JP5237046B2 - 可変指向性マイクロホンユニットおよび可変指向性マイクロホン - Google Patents

可変指向性マイクロホンユニットおよび可変指向性マイクロホン Download PDF

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Description

本発明は、物理的な構成および電気的な切り換え回路構成を簡単にすることができる可変指向性マイクロホンユニットおよび可変指向性マイクロホンに関するものである。
指向性を可変としたマイクロホンとして従来、2つのコンデンサ型マイクロホンエレメントを背中合わせにしたマイクロホンユニットを使用したものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。上記2つのマイクロホンエレメントはそれぞれのカージオイド特性を持っており、それぞれの出力を加減することにより、あるいは特許文献1に記載されているように各エレメントの成極電圧を加減することによって可変指向性にしている。
上記特許文献に記載されている可変指向性マイクロホンユニットに類似の従来の可変指向性マイクロホンユニットの例を図11以下に示す。図11ないし図14において、符号21,41は個別に構成された二つのコンデンサーマイクロホンエレメントを示しており、これらコンデンサーマイクロホンエレメント21,41が背中合わせ状に結合されて可変指向性コンデンサーマイクロホンユニットを構成している。符号22はダイヤフラム状の振動板を示している。振動板22は周縁部が振動板保持リング23の一面側に固着され、振動板22と振動板保持リング23で振動板組立体を構成している。振動板保持リング23は導電材料からなり、これに重ねて複数の音響端子孔241を有する電極板24が配置されている。電極板24には、振動板22と電気的に道通する電極25が固定されている。振動板22は振動板保持リング23に一体に保持された形でごく薄い絶縁体からなるリング状のスペーサ27を介して円板状の固定電極26の上に載せられ、振動板22と固定電極26の上面とが、スペーサ27の厚さに相当する微小な隙間をおいて対向している。スペーサ27は、振動板22と固定電極26との間に、それらの外周近くにおいて介在している。
固定電極26は、絶縁性のベース30の上に受けリング28を介して載せられている。ベース30には、図において上下両面の外周縁に沿って円形の突堤31,32が形成されていて、突堤31の内周側に受けリング28と固定電極26が落とし込まれている。ベース30の上下両面は中心部に向かって連続的に深くなるように窪んでいて、中心には上下を貫く孔が形成され、この孔には音響抵抗材34が嵌め込まれている。固定電極26の上面は上記突堤31の上面より上に突出していて、この固定極26の上に、スペーサ27、振動板保持リング23と振動板22からなる振動板組立体、電極板24がこの順に重ねられている。電極板24と上記振動板組立体の外周には押さえリング29が嵌められ、押さえリング29はベース30の突堤31の外周に嵌合され適宜の固着手段によって固着されている。押さえリング29の上端部は内向き突縁部291となっていて、この内向き突縁部291が電極板24を下方に押すことにより上記各部材をベース30に向かい押し付けて固定している。このようにして一つのマイクロホンエレメント21を構成している。
電極板24の前記音響端子孔241はマイクロホンエレメント21の前部音響端子となっている。固定極26にも複数の孔が形成され、これらの孔を通じて振動板22の背後の空間がベース30の上面側の窪みで形成されている空間と連通し、さらに、音響抵抗34を介してベース30の下面側の窪みで形成されている空間と連通している。
