラ28を有する。走査ガントリ2は、被検体6が搬送されるボア(bore)29を有し、X線管20とX線検出部23とがそのボア29を挟んで相対向して配置されている。
X線管20は、X線を照射するために設けられている。本実施形態においては、X線管20は、X線コントローラ25からの制御信号に基づいて、ボア29内に搬送された被検体6にX線を照射する。X線管20は、第1の管電圧のときに第1のエネルギー分布を有する第1のX線を照射し、第1の管電圧とは異なる第2の管電圧のときに第2のエネルギー分布を有する第2のX線を照射する。
X線管移動部21は、X線コントローラ25からの制御信号に基づいて、X線管20の放射中心を、走査ガントリ2におけるボア29内の撮影テーブル4に載置される被検体6のスライス厚方向zに移動させる。
コリメータ22は、X線管20とX線検出部23との間に配置されている。コリメータ22は、例えば、チャネル(channel)方向xとスライス厚方向zとにそれぞれ2枚ずつ設けられた板により構成されている。コリメータ22は、コリメータコントローラ26からの制御信号に基づいて、各方向に設けられた2枚の板を独立して移動させ、X線管20から照射されたX線をそれぞれの方向において遮ってコーン(cone)状に成形し、X線の照射範囲を調整する。
X線検出部23は、ボア29を挟んでX線管20に対向するように配置されている。X線検出部23は、被検体6の周囲の複数ビュー方向からX線管20によって照射され、それぞれのビュー方向ごとに被検体6を透過するX線を検出し投影データを生成する。
図2は、X線検出部23の構成を示す斜視図である。図2に示すように、X線検出部23は、X線を検出するX線検出素子23aがチャネル方向xとスライス厚方向zとにアレイ(aray)状に2次元的に配列されている。つまり、X線検出部23は、回転部27によってX線管20が被検体6の体軸方向あるいは搬送方向に平行な直線を軸にしてその周囲を回転するときの回転角度方向に沿ったチャネル方向xと、回転部27によるX線管20の回転の軌跡により形成される面に対して略垂直な方向であるスライス厚方向zとにX線検出素子23aがアレイ状に2次元的に配列されている。2次元的に配列された複数のX線検出素子23aは、円筒凹面状に湾曲したX線入射面を全体として形成している。ここで、チャネル方向xには、例えば、1000個のX線検出素子23aが配列されており、スライス厚方向zには、例えば、8個のX線検出素子23aが配列されている。X線検出部23は、このような多列X線検出器またはマトリクス構造のX線エリア検出器であることが望ましいが、単一列X線検出器であってもよい。
X線検出素子23aは、例えば、検出したX線を光に変換するシンチレータ(scintillator)(図示なし)と、シンチレータが変換した光を電荷に変換するフォトダイオード(photo diode)(図示なし)とを有し、X線検出部23は固体検出器として構成されている。なお、X線検出素子23aは、これに限定されるものではなく、例えば、カドミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体検出素子、あるいはキセノン(Xe)ガス(gas)を利用した電離箱型の検出素子であってもよい。
図3および図4は、X線管20、コリメータ22、およびX線検出部23の相互関係を示す図である。図3において、図3(a)はスライス厚方向zを視線とした状態を示す図であり、図3(b)はチャネル方向xを視線とした状態を示す図である。また、図4は、図3(b)と同様にチャネル方向xを視線とした状態において、被検体6を撮影する様子を示す図である。
図3(a)および図3(b)に示すように、X線管20から放射されたX線7は、コリメータ22によってコーン状に成形され、X線検出部23に照射される。そして、被検体6を撮影する場合においては、撮影テーブル4に被検体6を載置し、その載置された被検体6がボア29に搬送される。そして、図4に示すように、被検体6のスライス厚方向zの直線を軸として被検体6の周囲の複数ビュー方向からX線7を照射し、コリメータ22を介して、それぞれのビュー方向ごとに被検体6を透過するX線をX線検出部23で検出し被検体6の投影データを生成する。
データ収集部24は、X線検出部23が検出し生成する投影データを収集し、操作コンソール3に出力する。データ収集部24は、例えば、選択・加算切換回路(図示なし)とアナログ−デジタル(analog−digital)変換器(図示なし)とを有する。操作コンソール3からの制御信号に応じて選択・加算切換回路が投影データを選択し組合せを変え足し合わせて、アナログ−デジタル変換器に出力する。そして、選択・加算切換回路によって選択あるいは任意の組合せで足し合わされた投影データを、アナログ−デジタル変換器がアナログ信号からデジタル信号に変換して操作コンソール3に出力する。
X線コントローラ25は、操作コンソール3からの制御信号に応じて、X線管20に制御信号を出力し、X線管20を制御する。また、X線コントローラ25は、操作コンソール3による制御信号に応じて、X線管移動部21に対し制御信号を出力し、X線管20の放射中心をスライス厚方向zに移動するように制御する。
コリメータコントローラ26は、操作コンソール3からの制御信号に応じてコリメータ22に制御信号を出力し、X線管20から放射されたX線を成形するようにコリメータ22を制御する。
回転部27は、回転コントローラ28からの制御信号に応じて、ボア29中のアイソセンタ(isocenter)を軸に回転する。回転部27には、X線管20、X線管移動部21、コリメータ22、X線検出部23、データ収集部24、X線コントローラ25、およびコリメータコントローラ26が搭載されており、これらは、回転部27の回転に伴ってボア29に搬送される被検体6に対する位置を変化させる。回転部27を回転させることにより、被検体6のスライス厚方向zの直線を軸として複数ビュー方向からX線が照射され、被検体を透過したX線が検出される。
回転コントローラ28は、操作コンソール3からの制御信号に応じて、回転部27に制御信号を出力して回転部27を回転するように制御する。
操作コンソール3は、中央処理装置30、入力装置31、表示装置32、および記憶装置33を有する。
中央処理装置30は、例えば、コンピュータによって構成されており、スキャン制御部30a、心拍周期特定部30b、スキャン開始時間間隔設定部30c、回転周期設定部30d、および画像生成部30eを有する。
スキャン制御部30aは、入力装置31に入力されたスキャン条件に基づいて、X線管20からX線を被検体6に照射し、被検体6を透過するX線をX線検出部23にて検出するように、各部を制御してスキャンを行う。より詳しくは、スキャン制御部30aは、回転部27および撮影テーブル4を制御して、スキャンする所定の位置をz方向に並んだ複数の位置に順次変更し、これら複数の位置の各々において、第1の管電圧による第1のX線を用いた第1のスキャンと、第1の管電圧とは異なる第2の管電圧による第2のX線を用いた第2のスキャンとを、X線管20で発生するX線を切り換えて順次行い、第1のスキャンに対応した第1の投影データと第2のスキャンに対応した第2の投影データとを収集する。第1の投影データおよび第2の投影データは、いずれも、断層像の再構成処理に足りる、すなわち、1つの断層像を再構成するのに必要な、所定のビュー角度分に相当する複数ビューの投影データである。所定のビュー角度としては、例えば、ハーフスキャンの場合には180度+X線のファン角α、フルスキャンの場合には360度となる。第1の投影データおよび第2の投影データは、それぞれ、1回のスキャンで得られる投影データ、すなわち、回転部27が上記の所定のビュー角度だけ回転する間に被検体6にX線を照射して得られる投影データである。
