JP6005673B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの制御情報に基づいて演出制御を行う演出制御手段と、を備えた遊技機に関する。
従来、遊技機、例えば、パチンコ遊技機においては、遊技の制御を統括的に制御する遊技制御装置(メイン制御装置)と、遊技制御装置からの制御情報に基づいてスピーカ、LED、変動表示装置等を制御する演出制御装置(サブ制御装置)と、を備え、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)に基づいて、変動表示装置に表示される複数の識別情報(図柄、記号など)を変動させる変動表示ゲームを開始し、当該変動表示ゲームの停止結果が特別結果となる場合は、変動表示装置に特別結果態様を導出して、遊技者に多くの賞球を払い出す特別遊技(大当り状態)となり、遊技者が多くの利益を獲得するものがある。
この種のパチンコ遊技機は、遊技制御装置から演出制御装置に変動表示ゲームを実行するための制御情報を送信し、この制御情報に基づいて変動表示ゲームの実行制御が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−686号公報
しかしながら、近年のパチンコ遊技機では、上記特許文献1に記載されたように遊技制御装置が変動表示ゲームに関する大部分の制御を受け持ってしまうと、処理負担が重くなってしまうという問題があり、この遊技制御装置の処理負担を軽減するために演出制御装置側で変動表示ゲームにおける演出内容の振り分け等の制御を行うようにすると、演出制御装置の処理負担が短期間に集中してしまうという問題がある。
そこで、本発明の目的は、変動表示ゲームの実行制御を行う場合に、遊技制御装置の処理負担、及び演出制御装置の処理負担を軽減することができる遊技機を提供することにある。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
複数の識別図柄を変動表示する変動表示ゲームを行う変動表示装置と、
前記変動表示ゲームの制御を行うとともに、遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段からの制御情報に基づいて前記変動表示ゲームにおける演出制御を実行可能な演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの結果が予め定めた特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行する遊技機において、
前記遊技制御手段から前記演出制御手段に送信される前記制御情報には、
前記変動表示ゲームの停止結果を示す停止結果指定情報と、
前記変動表示ゲームの実行開始を指示する実行開始指示情報と、が含まれ、
前記遊技制御手段は、前記演出制御手段に対して前記制御情報を送信する制御情報送信手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記制御情報送信手段によって送信された前記制御情報を受信する制御情報受信手段と、
前記制御情報受信手段によって前記制御情報に含まれる前記停止結果指定情報を受信するごとに当該停止結果指定情報を格納する停止結果指定情報格納手段と、
前記制御情報受信手段によって前記制御情報に含まれる前記実行開始指示情報を受信するごとに前記停止結果指定情報格納手段に格納された前記停止結果指定情報を取得する停止結果指定情報取得手段と、を備え、
前記制御情報送信手段は、前記制御情報として、前記停止結果指定情報と前記実行開始指示情報とを、当該停止結果指定情報が当該実行開始指示情報に先駆けて送信されるように、それぞれ別の送信処理タイミングで送信し、
前記制御情報受信手段によって前記実行開始指示情報を受信し、かつ、前記停止結果指定情報を受信できなかった場合は、当該受信した実行開始指示情報に含まれる情報と前記停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の情報とが一致するか否かを判定し、
該判定の結果、一致すると判定した場合は、当該受信した実行開始指示情報及び前記停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の情報に基づいて変動表示ゲームを実行し、
前記判定の結果、一致しないと判定した場合は、当該受信した実行開始指示情報を破棄して変動表示ゲームを実行しないことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、変動表示ゲームの実行制御を行う場合に、遊技制御手段の処理負担、及び演出制御手段の処理負担を好適に軽減することができる。
また、制御情報受信手段によって実行開始指示情報を受信する一方で、停止結果指定情報を受信できなかった場合、受信した実行開始指示情報及び停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の情報に基づいて変動表示ゲームを実行することができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の遊技機において、
前記実行開始指示情報は、変動表示ゲームの結果に関する情報を含み、
前記演出制御手段は、前記受信した実行開始指示情報に基づく変動表示ゲームの結果と前記停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の結果とが一致するか否かを判定し、
該判定の結果、一致すると判定した場合は、当該受信した実行開始指示情報及び前記停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の情報に基づいて変動表示ゲームを実行し、
前記判定の結果、一致しないと判定した場合は、当該受信した実行開始指示情報を破棄して変動表示ゲームを実行しないことを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、制御情報受信手段によって実行開始指示情報を受信する一方で、停止結果指定情報を受信できなかった場合、受信した実行開始指示情報に基づく変動表示ゲームの結果と停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の結果とが一致すれば変動表示ゲームを実行することができる。
本発明によれば、変動表示ゲームの実行制御を行う場合に、遊技制御装置の処理負担、及び演出制御装置の処理負担を好適に軽減することができる。
本発明に係る遊技機の一実施形態を示す斜視図である。 実施形態1の遊技機における遊技盤の構成例を示す正面図である。 実施形態1の遊技機の裏面に設けられる制御システムおよび遊技制御装置の構成例を示すブロック図である。 図3の制御システムにおける演出制御装置の構成例を示すブロック図である。 (a)変動コマンドのデータ構造の一例を示す図、(b)飾り図柄1パラメータ情報格納領域の一例を示す図、(c)飾り図柄2パラメータ情報格納領域の一例を示す図である。 従来の変動コマンドの送信方法の一例を示す図である。 本発明の変動コマンドの送信方法の一例を示す図である。 表示フレームバッファの切り替え方法の一例を示す図である。 アトリビュートレジスタ内における処理の切り替えの一例を示す図である。 遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の前半部分を示すフローチャートである。 遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちメイン処理の具体的な手順の後半部分を示すフローチャートである。 遊技制御装置の遊技用マイコンによって実行される遊技制御のうちタイマ割込み処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)図12のタイマ割込み処理中に実行されるコマンド送信処理の具体的な手順の一例を示すフローチャート、(b)(a)のコマンド送信処理中に実行される演出制御コマンド送信処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 (a)図13(b)の演出制御コマンド送信処理中に実行される演出制御コマンド出力処理の具体的な手順の一例を示すフローチャート、(b)(a)の演出制御コマンド出力処理中に実行されるコマンドデータ出力処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込み処理中に実行される特図ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図15の特図ゲーム処理中に実行される特図普段処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図16の特図普段処理中に実行される特図1変動開始処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図17の特図1変動開始処理中に実行される変動開始情報設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される1stメイン処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行されるコマンド受信割込み処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 (a)演出制御装置によって実行される2ndメイン処理の具体的な手順を示すフローチャート、(b)(a)の2ndメイン処理中に実行される通常ゲーム処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行されるVブランク割込み処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 変動コマンドを取りこぼした場合の演出制御装置による制御内容を説明するテーブルである。 変動コマンドを送信した場合の表示装置における特図保留数の表示を示す図である。 本発明の変動コマンドの送信方法のその他の一例を示す図である。 遊技制御装置から演出制御装置へのコマンド送信処理の一例を示す説明図である。 (a)送信識別コマンド1、2のデータ構造の一例を示す図、(b)異常監視コマンドのデータ構造の一例を示す図である。 (a)遊技機が正常な場合の送信識別コマンド及び異常監視コマンドの送信例を示す図、(b)遊技機に異常が発生した場合の送信識別コマンド及び異常監視コマンドの送信例を示す図である。 図12のタイマ割込み処理中に実行される入賞口スイッチ/エラー監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図29の入賞口スイッチ/エラー監視処理中に実行される入賞数カウンタ更新処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図29の入賞口スイッチ/エラー監視処理中に実行される不正/入賞監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図29の入賞口スイッチ/エラー監視処理中に実行されるエラーチェック処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図29の入賞口スイッチ/エラー監視処理中に実行される異常監視コマンド設定処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込み処理中に実行される磁石不正監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図19の1stメイン処理中に実行される遊技機エラー監視処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。
<実施形態1>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態1の遊技機の説明図である。
実施形態1の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17(異常発生報知手段)が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠
15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。ここで、表示装置41は、複数の識別図柄を変動表示する特図変動表示ゲームを行う変動表示装置として機能する。
また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52や、図示は省略するが、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)、LEDランプ4つで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器および特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器や、LEDランプ2つで構成された普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示器、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示器、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示器(エラー表示器)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド数表示器が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字等)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の普図保留表示器に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。ここで、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行を保留し、該保留した特図変動表示ゲームを実行するための遊技情報を記憶する保留記憶手段として機能する。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1、特図2保留表示器に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲー
ムを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え
該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御手段としての遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラ
ムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ、プレミアリーチ等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<ス
ペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定すると(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置41の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理や特図普段処理にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子
が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み
込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情
報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。なお、デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各
種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドや
データを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図変動表示ゲームの図柄の変動表示に関する変動コマンド(飾り図柄指定コマンド、飾り図柄保留数コマンド、変動パターンコマンド)や、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、エラー指定コマンド等を演出制御指令信号として受信する。なお、変動コマンドの詳細については後述する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)や操作パネル装飾LED65を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵され
ているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド;制御情報)を、演出制御手段としての演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2
表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを
発生させることも可能である。
次に、表示装置41にて行われる飾り特図変動表示ゲームの図柄の変動表示に関する変動コマンド(制御情報)について、図5を用いて説明する。
図5(a)に示すように、変動コマンドは、飾り特図変動表示ゲームにおける停止図柄を指示する飾り図柄指定コマンド(停止結果指定情報(パラメータ情報))と、飾り特図変動表示ゲームにおける保留数(始動記憶数)の表示を指示する飾り図柄保留数コマンド(保留数情報(パラメータ情報))と、飾り特図変動表示ゲームの変動パターン及び変動開始を指示する変動パターンコマンド(実行開始指示情報)と、を有する。なお、変動パターンコマンドには、飾り特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り又ははずれ)の情報が含まれているものとする。具体的には、飾り図柄指定コマンドは、飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄(例えば、15Rの確変大当り・15Rの通常大当り等)に関する飾り図柄1指定コマンドと、飾り特図2変動表示ゲームの停止図柄に関する飾り図柄2指定コマンドと、を有する。また、飾り図柄保留数コマンドは、同様に、飾り特図1変動表示ゲームの保留数表示に関する飾り図柄1保留数コマンドと、飾り特図2変動表示ゲームの保留数表示に関する飾り図柄2保留数コマンドと、を有する。
遊技制御装置100は、飾り特図変動表示ゲームが行われる場合に上記変動コマンドを所定の順番で演出制御装置300へ送信する。そして、演出制御装置300は、当該変動コマンドを受信すると、1stCPU311の制御下にてコマンド解析を行い、当該解析の結果、飾り図柄1指定コマンド及び飾り図柄1保留数コマンドに基づく飾り図柄1パラメータ情報(飾り図柄情報及び保留数情報)1は、2ndCPU312のRAMの飾り図柄1パラメータ情報格納領域(図5(b)参照)に、また、飾り図柄2指定コマンド及び飾り図柄2保留数コマンドに基づく飾り図柄2パラメータ情報2は、同RAMの飾り図柄2パラメータ情報格納領域(図5(c)参照)に一時記憶されることとなる。ここで、飾り図柄1、2パラメータ情報格納領域は、演出制御装置300によって制御情報に含まれる飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを受信するごとに当該飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを格納するパラメータ情報格納手段として機能する。
一方、上記変動コマンドのうち変動パターンコマンドについても、コマンド解析が行われることとなる。当該解析の結果、変動パターンコマンドは、2ndCPU312へ送信され、2ndCPU312の制御下にて、飾り図柄1又は2パラメータ情報格納領域から飾り図柄1又は2パラメータ情報を読み出して、VDP313にて飾り特図変動表示ゲームにおける画像処理が行われ、表示装置41にて飾り特図変動表示ゲームにおける図柄の変動表示が行われることとなる。ここで、2ndCPU312は、演出制御装置300によって変動パターンコマンドを受信するごとに飾り図柄1、2パラメータ情報格納領域に格納された飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを取得するパラメータ情報取得手段として機能する。
次に、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される変動コマンドの送信方法、及び、当該変動コマンドの受信に基づき演出制御装置300のVDP313にて行われる画像描画のタイミングについて、図6〜9を用いて説明する。
図6には、従来の遊技機における変動コマンドの送信方法が示されている。図6に示すように、特図変動表示ゲームの保留記憶(始動記憶)がある状態において、現在行われている飾り特図変動表示ゲームの飾り図柄が停止して停止図柄表示期間(800ms)が経過す
ると、遊技制御装置100にて変動開始情報設定処理(図18参照)が行われる。そして、遊技制御装置100から演出制御装置300へ変動パターンコマンド、飾り図柄指定コマンド、飾り図柄保留数コマンドの順に、それぞれのコマンドが送信され、次の飾り特図変動表示ゲームの変動表示に関する準備が開始される。そして、かかる飾り特図変動表示
ゲームの変動開始に合わせて、表示装置41に表示される描画画像の表示フレームバッファが切り替わり、それまでアトリビュート(表示フレームバッファ)Bにて描画されていた描画画像が表示装置41に表示され、アトリビュートAにて次に表示される画像の描画が開始される。なお、表示フレームバッファの切り替え方法の詳細については、後述する。
このように、従来の遊技機では、遊技制御装置100は、変動パターンコマンドの後に飾り図柄指定コマンド及び飾り図柄保留数コマンドを送信するようにしていたため、演出制御装置300は、当該変動パターンコマンドを受信した後、飾り図柄指定コマンド及び飾り図柄保留数コマンドを正しく(予め設定した期間(コマンド受信待ち期間)内に、所定の順番通りに)受信できたか監視する必要があった。
これに対して、本願に係る発明の遊技機10は、図7に示すように、遊技制御装置100から演出制御装置300へ飾り図柄保留数コマンド、飾り図柄指定コマンド、変動パターンコマンドの順に、それぞれのコマンドが送信されるので、2ndCPU312のRAMの飾り図柄パラメータ情報格納領域に飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを格納しておくことで、演出制御装置300が変動パターンコマンドを受信した段階で、飾り特図変動表示ゲームの準備を開始することができるようになる。
従って、演出制御装置300は、従来のように、飾り図柄指定コマンド及び飾り図柄保留数コマンドを正しく受信できたか監視するコマンド受信待ち期間を設ける必要がないので、当該演出制御装置300の処理負担を軽減することができるようになる。
ここで、遊技制御装置100は、制御情報として、飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを変動パターンコマンドに先駆けて送信したこととなる。
また、遊技制御装置100は、飾り図柄保留数コマンドを飾り図柄指定コマンドに先駆けて送信したこととなる。
次に、表示フレームバッファの切り替え方法について、図8及び図9を用いて説明する。
図8には、VDP313のアトリビュートAにて描画された描画画像1が表示装置41に表示される一方で、アトリビュートBにて描画された描画画像2がVRAM313aにて一時記憶された状態で、表示フレームが切り替わり表示装置41に表示されるのを待機した状態の図が示されている。
2ndCPU312のRAMは、描画画像1を描画する描画情報1を一時記憶する領域と、描画画像2を描画する描画情報2を一時記憶する領域と、を備えている。ここで、描画情報とは、飾り図柄情報及び飾り図柄保留数情報を含むものである。上述のように、VDP313のアトリビュートAにて描画された描画画像1が表示装置41に表示されると、次のアトリビュートBによる描画画像2の表示後、アトリビュートAにより表示される描画画像1の描画情報1が2ndCPU312のRAMに記憶され、次いで、アトリビュートBにて描画された描画画像2が表示装置41に表示されると、次のアトリビュートBにより表示される描画画像2の描画情報2が2ndCPU312のRAMに記憶されるというように、描画画像の表示対象となる表示フレームの切り替えに対応して描画情報1及び描画情報2は交互に2ndCPU312のRAMに記憶される。
次いで、演出制御装置300は、遊技制御装置100から変動パターンコマンドを受信すると、飾り特図変動表示ゲームの準備を開始する。そして、VDP313は、2ndCPU312のRAMに一時記憶された描画情報1を取得して描画画像1を生成し、現在、行われている描画画像1の表示が終了すると、アトリビュート(表示フレームバッファ)Aの描画画像1がVRAM313aに送信される。また、現在、行われている描画画像1の表示が終了すると、表示フレームが切り替わり、アトリビュートBにて描画された描画画像2が表示装置41に表示されることとなる。
図9には、表示フレームの切り替えタイミングが示されている。
図9に示すように、アトリビュートAの描画画像1が表示装置41に表示されているときは、アトリビュートBおいて描画画像2が描画(生成)され、また、アトリビュートBの描画画像2が表示装置41に表示されているときは、アトリビュートAおいて描画画像1が描画(生成)されるようになっている。
また、描画画像の生成は、演出制御装置300が遊技制御装置100から変動パターンコマンドを受信し、2ndCPU312からVDP313への画像情報転送処理が行われることにより開始されるようになっている。
ここで、従来のように、遊技制御装置100が演出制御装置300へ変動パターンコマンドを送信したあと、飾り図柄保留数コマンドを送信するといった順番であれば、当該飾り図柄保留数コマンドを含む描画情報転送処理のタイミングが遅れ、アトリビュートBの描画に間に合っていたものが次のアトリビュートAの描画にずれ込む場合があり、飾り図柄保留数の表示をリアルタイムで表示できない虞がある。しかし、本発明のように、先ず飾り図柄保留数コマンドを送信したあと、変動パターンコマンドを送信するようにした場合、現状の飾り図柄保留数の情報を含む飾り図柄保留コマンドを描画情報転送処理にて即座に送信することができるようになり、当該遊技機10の遊技状況(飾り図柄保留数等)を表示装置41に適切に表示することができるようになる。
次に、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図10及び図11参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば4ms)で行われるタイマ割込み処理(図12参照)とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図10に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態にするオフデータを設定する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない))を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内の停電検査領域のデータをチェックした後、停電復旧か否かの判定を行う(ステップS11)。このステップS11で停電復旧である(ステップS11;Yes)と判定すると、ステップS12へ進みチェックサムと呼ばれるデータを算出する処理
及び算出されたチェックサムが正常か異常かを判定する(ステップS13)。
また、ステップS9で初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合、ステップS11で停電復旧でない(ステップS11;No)と判定された場合及びステップS13でチェックサムが正常でない(ステップS13;No)と判定された場合は、図11のステップS20へジャンプする。
また、ステップS13でチェックサムが正常(ステップS13;Yes)と判定した場合は、図11のステップS14へ移行して、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブ(格納)してから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS15)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS16)。ここで、高確率でないと(ステップS16;No)と判定した場合は、ステップS17,S18をスキップしてステップS19へ移行する。
また、ステップS16で高確率であると(ステップS16;Yes)と判定した場合は、ステップS17で高確率の報知フラグ領域にオン情報をセーブしてから、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LEDを有する第3遊技状態表示器(エラー表示器)58をオン(点灯)させるONデータをセグメントに対応する領域(ポート136)に設定(ステップS18)してステップS19へ移行する。
