JP5244842B2 - 薄膜太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光発電に用いられる薄膜太陽電池の製造方法に関する。
図19(A)は従来の薄膜太陽電池の一方向から見た部分断面図であり、図19(B)は(A)の方向に対して垂直方向からみた部分断面図である。
この薄膜太陽電池は、透光性絶縁基板Q1の表面に透明電極層3、光電変換層4および裏面電極層5が順次積層されてなる薄膜光電変換素子11が複数個互いに電気的に直列接続されたストリングGを備え、ストリングGを含む透光性絶縁基板Q1の表面全面が、図示しない樹脂層および保護フィルムで封止された構造を有している(例えば、特許文献1参照)。
このような薄膜太陽電池は、外周縁から漏電しないように絶縁耐電圧性が要求されている。
このため、この薄膜太陽電池は、所定の絶縁耐電圧性を得るために、透光性絶縁基板Q1(以下、単に「基板Q1」という場合がある)の表面の外周部に形成されていた薄膜光電変換素子部分を所定幅以上で除去することにより、基板Q1の表面が露出してなる非導電性表面領域Pが形成されている。
この薄膜太陽電池の製造工程では、まず、基板Q1の表面全体に透明電極層3を積層し、レーザスクライブ法によって透明電極層3に所定間隔で第1分離溝6を形成することにより複数に分割する。なお、ここで、予め透明電極層3が設けられた基板Q1を用いてもよく、この場合には、薄膜太陽電池の製造工程としては透明電極層3を積層工程が含まれないことになり、予め設けられた透明電極層3に対してレーザスクライブ法により第1分離溝6を形成すればよい。
次に、プラズマCVD法により、複数の透明電極層3を覆うようにアモルファスシリコン薄膜からなるp層、i層およびn層を順次積層して光電変換層4を形成し、レーザスクライブ法によって光電変換層4に所定間隔でコンタクトライン7を形成することにより複数に分割する。なお、第1分離溝6は光電変換層4にて埋められる。
次に、光電変換層4を覆うように裏面電極層5を積層する。これにより、コンタクトライン7が裏面電極層5にて埋められる。
次に、レーザスクライブ法によって、光電変換層4および裏面電極層5に所定間隔で第2分離溝8を形成することにより、互いに電気的に直列接続された複数個の薄膜光電変換素子11(ストリングG)が形成される。
続いて、レーザスクライブ装置または研磨装置によって、基板Q1の表面の外周部に形成されている薄膜光電変換素子部分を、基板外周端面から所定幅以上で除去することにより前記非導電性表面領域Pを形成する。
次に、ストリングGにおける直列接続方向の一端側と他端側の薄膜光電変換素子11上には、電流取り出し用の電極10を電気的に接続する。
そして最後に、裏面電極層5の表面上にEVAシートを設置し、そのEVAシート上に保護フィルムを設置して加熱圧着することにより、薄膜太陽電池が得られる。
特開2008−109041号公報
本発明者は、上述の技術について検討を行い、以下のような課題またはその源泉を見出した。
上述した薄膜太陽電池に用いられる透光性絶縁基板を調べると、隣接する辺が垂直になっていなものがあり、この原因として、以下のことが挙げられる。
前記薄膜太陽電池に用いられる透光性絶縁基板Q1には、所定幅(例えば、3000mm)の長尺ガラス基板をライン上で一定速度で流しながら所定長さ(例えば、500〜2000mm)に切断して形成されたものがある。このとき、長尺ガラス基板の切断は、ダイヤモンドカッターや超硬合金製のホイールカッターなどを備えたヘッド部を、長尺ガラス基板の移動方向および速度と同じ方向および速度で移動させ、かつこの方向と垂直方向にも移動させながら行われている。
しかしながら、ヘッド部を移動させる移動機構部の機械精度的な誤差により、実際のヘッド部の移動速度は長尺ガラス基板の移動速度よりも僅かに速いかまたは遅くなっている場合が多い。
そのため、図20および図21に示すように、基板Q1は、基準となる一方の長辺1aに対して隣接する一対の短辺1b、1dは非垂直となっている、すなわち、長辺(第1辺)1aと短辺(第2辺)1bとがなす角度θ1および長辺(第1辺)1aと短辺(第4辺)1dとがなす角度θ2は90度でない場合が多い。
つまり、基板Q1は、厳密な長方形または正方形ではなく、略平行四辺形になっている場合が多いが、目視ではそれを判断することは困難である。
これらの角度θ1、θ2は基板メーカーが定める公差内(例えば、90±0.2度)に抑えられている。
なお、図20および図21では、θ1は90度より大きくかつθ2は90度より小さいと共に、長辺側の一対の第1・第3辺1a、1cの平行精度よりも短辺側の一対の第2・第4辺1b、1dの平行精度が低い略平行四辺形の基板Q1を例示している。
このような略平行四辺形の基板Q1の外周部に非導電性表面領域Pを形成する場合、従来は、図21(A)〜(F)で示す工程が行われていた。なお、図21(A)〜(F)において斜線部分はストリングGを示し、白抜き部分は非導電性表面領域Pを示している。
まず、図21(A)に示すように、表面(一面)にストリングGが形成された基板Q1を膜除去加工位置に位置決めする。
このとき、基板Q1の長辺側の第1・第3辺1a、1cと短辺側の第2・第4辺1b、1dのうち、第1辺1aが基準となり、第1辺1aの任意の2点を位置決め部材21、22に当接させ、かつ第2辺1bの任意の1点(例えば中点)を位置決め部材23に当接させて基板Q1を位置決めする。
図21(A)において、符号Oで示された点は、隣接する2つの辺の間の角度がそれぞれ90度である長方形または正方形の基板の2辺を位置決め部材21、22、23に当接した場合の該2辺の交点位置である。
この交点位置Oは、膜除去装置が、相対的に90度で交わる左右方向および前後方向に移動し、かつ基板Q1の外周部のストリング部分を除去して非導電性表面領域を形成する際に、非導電性表面領域の幅を確定するための基準点Oとなっている。
すなわち、膜除去装置はこの基準点Oを基準にして膜除去して設定幅の非導電性表面領域を形成するように構成されている。
位置決めされた基板Q1の第1・第2辺1a、1bの間の角度θ1は90度を超えるため、基板Q1の第1・第2辺1a、1bの交点(角の頂点)は基準点Oよりも左側にずれている。
次に、図21(B)に示すように、レーザスクライブ装置または研磨装置といった膜除去装置(図示省略)を用いて、第1辺1aに沿ったストリング部分を所定の設定幅Wで除去して、設定幅Wの第1非導電性表面領域P1を形成する。
この設定幅Wは、所定の絶縁耐電圧性を得るために設定された幅寸法であり、例えば、基準幅と補正幅の和に設定されている。
基準幅は、製造すべき薄膜太陽電池のシステム電圧に応じて規定された規格幅と、膜除去装置の機械精度に応じて規定されたマージン幅とが含まれる。
補正幅は、略平行四辺形の基板Q1における前記角度θ1、θ2が最大公差であると仮定して設定されるマージン幅である。