スキャン制御部30aは、具体的には、スキャン条件に基づいて、撮影テーブル4に制御信号を出力し、撮影テーブル4を走査ガントリ2のボア29に搬送して、被検体6のスキャンする位置を制御する。また、スキャン制御部30aは、回転コントローラ28に制御信号を出力して、走査ガントリ2の回転部27を回転させ、回転部27の回転周期を制御する。また、スキャン制御部30aは、制御信号をX線コントローラ25に出力し、X線管20の管電圧やX線を照射するタイミングを制御する。そして、スキャン制御部30aは、制御信号をコリメータコントローラ26に出力し、コリメータ22を制御してX線を成形する。また、スキャン制御部30aは、制御信号をデータ収集部24に出力し、X線検出部23のX線検出素子23aが得る投影データを収集するように制御する。
心拍周期特定部30bは、第1のスキャンを行う前に、被検体6に接続された心電計5から心電同期信号を取得して心拍周期を算出することにより被検体6の心拍周期を特定する。
スキャン開始時間間隔設定部30cは、心拍周期特定部30bにより特定された心拍周期に基づいて、第1のスキャン開始から第2のスキャン開始までの時間間隔を、特定された心拍周期と略同じ時間に設定する。
回転周期設定部30dは、心拍周期特定部30bにより特定された心拍周期に基づいて、回転部27の回転周期を、特定された心拍周期に基づく所定周期に設定する。この所定周期としては、例えば、ハーフスキャンの場合には特定された心拍周期と略同じ周期、フルスキャンの場合には、特定された心拍周期からX線の切換え所要時間を減算してなる周期とする。ここで、X線の切換え所要時間とは、照射するX線を第1のX線から第2のX線に切り換える、あるいは、第2のX線から第1のX線に切り換える際に要する時間であり、主に、管電圧の変更に要する時間である。
したがって、スキャン制御部30aは、制御信号を回転コントローラ28に出力して、回転部27を回転周期設定部30dにより設定された回転周期で回転させ、制御信号をX線コントローラ25およびデータ収集部24に出力して、スキャン開始時間間隔設定部30cにより設定された時間間隔で第1のスキャンと第2のスキャンとを順次行う。なお、スキャン制御部30aは、上記の複数の位置において、同じ時間間隔および回転周期でスキャンを行う。
画像生成部30eは、X線検出部23により得られた第1の投影データと第2の投影データを処理して、互いに同一スライスを表す、第1の投影データによる断層像と第2の投影データによる断層像との間の差異が強調された強調画像を生成する。本実施形態においては、まず、画像生成部30eは、例えば、コンボリューション逆投影法などの公知の再構成法によって、第1の投影データを再構成処理して被検体6の第1の断層像を得るとともに、第2の投影データを再構成処理して被検体6の第2の断層像を得る。つまり、画像生成部30eは、略同じ心位相の範囲に対応した第1の投影データと第2の投影データとをそれぞれ再構成処理し、スキャンしたときの心位相の範囲とスキャンした位置が互いに略同じである、第1の管電圧における第1の断層像と、第2の管電圧における第2の断層像とを生成する。その後、画像生成部30eは、第1の断層像と第2の断層像との間で画像間演算処理して、この2種類の断層像間の差異が強調された強調画像を生成する。ここでは、画像間演算処理を重み付け減算処理とし、強調画像として、主に被検体6の軟部組織が強調された画像や、主に被検体6の骨部組織が強調された画像などを生成する。
なお、重み付け減算処理とは、一方の断層像における所定の組織に対応した画像のCT値と他方の断層像における同じ所定の組織に対応した画像のCT値とが同じ値になるように、少なくとも一方の断層像に対してCT値の変換処理を施した後、これら断層像間で減算処理を行って、所定の組織に対応した画像が取り除かれ他の組織の存在が強調された画像を生成する処理である。また、画像生成部30eは、記憶装置33に接続されており、生成した被検体6の強調画像が記憶装置33に記憶される。
操作コンソール3の入力装置31は、例えば、キーボード(keybord)やマウス(mouse)などの入力デバイス(device)により構成されている。入力装置31は、例えば、本スキャン条件などの撮影条件や、被検体6の情報などの各種情報を中央処理装置30に入力するために設けられている。
表示装置32は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)により構成されている。表示装置32は、中央処理装置30からの指令に基づき、画像生成部30eにより生成された被検体6の強調画像、その他の各種情報を表示する。
記憶装置33は、メモリ(memory)により構成されており、画像生成部30eが生成する画像などの各種のデータや、プログラムなどを記憶する。記憶装置33は、その記憶されたデータが必要に応じて中央処理装置30にアクセス(access)される。
撮影テーブル4は、撮影対象である被検体6を載置するテーブルで構成されている。撮影テーブル4は、操作コンソール3からの制御信号に基づいて、走査ガントリ2のボア29に被検体6を搬送する。また、撮影テーブル4は、スキャンする位置を上記複数の位置の各々に変更する。
心電計5は、計測した被検体6の心電波形におけるRピークの間隔等に基づいて心拍周期を算出し、この心拍周期を表す情報を心拍周期特定部30bに出力する。
なお、X線管20は、本発明におけるX線発生部の一例である。また、回転部27は、本発明におけるX線データ収集系の一例である。
これより、本実施形態によるX線CT装置1を用いたX線CT撮影方法について説明する。
図5は、本実施形態によるX線CT装置を用いたX線CT撮影方法を示すフロー(flow)図である。また、図6および図7は、本実施形態によるスキャン処理のタイムチャート(time chart)を示した図であり、図6はスキャンモード(scan mode)がハーフスキャンモードである場合について、図7はスキャンモードがフルスキャンモードである場合についてそれぞれ示している。図6および図7においては、第1のスキャンの開始時点を基準とした相対時間t、被検体6の心位相H、被検体6の心電波形HW、回転部27の回転位相R、X線管20の管電圧V、撮影テーブル4の位置L、投影データの収集タイミングP、および回転部27の回転角度θがそれぞれ示されている。
まず、オペレータ(operator)によって、入力装置31に本スキャン条件の各設定項目が入力され、中央処理装置30に出力される(S1)。例えば、本スキャン条件として、撮影区間、スライス厚、スライス数、第1の管電圧V1および第2の管電圧V2、ハーフスキャン/フルスキャンのスキャンモード、アキシャルスキャン(axial scan)/ヘリカルスキャン(helical scan)の撮影方式などがオペレータによって入力装置31に入力される。撮影区間は事前に行われたスカウトスキャンによって得られた被検体6のスカウト像に基づいて決定する。管電圧Vとしては、例えば、第1の管電圧V1を80kV、第2の管電圧V2を120kVとする。
そして、中央処理装置30のスキャン制御部30aは、走査ガントリ2と撮影テーブル4へ制御信号を出力し、撮影テーブル4を走査ガントリ2のボア29に搬入または搬出させ、撮影テーブル4の位置を最初にスキャンするときの位置L1に合わせるとともに、走査ガントリ2の回転部27の回転を開始させる(S2)。