ステップS19では、特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行ってステップS23へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13からステップS20へジャンプした場合には、先ずCPUが使用するRAM内の作業領域をリセットしてから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS21)。それから、ステップS22で電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行ってステップS23へ進む。ステップS23では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起
動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS23のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS24)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、ステップS25で、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから、割込みを許可する(ステップS26)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値をCPU側で生成する各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS27)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS27の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックして停電が発生したか否かの判定(ステップS28)を行い、停電が発生していない場合(ステップS28;No)には、ステップS27に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS27)の前に割り込みを許可する(ステップS26)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS27での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS28において、停電が発生していると判定した場合(ステップS28;Yes)は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS29)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS30)、を行う。その後さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(ステップS31)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS32)を行った後、チェックサムをセーブする処理(ステップS33)を行い、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS34)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図12に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図12のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS41)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS42)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御な
どを行うための出力処理(ステップS43)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS44)、乱数更新処理1(ステップS45)、乱数更新処理2(ステップS46)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS47)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS48)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS49)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS50)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS51)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS52)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS53)を行い、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS54)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS55)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100は、入賞口スイッチ/エラー監視処理や磁石不正監視処理等を実行することで、異常監視手段として機能する。
〔コマンド送信処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるコマンド送信処理(ステップS44)の詳細について説明する。
図13(a)に示すように、コマンド送信処理は、演出制御装置300に対する演出制御コマンド送信処理(ステップS410)と、払出制御装置200に対する払出コマンド送信処理(ステップS420)とからなる。ここで、遊技制御装置100は、演出制御装置300に対して制御情報を送信する制御情報送信手段として機能する。
〔演出制御コマンド送信処理〕
次に、上述のコマンド送信処理(ステップS44)の処理中に実行される演出制御コマンド送信処理の詳細について説明する。
図13(b)に示すように、演出制御コマンド送信処理においては、先ず、送信コマンドをRWMに設定するときに「+1」されるライトカウンタの値と、RWMから送信コマンドを読み出すときに「+1」されるリードカウンタの値とを比較して、コマンドが設定されているかチェックする(ステップS411)。具体的には、ライトカウンタの値とリードカウンタの値とが同一であれば設定コマンドなしと判定し、ライトカウンタの値とリードカウンタの値とが一致していない場合には、未送信のコマンドが設定されていると判定する(ステップS412)。
このステップS412の判定で、設定コマンドなし(ステップS412;No)と判定した場合には当該演出制御コマンド送信処理から抜け、ステップS412の判定で、コマンドが設定されている(ステップS412;Yes)と判定した場合には次のステップS413でリードカウンタを更新(+1)する。そして、リードカウンタの値に対応するコマンド送信領域(MODE(上位バイト))からコマンドをロードする(ステップS414)。それから、取得したコマンドが入っていた領域をリセットする(ステップS415)。さらに、リードカウンタの値に対応するコマンド送信領域(ACTION(下位バイ
ト))からコマンドをロードする(ステップS416)。それから、取得したコマンドが入っていた領域をリセットする(ステップS417)。しかる後、演出制御コマンド出力処理(ステップS418)へ移行する。
〔演出制御コマンド出力処理〕
次に、上述の演出制御コマンド送信処理における演出制御コマンド出力処理(ステップS418)の詳細について説明する。
図14(a)に示すように、演出制御コマンド出力処理においては、先ず、コマンド(MODE)出力中を示すストローブ信号のオフ時間を準備して(ステップS421)、コマンドデータ出力処理(ステップS422)を実行する。その後、コマンド(ACTION)を出力し(ステップS423)、コマンド(ACTION)出力中を示すストローブ信号のオフ時間を準備(ステップS424)してから、コマンドデータ出力処理(ステップS425)を実行する。
〔コマンドデータ出力処理〕
次に、上述の演出制御コマンド出力処理におけるコマンドデータ出力処理(ステップS422、S425)の詳細について説明する。
図14(b)に示すように、コマンドデータ出力処理においては、先ず、ポートの直前の状態が失われないようにするため、演出制御コマンド出力のストローブ信号を含む出力ポート131のポート状態保持データをロードする(ステップS431)。それから、演出制御コマンドを出力ポート132へ出力(ステップS432)し、出力ポート131へはストローブ信号を除く信号を直前の状態に保持してオフ状態(データの読取り無効を示す例えばロウレベル)のストローブ信号を付加して出力する(ステップS433)。そして、次のステップS434で、ストローブ信号をオフ状態にすべき時間(オフ時間)が終了したか否か判定する。ここで、オフ時間が終了していない(ステップS434;No)と判定するとステップS432へ戻って上記処理を繰り返す。
一方、ステップS434で、オフ時間が終了した(ステップS434;Yes)と判定するとステップS435へ移行して、ストローブ信号のオン状態(データの読取り有効を示す例えばハイレベル)の時間を設定する。それから、演出制御コマンドを出力(ステップS436)し、オン状態(ハイレベル)のストローブ信号を出力する(ステップS437)。
そして、次のステップS438で、ストローブ信号をオン状態にすべき時間(オン時間)が終了したか否か判定する。ここで、オン時間が終了していない(ステップS438;No)と判定するとステップS436へ戻って上記処理を繰り返す。また、ステップS438で、オン時間が終了した(ステップS438;Yes)と判定するとステップS439へ移行して、オフ状態のストローブ信号を出力して当該コマンドデータ出力処理を終了する。ステップS436で演出制御コマンドを再度出力しているのは、ステップS436〜S438のループ処理中に停電が発生した場合に、出力中の演出制御コマンドが停電復帰後に出力されなくなるのを回避するためである。また、ノイズによって、コマンドコードが変わってしまうのを回避することもできる。なお、このステップS434及びステップS438は、各々の処理のみをループさせることも可能である。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS48)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図15に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口
2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが既にタイムアップしたか、又は、当該タイマを−1更新後にタイムアップしたかをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルを設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor15R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor15R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図16に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。
そして、特図2保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。
そして、特図1保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモフラグをセーブする処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。
一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA310に移行する。
次に、再度、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA302にて、特図2保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行い、始動入賞記憶領域に記憶される始動記憶に対応して記憶される遊技結果情報を判定する。その後、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA312)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、特図1保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行い、始動入賞記憶領域に記憶される始動記憶に対応して記憶される遊技結果情報を判定する。その後、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA314)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA301とステップA302における特図2保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。なお、特図2変動開始処理(ステップA311)については、特図1変動開始処理と同様の処理を行うため、その説明については省略する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図17に示すように、先ず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定す
るための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄番号)に対応する信号を試験信号の出力データ領域にセーブする(ステップA323)。続いて、図柄情報領域から図柄情報をロードした後(ステップA324)、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA325)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA326)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA327)。
