JP2006264671A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車室内への粉塵の侵入抑制機能の確保と空調性能の確保との両立を図る。
【解決手段】 内気通路27、48と外気通路28、49とを並列に設け、この両通路に内気と外気を送風機30により送風し、熱交換器29、31を少なくとも内気通路27、48に配置し、熱交換器29、31を通過した後の内気をフェイス吹出口およびフット吹出口から車室内の乗員側に向けて吹き出すとともに、前面側デフロスタ吹出口から車室内の前面窓ガラス側に向けて吹き出す。また、外気通路28、49を通過した外気をドア側デフロスタ吹出口60から車室内のドア部窓ガラス側に向けて吹き出す。
【選択図】図3

Description

本発明は、酪農、穀物作業等の粉塵の激しい環境下で使用される農業用トラクタのような車両に適用して好適な車両用空調装置に関する。
従来、農業用トラクタのように粉塵の激しい環境下で使用される車両においては、空調装置を内気モードで作動させる場合にも、外気導入機構により導入される外気をフィルタを通して車室(キャビン)内に導入して車室内圧を高め、これにより、車室内への粉塵の侵入を抑えるようにしている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平10−147128号公報 米国特許第5119718号明細書
しかし、上記従来技術では、外気導入機構により導入される外気を内気中に混合し、この混合空気を冷房用熱交換器または暖房用熱交換器と熱交換し、この熱交換後の空気(冷風または温風)を車室内へ吹き出している。
このため、夏期の高温、高湿度時には高温、高湿度の外気が混合した空気を冷房用熱交換器により冷却する必要があり、冷房負荷が非常に大きくなるので、車室内吹出温度を十分下げることができず、冷房性能が著しく低下する。また同時に、冷房用熱交換器(蒸発器)に冷媒を循環する圧縮機の消費動力が増大するという問題も生じる。
一方、冬期の低外気温時には低温外気が混合した空気を暖房用熱交換器により加熱する必要があり、暖房負荷が非常に大きくなるので、車室内吹出温度を十分高めることができず、暖房性能やデフロスタ性能が著しく低下する。
このような性能低下の問題を解消するために、冷房用熱交換器および暖房用熱交換器の体格を大きくすると、空調装置の車室内搭載スペースが大きくなって、乗員の居住性を損なうことになる。
本発明は、上記点に鑑み、車室内への粉塵の侵入抑制機能の確保と空調性能の確保との両立を図ることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、内気が車室内へ向かって流れる内気通路(27、48)と、
前記内気通路(27、48)と並列に設けられ、外気が車室内へ向かって流れる外気通路(28、49)と、
少なくとも前記内気通路(27、48)に配置され、少なくとも前記内気と熱交換する熱交換器(29、31)と、
前記内気通路(27、48)の内気および前記外気通路(28、49)の外気を送風する送風手段(30)と、
前記熱交換器(29、31)を通過した後の内気を車室内の乗員側に向けて吹き出す第1吹出口(57a、57b、58)と、
前記外気通路(28、49)を通過した外気を車室内の乗員以外の部位であって、前面窓ガラス(12)側を除く他の部位に向けて吹き出す第2吹出口(60)と、
前記熱交換器(29、31)を通過した後の内気を車室内の前面窓ガラス(12)側に向けて吹き出す第3吹出口(59)とを具備することを特徴としている。
これによると、内気と外気を車室内へ向かって並列に流すことができるので、熱交換器(29、31)は外気流れと仕切られた内気と熱交換することができる。これにより、熱交換器(29、31)の熱負荷を低減できるので、冷房時には、第1吹出口(57a、57b、58)から乗員側に向けて吹き出す冷風温度を下げることができ、また、暖房時には、第1吹出口(57a、57b、58)から乗員側に向けて吹き出す温風温度を上げることができる。よって、熱交換器(29、31)の大型化を招くことなく車室内の冷房、暖房性能を向上できる。また、冷房熱負荷の低減によって冷凍サイクルの圧縮機の消費動力を低減できる。
しかも、外気通路(28、49)を通過した外気を第2吹出口(60)から車室内へ導入することにより、車室内圧を高めて、車室内への粉塵の侵入抑制機能を発揮できる。ここで、第2吹出口(60)からの吹出空気は、車室内の乗員以外の部位であって、前面窓ガラス(12)側を除く他の部位に向けて吹き出すから、乗員に直接吹き当たることがない。それ故、第2吹出口(60)から吹き出す外気風が快適温度域に温度調整されていなくても、乗員の空調フィーリングを悪化させることがない。
そして、熱交換器(29、31)を通過した後の内気を第3吹出口(59)から車室内の前面窓ガラス(12)側に向けて吹き出すから、前面窓ガラス(12)の温度が低下して前面窓ガラス(12)が曇りやすくなる寒冷時に、熱交換器(29、31)にて加熱した内気温風を前面窓ガラス(12)側に吹き出して前面窓ガラス(12)の曇りを除去できる。
つまり、内気の絶対湿度は外気に比較して高いが、その代わりに、外気より温度の高い内気を再循環して熱交換器(29、31)にて加熱するので、第3吹出口(59)からの内気温風の温度を十分に高い温度にすることができ、内気温風の相対湿度を下げることができる。
しかも、農業用トラクタのような車両では、走行速度が一般の乗用車に比してきわめて低速であるので、走行風によって前面窓ガラス(12)が低温に冷却されることがない。換言すると、同一外気温の条件においても、農業用トラクタの窓ガラス温度は乗用車の窓ガラス温度よりも高い温度となる。さらに、農業用トラクタの場合はキャビン内の乗員が常に1人であるから、乗員の呼吸によるキャビン内水分発生量も乗用車に比較して少ない。
このような条件が重なる結果、内気温風の温度を高くすることで、キャビン(10)の前面窓ガラス(12)の曇り除去を行うことができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、前記第2吹出口(60)は具体的には前記外気を車室内のドア部窓ガラス(13)側に向けて吹き出すように構成されている。
これにより、外気風が乗員に直接吹き当たることを回避できるので、外気風による乗員の空調フィーリング悪化を確実に抑制できる。また、外気風を車室内のドア部窓ガラス(13)側に向けて吹き出すことにより、ドア部窓ガラス(13)の曇り止め効果を発揮することができる。
なお、第2吹出口(60)は請求項3に記載のように外気を車室内の床面側に向けて吹き出すように構成してもよい。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記熱交換器として空気を冷却する冷房用熱交換器(29)を有している。
請求項5に記載の発明では、内気が車室内へ向かって流れる内気通路(27、48)と、
前記内気通路(27、48)と並列に設けられ、外気が車室内へ向かって流れる外気通路(28、49)と、
少なくとも前記内気通路(27、48)に配置され、少なくとも前記内気と熱交換する冷房用熱交換器(29)と、
前記内気通路(27、48)の内気および前記外気通路(28、49)の外気を送風する送風手段(30)と、
前記冷房用熱交換器(29)を通過した後の内気を車室内の乗員側に向けて吹き出す第1吹出口(57a、57b、58)と、
前記外気通路(28、49)を通過した外気を車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出す第2吹出口(60)とを具備し、
前記送風手段(30)が前記冷房用熱交換器(29)の空気流れ下流側に配置されることを特徴としている。
これによると、内気と外気とを車室内へ向かって並列に流すことができるので、冷房用熱交換器(29)は外気流れと仕切られた内気と熱交換することができる。これにより、冷房用熱交換器(29)の熱負荷を低減できるので、冷房時に第1吹出口(57a、57b、58)から乗員側に向けて吹き出す冷風温度を下げることができる。よって、冷房用熱交換器(29)の大型化を招くことなく車室内の冷房性能を向上できる。
しかも、外気通路(28、49)を通過した外気を第2吹出口(60)から車室内へ導入することにより、車室内圧を高めて、車室内への粉塵の侵入抑制機能を発揮できる。ここで、第2吹出口(60)からの吹出空気は車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出すから、乗員に直接吹き当たることがない。それ故、第2吹出口(60)から吹き出す外気風が快適温度域よりも高い温度であっても、乗員の冷房フィーリングを悪化させることがない。
ところで、農業用トラクタのように、粉塵の厳しい環境で使用される車両においては、冷房用熱交換器(29)のコア部の微細なフィン空隙部に粉塵が付着して、コア部の目詰まりが発生しやすいが、請求項5によると、冷房用熱交換器(29)の空気流れ下流側に送風手段(30)を配置しているから、冷房用熱交換器(29)の空気流れ上流側はダクト類のみを配置すればよい。そのため、このダクト類を取り外すだけで、冷房用熱交換器(29)の粉塵除去のための清掃作業、あるいは冷房用熱交換器(29)の脱着作業を簡単に行うことができる。
しかも、請求項5によると、送風手段(30)の上流側に形成される内気通路(27)内に冷房用熱交換器(29)を収納することができるので、冷房用熱交換器(29)、送風手段(30)等を内蔵する空調ユニット(18)の空気流れ方向(図3の例では車両前後方向)の体格をコンパクトにまとめることができる。
請求項6に記載の発明では、請求項4または5に記載の車両用空調装置において、前記冷房用熱交換器(29)は前記内気通路(27、48)の全域にわたって配置され、
前記外気通路(28、49)が前記冷房用熱交換器(29)のバイパス通路を構成することを特徴とする。
これによると、外気を冷房用熱交換器(29)をバイパスして流すことができるので、第1吹出口(57a、57b、58)から乗員側へ吹き出す内気を冷房用熱交換器(29)の冷房性能によって効果的に冷却できる。
請求項7に記載の発明のように、請求項6に記載の車両用空調装置において、前記冷房用熱交換器(29)を前記内気通路(27、48)内のみに配置し、前記外気通路(28、49)の全域を前記冷房用熱交換器(29)のバイパス通路として構成すれば、冷房用熱交換器(29)の冷却作用を内気の冷却のためのみに特化できるから、冷房熱負荷を一層低減することができる。
これによって、第1吹出口(57a、57b、58)から乗員側へ吹き出す内気冷風の吹出温度を一層引き下げることができるとともに、冷凍サイクルの圧縮機の消費動力を一層低減できる。
請求項8に記載の発明では、請求項4または5に記載の車両用空調装置において、前記冷房用熱交換器(29)は前記内気通路(27、48)および前記外気通路(28、49)の両方にわたって配置されることを特徴とする。
これによると、冷房用熱交換器(29)により内気と外気を両方とも冷却できるから、第1吹出口(57a、57b、58)からの吹出風(内気)のみならず、第2吹出口(60)からの吹出風(外気)の温度も下げることができる。これにより、車室内全体の室温を下げて、車室内全体にわたる冷房効果を向上できる。
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記熱交換器として空気を加熱する暖房用熱交換器(31)を有し、
前記暖房用熱交換器(31)は前記内気通路(27、48)および前記外気通路(28、49)の両方にわたって配置されることを特徴とする。
これによると、第1吹出口(57a、57b、58)および第2吹出口(60)の両方から暖房用熱交換器(31)で加熱した温風を吹き出して、車室内全体の室温を上げて、車室内全体にわたる暖房効果および窓ガラスの曇り除去効果を向上できる。
請求項10に記載の発明のように、請求項9に記載の車両用空調装置において、前記暖房用熱交換器(31)を前記内気通路(27、48)の全域と前記外気通路(28、49)の一部の領域にわたって配置し、