次に、図21(C)に示すように、膜除去ヘッド部が、第1辺1aに対して90度のY方向に移動しながら基板Q1の第2辺1bに沿って形成されたストリング部分の膜除去を行って、第2非導電性表面領域P2を形成する。
このとき、基板Q1の第1辺1aと第2辺1bとの交点位置は基準点Oよりも左側にずれており、かつ第2辺1bは交点位置から後方(Y方向)へ向うにつれて左に傾いているため、第2非導電性表面領域P2の幅は一定ではない。つまり、実際に形成された第2非導電性表面領域P2の幅は、基準点O側では設定幅Wよりも狭く、基準点OからY方向に遠ざかるにつれて設定幅Wと一致し、さらに遠ざかると設定幅Wよりも広がっている。
しかしながら、第2非導電性表面領域P2の最小幅は、基準幅よりも広いため、所定の絶縁耐電圧性は確保されている。
次に、図21(D)に示すように、基板Q1を基板面垂直線を軸に180度回転させて第3辺1cおよび第4辺1dを位置決めする。
次に、図21(E)に示すように、第1非導電性表面領域P1を形成した手順と同様にして、第3辺1cに沿って設定幅Wの第3非導電性表面領域P3を形成し、続いて、図21(F)に示すように、第2非導電性表面領域P2を形成した手順と同様にして、第4辺1dに沿って第4非導電性表面領域P4を形成する。
第4非導電性表面領域P4の幅も、基準点O側では設定幅Wよりも狭く、基準点OからY方向に遠ざかるにつれて設定幅Wと一致し、さらに遠ざかると設定幅Wよりも広がっているが、第4非導電性表面領域P4の最小幅も、基準幅よりも広いため、所定の絶縁耐電圧性は確保されている。
このようにして、基板Q1の外周部全周に沿って、所定の絶縁耐電圧性を確保するための非導電性表面領域Pの形成を完了する。
薄膜太陽電池は、その設置面積に対する発電面積の割合をできるだけ増加させることが望まれている。
本発明者らは、従来の薄膜太陽電池の発電面積の割合をいかにすれば増加させることができるか検討したところ、次のことを見出して本発明をするに至った。
前記従来の薄膜太陽電池の製造において、基板Q1の第2・第4辺1b、1dが第1・第3辺1a、1cに対して非垂直であるため、基板Q1の外周部に沿って形成すべき非導電性表面領域Pの設定幅Wは、前記のように基準幅と補正幅との和に設定され、この設定幅Wを膜除去装置に入力して第1〜第4辺1a〜1dに沿ったストリング部分の膜除去を行っている。
しかしながら、長辺側の第1・第3辺1a、1cの平行精度は短辺側の第2・第4辺1b、1dの平行精度に比べて無視できる程高いにもかかわらず、形成すべき第1・第3非導電性表面領域P1、P3の設定幅Wには補正幅が含まれているため、現実的には過剰に発電を担うストリング部分が除去されており、その分発電面積の割合が減少している。
そこで、本発明は、四角形基板の各辺に沿って形成すべき非導電性表面領域の幅をより適正な設定幅に設定することにより、従来に比べて発電面積を増加させることができる薄膜太陽電池の製造方法、およびこの製造方法によって製造された薄膜太陽電池を提供することを目的とする。
かくして、本発明によれば、相互に反対側に位置する一対の第1辺および第3辺と、相互に反対側に位置すると共に基準となる第1辺に対して少なくとも一方が非垂直な一対の第2辺および第4辺とを有する透光性四角形基板の表面に設けられた透明電極膜に、光電変換膜と対向電極膜とをこの順に積層して薄膜光電変換素子を形成する成膜工程と、
膜除去装置を用いて、前記四角形基板の第1、第2、第3および第4辺に沿って形成されている前記薄膜光電変換素子部分を、設定幅決定ステップによって予め決定した設定幅で除去して、第1、第2、第3および第4非導電性表面領域を形成する膜除去工程とを含み、
前記設定幅決定ステップが、
前記四角形基板の隣接する2辺の間の角度が90度であると仮定したときの各辺に沿って形成すべき前記非導電性表面領域の基準幅を求めるステップ(A)と、
前記四角形基板の前記基準となる第1辺に隣接する第2・第4辺のずれ角度が最大公差であると仮定したときに、第2辺または第4辺の任意の一点を通りかつ第1辺またはその延長線に垂直な垂線に対する、第1辺と平行な方向の第2辺または第4辺のずれ寸法を求めて補正幅とするステップ(B)と、
形成すべき第1および第3非導電性表面領域の幅を第1設定幅として前記基準幅に設定し、形成すべき第2および第4非導電性表面領域の幅を第2設定幅として前記基準幅と前記補正幅との和に設定するステップ(C)とを含む薄膜太陽電池の製造方法が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記薄膜太陽電池の製造方法によって製造された薄膜太陽電池であって、透光性四角形基板の表面に透明電極膜と光電変換膜と対向電極膜とがこの順に積層してなる薄膜光電変換素子と、所定の絶縁耐電圧性を得るために前記四角形基板の外周部の前記薄膜光電変換素子部分を除去して形成された前記第1、第2、第3および第4非導電性表面領域とを備え、第2または第4非導電性表面領域の最小幅が、第1および第2非導電性表面領域の幅よりも狭い薄膜太陽電池が提供される。
本発明の薄膜太陽電池の製造方法によれば、基準となる第1辺に隣接する第2・第4辺の少なくとも一方が第1辺に対して非垂直な四角形基板を用いても、膜除去工程において、第1〜第4辺のうちの少なくとも第1・第3辺に沿って形成すべき非導電性表面領域の幅を従来よりも狭く設定して薄膜光電変換素子部分を除去するため、従来の薄膜太陽電池よりも発電面積を増加させることができる。
図1は本発明の実施形態1の薄膜太陽電池を示す平面図である。 図2(A)は図1のA−A線部分断面図であり、図2(B)は図1のB−B線部分断面図である。 図3は本発明における設定幅決定ステップのステップ(B)を説明する説明図である。 図4は本発明における設定幅決定ステップのステップ(B)を説明するもう一つの説明図である。 図5は実施形態1における膜除去加工位置にセットされた基板を示す説明図である。 図6(A)〜(F)は実施形態1の薄膜太陽電池の製造工程における膜除去工程の手順を示す説明図である。 図7は本発明の実施形態2の薄膜太陽電池を示す平面図である。 図8(A)〜(F)は本発明の実施形態3の薄膜太陽電池の製造工程における膜除去工程の手順を示す説明図である。 図9は本発明の実施例の薄膜太陽電池を示す平面図である。 図10(A)および(B)は図9で示した薄膜太陽電池の製造工程を説明する工程図である。 図11は図10(A)および(B)の続きの工程図である。 図12は図11(A)および(B)の続きの工程図である。 図13は図12(A)および(B)の続きの工程図である。 図14は図13(A)および(B)の続きの工程図である。 図15は図14(A)および(B)の続きの工程図である。 図16は図15(A)および(B)の続きの工程図である。 図17は図16(A)および(B)の続きの工程図である。 図18は図17(A)および(B)の続きの工程図である。 図19(A)は従来の薄膜太陽電池の一方向から見た部分断面図であり、図19(B)は(A)の方向に対して垂直方向からみた部分断面図である。 図20は課題を説明するための薄膜太陽電池の平面図である。 図21(A)〜(F)は課題を説明するための薄膜太陽電池の製造工程における膜除去工程の手順を示す説明図である。
