JP5242454B2 - 眼科撮影装置 - Google Patents

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本発明は、被検者眼の眼底を照明光で走査して眼底観察を行う眼科撮影装置に関する。
従来、ポリゴンミラーとガルバノミラーからなる走査手段を用いて眼底に対して2次元的に照明光を走査し、その反射を受光することにより眼底画像を得る眼科撮影装置(走査型レーザ検眼鏡)が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような装置では、眼底に対して好適な出力のレーザ光を照射させるため、レーザ光の出力をモニタする構成(パワーモニタ)を備えている。また、パワーモニタは、レーザ光源の故障検出する役割を兼ねている。このようなパワーモニタでは、レーザ光を絞る役割を持つホールミラーの後にレーザ光の光軸を分割する(偏向する)光学部材を配置し、分割されたレーザ光がパワーモニタの受光面に導かれるように光軸調整される。
また、このような装置では、様々な眼底画像を得て、診断に用いるために、波長の異なる複数のレーザ光を用いて、眼底を観察する技術が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2005−279122号公報 特開2007−89916号公報
しかしながら、パワーモニタの受光面に導く調整は容易ではない。具体的には、パワーモニタは、コスト的な面や装置の小型化の面から、サイズを大きくできない。このため、受光面が小さくなってしまい、受光面に照明光であるレーザ光を入射させる調整が難しくなる。また、このような軸調整を行った後でも、装置の使用中に、レーザ光の偏角が起こる場合がある。例えば、筐体内の温度上昇により光学部材やその保持部材が熱膨張し、レーザ光が偏角されてしまうことがある。
さらに、特許文献2に示されるように、レーザ光源を複数用いる場合、各波長のレーザ光毎にパワーモニタを用意する必要があり、光源とパワーモニタとの距離が遠くなればなるほど、途中の光学部材によるレーザ光の偏角の影響が大きくなり、レーザ光が受光面から外れてしまう問題が起こり易くなってしまう。
本発明は、上記問題点を鑑み、波長の異なる複数の照明光を用いる場合に、それぞれのパワーモニタに対する照明光の光軸ずれを低減し、好適な観察ができる眼科撮影装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 波長の異なる照明光をそれぞれ出射する光源部と,前記照明光を眼底に対して2次元的に走査する走査部とを有する照射光学系と、前記眼底からの照明光の反射光を受光するための受光素子を持つ受光光学系と、を有し、該受光素子の受光信号に基づいて眼底画像を得る眼科撮影装置において、
前記光源部と前記走査部との間の光路に配置され前記照明光の一部を偏向するビームスプリッタと、
該ビームスプリッタの偏向方向に配置されるダイクロイックミラーであって,前記光源部から出射される照明光の波長毎に対応して用意される複数のダイクロイックミラーと、
該ダイクロイックミラーにより波長毎に分割された照明光をそれぞれ受光する複数のパワーモニタと、
前記ビームスプリッタを介して前記パワーモニタに向かう照明光の一部が偏角発生要素によって生じる前記パワーモニタへの光軸ずれを抑制するのに必要な焦点距離のレンズパワーを持つレンズ系と、
を備え、
前記レンズ系は、該レンズ系を介することにより形成される前記偏角発生要素から最も遠くなる前記パワーモニタ位置での照明光のビーム径全体が前記パワーモニタの受光面に収まるように前記ビームスプリッタと前記ダイクロイックミラーの間の光路の所定位置に配置されることを特徴とする眼科撮影装置。
(2) (1)の眼科撮影装置において、前記レンズ系は前記偏角発生要素と複数の前記パワーモニタのうちの一つとを略共役とする位置に配置されていることを特徴とする眼科撮影装置。
(3) (2)の眼科撮影装置において、前記偏角発生要素は前記ビームスプリッタであることを特徴とする眼科撮影装置。
(4) (1)乃至(3)の何れかに記載の眼科撮影装置において、前記レンズ系は、
前記偏角発生要素から前記レンズ系までの距離をa1、前記レンズ系から前記パワーモニタまでの距離をa2としたときに、前記距離a1と距離a2の組合せが最大となる距離a1+距離a2に対して、対応する前記偏角発生要素と前記パワーモニタとを共役にする焦点距離以下のレンズパワーを持つことを特徴とする眼科撮影装置。


