JP5245050B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
また、最近では、遊技制御装置に不正電子基板(所謂、ぶら下がり基板)を接続するといった不正行為が行われることがあり、このような不正行為が発生した場合に、当該不正行為を報知することが可能な遊技機の不正対策装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの制御指令に基づいて演出制御を行う演出制御手段と、を備えた遊技機において、
前記遊技制御手段は、
当該遊技機において複数ある異常状態を監視する異常監視手段と、
前記異常監視手段の監視結果に基づき、当該遊技機において異常状態が発生しているか否か、及び、異常状態が発生している場合は何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常判断情報を生成する異常判断情報生成手段と、
前記異常判断情報生成手段によって生成された異常判断情報を、当該遊技制御手段が稼動している間、前記演出制御手段に定期的に送信する異常判断情報送信手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記異常判断情報送信手段から定期的に送信される異常判断情報を受信する異常判断情報受信手段と、
前記異常判断情報受信手段によって受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定する異常状態判定手段と、
前記異常状態判定手段によって何れかの異常状態が発生していると判定された場合に、該異常状態の発生を報知する異常発生報知手段と、
を備えることを特徴とする。
また、遊技制御手段によって、異常監視手段の監視結果に基づき、当該遊技機において異常状態が発生しているか否か、及び、異常状態が発生している場合は何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常判断情報を定期的に演出制御手段に送信し、演出制御手段が備える異常状態判定手段によって、異常判断情報受信手段により受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定するので、遊技制御手段側では異常状態の発生の有無を判定するための異常判断情報を定期的に送信するだけでよく、当該遊技制御手段の処理負担を軽減することができる。
前記異常判断情報生成手段は、当該遊技機において異常状態が発生していないと判定された場合は、前記異常判断情報として、何れの異常状態も発生していないことを示す異常情報と、該異常情報の送信番号を示す送信識別情報と、を生成し、異常状態が発生していると判定された場合は、何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常情報のみを生成し、
前記送信番号は、前記送信識別情報を前記演出制御手段に送信する毎にインクリメントされることを特徴とする。
前記異常状態判定手段は、前記異常判断情報受信手段によって前記送信識別情報を定期的に受信できない場合に、当該異常判断情報受信手段によって受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定することを特徴とする。
前記異常判断情報送信手段は、当該遊技機において異常状態が発生していないと判定された場合は、前記送信識別情報を前記異常情報よりも先に送信することを特徴とする。
前記異常状態判定手段は、前記異常判断情報受信手段によって前記送信識別情報を定期的に受信した場合、当該送信識別情報の送信番号がインクリメントされた正常な送信識別情報である場合には、当該遊技機が正常状態であると判定して当該遊技機において異常状態が発生しているか否かの判定を実行しないことを特徴とする。
前記送信識別情報は、第1送信識別情報と第2送信識別情報とから構成され、
前記異常判断情報送信手段は、
前記第1送信識別情報を暗号化する第1暗号鍵と、
前記第2送信識別情報を暗号化する第2暗号鍵と、
前記第1暗号鍵又は前記第2暗号鍵によって、対応する送信識別情報を暗号化する暗号化手段と、
所定条件の成立に基づき、前記演出制御手段に送信される前記第1送信識別情報又は前記第2送信識別情報の何れか一方の送信識別情報を他方の送信識別情報に変更する送信識別情報変更手段と、
前記送信識別情報変更手段により前記送信識別情報が変更された場合に、前記変更された送信識別情報に対応する暗号鍵に変更する暗号鍵変更手段と、
前記暗号鍵変更手段により前記暗号鍵が変更された場合に、該暗号の復号化に用いられる復号鍵を前記異常判断情報受信手段に指示する復号鍵指示手段と、
を備え、
前記異常判断情報受信手段は、
前記暗号化手段により暗号化された第1送信識別情報を復号化する第1復号鍵と、
前記暗号化手段により暗号化された第2送信識別情報を復号化する第2復号鍵と、
前記第1復号鍵又は前記第2復号鍵によって、対応する送信識別情報を復号化する復号化手段と、
前記復号鍵指示手段によって前記復号鍵が指示された場合に、前記復号化手段による復号化を実行するための復号鍵を変更する復号鍵変更手段と、
を備えることを特徴とする。
また、送信識別情報は、第1送信識別情報と第2送信識別情報とから構成され、それぞれの送信識別情報に対応する暗号化処理が可能であり、所定条件の成立に基づき、遊技制御手段から演出制御手段へ送信される送信識別情報を変更することができるので、仮に第1送信識別情報又は第2送信識別情報の何れかの送信識別情報の暗号化が解読された場合であっても他方の送信識別情報の送信によって、当該異常の状態を報知させないように送信識別情報を改ざんするといった行為をより好適に防止することができる。
前記異常判断情報生成手段は、
前記異常監視手段による監視結果に基づき、発生した異常状態に対応する異常フラグを設定する異常フラグ設定手段と、
前記異常フラグ設定手段によって設定された異常フラグに基づき、前記異常情報を設定する異常情報設定手段と、
を備えることを特徴とする。
