JP5247749B2 - 成膜装置 - Google Patents

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本発明は、成膜装置に関し、特に、金属酸化物から成る光学薄膜の成膜装置に関する。
例えば、反射防止膜や熱線防止膜、各種光学フィルタなどの光学素子分野において、スパッタ法を用いて金属化合物膜(酸化膜、窒化膜、フッ化膜等)から成る光学薄膜を高速で精度良く形成することが要求されている。
しかしながら、スパッタ法により成膜を行う場合、金属あるいは合金膜形成の場合と異なり、例えば酸化物などの金属化合物から成るターゲットを用いると成膜速度が非常に遅くなる。このため、金属ターゲットを用い、スパッタ雰囲気中に反応ガス(例えば酸素、窒素、フッ素ガスなど)を導入する反応性スパッタ法により金属化合物膜の成膜を行う場合がある。ところが、この場合、反応性に富む反応ガスを不足なく供給しようとすると、ターゲット表面で化合物が形成され、成膜速度が著しく低下することがある。
そこで、例えば特許文献1に示すように、ターゲットと反応ガスとの反応を抑えることに留意して金属化合物の成膜を行う方法がある。この方法は、最初に、スパッタ法により金属超薄膜を基板上に堆積し、次に、反応ガス(酸素、オゾン等の酸化性ガスなど)を起源とするプラズマや活性種をこの超薄膜に照射する。即ち、基板上に堆積した金属超薄膜から出発し、金属半化合物薄膜の状態を経由して最終的に金属化合物薄膜に変換する。これにより、高い成膜速度が維持される。
特開平11−256327号公報(図1、図8)
反応性スパッタ法においては、反応ガスの供給量を適量とすることが重要である。特に、ターゲット近傍への残留反応ガスの流入量が過大になると、ターゲット表面が酸化され、成膜速度の著しい低下を招く。一方で、反応ガス流量を抑制すると、高い成膜速度は確保されるものの、反応ガス量が不足傾向となり、化合物薄膜変換反応が充分に得られない場合がある。したがって、例えば、透明の金属酸化物を得ようとしても、金属色が支配的となって非透明膜となるおそれがある。
これらの現象は、図1の成膜速度特性図により説明される。即ち、ターゲットの表面金属が反応せず、金属の状態でスパッタされる成膜速度領域(高速成膜領域)では、反応ガス量不足が懸念要因となる。ターゲット表面が、残留反応ガスと反応した生成物の状態でスパッタされる成膜速度領域(低速成膜領域)では、極端な成膜速度低下が懸念要因となる。したがって、スパッタされた金属粒子と反応ガスとの反応収支に過不足が生じないように、両者の反応を行うためには、高速成膜領域内で許容される最大限の反応ガス量を供給することが肝要となる。
ところで、従来の反応性スパッタ法では、反応ガスとして酸素やオゾンなどの反応性の高い酸化ガスを使用している。特に酸素ガスを用いる場合、図1に示すように、高速成膜領域と低速成膜領域の中間領域に相当する遷移領域において成膜速度の落差が大きいことが分る。さらに、この遷移領域は、上記した反応ガスの最大許容量の直後に位置する。このため、反応ガスの供給量が、最大許容量を僅かでも上回ると、急激な成膜速度の低下を招くおそれがある。さらに、反応性の高い反応ガスを用いると、反応収支の均衡に達しない量で反応ガスが供給される場合でも、ターゲット表面での反応が進み成膜速度の急激な低下が生じることがある。このような場合、高速成膜領域で所望の透明膜を得ることができない。このように、酸素ガスを用いた場合に、過不足ない状態でスパッタ金属粒子と反応ガスとの反応を進行させるための制御が難しいことが分る。
本発明は、上記問題点に鑑み、特に化合物薄膜製品として光学薄膜を対象にして、高速成膜領域での高速成膜を安定的に確保した状態で成膜を行い得る成膜装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明の成膜装置を構成するに際し、スパッタ成膜源及び反応ガス源の両原料供給源を真空室内に設け、スパッタ成膜源に金属ターゲットを用い、反応ガス源から二酸化炭素ガス含有の反応ガスを供給する装置構成とした。