本発明によれば、波長の異なる複数の照明光を用いる場合に、それぞれのパワーモニタに対する照明光の光軸ずれを低減し、好適な観察ができる。
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、眼科撮影装置の一実施形態である走査型レーザ検眼鏡の光学系を示した図である。走査型レーザ検眼鏡は、観察用のレーザ光(照明光)を眼底に対して2次元的に走査するレーザ走査部50を備え、光源部100から出射されるレーザ光を眼底へと照射する照射光学系60と、眼底で反射されたレーザ光をレーザ走査部50を介して受光する受光光学系70と、に大別される。
被検者眼の眼底を照明するための観察用のレーザ光は、光源部100により出射され、照射光学系60にて眼底へと照射される。本実施形態では、光源部100は、4つの異なる波長の照明光(ここでは、レーザ光)をそれぞれ出射可能な構成とされる。具体的には、近赤外域のレーザ光(例えば、波長λ=790nm)を発する半導体レーザ光源(LD)101、赤色のレーザ光(例えば、波長λ=650nm)を発する半導体レーザ光源102、緑色のレーザ光(例えば、波長λ=532nm)を発する半導体レーザ光源103、青色のレーザ光(例えば、波長λ=350nm)を発する半導体レーザ光源104、とを備える。なお、照明光はレーザ光に限るものではない。光源としては、SLD(Super Luminescent Diode)を用いてもよい。
それぞれの光源の出射光軸上には、ダイクロイックミラー又はミラーがそれぞれ配置されて、各々のレーザ光が同軸とされる。具体的には、光源101の前方には近赤外光を透過し他の波長の光(可視光)を反射するダイクロイックミラー105が、光源102の前方には赤色光を反射し赤色より波長の短い色(緑色、青色)の光を透過するダイクロイックミラー106が、光源103の前方には緑色光を反射し緑色より波長の短い色(青色)の光を透過するダイクロイックミラー107が、光源104の前方には青色光を反射するミラー108が、それぞれ配置されている。なお、ミラー108は、青色光を反射するダイクロイックミラーであってもよい。
これらのダイクロイックミラー(105〜108)は、各レーザ光源の光軸をそろえるようにレーザ光の光軸に対して反射面が45度の角度を持つように配置され、図示するように、各レーザ光は、ダイクロイックミラー105を透過又は反射されて、光源部100から出射されるレーザ光の光軸L1に合せられる。光軸L1は、照射光の光軸となる。このようにして同軸とされたそれぞれのレーザ光は、照射光学系60の光学部材により眼底へと導光される。
なお、光源101〜104は、それぞれレーザ光を出射する制御を受ける。このため、光源部100からは、複数の異なる波長を含むレーザ光が出射されたり、特定の波長のレーザ光が出射される。なお、本実施形態では光源部100から4種類のレーザ光を出射させるものとしているが、これに限るものではなく、2以上の複数のレーザ光を出射させるものであればよい。
照射光学系60は、光源部100、中央に開口部を有するホールミラー(穴開きミラー)2、レンズ3、ミラー4及び5、凹面ミラー6、8及び10、ポリゴンミラー7、ガルバノミラー9を備える。ホールミラー2は、光軸L1のレーザ光のビーム径を絞る役割を備える。ミラー4、5は、図1に示す矢印方向(光軸方向)に移動可能とされ、光路長を変化させることによりフォーカス合せ(視度補正)を行うことができる。ポリゴンミラー7は、レーザ光を被検者眼眼底に対して水平方向に走査させるための光学部材であり、ガルバノミラー9は、ポリゴンミラー7による走査方向に対して垂直方向にレーザ光を走査させる役目を果たす。これらの光学部材によって、光源部100から出射されたレーザ光を被検者眼眼底に対して2次元的に走査するためのレーザ光走査部50が構成される。
