JP5245980B2 - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、複数の発光素子が搭載される線状光源部を備えた発光装置及びその製造方法に関する。
従来から、複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)素子を細長い配線基板に搭載し、各LEDを配線基板上にて樹脂封止材で封止した線状光源が知られている(例えば、特許文献1の段落[0005]参照)。しかしながら、この線状光源では、各LED素子にて生じる熱に起因して、樹脂封止材が劣化により黄変して光量が経時的に低下したり、配線基板と樹脂封止材とが剥離して電気的不具合を生ずるといった問題点がある。
この問題点を解決すべく、配線基板と、配線基板上に配列した複数のLED素子と、配線基板上に形成しLED素子を被覆するガラス材と、を備えた線状光源が提案されている(例えば、特許文献1の段落[0021]参照)。特許文献1には、従来の樹脂よりガラスは熱伝導率が5倍程度大きいので発光素子(LED素子)の熱を外へ放熱する量が増えて発光素子(LED素子)の温度上昇を抑えることができる、と記載されている。
特開2006−344450号公報
しかしながら、ガラス及び樹脂は金属等の熱伝導率に比べて極めて小さく、特許文献1の線状光源においては、ガラスの熱伝導率が樹脂よりも大きいとはいえ、封止材による放熱性能が低いことに変わりはない。すなわち、特許文献1の線状光源は、従来の樹脂封止の線状光源に対し放熱性に関して改善が図られておらず、装置全体として許容される各LED素子の発熱量は従来の樹脂封止の線状光源と同等である。従って、特許文献1の線状光源では、封止材をガラスとすることにより、封止材についてはLED素子の発熱量の増大が許容されるにもかかわらず、各LED素子の光量を増大させたり各LED素子を密集させるなど発熱量が増大する構成をとることができず、各LED素子の性能を十分に引き出すことができない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の発光素子から生じる熱を的確に放散することのできる発光装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、所定方向に並べられた複数の発光素子と、前記各発光素子を上面に搭載し下面に放熱パターンが形成されるセラミック基板と、前記セラミック基板の前記上面にて前記各発光素子を一括して封止する封止部と、前記各発光素子へ電力を供給するための線状のフレキシブル基板と、を有する線状光源部と、前記セラミック基板の前記放熱パターンが接続材を介して又は接続材を介さずに端面に接続され、前記フレキシブル基板が当該端面に沿って配置される放熱板と、を備え、前記フレキシブル基板は、前記放熱板に対して非拘束であり、前記放熱パターン及び前記放熱板の接続を許容する孔部を有する発光装置が提供される。
上記発光装置において、前記封止部は、ガラスからなるようにしてもよい。
上記発光装置において、前記セラミック基板の下面には電極パターンが形成され、前記セラミック基板と前記電極パターンと前記フレキシブル基板の回路パターンとは、第1の接続材を介して接続され、前記セラミック基板の前記放熱パターンと前記放熱板とは、第2の接続材を介して接続されてもよい。
上記発光装置において、前記第1の接続材は、前記第2の接続材よりも融点が高いようにしてもよい。
上記発光装置において、前記放熱板は、前記放熱パターンと接続される凸部を有し、前記フレキシブル基板の前記孔部は、前記放熱板の前記凸部と嵌合するようにしてもよい。
本発明によれば、上記発光装置の製造方法であって、前記フレキシブル基板の前記回路パターンに前記第1の接続材をスクリーン印刷により塗布し、前記放熱板に前記第2の接続材をディスペンサにより塗布する発光装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、上記発光装置の製造方法であって、前記フレキシブル基板の前記回路パターンに前記第1の接続材をスクリーン印刷により塗布し、前記放熱板に前記第2の接続材をディスペンサにより塗布し、前記セラミック基板を、前記第1の接続材及び前記第2の接続材を溶融固化して、前記フレキシブル基板及び前記放熱板に同時に実装する発光装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、上記発光装置の製造方法であって、前記フレキシブル基板の前記回路パターンに前記第1の接続材をスクリーン印刷により塗布した後、前記セラミック基板を前記フレキシブル基板に前記第1の接続材を溶融固化して実装し、前記放熱板に前記第2の接続材をディスペンサにより塗布し、前記フレキシブル基板に実装された前記セラミック基板を、前記第2の接続材が塗布された前記放熱板に、前記第2の接続材を溶融固化して実装する発光装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、線状に配置された複数の発光素子から生じる熱を的確に放散することができる。
図1は本発明の一実施形態を示す発光装置の外観斜視図である。 図2は発光装置の分解斜視図である。 図3は線状光源部の外観斜視図である。 図4は線状光源部の縦断面図である。 図5はガラス封止LEDのセラミック基板の平面図である。 図6は発光装置の正面図である。 図7は図6のA−A断面図である。 図8は発光装置の側面図である。 図9は基板シートの平面図である。 図10は発光装置の製造工程を示す説明図であり、(a)はフレキシブル基板が放熱部に載置される前の状態を示し、(b)は第1のはんだ材が塗布されたフレキシブル基板が放熱部に載置される状態を示し、(c)は放熱部に第2のはんだ材が塗布された状態を示し、(d)は放熱部及びフレキシブル基板にガラス封止LEDが載置された状態を示す。 図11は変形例を示す発光装置の正面図である。 図12は変形例を示す線状光源部の縦断面図である。 図13は変形例を示す発光装置の正面図である。 図14は変形例を示す線状光源部の縦断面図である。 図15は変形例を示す線状光源部の縦断面図である。 図16は、絶縁層にポリイミド、液晶ポリマー及びBTレジンを用いた場合の、フレキシブル基板の初期反射率を示すグラフである。 図17は絶縁層にポリイミドを用いたフレキシブル基板の試験前及び耐候性試験後の反射率を示すグラフであり、(a)は絶縁層にポリイミドを用いたもの、(b)は絶縁層に液晶ポリマーを用いたもの、(c)は絶縁層にBTレジンを用いたものである。 図18は変形例を示す発光装置の外観斜視図である。 図19は変形例を示す発光装置の平面図である。 図20は変形例を示す発光装置の外観斜視図である。 図21は変形例の発光装置の製造工程を示す説明図であり、第1のはんだ材が塗布されたフレキシブル基板が放熱部に載置される状態を示す。 図22は変形例の発光装置の製造工程を示す説明図であり、放熱部に第2のはんだ材が塗布された状態を示す。
