発明の詳細な説明
ここで、本発明のある実施形態(その例は、付随の構造および式に示される)に対して詳細に言及がなされる。本発明は、列挙される実施形態と組み合わせて説明されるが、それらは、本発明がそれらの実施形態に限定されると意図されないことが理解されよう。逆に、本発明は、特許請求の範囲によって定義されるような本発明の範囲内に含まれ得るすべての選択肢、改変および均等物を網羅すると意図される。当業者は、本発明を実施する際に使用され得る、本明細書中に記載されるものと類似または等価の多くの方法および材料を認識する。本発明は、記載される方法および材料に決して限定されない。組み込まれる文献および類似物の1つ以上が、本願と異なる、または矛盾する場合(用語の定義、用語の用法、記載される技術などが挙げられるがこれらに限定されない)、本願が支配する。
定義
用語「アルキル」とは、本明細書中で使用されるとき、1〜12個の炭素原子の飽和直鎖状または分枝鎖状の一価の炭化水素ラジカルをいい、アルキルラジカルは、必要に応じて、以下に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。アルキル基の例としては、メチル(Me、−CH3)、エチル(Et、−CH2CH3)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CH2CH2CH3)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH3)2)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CH2CH2CH2CH3)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CH2CH(CH3)2)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH3)CH2CH3)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH3)3)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH2CH3)、3−ペンチル(−CH(CH2CH3)2)、2−メチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH2CH3)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH3)CH(CH3)2)、3−メチル−1−ブチル(−CH2CH2CH(CH3)2)、2−メチル−1−ブチル(−CH2CH(CH3)CH2CH3)、1−ヘキシル(−CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ヘキシル(−CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3−ヘキシル(−CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CH3)2CH2CH2CH3)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH3)(CH2CH3)2)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH(CH3)2)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH3)C(CH3)3、1−ヘプチル、1−オクチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、用語「アルキル」とは、1〜6個の炭素原子の飽和直鎖状または分枝鎖状の一価の炭化水素ラジカルをいい、アルキルラジカルは、必要に応じて、以下に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。
用語「アルキレン」とは、本明細書中で使用されるとき、1〜12個の炭素原子の直鎖状または分枝鎖状の飽和の二価の炭化水素ラジカルをいい、アルキレンラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ペンチレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、用語「アルキレン」とは、1〜4個の炭素原子の直鎖状または分枝鎖状の飽和の二価の炭化水素ラジカルをいい、アルキレンラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。
用語「アルケニル」とは、本明細書中で使用されるとき、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp2二重結合を有する2〜12個の炭素原子の直鎖状または分枝鎖状の一価の炭化水素ラジカルをいい、アルケニルラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得、それらには、「シス」および「トランス」配向、あるいは、「E」および「Z」配向を有するラジカルが含まれる。例としては、エチレニルまたはビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)、1−ブテン−1−イル、1−ブテン−2−イルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、用語「アルケニル」とは、本明細書中で使用されるとき、少なくとも1つの不飽和部位を有する2〜6個の炭素原子の直鎖状または分枝鎖状の一価の炭化水素ラジカルをいい、アルケニルラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得、それらには、「シス」および「トランス」配向を有するラジカルが含まれる。
用語「アルケニレン」とは、本明細書中で使用されるとき、少なくとも1つの二重結合を含む2〜12個の炭素の直鎖状または分枝鎖状の二価の炭化水素ラジカルをいい、アルケニレンラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。例としては、エテニレン、プロペニレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルケニレン」は、少なくとも1つの二重結合を含む2〜4個の炭素の直鎖状または分枝鎖状の二価の炭化水素ラジカルを含み、アルケニレンラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。
用語「アルキニル」とは、本明細書中で使用されるとき、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp三重結合を有する2〜12個の炭素原子の直鎖状または分枝鎖状の一価の炭化水素ラジカルをいい、アルキニルラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。例としては、エチニル(−C≡CH)、プロピニル(プロパルギル、−CH2C≡CH)などが挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、用語「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素sp三重結合を有する2〜6個の炭素原子の直鎖状または分枝鎖状の一価の炭化水素ラジカルをいう。
用語「アルキニレン」とは、本明細書中で使用されるとき、少なくとも1つの三重結合を含む2〜12個の炭素の直鎖状または分枝鎖状の二価の炭化水素ラジカルをいい、アルキニレンラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。例としては、エチニレン、プロピニレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、用語「アルキニレン」とは、少なくとも1つの三重結合を含む2〜4個の炭素の直鎖状または分枝鎖状の二価の炭化水素ラジカルのことをいう。
用語「ヘテロアルキル」とは、本明細書中で使用されるとき、1〜12個の炭素原子の飽和直鎖状または分枝鎖状の一価の炭化水素ラジカルをいい、炭素原子の少なくとも1つが、N、OまたはSから独立して選択されるヘテロ原子で置換されており、ラジカルは、炭素ラジカルであっても、ヘテロ原子ラジカルであってもよい。ヘテロアルキルラジカルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。用語「ヘテロアルキル」は、アルコキシラジカルおよびヘテロアルコキシラジカルを含む。
用語「シクロアルキル」、「炭素環」、「カルボシクリル」および「炭素環式環」は、交換可能に使用され、3〜12個の炭素原子を有する、飽和または部分的に不飽和の環状炭化水素ラジカルをいう。用語「シクロアルキル」は、単環式および多環式(例えば、二環式および三環式)シクロアルキル構造を含み、多環式構造は、必要に応じて、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族のシクロアルキルまたは複素環式環と縮合した、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキルを含む。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]もしくは[6,6]系として配置されているか、または架橋系(例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタンおよびビシクロ[3.2.2]ノナン)として配置されている、7〜12個の環原子を含むものを含む。シクロアルキルは、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。
「アリール」は、本明細書中で使用されるとき、親芳香族環系の単一の炭素原子から水素原子を1個除去することに由来する、6〜20個の炭素原子の一価の芳香族炭化水素ラジカルを意味する。アリールは、飽和の環、部分的に不飽和の環または芳香族炭素環式環もしくは複素環式環と縮合した芳香族環を含む二環式ラジカルを含む。代表的なアリール基としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、インデン、インダン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(tetrahydronapthalene)などから誘導されるラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、必要に応じて、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。
用語「複素環」、「ヘテロシクリル(hetercyclyl)」および「複素環式環」は、本明細書中で使用されるとき、交換可能に使用され、3〜12個の環原子の飽和または部分的に不飽和の炭素環式ラジカルをいい、少なくとも1つの環原子は、窒素、酸素および硫黄から独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、Cであり、1つ以上の環原子は、必要に応じて、以下に記載される1つ以上の置換基で独立して置換され得る。ラジカルは、炭素ラジカルであってもよいし、ヘテロ原子ラジカルであってもよい。用語「複素環」は、ヘテロシクロアルコキシを含む。「ヘテロシクリル」はまた、飽和の環、部分的に不飽和の環もしくは芳香族の炭素環式環または複素環式環と縮合した複素環ラジカルを含む。複素環式環の例としては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ(azabicyco)[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、3H−インドリルキノリジニルおよびN−ピリジル尿素が挙げられるが、これらに限定されない。スピロ部分もまた、この定義の範囲内に入る。複素環は、可能である場合、C結合型またはN結合型であり得る。例えば、ピロールに由来する基は、ピロール−1−イル(N結合型)またはピロール−3−イル(C結合型)であり得る。さらに、イミダゾールに由来する基は、イミダゾール−1−イル(N結合型)またはイミダゾール−3−イル(C結合型)であり得る。2つの環炭素原子がオキソ(=O)部分で置換されている複素環式基の例は、イソインドリン−1,3−ジオニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。本明細書中の複素環基は、置換されないか、または、明示されているように、1つ以上の置換可能な位置において、本明細書中に記載される様々な基で置換される。
用語「ヘテロアリール」とは、本明細書中で使用されるとき、5、6または7員環の一価の芳香族ラジカルをいい、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む5〜12個の原子の縮合環系(その少なくとも1つが、芳香族である)を含む。ヘテロアリール基の例としては、ピリジニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニルおよびフロピリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。スピロ部分もまた、この定義の範囲内に含まれる。ヘテロアリール基は、必要に応じて、1つ以上の置換可能な位置において、独立して、本明細書中に記載される1つ以上の置換基で置換され得る。
炭素結合型の複素環およびヘテロアリールは、例として、これらに限定されないが、ピリジンの2、3、4、5もしくは6位、ピリダジンの3、4、5もしくは6位、ピリミジンの2、4、5もしくは6位、ピラジンの2、3、5もしくは6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロールまたはテトラヒドロピロールの2、3、4もしくは5位、オキサゾール、イミダゾールまたはチアゾールの2、4もしくは5位、イソオキサゾール、ピラゾールまたはイソチアゾールの3、4もしくは5位、アジリジンの2もしくは3位、アゼチジンの2、3もしくは4位、キノリンの2、3、4、5、6、7もしくは8位、あるいは、イソキノリンの1、3、4、5、6、7もしくは8位において結合する。さらに、炭素結合型の複素環の例としては、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、5−ピリジル、6−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル、6−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ピラジニル、5−ピラジニル、6−ピラジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリルまたは5−チアゾリルが挙げられる。
窒素結合型の複素環およびヘテロアリールは、例として、これらに限定されないが、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドールまたはイソインドリンの2位、モルホリンの4位およびカルバゾールまたはβ−カルボリンの9位において結合する。なおより典型的には、窒素結合型の複素環としては、1−アジリジル、1−アゼテジル、1−ピロリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリルおよび1−ピペリジニルが挙げられる。
用語「ハロゲン」は、本明細書中で使用されるとき、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。
用語「a」は、本明細書中で使用されるとき、1つまたはそれ以上を意味する。
本明細書中で使用されるとき、用語「この発明の化合物」、「本発明の化合物」および「式Iの化合物」は、式Iの化合物ならびにその互変異性体、分離されたエナンチオマー、分離されたジアステレオマー、ラセミ混合物、溶媒和物、代謝産物ならびに薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグを含む。
一般に、本発明の化合物の様々な部分または官能基は、必要に応じて、1つ以上の置換基で置換され得る。本発明の目的に適した置換基の例としては、オキソ、ハロゲン、CN、ニトロ、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、アジド、Vn−NR’’SO2R’、Vn−SO2NR’R’’、Vn−C(=O)R’、Vn−C(=O)OR’、Vn−OC(=O)R’、Vn−NR’’C(=O)OR’、Vn−NR’’C(=O)R’、Vn−C(=O)NR’R’’、Vn−NR’R’’、Vn−NR’’’C(=O)N’R’’、Vn−OR’、Vn−SR’、Vn−S(O)R’、Vn−S(O)2R’、アルキル、アルケニル、アルキニル、Vn−ヘテロアルキル、Vn−シクロアルキル、Vn−ヘテロシクリル、Vn−アリールおよびVn−ヘテロアリールが挙げられるが、これらに限定されず、R’、R’’およびR’’’は、独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールである。
ある構造に結合している置換基を定義するために、2つ以上のラジカルが連続して使用される場合、名称の最初に位置するラジカルは、末端であると考えられ、名称の最後に位置するラジカルは、対象となっている構造に結合していると考えられると理解されるべきである。従って、例えば、アリールアルキルラジカルは、アルキル基によって対象となっている構造と結合している。
グルコキナーゼ活性体
本発明は、グルコキナーゼの低活性を特徴とする、またはグルコキナーゼの活性化によって処置され得る疾患、状態および/または障害の処置に有用な化合物およびその薬学的処方物を提供する。
本発明の1つの態様は、式I
の化合物ならびにその互変異性体、分離されたエナンチオマー、分離されたジアステレオマー、ラセミ混合物、溶媒和物、代謝産物ならびに薬学的に許容可能な塩およびプロドラッグを提供し、式中:
Lは、O、S、S(=O)、S(=O)
2、NR
14、CR
14R
15またはC(=O)であり;
Yは、NまたはCR
4であり;
Gは、NまたはCR
11であり;
Zは、NまたはCR
3であり、GまたはZの少なくとも1つは、Nではなく;
R
1は、式
によって表わされるヘテロアリール環であり;
D
1は、S、OまたはNであり;
D
2は、NまたはCR
12であり;
D
3は、S、OまたはCR
13であり;
R
2は、必要に応じてオキソで置換される、アリール、ヘテロアリール、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、または、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルであり、前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、単環式または二環式であり、さらに、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、F、Cl、Br、I、CF
3、CN、OR
6、C(=O)R
6、C(=O)OR
6、OC(=O)R
6、O(CH
2)
nC(=O)OR
6、O(CH
2)
nC(=O)NR
6R
7、C(=O)NR
6R
7、NR
6R
7、NR
6C(=O)R
7、SR
6、S(O)R
6、S(O)
2R
6、NO
2から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、オキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリル、V
n−アリール、V
n−ヘテロアリール、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−CF
3、V
n−CN、V
n−OR
8、V
n−C(=O)R
8、V
n−C(=O)OR
8、V
n−OC(=O)R
8、V
n−C(=O)NR
8R
9、V
n−NR
8R
9、V
n−NR
8C(=O)R
9、V
n−SR
8、V
n−S(O)R
8およびV
n−S(O)
2R
8から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され;
R
3は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、F、Cl、Br、I、CN、OR
6、C(=O)R
6、C(=O)OR
6、OC(=O)R
6、C(=O)NR
6R
7、OC(=O)NR
6R
7、OC(=S)NR
6R
7、NR
6R
7、NR
6C(=O)R
7、SR
6、S(O)R
6、S(O)
2R
6またはS(O)
2NR
6R
7であり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、オキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリル、V
n−アリール、V
n−ヘテロアリール、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−CF
3、V
n−CN、V
n−OR
8、V
n−C(=O)R
8、V
n−C(=O)OR
8、V
n−OC(=O)R
8、V
n−C(=O)NR
8R
9、V
n−NR
8R
9、V
n−NR
8C(=O)R
9、V
n−SR
8、V
n−S(O)R
8、V
n−S(O)
2R
8およびV
n−S(O)
2NR
8R
9から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され;
R
4は、H、メチル、エチル、F、Cl、Br、I、CF
3、CHF
2またはCH
2Fであり;
R
6およびR
7は、独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、OR
8、NR
8R
9、C(=O)NR
8R
9、C(=O)R
8またはC(=O)OR
8であり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、C(O)O(C
1−C
6アルキル)、V
n−アリール、V
n−ヘテロアリール、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−CF
3、V
n−CN、V
n−OR
8、V
n−C(=O)R
8、V
n−C(=O)OR
8、V
n−OC(=O)R
8、V
n−C(=O)NR
8R
9、V
n−NR
8R
9、V
n−NR
8C(=O)R
9、V
n−SR
8、V
n−S(O)R
8、V
n−S(O)
2R
8およびV
n−S(O)
2NR
8R
9で必要に応じて置換される、オキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリルから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるか、
または、R
6およびR
7は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成し、前記複素環式環は、N、OまたはSから独立して選択される1つ以上のさらなる環ヘテロ原子を必要に応じて含み、前記複素環式環は、オキソ、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−OR
8、V
n−C(=O)OR
8、V
n−C(=O)NR
8R
9、V
n−NR
8R
9、V
n−NR
8C(=O)R
9、V
n−NR
8C(=O)NR
9R
10、アルキル、アルケニルおよびアルキニルから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され;
R
8、R
9およびR
10は、独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、オキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和および部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリル、V
n−アリール、V
n−ヘテロアリール、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−OR
a、V
n−NR
aR
b、V
n−C(=O)OR
a、V
n−C(=O)NR
aR
bならびにV
n−NR
aC(=O)R
bから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるか、
またはR
8およびR
9は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成し、前記複素環式環は、N、OまたはSから独立して選択される1つ以上のさらなる環ヘテロ原子を必要に応じて含み、前記複素環式環は、オキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−OR
aおよびV
n−CNから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるか、
またはR
9およびR
10は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成し、前記複素環式環は、N、OまたはSから独立して選択される1つ以上のさらなる環ヘテロ原子を必要に応じて含み、前記複素環式環は、オキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−OR
aおよびV
n−CNから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され;
R
11は、H、メチル、エチル、F、Cl、Br、I、CF
3、CHF
2、CH
2F、OH、O−(C
1−C
4アルキル)またはNH
2であり;
R
12およびR
13は、独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、F、Cl、Br、I、CF
3、CN、OR
6、C(=O)R
6、C(=O)OR
6、OC(=O)R
6、C(=O)NR
6R
7、NR
6R
7、NR
6C(=O)R
7、SR
6、S(O)R
6またはS(O)
2R
6であり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、オキソ、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−CF
3、V
n−CN、V
n−OR
8、V
n−C(=O)OR
8、V
n−OC(=O)R
8、V
n−C(=O)NR
8R
9、V
n−NR
8R
9、V
n−NR
8C(=O)R
9、アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和および部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリル、V
n−アリールならびにV
n−ヘテロアリールから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され、前記ヘテロシクリルは、必要に応じて1つ以上のオキソで置換されるか、
またはR
12およびR
13は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和、部分的に不飽和もしくは芳香族の炭素環式環または複素環式環を形成し、前記炭素環式環および複素環式環は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和または部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、オキソ、F、Cl、Br、I、CF
3、CN、OR
6、C(=O)R
6、C(=O)OR
6、OC(=O)R
6、C(=O)NR
6R
7、NR
6R
7、NR
6C(=O)R
7、SR
6、S(O)R
6、S(O)
2R
6およびSO
2NR
6R
7から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、オキソ、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−CF
3、V
n−CN、V
n−OR
8、V
n−C(=O)OR
8、V
n−OC(=O)R
8、V
n−C(=O)NR
8R
9、V
n−NR
8R
9、V
n−NR
8C(=O)R
9、アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和および部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリル、V
n−アリールならびにV
n−ヘテロアリールから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され;
R
14およびR
15は、独立して、H、メチル、エチル、F、Cl、Br、I、CF
3、CHF
2、CH
2F、OH、O−(C
1−C
4アルキル)またはNH
2であり;
R
aおよびR
bは、独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリル、V
n−アリールまたはV
n−ヘテロアリールであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和または部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和または部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリル、V
n−アリールおよびV
n−ヘテロアリールは、必要に応じて1つ以上のOHで置換され;
Vは、1〜12個の炭素を有するアルキレン、または、各々が2〜12個の炭素を有するアルケニレンもしくはアルキニレンであり、前記アルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンは、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、F、Cl、Br、I、CF
3、シアノ、OR
8、C(=O)OR
8、OC(=O)R
8、C(=O)NR
8R
9、NR
8R
9ならびにNR
8C(=O)R
9から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され;そして
nは、0または1である。
式Iのある実施形態において、R1およびR2は、各々5員の単環ヘテロアリール基であり、R1は、C(=O)ORdまたはC(=O)NReRfによって表される置換基を有さず、Rdは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、シクロアルケニル−アルキル、アリールアルキルまたはアリールであり、ReおよびRfは、独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキル−アルキル、シクロアルケニル−アルキル、アリールアルキル、アリールヘテロシクリルもしくはアシルであるか、またはReおよびRfはN原子と一緒になって、複素環式環を形成する。この定義に従う化合物は、本発明が優先権を主張する仮出願において開示され、本発明の実施形態として提供される。