本発明に係る薄膜太陽電池の製造方法は、相互に反対側に位置する一対の第1辺および第3辺と、相互に反対側に位置すると共に基準となる第1辺に対して少なくとも一方が非垂直な一対の第2辺および第4辺とを有する透光性四角形基板を用いる前記成膜工程と、前記膜除去工程とを含む。
ここで、本発明において、「四角形基板」とは、四辺の長さが等しい平行四辺形(菱形)、一対の辺が他の一対の辺よりも長い平行四辺形、一対の辺が平行でかつ他の一対の辺が平行でない略平行四辺形または台形の基板が含まれる。
また、前記「基準となる第1辺」とは、四角形基板の四辺のうち任意に選択した一辺であり、一対の辺の平行精度が他の一対の辺の平行精度よりも高い場合には平行精度の高い方の一辺を意味する。
膜除去工程では、前記四角形基板の前記第1、第2、第3および第4辺に沿って形成されている前記光電変換素子部分を、設定幅決定ステップによって予め決定した設定幅で除去して、所定の絶縁耐電圧性を得るための第1、第2、第3および第4非導電性表面領域を形成する。
そして、前記設定幅決定ステップは次のステップ(A)〜(C)を含む。
ステップ(A):四角形基板の隣接する2辺の間の角度が90度であると仮定したときの各辺に沿って形成すべき前記非導電性表面領域の幅であって、前記所定の絶縁耐電圧性を得るために最低限必要な基準幅を求める。
ステップ(B):四角形基板の前記基準となる第1辺に隣接する第2・第4辺のずれ角度が最大公差であると仮定したときに、第2辺または第4辺の任意の一点を通りかつ第1辺またはその延長線に垂直な垂線に対する、第1辺と平行な方向の第2辺または第4辺のずれ寸法を求めて補正幅とする。
ステップ(C):形成すべき第1および第3非導電性表面領域の幅を第1設定幅として前記基準幅に設定し、形成すべき第2および第4非導電性表面領域の幅を第2設定幅として前記基準幅と前記補正幅との和に設定する。
ステップ(A)では、基板の隣接する2辺の間の角度が90度であると仮定したときの各辺に沿って形成すべき非導電性表面領域の幅であって、前記所定の絶縁耐電圧性を得るために最低限必要な基準幅を求める。
この基準幅は、製造すべき薄膜太陽電池のシステム電圧に応じて規定された規格幅と、使用される基板の外周端面の面取り幅と、膜除去装置の機械精度に応じて規定されたマージン幅の和である。なお、基板の外周端面に面取りを形成しない場合、面取り幅は0である。
前記規格幅は、例えば、薄膜太陽電池のシステム電圧が301〜600Vでは6.4mm以上、システム電圧が601〜1000Vでは8.4mm以上必要であると、規格(IEC:61730やJIS:C8992)によって規定されている。
図3および図4は本発明における設定幅決定ステップのステップ(B)を説明する説明図である。なお、図3と図4で示された基板Q1は、図20および図21で説明した基板Q1と同一であり、図3と図4において、図20および図21中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
ステップ(B)では、例えば、図3に示すように、基板Q1の前記基準となる第1辺に隣接する第2・第4辺のずれ角度αが最大公差であると仮定したときに、第1辺1aと第2辺1bとの交点または第1辺1aと第4辺1dとの交点を通りかつ第1辺1aに垂直な垂線F1に対する、第1辺1aと平行な方向の第2辺1bまたは第4辺1dのずれ寸法を求めて補正幅W1とする。
また、ステップ(B)では、例えば、図4に示すように、基板Q1の前記基準となる第1辺に隣接する第2・第4辺のずれ角度αが最大公差であると仮定したときに、第2辺1bまたは第4辺1dの中点を通りかつ第1辺1aに垂直な垂線F2に対する、第1辺1aと平行な方向の第2辺1bまたは第4辺1dのずれ寸法を求めて補正幅W2とする。
ステップ(B)において、「第2辺または第4辺の任意の一点を通りかつ第1辺またはその延長線に垂直な垂線」には、図3で示す垂線F1および図4に示す垂線F2に限定されない。
さらに、前記垂線は、図3および図4に示した略平行四辺形基板Q1に限られず、第2・第4辺1b、1dの傾き方向がこれらの略平行四辺形基板Q1とは逆向きの略平行四辺形基板、平行四辺形基板、台形基板にも適用される。
ステップ(B)では、任意に選択した垂線に対する、第1辺1aと平行な方向の第2辺1bまたは第4辺1dのずれ寸法を求めて補正幅とし、例えば、垂線F1を選択するとずれ寸法W1が補正幅となり、垂線F2を選択するとずれ寸法W2が補正幅となる。
本発明において、ずれ寸法W2の補正幅が最低限必要な最小補正幅となり、ずれ寸法W1の補正幅が必要十分な最大補正幅となり、ずれ寸法W2はずれ寸法W1の半分である。
第2辺1bの長さをLとすると、補正幅W1はW1=L*sinαの式で求めることができ、補正幅W2はW2=L/2*sin(α)の式で求めることができる。
あるいは、第1辺1aと第3辺1cの間の距離をMとすると、補正幅W1はW1=M*tanαの式で求めることができ、補正幅W2はW2=M/2*tan(α)の式で求めることができる。
ステップ(C)は、次のように行われる。
実施形態1:形成すべき第1および第3非導電性表面領域の幅を第1設定幅として基準幅に設定し、かつ形成すべき第2および第4非導電性表面領域の幅を第2設定幅として基準幅と最大補正幅との和に設定する。
実施形態2:補正幅を最小補正幅に設定すること以外は、実施形態2と同様である。
実施形態3:略平行四辺形の基板における基準となる長辺側の第1辺に隣接する第2・第4辺の傾き方向が実施形態1および2とは逆であるが、ステップ(C)は実施形態1および2と同様である
以下、図面を参照しながら、本発明の薄膜太陽電池の製造方法およびそれによって製造された薄膜太陽電池についてさらに詳しく説明する。なお、図面を用いた説明では、四角形基板を平面的に見たときに、四角形基板の四辺のうち任意に選択した一辺を第1辺として他の辺を反時計回りに順番に第2〜第4辺と呼ぶが、本発明は、第1辺から時計回りに順番に第2〜第4辺となっていると解釈することもできる。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1の薄膜太陽電池を示す平面図であり、図2(A)は図1のA−A線部分断面図であり、図2(B)は図1のB−B線部分断面図である。なお、図1および図2において、図9および図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