図1から図8は本発明の一実施形態を示し、図1は発光装置の外観斜視図である。
図1に示すように、発光装置1は、複数のガラス封止LED2が搭載される線状光源部3と、線状光源部3に接続され線状光源部3から下方向へ延びる放熱板41を有する放熱部4と、を備えている。また、発光装置1は、線状光源部3の左右方向外側に線状光源部3と間隔をおいて形成される一対の側壁5aと、各側壁5aと放熱部4とを接続する支持部5bと、各側壁5aに形成され各側壁5aの左右方向内外を連通する通気口5cと、を有するケース5を備えている。
図2は発光装置の分解斜視図である。図2では、説明のため、ケースについては省略して図示している。
図2に示すように、放熱部4は、金属からなり板面を左右に向けた放熱板41と、金属からなる一対の反射板42と、を有している。放熱板41の上面端面と前後端面によって形成される角部は、湾曲形成された面取り部41bを有している。各反射板42は、放熱板41の左右方向外側に配置され、リベット6により放熱板41と重なった状態で固定される。放熱板41にはリベット6が挿通する挿通孔41aが、各反射板42には、リベット6が挿通する挿通孔42cが、それぞれ形成されている。本実施形態においては、リベット6は、放熱板41及び反射板42を打ち抜くと同時に締結される打込み型のリベットである。尚、リベット6は、中空型、ブラインド型、ロールアップ型等であってもよい。線状光源部3は、放熱板41と左右方向寸法が同じである。
図3は線状光源部の外観斜視図である。
図3に示すように、線状光源部3は、前後方向へ延びる放熱板41の端面に沿って配置されるフレキシブル基板31と、フレキシブル基板31の上面に一列に実装される複数のガラス封止LED2と、を有している。本実施形態においては、計8つのガラス封止LED2が電気的に直列に実装されている。各ガラス封止LED2は、それぞれ、セラミック基板21上に3つのLED素子22が前後方向に並んで搭載され、各LED素子22が電気的に直列に接続されている。各LED素子22は、順方向が4.0V、順電流が100mAの場合に、ピーク波長が460nmの光を発する。この線状光源部3は、計24個のLED素子22が直列に接続されていることから、家庭用のAC100Vの電源を利用すると、各LED素子22に約4.0Vの順方向電圧が印加され、各LED素子22が所期の動作をするようになっている。
図4は線状光源部の縦断面図である。
図4に示すように、ガラス封止LED2は、フリップチップ型のGaN系半導体材料からなるLED素子22と、LED素子22を搭載するセラミック基板21と、セラミック基板21に形成されLED素子22へ電力へ供給するための回路パターン24と、LED素子22をセラミック基板21上にて封止するガラス封止部23と、を備えている。
LED素子22は、サファイア(Al)からなる成長基板の表面に、III族窒化物系半導体をエピタキシャル成長させることにより、バッファ層と、n型層と、MQW層と、p型層とがこの順で形成されている。このLED素子22は、700℃以上でエピタキシャル成長され、その耐熱温度は600℃以上であり、ガラスを用いた封止加工における加工温度に対して安定である。また、LED素子22は、p型層の表面に設けられるp側電極と、p側電極上に形成されるp側パッド電極と、を有するとともに、p型層からn型層にわたって一部をエッチングすることにより露出したn型層に形成されるn側電極を有する。p側パッド電極とn側電極には、それぞれバンプ25が形成される。本実施形態においては、LED素子22は、厚さ100μmで346μm角に形成される。
セラミック基板21は、単層のアルミナ(Al)の多結晶焼結材料からなり、厚さ方向(上下方向)寸法が0.25mm、長手方向(前後方向)寸法が2.6mm、幅方向(左右方向)寸法が0.75mmに形成される。図4に示すように、回路パターン24は、セラミック基板21の上面に形成されてLED素子22と電気的に接続される上面パターン24aと、セラミック基板21の下面に形成されてフレキシブル基板31と電気的に接続される電極パターン24bと、上面パターン24aと電極パターン24bを電気的に接続するビアパターン24cと、を有している。電極パターン24bはセラミック基板21の長手方向両端に形成され、一方が正電極、他方が負電極をなす。また、セラミック基板21の裏面における各電極パターン24bの間には、放熱パターン26が形成される。
上面パターン24a、電極パターン24b及び放熱パターン26は、セラミック基板21の表面に形成されるW層と、W層の表面を覆う薄膜状のNiメッキ層と、Niメッキ層の表面を覆う薄膜状のAgメッキ層と、を含んでいる。ビアパターン24cは、Wからなり、セラミック基板21を厚さ方向に貫通するビアホールに設けられる。本実施形態においては、電極パターン24b及び放熱パターン26は、平面視にて矩形状に形成される。例えば、各電極パターン24bは、セラミック基板21の長手方向に0.4mm、セラミック基板21の幅方向に0.65mmの寸法となるよう形成される。また、例えば、放熱パターン26は、セラミック基板21の長手方向に1.3mm、セラミック基板21の幅方向に0.65mmの寸法となるよう形成される。各電極パターン24bと放熱パターン26は、セラミック基板21の長手方向に例えば0.2mm離れて形成されている。本実施形態においては、放熱パターン26は、平面視にて各LED素子22と重なるように、各LED素子22の真下に形成されている。