ある実施形態において、式Iの化合物が提供され、式中:
R2は、アリール、ヘテロアリール、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキルまたは飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルであり、前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、単環式または二環式であり、さらに、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和および部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、F、Cl、Br、I、CF3、CN、OR6、C(=O)R6、C(=O)OR6、OC(=O)R6、O(CH2)nC(=O)OR6、O(CH2)nC(=O)NR6R7、C(=O)NR6R7、NR6R7、NR6C(=O)R7、SR6、S(O)R6ならびにS(O)2R6から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、オキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和および部分的に不飽和のVn−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のVn−ヘテロシクリル、Vn−アリール、Vn−ヘテロアリール、Vn−F、Vn−Cl、Vn−Br、Vn−I、Vn−CF3、Vn−CN、Vn−OR8、Vn−C(=O)R8、Vn−C(=O)OR8、Vn−OC(=O)R8、Vn−C(=O)NR8R9、Vn−NR8R9、Vn−NR8C(=O)R9、Vn−SR8、Vn−S(O)R8およびVn−S(O)2R8から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され;そして
R6およびR7は、独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、OR8、NR8R9、C(=O)NR8R9、C(=O)R8またはC(=O)OR8であり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、オキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和および部分的に不飽和のVn−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のVn−ヘテロシクリル、Vn−アリール、Vn−ヘテロアリール、Vn−F、Vn−Cl、Vn−Br、Vn−I、Vn−CF3、Vn−CN、Vn−OR8、Vn−C(=O)R8、Vn−C(=O)OR8、Vn−OC(=O)R8、Vn−C(=O)NR8R9、Vn−NR8R9、Vn−NR8C(=O)R9、Vn−SR8、Vn−S(O)R8、Vn−S(O)2R8ならびにVn−S(O)2NR8R9から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるか、
またはR6およびR7は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成し、前記複素環式環は、N、OまたはSから独立して選択される1つ以上のさらなる環ヘテロ原子を必要に応じて含み、前記複素環式環は、オキソ、Vn−F、Vn−Cl、Vn−Br、Vn−I、Vn−OR8、Vn−C(=O)OR8、Vn−C(=O)NR8R9、Vn−NR8R9、Vn−NR8C(=O)R9、Vn−NR8C(=O)NR9R10、アルキル、アルケニルおよびアルキニルから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される。
ある実施形態において、GがCHまたはCClであり、YがCHであり、ZがCR3である、式Iの化合物が提供される。
ある実施形態において、Lは、Oである。
ある実施形態において、Lは、Sである。
ある実施形態において、Lは、SOである。
ある実施形態において、Lは、SO2である。
ある実施形態において、Lは、NR14である。特定の実施形態において、Lは、NHである。
ある実施形態において、Lは、CR14R15である。特定の実施形態において、Lは、CH2である。
ある実施形態において、Lは、C(=O)である。
式Iの化合物は、式Ia
を有する化合物を含み、式中:
Lは、O、S、SO、SO
2、CHOH、C(O)またはCH
2であり;
D
2は、CR
12またはNであり;
R
2は、アリール、ヘテロアリール、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、または、必要に応じてオキソで置換される、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリルであり、前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、単環式または二環式であり、さらに、C
1−C
6アルキル、F、Cl、Br、I、CF
3、CN、OR
6、C(=O)R
6、C(=O)OR
6、O(CH
2)
nC(=O)OR
6、C(=O)NR
6R
7およびNO
2から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され;
R
3は、H、Br、OR
6、SR
6、C(O)OR
6、C(O)NR
6R
7、C(O)R
6、ヘテロアリールであるか、または、V
n−アリール、V
n−OR
8、V
n−C(=O)OR
8およびV
n−NR
8R
9から独立して選択される1つ以上の基で置換されるC
1−C
6アルキルであり;
R
6およびR
7は、独立して、H、C
1−C
6アルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アルキルは、V
n−ヘテロシクリル[必要に応じてC(O)O(C
1−C
6アルキル)で置換される]、V
n−ヘテロアリール、V
n−C(=O)OR
8から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるか、
またはR
6およびR
7は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成し、前記複素環式環は、必要に応じて、1つ以上のさらなる環窒素ヘテロ原子を含み、前記複素環式環は、必要に応じて、C
1−C
6アルキルから独立して選択される1つ以上の基で置換され;
R
8、R
9およびR
10は、独立してHまたはアルキルであり;
R
11は、HまたはClであり;
R
12およびR
13は、独立して、H、C
1−C
6アルキル(必要に応じて、V
n−OR
8またはV
n−C(=O)OR
8から独立して選択される1つ以上の基で置換される)、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール(必要に応じて、C
1−C
6アルキルで置換される)であるか、
またはR
12およびR
13は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和、部分的に不飽和または芳香族の複素環式環を形成し;
各Vは、独立して、1〜4個の炭素を有するアルキレンまたは2〜4個の炭素を有するアルケニレンであり;そして
各nは、独立して0または1である。
式Iの化合物のある実施形態において、R11は、水素である。
式Iの化合物のある実施形態において、R4は、水素である。
式Iの化合物のある実施形態において、R1は、
から選択されるヘテロアリール環であり、
式中、R
20は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のシクロアルキル、飽和もしくは部分的に不飽和のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、F、Cl、Br、I、CF
3、CN、OR
6、C(=O)R
6、C(=O)OR
6、OC(=O)R
6、C(=O)NR
6R
7、NR
6R
7、NR
6C(=O)R
7、SR
6、S(O)R
6、S(O)
2R
6またはSO
2NR
6R
7であり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、オキソ、V
n−F、V
n−Cl、V
n−Br、V
n−I、V
n−CF
3、V
n−CN、V
n−OR
8、V
n−C(=O)OR
8、V
n−OC(=O)R
8、V
n−C(=O)NR
8R
9、V
n−NR
8R
9、V
n−NR
8C(=O)R
9、アルキル、アルケニル、アルキニル、飽和および部分的に不飽和のV
n−シクロアルキル、飽和および部分的に不飽和のV
n−ヘテロシクリル、V
n−アリールならびにV
n−ヘテロアリールから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換され、
そして、各R
20は、他のものに依存しない。
式Iの特定の実施形態において、R1は、構造:
から選択され、式中、R
12およびR
13は、本明細書中に定義されるとおりである。
特定の実施形態において、R20は、Hである。
ある実施形態において、R12およびR13は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、OR6、C(=O)OR6、C(=O)NR6R7、NR6R7、NR6C(=O)R7およびヘテロシクリルから独立して選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニルおよびヘテロシクリルは、Vn−OR6、Vn−C(=O)OR6、Vn−C(=O)NR6R7、Vn−NR6R7、Vn−NR6C(=O)R7およびVn−ヘテロシクリルから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される。例えば、ある実施形態において、R12およびR13は、H、CH3、CH2CH2OH、CH2COOHおよびCH2CH2COOHから独立して選択される。ある実施形態において、R12は、Hであり、R13は、メチルである。
式Iの他の実施形態において、R12およびR13は、H、CF3、C1−C6アルキル[必要に応じてVn−OR8、Vn−C(=O)OR8またはVn−アリールで置換される]、C3−C6シクロアルキル、酸素原子を有する5〜6員のヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびCO2R6から独立して選択される。ある実施形態において、Vは、C1−C4アルキレンであり、nは、0または1である。
式Iの他の実施形態において、R13は、N−(1−6Cアルカノイル)−ピペリジン−4−イル基である。本明細書中で使用されるとき、用語「アルカノイル」とは、本明細書中で使用されるとき、基−C(=O)−(1−6Cアルキル)をいい、アルキル部は、直鎖状または分枝鎖状の配置である。例示的なアルカノイル基としては、アセチル(エタノイル)、n−プロパノイル、n−ブタノイル、2−メチルプロパノイルおよびn−ペンタノイルが挙げられるが、これらに限定されない。
Vn−OR8で置換されたC1−C6アルキル基によって表されるときのR12およびR13の例としては、VがC1−C4アルキレンであり、nが1であり、R6がC1−C6アルキルまたはHである基が挙げられる。特定の値としては、−(C1−C6アルキル)OHが挙げられる。
Vn−CO2R6で置換されたC1−C6アルキル基によって表されるときのR12およびR13の例としては、VがC1−C4アルキレンであり、nが1であり、R6がC1−C6アルキルまたはHである基が挙げられる。特定の値としては、−(C1−C6アルキル)CO2Hおよび−(C1−C6アルキル)CO2(C1−C6アルキル)が挙げられる。
Vn−アリールで置換されたC1−C6アルキル基によって表されるときのR12およびR13の例としては、VがC1−C4アルキレンであり、nが1であり、例えば、アリールがフェニルである基が挙げられる。特定の値は、ベンジル基である。
酸素原子を有する5〜6員の複素環によって表されるときのR12およびR13に対する特定の値は、テトラヒドロフラニル環である。
ヘテロアリール環によって表されるときのR12およびR13の例としては、NおよびSから独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5〜6員のヘテロアリール環が挙げられる。特定の値としては、ピリジル環およびチエニル環が挙げられる。
CO2R6基によって表されるときのR12およびR13の例としては、R6がHまたはC1−C6アルキルである基が挙げられる。
式Iの特定の実施形態において、R12およびR13は、独立して、H、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、CF3、シクロプロピル、シクロヘキシル、−CH2CH2OH、−(CH2)2CO2H、−(CH2)2CO2Me、−(CH2)CO2Et、CH2CH2Ph、フェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、3−チエニル、2−テトラヒドロフラニルまたはCO2Etである。
特定の実施形態において、R12は、Hである。
式Iのある実施形態において、R2は、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−テトラヒドロナフタレニル、2−テトラヒドロナフタレニル、3−テトラヒドロナフタレニル、4−テトラヒドロナフタレニル、5−テトラヒドロナフタレニル、6−テトラヒドロナフタレニル、7−テトラヒドロナフタレニル、8−テトラヒドロナフタレニル、シクロヘキシルおよびそれらの置換形態から選択される、アリールまたはシクロアルキル環である。
ある実施形態において、R2は、
例えば、ある実施形態において、R2は、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、CF3、OR6、C(=O)OR6、O(CH2)nC(=O)OR6、C(=O)NR6R7およびNR6C(=O)R7から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるフェニルであり、前記アルキルは、Vn−OR6、Vn−C(=O)OR6、Vn−O(CH2)nC(=O)OR6、Vn−C(=O)NR6R7およびVn−NR6C(=O)R7から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される。
他の実施形態において、R2は、F、Cl、CN、CF3、−OR6、−CO2R6、−O(CH2)nC(=O)OR6、−C(=O)NR6R7およびC1−C6アルキル(必要に応じて、OHで置換される)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるフェニルである。
式−OR6を有するフェニル置換基の例としては、R6がHまたはC1−C6アルキルである基が挙げられる。
式−C(=O)OR6を有するフェニル置換基の例としては、R6が、Hであるか、またはOHで必要に応じて置換されるC1−C6アルキル基である基が挙げられる。
式−O(CH2)C(O)OR6を有するフェニル置換基の例としては、R6が、HまたはC1−C6アルキルである基が挙げられる。
式−C(=O)NR6R7を有するフェニル置換基の例としては、R6およびR7が、独立してHまたはC1−C6アルキルである基が挙げられる。ある実施形態において、そのアルキル基は、−NR8R9(式中R8およびR9は、独立してHまたはC1−C6アルキルである)、1〜2個の環窒素原子を有する5員のヘテロアリール、または、NおよびOから独立して選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する5〜6員の複素環で置換される。
式−C(=O)NR6R7を有するフェニル置換基のさらなる例としては、−NR6R7が、必要に応じて環窒素を有し、また、必要に応じて、第2の環N原子を有する5〜6員の複素環式環を形成する基が挙げられる。その複素環式環の例示的な値としては、ピロリジニル、ピペリジニルおよびピペラジニルが挙げられる。特定の例では、NR6R7は、ピペリジニル環を形成する。ある実施形態において、その複素環式環は、メチルまたはエチルなどのC1−C6アルキルで置換される。
Vn−OR6で置換されたC1−C6アルキル基によって表されるフェニル置換基の例としては、VがC1−C4アルキレンであり、nが0または1であり、R6がHまたはC1−C6アルキルである基が挙げられる。特定の値は、CH2CH2OHである。
式Iの特定の実施形態において、R2は、Cl、F、CN、Me、iPr、CF3、−OCH3、−OH、−OCH2CH2OH、−CH2OH、−OCH2CO2H、−OCH2CO2(t−Bu)、−CO2Me、−CO2Et、−CO2H、−C(O)NHCH2CH2NMe2、−C(O)NHCH2CH2CH2N(CH3)2、−C(O)N(Me)CH2CH2N(CH3)2、−C(O)NHCH2CH2NHCH(CH3)2、−C(O)NH(CH2)3(N−モルホリニル)、−C(O)(N−ピロリジニル)、−C(O)NHCH2CH2(イミダゾリル)、−OCH2C(O)OC(CH3)2、−OCH2C(O)OH、
から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるフェニルである。
R2のさらなる例示的な実施形態としては、構造:
R2のさらなる例示的な実施形態としては、構造:
R2の例示的な実施形態としては、さらに、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル、5−キノリニル、6−キノリニル、7−キノリニル、8−キノリニル、2−キノキサリニル、3−キノキサリニル、5−キノキサリニル、6−キノキサリニル、7−キノキサリニル、8−キノキサリニル、ベンゾ[d]チアゾール−2−イル、4−ベンゾ[d]チアゾリル、5−ベンゾ[d]チアゾリル、6−ベンゾ[d]チアゾリル、7−ベンゾ[d]チアゾリル、2−1H−ベンゾ[d]イミダゾリル、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−4−イル、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル、1H−ベンゾ[d]イミダゾール−7−イル、2−チオフェニル、3−チオフェニル、5−テトラヒドロキノリニル、6−テトラヒドロキノリニル、7−テトラヒドロキノリニル、8−テトラヒドロキノリニル、5−テトラヒドロイソキノリニル、6−テトラヒドロイソキノリニル、7−テトラヒドロイソキノリニル、8−テトラヒドロイソキノリニル、1−ピラゾリル、2−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニルおよびそれらの置換形態から選択されるヘテロアリールおよび複素環式環が挙げられるが、これらに限定されない。
他の実施形態において、R2は、NおよびOから独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5〜6員のヘテロアリール環である(但し、その環は、O−O結合を含まない)。ヘテロアリール環の例としては、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、3−フリル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルおよび2−オキサゾリルが挙げられる。
特定の実施形態において、R2は、NO2、Cl、Br、CN、CF3およびC1−C6アルキルから独立して選択される1または2個の基で必要に応じて置換されるヘテロアリール環である。
R2の例示的な実施形態としては、構造:
特定の実施形態において、R2は、
ヘテロアリール環によって表わされるときのR2のさらなる例示的な実施形態としては、構造:
別の実施形態において、R2は、飽和または部分的に不飽和の5員の複素環式環である。ある実施形態において、その複素環式環は、1または2個の環ヘテロ原子を有し、例えば、4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾリル環である。ある実施形態において、その複素環式環は、オキソで置換される。R2の特定の例は、構造:
他の実施形態において、R2は、窒素原子を有し、N、OおよびSから独立して選択される1〜2個のさらなる環ヘテロ原子を必要に応じて有する9〜10員のヘテロアリール環である(但し、その環は、O−O結合またはS−S結合を含まない)。ある実施形態において、二環式複素環式環は、キノリル、イソオキサゾロ[5,4−b]ピリジル、チエノピリジル、ピラゾロピリミジルまたは5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジルである。
ある実施形態において、二環式複素環式環は、C1−C6アルキル(例えば、メチル)で置換される。
R2が9〜10員のヘテロアリール環によって表されるときのさらなる例示的な実施形態としては、構造:
ある実施形態において、R2は、1〜3個の窒素原子を有する、部分的に不飽和の10員の二環式複素環式環である。ある実施形態において、二環式複素環式環は、C(O)O−tBuで置換される。例示的な実施形態としては、構造:
ある実施形態において、R2は、C1−C6アルキルで必要に応じて置換される5〜6員のシクロアルキル環である。特定の実施形態において、R2は、シクロペンチル、シクロヘキシルまたは2−メチルシクロヘキシルである。
式Iのある実施形態において、Zは、Nである。
式Iの他の実施形態において、Zは、CR3である。
式Iのある実施形態において、R3は、F、Cl、Br、I、CN、Vn−OR6、Vn−SR6、Vn−S(O)R6、Vn−S(O)2R6、Vn−NR6R7、Vn−C(=O)NR6R7、Vn−C(=O)OR6、Vn−C(=O)R6、Vn−アリール、Vn−ヘテロアリール、アルキル、アルケニルおよびアルキニルから選択され、前記アリール、ヘテロアリール、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、置換されているか、または置換されていない。
式Iの他の実施形態において、R3は、H、Br、OR6、SR6、C(O)OR6、C(O)NR6R7、C(O)R6、少なくとも1つの環窒素原子を有する5〜6員のヘテロアリール基であるか、または、Vn−CO2R6、Vn−OR6、Vn−NR6R7またはVn−Arで必要に応じて置換されるC1−C6アルキル基である。ある実施形態において、Vは、C1−C4アルキレンまたはC2−C4アルケニレンである。ある実施形態において、nは、0または1である。
ある実施形態において、R3は、Vn−SR6で置換された、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、R6は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、複素環、アリールまたはヘテロアリールであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、アルケニル、アルキニル、Vn−シクロアルキル、Vn−複素環、Vn−アリールおよびVn−ヘテロアリールから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される。例えば、ある実施形態において、R3は、S−シクロヘキシル、S−フェニル、S−(4−ピリジル)、SCH2CH2C(=O)OMe、SCH2CH2NMe2、SCH2CH2Me2、SCH2−フェニル、SCH2−(2−ピリジル)またはSCH2−(4−ピペリジニル)である。
式Iの他の実施形態において、R3は、式SR6を有する基であり、R6は、Vn−C(O)OR8、Vn−ヘテロアリールまたはVn−ヘテロシクリル[式中、ヘテロシクリル基は、必要に応じてC(O)O(C1−C6アルキル)で置換される]で置換された、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1−C6アルキル基である。ある実施形態において、Vは、C1−C4アルキレンである。ある実施形態において、nは、0または1である。
S−シクロアルキルによって表されるときのSR6の特定の例としては、S−(C3−C6シクロアルキル)が挙げられる。特定の値としては、S−シクロヘキシルが挙げられる。
S−アリールによって表されるときのSR6の特定の例としては、S−フェニルが挙げられる。
S−ヘテロアリールによって表されるときのSR6の特定の例としては、ヘテロアリール部分が、窒素原子を有し、NおよびSから選択されるさらなる原子を必要に応じて有する5〜6員環(例えば、ピリジル環、ピラジニル環およびチエニル環)である基が挙げられる。特定の例としては、構造:
R6が、Vn−C(O)OR8で置換されたC1−C6アルキル基を表すときのSR6の例としては、VがC1−C4アルキレンであり、nが1であり、R8がC1−C6アルキルであるときの基が挙げられる。特定の値は、S−CH2CH2C(O)OCH3である。
R6が、Vn−ヘテロアリールで置換されたC1−C6アルキル基を表すときのSR6の例としては、ヘテロアリール部分が、ピリジル基またはピリミジル基などの6員のヘテロアリールである基が挙げられる。特定の値としては、S−CH2−(2−ピリジル)が挙げられる。
R6が、(C1−C6アルキル)−ヘテロシクリルを表わすときのSR6の例としては、複素環が、ピペリジル環などの5〜6員のアザ環(azacycle)である基が挙げられる。ある実施形態において、そのアザ環は、CO2−tBuで置換される。特定の値としては:
他の実施形態において、R3は、Vn−OR6で置換された、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、R6は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはC(=O)OR8であり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリールは、必要に応じて、アルキル、アルケニル、アルキニル、Vn−アリール、Vn−ヘテロアリールまたはVnC(=O)OR8から独立して選択される1つ以上の基で置換される。例えば、ある実施形態において、R3は、CH2OH、OH、OMeOCH2−フェニル、OCH2−(3−ピリジル)またはOCH2C(=O)OMeである。
特定の実施形態において、R3は、CH2OHである。
式Iの他の実施形態において、R3は、式OR6を有する基である。ある実施形態において、R6は、HまたはC1−C6アルキルである。特定の実施形態において、R3は、OHまたはOCH3である。
他の実施形態において、R3は、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、前記アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、アルキル、アルケニル、アルキニル、Vn−シクロアルキル、Vn−ヘテロシクリル、Vn−アリールおよびVn−ヘテロアリールから独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される。例えば、ある実施形態において、R3は、CH2CH(CH3)2、CH2−(1−ピペリジニル)、CH2CH2(4−ピペリジニル)またはCH2CH2(2−ピリジル)である。
式Iの他の実施形態において、R3は、Arで置換されたC1−C6アルキル基である。ある実施形態において、Arは、フェニルである。R3の特定の値としては、ベンジル基が挙げられる。
他の実施形態において、R3は、Vn−NR6R7で置換された、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである。例えば、ある実施形態において、R3は、CH2NMe2、CH2NH−シクロヘキシルまたはCH2NHCH2CH2NMe2である。
式Iの他の実施形態において、R3は、Vn−NR6R7で置換された、C1−C6アルキル基またはC2−C6アルケン基である。ある実施形態において、Vは、C2−C4アルケニレンであり、nは、0または1である。ある実施形態において、R6およびR7は、独立して、H、(3−6C)シクロアルキル、C1−C6アルキルまたは(C1−C6アルキル)N(C1−C6アルキル)2]である。R3の特定の値としては、CH=CHCH2CH2N(CH)3、CH2NMe2、CH2NH−シクロヘキシルおよびCH2NHCH2CH2NMe2が挙げられる。他の実施形態において、R3は、Vn−NR6R7で置換されたC1−C6アルキル基であり、NR6R7は、5〜6員のアザ環式環、例えば、ピペリジル環を形成する。R3についての特定の値としては、CH2−(1−ピペリジル)が挙げられる。
他の実施形態において、R3は、必要に応じて置換されたアリールまたはヘテロアリールである。例えば、ある実施形態において、R3は、フェニル、3−ピリジル、4−ピリジルおよびそれらの置換形態から選択される。
R3についての特定の値は、2−ピリジルである。
他の実施形態において、R3は、Vn−C(=O)NR6R7またはVn−C(=O)OR6から独立して選択される1つ以上の基で置換された、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである。ある実施形態において、Vは、C1−C4アルキレンまたはC2−C4アルケニレンであり、nは、0または1である。例えば、ある実施形態において、R3は、CH2CH2CO2MeまたはCH=CHC(O)OCH3である。
式Iのある実施形態において、R3は、式CO2R6を有する基である。ある実施形態において、R6は、HまたはC1−C6アルキルである。R3の特定の値としては、CO2HおよびCO2Etが挙げられる。
式Iのある実施形態において、R3は、式COR6を有する基である。R3の特定の値は、C(O)Hである。
式Iのある実施形態において、R3は、式C(O)NR6R7を有する基である。ある実施形態において、R6およびR7は、独立して、必要に応じてN(C1−C6アルキル)2で置換されるHまたはC1−C6アルキルである。他の実施形態において、NR6R7は、C1−C6アルキルで必要に応じて置換される5〜6員のアザ環式環、例えば、必要に応じて置換されるピペリジル環を形成する。R3の特定の値としては、C(O)NHCH2CH2N(CH3)2およびC(O)(N−エチルピペラジン−4−イル)が挙げられる。
式Iのある実施形態において、R3は、Brである。
式Iのある実施形態において、R3は、Hである。
式Iの化合物としては、式Ib
を有する化合物が挙げられ、式中、R
13は、N−(1−6Cアルカノイル)−ピペリジン−4−イルであり、R
2、R
3、R
11およびD
2は、式Iaについて定義されるとおりである。
式Ibの1つの実施形態において、Lは、O、S、SO、SO2、CHOH、C(O)またはCH2である;
式Ibの1つの実施形態において、D2は、CR12またはNである。
式Ibの1つの実施形態において、R2は、アリール、3−ピリジルまたは8−キノリニルであり、前記アリール、ピリジルおよびキノリニルは、1−6Cアルキル、Cl、CNおよびC(=O)NR6R7から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される。
