JP5236864B2 - デンタルフロス用糸、デンタルフロスおよびその製造方法 - Google Patents

デンタルフロス用糸、デンタルフロスおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、デンタルフロス用糸、デンタルフロスおよびその製造方法に関するものである。
歯と歯の間はプラーク(歯垢)がつきやすく虫歯や歯周病になりやすい部位である。プラークは、水分と有機質でできており、有機質の大半は細菌(口腔常在菌)とその代謝物であり、口腔内の衛生状態によって細菌が変化し、口臭や歯周疾患の原因となる。
一般的に歯の衛生状態を良好に保つにはまず歯磨きが有効であるが、歯と歯の隙間には歯ブラシが届きにくく、プラークをより効果的に落とすには、デンタルフロスの使用が有効である。
このようなデンタルフロスとして、通常、丸断面のナイロン繊維を束ねたものや、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)モノフィラメントヤーンを用いたテープ状のものなどが多く用いられている。前者のものは糸が太いために歯間へ挿入しづらく、また歯の隙間の細い所まで届かず、プラークの清拭が十分にできない。後者では、歯間へは挿入しやすいが、歯の微妙な凹凸にフィットしにくく、これも歯間のプラークの清拭が十分でない。
また、特許文献1は、プラークの除去効率を上げるために、太さ1〜50μmのフィラメント50〜5000本よりなり、これらのフィラメントを3〜30mm間隔で熱融着などにより結束させたデンタルフロスが記載されている。
特開平8-117252号公報
また、特許文献2には、ナイロンフィラメントにテクスチャー加工を施し、加工された糸の特性を利用して多数の糸に化学療法製剤を含ませたデンタルフロスが記載されている。
特許第3675822号公報
また、特許文献3には、極細繊維糸とそれに添って配した糸を芯にして周囲に巻糸を巻いた撚糸からなる織編物をデンタルフロスに利用することが記載されている。
特開2005−240190号公報
しかしながら、特許文献1は、フィラメントの結束方法として熱融着や溶解融着、接着剤接着の方法を取らなければならないが、それらの方法では結束部分が硬化し、デンタルフロスの歯間への挿入時に、使用者にとって違和感が大きい。またこのものはフロッシングする場合に、歯や歯茎へのあたりが一定でないため、清拭効果も、使用感も悪い。
また特許文献2は、通常の丸断面のナイロンフィラメントを用いており、日常のフロッシングに用いると、挿入時に歯間へのあたりが強く、また歯と歯や歯茎の隙間の細い所まで届かず、使用者にとってプラークがとれているという満足感がなく、使用感に劣ったものである。
また特許文献3では、極細繊維糸とそれに添って配した糸を芯にして周囲に巻糸を巻いた撚糸から作成した織編物を用途の一つとしてデンタルフロスに利用することが記載され
ているが、具体的に想定したものではなく、太い糸を芯の一部にしてその周りに糸をコイル状に巻いた糸をさらに織編物にしたデンタルフロスではその周径が太いものとなり、歯間に挿入できず、デンタルフロスとしては不適である。
したがって、本発明の目的は、清拭効果に優れるとともに歯や歯茎へのあたりが柔らかく良好な使用感をもつデンタルフロス用糸、デンタルフロスとその製造方法を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、割繊糸を複数本引き揃え、20〜200T/mの撚りを施して合撚せしめてなる合撚糸からなる、トータル繊度500〜1500dtexのデンタルフロス用糸であって、前記割繊糸は、公定水分率の異なる繊維形成性ポリマーとしてポリアミドとポリエステルとを用いてなる複合繊維マルチフィラメントを仮撚加工により割繊せしめた単糸繊度が2dtex以下の割繊糸であって、当該割繊糸の少なくとも一部のセグメントは繊維横断面形状がエッジを有する異型であり、前記セグメントのエッジ部分が斜めにランダムに糸の表面に配されてなるデンタルフロス用糸をその要旨とする。
なかでも、複合繊維マルチフィラメントの繊維横断面形状は放射形セグメントとこの放射形セグメントを補完する補完形セグメントであることが好ましく、この放射形セグメントと補完形セグメントは、一方がポリアミド、他方がポリエステルであるものがさらに好ましい。また上記割繊糸は仮撚割繊せしめたものであることが好ましく、上記割繊糸を複数本引き揃え20〜200T/mの撚りを施し、合撚せしめたものが特に好ましい。