前記外気通路(28、49)の残余の領域によって前記暖房用熱交換器(31)のバイパス通路(49a)を構成するようにしてもよい。
また、請求項11に記載の発明のように、請求項9に記載の車両用空調装置において、前記暖房用熱交換器(31)を前記内気通路(27、48)の全域と前記外気通路(28、49)の全域にわたって配置してもよい。
また、請求項12に記載の発明のように、請求項5に記載の車両用空調装置において、前記熱交換器として空気を加熱する暖房用熱交換器(31)を有し、
前記暖房用熱交換器(31)を、前記送風手段(30)の空気流れ下流側において前記内気通路(27、48)および前記外気通路(28、49)の両方にわたって配置してもよい。
請求項13に記載の発明では、内気が車室内へ向かって流れる内気通路(27、48)と、
前記内気通路(27、48)と並列に設けられ、外気が車室内へ向かって流れる外気通路(28、49)と、
少なくとも前記内気通路(27、48)に配置され、少なくとも前記内気と熱交換する熱交換器(29、31)と、
前記内気通路(27、48)の内気および前記外気通路(28、49)の外気を送風する送風手段(30)と、
前記熱交換器(29、31)を通過した後の内気を車室内の乗員側に向けて吹き出す第1吹出口(57a、57b、58)と、
前記外気通路(28、49)を通過した外気を車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出す第2吹出口(60)とを具備し、
前記外気通路(28、49)が前記熱交換器(29、31)のバイパス通路を構成することを特徴としている。
これによると、外気通路(28、49)の外気が熱交換器(29、31)をバイパスして流れるから、外気による熱交換負荷の増加を確実に抑制できる。また、外気導入によって車室内圧を高めて、車室内への粉塵侵入を抑制できる。
しかも、外気風を車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出すから、外気風が快適温度域に温度調整されていなくても、外気導入による空調フィーリングの悪化を抑制できる。
請求項14に記載の発明では、請求項1ないし13のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記内気通路(27、48)は車両左右方向の中央部に配置され、
前記内気通路(27、48)の左右両側に前記外気通路(28、49)が配置されることを特徴とする。
ところで、農業用トラクタのように、粉塵の厳しい環境で使用される車両においては、キャビン(10)の天井部が粉塵の少ない場所であるので、天井部に外気取り入れのための外気口(21)を設定することが好ましい。このような場合に、外気口(21)に接続される外気ダクト(22)はキャビン(10)の左右の角部の車体フレームに沿って天井部から垂下することになる。そこで、外気通路(28、49)を内気通路(27、48)の左右両側に配置することにより、この左右両側の外気通路(28、49)に左右の外気ダクト(22)を容易に接続できる。
請求項15に記載の発明のように、請求項1ないし14のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
前記内気通路(27、48)、前記外気通路(28、49)、前記熱交換器(29、31)、および前記送風手段(30)を内蔵する空調ユニット(18)を車室内のシート(17)下方部に配置すれば、空調ユニット(18)の搭載による車室内居住性の悪化を効果的に抑制できる。
請求項16に記載の発明では、内気を送風する内気用送風手段(75)と、
前記内気用送風手段(75)から分離して独立に設けられ、外気を送風する外気用送風手段(80)と、
前記内気用送風手段(75)によって送風される前記内気が常に流れるように構成された内気通路(76、135)と、
前記外気用送風手段(80)によって送風される前記外気が常に流れるように構成された外気通路(81、136)と、
前記内気通路(76、135)および前記外気通路(81、136)の両方に設けられ、前記外気および前記内気と熱交換する熱交換器(78、79、83、84、132、133)と、
前記内気通路(76、135)の下流端に設けられ、前記熱交換器(78…)を通過した後の内気を車室内の乗員側に向けて吹き出す第1吹出口(98a…)と、
前記外気通路(81、136)の下流端に設けられ、前記熱交換器(78…)を通過した後の外気を車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出す第2吹出口(99a…)とを具備することを特徴としている。
これによると、第2吹出口(99a…)からの外気吹出により車室内圧を高めて車室内への粉塵侵入を抑制できる。しかも、外気風を第2吹出口(99a…)から車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出すから、外気風が快適温度域に温度調整されていなくても、外気導入による空調フィーリングの悪化を抑制できる。
さらに、内気を送風する内気用送風手段(75)と外気を送風する外気用送風手段(80)とを独立に設け、かつ、内気が常に流れる内気通路(76、135)と外気が常に流れる外気通路(81、136)とを独立に設けているから、車室内への内気吹出風量と車室内への外気吹出風量とを独立制御できる。
これに加え、両送風手段(75)(80)および両通路(76、135)(81、136)を独立に設けているから、内気側および外気側の空気吸入口位置および空気吹出口位置を互いに独立に設定でき、設計の自由度が増すという利点がある。
請求項17に記載の発明では、請求項16に記載の車両用空調装置において、前記内気用送風手段(75)および前記外気用送風手段(80)の風量をそれぞれ独立に制御する制御手段(104)を具備することを特徴とする。
これによれば、制御手段(104)によって、乗員の好み、車両環境条件等に応じて、車室内への内気吹出風量と車室内への外気吹出風量とを独立して自動制御できる。
請求項18に記載の発明では、請求項16または17に記載の車両用空調装置において、前記内気用送風手段(75)と前記外気用送風手段(80)は遠心式送風手段であり、
前記遠心式内気用送風手段(75)と前記遠心式外気用送風手段(80)は、互いに対称形状で構成され、互いの吹出方向が逆方向に向いて前記内気通路(76、135)および前記外気通路(81、136)とそれぞれ接続されることを特徴とする。
このように、遠心式内気用送風手段(75)と遠心式外気用送風手段(80)を、互いに対称形状で構成することにより、両送風手段(75、80)の部品を共用化できる。
請求項19に記載の発明では、請求項16ないし18のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記内気通路(76、135)および前記外気通路(81、136)は、それぞれ独立した別のケース(77、82)内に形成され、
前記熱交換器(78…)は、前記独立した別のケース(77、82)内にそれぞれ収容される内気側熱交換器(78、79)と外気側熱交換器(83、84)とから構成されることを特徴とする。
これにより、送風手段だけでなく、熱交換器部分も内気側と外気側とで独立したユニット構成を提供できる。
請求項20に記載の発明では、請求項19に記載の車両用空調装置において、前記内気側熱交換器は、少なくとも空気を加熱する内気側暖房用熱交換器(79)であり、また、前記外気側熱交換器は、少なくとも空気を加熱する外気側暖房用熱交換器(84)であり、
前記内気側暖房用熱交換器(79)および前記外気側暖房用熱交換器(84)にはそれぞれ内気側暖房能力調整手段(90)および外気側暖房能力調整手段(91)が独立に設けられていることを特徴とする。
これにより、内気側暖房能力および外気側暖房能力を独立に調整して、内気吹出風と外気吹出風の吹出温度を独立に調整できる。
請求項21に記載の発明では、請求項16ないし18のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記内気通路(135)および前記外気通路(136)は、1つの共通のケース(131)内の空間を仕切り板(134)により仕切ることにより形成され、
前記熱交換器(132、133)は、前記共通のケース(131)内の空間において前記内気通路(135)および前記外気通路(136)の両方にわたって配置された一体構造物で構成されることを特徴とする。
これにより、内気通路(135)および外気通路(136)を1つの共通のケース(131)内に構成できるとともに、熱交換器(132、133)として内気側および外気側の両方に配置される一体構造物を使用するから、部品点数の低減を図ることができる。
請求項22に記載の発明のように、請求項16ないし21のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記第1吹出口(98a…)からの内気吹出方向は具体的には車両前方側および車両後方側のうちいずれか一方とし、
前記第2吹出口(99a…)からの外気吹出方向は具体的には車両前方側および車両後方側のうち残余の方向とすればよい。
また、請求項23に記載の発明のように、請求項16ないし21のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記第1吹出口(98a…)からの内気吹出方向を具体的には車両左側および車両右側のうちいずれか一方とし、
前記第2吹出口(99a…)からの外気吹出方向を具体的には車両左側および車両右側のうち残余の方向としてもよい。
請求項24に記載の発明のように、請求項16ないし23のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記内気用送風手段(75)、前記外気用送風手段(80)、前記内気通路(76、135)、前記外気通路(81、136)および前記熱交換器(78…)を包含する空調ユニット(73、74、130)を、具体的には車両キャビン(10)のルーフ部(71)に配置すればよい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜図3は本発明の第1実施形態を示すもので、本実施形態の車両用空調装置は農業用トラクタに適用したものである。図1は農業用トラクタのキャビン部分の上面図で、図2は農業用トラクタのキャビン部分の側面図である。図3(a)は本実施形態における空調ユニット部の横断面図で、図3(b)は縦断面図である。図1〜図3の前後、上下、左右の各矢印は農業用トラクタの前後、上下、左右の各方向を示す。
農業用トラクタのキャビン10は、後部窓ガラス11と前面窓ガラス12と左右のドア部窓ガラス13と天井部14と床面部15とを有し、これらにより囲まれた車室内空間を形成する。
キャビン10の左右両側において後方側の下方部にタイヤフェンダー16が設けられている。キャビン10の内部空間において、この左右のタイヤフェンダー16の中間部にトラクタの運転者が着座するシート17が配置されている。
このシート17の下方部位、すなわち、シート17の下面部と車両床面部15との間に空調ユニット18が搭載されている。このため、空調ユニット18は、図3に詳細図示するように上下方向の高さ寸法を小さくした薄型の箱形状になっている。
キャビン10の内部空間において前方側の下方中央部にメータカバー(計器盤)19が配置され、このメータカバー19には、図示しないエンジン回転計、エンジン水温計等のメータ類やトラクタの運転スイッチ類等が装備されている。
このメータカバー19から車両後方側へ向かってステアリングシャフト20が斜めに配置され、ステアリングシャフト20の上端にステアリングホィール20aが設けられている。
キャビン10のうち天井部14は粉塵の少ない部分である。そこで、天井部14に外気(車室外空気)を取り入れる外気口21を設けている。より具体的には、外気口21は天井部14の左右両側で、かつ、車両後方側の部位に配置される。この左右両側の外気口21には外気中の粉塵等を捕捉する外気フィルタ21aが設けられている。また、左右両側の外気口21にはそれぞれ左右両側の外気ダクト22の上端部が接続される。
