JP5245334B2 - 蓄電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の蓄電部から電力を負荷に供給する蓄電装置に関するものである。
近年、環境への配慮から駆動の全て、あるいは一部をモータで行う、いわゆる電気自動車やハイブリッド自動車が普及しつつある。これらの自動車(以下、車両という)はモータの駆動電力がバッテリ(二次電池)から供給されている。この場合、バッテリの必要個数を低減するために昇圧コンバータと組み合わせて使用されているが、それでも200個以上のバッテリが必要となる。
また、バッテリは急速かつ大電流充放電による特性変化や劣化が起こるため、特に急加速時にモータへ供給する電流を制限している。その結果、十分な加速が得られない場合があった。これに対し、急速放電が可能なキャパシタをバッテリと併用した車両も考案されている。これにより、急加速時にキャパシタの電力がモータに供給されるため、バッテリのみの場合より急峻な加速が可能となる。
この場合、モータを駆動できるだけの電圧をキャパシタで得るには、例えば必要電圧が約750Vであるとすると、1個当たりの定格電圧が2.5Vのキャパシタを用いた場合、300個を直列に接続する必要がある。また、必要な容量を得るために並列接続を組み合わせることもある。
このように、電気自動車やハイブリッド自動車に使用されるバッテリやキャパシタ(以下、両者を総称して蓄電素子という)はそれぞれ数百個オーダーが必要となる。このような蓄電素子への充放電を繰り返すと、その温度が上昇するが、それぞれの蓄電素子の内部抵抗や設置環境等により温度にバラツキが発生する。これを考慮せず充放電を繰り返すと、温度の高い蓄電素子の劣化が他に比べ速く進行する可能性がある。
そこで、蓄電素子のそれぞれに、または複数の蓄電素子毎に温度検出部を設け、温度検出部より得られた複数の温度出力から最大値、最小値、および平均値等を求めて蓄電素子ができるだけ高温状態にならないように充放電を制御する蓄電装置の構成が考えられる。
このような蓄電装置では温度管理が可能となるので、蓄電装置全体の長寿命化を図ることができるが、温度検出部が多数個になる程、いずれかの温度検出部が短絡したり地絡する等により異常となる可能性が高くなる。また、車両の振動により前記異常が回復する可能性もある。さらに、ノイズ等の影響で一時的に異常出力となる場合もある。このように、温度検出部が異常となった時、および異常状態から正常状態に復帰した時の動作について、例えば下記特許文献1の方法が提案されている。なお、特許文献1は光メモリ装置の温度検出手段が異常になった場合の動作を示している。
このような光メモリ装置の温度制御動作のフローチャートを図6に示す。ここで、光メモリ装置は温度検出手段が内蔵されており、温度検出手段の値によって光源出力を制御し、データの書き込み、消去動作を行うものである。
図6のフローチャートが実行されると、まず温度検出手段の出力が読み込まれる(ステップ1)。次に、その出力が正常か否かを判断する(ステップ2)。正常であれば(ステップ2のY)、温度検出手段出力に対応した光源出力が設定される(ステップ3)。
一方、温度検出手段の出力が異常である場合は(ステップ2のN)、ホストコンピュータを通して異常を警告する(ステップ4)とともに、温度検出手段の出力によらない光源出力を設定する(ステップ5)。この光源出力はあらゆる温度範囲でも光メモリの書き込み、消去動作が可能な値に固定される。これにより、温度検出手段が異常であっても、光メモリ装置の動作を継続できる。
この光メモリ装置は図6には示していないが、一度異常が起こると、警告に基きリセット操作を行うまでは、たとえ温度検出手段の出力が正常範囲に復帰しても、温度検出手段によらない制御が継続される。これにより、温度検出手段の出力が正常範囲であっても実際の温度とは誤差が大きい場合に、間違った光源出力を設定してしまうという可能性を低減できる。
特開平5−73949号公報
上記の光メモリ装置によると、確かに温度検出手段が異常から復帰しても間違った光源出力を設定してしまう可能性が低いので高信頼性が得られるのであるが、このような温度検出手段の異常時の動作を前記した車両用の蓄電装置に適用すると、以下のような課題が生じる。
従来の温度検出手段の異常時の動作では、一度異常と判断されれば修理等を行ってリセット操作を行わないと、ノイズ等の一時的な影響ですぐに温度検出手段の出力が正常に戻っても、前記出力を無視し続けることになる。従って、車両に適用した場合、温度検出部が正常であるにもかかわらず車両を修理してリセット操作を行わなければならない上に、リセット操作を行うまでの間は、異常と判断された温度検出部近傍の蓄電素子における温度が劣化促進温度に至っていても、それを知ることができず、蓄電装置の信頼性が低下するという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、リセット操作を行うことなく温度検出部が正しく復帰したことを知ることができる高信頼な蓄電装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の蓄電装置は、複数の蓄電部と、前記蓄電部にそれぞれ設けた温度検出部と、前記温度検出部に接続された制御部とを備え、前記制御部は、任意の前記温度検出部の温度出力が異常値を示した後、正常値の範囲に戻った場合に、前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部と隣り合う他の前記蓄電部に設けた他の前記温度検出部の温度出力の平均値(Ts)を、前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部の推定温度(Tc)として求め、この推定温度(Tc)と、前記任意の温度検出部の温度出力が前記異常値を示す直前の前回温度出力(T0)とを平均した値を、前記推定温度(Tc)として更新し、前記推定温度(Tc)が、前記任意の温度検出部の温度出力と実質的に等しくなれば、前記任意の温度検出部が正常であると判断するようにしたものである。