その後、変動パターンに関する情報の設定対象となるテーブルを準備して(ステップA328)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA329)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA330)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA331)を行う。その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA332)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
なお、ステップA332における変動開始情報設定処理の詳細については後述する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA332)の詳細について説明する。
図18に示すように、変動開始情報設定処理では、先ず、RWMの飾り特図コマンド領域から変動図柄判別フラグをロードし(ステップA341)、当該変動図柄判別フラグに対応する飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備する(ステップA342)。
続いて、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域のアドレスを設定し(ステップA343)、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新した後(ステップA344)、変動図柄判別フラグに対応し、特図保留数の値に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA345)、コマンド設定処理(ステップA346)を行う。
次いで、RWMの飾り特図コマンド領域からコマンドをロードし、準備して(ステップA347)、コマンド設定処理(ステップA348)を行う。
そして、対象となる変動パターン乱数セーブ領域を0クリアした後(ステップA349)、前半変動時間値テーブルを設定する処理(ステップA350)を行い、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する処理(ステップA351)を行う。続けて、後半変動時間値テーブルを設定する処理(ステップA352)を行い、後半変動番号をロードし(ステップA353)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA354)を行う。
次に、取得された前半変動時間値と後半変動時間値とを加算する処理(ステップA355)を行った後、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA356)。
続けて、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を算出して準備した後(ステップA357)、後半変動番号の値を変動コマンド(ACTION)として準備して(ステップA358)、コマンド設定処理(ステップA359)を行う。
そして、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域をシフトし(ステップA360)、シフト後の空き領域を0クリアする処理(ステップA361)を行って、変動開始情報設定処理を終了する。
次に、上記演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311によって実行される制御について説明する。
主制御用マイコン311による制御処理は、図19に示す1stメイン処理と、所定時間ごと(例えば2msecごと)に行われる図20に示すコマンド受信割込み処理とからなる。1stメイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。
〔1stメイン処理〕
先ず、1stメイン処理について説明する。
図19に示すように、1stメイン処理においては、はじめに割込みを禁止する処理(ステップB1)を行ってから、RAMを0クリアする処理(ステップB2)を行い、1stCPU311の初期化処理(ステップB3)を行う。
次に、RAMに初期値を設定する処理(ステップB4)を行い、乱数初期化処理(ステップB5)を行う。その後、各種割込みのタイマを起動する処理(ステップB6)を行い、割込みを許可する(ステップB7)。その後、主制御用マイコン311は、メインループ処理ステップB8〜B18を行う。
このメインループ処理では、まず、ウォッチドッグタイマ(WDT)をクリアする処理(ステップB8)を行う。そして、演出ボタンSW25aからの入力処理(ステップB9)を行い、遊技制御コマンド解析処理(ステップB10)を行う。この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定する処理を行う。遊技制御装置100から送信される一つのコマンドは、第1コマンド(MODE)と、第2コマンド(ACTION)との一対のデータにより構成されている。そして、受信した第1コマンド(MODE)と第2コマンド(ACTION)の組み合わせが矛盾しない場合(例えば、MODE→ACTIONの順に受信した場合)に正しくコマンドを受信したと判定し、第1コマンド(MODE)と第2コマンド(ACTION)の組み合わせが矛盾する場合(例えば、ACTION→ACTIONの順やMODE→MODE→MODEの順に受信した場合)にコマンドの受信が異常であると判定するようになっている。
続いて、テストモード処理(ステップB11)を行った後、特図変動表示ゲームに関する処理を行うシーン制御処理(ステップB12)を行う。
次いで、前面枠(内枠)12やガラス枠15の開放などのエラー発生の監視を行う遊技機エラー監視処理(ステップB13)、特図変動表示ゲームにおける演出に関する演出コマンド編集処理(ステップB14)、音声の出力に関する処理(スピーカ19a、19bの駆動処理)であるサウンド制御処理(ステップB15)、前面枠12に設けられた枠装飾装置18の制御に関する処理である装飾制御処理(ステップB16)、センターケース40に設けられた役物等を駆動させる盤演出モータ/SOL制御回路334の制御に関するモータ/SOL制御処理(ステップB17)、飾り特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)等の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB18)を行い、ウォッチドッグタイマをクリアする処理(ステップB8)に戻る。
〔コマンド受信割込み処理〕
次に、コマンド受信割込み処理について説明する。
このコマンド受信割込み処理では、図20に示すように、先ず、遊技制御装置100から送信されたコマンドのポートの値を取り込む処理(ステップB21)を行う。
ここで、演出制御装置300は、遊技制御装置100によって送信された制御情報を受信する制御情報受信手段として機能する。
そして、MODEコマンドの待機中であるか否かの判定(ステップB22)を行う。
ここで、MODEコマンドの待機中の場合(ステップB23)は、さらにデータストロ
ーブ信号SSTBがONの状態であるか否かを判定(ステップB23)し、データストローブ信号SSTBがONの状態である場合(ステップB23;Yes)は、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを判定(ステップB24)する。
そして、受信したコマンドがMODEコマンドである場合(ステップB24;Yes)は、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB25)を行い、算出後のアドレスに当該コマンドをMODEコマンドとしてセーブする処理(ステップB26)を行う。
続いて、タイムアウト監視タイマに初期値を設定し、当該タイマをスタートさせる処理(ステップB27)を行った後、ACTIONコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB28)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB23において、データストローブ信号SSTBがONの状態でない場合(ステップB23;No)、又はステップB24において、受信したコマンドがMODEコマンドでない場合(ステップB24;No)は、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB37)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB38)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB22において、MODEコマンド待機中でない場合、即ち、ACTIONコマンド待機中の場合(ステップB22;No)は、タイムアウト監視タイマがタイムアウトとなったか否かを判定(ステップB29)する。
ここで、タイムアウトとなっていない場合(ステップB29;No)は、データストローブ信号SSTBがONの状態であるか否かを判定(ステップB30)し、データストローブ信号SSTBがONの状態である場合(ステップB30;Yes)は、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを判定(ステップB31)する。
そして、受信したコマンドがMODEコマンドでない場合(ステップB31;No)は、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB32)を行い、算出後のアドレスに当該コマンドをACTIONコマンドとしてセーブする処理(ステップB33)を行う。
続いて、受信済みコマンド数の値を+1更新する処理(ステップB34)を行った後、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB37)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB38)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB29において、タイムアウトとなった場合(ステップB29;Yes)、又はステップB30において、データストローブ信号SSTBがONの状態でない場合(ステップB30;No)は、ステップB35へ移行し、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB35)を行い、算出されたアドレスのコマンドバッファにセーブされているMODEコマンドを破棄する処理(ステップB36)を行う。そして、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB37)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB38)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB31において、受信したコマンドがMODEコマンドである場合(ステップB31;Yes)は、ステップB25へ移行し、それ以降の処理を行う。
〔2ndメイン処理〕
次に、上記演出制御装置300の2ndCPU312によって実行される2ndメイン処理について説明する。
図21(a)に示すように、2ndメイン処理においては、先ず2ndCPU312の初期化処理(ステップB41)を行ってから、RAMを0クリアする処理(ステップB42)を行う。
次に、RAMに初期値を設定する処理(ステップB43)を行い、VDP313の初期化処理(ステップB44)を行う。その後、各種割込みを許可する処理(ステップB45)を行い、各種制御処理の初期化処理(ステップB46)を行う。
次いで、VDP313による画像描画を許可する処理(ステップB47)を行った後、後述するVブランク割込み処理にてセットされるシステム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB48)を行う。
ここで、システム周期待ちフラグが「1」でない場合(ステップB49;No)は、Vブランク割込み処理にてシステム周期待ちフラグがセットされるまで、ステップB49の処理を繰り返し行う。
一方、システム周期待ちフラグが「1」である場合(ステップB49;Yes)は、ウォッチドッグタイマ(WDT)をクリアする処理(ステップB50)を行い、通常ゲーム処理(ステップB51)を行い、ステップB48へ戻る。
〔通常ゲーム処理〕
次に、上述の2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB51)の詳細について説明する。
図21(b)に示すように、通常ゲーム処理では、先ず、遊技制御装置100から受信したコマンドをチェックする処理(ステップB61)を行う。
続いて、背景処理(ステップB62)、リール制御/表示処理(ステップB63)、保留表示処理(ステップB64)、客待ちデモ処理(ステップB65)、シーン制御/表示処理(ステップB66)、表示システム処理(ステップB67)を行い、通常ゲーム処理を終了する。ここで、演出制御装置300は、飾り図柄保留数コマンド、飾り図柄指定コマンドおよび変動パターンコマンドに基づいて、飾り特図変動表示ゲームにおける演出制御を実行するゲーム演出制御手段として機能する。
〔Vブランク割込み処理〕
次に、Vブランク割込み処理について説明する。
図22に示すように、Vブランク割込み処理は、例えば16ms毎の周期的なVブランク割込み信号が2ndCPU312に入力されることで開始される。
Vブランク割込み処理が開始されると、まずフレームカウンタの値を+1更新する処理(ステップB81)を行い、当該フレームカウンタの値が規定値以上であるか判定(ステップB82)する。
ここで、フレームカウンタの値が規定値未満の場合(ステップB82;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、フレームカウンタの値が規定値以上の場合(ステップB82;Yes)は、ステップB83へ移行し、システム周期待ちフラグが「0」であるか判定(ステップB83)する。
ここで、システム周期待ちフラグが「0」でない場合(ステップB83;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、システム周期待ちフラグが「0」である場合(ステップB83;Yes)は、ステップB84へ移行し、VDP313が表示装置41へ表示する描画を完了したか判定(ステップB84)する。
ここで、VDP313が描画を完了していない場合(ステップB84;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、VDP313が描画を完了した場合(ステップB84;Ye