この外気ダクト22は、キャビン10の後方側の左右両側角部に配置される車体フレーム(図示せず)に沿って上下方向に延びるように配置される(図2参照)。
空調ユニット18の後方側端部の左右両側部に図3(a)に示すように外気導入口23が配置され、この左右の外気導入口23の間(車両左右方向の中央部)に内気導入口24が配置されている。左右両側の外気ダクト22の下端部は、それぞれ空調ユニット18の左右両側の外気導入口23に接続される。
一方、キャビン10の内部空間において後方側の下方中央部に図3(a)に示すように内気(車室内空気)を取り入れる内気口25を配置している。この内気口25には内気中の粉塵等を捕捉する内気フィルタ25aが設けられている。また、内気口25には図示しないシャット機構が設けられ、このシャット機構により内気口25を開閉できるようにしてある。このシャット機構は乗員の手動操作により開閉操作される。
内気口25には内気ダクト26の上端部が接続され、この内気ダクト26の下端部は空調ユニット18の内気導入口24に接続される。
次に、空調ユニット18の具体的構成を説明すると、空調ユニット18は上述した薄型の箱形状をなすケース18aを有し、このケース18aの内部に車両後方側から前方側へ向かって空気が流れる空気通路を構成する。
このケース18a内部の左右方向の中央部には、内気導入口24が連通する内気通路27が形成され、ケース18a内部の左右両側部には、左右両側の外気導入口23が連通する外気通路28が形成される。
従って、ケース18a内部において、内気通路27と外気通路28は基本的には並列に形成される。但し、本実施形態では、内気通路27と外気通路28との仕切壁27bの位置を内気通路27の幅寸法よりも所定量だけ車両左右方向の外側に配置しているので、内気通路27の左右両側部には外気導入口23と連通する外気連通部27aが設けられている。
内気通路27には、その通路面積と同一の大きさを有する冷房用熱交換器29が配置されている。このため、内気通路27に流入した空気(内気/外気)の全量が冷房用熱交換器29を通過するようになっている。一方、外気通路28は冷房用熱交換器29の左右外側に冷房用熱交換器29と並列に形成される。従って、外気通路28は冷房用熱交換器29のバイパス通路を構成する。
冷房用熱交換器29は冷凍サイクルの蒸発器であって、周知のごとく冷媒が通過するチューブとこのチューブの外表面に接合されたフィンとからなる熱交換コア部を有している。この熱交換コア部の空隙部を内気通路27の空気が通過し、この通過空気から冷凍サイクルの低温の低圧冷媒が吸熱して蒸発することにより空気を冷却する。
なお、冷凍サイクルの冷媒を循環する圧縮機(図示せず)は電磁クラッチを介してトラクタの走行用エンジン(図示せず)により駆動される。
ケース18aの内部において、冷房用熱交換器29の空気流れ下流側に送風機30が配置され、この送風機30の空気流れ下流側にさらに暖房用熱交換器31が配置されている。従って、ケース18aの内部において、車両後方側から前方側に向かって冷房用熱交換器29、送風機30、および暖房用熱交換器31の順に配置されている。
送風機30は駆動用モータ30aの軸方向の両側に送風ファン32〜35を配置した両軸ファンモータの構成になっている。しかも、駆動用モータ30aの軸方向両側のうち中央寄りの部位に内気ファン32、33を、そして、外側寄りの部位に外気ファン34、35をそれぞれ配置している。従って、駆動用モータ30aは合計4個のファン32〜35を一体に回転駆動するようになっている。
この4個のファン32〜35はいずれも円弧状の断面形状を持つ羽根(ブレード)を円環状に配置した遠心ファン(シロッコファン)であり、それぞれ渦巻き状のスクロールケーシング36〜39内に収容されている。
そして、各ファン32〜35の送風空気(内気と外気)の通風路を仕切るために、軸方向一方側のスクロールケーシング36と38との間、および軸方向他方側のスクロールケーシング37と39との間にそれぞれ仕切り板40、41が配置されている。さらに、軸方向一方側の内気ファン32と外気ファン34との間、および軸方向他方側の内気ファン33と外気ファン35との間にも仕切り板42、43が配置されている。
仕切り板40と仕切り板42は送風機30の軸方向の一方側にて同一位置に配置され、仕切り板41と仕切り板43は送風機30の軸方向の他方側にて同一位置に配置される。
4つのスクロールケーシング36〜39の軸方向側面部にはそれぞれ吸入口36a〜39aが開口し、この吸入口36a〜39aから内気通路27の内気または外気通路28の外気が各スクロールケーシング36〜39の内部へ吸入される。
なお、冷房用熱交換器29と軸方向一方側のスクロールケーシング36、38との間、および冷房用熱交換器29と軸方向他方側のスクロールケーシング37、39との間にはそれぞれ所定の間隔を設定して連通路44、45が形成され、冷房用熱交換器29直後の部位にて内気通路27と外気通路28とが連通するようになっている。
ケース18aの内部において送風機30の空気流れ下流側部位にも軸方向一方側の仕切り板40、42の延長方向(車両前後方向)に延びる仕切り板46と、軸方向他方側の仕切り板41、43の延長方向(車両前後方向)に延びる仕切り板47が配置されている。これにより、送風機30の空気流れ下流側においても、ケース18a内部の左右方向の中央部に内気通路48が形成され、ケース18a内部の左右両側部に外気通路49が形成される。
暖房用熱交換器31は内気通路48の全域にわたって配置されるとともに、左右両側の外気通路49内の中央寄りの部位に突き出すように配置される。31aは暖房用熱交換器31のうち外気通路49内への突出部である。
そして、外気通路49内の外側寄りの部位にはヒータバイパス通路49aが形成され、このヒータバイパス通路49aをヒータバイパスドア50により開閉するようになっている。ヒータバイパスドア50は回転軸50aを中心として回転可能な板状ドアである。
暖房用熱交換器31はトラクタの走行用エンジンの温水(冷却水)を熱源として空気を加熱する温水式熱交換器であって、周知のごとく温水が通過するチューブとこのチューブの外表面に接合されたフィンとからなる熱交換コア部を有している。この熱交換コア部の空隙部を内気通路48および外気通路49の空気が通過して加熱される。
暖房用熱交換器31に温水を循環する温水配管には温水弁51(図3(b))が設置されている。この温水弁51は、温水通路の開閉機能および温水通路面積を調整して温水流量を調整する機能を果たす。
なお、温水弁51と左右両側のヒータバイパスドア50は、図示しない機械的連動機構、例えば、ケーブルやリンク機構等によって連結され連動操作される。
具体的には、温水弁51の全開時にはヒータバイパスドア50がヒータバイパス通路49aの全閉位置(破線位置)に操作され、温水弁51が全開位置より開度を減少していくとヒータバイパスドア50がヒータバイパス通路49aの開口側へ回転して、ヒータバイパス通路49aの開度を増加していく。そして、温水弁51が全閉位置に到達すると、ヒータバイパスドア50がヒータバイパス通路49aの全開位置(実線位置)に操作される。
温水弁51と左右両側のヒータバイパスドア50は上記機械的連動機構を介して空調操作パネル(図示せず)の温度調整操作部材に連結される。このため、この温度調整操作部材の手動操作によって温水弁51と左右両側のヒータバイパスドア50が連動操作される。なお、空調操作パネルはメータカバー19またはその近傍位置に配置される。
ケース18aのうち、最も車両前方側端部の左右方向中央部に、暖房用熱交換器31下流側の内気通路48が連通する内気側吹出開口52が配置され、ケース18aのうち、最も車両前方側端部の左右両側部に外気通路49が連通する外気側吹出開口53が配置されている。
中央部の内気側吹出開口52には内気側吹出ダクト54が接続され、また、左右両側の外気側吹出開口53には外気側吹出ダクト55が接続される。この両吹出ダクト54、55は図2に示すように車両床面部15の下側(床下)を車両前方側へ向かって配置され、そして、内気側吹出ダクト54の前方端部は、キャビン10の内部空間においてメータカバー19の内部から下方部にわたって配置される吹出切替箱56に接続される。
この吹出切替箱56の内部空間はフェイス吹出口57a、57b、フット吹出口58および前面デフロスタ吹出口59に連通する。一方、外気側吹出ダクト55は、吹出切替箱56を介在せずにドア側デフロスタ吹出口60に直接接続される。
吹出切替箱56の内部空間には、フェイス吹出口57a、57bへの連通路を開閉するフェイスドア61と、フット吹出口58への連通路を開閉するフットドア62と、前面デフロスタ吹出口59への連通路を開閉するデフロスタドア63とが設けられている。
これらの吹出切替ドア61〜63はいずれの回転可能な板ドアであり、空調操作パネルに設けられる吹出口切替用操作部材に連結され、この操作部材を手動操作することにより、各吹出口57a、57b、58、59を開閉するようになっている。
フェイス吹出口57a、57bは、シート17に着座する運転者の顔部側へ空調風を吹き出すためのもので、図2に示すようにメータカバー19の上部側に配置される。フット吹出口58は運転者の足下側へ空調風を吹き出すためのもので、メータカバー19の中央部下方の1箇所に配置される。
前面デフロスタ吹出口59は、キャビン10の前面窓ガラス12に向けて空調風を吹き出して前面窓ガラス12の曇り止めを行うもので、メータカバー19の上面部の最前方位置(前面窓ガラス12の下端部位置)に配置される。
これに対し、ドア側デフロスタ吹出口60は、外気空調風をシート17に着座する運転者の身体以外の方向、具体的にはキャビン10の左右のドア部窓ガラス13に向けて吹き出してキャビン10の内圧を高めるものである。冬期の暖房時には、ドア側デフロスタ吹出口60からドア部窓ガラス13に向けて外気温風を吹き出してドア部窓ガラス13の曇り止め機能も発揮できる。
なお、図示しない空調操作パネルには、上記した温度調整操作部材および吹出口切替用操作部材の他に、送風機30の風量切替操作スイッチ、冷凍サイクルの圧縮機作動スイッチ等が設けられる。
次に、本実施形態の作動を説明する。夏期の冷房時には、空調操作パネルの温度調整操作部材を最低温度位置(最大冷房位置)に操作する。これにより、温水弁51が全閉位置に操作され、これに連動して、ヒータバイパスドア50がヒータバイパス通路49aの全開位置(実線位置)に操作される。
また、空調操作パネルの圧縮機作動スイッチを投入すると、冷凍サイクルの圧縮機の電磁クラッチに通電され、電磁クラッチが接続状態となるので、圧縮機がエンジンにより駆動される。これにより、冷房用熱交換器(蒸発器)29では冷凍サイクルの低温の低圧冷媒が空気から吸熱して蒸発することにより空気を冷却する。
一方、空調操作パネルの風量切替操作スイッチを投入して送風機30の駆動用モータ30aに通電すると、送風ファン32〜35が一体に回転して送風作用を開始する。このとき、内気口25のシャット機構(図示せず)を乗員の手動操作により開口状態に操作すると、内気口25がキャビン10の内部空間(車室内)に連通する。
このため、送風ファン32〜35のうち内気ファン32、33の吸引力にて、内気(車室内空気)が内気口25→内気ダクト26を経て空調ユニット18の内気導入口24→内気通路27→冷房用熱交換器29へと流れ、冷房用熱交換器29で内気が冷却され冷風となる。
この冷風は内気側スクロールケーシング36、37の吸入口36a、37aに吸入され、この冷風はさらに、暖房用熱交換器31→内気通路48→内気側吹出開口52→内気側吹出ダクト54→吹出切替箱56に至る。このとき、暖房用熱交換器31には温水が流れていないので、暖房用熱交換器31は単なる空気通路として作用するのみで、空気を加熱しない。