以上説明した一つのマイクロホンエレメント21に背中合わせ状に結合されている他の一つのマイクロホンエレメント41も、マイクロホンエレメント21と同様に構成されている。符号42は振動板、43は振動板保持リング、44は電極板、45は電極、46は固定電極、47はスペーサ、48は受けリング、49は押えリングをそれぞれ示している。符号441は、複数の孔からなる前部音響端子、491は押さえリング49の内向き突縁部を示している。マイクロホンエレメント21を構成する部材の名称と一致する部材は、マイクロホンエレメント21における部材と同様に構成され、ベース30の下面側に、マイクロホンエレメント21と対をなすマイクロホンエレメント41が組み付けられている。各マイクロホンエレメント21、41の振動板22,42には個別に成極電圧が印加される。
図15は、上記マイクロホンユニットの等価回路で、音響抵抗材34の音響抵抗r1によって二つのマイクロホンエレメントが結合された形になっている。音響抵抗r1を挟んで左側をマイクロホンユニット21とし、右側がマイクロホンユニット41とする。P,m0A,S0A,r0A,S1Aはそれぞれマイクロホンユニット21の音圧、前部空気室の質量、スティフネス、音響抵抗、固定電極の孔およびこれに連通する後部空気室のスティフネスをそれぞれ示している。P,m0B,S0B,r0B,S1Bはそれぞれマイクロホンユニット41の音圧、前部空気室の質量、スティフネス、音響抵抗、固定電極の孔およびこれに連通する後部空気室のスティフネスをそれぞれ示している。
図16は、上記従来の可変指向性マイクロホンユニットに適用可能な指向性切り換え回路の例を示す。2個一対のマイクロホンエレメント21,41のうち一方の振動板には一定の成極電圧を印加し、他方のマイクロホンエレメントの振動板に印加する成極電圧を切り換えることにより、マイクロホンユニットの指向性を切り換えることができるようになっている。図16に示す例では、+60Vの直流電源と−60Vの直流電源を備え、一方のマイクロホンエレメントの振動板には常時+60V印加されるようになっている。+60Vと−60Vの電源はそれぞれ2段階(例えば、60Vと30V)に分圧され、0Vも含めて5段階の電圧が生成されるようになっている。この5段階の電圧をスイッチで選択して他方のマイクロホンエレメントの振動板に印加するように構成されている。双方のエレメントの固定電極(「バックプレート」ともいう)には0Vが印加される。
図17は、上記スイッチで成極電圧を切り換えることによって得られるマイクロホンユニットの指向特性の例を示す。図16に示すスイッチが接点1を選択すると、一方のマイクロホンエレメントの成極電圧が+60Vであるのに対し、他方のマイクロホンエレメントの成極電圧が−60Vとなり、図17の「1」に示すような双指向特性すなわち正面のマイクロホンエレメントの出力から背面のマイクロホンエレメントの出力を減算した指向特性のマイクロホンユニットとなる。上記スイッチが接点2を選択すると、他方のマイクロホンエレメントの成極電圧が−60Vと0Vとの間の電圧(例えば−30V)となり、図17の「2」に示すようなハイパーカージオイド指向特性のマイクロホンユニットとなる。上記スイッチが接点3を選択すると、他方のマイクロホンエレメントの成極電圧が0Vとなり、図17の「3」に示すようなカージオイド指向特性すなわち正面のマイクロホンエレメントのみから出力するマイクロホンユニットとなる。上記スイッチが接点4を選択すると、他方のマイクロホンエレメントの成極電圧が0Vと+60Vとの間の電圧(例えば30V)となり、図17の「4」に示すようなワイドカージオイド指向特性のマイクロホンユニットとなる。上記スイッチが接点5を選択すると、他方のマイクロホンエレメントの成極電圧が+60Vとなり、図17の「5」に示すような無指向性のすなわち正面のマイクロホンエレメントの出力に背面のマイクロホンエレメントの出力を加算した指向特性のマイクロホンユニットとなる。
以上説明した従来の可変指向性マイクロホンは、2個のマイクロホンエレメントを背中合わせにし、一方のエレメントの成極電圧を可変することによって、あるいは、既に述べたように各エレメントの出力レベルを可変することによって可変指向性としている。しかし、このように回路的な可変によって指向特性を可変とするには、回路複雑になるという難点がある。
