JP5247553B2 - セメントキルンにおける鉛の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セメントキルンにおけるクリンカ原料からの鉛の回収方法に関する。
近年、焼却灰等の廃棄物の処分場の確保が困難になりつつあることから、セメントキルンにおけるクリンカ原料の一部に、焼却灰、飛灰等の副原料を用いることが実用化されている。
しかし、クリンカ原料中の副原料の割合が大きいと、副原料に含まれる鉛等の重金属によって、クリンカ中の鉛等の重金属の含有率が大きくなるという問題がある。
この問題を解消するために、例えば、セメントキルンの窯尻部の燃焼ガスのO2濃度を5%以下及び/又はCO濃度を1000ppm以上に制御し、該セメントキルンの燃焼ガスの一部を抽気して該燃焼ガスに含まれるダストを集塵し、集塵したダストから鉛を回収することを特徴とするセメント焼成炉からの鉛除去方法が、提案されている(特許文献1)。
一方、鉛等を含むダストから鉛等を回収する種々の方法が知られている。
例えば、(A)少なくとも亜鉛、鉛および塩素を含む物質(例えば、溶融飛灰)に対して、塩素の含有率の調整と、(アルカリ金属+鉛)/塩素の化学当量比の調整を行い、かつ、還元剤(例えば、活性炭)を添加して、加熱用材料を調製する材料調製工程と、(B)前記加熱用材料を加熱炉にて所定の温度で加熱して、亜鉛、鉛および塩素を含む排ガスと、焼成物を得る加熱工程と、(C)乾式集塵機を用いて、前記排ガスから、酸化亜鉛および塩化鉛を主成分とするダストを捕集する重金属回収工程とを含むことを特徴とする亜鉛、鉛および塩素を含む物質の処理方法が、提案されている(特許文献2)。
国際公開2008/050678号公報 特開2005−313009号公報
前記の特許文献1に記載されている方法は、セメントキルンの窯尻部の燃焼ガスの酸素濃度等を制御するものである。この点、燃焼ガスの酸素濃度等ではなく、セメントキルンに投入する材料の種類の選択によって、クリンカ中の鉛の含有率を低下させることができれば、好都合である。
前記の特許文献2に記載されている方法は、処理対象物として、溶融飛灰、または、溶融飛灰と他のダスト(例えば、焼却飛灰、鉄鋼ダスト等)の混合物を想定したものである(特許文献2の段落0001参照)。特許文献2には、処理対象物としてクリンカ原料を用いることは、記載されていない。
本発明は、クリンカの製造のために鉛を含む副原料を用いた場合に、鉛の含有率の小さなクリンカを得るための、セメントキルンにおける鉛の回収方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメントキルンとして、窯尻に抽気プローブを有するものを採用するとともに、このセメントキルン内に、主原料及び鉛を含む副原料からなるクリンカ原料と、コークスの如き固体燃料と塩化カルシウム各材料を投入すれば、前記の抽気プローブによって、揮発した鉛を回収することができ、鉛の含有率が小さいクリンカを得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[]を提供するものである。
[1] 窯尻に抽気プローブを有するセメントキルン内に、鉛を含むクリンカ原料と、固体燃料と、塩化カルシウムを投入した後、上記抽気プローブによって、上記クリンカ原料から揮発した鉛を回収することを特徴とするセメントキルンにおける鉛の回収方法。
] 上記固体燃料が、固定炭素分を20質量%以上含むものである前記[1]記載のセメントキルンにおける鉛の回収方法。
] 上記固体燃料が、コークス、石炭、無煙炭、半無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、亜炭、泥炭、黒鉛、木炭、ミックスコークス、ファインコークス、活性コークス、電極クズ、廃トナー、重油灰、フライアッシュ、難燃性プラスチック、フェノール樹脂、フラン樹脂、熱硬化性樹脂、セルロース、廃タイヤの中から選ばれる一種以上のものである前記[1]又は[2]に記載のセメントキルンにおける鉛の回収方法。
] (アルカリ金属+鉛)/塩素の化学当量比が、1.2以上、2.5以下となるように、各材料の投入量を定める前記[1]〜[]のいずれかに記載のセメントキルンにおける鉛の回収方法。
] 上記クリンカ原料と固体燃料の合計100質量部中の固体燃料の配合量が、0.01〜5質量部である前記[1]〜[]のいずれかに記載のセメントキルンにおける鉛の回収方法。
本発明の鉛の回収方法によれば、クリンカ原料に含まれている鉛を効率的に揮発させ、回収することができる。