また、本発明の蓄電装置は、複数の蓄電部と、前記蓄電部にそれぞれ設けた温度検出部と、複数の前記蓄電部における直列接続部分の一部にそれぞれ設けられた電流検出手段と、前記温度検出部および前記電流検出手段に接続された制御部とを備え、前記制御部は、任意の前記温度検出部の温度出力が異常値を示した後、正常値の範囲に戻った場合に、前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部の内部抵抗値(R)と、前記電流検出手段から求めた電流(I)の二乗の時間積分値(∫I 2 dt)との積を前記蓄電部の熱容量(N)で除し、前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部と隣り合う他の前記蓄電部に設けた他の前記温度検出部の温度出力の平均値(Ts)を加算して、前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部の推定温度(Tc)として求め、前記推定温度(Tc)が、前記任意の温度検出部の温度出力と実質的に等しくなれば、前記任意の温度検出部が正常であると判断するようにしたものである。
本発明の蓄電装置によれば、温度検出部に異常があった蓄電部の推定温度(Tc)を求め、異常があった温度検出部の実際の温度出力と実質的に等しくなれば温度検出部が正常と判断する。従って、ノイズ等の影響で一時的に温度出力が異常となっても、その状態を自ら判断し、リセット操作を行うことなく再び温度検出部の出力を使用することができるので、蓄電部の温度検出を継続でき、高信頼性が得られるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における蓄電装置のブロック回路図である。図2は、本発明の実施の形態における蓄電装置の温度検出フローチャートである。図3は、本発明の実施の形態における蓄電装置の異常温度検出部の復帰判断フローチャートである。図4は、本発明の実施の形態における蓄電装置の推定温度計算フローチャートである。図5は、本発明の実施の形態における蓄電装置の他の推定温度計算フローチャートである。なお、図1において太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。また、本実施の形態ではバッテリの電力だけでなく、キャパシタを蓄電素子として用いた蓄電装置の電力も車両駆動用モータに供給するハイブリッド車の例について述べる。
図1において、蓄電装置11は主電源15と負荷17との間に接続されている。主電源15はバッテリと発電機からなり、前記発電機はエンジン駆動により電力を発生するだけでなく、車両制動時の制動エネルギーを電気エネルギーとして回収する動作も行う。従って、発電機の電力はバッテリと蓄電装置11の両方に充電される。また、負荷17は車両駆動用のモータである。
蓄電装置11は次の構成を有する。まず、主電源15の出力には充電回路19が接続されている。充電回路19は、後述する蓄電部の電圧Vcを検出しながら、定電流、または定電圧で設定電圧まで充電する機能を有する。さらに、主電源15の電圧Vb、および前記蓄電部の電圧Vcを出力する機能も有する。
充電回路19の出力には、複数の電流検出手段21を介して複数の蓄電部23が接続されている。電流検出手段21は複数の蓄電部23における直列接続部分の一部にそれぞれ設けられており、低抵抗値の抵抗器の両端電圧から、あるいは非接触のホール素子等から電流を検出する。また、蓄電部23は1個、あるいは複数の蓄電素子からなり、本実施の形態では蓄電素子として電気二重層キャパシタを用いた。なお、蓄電部23が複数の蓄電素子を有する場合は、それらを直列、並列、または直並列接続したモジュール構成となる。
複数の蓄電部23は負荷17が必要とする電力仕様に応じて、直列、並列、または直並列接続されている。図1の構成では、蓄電部23をm個直列に接続したものをn並列にした例を示す。従って、蓄電部23はm×n個からなり、その直列接続部分の一部に設けられた電流検出手段21はn個有する構成となる。なお、以下の説明で複数の電流検出手段21や蓄電部23を区別する場合は、図1において各電流検出手段21や各蓄電部23の上部に記載された番号を用いる。すなわち、例えば2m+1と記載された蓄電部23については、「2m+1番目の蓄電部23」と呼ぶ。
複数の蓄電部23には、その近傍の環境温度を検出するための温度検出部25がそれぞれに設けられている。従って、温度検出部25の数量も蓄電部23と同数のm×n個となる。なお、温度検出部25には、温度に対する抵抗値変化が大きい特性を有するサーミスタを用いた。
充電回路19の出力には、さらに切替スイッチ27と第1ダイオード29が直列に接続されている。切替スイッチ27は外部からオンオフ制御できる構成のもので、ここではFETを用いた。また、第1ダイオード29はアノードが切替スイッチ27に、カソードが負荷17にそれぞれ接続されている。