また、照射光学系60には、眼底へと照射されるレーザ光の出力をモニタするためのパワーモニタ部150が設けられている。パワーモニタ部150は、レーザ光の一部を分割(偏向)するビームスプリッタ151と、分割されたレーザ光を受光する光学系を備える受光部160とを備える。光軸L1上のビームスプリッタ151は、レーザ光走査部50にてレーザ光が走査される前にレーザ光を受光部150へと導く光学部材である。また、ビームスプリッタ151は、複数のレーザ光が同軸とされた光軸L1上で、かつレーザ光のビーム径が絞られたホールミラー2以降に配置される。このような位置に配置されることにより、受光部160には、眼底に照射されるレーザ光の一部が入射されることとなる。なお、本実施形態では、ビームスプリッタ151はホールミラー2とレンズ3の間に配置される。また、ビームスプリッタ151は、レーザ光をほとんど透過させ、一部のレーザ光を反射する特性(例えば、4%の反射率)を持つ。なお、ビームスプリッタ151では、表面と裏面で4%ずつのレーザ光が反射されるため、全体として、ホールミラー2を通過した光の8%が受光部160へと導光されることとなる。表面及び裏面の反射により、レーザ光が二重となり、見かけ上、レーザ光のビーム径が大きくなる。
光源部100から出射されたレーザ光は、ホールミラー2の開口部を通り、レンズ3を介した後、ミラー4、ミラー5、凹面ミラー6にて反射され、ポリゴンミラー7に向かう。ポリゴンミラー7にて反射された光束は、凹面ミラー8、ガルバノミラー9、凹面ミラー10にて反射された後、被検者眼眼底に集光され、眼底上を2次元的に(図示するXY軸方向に)走査される。
次に、受光光学系70の構成を説明する。受光光学系70は、照射光学系60の凹面ミラー10からホールミラー2までを共用し、レンズ12、光軸上にピンホールを有したピンホール板13、集光レンズ14、赤外域から可視光域に感度を持つ受光素子15を備える。なお、ピンホール板13は、被検者眼眼底の観察点(撮影点)と共役な位置に配置されている。また、本実施形態の受光素子15には、光源部100から出射される4つの異なる波長のレーザ光を受光可能(検知可能)なAPD(アバランシェフォトダイオード)を用いる。
被検者眼の眼底に走査されたレーザ光の反射光は、前述した照射光学系60を逆に辿り、ホールミラー2にて反射し、図中では下方に折り曲げられる。なお、被検者眼の瞳位置とホールミラー2の開口部とは、レンズ3、凹面ミラー6,8,10により共役となっている。ホールミラー2にて反射した反射光は、レンズ12を介してピンホール板13のピンホールに焦点を結ぶ。ピンホールにて焦点を結んだ反射光は、集光レンズ14を経て受光素子15に受光される。
次に、パワーモニタ部150の構成を説明する。図2は、パワーモニタ部160周辺を拡大した模式図である。ここでは、ビームスプリッタ151により光軸L1から分割されたレーザ光の光軸をL2とする。
光軸L2上のレーザ光は、レーザ光の各波長に対応したダイクロイックミラー(165〜168)により波長毎に分離され、それぞれの波長のレーザ光は、レーザ光の出力を検出する受光素子(パワーモニタ)に導光される。ここで用いられる受光素子は、前述の光源部100から出射されるレーザ光と対応し、赤外光域から可視光域に受光感度を持つフォトダイオードなどのフォトセンサとされる。この受光素子の前面にフィルタが置かれることで、各受光素子は特定の波長のレーザ光の出力をモニタできる。
具体的には、光源101が出射する赤外域のレーザ光を受光有する受光素子161、光源102が出射する赤色のレーザ光を受光する受光素子162、光源103が出射する緑色のレーザ光を受光する受光素子163、光源104が出射する青色のレーザ光を受光する受光素子164、が用意されている。
光軸L2上に配置されるダイクロイックミラー165は、前述の赤外域の光を反射し、その他の波長の光を透過する特性を持ち、光軸L2上のレーザ光軸を受光素子161の受光面へと導光(分割、偏向)する。このとき、赤外光を透過し可視光をカットする特性を持つフィルタ161aが、受光素子161の前方に配置されることにより、受光素子161は赤外光のレーザ光を受光し、その出力をモニタする。同様に、ダイクロイックミラー165の後段で光軸L2上に置かれるダイクロイックミラー166は、前述の赤色の光を反射し、赤色より波長の短い光を透過する特性を持ち、受光素子162に対応して配置される。このとき、受光素子162の前方には赤色光を透過し、赤色光より波長の短い光(緑色、青色)をカットするフィルタ162aが置かれる。また、ダイクロイックミラー166の後段で光軸L2上に置かれるダイクロイックミラー167は、前述の緑色の光を反射し、緑色より波長の短い光を透過する特性を持ち、受光素子163に対応して配置される。このとき、受光素子163の前方には緑色光を透過し、緑色光より波長の短い光(青色)をカットするフィルタ163aが置かれる。また、ダイクロイックミラー167の後段で光軸L2上に置かれるミラー168は、前述の青色の光を反射する特性を持ち、受光素子164に対応して配置される。このとき、受光素子164の前方には青色光を透過し、青色光より波長の短い光(紫色等のノイズ)をカットするフィルタ164aが置かれる。なお、ミラー168は、青色光を反射するダイクロイックミラーであってもよい。
