JP5239795B2 - インク滴検出装置 - Google Patents

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本発明は、インク滴検出装置に関する。
従来、簡易かつ安価に画像を記録できる画像記録手段として、インクジェット方式を用いた画像記録装置が知られている。このインクジェット方式を用いた画像記録装置(以下、インクジェット記録装置という)は、記録ヘッドのノズルからインクを微小な液滴として記録媒体へ吐出することにより所望の画像を記録するものである。
このインクジェット記録装置には、高品質の画像を記録するために、記録ヘッドのノズルから吐出されるインク滴の吐出状態、例えばインク滴の吐出/非吐出やインク滴の飛翔速度を検出するためのインク滴検出装置が設けられている。
インク滴検出装置は、一般に、インク滴の飛翔経路に交差する検出光が形成されるよう対向配置された発光部及び受光部を備えており、インク滴が検出光を通過した際の受光部での光量変化を検出し、これを電気信号に変換して増幅した検出信号を所定の検出閾値と比較し、検出信号が検出閾値を超えていればインク滴は検出光を通過(吐出)、超えていなければインク滴は検出光を通過していない(非吐出)、と判別して吐出/非吐出を検出できると同時に、インク滴が吐出されたタイミングと検出光を通過するタイミングとに基づいて飛翔速度を検出できるように構成されている。
ところで、このインク滴検出装置によるインク滴の検出においては、受光部から出力される検出信号がインク滴の大きさ、飛翔状態(曲がり)、回路の温度特性等の環境条件の影響を受けて変動し易いために、一定の検出閾値では正確な検出が困難となる問題があった。
そこで、複数のノズルから順次インク滴を吐出させて、検出された検出信号の最大振幅の変化分を、この検出光が検出されたタイミングで検出閾値に順次加減算していくことで、検出閾値を検出信号の変動に追従させる方法(例えば、特許文献1参照)や、2つの異なる検出閾値を設定して当該各検出閾値と検出信号とを比較することで、異なる大きさのインク滴をより確実に検出できる方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
特開2006−175629号公報 特開平7−92086号公報
しかしながら、上記特許文献1,2に記載の方法では、インク滴の突発的な弱出射が生じた場合の検出信号を正確に判別できない、つまり、インク滴の突発的な弱出射の検出が困難という問題がある。
弱出射とは、ノズルの吐出不良によりインク滴が弱く出射されてしまうもので、この弱出射が発生すると、インク滴が曲って飛翔することで着弾位置がずれた画像が形成されたり、インク滴が小さいことで線が細くなった画像が形成されたりしてしまう。
この弱出射による検出信号は、インク滴が小さかったり曲がって飛翔したりするために、図9に示すように、正常出射による正常な検出信号に比べて遅れて検出されるという特徴がある。ところが、その大きさは正常な検出信号に比べて小さめではあっても正常なばらつき範囲からは必ずしも外れないため、例えば従来のように一定の検出閾値としたのでは、この検出閾値がばらつきを考慮して設定されたものであっても、これを検出信号が超えてしまう場合があり、その場合には正常出射と判別されてしまう。
特許文献1,2に記載の方法では、単純に検出信号が検出されたタイミングで検出閾値を変化させるか、或いは異なる大きさの別の一定の検出閾値を設けただけなので、何れもインク滴が吐出されてから検出信号が検出されるまでは一定の検出閾値となってしまい、正常な検出信号のばらつき範囲内の大きさであって正常な検出信号よりも遅れて検出される、との特徴を有するインク滴の突発的な弱出射による検出信号を異常(非吐出)と判別することはできない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、インク滴の突発的な弱出射を確実に検出できるインク滴検出装置の提供を課題とする。
前記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
ノズルから吐出されるインク滴の飛翔経路に交差する検出光を形成し、当該検出光の光量変化を検出することにより前記インク滴の吐出状態を検出するインク滴検出装置であって、
前記検出光を出射する発光部と、
前記検出光を受光し、当該検出光の光量変化を電気信号に変換して出力する受光部と、
前記受光部から出力された前記検出光の光量変化を増幅して検出信号として出力する検出信号出力手段と、
前記検出信号を検出閾値と比較し、その比較結果から前記インク滴が前記検出光を通過したか否かを判別する比較手段と、
前記インク滴が吐出されてからの時間経過に応じて前記検出閾値を変化させる閾値変更手段と、
を備え、