夏期の冷房時には、通常、吹出切替箱56内のフェイスドア61によりフェイス吹出口57a、57bへの連通路を開口するので、吹出切替箱56内の冷風はフェイス吹出口57a、57bからシート17上の運転者の顔部側へ吹き出され、運転者の身体周辺を冷房する。
一方、送風機30の外気ファン34、35の作動によりキャビン天井部14の外気口21から外気(車室外空気)が外気ダクト22内に吸入される。さらに、この外気は外気ダクト22を経て空調ユニット18の外気導入口23→外気通路28→外気側スクロールケーシング38、39の吸入口38a、39aに吸入される。この外気流れは冷房用熱交換器29をバイパスするので、冷却されない。
この外気流れは、外気ファン34、35下流側の外気通路49のヒータバイパス通路49aと、暖房用熱交換器31のうち外気通路49内に突き出す左右両側の突出部31aとを通過し、外気側吹出開口53→外気側吹出ダクト55を経てドア側デフロスタ吹出口60に至る。
そして、このドア側デフロスタ吹出口60から外気をキャビン10の左右のドア部窓ガラス13に向けて吹き出す。ここで、トラクタのキャビン10には通常の乗用車のように車室内空気を車室外へ排出する空気排出口を設けてないので、外気をキャビン10内に導入することにより、キャビン10の内圧を高めることができる。これにより、キャビン10内部へ粉塵等が侵入することを抑制できる。
しかも、ドア側デフロスタ吹出口60から外気をキャビン10の左右のドア部窓ガラス13に向けて吹き出すことにより、この外気吹出風はシート17上の運転者の身体以外の方向に向かうので、外気吹出風が高温であっても運転者の冷房フィーリングを悪化させることがない。
なお、内気通路27の左右両側部に外気導入口23と連通する外気連通部27aが設けてあるので、外気導入口23を通過する外気流れの一部が内気通路27の外気連通部27aに流入し、この外気連通部27aの外気は冷房用熱交換器29の熱交換コア部の左右両側部を通過して冷却され冷風となる。この冷風は、冷房用熱交換器29直後の連通路44、45から外気側吸入口38a、39aまたは内気側吸入口36a、37aに吸入される。
ここで、内気通路27の外気連通部27を通過する外気流れは少量であって、外気流れの主流は、冷房用熱交換器29をバイパスして流れるので、冷房用熱交換器29は基本的には低温の内気を再循環して冷却すればよい。
このため、従来技術のように高温、高湿度の外気と内気との混合空気を冷房用熱交換器により冷却する場合に比較して冷房用熱交換器29の熱負荷が低下するので、冷房用熱交換器29による空気冷却温度を下げることができ、冷房性能を向上できる。これと同時に、冷房熱負荷の低下により圧縮機の消費動力も低減できる。
上記した冷房時において車室内吹出空気温度を調整する場合は、空調操作パネルの温度調整操作部材を最低温度位置(最大冷房位置)から温度上昇側へ操作すればよい。これにより、温水弁51が全閉状態から開弁して暖房用熱交換器31に温水が循環するとともに、温度調整操作部材の操作量により温水弁51の開度を調整して暖房用熱交換器31への温水流量を調整できる。この温水流量の調整により暖房用熱交換器31の放熱量を調整して車室内吹出空気温度を調整できる。
ところで、内気口25のシャット機構(図示せず)を乗員の手動操作により閉塞状態に操作すると、内気口25とキャビン10の内部空間(車室内)との連通が遮断されるので、内気の吸入が停止され、空調ユニット18の全外気吸入状態を設定できる。
上述した内気通路27の左右両側部に位置する外気連通部27aは全外気吸入状態を設定するために形成されているものであって、キャビン天井部14の外気口21から外気ダクト22を通過して空調ユニット18の外気導入口23に到達した外気は、外気通路28→送風機30の外気側吸入口38a、39aに吸入される流れと、内気通路27の外気連通部27aから冷房用熱交換器29を通過して送風機30の内気側吸入口36a、37aに吸入される流れとに分岐される。
従って、空調ユニット18の全外気吸入状態を設定しても、冷房用熱交換器29により冷却された外気冷風を運転者周辺部に吹き出して冷房効果を発揮できる。
なお、冷房時にフェイスドア61によりフェイス吹出口57a、57bへの連通路を開口すると同時に、フットドア62によりフット吹出口58への連通路を開口すれば、吹出切替箱56内の冷風をフェイス吹出口57a、57bからシート17上の運転者の顔部側へ吹き出すと同時に、フット吹出口58から運転者の足下側へも吹き出すことができる。従って、酷暑条件のような場合に運転者の身体の全体に冷房感を与えて、冷房感を急速に高めることができる。
次に、冬期の暖房時について説明すると、空調操作パネルの温度調整操作部材を最高温度位置(最大暖房位置)に操作する。これにより、温水弁51が全開位置に操作され、これに連動して、ヒータバイパスドア50がヒータバイパス通路49aの全閉位置(破線位置)に操作される。
なお、暖房時には冷房用熱交換器29の冷却作用が通常不要であるので、空調操作パネルの圧縮機作動スイッチを投入せず、冷凍サイクルの圧縮機は停止している。一方、空調操作パネルの風量切替操作スイッチを投入して送風機30の駆動用モータ30aを作動させ、送風ファン32〜35を一体に回転駆動する。また、内気口25のシャット機構(図示せず)を開口して、内気口25をキャビン10の内部空間(車室内)に連通させる。
これにより、空調ユニット18の内気導入口24の内気は内気ファン32、33により暖房用熱交換器31に送風されて加熱され、温風となる。また、空調ユニット18の外気導入口23の外気は外気ファン34、35により外気通路49に送風される。このとき、ヒータバイパスドア50がヒータバイパス通路49aを全閉しているので、外気通路49の外気はすべて暖房用熱交換器31の左右両側の突出部31aにより加熱され、温風となる。
しかも、温水弁51の全開により暖房用熱交換器31への温水流量が最大となるので、暖房用熱交換器31の放熱量が最大となって、内気および外気を最大限に加熱できる。但し、暖房用熱交換器31のうち外気通路49内に位置する突出部31aの熱交換面積は、内気通路48内に位置する部分の熱交換面積よりも大幅に小さく、かつ、外気吸入温度は内気吸入温度よりも低いので、外気温風の温度は内気温風の温度よりも大幅に低い温度となる。
内気の温風は、内気側吹出開口52から内気側吹出ダクト54を経て吹出切替箱56に至る。冬期の暖房時には、通常、吹出切替箱56内のフットドア62によりフット吹出口58への連通路を開口するので、吹出切替箱56内の温風はフット吹出口58からシート17上の運転者の足下側へ吹き出され、運転者の足下周辺を暖房できる。
このとき、暖房用熱交換器31のうち内気通路48内に位置する部分はほとんど内気のみを加熱して内気の温風を作るから、従来技術のように外気と内気とを混合して暖房用熱交換器で加熱する場合に比較して、暖房用熱交換器31の熱負荷が小さくなり、暖房用熱交換器31の吹出空気温度(温風温度)を高くすることができる。よって、運転者の暖房フィーリングを向上できる。
一方、外気の温風は外気側吹出開口53→外気側吹出ダクト55を経てドア側デフロスタ吹出口60に至り、このドア側デフロスタ吹出口60から外気温風をキャビン10の左右のドア部窓ガラス13に向けて吹き出す。この外気温風の吹出によってキャビン10の内圧を高めて、キャビン10内部へ粉塵等が侵入することを抑制できる。
また、外気温風は内気温風に比して大幅に低い温度であるが、外気温風は運転者の身体に直接当たらないので、運転者の暖房フィーリングを損なうことがない。また、外気温風の吹出によってドア部窓ガラス13の曇り止め効果を発揮できる。
なお、暖房時において吹出切替箱56内のフェイスドア61によりフェイス吹出口57a、57bへの連通路も開口すれば、吹出切替箱56内の温風をフット吹出口58から運転者の足下側へ吹き出すと同時に、フェイス吹出口57a、57bから運転者の顔部側へ吹き出すこともできる。これにより、運転者に対する暖房フィーリングを急速に向上できる。
暖房時においても、空調操作パネルの温度調整操作部材を最高温度位置(最大暖房位置)から温度低下側に操作すると、温水弁51の開度が減少して暖房用熱交換器31への温水流量を減少できるので、車室内への吹出空気温度(温風温度)を調整できる。
また、暖房時に空調操作パネルの圧縮機作動スイッチを投入して、冷凍サイクルの圧縮機を作動させれば、冷房用熱交換器29が冷却作用を発揮するので、除湿暖房を行うことができる。
次に、車両窓ガラスの曇り除去を行うデフロスタ時について説明すると、吹出切替箱56内のデフロスタドア63により前面デフロスタ吹出口59への連通路を開口する。車両窓ガラスの曇り除去は窓ガラス温度が低下する冬期に発生することが多い。そこで、空調操作パネルの温度調整操作部材は、最高温度位置(最大暖房位置)あるいはその近傍位置に操作する。
これにより、温水弁51は全開位置またはその近傍位置に操作され、また、ヒータバイパスドア50はヒータバイパス通路49aの全閉位置(破線位置)またはその近傍位置に操作される。
そして、内気口25のシャット機構(図示せず)を開口して、内気口25をキャビン10の内部空間(車室内)に連通させ、空調操作パネルの風量切替操作スイッチを投入して送風機30の駆動用モータ30aを作動させ、送風ファン32〜35を一体に回転駆動する。
これにより、内気は暖房用熱交換器31のうち内気通路48内に位置する部分で加熱されて温風となり、前面デフロスタ吹出口59からキャビン10の前面窓ガラス12に向けて内気温風が吹き出す。これと同時に、外気は暖房用熱交換器31のうち外気通路49内に位置する両側の突出部31aで加熱されて温風となり、ドア側デフロスタ吹出口60から外気温風がキャビン10の左右のドア部窓ガラス13に向けて吹き出す。
このとき、内気温風は絶対湿度が外気温風に比較して高いが、その代わりに、内気温風の温度を外気温風に比較して大幅に高い温度にすることができ、内気温風の相対湿度を下げることができる。
しかも、農業用トラクタの走行速度は一般の乗用車に比してきわめて低速であるので、走行風によって窓ガラス12、13が低温に冷却されることがない。換言すると、同一外気温の条件においても、農業用トラクタの窓ガラス温度は乗用車の窓ガラス温度よりも高い温度となる。さらに、農業用トラクタの場合はキャビン内の乗員が常に1人であるから、乗員の呼吸によるキャビン内水分発生量も乗用車に比較して少ない。
このような条件が重なる結果、内気温風の温度を高くすることで、キャビン10の前面窓ガラス12の曇り除去を行うことができる。
また、キャビン10のドア部窓ガラス13に対しては、温度が低いものの、低湿度の外気温風を吹き出して曇り除去を行うことができる。もちろん、デフロスタ時においても、外気導入によりキャビン10の内圧を高めて粉塵の侵入抑制を行うことができる。
また、暖房時およびデフロスタ時においても、内気口25のシャット機構(図示せず)を閉塞することにより、空調ユニット18の全外気吸入状態を設定できるので、全外気吸入による暖房機能およびデフロスタ機能を発揮できる。
なお、第1実施形態では、キャビン10の左右のドア部窓ガラス13に向けて外気風を吹き出すドア側デフロスタ吹出口60を設けているが、ドア側デフロスタ吹出口60の代わりに、キャビン10の床面に向けて外気風を吹き出す床面側吹出口を設けてもよい。
つまり、この床面側吹出口から外気風をキャビン10の床面のうち、乗員足元部から離れた部位、例えば、ドア部窓ガラス13直下の床面部に向けて吹き出すようにすれば、外気の吹出風が乗員に直接接触することを回避して、乗員の空調フィーリングの悪化を抑制できる。これと同時に、外気風の吹出によりキャビン10の内圧を上昇させて、キャビン10内部への粉塵侵入を抑制できる。
このような変形例においては、外気側吹出ダクト55をキャビン10の前方部に位置するメータカバー19の内部まで延長せず、シート17の周辺部までの短いダクト長さにしてもよい。これにより、床面側吹出口をシート17の周辺部において外気側吹出ダクト55の先端部に設けることになるので、シート17の周辺部にて外気風を床面側に吹き出すことができる。
