JP5239998B2 - 易重合性化合物の製造方法及び重合防止方法 - Google Patents
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Description
一般式(I) MoaWbBicFedAeBfCgDhEiOx
一般式(II) MoaVbWcCudXeYfOg
図3に示す、精留塔11、原料流入口12、重合禁止剤供給装置13、及び第一及び第二のリボイラ14、15を有する蒸留装置について、蒸留計算ソフト「ASPEN+」を用いて、以下の条件1で、減圧蒸留時における精留塔内の降下液の流量、温度、及び重合禁止剤の濃度を求めた。減圧蒸留時における精留塔内の降下液の流量と温度を図4に、減圧蒸留時における精留塔内の重合禁止剤の濃度を図5にそれぞれ示す。
<条件1>
精留塔の理論段数 13段
原料流入口の位置 8段(上から)
重合禁止剤の供給位置 1段(塔頂)
還流位置 1段(塔頂)
第二のリボイラの位置 8段(上から)
原料の流入量 60kg/h
原料の組成 アクリル酸 17質量%、トルエン 83質量%
重合禁止剤の供給量 0.05kg/h(ただし重合禁止剤は2.4質量%のフェノチアジンを含有するトルエン溶液である)
還流比 1.5
留出量(留出液の排出量) 50kg/h
缶出量(缶出液の排出量) 10kg/h
塔頂温度 56.7℃
塔頂圧力 15kPa(Abs)
第二のリボイラでの蒸発蒸気量 107kg/h
第一のリボイラでの蒸発蒸気量 16kg/h
図6に示す、精留塔21、原料流入口22、重合禁止剤供給装置23、及び第一のリボイラ24を有し、第二のリボイラを有さない以外は実施例1の蒸留装置と同様の構成の蒸留装置について、第一のリボイラでの蒸発蒸気量を131kg/hrとした以外は前記条件1と同じ条件で、減圧蒸留時における精留塔内の降下液の流量、温度、及び重合禁止剤の濃度を求めた。減圧蒸留時における精留塔内の降下液の流量と温度を図7に、減圧蒸留時における精留塔内の重合禁止剤の濃度を図8にそれぞれ示す。
図9に示す、精留塔31aと、精留塔31aに原料液を供給する原料流入口32と、精留塔31aの塔頂部から重合禁止剤を精留塔31aに供給する重合禁止剤供給装置33と、精留塔31aの塔底液の一部を加熱、蒸気化するリボイラ34aと、精留塔31aの塔底液の残りが供給される精留塔31bと、精留塔31bの塔底液を加熱、蒸気化するリボイラ34bとを有し、精留塔31bの塔頂から排出される蒸気が精留塔31aの塔底部に供給される蒸留装置について、以下の条件2で、減圧蒸留時における精留塔31a及び31b内の降下液の流量、温度、及び重合禁止剤の濃度を求めた。減圧蒸留時における精留塔31a及び31b内の降下液の流量と温度を図10に、減圧蒸留時における精留塔31a及び31b内の重合禁止剤の濃度を図11にそれぞれ示す。
<条件2>
精留塔31aの理論段数 8段
精留塔31aにおける原料流入口の位置 8段(上から)
精留塔31aにおける重合禁止剤の供給位置 1段(塔頂)
精留塔31aにおける還流位置 1段(塔頂)
精留塔31aにおける原料の流入量 60kg/h
精留塔31aにおける原料の組成 アクリル酸 17質量%、トルエン 83質量%
精留塔31aにおける重合禁止剤の供給量 0.05kg/h(ただし重合禁止剤は2.4質量%のフェノチアジンを含有するトルエン溶液である)
精留塔31aにおける還流比 1.5)
精留塔31aにおける塔頂温度 57℃
精留塔31aにおける塔頂圧力 16kPa(Abs)
リボイラ34aでの蒸発蒸気量 122kg/h
精留塔31bの理論段数 5段
精留塔31bにおける原料の供給位置 1段(塔頂)
精留塔31bにおける塔頂圧力 16kPa(Abs)
精留塔31bにおける還流比 0(留出液は全量、精留塔31aの塔底に供給した)
リボイラ34bでの蒸発蒸気量 16kg/h
実施例1及び比較例1の精留塔の塔底部において、降下液中の重合禁止剤の濃度と重合防止作用との関係を確認するために、重合禁止剤の濃度以外は同じである、以下に示す条件3及び4の減圧蒸留を連続して行った。その結果、条件3における減圧蒸留の連続運転時間は3時間であり、条件4における減圧蒸留の連続運転時間は7時間であった。したがって、重合禁止剤の濃度を二倍にすることによって、減圧蒸留の連続運転時間が格段に増加した。以上より、塔底液における重合禁止剤の濃度が二倍に増加することが、塔底液における重合の発生の防止に大きく寄与していることが確認された。
<条件3>
精留塔の理論段数 13段
精留塔における原料の供給位置 8段(上から)
精留塔における原料の流入量 60g/h
原料の組成 アクリル酸 17.0質量部、トルエン 82.9質量部、フェノチアジン 0.1質量部
塔頂圧力 15kPa(Abs)
塔頂温度 57℃
塔底温度 89℃
還流比 1.5
缶出量 10g/h
<条件4>
原料の組成において、トルエンが82.8質量部、フェノチアジンが0.2質量部である以外は条件3と同じである。
1a 第一の塔部
1b 第二の塔部
1c 液溜め部
2、12、22、32 原料流入口
3、13、23、33 重合禁止剤供給装置
4、14、24 第一のリボイラ
5、15 第二のリボイラ(サイドリボイラ)
6 凝縮器
7 受器
34a、34b、51 リボイラ