スキャン制御部30aは、X線コントローラ25およびコリメータコントローラ26へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第1の管電圧V1に設定するとともに、X線管20からのX線が適切に成形されるように、コリメータ22を制御する(S3)。
心拍周期特定部30bは、心電計5から取得した心拍周期を表す情報に基づいて被検体6の心拍周期Thを特定する(S4)。
スキャン開始時間間隔設定部30cは、第1の管電圧V1による第1のスキャン開始から第2の管電圧V2による第2のスキャン開始までの時間間隔Tsを、特定された心拍周期Th1と同じ時間Ts1に設定する(S5)。また、回転周期設定部30dは、スキャンモードがハーフスキャンの場合には、回転部27の回転周期Trを、特定された心拍周期Th1と同じ所定周期Tr1に設定し、スキャンモードがフルスキャンの場合には、回転部27の回転周期Trを、特定された心拍周期Th1からX線の切換え所要時間Tc1を減算してなる所定周期Tr2に設定する(S6)。ここで、回転部27の回転周期Trが、所定の刻み幅でのみ設定可能な場合には、設定可能な周期のうち上記の所定周期に最も近い周期を回転周期として設定する。
例えば、心拍周期Th1=1.0秒(心拍数=60/分),X線の切換え所要時間Tc1=0.2秒のとき、ハーフスキャンの場合には、スキャン開始の時間間隔Ts1=1.0秒,回転周期Tr1=1.0秒、フルスキャンの場合には、スキャン開始の時間間隔Ts2=1.0秒,回転周期Tr2=1.0−0.2=0.8秒となるように設定する。また、例えば、心拍周期Th1=0.6秒(心拍数=100/分),X線の切換え所要時間Tc1=0.2秒のとき、ハーフスキャンの場合には、スキャン開始の時間間隔Ts1=0.6秒,回転周期Tr1=0.6秒、フルスキャンの場合には、スキャン開始の時間間隔Ts2=0.6秒,回転周期Tr2=0.6−0.2=0.4秒となるように設定する。
スキャン制御部30aは、回転コントローラ28へ制御信号を出力し、回転部27の回転周期を回転周期設定部30dにより設定された周期となるように回転を制御する(S7)。
スキャン制御部30aは、すべての準備が整ったら、X線コントローラ25およびデータ収集部24へ制御信号を出力し、所定時間、X線管20からX線を照射させるとともにX線検出部22で生成された投影データを収集させ、第1のスキャンを行う(S8)。このとき、ハーフスキャンモードの場合には、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ1aである複数ビューの投影データP1aを第1の投影データとして収集し、フルスキャンモードの場合には、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ2aである複数ビューの投影データP2aを第1の投影データとして収集する。
第1のスキャンが終了すると、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第2の管電圧V2に切り換える(S9)。回転部27は、この管電圧の切換えの間に、(管電圧の切換え所要時間×360度/回転周期)となる回転角度だけ回転する。すなわち、ハーフスキャンモードの場合には、回転角度が(Tc1×360/Tr1)である角度範囲θc1だけ回転し、フルスキャンモードの場合には、回転角度が(Tc1×360/Tr2)である角度範囲θc2だけ回転する。
そして、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25およびデータ収集部24へ制御信号を出力し、所定時間、X線管20からX線を照射させるとともにX線検出部23で生成された投影データを収集させ、第2のスキャンを行う(S10)。第2のスキャンは、第1のスキャンを開始した時点から、設定された時間間隔をおいて開始する。このとき、第1のスキャンと同様に、ハーフスキャンモードの場合には、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ1bである複数ビューの投影データP1bを第2の投影データとして収集し、フルスキャンモードの場合には、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ2bである複数ビューの投影データP2bを第2の投影データとして収集する。
第2のスキャンが終了すると、スキャン制御部30aは、入力された撮影区間に基づいて、スキャンすべき次の位置があるか否かを判定する(S11)。ここで、スキャンすべき次の位置がないと判定された場合には、スキャン処理を終了する。一方、次にスキャンすべき次の位置があると判定された場合には、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25および撮影テーブル4へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第1の管電圧V1に切り換えるとともに、撮影テーブル4の位置Lを次の位置L2へ変更する(S12)。回転部27は、この撮影テーブル4の位置を変更している間に、(撮影テーブルの変更所要時間×360度/回転周期)となる回転角度だけ回転する。すなわち、撮影テーブル4の変更所要時間をTt1とすると、ハーフスキャンモードの場合には、回転角度が(Tt1×360/Tr1)である角度範囲θt1だけ回転し、フルスキャンモードの場合には、回転角度が(Tt1×360/Tr2)である角度範囲θt2だけ回転する。
撮影テーブル4の位置の変更が完了したらステップ(step)S8へ戻り、位置L2での第1のスキャンを新たに開始する。このとき、ハーフスキャンモードの場合には、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ1cである複数ビューの投影データP1cを位置L2での第1の投影データとして収集し、フルスキャンモードの場合には、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度範囲がθ2cである複数ビューの投影データP2cを位置L2での第1の投影データとして収集する。そして、管電圧Vの切換えの後、位置L2での第2のスキャンを行い、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ1dである複数ビューの投影データP1dを位置L2での第2の投影データとして収集し、フルスキャンモードの場合には、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度範囲がθ2dである複数ビューの投影データP2dを位置L2での第2の投影データとして収集する。そして、位置L2での第2のスキャンが終了すると、スキャンすべき次の位置L3があるか否かを判定し次の位置L3があるときには、管電圧Vを切り換えるとともに撮影テーブル4の位置Lを変更し、変更が完了し次第、位置L3での第1のスキャンが開始される。一方、スキャンすべき次の位置L3がない場合には、スキャン処理を終了する。
スキャン処理が終了すると、中央処理装置30における画像生成部30eが第1の投影データと第2の投影データとを再構成処理して、スキャンに用いたX線の種類が異なる同一スライスを表す2種類の断層像を生成し、この2種類の断層像間で重み付け減算処理を行い、強調画像として、主に軟部組織が強調された画像や、主に骨部組織が強調された画像などを生成する(S13)。このようにして生成された強調画像は、記憶装置33に記憶される。