また、本発明は、トータル繊度500〜1500dtex、単糸繊度2dtex以下で、繊維横断面形状が放射形セグメントと当該放射形セグメントを補完する補完形セグメントとの複合繊維マルチフィラメントを仮撚割繊せしめたデンタルフロス用糸でもある。
そして、本発明は上記のようなデンタルフロス用糸を用いたデンタルフロスでもあり、その伸び率が20〜40%であり、伸縮復元率20〜40%のものがより好ましい。
また本発明は、繊維横断面形状が放射形セグメントとこの放射形セグメントと公定水分率が異なる成分からなり、放射形セグメントを補完する補完形セグメントとからなる複合繊維マルチフィラメントに仮撚加工を施し、この仮撚加工糸を含んだ複数の糸を合撚して製造するデンタルフロス用糸の製造方法でもある。
本発明の、単糸繊度が2dtex以下で、公定水分率の異なる少なくとも二種以上の繊維形成性ポリマーからなる複合繊維マルチフィラメントを応力で割繊せしめた割繊糸を含み、この割繊糸を構成する少なくとも一部のセグメントは繊維横断面形状がエッジを有する異型であるデンタルフロス用糸であれば、プラークの掻き取り効果が大きく、歯表面へのフィット感が良く、清拭感に優れ、歯間の狭いところまでよく届き、歯や歯茎へのあたりが柔らかな使用感の良いデンタルフロスが得られる。
すなわち、単糸繊度が2dtex以下であれば、従来のデンタルフロスと比べて、全体の太さに対しての表面積が大きいので、実質的な掻き取り面積が非常に大きくなる。このため口腔内の水分により毛細管現象が発現し、プラークの捕捉効率が大きくなり、清拭効果の高いものが得られる。一方、単糸繊度が太い場合、掻き取られたプラ−クは、繊維の中へ巻き込まれることなく、取り除きもれが発生する。さらにデンタルフロス用糸を構成するセグメントの繊維の横断面形状はエッジを有し、応力割繊によりそれぞれの繊維の間に空間が生じている。このため、単糸繊度が細いこともあいまって、多数の細い繊維が歯間の細い隙間にフィットし、そぎ取るようにプラ−クを掻き取り、繊維群の中に押し上げて捕捉していき、捉えたプラ−クは繊維同士の間隙の多数の細い空間に大量に収納されて、再付着が防止できる。また歯や歯茎へのあたりがソフトになり、歯肉炎の場合のような、歯茎がはれていて通常のフロスでは使用が困難な場合もフロッシングが従来のものより
容易になる。さらには公定水分率の異なる少なくとも二種以上の繊維形成性ポリマーからなり、応力割繊された割繊糸であるので、歯間を清拭する際に口腔内に入れたデンタルフロスが水分を含み、その構成する繊維の間に糸長差ができ、繊維間が広がりその間隔が適度に保たれる。このため、掻き取ったプラークを補足し、一度掻き取るとプラークを繊維の間隙に取り込んで、プラークが口腔内へ再付着することを効果的に防止する。この結果、デンタルフロスとして使用したとき、清拭感(使用感にとってプラークがとれる感じ)に優れたものとなる。
上記複合繊維マルチフィラメントの繊維横断面形状が放射形セグメントとこの放射形セグメントを補完する補完形セグメントとの複合繊維マルチフィラメントであると、清拭効果、清拭感および使用感がさらに優れたものとなる。
すなわち、このような横断面形状をもつセグメントであると、より効率よく、歯の表面の微妙な凹凸にフィットし、プラークをより確実に捕らえることができる。また放射形セグメントで掻き取ったプラークを巻き込みながら補足して、セグメント同士の間隙に効率よく収納し、プラークが口内に再付着するのを効率よく防ぐことができる。
上記放射形セグメントおよび補完形セグメントは、いずれか一方がポリアミドと他方がポリエステルであるものは、ポリアミドより硬いポリエステル部分がプラークをより確実に掻き取る役割を果たし、ポリアミド部分が歯や歯茎への当たりを柔らかくし、より清拭効果と使用感に優れたものとなる。
上記デンタルフロス用糸が仮撚割繊せしめたものであると、繊維横断面形状の型崩れの度合いが低く、エッジの形状を保ちやすく、より清拭効果の高いデンタルフロス用糸が得られる。
また、仮撚せしめる際、撚りを加えた状態で熱セットし、その撚りが解除されるので、フィラメントに捲縮性を与えることができる。これにより、デンタルフロスにボリュームと伸縮性を持たせることができるので、歯や歯茎へのあたりが柔らかくなり、狭い歯間への挿入が容易になる。加えて、極細繊維からなるデンタルフロスにも拘わらず、簡単な工程で割繊できるので、製造する際に用いる薬剤等が少なくてすみ、口腔内に用いるデンタルフロスとして、より好ましいものとなる。