この薄膜太陽電池S1は、対向する一対の第1・第3辺1a、1cおよび対向する一対の第2・第4辺1b、1dを有する四角形の透光性絶縁基板Q1(以下、単に「基板Q1」という)と、この基板Q1の表面の外周部を除く領域に透明電極層3、光電変換層4および裏面電極層5が順次積層されてなる薄膜光電変換素子11が複数個互いに電気的に直列接続されたストリングG11とを備え、ストリングG11を含む基板Q1の表面全面が、図示しない樹脂層および保護フィルムで封止された構造を有している。
つまり、この薄膜太陽電池S1の基本構造は図9および図10で説明した従来の薄膜太陽電池と同様であるが、従来と比べて、基板Q1の表面の外周部に形成された非導電性領域の面積は減少し、ストリングG11の面積は増加している。
図1において、ストリングG11中の2点鎖線および実線で囲まれた領域が、従来の薄膜太陽電池におけるストリングG(図9参照)の領域であり、ストリングG11における前記領域からはみ出した部分が面積増加部分である。
この薄膜太陽電池S1の製造工程は、基板Q1の表面全体にストリングG11を形成するまでは従来と同様であり、非導電性表面領域を形成する膜除去工程およびこの工程の前の設定幅決定ステップが従来とは異なる。
実施形態1の場合、設定幅決定ステップにおいて、まず、前記ステップ(A)を行い、基準幅Waを決定する。
また、図3に示すように、ずれ寸法を求める際の任意の一点を、第1辺1aと第2辺1bとの交点または第1辺1aと第4辺1dとの交点として補正幅W1を設定する。
そして、次のステップ(C)において、形成すべき第1および第3非導電性表面領域P11、P13の幅を第1設定幅として前記基準幅Waに設定し、形成すべき第2・第4非導電性表面領域P12、P14の幅を第2設定幅Wとして前記基準幅Waと前記補正幅W1との和に設定する。
膜除去工程では、まず、図5および図6(A)に示すように、表面(一面)にストリングG11が形成された基板Q1を膜除去加工位置に位置決めする。
膜除去加工位置には、例えば、基板Q1を載置するためのターンテーブルTが設置されると共に、基板Q1の一方の長辺の2点に当接する2つの位置決め部材21、22および位置決めした長辺側から見て右側の短辺の中点に当接する1つの位置決め部材23が設置される。
各位置決め部材21〜23は、例えば、床面から垂直方向に伸縮可能に延びる伸縮ロッドとすることができる。
さらに、膜除去加工位置には、基板Q1の位置決めされた長辺に対して平行な左右方向(X方向)および垂直な前後方向(Y方向)に移動可能な膜除去ヘッド部Rを有する膜除去装置が設置される。
膜除去装置は、レーザ加工装置または研磨装置からなる前記膜除去ヘッド部Rと、膜除去ヘッド部RをX方向およびY方向に移動させる図示しない移動機構部とを備える。
レーザ加工装置としては、薄膜光電変換素子11(透明電極層3、光電変換層4および裏面電極層5)を除去できるレーザ照射装置、例えば、YAGレーザの基本波等を照射するものを用いることができる。
研磨装置としては、例えば、小型モータと、この小型モータの回転シャフト先端に固定された車輪形、円錐形等の研磨部材とを備えた構成とすることができる。
移動機構部としては、例えば、位置決め部材21、22側のX軸方向および位置決め部材23側のY軸方向に敷設されたガイドレールおよびモータを動力源としてガイドレールに沿って移動する移動台を有するリニア駆動部と、移動台に膜除去ヘッド部を基板Q1に対して接近離間させる方向に高精度に移動可能に連結する可動連結部(例えば、ボールネジ機構)と、リニア駆動部および可動連結部を予め設定された所定の方向および移動量で移動するように制御する制御部等を備えた構成とすることができる。
この場合、前記制御部からの指令に基づいて、リニア駆動部の移動台および可動連結部における膜除去ヘッド部との連結部分が所定の方向および移動量で移動することにより、膜除去ヘッド部を基板Qの位置決めされた2辺に沿ってX−Y二軸方向に移動させることができる。
さらに、移動台、可動連結部および膜除去ヘッド部を備えたユニットがX軸方向とY軸方向のガイドレールに乗り換えられるようにするか、あるいはX軸方向とY軸方向のガイドレールに個別に前記ユニットを設けることができる。
なお、レーザ加工装置を用いる場合、ガルバノミラーを用いてレーザ照射位置(膜除去位置)を二軸方向に移動可能に構成することもできる。
基板Q1の位置決めに際して、基準となる第1辺1aを位置決め部材21、22に当接させ、かつ第2辺1bを位置決め部材23に当接させる。
次に、前記基準点Oから矢印y1方向へ第1設定幅(基準幅)Waの距離だけ移動した位置から膜除去を開始できるよう、膜除去装置の膜除去ヘッド部Rが基準点O近傍の左右移動初期位置に待機し、図5と図6(B)に示すように、膜除去ヘッド部Rがx1方向に移動しながら膜除去を行う。この際、x1方向への1回の移動だけで第1設定幅Wa分の膜除去分が完了しない場合は、膜除去ヘッド部Rをx1方向とx2方向に往復移動させながらy2方向へも段階的に移動させて第1辺1aの端面まで完全に膜除去を行う。
このようにして、基板Q1の第1辺1aに沿って第1設定幅Waの第1非導電性表面領域P11の形成を完了する。
第1非導電性表面領域P11の第1設定幅Waは一定でありかつ基準幅と等しいため、所定の絶縁耐電圧性が確保されている。
次に、図5と図6(C)に示すように、基準点Oからx1方向へ設定幅Wの距離だけ移動した位置から膜除去を開始できるよう、膜除去装置の膜除去ヘッド部Rが基準点O近傍の前後移動初期位置に待機し、膜除去ヘッド部Rがy1方向に移動しながら膜除去を行う。この際、y1方向への1回の移動だけで設定幅W分の膜除去分が完了しない場合は、膜除去ヘッド部Rをy1方向とy2方向に往復移動させながらx2方向へも段階的に移動させて第2辺1bの端面まで完全に膜除去を行う。
このようにして、基板Q1の第2辺1bに沿って第2非導電性表面領域P2の形成を完了する。
このとき、基板Q1の第1辺1aと第2辺1bとの交点位置は基準点Oよりも左側にずれており、かつ第2辺1bは交点位置からy1方向へ向うにつれて左に傾いているため、第2非導電性表面領域P12の幅は一定ではない。つまり、第2非導電性表面領域P12の幅は、基準点O側では第2設定幅Wよりも狭く、基準点Oからy1方向に遠ざかるにつれて第2設定幅Wと一致し、さらに遠ざかると第2設定幅Wよりも広がっている。
このように、第2非導電性表面領域P12の幅は一定ではないが、最小幅は基準幅よりも広いため、所定の絶縁耐電圧性は確保されている。
次に、図5と図6(D)に示すように、位置決め部材21〜23を基板Q1の下面よりも下に下降させ、ターンテーブルTと共に基板Q1を180度回転させ、位置決め部材21〜23を基板Q1の下面よりも上に上昇させ、第3辺1cおよび第4辺1dを位置決め部材21〜23に当接させて位置決めする。
次に、図6(E)に示すように、第1非導電性表面領域P11を形成した手順と同様にして、第3辺1cに沿って第1設定幅Waの第3非導電性表面領域P13を形成し、続いて、図6(F)に示すように、第2非導電性表面領域P12を形成した手順と同様にして、第4辺1dに沿って第4非導電性表面領域P14を形成する。
