JP5244147B2 - キャビンの防振支持装置 - Google Patents
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Description
また、支持ブラケットに固着されて支持体を取り付ける構造として、特許文献2に開示されているように、分離可能な上下ブラケットで弾性体を挟持固定するように構成された技術がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにしたキャビンの防振支持装置を提供することを目的とする。
第1に、車体Tに固定された支持ブラケット2に支持体3を介してキャビンKの前下部の水平軸4を支持しており、
前記支持体3は、支持ブラケット2に取り付けるためのホルダ5と、このホルダ5と支持ブラケット2とによって保持される板金製の保形板6と、この保形板6内に配置されていて上下面及び前後面の内の少なくとも上面と前後面とが包囲される弾性体7と、この弾性体7内に配置されていて前記水平軸4に嵌合する円筒8とを有しており、
前記保形板6と弾性体7とは固着されており、保形板6を円筒8に近づけて弾性体7を圧縮した状態で前記ホルダ5を支持ブラケット2に取り付けており、
前記キャビンKの左右各前下部に一対の支持壁9を設け、この一対の支持壁9とその間に配置される前記支持体3の円筒8とに前記水平軸4を貫通しており、前記弾性体7の両側面に円筒8の端面より突出していて各支持壁9に接当可能な突出部7aを設けていることを特徴とする。
前記支持体3は、支持ブラケット2に取り付けるためのホルダ5と、このホルダ5と支持ブラケット2とによって保持される板金製の保形板6と、この保形板6内に配置されていて上下面及び前後面の内の少なくとも上面と前後面とが包囲される弾性体7と、この弾性体7内に配置されていて前記水平軸4に嵌合する円筒8とを有しており、
前記保形板6と弾性体7とは固着されており、保形板6を円筒8に近づけて弾性体7を圧縮した状態で前記ホルダ5を支持ブラケット2に取り付けており、
前記ホルダ5は、保形板6に上方から嵌合する側面視コ字形状の嵌合部5aと、嵌合部5aの一端から水平方向に屈曲していて支持ブラケット2の上面に固定される上面固定部5bと、嵌合部5aの他端から下方へ延長していて支持ブラケット2の垂直面に固定される固定部5cとを形成していることを特徴とする。
前記支持体3は、支持ブラケット2に取り付けるためのホルダ5と、このホルダ5と支持ブラケット2とによって保持される板金製の保形板6と、この保形板6内に配置されていてから上下面と前後面とが包囲される弾性体7と、この弾性体7内に配置されていて前記水平軸4に嵌合する円筒8とを有しており、
前記保形板6と弾性体7とは固着されており、保形板6を円筒8に近づけて弾性体7を圧縮した状態で前記ホルダ5を支持ブラケット2に取り付けており、
前記保形板6を上下2部材6A、6Bで側面視四角形に形成し、下保形板6Bの下面を支持ブラケット2に載置し、上保形板6Aの上面及び前後面と下保形板6Bの前後面とにホルダ5の側面視コ字形状の嵌合部5aを嵌合し、このホルダ5を上方から支持ブラケット2に近づけながら支持ブラケット2に固定していることを特徴とする。
第4に、前記ホルダ5は、保形板6に上方から嵌合する側面視コ字形状の嵌合部5aと、嵌合部5aの一端から水平方向に屈曲していて支持ブラケット2の上面に固定される上面固定部5bと、嵌合部5aの他端から下方へ延長していて支持ブラケット2の垂直面に固定される固定部5cとを形成していることを特徴とする。
第5に、前記弾性体7は円筒8の上下でかつ円筒8から径外方向に離れた位置に変形可能な空間部7bを形成していることを特徴とする。
支持体3は、板金製の保形板6内に弾性体7が固定され、この弾性体7内に水平軸4に嵌合する円筒8が設けられており、弾性体7は保形板6と円筒8との間で保形され、ホルダ5を支持ブラケット2に取り付けることによって、保形板6が円筒8に近づいて弾性体7が圧縮されている。
キャビンKの左右各前下部に左右一対の支持壁9を設け、その間に支持体3を配置し、それらに水平軸4を貫通しており、前記弾性体7の両側面には支持壁9に接当可能な突出部7aを設けており、弾性体7は水平軸4及びホルダ5等に対して左右方向位置が常に適正になっている。