本願発明の成膜装置は、請求項1記載の通り、スパッタ成膜源、スパッタガス源、及び反応ガス源の両原料供給源を真空室内に設けた成膜装置において、前記スパッタ成膜源が金属ターゲットから成り、前記反応ガス源からの反応ガスが二酸化炭素ガスを含有し、前記反応ガス源から供給される二酸化炭素ガスの供給量が、前記スパッタガス源から供給されるスパッタガスの供給量以下で、かつ、高速成膜領域の範囲内で二酸化炭素ガス及びスパッタガスの両ガス流量比を保つように両ガス流量を制御する制御系を備えたことを特徴とする。
反応ガスに含有される二酸化炭素ガスは、金属ターゲットに対する反応性が相対的に低く、従来例のような酸素ガスやオゾンガスの場合と異なり、ターゲット表面での反応が進みにくく、高速成膜領域での成膜速度が制御可能となる。また、成膜速度特性上、遷移領域での成膜速度落差が比較的小さい。したがって、遷移領域の直前に位置する、反応ガスの最大許容量近傍での供給量制御が容易である。このため、スパッタ金属に対して過不足のない量での反応ガス供給が実現し易くなる。そして、例えば透明性など所望品質の光学薄膜製品を安定的に得ることができる。
また、光学薄膜は、例えば高屈折率層と低屈折率層との交互多層膜から成ることが多く、これに対応して、光学薄膜の成膜装置は、複数種類のスパッタ成膜源を搭載するものが主流である。このため、上記の成膜装置構成において、金属ターゲットを、金属種類ごとに装置内の複数箇所に設置した。即ち、このような装置構成により、交互多層膜の形成を容易に行うことができ、光学薄膜用途に対応し易くなる。
さらに、ターゲットの金属種類として、Si、Ti、Ta、Nb、Al、Mg、Sb、Zr、Zn、SnやInなどの金属を用いることが可能である。また、これら金属を成分とする合金をターゲット材質に用いることも可能である。
そして、スパッタ成膜源及び反応ガス源の両原料供給源を真空室内に設け、反応ガス源からの反応ガスに二酸化炭素含有ガスを用いるようにした成膜装置により、酸化膜を形成する際に、反応ガスたる二酸化炭素含有ガス中でスパッタ成膜源を作動する。このとき、反応性が相対的に低い二酸化炭素含有ガスを反応ガスとして用いるため、ターゲット表面での反応進行を抑制することができる。
上述したように、成膜速度は、高速成膜領域(高速金属種成膜モード)と、低速成膜領域(低速酸化物種成膜モード)と、これらの間の遷移領域たる中間成膜領域との高中低速3領域から成る速度曲線上に収束する相関が認められている。そして、二酸化炭素ガスを反応ガスに用いるため、ターゲット表面が反応ガスと反応して生成物を形成することを抑制でき、これの生成物に起因する成膜速度低下を抑制できる。また、反応ガスの最大許容量近傍での供給量制御が容易になる。このため、過不足のない状態で、スパッタ金属粒子に対して反応ガスが供給され、両者の反応による酸化膜生成を所期通りに行うことができる。
さらに、スパッタ成膜源として、成膜材料種類ごとに異なる複数の金属ターゲットを用いる場合、これら複数金属ターゲットのそれぞれによるスパッタ工程を互いに独立して行うようにする。特に、複数金属ターゲットのそれぞれによるスパッタ工程を交互に行うことにより、異なる金属酸化物膜から成る交互多層膜の成膜仕様となり、高速成膜領域環境を維持することと相俟って、光学薄膜用途への対応が容易になる。
そして、このようにして得られた交互多層膜から成る光学薄膜製品は、透明性など所期の光学特性を安定的に備え得る。
なお、金属ターゲット種類は、Si、Ti、Ta、Nb、Al、Mg、Sb、Zr、Zn、SnやInなどを例示することができ、また、これら金属を成分とする合金をターゲット材質に用いることも可能である。