上記割繊糸を複数本引き揃え20〜200T/mの撚りを施して合撚せしめたものであれば、合わせた糸をまとめるための熱や薬剤での融着を必要としないで、適度な丸みを備えたきれいな形状となり、歯間への挿入がしやすく、歯や歯茎へのあたりが柔らかく、清拭面積の広いデンタルフロスが得られる。したがって、より清拭感および使用感に優れたものが得られる。また糸そのものをデンタルフロスとして用いたとしても、外観に優れたものが得られる。
特に、放射形セグメントと補完形セグメントとからなる割繊糸の合撚糸であれば、各セグメントが捩れた状態となり、長手方向からみて、斜めにランダムにエッジの部分が効率よく現われるため、プラークの掻き取り効果が顕著に優れている。したがって、強い力を入れずに効果的にプラークが掻き取れ、使用時に歯や歯茎へのあたりが柔らかく、使用感にも特に優れたものとなる。
また、トータル繊度500〜1500dtex、単糸繊度2dtex以下で、繊維横断面形状が放射形セグメントとこの放射形セグメントを補完する補完形セグメントとの複合繊維マルチフィラメントを仮撚割繊せしめたデンタルフロス用糸であれば、使用感がよく、清拭効果に優れたデンタルフロスを得ることができる。
また本発明のデンタルフロスは、伸び率が20〜40%、伸縮復元率20%〜40%であれば、上記の効果に加えてさらに糸に抱合性が備わり、フロスの糸がばらばらにならず
、糸の一部が歯の修理した部分に引っ掛かかる等の不都合が生じ難く、デンタルフロスに好適である。また、適度な弾性を持つので、歯の清拭の際、歯や歯茎へのあたりが柔らかく、より使用感に優れる。
そして、繊維横断面形状が放射形セグメントと放射形セグメントを補完する補完形セグメントからなる複合繊維マルチフィラメントに仮撚加工を施し、この仮撚加工糸を含んだ複数の糸を合撚してデンタルフロス用糸を製造する方法であれば、複合繊維の割繊が仮撚加工のみで行え、かつ、その仮撚によりデンタルフロス糸の斜め方向にランダムに2種のセグメントのエッジが現われることでプラークの掻き取りに優れる。このため、歯や歯茎に柔らかく、清拭効果に優れ、使用感に優れたデンタルフロスを簡単で容易に得ることができる。
本発明のデンタルフロス用糸およびデンタルフロスについて、以下、詳しく説明する。
まず、本発明のデンタルフロスは、繊維形成性ポリマーからなるデンタルフロス用糸から構成される。
本発明のデンタルフロスは、デンタルフロス用糸をそのまま用いてもよいし、デンタルフロス用糸を製編織して、編物や織物として用いてもよい。なかでも、製造工程が簡単で、製造工程中に必要な余計な成分を少なくして、口腔内用に好適に用いることができる点、安価に提供できる点等から、デンタルフロス用糸を、織編物とせず、そのまま糸束として、デンタルフロスに用いることが好適である。
上記デンタルフロスの伸び率は20〜40%が好ましく、伸縮復元率は20〜40%が好ましい。なお、伸び率は、JIS L1013 8.5.1 引張強さ及び伸び率の測定方法に準じ、標準時試験の、つかみ間隔30cm、引張速度30+−3cm/minで定速緊張形の試験機により測定した伸び率である。また、伸縮復元率は、JIS L1013 8.12により測定した値である。
上記デンタルフロス用糸は、複合繊維マルチフィラメントを応力で割繊せしめた割繊糸を含む。この割繊糸は、応力割繊により複数のセグメントから構成される。
上記デンタルフロス用糸は、割繊糸を含む複数本の糸を引き揃えて、合撚せしめたものを用いることができる。
上記複合繊維マルチフィラメントのトータル繊度は、割繊糸を織編物とせずに糸そのものを糸束としてデンタルフロスとする場合、使用感や清拭効果の点から500〜1500dtexが好ましい。より好ましくは、700〜1200dtexである。編織物とする場合は、500〜1000dtexが好ましい。
上記割繊糸を構成するセグメントの繊維横断面形状は、エッジを有する異型であるものを含む。このエッジは、デンタルフロス用糸の表面に現れていることが好ましい。
なお、上記「エッジ」とは、繊維横断面の外形線が、なだらかな円弧状ではなく屈曲した角形状になっており、その角部によって形成される突出部位をいう。そして、上記角部の角度は、鈍角であっても差し支えないが、鋭角のほうがより優れた清拭性能を発揮する。ただし、上記繊維横断面の外形線において、上記角部を有する二辺は、それぞれ、必ずしも直線である必要はなく、円弧状になっていても差し支えない。このエッジは、鈍角でも直角でも、鋭角でも構わないが、プラークの掻きとり効果を効率的に得やすい点から、直角または鋭角、特に鋭角であるものが好ましい。