また、第1実施形態では、空調操作パネルの温度調整操作部材を手動操作することによって温水弁51と左右両側のヒータバイパスドア50を連動操作しているが、温水弁51と左右両側のヒータバイパスドア50をリンク機構等を介してサーボモータ等からなるアクチュエータ機構に連結し、このアクチュエータ機構の駆動力にて温水弁51と左右両側のヒータバイパスドア50を連動操作するようにしてもよい。この場合、アクチュエータ機構の作動量を空調操作パネルの温度調整操作部材にて調整すればよい。
(第2実施形態)
第1実施形態では、内気通路27の左右両側部に外気連通部27aを設け、この外気連通部27aから導入される一部の外気が冷房用熱交換器29を通過して冷却されるようにしているが、第2実施形態では、図4に示すように外気連通部27aを廃止して冷房用熱交換器29の全域を内気通路27内のみに配置している。
これにより、冷房用熱交換器29が常に内気のみを冷却するので、冷房用熱交換器29の熱負荷をより一層減少できる。よって、圧縮機の消費動力をさらに低減できる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、冷房用熱交換器29と並列に外気通路28を設け、この外気通路28を通過する外気が冷房用熱交換器29をバイパスする構成にしているが、第3実施形態では、図5に示すように冷房用熱交換器29に、外気通路28の全域に位置する突出部29aを設けて、外気通路28の外気の全量を冷房用熱交換器29にて冷却できるようにしている。
これによると、冷房時に冷房用熱交換器29の熱負荷が増大するものの、ドア側デフロスタ吹出口60からの吹出空気温度を第1実施形態よりも下げることができ、キャビン10の室温全体を下げることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、図6に示すように外気シャットドア70を外気通路28に追加設置している。これによると、外気シャットドア70により外気通路28を閉塞したときは、外気が内気通路27の左右両側部に位置する外気連通部27aのみから導入されるので、第1実施形態に比較して外気導入量が減少する。
従って、冷房時にはドア側デフロスタ吹出口60からの吹出空気温度を下げることができ、また、暖房時にはドア側デフロスタ吹出口60からの吹出空気温度を上げることができる。
(第5実施形態)
第5実施形態では、図7に示すように、暖房用熱交換器31に、外気通路49の全域に位置する突出部31aを設けて、ヒータバイパス通路49aを廃止している。このため、外気通路49の外気の全量を暖房用熱交換器31にて加熱できる。
これによると、暖房時に暖房用熱交換器31の熱負荷が増大するものの、ドア側デフロスタ吹出口60からの吹出空気温度を第1実施形態よりも高めることができ、キャビン10の室温全体を上げることができる。
(第6実施形態)
上述した第1〜第5実施形態では、1つの空調ユニット18内に内気通路27と外気通路28を並列に設け、1つの送風機30にて内気通路27に内気を、外気通路28に外気をそれぞれ個別に送風しているが、第6実施形態は、空気通路が完全に別通路として構成された2つの空調ユニット、すなわち、内気用空調ユニットと外気用空調ユニットとを独立に構成するものである。
図8は第6実施形態を示す車両キャビン10の上方部の概略斜視図、図9は図8の前方側から見た正面断面図、図10は図8の横から見た側面断面図である。さらに、図11は空調ユニット部分の平面断面図、図12は図11のA−A断面図、図13は図11のB−B断面図である。
第6実施形態における車両キャビン10では、図8〜図10に示すようにルーフ部71の上側板71aと下側板71bとの間に所定間隔の空間71cを形成している。下側板71bは第1実施形態における車両キャビン10の天井部14に相当する。
ルーフ部71内部の空間71cに矩形状の箱形状をなす空調ユニット収納箱72が配置されている。なお、図8では、空調ユニット収納箱72、後述の吹出ダクト98、99等を透視状態で図示している。
空調ユニット収納箱72内に、図11〜図13に示すように内気用空調ユニット73と外気用空調ユニット74が収納されている。この両ユニット73、74はそれぞれ空調機能を独立に発揮する。
そのため、内気用空調ユニット73は、内気用送風機75、内気通路76を形成するケース77、冷房用熱交換器78、暖房用熱交換器79等を独立に備えている。同様に、外気用空調ユニット74も、外気用送風機80、外気通路81を形成するケース82、冷房用熱交換器83、暖房用熱交換器84等を独立に備えている。
内気用送風機75および外気用送風機80は、ともに遠心式送風機であり、駆動用モータ75a、80aと、このモータ75a、80aにより回転駆動される遠心式送風ファン75b、80bと、渦巻き状のスクロールケース75c、80cとにより構成される。
なお、両送風機75、80の駆動用モータ75a、80aは本実施例ではブラシレスモータであり、このブラシレスモータには回転数調整用の駆動回路部が一体に設けられている。
ここで、内気用送風機75と外気用送風機80は対称形状に形成され、その吹出方向が逆方向に向くようになっている。具体的には、内気用送風機75のスクロールケース75cの空気吹出方向が矢印aのように略車両後方側へ向き、外気用送風機80のスクロールケース80cの空気吹出方向が矢印bのように略車両前方側へ向くように、両送風機75、80が対称形状で配置されている。これにより、両送風機75、80の部品の共用化を図っている。
両送風機75、80のスクロールケース75c、80cにおいて、送風ファン75b、80bの下側部位にそれぞれ吸入口75d、80dが開口している。内気用送風機75の吸入口75dはキャビン10の内部(車室内)に連通して内気を吸入する。外気用送風機80の吸入口80dは図示しない外気ダクトを介して外気口85(図8)に連通して外気を吸入する。
なお、外気口85は本実施形態では外気吸入口80dがルーフ71の左右方向に対して右寄りの部位に位置しているので、外気口85はルーフ71の左右の側面部のうち、右側側面部に配置される。外気口85には外気中の粉塵等を捕捉する外気フィルタ(図示せず)が設けられている。
冷房用熱交換器78、83は第1実施形態の冷房用熱交換器29と同様に冷凍サイクルの蒸発器にて構成される。冷房用熱交換器78、83には、冷凍サイクルの減圧手段をなす膨張弁86、87(図11)を通過した低圧冷媒が並列に流れる。
膨張弁86、87の冷媒上流側は1つの高圧配管に合流して、図示しない凝縮器あるいは受液器の冷媒下流側に接続される。また、冷房用熱交換器78、83の冷媒下流側は1つの低圧配管に合流して圧縮機吸入側に接続される。
冷房用熱交換器78、83の下方部には凝縮水を集めて排水するドレンパン78a、83a(図13)が設けられている。また、冷房用熱交換器78、83にはそれぞれ温度センサ88、89(図11)が配置されている。この温度センサ88、89は具体的にはフィン表面温度を検出するサーミスタである。
暖房用熱交換器79、84は第1実施形態の暖房用熱交換器31と同様に温水(エンジン冷却水)を熱源として空気を加熱するもので、2つの暖房用熱交換器79、84は温水回路で並列接続される。この暖房用熱交換器79、84の温水配管79a、84aのうち入口側温水配管にはそれぞれ第1実施形態の温水弁51に相当する温水弁90、91(図11、図13)が独立に設けられている。
この温水弁90、91は、暖房能力調整手段を構成するものであって、温水通路の開閉機能および温水通路面積を調整して温水流量を調整する機能を果たす。図11に示すように温水弁90、91はそれぞれリンク機構92、93を介してサーボモータ等からなるアクチュエータ機構94、95に連結される。このアクチュエータ機構94、95によって2つの温水弁90、91をそれぞれ独立操作するようになっている。
内気用空調ユニット73のケース77によって形成される内気通路76では内気が前方側から後方側へと流れるので、内気通路76の後方端に内気吹出開口部96が形成される。
これに対し、外気用空調ユニット74のケース82によって形成される外気通路81では外気が後方側から前方側へと流れるので、外気通路81の前方端に外気吹出開口部97が形成される。
内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96には図8に示すように内気吹出ダクト98が接続される。この内気吹出ダクト98は、内気吹出開口部96の位置から車両後方の左右両側および車両左右側方の合計4つに分岐して配置され、その分岐ダクトの先端部にそれぞれ内気空調風の吹出口98a〜98dが配置される。
この4つの内気吹出口98a〜98dは、図10に示すようにキャビン天井部をなすルーフ下側板71bに配置される。これら内気吹出口のうち、内気吹出口98a、98bは図8に示すようにキャビン天井部の後方端の左右両側部位に配置され、内気吹出口98c、98dはキャビン天井部の左右両側の前後方向中間部位に配置される。
そして、4つの内気吹出口98a〜98dの吹出方向は、図8〜図10の斜線矢印に示すようにいずれも乗員M側に向かうように、換言すると、キャビン中央部側に向かうように設定されている。但し、各内気吹出口98a〜98dには手動操作にて風向の調整可能なグリル機構(図示せず)が装備されており、冷房時には内気の冷風が乗員Mの上半身側に向かって吹き出し、暖房時には内気の温風が乗員Mの下半身側に向かって吹き出すように風向を調整できるようになっている。
一方、外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97には図8に示すように外気吹出ダクト99が接続される。この外気吹出ダクト99は、外気吹出開口部97の位置から車両前方の左右両側および車両左右側方の合計4つに分岐して配置され、その分岐ダクトの先端部にそれぞれ外気空調風の吹出口99a〜99dが配置される。
この4つの外気吹出口99a〜99dも、図9、図10に示すようにキャビン天井部をなすルーフ下側板71bに配置される。これらの外気吹出口のうち、外気吹出口99a、99bはキャビン天井部の前方端の左右両側部位に配置され、外気吹出口99c、99dはキャビン天井部の左右両側の前後方向中間部位に配置される。
この4つの外気吹出口99a〜99dはいずれも外気空調風を乗員以外の部位に向けて吹き出すものであって、キャビン前方側に位置する2つの外気吹出口99a、99bの吹出方向はキャビン前面窓ガラス12(図8)の上方部から窓ガラス内面に沿って真下方向に外気空調風を吹き出すように設定されている。
また、キャビン天井部の左右両側に位置する2つの外気吹出口99c、99dの吹出方向はキャビン左右両側のドア部窓ガラス13(図8)の上方部から窓ガラス内面に沿って真下方向に外気空調風を吹き出すように設定されている。
このように外気吹出口99a〜99dは外気空調風を乗員以外の部位に向けて吹き出すものであって、外気空調風は乗員Mの身体に直接吹き当てることがないため、風向の調整可能なグリル機構を具備していない。
なお、冷房時に、外気吹出口99a〜99dからの冷風吹出により窓ガラスが冷却されて窓ガラスの曇りが発生することを防ぐために、外気空調風が窓ガラス内面より所定距離離れて真下方向へ吹き出すように外気吹出口99a〜99dは設計されている。
以上の説明から理解されるように、内気用空調ユニット73から内気空調風はキャビン10内の車室内空間のうち主に後方側領域に吹き出され、外気用空調ユニット74から外気空調風は車室内空間のうち主に前方側領域に吹き出される。
そこで、車室内空間の後方側領域の空調と前方側領域の空調とを独立制御できるようにするため、車室内空間の後方側領域と前方側領域にそれぞれ内気センサ100、101と日射センサ102、103を図10に示すように独立に設置している。
次に、第6実施形態の電気制御部の概要を図14のブロック図により説明すると、空調制御装置104はマイクロコンピュータ等により構成される制御手段であって、空調制御装置104の入力側には上述した各種センサ88、89、100〜103等の検出信号が入力される。