なお、主電源15と負荷17の間にも第2ダイオード31が接続されている。第2ダイオード31はアノードが主電源15に、カソードが負荷17にそれぞれ接続されている。従って、第1ダイオード29と第2ダイオード31により主電源15からの電力と蓄電装置11からの電力が互いに逆流することを防止している。
充電回路19、電流検出手段21、温度検出部25、および切替スイッチ27は信号系配線で制御部33にも接続されている。制御部33はマイクロコンピュータと周辺回路から構成されており、蓄電装置11の全体の動作を制御している。すなわち、制御部33は充電回路19の出力から主電源15の電圧Vbと蓄電部23の全体の電圧Vcを、各電流検出手段21から電流出力I1〜Inを、さらに各温度検出部25から各蓄電部23の温度出力T1〜Tmnをそれぞれ読み込む。また、制御部33は充電回路19に充電制御信号Ccontを送信することで充電回路19の制御を行うとともに、切替スイッチ27に切替スイッチオンオフ信号Sofを送信することで切替スイッチ27のオンオフ制御を行う。また、図示していないが、制御部33は車両側制御部と互いに交信する機能を有している。
次に、このような蓄電装置11について、まず基本的な動作を説明する。
通常の車両走行時にはエンジンの動力により車両が駆動されているが、車両を停止するためにブレーキが操作されると、主電源15の発電機により制動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。これにより、主電源15の電圧Vbが上昇するが、この変化を充電回路19により検出する。その結果、制御部33は発電された電力を蓄電部23に蓄えるように充電回路19を制御する。こうして、制動時の急激な発電量の増加を、急速充電が可能な電気二重層キャパシタからなる蓄電部23で効率よく回収している。なお、この時は切替スイッチ27がオフであるので、充電回路19や蓄電部23の電力が負荷17に供給されることはない。また、蓄電部23の全体の電圧Vcが満充電電圧に至れば、充電回路19は蓄電部23への充電を停止する。
次に、車両が再び走行を始めたり、急加速を行う場合について説明する。これらの場合は、滑らかな加速を得るために、エンジンに加え、トルクの大きいモータからなる負荷17も駆動する。この時、特にモータの動き始めは大電力を消費するので、急速放電にも優れる電気二重層キャパシタの特性を活かし、蓄電部23の電力を負荷17に供給するように、制御部33は切替スイッチ27をオンにする。具体的には切替スイッチ27に切替スイッチオンオフ信号Sofを送信する。これにより、切替スイッチ27がオンになり、蓄電部23から負荷17に大電力を供給することができる。この時、バッテリの電力は急速に供給されないので、蓄電部23の全体の電圧Vcが主電源15の電圧Vbより大きくなる。従って、第1ダイオード29がオンに、第2ダイオード31がオフになるので、蓄電部23から主電源15への電力供給が起こらず、負荷17にのみ効率よく供給される。
その後、蓄電部23に蓄えた電力が減るに従って電圧Vcが低下していき、やがて主電源15の電圧Vbより低くなる。その結果、第1ダイオード29はオフに、第2ダイオード31がオンになり、主電源15のバッテリから負荷17に引き続き電力が供給される。この時、モータは既に蓄電部23によって駆動を開始しているので、駆動初期の大電力を必要としない。従って、バッテリの電力でも十分駆動することができる。また、第1ダイオード29はオフに、第2ダイオード31がオンになることで、主電源15のバッテリから蓄電部23に電力が供給されることはなく、負荷17にのみ効率よく供給される。制御部33は、この時の電圧Vb、Vcの変化を充電回路19により検出し、主電源15から負荷17に電力が供給されるようになれば切替スイッチ27をオフにする。
以上の動作を繰り返すことにより、車両制動時に蓄電部23を充電し、車両加速時に蓄電部23の電力で負荷17を駆動するので、大電力を消費する負荷17の初期駆動を、制動により得た電気エネルギーで賄うことができ、極めて高効率なハイブリッド車を構成することができる。
次に、このようなハイブリッド車に用いられる蓄電装置11における各蓄電部23の温度検出時の動作を図2のフローチャートを用いて説明する。なお、制御部33はメインルーチン(図示せず)から必要に応じて様々なサブルーチンを実行することにより全体の動作を行うソフトウエア構成としているので、図2に示すフローチャートをサブルーチンの形態で示した。以後同様に、全てのフローチャートをサブルーチンの形態で示す。
メインルーチンが各蓄電部23の温度を検出する時は、図2のサブルーチンを実行する。但し、図2のサブルーチンは任意の蓄電部23を指定した状態で実行することにより、その蓄電部23の温度を検出するので、実行前に何番目の蓄電部23の温度を検出するのかを指定しなければならない。そこで、メインルーチンでは変数x、yを用いて、変数yを1からmまで可変しつつ変数xを1からnまで可変することにより、mx−m+y番目の蓄電部23を順次指定するようにしている。以下、任意の蓄電部23とは、mx−m+y番目の蓄電部23のことであると定義する。また、以後の説明において、変数x、yの範囲は上記の通りである。
メインルーチンでmx−m+yの値を決定した状態で図2のサブルーチンが実行されると、まず制御部33はmx−m+y番目の蓄電部23に設けられたmx−m+y番目の温度検出部25の温度出力T(mx−m+y)を読み込む(ステップ番号S11)。なお、T(mx−m+y)は配列変数であり、T(1)からT(mn)までの領域を有する。従って、変数x、yを順次可変しながら図2のサブルーチンを繰り返し実行することにより、全ての温度検出部25の温度出力が上記配列に記憶される。
