JP5245480B2 - セルフレジスタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、お客が自ら商品登録をするセルフレジスタ装置に関する。
店舗においてお客が自らキャッシュレジスタ装置(金銭登録機)を操作して商品登録をするセルフレジスタ装置が既に提案されている。
そのようなセルフレジスタ装置でエラーが発生した場合、該エラーを店員に知らせるための技術として、エラーが発生している状態を報知するためのランプが設けられたセルフレジスタ装置が提案されている(特許文献1参照)。このようなセルフレジスタ装置は、自装置において問題が発生したことを検知した場合、ランプを点灯させることによって店員に問題の発生を報知する。また、セルフレジスタ装置と通信可能に構成され、通信を介してセルフレジスタ装置の動作状況を監視し、問題が発生した場合にはその旨を表示するための監視端末を別途設ける技術が提案されている(特許文献2参照)。これにより、店員は、セルフレジスタ装置から離れた位置で監視端末を見ることによって、セルフレジスタ装置に生じた問題を確認することができる。
特開2007−072561号公報 特開平09−120484号公報
特許文献1に記載された装置を用いることによって、店員は、ランプの点灯により問題の発生を知ることは可能である。しかしながら、店員は、どのような問題が発生したのかを判断するためには、購入者の側まで移動して、セルフレジスタ装置の購入者側に向けられた表示部に表示されたエラー内容などを見なければならなかった。そのため、問題の発生を知った店員は、一旦購入者の場所まで移動しないとエラーの内容がわからず、即座に問題への対処に移ることができなかった。従って、店員による迅速な復旧処理を実現させることが困難であった。また、特許文献2に記載された装置を用いた場合は、エラーの内容は分かるものの、セルフレジスタ装置そのものの他に監視端末を別途設ける必要があり、設置場所の確保や多額のコストを要するという問題が生じていた。
上記事情に鑑み、本発明は、簡単な構成で店員が迅速にセルフレジスタ装置に生じた問題の内容を把握することで迅速な問題処理を可能とするセルフレジスタ装置を提供することを目的としている。
本発明の第一の態様は、商品の購入者が商品を特定し品名や値段等の商品情報を読み出し商品登録を行うセルフレジスタ装置であって、自装置を操作する購入者に対し、読み出された商品情報を表示する第一表示手段と、第一表示手段とは異なる方向で店員が視認できる向きを向いた第二表示手段と、自装置に発生する問題毎に該問題を示すエラー情報を記憶する記憶手段と、自装置に問題が発生した場合、該発生した問題に対応するエラー情報を記憶手段から読み出し、該読み出されたエラー情報を第二表示手段に表示させるよう制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の第一の態様によれば、店員等は、わざわざ購入者がいる場所へ移動して第一表示部を確認せずとも、第二表示部を確認することによってエラー内容を把握することが可能となる。そのため、店員等が移動する手間を省くことが可能となり、迅速にセルフレジスタ装置に生じた問題の内容を把握し、処理をすることが可能となる。
本発明の第一の態様において、異なる方向とは、第一表示手段の向きと略反対方向であっても良い。
このように構成されることにより、略反対方向にいる店員等にエラー情報を報知することが可能となる。即ち、略反対方向にいる店員等がその場でエラー情報を確認することが可能となる。
本発明の第一の態様において、制御手段は、問題が発生したと判断されない場合、商品が特定された際に読み出された商品情報に関する情報を第二表示手段に表示させるように構成されても良い。
このように構成されることにより、問題が発生していないときは、商品登録された商品に関する情報が第二表示手段に表示されるため、どの商品が登録されているか、あるいは何点の商品が登録されているか等を店員がその場で把握することができるため、不正な商品登録の監視が容易となる。
本発明の第一の態様において、制御手段は、自装置に問題が発生した場合、第一表示手段に該発生した問題の内容を表示させる為の店員のみが可能な操作を促す表示をさせ、該操作の受付手段を有し、該受付手段の受付により、エラー情報を第一表示手段へ表示させるよう制御するように構成されても良い。
このように構成されることにより、エラーが発生したとき、購入者は、発生した問題の内容を表示させる為の操作を知っている店員が該操作をするまで具体的にどこに問題があるか分からない。そのため、購入者が勝手にセルフレジスタ装置に触れて更なる問題を引き起こすことを防ぐことが可能となる。