前記遊技制御手段は、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判断するための入力情報を監視する入力情報監視手段を備え、
前記異常判断情報生成手段は、
前記入力情報監視手段による監視結果に基づき、前記入力情報を、前記異常情報として設定する異常情報設定手段を備えることを特徴とする。
また、異常状態を報知するか否かの判断だけでなく、異常状態が発生したか否か、そして異常状態が発生した場合は、何れの異常状態が発生しているかの判断についても演出制御手段側で処理しているので、遊技制御手段側ではかかる処理を行う必要がなく、遊技制御手段側の処理負担を大幅に軽減させることができる。
また、遊技制御手段によって、異常監視手段の監視結果に基づき、当該遊技機において異常状態が発生しているか否か、及び、異常状態が発生している場合は何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常判断情報を定期的に演出制御手段に送信し、演出制御手段が備える異常状態判定手段によって、異常判断情報受信手段により受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定するので、遊技制御手段側では異常状態の発生の有無を判定するための異常判断情報を定期的に送信するだけでよく、当該遊技制御手段の処理負担を軽減することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態1の遊技機の説明図である。
また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の普図保留表示器に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1、特図2保留表示器に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
遊技機10は遊技制御手段としての遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
図5に示すように、遊技制御装置100からのコマンドは、4ms毎のタイマ割込みにて実行されるコマンド送信処理(後述)にて送信されるようになっている。具体的には、4ms毎に実行される各コマンド送信処理の際、遊技機10に異常が無ければ、演出制御装置300へ送信するコマンドとして、必ず先頭にコマンドの送信番号を識別するための送信識別コマンド(後述)、次いで遊技機10の異常を監視するための異常監視コマンド(後述)を付し、その後に、送信するコマンドがあれば、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、及び始動口入賞演出コマンド等を付し演出制御指令信号として送信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
図6(a)に示すように、送信識別コマンドは、送信識別コマンド1と2を備えており、送信番号「0」〜「255」までの各送信コマンド1が番号順に遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された後、続けて送信番号「0」〜「255」までの各送信コマンド2が番号順に送信されるようになっている。そして、「255」番目の送信コマンド2の送信が終わると、再び「0」番目の送信コマンド1から番号順に当該コマンドが送信されることとなる。そして、遊技制御装置100に電源投入されている間は、かかる送信識別コマンドが送信し続けられるようになっている。ここで、遊技制御装置100は、所定条件の成立(送信番号が所定値(例えば「255」)に達すること)に基づき、演出制御装置300に送信される送信識別コマンド1又は2の何れか一方の送信識別コマンドを他方の送信識別コマンドに変更する送信識別情報変更手段として機能する。
なお、送信識別コマンドは、送信識別コマンド1と2の2つに限らず、3つ以上の送信識別コマンドを備えるようにしても良い。かかる場合は、それぞれの送信識別コマンドに対応する暗号/復号鍵を備えるようにする。
送信コマンド1は、送信データとして、MODEデータとACTIONデータとを備えている。MODEデータ「A1H」は、16進数表記で送信識別コマンド1を表したデータである。そして、ACTIONデータは、同様に16進数表記で送信識別コマンド1の送信番号を表したデータである。また、図6(a)に示す各ACTIONデータは、2進数表記の暗号/復号鍵「11101101B」と2進数表記の送信番号とを排他的論理和によって演算した値を16進数表記に変換した値となっている。
図6(b)に示すように、異常監視コマンドは、MODEデータとACTIONデータとを備えている。MODEデータ「A3H」は、16進数表記で異常監視コマンドを表したデータである。そして、ACTIONデータは、遊技機10にて発生するエラーの名称を8ビットで表すデータである。具体的には、最上位ビットから順に、「払出異常」、「シュート球切れ」、「スイッチ異常」、「オーバーフロー」、「大入賞口不正入賞」、「普電不正入賞」、「磁気(エラー)」、「枠開放(エラー)」の8つのエラーを示すことが可能となっており、ビットの値が「0」の場合は、当該ビットに対応するエラーが無い状態の「正常」を示し、ビットの値が「1」の場合は「異常」であることを示すようになっている。例えば、エラーが無い場合は、ACTIONデータは、2進数表記で「00000000B」、16進数表記で「00H」となる。また、シュート球切れの状態(異常;球無)の場合(他のエラー無し)は、ACTIONデータは、2進数表記で「01000000B」、16進数表記で「40H」となる。