第3非導電性表面領域P13の幅は、所定の絶縁耐電圧性が確保された一定の第1設定幅(基準幅)Waである。
第4非導電性表面領域P14の幅は、基準点O側では第2設定幅Wよりも狭く、基準点OからY方向に遠ざかるにつれて第2設定幅Wと一致し、さらに遠ざかると第2設定幅Wよりも広がっているが、最小幅は基準幅よりも広いため所定の絶縁耐電圧性は確保されている。
このようにして、基板Q1の外周部全周に沿って、所定の絶縁耐電圧性を確保するための第1〜第4非導電性表面領域P11〜P14の形成を完了する。
この薄膜太陽電池S1は、平行精度が高い第1・第3辺1a、1cに沿って形成された第1・第3非導電性表面領域P11、P13の幅が、図20で示した従来の薄膜太陽電池の第1・第3非導電性表面領域P1、P3の幅よりも補正幅W1分狭いため(図3参照)、ストリングG11の面積もその分増加している。
また、実施形態1では、図1に示すように、第1辺1aに対して第2・第4辺1b、1dが右に傾いた略平行四辺形基板Q1を用いた場合を例示したが、膜除去加工位置に順次搬送される基板の第2・第4辺の傾き方向が基板Q1と同じであるとは限らない。
しかしながら、実施形態1では、第2・第4辺1b、1dの傾きに対して最大補正幅W1(図3参照)を考慮しているため、第2・第4辺の傾き方向が基板Q1とは逆方向の基板にも対応できている。なお、これについて詳しくは後述の実施形態3で説明する。
さらに、最大補正幅W1(図3参照)を考慮しているため、一辺を位置決めする位置決め部材23の位置はその一辺の中点と当接する位置には限定されず、その一辺の中点から基準点O側の部分または中点から基準点Oとは反対側の部分に当接する位置でもよい。
(実施形態2)
図7は本発明の実施形態2の薄膜太陽電池を示す平面図である。なお、図7において、図1中の要素と同様の要素については同一の符号を付している。
実施形態2の薄膜太陽電池S2は、第2・第4非導電性表面領域P21、P24の幅およびそれらの形成方法が実施形態1と異なり、それら以外は実施形態1と同様である。
以下、実施形態2の実施形態1とは異なる点を主に説明する。
実施形態1の設定幅決定ステップでは、形成すべき第2・第4非導電性表面領域P12、P14の幅を第2設定幅W(=基準幅+補正幅W1)に設定し、その第2設定幅Wに含まれる補正幅W1を最大補正幅に設定した(図1、図3参照)。
これに対し、実施形態2の設定幅決定ステップでは、形成すべき第2・第4非導電性表面領域P12、P14の第2設定幅Wbは基準幅と補正幅W2との和であって、補正幅W2は前記補正幅W1の半分の最小補正幅に設定されている(図4、図7参照)。
したがって、実施形態2の薄膜太陽電池S2の第2・第4非導電性表面領域P21、P24の幅は、実施形態1のそれらよりも狭くなっており、その分ストリングG21の面積も増加している。
なお、実際に形成された第2・第4非導電性表面領域P12、P14の最小幅は、第2設定幅Wbよりも狭いが、基準幅よりも広いため所定の絶縁耐電圧性は確保されている。
実施形態2の薄膜太陽電池S2の製造方法は、基本的に実施形態1と同様である。但し、基板Q1の第2辺1bに沿ったストリング部分を第2設定幅Wbで除去するよう膜除去装置の膜除去ヘッド部を移動させて第2非導電性表面領域P21を形成し(図5、図6(C)参照)、基板Q1の第4辺1dに沿ったストリング部分を第2設定幅Wbで除去するよう膜除去装置の膜除去ヘッド部を移動させて第4非導電性表面領域P24を形成する(図5、図6(F)参照)。
実施形態2でも、図7に示すように、第1辺1aに対して第2・第4辺1b、1dが右に傾いた略平行四辺形基板Q1を用いた場合を例示したが、膜除去加工位置に順次搬送される基板の第2・第4辺の傾き方向が基板Q1と同じであるとは限らない。
しかしながら、実施形態2では、第2・第4辺1b、1dの傾きに対して最小補正幅W2(図4参照)を考慮しているため、第2・第4辺の傾き方向が基板Q1とは逆方向の基板にも対応できている。ただし、実施形態2の場合、一辺を位置決めする位置決め部材23の位置はその一辺の中点から基準点O側の部分に限定される。なお、これについて詳しくは後述の実施形態3で説明する。
(実施形態3)
図8(A)〜(F)は本発明の実施形態3の薄膜太陽電池の製造工程における膜除去工程の手順を示す説明図である。なお、図8において、図6中の要素と同様の要素については同一の符号を付している。
実施形態1および2では、基準となる長辺側の第1辺1aと右に隣接する第2辺1bとのなす角度θ1が90度より大きく、かつ第1辺1aと左に隣接する第4辺1dとのなす角度θ2が90度より小さい略平行四辺形基板Q1であった場合の膜除去工程を説明した。
これに対し、実施形態3では、基準となる長辺側の第1辺1aと右に隣接する第2辺1bとのなす角度θ1が90度より小さく、かつ第1辺1aと左に隣接する第4辺1dとのなす角度θ2が90度より大きい略平行四辺形基板Q2である場合の膜除去工程を説明する。
実施形態3の場合も、設定幅決定ステップのステップ(C)にて、形成すべき第1および第3非導電性表面領域の幅を、基準幅である第1設定幅Waに設定し、かつ形成すべき第2および第4非導電性表面領域の幅を、基準幅と補正幅の和である第2設定幅Wcに設定する。このときの補正幅とは、実施形態1での最大補正幅W1(図3参照)または実施形態2での最小補正幅W2(図4参照)である。
図8(A)は、実施形態1および2と同様の膜除去加工位置において、基板Q2の第1辺31aを位置決め部材21、22に当接させ、かつ第2辺31bを位置決め部材23に当接させて位置決めした状態を示している。
このとき、第2辺31bは第1辺31aから遠ざかるにつれて左に傾いているため、第1辺31a上に基準点Oが位置することになる。
次に、基準点Oから矢印y1方向へ第1設定幅(基準幅)Waの距離だけ移動した位置から膜除去を開始できるよう、膜除去装置の膜除去ヘッド部Rが基準点O近傍の左右移動初期位置に待機し、膜除去ヘッド部がX方向に移動しながら膜除去を行い、第1辺1aに沿って第1設定幅Waの第1非導電性表面領域P31の形成を完了する(図8(B)参照)。
第1非導電性表面領域P31の第1設定幅Waは一定でありかつ基準幅と等しいため、所定の絶縁耐電圧性が確保されている。
次に、基準点Oからx1方向へ設定幅Wcの距離だけ移動した位置から膜除去を開始できるよう、膜除去装置の膜除去ヘッド部が基準点O近傍の前後移動初期位置に待機し、膜除去ヘッド部がY方向に移動しながら膜除去を行い、第2辺1bに沿って第2非導電性表面領域P2の形成を完了する(図8(C)参照)。
このとき、基板Q2の第1辺31aと第2辺31bとの交点位置は基準点Oよりも右側にずれており、かつ第2辺31bは交点位置からy1方向へ向うにつれて左に傾いているため、第2非導電性表面領域P32の幅は一定ではない。つまり、第2非導電性表面領域P32の幅は、基準点O側では第2設定幅Wcよりも広く、基準点Oからy1方向に遠ざかるにつれて第2設定幅Wcと一致し、さらに遠ざかると第2設定幅Wcよりも狭くなっている。