本発明の第二の態様は、店舗等において商品の精算をする対面式カウンタに配置され、商品の購入者が商品を特定し品名や値段等の商品情報を読み出し商品登録操作を行うセルフレジスタ装置であって、カウンタを挟んで一方側に面し、自装置を操作する購入者に対し、読み出された商品情報を表示する第一表示手段と、カウンタを挟んで他方側に面する第二表示手段と、自装置に発生する問題の判断基準と該問題を示すエラー情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、自装置に問題が発生したと判断された場合、該発生した問題に対応するエラー情報を記憶手段から読み出し、該読み出されたエラー情報を第二表示手段に表示させるよう制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
このように構成されることにより、カウンタを挟んで他方側にいる店員等にエラー情報を知らせることができる。そのため、店員は第一表示部の前に移動する前に、発生しているエラーを把握することができるため、迅速なエラー処置をすることが可能となる。
本発明により、簡単な構成で店員が迅速にセルフレジスタ装置に生じた問題の内容を把握し、処理することが可能となる。
図1は、セルフレジスタ装置1の外観を示す図である。図2は、セルフレジスタ装置1の構成を示すブロック図である。セルフレジスタ装置1は、CPU(Central Processing Unit)10(制御手段)、ハードディスク部11、RAM(Random Access Memory)12、第一表示部13(第一表示手段)、第二表示部14(第二表示手段)、スピーカ部15、レシート印字部16、スキャナ部17、及びリーダライタ部18を備える。このうち、第一表示部13、第二表示部14、スピーカ部15、レシート印字部16、及びリーダライタ部18は、外観に現れている。
CPU10は、各種演算を実行し、演算結果に基づいてセルフレジスタ装置1の各部を制御する。また、CPU10は、セルフレジスタ装置1に問題が発生すると、この問題の発生を検知し、エラー内容を判断する。セルフレジスタ装置1において発生しうる問題とは、例えば、スキャナ部17によって読み込まれたバーコードに対応する商品が商品テーブルにないこと(言い換えれば、PLU(Price Look Up)が存在しないこと:エラーコード“0001”に対応)や、レシート印字部16におけるプリンタの準備ができていないこと(エラーコード“0002”に対応)や、レシート印字部16にセットされているレシート用紙がきれてしまったこと(エラーコード“0003”に対応)や、スキャナ部17によって読み込まれたバーコードに対応する商品が商品テーブルには存在するものの、その価格が0円に設定されていること(エラーコード“0004”に対応)や、リーダライタ部18にセットされている電子マネー記録媒体における残高金額が合計金額に対して不足していること(エラーコード“0005”)、などであり、それらはエラーコードテーブルに予め設定されている。
CPU10は、スキャナ部17によって読み込まれたバーコードから商品コードを取得し、この商品コードをキーとして商品テーブルを検索した際に、該当する商品コードが無い場合、PLUが存在しないという問題が発生したことを検知する。また、CPU10は、レシート印字部16におけるプリンタからレディ信号を受信できない場合には、プリンタの準備ができていないという問題が発生したことを検知する。また、CPU10は、レシート印字部16から用紙切れを示す信号を受信した場合には、レシート用紙がきれてしまったという問題が発生したことを検知する。また、CPU10は、スキャナ部17によって読み込まれたバーコードから商品コードを取得し、この商品コードをキーとして商品テーブルを検索したときに、この商品コードに対応付けられた価格の値が“0”である場合には、売価が0であるという問題が発生したことを検知する。また、CPU10は、会計処理において、電子マネー記録媒体における残高金額が、購入商品の合計金額よりも少ない場合には、残高不足の問題が発生したことを検知する。CPU10は、このように問題を検知すると、その問題に対応するエラーコード(エラー情報)をエラーテーブルから取得し、第二表示部14に表示させる。