次に、制御部33はmx−m+y番目の温度検出部25の異常フラグF(mx−m+y)の値が0であるか否かを判断する(S13)。ここで、異常フラグF(mx−m+y)はmx−m+y番目の温度検出部25の前回出力が異常値であったか否かを示すフラグで、0の時は正常値、1の時は異常値であったことを意味する。なお、異常フラグF(mx−m+y)も温度出力T(mx−m+y)と同様に配列変数であり、F(1)からF(mn)までの領域を有する。また、一度異常フラグF(mx−m+y)が1になり、mx−m+y番目の温度検出部25が異常であると判断されれば、図3(後述する)に示す異常値の温度検出部25の復帰判断サブルーチンで正常に戻ったと判断されるまでは、異常フラグF(mx−m+y)は1のままとなる。従って、S13において、もし異常フラグF(mx−m+y)が0でなければ(S13のNo)、温度検出部25が異常のままであるので、そのまま図2のサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。なお、メインルーチンでは温度出力T(mx−m+y)の値を使用する時に、異常フラグF(mx−m+y)が0であるか否かを判断し、F(mx−m+y)が1の場合は温度出力T(mx−m+y)の値を使用しないようにしている。従って、S11で異常値をT(mx−m+y)として記憶したとしても、その値が使用されることはない。
ここでS13に戻り、異常フラグF(mx−m+y)が0であれば(S13のYes)、S11で読み込んだ温度出力T(mx−m+y)が正常範囲であるか否かを判断する(S15)。なお、正常範囲とは、蓄電装置11の取り得る環境温度範囲のことを意味し、本実施の形態では−30℃から60℃とした。
もし、温度出力T(mx−m+y)が正常範囲になければ(S15のNo)、温度検出部25が断線、短絡、地絡等を起こしているか、あるいは外部からのノイズにより正常範囲を超えている可能性がある。いずれにしても、温度出力T(mx−m+y)が異常であるので、制御部33は異常フラグF(mx−m+y)に1を代入してmx−m+y番目の温度検出部25が異常であることを示す(S17)。その後、図2のフローチャートを終了してメインルーチンに戻る。
なお、S17に示したように、フローチャートで処理動作を表す長方形の中に書かれたF(mx−m+y)=1という式表現は、右辺の値を左辺に代入するという意味であると定義する。以下、全てのフローチャートにおいて処理動作を行う際の式表現は全て右辺の値を左辺に代入することを示す。
ここでS15に戻り、温度出力T(mx−m+y)が正常範囲であれば(S15のYes)、S11で読み込んだ温度出力T(mx−m+y)を前回温度出力T0(mx−m+y)に代入する(S19)。ここで、前回温度出力T0(mx−m+y)は温度検出部25が異常値を示す直前の温度出力のことであり、S19の時点では温度出力T(mx−m+y)が正常範囲なので、前回温度出力T0(mx−m+y)を更新していることになる。なお、前回温度出力T0(mx−m+y)も温度出力T(mx−m+y)と同様に、T0(1)からT0(mn)までの配列変数である。S19の後は、図2のフローチャートを終了してメインルーチンに戻る。
このような動作を繰り返すことにより、全ての温度検出部25の温度出力T(1)〜T(mn)を読み込むとともに、異常値であれば異常フラグF(mx−m+y)を1に、正常値であれば前回温度出力T0(mx−m+y)を更新している。メインルーチンはこのようにして読み込んだ温度出力T(1)〜T(mn)の内、異常フラグF(mx−m+y)が0のものを用いて、最大値、最小値、平均値等を求めることにより蓄電部23の過昇温を抑制するように充放電制御を行っている。
次に、異常がある温度検出部25の復帰判断動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
メインルーチンは例えば既定時間毎(本実施の形態では5秒毎)に図3のサブルーチンを実行して異常がある温度検出部25の復帰判断を行うことにより、できるだけ多くの温度出力T(mx−m+y)を用いて高精度な過昇温抑制制御を行っている。この際、変数x、yを順次可変して図3のサブルーチンを繰り返し実行するようにしている。これにより図3のサブルーチンが実行されると、まず制御部33は異常フラグF(mx−m+y)が0であるか否かを判断する(S31)。もし、異常フラグF(mx−m+y)が0であれば(S31のYes)、mx−m+y番目の温度検出部25は正常であるので、異常復帰判断を行う必要がない。そこで、そのまま図3のサブルーチンを終了してメインルーチンに戻る。
一方、異常フラグF(mx−m+y)が1であれば(S31のNo)、mx−m+y番目の温度検出部25の温度出力T(mx−m+y)を読み込み(S33)、それが正常範囲であるか否かを判断する(S35)。なお、正常範囲はS15で説明したものと同じである。もし、温度出力T(mx−m+y)が正常範囲でなければ(S35のNo)、mx−m+y番目の温度検出部25は現在も異常状態のままであるので、異常復帰判断を行うことができない。従って、そのまま図3のサブルーチンを終了してメインルーチンに戻る。