このように、各波長毎に受光素子を用いることにより、各受光素子が受光するレーザ光の波長を特定できる。このため、受光素子からの検出信号をモニタすることで、どの波長のレーザ光の出力かを容易に検出できる。
なお、以上のように同軸とされたレーザ光を長波長から分離する構成とすることで、各フィルタが得易く、コストを抑えることができる。このように、各波長に対応して受光素子を用意することにより、複数のレーザ光を同時に出射する場合でも、各波長のレーザ光のパワーがモニタできる。なお、フィルタ164aは、省略することができる。例えば、ダイクロイックミラー165〜167の特性を調整し、青色のみを受光素子164へと導く構成とすればよい。
なお、各受光素子161〜164は、所定の面積の受光面を前面側に備える。本実施形態の受光面は、ホールミラー2を通過したレーザ光のビーム径の数倍程度の径を持つものとし、ホールミラー2を通過したレーザ光のビーム径は1mm程度とされ、受光面は5mm角程度とされる。なお、ホールミラー2を通過したレーザ光は、略平行とされるが、光路を経るうちに表面、裏面の反射によりビーム径が見かけ上大きくなってしまう。前述のように、光学部材(ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー等)で反射される度に、レーザ光のスポット数が増え、パワーモニタへと向かうレーザ光のビーム径が見かけ上広がることとなる。このため、ホールミラー2から光学部材を介すると、受光面上でのレーザ光のビーム径が数mm程度となってしまう。このため、レーザ光が偏角されると、ビーム径の広がったレーザ光の一部が受光面から外れてしまいしやすくなり、パワーモニタリングの精度が低下する場合がある。なお、ダイクロイックミラー105〜108、ホールミラー2、ビームスプリッタ151、ダイクロイックミラー165〜168等は、その設置精度によってレーザ光を僅かに偏向(偏角)を発生させてしまう要素となる。
このようなレーザ光の偏角により、レーザ光がパワーモニタ部150の各受光素子161〜164に適切に受光されなくなるのを防ぐために、ダイクロイックミラー165〜168による光軸の分割前の光軸L2上には、レンズ(集光レンズ)170が配置される。レンズ170は、ビームスプリッタ151と、ビームスプリッタ151から最も近いダイクロイックミラー(ミラー165)との間に配置され、レンズ170はビームスプリッタ151を反射して受光素子に向かうレーザ光の偏角を抑制するために必要な焦点距離fを持つレンズである。
レンズ170は、偏角発生要素からレンズ170設置位置までの距離をa1,レンズ170設置位置から受光素子までの距離をa2、レンズ170に入射するレーザ光のビーム半径をrとするとき、下記式(1)
f ≧ a2(a2+r)/[ 2(a1+a2+r) ] ・・・(1)
にて表される焦点距離fを持つように設定されている。なお、レーザ光を使用しているため平行光であると仮定し、ビーム半径rはビームを絞るための部材の開口の径を用いればよい(本実施形態ではホールミラーの開口径となる)。また、偏角発生要素としてはレンズ170に最も近い部材が大きく影響するため、本実施形態ではレンズ170に最も近い光学部材であるビームスプリッタ151を距離a1を定める偏角発生要素とすることが好ましい。また、受光素子においても最もレンズ170に近い受光素子が大きく影響するため、距離a2を定める受光素子として受光素子161を用いることが好ましい。このように式(1)にて規定される焦点距離fを持つレンズ170によって、レーザ光の偏角が修正され、好適に各受光素子に受光されることとなる、また、レンズのパワーが弱すぎればレンズを設置しない場合との差、すなわちレンズを設置したことによる効果が小さくなってしまうことを考えれば、距離a1と距離a2の組み合わせが最大となる距離a1+距離a2に対して、対応する偏角発生要素と受光素子とを共役にする焦点距離f以下とすることが好ましい。