ハードディスク部11は、読み書き可能な大容量の記憶装置である。ハードディスク部11は、セルフレジスタ装置1の各機能を実現するためのプログラムを記憶する。また、ハードディスク部11は、商品テーブルを記憶する。図3は、商品テーブルの内容を示す図である。商品テーブルは、セルフレジスタ装置1が設置された店舗において取り扱う各商品について、商品コード、品名、価格(単価)等のデータを対応付けて有する。商品コードは、スキャナ部17によって読み取られるバーコードデータが復号化された値に対応する。また、ハードディスク部11は、エラーコードテーブルを記憶する。図4は、エラーコードテーブルの内容を示す図である。エラーコードテーブルは、エラーコード、エラー内容、判断基準、及び店員フラグを対応付けて有する。エラーコードとは、エラーの内容を示す識別情報であり、例えば4桁の数字を用いて表される。エラーコードは、その他のアルファベットや記号を用いて表されても良いし、4桁に限定される必要も無い。エラー内容は、発生した問題の内容を示す。判断基準は、CPU10が問題の発生を検知する際の判断基準を示す。また、店員フラグは、エラーが発生した際に店員を呼ぶ必要のあるエラーか否かを示す。“1”は店員を呼ぶ必要があることを示し、“0”は店員を呼ぶ必要がないことを示す。
RAM12は読み書き可能な記憶装置である。RAM12は、ハードディスク部11からCPU10によって読み出されたデータ等、CPU10が処理を行う上で利用する各種データを記憶する。図5は、RAM12の記憶エリアの概要を示す図である。RAM12は、フラグエリア、レジスタエリア、買上商品コードエリア、買上商品累積金額エリア、買上商品累積個数エリアを含む。フラグエリアは、CPU10が動作するためのフラグを記憶するエリアである。レジスタエリアは、レジスタとして動作するエリアである。買上商品コードエリアは、バーコードがスキャナ部17を介して入力された商品(以下、「入力された商品」という。)夫々の商品コードを記憶するエリアである。買上商品累積金額エリアは、入力された商品の金額を累積し、その累積金額を記憶するエリアである。買上商品累積個数エリアは、入力された商品の個数を累積し、その累積個数を記憶するエリアである。
RAM12は、会計処理がリセットされた場合(第一表示部13において「最初へ戻る」ボタンが押下された場合)や、会計処理が完了した場合(入力された商品の合計金額が電子マネーで支払われた場合)には、買上商品コードエリア、買上商品累積金額エリア、買上商品累積個数エリアにおいて記憶しているデータをクリアする。
第一表示部13は、液晶ディスプレイや有機EL(organic ElectroLuminescence)ディスプレイ等の画像表示装置を用いて構成される。また、第一表示部13は、タッチパネルとして構成される。図6は、第一表示部13の表示例を示す図である。第一表示部13は、購入者(セルフレジスタ装置1の操作者)であるお客が会計処理を行う上で必要となる情報を表示する。例えば、第一表示部13は、入力された商品それぞれについて品名、価格(単価)、個数等の商品情報を、読み込まれた順に表示する。この表示は、RAM12の買上商品コードエリアに記憶されるデータに基づいてCPU10によって制御される。図6は、のど飴、ガム、雑誌の順番にバーコードが読み込まれた場合の表示例である。また、第一表示部13は、セルフレジスタ装置1を操作するための操作手順(操作ガイド)やヘルプを表示しても良い。
また、第一表示部13は、入力された商品の累積個数を「買上点数」として表示する。この表示は、RAM12の買上商品累積個数エリアに記憶されるデータに基づいてCPU10によって制御される。また、第一表示部13は、入力された商品の金額の合計値を「小計」や「合計」として表示する。この表示は、RAM12の買上商品累積金額エリアに記憶されるデータに基づいてCPU10によって制御される。また、第一表示部13は、リーダライタ部18によって、電子マネー記録媒体から読み出された残高金額を「残高」として表示する。この表示は、リーダライタ部18が読み出した残高金額のデータをRAM12に記録し、このデータに基づいてCPU10によって制御される。
また、第一表示部13は、タッチパネルのボタンとして、「最初へ戻る」ボタンと、「お会計」ボタンを表示する。購入者によって「最初へ戻る」ボタンが触れられると、第一表示部13は、「最初へ戻る」ボタンが押下されたことを示す信号をCPU10に送信する。CPU10は、この信号を受けて、第一表示部13の表示を、一切の商品が入力されていない状態の表示にする。また、CPU10は、この信号を受けて、RAM12の買上商品コードエリア、買上商品累積金額エリア、及び買上商品累積個数エリアに記憶されているデータを初期化する。購入者によって「お会計」ボタンが触れられると、第一表示部13は、「お会計」ボタンが押下されたことを示す信号をCPU10に送信する。CPU10は、この信号を受けて、リーダライタ18を介して電子マネー記録媒体から読み出された残高金額から買上商品累積金額エリアに記憶される金額を減算する。そして、CPU10は、リーダライタ18を介して、電子マネー記録媒体に減算結果を新たな残高金額として書き込む。