50 蒸留塔
52 蒸気排出管
53 濃縮液排出管
54 散布装置
Claims (13)
- 易重合性化合物を含有する組成物を重合禁止剤の存在下で蒸留する工程を含み、前記組成物から易重合性化合物を得る易重合性化合物の製造方法において、
前記蒸留工程では、(a)前記組成物及び重合禁止剤を精留塔に供給し、精留塔の塔底液をリボイラで加熱、蒸気化し、(b)精留塔の塔頂から排出された蒸気が凝縮した凝縮液の一部を精留塔の塔頂部から精留塔に供給し、(c)精留塔内を降下する液を中間濃縮装置で濃縮し、得られた蒸気及び濃縮液を前記精留塔内に供給することを特徴とする易重合性化合物の製造方法であって、
前記中間濃縮装置が、前記精留塔における中間段に設けられるサイドリボイラであるか、
前記中間濃縮装置が、蒸留塔を含む濃縮用蒸留装置であって、前記蒸留塔の塔頂から排出される蒸気及び前記蒸留塔の塔底から排出される濃縮液が前記精留塔に供給されるか、または、
前記中間濃縮装置が、精留塔の内部に設けられ、精留塔を降下している液を精留塔内で加熱、蒸気化する直接濃縮装置であり、
易重合性化合物が、(メタ)アクリル酸、そのエステル、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、またはイソプレンであることを特徴とする製造方法。 - 前記中間濃縮装置で得られた蒸気を精留塔の濃縮部に供給し、前記濃縮液を精留塔の回収部に供給することを特徴とする請求項1に記載の易重合性化合物の製造方法。
- 前記中間濃縮装置が、前記精留塔における中間段に設けられるサイドリボイラであることを特徴とする請求項1又は2に記載の易重合性化合物の製造方法。
- 前記中間濃縮装置が蒸留塔を含む濃縮用蒸留装置を含み、前記蒸留塔の塔頂から排出される蒸気及び前記蒸留塔の塔底から排出される濃縮液が前記精留塔に供給されることを特徴とする請求項1又は2に記載の易重合性化合物の製造方法。
- 前記蒸留塔が、理論段数が1であるフラッシュドラムであることを特徴とする請求項4
に記載の易重合性化合物の製造方法。 - 前記蒸留塔が、理論段数が1を超える蒸留塔であることを特徴とする請求項4に記載の易重合性化合物の製造方法。
- 前記中間濃縮装置から前記精留塔に蒸気を供給する配管の温度を前記蒸気の前記配管での凝縮が5%以下となるように調整して前記蒸気を前記精留塔に戻すことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の易重合性化合物の製造方法。
- 前記精留塔が、精留塔から前記中間濃縮装置へ精留塔を降下する液を供給するための降下液供給口と、前記中間濃縮装置から前記精留塔内へ前記蒸気及び濃縮液又は前記濃縮液を排出する濃縮液排出口とをさらに有し、前記降下液供給口と濃縮液排出口のうち、より下方にある開口よりも下方の精留塔内を降下する液の重合禁止剤の濃度が、より上方にある開口よりも上方の精留塔内を降下する液の重合禁止剤の濃度の1.5倍以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の易重合性化合物の製造方法。
- 精留塔の塔底部の温度が80℃以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の易重合性化合物の製造方法。
- 精留塔の塔頂部から重合禁止剤を精留塔内に供給することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の易重合性化合物の製造方法。
- 前記易重合性化合物が(メタ)アクリル酸又はそのエステルであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の易重合性化合物の製造方法。
- 前記重合禁止剤がハイドロキノン、メトキノン、フェノチアジン、及び銅塩からなる群から選ばれる一以上であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の易重合性化合物の製造方法。
- (a)易重合性化合物を含有する組成物及び重合禁止剤を精留塔に供給し、精留塔の塔底液をリボイラで加熱、蒸気化し、(b)精留塔の塔頂から排出された蒸気が凝縮した凝縮液の一部を精留塔の塔頂部から精留塔に供給し、(c)精留塔内を降下する液を中間濃縮装置で濃縮し、得られた蒸気及び濃縮液を前記精留塔内に供給することを特徴とする、易重合性化合物の蒸留における易重合性化合物の重合防止方法であって、
前記中間濃縮装置が、前記精留塔における中間段に設けられるサイドリボイラであるか、
前記中間濃縮装置が、蒸留塔を含む濃縮用蒸留装置であって、前記蒸留塔の塔頂から排出される蒸気及び前記蒸留塔の塔底から排出される濃縮液が前記精留塔に供給されるか、または、
前記中間濃縮装置が、精留塔の内部に設けられ、精留塔を降下している液を精留塔内で加熱、蒸気化する直接濃縮装置であり、
易重合性化合物が、(メタ)アクリル酸、そのエステル、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、またはイソプレンであることを特徴とする製造方法。
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