JP5239266B2 - 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Description
また、複数色の着色層を階調マスクを用いて露光した場合、その色により階調マスクの効果の現れ方に差が生じてしまい、膜厚が不均一となってしまうといった問題や、使用する階調マスクによって露光量分布の偏りが生じ、同様に膜厚が不均一となってしまうという問題や、透明樹脂上の着色層を一定の薄さになるように形成するための露光量を調整することが困難であるという問題等から階調マスクを用いた方法のみで、反射光用領域の膜厚を均一に調整することは困難であった。
以下に、詳細に説明する。
以下、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法の各工程について説明する。
まず、本発明における着色層形成用塗工液塗布工程について説明する。本発明における着色層形成用塗工液塗布工程は、上記透明基板および上記透明樹脂層を覆うように着色層形成用塗工液を塗布し、着色層形成用層を形成する工程である。
以下に、本工程に用いられる透明基板、透明樹脂層および着色層形成用塗工液等について説明する。
本工程に用いられる透明基板は、可視光に対して透明な基板であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板と同様のものとすることができる。
本工程に用いられる透明樹脂層としては、上記透明基板上にパターン状に形成されるものであり、半透過型液晶表示装置用カラーフィルタのうち、反射光用領域として用いられる領域に形成されるものである。
また、上記透明樹脂層の形成方法としては、上記材料を用いて例えばフォトリソグラフィー法等により、形成することが可能である。
本工程においては、透明基板上および透明樹脂層上に着色層形成用塗工液を塗布する。このような着色層形成用塗工液は、通常、固形分と、溶剤分とからなる。本工程においては、このような着色層形成用塗工液中の固形分濃度は5質量%〜40質量%の範囲内が好ましく、中でも10質量%〜30質量%の範囲内、特に15質量%〜25質量%の範囲内が好ましい。上記範囲内より固形分濃度を大きくすると、粘度が上昇し、着色層形成用塗工液を透明基板上および透明樹脂上に塗布することが困難になるからであり、上記範囲内より固形分濃度を小さくすると、透明樹脂上に所定の膜厚の着色層を形成することが困難となるからである。
以下各成分について説明する。
上記着色層形成用塗工液に用いられる溶剤としては、所望により配合される添加剤成分を分散または溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
上記溶剤のうち、溶解性、顔料分散性、塗布性等の観点から、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸i−プロピル、酪酸エチル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸エチル等が好ましく、また高沸点溶剤としてはミネラルスピリット、石油ナフサS−100、石油ナフサS−150、テトラリン、テレピン油、γ−ブチロラクトン等が好ましい。溶剤の使用量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、100重量部〜10,000重量部、好ましくは500重量部〜5,000重量部である。
(ポリマー成分)
本工程に用いられるポリマー成分としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等、および、重合可能なモノマーであるメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、sec-ブチルアクリレート、sec-ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−デシルアクリレート、n−デシルメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレートの1種以上と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の2量体(例えば、東亜合成化学(株)製M−5600)、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの酸無水物等の1種以上からなるポリマーまたはコポリマー等が挙げられる。また、上記のコポリマーにグリシジル基または水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させたポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本工程に用いられるモノマー成分としては、具体的には、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレート、グリセロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリアクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジアクリレート、ジアリルフマレート、1,10−デカンジオールジメチルアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、および、上記のアクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリールアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、フェノール−エチレンオキサイド変性アクリレート、フェノール−プロピレンオキサイド変性アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサド変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等のアクリレートモノマー、および、これらのアクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたエポキシアクリレートオリゴマー、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたウレタンメタクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたポリエステルメタクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたエポキシメタクリレートオリゴマー、アクリレート基を有するポリウレタンアクリレート、アクリレート基を有するポリエステルアクリレート、アクリレート基を有するエポキシアクリレート樹脂、メタクリレート基を有するポリウレタンメタクリレート、メタクリレート基を有するポリエステルメタクリレート、メタクリレート基を有するエポキシメタクリレート樹脂等が挙げられる。
本工程に用いられる開始剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、N,N′テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、イルガキュアー369(チバガイギー社製)、イルガキュアー651(チバガイギー社製)、イルガキュアー907(チバガイギー社製)等の光重合開始剤が挙げられる。本発明では、これらの光重合開始剤を単独で、または、2種以上を混合して使用することができる。
このような開始剤の着色層中、すなわち固形分成分中の使用量としては、10重量%〜30重量%、特に10重量%〜20重量%の範囲内であることが好ましい。