ガラス封止部23は、珪酸系のゾルゲルガラスからなる。尚、ガラスの組成はこれに限定されるものではない。このゾルゲルガラスは、100℃〜300℃における熱膨張率(α)が5〜7×10−6/℃、屈折率が1.4となっている。尚、ゾルゲルガラスは、100℃程度の加熱処理を行い、バインダーを揮発させること等により硬化される。
図4に示すように、フレキシブル基板31は、樹脂からなる絶縁層32と、絶縁層32の内部に形成され金属からなる回路パターン層33と、を有している。また、フレキシブル基板31は、ガラス封止LED2の放熱パターン26及び放熱板41の接続を許容する孔部としての挿通孔34を有している。絶縁層32の材料は、ポリイミドからなる。回路パターン層33は、例えば表面(上面)に薄膜状の金を有する銅からなり、接続材としての第1のはんだ材35を介して、各ガラス封止LED2の電極パターン24bと接続される。また、接続材としての第2のはんだ材36を介して、各ガラス封止LED2の放熱パターン26が放熱板41の端面に接続されている。尚、例えば超音波接続等を利用して第1のはんだ材35を介さずに、各電極パターン24bと回路パターン層33とを接続するようにしてもよい。
図5はガラス封止LEDのセラミック基板の平面図である。
図5に示すように、セラミック基板21は、上面パターン24aが複数のLED素子22を電気的に直列に接続するよう形成されている。本実施形態においては、上面パターン24aは、セラミック基板21の長手方向両端で、ビアパターン24cと接続される。上面パターン24aは、セラミック基板21の幅方向一方で所定のLED素子22のp電極と接続され、セラミック基板21の幅方向他方で当該LED素子22と隣接するLED素子22のn電極と接続される。従って、上面パターン24aは、各LED素子22間で、セラミック基板21の長手方向に対して幅方向に傾斜して斜めに形成されている。
図6は発光装置の正面図である。
図6に示すように、放熱部4の放熱板41は左右方向寸法がフレキシブル基板31と同じであり、フレキシブル基板31及び放熱板41の左右側面は面一となっている。具体的に、放熱板41の厚さは1.2mmである。フレキシブル基板31と放熱板41との間には何も介在しておらず、フレキシブル基板31は放熱板41に対して非拘束となっている。本実施形態においては、放熱板41は銅により形成される。
各反射板42は、厚さが0.5mmのアルミニウムにより形成される。各反射板42は、放熱板41の側面に固定される固定部42aと、固定部42aの上端から左右方向外側へ傾斜して斜め上方へ延びる反射鏡部42bと、を有する。固定部42aは、平板状に形成され、上端がフレキシブル基板31の上面と同じ高さで放熱板41の下面と同じ高さに形成される。各反射板42は、固定部42aの左右内側がフレキシブル基板31及び放熱板41と当接した状態で、リベット6により放熱板41に固定される。
各反射鏡部42bは、正面視にて、内面がガラス封止LED2のLED素子22を焦点とする放物線形状に形成されている。これにより、ガラス封止LED2から出射された光のうち、各反射鏡部42bの内面へ入射するものについては上方へ向かうよう反射する。反射鏡部42bは、上端がケース5の側壁5aの上端と同じ高さとなるよう形成される。本実施形態においては、反射鏡部42bの外面の上端側は、ケース5の側壁5aと当接している。
ケース5は、放熱部4よりも熱伝導率の小さな部材により構成される。ケース5は、例えばステンレス鋼からなり、線状光源部3及び放熱部4の幅方向外側を覆う外壁としての一対の側壁5aと、各側壁5aの下端を連結し線状光源部3及び放熱部4の下側を覆う底壁5dと、を有する。ケース5は、ガラス封止LED2の光がケース5から上方へ出射されるように上側が開放されている。底壁5dは、各側壁5aとの接続部分よりも放熱板41の支持部分が上方となるよう形成されている。底壁5dの上面には、放熱板41及び各反射板42の下端を受容する溝状の支持部5eが前後方向にわたって形成されている。ここで、底壁5dの支持部5eは、放熱部4と直接接しているので熱が伝わり易いが、底壁5dの他の部分よりも上方に位置し、ケース5の外部から直接触れ難い構成となっている。
図7は図6のA−A断面図である。
図7に示すように、各側壁5aの一部を左右内側へ曲げることにより、各側壁5aと放熱部4とを接続する複数の支持部5bが形成される。各支持部5bは、側壁5aから左右内側へ延びる延在部5b1と、延在部5b1の先端から前後方向外側へ延びる当接部5b2と、を有する。本実施形態においては、1つの側壁5aに前後方向に間隔をおいて計4つの支持部5bが形成され、前後中央より前側に位置する2つの支持部5bの当接部5b2が前方へ延び、前後中央より後側に位置する2つの支持部5bの当接部5b2が後方へ延びている。また、各支持部5bは、2つのガラス封止LED2あたり1つ設けられており、前後方向についてガラス封止LED2の中間にて放熱部4と接続されている。
図8は発光装置の側面図である。
図8に示すように、各支持部5bは、反射板42の固定部42aよりも上下に短く形成され、固定部42aの上下中央側にて放熱部4を支持する。また、各側壁5aには支持部5bの形成に伴って通気口5cが形成される。各通気口5cは、上下に延びる矩形状に形成される。
以上のように構成された発光装置1は、以下の工程を経て製造することができる。
図9に示すように、フレキシブル基板31を作製するにあたっては、長尺なフレキシブル基板31を幅方向に複数並べられた基板シート50を作製しておき、基板シート50を裁断して複数のフレキシブル基板31を一括して作製する。基板シート50は平面視にて長方形状であり、4つの角部に孔51がそれぞれ形成されている。図9では、基板シート50の内側に、各フレキシブル基板31の長手方向へ延びる複数の切り込み52が並んで形成されている。各切り込み52により、各フレキシブル基板31が互いに幅方向に分割される。尚、図9に示す状態では、各フレキシブル基板31は未だ長手方向両端にて接続されている。