また、高速の成膜速度での酸化反応は、膜構造中で酸素原子の充填率が不完全となり、局所的に応力集中が生じることがある。また、反応ガスに対して未反応の金属種の占有が支配的となる薄膜領域では、金属色相が優勢で透明性が低下するなど、光学薄膜製品としての品質安定性の点で評価が劣ることもある。さらに、金属酸化反応時の膜成長が不完全になると、設計通りの膜厚が得られず、所望の光学特性が得られないこともある。
そこで、上記のようにして形成される酸化膜に、さらに、酸素雰囲気下で熱処理工程を行うこととした。即ち、得られた金属酸化物膜に対して、例えば、酸素雰囲気下において300℃以上の温度条件で熱処理を行うことにより、周囲雰囲気中の酸素原子を膜構造中に拡散させ、充填率を改善することにより、膜構造内での応力集中状態を緩和することができる。したがって、このような処理を経て得られる多層膜は、光学薄膜用途に耐え得る安定した膜質や所期膜厚を備えるものとなる。
本発明の成膜装置にて反応ガスとして用いる二酸化炭素ガスは、激しい反応性を備えておらず、これを用いることにより、ターゲット表面での反応誘因を抑制でき、また、最大許容量近傍での供給量制御が容易である。このため、過不足のない状態で、スパッタ金属粒子に対して反応ガスが供給され、両者の反応による酸化膜生成を所期通りに行うことができる。したがって、得られる光学薄膜製品の安定品質を確保することが可能となる。
反応ガスとして酸素ガスを用いた場合の成膜速度特性を示すグラフ図 本発明による成膜装置の概略図 反応ガスとして、酸素ガスまたは二酸化炭素ガスをそれぞれ用いた場合の成膜速度特性を示すグラフ図(Tiターゲット) 反応ガスとして、酸素ガスまたは二酸化炭素ガスをそれぞれ用いた場合の成膜速度特性を示すグラフ図(Siターゲット) [実施例1]、[実施例2]及び[比較例1]により得られる交互多層膜の反射率特性図 [比較例2]、[比較例3]及び[比較例4]により得られる交互多層膜の反射率特性図
図2は、本発明のカルーセル式光学薄膜用成膜装置を示す略断面図である。図2を参照して、装置装置を構成するチャンバ1内の略中央部分には、基板2が載置された状態で回転する回転ドラム3を備えた基板回転機構4が設置されている。そして、回転ドラム3を介した対称位置に、それぞれ二式のTiターゲット5とSiターゲット6とが、ともに回転ドラム3上を回転する基板2に対向可能な状態で配置される。
Tiターゲット5は、磁気回路7を介してチャンバ1外部のスパッタカソード8と一体的に構成され、さらにカソード8は交流電源9に接続される。この構成は、回転ドラム3を介してチャンバ1内に配置される二式のSiターゲット6においても同様である。即ち、Siターゲット6は、磁気回路11を介してチャンバ1外部のスパッタカソード12と一体的に構成され、さらにカソード12は交流電源13に接続される。
また、チャンバ1内には、スパッタガス導入口14と反応ガス導入口15が設けられ、それぞれの導入口に連なる導入管16、17には、連動して流量調整が可能なコンダクタンスバルブ18、19が設けられる。
そして、このような装置構成を有する成膜装置で、図外の排気系により所定の圧力条件(例えば10-3Pa程度)に設定されたチャンバ1内で回転ドラム3を回転させ、スパッタガス導入口14から所定流量(例えば100sccm程度)のアルゴンガスを導入した状態とする。
そして、装置内に設置したTi及びSiの両ターゲット5、6のうち、一方のTiターゲット5の電源9のみを印加し、Siターゲット6の電源13を切断したままにする。この状態で、基板2を保持する基板ホルダを兼ねる回転ドラム3の回転機構4を回転させる。さらに、反応ガス導入口15から所定流量(例えば100sccm程度以下)の二酸化炭素ガスが導入された状態で、スパッタガス導入口14からのアルゴンガスにより、Tiターゲット5がスパッタされる。これにより、基板2上にTiO2膜が形成される。そして、ドラム3を回転させて、このTiO2成膜工程を複数回繰り返すことで、所望の膜厚成長を得ることができる。