このように、第2非導電性表面領域P32の幅は一定ではないが、最小幅は基準幅よりも広いため、所定の絶縁耐電圧性は確保されている。
次に、図8(D)に示すように、位置決め部材21〜23を基板Q2の下面よりも下に下降させて基板Q2を180度回転させ、位置決め部材21〜23を基板Q2の下面よりも上に上昇させ、第3辺31cおよび第4辺31dを位置決め部材21〜23に当接させて位置決めする。
次に、図8(E)に示すように、第1非導電性表面領域P31を形成した手順と同様にして、第3辺31cに沿って第1設定幅Waの第3非導電性表面領域P33を形成し、続いて、図8(F)に示すように、第2非導電性表面領域P32を形成した手順と同様にして、第4辺31dに沿って第4非導電性表面領域P34を形成する。
第3非導電性表面領域P33の幅は、所定の絶縁耐電圧性が確保された一定の第1設定幅(基準幅)Waである。
第4非導電性表面領域P34の幅は、基準点O側では第2設定幅Wcよりも広く、基準点OからY方向に遠ざかるにつれて第2設定幅Wcと一致し、さらに遠ざかると第2設定幅Wcよりも狭くなっているが、最小幅は基準幅よりも広いため所定の絶縁耐電圧性は確保されている。
このようにして、基板Q2の外周部全周に沿って、所定の絶縁耐電圧性を確保するための第1〜第4非導電性表面領域P31〜P34の形成を完了する。
実施形態3の薄膜太陽電池も、実施形態1および2の薄膜太陽電池と同様に発電面積が増加している。
(実施例)
図9は本発明の実施例の薄膜太陽電池を示す平面図である。
図9に示すように、透光性絶縁基板Q1として、ガラス基板納入仕様として、外形基準サイズが幅1000mm×長さ1400mmで、外形基板公差±1mm、面取り幅(R面取り実施)が最大1.5mm以下、直角度90±0.114591406°範囲(即ちtanα≦2、Wα=2mm、1/500mm:垂直方向に500mm進むとその直交方向に1mmずれることを意味する)、形状は平行四辺形(長さ方向が平行)であるガラス基板を用意した。なお、このガラス基板は外周に面取り幅WMの面取り部を有している。
以下、システム電圧1000Vに対応する薄膜太陽電池を作製する場合の非導電性表面領域P11、P12、P13、P14の幅の設計方法について説明する。
図9において、一点鎖線は理想状態にある基板の外郭線を示し、実線は用意した基板Q1の外郭線を示している。
第1非導電性表面領域P11の設定幅は10.2mm(基準幅10.2mm=規格幅8.4mm+面取り幅1.5mm+寸法公差0mm+マージン幅0.3mm、補正幅0mm)、第2非導電性表面領域P12の設定幅は11.2mm(基準幅10.2mm=規格幅8.4mm+面取り幅1.5mm+寸法公差0mm+マージン幅0.3mm、補正幅1mm)、第3非導電性表面領域P13の設定幅は11.2mm(基準幅10.2mm=規格幅8.4mm+面取り幅1.5mm+寸法公差1mm+マージン幅0.3mm、補正幅0mm)、第4非導電性表面領域P14の設定幅は12.2mm(基準幅11.2mm=規格幅8.4mm+面取り幅1.5mm+寸法公差1mm+マージン幅0.3mm、補正幅1mm)で設計した。
図10(A)および(B)〜図18(A)および(B)は図9で示した薄膜太陽電池の製造工程を説明する工程図である。なお、図10(A)〜図18(A)は図9中のA1−A2線断面図であり、図10(B)〜図18(B)は図9中のB1−B2線断面図である。
図10の模式的断面図に示すように、まず、熱CVD法で、透明電極層3である酸化錫(SnO2)を膜厚700nmで基板Q1の表面に形成した。この際、面取り部には導電性の膜である酸化錫が成膜されている。
なお、上記基準幅の設計では面取り幅WMが考慮されているが、例えば、透明電極層3を成膜時にマスクを用いて成膜し、且つ、以降の工程において、面取り部に導電性の膜が成膜されなければ、基準幅の設計において面取り部を考慮する必要性はなくなる。
これ以降に示す図面において、模式図では便宜上、面取り部を垂直に表現し、かつ面取り部に堆積した膜の表記は省略する。
次に、得られた基板Q1に対して純水を用いて超音波洗浄を行なった後、図11(A)および(B)の模式的断面図に示すように、基板Q1側からYAGレーザ光の基本波を長手方向に走査して照射することによって、透明導電層3をストライプ状に除去して、図11(A)および(B)に示すように、複数本の第1分離溝6を形成した。
このとき、図11(B)に示すように基板Q1の第1辺1a(図9参照)と平行な第1分離溝6を91本すると共に、図11(A)に示すように後工程でのレーザアライメントに用いる2本の第1分離溝6を基板Q1の両端から8mmの位置に第1辺1aと直交する方向に形成した。各第1分離溝6の幅は0.06mmであり、隣接する2本の第1分離溝6、6間の距離WP6は10.735mmである。
なお、酸化錫(SnO2)を除去するレーザとしては、ファイバーレーザやYVO4レーザ光の基本波を用いてもよい。
得られた基板Q1に対して純水により超音波洗浄を行なった後、図12(A)および(B)の模式的断面図に示すように、第1分離溝6が形成された透明電極層3上に光電変換層4をプラズマCVD法を用いて形成した。
この際、透明電極層3側から、アモルファスシリコン薄膜からなるp層(膜厚20nm)、i層(膜厚260nm)およびn層(膜厚20nm)をこの順に積層したトップセル(第1光電変換層)と、トップセル上に、微結晶シリコン薄膜からなるp層(膜厚20nm)、i層(膜厚2000nm)およびn層(膜厚30nm)をこの順に積層したボトムセル(第2光電変換層)とを成膜した。
ここで、光電変換層4としては、上記の他に、例えば、透明電極層3側から、アモルファスシリコン薄膜からなるp層、i層およびn層をこの順に積層したトップセル(第1光電変換層)と、トップセル上に、アモルファスシリコン薄膜からなるp層、i層およびn層をこの順に積層したミドルセル(第2光電変換層)と、ミドルセル上に、微結晶シリコン薄膜からなるp層、i層およびn層をこの順に積層したボトムセル(第3光電変換層)とを、例えばプラズマCVD法により積層してもよい。なお、光電変換層の数をこれ以上とすることもできる。
第1光電変換層から第3光電変換層の各光電変換層は、全て同種のシリコン系半導体からなってもよく、互いに異なる種類のシリコン系半導体からなってもよい。
第1光電変換層から第3光電変換層の各光電変換層は、それぞれ、p型半導体層、i型半導体層及びn型半導体層を含んでおり、各半導体層は、シリコン系半導体からなってもよい。光電変換層に含まれる各半導体層は、全て同種のシリコン系半導体からなってもよく、互いに異なる種類のシリコン系半導体からなってもよい。例えば、p型半導体層とi型半導体層を非晶質シリコンで形成し、n型半導体層を微結晶シリコンで形成してもよい。また、例えば、p型半導体層とn型半導体層をシリコンカーバイド又はシリコンゲルマニウムで形成し、i型半導体層をシリコンで形成してもよい。