そして、表示装置32は、中央処理装置30からの指令に基づき、記憶装置33に記憶されている被検体6の強調画像、その他の各種情報を表示する(S14)。
このような本実施形態によれば、心拍周期特定部30bにより第1のスキャンを行う前に被検体6の心拍周期が特定され、スキャン開始時間間隔設定部30cにより第1のスキャン開始から第2のスキャン開始までの時間間隔が上記特定された心拍周期と略同じ時間に設定され、スキャン制御部30aにより、第1のスキャンが行われる心位相の範囲と第2のスキャンが行われる心位相の範囲とを略一致させるべく、回転部27を一定の回転周期で回転させながら第1のスキャンと第2のスキャンとを上記設定された時間間隔で開始しそれぞれ1心拍周期以内でスキャンするよう回転部27が制御されるので、スキャンしている間の被検体6の心拍運動に伴う時間的変化が互いに略同じである2種類の投影データ、すなわち、被検体6の上記時間的変化が再構成した断層像上で互いに略同じ歪として現れ、その被検体6の時間的変化が断層像間における差異としては現れない2種類の投影データを、連続する2回のスキャンのみで収集することができ、被検体6をエネルギー分布が異なる2種類のX線でそれぞれスキャンするX線CT装置において、被検体6への負担を抑えつつ、簡便な制御により、これらのスキャンによって得られる同一スライスを表す2種類の断層像間における被検体6の位置ずれを低減することが可能となる。
また、本実施形態によれば、心電同期撮影を適用した場合のように心位相そのものを把握してスキャン毎に心位相を確かめる必要がなく、心拍周期だけを把握してスキャン開始の時間間隔を初期に一度だけ設定すればよいので、スキャンの制御を簡便に行うことができる。
また、本実施形態によれば、回転周期設定部30dが、回転部27の回転周期を、ハーフスキャンの場合には、特定された心拍周期と略同じ周期に設定し、フルスキャンの場合には、特定された心拍周期から管電圧の切換え所要時間を減算してなる周期に設定するので、同じ位置Lでの第1のスキャンおよび第2のスキャンによって得られる第1の投影データと第2の投影データのビュー角度の範囲(位置)を互いに可能な限り近づけることができ、同一スライスを表す2種類の断層像間における被検体6の位置ずれをより低減することが可能となる。
また、本実施形態によれば、被検体6の変動が穏やかでない心位相、すなわち、拡張期以外の心位相を含む心位相範囲であっても投影データを収集することができる。つまり、被検体6の変動が穏やかな心位相帯を狙って投影データを収集する必要がない。これは、本実施形態が、特定の心位相帯における被検体6の断層像を得るという観点や被検体ぶれによる画像歪が存在しない被検体6の断層像を得るという観点ではなく、比較対象となる2種類の断層像間において被検体6の位置ずれに基づく差異が低減されるような断層像を得るという観点によるものだからである。もっとも、投影データをコンボリューション逆投影法等により再構成する場合には、投影データ全体に対する被検体6の変動期間に収集される投影データの割合が比較的小さければ、その変動に伴う画像上の変化は平滑化され、被検体6の位置ずれに基づく画像歪は断層像上で目立たなくなる傾向にある。よって、本実施形態は、このような画像再構成処理の性質をうまく利用したものとも言える。
(第2の実施形態)
本発明の他の実施形態によるX線CT装置について説明する。
本実施形態によるX線CT装置1は、基本的に、第1の実施形態と略同じ構成を有しているが、第1の実施形態とは以下の点で異なる。第1の実施形態においては、スキャン制御部30aは、複数の位置L1,L2,…において、第1のスキャンを開始するときの回転部27の位置を特に制御せず、位置Lが変更された場合には、その変更が完了次第、その変更後の位置での第1のスキャンを開始するものであるが、本実施形態においては、スキャン制御部30aは、複数の位置L1,L2,…において、第1のスキャンを開始するときの回転部27の回転位置を同じ位置に揃えるものである。すなわち、本実施形態におけるスキャン制御部30aは、撮影テーブル4の位置Lの変更が完了しても、回転部27の回転位置が、前回の第1のスキャンを開始した所定の位置に戻るまで第1のスキャンの開始を待つものである。なお、本実施形態によるX線CT装置1の全体構成は、基本的に図1に示す第1の実施形態における構成と同じであるため説明を省略する。
図8は、本実施形態のX線CT装置を用いたX線CT撮影方法を示すフロー図である。また、図9および図10は、本実施形態によるスキャン処理のタイムチャートを示した図であり、図9はスキャンモードがハーフスキャンモードである場合について、図10はスキャンモードがフルスキャンモードである場合についてそれぞれ示している。
まず、オペレータによって、入力装置31に本スキャン条件の各設定項目が入力され、中央処理装置30に出力される(S21)。
そして、スキャン制御部30aは、走査ガントリ2と撮影テーブル4へ制御信号を出力し、撮影テーブル4の位置を最初にスキャンするときの位置L1に合わせるとともに、走査ガントリ2の回転部27の回転を開始させる(S22)。
スキャン制御部30aは、X線コントローラ25およびコリメータコントローラ26へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第1の管電圧V1に設定するとともに、X線管20からのX線が適切に成形されるように、コリメータ22を制御する(S23)。
心拍周期特定部30bは、心電計5から取得した心拍周期を表す情報に基づいて被検体6の心拍周期Thを特定する(S24)。
スキャン開始時間間隔設定部30cは、第1のスキャン開始から第2のスキャン開始までの時間間隔Tsを、特定された心拍周期Th3と同じ時間Ts3に設定する(S25)。また、回転周期設定部30dは、ハーフスキャンモードでは、回転部27の回転周期Trを、特定された心拍周期Th3と同じ所定周期Tr3に設定し、フルスキャンモードでは、回転部27の回転周期Trを、特定された心拍周期Th3からX線の切換え所要時間Tc3を減算してなる所定周期Tr4に設定する(S26)。
例えば、心拍周期Th3=1.0秒(心拍数=60/分),X線の切換え所要時間Tc3=0.2秒のとき、ハーフスキャンモードでは、スキャン開始の時間間隔Ts3=1.0秒,回転周期Tr3=1.0秒、フルスキャンモードでは、スキャン開始の時間間隔Ts4=1.0秒,回転周期Tr4=1.0−0.2=0.8秒となるように設定する。
スキャン制御部30aは、回転コントローラ28へ制御信号を出力し、回転部27の回転周期を回転周期設定部30dにより設定された周期となるように回転を制御する(S27)。
スキャン制御部30aは、すべての準備が整ったら、X線コントローラ25およびデータ収集部24へ制御信号を出力し、第1のスキャンを行う(S28)。このとき、ハーフスキャンモードでは、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ3aである複数ビューの投影データP3aを第1の投影データとして収集し、フルスキャンモードでは、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ4aである複数ビューの投影データP4aを第1の投影データとして収集する。
第1のスキャンが終了すると、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第2の管電圧V2に切り換える(S29)。回転部27は、この管電圧の切換えの間に、ハーフスキャンモードでは、回転角度が(Tc3×360/Tr3)である角度範囲θc3だけ回転し、フルスキャンモードでは、回転角度が(Tc3×360/Tr4)である角度範囲θc4だけ回転する。