前記閾値変更手段は、
複数の前記ノズルより順次前記インク滴が吐出される場合に、一の前記ノズルより前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されてからの時間経過に応じて前記検出閾値を基準値から変化させるとともに、次の前記ノズルより前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されたときに前記検出閾値を前記基準値に戻すと同時に、再び時間経過に応じて前記検出閾値を変化させるとともに、
前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されてからの時間経過に応じて、前記インク滴が前記検出光を通過していないと判別され易くなるよう、前記検出信号のリファレンス値から離れる方向へ前記検出閾値を変化させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のインク滴検出装置であって、
前記閾値変更手段は、一の前記ノズルより前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されてから、次の前記ノズルより前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されるまでの間、前記検出閾値を変化させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のインク滴検出装置であって、
前記閾値変更手段は、前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されてから所定時間が経過した後に、前記検出閾値を変化させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のインク滴検出装置であって、
前記閾値変更手段は、前記検出閾値を段階的に変化させることを特徴とする。
本発明によれば、インク滴が吐出されてからの時間経過に応じて検出閾値が一方向へ変化するので、例えば、正常な検出信号が検出される時間の経過後には、検出閾値が、インク滴の突発的な弱出射による検出信号を異常と判別できる値となるように、当該検出閾値を変化させることができる。したがって、インク滴の突発的な弱出射による検出信号を確実に検出することができる。
以下、本発明に係るインク滴検出装置を具備するインクジェット記録装置について、図を参照して説明する。
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置1の斜視図である。この図に示すように、インクジェット記録装置1は、主に、搬送部2と、主走査部3とから構成されている。
搬送部2の上部には、図示しない記録媒体を裏面側から支持しながら矢印Zの方向(以下、搬送方向Zという)に搬送するための無端状の搬送ベルト21が配設されている。記録媒体としては、紙や布帛のほか、樹脂フィルムや金属類等を用いることが可能であり、特に限定されない。
搬送部2の搬送ベルト21上方には、主走査部3が配設されている。主走査部3は、インクジェット記録装置1の各部の動作を制御するCPU30(図6参照)を備えている。主走査部3の内部には、棒状のガイドレール31が矢印Xの方向(以下、主走査方向Xという)へ延在するように配設されており、このガイドレール31には、略筐体状のキャリッジ32が主走査方向Xへ往復移動自在に支持されている。
キャリッジ32には、図2に示すように、画像記録時にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)等の各色のインク滴Iを吐出する複数のノズル321が配設された記録ヘッド320が複数台搭載されており、本実施形態では、1台だけの列と矢印Yの方向(以下、副走査方向Yという)へ2台並べた列とを交互に主走査方向Xへ16列配列させるようにして合計24台(8色×3セット)搭載されている。この記録ヘッド320の下面はキャリッジ32から露出されており、複数のノズル321が副走査方向Yへ配列されたノズル面320aを形成している。また、キャリッジ32は、ノズル321を駆動するための駆動基板322を備えており、主走査部3のCPU30が駆動基板322を制御して吐出信号Fireを記録ヘッド320へ出力させることにより、記録ヘッド320のノズル321からインク滴Iが吐出されるように構成されている(図6参照)。
キャリッジ32の移動可能範囲の中央部分は、図1に示すように、記録媒体に画像を記録する記録領域とされており、キャリッジ32の移動可能範囲であって記録領域外の一端側(図中の奥側)は、キャリッジ32のホームポジションとされている。ホームポジションには、図示しないキャップを備えるキャリッジ待機部33が設けられており、キャリッジ32は、稼動停止時等にホームポジションに移動して、ノズル321がキャリッジ待機部33のキャップで覆われることにより、ノズル321の乾燥が防止されるようになっている。