前記保形板6を上下保形板6A、6Bで形成して弾性体7を上下から包囲すると、弾性体7の保形機能を発揮するとともに、ホルダ5への取り付けも容易にでき、上下保形板6A、6Bは円筒8に対して近づく方向に移動することにより、弾性体7を圧縮することができる。
図7〜9において、トラクタの車体Tに前後防振支持装置1、11を介して搭載されたキャビンKを示している。このキャビンKは、左右一対の前支柱12と、左右一対の後支柱13と、左右前支柱12の上端間、左右後支柱13の上端間及び前後支柱12、13の上端間を連結する上枠14と、左右前支柱12の下端間、左右後支柱13の下端間及び前後支柱12、13の下端間を連結する下枠15とを有して骨格枠が形成されている。
また、図示していないが、左右前支柱12間にはフロントガラスが、左右後支柱13間にはリアガラスがそれぞれ嵌め込まれ、前後支柱12、13には乗降口23が形成されていて、左右後支柱13には乗降口23を開閉するドアが枢支されている。
前記前防振支持装置1は、車体Tの前後中途部の側面に支持ブラケット2が左右外方突出状に固定されており、この支持ブラケット2に前後・上下の振動を吸収する支持体3を介してキャビンKの前部下面を受持している。
図1〜6において、前防振支持装置1の前記支持体3は、支持ブラケット2に取り付けるためのホルダ5と、このホルダ5と支持ブラケット2とによって保持される板金製の保形板6と、この保形板6内に配置されていて4方向から包囲される弾性体(マウントゴム)7と、この弾性体7内に配置されていて前記水平軸4に嵌合する円筒8とを有している。
前記保形板6、弾性体7及び円筒8によってホルダ5と独立構成された弾支具Dが形成されており、この弾支具Dは支持ブラケット2の上面とホルダ5の嵌合部5aとの協同によって挟持固定されている。
前記弾性体7内には円筒8の上下少なくとも一方側に空間部7bを形成している。この空間部7bは弾性体7の左右両端間にわたって貫通状に形成され、圧縮変形可能な空隙であって、支持ブラケット2から水平軸4へ伝播される振動を空間変形により減衰するものである。
弾性体7は水平軸方向の幅が円筒8より短いが、その左右各側面の前後上部には一対の突出部7aが左右外方へ突出されている。この突出部7aの先端は円筒8の端面と同一位置又は円筒8の端面より突出しており、少なくとも弾性体7が水平軸4から荷重を受けて弾性変形したとき、円筒8の端面より突出して支持壁9に接当可能である。この突出部7aの接当によって、保形板6及び円筒8が支持壁9と当接するのを回避できる。
前記弾支具Dは支持ブラケット2に取り付ける前のフリー状態のとき、弾性体7は圧縮されていないので、上下保形板6A、6Bは図6に示すように分離しており、前後凹部7cが上下保形板6A、6Bの遠近移動を可能にしており、上下保形板6A、6Bを円筒8に対して近づけることにより弾性体7を圧縮することができる。
また、ホルダ5の嵌合部5aのコ字形状部分の上下寸法は、フリー状態の弾支具Dの上下寸法より小さくなっており、嵌合部5aに弾支具Dを挿入した状態でホルダ5の上面固定部5bを支持ブラケット2の上面にボルトで固定していくと、上下保形板6A、6Bが円筒8に近移動して弾性体7を圧縮し、その状態で支持ブラケット2に支持体3が固定される。
図10は支持体3の変形例を示している。
保形板6は、上保形板6Aが弾性体7の上部に適合嵌合する略門型(コ字形状)に形成され、下保形板6Bは弾性体7の下面と支持ブラケット2の上面に対面する平板であり、弾性体7の支持凸部7eを支持可能であるとともに、支持ブラケット2の前面側上面のR面取り部分に弾性体7が侵入するのを防止している。
この変形例の支持体3においても、円筒8を水平軸4に嵌合して、キャビンKの荷重を支持体3で支持すると、車体T側からキャビンKに伝播される振動は、弾性体7自体の弾性変形、上側空間部7b及び下面側空間部7dの変形によって減衰される。
例えば、キャビンの防振支持装置1はバックホー等の旋回作業機に適用してもよく、保形板6は弾性体7の上面と前後側面とを覆い、支持ブラケット2に接する下面を覆わないコ字形状であってもよい。
弾性体7の空間部7bは、弾性体7を貫通していなくともよく、スポンジ材又は弾性体7より軟質のゴムを充填したりしてもよく、弾性体7自体よりも圧縮変形容易な部位を形成しておけばよい。
2 支持ブラケット
3 支持体
4 水平軸
5 ホルダ
6 保形板