式Ibの1つの実施形態において、R3は、H、Br、S−アリール、O−アリール、CH2−アリール、S−ヘテロアリール、O−ヘテロアリールまたはCH2−ヘテロアリールであり、前記アリール部およびヘテロアリール部は、(1−3C)アルキル、F、Cl、Br、CN、CF3およびO−(1−3Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される。
式Ibの1つの実施形態において、R6およびR7は、独立して、H、1−6Cアルキル、−(1−6Cアルキル)NH2、−(1−6Cアルキル)NH(1−6Cアルキル)、−(1−6Cアルキル)N(1−6Cアルキル)2、−(1−6Cアルキル)−ヘテロアリールおよび−(1−6Cアルキル)−複素環である。
式Ibの1つの実施形態において、R8およびR9は、独立して、Hまたは1−6Cアルキルである;
式Ibの1つの実施形態において、R11は、HまたはClである。
式Ibの1つの実施形態において、R12は、Hまたは1−6Cアルキル(alky)である。
式Ibのある実施形態において、D2は、CR12である。
式Ibのある実施形態において、D2は、Nである。
式Ibのある実施形態において、Lは、Oである。
式Ibのある実施形態において、Lは、Sである。
式Ibのある実施形態において、Lは、SOである。
式Ibのある実施形態において、Lは、SO2である。
式Ibのある実施形態において、Lは、CHOHである。
式Ibのある実施形態において、Lは、C(O)である。
式Ibのある実施形態において、Lは、CH2である。
式Ibのある実施形態において、R11は、Hである。
式Ibのある実施形態において、R12は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルまたはt−ブチルである。
式Ibの特定の実施形態において、R12は、Hである。
式Ibのある実施形態において、R2は、Cl、1−6CアルキルおよびC(=O)NR6R7から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるアリールである。
式−C(=O)NR6R7を有する式Ibについてのアリール置換基の例としては、R6およびR7が、独立して、H、1−6Cアルキル、−(1−6Cアルキル)NH2、−(1−6Cアルキル)NH(1−6Cアルキル)、−(1−6Cアルキル)N(1−6Cアルキル)2、−(1−6Cアルキル)−ヘテロアリールおよび−(1−6Cアルキル)−複素環である基が挙げられる。
−(1−6Cアルキル)−複素環によって表わされるときの式IbについてのR6およびR7の例としては、複素環が、NおよびOから独立して選択される1〜2個の原子を有する5〜6員環である基が挙げられる。その複素環式環の特定の例は、モルホリニル基である。
−(1−6Cアルキル)−ヘテロアリールによって表わされるときの式IbについてのR6およびR7の例としては、ヘテロアリールが、1〜2個の窒素原子を有する5員環である基が挙げられる。そのヘテロアリールについての特定の値は、イミダゾリル基である。
式Ibのある実施形態において、R2は、Cl、Me、−C(O)NHCH2CH2NMe2、−C(O)NHCH2CH2CH2N(CH3)2、−C(O)N(Me)CH2CH2N(CH3)2、−C(O)NHCH2CH2NHCH(CH3)2、−C(O)NH(CH2)3(N−モルホリニル)、−C(O)(N−ピロリジニル)および−C(O)NHCH2CH2(イミダゾリル)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるフェニル基である。
式Ibの特定の実施形態において、R2は、Cl、Meおよび−C(O)NHCH2CH2NMe2から独立して選択される1または2個の基で必要に応じて置換されるフェニルである。
式Ibに対するR2の特定の値としては、構造:
式Ibの他の実施形態において、R2は、(1−6Cアルキル)、CNおよびC(=O)NR6R7から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される3−ピリジルであり、C(=O)NR6R7基は、上で定義されるとおりである。
式Ibに対するR2の例示的な実施形態としては、メチル、CN、−C(O)NHCH2CH2NMe2、−C(O)NHCH2CH2CH2N(CH3)2、−C(O)N(Me)CH2CH2N(CH3)2、−C(O)NHCH2CH2NHCH(CH3)2、−C(O)NH(CH2)3(N−モルホリニル)、−C(O)(N−ピロリジニル)および−C(O)NHCH2CH2(イミダゾリル)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換される3−ピリジルが挙げられる。
式Ibの特定の実施形態において、R2は、メチル、CNおよび−C(O)NHCH2CH2NMe2から独立して選択される1または2個の基で必要に応じて置換される3−ピリジルである。
式IbのR2に対する特定の値としては、構造:
式Ibのある実施形態において、R2は、8−キノリニルである。
式Ibのある実施形態において、R3は、(1−3C)アルキル、F、Cl、Br、CN、CF3およびO−(1−3Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるS−アリールである。
式IbのR3に対する特定の値は、S−フェニルである。
式Ibのある実施形態において、R3は、必要に応じて、(1−3C)アルキル、F、Cl、Br、CN、CF3およびO−(1−3Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で置換されるS−ヘテロアリールである。S−ヘテロアリールによって表わされるときの式IbのR3の例示的な実施形態としては、ヘテロアリール部分が、窒素原子を有し、NおよびSから選択されるさらなる原子を必要に応じて有する5〜6員の環、例えば、ピリジル環、ピリミジル環およびチアゾリル環である基が挙げられる。
式Ibに対するR3の特定の値としては、構造:
式Ibの他の実施形態において、R3は、(1−3C)アルキル、F、Cl、Br、CN、CF3およびO−(1−3Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるO−アリールである。特定の値は、O−フェニルである。
式Ibのある実施形態において、R3は、(1−3C)アルキル、F、Cl、Br、CN、CF3およびO−(1−3Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるO−ヘテロアリールである。そのヘテロアリールの特定の値は、2−ピリジル基、3−ピリジル基または4−ピリジル基である。
式Ibのある実施形態において、R3は、(1−3C)アルキル、F、Cl、Br、CN、CF3およびO−(1−3Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるCH2−アリールである。特定の値は、CH2−フェニルである。
式Ibのある実施形態において、R3は、(1−3C)アルキル、F、Cl、Br、CN、CF3およびO−(1−3Cアルキル)から独立して選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されるCH2−ヘテロアリールである。ヘテロアリールの特定の値は、2−ピリジル基、3−ピリジル基または4−ピリジル基である。
式Iの化合物の例示的な実施形態としては、一般式
の化合物およびそれらの置換形態が挙げられるが、これらに限定されず、式中、L、R
1、R
2、R
3、R
4およびR
11は、上で定義されるとおりである。
式Iの化合物のさらなる例示的な実施形態としては、一般式
の化合物およびそれらの置換形態が挙げられるが、これらに限定されず、式中、L、R
2、R
3、R
4、R
11、R
12およびR
13は、上で定義されるとおりである。
式Iの化合物のさらなる例示的な実施形態としては、一般式
の化合物およびそれらの置換形態が挙げられるが、これらに限定されず、式中、L、R
1、R
3、R
4およびR
11は、上で定義されるとおりである。
式Iの化合物のさらなる例示的な実施形態としては、一般式
の化合物およびそれらの置換形態が挙げられるが、これらに限定されず、式中、L、R
1、R
4およびR
11は、上で定義されるとおりである。
式Iの化合物のさらなる例示的な実施形態としては、一般式
の化合物およびそれらの置換形態が挙げられるが、これらに限定されず、式中、L、R
1、R
3およびR
4は、上で定義されるとおりである。
式Iの化合物のさらなる例示的な実施形態としては、一般式
の化合物およびそれらの置換形態が挙げられるが、これらに限定されず、式中、L、R
1、R
3およびR
11は、上で定義されるとおりである。
ある実施形態において、句「またはR6およびR7は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成する」とは、式Vn−C(=O)NR6R7、Vn−NR6R7またはVn−S(O)2NR6R7を有する基におけるように、同じ窒素原子に結合しているR6およびR7ラジカルから環が形成されることをいう。
ある実施形態において、句「またはR6およびR7は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成する」とは、式Vn−NR6C(=O)R7を有する基におけるように同じ基の中で異なる原子に結合しているR6およびR7ラジカルから環が形成されることをいう。
ある実施形態において、句「またはR8およびR9は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成する」とは、式Vn−C(=O)NR8R9またはVn−NR8R9を有する基におけるように、同じ窒素原子に結合しているR8およびR9ラジカルから環が形成されることをいう。
ある実施形態において、句「またはR8およびR9は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成する」とは、式Vn−NR6C(=O)R7またはVn−NR8C(=O)NR9R10を有する基におけるように、同じ基の中で異なる原子に結合しているR8およびR9ラジカルのことをいう。
ある実施形態において、句「またはR9およびR10は、それらが結合している原子と一緒になって、飽和または部分的に不飽和の複素環式環を形成する」とは、式Vn−NR8C(=O)NR9R10を有する基におけるように、同じ窒素原子に結合しているR9およびR10ラジカルから環が形成されることをいう。
本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を有し得る;ゆえに、そのような化合物は、個別の(R)−立体異性体もしくは(S)−立体異性体またはそれらの混合物として生成され得る。別途記載されない限り、本明細書および特許請求の範囲における特定の化合物の説明または呼称は、個別のエナンチオマーおよびジアステレオマーならびにそれらの混合物、ラセミまたは他のものの両方を含むと意図される。従って、本発明は、本発明の化合物のジアステレオマー混合物、純粋なジアステレオマーおよび純粋なエナンチオマーをはじめとしたそのような異性体のすべても含む。用語「エナンチオマー」とは、互いに重ね合わせることができない鏡像である、化合物の2つの立体異性体をいう。用語「ジアステレオマー」とは、互いに鏡像ではない対の光学異性体をいう。ジアステレオマーは、様々な物理的特性、例えば、融点、沸点、スペクトル特性および反応性を有する。
本発明の化合物は、様々な互変異性体としても存在し得、そのような形態のすべてが、本発明の範囲内に包含される。用語「互変異性体」または「互変異性形態」とは、低エネルギー障壁を介して相互転換可能な、異なるエネルギーの構造異性体をいう。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピック(prototropic)互変異性体としても知られる)は、プロトンの移動を介した相互転換(例えば、ケト−エノール異性化およびイミン−エナミン異性化)を含む。原子価互変異性体は、結合電子のいくつかの再配合による相互転換を含む。
任意の特定のキラル原子の立体化学が明記されていない本明細書中に示される構造では、すべての立体異性体が企図され、本発明の化合物として含まれる。立体化学が、特定の配置を表す黒矢頭または破線によって特定される場合、その立体異性体は、そのように特定され、定義される。
式Iの化合物に加えて、本発明は、そのような化合物の溶媒和物、薬学的に許容可能なプロドラッグおよび薬学的に許容可能な塩も含む。
式Iの化合物は、必ずしも薬学的に許容可能な塩である必要はなく、式Iの化合物を調製するためおよび/もしくは精製するため、ならびに/または式Iの化合物のエナンチオマーを分離するための中間体として有用であり得る、そのような化合物の他の塩も含む。
本発明は、1つ以上の原子が、通常、天然に見られる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子によって置換されているという事実以外は、本明細書中に列挙されるものと同一である、同位体で標識された本発明の化合物も包含する。明記されるような任意の特定の原子または元素のすべての同位体は、本発明の化合物の範囲およびそれらの使用法の範囲内に企図される。
本明細書中に記載される式Iの化合物のインビボにおける代謝産物も、本発明の範囲内に含まれる。
グルコキナーゼ(GLUOCOKINASE)活性体の合成
本発明の化合物は、特に、本明細書中に含まれる説明に鑑みて、化学分野の当業者に周知のプロセスと類似のプロセスを含む合成経路によって合成され得る。出発物質は、一般に、Aldrich Chemicals(Milwaukee,WI)などの商業的な供給源から入手可能であるか、または当業者に周知の方法を使用して容易に調製される(例えば、一般にLouis F.Fieser and Mary Fieser,Reagents for Organic Synthesis,v.1−19,Wiley,N.Y.(1967−1999 ed.)またはBeilsteins Handbuch der organischen Chemie,4,Aufl.ed.Springer−Verlag,Berlin(付録を含む)に記載されている方法によって調製される)。
式Iの化合物は、単独で調製されてもよいし、少なくとも2つ、例えば、5〜1,000個の化合物もしくは10〜100個の化合物を含む化合物ライブラリーとして調製されてもよい。式Iの化合物のライブラリーは、組み合わされた「分離および混合」アプローチまたは当業者に公知の手順による液相化学または固相化学のいずれかを使用した複数の平行した合成によって調製され得る。従って、本発明のさらなる態様によれば、少なくとも2つの式Iの化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む化合物ライブラリーが提供される。
スキームA〜Wは、例示目的で、本発明の化合物ならびに重要な中間体を調製するための一般的な方法を示す。個別の反応工程の詳細な説明については、実施例の項を参照のこと。他の合成経路が、本発明の化合物を合成するために使用され得ることを当業者は理解するだろう。特定の出発物質および試薬が、スキームに記載され、以下で述べられるが、他の出発物質および試薬を容易に代用することにより、種々の誘導体および/または反応条件を提供することができる。さらに、以下に記載される方法によって調製される化合物の多くは、当業者に周知の常套の化学を使用して本開示を踏まえてさらに改変され得る。
スキームA
スキームAは、式Iの化合物(3A)を調製する方法を示しており、式中、R
1は、チアゾリルである。化合物(3A)を調製するために、2−アミノヘテロ環(1)をベンゾイルイソチオシアネートと反応させることにより、ベンゾイルチオ尿素中間体が得られ、それを、適当な溶媒(例えば、エタノールが挙げられるがこれに限定されない)中の塩基(例えば、炭酸カリウムが挙げられるがこれに限定されない)を用いてチオ尿素(2)に加水分解する。あるいは、アミノヘテロ環(1)を、酸の存在下で無機イソチオシアネートまたはアンモニウムイソチオシアネートで処理すること(例えば、Meckler法)により、1工程でチオ尿素(2)を得ることができる。適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、ヒューニッヒ塩基、DBU、アルカリ炭酸塩、水酸化ナトリウムなど)およびエタノールなどの適当な溶媒中で、チオ尿素(2)をα−ハロケトンR
13COCHR
12X(式中、X=OTs、Cl、Br、IまたはNR
3である)(式中、R=C
1−C
6アルキルである)で処理することにより、チアゾール(3A)が得られる。所望のα−ハロケトンR
13COCHR
12Xが市販されていない場合、それは、当業者に公知の様々な方法によって調製することができる。例としては、商業的または容易に合成されたメチルケトンの臭素化(Tetrahedron(1970)5611−5615;Organic Synthesis(1946)13−15;Tetrahedron(1990)2943−2964)、塩化カルボニルのジアゾメタン処理、1−クロロ−2−アルカノールの酸化、シリルエノールエーテルの臭素化または脱炭酸の前のβ−ケトエステルのハロゲン化が挙げられるが、これらに限定されない。
スキームB
スキームBは、式Iの化合物を調製する代替の方法を示している。スキームBによれば、塩基触媒または銅もしくはパラジウム触媒を介したR
1NH
2による処理;すなわち、Buchwald反応において、化合物(4)を直接、式Iの化合物(3)に変換することができる。あるいは、Hartwigらの方法(類似性によるこの変換の例として:Organic Letters(2001)2729−2732を参照のこと)またはPd触媒およびベンゾフェノンイミンによる処理またはアンモニア(またはNH
2PG(PGは保護基である))の存在下での加熱によって、2−ハロヘテロ環(4)を化合物(5)に変換することができる。塩基触媒または金属(例えば、銅またはパラジウム)触媒の存在下でのアリールまたはハロゲン化ヘテロアリールR
1Xとの反応において、化合物(5)を式Iの化合物(3)に変換することができる。
スキームC
スキームCは、スキームBに示されるような式Iの化合物の調製の使用に適した、それぞれ2−アミノチアゾール中間体(6)および2−ブロモチアゾール中間体(7)を調製する方法を示している。スキームCによれば、DMFまたはエタノールなどの適切な溶媒中において、炭酸カリウムまたはトリエチルアミンなどの適当な塩基の存在下で、チオ尿素でα−ハロケトンR
13COCHR
12Xを処理することにより、アミノチアゾール(6)を得ることができる。アミノチアゾール(6)を、多くの方法(酸またはイソブチルニトリル中の亜硝酸ナトリウムによる処理が挙げられるがこれらに限定されない)によってジアゾニウム塩中間体に変換することができる。Cu(X
1)
2(X
1=ClまたはBrである)またはHBrとのインサイチュでのジアゾニウム塩の処理により、対応する2−ハロチアゾール(7)が得られる。あるいは、Hantzsch合成法を用いて、まず、α−ハロケトンR
13COCHR
12XをKSCNで処理し、次いで、HX(式中、XはClまたはBrである)で処理することにより、2−ハロチアゾール(7)がもたらされ得る。2−ハロチアゾール化合物(6)および(7)を、スキームBに示される方法によって化合物(3A)に変換することができる。
スキームD
スキームDは、スキームBに示されるような式Iの化合物の調製の使用に適した、それぞれ3−アミノチアジアゾール中間体(9)および3−ブロモチアジアゾール中間体(10)を調製する方法を示している。スキームDによれば、アシルグアニジン(8)(Can.J.Chem.,(1961)39,1017−29)をトルエンなどの適切な溶媒中でLawesson試薬または類似の試薬で処理することにより、対応するチオアミド(EP0307142)を得ることができる。3−アミノ−1,2,4チアジアゾール(9)を形成する上記チオアミドの酸化は、臭素、ヨウ素、過酸化水素または硝酸を用いて達成され得る。化合物(8)の環化は、ピリジンの存在下でのメタノールまたはエタノールなどのアルコール溶媒中におけるヒドロキシルアミン−O−スルホン酸による処理によっても達成され得る(EP0307142)。化合物(9)のジアゾニウム塩の形成の後、CuBr
2によるインサイチュでのジアゾニウム塩の処理により、対応する3−ブロモ−1,2,4−チアジアゾール(10)が得られる(EP0307142)。化合物(10)のクロロ誘導体は、CuCl
2を使用することによっても合成され得る。あるいは、亜鉛試薬を用いた市販の3−ブロモ−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール(11)のパラジウム媒介カップリングにより、3−ブロモ−1,2,4−チアジアゾール(10)が得られる(WO2003/037894)。スキームBに示される方法によって、中間体チアジアゾール(9)および(10)を式Iの化合物(3B)に変換することができる。
スキームE
スキームEは、スキームBに示されるような式Iの化合物の調製の使用に適した、それぞれ5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール中間体(13)および5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール中間体(14)を調製する方法を示している。スキームEによれば、メタノールまたはエタノールなどの適切な溶媒中でKSCNとともに加熱することによって、第1級アミド(12)を5−アミノ−1,2,4チアジアゾール(13)に変換することができる(Adv.Heterocycl.Chem.,(1982)32,285)。化合物(13)のジアゾニウム塩の形成の後、CuCl
2によるインサイチュでのジアゾニウム塩の処理によって、対応する5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール(14)が得られる。対応するブロモ誘導体は、CuBr
2の使用によっても合成され得る。あるいは、ペルクロロメチルメルカプタンとアミジン(15)との反応により、5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール(13)が得られる(Bioorg.Med.Chem.,(2003)11,5529−5537)。スキームBに示される方法によって、中間体(13)および(14)を式Iの化合物(3C)に変換することができる。
スキームF
スキームFは、スキームBに示されるような式Iの化合物の調製の使用に適した、それぞれ3−アミノ−1,2,4−オキサジアゾール中間体(17)および3−ブロモ−1,2,4−オキサジアゾール中間体(18)を調製する方法を示している。スキームFによれば、シアナミドを、適切な塩化アシル(16)または対応する無水物と反応させ、続いて、ヒドロキシルアミンと反応させることにより、3−アミノ−1,2,4−オキサジアゾール(17)を得ることができる(Heterocycles,(2002)57,811−823)。(17)のジアゾニウム塩の形成の後、CuBr
2によるインサイチュでのジアゾニウム塩の処理により、対応する3−ブロモ−1,2,4−オキサジアゾール(18)が得られる。クロロ誘導体はまた、CuCl
2の使用によっても合成され得る。あるいは、炭酸水素ナトリウムなどの適切な塩基の存在下で、アルキルニトリル(19)をジブロモホルムアルドキシム(neat)と反応させることにより、3−ブロモ−1,2,4−オキサジアゾール(18)を得ることができる(J.Heterocyclic Chem.,(1989)26,23−24)。スキームBに示される方法によって、そのオキサジアゾール中間体(17)および(18)を式Iの化合物(3D)に変換することができる。
スキームG
スキームGは、スキームBに示されるような式Iの化合物の調製の使用に適した、それぞれ5−アミノ−1,2,4−オキサジアゾール中間体(21)および5−クロロ−1,2,4−オキサジアゾール中間体(22)を調製する方法を示している。スキームGによれば、イミデート塩酸塩(20)(Pinner反応を介して生成される)を、メタノールまたはエタノールなどの適当な溶媒中でシアナミドと反応させることにより、中間体N−シアノイミデートを得ることができる。メタノールまたはエタノールなどの適切な溶媒中において適切な塩基(例えば、トリエチルアミン、ヒューニッヒ塩基、ピリジンまたは酢酸ナトリウム)の存在下で、N−シアノイミデートと塩酸ヒドロキシルアミンとを反応させることによって、環化が達成されることにより、5−アミノ−1,2,4−オキサジアゾール(21)を得ることができる(J.Org.Chem.,(1963)28,1861−21)。化合物(21)のジアゾニウム塩の形成の後、CuCl
2によるインサイチュでのジアゾニウム塩の処理により、対応する5−クロロ−1,2,4−オキサジアゾール(22)が得られる。ブロモ誘導体はまた、CuBr
2の使用によっても合成され得る。あるいは、アルキルニトリル(21)を、メタノールまたはエタノールなどの適切な溶媒中において適切な塩基(例えば、トリエチルアミン、ヒューニッヒ塩基、ピリジンまたは酢酸ナトリウム)の存在下で塩酸ヒドロキシルアミンと反応させた後、ビスアシル化剤(例えば、クロロギ酸エチル、カルボニルジイミダゾールまたはホスゲン)を用いて1,2,4−オキサジアゾロンに環化されることによって、5−クロロ−1,2,4−オキサジアゾール(22)に変換することができる(WO95/005368)。ある実施形態において、環化には、1,2,4−オキサジアゾロンの形成を可能にする塩基(例えば、NaOH、NaHまたはトリエチルアミン)の使用が必要である。脱水剤(例えば、POCl
3、POBr
3またはPCl
5)との1,2,4−オキサジアゾロンの反応により、5−ハロ−1,2,4−オキサジアゾール(22)が得られる。スキームBに示される方法によって、そのオキサジアゾール中間体(21)および(22)を式Iの化合物(3E)に変換することができる。
スキームH
スキームHは、スキームBに示されるような式Iの化合物の調製の使用に適した、それぞれ2−アミノオキサゾール中間体(24)および2−ハロ−オキサゾール中間体(25)を調製する方法を示している。スキームHによれば、α−ヒドロキシケトン(23)をシアナミドと反応させることにより、2−アミノオキサゾール(24)が得られる(Aust.J.Chem.(1985),38,447−458)。化合物(24)のジアゾニウム塩の形成の後、CuX
2(X=ClまたはBr)によるインサイチュでのジアゾニウム塩の処理により、対応する5−ハロ−1,2,4−チアジアゾール(25)が得られる。スキームBの方法によって、中間体(24)および(25)を式Iの化合物(3F)に変換することができる。
スキームI
スキームIは、式(3A)の化合物の調製の使用に適した中間体(27)、(31)および(34)ならびにそれらの置換形態の調製を説明しており、R
12およびR
13は、縮合複素環式環を形成する。チアゾロピリジン(26)は、酸性の媒質(例えば、酢酸)中におけるチオシアン酸塩(例えば、チオシアン酸ナトリウムまたはチオシアン酸カリウム)との反応によって2−ハロ−3−アミノピリジン(25)から調製される。標準的な方法(例えば、NaNO
2およびHX
3を用いたアミンのジアゾ化の後のCu(X
3)
2との反応)によって、アミノヘテロ環式化合物(26)を、対応する2−ハロ化合物(27)に変換することができる。
別の例では、2−アミノ−3−ハロピリダジン(28)を、保護されたイソチオシアネートと反応させることにより、保護された2−アミノチアゾロピリダジン(29)をもたらすことができ、それを標準的な加水分解条件下で脱保護することにより、2−アミノチアゾロピリダジン(30)がもたらされ得る(Koren,B.ら、Heterocycles 1987,26(3),689−697)。そのアミノヘテロ環化合物(30)を、例えば、上に記載したように、対応する2−ハロ化合物(31)に変換することができる。
別の例では、化合物(32)から、MeI、CS2およびアンモニアでの連続的な処理によって(Jacobsen,N.W.ら、Aust.J.Chem.1987,40(3),491−499)、2−アミノチアゾロトリアジン(33)を調製することができる。アミノヘテロ環式化合物(33)を、例えば上に記載したように、対応する2−ハロ化合物(34)に変換することができる。
所望であれば、アミノヘテロ環(27)、(31)および(34)を、例えば、6員環のハロゲン化(例えば、NBSまたは臭素を用いた)によってさらに官能化することができることが認識されるだろう。そのようなハロゲン化誘導体を、周知の方法を用いてさらに改変してよい。
スキームJ
スキームJは、式Iの化合物(3G)を調製する方法を示しており、Zは、CR
3である。スキームJによれば、ハロ置換された複素環(35)(スキームAまたはBの方法によって調製されるもの)(式中、X
1=Cl、BrまたはIである)を、まず、適切な量のメチルリチウム溶液で処理することにより、交換可能なプロトンを除去し、次いで、アルキルリチウム試薬(例えば、n−BuLi、sec−ブチルリチウムまたはtert−ブチルリチウム)またはグリニャール試薬(例えば、i−PrMg−ハロゲン化物)と金属交換する。次いで、得られた陰イオンを求電子剤でクエンチすることにより、化合物(3G)がもたらされる。適当な求電子剤としては:1)アルデヒド、2)ニトリル、3)N−メトキシ−N−メチルアミド(Weinrebアミド)、4)ジアルキルジスルフィド、5)ヘキサクロロエタン、6)トリアルキルボロネート、7)塩化スルホニル、8)塩化スルファミル、9)イソシアネート、10)二酸化炭素、(11)ハロゲン化アルキル、(12)トリフルオロヨードメタン、(13)Mander試薬および(14)クロロホルメートが挙げられるがこれらに限定されない。スキームJの方法に従って調製され得る本発明の例示的な化合物としては、R
3が、アルキル、フェニルアルキル、シクロアルキル、ヒドロキシルアルキル(R
3Si(CH
2)
nIからの)、Cl、SH、SR’、SOR’、SO
2R’、OR’、I、SCH
2R’、OCH
2R’、CO
2H、CH(OH)−R’およびC(=O)R’であり、R’が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアリールである化合物が挙げられる。
あるいは、金属(例えば、CuまたはPd)媒介カップリング反応(例えば、ネギシ反応、スズキ反応、ゾノガシラ反応またはStille反応が挙げられるがこれらに限定されない)を介して、ハロ置換複素環(35)を化合物(3G)に変換することができ、R3は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルケニルまたはアルキニルである。
スキームK
スキームKは、ハロ置換複素環(35)から式Iの化合物(3H)を調製する方法を示しており、Z=C−SR
3またはC−OR
