JP5241183B2 - キノキサリン誘導体、発光素子、発光装置及び電子機器 - Google Patents
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Description
より詳しくは、優れた電子輸送性を有するキノキサリン誘導体、前記キノキサリン誘導体を用いた発光素子、前記発光素子を有する発光装置及び電子機器に関する。
なかでも、有機半導体材料は一般に潜在的に正孔輸送性の材料が多く、正孔輸送性材料における正孔移動度の方が電子輸送性材料の電子移動度に比べて数桁大きいのが現状である。したがって、電子輸送性の優れた電子輸送性材料が望まれている。
上記構成において、水素または炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表す置換基には、例えば構造式(1'−1)〜(1'−9)を用いることができる。
さらに、本発明の一は、一対の電極間に上述したキノキサリン誘導体が電子輸送材料として用いられていることを特徴とする発光素子である。
さらに、本発明の一は、一対の電極間に発光層を有し、発光層は上述したキノキサリン誘導体と蛍光を発光する物質とを有することを特徴とする発光素子である。なお、発光層は上述したキノキサリン誘導体と燐光を発光する物質とを有することを特徴としていても良い。
さらに、本発明のキノキサリン誘導体を有する発光素子を用いることで、消費電力が低い発光装置及びそれを具備した電子機器を提供することができる。
本発明の一態様は下記構造式(1)〜(83)で表されるキノキサリン誘導体である。ただし、本発明のキノキサリン誘導体は以下の構造式で表されるものに限定されるものではない。
本発明のキノキサリン誘導体について、その合成方法を以下において説明する。なお、本発明のキノキサリン誘導体は、本実施形態に記載した合成方法に限定されるものではなく、その他の合成方法によって合成しても良い。
なお、合成スキーム(a−2)において、R1〜R4はそれぞれ水素、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜25のアリール基のいずれかを表し、Ar1及びAr2はそれぞれ炭素数6〜25のアリール基のいずれかを表す。
合成スキーム(a−3)で表されるように、ベンゾチアジアゾールをハロゲン化することによりベンゾチアジアゾールの4位及び7位がハロゲン化されたベンゾチアジアゾールのハロゲン化物(化合物A)を得ることができる。
本発明のキノキサリン誘導体を用いた発光素子の態様について図1を用いて説明する。
図1には、第1の電極101と第2の電極102との間に発光層113を有する発光素子が表されている。そして、第1の電極101と第2の電極102との間には、発光層113の他、正孔注入層111、正孔輸送層112、電子輸送層114、電子注入層115が設けられている。これらの層は、第1の電極101の電位が第2の電極102の電位よりも高くなるように電圧を印加したときに、第1の電極101側から正孔が注入され第2の電極102側から電子が注入されるように積層されている。
なお、濃度消光とは発光分子の濃度が高くなるに従い発光が低下することをいう。また、エネルギーギャップとは最低空分子軌道(LUMO:Lowest Unoccupied Molecular Orbital)準位と最高被占分子軌道(HOMO:Highest Occupied Molecular Orbital)準位とのエネルギー差をいう。
さらに、第1の電極101及び第2の電極102は、それぞれ上述した陽極材料もしくは陰極材料を蒸着法、スパッタリング法等により形成する。膜厚は、10〜500nmとすることが好ましい。
なお、電子輸送層114には、一般式(G1)〜(G3)のいずれか一で表される本発明のキノキサリン誘導体によって形成された層を用いる。本発明のキノキサリン誘導体は、電子輸送性に優れているため電子輸送層の形成材料として好適であり、発光素子の駆動電圧を低減することができる。
また、電子輸送層114は必ずしも単層である必要はなく、本発明のキノキサリン誘導体を有する層が含まれていれば二層以上の多層構造の層であっても良い。
また、正孔注入層111に換えて正孔発生層を設けてもよいし、または電子注入層115に換えて電子発生層を設けてもよい。
なお、ここで、正孔発生層とは、正孔を発生する層である。電子よりも正孔の移動度が高い物質及びバイポーラ性の物質の中から選ばれた少なくとも一の物質と、これらの物質に対して電子受容性を示す物質とを混合することによって正孔発生層を形成することができる。
なお、本発明のキノキサリン誘導体をホスト材料として用いた場合、発光物質が青色発光を呈する物質であっても本発明のキノキサリン誘導体をホスト材料として好適に用いることができる。