次に、他方のSiターゲット6の電源13のみを印加し、Tiターゲット5の電源9を切断したままにする。この状態で、基板2を保持する基板ホルダを兼ねる回転ドラム3の回転機構4を回転させる。さらに、反応ガス導入口15から所定流量の二酸化炭素ガスが導入された状態で、アルゴンガスにより、Siターゲット6がスパッタされる。これにより、基板2上にSiO2膜が形成される。そして、ドラム3を回転させて、このSiO2成膜工程を複数回繰り返すことで、所望の膜厚成長を得ることができる。
そして、Ti及びSiの両ターゲット5、6のいずれか一方を用いる成膜工程を交互に繰り返すことにより、交互多層膜の成膜を行うことができる。なお、Ti及びSiの両ターゲット5、6のいずれを作動させる場合も、コンダクタンスバルブ18、19は、図外の制御系によりそれぞれの開度の増減を調整できるようにされている。これにより、導入されるアルゴン及び二酸化炭素の両ガスはそれぞれ流量が増減される。
このような成膜装置によりTiO2膜及びSiO2膜により構成される交互多層膜の成膜に求められるのは、Tiターゲット5及びSiターゲット6の表面での酸化物生成を避けながら効率的に成膜を行うことである。このため、本発明は、反応ガスとして二酸化炭素ガスを用いることでこれを実現する。
ところで、スパッタガスを所定流量に固定した状態で反応ガス流量を増減すると、反応ガスの各流量における成膜速度は、図3及び図4に示す相関を示す。
ここで、図3は、Tiターゲット5によるスパッタ工程に対し、反応ガスとして酸素ガスまたは二酸化炭素ガスを用いた場合の相関を示すグラフ図である。また、図4は、Siターゲット6によるスパッタ工程に対し、反応ガスとして酸素ガスまたは二酸化炭素ガスを用いた場合の相関を示すグラフ図である。いずれのグラフ図の場合も、アルゴンガスは流量100sccm、圧力0.7Paである。
図3及び図4で示されるように、反応ガスとして酸素ガスまたは二酸化炭素ガスを用いる場合、それぞれ、成膜速度が3段階に変遷する。そして、いずれの場合も、成膜速度が高水準で推移する領域は、成膜速度の大きな高速成膜領域(高速金属種成膜モード:Metal mode)に対応する。成膜速度が低水準で推移する領域は、成膜速度の小さな低速成膜領域(低速酸化物種成膜モード:Oxide mode)に対応する。さらに、高速成膜領域から低速成膜領域への過渡期部分を遷移領域(中間成膜モード)とする。このように成膜速度をこれら高中低速3領域に分類することができる。
上記した高速成膜領域では、ターゲットの表面金属が反応されずにスパッタされるため、高い成膜速度が維持される。一方、低速成膜領域では、酸素ガスや二酸化炭素ガスなどの酸化ガス流量の増大に伴って、酸化ガスを含有した酸化雰囲気により、ターゲット表面で反応生成物などが生じて成膜速度が顕著に低下する。
本発明では、反応ガスとして二酸化炭素ガスを用いることで、高速成膜領域で、かつ、酸化反応が十分に進行した酸化膜が得られる条件に、容易に制御可能となる。
即ち、図3及び図4で示されるように、反応ガスとして二酸化炭素ガスを用いる場合は、その替りに酸素ガスを用いる場合に比べ、高速成膜領域におけるガス流量範囲が相対的に拡大する傾向にある。また、遷移領域での成膜速度の落差が縮小する傾向にある。このため、高速成膜領域を維持するための制御が比較的容易になるという利点がある。これは、酸素ガスに比べ二酸化炭素ガスの酸化反応性が比較的穏やかであり、また、活性腫に変換されるべき酸素原子の総量が比較的小量であるためと推測される。
また、Tiターゲット5及びSiターゲット6による酸化物成膜工程を交互に繰り返すことにより、TiO2膜及びSiO2膜の交互多層膜が形成される。
なお、上記した各酸化物成膜工程は、Tiターゲット5による場合と、Siターゲット6による場合とで、それぞれ固有の反応速度に依存するため、供給される二酸化炭素ガスの流量が異なる場合がある。