3である。スキームKによれば、スキームAまたはBの方法によって調製されるハロ置換複素環(35)を、いくつかの手順のうちの1つを介してチオールまたはアルコール(36)に変換することができる。1つの方法によれば、まず、ハロ置換複素環(35)を適切な量のメチルリチウム溶液で処理することにより、交換可能なプロトンを除去し、次いで、アルキルリチウム試薬(例えば、n−BuLi、sec−ブチルリチウムまたはtert−ブチルリチウム)またはグリニャール試薬(例えば、i−PrMg−ハロゲン化物)と金属交換する。次いで、得られた陰イオンを、元素の硫黄またはビス(トリメチルシリル)ペルオキシドのいずれかでクエンチすることにより、対応するメルカプト置換化合物またはヒドロキシル置換化合物(36)が形成される。あるいは、その陰イオンをホウ酸トリメチルでクエンチし、そして過酸化水素(J.Med.Chem.(2004)3089−3104)またはN−メチルモルホリンオキシド(Syn.Lett.(1995)931−932)のいずれかで酸化することにより、フェノール(36)を得ることができる。第3の合成経路として、Pd媒介条件下でカリウムトリイソプロピルシランチオレート(Tetrahedron Letters(1994)3225−3226)またはナトリウムtert−ブチルジメチルシロキシド(J.Org.Chem.,(2002)5553−5566)を利用して、ハロゲン化物(35)をチオールまたはフェノール(36)に変換することができる。標準的な反応条件を使用して種々の求電子剤を用いて、チオールまたはフェノール(36)をアルキル化することにより、対応する式Iのエーテル(3H)がもたらされ得る。適当な求電子剤としては、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化ベンジル、ハロゲン化アリールおよびハロゲン化ヘテロアリール、ヘテロアロイル(heteraroyl)−CH
2X、ハロゲン化シクロアルキル、Michael受容体および活性化されたハロゲン化へテロアリール(例えば、2−フルオロシアノベンゼン、4−フルオロシアノベンゼン、2−フルオロニトロベンゼン、4−フルオロニトロベンゼン、2−クロロ−4−ニトロピリジン、2−ハロピリジン、2−ハロピリミジンおよび4−ハロピリミジンが挙げられるがこれらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。
あるいは、Pd媒介条件を使用して、適切に官能化されたスルフィドを用いて、ハロゲン化物(35)を硫化アルキルに変換することができる。そのようなスルフィドの例としては、3−メルカプトプロパン酸、3−メルカプトプロパンニトリルまたは2−(トリメチルシリル)エタンチオールのエステルが挙げられるが、これらに限定されない。このタイプのスルフィドを、チオールに脱保護して、標準的な条件下で種々の求電子剤を用いてアルキル化することができる(Chemical & Pharmaceutical Bulletin(1990),38(10),2667−75)。
スキームL
スキームLは、リンカーOR
2をコア複素環に付加することにより、式Iの化合物(3I)をもたらす代替の方法を示している。スキームLによれば、スキームAまたはBの方法によって調製されるベンジルエーテル(37)を、例えば、強酸(例えば、6N HCl)による加水分解または水素化(例えば、金属触媒の存在下でのH
2またはギ酸アンモニウム)によってヒドロキシル置換複素環(38)に変換することができる。塩基(例えば、炭酸セシウムが挙げられるがこれらに限定されない)の存在下で適当な溶媒(例えば、DMFが挙げられるがこれらに限定されない)中においてヒドロキシル化されたヘテロ環(38)とR
2X(式中、X=F、Cl、Br、IまたはNO
2である)とを反応させることにより、式Iの化合物(3I)が得られる。
スキームLに示される方法を使用し、化合物(37)のパラメトキシベンジルチオエーテル誘導体を利用して式Iの化合物(式中、Lは、Sである)を調製することもできる。
スキームM
スキームMは、式Iの化合物を調製する方法を示しており、式中、G=CR
11またはN、Z=CR
3であり、R
3は、OC(=O)NR
6R
7またはOR
6であり、Y=CR
4である。スキームMによれば、カルバメート(39)を、n−BuLi/TMEDAでオルトリチウム化し(ortholithiated)、適当な求電子剤(例えば、(1)ジアリールジスルフィド、ヘテロアリールジスルフィドもしくはジアルキルジスルフィド、(2)ベンジルハロゲン化物もしくはヘテロアリール−CHRX、(3)アリールアルデヒド、ヘテロアリールアルデヒド、シクロアルキルアルデヒドもしくは複素環式アルデヒド、または(4)ボロン酸(酸化体を用いてフェノールに変換し、次いで、アルキル化またはアリール化することにより、L=Oである化合物を得ることができる))と反応させることにより、化合物(40)がもたらされる。次いで、得られたカルバメート(40)を、スキームAおよびBの方法によって式Iの化合物(41)または(41A)に変換することができる。化合物(41)および(41A)をフェノール(45)に変換することができ、そのフェノール(45)を、慣例の合成方法によって、アリールエーテル、他のカルバメートおよびアシル誘導体(46)に変換することができる。
スキームN
スキームNは、式Iの化合物を調製する方法を示しており、式中、G=CR
11またはN、Z=CR
3であり、R
3は、SR
6またはOC(=S)NR
6R
7であり、Y=CR
4である。スキームNによれば、チオカルバメート(47)をn−BuLi/TMEDAでオルトリチウム化し、適当な求電子剤(例えば、(1)ジアリールジスルフィド、ヘテロアリールジスルフィドもしくはジアルキルジスルフィド、(2)ベンジルハロゲン化物もしくはヘテロアリール−CHRX、(3)アリールアルデヒド、ヘテロアリールアルデヒド、シクロアルキルアルデヒドもしくは複素環式アルデヒド、または(4)ボロン酸(酸化体を用いてフェノールに変換し、次いで、アルキル化またはアリール化することにより、L=Oである化合物を得ることができる))と反応させる。次いで、得られたチオカルバメートを、スキームAまたはBの方法によって式Iの化合物(49)または(49A)に変換する。チオカルバメート(49)および(49A)を、ニューマン転位(Newman rearrangement)(J.Org.Chem.(1966)31,3980−3984)を介してチオフェノール(53)に変換することができ、それを適当な求電子剤による処理によってアリールチオエーテル(54)に変換することができる。
スキームO
スキームOは、式Iの化合物(59)を調製する方法を示しており、式中、G=CR
11またはN、Z=CR
3およびY=CR
4である。スキームOによれば、ジクロロヘテロ環(55)をLDAで選択的にオルトリチウム化し、適当な求電子剤(例えば、(1)ジアリールジスルフィド、ヘテロアリールジスルフィドもしくはジアルキルジスルフィド、(2)ベンジルハロゲン化物またはヘテロアリール−CHRX、(3)アリールアルデヒド、ヘテロアリールアルデヒド、シクロアルキルアルデヒドもしくは複素環式アルデヒド、または(4)ボロン酸(酸化体を用いてフェノールに変換し、次いで、アルキル化またはアリール化することにより、L=Oである化合物を得ることができる))と反応させることにより、二塩化物(56)が得られる。次いで、その二塩化物(56)を、スキームAおよびBにおいて選択的なPd媒介化学を介して、構造(57)または(58)の化合物に変換する。
スキームP
スキームPは、式Iの化合物を調製する方法を示しており、式中、G=CR
11またはN、Z=CR
3であり、R
3は、NR
6R
7、NH(C=O)アルキルまたはハロゲンであり、Y=CR
4である。スキームPによれば、Boc保護アニリン(60)をn−BuLi/TMEDAでオルトリチウム化し、適当な求電子剤(例えば、(1)ジアリールジスルフィド、ヘテロアリールジスルフィドもしくはジアルキルジスルフィド、(2)ベンジルハロゲン化物もしくはヘテロアリール−CHRX、(3)アリールアルデヒド、ヘテロアリールアルデヒド、シクロアルキルアルデヒドもしくは複素環式アルデヒド、(4)ボロン酸(酸化体を用いてフェノールに変換し、次いで、アルキル化またはアリール化することにより、L=Oである化合物を得ることができる)、または(5)ヨウ素(Pd媒介触媒反応(例えば、スズキ反応またはネギシ反応)で容易に変換され得る化合物(64)を提供する)と反応させることにより、化合物(61)がもたらされる。次いで、得られたBoc保護アニリン(61)を、スキームAまたはBの方法によって式Iの化合物(61)または(61A)に変換する。次いで、Boc保護アニリン(61)または(61A)を、TFAまたは塩酸などの酸による処理を介してアニリン(67)に変換することができる。アニリン(67)を、尿素またはチオ尿素(68)にアシル化するか、スルホニル化するか、もしくは変換することができるか、またはサンドマイヤー反応を介してハロゲン化物(69)に変換することができる。このハロゲン化物は、スキームJまたはKに含まれる方法を介した、さらなる同化に有用である。
スキームQ
スキームQは、式Iの化合物を調製する方法を示しており、式中、R
1は、置換チアゾリルである。スキームQによれば、スキームAまたはBの方法によって調製され得るフタルイミド含有化合物(70)(式中、V
nは、1つ以上のアルキル基で必要に応じて置換されるアルキレンであり、nは1である)を、ヒドラジンによる処理を介してアミン(71)に変換することができる。文献中の慣例の方法によって、アミン(71)を、アミド、カルバメート、尿素、チオ尿素、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、アミジンまたはグアニジン(72)に変換することができる。
スキームR
スキームRは、式Iの化合物を調製する代替の方法を示しており、式中、R
1は、置換チアゾリルである。スキームRによれば、スキームAまたはBの方法によって調製され得るエステル含有化合物(73)(式中、V
nは、1つ以上のアルキル基で必要に応じて置換されるアルキレンであり、nは1である)を、それぞれ水素化物または水酸化物を用いた還元または加水分解によって、アルコール(76)またはカルボン酸(74)に変換することができる。そのカルボン酸(74)を、当業者に公知の種々のアミドカップリング法を用いて、第1級、第2級または第3級アミド(75)に変換することができる。化合物(74)を、当業者に公知のカップリング法によって化合物(77)(式中、R
9は、ヘテロシクリル基(例えば、テトラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリルまたはチアゾイルが挙げられるがこれらに限定されない)に変換することもできる。
スキームS
スキームSは、式Iの化合物の調製に適している化合物(87)を調製するためのいくつかの方法を示しており、式中、GおよびYは、CHである。スキームSにおいて、ハロ置換複素環またはジハロ置換複素環(85)(X=NO
2またはハロ)を、塩基および適当な溶媒(例えば、DMF中のNaH)の存在下で求核剤(86)と反応させることにより、ハロ置換複素環(87)が得られる(4−ニトロ−2−置換ピリジンの同様の位置選択的な置換については、Eur J.Med.Chem.(2004)433−447を参照のこと;2,4−ジハロピリジンの同様の位置選択的な置換反応については、WO2005/028452を参照のこと)。化合物(85)は、スキームSに示される方法をはじめとした種々の方法によって生成され得る化合物(80)、(82)または(84)から調製され得る。
1つの方法によれば、置換2−ハロ−4−ニトロピリジン(80)(市販されていない場合)は、以下の順序で調製され得る:市販の(または、公知の方法を介して3−ブロモピリジンから容易に入手可能な)3−置換ピリジン(78)を、MCPBA、過酸化水素または別の適当な酸化体を用いた処理によって酸化することにより、N−オキシド誘導体が得られ、それをPOCl3で処理することにより、塩化ピリジル(79)が得られる。塩化ピリジル(79)の酸化の後、ニトロ化条件(例えば、酢酸中の硝酸)で処理し、その後、位置選択的にPBr3で処理することにより、2−ハロ−4−ニトロ置換ピリジン(80)が得られる(Eur.J.Org.Chem.(2004)3477−3488を参照のこと)。中間体3−置換ピリジンN−オキシドを、酢酸中の硝酸または硫酸を用いて4位において位置選択的にニトロ化することもできる(J.Org.Chem.(1954)1633−1640を参照のこと)。ピリジンN−オキシドのPOCl3による処理により、2−ハロ−4−ニトロ置換ピリジン(80)が形成される。
別の方法によれば、置換2,4−ジハロピリジン(82)は、POCl3との処理(エステルを参照のこと、WO2005/028452を参照のこと)によって、縮合反応(例えば、R=COOMeについては、J.Het.Chem.(1983)1363を参照のこと)を介して形成される2,4−ジヒドロキシル化ピリジン(81)から生成され得る。あるいは、2,4−ジハロピリジン(83)を、低温で位置選択的にリチウム化し、求電子剤で処理する(J.Org.Chem.(2005)2494−2502を参照のこと)ことにより、化合物(84)がもたらされ得る。例えば、求電子剤として臭素またはヨウ素を使用するとき、この方法(J.Org.Chem.(2005)2494−2502およびEur.J.Org Chem.(2001)1371−1376を参照のこと)を介して、2,4−ジクロロ−5−ブロモピリジンまたは2,4−5−ヨードピリジンを調製することができる。化合物(84)の4−Cl基を、求核剤R2LH(例えば、DMF中のNaHとの処理時に)で優先的に置換する。あるいは、5−ヨウ化物誘導体を、優先的にリチウム化することにより、リチウム陰イオンを形成することができ、求電子剤でクエンチすることができる(同じ化合物に対して2工程手順)。
スキームAまたはスキームBに示される手順によって、化合物(87)を式Iの化合物に変換することができる。
スキームT
スキームTは、式Iの化合物を調製する方法を示しており、式中、GはNであり、YはCR
4であり、ZはCHである。スキームTによれば、化合物(88)の5−クロロ置換基を求核剤R
2LXHで選択的に置換することにより、化合物(89)が得られる(88を使用した同様の手順については、J.Med.Chem.(2004)4716−4719を参照のこと)。化合物(89)をPOCl
3で処理するときに、直接、化合物(91)に変換することもできるし、あるいは、化合物(89)をPd/Cを用いて水素で水素化することにより化合物(90)を得て、それをPOCl
3で処理することにより、化合物(91)(式中R
4=H)を得ることもできる。化合物(91)を、式Iの化合物(92)に変換することができる。
スキームU
スキームUは、式Iの化合物、すなわち、化合物(95)(式中、GはCR
11であり、ZはNであり、YはCR
4である)および化合物(98)(式中、GはCR
11であり、ZはCR
3であり、YはNである)を調製する一般的な方法を示している。
スキームUの第1の方法によれば、適当な塩基(例えば、炭酸カリウムもしくは炭酸セシウムまたはアルカリ水素化物)の存在下、適当な溶媒(例えば、DMF、エタノールまたはDMSO)中において、求核剤R2LHを4,6−ジクロロピリミジン(95)に付加する。反応を進めることにより、モノ付加物が良好な収率で得られる。化合物94は、スキームBに見られる条件によって容易に式Iの化合物(95)に変換され得る。化合物(95)が、市販されていない場合、それは、グアニジン(式中、R11=NHRである;Chem.Ber.(1963)96,2786を参照のこと)またはアミジン(式中、R11=Hまたはアルキルである、J.Med.Chem.(2002)45,3639−3648を参照のこと)を、マロン酸のジエステルまたはモノアルキル化(R3)マロン酸のジエステルに付加することによって、調製され得る。POCl3によるジヒドロキシル中間体の処理により、化合物(93)または(95)が得られる。
第2の一般的な方法では、適当な塩基(炭酸カリウムまたは炭酸セシウム、アルカリ水素化物など)の存在下、適当な溶媒(例えば、DMSO、DMFまたはエタノール)中の、求核剤R2LHによるジハロピリミジン(96)の処理により、位置選択的にモノ付加物(97)が得られる(例えば、Aust.J.Chem.(1985)38,825−833を参照のこと)。化合物(97)は、スキームBに記載されている方法によって、容易に式Iの化合物(98)に変換され得る。4,6−ジハロピリミジン(96)が、市販されていない場合、4,6−ジハロピリミジン(96)を、一般的な文献の手順によって;例えば、尿素とのβ−ケトエステル(R11COCHR3COOR)の縮合によって調製することにより、ジヒドロキシル化されたピリミジンを得ることができ、次いで、それをPOCl3と反応させることにより、ジハロピリミジン(96)が得られる。
スキームV
スキームVは、式Iの化合物(101)および(107)(式中、Lは、それぞれCHR
15およびCR
14R
15である)を調製するための2つの一般的な方法を示している。
式Iの化合物(式中、L=CHR15である)の調製に有用な第1の一般的な方法において、β−ケトニトリル(99)をホルムアミドまたはアミジンと縮合することにより、化合物(100)が得られる。化合物(100)は、スキームAまたはBに記載されている方法によって式Iの化合物(101)に容易に変換することができる。
式Iのピリミジン(式中、L=CR14R15である)に有用な第2の一般的な方法では、β−ジケトエステル(102)をグアニジンで処理し、次いで、POCl3で処理することにより、化合物(103)が得られる。スキームAまたはBに見られる手順によって、化合物(103)を、化合物(104)に変換することができる。次いで、スキームJ、KおよびUに見られる方法によって、化合物(104)を式Iの他の化合物(105)に変換することができる。あるいは、化合物(103)を、スキームJ、KおよびUに見られる方法によって化合物(106)に変換することができる。得られた化合物(106)を、スキームAまたはBに記載されている方法によって式Iの化合物(107)に変換することができる。
スキームW
スキームWは、式Iの化合物を調製する方法を示しており、式中、L=O、SまたはCHR
15である。化合物(108)(式中、R
2は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクリル部分である)は、R
2MgXの付加の後、パラジウム触媒を用いた水素による還元を介して、4−ピリジンカルボキシアルデヒド(carboxaldehyde)から生成され得る。L=CHR
15である化合物について、中間体カルビノールをケトンに酸化した後、RMgXを付加し、その後、触媒的な水素化を行う。続いて、化合物(108)をChichibabin反応に供することにより、2−アミノピリジル誘導体(109)が得られる(この手順を介して生成される同様の化合物については、J.Het.Chem.(1996)1195−1200を参照のこと)。化合物(109)を、スキームAまたはBに記載されている方法によって式Iの化合物(110)に変換することができる。
スキームX
スキームXは、式の化合物3Cを生成するための代替の方法を示している。アルデヒド(111)からのオキシム(112)の形成により、DMFなどの適当な溶媒中でのN−クロロスクシンイミドによる塩素化が可能になり、それによって、(113)が生成される。次いで、この生成物を、塩基(例えば、トリエチルアミンが挙げられるがこれに限定されない)の存在下において塩化スルホニルでスルホニル化することにより、(114)を得ることができる(米国特許第3,983,246号を参照のこと)。塩基(例えば、ピリジンが挙げられるがこれに限定されない)の存在下、アセトニトリルなどの適当な溶媒中で、NaNCSなどのチオシアネート塩と(114)とを反応させることにより、活性化された中間体(115)が得られる(Takeuchi,K.,JP2001081084を参照のこと)。この中間体を、適切なアミノ複素環(5)とインサイチュで反応させることにより、式Iの構造(3C)の化合物を得ることができる。
従って、本発明の別の実施形態は、式Iの化合物またはそれらの塩を調製するための方法を提供し、その方法は:
(a)塩基触媒または金属触媒の存在下で、式
の化合物を式R
1NH
2の化合物と反応させる工程;または
(b)塩基触媒または金属触媒の存在下で、式
の化合物を式R
1−Xの化合物(式中、XはClまたはBrである)と反応させる工程;または
塩基の存在下で、式
の化合物を式R
13COCHR
12X
1(式中、X
1は脱離基である)の化合物と反応させる工程
を含む。適当な脱離基の例としては、OTs、Cl、Br、IおよびN(C
1−C
6アルキル)
3が挙げられる。
式Iの化合物を調製するとき、中間体の離れた官能基(例えば、第1級または第2級アミンなど)を保護する必要があり得る。そのような保護の必要性は、その離れた官能基の性質および調製方法の条件に応じて変化する。適当なアミノ保護基(NH−Pg)としては、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)および9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。そのような保護の必要性は、当業者によって容易に決定される。保護基およびそれらの使用の一般的な説明については、T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,New York,1991を参照のこと。
式Iの化合物による処置の方法
本発明の化合物は、不十分なレベルのグルコキナーゼ活性によって媒介される、またはグルコキナーゼを活性化することによって処置することができる疾患または障害を処置するための予防薬または治療薬として使用され得、そのような疾患または障害としては、真性糖尿病、耐糖能障害、IFG(空腹時グルコースの障害)およびIFG(空腹時高血糖)ならびに以下に記載されるものなどの他の疾患および障害が挙げられるがこれらに限定されない。さらに、本発明の化合物は、境界型の、耐糖能障害、IFG(空腹時グルコース障害)またはIFG(空腹時高血糖)の真性糖尿病への進行を予防するためにも使用され得る。
従って、本発明の別の態様は、ヒトなどの哺乳動物に、前記障害を処置または予防するのに有用な量で治療有効量の式Iの化合物を投与することによって、本明細書中に記載される疾患または状態を処置または予防する方法を提供する。
句「治療有効量」は、(i)特定の疾患、状態もしくは障害を処置もしくは予防するか、(ii)特定の疾患、状態もしくは障害の1つ以上の症状を減弱、回復もしくは排除するか、または(iii)本明細書中に記載される特定の疾患、状態もしくは障害の1つ以上の症状の発症を予防もしくは遅延する、本発明の化合物の量のことを意味する。そのような量に相当する式Iの化合物の量は、因子(例えば、特定の化合物、疾患状態およびその重症度、処置の必要な哺乳動物の独自性(例えば、体重))に応じて変化するが、当業者によって日常的に決定され得る。
用語「処置する」および「処置」とは、治療的な処置と予防的または防止的な措置の両方のことをいい、目的は、望ましくない生理学的な変化または障害を予防または減速(減少)することである。本発明の目的で、有益または望ましい臨床的結果としては、検出可能であるか、検出不可能であるかに関係なく、症状の軽減、疾患の程度の減少、疾患状態の安定化(すなわち、悪化させないこと)、疾患進行の遅延または減速、疾患状態の回復または寛解および緩解(部分的または全体的に関係なく)が挙げられるが、これらに限定されない。「処置」はまた、処置を受けていない場合に予想される生存時間と比較して、生存時間が延長されることも意味する。処置の必要のある者としては、すでにその状態もしくは障害を有している者ならびにその状態もしくは障害を有する傾向がある者またはその状態もしくは障害が予防されるべきである者が挙げられる。
本明細書中で使用されるとき、用語「哺乳動物」とは、本明細書中に記載される疾患を有している、または発症する危険性のある温血動物のことをいい、それらとしては、モルモット、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ハムスターおよびヒトをはじめとした霊長類が挙げられるがこれらに限定されない。
ある実施形態において、本発明の方法は、真性糖尿病の処置に有用である。真性糖尿病は、空腹時血漿グルコースレベル(静脈の血漿中のグルコース濃度)が、126mg/dL以上(2回の検査で)であり、75gの経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)の2時間後の血漿グルコースレベルが、200mg/dL以上である状態のことである。さらなる従来の症状としては、多渇症、多食および多尿が挙げられる。
ある実施形態において、本発明の方法は、耐糖能障害(IGT)の症候群の処置に有用である。IGTは、空腹時血漿グルコースレベルが、126mg/dL未満であり、2時間後の経口グルコース負荷レベルが、140mg/dLを超えると提示されることによって診断される。
本発明の化合物は、糖尿病性合併症(例えば、ニューロパシー、腎症、網膜症、白内障、大血管障害(macroangiopathy)、骨減少症、糖尿病性高浸透圧性昏睡)、感染症(例えば、呼吸器の感染症、尿路の感染症、消化管の感染症、皮膚の軟部組織の感染症、下肢の感染症など)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管疾患、末梢循環障害などが挙げられるがこれらに限定されない)の予防薬または治療薬としても使用され得る。
本発明の化合物は、疾患および障害(例えば、肥満症、代謝症候群(シンドロームX)、高インスリン血症、高インスリン血症誘発性感覚障害、糖尿病性異脂肪血症をはじめとした異リポ蛋白血症(血液中の異常なリポタンパク質)、高脂血症、I型、II−a型(高コレステロール血症)、II−b型、III型、IV型(高トリグリセリド血症)およびV型(高トリグリセリド血症)を含む高リポ蛋白血症(血液中の過剰なリポタンパク質)、低HDLレベル、高LDLレベル、アテローム性動脈硬化症およびその続発症、血管再狭窄、神経変性疾患、うつ、CNS障害、肝臓脂肪変性、骨粗鬆症、高血圧症、腎臓疾患(例えば、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末端の腎臓障害など)、心筋梗塞、狭心症ならびに脳血管疾患(例えば、脳梗塞、脳卒中)が挙げられるがこれらに限定されない)の処置において予防薬または治療薬としても使用され得る。
本発明の化合物は、疾患および障害(例えば、骨粗鬆症、脂肪肝、高血圧症、インスリン抵抗性症候群、炎症性疾患(例えば、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変形性関節症、腰痛症、痛風、手術後または外傷性の炎症、腫脹の緩解、神経痛、咽頭喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、炎症性大腸炎、潰瘍性大腸炎)、膵炎、内臓肥満症症候群、悪液質(例えば、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液性悪液質、内分泌障害性悪液質、感染性悪液質、後天性免疫不全症候群によって誘導される悪液質)、多嚢胞性卵巣症候群、筋ジストロフィ、腫瘍(例えば、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌など)、過敏性腸症候群、急性または慢性の下痢、変形性脊椎炎、変形性関節症、腫脹の緩解、神経痛、咽頭喉頭炎、膀胱炎、SIDSなどが挙げられるがこれらに限定されない)の処置において予防薬または治療薬としても使用され得る。
本発明は、不十分なレベルのグルコキナーゼ活性によって媒介される、またはグルコキナーゼを活性化することによって処置することができる疾患または障害を処置する際の式Iの化合物の使用も提供する。
本発明のさらなる態様は、不十分なレベルのグルコキナーゼ活性によって媒介される、またはグルコキナーゼを活性化することによって処置することができる疾患または障害を処置または予防するための薬物を調製する際の式Iの化合物の使用である。
併用療法
本発明の化合物は、以下に記載されるような1つ以上のさらなる薬物と組み合わせて使用され得る。第2の薬物の用量は、臨床的に使用される用量に基づいて適切に選択され得る。本発明の化合物と第2の薬物との割合は、投与する被験体、投与経路、標的疾患、臨床的な状態、併用物および他の因子に従って、適切に決定され得る。投与する被験体が、ヒトである場合、例えば、第2の薬物は、本発明の化合物の1重量部あたり0.01〜100重量部の量で使用され得る。
薬学的複合処方物の第2の化合物または投薬レジメンは、好ましくは、互いに悪影響を及ぼさないように、本発明の化合物に対する活性を補完するものである。そのような薬物は、意図される目的に効果的な量で組み合わされて適切に存在する。従って、本発明の別の態様は、本明細書中に記載されるような第2の薬物と組み合わせて本発明の化合物を含む組成物を提供する。
本発明の化合物およびさらなる薬学的に活性な薬剤は、一体となった薬学的組成物として一緒に、または別々に投与され得、別々に投与されるときは、同時に投与してもよいし、任意の順序で連続的に投与してもよい。そのような連続的な投与は、時間的に近くてもよいし、離れていてもよい。本発明の化合物および第2の薬剤の量ならびに投与の相対的なタイミングは、所望の組み合わされた治療的な効果を達成するように選択される。
併用療法は、「相乗作用」をもたらし得、そして、「相乗的」である(すなわち、活性成分が一緒に使用されるときに達成される効果は、化合物を別々に使用したときに生じる効果の合計よりも大きい)と証明され得る。相乗効果は、活性成分が:(1)共に製剤化され、同時投与されるか、もしくは組み合された単位投薬製剤で同時に送達されるか;(2)別個の製剤として交互にもしくは平行して送達されるか;または(3)他のいくつかのレジメンによるときに達成され得る。交互治療で送達されるとき、化合物が、例えば、別個の注射器での異なる注射によって連続的に投与または送達されるときに、相乗効果は達成され得る。一般に、交互治療の間、有効な投与量の各活性成分は、連続的に、すなわち、ひと続きで投与されるのに対し、併用療法では、有効な投与量の2つ以上の活性成分が、一緒に投与される。
本発明の化合物は、例えば、さらなる薬物(例えば、上で定義されるような真性糖尿病のための治療薬および/または糖尿病性合併症のための治療薬)と組み合わせて使用され得る。本発明の化合物と組み合わせて使用され得る真性糖尿病のための公知の治療薬の例としては、インスリン調製物(例えば、ウシまたはブタの膵臓から抽出された動物インスリン調製物;大腸菌または酵母を使用して遺伝子操作技術によって合成されたヒトインスリン調製物)、インスリンまたはその誘導体のフラグメント(例えば、INS−1)、インスリン抵抗性を改善するための薬剤(例えば、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシグリタゾンまたはそのマレエート、GI−262570、JTT−501、MCC−555、YM−440、KRP−297、CS−011、FK−614)、アルファ−グルコシダーゼインヒビタ(例えば、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール(miglitol)、エミグリテート(emiglitate))、ビグアナイド類(例えば、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン)、インスリン分泌促進剤[スルホニル尿素(例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピジド、グリブゾール)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物、GLP−1]、ジペプチジルペプチダーゼIVインヒビタ(例えば、NVP−DPP−278、PT−100)、ベータ−3アゴニスト(例えば、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552、AJ−9677、BMS−196085、AZ−40140など)、アミリンアゴニスト(例えば、プラムリンタイド(pramlintide))、ホスホチロシンホスファターゼインヒビタ(例えば、バナジン酸)、糖新生インヒビタ(例えば、グリコーゲンホスホリラーゼインヒビタ、グルコース−6−ホスファターゼインヒビタ、グルカゴンアンタゴニスト)、SGLT(ナトリウム−グルコース共輸送体)インヒビタ(例えば、T−1095)などが挙げられる。