図7(a)には遊技機10に異常が発生していない場合のコマンド送信例が示されている。かかる場合、遊技制御装置100は、MODEデータ「A1H」と送信番号を示すACTIONデータ「EDH」とからなる送信識別コマンド(送信識別コマンド1)、及び、MODEデータ「A3H」と異常が無いことを示すACTIONデータ「00H」とからなる異常監視コマンドを演出制御装置300へ送信する。そして、4msが経過したタイマ割込みのタイミングにて、遊技制御装置100は、MODEデータ「A1H」と「EDH」の次の送信番号を示すACTIONデータ「ECH」とからなる送信識別コマンド、及び、MODEデータ「A3H」とACTIONデータ「00H」とからなる異常監視コマンドを演出制御装置300へ送信する。そして、遊技制御装置100は、異常が発生しない限り、送信番号順に送信識別コマンドと異常監視コマンドとを送信する。
遊技用マイコン111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図8及び図9参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば4ms)で行われるタイマ割込み処理(図10参照)とからなる。
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図8に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
また、ステップS9で初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合、ステップS11で停電復旧でない(ステップS11;No)と判定された場合及びステップS13でチェックサムが正常でない(ステップS13;No)と判定された場合は、図9のステップS20へジャンプする。
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図10に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図10のタイマ割込み処理が開始される。
ここで、遊技制御装置100は、入賞口スイッチ/エラー監視処理や磁石不正監視処理等を実行することで、異常監視手段として機能する。
次に、上述のタイマ割込み処理におけるコマンド送信処理(ステップS44)の詳細について説明する。
図11(a)に示すように、コマンド送信処理は、演出制御装置300に対する演出制御コマンド送信処理(ステップS410)と、払出制御装置200に対する払出コマンド送信処理(ステップS420)とからなる。ここで、遊技制御装置100は、タイマ割込み処理中にてコマンド送信処理を実行することにより、送信識別コマンドおよび異常監視コマンドを、当該遊技制御装置100が稼動している間、演出制御装置300に定期的に送信する異常判断情報送信手段として機能する。
次に、上述のコマンド送信処理(ステップS44)の処理中に実行される演出制御コマンド送信処理の詳細について説明する。
図11(b)に示すように、演出制御コマンド送信処理においては、先ず、送信コマンドをRWMに設定するときに「+1」されるライトカウンタの値と、RWMから送信コマンドを読み出すときに「+1」されるリードカウンタの値とを比較して、コマンドが設定されているかチェックする(ステップS411)。具体的には、ライトカウンタの値とリードカウンタの値とが同一であれば設定コマンドなしと判定し、ライトカウンタの値とリードカウンタの値とが一致していない場合には、未送信のコマンドが設定されていると判定する(ステップS412)。
次に、上述の演出制御コマンド送信処理における演出制御コマンド出力処理(ステップS418)の詳細について説明する。
図12(a)に示すように、演出制御コマンド出力処理においては、先ず、コマンド(MODE)出力中を示すストローブ信号のオフ時間を準備して(ステップS421)、コマンドデータ出力処理(ステップS422)を実行する。その後、コマンド(ACTION)を出力し(ステップS423)、コマンド(ACTION)出力中を示すストローブ信号のオフ時間を準備(ステップS424)してから、コマンドデータ出力処理(ステップS425)を実行する。
次に、上述の演出制御コマンド出力処理におけるコマンドデータ出力処理(ステップS422、S425)の詳細について説明する。
図12(b)に示すように、コマンドデータ出力処理においては、先ず、ポートの直前の状態が失われないようにするため、演出制御コマンド出力のストローブ信号を含む出力ポート131のポート状態保持データをロードする(ステップS431)。それから、演出制御コマンドを出力ポート132へ出力(ステップS432)し、出力ポート131へはストローブ信号を除く信号を直前の状態に保持してオフ状態(データの読取り無効を示す例えばロウレベル)のストローブ信号を付加して出力する(ステップS433)。そして、次のステップS434で、ストローブ信号をオフ状態にすべき時間(オフ時間)が終了したか否か判定する。ここで、オフ時間が終了していない(ステップS434;No)と判定するとステップS432へ戻って上記処理を繰り返す。
次に、上述のタイマ割込み処理における入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS47)の詳細について説明する。
入賞口スイッチ/エラー監視処理は、各種入賞口に設けられたスイッチから信号の入力(信号の変化)があるか否かの監視や、エラーの監視を行う処理である。
次に、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における入力数カウンタ更新処理(ステップS472)の詳細について説明する。
図14に示すように、入力数カウンタ更新処理においては、先ず、ステップS471で取得した入賞監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得する(ステップS711)。次に、スイッチ読み込み処理でRWMにセーブしたスイッチ入力信号の立ち上がりエッジをロードする(ステップS712)。そして、監視対象の入賞口スイッチから検出信号の入力(正確には入力の変化)があるかチェックする(ステップS713)。ここで、入力がない(S714:No)と判定するとステップS719へジャンプし、入力がある(S714:Yes)と判定すると、次のステップS715で、更新対象である入賞数カウンタ領域の値をロードする。