基板シート50には、全面的に絶縁層32が形成されている。基板シート50の絶縁層32は、ガラス封止LED2の電極パターン24bと接続される箇所に、回路パターン層33を露出させる実装用露出部32aを有している。また、基板シート50の絶縁層32は、各フレキシブル基板31の長手方向両端側に、外部電源と電気的に接続可能なように回路パターン33を露出させる接続用露出部32bを有している。また、基板シート50には、ガラス封止LED2の放熱パターン26と放熱板41の接続を許容する挿通孔34が形成されている。
図9に示すように、基板シート50の実装用露出部32aには、第1のはんだ材35が塗布されている。本実施形態においては、スクリーン印刷によって、基板シート50の各実装用露出部32aに第1のはんだ材35が塗布される。尚、スクリーン印刷以外の方法ではんだ材35を塗布するようにしてもよい。この後、基板シート50を各フレキシブル基板31の両端側で裁断して、各フレキシブル基板31を分離する。
一方、図10(a)に示すように、放熱部4の本体41を準備しておく。そして、図10(b)に示すように放熱部4の本体41の端面にフレキシブル基板31を載置する。このとき、本体41とフレキシブル基板31とが位置決めされるように、本体41の端面とフレキシブル基板31の裏面に、互いに係合する係合部を設けておくことが好ましい。係合部は、例えば、端面と裏面の一方に形成される凹部と、他方に形成される凸部と、組み合わせにより構成することができる。
そして、図10(c)に示すようにディスペンサを用いて挿通孔34を通じて第2のはんだ材36を本体41に塗布する。尚、図10においては、フレキシブル基板31に第1のはんだ材35を塗布した後に、放熱部4の本体41に第2のはんだ材36を塗布するものを示しているが、先に第2のはんだ材36を塗布しておいてもよいことは勿論である。この後、図10(d)に示すようにガラス封止LED2を本体41及びフレキシブル基板31上に載置し、リフロー炉にて第1のはんだ材35及び第2のはんだ材36を溶融固化させて、ガラス封止LED2をフレキシブル基板31及び本体41に同時に実装する。ガラス封止LED2を実装した後、本体41に反射鏡42をリベット6を用いて締結する。
以上のように発光装置1を製造することにより、第1のはんだ材35及び第2のはんだ材36によるガラス封止LED2とフレキシブル基板31及び放熱部4との接合を一括して行うことができ、製造コストを低減することができる。また、フレキシブル基板31に第1のはんだ材35をスクリーン印刷により一括して塗布しているので、第1のはんだ材35の塗布作業を簡素化することができる。さらに、第2のはんだ材36をディスペンサを用いて塗布することにより、第2のはんだ材36がフレキシブル基板31より盛り上がった状態となり、ガラス封止LED2の放熱パターン26と本体41とを確実に当該はんだ材で接合することができ、歩留まりが向上する。
尚、発光装置1の製造は、第1のはんだ材35及び第2のはんだ材36による接合を一括して行わずに、別個に接合を行ってもよい。例えば、フレキシブル基板31にのみガラス封止LED2を実装しておいて、フレキシブル基板31に実装された状態でガラス封止LED2を放熱部4に実装するようにしてもよい。
この場合、フレキシブル基板31の回路パターン層33に第1のはんだ材35をスクリーン印刷により塗布した基板シート50を、ガラス封止LED2を実装する実装装置に対して、各孔51を用いて位置決めしておく。この後、実装装置を用いて第1のはんだ材35を溶融固化してガラス封止LED2をフレキシブル基板31に実装する。一方、放熱部4の本体41の端面に、ディスペンサを用いて第2のはんだ材36を塗布しておく。ここで、ガラス封止LED2のフレキシブル基板31への実装工程と、放熱部4への第2のはんだ材36の塗布工程は、その先後を問わない。この後、フレキシブル基板31を本体41の端面に載置し、リフロー炉にて第2のはんだ材36を溶融固化させて、フレキシブル基板31に実装されたガラス封止LED2を本体41に実装する。このとき、第1のはんだ材35を第2のはんだ材36より融点が高いものとし、リフロー炉における設定温度を第2のはんだ材36の融点より高く、第1のはんだ材35の融点より低くすることにより、リフロー炉における第1のはんだ材35の溶融を防止することができる。
このような発光装置1の製造方法であっても、フレキシブル基板31に第1のはんだ材35をスクリーン印刷により一括して塗布しているので、第1のはんだ材35の塗布作業を簡素化することができるし、第2のはんだ材36をディスペンサを用いて塗布することにより、歩留まりが向上する。また、ガラス封止LED2をフレキシブル基板31が整列配置されている基板シート50の状態で実装することにより、ガラス封止LED2の実装時の作業性が向上する。
以上のように構成された発光装置1では、線状光源部3の各ガラス封止LED2に電圧を印加すると、各ガラス封止LED2の各LED素子22から青色光が発せられ、各ガラス封止LED2からは青色光が発せられる。各ガラス封止LED2はフレキシブル基板31に前後方向に並べられているので線状光源部3は線状に発光する。本実施形態においては、各ガラス封止LED2の内部においても複数のLED素子22が前後方向に並べられているので、線状光源部3をはじめ装置全体を左右方向に薄型とすることができる。
ガラス封止LED2から発せられた青色光のうち、反射板42の内面へ入射するものは当該内面にて反射して上方へ向かうよう制御される。これにより、左右方向に所定の幅をもった青色光が発光装置1から外部へ照射される。
ここで、LEDが従来のように樹脂封止であれば、光のみならず熱によっても黄変等の劣化が生じるため、経時的に光量低下や色度変化が生じる。また、封止材の熱膨張率が大きいことにより、温度変化による膨張収縮が生じるため、LED素子等の電気接続箇所にて断線が生じてしまう。
これに対し、本実施形態のようなガラス封止であれば、光や熱に対して劣化がなく、また熱膨張率がLED素子22と比較的近い値であるため、電気的断線が生じない。尚、ガラスは、アルコキシドを出発原料として形成されるゾルゲルガラスに限定されず、例えば、低融点のガラスであってもよい。