上記のような構成の可変指向性マイクロホンによって得られる指向特性は、一般的にはカージオイド、双指向性、無指向性である。対をなすマイクロホンエレメントの出力の混合比や成極電圧をさらに細かく可変することによって上記指向特性の中間に調整することもできるが、回路構成がさらに複雑になる。
図16に示す例によれば、指向性を数段階にわたって切り換えることができるが、電圧を数段階にわたって生成することができるように電源回路を構成しておき、これらの電圧を選択できるようにする必要があり、回路構成が複雑になる。
ステージなどで多く用いられている手持ちタイプのマイクロホンの指向特性はカージオイドとハイパーカージオイドである。どの指向特性のマイクロホンを使用するかは、好みの音色によって、あるいはハウリング防止上どれが有効か、などの視点から決められる。前述のような可変指向性マイクロホンユニットを用いることも考えられるが、手持ちのマイクロホン内に前述のような複雑な構成の切り換え回路を内蔵することは困難である。
そこで、簡単な回路構成で、カージオイド、ハイパーカージオイドあるいはスーパーカージオイドを任意に選択できるマイクロホンの実現が望まれている。
特開平7−143595号公報 特開2008−67286号公報
本発明は、これまで述べてきたような従来技術の問題点を解消するために考えられたもので、指向性を切り換えるための回路構成を簡単にしてマイクロホン内に組み込むことを可能にした可変指向性マイクロホンユニットおよび可変指向性マイクロホンを提供することを目的とする。
本発明は、可変指向性マイクロホンユニットに関するものであって、絶縁板を挟んで両面に互いに絶縁してバックプレートが形成され、上記二つのバックプレートにそれぞれ一定の空隙を保ち振動板が対向して配置されることによって上記絶縁板の両面に電気的に独立した二つのコンデンサエレメントが形成され、それぞれのバックプレートから電気音響変換信号を取り出すことができるようにそれぞれのバックプレートとこれに対向する振動板との間に成極電圧が印加され、上記二つのコンデンサエレメントは、それぞれのバックプレートに複数の孔が形成されていることによって上記二つの振動板が音響的に直列接続されていて、上記二つのコンデンサエレメントのうち、一方のコンデンサエレメントの振動板の背後には、音響抵抗材が配置されている、ことを最も主要な特徴とする。
一方のコンデンサエレメントから見ると他方のコンデンサエレメントの振動板とバックプレートの複数の孔からなる空隙部が音響抵抗として作用し、一方のコンデンサエレメントの指向性は双指向性寄りになり、例えばハイパーカージオイドの指向性とすることができる。二つのコンデンサエレメントの出力の一方を選択し、あるいは双方のコンデンサエレメントの出力を混合することにより、指向特性を変えることができる。双方のコンデンサエレメントの出力を選択し、あるいは混合するのみであるため、回路構成を簡略化することができ、マイクロホンユニットの機械的な構成も簡略化することができる。
以下、本発明に係る可変指向性マイクロホンユニットおよび可変指向性マイクロホンの実施例を、図面を参照しながら説明する。
図1乃至図4において、符号60は絶縁板を示している。この絶縁板60の両面には互いに絶縁されてバックプレート56,76が形成され、これら二つのバックプレート56,76にそれぞれ一定の空隙を保って振動板52,72が配置されることにより、絶縁板60の両面に、電気的に独立した二つのコンデンサエレメント51,71が形成されている。絶縁板60とバックプレート56,76は、例えばプリント回路基板と同様の製作手法で製作することができる。すなわち、絶縁材からなる基板の両面に導電性の回路パターンを形成し、このパターンをバックプレート56,76とする。振動板52,72は樹脂の薄膜からなるダイヤフラム状の部材で、それぞれリング状の振動板保持リング53,73の一面側に固着されてそれぞれ振動板組み立て体を構成している。
なお、二つのバックプレート56,76は一つの絶縁板60の両面に形成されている構成に限定されるものではなく、それぞれ個別の絶縁板の一面に形成され、二つの絶縁板はバックプレートが形成されていない面が接合されているものであってもよい。