次に、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における不正/入賞監視処理(ステップS474、S476)の詳細について説明する。
不正/入賞監視処理は、大入賞口のカウントスイッチ38a又は普電内の始動口2スイッチ37aに対して行なわれる処理であり、入賞の検出の他に不正の監視をする。大入賞口(特別変動入賞装置38)や普電(普通変動入賞装置37)は、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いためである。
次に、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理におけるエラーチェック処理(ステップS479、S482)の詳細について説明する。
図16に示すように、エラーチェック処理においては、先ずエラースキャンカウンタに対応するエラー監視テーブルを取得する(ステップS761)。そして、エラー監視対象のスイッチの状態をチェックし(ステップS762)、スイッチの状態がONでない(ステップS763;No)と判定すると、エラー解除フラグを設定し(ステップS766)、エラー監視対象のエラー解除監視タイマ比較値を設定し(ステップS767)、ステップS768へ移行する。また、ステップS763にてスイッチの状態がONである(ステップS763;Yes)と判定すると、エラー発生フラグを設定し(ステップS764)、エラー監視対象のエラー発生監視タイマ比較値を設定し(ステップS765)、ステップS768へ移行する。
次に、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における異常監視コマンド設定処理(ステップS483)の詳細について説明する。
図17に示すように、異常監視コマンド設定処理においては、先ず第1入力ポート123から不正監視対象のスイッチの状態をロードし(ステップS781)、払出異常ステータス信号がエラー発生中かチェックする(ステップS782)。
ここで、払出異常ステータス信号がエラー発生中でない(ステップS783;No)と判定するとステップS784をジャンプしてステップS785へ移行し、払出異常ステータス信号がエラー発生中である(ステップS783;Yes)と判定すると異常監視コマンド設定領域に払出異常フラグをセットする(ステップS784)。具体的には、図6(b)のように、異常監視コマンドにおけるACTIONデータの払出異常に対応するビット値を「1」とする。
ここで、シュート球切れSW信号がエラー発生中でない(ステップS786;No)と判定するとステップS787をジャンプしてステップS788へ移行し、シュート球切れSW信号がエラー発生中である(ステップS786;Yes)と判定すると異常監視コマンド設定領域にシュート球切れフラグをセットする(ステップS787)。具体的には、図6(b)のように、異常監視コマンドにおけるACTIONデータのシュート球切れに対応するビット値を「1」とする。
ここで、スイッチ異常信号がエラー発生中でない(ステップS789;No)と判定するとステップS790をジャンプしてステップS791へ移行し、スイッチ異常信号がエラー発生中である(ステップS789;Yes)と判定すると異常監視コマンド設定領域にスイッチ異常フラグをセットする(ステップS790)。具体的には、図6(b)のように、異常監視コマンドにおけるACTIONデータのスイッチ異常に対応するビット値を「1」とする。
ここで、オーバーフローSW信号がエラー発生中でない(ステップS792;No)と判定するとステップS793をジャンプしてステップS794へ移行し、オーバーフローSW信号がエラー発生中である(ステップS792;Yes)と判定すると異常監視コマンド設定領域にオーバーフローフラグをセットする(ステップS793)。具体的には、図6(b)のように、異常監視コマンドにおけるACTIONデータのオーバーフローに対応するビット値を「1」とする。
ここで、大入賞口不正入賞監視領域のステータスがエラー発生中でない(ステップS795;No)と判定するとステップS796をジャンプしてステップS797へ移行し、大入賞口不正入賞監視領域のステータスがエラー発生中である(ステップS795;Yes)と判定すると異常監視コマンド設定領域に大入賞口不正入賞フラグをセットする(ステップS796)。具体的には、図6(b)のように、異常監視コマンドにおけるACTIONデータの大入賞口不正入賞に対応するビット値を「1」とする。
ここで、普電不正入賞監視領域のステータスがエラー発生中でない(ステップS798;No)と判定するとステップS799をジャンプしてステップS800へ移行し、普電不正入賞監視領域のステータスがエラー発生中である(ステップS798;Yes)と判定すると異常監視コマンド設定領域に普電不正入賞フラグをセットする(ステップS799)。具体的には、図6(b)のように、異常監視コマンドにおけるACTIONデータの普電不正入賞に対応するビット値を「1」とする。
ここで、磁石不正監視領域のステータスがエラー発生中でない(ステップS801;No)と判定するとステップS802をジャンプしてステップS803へ移行し、磁石不正監視領域のステータスがエラー発生中である(ステップS801;Yes)と判定すると異常監視コマンド設定領域に磁気フラグをセットする(ステップS802)。具体的には、図6(b)のように、異常監視コマンドにおけるACTIONデータの磁気に対応するビット値を「1」とする。
ここで、遊技枠、前枠開放監視領域のステータスがエラー発生中でない(ステップS804;No)と判定するとステップS805をジャンプしてステップS806へ移行し、遊技枠、前枠開放監視領域のステータスがエラー発生中である(ステップS804;Yes)と判定すると異常監視コマンド設定領域に枠開放フラグをセットする(ステップS805)。具体的には、図6(b)のように、異常監視コマンドにおけるACTIONデータの枠開放に対応するビット値を「1」とする。