また、各ガラス封止LED2の各LED素子22にて生じた熱は、放熱パターン26を介して放熱板41に直接的に伝達される。このとき、フレキシブル基板31には挿通孔34が形成され、放熱パターン26と非接触であることから、フレキシブル基板31に過度の熱が伝わることによりフレキシブル基板31の劣化を抑制することができる。また、ガラス封止LED2の各LED素子22は、放熱パターン26の形成部位の真上に位置していることから、各LED素子22にて生じた熱は的確に放熱パターン26から放熱板41へ伝達される。放熱板41へ伝達された熱は、さらに反射板42へと伝達されて反射板42の表面から空気中に放散される。このとき、放熱板41及び反射板42の温度が高ければ高いほど、空気中へ放散される熱量は大きくなる。本実施形態のように、放熱板41とLED素子22間の熱抵抗が小さい構造とするとともに、熱や光に対して光量低下、色度変化等が生じず、さらに温度変化による電気断線が生じないガラス封止LED2を光源とすることで実用性の高い発光装置1とすることができる。
反射板42は、放熱板41と当接する固定部42aに加えて、光学的な制御のための反射鏡部42bが形成されていることから、放熱部4と空気との接触面積を大きくすることができ、高い放熱効果を得ることができる。また、ケース5の側壁5aに通気口5cが形成されていることから、ケース5の内側と外側とで空気が流出入しやすく、放熱部4における空気との熱交換を促進することができる。
ここで、放熱板41は、板面を線状光源部3の幅方向(左右方向)に向けているため、発光装置1の幅方向寸法を拡げることなく、ケース5内に放熱用の空間が確保される。従って、装置全体を幅方向に狭いコンパクトな構成としつつ、所定の放熱性能が担保されている。
このように、本実施形態の発光装置1によれば、線状光源部3の放熱性能を格段に向上させて、線状に配置された複数のガラス封止LEDから生じる熱を的確に放散することができる。従って、各LED素子22の光量を増大させたり各LED素子22を密集させるなど発熱量が増大する構成をとることができ、各LED素子22の性能を十分に引き出すことができる。
また、フレキシブル基板31が放熱板41から前後に突出して延びるようにしたので、周囲の金属材から離すことができるので短絡を防止することができ、また、フレキシブル基板31の突出部分を利用して外部との電気的接続を簡単容易に行うことができる。ここで、放熱板41の上面の前後端に面取り部41bを形成したので、可撓性を有するフレキシブル基板31が放熱板41の直角の角部と接触することにより損傷するようなことはない。尚、面取り部41bは、面取り部分を直線状とするC面取りでもよいが、面取り部分を曲線状とするR面とすることが望ましい。また、フレキシブル基板31を放熱板41に対して非拘束としたので、放熱板41が熱膨張及び熱収縮したとしても、フレキシブル基板31に負荷が加わることはない。従って、フレキシブル基板31において断線等が生じるおそれはなく、電気的信頼性を向上させることができる。
ここで、仮に金属ベース基板を用いた場合は、金属ベース基板から外部端子を引き出す必要が生じ、製造時に手間がかかる。特に、幅1mm程度の線状光源の場合、外部端子の接合部が金属反射鏡などの周囲部材と接触して短絡するおそれもある。しかし、フレキシブル基板31は、放熱板41より長尺に形成され、外部に引き出される外部端子を兼ねているため、製造時の手間はかからず、短絡のおそれもない。また、複数のガラス封止LED2が、放熱板41及びフレキシブル基板31上に線状に配列された状態であっても、フレキシブル基板31が応力を吸収するので、フレキシブル基板31からの応力によって、ガラス封止LED2にクラックが入ることを防止することができる。
また、ケース5の各側壁5aは線状光源部3と間隔をおいて配置されているので、線状光源部3から直接的に熱が伝わることはない。反射板42の固定部42aと側壁5aは支持部5bにより接続されているものの、支持部5bは反射板42よりも熱伝導率の小さいステンレス鋼により形成されているため、反射板42から側壁5aへの熱の伝達が抑制される。従って、ケース5の温度上昇を抑制することができ、例えば、ケース5を手で直接把持しても安全である。
さらに、支持部5bによりケース5の側壁5aと放熱部4とが接続されるので、放熱部4を側壁5aに対して左右方向について位置決めすることができる。また、支持部5bを側壁5aの一部を曲げることにより形成したので、部品点数を低減するとともに、ケース5を簡単容易に作製することができ、製造コストの低減を図ることができる。
また、フレキシブル基板31の絶縁層32にポリイミドを用いたので、比較的安価にフレキシブル基板31を作製することができるし、BTレジン等に比べて、青色領域における絶縁層32の経時的な変化を比較的小さくすることができる。そして、電極パターン24bと回路パターン層33を接続する第1のはんだ材35を、放熱パターン26と放熱板41を接続する第2のはんだ材36よりも高い融点としたので、第1のはんだ材35を用いて各ガラス封止LED2をフレキシブル基板31に実装した後、第1のはんだ材35の融点より低く第2のはんだ材36が溶融する温度で、放熱パターン26と放熱板41との接続作業を行うことができ、実用に際して極めて有利である。
尚、前記実施形態においては、放熱部4の下端とケース5の底壁5dとが接触した発光装置1を示したが、例えば図11に示すように、放熱部4の下端とケース5の底壁5dとを離隔させるようにしてもよい。図11の発光装置101は、ケース5を挿通して放熱部4と螺合するねじ109により、線状光源部3、放熱部4等がケース5に対して上下方向に位置決めされている。ここで、図11の発光装置101は、各側壁5aと放熱部4とを接続する支持部5bが設けられていない。
また、図11の発光装置101では、図12に示す放熱板141が用いられている。この放熱板141は、端面に放熱パターン26と接続するための凸部141aが形成されている。すなわち、フレキシブル基板31の挿通孔34は、放熱板41の凸部141aを挿通するようになっている。これにより、放熱パターン26と放熱板41とを接続する第2のはんだ材36を薄くすることができ、放熱パターン26から放熱板41への熱伝達効率を向上させることができる。さらに、例えば超音波接続等を利用して第2のはんだ材36を介さずに、放熱パターン26を放熱板41とを直接的に接合して、熱伝達効率をさらに向上させることもできる。また、フレキシブル基板31の挿通孔34を凸部141aに嵌合させることで、放熱板41に対するフレキシブル基板31の位置決めが簡単容易となる。