本発明で得られるクリンカは、鉛及び塩素の含有率が小さい良質のクリンカとして用いることができる。
本発明の鉛の回収方法を用いた場合のセメントキルンにおける鉛の移動経路を説明するための図である。 本発明に該当しない方法(比較例1)を用いた場合のセメントキルンにおける鉛の移動経路を説明するための図である。 本発明に該当しない方法(比較例2)を用いた場合のセメントキルンにおける鉛の移動経路を説明するための図である。
図1中、本発明のセメントキルンにおける鉛の回収方法は、窯尻1bに抽気プローブ3を有するセメントキルン1内に、鉛を含むクリンカ原料と、固体燃料と、塩化カルシウムの各材料を投入した後、抽気プローブ3によって、クリンカ原料から揮発した鉛を回収するものである。
本発明で用いられるセメント製造装置は、投入されたクリンカ原料を予熱するとともにセメントキルン1内で生じた排ガスの流通路を形成するためのサスペンションプレヒータ(具体的には、複数のサイクロンを含むものであり、図1中、最下段のボトムサイクロン4のみを示す。)、及び、仮焼炉5と、クリンカ原料を加熱してクリンカを焼成するためのセメントキルン1と、セメントキルン1内を高温にするための、窯前1aに配設されたバーナ2と、セメントキルン1内で生じた排ガスの一部を抽気するための、窯尻1bに配設された抽気プローブ3と、抽気プローブ3で抽気した排ガスに含まれるダストを捕集するためのダスト捕集手段6と、セメントキルン1から排出されたクリンカを冷却するためのクーラ(図示せず)等を備えている。なお、仮焼炉5は省略されることがある。
抽気プローブ3及びダスト捕集手段6は、塩素バイパス技術を用いた鉛及び塩素の除去手段である。ダスト捕集手段6は、粗粉捕集手段及び微粉捕集手段を含む。
一般に、家庭ごみ、焼却灰、飛灰等の廃棄物を副原料として用いるセメントキルン1においては、塩素の含有率が高い排ガスが発生する。この排ガスは、塩素バイパス技術によって処理される。塩素バイパス技術とは、セメントキルンの排ガスの一部を抽気プローブ3によって抽気した後、この抽気した高温の排ガス中の粗粉(塩素含有量が少ない固体分)を粗粉捕集手段(例えば、サイクロン)で捕集し、クリンカ原料として戻す一方、粗粉捕集手段を通過した排ガスを冷却して生じる微粉(塩素含有量が多い固体分)を、微粉捕集手段(例えば、バグフィルター)で捕集して、塩素を除去する技術をいう。
なお、本明細書中、抽気プローブとは、セメントキルンの排ガスの一部を抽気するための流通路を意味する。セメントキルンの排ガスの残部は、仮焼炉5及び複数のサイクロンの中を上方に向かって流通し、排出される。
本発明で用いられるクリンカ原料は、主原料である通常のクリンカ原料(具体的には、石灰石、粘土、鉄滓等)、及び、副原料である鉛含有物質(例えば、飛灰、焼却灰等の鉛含有ダスト)を含む。
クリンカ原料中の副原料の割合は、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜25質量%である。該割合が5質量%未満では、飛灰等の鉛含有物質の処理の促進を図ることが困難となる。該割合が30質量%を超えると、良好なクリンカを得ることができないことがある。
飛灰、焼却灰等の鉛含有ダストは、通常、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属と、カルシウム等のアルカリ土類金属と、鉛、亜鉛等の重金属と、塩素等を含む。
飛灰、焼却灰等の鉛含有ダストは、通常、水洗してアルカリ金属及び塩素を除去した後、クリンカ原料として用いられる。
本発明で用いられる固体燃料は、クリンカ原料に含まれている鉛を高温下で還元して、揮発させるためのものである。
鉛を還元揮発させるための温度は、好ましくは900〜1,250℃、より好ましくは1,000〜1,200℃、特に好ましくは1,050〜1,200℃である。該温度が900℃未満では、鉛を十分に揮発させることができず、クリンカの鉛の含有率が大きくなることがある。該温度が1,250℃を超えると、クリンカ原料が溶融して、鉛を十分に揮発させることができず、クリンカの鉛の含有率が大きくなることがある。
したがって、本発明においては、セメントキルン内の最高温度を前記の好ましい数値範囲内に調整すればよい。
固体燃料としては、固定炭素分の含有率が大きいものが好ましい。固定炭素分の含有率が大きいと、セメントキルン内の窯前に近い高温領域において、鉛の還元揮発の作用を十分に発揮することができる。
固体燃料中の固定炭素分の割合は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは50質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。