糖尿病性合併症のための公知の治療薬の例としては、アルドースレダクターゼインヒビタ(例えば、トルレスタット(tolrestat)、エパルレスタット、ゼナレスタット(zenarestat)、ゾポルレスタット(zopolrestat)、ミナルレスタット(minalrestat)、フィダレスタット(SNK−860)、CT−112)、神経栄養因子(例えば、NGF、NT−3、BDNF)、神経栄養因子産生分泌プロモータ、PKCインヒビタ(例えば、LY−333531)、AGEインヒビタ(例えば、ALT946、ピマゲジン(pimagedine)、ピラトキサチン(pyratoxathine)、N−フェナシルチアゾリウムブロミド(ALT766)、EXO−226)、活性な酸素スカベンジャ(例えば、チオクト酸)および脳血管拡張薬(例えば、チアプリド(tiapuride)、メキシレチン)が挙げられる。
本発明の化合物はまた、例えば、抗高脂血症薬と組み合わせて使用され得る。高脂血症は、アテローム性動脈硬化症が原因の循環器疾患(CVD)を引き起こす際の主要な危険因子であるという疫学的証拠が確証されている。近年、特にCVDを予防する際の必須の工程として、血漿コレステロールレベルおよび低密度リポタンパク質コレステロールを低下させることに重点が置かれている。循環器疾患は、糖尿病性の被験体の間で特に一般的である。なぜなら、少なくとも部分的に、そのような集団において複数の独立した危険因子が存在するからである。それゆえ、一般集団および糖尿病性被験体において高脂血症の処置を成功させることは、特に、例外的に医学的に重要である。抗高脂血症薬の例としては、コレステロール合成インヒビタ(例えば、セリバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン(itavastatin)またはそれらの塩など)、スクワレンシンターゼインヒビタまたはトリグリセリド低下作用などを有するフィブレート化合物(例えば、ベザフィブラート、クロフィブラート、シンフィブラート、クリノフィブラート)であるスタチン化合物が挙げられる。
本発明の化合物はまた、例えば、降圧薬と組み合わせて使用され得る。高血圧症は、高インスリン血症として知られる状態である高い血中インスリンレベルと関連している。グルコース利用、タンパク質合成ならびに中性脂質の形成および貯蔵を促進するという主な作用を有するペプチドホルモンであるインスリンは、とりわけ、血管細胞成長を促進し、腎臓のナトリウム貯留を増大させるように作用する。これらの後者の機能は、グルコースレベルに影響することなく達成され得、高血圧症の公知の原因である。例えば、末梢脈管構造の成長は、末梢毛細血管の収縮を引き起こし得るのに対し、ナトリウム貯留は、血液量を増加させる。従って、高インスリン血症においてインスリンレベルを下げることにより、高インスリンレベルによって引き起こされる異常な血管の成長および腎臓のナトリウム貯留を予防することができ、それによって、高血圧症を軽減することができる。降圧薬の例としては、アンギオテンシン変換酵素インヒビタ(例えば、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル)、アンギオテンシンIIアンタゴニスト(例えば、カンデサルタンシレキセチル、ロサルタン、エプロサルタン、バルサンタン(valsantan)、テルミサルタン(termisartan)、イルベサルタン、タソサルタン(tasosartan))、カルシウムアンタゴニスト(例えば、マニジピン、ニフェジピン、ニカルジピン、アムロジピン、エホニジピン)およびクロニジンが挙げられる。
本発明の化合物は、抗肥満薬と組み合わせて使用され得る。用語「肥満症」とは、脂肪組織が過剰であることを意味する。肥満症は、多くの非常によくある疾患(例えば、糖尿病、アテローム性動脈硬化症および高血圧症)の発症に対する周知の危険因子である。食欲は、視床下部における別々の領域:視床下部の腹外側核(VLH)における摂食中枢および腹内側視床下部(VMH)における満腹中枢によってある程度制御される。大脳皮質は、摂食を刺激する摂食中枢から正のシグナルを受け、そして、満腹中枢が、摂食中枢に抑制性のインパルスを送ることによってこのプロセスを調節する。いくつかの調節性のプロセスは、これらの視床下部中枢に影響を及ぼし得る。満腹中枢は、食後の血漿グルコースおよび/またはインスリンの増加によって活性化され得る。抗肥満薬の例としては、中枢神経系に作用する抗肥満薬物(例えば、デクスフェンフルラミン(dexfenfluramine)、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン(anfepramon)、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス(clobenzorex))、膵臓リパーゼインヒビタ(例えば、オーリスタット)、ベータ−3アゴニスト(例えば、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552、AJ−9677、BMS−196085、AZ−40140)、食欲抑制ペプチド(例えば、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)およびコレシストキニンアゴニスト(例えば、リンチトリプト(lintitript)、FPL−15849)が挙げられる。
投与の経路
本発明の化合物は、処置されるべき状態に適した任意の経路によって投与され得る。適当な経路としては、経口、非経口(皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、皮内、鞘内および硬膜外を含む)、経皮的、直腸、経鼻、局所的(頬側および舌下を含む)、膣、腹腔内、肺内および鼻腔内が挙げられる。好ましい経路は、例えば、レシピエントの状態にあわせて変化し得ることが認識されるだろう。化合物が経口的に投与される場合、その化合物は、薬学的に許容可能な担体または賦形剤とともに丸剤、カプセル、錠剤などとして製剤化され得る。化合物が非経口的に投与される場合、その化合物は、薬学的に許容可能な非経口ビヒクルとともに、下記で詳述するような注射可能な単位投薬形態として製剤化され得る。
薬学的処方物
ヒトをはじめとした哺乳動物の治療的な処置(予防的処置を含む)のために本発明の化合物を使用するために、本発明の化合物を薬学的組成物として標準的な薬務に従って正常に製剤化する。本発明のこの態様によれば、薬学的に許容可能な希釈剤または担体と組み合わせて本発明の化合物を含む薬学的組成物が提供される。
本発明の別の実施形態において、上に記載された障害の処置に有用な材料を備えた製品または「キット」が提供される。1つの実施形態において、キットは、本発明の化合物を含んでいる容器を備える。適当な容器としては、例えば、ビン、バイアル、注射器、ブリスター包装などが挙げられる。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの種々の材料から形成され得る。容器は、本発明の化合物または状態の処置に有効なその製剤を保持していてもよいし、滅菌された接続口を有していてもよい(例えば、容器は、皮下注射可能な針によって貫通可能な栓を有する静脈内用の溶液バッグまたはバイアルであり得る)。
別の実施形態によれば、キットは、(a)本発明の化合物を含んでいる第1の容器;および(b)第2の薬学的処方物を含んでいる第2の容器(第2の薬学的処方物は、不十分なレベルのグルコキナーゼ活性によって媒介される障害の処置に有用な第2の化合物を含む)を備え得る。あるいは、または、さらに、キットは、薬学的に許容可能な緩衝剤(例えば、注射用の静菌水(BWFI)、リン酸緩衝食塩水、リンガー溶液およびデキストロース溶液)を含んでいる第3の容器をさらに備え得る。キットは、商業的観点およびユーザーの観点から望ましい他の材料(他の緩衝剤、希釈剤、フィルター、針および注射器を含む)をさらに備え得る。
本発明を例証するために、以下の実施例を含める。しかしながら、これらの実施例は、本発明を限定するものではなく、また、本発明を実施する方法を提案することを意味するだけであることが理解されよう。記載される化学反応が、本発明の他の多くのグルコキナーゼ活性体を調製するために容易に適合され得るし、本発明の化合物を調製するための代替の方法が、本発明の範囲内であるとみなされることを、当業者は認識するだろう。例えば、本発明の例示されていない化合物の合成は、当業者にとって明らかな変法によって、例えば、干渉する基を適切に保護することによって、記載されたもの以外の当該分野で公知の他の適当な試薬を利用することによって、そして/または、反応条件の日常的な改変を行うことによって、成功裏に実施され得る。あるいは、本明細書中に開示される、または当該分野で公知である他の反応は、本発明の他の化合物を調製するための適応性を有すると認識されよう。
本発明の化合物は、以下に記載される実施例1〜11、14、16、18〜19、21、25〜29、32〜58、60〜63、65〜87、89〜90および92〜202の化合物も含む。「参照実施例」と記される化合物は、以下に記載されるインビトロアッセイにおいて活性が弱いことが見出されており、または式Iの化合物を調製するために使用される中間体の合成を例示するために包含される。
以下に記載される実施例において、別途記載されない限り、すべての温度は、摂氏温度で示される。試薬は、商業的な供給源(例えば、Aldrich Chemical Company、Lancaster、TCIまたはMaybridge)から購入し、そして、別途記載されない限り、さらに精製することなく使用した。
以下に示される反応は、一般に、窒素またはアルゴンの陽圧下または無水溶媒中の乾燥管(別途記載されない限り)を用いて行い、反応フラスコは、典型的には、注射器を介して基質および試薬を導入するためのゴム隔膜に取り付けた。ガラス製品は、オーブン乾燥および/または加熱乾燥した。
カラムクロマトグラフィは、シリカゲルカラムを有するBiotageシステム(製造者:Dyax Corporation)またはシリカSepPakカートリッジ(Waters)において行った。1H NMRスペクトルを、400MHzにおいて操作するVarian装置において記録した。1H−NMRスペクトルは、対照基準(7.25ppm)として(7.25ppm)またはテトラメチルシラン(0.00ppm)を用い、CDCl3またはd6−DMSO溶液(ppmで記載)として得た。ピーク多重度が報告されるときは、以下の省略形を使用する:s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、m(マルチプレット)、br(ブローデンド)、dd(ダブレットのダブレット)、dt(トリプレットのダブレット)。結合定数が与えられるときは、ヘルツ(Hz)で記載する。
実施例1
2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル
工程A:4−(ベンジルオキシ)−2−クロロピリジンの調製:250mL丸底フラスコに4−(ベンジルオキシ)ピリジン−2(1H)−オン(10.0g、49.7mmol)およびオキシ塩化リン(55.6mL、596mmol)を投入した。反応混合物を一晩90℃に加熱し、次いで、冷却し、炭酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムでpH7まで慎重にクエンチした。水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、溶出剤としてジクロロメタンを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、白色固体として4−(ベンジルオキシ)−2−クロロピリジン(5.14g、47.1%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.19(d,1H),7.34−7.44(m,5H),6.91(d,1H),6.81(dd,1H),5.10(s,2H).LC/MS:(5〜95)R
t=2.64min(ESI)m/z=220(M+H)(40%)。
工程B:4−(ベンジルオキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの調製:250mL丸底フラスコに2−アミノ−4−メチルチアゾール(43.8mL、17.5mmol)、4−(ベンジルオキシ)−2−クロロピリジン(4.23g、19.3mmol)、リン酸カリウム(4.09g、19.3mmol)およびトルエン(44mL)を投入し、反応混合物を窒素で脱気した。トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(0.401g、0.438mmol)および9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−キサンテン(0.279g、0.482mmol)を加え、反応混合物を窒素で脱気した。反応混合物を90℃に温め、脱気した水(15mL)を加え、反応混合物を90℃で一晩撹拌した。水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルの小栓で濾過し、濾液を50mLの酢酸エチルに濃縮し、そして濾過することにより、白色固体として4−(ベンジルオキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(2.50g、47.5%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ9.29(bs,1H),8.15(d,1H),7.39(m,4H),7.35(m,1H),6.53(dd,1H),6.41(d,1H),6.36(d,1H),5.07(s,2H),2.33(s,3H).質量スペクトル(esi)m/z=298(M。
工程C:2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−オールの調製:実施例3の工程Aの方法に従って、4−(ベンジルオキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例17に従って調製されたもの)(2.3g、7.73mmol)をHCl(38.7mL、116mmol)(3M HCl)と反応させることにより、白色固体として2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−オール(0.620g、38.7%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ7.38(bs,1H),6.23(m,2H),6.10(bs,1H),2.28(s,3H).HPLC(5〜95)Rt=1.82min;質量スペクトル(esi)m/z=208(M+H)。
工程D:2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルの調製:2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−オール(0.100g、0.483mmol)、2−フルオロベンゾニトリル(0.064g、0.531mmol)および炭酸カリウム(0.167g、1.21mmol)をDMSO中で混合し、一晩、90℃に加熱した。反応混合物を酢酸エチルと水との間で分離させた。有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。残渣を、3:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出し、MPLCで精製することにより、遊離塩基が得られた。遊離塩基をTHF(3mL)に溶解し、エーテル中の1M HCl(6mL)を加えた。溶液をエーテル(15mL)で希釈し、10分間倍散し、濾過することにより、白色固体として2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.013g、8.65%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.26(d,1H),7.72(dd,1H),7.60(m,1H),7.32(dt,1H),7.14(d,1H),6.53(dd,1H),6.42(d,1H),6.33(d,1H),2.23(d,3H);HPLC Rt=2.67min;質量スペクトル(esi)m/z=309(M+H)。
実施例2
4−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル
実施例1の工程Dの方法に従って、2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−オール(0.100g、0.483mmol)と、4−フルオロベンゾニトリル(0.064g、0.531mmol)と、炭酸カリウム(0.167g、1.21mmol)とを反応させることにより、白色固体として4−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.033g、20.0%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.27(d,1H),7.72(m,1H),7.70(m,1H),7.18(m,1H),7.16(m,1H),6.52(dd,1H),6.49(m,1H),6.38(s,1H),2.28(d,3H).HPLC(5〜95)R
t=2.69min;質量スペクトル(esi)m/z=309(M+H)。
実施例3
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル
工程A:3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチルの調製:DMF(20mL)中の鉱油中の60%水素化ナトリウム(0.757g、18.9mmol)の混合物に3−ヒドロキシ安息香酸メチル(2.88g、18.9mmol)を加えた。反応混合物を20分間撹拌し、次いで、氷浴中で冷却した。2−クロロ−4−ニトロピリジン(3.00g、18.9mmol)を加え、反応混合物を0℃で1時間、次いで、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水と酢酸エチルとの間で分離させた。有機層を水およびブラインで2回洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。残渣を、5:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製することにより、粘稠性の油状物として3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル(4.49g、90.0%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.26(d,1H),7.98(d,1H),7.77(s,1H),7.54(t,1H),7.31(d,1H),6.82(s,1H),6.79(d,1H)。
工程B:3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチルの調製:3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル(3.05g、11.6mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(26.3mL、10.5mmol)と、リン酸カリウム(2.45g、11.6mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.241g、0.263mmol)と、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(0.167g、0.289mmol)とを、実施例17の工程Bに従ってトルエン(26mL)および水(8mL)中で反応させることにより、黄色固体として3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル(2.65g、68.7%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.15(d,J=5.85Hz,1H),7.89(dt,J=1.17,7.80Hz,1H),7.70(m,1H),7.45(t,J=7.80Hz,1H),7.24(m,1H),6.44(dd,J=1.95,5.85Hz,1H),6.25(m,2H),3.88(s,3H), 2.14(d,J=1.17Hz,3H).質量スペクトル(esi)m/z=342(100)(M+H)。
実施例4
N−(4−(2−メトキシフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製
工程A:2−クロロ−4−(2−メトキシフェノキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−メトキシフェノール(2.35g、18.9mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(0.757g、18.9mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(3.00g、18.9mmol)とを反応させることにより、白色粉末として2−クロロ−4−(2−メトキシフェノキシ)ピリジン(4.32g、96.9%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.20(d,1H),7.27(m,1H),7.10(d,1H),6.99−7.06(m,2H),6.72−6.75(m,2H),3.79(s,3H)。
工程B:N−(4−(2−メトキシフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、2−クロロ−4−(2−メトキシフェノキシ)ピリジン(2.95g、12.5mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(28.5mL、11.4mmol)と、リン酸カリウム(2.66g、12.5mmol)と、Pd2(dba)3(0.261g、0.285mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.181g、0.313mmol)とを、トルエン(30mL)および水(8mL)中で反応させることにより、黄色固体として4−(2−メトキシフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(3.12g、82.2%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ8.10(d,1H),7.19(m,1H),7.04(dd,1H),6.95(m,2H),6.42(dd,1H),6.24(d,1H),6.14(d,1H),3.71(s,1H),2.12(s,3H);質量スペクトル(apci)m/z=314(100)(M+H)。
実施例5
N−(4−(3−メトキシフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(3−メトキシフェノキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、3−メトキシフェノール(2.35g、18.9mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(0.757g、18.9mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(3.00g、18.9mmol)とを反応させることにより、粘稠性の油状物として2−クロロ−4−(3−メトキシフェノキシ)ピリジン(4.24g、95.1%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ(8.23(d,1H),7.34(t,1H),H 6.80−6.85(m,3H),6.63−6.69(m,2H),3.82(s,3H)。
工程B:N−(4−(3−メトキシフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、2−クロロ−4−(3−メトキシフェノキシ)ピリジン(2.95g、12.5mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(28.5mL、11.4mmol)と、リン酸カリウム(2.66g、12.5mmol)と、Pd2(dba)3(0.261g、0.285mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.181g、0.313mmol)とを、トルエン(30mL)および水(8mL)中で反応させることにより、黄色固体として4−(3−メトキシフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(3.44g、88.7%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ8.14(d,1H),7.26(t,1H),6.76(m,1H),6.63(m,1H),6.58(t,1H),6.46(dd,1H),6.27(m,2H),3.75(s,3H),2.17(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=314(100)(M+H)。
実施例6
N−(4−(4−メトキシフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(4−メトキシフェノキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、4−メトキシフェノール(2.35g、18.9mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(0.757g、18.9mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(3.00g、18.9mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(4−メトキシフェノキシ)ピリジン(4.44g、99%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.20(d,1H),7.01(d,2H),6.95(d,2H),6.75−6.77(m,2H),3.84(s,3H)。
工程B:N−(4−(3−メトキシフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、2−クロロ−4−(4−メトキシフェノキシ)ピリジン(2.952g、12.53mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(28.47mL、11.39mmol)と、リン酸カリウム(2.417g、11.39mmol)と、Pd2(dba)3、(0.2607g、0.2847mmol)と、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(0.1812g、0.3131mmol)とをトルエン(30mL)および水(8mL)中で反応させることにより、黄色固体として4−(4−メトキシフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(1.726g、44.50%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ8.10(d,1H),6.96(m,2H),6.87(m,2H),6.42(dd,1H),6.26(d,1H),6.18(d,1H),3.80(s,3H),2.15(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=314(100)(M+H)。
実施例7
N−(4−フェノキシピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−フェノキシピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、フェノール(494mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−フェノキシピリジン(1.27g、98%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.22(d,1H),7.45(t,2H),7.29(t,1H),7.09(d,2H),6.77−6.82(m,2H)。
工程B:N−(4−フェノキシピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、トルエン(8mL)および水(2mL)中の、2−クロロ−4−フェノキシピリジン(0.575g、2.79mmol)、4−メチルチアゾール−2−アミン(6.35mL、2.54mmol)、リン酸カリウム(0.593g、2.79mmol)、ならびにPd2(dba)3(0.0582g、0.0635mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0404g、0.0699mmol)によって、黄色固体としてN−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−フェノキシピリジン−2−アミン(170mg、23%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ9.72(bs,1H),8.17(d,1H),7.41(m,2H),7.25(m,1H),7.08(m,2H),6.48(dd,1H),6.30(s,1H),6.28(d,1H),2.19(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=284(100)(M+H)。
実施例8
4−メチル−N−(4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、ナフタレン−1−オール(909mg、6.31mmol)、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)および2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)によって、油状物として2−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン(1.53g、95%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.22(d,1H),7.93(d,1H),7.86(d,1H),7.81(d,1H),7.48−7.56(m,3H),7.21(d,1H),6.79−6.83(m,2H)。