s)は、ステップB85へ移行し、表示フレームバッファを切り替える処理を行い、VDP313に切り替えられた表示フレームバッファへの描画開始を指示する(ステップB86)。例えば、図8に示すように、表示フレームバッファ(アトリビュート)Bに描画を行い、かかる描画が完了すると、描画を行う表示フレームバッファをBからAに切り替え、表示フレームバッファAに描画が行われ、今まで描画された表示フレームバッファBの画像が表示装置41へ表示されることとなる。
次いで、VDP313が描画を開始したことを示すVDP描画中フラグをセットする処理(ストップB87)を行った後、フレームカウンタを0クリアする処理(ステップB88)、システム周期待ちフラグに「1」をセットする処理(ステップB89)を行い、Vブランク割込み処理を終了する。
次に、演出制御装置300が変動コマンド(飾り図柄保留数コマンド、飾り図柄指定コマンド、変動パターンコマンド)を受信する際、当該変動コマンドを取りこぼした場合の処理内容について、図23を用いて説明する。
図23に示すように、演出制御装置300が、変動コマンドのうち飾り図柄保留数コマンド及び変動パターンコマンドを受信したものの、飾り図柄指定コマンドを取りこぼした場合、当該受信した変動パターンコマンドに基づく飾り特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り又ははずれ)と、1stCPU311のRAMの飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶されている一変動前の飾り特図変動表示ゲームの遊技結果と、が一致するか否かを判定する。
そして、当該判定の結果、一致すると判定した場合、受信した変動パターンコマンド及び飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶されている一変動前の飾り特図変動表示ゲームの情報(例えば飾り図柄指定コマンド等)に基づいて飾り特図変動表示ゲームを実行するとともに、受信した飾り図柄保留数コマンドに基づき、飾り保留数を更新して表示するようにする。
一方、当該判定の結果、一致しないと判定した場合、受信した変動パターンコマンドを破棄して飾り特図変動表示ゲームを実行せず、飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶されている一変動前の飾り特図変動表示ゲームの情報(例えば飾り図柄指定コマンド等)に基づいて飾り図柄を表示し、受信した飾り図柄保留数コマンドに基づき、飾り保留数を更新して表示するようにする。
また、演出制御装置300が、変動コマンドのうち飾り図柄指定コマンド及び変動パターンコマンドを受信したものの、飾り図柄保留数コマンドを取りこぼした場合は、受信した変動パターンコマンド及び飾り図柄指定コマンドに基づいて飾り特図変動表示ゲームを実行するが、このとき飾り保留数の表示は行わない。
また、演出制御装置300が、変動コマンドのうち変動パターンコマンドを受信したものの、飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを取りこぼした場合、当該受信した変動パターンコマンドに基づく飾り特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り又ははずれ)と、1stCPU311のRAMの飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶されている一変動前の飾り特図変動表示ゲームの遊技結果と、が一致するか否かを判定する。
そして、当該判定の結果、一致すると判定した場合、受信した変動パターンコマンド及び飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶されている一変動前の飾り特図変動表示ゲームの情報(例えば飾り図柄指定コマンド等)に基づいて飾り特図変動表示ゲームを実行するが、このとき飾り保留数の表示は行わない。
一方、当該判定の結果、一致しないと判定した場合、受信した変動パターンコマンドを破棄して飾り特図変動表示ゲームを実行せず、飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶されている一変動前の飾り特図変動表示ゲームの情報(例えば飾り図柄指定コマンド等)に
基づいて飾り図柄を表示するが、このとき飾り保留数の表示は行わない。
また、演出制御装置300が、変動コマンドのうち飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを受信したものの、変動パターンコマンドを取りこぼした場合は、飾り特図変動表示ゲームを実行せず、受信した飾り図柄指定コマンドを飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶し、受信した飾り図柄保留数コマンドに基づき、飾り保留数を更新して表示するようにする。
また、演出制御装置300が、変動コマンドのうち飾り図柄保留数コマンドを受信したものの、飾り図柄指定コマンド及び変動パターンコマンドを取りこぼした場合は、飾り特図変動表示ゲームを実行せず、飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶されている一変動前の飾り特図変動表示ゲームの情報(例えば飾り図柄指定コマンド等)に基づいて飾り図柄を表示し、受信した飾り図柄保留数コマンドに基づき、飾り保留数を更新して表示するようにする。
また、演出制御装置300が、変動コマンドのうち飾り図柄指定コマンドを受信したものの、飾り図柄保留数コマンド及び変動パターンコマンドを取りこぼした場合は、飾り特図変動表示ゲームを実行せず、受信した飾り図柄指定コマンドを飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶し、このとき飾り保留数の表示は行わない。
また、演出制御装置300が、いずれの変動コマンドをも取りこぼした場合は、飾り特図変動表示ゲームを実行せず、飾り図柄パラメータ情報格納領域に記憶されている一変動前の飾り特図変動表示ゲームの情報(例えば飾り図柄指定コマンド等)に基づいて飾り図柄を表示し、このとき飾り保留数の表示は行わない。
以上のことから、実施形態1の遊技機10によれば、遊技制御装置100によって飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを変動パターンコマンドに先駆けて送信するので、当該変動パターンコマンドを受信する前に、演出制御装置300は既に送信された飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドに基づいて飾り特図変動表示ゲームの演出制御の準備を行うことができる。
従って、演出制御装置300は、飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドに基づき演出内容(リーチ、予告等)の振り分け等の処理を予め余裕を持って実行しておくことが可能となり、その後、演出制御装置300により変動パターンコマンドが受信されたときに当該飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを用いて飾り特図変動表示ゲームの演出制御を実行することができるので、飾り特図変動表示ゲームの実行制御を行う場合に、演出制御装置300の処理負担が変動パターンコマンドの受信後の短期間に集中してしまうことを好適に軽減することができる。
また、遊技制御装置100は、飾り特図変動表示ゲームにおける演出内容を決定するための飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを送信するだけであるので、遊技制御装置100側で飾り特図変動表示ゲームにおける演出内容の振り分け等の制御を行う必要がなくなり、遊技制御装置100の処理負担を軽減することができる。
また、演出制御装置300側では、飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを変動パターンコマンドよりも先に受信することができるので、従来のように、飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを変動パターンコマンドを受信した後に受信する場合に必要となる情報受信待ちのタイムアウト監視処理を行う必要がなくなり、演出制御装置300の処理負担が変動パターンコマンドの受信後の短期間に集中してしまうことをより好適に軽減することができる。
また、飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドを演出制御装置300に送信
する場合、最初に飾り図柄保留数コマンドが送信されるようになるので、実際に保留記憶が発生してから当該保留記憶に係る保留表示がなされるまでのタイムラグを軽減することができる。
これにより、例えば、図24(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームにおける識別図柄(識別情報)が停止し、次の飾り特図変動表示ゲームが開始される直前に保留記憶が発生した場合であっても、図24(b)に示すように、正確な保留数を報知することができる。具体的には、図24(b)に示すように、変動開始直前に保留記憶が発生すると、変動開始前のタイミングで保留数が増加したことを適切に表示装置41に表示するとともに、その後送信される飾り図柄保留数コマンドによって、図24(c)に示すように、増加した保留数が変動開始により減算されたことを適切に表示装置41に表示することができるようになる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、図25に示すように、遊技制御装置100は、飾り図柄保留数コマンド及び飾り図柄指定コマンドについては、前回の飾り図柄変動表示ゲームの停止図柄表示期間内に送信するようにしても良い。
これにより、変動開始情報設定処理のタイミングでは変動パターンコマンドを演出制御装置300に送信するのみで済むので、図7のように変動開始情報設定処理のタイミングから飾り図柄保留数コマンド、飾り図柄指定コマンド、及び変動パターンコマンドを送信する場合に比べて、処理時間に余裕を持つことができる。
従って、複数の条件によって演出内容の振り分けを決定するといった時間を要するような複雑な演出であっても、好適に飾り特図変動表示ゲームの実行制御を行うことができるようになる。
<実施形態2>
以下に、実施形態2の遊技機10について図26〜図35を用いて説明する。
実施形態2の遊技機10は、コマンド送信処理(図13(a参照))の際、遊技機10に異常が無ければ、図26に示すように、演出制御装置300へ送信するコマンドとして、必ず先頭にコマンドの送信番号を識別するための送信識別コマンド(後述)、次いで遊技機10の異常を監視するための異常監視コマンド(後述)を付し、その後に、送信するコマンドがあれば、上述した変動コマンド等を付し演出制御指令信号として送信するようにしている。ここで、遊技制御装置100は、タイマ割込み処理中にてコマンド送信処理を実行することにより、送信識別コマンドおよび異常監視コマンドを、当該遊技制御装置100が稼動している間、演出制御装置300に定期的に送信したこととなる。
次に、送信識別コマンド(送信識別情報)及び異常監視コマンド(異常情報)のデータ構造について、図27及び図28を用いて説明する。
図27(a)に示すように、送信識別コマンドは、送信識別コマンド1と2を備えており、送信番号「0」〜「255」までの各送信コマンド1が番号順に遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された後、続けて送信番号「0」〜「255」までの各送信コマンド2が番号順に送信されるようになっている。そして、「255」番目の送信コマンド2の送信が終わると、再び「0」番目の送信コマンド1から番号順に当該コマンドが送信されることとなる。そして、遊技制御装置100に電源投入されている間は、かかる送信識別コマンドが送信し続けられるようになっている。
なお、送信識別コマンドは、送信識別コマンド1と2の2つに限らず、3つ以上の送信識別コマンドを備えるようにしても良い。かかる場合は、それぞれの送信識別コマンドに
対応する暗号/復号鍵を備えるようにする。
次に、送信識別コマンドのデータ構造について、図27(a)の送信識別コマンド1を用いて説明する。なお、送信識別コマンド2についは、送信識別コマンド1と同様のデータ構造を有しているため、その説明については省略する。
送信コマンド1は、送信データとして、MODEデータとACTIONデータとを備えている。MODEデータ「A1H」は、16進数表記で送信識別コマンド1を表したデータである。そして、ACTIONデータは、同様に16進数表記で送信識別コマンド1の送信番号を表したデータである。また、図27(a)に示す各ACTIONデータは、2進数表記の暗号/復号鍵「11101101B」と2進数表記の送信番号とを排他的論理和によって演算した値を16進数表記に変換した値となっている。
次に、図27(b)を用いて、異常監視コマンドの詳細について説明する。
図27(b)に示すように、異常監視コマンドは、MODEデータとACTIONデータとを備えている。MODEデータ「A3H」は、16進数表記で異常監視コマンドを表したデータである。そして、ACTIONデータは、入力ポートの状態に対応しており、具体的には、最上位ビットから順に、「払出異常」、「シュート球切れ」、「スイッチ異常」、「オーバーフロー」、「大入賞口不正入賞」、「普電不正入賞」、「磁気(エラー)」、「枠開放(エラー)」の8つの異常検知信号と対応するようになっている。そして、エラーが無い場合、ACTIONデータは、「払出異常」が「0」、「シュート球切れ」が「0」、「スイッチ異常」が「0」、「オーバーフロー」が「1」、「大入賞口不正入賞」が「0」、「普電不正入賞」が「0」、「磁気(エラー)」が「1」、「枠開放(エラー)」が「1」となり、2進数表記で「00010011B」、16進数表記で「13H」となる。また、シュート球切れの状態(異常;球無)の場合(他のエラー無し)は、ACTIONデータは、2進数表記で「01010011B」、16進数表記で「53H」となる。
次に、送信識別コマンドおよび異常監視コマンドを送信する場合の一例について図28を用いて説明する。
図28(a)には遊技機10に異常が発生していない場合のコマンド送信例が示されている。かかる場合、遊技制御装置100は、MODEデータ「A1H」と送信番号を示すACTIONデータ「EDH」とからなる送信識別コマンド(送信識別コマンド1)、及び、MODEデータ「A3H」と異常が無いことを示すACTIONデータ「13H」とからなる異常監視コマンドを演出制御装置300へ送信する。そして、4msが経過したタイマ割込みのタイミングにて、遊技制御装置100は、MODEデータ「A1H」と「EDH」の次の送信番号を示すACTIONデータ「ECH」とからなる送信識別コマンド、及び、MODEデータ「A3H」とACTIONデータ「13H」とからなる異常監視コマンドを演出制御装置300へ送信する。そして、遊技制御装置100は、異常が発生しない限り、送信番号順に送信識別コマンドと異常監視コマンドとを送信する。