例えば、レンズ170は、ホールミラー2と受光素子162(の受光面)とを略共役な関係とするための屈折力を持ち配置される。このように特定の受光素子(162)とホールミラー2とが略共役とされることで、ビームスプリッタ151と受光素子162との間の光路で光軸ずれが生じても、受光素子162は、レーザ光を受光できる。具体的には、ホールミラー2と受光素子162の間で光軸がずれる場合(例えば、ビームスプリッタ151の設置精度が悪い場合)であっても、その光軸ずれした光路を通るレーザ光をレンズ170が本来の光軸(光路)上に屈折させる。このため、レーザ光が多少偏角しても受光素子162へと導かれ、受光素子162はレーザ光を受光できる。
また、他の受光素子161、163、164での受光においても、同様の作用がある。ここでは、レンズ170が持つ共役長は、ホールミラー2から最も近い受光素子161までの距離と、ホールミラー2から最も遠い受光素子164までの距離との中間程度であるホールミラー2から受光素子162までの距離程度とされている。この場合、レンズ170の共役長に近い程、偏角の影響を抑制できる。従って、受光素子162とホールミラー2までの距離を基準とした場合、ホールミラー2から距離の短い受光素子161、距離の長い受光素子163、164におけるレーザ光の偏角の影響が抑えられやすい。なお、本実施形態ではレンズ170を1枚のレンズ系として説明したが、これに限るものではなく、複数のレンズからなるレンズ系を一枚のレンズと見立てて上述した式(1)を満足させるような光学設計を行うこともできる。
図3は、本実施形態における走査型レーザ検眼鏡の制御系を示したブロック図である。制御部30は、装置全体の制御を行う部材でありCPU等とされる。制御部30には、光源部100(光源101〜104)、ポリゴンミラー7、ガルバノミラー9、受光素子15、ミラー4,5を駆動させるための駆動手段31、コントロール部32、受光素子15にて受光した信号を基に被検者眼の眼底画像を形成するための画像処理部33、パワーモニタ部150(受光素子161〜164)等が接続される。モニタ34は、画像処理部33にて形成された眼底画像が表示される。また、制御部30には、種々の情報を記憶しておくための記憶部35が接続される。なお、記憶部35には、使用されるポリゴンミラーの反射面(ミラー)の枚数,及び眼底画像を構築するための画像ライン等の画像形成に必要な情報が記憶される。
以上のような構成を有する走査型レーザ検眼鏡において、その動作について説明する。検者は予め被検者眼の屈折力を眼屈折力測定装置等にて測定しておき、得られた被検者眼の屈折力値をコントロール部32の屈折力入力部を用いて入力する。なお、視度補正は検者のフォーカシングによって対応してもよい。制御部30は入力された屈折力データを記憶部35に記憶させるとともに、駆動手段31を用いてミラー4,5を駆動させて視度補正を行う。視度補正が行われた状態にて、検者は図示なきジョイスティック等を用いて装置を移動させ、被検者眼の眼底にレーザ光が照射され所望する画像がモニタ34に表示されるように、アライメントを行う。また、検者はコントロール部32を用いて、撮影条件を設定する。
検者の走査により、撮影が開始されると、制御部30は、光源100の制御により、特定の波長のレーザ光(例えば、赤色光)を出射させる。ホールミラー2を通過したレーザ光は、ビームスプリッタ151によりその一部が光軸L2に偏向され、受光部160へと導かれる。光軸L2上のレーザ光は、ダイクロイックミラー166により反射され、フィルタ162aを透過した後、受光素子162にて受光される。受光されたレーザ光の出力が検出信号として受光素子162から制御部30へと送られ、制御部30は、赤色レーザ光の出力をモニタする。このとき、前述のように、光路で光軸ずれがあっても、光路上のレンズ170により光軸ずれの変位が抑制される。なお、異なる波長のレーザ光を光源部100から出射する場合でも同様である。
ビームスプリッタ151を透過したレーザ光は、ポリゴンミラー7にて走査され、ガルバノミラー9の駆動により、さらに垂直方向(上から下)に走査される。ガルバノミラー9にて反射された近赤外のレーザ光は、眼底上に集光され2次元的に走査される。そして、眼底に集光されたレーザ光の反射光は、撮影光学系を介して受光素子15にて受光される。
画像処理部33は、走査範囲H2における眼底からの反射光によって得られる受光素子15からの受光信号を画像データとして逐次並べ、モニタ34の表示領域における最上部から下方に向って横方向に一列に順に表示していく。このようにして、ポリゴンミラー7の回転による、モニタ34における一列分の画像ラインのデータが得られる。画像処理部33は、取得した一列分の画像ラインのデータを、先に表示した一列分の画像ラインのデータの一段下の行に並べて表示する。制御部30及び画像処理部33は、このような処理を記憶部25に予め記憶してある画像ライン数分だけ順次行うことにより、2次元的に走査した被検者眼眼底の撮影範囲を一枚の画像(1フレーム分の画像)としてモニタ34に表示する。そして、制御部30は、ガルバノミラー9を走査開始時の反射角度まで戻し、再び同じようにレーザ光を上から下に向かって走査するように駆動制御する。