工程B:4−メチル−N−(4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、2−クロロ−4−フェノキシピリジン(0.575g、2.79mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(6.35mL、2.54mmol)と、リン酸カリウム(0.593g、2.79mmol)と、Pd2(dba)3(0.0582g、0.0635mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0404g、0.0699mmol)とをトルエン(6mL)および水(2mL)中で反応させることにより、オフホワイトの固体としてN−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(0.371g、77.8%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ8.13(d,1H),7.90(m,2H),7.76(d,1H),7.53(m,1H),7.46(m,2H),7.18(d,1H),6.49(dd,1H),6.25(m,2H),2.09(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=334(100)(M+H)。
実施例9
2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル
工程A:2−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−ヒドロキシ安息香酸メチル(2.88mg、18.9mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(757mg、18.9mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(3.00g、18.9mmol)とを反応させることにより、油状物として2−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル(3.51g、70%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.22(d,1H),8.05(d,1H),7.63(t,1H),7.40(t,1H),7.16(d,1H),6.72−6.74(m,1H),3.77(s,1H)。
工程B:2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、2−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル(1.91g、7.23mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(16.4mL、6.57mmol)と、リン酸カリウム(1.53g、7.23mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.105g、0.181mmol)と、Pd2(dba)3(0.150g、0.164mmol)とをトルエン(16mL)および水(5mL)中で反応させることにより、黄色固体として2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチルがもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ8.16(d,1H),8.01(dd,1H),7.57(m,1H),7.35(dt,1H),7.13(d,1H),6.43(dd,1H),6.29(d,1H),6.21(d,1H),3.75(s,3H),2.19(d,3H); 質量スペクトル(esi)m/z=342(100)(M+H)。
実施例10
N−(4−(シクロヘキシルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(シクロヘキシルオキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、シクロヘキサノール(948mg、9.46mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(378mg、9.46mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.50g、9.46mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(シクロヘキシルオキシ)ピリジン(1.78g、89%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.15(d,1H),6.80(s,1H),6.71(d,1H),4.32(m,1H),1.94−1.99(m,2H),1.79−1.85(m,2H),1.26−1.62(m,6H)。
工程B:N−(4−(シクロヘキシルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(3.50mL、1.40mmol)と、2−クロロ−4−(シクロヘキシルオキシ)ピリジン(0.326g、1.54mmol)と、リン酸カリウム(0.327g、1.54mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.0321g、0.0350mmol)と、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(0.0223g、0.0385mmol)とをトルエン(4mL)および水(1.5mL)中で反応させることにより、白色固体としてN−(4−(シクロヘキシルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.127g、30.7%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.12(d,1H),6.43(d,1H),6.35(bs,1H),6.32(d,1H),4.29(m,1H),2.34(d,3H),1.97(m,2H),1.80(m,2H),1.54(m,3H),1.36(m,3H);質量スペクトル(apci)m/z=290(100)(M+H)。
実施例11
4−メチル−N−(4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(フェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、チオフェノール(1.04g、9.46mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(378mg、9.46mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.50g、9.46mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(フェニルチオ)ピリジン(1.97g、94%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.11(d,1H),7.45−7.58(m,5H),6.90(s,1H),6.85(d,1H)。
工程B:4−メチル−N−(4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(3.50mL、1.40mmol)と、2−クロロ−4−(フェニルチオ)ピリジン(0.342g、1.54mmol)と、リン酸カリウム(0.327g、1.54mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.0321g、0.0350mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0223g、0.0385mmol)とをトルエン(4mL)および水(1.5mL)中で反応させることにより、オフホワイトの固体として4−メチル−N−(4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(0.296g、69.8%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.07(d,1H),7.54(m,2H),7.44(m,3H),6.57(dd,1H),6.45(d,1H),6.32(d,1H),2.24(d,3H);質量スペクトル(apci)m/z=300(100)(M+H)。
実施例12(代表的な実施例)
4−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程A:4−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.90g、9.46mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(378mg、9.46mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.50g、9.46mmol)とを反応させることにより、油状物として4−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.48g、84%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.19(d,1H),6.83(s,1H),6.74(d,1H),4.56(m,1H),3.68(ddd,2H),3.37(ddd,2H),1.94(dddd,2H),1.77(dddd,2H),1.47(s,9H)。
工程B:4−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(18.2mL、7.27mmol)と、4−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.50g、8.00mmol)と、リン酸カリウム(1.70g、8.00mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.166g、0.182mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.116g、0.200mmol)とをトルエン(20mL)および水(5mL)中で反応させることにより、白色固体として4−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.55g、54.1%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ8.14(d,1H),6.44(d,1H),6.36(bs,2H),4.51(m,1H),3.68(m,2H),3.34(m,2H),2.34(d,3H),1.92(m,2H),1.75(m,2H),1.47(s,9H);質量スペクトル(apci)m/z=291(100)(M+H−Boc)。
実施例13(代表的な実施例)
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程A:3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.90g、9.46mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(378mg、9.46mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.50g、9.46mmol)とを反応させることにより、油状物として3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.50g、84%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.20(d,1H),6.84(s,1H),6.76(d,1H),4.34(m,1H),3.10−4.05(bm,4H),1.50−2.05(bm,4H),1.40(bs,9H)。
工程B:3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(18.2mL、7.27mmol)と、3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.50g、8.00mmol)と、リン酸カリウム(1.70g、8.00mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.166g、0.182mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.116g、0.200mmol)とをトルエン(20mL)および水(5mL)中で反応させることにより、黄色固体として3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル((1.70g、53.3%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ 9.01(bs,1H),8.15(d,1H),6.46(dd,1H),6.36(s,2H),4.30(m,1H),2.94−3.77(m,3H),2.33(d,3H),2.01(bm,1H),1.79(bm,3H),1.52(m,1H),1.39(bs,9H);質量スペクトル(apci)m/z=391(100)(M+H)。
実施例14
N−(4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニルチオ)−2−クロロピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゼンチオール(1.52g、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニルチオ)−2−クロロピリジン(1.43g、64%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.11(d,1H),7.34(t,1H),7.16(d,1H)7.02(s,1H),6.97(d,1H),6.90(s,1H),6.87(d,1H)。
工程B:N−(4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(9.20mL、3.68mmol)と、4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニルチオ)−2−クロロピリジン(1.42g、4.05mmol)と、リン酸カリウム(0.859g、4.05mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(0.0842g、0.0920mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0585g、0.101mmol)とをトルエン(10mL)および水(3mL)中で反応させることにより、黄色固体としてN−(4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.500g、28.5%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.08(d,1H),7.27 (t,1H),7.12(dt,1H),7.00(t,1H),6.90(m,1H),6.56(dd,1H),6.47(d,1H),6.32(d,1H),2.23(d,3H),0.96(s,9H),0.18(s,6H)。
実施例15(代表的な実施例)
4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン二塩酸塩
工程A:2−クロロ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、1−メチル(methy)−1H−イミダゾール−2−チオール(720mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イルチオ)ピリジン(1.05g、74%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.17(d,1H),7.30(d,1H),7.20(d,1H),6.88(s,1H),6.80(d,1H),3.70(s,3H)。
工程B:4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン二塩酸塩の調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(11.21mL、4.484mmol)と、2−クロロ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イルチオ)ピリジン(1.012g、4.484mmol)と、リン酸カリウム(0.9518g、4.484mmol)と、Pd2(dba)3(0.09332g、0.1019mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.06486g、0.1121mmol)とを反応させることにより、塩形成の後、4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(0.676g、44.07%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ8.25(d,1H),8.04(d,1H),7.88(d,1H),6.87(s,1H),6.83(dd,1H),6.70(d,1H),3.83(s,3H),2.26(s,3H);質量スペクトル(apci)m/z=304.1(M+H−2HCl)。
実施例16
N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−アミン塩酸塩
工程A:2−クロロ−4−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−オール(935mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン(1.60g、98%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.19(d,1H),7.15(t,1H),7.03(d,1H),6.82(d,1H),6.71−6.75(m,2H),2.82(t,2H),2.52(t,2H),1.71−1.81(m,4H)。
工程B:N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−アミン塩酸塩の調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(16.77mL、6.708mmol)と、2−クロロ−4−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン(1.584g、6.099mmol)と、リン酸カリウム(1.424g、6.708mmol)と、Pd2(dba)3(0.1396g、0.1525mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.09528g、0.1647mmol)とを反応させることにより、塩形成の後、N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−アミン塩酸塩(1.035g、45.39%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ8.23(d,1H),7.24(t,1H),7.09(d,1H),6.96(d,1H),6.69(s,1H),6.65(m,1H),6.54(m,1H),2.79(m,2H),2.48(m,2H),2.25(s,3H),1.70(m,4H);質量スペクトル(apci)m/z=338.2(M+H−HCl)。
実施例17(代表的な実施例)
N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−オール(935mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン(1.62g、99%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.21(d,1H),7.17−7.30(m,4H),6.95(s,1H),6.83(d,1H),5.46(t,1H),2.89(ddd,1H),2.80(ddd,1H),2.17(m,1H),2.06(m,1H),1.97(m,1H),1.84(m,1H)。
工程B:N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(11.59mL、4.637mmol)と、2−クロロ−4−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン(1.095g、4.216mmol)と、リン酸カリウム(0.9844g、4.637mmol)と、Pd2(dba)3(0.09651g、0.1054mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.06586g、0.1138mmol)とを反応させることにより、N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(0.972g、68.33%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ10.96(s,1H),8.14(d,1H),7.27(m,2H),7.19(t,2H),6.68(m,1H),6.66(s,1H),6.50(d,1H),5.56(t,1H),2.84(m,1H),2.74(m,1H),2.23(s,3H),2.03(m,2H),1.81(m,2H);質量スペクトル(apci)m/z=338.0(M+H)。
実施例18
6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸エチル
工程A:6−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸エチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、ナフタレン−1−オール(2.62g、18.2mmol)、鉱油中の60%水素化ナトリウム(727mg、18.2mmol)および4,6−ジクロロニコチン酸エチル(4.00g、18.2mmol)により、油状物として6−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸エチル(3.72g、62%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.86(s,1H),7.94(d,2H),7.82(d,1H),7.49−7.61(m,3H),7.22(d,1H),6.54(s,1H),4.43(q,2H),1.38(t,3H)。
工程B:6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸エチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(25.2mL、10.1mmol)と、6−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸エチル(3.63g、11.1mmol)と、リン酸カリウム(2.35g、11.1mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(0.231g、0.252mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.160g、0.277mmol)とをトルエン(25mL)および水(8mL)中で反応させることにより、黄色固体として6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸エチル(3.30g、80.0%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ9.90(bs,1H),8.91(s,1H),7.97(d,1H),7.91(d,1H),7.77(d,1H),7.53(m,1H),7.47(m,1H),7.43(m,1H),7.14(d,1H),6.18(s,1H),5.90(s,1H),4.37(quart,2H),1.76(s,3H),1.33(t,3H);質量スペクトル(apci)m/z=406(100)(M+H)。
実施例19
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾエート
250mL丸底フラスコに3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル(2.0g、5.859mmol)を投入し、メタノール(100mL)を加えた。この溶液に1M NaOH(30mL)を加えた。反応混合物を、3時間撹拌しながら60℃に加熱した。反応混合物を冷却し、そして濃縮した。残渣に1%HClおよび0.5mLの6N HClを加えた。溶液を濾過し、そして残渣を回収することにより、黄褐色の固体として3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(1.499g、77.38%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ 8.24(d,1H),7.94(dt,1H), 7.79(t,1H), 7.52(t,1H),7.33(ddd,1H),6.86(bs,1H),6.68(dd,1H),6.39(d,1H), 2.45(d,3H);質量スペクトル(apci)m/z=328(100)(M+H)。
実施例20(代表的な実施例)
2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾエート
250mL丸底フラスコに2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル(1.50g、4.394mmol)を投入し、メタノール(100mL)を加えた。この溶液に1M NaOH(20mL)を加えた。反応混合物を3時間撹拌しながら60℃に加熱した。反応混合物を冷却し、そして濃縮した。残渣に1%HClを加えた後、0.5mLの6N HClをpHが約1.0になるまで加えた。溶液を濾過し、残渣を回収することにより、オフホワイトの固体として2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾエート(1.246g、85.7%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ 8.07(dd,1H),8.03(d,1H), 7.57(dt,1H), 7.36(dt,1H),7.25(m,1H),6.96(bs,1H),6.20(m,2H),2.32(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=328(100)(M+H)。
実施例21
4−メチル−N−(6−フェノキシピリミジン−4−イル)チアゾール−2−アミン
実施例3の工程Bの方法を使用して、トルエン(3mL)および水(3mL)中の、4−クロロ−6−フェノキシピリミジン(0.697g、3.37mmol)、4−メチルチアゾール−2−アミン(7.66mL、3.07mmol)、リン酸カリウム(0.716g、3.37mmol)、Pd
2(dba)
3(0.0702g、0.0766mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0488g、0.0843mmol)により、オフホワイトの固体として4−メチル−N−(6−フェノキシピリミジン−4−イル)チアゾール−2−アミン(0.161g、18.5%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ 8.56(d,1H),7.43(m,2H), 7.28(dt,1H), 7.14(m,2H),6.46(d,1H),6.29(s,1H),6.20(m,2H),2.27(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=385(100)(M+H)。
実施例22(代表的な実施例)
4−メチル−N−(4−フェノキシピリミジン−2−イル)チアゾール−2−アミン
実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(7.66mL、3.07mmol)と、2−クロロ−4−フェノキシピリミジン(0.697g、3.37mmol)と、リン酸カリウム(0.716g、3.37mmol)と、Pd
2(dba)
3(0.0702g、0.0766mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0488g、0.0843mmol)とをトルエン(8mL)および水(3mL)中で反応させることにより、淡黄色固体として4−メチル−N−(4−フェノキシピリミジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(0.09g、9.40%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ 8.36(d,1H),7.45(m,2H),7.30(m,1H),7.18(m,1H),7.16(m,1H),6.42(d,1H),6.27(bs,1H),2.30(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=385(100)(M+H)。
実施例23(代表的な実施例)
4−メチル−N−(4−(ピペリジン−4−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩
100mL丸底フラスコにジクロロメタン(10mL)中の4−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.50g、3.84mmol)を投入し、2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.888mL、11.5mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、濃縮することにより、淡黄色固体として4−メチル−N−(4−(ピペリジン−4−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンTFA塩(1.6g、100%)がもたらされた。
1H NMR(DMSO)δ 8.53(bs,2H),8.15(d,1H), 6.67(dd,1H), 6.61(m,1H),6.56(d,1H),4.74(m,1H),3.25(bm,2H),3.11(bm,2H),2.23(d,3H),2.10(bm,2H),1.84(bm,2H);質量スペクトル(apci)m/z=291(100)(M+H)。
実施例24(代表的な実施例)