また、図12のガラス封止部23は、ZnO−B−SiO−Nb−NaO−LiO系の熱融着ガラスからなる。尚、ガラスの組成はこれに限定されるものではなく、例えば、熱融着ガラスは、LiOを含有していなくてもよいし、任意成分としてZrO、TiO等を含んでいてもよい。図12に示すように、ガラス封止部23は、セラミック基板21上に直方体状に形成され、セラミック基板21の上面からの高さが例えば0.5mmとなっている。ガラス封止部23の側面は、ホットプレス加工によってセラミック基板21と接着された板ガラスが、セラミック基板21とともにダイサー(dicer)でカットされることにより形成される。また、ガラス封止部23の上面は、ホットプレス加工によってセラミック基板21と接着された板ガラスの一面である。例えば、この熱融着ガラスは、ガラス転移温度(Tg)が490℃、屈伏点(At)が520℃、100℃〜300℃における熱膨張率(α)が6×10−6/℃、屈折率が1.7となっている。
さらに、図12のガラス封止部23には、蛍光体23aが分散されている。蛍光体23aは、MQW層から発せられる青色光により励起されると、黄色領域にピーク波長を有する黄色光を発する黄色蛍光体である。本実施形態においては、蛍光体23aとしてYAG(Yttrium Aluminum Garnet)蛍光体が用いられる。尚、蛍光体23aは、珪酸塩蛍光体や、YAGと珪酸塩蛍光体を所定の割合で混合したもの等であってもよい。これにより、各LED素子22から青色光が発せられると、青色光の一部が黄色光に変換され、各ガラス封止LED2から白色光が放射される。
さらに、図12の線状光源部103は、フレキシブル基板31の絶縁層32として液晶ポリマーが用いられる。これにより、BTレジン等に比べて、青色領域及び黄色領域における絶縁層32の経時的な変化を比較的小さくすることができる。
また、例えば図13に示すように、ばね材208を用いて放熱部4の下端とケース5の底壁5dとを離隔させるようにしてもよい。図13の発光装置201は、一対の板状のばね材208を備え、各ばね材208は、リベット6により、放熱板41及び各反射板42と重なった状態で固定される。ばね材208は、前後に延びる板状に形成され、例えば銅からなる。ばね材208は、ケース5の側壁5aと当接する上下一対の当接端283を有し、反射板42の側面に固定される固定端282から上側の当接端283へ向かって延びる第1傾斜部284と、固定端282から下側の当接端283へ向かって延びる第2傾斜部285と、を有する。各当接端283は、側壁5aの内面に対して摺接しており、ばね材208が弾性変形した際に側壁5aの内面上を摺動する。ばね材208は、一枚の板材を屈曲することにより形成され、反射板42と側壁5aを互いに離隔する方向へ付勢する。また、ばね材208は、上下対称に形成され、下側の当接端283の下端が底壁5bと当接している。これよれば、ばね材208が上下対称に形成されているので、放熱部4及びケース5に上下方向に偏った付勢力が作用することはなく、ばね材208に生じる内部応力を低減することができる。
また、図13の発光装置201では、図14に示すガラス封止LED2が用いられている。このガラス封止LED2は、セラミック基板121の下面の中央部に下方へ突出する凸部121aを有している。すなわち、セラミック基板121の下面の外縁が他部分より窪むよう形成されており、この窪み部分に各電極パターン24bが形成され、他部分に放熱パターン26が形成されている。図14の線状光源部3は、多層構造のセラミック基板121の外縁側と中央側とを段状に形成し、放熱パターン26と各電極パターン24bとに段差がついている。これにより、ガラス封止LED2のフレキシブル基板31への実装時、ガラス封止LED2の放熱板41への接続時等に放熱パターン26と各電極パターン24bが短絡することを的確に防止することができる。また、放熱パターン26が各電極パターン24bより下方へ突出するため、放熱パターン26の第2のはんだ材36を薄くすることができ、放熱パターン26から放熱板41への熱伝達効率を向上させることができる。
また、線状光源部203のガラス封止部23は、ZnO−B−SiO系の熱融着ガラスからなり、屈折率が1.82である。そして、線状光源部203の各LED素子22は、GaN基板にIII族窒化物系半導体がエピタキシャル成長されており、ピーク波長が390nmの光を発する。ガラス封止部23に分散される蛍光体23aは、各LED素子22から発せられる紫色光により励起されると赤色光を発する赤色蛍光体と、緑色光を発する緑色蛍光体と、青色光を発する青色蛍光体と、黄色光を発する黄色蛍光体である。このガラス封止LED2からは、演色性が比較的高い白色光が放射される。このガラス封止LED2は、GaN基板がサファイア基板よりも高い屈折率を有し、ガラス封止部23が比較的高い屈折率であることから、MQW層から発せられた光の取り出し効率が優れている。
さらに、図14の線状光源部203は、フレキシブル基板31の絶縁層32として液晶ポリマーが用いられる。これにより、BTレジン等に比べて、紫色領域から赤色領域にわたる領域における絶縁層32の経時的な変化を比較的小さくすることができる。尚、高温高湿環境での経時的な劣化を考慮しなければ、絶縁層32としてBTレジン等を用いてもよい。
さらにまた、図15に示すように、ガラス封止LED2の上部の角部に傾斜面23bを形成し、ガラス封止部23内における光の閉じ込めを抑制するようにしてもよい。本実施形態においては、ガラス封止LED2のガラスが高屈折率ガラスであり、空気との臨界角が45度未満となっている。すなわち、ガラス封止部23が直方体形状では、光閉じ込め作用が生じているが、傾斜面23bにより光閉じ込め作用を緩和することができる。光の閉じ込め作用の緩和は、屈折率が1.6以上のガラスで顕著である。
図16は、絶縁層にポリイミド、液晶ポリマー及びBTレジンを用いた場合の、フレキシブル基板の初期反射率を示すグラフである。
図16に示すように、BTレジンは、400nm以下で反射率が急激に低下するが、400nm以上では比較的高い反射率を有している。ポリイミドは、500nm以下で比較的反射率が低く、500nm以上でもBTレジン及び液晶ポリマーより反射率が低くなっている。液晶パリマーは、概ね、BTレジンとポリイミドの中間の反射率であり、400nm以下の領域ではBTレジンよりも高い反射率を有している。