なお、このようなエッジを備えたセグメントからなる割繊糸の合撚糸であれば、糸の表面は、各セグメントが捩れた状態となり、長手方向からみて、斜めにランダムにエッジの部分が現われるため、プラークの掻き取り効果が優れている。よって、それほど強い力を入れずともプラークが掻き取りやすく、使用時に歯や歯茎へのあたりが柔らかくなる。
上記割繊糸を構成するセグメントの繊維横断面形状を例示する。
たとえば、図1に示すように、放射形セグメントAと、放射形セグメントAを補完する補完形セグメントBとからなる。各セグメントA、Bには、長手方向に沿うエッジが多数形成されているため(図1においてPで示す部分、同形状の部分は省略)、プラークを効率よく掻きとり、プラークの再付着も防止されて、優れた清拭効果を得ることができる。
このような放射形セグメントAと補完形セグメントBとからなるものの場合、放射形セグメントAは、補完形セグメントBを3個以上に分割せしめているものが好ましい。なお上限は、16個程度が好ましい。特に好ましくは、4〜8個に分割せしめたものである。
特に、このような放射形セグメントと補完形セグメントとからなる割繊糸の合撚糸であれば、糸の表面は、各セグメントが捩れた状態となり、長手方向からみて、斜めにランダムにエッジの部分が効率よく現われるため、プラークの掻き取り効果が顕著に優れている。したがって、強い力を入れずに効果的にプラークが掻き取れ、使用時に歯や歯茎へのあたりが柔らかく、使用感にも特に優れたものとなる。
上記複合繊維マルチフィラメント(割繊前)としては、上述した放射形セグメントと補完形セグメントからなる割繊糸の割繊前の形状、すなわち、図2(a)〜(b)に示すものが特に好適である。他の例として、割繊前の複合繊維マルチフィラメントの横断面形状が、例えば図2(c)〜(f)に示すものをあげることができる。これらのなかでは、特に、(c)〜(d)のものが好適である。
上記複合繊維マルチフィラメントは、公定水分率(20℃、65%RHの標準時の水分率)が異なる少なくとも二種以上のポリマーからなる。このものは、デンタルフロスを口腔内に入れて歯間を清拭する際、デンタルフロスが水分を含み、その公定水分率が高いポリマーからなるセグメントがより膨潤し、公定水分率の低いポリマーからなるセグメントとの間に糸長差ができ、繊維間が広がり、その間隔が適度に保たれる。このため、単一成分からなるものに比べて、それぞれのセグメントの隙間にプラークがより入りやすくなり、またプラークが歯、歯茎へ再付着しにくくなるうえ、清拭効果や使用感に優れたものが得られる。
上記それぞれのポリマーの公定水分率の差は、2%以上が好ましく、より好ましくは3%以上である。なお上限は、5%程度が好ましい。
本発明のデンタルフロス用の糸に用いるポリマーの例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポレオレフィン等が挙げられる。
上記公定水分率の異なるポリマーの組み合わせの好適な例として、ポリエステルとポリアミド、ポリプロピレンとポリアミド、ポリエチレンとポリアミドなどが挙げられる。なお、通常ナイロン6の公定水分率は4.5%、ポリエステルの公定水分率は0.4%、ポリエチレンやポリブチレンなどのポリオレフィンは0%である。
特に、汎用性、コスト、清拭感、使用感の点からポリエステルとポリアミドが好ましく、汎用的で安価に入手できる点からポリエチレンテレフタレートとナイロン6との組み合わせが好ましい。
また、これらのポリマーの組み合わせは、それぞれのポリマーを単糸とした場合の熱収縮率(JISL1013 8.18.1熱水収縮率(b)フィラメント収縮法(b法)による)の差が一定の範囲(たとえば2〜10%)となるポリマーであることが好ましい。
なお、特に好適に用いられる組み合わせとしては、放射形セグメントAまたは補完形セグメントBのいずれか一方がポリエステルであり、他方がポリアミドであるものである。すなわち、デンタルフロスとして用いた場合に、ポリマーの熱収縮率が大きいポリアミドが大きく収縮し、ポリエステルがそれほど収縮しないため、両者の間に隙間ができ、隙間に、掻き取られたプラークが入り込み、清拭効果が優れたものとなる。また、応力による割繊が容易になり、繊維横断面形状の型崩れの度合いが低く、セグメントのエッジの部分の形状を保ちやすく、清拭効果の高いデンタルフロスを得られる。