4−メチル−N−(4−(ピペリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩
100mL丸底フラスコにジクロロメタン(10mL)中の3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.65g、4.23mmol)を投入し、2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.977mL、12.7mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。NaHCO
3の飽和溶液を加え、溶液をEtOAcおよびジクロロメタンで抽出した。併せた有機層を濾過し、濃縮することにより、淡黄色固体として4−メチル−N−(4−(ピペリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(0.70g、53.6%収率)がもたらされた。質量スペクトル(apci)m/z=291(100)(M+H)。
実施例25
2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノール
50mL丸底フラスコに4−(2−メトキシフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(6.38mL、0.638mmol)およびジクロロメタン(6mL)を投入した。溶液を0℃に冷却し、トリブロモボラン(0.181mL、1.91mmol)および1mLの2−メチル−2−ブテンを加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。水およびNaHCO
3の飽和溶液を加え、反応混合物をEtOAcで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の20〜35%EtOAcで溶出する、予め充填されたシリカゲルカラムで精製することにより、淡黄色固体として2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノール(0.130g、67.4%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ10.90(bs,1H),9.70(bs,1H),8.10(d,1H),7.11(m,2H),7.01(dd,1H),6.87(dt,1H),6.49(d,1H),6.43(m,2H),2.19(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=300(100)(M+H)。
実施例26
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノール
50mL丸底フラスコに4−(3−メトキシフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(0.2g、0.638mmol)およびジクロロメタン(6mL)を投入した。溶液を0℃に冷却し、トリブロモボラン(0.181mL、1.91mmol)および1mLの2−メチル−2−ブテンを加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。水およびNaHCO
3の飽和溶液を加え、反応混合物をEtOAcで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の20〜35%EtOAcで溶出する、予め充填されたシリカゲルカラムで精製することにより、淡橙色固体として3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノール(0.124g、64.3%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ10.98(bs,1H),9.78(bs,1H),8.15(d,1H),7.26(t,1H),6.69(ddd,1H),6.56(m,2H),6.51(m,3H),2.20(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=300(100)(M+H)。
実施例27
4−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノール
50mL丸底フラスコに4−(4−メトキシフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(0.20g、0.638mmol)およびジクロロメタン(6mL)を投入した。溶液を0℃に冷却し、トリブロモボラン(0.181mL、1.91mmol)および1mLの2−メチル−2−ブテンを加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、水およびNaHCO
3の飽和溶液を加え、そして反応混合物をEtOAcで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の20〜35%酢酸エチルで溶出する、予め充填されたシリカゲルカラムで精製することにより、淡橙色固体として4−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノール(0.07g、36.3%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ10.91(s,1H),9.51(s,1H),8.11(dd,1H),6.99(m,2H),6.83(m,2H),6.50(d,1H),6.46(m,2H),2.19(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=300(100)(M+H)。
実施例28
4−メチル−N−(4−(フェニルスルフィニル)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン
50mL丸底フラスコにN−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(フェニルチオ)ピリジン−2−アミン(0.050g、0.17mmol)およびジクロロメタン(5mL)を投入した。溶液を0℃に冷却し、次いで、MCPBA(0.029g、0.17mmol)を加え、そして反応混合物を室温で2時間撹拌した。さらに15mgのMCPBAを加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を重亜硫酸ナトリウムでクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層をNaHCO
3の飽和溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、溶媒系としてヘキサン類中の35%EtOAcを用いる分取TLCで精製することにより、淡黄色固体として4−メチル−N−(4−(フェニルスルフィニル)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンが得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.34(d,1H),7.48−7.73(m,5H),7.25(s,1H),6.93(dd,1H),6.41(s,1H),2.36(d,3H);質量スペクトル(apci)m/z=316(100)(M+H)。
実施例29
4−メチル−N−(4−(フェニルスルホニル)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン
50mL丸底フラスコにN−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(フェニルチオ)ピリジン−2−アミン(0.050g、0.17mmol)およびジクロロメタン(5mL)を投入した。溶液を0℃に冷却し、次いで、MCPBA(0.086g、0.50mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。さらに86mgのMCPAを加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を重亜硫酸ナトリウムでクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層をNaHCO
3の飽和溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の35%EtOAcを用いる分取TLCで精製することにより、淡黄色固体として4−メチル−N−(4−(フェニルスルホニル)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンが得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.48(d,1H),7.97(m,1H),7.95(m,1H),7.51−7.72(m,H),7.37(s,1H),6.44(s,1H),2.35(d,1H);質量スペクトル(apci)m/z=332(100)(M+H)。
実施例30(代表的な実施例)
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸メチル
工程A:3−(2−クロロピリジン−4−イルチオ)安息香酸メチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−クロロ−4−ニトロピリジン(4.00g、25.2mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(1.01g、25.2mmol)と、3−メルカプト安息香酸メチル(4.24g、25.2mmol)とを反応させることにより、(2−クロロピリジン−4−イルチオ)ベンゾエート(6.08g、86.1%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.23(t,1H),8.16(m,2H),7.74(m,1H),7.57(t,1H),6.90(m,1H),6.86(dd,1H),3.95(s,3H);質量スペクトル(apci)m/z=280.1(M+H)。
工程B:3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸メチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(59.5mL、23.8mmol)と、3−(2−クロロピリジン−4−イルチオ)安息香酸メチル(6.05g、21.6mmol)と、リン酸カリウム(5.05g、23.8mmol)と、Pd2(dba)3(0.495g、0.541mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.338g、0.584mmol)とを反応させることにより、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸メチル(5.68g、73.5%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.06(s,1H),8.10(m,3H),7.87(m,1H),7.70(t,1H),6.72(s,1H),6.64(dd,1H),6.53(s,1H),3.88(s,1H),2.19(s,3H);質量スペクトル(apci)m/z=358.1(M+H)。
実施例31(代表的な実施例)
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸塩酸塩
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸メチル(5.62g、15.72mmol)をMeOH(100mL)および1M NaOH(25mL)に溶解し、2時間、60℃に加熱した。反応混合物を冷却し、MeOHを除去した。1N HClを加えることにより、pHを約2にした。反応混合物を濾過し、乾燥することにより、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸塩酸塩(5.379g、90.06%収率)がもたらされた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ8.18(d,1H),8.09(m,2H),7.70(t,1H),6.87(s,1H),6.81(dd,1H),6.72(s,1H),2.26(s,3H);質量スペクトル(apci)m/z=344.1(M+H−HCl)。
実施例32
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)ベンズアミド二塩酸塩
100mL丸底フラスコに3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸(0.100g、0.2912mmol)およびTHF(30mL)を投入し、−5℃に冷却した。トリエチルアミン(0.08840g、0.8736mmol)およびエチルカルボノクロリデート(ethyl carbonochloridate)(0.02784mL、0.2912mmol)を連続的に加えた。反応混合物を−5℃で30分間撹拌した。N1,N1−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.07701g、0.8736mmol)を加え、−5℃で30分間撹拌し、そして室温で1時間撹拌した。水性のワークアップ(aqueous workup)を行い、有機層を乾燥し、濃縮し、そして残渣をシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、遊離塩基が得られた。遊離塩基をDCMに溶解し、2M HClを加えた。溶液を濃縮することにより、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)ベンズアミド二塩酸塩(0.060g、42.36%収率)がもたらされた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.34(bs,1H),9.97(bs,1H),8.94(t,1H),8.13(m,2H),8.07(d,1H),7.79(d,1H),7.67(t,1H),6.80(s,1H),6.66(s,1H),6.58(s,1H),3.63(m,2H),2.26(m,2H),2.82(d,6H),2.21(s,3H);質量スペクトル(apci)m/z=414.0(M+H−2HCl)。
実施例33
(4−メチルピペラジン−1−イル)(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)フェニル)メタノン二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸(0.100g、0.2912mmol)と、トリエチルアミン(0.08840g、0.8736mmol)エチルカルボノクロリデート(0.02784mL、0.2912mmol)と、1−メチルピペラジン(0.08750g、0.8736mmol)とを反応させることにより、逆相精製および塩形成の後、(4−メチルピペラジン−1−イル)(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)フェニル)メタノン二塩酸塩(0.0253g、17.43%収率)がもたらされた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ8.14(m,3H),8.06(d,1H),7.76(d,1H),7.64(t,1H),7.54(s,1H),6.79(s,1H),6.75(d,1H),6.65(s,1H),2.23(m,3H);質量スペクトル(apci)m/z=343.1(M+H−2HCl)。
実施例34
4−(3−メトキシフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、3−メトキシベンゼンチオール(884mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン(1.51g、95%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.12(d,1H),7.39(t,1H),7.13(d,1H),7.08(s,1H),7.03(d,1H),6.93(s,1H),6.88(d,1H),3.83(s,3H)。
工程B:4−(3−メトキシフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(10.8mL、4.32mmol)と、2−クロロ−4−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン(0.989g、3.93mmol)と、リン酸カリウム(0.917g、4.32mmol)と、Pd2(dba)3(0.0899g、0.0982mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0625g、0.108mmol)とを反応させることにより、4−(3−メトキシフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(0.798g、61.7%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.08(s,1H),8.09(d,1H),7.45(t,1H),7.14(m,2H),7.11(m,1H),6.77(s,1H),6.61(dd,1H),6.52(s,1H),3.80(s,3H),2.20(s,3H);質量スペクトル(apci)m/z=330.2(M+H)。
実施例35
N−(2−(イソプロピルアミノ)エチル)−2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、THF(2mL)中の、2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.100g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、クロロギ酸エチル(0.03213mL、0.3360mmol)と、N−イソプロピル−エチレンジアミン(0.1143mL、0.9164mmol)とを反応させることにより、オフホワイトの固体としてN−(2−(イソプロピルアミノ)エチル)−2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩(0.122g、81.62%収率)がもたらされた。
1H NMR(DMSO)δ8.63(bs,1H),8.55(m,1H),8.18(d,1H),7.76(dd,1H),7.62(dt,1H),7.42(dt,1H),7.27(d,1H),6.59(s,1H),6.56(m,1H),6.53(m,1H),3.42(m,2H),3.25(m,1H),2.86(m,2H),2.23(d,3H),1.17(d,6H);質量スペクトル(esi)m/z=412(100)(M+H)。
実施例36
2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、THF(2mL)中の、2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.100g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、エチルカルボノクロリデート(0.03213mL、0.3360mmol)と、1−ピロリンエタンアミン(0.1161mL、0.9164mmol)とを反応させることにより、オフホワイトの固体として2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド二塩酸塩(0.125g、81.60%収率)がもたらされた。
1H NMR(DMSO)δ8.616(t,1H),8.20(d,1H),7.77(dd,1H),7.61(dt,1H),7.41(dt,1H),7.26(d,1H),6.62(s,1H),6.58(m,1H),6.56(m,1H),3.51(m,4H),3.17(quart,2H),2.92(m,2H),2.23(d,3H),1.93(m,2H),1.82(m,2H);質量スペクトル(esi)m/z=424(100)(M+H)。
実施例37
2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(3−モルホリノプロピル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、THF(2mL)中の、2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、エチルカルボノクロリデート(0.03213mL、0.3360mmol)と、4−(3−アミノプロピル)モルホリン(0.1339mL、0.9164mmol)とを反応させることにより、オフホワイトの固体として2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(3−モルホリノプロピル)ベンズアミド二塩酸塩(0.132g、81.26%収率)がもたらされた。
1H NMR(DMSO)δ8.44(t,1H),8.18(d,1H),7.68(dd,1H),7.59(dt,1H),7.40(dt,1H),7.26(d,1H),6.57(s,1H),6.54(d,1H),6.50(dd,1H),3.89(m,2H),3.29(m,2H),3.20(quart,2H),2.96(m,4H),2.49(m,2H,under DMSO)2.22(d,3H),1.77(m,2H);質量スペクトル(esi)m/z=454(100)(M+H)。
実施例38
(4−エチルピペラジン−1−イル)(2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)メタノン二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、THF(2mL)中の、2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−安息香酸(0.1g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、エチルカルボノクロリデート(0.03213mL、0.3360mmol)と、1−エチルピペラジン(0.1164mL、0.9164mmol)とを反応させることにより、(4−エチルピペラジン−1−イル)(2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)メタノン二塩酸塩(0.05g、32.64%収率)がもたらされた。
1H NMR(DMSO)δ8.18(d,1H),7.6859(dt,1H),7.54(d,1H),7.42(t,1H),7.29(d,1H),6.59(m,2H),6.56(m,1H),3.35−3.63(m,4H),3.12(m,2H),2.50(m,4H,under DMSO),2.22(d,3H),1.22(t,2H);質量スペクトル(esi)m/z=424(100)(M+H)。
実施例39
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−N−メチル−2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、THF(2mL)中の、2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、エチルカルボノクロリデート(0.03213mL、0.3360mmol)と、N,N,N−トリメチルエチレンジアミン(0.1191mL、0.9164mmol)とを反応させることにより、オフホワイトの固体としてN−(2−(ジメチル−アミノ)エチル)−N−メチル−2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩(0.067g、44.82%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.20(d,1H),7.57(d,1H),7.50(t,1H),7.38(t,1H),7.13(d,1H),6.79(s,1H),6.59(dd,1H),6.40(d,1H),3.97(m,2H),3.17(m,2H),3.03(s,3H),2.87(s,6H), 2.41(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=412(100)(M+H)。
実施例40
N−(2−(1H−イミダゾール−4−イル)エチル)−2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、エチルカルボノクロリデート(0.03213mL、0.3360mmol)と、ヒスタミン(0.1019g、0.9164mmol)とをTHF(2mL)中で反応させることにより、N−(2−(1H−イミダゾール−4−イル)エチル)−2−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩(0.084g、55.17%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.38(s,1H),8.08(d,1H),7.76(d,1H),7.51(t,1H),7.39(t,1H),7.06(s,1H),7.02(m,2H),6.89(s,1H),6.55(m,2H),3.81(m,2H),3.16(m,2H),2.45(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=421(100)(M+H)。
実施例41
N−(2−(イソプロピルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、エチルカルボノクロリデート(0.03359mL、0.3513mmol)と、N1−イソプロピルエタン−1,2−ジアミン(0.1143mL、0.9164mmol)とをTHF(2mL)中で反応させることにより、淡黄色固体としてN−(2−(イソプロピルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩(0.063g、39.59%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ9.51(bs,1H),8.74(s,1H),8.15(d,1H),7.92(d,1H),7.81(s,1H),7.49(t,1H),7.22(d,1H),6.83(d,1H),6.44(s,1H),3.92(m,2H),3.24(m,2H),3.12(m,1H),2.42(s,3H),1.46(d,6H);質量スペクトル(esi)m/z=412(100)(M+H)。
実施例42
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol))と、エチルカルボノクロリデート(0.03359mL、0.3513mmol)と、2−(ピロリジン−1−イル)エタンアミン(0.1161mL、0.9164mmol)とをTHF(2mL)中で反応させることにより、オフホワイトの固体として3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド二塩酸塩(0.088g、57.45%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.88(s,1H),8.17(d,1H),8.02(d,1H),7.96(s,1H),7.54(t,1H),7.24(m,1H),6.76(dd,1H),6.39(s,1H),3.97(m,2H),3.90(m,2H),3.37(m,2H),2.87(m,2H),2.40(d,3H),2.25(m,2H),2.09(m,2H);質量スペクトル(esi)m/z=424(100)(M+H)。
実施例43
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(3−モルホリノプロピル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、エチルカルボノクロリデート(0.03359mL、0.3513mmol)と、3−モルホリノプロパン−1−アミン(0.1339mL、0.9164mmol)とをTHF(2mL)中で反応させることにより、オフホワイトの固体として3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(3−モルホリノプロピル)ベンズアミド二塩酸塩(0.098g、60.33%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.52(s,1H),8.19(d,1H),7.91(d,1H),7.74(s,1H),7.54(t,1H),7.24(d,1H),6.82(dd,1H),6.41(s,1H),4.26(m,2H),3.99(m,2H),3.65(m,2H),3.52(m,2H),3.19(t,2H),2.89(m,2H),2.41(d,3H),2.26(m,2H);質量スペクトル(esi)m/z=454(100)(M+H)。
実施例44
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−N−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法を使用して、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)と、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)と、エチルカルボノクロリデート(0.03359mL、0.3513mmol)と、N1,N1,N2−トリメチルエタン−1,2−ジアミン(0.1191mL、0.9164mmol)とをTHF(2mL)中で反応させることにより、オフホワイトの固体としてN−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−N−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩(0.052g、35.14%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.22(d,1H),7.50(m,1H),7.45(m,1H),7.34(bs,1H),7.19(d,1H),6.69(m,2H),6.39(s,1H),4.05(t,2H),3.31(m,2H),3.19(s,3H),2.91(s,6H),2.38(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=412(100)(M+H)。
実施例45