上記各振動板組み立て体は、振動板52,72をバックプレート56,76側に向け、かつ、バックプレート56,76との間にリング状のスペーサ57,77をそれぞれ介在させて対向している。したがって、各振動板52,72とバックプレート56,76の間にはスペーサ57,77の厚み分の僅かな間隙が形成され、振動板52,72とバックプレート56,76でそれぞれ電気的に独立したコンデンサエレメント51,72を構成している。振動板52とバックプレート56間、振動板72とバックプレート76間にそれぞれ成極電圧を印加すると、バックプレート56,76からそれぞれ電気音響変換された信号を取り出すことができる。
絶縁板60には、これを厚さ方向(図2、図4において上下方向)に貫く複数の孔601が形成されている。また、図面上明確ではないが、各バックプレート56,76にも例えば上記各孔601と同じ位置にかつ各孔601と同じ大きさで複数の孔が形成されている。したがって、双方の振動板52,72がバックプレート56,76の上記孔と絶縁板60の孔601を通じて音響的に直列接続されていることになる。
コンデンサエレメント51,72はベース54の一面側(図2、図4において下面側)に形成されている円形の凹陥部542に嵌められている。より具体的には、振動板52と振動板保持リング53からなる振動板組み立て体、スペーサ57、バックプレート56,76を有する絶縁体60、スペーサ77、振動板72と振動板保持リング73からなる振動板組み立て体がこの順にベース54の凹陥部542に嵌められている。さらに、これらの部材とベース54の一端面(図2、図4において下面)を覆って押さえ板78が被せられ、押さえ板78の外周縁部の適宜の複数箇所においてベース54にねじ止めされることにより、上記各部材がベース54に向かって押し付けられた状態で固定されている。押さえ板78には、音波を導き入れるための孔が複数形成されている。絶縁体60の一部は半径方向外方に突出し、この突出部の両面に、バックプレート56,76を外部に電気的に接続するための端子パターン561,761が形成されている。ベース54は、凹陥部542を囲む円形の突堤の一部が切り欠かれ、この切り欠き部から絶縁体60の上記突出部が外方に突出している。
ベース54には、これを厚さ方向に貫く複数の孔541が形成され、これらの孔541はコンデンサエレメント51の振動板52の前方に配置された音響端子として機能している。また、ベース54の上記凹陥部542形成面とは反対側の面には浅い凹陥部543が形成されていて、この凹陥部543には上記孔541を覆う板状の音響抵抗材55が嵌められている。音響抵抗材55とベース54の図2、図4における上面を覆って押さえ板58が被せられ、押さえ板58の外周縁部の適宜の複数箇所においてベース54にねじ止めされ、また押さえ板58の中心部がねじ59でベース54にねじ止めさることにより、音響抵抗材55と押さえ板58がベース54に固定されている。押さえ板58には、音波を導き入れるための孔が複数形成されている。
以上説明したように、一方のコンデンサエレメント51の振動板52の背後に音響抵抗材55が配置されている。音響抵抗材55が配置されている側、したがって図2、図4において上側を背面側すなわち音波の進入の向きに対し180度とし、音響抵抗材55が配置されていない側を正面側すなわち音波の進入の向きに対し0度とする。上記実施例の構成によれば、正面側のコンデンサエレメント71の指向性よりも、背面側のコンデンサエレメント51の指向性が双指向性寄りになる。その理由は、正面側コンデンサエレメント71と背面側コンデンサエレメント51とで、前側の音響抵抗材55の有無による。すなわち、正面側コンデンサエレメント71は、前側に音響抵抗材55がなく、後ろ側には背面側コンデンサエレメント51の振動板52とバックプレート56および絶縁体60の空隙部からなる音響抵抗r0Bと音響抵抗材55の音響抵抗rが存在し、一方、背面側コンデンサエレメント51は、前側に正面側コンデンサエレメント71の振動板72とバックプレート76および絶縁体60の空隙部からなる音響抵抗r0A(=r0B)が存在し、後ろ側には音響抵抗材55の音響抵抗rが存在するからである。要するに、正面側コンデンサエレメント71と背面側コンデンサエレメント51とでは、前後の音響抵抗の比率に差があるからであり、背面側コンデンサエレメント51からみれば、その前側に空気層(正面側コンデンサエレメント71の振動板72とバックプレート76との間の薄空気層)があり、これが前側の音響抵抗となって、正面側コンデンサエレメント71よりも指向特性を双指向性側にする要因となっている。