なかでも、放射形セグメントがポリアミドであり、補完形セグメントがポリエステルであるとポリアミドの部分が柔らかく、放射形セグメントが歯や歯茎への当たりを柔らかくし、硬い補完形のポリエステル部分がプラークを掻き取る役割を果たすので、より一層清拭効果に優れ、清拭感や使用感に優れたものが得られる。
上記デンタルフロス用糸は、単糸繊度が2dtex以下の極細繊維を含む。ここで、単糸繊度は、複合繊維マルチフィラメントを割繊した後の各セグメントのセグメント繊度を示す。
すなわち、単糸繊度が太すぎる場合は、デンタルフロスの単位繊維表面積が小さくなり、デンタルフロス自体を太くしないと、十分な清拭性を得るのが難しく、十分な清拭効果を得ようとすれば、デンタルフロス自体が太くなってしまい、歯と歯の間への挿入に困難を伴う。そのうえ、一旦、プラ−クや食物片を掻き取っても、繊維のセグメント間に取り込むことができず、再度プラークが歯や歯茎などの口腔内に付着することになる。一方、単糸繊度2dtex以下の極細繊維であれば、多数の細い繊維でそぎ取るようにプラ−クを掻き取り、繊維群に押し上げて捕捉していく。そして、捉えたプラ−クは繊維同士の間隙の多数の細い空間に大量に収納されて、再付着が防止され、通常のマルチフィラメント使用のフロスでは得られない抜群の掻き取り効果が得られる。
また、歯間への挿入時には、極細繊維の集合体であることにより、狭い歯と歯の間に入れた部分のボリュームが小さくなる。本発明は、デンタルフロスとして、バルキー性を持った外観の場合でも、歯間へのフロスの挿入が非常に容易となる。
また、外観が太いデンタルフロスの場合、歯間への挿入しやすさを得るために、通常、ワックスコーディング処理等を施すことが行われている。本発明では、外観が太いデンタルフロスの場合であっても、ワックスコーティングを施さずとも歯間へスムーズに挿入できる。なお、本発明のデンタルフロスは、もちろんワックスコーティングを施しても構わない。
上記単糸繊度は、好ましくは、1.1dtex以下であり、より好ましくは、0.75dtex以下である。なお、細すぎる場合、フロッシングにより繊維が切れやすい点を考慮すると、下限は、それぞれのセグメントの単糸繊度は0.05dtex程度が好ましく、デンタルフロス用糸の平均単糸繊度は0.1dtex以上が好ましい。
またデンタルフロス用糸の平均単糸繊度は、好ましくは、1.1dtex以下、より好ましくは0.9dtex以下、特に好ましくは0.8dtex以下である。
本発明のデンタルフロス用糸は上記割繊糸を少なくとも一部に用いることが好ましく、上記割繊糸のエッジは、少なくとも、一部はデンタルフロス用糸の表面に露出するように用いることが好ましい。
なお、上記割繊糸は、デンタルフロス用糸の80重量%以上、特に、略100重量%に用いることが好ましい。
また、本発明のデンタルフロス用糸は、上記割繊糸を合糸せしめたものであっても、合撚せしめたものであってもよい。なかでも、外観がきれいで、歯への挿入が容易で、フロ
ッシングの際、異物感なくスムーズな使用感を得やすい点から、上記割繊糸を合撚せしめたものが好ましい。
たとえば、好適な例として、複数本の上記複合繊維マルチフィラメントを組み合わせて仮撚加工などを施し、応力割繊せしめた後、割繊せしめた割繊糸を、複数本引き揃えて、合撚せしめた合燃糸が挙げられる。この場合、仮撚割繊や合撚の条件を適宜設定することによって、極細繊維であるにも拘わらず、糸そのもの、すなわち糸束そのものからなるデンタルフロスとしても、丸みのある外観のきれいなデンタルフロスとすることができる。
次に、複数本の上記複合マルチフィラメントを仮撚割繊した後、合撚する場合についてさらに、詳しく説明する。
その撚り方向は一方方向に仮撚りした後、複数本合わせて同方向に合撚してもよいし、一方方向に仮撚りした後、複数本合わせて反対方向に合撚してもよい。このように割繊せしめたマルチフィラメントを合撚すると、糸により抱合性と収束性が備わり、細い糸にもかかわらず糸同士が捩れずに扱いやすい。また捲縮した繊維と繊維の間にプラークを確実に補足することができ、使用感と清拭効果に優れたデンタルフロスとなる。
また、仮撚加工糸として撚りを加えた状態で熱セットし、その撚りが解除されることでフィラメントに捲縮性を与え、ボリュームと伸縮性を持たせる加工を施すことで、歯と歯茎へのあたりの柔らかく、狭い歯間への挿入が容易である。また捲縮している状態で、さらに合撚せしめると、各セグメントのエッジの部分が斜めにランダムに糸の表面に容易に配され、清拭効果がさらに優れたものとなる。なお、図4は、本発明のデンタルフロス用糸の一例を長手方向からみた顕微鏡写真であるが、各セグメントのエッジの部分が斜めにランダムに糸の表面に配されている状態が現れている。