そこで、図2に示す成膜装置は、図外の制御系により、コンダクタンスバルブ19の開度を調整可能とした。また、コンダクタンスバルブ18の開度も調整可能とし、さらに、両バルブ18、19が連動可能とした。即ち、この制御系には、所定のスパッタガス流量における二酸化炭素ガス流量と、この二酸化ガス流量に応じて高速成膜領域、低速成膜領域、及びこれらの間の遷移領域たる中間成膜領域の高中低速3領域に変化する成膜速度とを照合データとして、あらかじめ入力しておく。そして、所定のスパッタガス流量下の成膜時に、高速成膜領域において、所定スパッタガス流量に対応する二酸化ガス流量を上記照合データから検索し、高速成膜領域の範囲内で二酸化炭素及びスパッタの両ガス流量比を保つように両ガス流量を制御する。
即ち、例えば、図2の成膜装置でTiターゲット5の電源9のみを作動させ、初期圧力条件が1×10-3Paのチャンバ1内に、スパッタガス導入口14から100sccmのアルゴンガスを導入して0.7Paとした状態で、反応ガス導入口15から二酸化炭素ガスを導入する。この際、制御系により、アルゴンガスの流量を100sccmで保ちながら、二酸化炭素ガスを100sccm以下の流量に維持することで、図3に示すように二酸化炭素ガスを用いた場合の高速成膜領域(Metal mode)が実現する。
同様に、図2の成膜装置でSiターゲット6の電源13のみを作動させ、初期圧力条件が1×10-3Paのチャンバ1内に、スパッタガス導入口14から100sccmのアルゴンガスを導入して0.7Paとした状態で、反応ガス導入口15から二酸化炭素ガスを導入する。この際、制御系により、アルゴンガスの流量を100sccmで保ちながら、二酸化炭素ガスを100sccm以下の流量に維持することで、図4に示すように二酸化炭素ガスを用いた場合の高速成膜領域(Metal mode)が実現する。
なお、高速の成膜速度での堆積膜に対する酸化反応は、膜構造中で酸素原子の充填率が不完全となり、局所的に応力集中が生じることがある。そして、光学薄膜製品に求められる透明性が低下するなど満足すべき品質安定性が得られないこともある。さらに、金属酸化反応時の膜成長が不完全になると、設計通りの膜厚が得られず、所望の光学特性が得られないこともある。
そこで、上記の成膜工程を繰り返して得られたTiO2膜及びSiO2膜から成る交互多層膜に対して、酸素雰囲気下で300℃以上の熱処理(アニール処理)を行う。これにより、周囲雰囲気中の酸素原子を膜構造中に拡散させ、充填率を改善することができ、膜構造内での応力集中状態を緩和することができる。そして、このような熱処理を経て得られる多層膜は、光学薄膜用途として満足すべき膜質特性や設計通りの膜厚を確実かつ安定的に備えるものとなる。なお、この熱処理時の保持期間は30分以上が望ましい。
なお、本形態においては、形成される金属酸化物膜により光学薄膜を形成するものとしたが、本発明はこれに限定されるものでなく、酸化物膜を要するものであれば、例えば誘電体多層膜などにも適用可能である。
また、本形態においてTiO2膜及びSiO2膜により交互多層膜を形成するものとしたが、Ta25膜、Nb25膜、Al23膜、MgO膜、Sb24膜、ZrO2膜、ZnO膜、SnO2膜、ln23膜などを形成するものとしても良いことは言うまでもない。この場合は、金属種類に応じてターゲット材質にTa、Nb、Al、Mg、Sb、Zr、Zn、Sn、Inなどを用いることになる。
また、本形態において、ドラム3上に基板2を設置して回転するものとしたが、静止状態の基板に対して行う固定成膜によるものとしても良いし、あるいは、インライン式成膜装置などで移動する基板に対して行う通過成膜によるものとしても良い。
最初に、図2に示す成膜装置において、ともに135×406×t10mmの二式のTiターゲット5及びSiターゲット6を搭載したチャンバ1に対し、図外の排気系により内部を1×10-3Paに到達させた。この状態で、スパッタガス導入口14から流量100sccmのアルゴンガスを導入して0.7Paとした。