そこで、正面側コンデンサエレメント71の出力が例えばカージオイドの指向性となるように音響抵抗材55の音響抵抗値を調整したとする。背面側コンデンサエレメント51からみると、正面側コンデンサエレメント71の振動板52とバックプレート76および絶縁体60の空隙部が前部音響抵抗として作用し、指向性が双指向性寄りになる。したがって、背面側のコンデンサエレメント51からはハイパーカージオイドの指向特性をもった出力を得ることができる。
このように、図示の実施例によれば、前後のコンデンサエレメント51,71の出力を選択的に切り換えることにより、また、双方の出力を混合することにより、容易に可変指向性とすることができる。また、上記のように、正面側のコンデンサエレメント51の指向性に対し背面側のコンデンサエレメントからは双指向性寄りの特性を持った出力を得ることができるため、音響抵抗材55の抵抗値を調節することにより、ワイドカージオイドとカージオイドとの切り換え、あるいはカージオイドとハイパーカージオイドとの切り換えなども実現することができる。
図5は上記実施例の等価回路で、二つのマイクロホンエレメント51,71と音響抵抗材55の音響抵抗r1が音響的に直列に結合された形になっている。P,m0A,S0A,r0A,S1Aはそれぞれマイクロホンユニット71の音圧、前部空気室の質量、スティフネス、音響抵抗、固定電極の孔およびこれに連通する後部空気室のスティフネスをそれぞれ示している。P,m0B,S0B,r0B,S1Bはそれぞれマイクロホンユニット51の音圧、前部空気室の質量、スティフネス、音響抵抗、固定電極の孔およびこれに連通する後部空気室のスティフネスをそれぞれ示している。
図6は、上記実施例に適用することができる指向性切り換え可能なコンデンサマイクロホンの回路例で、前側コンデンサエレメント71と背面側コンデンサエレメント51をスイッチ80で選択して、マイクロホンユニットの出力の指向性を切り換えることができるようになっている。図16に示すような従来の可変指向性マイクロホンユニットに適用される回路と比較すると、電圧を数段階に区分した電圧源を設ける必要がなく、回路構成が簡略化される利点がある。指向性の切り換え回路以外の部分は本発明と直接的な関係はないので説明は省略する。
図7乃至図10は、上記実施例によって得られる指向特性と周波数特性を示す。図7、図8は前側コンデンサエレメント71の指向特性と周波数特性を示している。指向特性はカージオイドになっている。図8の周波数特性は、音波の進入方向に対し、0度、90度、180度で測定している。
図9、図10は背面側コンデンサエレメント51の指向特性と周波数特性を示している。前側コンデンサエレメント71に含まれる音響抵抗r0Aが背面側コンデンサエレメント51に対しては前部音響抵抗として作用し、背面側コンデンサエレメント51の指向特性は、前側コンデンサエレメント71の指向特性と対比すると双指向性寄りになり、図9に示すようにハイパーカージオイドの指向性となる。図10の周波数特性は、音波の進入方向の対し、0度、90度、135度で測定している。
以上説明してきたマイクロホンユニットは、これをマイクロホンケースに組み込み、また、図6に示すような回路をマイクロホンケースに組み込むことにより、可変指向性マイクロホンを構成することができる。上記回路は、可変指向性マイクロホンユニットを構成する二つのコンデンサエレメントの出力の一方を選択しまたは混合することができるスイッチを含み、このスイッチをマイクロホンケースに取り付けておけば、ユーザーは、スイッチ操作によって好みの指向性を任意に選択することができる。