なお、仮撚条件や合撚条件は、糸のポリマー、糸の太さ、求める外観等により適宜設定される。たとえば、ポリアミドの放射形セグメントとポリエステルの補完形セグメントからなる複合マルチフィラメントを用いる場合、150〜185℃程度で、仮撚数2700〜3700T/Mにて仮撚加工を施し、得られた仮撚加工糸を複数本引き揃えて、撚り数20〜200T/Mので合撚する。このような条件であると、デンタルフロスを歯に挿入し易く、フロッシングもスムーズで、糸そのものをデンタルフロスとして用いた場合でも、丸みのあるきれいな外観のデンタルフロスとなり、特に好ましい。
図3は、繊維横断面形状が放射形セグメントと補完形セグメントからなる複合繊維マルチフィラメントを、仮撚加工を施すことにより割繊し、得られた割繊糸を複数本引き揃えて、合撚して得られたデンタルフロス用糸の繊維横断面の顕微鏡写真の例である。このものに通常の処理を施して、デンタルフロスとすると、放射形セグメントと補完形セグメントとの間隙にプラークを補足して取り込み、一旦、取り込んだら、歯や歯肉へプラークが再付着することを効率よく防止できる。
一方、上記複合繊維マルチフィラメントの応力での割繊方法として、たとえば、叩いたり、もんだりすることによる割繊、水洗いすることによる割繊、染色工程での解燃による割繊、ギヤークリンプ,ニットデニット,仮撚等の加工を施すことによる割繊の方法等が挙げられる。なかでも、仮撚加工による割繊が好ましい。仮撚加工により応力割繊する場合には、各セグメントの型崩れの度合いが低く繊維断面の異型度を保ちやすく、デンタルフロスの清拭効果をより一層高めることになる。また仮撚加工の際に、撚りを加えた状態で熱セットし、その撚りが解除されるので、フィラメントに捲縮性を与えることができる。これにより、デンタルフロスにボリュームと伸縮性を持たせることができるので、歯や歯茎へのあたりが柔らかくなり、狭い歯間への挿入が容易になり使用感に優れたものとなる。さらに複雑な工程なく、容易に得ることができるので、余分な薬剤を使用が少なくてすむ。
上記デンタルフロス用糸は、伸び率が20〜40%であり、伸縮復元率20〜40%であるものが好ましい。この範囲であると、糸に抱合性が備わり、合わせた糸がばらばらにならず、糸の一部が歯の修理した部分に引っ掛かかる等の不都合がなく、糸としてそのままデンタルフロスに用いるのに好適である。また、適度な弾性を持つので、歯の清拭の際、歯や歯茎へのあたりが柔らかいという特性を兼ね備えており、デンタルフロスとして好適である。なお、上記割繊糸の伸び率は、伸び率が20〜40%、伸縮復元率が20 〜40%であるものが好ましい。
なお、伸び率は、JIS L1013 8.5.1 標準時試験の、つかみ間隔30cm、引張速度30+−3cm/minで定速緊張形の試験機により測定した伸び率である。また、伸縮復元率は、JIS L1013 8.12により測定した値である。
本発明のデンタルフロスの好適な製造方法の一例を示す。
まず、上記で示したようなポリマー組成の異型断面セグメントからなる複合繊維マルチフィラメントを準備する。このマルチフィラメントに、たとえば、150〜185℃で仮撚数2700〜3700T/mの仮撚加工を施し、それぞれのセグメントに分割する。その後、得られた加工糸を5〜15本引き揃え、撚り数20〜200T/mで合撚する。この合撚糸をそのまま糸束として、デンタルフロス用糸として、通常の処理をして、デンタルフロスとして使用する。
この場合、仮撚割繊を用いたが、上述したようなニットデニット等の応力割繊でもよい。また、複数本の仮撚加工糸を合撚せしめる合撚糸の場合、仮撚方向と合撚方向は同一であっても、逆方向であってもよい。また、このデンタルフロス用糸は、ミント等を付着させてデンタルフロスとして用いてもよい。
(実施例1)
図2(a)の横断面形状の84dtex/28fの分割型複合繊維マルチフィラメント(放射形のA成分:ポリアミド、単糸繊度0.75dtex、4個の補完形のB成分(扇形):ポリエステル単糸繊度0.56dtex)(KBセーレン社製ベリーマ(登録商標))を準備した。なおA成分の公定水分率は、4.5%、B成分の公定水分率は、0.4%であり、その差は、4.1%である。