そして、Siターゲット6の電源13を切断したままで交流電源9により両カソード8に5kWで電力を印加した。さらに、ガラス基板2を載置したドラム3の回転を開始した。また、反応ガス導入口15から二酸化炭素ガスを導入した。これにより、15rpmで回転するドラム3上に載置されたガラス基板2に対して、両Tiターゲット5によるスパッタ工程が行われると共に、反応ガス導入口15からの二酸化炭素ガスとの反応が進行し、基板2上にTiO2膜を形成した。
このとき、制御系によりコンダクタンスバルブ19の開度を調整して、反応ガス導入口15からの二酸化炭素ガス流量を100sccmに設定した。即ち、図3のグラフ図に示すように、この二酸化炭素ガス流量は、これを反応ガスとして用いたときの高速成膜領域での右端Aに相当し、高い成膜速度が確保されたことが分る。
次に、Tiターゲット5の電源9を切断したままで交流電源13により両カソード12に5kWで電力を印加した。このとき、制御系により、スパッタガス導入口14から流量100sccmのアルゴンガスを導入して0.7Paとするとともに、反応ガス導入口15から流量100sccmで二酸化炭素ガスを導入した状態を保っている。
これにより、15rpmで回転するドラム3上に載置されたガラス基板2に対して、両Siターゲット6によるスパッタ工程が行われると共に、反応ガス導入口15からの二酸化炭素ガスとの反応が進行し、基板2上にSiO2膜を形成した。即ち、図4のグラフ図に示すように、この二酸化炭素ガス流量は、これを反応ガスとして用いたときの高速成膜領域での右端Bに相当し、高い成膜速度が確保されたことが分る。
そして、Tiターゲット5及びSiターゲット6ごとに、それぞれによる成膜工程を繰り返して行うことにより、Ti酸化物膜及びSi酸化物膜から成る交互多層膜を形成した。このとき、石英ガラスから成る基板2上に、Si酸化物膜/Ti酸化物膜/Si酸化物膜/Ti酸化物膜/Si酸化物膜の交互層が形成されるが、それぞれの膜厚は、基板2の隣接層から順に、93nm、12nm、31.5nm、104nm、80nmであった。
このようにして得られた交互多層膜に対し、保持時間30分で温度条件300℃でアニール処理を行い、処理後の交互多層膜の反射率特性を測定した。そして、このときの反射率特性図を図5に示した。
交互多層膜に対するアニール処理温度を400℃に変更した以外は、[実施例1]と同様にして、アニール処理後の交互多層膜の反射率特性を測定し、図5に反射率特性図として示した。
[比較例1]
[実施例1]及び[実施例2]においてアニール処理を行う直前の交互多層膜に対して反射率特性を測定し、図5に反射率特性図として示した。
[実施例1]、[実施例2]及び[比較例1]の対比を示す図5から、アニール処理を行わなくても概ね透明の膜を得ることができる。一方、アニール処理を経た交互多層膜の反射率特性は、特に可視光領域(400〜700nm)において広帯域化が認められ、アニール処理を行わないものに比べ、さらに、優れた特性を備えていることが分る。
[比較例2]
[実施例1]、[実施例2]及び[比較例1]で使用した二酸化炭素ガスを酸素ガスで代替したときの比較対照を行う目的で本比較例2を行った。
即ち、最初に、図2に示す成膜装置において、ともに135×406×t10mmの二式のTiターゲット5及びSiターゲット6を搭載したチャンバ1に対し、図外の排気系により内部を1×10-3Paに到達させた。この状態で、スパッタガス導入口14から流量100sccmのアルゴンガスを導入して0.7Paとした。
そして、Siターゲット6の電源13を切断したままで交流電源9により両カソード8に5kWで電力を印加した。さらに、ガラス基板2を載置したドラム3の回転を開始した。また、反応ガス導入口15から酸素ガスを導入した。これにより、15rpmで回転するドラム3上に載置されたガラス基板2に対して、両Tiターゲット5によるスパッタ工程が行われると共に、反応ガス導入口15からの酸素ガスとの反応が進行し、基板2上にTiO2膜を形成した。