また、第一表示部13は、セルフレジスタ装置1において問題が発生した場合、CPU10の制御に従ってエラー表示を行う。図7は、第一表示部13におけるエラー表示の例を示す図である。第一表示部13は、セルフレジスタ装置1において問題が発生すると、これを検知したCPU10の指示に従って、図7に示すエラーウィンドウ131を表示する。このとき、エラーウィンドウ131が手前のレイヤーとして表示され、図6に示される操作画面の表示は後ろのレイヤーとして表示されても良い。エラーウィンドウ131は、問題が発生した旨を伝える表示や、購入者に対し店員を呼ぶように促す表示を含む。また、エラーウィンドウ131は、確認ボタン132を含む。購入者によって確認ボタン132が触れられると、第一表示部13はこのことを検知し、確認ボタン132が押下されたことを示す信号をCPU10に送信する。CPU10は、この信号を受けて、図12に示すように該当するエラーを表示する。そして、CPU10は、セルフレジスタ装置1に発生した問題が解決されていない場合は、たとえ第一表示部13においてエラーウィンドウ131を閉じたとしても、購入者による会計処理の操作を受け付けない。
第二表示部14は、7セグメントディスプレイの表示装置を用いて構成される。図1に示されるように、第二表示部14は、第一表示部13の表示面と略反対方向(第一表示部13の背面に面するように)に表示面を有する。図8は、第二表示部14の表示例を示す図である。第二表示部14は、直前にスキャナ部17を介して入力された商品の個数と金額とを表示する。図8の場合は、第二表示部14は、入力された商品の個数が“1”であり、金額が“100”円(商品に関する情報)であることを表示している。そして、次の商品のバーコードがスキャナ部17によって読み取られると、その個数、金額が加算されて表示され、商品登録中の買上商品累積個数、買上商品累積金額等の、商品に関する情報が表示される。
なお、第二表示部14は、7セグメントディスプレイに限らず、LEDディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示装置であっても良い。また、第二表示部14は、装置本体と一体ではなく別体で、第二表示部14の向きは第一表示部13と略反対方向でなく、第一表示部13より、例えば150度〜210程度ずれていても良い。つまり、カウンタ越しの店員が第二表示部14の表示を視認することができれば良い。
また、第二表示部14は、セルフレジスタ装置1において問題が発生した場合、これを検知したCPU10の指示に従ってエラー表示を行う。図9は、第二表示部14におけるエラー表示の例を示す図である。第二表示部14は、セルフレジスタ装置1において問題が発生すると、これを検知したCPU10の指示に従って、エラーコードを表示する。CPU10は、セルフレジスタ装置1において問題が発生すると、この問題の内容を判断し、エラーテーブルから該当するエラーのエラーコードを読み出す。そして、CPU10は、このエラーコードを第二表示部14に表示させるように制御を行う。例えば、入力された商品の価格が、商品テーブルにおいて0円となっている場合、CPU10はこれを検知し、エラーテーブルからエラーコード“0004”を読み出す。そして、図9に示されるように、第二表示部14は“ERROR”の文字とともに、エラーコード“0004”を表示する。また、第二表示部14は、液晶ディスプレイやLEDディスプレイ等を用いて大型な表示部として構成される場合、取引でお客が商品登録した商品全てを順に表示しても良い。
スピーカ部15は、スキャナ部17でバーコードが正常に読み込まれた際に、その旨を伝える効果音を発する。また、スピーカ部15は、セルフレジスタ装置1において問題が発生した場合に、これを検知したCPU10の制御に基づいてエラー音を発する。
レシート印字部16は、印字機能を有する。レシート印字部16は、CPU10の指示に従い、所定のレシート用紙上に購入商品の明細を印字する。レシート印字部16は、インクを使用して印字を行っても良いし、感熱紙を利用するなどインクを使用しない方法によって印字を行っても良い。
スキャナ部17は、バーコードスキャナを用いて構成される。スキャナ部17は、商品に付されているバーコードを読み取る。スキャナ部17は、バーコードを読み取ると、読み取ったデータを復号化し、CPU10へ送信する。