このフィラメントに、オーバーフィード率2%で供給し、スピンドル回転数40万rpm、仮撚数3600T/M、セット温度175℃の条件でS方向に仮撚を施して、仮撚加工糸(伸縮率は、35.0%、伸縮復元率は、33.2%)を得た。ついで得られた仮撚加工糸を10本を引き揃え、Z方向に50T/Mの撚りをかけて合撚し、840dtex/280fの合撚糸を得て、その後、デンタルフロス(A成分:0.75dtex、B成分:0.56dtex、平均単糸繊度:0.6dtex)とした。このデンタルフロスの伸縮率は、29.3%、伸縮復元率は、33.2%であった。また得られたデンタルフロスの繊維横断面図の顕微鏡写真を図3に、繊維の長手方向を撮像した顕微鏡写真を図4に示す。
得られたデンタルフロスは、外観は従来のものより少し太めで柔らかそうな丸い形で糸がきれいに整ってみえた。このデンタルフロスを使用すると、歯間へ挿入しやすく、歯や歯茎へのあたりはたいへんソフトであった。また、デンタルフロスが歯と歯の間で広くあたり、清拭感も優れ、しっかりと拭き取れた。
(実施例2)
Z方向に120T/Mの撚りをかけて合撚する以外は実施例1と同様にデンタルフロスを得た。得られたデンタルフロスは、外観は実施例1のものより細いが、柔らかそうな丸い形で糸がきれいに整ってみえた。このデンタルフロスを使用すると、歯間へ挿入しやす
く、歯や歯茎へのあたりはたいへんソフトであった。また、デンタルフロスが歯と歯の間で広くあたり、清拭感も優れ、しっかりと拭き取れた。
(実施例3)
合撚の際の撚り数を35T/M、80T/M、120T/M、160T/Mと変更する以外は、実施例1と同様にデンタルフロスを得た。いずれのものも清拭感に優れ、清拭効果、使用感とも優れていた。清拭効果については、80T/M、120T/Mのものが特に優れていた。見た目の太さは、撚り数が大きくなるほど細かった。いずれのものも、みためは整っていた。160T/Mのものは、他のものと比べて、若干硬く、他のものよりは歯間に挿入しづらかった。いずれのものも、フロッシングした際のあたりはソフトで、清拭感、清拭効果、使用感に優れていた。特に、35T/M、80T/M、120T/Mのものは歯や歯茎へのあたりがソフトであった。デンタルフロスへの歯の挿入のし易さ、フロッシングの際のソフトさ、清拭感、清拭効果などにつき、80T/M、120T/Mが特に優れていた。
(実施例4)
仮撚加工糸の合撚本数を5本、8本、13本、16本とし、合撚糸の繊度を、420dtex/140f、672dtex/224f、1092dtex/364f、1344dtex/448fとする以外は、実施例1と同じようにデンタルフロスを得た。
いずれのものも、デンタルフロスとして使用した際、清拭感、清拭効果、使用感に優れていた。5本のものは、他のものに比べて、フロッシングの際、もの足りない感じがした。16本のものは、挿入し易さの点で、他のものに劣っていた。したがって、8本、13本のものが、清拭感、使用感が特に優れたものであった。
(実施例5)
図2(b)の横断面形状の110dtex/50fの分割型複合繊維マルチフィラメント(放射形のA成分:ポリアミド、単糸繊度2dtex、8個の補完形のB成分(扇形):ポリエステル単糸繊度0.2dtex)を準備する以外は、実施例1と同様に、デンタルフロス(A成分:2dtex、B成分:0.2dtex、平均単糸繊度:0.4dtex)を得た。
得られたデンタルフロスは、外観は従来のものより少し太めで柔らかそうな形で糸がきれいに整ってみえた。このデンタルフロスを使用すると、歯間へ挿入しやすく、歯や歯茎へのあたりはたいへんソフトであった。また、デンタルフロスが歯と歯の間で広くあたり、清拭感も優れ、しっかりと拭き取れた。
参考例1
仮撚加工糸を引き揃えた後、合撚することに代えて、インタレースノズルにて、空気圧0.29MPaで1.5cm間隔で交絡処理を施して合糸する以外は、実施例1と同様の方法でデンタルフロス(伸縮率:35.0%、伸縮復元率:33.2%)を得た。
得られたデンタルフロスは、外観が太めのところと細めのところがあるものであった。このデンタルフロスを使用すると、実施例1〜5のものに比べて劣るものの、後述する比較例1〜4のものより、歯間へ挿入しやすく、歯や歯茎へのあたりはソフトであった。また、実施例1〜5のものに劣るものの、比較例1〜4のものと比較して、デンタルフロスが歯と歯の間で広くあたり、清拭感、清拭効果も良好だった。
(比較例1)
丸断面の78dtex/24fのナイロンフィラメントを準備した。このフィラメントに3,600T/M、セット温度175℃でS方向に撚りをかけ、仮撚加工糸を得た。
ついで得られた仮撚加工糸10本を引き揃え、30mm間隔で熱融着して合糸し、デンタルフロスとして使用したところ、歯間への挿入時に熱融着部分が固く歯と歯の隙間に引っ