図17は、フレキシブル基板の試験前及び耐候性試験後の反射率を示すグラフであり、(a)は絶縁層にポリイミドを用いたもの、(b)は絶縁層に液晶ポリマーを用いたもの、(c)は絶縁層にBTレジンを用いたものである。ここで、耐候性試験は、60℃Rh90%2000時間の条件と、85℃Rh85%2000時間の条件で行った。尚、「60℃Rh90%2000時間」とは、具体的には、温度60℃及び湿度90%の環境で2000時間放置するということであり、「85℃Rh85%2000時間」とは、具体的には、温度85℃及び湿度85%の環境で2000時間放置するということである。
図17(a)に示すように、絶縁層にポリイミドを用いた場合、500nm以下では試験前後で殆ど反射率が変化しなかった。すなわち、青色領域の光に対しては、反射率が経時的に変化していないことがわかる。
図17(b)に示すように、絶縁層に液晶ポリマーを用いた場合、600nm以下では試験前後で殆ど反射率が変化しなかった。すなわち、青色領域及び黄色領域の光に対しては、反射率が経時的に変化していないことがわかる。
図17(c)に示すように、絶縁層にBTレジンを用いた場合、400nm以上の反射率が比較的大きく変化した。すなわち、青色領域から赤色領域にわたって、反射率が経時的に変化していることがわかる。尚、全ての構成部品が無機材料で構成されるガラス封止LEDでは、パッケージに起因する光量低下をなくすことができ、また、GaN系の発光素子は安定しており、光量維持特性に優れる。この場合、光源の劣化要因として、基板の経時劣化を抑えることが重要となる。ポリイミド、液晶ポリマー及びBTレジンとも、常温、高湿度でない高温環境等であれば、経時変化はみられない。しかし、高温及び高湿度の環境であれば、経時劣化の点で液晶ポリマーが優れる。また、ポリテトラエチレンを延伸加工したフッ素系材料(例えば、ジャパンゴアテックス社製の商品名「ePTFE」)など、光、熱、水分等に対し安定で、経時変化が生じ難いシートで基板の表面を覆ってもよい。
また、前記各実施形態においては、LED素子22をフリップチップ型としたものを示したが、フェイスアップ型としてもよい。さらに、1つのガラス封止LED2に3つのLED素子22が一列に搭載されるものを示したが、1つのガラス封止LED2に搭載されるLED素子22の個数、LED素子22の配置状態は任意である。このように、ガラス封止LED2の細部構成、発光色等については適宜に変更が可能であるし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
また、前記実施形態においては、放熱部4の放熱板41と反射板42とが別個に成型されたものを示したが、例えば図18に示すように、放熱部304の放熱板341に反射部342が一体に形成されたものであってもよい。反射部342は、放熱板341の端面の幅方向外縁から左右方向外側へ傾斜して斜め上方へ延び、正面視にて、内面がガラス封止LED302を焦点とする放物線形状に形成されている。図18の発光装置301は、放熱板341の主面に長手方向へ延びるフィン343が形成されている。
また、図19に示すように、フレキシブル基板331は、長手方向両端に幅広に形成された幅広部339を有している。フレキシブル基板331の長手方向中央側は、放熱板341の端面に載置される。幅広部339は、平面視にて放熱部304から突出しており、放熱部304の反射部342により長手方向の移動が規制される。これにより、フレキシブル基板331が長手方向に位置決めされるようになっている。
また、フレキシブル基板331の幅方向寸法は、放熱板341の厚さ寸法と等しく設定される。フレキシブル基板331は、放熱板341の端面の幅方向外縁から上方へ延びる反射部342により幅方向の移動が規制される。これにより、フレキシブル基板331は、長手方向に加えて幅方向にも位置決めされる。
この発光装置301の製造にあたっては、ガラス封止LED302を予めフレキシブル基板331に実装しておき、放熱板341の端面にディスペンサを用いてはんだ材336を塗布しておく。そして、フレキシブル基板331を放熱部304の各反射部342の間に差し入れて放熱板341の端面に載置することにより、フレキシブル基板331が自動的に位置決めされる。この後、フレキシブル基板331が位置決めされた放熱部304をリフロー炉へ搬送し、はんだ材336を溶融固化してガラス封止LED2と放熱板341を接合する。このとき、はんだ材335ははんだ材336より融点が高く、リフロー炉の温度がはんだ材335の融点より低く、はんだ材336の融点より高く設定しておくことで、リフロー炉におけるはんだ材335の溶融を防止することができる。
尚、この発光装置の製造方法は、図20に示すような発光装置401に適用することも可能である。
発光装置401は、直方体状の銅からなる放熱部404に、フレキシブル基板431が載置され、ガラス封止LED402がフレキシブル基板431及び放熱部404に実装されている。この発光装置401においては、24のLED素子22が一方向に並んで搭載されている長尺なガラス封止LED402が用いられる。そして、3つのガラス封止LED402が長手方向に並べられ、線状光源部403をなしている。
フレキシブル基板431は、ガラス封止LED402が実装され直線状に形成される線状部437と、線状部437と直交し平面視にて放熱部404から突出する突出部438と、を有している。突出部438は、線状部437における両端及び各ガラス封止LED402の隣接部分から延びている。
図21に示すように、この発光装置401では、放熱部404の表面にフレキシブル基板431の線状部437を受容する第1溝441及び突出部438を受容する第2溝442が連続的に形成されている。これにより、フレキシブル基板431と放熱部404とは面一となっている。第1溝441には、ガラス封止LED402の放熱パターンと第2のはんだ材336を介して接合される凸部としての島部443が形成される。
この発光装置401は、前記実施形態の発光装置1と同様の手順で製造される。