リーダライタ部18は、近距離(通信可能な距離)に位置する電子マネー記録媒体から残高金額を読み出す。また、リーダライタ部18は、電子マネー記録媒体に対し、CPU10によって新たに算出された残高金額を書き込む。電子マネー記録媒体は、電子マネーとしての残高金額のデータを記憶するICチップを内部に有するICカードや携帯電話端末等である。
図11は、セルフレジスタ装置1の配置例を示す図である。例えば、コンビニエンスストア等の小売店の対面式の精算カウンタにセルフレジスタ装置1と、店員が商品登録する通常のキャッシュレジスタとが並んで配置される。そして、カウンタ越しにいる店員は通常のキャッシュレジスタ装置を操作する為に居るが、第二表示部14の表示面は、店員の位置する側に向けて配置される。そのため、セルフレジスタ装置1に問題が発生した場合、店員は、カウンタ等を越えてわざわざ第一表示部13を確認しに移動することなく、第二表示部14を確認することによってエラー内容を把握することが可能となる。また、エラーが発生していないとき、店員は第二表示部14を見ることで、買上商品累積個数や買上商品累積金額等を把握することができるので、お客により不正な商品登録がされていないか確認することも可能になる。
購入者は、セルフレジスタ装置1を用いて会計処理を行う場合、第一表示部13を見ながら操作を行う。セルフレジスタ装置1に問題が発生してしまった場合、第一表示部13とは略反対方向に表示面を有する第二表示部14にエラーコードが表示される。そのため、購入者とは異なる場所に位置する店員は、わざわざカウンタ等を越えて購入者の元へ移動し第一表示部13を見ることなく、第二表示部14を見ることによってエラー内容を把握することが可能となる。
より具体的には、セルフレジスタ装置1は以下のような効果を奏する。例えば、エラー内容が「レシート用紙がきれています。」であった場合、従来は店員が購入者の場所へ移動して購入者側の表示部に表示されるエラー情報を見ることでエラーの内容を把握し、その後にレシート用紙を所定の場所へ取りに行き、再度セルフレジスタ装置の場所を訪れて対応しなければならなかった。しかしながら、例えば第二表示部14に表示されたエラーコードが“0003”であった場合、店員はエラーコードの内容を覚えているか又は印刷されたエラーコード表などを確認することによって、店員はその場でエラー内容が「レシート用紙がきれていること」であると把握できるため、予めレシート用紙を準備してからセルフレジスタ装置1の位置に移動して、迅速にレシート用紙を補給することができる。このように、セルフレジスタ装置に店員が視認できる表示部を設け、該表示部に各エラーを識別できるエラー情報を表示することで、簡単な構成で、店員が迅速にセルフレジスタ装置で発生しているエラーの内容を把握することができ、エラーに対処することが可能となる。
なお、第二表示部14を見て問題に対処する主体は、セルフレジスタ装置1の隣に位置するキャッシュレジスタ装置を操作する店員に限定されることなく、例えば、カウンタ越しにいる店長やその他操作補助人などの店員であっても良い。いずれにせよ、セルフレジスタ装置1によれば、問題に対処する人物が、わざわざ購入者の位置に移動して第一表示部13を見る必要なく、購入者とは異なる位置から第二表示部14を見て問題に迅速に対処することができる。
次に、セルフレジスタ装置1に問題が発生した場合の動作例について説明する。図10は、セルフレジスタ装置1に問題が発生した場合の動作例を示すフローチャートである。CPU10は、問題が発生したことを検知すると、会計処理を停止する(S01)。会計処理の停止とは、新たにスキャナ部17を用いたバーコードの入力の受け付けを行うことを停止することや、第一表示部13における「最初へ戻る」ボタンや「お会計」ボタンの押下に伴う処理を停止することや、リーダライタ18が電子マネー記録媒体に対し残高金額を読み出すことや書き込むことなどを停止することなどである。CPU10は、会計処理を停止しても、セルフレジスタ装置1の復旧に係る操作は受け付ける。復旧に係る操作とは、エラー内容の詳細を第一表示部13に表示させる操作や、セルフレジスタ装置1を再起動させる操作などである。このとき、CPU10は、スピーカ部15に、エラー音を再生させる(S02)。
CPU10は、発生した問題に対応するエラーコードを、エラーコードテーブルから判断基準に基づき読み出す(S03)。CPU10は、読み出されたエラーコードを、第二表示部14に表示させる(S04)。つまり、問題が発生する前までに商品登録された商品に関する情報、即ち買上商品累積個数や買上商品累積金額が表示されていた第二表示部14の表示を、エラーコードの表示に切り替える。また、CPU10は、図7に示すエラーウィンドウ131を第一表示部13に表示させる(S05)。