掛かり、実施例1〜5得られたデンタルフロスと比べて、挿入が非常に行い難いものであった。また、フロッシングの際、歯間の狭いところまで糸が届かず、清拭度に劣るものとなった。また、実施例1〜のものと比べて、歯や歯茎へのあたりが硬く感じられ、使用感に劣ったものとなった。
(比較例2)
丸断面の78dtex/24fのナイロンフィラメントを準備した。このフィラメントに3600T/M、セット温度175℃でS方向に撚りをかけ、仮撚加工糸を得た。ついで得られた仮撚加工糸を10本引き揃え、50T/M、撚り方向Zで合撚し、780dtex/240fの合撚糸を得て、デンタルフロスとした。
得られたデンタルフロスを使用したところ、歯間へ挿入しづらく、歯や歯茎へのあたりは硬かった。また、フロス使用時、痛みを伴った。清拭感は満足が得られず、清拭効果も実施例1〜のものと比べて、劣っていた。
(比較例3)
市販のPTFE製テープのデンタルフロスを準備し、デンタルフロスとして使用したところ、平らな面があり、歯によくあたる感じがしたが、歯にあたる感じが実施例1〜のものと比べて、ものたりない感じがした。また清拭感が得られず、十分な清拭効果が得られなかった。
(比較例4)
市販のナイロンフィラメントからなるデンタルフロスを準備した(単糸繊度:3dtex、フィラメント数272本、丸断面)。このものをデンタルフロスとして使用したところ、歯間の細かいところに届きにくく、歯や歯茎へのあたりが硬く感じられた。また、挿入しても歯の表面へのフィット感が少なく、清拭感も清拭効果も劣ったものであった。
(比較例5)
167dtex/50f、繊維横断面形状が、図5に示す複合繊維マルチフィラメント(Cはアルカリ易溶ポリエステル、Dはポリエチレンテレフタレート、C:D(面積比)は、1:3)を、7本引き揃えて、Z方向に50回T/mの撚りを施して合撚し、70℃、20分の撚り止めセットを施し、1169dtex/350fの合撚糸を得た。得られた合撚糸を綛取りし、25%のアルカリ減量を行い、アルカリ易溶ポリエステルを除去して、デンタルフロス用糸(平均単糸繊度:0.28dtex)を得て、デンタルフロスとした。
得られたデンタルフロスは、比較例1〜4に比べて、清掃効果も使用感も良好であったが、実施例1〜のものに比べて、ソフト感、清拭感、清拭効果が劣っていた。
本発明の複合繊維マルチフィラメントを割繊せしめた割繊糸の繊維横断面形状を説明する図である。 本発明の割繊前の複合繊維マルチフィラメントの繊維横断面形状の例である。 本発明のデンタルフロス用糸の繊維横断面図の電子顕微鏡写真の一例を示す。 本発明のデンタルフロス用糸が、長手方向にスパイラル形状となり、放射形セグメントと補完形セグメントのエッジの部分がランダムに繊維表面に発現している様子を示す電子顕微鏡写真の一例である。 複合繊維マルチフィラメントの繊維横断面図形状の一例である。
符号の説明
A 放射形セグメント
B 補完形セグメント

Claims (6)

  1. 割繊糸を複数本引き揃え、20〜200T/mの撚りを施して合撚せしめてなる合撚糸からなる、トータル繊度500〜1500dtexのデンタルフロス用糸であって、前記割繊糸は、公定水分率の異なる繊維形成性ポリマーとしてポリアミドとポリエステルとを用いてなる複合繊維マルチフィラメントを仮撚加工により割繊せしめた単糸繊度が2dtex以下の割繊糸であって、当該割繊糸の少なくとも一部のセグメントは繊維横断面形状がエッジを有する異型であり、前記セグメントのエッジ部分が斜めにランダムに糸の表面に配されてなるデンタルフロス用糸。
  2. 前記複合繊維マルチフィラメントの繊維横断面形状は放射形セグメントと当該放射形セグメントを補完する補完形セグメントである請求項1記載のデンタルフロス用糸。
  3. 前記放射形セグメントがポリアミド、補完形セグメントがポリエステルである請求項2記載のデンタルフロス用糸。
  4. 請求項1〜3いずれか一項に記載のデンタルフロス用糸を用いたデンタルフロス。
  5. 伸び率が20〜40%であり、伸縮復元率20〜40%である請求項4記載のデンタルフロス。
  6. 繊維横断面形状が放射形セグメントと当該放射形セグメントと公定水分率が異なる成分からなり、放射形セグメントを補完する補完形セグメントとからなる複合繊維マルチフィラメントに仮撚加工を施して割繊し、この仮撚加工糸を含んだ複数の糸を合撚して製造する請求項1〜3いずれか一項に記載のデンタルフロス用糸の製造方法。
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