このとき、制御系によりコンダクタンスバルブ19の開度を調整して、反応ガス導入口15からの酸素ガス流量を77sccmに設定した。即ち、図3のグラフ図に示すように、この酸素ガス流量は、これを反応ガスとして用いたときの高速成膜領域での右端Cに相当し、高い成膜速度が確保されたことが分る。
次に、Tiターゲット5の電源9を切断したままで交流電源13により両カソード12に5kWで電力を印加した。このとき、制御系により、スパッタガス導入口14から流量100sccmのアルゴンガスを導入して0.7Paとした状態を保つとともに、反応ガス導入口15からの酸素ガス流量を40sccmに設定した。
これにより、15rpmで回転するドラム3上に載置されたガラス基板2に対して、両Siターゲット6によるスパッタ工程が行われると共に、反応ガス導入口15からの酸素ガスとの反応が進行し、基板2上にSiO2膜を形成した。即ち、図4のグラフ図に示すように、この酸素ガス流量は、これを反応ガスとして用いたときの高速成膜領域での右端Dに相当し、高い成膜速度が確保されたことが分る。
そして、Tiターゲット5及びSiターゲット6ごとに、それぞれによる成膜工程を繰り返して行うことにより、Ti酸化物膜及びSi酸化物膜から成る交互多層膜を形成した。このとき、石英ガラスから成る基板2上に、Si酸化物膜/Ti酸化物膜/Si酸化物膜/Ti酸化物膜/Si酸化物膜の交互層が形成されるが、それぞれの膜厚は、基板2の隣接層から順に、87nm、11nm、28nm、98nm、75nmであった。
このようにして得られた交互多層膜に対し、保持時間30分で温度条件400℃でアニール処理を行い、処理後の交互多層膜の反射率特性を測定した。そして、このときの反射率特性図を図6に示した。
[比較例3]
[比較例2]においてアニール処理を行う直前の交互多層膜に対して反射率特性を測定し、図6に反射率特性図として示した。
[実施例1]、[実施例2]及び[比較例2]、[比較例3]の対比を示す図5及び図6から、反応ガスとして酸素ガスを用いて高速成膜領域による高速成膜を行う場合、高速成膜領域を維持する最大の酸素ガス流量で形成された交互多層膜は、酸化が不十分であるため透明性が得られず、アニール処理の有無にかかわらず所望の広帯域化された反射率特性が得られなかった。このように、反応ガスとして酸素ガスを用いて高速成膜領域における成膜を行う場合、所望の光学特性、即ち、透明性を備えた酸化膜が得られない。
[比較例4]
反応ガスとして酸素ガスを使用した[比較例2]及び[比較例3]の成膜速度の相違による比較対照を行う目的で本比較例4を行った。
即ち、最初に、図2に示す成膜装置において、ともに135×406×t10mmの二式のTiターゲット5及びSiターゲット6を搭載したチャンバ1に対し、図外の排気系により内部を1×10-3Paに到達させた。この状態で、スパッタガス導入口14から流量100sccmのアルゴンガスを導入して0.7Paとした。
そして、Siターゲット6の電源13を切断したままで交流電源9により両カソード8に5kWで電力を印加した。さらに、ガラス基板2を載置したドラム3の回転を開始した。また、反応ガス導入口15から酸素ガスを導入した。これにより、15rpmで回転するドラム3上に載置されたガラス基板2に対して、両Tiターゲット5によるスパッタ工程が行われると共に、反応ガス導入口15からの酸素ガスとの反応が進行し、基板2上にTiO2膜を形成した。
このとき、制御系によりコンダクタンスバルブ19の開度を調整して、反応ガス導入口15からの酸素ガス流量を100sccmに設定した。即ち、図3のグラフ図に示すように、この酸素ガス流量は、これを反応ガスとして用いたときの低速成膜領域での右端Eに相当し、低速度での成膜を余儀なくされたことが分る。