固体燃料の好ましい例としては、コークス、石炭、無煙炭、半無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、亜炭、泥炭、黒鉛、木炭、ミックスコークス、ファインコークス、活性コークス、電極クズ、廃トナー、重油炭、フライアッシュ、難燃性プラスチック、フェノール樹脂、フラン樹脂、熱硬化性樹脂、セルロース、廃タイヤ等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。中でも、コークス、木炭、無煙炭、半無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭は、固定炭素分が80質量%以上であり、本発明において特に好ましく用いられる。
固体燃料の配合割合は、クリンカ原料と固体燃料の合計量(100質量%;乾燥質量)中、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%、特に好ましくは0.1〜2質量%である。該割合が0.01質量%未満では、鉛を十分に還元揮発させることができず、クリンカの鉛の含有率が大きくなる。該割合が5質量%を超えると、鉛の還元揮発の効果が頭打ちとなるばかりか、クリンカの色調を悪化させてしまう可能性がある。
本発明で用いられる塩化カルシウムは、図1に符号A(還元揮発)、B(塩化揮発)として示すように、固体燃料によって還元揮発して窯尻の方向に移動した鉛を、さらに塩化揮発によって窯尻の方向にさらに移動させ、抽気プローブ3に導くためのものである。
塩化カルシウム中のカルシウムは、クリンカ原料の成分となる。
本発明においては、(アルカリ金属+鉛)/塩素の化学当量比が、1.2以上、2.5以下(特に、1.4以上、2.2以下)となるように、各材料の投入量を定めることが好ましい。該化学当量比が1.2未満では、クリンカの塩素の含有率が大きくなる可能性がある。また、クリンカ原料が亜鉛を含む場合に、抽気プローブ3で抽気した後に冷却して生じるダスト中に塩化亜鉛が含まれることとなり、そのため、ダストが潮解性を有し、乾式集塵機に悪影響を与えることがある。該化学当量比が2.5を超えると、鉛を十分に塩化揮発させることが困難となる。
鉛の塩化揮発は、還元揮発よりも低温の750℃程度で生じる。したがって、セメントキルン内の最高温度は、前記の還元揮発のための好ましい数値範囲内に定めればよい。なお、セメントキルン内の最低温度は、通常、800℃である。
本発明で用いられる固体燃料及び塩化カルシウムは、通常、クリンカ原料と混合した後、通常のクリンカ供給地点(最上段のサイクロン付近)で投入される。ただし、固体燃料及び塩化カルシウムの投入地点は、セメントキルン1の窯尻1bに達する前の領域内(換言すると、窯尻1bに対してクリンカ原料の供給側の領域内)であればよく、特に限定されない。また、固体燃料と塩化カルシウムを別々の地点で投入することも可能である。
本発明で得られるクリンカの鉛の含有率(酸化物換算値)は、好ましくは30ppm以下、より好ましくは20ppm以下、特に好ましくは10ppm以下である。
本発明で得られるクリンカの塩素の含有率は、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下、特に好ましくは0.1質量%以下である。
[実施例1]
(1)クリンカ原料の調製
主原料としての通常のクリンカ原料100質量部と、副原料としての水洗した飛灰(鉛の含有率:酸化物換算値で0.16質量%)14質量部を混合して、鉛を含むクリンカ原料を得た。
(2)クリンカの製造
前記(1)で得たクリンカ原料(供給速度:140t/h)と、コークス(供給速度:0.6t/h)と、塩化カルシウム(供給速度:12.5kg/h)を混合した後、得られた混合物を、図1に示すセメント製造装置の最上段のサイクロン付近に投入した。
なお、コークスの固定炭素分の含有率は、88質量%であった。コークスの供給量は、クリンカ原料と固体燃料と塩化物の合計100質量部中、0.43質量部であった。
塩化カルシウムの供給量は、(アルカリ金属+鉛)/塩素の化学当量比が2.0となる量であった。
セメントキルン1の寸法は、内径が3m、長さが72mであった。
その結果、抽気プローブ3によって抽気した排ガスから得られた微粉中の鉛の含有率(酸化物換算値)は、1.6質量%であった。また、クリンカ中の鉛の含有率(酸化物換算値)は、10ppm以下であった。クリンカ中の塩素の含有率は、0.1質量%以下であった。