本発明に係る可変指向性マイクロホンユニットの実施例を示す背面図である。 上記可変指向性マイクロホンユニットの縦断面図である。 上記可変指向性マイクロホンユニットの正面図である。 上記可変指向性マイクロホンユニットの分解縦断面図である。 上記可変指向性マイクロホンユニットの音響的な等価回路図である。 上記可変指向性マイクロホンユニットを適用可能な可変指向性マイクロホンの回路図である。 上記可変指向性マイクロホンユニットの前側コンデンサエレメントの指向性を示す特性線図である。 上記前側コンデンサエレメントの周波数特性を示す特性線図である。 上記可変指向性マイクロホンユニットの背面側コンデンサエレメントの指向性を示す特性線図である。 上記背面側コンデンサエレメントの周波数特性を示す特性線図である。 従来の可変指向性マイクロホンユニットの例を示す背面図である。 上記従来の可変指向性マイクロホンユニットの縦断面図である。 上記従来の可変指向性マイクロホンユニットの正面図である。 上記従来の可変指向性マイクロホンユニットの分解縦断面図である。 上記従来の可変指向性マイクロホンユニットの音響的な等価回路図である。 上記従来の可変指向性マイクロホンユニットを適用可能な可変指向性マイクロホンの回路図である。 成極電圧を切り換えることによって得られるマイクロホンユニットの指向特性の各種例を示すグラフである。
符号の説明
51 コンデンサエレメント
52 振動板
53 振動板保持リング
54 ベース
55 音響抵抗材
56 バックプレート
60 絶縁体
71 コンデンサエレメント
72 振動板
73 振動板保持リング
76 バックプレート

Claims (6)

  1. 絶縁板を挟んで両面に互いに絶縁してバックプレートが形成され、
    上記二つのバックプレートにそれぞれ一定の空隙を保ち振動板が対向して配置されることによって上記絶縁板の両面に電気的に独立した二つのコンデンサエレメントが形成され、
    それぞれのバックプレートから電気音響変換信号を取り出すことができるようにそれぞれのバックプレートとこれに対向する振動板との間に成極電圧が印加され、
    上記二つのコンデンサエレメントは、それぞれのバックプレートに複数の孔が形成されていることによって上記二つの振動板が音響的に直列接続されていて、
    上記二つのコンデンサエレメントのうち、一方のコンデンサエレメントの振動板の背後には、音響抵抗材が配置されている、
    ことを特徴とする可変指向性マイクロホンユニット。
  2. 上記二つのバックプレートは一つの絶縁板の両面に形成されている請求項1記載の可変指向性マイクロホンユニット。
  3. 上記二つのバックプレートはそれぞれ個別の絶縁板の一面に形成され、上記二つの絶縁板はバックプレートが形成されていない面が接合されている請求項1記載の可変指向性マイクロホンユニット。
  4. 上記音響抵抗材が配置されている側を背面側とし、上記音響抵抗材が配置されていない側を正面側として、
    正面側の上記コンデンサエレメントの出力がカージオイドの指向性となるように上記音響抵抗材の音響抵抗が調整されている
    請求項1乃至のいずれかに記載の可変指向性マイクロホンユニット。
  5. 可変指向性マイクロホンユニットがマイクロホンケースに組み込まれた可変指向性マイクロホンであって、
    上記可変指向性マイクロホンユニットは請求項1乃至のいずれかに記載の可変指向性マイクロホンユニットであることを特徴とする可変指向性マイクロホン。
  6. 可変指向性マイクロホンユニットがマイクロホンケースに組み込まれた可変指向性マイクロホンであって、
    上記可変指向性マイクロホンユニットは請求項1乃至のいずれかに記載の可変指向性マイクロホンユニットであり、可変指向性マイクロホンユニットを構成する二つのコンデンサエレメントの出力の一方を選択しまたは混合することによって指向特性を切り換えることができる切り換え回路を備えていることを特徴とする可変指向性マイクロホン。
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