図28(b)には異常(シュート球切れ)が発生した場合のコマンド送信例が示されている。かかる場合、遊技制御装置100は、異常監視コマンドは送信するが、送信識別コマンドを送信しないようになっている。具体的には、遊技制御装置100は、異常期間中(シュート球切れ中)、MODEデータ「A3H」と異常(シュート球切れ)を示すACTIONデータ「53H」とからなる異常監視コマンドを演出制御装置300へ送信するが、送信識別コマンドは送信しない。そして、異常が解消され正常復帰すると、直近のタイマ割込みのタイミングにて、遊技制御装置100は、MODEデータ「A1H」とACTIONデータ「E4H」とからなる送信識別コマンド、及び、MODEデータ「A3H」とACTIONデータ「13H」とからなる異常監視コマンドを演出制御装置300へ送信する。ここで、遊技制御装置100は、送信識別コマンドを異常監視コマンドよりも
先に送信し、当該遊技機10において異常状態が発生している場合は、送信識別コマンドの送信を行わないこととなる。
〔入賞口スイッチ/エラー監視処理〕
次に、遊技制御装置100のタイマ割込み処理における入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS47)の詳細について説明する。
入賞口スイッチ/エラー監視処理は、各種入賞口に設けられたスイッチから信号の入力(信号の変化)があるか否かの監視や、エラーの監視を行う処理である。
図29に示すように、入賞口スイッチ/エラー監視処理においては、先ずエラー監視処理が不要な入賞口スイッチの入賞監視テーブル(例えばエラー監視不要なスイッチを示すリスト)を準備する(ステップS471)。エラー監視処理が不要な入賞口スイッチについては、エラー監視はしないが入賞検出処理は行うので、ステップS471でその処理のために入賞監視テーブルを用意し、次のステップで、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS472)を実行する。この入賞数カウンタ更新処理の詳細な手順については、後に図30を用いて説明する。
入賞数カウンタ更新処理(ステップS472)の後は、特別変動入賞装置(大入賞口)38内のカウントスイッチ38aのエラー監視テーブル(例えばカウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS473)。それから、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正/入賞監視処理(ステップS474)を実行する。この不正/入賞監視処理の詳細な手順については、後に図31を用いて説明する。つまり、カウントスイッチ38aは、エラー監視処理が必要であるとして、ステップS471で外された入賞口スイッチの一つである。
不正/入賞監視処理(ステップS474)の後は、普電(普通変動入賞装置37)内の始動口2スイッチ37aのエラー監視テーブルを準備する(ステップS475)。それから、普電が開いていないにもかかわらず普電に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正/入賞監視処理(ステップS476)を実行する。つまり、始動口2スイッチ37aは、エラー監視処理が必要であるとして、ステップS471で外された入賞口スイッチの一つである。
次に、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するためのエラースキャンカウンタを更新する(ステップS477)。続いて、払出制御装置200からのシュート球切れスイッチ、オーバーフロースイッチ及び払出制御装置の異常監視用のエラー監視テーブルを準備する(ステップS478)。それから、これらのスイッチ及び払出制御装置に異常が発生していないかをタイマを参照しながら判定するエラーチェック処理(ステップS479)を実行する。
その後、前枠開放検出スイッチ63及び遊技枠開放検出スイッチ64からの信号に基づく前枠(ガラス枠15)及び遊技枠(前面枠12)の開放監視用のエラー監視テーブルを準備する(ステップS480)。それから、前枠及び遊技枠の開放監視用エラースキャンカウンタを準備し(ステップS481)、これらのスイッチに異常が発生していないかをタイマを参照しながら判定するエラーチェック処理(ステップS482)を実行する。そして、演出制御装置300へ送信する異常監視コマンドの設定処理(ステップS483)を実行する。なお、異常監視コマンド設定処理(ステップS483)の詳細な説明については後述する。
〔入力数カウンタ更新処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における入力数カウンタ更新処理(ステップS472)の詳細について説明する。
図30に示すように、入力数カウンタ更新処理においては、先ず、ステップS471で取得した入賞監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得する(ステップS711)。次に、スイッチ読み込み処理でRWMにセーブしたスイッチ入力信号の立ち上がりエッジをロードする(ステップS712)。そして、監視対象の入賞口スイッチから検出信号の入力(正確には入力の変化)があるかチェックする(ステップS713)。ここで、入力がない(S714:No)と判定するとステップS719へジャンプし、入力がある(S714:Yes)と判定すると、次のステップS715で、更新対象である入賞数カウンタ領域の値をロードする。
それから、ステップS715でロードした値を更新(+1)してオーバーフローするかチェックする(ステップS716)。そして、オーバーフローが発生していない(ステップS717:No)と判定すると、ステップS718へ進んで更新後の値を入賞数カウンタ領域にセーブしてからステップS719へ進む。一方、ステップS717でオーバーフローが発生している(S717;Yes)と判定すると、ステップS718をスキップしてステップS719へジャンプする。例えば、始動入賞のように、予め最大記憶数(例えば4個)が設定されているものにおいては、更新後の値がセーブされないこととなる。ステップS719では、全部のスイッチの監視処理が終了したか判定して、終了している場合(ステップS719:Yes)には当該入力数カウンタ更新処理を終了し、終了していない場合(ステップS719:No)にはステップS712へ戻り上記処理を繰り返す。
〔不正/入賞監視処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における不正/入賞監視処理(ステップS474、S476)の詳細について説明する。
不正/入賞監視処理は、大入賞口のカウントスイッチ38a又は普電内の始動口2スイッチ37aに対して行なわれる処理であり、入賞の検出の他に不正の監視をする。大入賞口(特別変動入賞装置38)や普電(普通変動入賞装置37)は、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いためである。
図31に示すように、不正/入賞監視処理においては、先ずエラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをRWMからロードしてチェックする(ステップS741)。ここで、不正監視期間とは、遊技状態として大入賞口(特別変動入賞装置38)が閉じている期間又は普電(普通変動入賞装置37)が閉じている期間をいう。
そして、不正監視期間でない(ステップS742:No)と判定するとステップS754へジャンプし、不正監視期間である(ステップS742:Yes)と判定すると、ステップS743へ進んでエラー監視対象の入賞口スイッチ(大入賞口のカウントスイッチ38a又は普電内の始動口2スイッチ37a)に入力があるかチェックする(ステップS743)。ここで、入力なし(ステップS744:No)と判定すると、ステップS756へジャンプし、入力がある(ステップS744:Yes)と判定すると、ステップS745へ進んでエラー監視対象の入賞口スイッチの不正入賞数を+1更新してステップS746へ進む。ステップS746では、更新後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)を超えたかチェックする(ステップS746)。判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しない、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。ここで、判定個数を超えていない(ステップS747:No)と判定するとス
テップS754へジャンプし、判定個数を超えた(ステップS747:Yes)と判定するとステップS748へ進む。
ステップS748では、不正入賞数を不正発生判定個数に留め、次のステップS749でエラー監視対象の不正入賞監視報知タイマ領域に初期値をセーブしてから、不正入賞発生フラグを設定する(ステップS750)。その後、ステップS751へ移行して、エラー監視対象の不正フラグ領域の値と今回の不正フラグを比較し(ステップS751)、当該不正フラグ領域の値と今回の不正フラグが一致しない(ステップS752;No)と判定するとステップS753をジャンプして不正/入賞監視処理を終了し、一致する(ステップS753;Yes)と判定すると、不正フラグ領域に今回の不正フラグをセーブして(ステップS753)、不正/入賞監視処理を終了する。
一方、ステップS742で不正期間中でない(ステップS742;No)と判定して移行したステップS754では、エラー監視対象の入賞口スイッチ(大入賞口のカウントスイッチ38a又は普電内の始動口2スイッチ37a)の入賞監視テーブルを準備する。その後、入賞数カウンタを更新するつまり賞球排出の対象として入賞数を計数する処理(ステップS755)を実行する。そして、エラー監視対象の不正入賞監視タイマが既にタイムアップ又はタイマを−1更新後にタイムアップしたかチェックし(ステップS756)、タイムアップしていない(ステップS757;No)と判定すると不正/入賞監視処理を終了し、タイムアップした(ステップS757;Yes)と判定するとステップS758へ移行する。
ステップS758ではエラー報知終了タイミングかチェックする(ステップS758)。ここで、エラー報知終了タイミングでない(ステップS758:No)と判定すると、ステップS760へジャンプし、エラー報知終了タイミングである(ステップS758:Yes)と判定すると、ステップS759へ進んでエラー監視対象の不正入賞数をリセットし、ステップS760へ進む。ステップS760では、エラー監視対象の不正入賞解除フラグの設定を行い、ステップS751へ移行する。
〔エラーチェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理におけるエラーチェック処理(ステップS479、S482)の詳細について説明する。
図32に示すように、エラーチェック処理においては、先ずエラースキャンカウンタに対応するエラー監視テーブルを取得する(ステップS761)。そして、エラー監視対象のスイッチの状態をチェックし(ステップS762)、スイッチの状態がONでない(ステップS763;No)と判定すると、エラー解除フラグを設定し(ステップS766)、エラー監視対象のエラー解除監視タイマ比較値を設定し(ステップS767)、ステップS768へ移行する。また、ステップS763にてスイッチの状態がONである(ステップS763;Yes)と判定すると、エラー発生フラグを設定し(ステップS764)、エラー監視対象のエラー発生監視タイマ比較値を設定し(ステップS765)、ステップS768へ移行する。
ステップS768ではエラー監視対象のスイッチ状態領域の値と今回のスイッチの状態を比較し、当該スイッチ状態領域の値と今回のスイッチの状態が一致しない(ステップS769;No)と判定すると、ステップS770およびステップS771をジャンプしてステップS772へ移行する。一方、当該スイッチ状態領域の値と今回のスイッチの状態が一致する(ステップS769;Yes)と判定すると、スイッチ状態領域に今回のスイッチ状態をセーブし(ステップS770)、エラー監視対象のエラー監視タイマをクリアして(ステップS771)、ステップS772へ移行する。
ステップS772ではエラー監視対象のエラー監視タイマを+1更新し、エラー監視タイマ比較値に達したかチェックし(ステップS772)、エラー監視タイマ比較値に達していない(ステップS773;No)と判定するとエラーチェック処理を終了する。一方、エラー監視タイマ比較値に達した(ステップS773;Yes)と判定するとエラー監視タイマを−1更新し、エラー監視タイマ比較値を−1した値に留める(ステップS774)。そして、エラー監視対象のエラーフラグ領域の値と今回のエラーフラグを比較し(ステップS775)、当該エラーフラグ領域の値と今回のエラーフラグが一致する(ステップS776;Yes)と判定するとステップS777をジャンプしてエラーチェック処理を終了する。一方、当該エラーフラグ領域の値と今回のエラーフラグが一致しない(ステップS776;No)と判定するとエラーフラグ領域に今回のエラーフラグをセーブして(ステップS777)、エラーチェック処理を終了する。
〔異常監視コマンド設定処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における異常監視コマンド設定処理(ステップS483)の詳細について説明する。
図33に示すように、異常監視コマンド設定処理においては、先ず第1入力ポート123から不正監視対象のスイッチの状態をロードし(ステップS781)、異常監視コマンドの上位4ビットにスイッチの状態を設定する(ステップS782)。
続けて、第2入力ポート122から不正監視対象のスイッチの状態をロードし(ステップS783)、異常監視コマンドの下位4ビットにスイッチの状態を設定する(ステップS784)。
そして、ステップS782及びステップS784のスイッチ状態の設定に基づき異常監視コマンドを準備し(ステップS785)、コマンド設定処理(ステップS786)を行う。ここで、遊技制御装置100は、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判断するための入力情報を監視する入力情報監視手段として機能するとともに、入力ポートのスイッチ状態の情報を、異常監視コマンドとして設定する異常情報設定手段として機能する。
次いで、エラー発生フラグ又は不正入賞発生フラグが設定されているかチェックして(ステップS787)、かかるフラグの設定が有る場合(ステップS788;Yes)は、異常監視コマンド設定処理を終了し、かかるフラグの設定が無い場合(ステップS788;No)は、送信番号カウンタを+1更新する(ステップS789)。