また、p型、i型及びn型の各半導体層は、1層構造であっても複数層構造であってもよい。複数層構造である場合は、各層は、互いに異なる種類のシリコン系半導体からなってもよい。
なお、本明細書において、「非晶質シリコン」は「水素化非晶質シリコン」を含む概念であり、「微結晶シリコン」は「水素化微結晶シリコン」を含む概念である。
続いて、図13(A)および(B)の模式的断面図に示すように、基板Q1側から、YAGレーザ光の第2高調波(波長:532nm)を第1分離溝6の長手方向に走査し照射することによって、光電変換層4の一部をストライプ状に除去して、コンタクトライン7を幅0.06mmで90本形成した。
隣接する2本のコンタクトライン7、7間の距離WP7は等間隔の10.735mmであり、第1分離溝6とコンタクトライン7のラインスペース間は、0.07mmである。なお、光電変換層4の除去には、レーザ光として、YVO4レーザ光の第2高調波(波長:532nm)を用いても構わない。
次に、図14(A)および(B)の模式的断面図に示すように、コンタクトライン7が形成された光電変換層4を覆うように裏面電極層5をスパッタリング法により、膜厚50nmの酸化亜鉛(ZnO)と膜厚150nmの銀(Ag)をこの順に形成した。
なお、裏面電極層5の形成方法としては、上記以外に、例えば従来公知の蒸着法またはイオンプレーティング法などを用いてもよい。
ここで、裏面電極層5としては、ZnOとAgの積層膜の他に、例えばAgの単層、Al(アルミニウム)の単層、またはこれらの積層膜などの導電性を有する層を用いることができる。
また、裏面電極層5は、光電変換層4側の表面に透明導電膜を有していてもよい。透明導電膜としては、例えば、SnO2膜、ITO膜、ZnO膜、若しくはこれらの膜に微量の不純物を添加した膜の単層、またはこれらを複数重ね合わせた積層膜などが挙げられる。裏面電極層が透明導電膜を有していることは、薄膜太陽電池の変換効率を向上させる観点から好ましい。
透明導電膜が複数層から構成される場合には、すべての層が同一の材料から形成されていてもよく、少なくとも1層が他と異なる材料から形成されていてもよい。
次いで、図15(A)および(B)の模式的断面図に示すように、透光性絶縁基板Q1側からYAGレーザ光の第2高調波(波長:532nm)を第1分離溝6の長手方向に走査して照射することによって、光電変換層4および裏面電極層5の一部をストライプ状に除去し、幅0.06mmの第2分離溝8を90本形成した。これにより、複数の薄膜光電変換素子11が電気的に直列接続されたストリングを形成した。
隣接する2本の第2分離溝8、8間の距離WP8は等間隔の10.735mmであり、コンタクトライン7と第2分離溝8のラインスペース間は0.07mmである。
第2分離溝8の形成においては、透明電極層3へのダメージを抑え、かつ第2分離溝8の形成後の裏面電極層5のバリの発生を抑制することが可能な加工条件を選択することが好ましい。
なお、光電変換層4および裏面電極層5を除去するレーザ光としては、YVO4レーザ光の第2高調波(波長:532nm)を用いても構わない。
次いで、図9で示すように、膜除去加工位置に基板Q1を搬送し、基板Q1の第1辺1aの2点を位置決め部材200Aに当接させ、かつ第2辺1bの中点を位置決め部材200Bに当接させて、設計基準と同じように基板Q1を位置決めする。
そして、図16(A)および(B)の模式的断面図に示すように、加工幅WP11が10.2mmの第1非導電性表面領域P11と、加工幅WP12が11.2mmの第2非導電性表面領域P12と、加工幅WP13が11.2mmの第3非導電性表面領域P13と、加工幅WP14が12.2mの第4非導電性表面領域P14を設計値通りに、基板Q1の外周部の透明電極層3、半導体光電変換層4および裏面電極層5を除去する為に、基板Q1側からYAGレーザ光の基本波(レーザ光の照射幅:650μm)を移動させながら照射することにより、レーザ加工を行った。
これにより、直列接続方向の位置決め基準側(以下、基準側)と位置決め反基準側(以下、反基準側)の薄膜光電変換素子11が取り出し電極として形成され、基準側の取り出し電極の幅WD1は6.4mmであり、反基準側の取り出し電極の幅WD2は6.05mmである。
次いで、加工端での透明電極層3の再付着等によるリークを無くす為に、図17(A)の模式的断面図に示すように、短辺方向の透明電極層3のみが幅WTとして0.2mm突出するように、基板Q1側からYAGレーザ光の第2高調波(波長:532nm)を照射して光電変換層4および裏面電極層5を除去した。
この際、透明電極層3へのダメージを最小限に抑え、形成後の裏面電極層5のバリの発生を抑制することが可能な加工条件を選択することが好ましい。
なお、光電変換層4および裏面電極層5を除去するレーザ光としては、YVO4レーザ光の第2高調波(波長:532nm)を用いても構わない。
その後、逆バイアス処理装置の正負両極端子を得られた薄膜太陽電池の隣接したセルの裏面電極層5に各々接触させて逆電圧を印加することにより、各薄膜光電変換素子11内のリークを修復した。
次に、第1〜第4非導電性表面領域P11、P12、P13、P14の絶縁耐電圧性を評価するために、絶縁耐圧試験装置を用いて6000Vの電圧を印加することにより検査を行い、絶縁耐圧性に問題の無いことを確認した。絶縁耐圧性の合格基準として、JISのC8992の規定により、漏れ電流50μA未満とした。この際、絶縁耐圧試験装置の正負両極端子を薄膜太陽電池の取り出し電極と基板周辺部に接触させて電圧を印加した。この際、基板周辺部は、端子が全周辺部に接触するようにした。
続いて、図17(B)に示すように、直列接続方向の上流と下流の裏面電極層5の表面上にそれぞれ、銀ペーストなどの導電性ペーストを介して電流取り出し用電極10を形成した。
その後、図18(A)および(B)の模式的断面図に示すように、電極10を形成した後の裏面電極層5の表面上に、透明なEVA(エチレンビニルアセテート)からなる透明接着材20を設置し、その上に、アルミニウムの両面にPETを積層した積層フィルムからなる裏面封止材21設置した後、真空ラミネート装置によって裏面封止材21と絶縁基板Q1とを接着した。
その後、得られた薄膜太陽電池の裏面封止材21に端子ボックスを接着し、端子ボックス内をシリコーン樹脂で充填し、アルミニウムフレームを取り付けることによって、薄膜太陽電池を完成させた。
フレームと薄膜太陽電池の電極10との間に6000Vを印加し、絶縁耐電圧性の最終試験を行った結果、漏れ電流50μA未満であったため、合格であった。
なお、フレームを取り付けないフレームレスタイプの場合には、例えば、薄膜太陽電池の外周縁の端面に外部電極を接触させて、その外部電極と薄膜太陽電池の電極との間に所定の電圧を印加することにより、絶縁耐電圧性の最終試験を行うことができる。