本工程に用いられる顔料としては、赤色顔料であれば、ピグメントレッド177、ピグメントレッド254、およびピグメントレッド209等を挙げることができ、緑色顔料であれば、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン37、およびピグメントグリーン7等を挙げることができ、青色顔料であれば、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー16、ピグメントブルー17、およびピグメントブルー15等を挙げることができる。
本工程に用いられるその他の添加剤として、1種または2種以上の分散剤や界面活性剤等を用いることができる。
上記透明基板上には通常、遮光部が形成されている。このような遮光部は、透明基板上に形成され、画素部を画定するものである。このような遮光部が形成された領域は、本工程の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを半透過型液晶表示装置とした際、表示に関係しない非表示領域とされる領域である。
本工程において着色層形成用塗工液を塗布する方法としては、上記カラーフィルタ用基板上に着色層形成用塗工液を塗布することが可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えばスピンコート法やダイコート法、印刷法など一般的な方法とすることができる。中でも好適に用いられる方法としては、スピンコート法が挙げられる。
本工程においては、着色層形成用塗工液を塗布した後に通常、減圧乾燥、プリベーク等が行われる。
次に、本発明における露光工程について説明する。本発明における露光工程は、上記着色層形成用層を階調マスクを用いて露光する工程である。
次に、本発明における現像工程について説明する。本発明における現像工程は、上記着色層形成用層を現像して着色層を形成する工程である。
次に、本発明におけるポストベーク工程について説明する。本発明におけるポストベーク工程は上記着色層を加熱する工程である。
本工程においては、上記反射光用領域の着色層の膜厚が、0.2μm〜3.0μmの範囲であることが好ましく、中でも0.2μm〜2.0μmの範囲、特に0.4μm〜1.5μmの範囲であることが好ましい。
また、上記透過光用領域の着色層の膜厚は、上記透明樹脂層の膜厚や、上記着色層形成用塗工液の塗工量や、上記着色層形成用塗工液に含まれる固形分の含有量によって調整することができる。
本工程においては、上記透過光用領域の着色層の膜厚が、1.0μm〜6.0μmの範囲内であることが好ましく、中でも1.5μm〜5.0μmの範囲内、特に1.5μm〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。
上記反射光用領域の着色層の膜厚および上記透過光用領域の着色層の膜厚を上記範囲内とすることにより、後述する研磨工程において、反射光用領域の着色層の加工が容易になり、反射光用領域と透過光用領域との着色層の膜厚差をより大きなものにすることができるためである。
上記範囲内であることにより、後述する研磨工程において、反射光用領域の着色層の加工が容易になり、反射光用領域と透過光用領域との着色層の膜厚差をより大きなものにすることができるためである。
次に本発明における研磨工程について説明する。本発明における研磨工程は、上記ポストベーク工程を経た上記反射光用領域の着色層の表面を研磨する工程である。本工程を行うことで、上記露光工程において悪化した反射光用領域の着色層の粗度を改善し、反射光用領域の着色層の膜厚を均一にして、さらに着色層を薄膜化することが可能となる。
ここで、表面粗度は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定を行うものとする。
上記研磨条件であれば、表面粗度の改善と共に研磨レートは1μm/min〜5μm/min程度となり、数十秒単位で薄膜化の制御が可能となるからである。
上記範囲内であることにより、この半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた場合に、反射光用領域の輝度が高い液晶表示装置を得ることができるためである。
本発明において、上記着色層が複数色の着色層である場合は、それぞれの色に対して、上記着色層形成用塗工液塗布工程、上記露光工程、上記現像工程および上記ポストベーク工程を行い、上記透明基板上に複数色の着色層を形成した後、上記研磨工程を行うものとする。これは、色によって、階調マスクの効果の現れ方が異なるため、それぞれの色で異なってしまう反射光用領域の着色層の膜厚を研磨により均一化するためである。
(遮光部形成工程)
基材として、300mm×400mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。このガラス基板を定法にしたがって洗浄し、ガラス基板の片側にスパッタ法によりクロム薄膜(厚み1600Å)を形成した。このクロム薄膜上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光し、レジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとしてクロム薄膜をエッチングし、線幅20μmの遮光部を形成した。
続いて、上記ガラス基板および遮光部を覆うようにして、下記組成の透明樹脂層形成用塗工液を塗布し、乾燥させた。この透明樹脂層形成用塗工液を、フォトマスクを介して露光し、現像、ポストベークを行い、線幅70μm、平均膜厚3.2μmの透明樹脂層を形成した。
・メタクリル酸メチル−スチレン−メタクリル酸共重合体 ・・・42重量部
・エピコート180s70(三菱油化シェル(株)製) ・・・18重量部
・ペンタエリスリトールペンタアクリレート ・・・32重量部
・イルガキュアー907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) ・・8重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・300重量部
上記透明樹脂層を覆うように、上記ガラス基板上に、下記組成の赤色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)をスピンコート法により塗布した。続いて、半透明領域の透過率が15%の階調マスクを用いて露光量50mJ/cm2で露光し、現像して、パターン状に赤色着色層を形成した。
上記赤色着色層を240℃で、60分間加熱し、ポストベークを行った。透過光用領域における赤色着色層の平均膜厚は1.6μm、反射光用領域における赤色着色層の平均膜厚は0.6μm、反射光用領域の赤色着色層の表面粗度は160Åであった。上記各膜厚は、透明樹脂層および赤色着色層の断面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)等で撮影したものから算出した。また、赤色着色層の表面粗度は、赤色着色層の表面を原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、測定範囲25μm2をスキャンレート1Hzで測定したものから算出した。
・赤色顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
・・・4.8重量部
・黄色顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) ・・1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161) ・・・3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) ・・・4.0重量部