CPU10は、確認ボタンが押下されたか否かについても判断する(S06)。NOの場合は判断を繰り返す。確認ボタンが押下された場合、つまりYESの場合、CPU10は、第一表示部14においてエラーウィンドウ131を閉じる(S07)。CPU10は、発生した問題が解決したか否かを判断する(S08)。NOの場合は判断を繰り返す。YESの場合、つまり発生した問題が解決されると、CPU10は、S01の処理で停止していた会計処理を再開する(S09)。
〔変形例〕
図12は、エラーウィンドウ131の表示内容の第一変形例を示す図である。CPU10は、第一表示部13におけるエラーウィンドウ131として、エラーの内容や、エラーコードを表示させても良い。CPU10は、図7の確認ボタン132が押下されると、図12のようなエラーウィンドウ131を表示させるようにする。このように構成されることにより、購入者も第一表示部13を目視することによってエラーの内容やエラーコードを把握することが可能となる。
図13は、エラーウィンドウ131の表示内容の第二変形例を示す図である。CPU10は、第一表示部13において、図7に示されるエラーウィンドウ131を表示させ、図7の確認ボタン132が押下されると、さらに第一表示部13において図13に示されるようにエラーを表示させるためのパスワード入力ボックス133(受付手段)を表示するようにしても良い。CPU10は、パスワード入力ボックス133に正しいパスワードが入力されなければ、図12のようにエラーの内容を示すエラーウィンドウ131を表示させない。
このように構成されることにより、エラーに対処できない購入者がエラー解除の為にセルフレジスタ装置1に勝手に触れることを防ぐことができる。なお、店員は、パスワードに代えて、各店員に配布されている店員証などに記載されているバーコード(店員識別情報などを含むバーコード)をスキャナ部17によって入力(受付手段)しても良い。
図4に示すように、各エラーコードに対し、さらに店員フラグを対応付けても良い。店員フラグは、店員による対応が必要であるか否かを示すデータである。図14では、店員による対応が必要なエラーコードには“1”が、店員による対応が不要なエラーコードには“0”が対応付けられている。
CPU10は、発生した問題に対応する店員フラグが“1”である場合に図7に示される店員をお呼びくださいという旨を示すエラーウィンドウ131を第一表示部13に表示させ、店員フラグが“0”である場合には図7の表示もせず、直接図12に示すエラーの内容を示すエラーウィンドウ131を第一表示部13に表示させるように制御を行っても良い。つまり、例えば、エラーコードが0005の残高不足のエラー(店員フラグが“0”)である場合は、わざわざ店員を呼ぶまでのエラーではないので、図7の表示はせず、直接エラーの内容を示す表示をさせても良い。尚、この場合、第二表示部14にはエラーコード0005を表示させることで、お客がエラーの処理に時間がかかる場合、店員がお客の元へ行くことができる。また、商品コードの取得は、必ずしもスキャナ部によりバーコードが読み取られることによって実現される必要はなく、バーコードを付することができない商品は第一表示部13のタッチパネルに商品を選択可能に設定しておいても良い。
第一表示部13は、必ずしもタッチパネルとして構成される必要は無く、入力装置が別体に構成されても良い。この場合、第一表示部13は入力機能を有しない画像表示装置として構成される。そして、セルフレジスタ装置1は、「最初へ戻る」ボタンや「お会計」ボタンに相当する入力装置を有する。このような入力装置は、例えばマウスなどのポインティングデバイスや、キーボードやテンキーや専用ボタンなどを用いて構成される。なお、このような入力装置は、第一表示部13を目視しながら操作可能な箇所に設けられる。例えば、このような入力装置は、第一表示部13の上下左右の近傍に設けられても良い。また、このような入力装置は、コードや無線通信装置によってセルフレジスタ装置1に接続された入力装置として、操作するための場所が限定されることなく自由に決定可能な入力装置として設けられても良い。
第二表示部14は、必ずしも第一表示部13と略反対方向に設けられる必要は無く、店員が視認しやすくなる方向にその表示面が設けられればよい。例えば図11にて店員が位置する方向に、第二表示部14のみが傾いて配置されても良い。つまり第二表示部14は、セルフレジスタ装置1の配置状況や店員の位置に応じて、その向きを自在に変更できるように構成されても良い。
レシート印字部16は、セルフレジスタ装置1に問題が発生している場合、エラーコードやエラー内容を印字しても良い。この場合、レシート印字部16は、エラーウィンドウ131の確認ボタン132が押下されることをトリガーとして、エラーコードやエラー内容の印字を行っても良い。このように構成されることにより、購入者はセルフレジスタ装置1の復旧を行うことができる者に対し、印字されたレシートを渡すことによって問題の内容を伝えることが可能となる。