最後に、ソーラーシミュレーター装置にてAM1.5、放射照度100mW/cm2の条件で薄膜太陽電池の出力を測定し、その結果を表1に示した。
(比較例)
次の事項以外は実施例と同様にして比較例の薄膜太陽電池を作製した。
設計において、最大になる第4非導電性表面領域P14の設定幅WP14の13.2mm(基準幅11.2mm=規格幅8.4mm+面取り幅1.5mm+寸法公差1mm+マージン幅0.3mm、補正幅2mm(辺1bの基準を基板端でとった場合))に、第1非導電性表面領域P11の設定幅WP11、第2非導電性表面領域P12の設定幅WP12および第3非導電性表面領域P13の設定幅WP13を合わせた。
また、取り出し電極10の電極エリアがほぼ同じになるように、隣接する2本の第1分離溝6、6間の距離WP6、隣接する2本のコンタクトライン7、7間の距離WP7および隣接する2本の第2分離溝8、8間の距離WP8をそれぞれ10.68mmとした。
また、下流側の取り出し電極の幅WD1を6.4mmとし、上流側の取り出し電極の幅WD2を6.00mmとした。
(発電面積の増加分による特性向上の予想割合D)
実施例の発電面積AZ
(10.735−0.32)×{1400−(12.2+0.2)−(11.2+0.2)}=14333.123mm2
比較例の発電面積AH
(10.680−0.32)×{1400−(13.2+0.2)−(13.2+0.2)}=14226.352mm2
実施例の発電面積AZは比較例の発電面積AHよりも増加しており、実施例は発電面積AZの増加分、比較例よりも特性が向上していると予想された。
そして、比較例に対する実施例の特性向上の予想割合Dを次の式から求めた。
特性向上の予想割合D=(AZ*100/AH)−100=0.75%
Figure 0005244842
表1の結果から、実施例の出力は、比較例の出力よりも、発電面積の増加予想割合と同程度上がっていることを確認できた。
1a、31a 第1辺
1b、31b 第2辺
1c、31c 第3辺
1d、31d 第4辺
3 透明電極膜
4 光電変換膜
5 対向電極膜
11 薄膜光電変換素子
F1、F2 垂線
O 基準点
P11、P21、P31 第1非導電性表面領域
P12、P22、P32 第2非導電性表面領域
P13、P23、P33 第3非導電性表面領域
P14、P24、P34 第4非導電性表面領域
Q1、Q2 透光性四角形基板
R 膜除去ヘッド部
S1、S2 薄膜太陽電池
W1 最大補正幅
W2 最小補正幅
Wa 第1設定幅
Wb、Wc 第2設定幅

Claims (8)

  1. 相互に反対側に位置する一対の第1辺および第3辺と、相互に反対側に位置すると共に基準となる第1辺に対して少なくとも一方が非垂直な一対の第2辺および第4辺とを有する透光性四角形基板の表面に設けられた透明電極膜に、光電変換膜と対向電極膜とをこの順に積層して薄膜光電変換素子を形成する成膜工程と、
    膜除去装置を用いて、前記四角形基板の第1、第2、第3および第4辺に沿って形成されている前記薄膜光電変換素子部分を、設定幅決定ステップによって予め決定した設定幅で除去して、第1、第2、第3および第4非導電性表面領域を形成する膜除去工程とを含み、
    前記設定幅決定ステップが、
    前記四角形基板の隣接する2辺の間の角度が90度であると仮定したときの各辺に沿って形成すべき前記非導電性表面領域の基準幅を求めるステップ(A)と、
    前記四角形基板の前記基準となる第1辺に隣接する第2・第4辺のずれ角度が最大公差であると仮定したときに、第2辺または第4辺の任意の一点を通りかつ第1辺またはその延長線に垂直な垂線に対する、第1辺と平行な方向の第2辺または第4辺のずれ寸法を求めて補正幅とするステップ(B)と、
    形成すべき第1および第3非導電性表面領域の幅を第1設定幅として前記基準幅に設定し、形成すべき第2および第4非導電性表面領域の幅を第2設定幅として前記基準幅と前記補正幅との和に設定するステップ(C)とを含むことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  2. 前記ずれ寸法を求める際の前記任意の一点を、第1辺と第2辺との交点または第3辺と第4辺との交点として前記補正幅を設定し、
    前記膜除去工程が、第1辺の任意の2点および第2辺の任意の1点を位置決めし、第1非導電性表面領域を形成し、かつ第2非導電性表面領域を形成した後、前記四角形基板を基板面垂直線を軸に180度回転させて第3辺の任意の2点および第4辺の任意の1点を位置決めし、第3非導電性表面領域を形成し、かつ第4非導電性表面領域を形成する請求項1に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  3. 前記ずれ寸法を求める際の前記任意の一点を、第2辺または第4辺の中点として前記補正幅を設定し、
    前記膜除去工程が、第1辺の任意の2点および第2辺の中点を位置決めし、第1非導電性表面領域を形成し、かつ第2非導電性表面領域を形成した後、前記四角形基板を基板面垂直線を軸に180度回転させて第3辺の任意の2点および第4辺の中点を位置決めし、第3非導電性表面領域を形成し、かつ第4非導電性表面領域を形成する請求項1に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  4. 前記透光性四角形基板の一対の第2・第4辺の平行精度が一対の第1・第3辺の平行精度よりも低い請求項1〜3のいずれか1つに記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  5. 前記膜除去装置が、前記薄膜光電変換素子部分を除去するための膜除去ヘッド部と、該膜除去ヘッド部膜除去位置を二軸方向に移動させる移動機構部とを備える請求項1〜4のいずれか1つに記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  6. 前記膜除去ヘッド部が、レーザ加工装置または研磨装置である請求項5に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の薄膜太陽電池の製造方法によって製造された薄膜太陽電池であって、透光性四角形基板の表面に透明電極膜と光電変換膜と対向電極膜とがこの順に積層してなる薄膜光電変換素子と、所定の絶縁耐電圧性を得るために前記四角形基板の外周部の前記薄膜光電変換素子部分を除去して形成された前記第1、第2、第3および第4非導電性表面領域とを備え、第2または第4非導電性表面領域の最小幅が、第1および第2非導電性表面領域の幅よりも狭い薄膜太陽電池。
  8. 複数個の前記薄膜光電変換素子を備え、前記複数個の薄膜光電変換素子が互いに電気的に直列接続された請求項7に記載の薄膜太陽電池。
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