ここで、遊技制御装置100は、発生した異常状態に対応する異常フラグを設定する異常フラグ設定手段として機能するとともに、異常フラグ設定手段によって設定された異常フラグに基づき、異常監視コマンドを設定する異常情報設定手段として機能する。
そして、エラー発生フラグ又は不正入賞発生フラグが設定されているかチェックし(ステップS808)、いずれのフラグも設定されていない場合(ステップS809;No)、即ち、遊技機10に異常が無い場合は、送信識別コマンドの送信番号に係る送信番号カウンタを+1更新し(ステップS810)、上述したように送信番号カウンタの値を暗号/復号鍵により暗号化する(ステップS811)。ここで、遊技制御装置100は、第1暗号鍵又は第2暗号鍵によって、対応する送信識別コマンドを暗号化する暗号化手段として機能する。
そして、送信識別コマンドを準備し(ステップS812)、コマンド設定処理(ステップS813)を行う。
ここで、遊技制御装置100は、送信識別コマンド(送信識別コマンド1、2)および異常監視コマンドを生成する異常判断情報生成手段として機能する。
また、遊技制御装置100は、暗号鍵が変更された場合に、該暗号の復号化に用いられる復号鍵を演出制御装置300に指示する復号鍵指示手段として機能する。
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS51)の詳細について説明する。
磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定して不正報知の開始や終了の設定等を行う。
ここで、磁石不正解除タイマがタイムアップした(ステップS825;Yes)と判定された場合には、磁石不正解除フラグを設定し(ステップS826)、ステップS832へ移行する。
また、磁石センサ検出信号の入力が一定期間、即ち、所定回数(例えば、8割込み)連続して行われることで、ステップS828にて、磁石不正監視タイマがタイムアップした(ステップS828;Yes)と判定すると、発生確定時監視タイマ初期値を磁石不正監視タイマ領域にセーブした後(ステップS829)、磁石不正解除タイマ初期値を磁石不正解除タイマ領域にセーブする(ステップS830)。
ここで、磁石不正フラグ領域の値と今回の磁石不正フラグとが一致する(ステップS833;Yes)と判定するとステップS834をジャンプして磁石不正監視処理を終了する。
一方、磁石不正フラグ領域の値と今回の磁石不正フラグとが一致しない(ステップS833;No)と判定すると磁石不正フラグ領域に今回の磁石不正フラグをセーブして(ステップS834)、磁石不正監視処理を終了する。
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS52)の詳細について説明する。
外部情報編集処理では、入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS47)や磁石不正監視処理(ステップS51)の監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
ここで、エラー発生中である(ステップS847;Yes)と判定すると、扉・枠開放信号をオン状態にするONデータを設定した後(ステップS848)、遊技機エラー状態信号をオン状態にするONデータを設定する処理(ステップS849)を行う。
また、ステップS845にて、エラー発生中であると判定した場合にも(ステップS845;Yes)、処理をステップS848に移行して、それ以降の処理を行う。
そして、ステップS851にて、タイムアップしていない(ステップS851;No)と判定すると、セキュリティ信号をオン状態にするONデータを設定する処理(ステップS852)を行う。
ここで、エラー発生中でない(ステップS856;No)と判定すると、普電不正入賞監視領域のステータスがエラー発生中であるか否かをチェックする(ステップS857)。
そして、エラー発生中である(ステップS858;Yes)と判定すると、セキュリティ信号をオン状態にするONデータを設定した後(ステップS859)、遊技機エラー状態信号をオン状態にするONデータを設定する処理(ステップS860)を行う。
また、ステップS854にて、エラー発生中であると判定するか(ステップS854;Yes)、或いは、ステップS856にて、エラー発生中であると判定した場合にも(ステップS856;Yes)、処理をステップS859に移行して、それ以降の処理を行う。
また、ステップS858にて、エラー発生中でないと判定した場合にも(ステップS858;No)、処理をステップS861に移行して、それ以降の処理を行う。
その後、ステップS868にてONに設定した図柄確定回数信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップS869)を行って、外部情報編集処理を終了する。
主制御用マイコン311による制御処理は、図22に示す1stメイン処理と、所定時間ごと(例えば2msecごと)に行われる図23に示すコマンド受信割込み処理とからなる。1stメイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。
先ず、1stメイン処理について説明する。
図22に示すように、1stメイン処理においては、はじめに割込みを禁止する処理(ステップB1)を行ってから、RAMを0クリアする処理(ステップB2)を行い、1stCPU311の初期化処理(ステップB3)を行う。
次に、RAMに初期値を設定する処理(ステップB4)を行い、乱数初期化処理(ステップB5)を行う。その後、各種割込みのタイマを起動する処理(ステップB6)を行い、割込みを許可する(ステップB7)。その後、主制御用マイコン311は、メインループ処理ステップB8〜B18を行う。