キャリッジ32の移動可能範囲であって記録領域外の他端側(図中の手前側)には、記録ヘッド320のメンテナンスを行うヘッドメンテナンス部4が配設されている。ヘッドメンテナンス部4は、キャリッジ32が走査される高さよりも下方に配設されており、図3に示すように、フラッシング部41と、ノズル欠検知部42と、ヘッドクリーニング部43と、インク吸引部44とを、主走査方向Xに沿ってこの順に備えている。
フラッシング部41は、図示しない廃液タンクに連通された廃液受け411を備えている。このフラッシング部41では、廃液受け411の鉛直上方に移動させたノズル321から通常の描画時よりも所定値だけ高い圧力でインク滴Iを空吐出させるフラッシングが行われることにより、当該ノズル321の目詰まりが解消される。
ノズル欠検知部42は、ノズル321から吐出されるインク滴Iの吐出状態を検出するものである。ここで、インク滴Iの吐出状態とは、本実施形態においては、インク滴Iの吐出/非吐出やインク滴Iの飛翔速度を指すものとする。このノズル欠検知部42の構成については後述する。
ヘッドクリーニング部43は、図示しないクリーニングシートが周面に貼付されたローラー状の押圧部材431を備えている。このヘッドクリーニング部43では、鉛直上方に移動させたノズル面320aに押圧部材431を押し付けることにより、ノズル面320aに飛散したインク滴Iがクリーニングシートに吸収されて除去される。
インク吸引部44は、各記録ヘッド320のノズル面320aを覆うための複数のキャップ部材441を備えている。このインク吸引部44では、鉛直上方まで走査させたキャリッジ32の全てのノズル面320aをキャップ部材441で覆った後、当該各キャップ部材441と連通された図示しない吸引ポンプを駆動させることにより、ノズル321内のインクや異物が吸引除去される。
続いて、ノズル欠検知部42の構成について説明する。
図4はノズル欠検知部42の分解斜視図であり、図5はノズル欠検知部42の側断面図である。
ノズル欠検知部42は、図4に示すように、インク受け部421と、支持体422,422と、ベース部材423と、発光部424と、受光部425と、検出回路60(図6参照)とを備えている。
インク受け部421は、ノズル321から吐出されたインク滴Iを受けるものであり、ノズル面320aの副走査方向Y長さよりも長尺な桶状に形成され、副走査方向Yに延在するよう配設されている。インク受け部421の主走査方向Xの両側壁上端には、当該インク受け部421を支持させるための鍔部421aがそれぞれ形成されており、この各鍔部421aの副走査方向Yの両端部には、インク受け部421を支持体422に固定するための貫通孔421bがそれぞれ穿設されている。
インク受け部421の底面は、鍔部421aの下面に対し副走査方向Yへ傾斜するよう形成されている。また、インク受け部421の最底部には、図5に示すように、ヘッドメンテナンス部4内部の廃液タンク45に連通された排出チューブ426が取り付けられている。このような構成により、インク受け部421内部のインク滴Iを排出させ易くすることができる。
インク受け部421の内部には、底面上に載置された吸収体支持部材427と、当該吸収体支持部材427の上面に載置されたインク吸収体428とが、何れもインク受け部421内部の副走査方向Yへの略全長に亘って延在するように配設されている。
このうち、吸収体支持部材427は、下方に開口する断面コ字状に形成され、その両側壁の下面がインク受け部421の底面に倣って傾斜するよう形成されている。また、吸収体支持部材427の上面には、インク吸収体428の下面からインク受け部421の底面にインクを垂らすための4つのインク滴下孔427aが副走査方向Yに並設されている。
一方、インク吸収体428は、インク受け部421の開口寸法と略同じ平面視寸法の平板状に形成されており、その上面が、ノズル321から吐出されたインク滴Iを着弾させるインク受け面428aを画成している。また、インク吸収体428は、本実施形態においては、インク吸収能に優れる多孔質材料で形成されている。
支持体422,422は、インク受け部421を支持するためのものであり、図4に示すように、平板を曲成して水平部422a及び垂直部422bを形成させた略L字状の部材である。垂直部422bの上端であって幅方向の両端には、水平部422aと平行な支持体鍔部422c,422cが、インク受け部421の桶部分の幅よりも広い間隔を空けて、水平部422aとは反対方向へ向けて張り出されている。また、各支持体鍔部422cの略中央には貫通孔422dが穿設されている。