一方、温度出力T(mx−m+y)が正常範囲であれば(S35のYes)、異常フラグF(mx−m+y)が1であるので、mx−m+y番目の温度検出部25は過去に異常値を示していたが、現在は正常値の範囲に戻っていることになる。しかし、温度出力T(mx−m+y)が正常範囲にあるものの、例えばmx−m+y番目の温度検出部25のリード線が蓄電部23の筐体等に接触することによって、たまたま正常範囲に入っている場合等が想定されるため、mx−m+y番目の温度検出部25が設けられた蓄電部23における推定温度Tcを求め、温度出力T(mx−m+y)が推定温度Tcと実質的に等しければmx−m+y番目の温度検出部25が正常であると判断するようにしている。その具体的な動作を以下に説明する。ここで、実質的に等しいとは、温度出力T(mx−m+y)や推定温度Tcの計測、計算誤差範囲内で等しいという意味であると定義する。
まず、制御部33は正常戻りフラグM(mx−m+y)が0であるか否かを判断する(S37)。ここで、正常戻りフラグM(mx−m+y)とは、mx−m+y番目の温度検出部25が異常になった後、初めて温度出力T(mx−m+y)が正常値の範囲に入った場合には0を示し、2回以上続けて温度出力T(mx−m+y)が正常値の範囲に入った場合には1を示す変数である。なお、正常戻りフラグM(mx−m+y)もM(1)からM(mn)までの配列変数である。
もし、正常戻りフラグM(mx−m+y)が0であれば(S37のYes)、異常後、初めて温度出力T(mx−m+y)が正常範囲に入ったので、正常戻りフラグM(mx−m+y)に1を代入する。これにより、次回図3のサブルーチンが実行された時も温度出力T(mx−m+y)が正常範囲に入っていれば、初めてではないということがわかる。また、これと同時に異常時間カウンタA(mx−m+y)を0にクリアする(以上、S39)。ここで、異常時間カウンタA(mx−m+y)はmx−m+y番目の温度検出部25が異常になった後、初めて温度出力T(mx−m+y)が正常値の範囲に入ってからの経過時間をカウントする変数で、A(1)からA(mn)までの配列変数である。S39の後は後述するS43にジャンプする。
ここでS37に戻り、正常戻りフラグM(mx−m+y)が1であれば(S37のNo)、温度出力T(mx−m+y)が正常範囲に入って2回以上、図3のサブルーチンが実行されていることになるので、異常時間カウンタA(mx−m+y)に5を加えて更新する(S41)。ここで、5を加えるのは前記したように図3のサブルーチンが5秒毎に実行されるためである。
次に、制御部33はmx−m+y番目の蓄電部23における推定温度Tcを計算するサブルーチンを実行する(S43)。このサブルーチンの詳細について図4を用いて説明する。
図4のサブルーチンが実行されると、制御部33はmx−m+y番目の温度検出部25を設けた蓄電部23と隣り合う他の蓄電部23に設けた他の温度検出部25の温度出力の平均値Tsを求める(S51)。この動作をわかりやすくするために、例えば図1においてm+2番目の蓄電部23に注目して説明する。
今、m+2番目の温度検出部25の温度出力が異常値から正常値に戻ったので、図4のサブルーチンが実行されているとする。ここで、m+2番目の蓄電部23に対して隣り合う他の蓄電部23は、図1よりm+2番目の蓄電部23の上下左右の蓄電部23に相当する。すなわち、2番目、m+1番目、m+3番目、および2m+2番目の蓄電部23である。従って、これら4つの蓄電部23に設けられた温度検出部25の温度出力T(2)、T(m+1)、T(m+3)、およびT(2m+2)を平均して平均値Tsを求める。
基本的にはこのようにして平均値Tsを求めるのであるが、例えば1番目の蓄電部23に対して隣り合う他の蓄電部23は、上側と左側の蓄電部が存在しないので、ここでは2番目とm+1番目の2つの蓄電部23が隣り合う他の蓄電部23に相当する。同様に、2番目の蓄電部23に対して隣り合う他の蓄電部23は、左側の蓄電部が存在しないので、ここでは1番目、3番目、およびm+2番目の3つの蓄電部23が隣り合う他の蓄電部23に相当する。
また、図4のフローチャートでは省略しているが、隣り合う蓄電部23の温度検出部25も温度出力が異常値であった場合は、平均値Tsの計算から除外するようにしている。さらに、全ての隣り合う蓄電部23の温度検出部25が異常出力であった場合は、平均値Tsが計算できないが、例えば3個もの温度検出部25が同時に異常となれば、蓄電装置11の修理が必要となる。この場合は制御部33が車両側制御部(図示せず)に対し蓄電装置11の故障を警告するとともに、修理されるまで蓄電装置11の動作を禁止するようにしている。
ここで図4に戻り、S51で平均値Tsを求めた後は、平均値Tsをmx−m+y番目の温度検出部25の推定温度Tcとして代入する(S53)。その後、異常時間カウンタA(mx−m+y)が既定時間以上経過したか否かを判断する(S55)。ここで、既定時間は次のような意味を持つ。推定温度Tcの計算において、異常が発生してから前記既定時間が経過するまでは前回温度出力T0(mx−m+y)の値を加味するようにしている。これにより、異常発生後から既定時間までは異常発生の直前の温度から大きく変化することはないと想定されるため、前回温度出力T0(mx−m+y)の値を加味しているが、既定時間以上経過すると温度が変化している可能性があるので、前回温度出力T0(mx−m+y)の値を加味すると推定温度Tcの誤差がかえって大きくなると想定される。そこで、既定時間以上が経過すると前回温度出力T0(mx−m+y)による推定温度Tcの更新を禁止するようにしている。なお、推定温度Tcに対する具体的な前回温度出力T0(mx−m+y)の加味の方法は後述する。また、既定時間は蓄電装置11の使用環境により温度が変化する可能性がある時間として、本実施の形態では15秒とした。