以上のようにして、波長の異なる複数のレーザ光を用いる場合に、それぞれのパワーモニタに対するレーザ光の光軸ずれを低減し、好適な観察ができる。
なお、以上説明した本実施形態では、レーザ光の光源部では、異なる波長のレーザ光を出射する光源をそれぞれ配置する構成としたが、これに限るものではない。異なる波長のレーザ光が光源部より出射される構成であればよく、波長を種々変更できる単一のレーザ光源を用いる構成としてもよい。
なお、以上説明した本実施形態では、パワーモニタ部のビームスプリッタでレーザ光を反射させて受光部にレーザ光の一部を導光する構成としたこれに限るものではない。ビームスプリッタにて、レーザ光の一部を透過させ、受光部にレーザ光を導光する構成としてもよい。
なお、以上説明した本実施形態では、パワーモニタ部のビームスプリッタをホールミラー以降に配置する構成としたが、これに限るものではない。異なる波長のレーザ光を同軸とする光軸上に配置される構成であればよい。ビームスプリッタは、ホールミラーの手前(光源部側)に置かれてもよい。この場合、レーザ光はホールミラーによってビーム径を絞られていないので、受光素子で受光したレーザ光の出力を補正する必要がある。この補正は、予めホールミラー通過前と通過後のレーザ光の出力の差を記憶部に記憶しておき、この情報に基づいて制御部が受光素子からの検出信号を補正する構成とすればよい。
本実施形態の眼底撮影装置の光学系を示した図である。 パワーモニタ部周辺の模式的拡大図である。 本実施形態における眼底撮影装置の制御系を示したブロック図である。
1 光源
7 ポリゴンミラー
9 ガルバノミラー
15 受光素子
34 モニタ
50 レーザ光走査部
60 照射光学系
70 受光光学系
100 光源部
150 パワーモニタ部

Claims (4)

  1. 波長の異なる照明光をそれぞれ出射する光源部と,前記照明光を眼底に対して2次元的に走査する走査部とを有する照射光学系と、前記眼底からの照明光の反射光を受光するための受光素子を持つ受光光学系と、を有し、該受光素子の受光信号に基づいて眼底画像を得る眼科撮影装置において、
    前記光源部と前記走査部との間の光路に配置され前記照明光の一部を偏向するビームスプリッタと、
    該ビームスプリッタの偏向方向に配置されるダイクロイックミラーであって,前記光源部から出射される照明光の波長毎に対応して用意される複数のダイクロイックミラーと、
    該ダイクロイックミラーにより波長毎に分割された照明光をそれぞれ受光する複数のパワーモニタと、
    前記ビームスプリッタを介して前記パワーモニタに向かう照明光の一部が偏角発生要素によって生じる前記パワーモニタへの光軸ずれを抑制するのに必要な焦点距離のレンズパワーを持つレンズ系と、
    を備え、
    前記レンズ系は、該レンズ系を介することにより形成される前記偏角発生要素から最も遠くなる前記パワーモニタ位置での照明光のビーム径全体が前記パワーモニタの受光面に収まるように前記ビームスプリッタと前記ダイクロイックミラーの間の光路の所定位置に配置されることを特徴とする眼科撮影装置。
  2. 請求項1の眼科撮影装置において、前記レンズ系は前記偏角発生要素と複数の前記パワーモニタのうちの一つとを略共役とする位置に配置されていることを特徴とする眼科撮影装置。
  3. 請求項2の眼科撮影装置において、前記偏角発生要素は前記ビームスプリッタであることを特徴とする眼科撮影装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の眼科撮影装置において、前記レンズ系は、
    前記偏角発生要素から前記レンズ系までの距離をa1、前記レンズ系から前記パワーモニタまでの距離をa2としたときに、前記距離a1と距離a2の組合せが最大となる距離a1+距離a2に対して、対応する前記偏角発生要素と前記パワーモニタとを共役にする焦点距離以下のレンズパワーを持つことを特徴とする眼科撮影装置。
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