この2つの支持体422,422は、インク受け部421の全長より僅かに長い間隔を副走査方向Yに空け、支持体鍔部422c,422cが張り出している向きを互いに対向させた状態で、ベース部材423の上面に固定されている。そして、支持体422,422の各支持体鍔部422cに対し、スペーサ部材429を介在させてインク受け部421の鍔部421a,421aの端部が載置され、この状態で、各スペーサ部材429の略中央に穿設された貫通孔429aと、インク受け部421及び支持体422の各貫通孔421b、422dとを合わせてボルトナット(図示せず)で締結することにより、インク受け部421と支持体422,422とが固定される。
ベース部材423は、副走査方向Yに延在する長尺な筐体状の部材であり、支持体422,422、発光部424及び受光部425を上面で支持している。このベース部材423の上面には、インク受け部421に取り付けられた排出チューブ426を挿通させるチューブ孔423bが穿設されている。
発光部424及び受光部425は、インク滴Iの吐出状態を検出するための検出光を形成するものである。これら発光部424と受光部425とは、図5に示すように、それぞれの筐体ケース4241,4251に穿設された出射孔4241aと検知孔4251aとをインク受け部421の上方で互いに対向させて、ベース部材423上面の副走査方向Yの両端に固定されている。
発光部424の内部には、レーザーダイオードLD(図6参照)を有する発光部品4242が配設されており、この発光部品4242は、出射孔4241aを通じて受光部425の検知孔4251aに向けて、レーザーダイオードLDが発光する検出光Lを出射する。発光部品4242の出射面側には、主走査方向Xに扁平な長方形状のスリット4243aが穿設された出射板4243が取り付けられており、このスリット4243aを介すことにより断面長方形状の検出光Lが出射される。また、発光部品4242内のレーザーダイオードLDは、CPU30によって発光が制御されるようになっている(図6参照)
受光部425の内部には、検出光Lの反射を防止する反射防止筒4252と、フォトダイオードPD(図6参照)を有する受光部品4253とが、検出光Lの光軸上に配設されている。検知孔4251aを通じて受光部425内部へ入射した検出光Lは、反射防止筒4252を通って受光部品4253のフォトダイオードPDに受光されると、その光量変化が検出され電気信号に変換されて後述のアンプ61へ出力される。
図6は、ノズル欠検知部42の検出回路60の回路構成を示すブロック図である。
検出回路60は、図6に示すように、アンプ61と、フィルタ62と、DAコンバータ63と、コンパレータ64とを備えている。
この検出回路60では、まず、受光部425で電気変換された検出光Lの光量変化の信号がアンプ61で増幅され、フィルタ62で余分な高周波が除去されて検出信号Aとして出力される。これと併せて、検出信号Aと比較するための検出閾値BがDAコンバータ63で生成される。
このとき、DAコンバータ63は、CPU30から出力される吐出信号Fireの出力タイミングに基づき、インク滴Iが吐出されてからの時間経過に応じて、インク滴Iが検出光Lを通過していないと判別され易くなるよう、検出信号Aのリファレンス値から離れる方向へ検出閾値Bを変化させる。より具体的には、DAコンバータ63は、正常な検出信号Aが検出される時間の経過後には、検出閾値Bが、インク滴Iの突発的な弱出射による検出信号Aを非吐出と判別できる値となるように、当該検出閾値Bを変化させている。なお、本実施形態では、検出信号Aの振幅が高いと電位が下がる回路構成のため、電位が下げる方向へ検出閾値Bを変化させている。
コンパレータ64は、検出信号Aを検出閾値Bと比較し、検出信号Aが検出閾値Bを超えていたらHigh、超えていなければLowとして二値化した二値化信号Cを生成してCPU30へ出力する。
続いて、ノズル欠検知部42によるインク滴Iの検出動作について説明する。
図7は、インク滴Iの検出動作時における各信号のタイミングチャートである。
まず、キャリッジ32の主走査方向Xへの移動により記録ヘッド320がノズル欠検知部42の鉛直上方に運ばれてくると、CPU30は、レーザーダイオードLDを発光させて検出光Lを形成させる。そして、CPU30は、駆動基板322を制御して吐出信号Fireを記録ヘッド320へ出力させ、検出対象となる複数のノズル321からインク滴Iを順次吐出させる。ここでは、既にいくつかのノズル321からインク滴Iが吐出され、次にN番目のノズル321(ノズルN)からインク滴Iが吐出される場合について説明する。