実施例1では、図1に示すように、クリンカ原料中の鉛が還元揮発して、セメントキルン1の窯尻1bの方向に移動した後、塩化揮発によって窯尻1bの方向にさらに移動して、抽気プローブ3によって回収されたものと考えられる。
[比較例1]
塩化カルシウムを用いないこと以外は実施例1と同様にして実験した。
その結果、抽気プローブ3によって抽気した排ガスから得られた微粉中の鉛の含有率(酸化物換算値)は、実験開始後の経過時間によって多少の変動があったものの、0.2〜0.5質量%の範囲内であった。また、クリンカ中の鉛の含有率(酸化物換算値)は、実験開始から低下して、2日後に10ppm以下になったものの、その後、増大して、3日後に100ppmを超えた。クリンカ中の塩素の含有率は、0.006質量%であった。
比較例1では、図2に示すように、クリンカ原料中の鉛が還元揮発して、セメントキルン1の窯尻1bの方向に移動し、一旦、クリンカの鉛の含有率が低下したものの、塩化物が十分に存在しないため、塩化揮発が十分に起きず、再度、クリンカ原料に含まれることになったものと考えられる。
[比較例2]
コークスを用いないこと以外は実施例1と同様にして実験した。
その結果、抽気プローブ3によって抽気した排ガスから得られた微粉中の鉛の含有率(酸化物換算値)は、実験開始後の経過時間によって多少の変動があったものの、0.1〜0.2質量%の範囲内であった。また、クリンカ中の鉛の含有率(酸化物換算値)は、実験開始後の経過時間によって変動があったものの、40〜110ppmの範囲内であった。クリンカ中の塩素の含有率は、0.006質量%であった。
比較例2では、図3に示すように、クリンカ原料中の鉛が、コークスが存在しないために還元揮発せず、また、塩化カルシウムの量が少ないために十分に塩化揮発しなかったため、クリンカの鉛の含有率が大きくなったものと考えられる。
[比較例3]
塩化カルシウム及びコークスを用いないこと以外は実施例1と同様にして実験した。
その結果、抽気プローブ3によって抽気した排ガスから得られた微粉中の鉛の含有率(酸化物換算値)は、実験開始後の経過時間によって多少の変動があったものの、0.1〜0.2質量%の範囲内であった。また、クリンカ中の鉛の含有率(酸化物換算値)は、実験開始後の経過時間によって変動があったものの、40〜110ppmの範囲内であった。クリンカ中の塩素の含有率は、0.006質量%であった。
実施例1及び比較例1〜3の結果から、本発明(実施例1)によると、コークスを用いているため、少量の塩化カルシウムを用いるだけで、セメントキルン1の窯尻1bに配設した抽気プローブ3によって、鉛を十分に回収しうることがわかる。一方、本発明に該当しない方法(比較例1〜3)によると、コークスと塩化カルシウムのいずれか一方または両方を用いていないため、抽気プローブ3によって鉛を十分に回収することができないことがわかる。
1 セメントキルン
1a 窯前
1b 窯尻
2 バーナ
3 抽気プローブ
4 ボトムサイクロン
5 仮焼炉
6 ダスト捕集手段
A 還元揮発による鉛の移動経路
B 塩化揮発による鉛の移動経路

Claims (5)

  1. 窯尻に抽気プローブを有するセメントキルン内に、鉛を含むクリンカ原料と、固体燃料と、塩化カルシウムを投入した後、上記抽気プローブによって、上記クリンカ原料から揮発した鉛を回収することを特徴とするセメントキルンにおける鉛の回収方法。
  2. 上記固体燃料が、固定炭素分を20質量%以上含むものである請求項に記載のセメントキルンにおける鉛の回収方法。
  3. 上記固体燃料が、コークス、石炭、無煙炭、半無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、亜炭、泥炭、黒鉛、木炭、ミックスコークス、ファインコークス、活性コークス、電極クズ、廃トナー、重油灰、フライアッシュ、難燃性プラスチック、フェノール樹脂、フラン樹脂、熱硬化性樹脂、セルロース、廃タイヤの中から選ばれる一種以上のものである請求項1又は2に記載のセメントキルンにおける鉛の回収方法。
  4. (アルカリ金属+鉛)/塩素の化学当量比が、1.2以上、2.5以下となるように、各材料の投入量を定める請求項1〜のいずれか1項に記載のセメントキルンにおける鉛の回収方法。
  5. 上記クリンカ原料と固体燃料の合計100質量部中の固体燃料の配合量が、0.01〜5質量部である請求項1〜のいずれか1項に記載のセメントキルンにおける鉛の回収方法。
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