次に、Tiターゲット5の電源9を切断したままで交流電源13により両カソード12に5kWで電力を印加した。このとき、制御系により、スパッタガス導入口14から流量100sccmのアルゴンガスを導入して0.7Paとした状態を保つとともに、反応ガス導入口15からの酸素ガス流量を65sccmに設定した。
これにより、15rpmで回転するドラム3上に載置されたガラス基板2に対して、両Siターゲット6によるスパッタ工程が行われると共に、反応ガス導入口15からの酸素ガスとの反応が進行し、基板2上にSiO2膜を形成した。即ち、図4のグラフ図に示すように、この酸素ガス流量は、これを反応ガスとして用いたときの低速成膜領域での右端Fに相当し、低速度での成膜を余儀なくされたことが分る。
そして、Tiターゲット5及びSiターゲット6ごとに、それぞれによる成膜工程を繰り返して行うことにより、Ti酸化物膜及びSi酸化物膜から成る交互多層膜を形成した。このとき、石英ガラスから成る基板2上に、Si酸化物膜/Ti酸化物膜/Si酸化物膜/Ti酸化物膜/Si酸化物膜の交互層が形成されるが、それぞれの膜厚は、基板2の隣接層から順に、97nm、12.5nm、33nm、109nm、84nmであった。
そして、このようにして得られた交互多層膜に対し、アニール処理を行わないまま反射率特性を測定し、このときの反射率特性図を図6に示した。
このように、反応ガスたる酸素ガスがTiターゲット5及びSiターゲット6の表面で酸化物を生成し、この表面酸化物がスパッタされて薄膜を形成する成膜工程により、基板2上に酸化物膜が形成される。このとき、基板2上で得られる酸化物膜は良好な透明性を示した。しかし、その反面、既述の通り成膜速度の低下は著しいものであった。
[実施例1]、[実施例2]、[比較例1]及び[比較例4]の対比を示す図5及び図6から、反応ガスとして酸素ガスを用いる場合、低速成膜領域に減速しないと、二酸化炭素ガスを用いて得られる交互多層膜と同等の反射率特性を備えることができない。即ち、酸素ガスを用いた[比較例4]で得られた交互多層膜は、アニール処理を要さずに相当の反射率特性を備えるが、成膜速度の低下が顕著となる。これに対して、二酸化炭素ガスを使用した場合、ある程度の成膜速度を確保して所望の反射率特性を備えた多層膜を得ることができる。
本発明は、成膜速度の高速化を必要とする光学薄膜分野に重要である。光学薄膜製品は、多重構成層から成る構造であることが多く、特に高速化及び効率化が要望されるからである。
1 チャンバ
5 Tiターゲット(スパッタ成膜源)
6 Siターゲット(スパッタ成膜源)
9 Tiカソード用交流電源(スパッタ成膜源)
13 Siカソード用交流電源(スパッタ成膜源)
14 スパッタガス導入口(スパッタ成膜源)
15 反応ガス導入口(反応ガス源)

Claims (3)

  1. スパッタ成膜源、スパッタガス源、及び反応ガス源の両原料供給源を真空室内に設けた成膜装置において、
    前記スパッタ成膜源が金属ターゲットから成り、前記反応ガス源からの反応ガスが二酸化炭素ガスを含有し、前記反応ガス源から供給される二酸化炭素ガスの供給量が、前記スパッタガス源から供給されるスパッタガスの供給量以下で、かつ、高速成膜領域の範囲内で二酸化炭素ガス及びスパッタガスの両ガス流量比を保つように両ガス流量を制御する制御系を備えたことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記金属ターゲットは、金属種類ごとに複数箇所に設けて成ることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記金属種類は、Si、Ti、Ta、Nb、Al、Mg、Sb、Zr、Zn、Sn及びInのいずれかから成ることを特徴とする請求項2に記載の成膜装置。
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