そして、送信番号カウンタの値を暗号/復号鍵により暗号化し(ステップS790)、送信識別コマンドを準備し(ステップS791)、コマンド設定処理(ステップS792)を行う。ここで遊技制御装置100は、異常判断情報生成手段として機能し、当該遊技機10において異常状態が発生していないと判定された場合は、何れの異常状態も発生していないことを示す異常監視コマンドと、該異常監視コマンドの送信番号を示す送信識別コマンドと、を生成し、異常状態が発生していると判定された場合は、何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常監視コマンドのみを生成したこととなる。
次いで、送信番号カウンタが上限値を超したかチェックし(ステップS793)、送信番号カウンタが上限値を超していない場合(ステップS794;No)は、異常監視コマンド設定処理を終了し、送信番号カウンタが上限値を超している場合(ステップS794;Yes)は、暗号/復号鍵を変更し(ステップS795)、暗号/復号鍵変更コマンドを準備した(ステップS796)後、コマンド設定処理(ステップS797)を行い、異常監視コマンド設定処理を終了する。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS51)の詳細について説明する。
磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定して不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図34に示すように、磁石不正監視処理では、先ず、磁気センサスイッチ61から出力されて第2入力ポート122(入力ポート2)に取り込まれる磁石センサ検出信号の状態をチェックして(ステップS821)、磁石センサ検出信号の入力がない(ステップS822;No)と判定すると、磁石不正監視タイマをクリアする(ステップS823)。
その後、磁石不正解除タイマが既にタイムアップ又は当該タイマを−1更新後にタイムアップしたかチェックする(ステップS824)。
ここで、磁石不正解除タイマがタイムアップした(ステップS825;Yes)と判定された場合には、磁石不正解除フラグを設定し(ステップS826)、ステップS832へ移行する。
一方、磁石を用いた不正が行われ、ステップS822にて、磁石センサ検出信号の入力がある(ステップS822;Yes)と判定すると、磁石不正監視タイマを更新(+1)した後、当該タイマがタイムアップしたかチェックして(ステップS827)、タイムアップしていない(ステップS828;No)と判定すると、処理をステップS824に移行して、それ以降の処理を行う。
また、磁石センサ検出信号の入力が一定期間、即ち、所定回数(例えば、8割込み)連続して行われることで、ステップS828にて、磁石不正監視タイマがタイムアップした(ステップS828;Yes)と判定すると、発生確定時監視タイマ初期値を磁石不正監視タイマ領域にセーブした後(ステップS829)、磁石不正解除タイマ初期値を磁石不正解除タイマ領域にセーブする(ステップS830)。
続けて、磁石不正発生フラグを設定し(ステップS831)、磁石不正フラグ領域の値と今回の磁石不正フラグを比較する(ステップS832)。
ここで、磁石不正フラグ領域の値と今回の磁石不正フラグとが一致する(ステップS833;Yes)と判定するとステップS834をジャンプして磁石不正監視処理を終了する。
一方、磁石不正フラグ領域の値と今回の磁石不正フラグとが一致しない(ステップS833;No)と判定すると磁石不正フラグ領域に今回の磁石不正フラグをセーブして(ステップS834)、磁石不正監視処理を終了する。
〔遊技機エラー監視処理〕
次に、演出制御装置300の1stメイン処理における遊技機エラー監視処理(ステップB13)の詳細について説明する。
図35に示すように、遊技機エラー監視処理では、先ず、遊技制御装置100から送信識別コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB101)。
ここで、送信識別コマンドを受信した場合(ステップB101;Yes)は、受信した送信識別コマンド(送信識別コマンド1、2)に対応する暗号/復号鍵を取得し(ステップB102)、当該送信識別コマンドの値を暗号/復号鍵により復号化する(ステップB103)。
次いで、送信番号カウンタの値を+1更新する処理(ステップB104)を行う。なお、送信番号カウンタの値は予め設定された最大値(例えば「255」)に達した後、当該カウンタの値が+1更新されると「0」に戻るものとする。その後、送信識別コマンド値(ACTIONデータの値)と送信番号カウンタ値が一致するかチェックし(ステップB105)、送信識別コマンド値と送信番号カウンタ値が一致する場合(ステップB106;Yes)は、続けて暗号/復号鍵変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB10
7)。ここで、暗号/復号鍵変更コマンドを受信していない場合(ステップB107;No)は遊技機エラー監視処理を終了する。一方、暗号/復号鍵変更コマンドを受信した場合(ステップB107;Yes)は、送信識別コマンド1用から送信識別コマンド2用へ、又は、送信識別コマンド2用から送信識別コマンド1用へ、暗号/復号鍵を変更して(ステップB108)、遊技機エラー監視処理を終了する。
ここで、演出制御装置300は、送信識別コマンドを定期的に受信した場合、当該送信識別コマンドの送信番号がインクリメントされた正常な送信識別コマンドであることを条件に、当該遊技機10が正常状態であると判定して当該遊技機10において異常状態が発生しているか否かの判定を実行しないこととなる。
また、ステップB106にて送信識別コマンド値と送信番号カウンタ値が一致しない場合(ステップB106;No)は、続けて異常監視コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB109)。
ここで、異常監視コマンドを受信した場合(ステップB109;Yes)は、異常監視コマンドのACTIONデータ(図27(b)参照)に基づいて異常内容を把握し(ステップB110)、異常内容に対応する異常報知情報を設定し(ステップB111)、当該異常内容を表示装置41に表示させたり、盤装飾装置42や枠装飾装置18のランプ、払出異常報知用のランプ(LED)17を点灯させたり、また、上下のスピーカ19a,19bに
より異常状態が発生したことを知らせる音を発生させることで異常状態を報知するようにし、遊技機エラー監視処理を終了する。ここで、演出制御装置300は、受信した異常監視コマンドに基づき、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判定する異常状態判定手段として機能する。具体的には、送信識別コマンドを定期的に受信できない場合に、演出制御装置300によって受信した異常監視コマンドに基づき、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判定したこととなる。また、演出制御装置300は、表示装置41、盤装飾装置42、枠装飾装置18、払出異常報知用のランプ(LED)17及び上下スピーカ19a,19bは異常状態の発生を報知する異常発生
報知手段として機能する。
一方、異常監視コマンドを受信していない場合(ステップB109;No)は、ステップB107へ移行する。
また、ステップB101にて送信識別コマンドを受信していない場合(ステップB101;No)は、ステップB109へ移行し、それ以降の処理を行う。
以上のことから、実施形態2の遊技機10によれば、遊技制御装置100のタイマ割込み処理によって、当該遊技機10において複数ある異常状態を監視し、当該監視結果に基づき異常監視コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300の遊技機エラー監視処理によって、遊技制御装置100より送信された当該異常監視コマンドに基づき何れかの異常状態が発生していると判定された場合に、かかる異常状態の発生を報知することができるので、当該遊技機10において発生する様々な異常状態を好適に報知することができる。
また、遊技制御装置100のタイマ割込み処理に基づき、当該遊技機10において異常状態が発生しているか否か、及び、異常状態が発生している場合は何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常監視コマンドを定期的に演出制御装置300に送信し、演出制御装置300の遊技機エラー監視処理によって、コマンド受信割込み処理により受信した異常監視コマンドに基づき、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判定するので、遊技制御装置100側では異常状態の発生の有無を判定するための異常監視コマンドを定期的に送信するだけでよく、当該遊技制御装置100の処理負担を軽減することができる。
また、遊技機10において異常状態が発生していると判定された場合は、遊技制御装置
100によって送信識別コマンドの送信を行わないようにしたので、演出制御装置300側で当該送信識別コマンドを受信したか否かを判定することにより、当該遊技機10において異常状態が発生しているか否かについて容易に判断することができるようになる。また、当該遊技機10において異常状態が発生していないと判定して、遊技制御装置100によって送信識別コマンドを送信する場合、当該送信識別コマンドを演出制御装置300側に送信する毎に送信番号がインクリメントされるので、例えば、当該送信番号に一定数以上の抜け番や、番号の順序が崩れた場合には、何らかの異常が起こったと判断し、当該遊技機10における異常状態の報知を行うことが可能となる。
また、演出制御装置300のコマンド受信割込み処理にて、送信識別コマンドを定期的に受信できない場合に、遊技機エラー監視処理によって、何らかの異常が起こったと判断することができるようになり、かかる場合、コマンド受信割込み処理によって受信した異常監視コマンドに基づき、遊技機エラー監視処理によって、当該遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを適切に判定することができる。
また、遊技機10において異常状態が発生していないと判定された場合は、送信識別コマンドを異常監視コマンドよりも先に送信するようにしたので、当該送信識別コマンドの送信を的確に行うことができるようになり、当該送信識別コマンドの送信番号に基づき当該遊技機10に異常が起こったか否かの判断をより確実に行うことができるようになる。
また、コマンド受信割込み処理によって送信識別コマンドを定期的に受信した場合、当該送信識別コマンドの送信番号がインクリメントされた正常な送信識別コマンドである場合には、演出制御装置300側の遊技機エラー監視処理によって、当該遊技機10において異常状態が発生しているか否かの判定を実行しないようにしたので、かかる場合、遊技制御装置100側の処理負担を軽減することができるのみでなく、演出制御装置300側の遊技機エラー監視処理による処理負担をも軽減することができるようになる。
また、遊技機10において何れの異常状態が発生しているかを判断するための入力ポートの状態の情報を異常監視コマン(ACTIONデータ)として遊技制御装置100から演出制
御装置300へ送信することができるので、当該異常監視コマンドによって、何れの異常状態が発生したのか確実に演出制御装置300へ送信して、当該異常状態を報知することができるようになる。
また、異常状態を報知するか否かの判断だけでなく、異常状態が発生したか否か、そして異常状態が発生した場合は、何れの異常状態が発生しているかの判断についても演出制御装置300側で処理しているので、遊技制御装置100側ではかかる処理を行う必要がなく、遊技制御装置100側の処理負担を大幅に軽減させることができる。
なお、上記した実施例において、外部情報端子71は遊技制御装置100に接続するようにしたが、遊技機10に接続されていれば良く、例えば、演出制御装置300に接続するようにしても良い。
これにより、セキュリティ信号、扉・枠開放信号、遊技機エラー状態信号、図柄確定回数信号等のデータを演出制御装置300から外部情報端子71へ出力するようになるので、上記実施例のように遊技制御装置100にて実行されていた外部情報編集処理を演出制御装置300に実行させることができるようになり、遊技制御装置100の制御負担を軽減させることができる。
特に、実施形態2のように遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信する異常監視コマンドを入力ポートのスイッチ状態に基づいて設定して、外部情報編集処理を演出制御装置300に実行させるようにすると、「不正/入賞監視処理」「エラーチェック処理」を演出制御装置300に実行させることができるようになり、より一層、遊技制御装置100の制御負担を軽減させることができるようになる。
また、送信識別コマンド及び異常監視コマンドは、タイマ割込み処理が実行される毎に実行されるコマンド送信処理の最初のコマンドとして送信することが望ましい。
これにより、送信識別コマンド及び異常監視コマンドの定期的な送信が確実に実行されるようになり、複数存在する遊技機の異常状態のうち何れが発生したとしても、異常状態の内容を確実に演出制御装置300へ知らせることができ、異常状態の報知を確実に実行することができるようになる。
また、本発明の遊技機は、上記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限定されるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技機を使用する全ての遊技機に適用可能である。
特許請求の範囲に記載した以外の発明の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)複数の識別図柄を変動表示する変動表示ゲームを行う変動表示装置と、
前記変動表示ゲームの制御を行うとともに、遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段からの制御情報に基づいて前記変動表示ゲームにおける演出制御を実行可能な演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの結果が予め定めた特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行する遊技機において、
前記遊技制御手段から前記演出制御手段に送信される前記制御情報には、
前記変動表示ゲームを実行する際のゲーム内容を規定するためのパラメータ情報と、
前記変動表示ゲームの実行開始を指示する実行開始指示情報と、が含まれ、
前記遊技制御手段は、前記演出制御手段に対して前記制御情報を送信する制御情報送信手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記制御情報送信手段によって送信された前記制御情報を受信する制御情報受信手段と、
前記制御情報受信手段によって前記制御情報に含まれる前記パラメータ情報を受信するごとに当該パラメータ情報を格納するパラメータ情報格納手段と、