以上のように本発明のキノキサリン誘導体を用いることにより、駆動電圧が低い発光素子を得ることができる。
本実施の形態では、本発明を適用した発光装置について図2を用いて説明する。なお、図2(A)は、発光装置を示す上面図、図2(B)は図2(A)中A−A’線断面図(A−A’で切断した断面図)である。図2(A)、(B)のそれぞれにおいて、対応するものは同一の符号を用いて表している。
まず、図2(A)を用いて説明すると、200は基板、点線で示された201は駆動回路部(ソース側駆動回路)、202は画素部、201と同様に点線で示された203は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、204は封止基板、205はシール材である。
なお、ソース側駆動回路201はnチャネル型薄膜トランジスタ221とpチャネル型薄膜トランジスタ222とを組み合わせたCMOS回路で形成されている。また、薄膜トランジスタで形成された駆動回路は、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成してもよい。また、本形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示しているが、必ずしもその必要はなく駆動回路を外部に形成することもできる。
絶縁物214は、後に形成される発光物質を含む層215の成膜を良好なものとするため、その上端部または下端部、あるいは上下端部が曲率を有する曲面となるように形成することが好ましい。
第1の電極213と発光物質を含む層215と第2の電極216とを有する発光素子217は、本発明のキノキサリン誘導体を有する発光素子である。発光物質を含む層215に、一般式(G1)〜(G3)で表される本発明のキノキサリン誘導体のうちの少なくとも1種を有していれば、積層構造等については特に限定されない。なお、第1の電極213、発光物質を含む層215、及び第2の電極216は、実施の形態3に記載した各々の材料を適宜選択して用いることができる。
なお、本実施形態は、実施の形態1〜3並びに後述する実施の形態のいずれかと適宜組み合わせることが可能である。
前記した実施の形態4は本発明を適用したアクティブマトリクス型の発光装置を示すが、本実施の形態では、本発明を適用したパッシブマトリクス型の発光装置について図3(A)、(B)を用いて説明する。図3(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用したパッシブマトリクス型の発光装置の斜視図と上面図である。なお、図3(A)は、図3(B)の点線308で囲まれた部分について斜視した図である。図3(A)、(B)のそれぞれにおいて、対応するものは同一の符号を用いて表している。図3(A)において、第1の基板301上には、複数の第1の電極302が並列に設けられている。
第1の電極302の上方には複数の第2の電極305が、第1の電極302と交差するように並列に設けられている。なお、第1の電極302と第2の電極305との間には発光物質を含む層304が設けられている。
なお、本実施形態は、実施の形態1〜3及び後述する実施の形態のいずれかと適宜組み合わせることが可能である。
本実施形態では、本発明の発光素子を有する発光装置を用いて完成させた様々な電子機器について説明する。なお、本発明の発光装置に本発明のキノキサリン誘導体を有する駆動電圧の低い発光素子を用いることで、消費電力の低い電子機器を提供することが可能となる。
表示部402には本発明の発光素子が設けられている。当該発光素子が有する発光物質を含む層には、一般式(G1)〜(G3)で表される本発明のキノキサリン誘導体のうちの少なくとも1種を有している。よって、本発明の発光素子を用いることで、消費電力の低い表示装置を得ることができる。
表示部412には本発明の発光素子が設けられている。当該発光素子が有する発光物質を含む層には、一般式(G1)〜(G3)で表される本発明のキノキサリン誘導体のうちの少なくとも1種を有している。よって、本発明の発光素子を用いることで、消費電力の低いノート型パーソナルコンピュータを得ることができる。
表示部421には本発明の発光素子が設けられている。当該発光素子が有する発光物質を含む層には、一般式(G1)〜(G3)で表される本発明のキノキサリン誘導体のうちの少なくとも1種を有している。よって、本発明の発光素子を用いることで、消費電力の低いビデオカメラを得ることができる。
表示部432には本発明の発光素子が設けられている。当該発光素子が有する発光物質を含む層には、一般式(G1)〜(G3)で表される本発明のキノキサリン誘導体のうちの少なくとも1種を有している。よって、本発明の発光素子を用いることで、消費電力の低い携帯電話を得ることができる。