ここでS55に戻り、もし異常時間カウンタA(mx−m+y)が既定時間以上であれば(S55のYes)、蓄電装置11の温度が変化している可能性があるので、そのまま図4のサブルーチンを終了し、図3のS45に戻る。これにより、推定温度Tcは平均値Tsと等しくなり、前回温度出力T0(mx−m+y)による推定温度Tcの更新を禁止したことになる。
一方、異常時間カウンタA(mx−m+y)が既定時間未満であれば(S55のNo)、制御部33は蓄電部23への急速充放電に伴う急激な温度変化ΔTが発生しているか否かを判断し、もし温度変化ΔTが既定値を超えれば、S55でYesの場合と同様に前回温度出力T0(mx−m+y)による推定温度Tcの更新を禁止するようにしている。
そこで、温度変化ΔTを求めるために、まずx番目の電流検出手段21から電流出力Ixを積分時間分読み込み続ける(S57)。ここで、積分時間は2秒とした。従って、S57では2秒間に渡って電流出力Ixを読み込むことになる。
ここで、積分時間を2秒とした理由について説明する。図3と図4のサブルーチンはmn個の蓄電部23に対してそれぞれ実行されるので、mn回繰り返し実行されることになる。この動作は5秒毎に実行されるので、どんなに遅くとも5秒以内にはmn回の繰り返し動作を終了しなければならない。
ここで、図3、図4のサブルーチンにおける各動作のマイクロコンピュータによる実行時間は、S57における積分時間分の電流出力Ixの読み込み以外は極めて高速であるため、電流出力Ixの読み込み時間に比べて無視できるとする。さらに、前記したように異常のある温度検出部25が3個以上の場合は、制御部33から車両側制御部に蓄電装置11の異常信号を送信するとともに、制御装置11の動作を禁止するので、図4のサブルーチンは多くても2回までしか実行されない。従って、1回当たりの積分時間は余裕をみて2秒とした。これにより、最も実行時間がかかる場合(2個の温度検出部25が異常の場合)でも、図3と図4のサブルーチンをmn回繰り返し実行終了するまでに約4秒となり、5秒以内に十分終了することができる。
次に、温度変化ΔTを計算する(S59)。ΔTは、異常値を示したmx−m+y番目の温度検出部25を設けた蓄電部23における、内部抵抗値Rと、電流検出手段21から求めた電流Ixの二乗の時間積分値∫Ix2dtとの積を蓄電部23の熱容量Nで除して求められる。すなわち、ΔT=R・∫Ix2dt/Nを計算している。なお、各蓄電部23の内部抵抗値Rと熱容量Nはあらかじめ測定して制御部33のメモリに記憶してある。
次に、こうして求めた温度変化ΔTと既定値を比較する(S61)。ここで、既定値は以下のようにして決定している。蓄電部23に許容最大電流で充放電を行った時の温度上昇を求めると、本実施の形態では1.5℃/分であった。これは0.05℃/2秒に相当するので、2秒間の積分時間の間に0.05℃の温度変化があれば許容最大電流による充放電が行われていることになる。従って、既定値を0.05℃とした。すなわち、もし温度変化ΔTが既定値を超えれば(S61のYes)、蓄電部23は急速充放電により急激に温度が変化しているので、前回温度出力T0(mx−m+y)による推定温度Tcの更新を行えば、推定温度Tcの誤差が大きくなる可能性がある。そこで、この場合は更新を禁止して、そのまま図4のサブルーチンを終了し、図3のS45に戻る。
一方、温度変化ΔTが既定値以下であれば(S61のNo)、蓄電部23への充放電が行われていないか、行われていても大きく温度が変化することのない電流値であると想定されるので、ここで初めて前回温度出力T0(mx−m+y)を加味した推定温度Tcを求める。具体的には、S53で求めた推定温度Tcと、温度検出部25の温度出力が異常値を示す直前の前回温度出力T0(mx−m+y)とを平均した値を、推定温度Tcとして更新する(S63)。その後、図4のサブルーチンを終了し、図3のS45に戻る。
以上の図4の動作をまとめると、次のようになる。推定温度Tcは、mx−m+y番目の温度検出部25を設けた蓄電部23と隣り合う他の蓄電部23に設けた他の温度検出部25の温度出力の平均値Tsとして一旦決定する。次に、異常値を示したmx−m+y番目の温度検出部25の温度出力T(mx−m+y)が正常値の範囲に戻ってから既定時間(15秒)以上に渡り、制御部33によりmx−m+y番目の温度検出部25が正常であると判断されないか、あるいは異常値を示したmx−m+y番目の温度検出部25を設けた蓄電部23における温度変化ΔT(=R・∫Ix2dt/N)が既定値(0.05℃)を超えれば、推定温度Tcを平均値Tsとして決定する。上記以外の場合は、一旦決定した推定温度Tcと、mx−m+y番目の温度検出部25の温度出力T(mx−m+y)が異常値を示す直前の前回温度出力T0(mx−m+y)とを平均した値を、推定温度Tcとして更新する。具体的には、{Tc+T0(mx−m+y)}/2をTcに代入する。これにより、長時間に渡る環境温度変化や急速充放電による急激な蓄電部23の温度変化がない場合は前回温度出力T0(mx−m+y)を加味して推定温度Tcの精度を高めることができ、上記温度変化がある場合は前回温度出力T0(mx−m+y)を加味しないことにより、かえって推定温度Tcの精度が低下することを防ぐことができる。