前記制御情報受信手段によって前記制御情報に含まれる前記実行開始指示情報を受信するごとに前記パラメータ情報格納手段に格納された前記パラメータ情報を取得するパラメータ情報取得手段と、
前記パラメータ情報取得手段によって取得されたパラメータ情報、および前記制御情報受信手段によって受信した前記実行開始指示情報に基づいて、前記変動表示ゲームにおける演出制御を実行するゲーム演出制御手段と、を備え、
前記制御情報送信手段は、前記制御情報として、前記パラメータ情報を前記実行開始指示情報に先駆けて送信することを特徴とする遊技機。
上記(1)の発明によれば、制御情報送信手段によってパラメータ情報を実行開始指示情報に先駆けて送信するので、制御情報受信手段が実行開始指示情報を受信する前に、ゲーム演出制御手段は既に送信されてパラメータ情報格納手段に格納されているパラメータ情報に基づいて変動表示ゲームの演出制御の準備を行うことができる。
従って、ゲーム演出制御手段は、パラメータ情報格納手段に格納されているパラメータ情報に基づき演出内容(リーチ、予告等)の振り分け等の処理を予め余裕を持って実行しておくことが可能となり、その後、制御情報受信手段により実行開始指示情報が受信されたときに当該パラメータ情報を用いて変動表示ゲームの演出制御を実行することができるので、変動表示ゲームの実行制御を行う場合に、演出制御手段の処理負担が実行開始指示情報の受信後の短期間に集中してしまうことを好適に軽減することができる。
(2)前記制御情報送信手段は、前記遊技制御手段が稼動している間、定期的に発生させる送信処理タイミングで前記パラメータ情報と前記実行開始指示情報とを、それぞれ別の送信処理タイミングで送信し、
前記パラメータ情報取得手段は、前記制御情報受信手段によって前記制御情報に含まれる前記実行開始情報が受信されると前記パラメータ情報格納手段に格納された前記パラメータ情報の取得を実行することを特徴とする(1)に記載の遊技機。
上記(2)の発明によれば、制御情報送信手段によって、パラメータ情報は実行開始指示情報の送信処理タイミングより少なくとも一つ前のタイミングで送信されることとなるので、ゲーム演出制御手段は、制御情報受信手段によって実行開始指示情報が受信される前に受信していたパラメータ情報に基づいて余裕を持って変動表示ゲームの演出制御の準備をしておくことができるようになり、演出制御手段の処理負担が実行開始指示情報の受信後の短期間に集中してしまうことを好適に軽減することができる。
(3)前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームの実行を保留し、該保留した変動表示ゲームを実行するための遊技情報を記憶する保留記憶手段を備え、
前記制御情報送信手段は、前記パラメータ情報として、前記保留記憶手段に記憶されている保留数を示す保留数情報と、前記実行開始指示情報にて実行開始を指示する変動表示ゲームの停止結果を示す停止結果指定情報と、を送信することを特徴とする(2)に記載の遊技機。
上記(3)の発明によれば、制御情報送信手段は、変動表示ゲームにおける演出内容を決定するためのパラメータ情報である保留数情報及び停止結果指定情報を送信するだけであるので、遊技制御手段側で変動表示ゲームにおける演出内容の振り分け等の制御を行う必要がなくなり、遊技制御手段の処理負担を軽減することができる。
また、演出制御手段側では、保留数情報及び停止結果指定情報を実行開始指示情報よりも先に受信することができるので、従来のように、これらの情報を実行開始指示情報を受信した後に受信する場合に必要となる情報受信待ちの監視処理(タイムアウト監視処理)を行う必要がなくなり、演出制御手段の処理負担が実行開始指示情報の受信後の短期間に集中してしまうことをより好適に軽減することができる。
(4)前記制御情報送信手段は、前記パラメータ情報のうち、前記保留数情報を前記停止結果指定情報に先駆けて送信することを特徴とする(3)に記載の遊技機。
上記(4)の発明によれば、パラメータ情報を演出制御手段に送信する場合、最初に保留数情報が送信されるようになるので、実際に保留記憶が発生してから当該保留記憶に係る保留表示がなされるまでのタイムラグを軽減することができる。
これにより、例えば、変動開始直前に保留記憶が発生した場合であっても、正確な保留数を報知することができる。具体的には、変動開始直前に保留記憶が発生すると、変動開始前のタイミングで保留数が増加したことを適切に報知するとともに、その後送信される保留数情報によって、増加した保留数が変動開始により減算されたことを適切に報知することができるようになる。
(5)前記遊技制御手段は、
当該遊技機において複数ある異常状態を監視する異常監視手段と、
前記異常監視手段の監視結果に基づき、当該遊技機において異常状態が発生しているか否か、及び、異常状態が発生している場合は何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常判断情報を生成する異常判断情報生成手段と、を備え
前記制御情報送信手段は、前記異常判断情報生成手段によって生成された異常判断情報
を、当該遊技制御手段が稼動している間、前記演出制御手段に定期的に発生させる前記送信処理タイミングで送信し、
前記演出制御手段は、
前記制御情報送信手段から定期的に送信される異常判断情報を前記制御情報受信手段によって受信し、
前記制御情報受信手段によって受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定する異常状態判定手段と、
前記異常状態判定手段によって何れかの異常状態が発生していると判定された場合に、該異常状態の発生を報知する異常発生報知手段と、
を備えることを特徴とする(4)に記載の遊技機。
上記(5)の発明によれば、遊技制御手段によって、当該遊技機において複数ある異常状態を監視し、当該監視結果に基づき異常判断情報を演出制御手段に送信し、演出制御手段によって、遊技制御手段より送信された当該異常判断情報に基づき何れかの異常状態が発生していると判定された場合に、かかる異常状態の発生を報知することができるので、当該遊技機において発生する様々な異常状態を好適に報知することができる。
また、遊技制御手段によって、異常監視手段の監視結果に基づき、当該遊技機において異常状態が発生しているか否か、及び、異常状態が発生している場合は何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常判断情報を定期的に演出制御手段に送信し、演出制御手段が備える異常状態判定手段によって、制御情報受信手段により受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定するので、遊技制御手段側では異常状態の発生の有無を判定するための異常判断情報を定期的に送信するだけでよく、当該遊技制御手段の処理負担を軽減することができる。
(6)前記異常判断情報生成手段は、当該遊技機において異常状態が発生していないと判定された場合は、前記異常判断情報として、何れの異常状態も発生していないことを示す異常情報と、該異常情報の送信番号を示す送信識別情報と、を生成し、異常状態が発生していると判定された場合は、何れの異常状態が発生しているか判定可能な異常情報のみを生成し、
前記送信番号は、前記送信識別情報を前記演出制御手段に送信する毎にインクリメントされることを特徴とする(5)に記載の遊技機。
上記(6)の発明によれば、遊技機において異常状態が発生していると判定された場合は、異常判断情報生成手段によって送信識別情報の生成を行わないようにしたので、演出制御手段側で当該送信識別情報を受信したか否かを判定することにより、当該遊技機において異常状態が発生しているか否かについて容易に判断することができるようになる。また、当該遊技機において異常状態が発生していないと判定して、異常判断情報生成手段によって送信識別情報を生成する場合、当該送信識別情報を演出制御手段側に送信する毎に送信番号がインクリメントされるので、例えば、当該送信番号に一定数以上の抜け番や、番号の順序が崩れた場合には、何らかの異常が起こったと判断し、当該遊技機における異常状態の報知を行うことが可能となる。
(7)前記異常状態判定手段は、前記制御情報受信手段によって前記送信識別情報を定期的に受信できない場合に、当該制御情報受信手段によって受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判定することを特徴とする(6)に記載の遊技機。
上記(7)の発明によれば、異常判断情報受信手段によって送信識別情報を定期的に受信できない場合に、何らかの異常が起こったと判断することができるようになり、当該異常判断情報受信手段によって受信した異常判断情報に基づき、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを適切に判定することができる。
(8)前記制御情報送信手段は、当該遊技機において異常状態が発生していないと判定された場合は、前記送信識別情報を前記異常情報よりも先に送信することを特徴とする(7)に記載の遊技機。
上記(8)の発明によれば、送信識別情報を異常情報よりも先に送信するようにしたので、当該送信識別情報の送信を的確に行うことができるようになり、当該送信識別情報の送信番号に基づき当該遊技機に異常が起こったか否かの判断をより確実に行うことができるようになる。
(9)前記異常状態判定手段は、前記制御情報受信手段によって前記送信識別情報を定期的に受信した場合、当該送信識別情報の送信番号がインクリメントされた正常な送信識別情報である場合には、当該遊技機が正常状態であると判定して当該遊技機において異常状態が発生しているか否かの判定を実行しないことを特徴とする(8)に記載の遊技機。
上記(9)の発明によれば、制御情報受信手段によって送信識別情報を定期的に受信した場合、当該送信識別情報の送信番号がインクリメントされた正常な送信識別情報である場合には、演出制御手段側の異常状態判定手段によって、当該遊技機において異常状態が発生しているか否かの判定を実行しないようにしたので、遊技制御手段側の処理負担を軽減することができるのみでなく、演出制御手段側の異常状態判定手段による処理負担をも軽減することができるようになる。
(10)前記遊技制御手段は、当該遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判断するための入力情報を監視する入力情報監視手段を備え、
前記異常判断情報生成手段は、
前記入力情報監視手段による監視結果に基づき、前記入力情報を、前記異常情報として設定する異常情報設定手段を備えることを特徴とする(9)に記載の遊技機。
上記(10)の発明によれば、遊技機において何れの異常状態が発生しているかを判断するための入力情報を異常情報として遊技制御手段から演出制御手段へ送信することができるので、当該異常情報によって、何れの異常状態が発生したのか確実に演出制御手段へ送信して、当該異常状態を報知することができるようになる。
また、異常状態を報知するか否かの判断だけでなく、異常状態が発生したか否か、そして異常状態が発生した場合は、何れの異常状態が発生しているかの判断についても演出制御手段側で処理しているので、遊技制御手段側ではかかる処理を行う必要がなく、遊技制御手段側の処理負担を大幅に軽減させることができる。
10 遊技機
41 表示装置(変動表示装置)
100 遊技制御装置(遊技制御手段、制御情報送信手段)
300 演出制御装置(演出制御手段、制御情報受信手段、パラメータ情報格納手段、パラメータ情報取得手段、ゲーム演出制御手段)

Claims (2)

  1. 複数の識別図柄を変動表示する変動表示ゲームを行う変動表示装置と、
    前記変動表示ゲームの制御を行うとともに、遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からの制御情報に基づいて前記変動表示ゲームにおける演出制御を実行可能な演出制御手段と、を備え、
    前記変動表示ゲームの結果が予め定めた特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行する遊技機において、
    前記遊技制御手段から前記演出制御手段に送信される前記制御情報には、
    前記変動表示ゲームの停止結果を示す停止結果指定情報と、
    前記変動表示ゲームの実行開始を指示する実行開始指示情報と、が含まれ、
    前記遊技制御手段は、前記演出制御手段に対して前記制御情報を送信する制御情報送信手段を備え、
    前記演出制御手段は、
    前記制御情報送信手段によって送信された前記制御情報を受信する制御情報受信手段と、
    前記制御情報受信手段によって前記制御情報に含まれる前記停止結果指定情報を受信するごとに当該停止結果指定情報を格納する停止結果指定情報格納手段と、
    前記制御情報受信手段によって前記制御情報に含まれる前記実行開始指示情報を受信するごとに前記停止結果指定情報格納手段に格納された前記停止結果指定情報を取得する停止結果指定情報取得手段と、を備え、
    前記制御情報送信手段は、前記制御情報として、前記停止結果指定情報と前記実行開始指示情報とを、当該停止結果指定情報が当該実行開始指示情報に先駆けて送信されるように、それぞれ別の送信処理タイミングで送信し、
    前記制御情報受信手段によって前記実行開始指示情報を受信し、かつ、前記停止結果指定情報を受信できなかった場合は、当該受信した実行開始指示情報に含まれる情報と前記停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の情報とが一致するか否かを判定し、
    該判定の結果、一致すると判定した場合は、当該受信した実行開始指示情報及び前記停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の情報に基づいて変動表示ゲームを実行し、
    前記判定の結果、一致しないと判定した場合は、当該受信した実行開始指示情報を破棄して変動表示ゲームを実行しないことを特徴とする遊技機。
  2. 前記実行開始指示情報は、変動表示ゲームの結果に関する情報を含み、
    前記演出制御手段は、前記受信した実行開始指示情報に基づく変動表示ゲームの結果と前記停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の結果とが一致するか否かを判定し、
    該判定の結果、一致すると判定した場合は、当該受信した実行開始指示情報及び前記停止結果指定情報格納手段に格納されている一変動表示ゲーム前の情報に基づいて変動表示ゲームを実行し、
    前記判定の結果、一致しないと判定した場合は、当該受信した実行開始指示情報を破棄して変動表示ゲームを実行しないことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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