本発明のデジタルカメラは、アンテナ444から映像信号や音声信号等の信号を受信することにより、テレビ受像器などの表示媒体として表示部441を機能させてもよい。なお、表示媒体として機能させる場合のスピーカー、操作スイッチ等は適宜設ければよい。 なお、表示部441には本発明の発光素子が設けられている。当該発光素子が有する発光物質を含む層には、一般式(G1)〜(G3)で表される本発明のキノキサリン誘導体のうちの少なくとも1種を有している。よって、本発明の発光素子を用いることで、消費電力の低いデジタルカメラを得ることができる。
(合成例1)
本発明のキノキサリン誘導体である構造式(12)で表される2,3,5,8−テトラフェニルキノキサリン(略称:TPQ)の合成方法について説明する。
1H NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.25−7.32(m,4H),7.42−7.46(m,3H),7.51−7.61(m,8H),7.86−7.90(m,7H)。
また、図5(A)、(B)には、1H NMRチャートを示す。なお、図5(B)は図5(A)における7.0ppm〜8.0ppmの範囲を拡大して表したチャートである。
(合成例2)
本発明のキノキサリン誘導体である構造式(24)で表される2,3−ジフェニル−5,8−ジ(1−ナフチル)キノキサリン(略称:DNPQ)の合成方法について説明する。 なお、DNPQを合成するに際し、必要となる4,7−ジブロモベンゾ[2,1,3]チアジアゾールの合成方法については実施例1における合成スキーム(b−1)に示したのでここでは省略する。
1H NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.03−7.25(m,10H),7.40−7.46(m,2H),7.50−7.56(m,2H),7.60−7.73(m,5H),7.80−7.83(m,1H),7.89−7.99(m,6H)。 また、図8(A)、(B)には、1H NMRチャートを示す。なお、図8(B)は図8(A)における6.0ppm〜9.0ppmの範囲を拡大して表したチャートである。
さらに、得られたDNPQに対し熱重量測定−示差熱分析(TG−DTA:Thermogravimetry-Differential Thermal Analysis)を行った。示差熱熱重量同時測定装置(セイコー電子株式会社製,TG/DTA 320型)により測定したところ、測定開始時における重量に対し95%以下の重量になる温度は363℃であり、良好な耐熱性を示すことが分かった。
(合成例3)
本発明のキノキサリン誘導体である構造式(27)で表される2,3−ジフェニル−5,8−ビス(2−ビフェニリル)キノキサリン(略称:BPPQ)の合成方法について説明する。なお、BPPQを合成するに際し、必要となる4,7−ジブロモベンゾ[2,1,3]チアジアゾールの合成方法については実施例1における合成スキーム(b−1)に示したのでここでは省略する。
1H NMR(CDCl3,300MHz):δ=6.99−7.07(m,10H),7.18−7.28(m,6H),7.31−7.33(m,4H),7.42(s,2H),7.44−7.53(m,6H),7.58−7.61(m,2H)。
また、図11(A)、(B)には1H NMRチャートを示す。なお、図11(B)は図11(A)における7.0ppm〜8.5ppmの範囲を拡大して表したチャートである。
その後、第1の電極501が形成されたガラス基板500を、真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに、第1の電極501が形成された面を下方となるように固定した。そして、第1の電極501上に、DNTPDと三酸化モリブデンとを共蒸着によって50nmの膜厚となるように成膜し、正孔注入層511を形成した。なお、DNTPDと三酸化モリブデンとの質量比は、4:2(=DNTPD:三酸化モリブデン)となるようにした。
正孔輸送層512上に、CzPAとYGAPAとを共蒸着により30nmの膜厚となるよう成膜し、発光層513を形成した。なお、CzPAとYGAPAとの質量比は、1:0.04(=CzPA:YGAPA)となるようにした。これにより、YGAPAはCzPAから成る層中に分散した状態となる。
形成された電子輸送層514上に、蒸着法を用いて膜厚2nmとなるようにLiFを成膜し、電子注入層515を形成した。
その後、電子注入層515上に、蒸着法を用いてアルミニウムを成膜し、第2の電極502を形成した。