吐出されたインク滴Iは下方の検出光Lを遮るようにして通過した後、更に下方のインク受け部421のインク受け面428aに着弾する。インク滴Iが吐出されると、検出光Lを受光する受光部425は、検出光Lの光量変化を検出して電気信号に変換する。変換された検出光Lの光量変化の信号は、アンプ61で増幅されフィルタ62で余分な高周波が除去されて、検出信号Aとしてコンパレータ64へ出力される。コンパレータ64は、DAコンバータ63で生成された検出閾値Bと検出信号Aとを比較して二値化信号Cを生成し、CPU30へ出力する。
ノズル欠検知部42の検出回路60は、この二値化信号CがHighのときにはインク滴Iは検出光Lを通過(吐出)、Lowのときにはインク滴Iは検出光Lを通過していない(非吐出)として、インク滴Iの吐出/非吐出を検出することができる。同時に、この二値化信号Cの検出タイミングと、吐出信号Fireの印加タイミングとに基づいて、ノズル321から吐出されたインク滴Iの飛翔速度を検出することができる。
上記の二値化信号Cにより、インク滴Iが検出光Lを通過(吐出)したと検出されると、CPU30は、次のN+1番目のノズル321(ノズルN+1)からインク滴Iを吐出させるよう駆動基板322を制御して吐出信号Fireを出力させる。このとき、DAコンバータ63は、検出閾値Bを基準値に戻すと同時に、再び時間経過に応じて当該検出閾値Bを変化させる。つまり、DAコンバータ63は、一のノズル321(ノズルN)よりインク滴Iが吐出されてから、次のノズル321(ノズルN+1)よりインク滴Iが吐出されるまでの間、検出閾値Bを変化させるように構成されている。
ノズルN+1からのインク滴Iの吐出についても、上記と同様に検出信号Aが生成され、コンパレータ64で検出閾値Bと比較される。このとき、このノズルN+1からのインク滴Iの吐出が突発的な弱出射であっても、DAコンバータ63で生成された検出閾値Bは、正常な検出信号Aが検出される時間の経過後には、インク滴Iの突発的な弱出射による検出信号Aを非吐出と判別できる値となるように変化しているので、インク滴Iの突発的な弱出射による検出信号Aを確実に検出することができる。
このインク滴Iの弱出射のように、インク滴Iの非吐出が検出された場合には、CPU30は、吐出信号Fireが出力されてから一定の時間が経過した後に次の吐出信号Fireを出力させるように構成されており、これと同時に、DAコンバータ63は、検出閾値Bを基準値に戻して、再び時間経過に応じて当該検出閾値Bを変化させる。
以上のように、本実施形態におけるノズル欠検知部42によれば、インク滴Iの突発的な弱出射による検出信号Aを確実に検出することができる。
[変形例]
続いて、上記実施形態におけるノズル欠検知部42の変形例について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8は、本変形例でのインク滴Iの検出動作時における各信号のタイミングチャートである。
本変形例では、検出回路60のDAコンバータ63は、上記実施形態の検出閾値Bに代えて、検出閾値Dを生成するように構成されている。より詳しくは、DAコンバータ63は、吐出信号Fireが出力されてから所定時間Tが経過した後に段階的に変化する検出閾値Dを生成するように構成されている。本変形例においては、検出閾値Dは、電位が下げる方向へ2段階に変化している。ここで、所定時間Tは、正常な検出信号Aが検出される時間間隔T0よりも僅かに長い時間となっている。
このような検出閾値Dを用いてインク滴Iの検出を行うことで、所定時間Tの経過後に検出されるインク滴Iの弱出射による検出信号Aを、確実に非吐出と判別することができる。また、このような検出閾値Dを用いた場合には、検出感度を時間で明確に区別することができる。
このとき、インク滴Iの弱出射等のノズル321の非吐出が検出されて検出閾値Dが変化した場合には、次の吐出信号Fireが出力されるタイミングで元の基準値に戻してもよいし、図8に示すように、変化したときの値を正常な検出信号Aが検出できるレベルとしておき、次に正常な検出信号Aが検出されて二値化信号Cが出力されたタイミングで元の基準値に戻してもよい。但し、後者の場合には、非吐出が検出されたノズル321が最後の検査対象ノズルであったり、インク滴Iの吐出を一旦止めたりするときに対応できるよう、一定時間が経過した後には元の基準値に戻るよう設定しておくのが望ましい。
以上のように、本実施形態の変形例におけるノズル欠検知部42によれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上記実施形態及びその変形例においては、発光部品4242は、レーザーダイオードLDを備えるものとして記載したが、レーザーダイオードに代えて発光ダイオード(LED)を備えるものとしてもよい。