そして、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25およびデータ収集部24へ制御信号を出力し、第2のスキャンを行う(S30)。第2のスキャンは、第1のスキャンを開始した時点から、設定された時間間隔をおいて開始する。このとき、第1のスキャンと同様に、ハーフスキャンモードでは、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ3bである複数ビューの投影データP3bを第2の投影データとして収集し、フルスキャンモードでは、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ4bである複数ビューの投影データP4bを第2の投影データとして収集する。
第2のスキャンが終了すると、スキャン制御部30aは、入力された撮影区間に基づいて、スキャンすべき次の位置があるか否かを判定する(S31)。ここで、スキャンすべき次の位置がないと判定された場合には、スキャン処理を終了する。一方、次にスキャンすべき次の位置があると判定された場合には、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25および撮影テーブル4へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第1の管電圧V1に切り換えるとともに、撮影テーブル4の位置Lを次の位置L2へ変更する(S32)。回転部27は、撮影テーブル4を変更する間に、撮影テーブル4の変更所要時間をTt5として、ハーフスキャンモードでは、回転角度が(Tt3×360/Tr5)である角度範囲θt3だけ回転し、フルスキャンモードでは、回転角度が(Tt3×360/Tr6)である角度範囲θt4だけ回転する。
撮影テーブル4の位置の変更が完了したらステップS28へ戻る。ここで、スキャン制御部30aは、回転部27の回転位置が位置L1で第1のスキャンを開始したときと同じ所定の回転位置に戻るまで待機し(S33)、回転部27の回転位置がその所定の位置に戻った時点で位置L2での第1のスキャンを開始する。図におけるTw3,Tw4はその待機時間、θc3,θc4はその待機時間の間に回転部27が回転する回転角度をそれぞれ示している。この第1のスキャンにおいては、ハーフスキャンモードでは、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ3cである複数ビューの投影データP3cを位置L2での第1の投影データとして収集し、フルスキャンモードでは、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度範囲がθ4cである複数ビューの投影データP4cを位置L2での第1の投影データとして収集する。そして、管電圧Vの切換えの後、位置L2での第2のスキャンを行い、ハーフスキャンモードでは、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ3dである複数ビューの投影データP3dを位置L2での第2の投影データとして収集し、フルスキャンモードでは、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度範囲がθ4dである複数ビューの投影データP4dを位置L2での第2の投影データとして収集する。そして、位置L2での第2のスキャンが終了すると、スキャンすべき次の位置L3があるか否かを判定し次の位置L3があるときには、管電圧Vを切り換えるとともに撮影テーブル4の位置Lを変更し、変更完了後、回転部27の回転位置が上記の所定の位置に戻ってきた時点で位置L3での第1のスキャンが開始される。一方、スキャンすべき次の位置L3がない場合には、スキャン処理を終了する。
なお、スキャン処理が終了した後の処理(S34〜S35)は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
このような本実施形態によれば、スキャン制御部30aが、複数の位置L1,L2,…において、第1のスキャンを開始するときの回転部27の回転位置を同じ位置に揃えるので、複数の位置L1,L2,…において、互いに略同じ心位相およびビュー角度の範囲に対応した投影データ、すなわち、心拍運動に伴う被検体6の変動パターンが再構成した断層像上で互いに略同様な画像上の特徴として現れる投影データを収集することができる。これにより、例えば、異なる位置Lでスキャンして得られた断層像同士を比較する際には、心拍運動に伴う被検体6の変動による画像ぶれの少ない断層像同士で比較を行うことができ、また、これらの断層像を基にボリュームデータ(volume data)を生成する際には、当該変動による画像の歪が抑制されたボリュームデータを生成することができる。特に、ハーフスキャンの場合には、フルスキャンの場合と異なり対向ビューの投影データが存在しないため、再構成の際に被検体6の変動が平滑化され難く、このような変動が断層像上で現れやすいことから、本実施形態による効果はより大きくなる。
(第3の実施形態)
本発明のまた他の実施形態によるX線CT装置について説明する。
本実施形態によるX線CT装置1は、基本的に、第1の実施形態と略同じ基本構成を有しているが、第1の実施形態とは以下の点で異なる。すなわち、第1の実施形態では、回転周期設定部30dは、回転部27の回転周期Trを特定した心拍周期Th1に基づく所定周期に設定するものであるが、本実施形態では、回転周期設定部30aは、回転部27の回転周期Trを特定した心拍周期Th1とは無関係に適当な周期に設定するものである。なお、本実施形態によるX線CT装置1の全体構成は、基本的に図1に示す第1の実施形態における構成と同じであるため説明を省略する。
これより、本実施形態によるX線CT装置1を用いたX線CT撮影方法について説明する。
図11は、本実施形態によるX線CT装置を用いたX線CT撮影方法を示すフロー図である。また、図12および図13は、本実施形態によるスキャン処理のタイムチャートを示した図であり、図12はスキャンモードがハーフスキャンモードである場合について、図13はスキャンモードがフルスキャンモードである場合についてそれぞれ示している。
まず、オペレータによって、入力装置31に本スキャン条件の各設定項目が入力され、中央処理装置30に出力される(S41)。
そして、中央処理装置30のスキャン制御部30aは、走査ガントリ2と撮影テーブル4へ制御信号を出力し、撮影テーブル4の位置を最初にスキャンするときの位置L1に合わせるとともに、走査ガントリ2の回転部27の回転を開始させる(S42)。
スキャン制御部30aは、X線コントローラ25およびコリメータコントローラ26へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第1の管電圧V1に設定するとともに、X線管20からのX線が適切に成形されるように、コリメータ22を制御する(S43)。
心拍周期特定部30bは、心電計5から取得した心拍周期を表す情報に基づいて被検体6の心拍周期Thを特定する(S44)。
スキャン開始時間間隔設定部30cは、スキャン開始の時間間隔Tsを、特定された心拍周期Th5と同じ周期Ts5に設定する(S45)。また、回転周期設定部30dは、回転部27の回転周期Trを適当な周期に設定する。例えば、ハーフスキャンモードでは、プリセット(preset)されている周期Tr5、フルスキャンモードでは、プリセットされている周期Tr6に設定する(S46)。