本実施例における発光素子の比較例として、本発明のキノキサリン誘導体であるTPQのかわりにAlq3を有する発光素子を作製した。本比較例では、電子輸送層514を膜厚10nmのAlq3とその上に形成された膜厚20nmのBPhenとからなる積層構造とした。なお、それ以外は、実施例4と同様の物質かつ手法を用いて作製した。
以上のように電子輸送材料として本発明のキノキサリン誘導体を用いることにより、駆動電圧が低い発光素子を得ることができた。
続いて、第1の電極501が形成されたガラス基板500を、真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに、第1の電極501が形成された面を下方となるように固定した。そして、第1の電極501上に、DNTPDと三酸化モリブデンとを共蒸着によって50nmの膜厚となるように成膜し、正孔注入層511を形成した。なお、DNTPDと三酸化モリブデンとの質量比は、4:2(=DNTPD:三酸化モリブデン)となるようにした。
その後、正孔輸送層512上に、CzPAとYGAPAとを共蒸着により30nmの膜厚となるよう成膜し、発光層513を形成した。なお、CzPAとYGAPAとの質量比は、1:0.04(=CzPA:YGAPA)となるようにした。これにより、YGAPAはCzPAから成る層中に分散した状態となる。
さらに、電子輸送層514上に、蒸着法を用いて膜厚2nmとなるようにLiFを成膜し、電子注入層515を形成した。
その後、電子注入層515上に、蒸着法を用いてアルミニウムを成膜し、第2の電極502を形成した。
本実施例の発光素子に対し第2の電極502の電位よりも第1の電極501の電位の方が高くなるように電圧を印加し、発光素子の動作特性について調べた。なお、測定は室温(25℃になるように保った状態)で行った。
以上のように電子輸送材料として本発明のキノキサリン誘導体を用いることにより、駆動電圧が低い発光素子を得ることができた。
なお、1000cd/m2において本実施例で作製した発光素子より得られた発光のCIE色度座標は(x,y)=(0.16,0.16)であった。
その後、第1の電極501が形成されたガラス基板500を、真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに、第1の電極501が形成された面を下方となるように固定した。そして、第1の電極501上に、DNTPDと三酸化モリブデンとを共蒸着によって50nmの膜厚となるように成膜し、正孔注入層511を形成した。なお、DNTPDと三酸化モリブデンとの質量比は、4:2(=DNTPD:三酸化モリブデン)となるようにした。
正孔輸送層512上に、CzPAとYGAPAとを共蒸着により30nmの膜厚となるよう成膜し、発光層513を形成した。なお、CzPAとYGAPAとの質量比は、1:0.04(=CzPA:YGAPA)となるようにした。これにより、YGAPAはCzPAから成る層中に分散した状態となる。
その後、電子輸送層514上に、蒸着法を用いて膜厚2nmとなるようにLiFを成膜し、電子注入層515を形成した。
さらに、電子注入層515上に、蒸着法を用いてアルミニウムを成膜し、第2の電極502を形成した。
本実施例の発光素子に対し第2の電極502の電位よりも第1の電極501の電位の方が高くなるように電圧を印加し、発光素子の動作特性について調べた。なお、測定は室温(25℃になるように保った状態)で行った。
以上のように電子輸送材料として本発明のキノキサリン誘導体を用いることにより、駆
動電圧が低い発光素子を得ることができた。
なお、1000cd/m2において本実施例で作製した発光素子より得られた発光のCIE色度座標は(x,y)=(0.15,0.16)であった。
102 第2の電極
111 正孔注入層
112 正孔輸送層
113 発光層
114 電子輸送層
115 電子注入層
500 ガラス基板
501 第1の電極
502 第2の電極
511 正孔注入層
512 正孔輸送層
513 発光層
514 電子輸送層
515 電子注入層
Claims (10)
- 請求項4において、
前記一般式(G3)中のA1及びA2が同じ構造であることを特徴とするキノキサリン誘導体。 - 一対の電極間に、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のキノキサリン誘導体を有することを特徴とする発光素子。
- 一対の電極間に、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のキノキサリン誘導体が電子輸送材料として用いられていることを特徴とする発光素子。
- 請求項7又は請求項8に記載の発光素子が複数配置されていることを特徴とする発光装置。
- 請求項9に記載の発光装置を有することを特徴とする電子機器。
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