また、DAコンバータ63は、インク滴Iが吐出されてからの時間経過に応じて、インク滴Iが検出光Lを通過していないと判別され易くなるよう、検出信号Aのリファレンス値から離れる方向へ検出閾値B,Dを変化させるものとして記載したが、反対に検出信号Aのリファレンス値へ近づく方向へ変化させてもよい。このようにすれば、例えば、ノズル321の吐出の有無のみを検知したい場合などに、小さな検出信号Aも確実に吐出として検出することができ、有効である。
また、上記実施形態の変形例においては、DAコンバータ63は、2段階に変化する検出閾値Dを生成するものとして記載したが、1段階に変化させてもよいし、3段階以上に変化させてもよい。更に、2段階目の変化タイミングを、吐出信号Fireが出力されてからの経過時間によって管理してもよい。
また、上記実施形態においては、検出閾値Bは、吐出信号Fireが出力されてから連続的に変化するものとし、上記実施形態の変形例においては、検出閾値Dは、所定時間Tの経過後に段階的に変化するものとして記載したが、反対に、検出閾値Bは、吐出信号Fireが出力されてから段階的に変化するものとし、検出閾値Dは、所定時間Tの経過後に連続的に変化するものとしてもよい。
また、その他の点においても、本発明は上記実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、適宜変更可能であるのは勿論である。
インクジェット記録装置の斜視図である。 キャリッジの正面図である。 ヘッドメンテナンス図の斜視図である。 ノズル欠検知部の分解斜視図である。 ノズル欠検知部の側断面図である。 ノズル欠検知部の検出回路の回路構成を示すブロック図である。 実施形態でのインク滴の検出動作時における各信号のタイミングチャートである。 変形例でのインク滴の検出動作時における各信号のタイミングチャートである。 従来のインク滴の検出動作時における各信号のタイミングチャートである。
符号の説明
42 ノズル欠検知部(インク滴検出装置)
60 検出回路
61 アンプ(検出信号出力手段)
62 フィルタ(検出信号出力手段)
63 DAコンバータ(閾値変更手段)
64 コンパレータ(比較手段)
321 ノズル
424 発光部
425 受光部
A 検出信号
B,D 検出閾値
Fire 吐出信号
I インク滴
L 検出光
T 所定時間

Claims (4)

  1. ノズルから吐出されるインク滴の飛翔経路に交差する検出光を形成し、当該検出光の光量変化を検出することにより前記インク滴の吐出状態を検出するインク滴検出装置であって、
    前記検出光を出射する発光部と、
    前記検出光を受光し、当該検出光の光量変化を電気信号に変換して出力する受光部と、
    前記受光部から出力された前記検出光の光量変化を増幅して検出信号として出力する検出信号出力手段と、
    前記検出信号を検出閾値と比較し、その比較結果から前記インク滴が前記検出光を通過したか否かを判別する比較手段と、
    前記インク滴が吐出されてからの時間経過に応じて前記検出閾値を変化させる閾値変更手段と、
    を備え、
    前記閾値変更手段は、
    複数の前記ノズルより順次前記インク滴が吐出される場合に、一の前記ノズルより前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されてからの時間経過に応じて前記検出閾値を基準値から変化させるとともに、次の前記ノズルより前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されたときに前記検出閾値を前記基準値に戻すと同時に、再び時間経過に応じて前記検出閾値を変化させるとともに、
    前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されてからの時間経過に応じて、前記インク滴が前記検出光を通過していないと判別され易くなるよう、前記検出信号のリファレンス値から離れる方向へ前記検出閾値を変化させることを特徴とするインク滴検出装置。
  2. 前記閾値変更手段は、一の前記ノズルより前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されてから、次の前記ノズルより前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されるまでの間、前記検出閾値を変化させることを特徴とする請求項1に記載のインク滴検出装置。
  3. 前記閾値変更手段は、前記インク滴を吐出させるための吐出信号が出力されてから所定時間が経過した後に、前記検出閾値を変化させることを特徴とする請求項1に記載のインク滴検出装置。
  4. 前記閾値変更手段は、前記検出閾値を段階的に変化させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のインク滴検出装置。
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