次いで、前面枠(内枠)12やガラス枠15の開放などのエラー発生の監視を行う遊技機エラー監視処理(ステップB13)、特図変動表示ゲームにおける演出に関する演出コマンド編集処理(ステップB14)、音声の出力に関する処理(スピーカ19a、19bの駆動処理)であるサウンド制御処理(ステップB15)、前面枠12に設けられた枠装飾装置18の制御に関する処理である装飾制御処理(ステップB16)、センターケース40に設けられた役物等を駆動させる盤演出モータ/SOL制御回路334の制御に関するモータ/SOL制御処理(ステップB17)、飾り特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)等の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB18)を行い、ウォッチドッグタイマをクリアする処理(ステップB8)に戻る。
次に、コマンド受信割込み処理について説明する。
このコマンド受信割込み処理では、図23に示すように、先ず、遊技制御装置100から送信されたコマンドのポートの値を取り込む処理(ステップB21)を行う。
ここで、演出制御装置300は、遊技制御装置100から定期的に送信される送信識別コマンド及び異常監視コマンドを受信する異常判断情報受信手段として機能する。
そして、MODEコマンドの待機中であるか否かの判定(ステップB22)を行う。
ここで、MODEコマンドの待機中の場合(ステップB23)は、さらにデータストローブ信号SSTBがONの状態であるか否かを判定(ステップB23)し、データストローブ信号SSTBがONの状態である場合(ステップB23;Yes)は、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを判定(ステップB24)する。
また、ステップB23において、データストローブ信号SSTBがONの状態でない場合(ステップB23;No)、又はステップB24において、受信したコマンドがMODEコマンドでない場合(ステップB24;No)は、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB37)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB38)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
ここで、タイムアウトとなっていない場合(ステップB29;No)は、データストローブ信号SSTBがONの状態であるか否かを判定(ステップB30)し、データストローブ信号SSTBがONの状態である場合(ステップB30;Yes)は、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを判定(ステップB31)する。
次に、上述の1stメイン処理における遊技機エラー監視処理(ステップB13)の詳細について説明する。
図24に示すように、遊技機エラー監視処理では、先ず、遊技制御装置100から送信識別コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB41)。
ここで、送信識別コマンドを受信した場合(ステップB41;Yes)は、受信した送信識別コマンド(送信識別コマンド1、2)に対応する暗号/復号鍵を取得し(ステップB42)、当該送信識別コマンドの値を暗号/復号鍵により復号化する(ステップB43)。ここで、演出制御装置300は、第1復号鍵又は第2復号鍵によって、対応する送信識別コマンド1、2を復号化する復号化手段として機能する。
ここで、演出制御装置300は、送信識別コマンドを定期的に受信した場合、当該送信識別コマンドの送信番号がインクリメントされた正常な送信識別コマンドであることを条件に、当該遊技機10が正常状態であると判定して当該遊技機10において異常状態が発生しているか否かの判定を実行しないこととなる。また、演出制御装置300は、遊技制御装置100によって復号鍵が指示された場合に、演出制御装置300による復号化を実行するための暗号/復号鍵を変更する復号鍵変更手段として機能する。
ここで、異常監視コマンドを受信した場合(ステップB49;Yes)は、異常監視コマンドのACTIONデータ(図6(b)参照)に基づいて異常内容を把握し(ステップB50)、異常内容に対応する異常報知情報を設定し(ステップB51)、当該異常内容を表示装置41に表示させたり、盤装飾装置42や枠装飾装置18のランプ、払出異常報知用のランプ(LED)17を点灯させたり、また、上下のスピーカ19a,19bにより異常状態が発生したことを知らせる音を発生させることで異常状態を報知するようにし、遊技機エラー監視処理を終了する。ここで、演出制御装置300は、受信した異常監視コマンドに基づき、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判定する異常状態判定手段として機能する。具体的には、送信識別コマンドを定期的に受信できない場合に、演出制御装置300によって受信した異常監視コマンドに基づき、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判定したこととなる。また、演出制御装置300は、表示装置41、盤装飾装置42、枠装飾装置18、払出異常報知用のランプ(LED)17及び上下スピーカ19a,19bは異常状態の発生を報知する異常発生報知手段として機能する。
一方、異常監視コマンドを受信していない場合(ステップB49;No)は、ステップB47へ移行する。
また、遊技制御装置100のタイマ割込み処理に基づき、当該遊技機10において異常状態が発生しているか否か、及び、異常状態が発生している場合は何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常監視コマンドを定期的に演出制御装置300に送信し、演出制御装置300の遊技機エラー監視処理によって、コマンド受信割込み処理により受信した異常監視コマンドに基づき、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判定するので、遊技制御装置100側では異常状態の発生の有無を判定するための異常監視コマンドを定期的に送信するだけでよく、当該遊技制御装置100の処理負担を軽減することができる。