例えば、心拍周期Th5=1.0秒(心拍数=60/分),X線の切換え所要時間Tc5=0.2秒のとき、ハーフスキャンモードでは、スキャン開始の時間間隔Ts5=1.0秒,回転周期Tr5=1.2秒、フルスキャンモードでは、スキャン開始の時間間隔Ts6=1.0秒,回転周期Tr6=0.4秒となるように設定する。
スキャン制御部30aは、回転コントローラ28へ制御信号を出力し、回転部27の回転周期を回転周期設定部30dにより設定された周期となるように回転を制御する(S47)。
スキャン制御部30aは、すべての準備が整ったら、X線コントローラ25およびデータ収集部24へ制御信号を出力し、第1のスキャンを行う(S48)。このとき、ハーフスキャンモードでは、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ5aである複数ビューの投影データP5aを第1の投影データとして収集し、フルスキャンモードでは、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ6aである複数ビューの投影データP6aを第1の投影データとして収集する。
第1のスキャンが終了すると、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第2の管電圧V2に切り換える(S49)。回転部27は、この管電圧の切換えの間に、(管電圧の切換え所要時間×360度/回転周期)となる回転角度だけ回転する。すなわち、ハーフスキャンモードでは、回転角度が(Tc5×360/Tr5)である角度範囲θc5だけ回転し、フルスキャンモードでは、回転角度が(Tc6×360/Tr6)である角度範囲θc6だけ回転する。
そして、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25およびデータ収集部24へ制御信号を出力し、第2のスキャンを行う(S50)。第2のスキャンは、第1のスキャンを開始した時点から、設定された時間間隔をおいて開始する。このとき、第1のスキャンと同様に、ハーフスキャンモードでは、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ5bである複数ビューの投影データP5bを第2の投影データとして収集し、フルスキャンモードでは、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ6bである複数ビューの投影データP6bを第2の投影データとして収集する。
第2のスキャンが終了すると、スキャン制御部30aは、入力された撮影区間に基づいて、スキャンすべき次の位置があるか否かを判定する(S51)。ここで、スキャンすべき次の位置がないと判定された場合には、スキャン処理を終了する。一方、次にスキャンすべき次の位置があると判定された場合には、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25および撮影テーブル4へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第1の管電圧V1に切り換えるとともに、撮影テーブル4の位置Lを次の位置L2へ変更する(S52)。回転部27は、この撮影テーブル4の変更の間に、(撮影テーブルの変更所要時間×360度/回転周期)となる回転角度だけ回転する。すなわち、撮影テーブル4の変更所要時間をTt5とすると、ハーフスキャンモードでは、回転角度が(Tt5×360/Tr5)である角度範囲θt5だけ回転し、フルスキャンモードでは、回転角度が(Tt6×360/Tr6)である角度範囲θt6だけ回転する。
撮影テーブル4の位置の変更が完了したらステップS8へ戻り、位置L2での第1のスキャンを新たに開始する。このとき、ハーフスキャンモードでは、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ5cである複数ビューの投影データP5cを位置L2での第1の投影データとして収集し、フルスキャンモードでは、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度範囲がθ6cである複数ビューの投影データP6cを位置L2での第1の投影データとして収集する。そして、管電圧Vの切換えの後、位置L2での第2のスキャンを行い、ハーフスキャンモードでは、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ5dである複数ビューの投影データP5dを位置L2での第2の投影データとして収集し、フルスキャンモードでは、360度のビュー角度分に相当する、ビュー角度範囲がθ6dである複数ビューの投影データP6dを位置L2での第2の投影データとして収集する。そして、位置L2での第2のスキャンが終了すると、スキャンすべき次の位置L3があるか否かを判定し次の位置L3があるときには、管電圧Vを切り換えるとともに撮影テーブル4の位置Lを変更し、変更が完了し次第、位置L3での第1のスキャンが開始される。一方、スキャンすべき次の位置L3がない場合には、スキャン処理を終了する。
なお、スキャン処理が終了した後の処理(S53〜S54)は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
このような本実施形態によれば、回転部27の回転周期Trを、特定された心拍周期Th1とは無関係に適当な周期に設定するので、回転周期Trを他の事情に合わせて自由に設定したり、固定したりすることができる。例えば、設定されたスキャン開始の時間間隔で第1のスキャンと第2のスキャンを行う場合に、第1のスキャン終了後における管電圧Vの切換え完了直後に第2のスキャンが開始されるように回転周期Trを設定すれば、1回のスキャン時間を可能な限り長くとることができ、得られる断層像の画質をより向上させることが可能となる。
(第4の実施形態)
本発明のさらに他の実施形態によるX線CT装置について説明する。
本実施形態によるX線CT装置1は、基本的に、第1の実施形態と略同じ基本構成を有しているが、第1の実施形態とは以下の点で異なる。第1の実施形態では、スキャン開始時間間隔設定部30cおよび回転周期設定部30dは、最初のスキャンを開始する前に特定した心拍周期Thに基づいて、スキャン開始の時間間隔Tsおよび回転部27の回転周期Trを設定するものであり、スキャン制御部30aは、複数の位置L1,L2,…において、同じ時間間隔及び回転周期でスキャンするものであるが、本実施形態では、心拍周期特定部30bは、少なくとも位置Lを変更する度に被検体6の心拍周期Thを特定するものであり、スキャン開始時間間隔設定部30cは、位置Lを変更する度に、スキャン開始の時間間隔Tsを当該特定された直近の心拍周期Thと略同じ周期に設定するものであり、回転周期設定部30dは、位置Lを変更する度に、回転周期Trを当該直近の心拍周期に基づく所定周期に設定するものである。より具体的には、本実施形態において、心拍周期特定部30bは、位置Lを次の位置に変更するまでの間に、被検体6の心拍周期Thを特定するものであり、回転周期設定部30dは、位置Lを次の位置に変更するまでの間に、特定された直近の心拍周期Thに基づく所定周期を設定するものであり、スキャン制御部30aは、位置Lを次の位置に変更するまでの間に、回転周期Trを当該設定された回転周期に近づける制御を開始するものである。
これより、本実施形態によるX線CT装置1を用いたX線CT撮影方法について説明する。