また、空調操作パネル105から各種の操作信号が空調制御装置104に入力される。ここで、空調操作パネル105は図1、図2のメータカバー19またはその近傍位置に配置され、各種の操作部材が設けられている。具体的には、内気側(車室内後方側)の温度調整スイッチ106、外気側(車室内前方側)の温度調整スイッチ107、内気側(車室内後方側)の風量調整スイッチ108、外気側(車室内前方側)の風量調整スイッチ109、冷凍サイクルの圧縮機作動スイッチ110等が空調操作パネル105に設けられている。
そして、空調制御装置104の出力側には、上述した各種機器、具体的には、送風機駆動モータ75a、80a、温水弁90、91のアクチュエータ機構94、95、冷凍サイクルの圧縮機の電磁クラッチ111等が接続される。
次に、第6実施形態の作動を説明する。風量調整スイッチ108、109を投入すると、空調制御装置104の出力信号により両送風機75、80の駆動モータ75a、80aに通電され、両送風機75、80が作動状態となる。そして、圧縮機作動スイッチ110を投入すると、空調制御装置104の出力信号により電磁クラッチ111に通電され、電磁クラッチ111が接続状態となる。これにより、冷凍サイクルの圧縮機(図示せず)が車両エンジンによって駆動され、冷凍サイクルが運転状態となるので、冷房用熱交換器(蒸発器)78、83が冷却作用を発揮する。
内気用空調ユニット73においては、送風機75の作動によって内気が吸入口75dから吸入され、この内気は内気通路76に送風され、まず、冷房用熱交換器(蒸発器)78を通過して冷却され、冷風となる。
次に、この冷風は暖房用熱交換器79を通過するので、温水弁90の開度にて暖房用熱交換器79への温水流量を調整して暖房用熱交換器79の暖房能力を調整することにより、冷風の温度を任意に調整できる。最大冷房状態では温水弁90を全閉して、暖房用熱交換器79への温水循環を遮断すればよい。逆に、最大暖房状態では温水弁90を全開して、暖房用熱交換器79への温水流量を最大にして、冷房用熱交換器78通過後の冷風を最大に加熱すればよい。
夏期の冷房時には、内気用空調ユニット73の冷房用熱交換器78で冷却された内気冷風を暖房用熱交換器79通過後に、内気吹出開口部96、内気吹出ダクト98を経て内気吹出口98a〜98dから乗員の上半身側へ吹き出す。
冬期の暖房時には、内気用空調ユニット73の暖房用熱交換器79で加熱された温風を内気吹出開口部96、内気吹出ダクト98を経て内気吹出口98a〜98dから乗員の足下側へ吹き出す。
一方、外気用空調ユニット74においては、送風機80の作動によって外気を吸入し、この外気を冷房用熱交換器83および暖房用熱交換器84との熱交換にて温度調整し、この温度調整後の外気空調風を外気吹出開口部97、外気吹出ダクト99を経て外気吹出口99a〜99dから乗員以外の部位に向けて吹き出す。具体的には、外気空調風を外気吹出口99a〜99dから車両窓ガラス内面に沿って真下方向へ吹き出す。
このように、外気用空調ユニット74から外気空調風を車室内へ吹き出すことにより、車室内の内圧を外気雰囲気よりも高めて、車外の粉塵等が車室内へ侵入することを抑制できる。
ここで、外気用空調ユニット74では外気を吸入するので、空調済みの内気を再循環する内気用空調ユニット73に比較して空調熱負荷が大きい。そのため、外気用空調ユニット74から吹き出す外気空調風は、内気用空調ユニット73から吹き出す内気空調風よりも乗員快適温度との乖離が大きい場合が多い。
しかし、外気用空調ユニット74からの外気空調風は車両窓ガラス内面に沿って真下方向へ吹き出され、乗員の身体に直接当たることがない。そのため、外気空調風の吹出によって乗員の快適性が損なわれることを回避できる。
一方、内気用空調ユニット73では空調熱負荷が小さいので、内気空調風の吹出温度を乗員快適温度に近づけることが容易である。そのため、内気空調風を乗員の身体に向けて吹き出すことにより、限られた空調能力の下で乗員の快適性を確保しやすい。
ところで、内気用空調ユニット73においては、送風機75の駆動モータ75aの回転数を制御装置104の出力信号で制御することにより内気空調風の吹出風量を独立制御できる。
また、内気用空調ユニット73のアクチュエータ機構94の作動量を制御装置104の出力信号で制御することにより温水弁90の開度を調整して暖房用熱交換器79における温水流量を調整できる。それにより、暖房用熱交換器79の暖房能力を制御できるので、内気空調風の吹出温度を独立制御できる。
同様に、外気用空調ユニット74においても、送風機80の駆動モータ80aの回転数を制御装置104の出力信号で制御することにより外気空調風の吹出風量を独立制御できる。また、外気用空調ユニット74のアクチュエータ機構95の作動量を制御装置104の出力信号で制御することにより温水弁91の開度を調整して暖房用熱交換器84における温水流量を調整できる。それにより、暖房用熱交換器84の暖房能力を制御できるので、外気空調風の吹出温度を独立制御できる。
そこで、本実施形態においては、上記吹出風量および吹出温度の前後独立制御をセンサ信号に基づいて自動的に行うようにしている。具体的には、前後の内気センサ100、101により車室内の前方側領域および後方側領域の内気温を検出しているので、例えば、冷房時に、車室内前方側の内気温が車室内後方側の内気温よりも高いときは、制御装置104の出力信号で外気用空調ユニット74の温水弁91の開度を内気用空調ユニット73の温水弁90の開度よりも小さくする。
これにより、外気用空調ユニット74の外気空調風の吹出温度(前方側吹出温度)を内気用空調ユニット73の内気空調風の吹出温度(後方側吹出温度)よりも低下させることができ、車室内の温度分布を均一化して乗員の空調フィーリングを向上できる。
なお、上記の場合に、外気用空調ユニット74の送風機80の回転数を内気用空調ユニット73の送風機75の回転数よりも高めて、外気空調風の吹出風量を内気空調風の吹出風量より増加する制御を行ってもよい。
一方、車室内の前方側領域および後方側領域の日射量を前後の日射センサ102、103により検出しているので、例えば、冷房時に、車室内前方側の日射量が車室内後方側の日射量よりも多いときは、外気用空調ユニット74の送風機80の回転数を内気用空調ユニット73の送風機75の回転数よりも高める。
これにより、外気空調風の吹出風量(前方側吹出風量)を内気空調風の吹出風量(後方側吹出風量)より増加することができるので、日射の影響による温熱感を冷風風量の増加で解消できる。
なお、上記の場合に、外気用空調ユニット74の温水弁91の開度を内気用空調ユニット73の温水弁90の開度よりも小さくして、外気用空調ユニット74の外気空調風の吹出温度を内気用空調ユニット73の内気空調風の吹出温度よりも低下させる制御を行ってもよい。
また、上記の場合に、外気用空調ユニット74の外気空調風の吹出温度の引き下げと外気空調風の吹出風量の増加とを同時に行うようにしてもよい。また、上記した吹出風量および吹出温度の前後独立制御を、冷房時のみならず、暖房時においても、同様に行うようにしてもよい。
また、上記説明はセンサ信号に基づく自動制御の例について説明したが、空調操作パネル105に設けられた風量調整スイッチ106、107および温度調整スイッチ108、109の手動操作信号に基づいて車両前後両側の吹出風量および吹出温度を乗員の好みに応じて独立制御してもよいことはもちろんである。
また、内気用空調ユニット73の冷房用熱交換器78および外気用空調ユニット74の冷房用熱交換器83の温度(具体的にはフィン表面温度)を温度センサ88,89により検出しているので、この温度センサ88、89のいずれか一方の検出温度がフロスト防止のための所定温度(例えば、3℃付近)に低下すると、圧縮機の電磁クラッチ111への通電を遮断して、電磁クラッチ111を開離状態にして圧縮機を停止させる。
これにより、冷凍サイクルの蒸発器である冷房用熱交換器78、83の冷却作用が中断され、冷房用熱交換器78、83のフロスト(霜付き)現象を防止できる。
(第7実施形態)
第6実施形態では、内気用空調ユニット73の吸入口75dおよび外気用空調ユニット74の吸入口80dを図8、図12に示すように、両ユニット73、74の下側に配置しているが、第7実施形態では、図15に示すように内気用空調ユニット73の吸入口75dおよび外気用空調ユニット74の吸入口80dをともに両ユニット73、74の上側に配置している。
(第8実施形態)
第6実施形態では、内気用空調ユニット73の吸入口75dおよび外気用空調ユニット74の吸入口80dを図8、図12に示すように、両ユニット73、74の下側に配置しているが、第8実施形態では、図16に示すように内気用空調ユニット73の吸入口75dをユニット下側に配置し、これに対し、外気用空調ユニット74の吸入口80dはユニット上側に配置している。
また、第8実施形態と逆に、内気用空調ユニット73の吸入口75dをユニット上側に配置し、これに対し、外気用空調ユニット74の吸入口80dはユニット下側に配置してもよい。
このように、内気用空調ユニット73と外気用空調ユニット74の吸入口75d、80dの配置位置は上下両側に自由に選択できる。
(第9実施形態)
第6〜第8実施形態では、内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96が車両後方側に向き、外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97が車両前方側に向くように、両ユニット73、74の搭載方向を決定しているが、第9実施形態では図17に示すように、内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96と外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97が車両左右方向に向くように両ユニット73、74の搭載方向を決定している。
なお、図17の図示例では、両ユニット73、74の搭載方向を図8の例よりも時計方向に90度回転した例を示す。従って、内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96は車両左側に向き、外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97は車両右側に向いている。
これに伴って、内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96に接続される内気吹出ダクト98は、車両左側領域において前方側、後方側、および前後中間部の3カ所に分岐され、各分岐ダクトの先端部に内気吹出口98e〜98gを設定し、この内気吹出口98e〜98gから内気空調風を乗員側に向かって吹き出す。
また、外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97に接続される外気吹出ダクト99は、車両右側領域において前方側、後方側、および前後中間部の3カ所に分岐され、各分岐ダクトの先端部に外気吹出口99e〜99gを設定し、この外気吹出口99e〜99gから外気空調風を車両前面窓ガラス12の右側領域、車両右側ドア部窓ガラス13および車両後部窓ガラス11(図1、図2参照)の右側領域のそれぞれのガラス内面に沿って真下方向へ吹き出す。
このように両ユニット73、74の車両搭載方向を決定しても、第6実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
但し、第9実施形態では、内気用空調ユニット73の内気空調風を車室内左側領域に吹き出し、外気用空調ユニット74の外気空調風を車室内右側領域に吹き出すから、車室内左右両側の吹出温度、吹出風量の独立制御を行うことになる。
従って、第9実施形態では、内気センサ100、101および日射センサ102、103を後述の図21、図22に示すように車室内の左右両側に配置することになる。