6A 上保形板
6B 下保形板
7 弾性体
7a 突起部
7b 空間部
8 円筒
K キャビン
T 車体
Claims (5)
- 車体(T)に固定された支持ブラケット(2)に支持体(3)を介してキャビン(K)の前下部の水平軸(4)を支持しており、
前記支持体(3)は、支持ブラケット(2)に取り付けるためのホルダ(5)と、このホルダ(5)と支持ブラケット(2)とによって保持される板金製の保形板(6)と、この保形板(6)内に配置されていて上下面及び前後面の内の少なくとも上面と前後面とが包囲される弾性体(7)と、この弾性体(7)内に配置されていて前記水平軸(4)に嵌合する円筒(8)とを有しており、
前記保形板(6)と弾性体(7)とは固着されており、保形板(6)を円筒(8)に近づけて弾性体(7)を圧縮した状態で前記ホルダ(5)を支持ブラケット(2)に取り付けており、
前記キャビン(K)の左右各前下部に一対の支持壁(9)を設け、この一対の支持壁(9)とその間に配置される前記支持体(3)の円筒(8)とに前記水平軸(4)を貫通しており、前記弾性体(7)の両側面に円筒(8)の端面より突出していて各支持壁(9)に接当可能な突出部(7a)を設けていることを特徴とするキャビンの防振支持装置。 - 車体(T)に固定された支持ブラケット(2)に支持体(3)を介してキャビン(K)の前下部の水平軸(4)を支持しており、
前記支持体(3)は、支持ブラケット(2)に取り付けるためのホルダ(5)と、このホルダ(5)と支持ブラケット(2)とによって保持される板金製の保形板(6)と、この保形板(6)内に配置されていて上下面及び前後面の内の少なくとも上面と前後面とが包囲される弾性体(7)と、この弾性体(7)内に配置されていて前記水平軸(4)に嵌合する円筒(8)とを有しており、
前記保形板(6)と弾性体(7)とは固着されており、保形板(6)を円筒(8)に近づけて弾性体(7)を圧縮した状態で前記ホルダ(5)を支持ブラケット(2)に取り付けており、
前記ホルダ(5)は、保形板(6)に上方から嵌合する側面視コ字形状の嵌合部(5a)と、嵌合部(5a)の一端から水平方向に屈曲していて支持ブラケット(2)の上面に固定される上面固定部(5b)と、嵌合部(5a)の他端から下方へ延長していて支持ブラケット(2)の垂直面に固定される固定部(5c)とを形成していることを特徴とするキャビンの防振支持装置。 - 車体(T)に固定された支持ブラケット(2)に支持体(3)を介してキャビン(K)の前下部の水平軸(4)を支持しており、
前記支持体(3)は、支持ブラケット(2)に取り付けるためのホルダ(5)と、このホルダ(5)と支持ブラケット(2)とによって保持される板金製の保形板(6)と、この保形板(6)内に配置されていてから上下面と前後面とが包囲される弾性体(7)と、この弾性体(7)内に配置されていて前記水平軸(4)に嵌合する円筒(8)とを有しており、
前記保形板(6)と弾性体(7)とは固着されており、保形板(6)を円筒(8)に近づけて弾性体(7)を圧縮した状態で前記ホルダ(5)を支持ブラケット(2)に取り付けており、
前記保形板(6)を上下2部材(6A、6B)で側面視四角形に形成し、下保形板(6B)の下面を支持ブラケット(2)に載置し、上保形板(6A)の上面及び前後面と下保形板(6B)の前後面とにホルダ(5)の側面視コ字形状の嵌合部(5a)を嵌合し、このホルダ(5)を上方から支持ブラケット(2)に近づけながら支持ブラケット(2)に固定していることを特徴とするキャビンの防振支持装置。 - 前記ホルダ(5)は、保形板(6)に上方から嵌合する側面視コ字形状の嵌合部(5a)と、嵌合部(5a)の一端から水平方向に屈曲していて支持ブラケット(2)の上面に固定される上面固定部(5b)と、嵌合部(5a)の他端から下方へ延長していて支持ブラケット(2)の垂直面に固定される固定部(5c)とを形成していることを特徴とする請求項1又は3に記載のキャビンの防振支持装置。
- 前記弾性体(7)は円筒(8)の上下でかつ円筒(8)から径外方向に離れた位置に変形可能な空間部(7b)を形成していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のキャビンの防振支持装置。
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