図14は、本実施形態によるX線CT装置を用いたX線CT撮影方法を示すフロー図である。また、図15は、本実施形態によるスキャン処理のタイムチャートをハーフスキャンモードの場合について示した図である。
まず、オペレータによって、入力装置31に本スキャン条件の各設定項目が入力され、中央処理装置30に出力される(S61)。
そして、スキャン制御部30aは、走査ガントリ2と撮影テーブル4へ制御信号を出力し、撮影テーブル4の位置を最初にスキャンするときの位置L1に合わせるとともに、走査ガントリ2の回転部27の回転を開始させる(S62)。
スキャン制御部30aは、X線コントローラ25およびコリメータコントローラ26へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第1の管電圧V1に設定するとともに、X線管20からのX線が適切に成形されるように、コリメータ22を制御する(S63)。
心拍周期特定部30bは、心電計5から取得した心拍周期を表す情報に基づいて被検体6の心拍周期Thを特定する(S64)。
スキャン開始時間間隔設定部30cは、スキャン開始の時間間隔Tsを、特定された心拍周期Th7と同じ時間Ts7に設定する(S65)。また、回転周期設定部30dは、回転部27の回転周期Trを、特定された心拍周期Th7と同じ所定周期Tr7に設定する(S66)。
例えば、心拍周期Th7=1.0秒(心拍数=60/分),X線の切換え所要時間Tc7=0.2秒のとき、スキャン開始の時間間隔Ts7=1.0秒,回転周期Tr7=1.0秒となるように設定する。
スキャン制御部30aは、回転コントローラ28へ制御信号を出力し、回転部27の回転周期を回転周期設定部30dにより設定された周期となるように回転を制御する(S67)。
スキャン制御部30aは、すべての準備が整ったら、X線コントローラ25およびデータ収集部24へ制御信号を出力し、第1のスキャンを行う(S68)。このとき、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ7aである複数ビューの投影データP7aを第1の投影データとして収集する。
第1のスキャンが終了すると、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第2の管電圧V2に切り換える(S69)。回転部27は、この管電圧の切換えの間に、回転角度が(Tc7×360/Tr7)である角度範囲θc7だけ回転する。
そして、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25およびデータ収集部24へ制御信号を出力し、第2のスキャンを行う(S70)。第2のスキャンは、第1のスキャンを開始した時点から、設定された時間間隔をおいて開始する。このとき、第1のスキャンと同様に、180度+X線のファン角αのビュー角度分に相当する、ビュー角度の範囲がθ7bである複数ビューの投影データP7bを第2の投影データとして収集する。
第2のスキャンが終了すると、スキャン制御部30aは、入力された撮影区間に基づいて、スキャンすべき次の位置があるか否かを判定する(S71)。ここで、スキャンすべき次の位置がないと判定された場合には、スキャン処理を終了する。一方、次にスキャンすべき次の位置があると判定された場合には、スキャン制御部30aは、X線コントローラ25および撮影テーブル4へ制御信号を出力し、X線管20の管電圧Vを第1の管電圧V1に切り換えるとともに、撮影テーブル4の位置Lを次の位置L2へ変更する(S72)。回転部27は、この撮影テーブル4の位置を変更している間に、撮影テーブル4の変更所要時間をTt7として、回転角度が(Tt7×360/Tr7)である角度範囲θt7だけ回転する。
そして、ステップS64に戻り、スキャン制御部30aは、撮影テーブル4の位置Lを次の位置L2に変更するまでの間に、心拍周期特定部30b、スキャン開始時間間隔設定部30c、回転周期設定部30dに制御信号を出力する。すると、位置Lを位置L2に変更するまでの間、すなわち、撮影テーブル4の移動中に、心拍周期特定部30bは、被検体6の心拍周期Thを特定し、スキャン開始時間間隔設定部30cは、スキャン開始の時間間隔Tsを、特定された直近の心拍周期Th7′と略同じ時間Ts7′に設定し(S65)、回転周期設定部30dは、回転周期Trを、特定された直近の心拍周期Th7′と略等しい周期Tr7′に設定する(S66)。
そして、スキャン制御部30aは、回転部27の回転周期Trを当該設定された回転周期Tr7′に近づける制御を開始し(S67)、撮影テーブル4の位置の変更が完了する前に回転部27の回転周期Trを新たに設定された回転周期Tr7′にする。
スキャン制御部30aは、撮影テーブル4の位置の変更が完了した直後に、X線コントローラ25およびデータ収集部24に制御信号を出力し、第1のスキャンを開始する(S68)。
その後は、上記フローに沿ってスキャンすべき位置がなくなるまで各ステップを繰り返す。なお、スキャン処理が終了した後の処理(S73〜S74)は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
このような本実施形態によれば、位置Lを変更する度に、被検体6の心拍周期Thが特定され、スキャン開始の時間間隔Tsと回転部27の回転周期Trとが更新されるので、時間間隔Tsと回転周期Trを実際の心拍周期に基づいて決定される所定の周期に追従させることができ、心拍周期Thが時間の経過とともに変化した場合においても、同じ位置Lにおける第1の投影データと第2の投影データの心位相の範囲を略同じ範囲に保つことができる。
なお、上記の各実施形態では、複数の位置L1,L2,…についてスキャンを行っているが、もちろん、単一の位置についてのみスキャンを行うようにしてもよい。
また、上記の各実施形態では、X線を2種類としたが、X線CT撮影は、X線を3種類以上としてもよい。
また、上記の各実施形態では、被検体にX線を照射しているが、他の放射線、例えば、ガンマ線等を照射するようにしてもよい。
上記の各実施形態は、本発明を実施するための最良の形態の一例であり、本発明はこれらの実施形態に限定されない。すなわち、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、あらゆる変更、追加、組合せが可能である。
また、コンピュータを本発明におけるスキャン制御手段、スキャン開始時間間隔設定手段および回転周期設定手段として機能させるためのプログラムも本発明の実施形態の一例である。なお、このプログラムは、インターネット(internet)等のネットワーク(network)を介して、ダウンロード(download)、配信等によって供給してもよいし、このプログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体に記録して供給するようにしてもよい。