なお、図17では、内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96が車両左側に向き、外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97が車両右側に向く例を図示しているが、これとは逆に、内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96が車両右側に向き、外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97が車両左側に向くように両ユニット73、74の車両搭載方向を決定してもよいことはもちろんである。
(第10実施形態)
第6〜第9実施形態では、両ユニット73、74の吹出口98a…、99a…をすべてルーフ部71に設定しているが、第10実施形態では図18、図19に示すように車両キャビン10の前後左右の角部および前後方向の中間部に配置される車体フレーム部、すなわち、ピラー部120、121、122に両ユニット73、74の吹出口98h、98i、99h、99iを設定している。
具体的には、左右両側の後部ピラー部120および左右両側の中間ピラー部121に対してそれぞれ上下方向の2個所(合計8個所)に内気吹出口98h、98iを配置している。これらの内気吹出口98h、98iには内気用空調ユニット73から内気吹出ダクト98(図18、19では図示を省略)を経て内気空調風が供給され、この内気空調風を内気吹出口98h、98iから乗員Mに向けて吹き出す。
また、左右両側の前部ピラー部122のうち比較的下方部に外気吹出口99h、99iを配置している。この外気吹出口99h、99iには外気用空調ユニット74から外気吹出ダクト99(図18、19では図示を省略)を経て外気空調風が供給され、この外気空調風を外気吹出口99h、99iから乗員M以外の部位に向けて吹き出す。具体的には、外気空調風を外気吹出口99h、99iから前面窓ガラス12の内面または左右のドア部窓ガラス13の内面に沿って真下方向へ吹き出す。
(第11実施形態)
第6〜第10実施形態では、内気用空調ユニット73と外気用空調ユニット74を、それぞれ空気通路が完全に別通路からなる独立ユニットとして構成しているが、第11実施形態では、両空調ユニット73、74の熱交換器部分は一体構造として構成し、送風機部分のみを独立に構成している。
図20は第11実施形態を示す車両キャビン10の上方部の概略斜視図、図21は図20の前方側から見た正面断面図、図22は図20の横から見た側面断面図である。さらに、図23は空調ユニット部分の平面断面図、図24は図23の一部断面正面図である。
第11実施形態では、第6〜第10実施形態の両空調ユニット73、74に相当する機能を1つの空調ユニット130にて発揮するようにしている。この空調ユニット130は、図20〜図22に示すようにキャビン10のルーフ部71の内部空間71cのうち後方部に、車両左右方向に延びる横長形状で配置される。
この空調ユニット130は、図23、図24に示すように車両左右方向に延びる横長形状の熱交換器部ケース131を有している。この横長形状のケース131の内部に冷凍サイクルの蒸発器からなる冷房用熱交換器132と、エンジン冷却水を熱源とする暖房用熱交換器133とを配置している。ここで、冷房用熱交換器132を空気流れの上流側となる車両後方側に配置し、暖房用熱交換器133を空気流れの下流側となる車両前方側に配置している。
そして、この横長形状のケース131の内部にて車両左右方向の中央位置に仕切り板134を配置して、ケース131の内部通風路を車両左側に位置する内気通路135と車両右側に位置する外気通路136とに仕切っている。なお、本実施形態では、仕切り板134を、冷房用熱交換器132の上流側から暖房用熱交換器133の下流側まで両熱交換器132、133を貫通して配置されている。このため、両熱交換器132、133のチューブ(冷媒チューブ、温水チューブ)は、仕切り板134の貫通穴を通過して左右の両通路135、136にわたって配置される。
ケース131内の最後方部は、内気通路135および外気通路136の上流部であり、そして、内気通路135の上流部には内気用送風機75のスクロールケース75cの吹出側が接続される。また、外気通路136の上流部には外気用送風機80のスクロールケース80cの吹出側が接続される。従って、両送風機75、80の吹出方向は左右逆方向になっている。
ここで、内気用送風機75は内気通路135よりも車両左側の側方に配置され、外気用送風機80は外気通路136よりも車両右側の側方に配置されている。従って、内気用送風機75と外気用送風機80は、空調ユニット130の車両左右方向の中心線(仕切り板134)を中心として対称形状に構成され、その駆動用モータ75a、80a、送風ファン75b、80b等の部品の共用化を図っている。
ところで、冷房用熱交換器132および暖房用熱交換器133はそれぞれ1つの熱交換器構造を構成するから、冷房用熱交換器132に流入する冷媒の減圧手段をなす膨張弁137(図11の膨張弁86、87に対応)、暖房用熱交換器133の温水流量調整用の温水弁139(図11の温水弁90、91に対応)、および冷房用熱交換器132の温度センサ140(図11の温度センサ88、89に対応)はそれぞれ1個のみ設けられている。
温水弁139はリンク機構141を介してサーボモータ等からなるアクチュエータ機構142に連結され、このアクチュエータ機構142によって温水弁139が操作される。
なお、本実施形態では、両送風機75、76の駆動用モータ75a、80aとしてブラシ付きの直流モータを用い、この駆動用モータ75a、80aの端子電圧を、各送風機吹出側通路内に配置されて強制空冷されるパワートランジスタ143、144により制御して、
各モータ75a、80aの回転数、ひいては各送風機75、76の風量を独立制御するようになっている。
ケース131の底面部のうち、冷房用熱交換器132の下方部には凝縮水を集めて排水するドレンパン145、146(図24)が内気通路135と外気通路136とに対応してそれぞれ設けられている。
図20に示すように、ケース131のうち車両前方側端部の左側に内気通路135の出口をなす内気吹出開口部96が配置され、車両前方側端部の右側に外気通路136の出口をなす外気吹出開口部97が配置される。そして、内気吹出開口部96には内気吹出ダクト98が接続され、外気吹出開口部97には外気吹出ダクト99が接続される。
内気吹出ダクト98は、車両ルーフ部71の内部空間71cのうち、左辺部に沿って車両前方側へ向かって延びるように配置される。そして、内気吹出ダクト98の車両前方部、車両前後方向の中間部および車両後方部の3個所に乗員Mの身体に向けて内気空調風を吹き出す内気吹出口98e、98f、98gが配置されている。
外気吹出ダクト99は、車両ルーフ部71の内部空間71cのうち、右辺部に沿って車両前方側へ向かって延びるように配置される。そして、外気吹出ダクト99の車両前方部、車両前後方向の中間部および車両後方部の3個所に乗員M以外の部位に向けて外気空調風を吹き出す外気吹出口99e、99f、99gが配置されている。外気吹出口99e、99f、99gは、具体的には、車両前面窓ガラス12および車両ドア部窓ガラス13の内面に沿って真下方向へ吹き出すようになっている。
上記内気吹出口98e、98f、98gおよび外気吹出口99e、99f、99gの配置は、図17の第9実施形態における吹出口配置と同じである。
第11実施形態では、内気用空調ユニット73の内気空調風を車室内左側領域に吹き出し、外気用空調ユニット74の外気空調風を車室内右側領域に吹き出すから、車室内左右両側の吹出温度、吹出風量の独立制御を行うことになる。
従って、第11実施形態では、内気センサ100、101および日射センサ102、103を図21、図22に示すように車室内の左右両側に配置することになる。この点も第9実施形態と同じである。
なお、図20〜図24では、内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96が車両左側に配置され、外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97が車両右側に配置される例を図示しているが、これとは逆に、内気用空調ユニット73の内気吹出開口部96が車両右側に配置され、外気用空調ユニット74の外気吹出開口部97が車両左側に配置されるように両ユニット73、74の車両搭載方向を決定してもよいことはもちろんである。
第11実施形態の配置レイアウトを採用すると、空調ユニット130の全体形状を図20、図22に示すように車両左右方向に延びる横長形状にすることができる。そのため、空調ユニット130は車両前後方向の奥行き寸法が小さい薄型形状にすることができる。そのため、空調ユニット130を車両ルーフ部71の内部空間71cのうち後方側の小スペース内に寄せて配置できるので、車両ルーフ部71の内部空間71cを他の機器の収納のために有効利用できる。
また、冷房用熱交換器132および暖房用熱交換器133としてそれぞれ1つの熱交換器構造を構成すればよいから、装置全体として部品点数の低減によりコスト低減を図ることができる。
上記第11実施形態では、車両ルーフ部71の前後左右の4辺部のうち、後辺部に沿って空調ユニット130を配置しているが、空調ユニット130は奥行き寸法が小さい薄型形状であるので、車両ルーフ部71の後辺部に限らず、図25に示すように前辺部、左辺部および右辺部に沿って空調ユニット130を配置してもよい。
つまり、空調ユニット130は薄型形状であるという特徴を活かして車両ルーフ部71の前後左右の4辺部のどこにも配置でき、設計の自由度が向上するという利点がある。
(他の実施形態)
なお、第6〜第12実施形態では、空調ユニット73、74、130をルーフ部71内に配置しているが、第6〜第12実施形態における空調ユニット73、74、130をシート17(図2)の下方部や後方部に配置してもよい。逆に、第1〜第5実施形態における空調ユニット18をルーフ部71内に配置してもよい。
また、上述の各実施形態では、内気通路に内気のみが流れ、外気通路に外気のみが流れる例について説明したが、内気に若干量の外気を混入した内気メインの空気が内気通路を流れ、外気に若干量の内気を混入した外気メインの空気が外気通路を流れるように構成してもよい。
つまり、内気通路を流れる内気とは、内気100%のものだけでなく、若干量の外気を混入した内気メインの空気であってもよい。同様に、外気通路を流れる外気とは、外気100%のものだけでなく、若干量の内気を混入した外気メインの空気であってもよい。
また、内気用送風機75および外気用送風機80を独立に設ける実施形態では、内気用送風機75および外気用送風機80の風量を制御装置104の制御出力により連続的に制御する例について説明したが、乗員により手動操作されるスイッチと、このスイッチにより電気抵抗値が切り替えられる抵抗器とを設け、この抵抗器の抵抗値切替によって両送風機75、80の駆動用モータ75a、80aの端子電圧を切り替えて、両送風機75、80の風量を手動操作にて段階的に切り替えるようにしてもよい。
また、暖房用熱交換器31の加熱源流体としてエンジン冷却水の代わりにトラクタ等の車両に搭載される油圧機器の高温作動油を使用してもよい。
本発明の第1実施形態を示すトラクタキャビン部分の上面図である。 図1の側面図である。 (a)は図1、図2の空調ユニット部の横断面図で、(b)は縦断面図である。 本発明の第2実施形態による空調ユニット部の横断面図である。 本発明の第3実施形態による空調ユニット部の横断面図である。 本発明の第4実施形態による空調ユニット部の横断面図である。 本発明の第5実施形態による空調ユニット部の横断面図である。 本発明の第6実施形態を示すトラクタキャビンの上部の概略斜視図である。 図8の前方側から見た正面断面図である。 図8の横から見た側面断面図である。 第6実施形態の空調ユニット部分の平面断面図である。 図11のA−A断面図である。 図11のB−B断面図である。 第6実施形態の電気制御ブロック図である。 第7実施形態の空調ユニット収納箱の斜視図である。 第8実施形態の空調ユニット収納箱の斜視図である。 第9実施形態を示すトラクタキャビンの上部の概略斜視図である。 第10実施形態を示すトラクタキャビン上部を前方側から見た正面断面図である。 第10実施形態を示すトラクタキャビン上部を横から見た側面断面図である。 第11実施形態を示すトラクタキャビンの上部の概略斜視図である。 第11実施形態を示すトラクタキャビン上部を前方側から見た正面断面図である。 第11実施形態を示すトラクタキャビン上部を横から見た側面断面図である。 第11実施形態の空調ユニット部分の平面断面図である。 第11実施形態の空調ユニット部分の一部断面正面図である。 第11実施形態による空調ユニット部配置形態の変形例を示すトラクタルーフ部の概略平面図である。