また、セルフレジスタ装置1は、電子マネーによる決済ではなく、現金やクレジットカードやデビットカード等の他の方法による決済を行うことも可能となるように構成されても良い。
また、スキャナ部17が入力の対象とするのはバーコードに限られず、各商品の識別情報(商品コード)を含むものであれば、どのような実装がなされても良い。
上述した実施形態では、第二表示部14に、エラーの内容として、エラーコードテーブルに記憶されているエラーコードを表示するようにしたが、コードに限らず7セグメントディスプレイにて文字で表示しても良い。例えば、エラーコード0003は「レシート用紙がきれています。」というエラーであるため、例えば「PAPER」と表示するようにしても良い。
また、第二表示部14が液晶ディスプレイ等を用いて構成される場合には、エラーコードではなく、文字や画像を用いて直接的にエラーの内容を表示するようにしても良い。
また、上述した実施形態では電子マネーカードによる決済方式であったが、これに限らず自動釣銭釣札機をセルフレジスタ装置1に接続し、現金での精算を採用しても良い。
また、上述した実施形態ではお客が商品登録をして、更に例えば電子マネーカードによる決済までをする説明であったが、商品登録までをお客が実行し、該登録したバーコードを印字したレシートをセルフレジスタ装置1から発行し、お客は該レシートを持参し店員がいるPOSレジスタで精算のみを行うようにしても良い。
また、問題が発生していないときは、第二表示部14には商品登録した商品に関する情報を表示させるようにしたが、これに限らず、無表示であっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
セルフレジスタ装置の外観を示す図である。 セルフレジスタ装置の構成を示すブロック図である。 商品テーブルの内容を示す図である。 エラーコードテーブルの内容を示す図である。 RAMの記憶エリアの概要を示す図である。 第一表示部の表示例を示す図である。 第一表示部におけるエラー表示の表示例を示す図である。 第二表示部の表示例を示す図である。 第二表示部におけるエラー表示の表示例を示す図である。 問題発生時のセルフレジスタ装置の動作例を示すフローチャートである。 セルフレジスタ装置の配置例を示す図である。 エラーウィンドウ131の表示内容の第一変形例を示す図である。 エラーウィンドウ131の表示内容の第二変形例を示す図である。
符号の説明
1…セルフレジスタ装置, 11…ハードディスク部, 12…RAM, 13…第一表示部, 14…第二表示部, 15…スピーカ部, 16…レシート印字部, 17…スキャナ部, 18…リーダライタ部, 131…エラーウィンドウ131, 132…確認ボタン, 133…パスワード入力ボックス

Claims (2)

  1. 商品の購入者が商品を特定し品名や値段等の商品情報を読み出し商品登録を行うセルフレジスタ装置であって、
    自装置を操作する購入者に対し、前記読み出された商品情報を表示する第一表示手段と、
    前記第一表示手段とは異なる方向で店員が視認できる向きを向いた第二表示手段と
    自装置に問題が発生した場合、該発生した問題に対応するエラー情報を前記第二表示手段に表示させるよう制御する制御手段と、
    を備え
    前記制御手段は、前記問題が発生したと判断されない場合、前記商品が特定された際に読み出された商品情報に関する情報を前記第二表示手段に表示させることを特徴とするセルフレジスタ装置。
  2. 商品の購入者が商品を特定し品名や値段等の商品情報を読み出し商品登録を行うセルフレジスタ装置であって、
    自装置を操作する購入者に対し、前記読み出された商品情報を表示する第一表示手段と、
    前記第一表示手段とは異なる方向で店員が視認できる向きを向いた第二表示手段と
    自装置に問題が発生した場合、該発生した問題に対応するエラー情報を前記第二表示手段に表示させるよう制御する制御手段と、
    を備え
    前記制御手段は、前記自装置に問題が発生した場合、前記第一表示手段に該発生した問題の内容を表示させる為の店員のみが可能な操作を促す表示をさせ、該操作の受付手段を有し、該受付手段の受付により、前記エラー情報を第一表示手段へ表示させるよう制御することを特徴とするセルフレジスタ装置。
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