本発明の一実施形態によるX線CT装置の構成を示す図 本発明の一実施形態によるX線検出部の構成を示す図 本発明の一実施形態によるX線管、コリメータ、およびX線検出部の相互関係を示す図 本発明の一実施形態によるX線管、コリメータ、およびX線検出部の相互関係を示す図 本発明の一実施形態によるX線CT装置を用いたX線CT撮影方法を示すフロー図 本発明の一実施形態によるハーフスキャンモードでのスキャン処理のタイムチャートを示す図 本発明の一実施形態によるフルスキャンモードでのスキャン処理のタイムチャートを示す図 本発明の他の実施形態によるX線CT装置を用いたX線CT撮影方法を示すフロー図 本発明の他の実施形態によるハーフスキャンモードでのスキャン処理のタイムチャートを示す図 本発明の他の実施形態によるフルスキャンモードでのスキャン処理のタイムチャートを示す図 本発明のまた他の実施形態によるX線CT装置を用いたX線CT撮影方法を示すフロー図 本発明のまた他の実施形態によるハーフスキャンモードでのスキャン処理のタイムチャートを示す図 本発明のまた他の実施形態によるフルスキャンモードでのスキャン処理のタイムチャートを示す図 本発明のさらに他の実施形態によるX線CT装置を用いたX線CT撮影方法を示すフロー図 本発明のさらに他の実施形態によるハーフスキャンモードでのスキャン処理のタイムチャートを示す図
符号の説明
1 X線CT装置(X線CT装置)
2 走査ガントリ
3 操作コンソール
4 撮影テーブル
5 心電計
6 被検体(被検体)
7 X線
20 X線管(X線発生部)
21 X線管移動部
22 コリメータ
23 X線検出部(X線検出部)
23a X線検出素子
24 データ収集部
25 X線コントローラ
26 コリメータコントローラ
27 回転部(X線データ収集系)
28 回転コントローラ
29 ボア
30 中央処理装置
30a スキャン制御部(スキャン制御手段)
30b 心拍周期特定部(心拍周期特定手段)
30c スキャン開始時間間隔設定部(スキャン開始時間間隔設定手段)
30d 回転周期設定部(回転周期設定手段)
30e 画像生成部(画像生成手段)
31 入力装置
32 表示装置
33 記憶装置

Claims (16)

  1. X線を発生するX線発生部と、多数のX線検出素子が1次元または2次元的に配列されてなるX線検出部とが、空洞を挟んで相対向して所定軸の周りに回転可能に設けられたX線データ収集系と、

    載置された被検体を前記所定軸に沿って前記空洞に搬送する撮影テーブルと、
    前記所定軸の方向における所定の位置で、第1のエネルギー分布を有する第1のX線を用いて断層像の再構成処理に足りる所定のビュー角度分の投影データを収集する第1のスキャンと、前記第1のエネルギー分布とは異なる第2のエネルギー分布を有する第2のX線を用いて前記所定のビュー角度分の投影データを収集する第2のスキャンとを、前記X線発生部で発生するX線を切り換えて順次行うよう、前記X線データ収集系および前記撮影テーブルを制御するスキャン制御手段と、を備えたX線CT装置において、

    前記スキャン制御手段は、前記被検体の心拍情報に基づいて前記X線データ収集系の回転周期を制御するものであって、

    前記第1のスキャン開始から前記第2のスキャン開始までの時間、及び、前記投影データを収集する所定のビュー角度と前記X線の切換えに要するビュー角度を含む所望のビュー角度とを合わせたビュー角度を回転するのに要する時間が、前記被検体の心拍周期と略同じ時間となり、前記第1のスキャンが行われる心位相の範囲と前記第2のスキャンが行われる心位相の範囲とが略一致し、前記第1のスキャンと前記第2のスキャンとがそれぞれ前記被検体の心拍周期の1心拍周期以内でスキャンされるように、前記X線データ収集系の回転周期を制御する、X線CT装置。
  2. 前記所定のビュー角度、180度に前記X線のファン角を加えた角度である場合
    前記スキャン制御手段は、前記X線データ収集系の回転周期を、前記被検体の心拍周期と略同じ周期となるように制御する、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記所定のビュー角度、360度である場合
    前記スキャン制御手段は、前記X線データ収集系の回転周期を、前記被検体の心拍周期から前記X線の切換え所要時間を減算してなる周期と略同じ所定周期となるように制御する、請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 前記スキャン制御手段は、前記所定の位置を前記所定軸の方向に並んだ複数の位置に順次変更し、前記複数の位置の各々において前記第1のスキャンおよび前記第2のスキャンを行うよう、前記X線データ収集系および前記撮影テーブルを制御する、請求項2または請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記スキャン制御手段は、前記複数の位置において、前記第1のスキャンおよび前記第2のスキャンをすべて同じ前記時間間隔および前記回転周期で行うよう、前記X線データ収集系を制御する、請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記スキャン制御手段は、前記所定の位置を変更する度に、前記被検体の心拍周期に基づいて、前記X線データ収集系の回転周期を制御する、請求項4に記載のX線CT装置。
  7. 前記スキャン制御手段は、前記所定の位置を次の位置に変更するまでの間に、前記回転周期を前記被検体の心拍周期に近づけるよう制御を開始する、請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記スキャン制御手段は、前記複数の位置において、前記第1のスキャンを開始する時の前記X線データ収集系の回転位置をすべて同じ位置に揃えるよう前記X線データ収集系を制御する、請求項4から請求項7のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  9. 前記スキャン制御手段は、前記所定の位置を前記所定軸の方向に並んだ複数の位置に順次変更し、前記複数の位置の各々において前記第1のスキャンおよび前記第2のスキャンを行うよう前記X線データ収集系および前記撮影テーブルを制御する、請求項1に記載のX線CT装置。
  10. 前記スキャン制御手段は、前記複数の位置において、前記第1のスキャンおよび前記第2のスキャンをすべて同じ前記時間間隔で開始するよう前記X線データ収集系を制御する、請求項9に記載のX線CT装置。
  11. 前記スキャン制御手段は、前記所定の位置を変更する度に、前記被検体の心拍周期に基づいて、前記X線データ収集系の回転周期を制御する、請求項9に記載のX線CT装置。
  12. 前記第1のスキャンにより得られる第1の投影データと前記第2のスキャンにより得られる第2の投影データとを処理して、互いに同一スライスを表す前記第1の投影データによる断層像と前記第2の投影データによる断層像との間の差異が強調された強調画像を生成する画像生成手段をさらに備えた、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  13. 前記画像生成手段は、前記第1の投影データを再構成処理して第1の断層像を得るとともに、前記第2の投影データを再構成処理して第2の断層像を得、該第1の断層像と第2の断層像との間で画像間演算処理して前記強調画像を生成する、請求項12に記載のX線CT装置。
  14. 前記画像間演算処理は、加減算処理である、請求項13に記載のX線CT装置。
  15. 前記被検体の心拍情報は、心電計、心拍計または脈拍計により得られたものである、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  16. 前記X線発生部は、X線管を含み、
    前記第1のX線および前記第2のX線は、X線発生時の前記X線管の管電圧が互いに異なるX線である、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のX線CT装置。
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