ここで、図3のS43に戻って、推定温度Tcを計算した後は、mx−m+y番目の蓄電部23の温度出力T(mx−m+y)と推定温度Tcを比較する(S45)。もし、両者が実質的に等しくなければ(S45のNo)、温度出力T(mx−m+y)が正常範囲にはあるものの、推定温度Tcからずれていることになる。従って、前記したようにmx−m+y番目の温度検出部25のリード線が蓄電部23の筐体等に接触して、たまたま温度出力T(mx−m+y)が正常範囲に入っているか、あるいはmx−m+y番目の温度検出部25が断線や短絡を起こしかけていて、たまたま温度出力T(mx−m+y)が正常範囲に入っている状態にある等が考えられる。ゆえに、制御部33はmx−m+y番目の温度検出部25の異常が継続していると判断し、そのまま図3のサブルーチンを終了してメインルーチンに戻る。
一方、温度出力T(mx−m+y)と推定温度Tcが実質的に等しければ(S45のYes)、ノイズや振動等により一時的に温度出力T(mx−m+y)が異常になったものの、正常値に戻ったと考えられるので、以後、mx−m+y番目の温度検出部25が正常であると判断する。これに伴って、mx−m+y番目の異常フラグF(mx−m+y)を0にクリアするとともに、正常戻りフラグM(mx−m+y)も0にクリアする(S47)。これにより、両フラグにおいてmx−m+y番目の温度検出部25が正常であることを示すことになる。その後、図3のサブルーチンを終了してメインルーチンに戻る。これにより、メインルーチンは異常としていたmx−m+y番目の温度検出部25の温度出力T(mx−m+y)も含めて温度の最大値、最小値、平均値等を求めることにより蓄電部23の過昇温を抑制するように充放電制御を行う。
以上の構成、動作により、制御部33は温度検出部25に異常があった蓄電部23の推定温度Tcを求め、異常があった温度検出部25の実際の温度出力T(mx−m+y)と実質的に等しくなれば温度検出部25が正常と判断するので、ノイズ等の影響で一時的に温度出力が異常となってもリセット操作を行うことなく再び蓄電部23の温度検出を継続できる。これにより、蓄電部23が劣化促進温度に至ったか否かをタイムリーに知ることができ、劣化促進温度に至っていれば温度を下げるように蓄電部23の充放電等を制御することができるので、信頼性の高い蓄電装置11を実現できる。
なお、本実施の形態では図4のサブルーチンに示すように、基本的には推定温度Tcを隣り合う他の蓄電部23に設けた温度検出部25の温度出力平均値Tsとして求めているが、これは異常値を示す温度検出部25が設けられた蓄電部23の充放電による発熱の影響が含まれていない。従って、蓄電装置11への充放電がほとんど行われない車両停車時や定速走行時等では温度出力平均値Tsのみから推定温度Tcを求めても大きな誤差にはならないが、制動時や加速時等の充放電が急速に行われる場合では、蓄電部23自身の発熱を加味した推定温度Tcの計算を行う方が望ましい。このような場合の推定温度Tcを計算するサブルーチンを図5に示す。なお、図5のサブルーチンは図4のサブルーチンと置き換えられるように作成されているので、図3のS43で推定温度Tcを計算する際に、図5のサブルーチンを実行することになる。
図5のサブルーチンが実行されると、まず平均値Tsを求める(S71)。この動作は図4のS51と同じであるので、詳細な説明を省略する。
次に、制御部33は電流出力Ixを積分時間分に渡って読み込み(S75)、充放電によるmx−m+y番目の蓄電部23の温度変化ΔTを計算する(S77)。これらの動作も図4のS57、S59とそれぞれ同じであるので、詳細な説明を省略する。
その後、平均値Tsと温度変化ΔTを加算して推定温度Tcを計算する(S79)。従って、得られた推定温度Tcは、平均値Tsだけでなくmx−m+y番目の蓄電部23の温度変化ΔTも加味されていることになる。
次に、異常時間カウンタA(mx−m+y)と既定時間を比較し(S81)、A(mx−m+y)が既定時間以上であれば(S81のYes)、図5のサブルーチンを終了する。この動作は図4のS55と同じであるので詳細な説明を省略する。
異常時間カウンタA(mx−m+y)が既定時間未満であれば(S81のNo)、温度変化ΔTと既定値を比較し(S83)、ΔTが既定値を超えていれば(S83のYes)、図5のサブルーチンを終了する。この動作は図4のS61と同じであるので詳細な説明を省略する。
温度変化ΔTが既定値以下であれば(S83のNo)、前回温度出力T0(mx−m+y)を加味した推定温度Tcとする。この動作は図4のS63と同じであるので詳細な説明を省略する。従って、図4と同様にmx−m+y番目の温度検出部25が異常になってから既定時間が経過しておらず、mx−m+y番目の蓄電部23も急速充放電がなされていなければ、S79で求めた推定温度Tcと前回温度出力T0(mx−m+y)の平均を推定温度Tcとして更新することになる。その後、図5のサブルーチンを終了する。
以上に説明した図5の動作と図4の動作との違いをまとめると、次のようになる。推定温度Tcは、mx−m+y番目の温度検出部25を設けた蓄電部23の内部抵抗値Rと、x番目の電流検出手段21から求めた電流Ixの二乗の時間積分値∫Ix2dtとの積を蓄電部23の熱容量Nで除し、mx−m+y番目の温度検出部25を設けた蓄電部23と隣り合う他の蓄電部23に設けた他の温度検出部25の温度出力の平均値Tsを加算して求めている。このような動作により、蓄電部23の発熱の影響を加味した推定温度Tcを計算することができる。