図21に示すように、フレキシブル基板431に、スクリーン印刷等により第1のはんだ材335を塗布しておき、放熱部404の第1溝441及び第2溝442に嵌め込む。これにより、フレキシブル基板431が放熱部404に対して位置決めされる。そして、図22に示すように、フレキシブル基板431の挿通孔434を挿通している放熱部404の島部443に、ディスペンサにより第2のはんだ材336を塗布する。この後、ガラス封止LED402を放熱部404及びフレキシブル基板431上に載置し、リフロー炉にて第1のはんだ材335及び第2のはんだ材336を溶融固化させて、ガラス封止LED402を実装する。
この発光装置401の製造方法においても、前記実施形態の発光装置1の製造方法と同様の作用効果を得ることができる。尚、発光装置401の製造は、第1のはんだ材335及び第2のはんだ材336による接合を一括して行わずに、別個に接合を行ってもよい。例えば、フレキシブル基板431にのみガラス封止LED402を実装しておいて、フレキシブル基板431に実装された状態でガラス封止LED402を放熱部404に実装するようにしてもよい。
また、前記実施形態の発光装置1を製造するにあたり、第1のはんだ材35及び第2のはんだ材36の塗布方法等は任意であり、例えば、第1のはんだ材35をはんだめっきにより予めフレキシブル基板31に形成してもよいし、その他、具体的な細部工程等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 発光装置
2 ガラス封止LED
3 線上光源部
4 放熱部
5 ケース
5a 側壁
5b 支持部
5b1 延在部
5b2 当接部
5c 通気口
5d 底壁
5e 支持部
6 リベット
21 セラミック基板
22 LED素子
23 ガラス封止部
23a 蛍光体
23b 傾斜面
24 回路パターン
24a 上面パターン
24b 電極パターン
24c ビアパターン
25 バンプ
26 放熱パターン
31 フレキシブル基板
32 絶縁層
32a 実装用露出部
32b 接続用露出部
33 回路パターン層
34 挿通孔
35 第1のはんだ材
36 第2のはんだ材
41 放熱板
41a 挿通孔
41b 面取り部
42 反射板
42a 固定部
42b 反射鏡部
42c 挿通孔
50 基板シート
51 孔
52 切り込み
101 発光装置
105 ケース
105d 底壁
109 ねじ
121 セラミック基板
121a 凸部
141 放熱板
141a 凸部
201 発光装置
205 ケース
205d 底壁
208 ばね材
282 固定端
283 当接端
284 第1傾斜部
285 第2傾斜部
301 発光装置
302 ガラス封止LED
303 線状光源部
304 放熱部
341 放熱板
342 反射部
343 フィン
331 フレキシブル基板
339 幅広部
401 発光装置
402 ガラス封止LED
403 線状光源部
404 放熱部
431 フレキシブル基板
434 挿通孔
435 第1のはんだ材
436 第2のはんだ材
437 線状部
438 突出部
441 第1溝
442 第2溝
443 島部

Claims (8)

  1. 所定方向に並べられた複数の発光素子と、前記各発光素子を上面に搭載し下面に放熱パターンが形成されるセラミック基板と、前記セラミック基板の前記上面にて前記各発光素子を一括して封止する封止部と、前記各発光素子へ電力を供給するための線状のフレキシブル基板と、を有する線状光源部と、
    前記セラミック基板の前記放熱パターンが接続材を介して又は接続材を介さずに端面に接続され、前記フレキシブル基板が当該端面に沿って配置される放熱板と、を備え、
    前記フレキシブル基板は、前記放熱板に対して非拘束であり、前記放熱パターン及び前記放熱板の接続を許容する孔部を有する発光装置。
  2. 前記封止部は、ガラスからなる請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記セラミック基板の下面には電極パターンが形成され、
    前記セラミック基板前記電極パターンと前記フレキシブル基板の回路パターンとは、第1の接続材を介して接続され、
    前記セラミック基板の前記放熱パターンと前記放熱板とは、第2の接続材を介して接続される請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記第1の接続材は、前記第2の接続材よりも融点が高い請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記放熱板は、前記放熱パターンと接続される凸部を有し、
    前記フレキシブル基板の前記孔部は、前記放熱板の前記凸部と嵌合する請求項4に記載の発光装置。
  6. 請求項3から5のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法であって、
    前記フレキシブル基板の前記回路パターンに前記第1の接続材をスクリーン印刷により塗布し、
    前記放熱板に前記第2接続材をディスペンサにより塗布する発光装置の製造方法。
  7. 請求項3に記載の発光装置の製造方法であって、
    前記フレキシブル基板の前記回路パターンに前記第1の接続材をスクリーン印刷により塗布し、
    前記放熱板に前記第2の接続材をディスペンサにより塗布し、
    前記セラミック基板を、前記第1の接続材及び前記第2の接続材を溶融固化して、前記フレキシブル基板及び前記放熱板に同時に実装する発光装置の製造方法。
  8. 請求項3または4に記載の発光装置の製造方法であって、
    前記フレキシブル基板の前記回路パターンに前記第1の接続材をスクリーン印刷により塗布した後、前記セラミック基板を前記フレキシブル基板に前記第1の接続材を溶融固化して実装し、
    前記放熱板に前記第2の接続材をディスペンサにより塗布し、
    前記フレキシブル基板に実装された前記セラミック基板を、前記第2の接続材が塗布された前記放熱板に、前記第2の接続材を溶融固化して実装する発光装置の製造方法。
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