・ポリマーI ・・・5.0重量部
・イルガキュアー907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)・・・1.4重量部
・(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1
,2´−ビイミダゾール) ・・・0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・80.0重量部
*ポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体10
0モル%に対して、2‐メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付
加したものであり、重量平均分子量は42500である。
上記赤色着色層が形成されたガラス基板上に、下記組成の緑色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)を用いて、赤色着色層と同様の方法により緑色着色層を形成し、赤色着色層と同様の条件でポストベークを行った。なお、透過光用領域における緑色着色層の平均膜厚は1.6μm、反射光用領域における緑色着色層の平均膜厚は0.4μm、反射光用領域の緑色着色層の粗度は160Åであった。
・緑色顔料(アビシア社製 モナストラルグリーンθY−C) ・・・4.2重量部
・黄色顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) ・・・1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161) ・・・3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) ・・・4.0重量部
・ポリマーI ・・・5.0重量部
・イルガキュアー907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)・・・1.4重量部
・(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル‐1
,2´−ビイミダゾール) ・・・0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・80.0重量部
上記赤色着色層および緑色着色層が形成されたガラス基板上に、下記組成の青色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)を用いて、赤色着色層と同様の方法により青色着色層を形成し、赤色着色層と同様の条件でポストベークを行った。なお、透過光用領域における青色着色層の平均膜厚は1.6μm、反射光用領域における青色着色層の平均膜厚は0.5μm、反射光用領域における青色着色層の表面粗度は60Åであった。
・青色顔料(BASF社製 ヘイオゲンブルーL6700F) ・・・6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース6000) ・・・0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161) ・・・2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) ・・・4.0重量部
・ポリマーI ・・・5.0重量部
・イルガキュアー907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)・・・1.4重量部
・(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1
,2´−ビイミダゾール) ・・・0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・80.0重量部
上記ガラス基板上に形成された上記赤色着色層、緑色着色層、および青色着色層を、ポリウレタンを原料として作成された多孔質の研磨パッドと、α−アルミナの研磨剤とを用いて荷重100g/cm2、回転数20rpmで研磨した。研磨後のそれぞれの着色層の反射光用領域の着色層の膜厚、透過光用領域の着色層の膜厚、および反射光用領域の着色層の表面粗度を表1に示す。
研磨工程を行わなかったこと以外は、実施例と同様にして、着色層を形成した。それぞれの着色層の反射光用領域の着色層の膜厚、透過光用領域の着色層の膜厚、および反射光用領域の着色層の表面粗度を表1に示す。
研磨工程を行うことで、階調マスクを用いた露光による着色層の表面粗度の悪化や、着色層の色による階調マスクの効果の違いを改善し、反射光用領域の着色層の膜厚および表面粗度が均一な着色層を形成することができた。
2…透明樹脂層
3…遮光部
4´…着色層形成用層
4…着色層
5…階調マスク
6…露光光
Claims (4)
- 透明基板と、前記透明基板上にパターン状に形成された透明樹脂層と、前記透明基板および前記透明樹脂層を覆うように形成された複数色の着色層と、前記透明基板上に形成され、画素部を画定する遮光部とを有し、前記透明基板と、前記透明樹脂層と、前記着色層とが積層された領域を反射光用領域として用い、前記透明基板と、前記着色層とが積層された領域を透過光用領域として用いる半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、
前記透明基板および前記透明樹脂層を覆うように着色層形成用塗工液を塗布し、着色層形成用層を形成する着色層形成用塗工液塗布工程と、
前記着色層形成用層を、透明領域、半透明領域、および遮光領域を有する階調マスクを用い、前記透明領域で前記透過光用領域を露光し、前記半透明領域で前記反射光用領域を露光する露光工程と、
前記着色層形成用層を現像して、前記透過光用領域の着色層と、色により膜厚が異なる反射光用領域の着色層とを形成する現像工程と、
前記着色層を加熱するポストベーク工程と、
前記ポストベーク工程を経た前記色により膜厚が異なる反射光用領域の複数色の着色層の表面を膜厚が均一となるように研磨する研摩工程とを有し、
前記透明樹脂層が、前記反射光用領域と前記透過光用領域との前記着色層表面に段差を生じさせるものであり、前記半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを対向基板と対向させて配置した際のセルギャップを調整するものであることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。 - 前記研磨工程において、前記反射光用領域の着色層の表面粗度を80Å以下の範囲内にすることを特徴とする請求項1に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
- 前記反射光用領域の着色層の膜厚が0.1μm〜2.0μmの範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
- 前記研磨工程において、研磨パッド、もしくは研磨剤を用いて研磨することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2007232518A JP5239266B2 (ja) | 2007-09-07 | 2007-09-07 | 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法 |
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