なお、図4のサブルーチンと図5のサブルーチンのいずれか一方を用いて推定温度Tcを計算するようにしてもよいが、車両の状態、すなわち車両停止時や定速走行中等の蓄電装置11への充放電がほとんど行われていない間は図4のサブルーチンを、制動時や加速時等の急速充放電が行われている間は図5のサブルーチンを、それぞれ実行するようにしてもよい。この場合は図3のS43の時点で車両の状態を車両側制御部から読み込んで、それに応じていずれかのサブルーチンを実行する動作を追加すればよい。
また、本実施の形態では蓄電部23に用いる蓄電素子として電気二重層キャパシタを用いた例を示したが、これは電気化学キャパシタ等の他のキャパシタや、二次電池であってもよい。
また、本実施の形態において蓄電装置11をハイブリッド車に適用した場合について述べたが、それらに限らずアイドリングストップ、電動パワーステアリング、車両制動システム、電動過給器等の各システムにおける蓄電装置や、非常用電源等の蓄電装置にも適用可能である。
本発明にかかる蓄電装置は、異常のあった温度検出部が正常に戻ったか否かを自ら判断し、正常であれば再び温度検出部の出力を使用するので、特に多数の温度検出部を設けた構成の蓄電装置等として有用である。
本発明の実施の形態における蓄電装置のブロック回路図 本発明の実施の形態における蓄電装置の温度検出フローチャート 本発明の実施の形態における蓄電装置の異常温度検出部の復帰判断フローチャート 本発明の実施の形態における蓄電装置の推定温度計算フローチャート 本発明の実施の形態における蓄電装置の他の推定温度計算フローチャート 従来の光メモリ装置の温度制御動作のフローチャート
符号の説明
11 蓄電装置
21 電流検出手段
23 蓄電部
25 温度検出部
33 制御部

Claims (6)

  1. 複数の蓄電部と、
    前記蓄電部にそれぞれ設けた温度検出部と、
    前記温度検出部に接続された制御部とを備え、
    前記制御部は、任意の前記温度検出部の温度出力が異常値を示した後、正常値の範囲に戻った場合に、
    前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部と隣り合う他の前記蓄電部に設けた他の前記温度検出部の温度出力の平均値(Ts)を、前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部の推定温度(Tc)として求め、
    この推定温度(Tc)と、前記任意の温度検出部の温度出力が前記異常値を示す直前の前回温度出力(T0)とを平均した値を、前記推定温度(Tc)として更新し、
    前記推定温度(Tc)が、前記任意の温度検出部の温度出力と実質的に等しくなれば、前記任意の温度検出部が正常であると判断するようにした蓄電装置。
  2. 複数の前記蓄電部における直列接続部分の一部にそれぞれ電流検出手段を設け、
    前記異常値を示した前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部における、内部抵抗値(R)と、前記電流検出手段から求めた電流(I)の二乗の時間積分値(∫I 2 dt)との積を前記蓄電部の熱容量(N)で除して求められる温度変化(ΔT)が既定値を超えれば、前記前回温度出力(T0)による前記推定温度(Tc)の更新を禁止するようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 複数の蓄電部と、
    前記蓄電部にそれぞれ設けた温度検出部と、
    複数の前記蓄電部における直列接続部分の一部にそれぞれ設けられた電流検出手段と、
    前記温度検出部および前記電流検出手段に接続された制御部とを備え、
    前記制御部は、任意の前記温度検出部の温度出力が異常値を示した後、正常値の範囲に戻った場合に、
    前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部の内部抵抗値(R)と、前記電流検出手段から求めた電流(I)の二乗の時間積分値(∫I 2 dt)との積を前記蓄電部の熱容量(N)で除し、前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部と隣り合う他の前記蓄電部に設けた他の前記温度検出部の温度出力の平均値(Ts)を加算して、前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部の推定温度(Tc)として求め、
    前記推定温度(Tc)が、前記任意の温度検出部の温度出力と実質的に等しくなれば、前記任意の温度検出部が正常であると判断するようにした蓄電装置。
  4. 前記推定温度(Tc)と、前記任意の温度検出部の温度出力が前記異常値を示す直前の前回温度出力(T0)とを平均した値を、前記推定温度(Tc)として更新するようにした請求項に記載の蓄電装置。
  5. 前記異常値を示した前記任意の温度検出部を設けた前記蓄電部における、前記内部抵抗値(R)と前記時間積分値(∫I 2 dt)との積を前記熱容量(N)で除して求められる温度変化(ΔT)が既定値を超えれば、前記前回温度出力(T0)による前記推定温度(Tc)の更新を禁止するようにした請求項4に記載の蓄電装置。
  6. 前記異常値を示した前記任意の温度検出部の温度出力が前記正常値の範囲に戻ってから既定時間以上に渡り、前記制御部により前記任意の温度検出部が正常であると判断されなければ、前記前回温度出力(T0)による前記推定温度(Tc)の更新を禁止するようにした請求項1またはに記載の蓄電装置。
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