特に、送信識別コマンドは、送信識別コマンド1と送信識別コマンド2とから構成され、それぞれの送信識別コマンドに対応する暗号化処理が可能であり、所定条件の成立に基づき、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される送信識別コマンドを変更することができるので、仮に送信識別コマンド1又は送信識別コマンド2の何れかの送信識別コマンドの暗号化が解読された場合であっても他方の送信識別コマンドの送信によって、当該異常の状態を報知させないように送信識別コマンドを改ざんするといった行為をより好適に防止することができる。
以下に、実施形態2の遊技機10について図25〜図27を用いて説明する。
実施形態2の遊技機10は、第1入力ポート123及び第2入力ポート122の各スイッチの状態に基づいて異常監視コマンドを設定し、当該異常監視コマンドを遊技制御装置100から演出制御装置300に送信するようにしたものである。
なお、実施形態2の遊技機10にあっては、異常監視コマンドの構成、及び遊技制御装置100の異常監視コマンド設定処理以外の構成は実施形態1の遊技機10と略同様であり、その詳細な説明は省略する。
図25に示すように、異常監視コマンドは、入力ポートの状態に対応しており、具体的には、最上位ビットから順に、「払出異常」、「シュート球切れ」、「スイッチ異常」、「オーバーフロー」、「大入賞口不正入賞」、「普電不正入賞」、「磁気(エラー)」、「枠開放(エラー)」の8つの異常検知信号と対応するようになっている。そして、エラーが無い場合、ACTIONデータは、「払出異常」が「0」、「シュート球切れ」が「0」、「スイッチ異常」が「0」、「オーバーフロー」が「1」、「大入賞口不正入賞」が「0」、「普電不正入賞」が「0」、「磁気(エラー)」が「1」、「枠開放(エラー)」が「1」となり、2進数表記で「00010011B」、16進数表記で「13H」となる。また、シュート球切れの状態(異常;球無)の場合(他のエラー無し)は、ACTIONデータは、2進数表記で「01010011B」、16進数表記で「53H」となる。
図26(a)には遊技機10に異常が発生していない場合のコマンド送信例が示されている。かかる場合、遊技制御装置100は、MODEデータ「A1H」と送信番号を示すACTIONデータ「EDH」とからなる送信識別コマンド(送信識別コマンド1)、及び、MODEデータ「A3H」と異常が無いことを示すACTIONデータ「13H」とからなる異常監視コマンドを演出制御装置300へ送信する。そして、4msが経過したタイマ割込みのタイミングにて、遊技制御装置100は、MODEデータ「A1H」と「EDH」の次の送信番号を示すACTIONデータ「ECH」とからなる送信識別コマンド、及び、MODEデータ「A3H」とACTIONデータ「13H」とからなる異常監視コマンドを演出制御装置300へ送信する。そして、遊技制御装置100は、異常が発生しない限り、送信番号順に送信識別コマンドと異常監視コマンドとを送信する。
次に、実施形態2における異常監視コマンド設定処理(ステップS483)の詳細について説明する。
図27に示すように、異常監視コマンド設定処理においては、先ず第1入力ポート123から不正監視対象のスイッチの状態をロードし(ステップS901)、異常監視コマンドの上位4ビットにスイッチの状態を設定する(ステップS902)。
続けて、第2入力ポート122から不正監視対象のスイッチの状態をロードし(ステップS903)、異常監視コマンドの下位4ビットにスイッチの状態を設定する(ステップS904)。
そして、ステップS902及びステップS904のスイッチ状態の設定に基づき異常監視コマンドを準備し(ステップS905)、コマンド設定処理(ステップS906)を行う。ここで遊技制御装置100は、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判断するための入力情報を監視する入力情報監視手段として機能するとともに、入力ポートのスイッチ状態の情報を、異常監視コマンドとして設定する異常情報設定手段として機能する。
そして、送信番号カウンタの値を暗号/復号鍵により暗号化し(ステップS910)、送信識別コマンドを準備し(ステップS911)、コマンド設定処理(ステップS912)を行う。ここで遊技制御装置100は、異常判断情報生成手段として機能し、当該遊技機10において異常状態が発生していないと判定された場合は、何れの異常状態も発生していないことを示す異常監視コマンドと、該異常監視コマンドの送信番号を示す送信識別コマンドと、を生成し、異常状態が発生していると判定された場合は、何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常監視コマンドのみを生成したこととなる。
また、異常状態を報知するか否かの判断だけでなく、異常状態が発生したか否か、そして異常状態が発生した場合は、何れの異常状態が発生しているかの判断についても演出制御装置300側で処理しているので、遊技制御装置100側ではかかる処理を行う必要がなく、遊技制御装置100側の処理負担を大幅に軽減させることができる。
これにより、セキュリティ信号、扉・枠開放信号、遊技機エラー状態信号、図柄確定回数信号等のデータを演出制御装置300から外部情報端子71へ出力するようになるので、上記実施例のように遊技制御装置100にて実行されていた外部情報編集処理を演出制御装置300に実行させることができるようになり、遊技制御装置100の制御負担を軽減させることができる。
特に、実施形態2のように遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信する異常監視コマンドを入力ポートのスイッチ状態に基づいて設定して、外部情報編集処理を演出制御装置300に実行させるようにすると、「不正/入賞監視処理」「エラーチェック処理」を演出制御装置300に実行させることができるようになり、より一層、遊技制御装置100の制御負担を軽減させることができるようになる。
これにより、送信識別コマンド及び異常監視コマンドの定期的な送信が確実に実行されるようになり、複数存在する遊技機の異常状態のうち何れが発生したとしても、異常状態の内容を確実に演出制御装置300へ知らせることができ、異常状態の報知を確実に実行することができるようになる。