符号の説明
27、48…内気通路、28、49…外気通路、29、31…熱交換器、30…送風機、57a、57b…フェイス吹出口、58…フット吹出口、59…前面側デフロスタ吹出口、60…ドア側デフロスタ吹出口。

Claims (24)

  1. 内気が車室内へ向かって流れる内気通路(27、48)と、
    前記内気通路(27、48)と並列に設けられ、外気が車室内へ向かって流れる外気通路(28、49)と、
    少なくとも前記内気通路(27、48)に配置され、少なくとも前記内気と熱交換する熱交換器(29、31)と、
    前記内気通路(27、48)の内気および前記外気通路(28、49)の外気を送風する送風手段(30)と、
    前記熱交換器(29、31)を通過した後の内気を車室内の乗員側に向けて吹き出す第1吹出口(57a、57b、58)と、
    前記外気通路(28、49)を通過した外気を車室内の乗員以外の部位であって、前面窓ガラス(12)側を除く他の部位に向けて吹き出す第2吹出口(60)と、
    前記熱交換器(29、31)を通過した後の内気を車室内の前面窓ガラス(12)側に向けて吹き出す第3吹出口(59)とを具備することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記第2吹出口(60)は前記外気を車室内のドア部窓ガラス(13)側に向けて吹き出すように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記第2吹出口(60)は前記外気を車室内の床面側に向けて吹き出すように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記熱交換器として空気を冷却する冷房用熱交換器(29)を包含していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 内気が車室内へ向かって流れる内気通路(27、48)と、
    前記内気通路(27、48)と並列に設けられ、外気が車室内へ向かって流れる外気通路(28、49)と、
    少なくとも前記内気通路(27、48)に配置され、少なくとも前記内気と熱交換する冷房用熱交換器(29)と、
    前記内気通路(27、48)の内気および前記外気通路(28、49)の外気を送風する送風手段(30)と、
    前記冷房用熱交換器(29)を通過した後の内気を車室内の乗員側に向けて吹き出す第1吹出口(57a、57b、58)と、
    前記外気通路(28、49)を通過した外気を車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出す第2吹出口(60)とを具備し、
    前記送風手段(30)が前記冷房用熱交換器(29)の空気流れ下流側に配置されることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 前記冷房用熱交換器(29)は前記内気通路(27、48)の全域にわたって配置され、
    前記外気通路(28、49)が前記冷房用熱交換器(29)のバイパス通路を構成することを特徴とする請求項4または5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記冷房用熱交換器(29)は前記内気通路(27、48)内のみに配置され、
    前記外気通路(28、49)の全域が前記冷房用熱交換器(29)のバイパス通路を構成することを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. 前記冷房用熱交換器(29)は前記内気通路(27、48)および前記外気通路(28、49)の両方にわたって配置されることを特徴とする請求項4または5に記載の車両用空調装置。
  9. 前記熱交換器として空気を加熱する暖房用熱交換器(31)を有し、
    前記暖房用熱交換器(31)は前記内気通路(27、48)および前記外気通路(28、49)の両方にわたって配置されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  10. 前記暖房用熱交換器(31)は前記内気通路(27、48)の全域と前記外気通路(28、49)の一部の領域にわたって配置され、
    前記外気通路(28、49)の残余の領域によって前記暖房用熱交換器(31)のバイパス通路(49a)を構成することを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
  11. 前記暖房用熱交換器(31)は前記内気通路(27、48)の全域と前記外気通路(28、49)の全域にわたって配置されることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
  12. 前記熱交換器として空気を加熱する暖房用熱交換器(31)を有し、
    前記暖房用熱交換器(31)は、前記送風手段(30)の空気流れ下流側において前記内気通路(27、48)および前記外気通路(28、49)の両方にわたって配置されることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  13. 内気が車室内へ向かって流れる内気通路(27、48)と、
    前記内気通路(27、48)と並列に設けられ、外気が車室内へ向かって流れる外気通路(28、49)と、
    少なくとも前記内気通路(27、48)に配置され、少なくとも前記内気と熱交換する熱交換器(29、31)と、
    前記内気通路(27、48)の内気および前記外気通路(28、49)の外気を送風する送風手段(30)と、
    前記熱交換器(29、31)を通過した後の内気を車室内の乗員側に向けて吹き出す第1吹出口(57a、57b、58)と、
    前記外気通路(28、49)を通過した外気を車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出す第2吹出口(60)とを具備し、
    前記外気通路(28、49)が前記熱交換器(29、31)のバイパス通路を構成することを特徴とする車両用空調装置。
  14. 前記内気通路(27、48)は車両左右方向の中央部に配置され、
    前記内気通路(27、48)の左右両側に前記外気通路(28、49)が配置されることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  15. 前記内気通路(27、48)、前記外気通路(28、49)、前記熱交換器(29、31)、および前記送風手段(30)を内蔵する空調ユニット(18)が車室内のシート(17)下方部に配置されることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  16. 内気を送風する内気用送風手段(75)と、
    前記内気用送風手段(75)から分離して独立に設けられ、外気を送風する外気用送風手段(80)と、
    前記内気用送風手段(75)によって送風される前記内気が常に流れるように構成された内気通路(76、135)と、
    前記外気用送風手段(80)によって送風される前記外気が常に流れるように構成された外気通路(81、136)と、
    前記内気通路(76、135)および前記外気通路(81、136)の両方に設けられ、前記外気および前記内気と熱交換する熱交換器(78、79、83、84、132、133)と、
    前記内気通路(76、135)の下流端に設けられ、前記熱交換器(78…)を通過した後の内気を車室内の乗員側に向けて吹き出す第1吹出口(98a…)と、
    前記外気通路(81、136)の下流端に設けられ、前記熱交換器(78…)を通過した後の外気を車室内の乗員以外の部位に向けて吹き出す第2吹出口(99a…)とを具備することを特徴とする車両用空調装置。
  17. 前記内気用送風手段(75)および前記外気用送風手段(80)の風量をそれぞれ独立に制御する制御手段(104)を具備することを特徴とする請求項16に記載の車両用空調装置。
  18. 前記内気用送風手段(75)と前記外気用送風手段(80)は遠心式送風手段であり、
    前記遠心式内気用送風手段(75)と前記遠心式外気用送風手段(80)は、互いに対称形状で構成され、互いの吹出方向が逆方向に向いて前記内気通路(76、135)および前記外気通路(81、136)とそれぞれ接続されることを特徴とする請求項16または17に記載の車両用空調装置。
  19. 前記内気通路(76、135)および前記外気通路(81、136)は、それぞれ独立した別のケース(77、82)内に形成され、
    前記熱交換器(78…)は、前記独立した別のケース(77、82)内にそれぞれ収容される内気側熱交換器(78、79)と外気側熱交換器(83、84)とから構成されることを特徴とする請求項16ないし18のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  20. 前記内気側熱交換器は、少なくとも空気を加熱する内気側暖房用熱交換器(79)であり、また、前記外気側熱交換器は、少なくとも空気を加熱する外気側暖房用熱交換器(84)であり、
    前記内気側暖房用熱交換器(79)および前記外気側暖房用熱交換器(84)にはそれぞれ内気側暖房能力調整手段(90)および外気側暖房能力調整手段(91)が独立に設けられていることを特徴とする請求項19に記載の車両用空調装置。
  21. 前記内気通路(135)および前記外気通路(136)は、1つの共通のケース(131)内の空間を仕切り板(134)により仕切ることにより形成され、
    前記熱交換器(132、133)は、前記共通のケース(131)内の空間において前記内気通路(135)および前記外気通路(136)の両方にわたって配置された一体構造物で構成されることを特徴とする請求項16ないし18のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  22. 前記第1吹出口(98a…)からの内気吹出方向が車両前方側および車両後方側のうちいずれか一方であり、
    前記第2吹出口(99a…)からの外気吹出方向が車両前方側および車両後方側のうち残余の方向であることを特徴とする請求項16ないし21のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  23. 前記第1吹出口(98a…)からの内気吹出方向が車両左側および車両右側のうちいずれか一方であり、
    前記第2吹出口(99a…)からの外気吹出方向が車両左側および車両右側のうち残余の方向であることを特徴とする請求項16ないし21のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  24. 前記内気用送風手段(75)、前記外気用送風手段(80)、前記内気通路(76、135)、前記外気通路(81、136)および前記熱交換器(78…)を包含する空調ユニット(73、74、130)が車両キャビン(10)のルーフ部(71)に配置されることを特徴とする請求項16ないし23のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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