17 ランプ(LED)17(異常発生報知手段)
18 枠装飾装置(異常発生報知手段)
19a 上スピーカ(異常発生報知手段)
19b 下スピーカ(異常発生報知手段)
41 表示装置(異常発生報知手段)
42 盤装飾装置(異常発生報知手段)
100 遊技制御装置(遊技制御手段、異常監視手段、異常判断情報生成手段、異常判断情報送信手段)
300 演出制御装置(演出制御手段、異常判断情報受信手段、異常状態判定手段、異常発生報知手段)
Claims (8)
- 遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの制御指令に基づいて演出制御を行う演出制御手段と、を備えた遊技機において、
前記遊技制御手段は、
当該遊技機において複数ある異常状態を監視する異常監視手段と、
前記異常監視手段の監視結果に基づき、当該遊技機において異常状態が発生しているか否か、及び、異常状態が発生している場合は何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常判断情報を生成する異常判断情報生成手段と、
前記異常判断情報生成手段によって生成された異常判断情報を、当該遊技制御手段が稼動している間、前記演出制御手段に定期的に送信する異常判断情報送信手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記異常判断情報送信手段から定期的に送信される異常判断情報を受信する異常判断情報受信手段と、
前記異常判断情報受信手段によって受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定する異常状態判定手段と、
前記異常状態判定手段によって何れかの異常状態が発生していると判定された場合に、該異常状態の発生を報知する異常発生報知手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記異常判断情報生成手段は、当該遊技機において異常状態が発生していないと判定された場合は、前記異常判断情報として、何れの異常状態も発生していないことを示す異常情報と、該異常情報の送信番号を示す送信識別情報と、を生成し、異常状態が発生していると判定された場合は、何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常情報のみを生成し、
前記送信番号は、前記送信識別情報を前記演出制御手段に送信する毎にインクリメントされることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記異常状態判定手段は、前記異常判断情報受信手段によって前記送信識別情報を定期的に受信できない場合に、当該異常判断情報受信手段によって受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記異常判断情報送信手段は、当該遊技機において異常状態が発生していないと判定された場合は、前記送信識別情報を前記異常情報よりも先に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
- 前記異常状態判定手段は、前記異常判断情報受信手段によって前記送信識別情報を定期的に受信した場合、当該送信識別情報の送信番号がインクリメントされた正常な送信識別情報である場合には、当該遊技機が正常状態であると判定して当該遊技機において異常状態が発生しているか否かの判定を実行しないことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
- 前記送信識別情報は、第1送信識別情報と第2送信識別情報とから構成され、
前記異常判断情報送信手段は、
前記第1送信識別情報を暗号化する第1暗号鍵と、
前記第2送信識別情報を暗号化する第2暗号鍵と、
前記第1暗号鍵又は前記第2暗号鍵によって、対応する送信識別情報を暗号化する暗号化手段と、
所定条件の成立に基づき、前記演出制御手段に送信される前記第1送信識別情報又は前記第2送信識別情報の何れか一方の送信識別情報を他方の送信識別情報に変更する送信識別情報変更手段と、
前記送信識別情報変更手段により前記送信識別情報が変更された場合に、前記変更された送信識別情報に対応する暗号鍵に変更する暗号鍵変更手段と、
前記暗号鍵変更手段により前記暗号鍵が変更された場合に、該暗号の復号化に用いられる復号鍵を前記異常判断情報受信手段に指示する復号鍵指示手段と、
を備え、
前記異常判断情報受信手段は、
前記暗号化手段により暗号化された第1送信識別情報を復号化する第1復号鍵と、
前記暗号化手段により暗号化された第2送信識別情報を復号化する第2復号鍵と、
前記第1復号鍵又は前記第2復号鍵によって、対応する送信識別情報を復号化する復号化手段と、
前記復号鍵指示手段によって前記復号鍵が指示された場合に、前記復号化手段による復号化を実行するための復号鍵を変更する復号鍵変更手段と、
を備えることを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載の遊技機。 - 前記異常判断情報生成手段は、
前記異常監視手段による監視結果に基づき、発生した異常状態に対応する異常フラグを設定する異常フラグ設定手段と、
前記異常フラグ設定手段によって設定された異常フラグに基づき、前記異常情報を設定する異常情報設定手段と、
を備えることを特徴とする請求項2〜6の何れか一項に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判断するための入力情報を監視する入力情報監視手段を備え、
前記異常判断情報生成手段は、
前記入力情報監視手段による監視結果に基づき、前記入力情報を、前記異常情報として設定する異常情報設定手段を備えることを特徴とする請求項2〜6の何れか一項に記載の遊技機。
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