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法に従って、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)およびTHF(2mL)を混合した。反応混合物を0℃に冷却し、エチルカルボノクロリデート(0.03359mL、0.3513mmol)を加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。THF(2mL)中の、N1,N1−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.1006mL、0.9164mmol)を加えることにより、オフホワイトの固体としてN−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩(0.07g、48.23%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.97(bs,1H),8.16(d,1H),7.99(m,2H),7.52(t,1H),7.23(d,1H),6.92(bs,1H),6.39(s,1H),3.90(m,2H),3.37(m,2H),2.92(s,6H),2.38(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=398(100)(M+H)。
実施例46
4−(2−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(2−クロロフェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−クロロベンゼンチオール(912mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(2−クロロフェニルチオ)ピリジン(1.53g、95%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.15(d,1H),7.65(d,1H),7.46(t,1H),7.36(t,1H),6.89(s,1H),6.84(d,1H)。
工程B:4−(2−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(7.88mL、5.52mmol)と、2−クロロ−4−(2−クロロフェニルチオ)ピリジン(1.55g、6.07mmol)と、リン酸カリウム(1.29g、6.07mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.126g、0.138mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0878g、0.152mmol)とをトルエン(8mL)中で反応させることにより、黄色固体として4−(2−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(1.54g、82.8%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.11(d,1H),7.59(dd,1H),7.53(dd,1H),7.38(dt,1H),7.29(dt,1H),6.56(dd,1H),6.48(d,1H),2.23(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=334(100)(M+H)。
実施例47
4−(3−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(3−クロロフェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、3−クロロベンゼンチオール(912mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(3−クロロフェニルチオ)ピリジン(1.48g、92%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.16(d,1H),7.56(s,1H),7.39−7.49(m,3H),6.94(s,1H),6.88(d,1H)。
工程B:4−(2−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(7.007mL、4.905mmol)と、2−クロロ−4−(3−クロロフェニルチオ)ピリジン(1.382g、5.396mmol)と、リン酸カリウム(1.145g、5.396mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.1123g、0.1226mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.07805g、0.1349mmol)とをトルエン(7mL)および水(2mL)中で反応させることにより、オフホワイトの固体として4−(3−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(1.256g、75.93%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.11(d,1H),7.51(t,1H),7.38(m,2H),7.30(m,1H),6.58(dd,1H),6.49(s,1H),6.32(d,1H),2.19(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=334(100)(M+H)。
実施例48
4−(4−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(4−クロロフェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、4−クロロベンゼンチオール(912mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(4−クロロフェニルチオ)ピリジン(1.37g、85%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.14(d,1H),7.48(d,2H),7.46(d,2H),6.90(s,1H),6.85(d,1H)。
工程B:4−(2−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(7.01mL、4.91mmol)と、2−クロロ−4−(4−クロロフェニルチオ)ピリジン(1.38g、5.40mmol)と、リン酸カリウム(1.15g、5.40mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.112g、0.123mmol)と、4,5−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0780g、0.135mmol)とをトルエン(7mL)および水(2mL)中で反応させることにより、淡黄色固体として4−(4−クロロフェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(0.781g、47.2%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.09(d,1H),7.45(m,2H),7.38(m,2H),6.57(dd,1H),6.44(s,1H),6.34(d,1H),2.17(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=334(100)(M+H)。
実施例49
2−(2−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル
実施例3の工程Bの方法を使用して、2−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.330g、1.43mmol)と、3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(3.26mL、1.30mmol)と、リン酸カリウム(0.304g、1.43mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.0298g、0.0326mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0207g、0.0358mmol)とをトルエン(5mL)および水(1.5mL)中で反応させることにより、オフホワイトの固体として2−(2−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(10mg)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.35(d,1H),7.76(dd,1H),7.66(dt,1H),7.37(dt,1H),7.19(d,1H),6.63(dd,1H),6.45(d,1H),2.49(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=310(100)(M+H)。
実施例50
4−メチル−N−(4−(ナフタレン−1−イルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、ナフタレン−1−チオール(909mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルチオ)ピリジン(1.53g、95%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.22(d,1H),8.03−8.05(m,2H),7.89−7.96(m,2H),7.54−7.59(m,3H),6.82(s,1H),6.72(d,1H)。
工程B:4−メチル−N−(4−(ナフタレン−1−イルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.55g、4.82mmol)と、2−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルチオ)ピリジン(1.44g、5.30mmol)と、リン酸カリウム(1.12g、5.30mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.110g、0.120mmol)と、4,5−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.0767g、0.132mmol)とをトルエン(12mL)および水(4mL)中で反応させることにより、黄色固体としてN−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(ナフタレン−1−イルチオ)ピリジン−2−アミン(0.2g、11%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.26(m,1H),8.01(m,2H),7.93(m,1H),7.90(dd,1H),7.54(m,3H),6.49(dd,1H),6.28(d,1H),6.25(d,1H),2.21(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=350(100)(M+H)。
実施例51
(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)メタノール
THF(15mL)中の6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸エチル(1.50g、3.70mmol)の溶液を、0℃のエーテル中の水素化アルミニウムリチウムの1.0M溶液(18.5mL、18.5mmol)に加え、30分間撹拌した。反応物を硫酸ナトリウム十水和物でクエンチし、30分間撹拌し、そして濾過した。固体をTHFで洗浄し、濾過し、濃縮した。残渣を酢酸エチルと水との間で分離させた。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮した。残渣をヘキサン類で倍散し、そして濾過することにより、白色固体として(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)メタノール(1.10g、81.8%収率)が得られた。
1H NMR(DMSOd6)δ10.68(bs,1H),8.25(s,1H),8.05(d,1H),7.92(d,2H),7.53−7.64(m,3H),7.36(d,1H),6.47(s,1H),6.19(s,1H),5.20(t,1H),4.71(d,2H),2.13(s,3H);質量スペクトル(esi)m/z=364(100)(M+H)。
実施例52
(E)−3−(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)アクリル酸メチルおよび(Z)−3−(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)アクリル酸メチル
工程A:6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチンアルデヒドの調製:0℃のTHF(5mL)中のデス・マーチン・ペルヨージナン(periodane)(1.30g、3.05mmol)の溶液に、(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)メタノール(0.925g、2.55mmol)の溶液を加えた。混合物を室温に温め、30分間撹拌し、エーテルで希釈し、そして、1N NaOH(40mL)で加水分解した。混合物をエーテルで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮することにより、淡黄色固体として6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチンアルデヒド(0.860g、93.5%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO d6)δ11.28(bs,1H),10.40(s,1H),8.75(s,1H),8.09(d,1H),7.98(d,1H),7.92(d,1H),7.55−7.68(m,3H),7.49(d,1H),6.62(s,1H),6.26(bs,1H),2.13(s,3H)。
工程B:(E)−3−(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)アクリル酸メチルおよび(Z)−3−(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)アクリル酸メチルの調製:カルボメトキシメチレントリフェニルホスホラン(0.517g、1.55mmol)を、THF(5mL)中の6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチンアルデヒド(0.430g、1.19mmol)の溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌し、次いで、濃縮し、そして残渣を、1:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製することにより、(Z)−3−(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)アクリル酸メチル(0.072g、14%収率)および(E)−3−(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)アクリル酸メチル(0.216g、43%収率)がもたらされた。
実施例53
(N−(5−((ジメチルアミノ)メチル)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン二塩酸塩
ジメチルアミン(0.374mL、0.747mmol)を、THF(3mL)中の6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチンアルデヒド(0.090g、0.249mmol)の溶液に加え、10分間撹拌した。トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.264g、1.25mmol)を加え、反応混合物をさらに30分間撹拌した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチし、酢酸エチルと水との間で分離させ、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。残渣をTHF(2mL)に溶解し、エーテル中の1M HClを加え、溶液をヘキサン類(5mL)に希釈し、15分間倍散し、濾過し、乾燥することにより、白色固体として5−((ジメチルアミノ)メチル)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(0.071g、73.0%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO d6)δ10.88(bs,1H),8.58(s,1H),8.09(d,1H),7.98(d,1H),7.90(d,1H),7.52−7.67(m,4H),6.67(s,1H),6.37(s,1H),4.54(s,2H),2.88(s,6H),2.18(s,3H)。
実施例54
4−メチル−N−(4−(ナフタレン−1−イルオキシ)−5−(ピペリジン−1−イルメチル)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン二塩酸塩
実施例53の方法を使用して、ピペリジン(0.0254g、0.299mmol)と、6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチンアルデヒド(0.090g、0.249mmol)と、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.264g、1.25mmol)とを反応させることにより、白色粉末としてN−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)−5−(ピペリジン−1−イルメチル)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(0.091g、72.6%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO d6)δ10.75(bs,1H),8.65(s,1H),8.09(d,1H),7.98(d,1H),7.88(d,1H),7.52−7.68(m,4H),6.66(s,1H),6.31(s,1H),4.48(d,2H),3.55(m,2H),3.08(m,2H),2.16(s,3H),1.20−1.92(m,6H)。
実施例55
N1,N1−ジメチル−N2−((6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミン二塩酸塩
実施例53の方法を使用して、N,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.0263g、0.299mmol)と、6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチンアルデヒド(0.090g、0.249mmol)と、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.264g、1.25mmol)とを反応させることにより、白色粉末としてN1,N1−ジメチル−N2−((6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−3−イル)メチル)エタン−1,2−ジアミン二塩酸塩(0.079g、63%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO d6)δ10.83(bs,1H),8.45(s,1H),8.08(d,1H),7.97(d,2H),7.50−7.67(m,4H),6.52(s,1H),6.18(s,1H),4.39(m,2H),3.30−3.55(m,4H),2.73(s,6H),2.13(s,3H)。
実施例56
N−(5−((シクロヘキシルアミノ)メチル)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン二塩酸塩
実施例53の方法を使用して、シクロヘキシルアミン(0.0296g、0.299mmol)と、6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチンアルデヒド(0.090g、0.249mmol)と、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.264g、1.25mmol)とを反応させることにより、白色粉末としてN−(5−((シクロヘキシルアミノ)メチル)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン二塩酸塩(0.048g、37%収率)がもたらされた。
1H NMR(DMSO d6)δ9.48(bs,2H),8.60(s,1H),8.09(d,1H),8.00(d,1H),7.98(d,1H),7.54−7.68(m,4H),6.67(s,1H),6.30(s,1H),4.38(s,2H),3.15(m,1H),2.19(s,3H),1.10−1.82(m,10H)。
実施例57
6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチン酸エチル
実施例3の工程Bの方法を使用して、6−クロロ−4−フェノキシニコチン酸エチル(12.0g、43.4mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(4.49g、39.4mmol)と、リン酸カリウム(9.20g、43.4mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(0.902g、0.985mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.627g、1.08mmol)とをトルエン(100mL)および水(25mL)中で混合することにより、黄色固体として6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチン酸エチル(9.6g、67.8%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.88(s,1H),7.40(m,2H),7.25(m,1H),7.08(m,1H),7.07(m,1H),6.30(d,1H),6.06(s,1H),4.35(q,2H),2.04(s,3H),1.35(t,3H);質量スペクトル(esi)m/z=356(100)(M+H)。
実施例58
(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシピリジン−3−イル)メタノール
0℃のエーテル中の1M水素化アルミニウムリチウムの溶液(70mL、70mmol)に、THF(50mL)中の6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチン酸エチル(14mmol)の溶液を加えた。反応混合物を1.5時間撹拌し、次いで、硫酸ナトリウム十水和物でゆっくりとクエンチし、そして1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、固体をTHFで洗浄し、有機層を濃縮した。水および酢酸エチルを残渣に加え、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、50mLの酢酸エチルに濃縮し、そして濾過した。残渣を、溶出剤としてヘキサン類中の30%酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、淡黄色固体として所望の生成物(3.0g、66%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ10.83(s,1H),8.20(s,1H),7.50(m,2H),7.30(m,1H),7.17(m,2H),6.49(d,1H),6.35(s,1H),5.07(t,1H),4.55(d,2H),2.17(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=314(100)(M+H)。
実施例59(代表的な実施例)
6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチン酸塩酸塩
6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチン酸エチル(1.0g、2.81mmol)をTHF(5mL)に溶解し、水酸化リチウム水和物(0.236g、5.63mmol)の水溶液(1mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、2mLの2N NaOHを加え、反応混合物を室温で2日間撹拌した。反応混合物を濃縮し、pHを約3に調整し、次いで、濾過し、濃縮した。残渣を一晩、高真空下で乾燥することにより、オフホワイトの固体として所望の生成物(0.858g、83.0%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ8.70(s,1H),7.50(m,2H),7.30(m,1H),7.18(m,2H),6.59(d,1H),6.44(s,1H),2.18(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=328(100)(M+H)。
実施例60
3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)フェノール
3dramバイアルに4−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)フェニルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(0.470g、1.09mmolを投入し、そしてTHF(2mL)および6M HCl(1mL)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。併せた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮することにより、黄色固体として所望の生成物(0.309g、89.6%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ11.07(s,1H),9.84(s,1H),8.08(d,1H),7.32(t,1H),6.98(m,1H),6.92(m,2H),6.76(d,1H),6.59(dd,1H),6.51(d,1H),2.20(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=316(100)(M+H)。
実施例61
2−(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)フェノキシ)酢酸tert−ブチル
DMF(5mL)中の、炭酸カリウム(1.08g、7.82mmol)と、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)フェノール(0.274g、0.869mmol)と、2−ブロモ酢酸tert−ブチル(0.169g、0.869mmol)との混合物。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。併せた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、15〜20%酢酸エチルを用いる、予め充填されたシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、淡黄色固体として所望の生成物(0.224g、58.8%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.08(d,1H),7.33(t,1H),7.15(m,1H),7.04(t,1H),6.98(m,1H),6.57(dd,1H),6.49(dd,1H),6.33(d,1H),4.50(s,2H),2.22(d,3H),1.46(s,9H);質量スペクトル(esi)m/z=430(100)(M+H)。
実施例62
(4−エチルピペラジン−1−イル)(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)メタノン二塩酸塩
3dramバイアルに、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸(0.1g、0.3055mmol)、トリエチルアミン(0.2129mL、1.527mmol)およびTHF(2mL)を投入し、反応混合物を0℃に冷却した。エチルカルボノクロリデート(0.03359mL、0.3513mmol)を加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。1−エチルピペラジン(0.1164mL、0.9164mmol)を加え、反応混合物を室温に温め、1時間撹拌し、次いで、2N NaOHを加えた。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、溶出剤としてDCM中の5%メタノールを用いる、予め充填されたシリカゲルカラムで精製することにより、オフホワイトの固体として所望の生成物(0.085g、56.05%収率)が得られた。質量スペクトル(esi)m/z=424(100)(M+H−2HCl)。
実施例63
6−(4−イソプロピルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチン酸エチル
実施例3の工程Bの方法を使用して、6−クロロ−4−フェノキシニコチン酸エチル(4.296g、15.47mmol)と、4−イソプロピルチアゾール−2−アミン(2g、14.06mmol)と、リン酸カリウム(3.283g、15.47mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.3219g、0.3516mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.2238g、0.3867mmol)とを水(15mL)およびトルエン(40mL)中で反応させることにより、黄色固体として所望の生成物(4.447g、74.22%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ11.36(s,1H),8.72(s,1H),7.49(m,2H),7.30(m,1H),7.17(m,1H),7.15(m,1H),6.59(m,2H),4.24(q,2H),2.81(m,1H),1.25(t 3H),1.15(d,6H);質量スペクトル(apci)m/z=384(100)(M+H)。
実施例64(代表的な実施例)
N−(4−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノール(0.150g、0.501mmol)と、炭酸カリウム(0.208g、1.50mmol)と、1−(ブロモメチル)ベンゼン(0.0857g、0.501mmol)と、DMF(2mL)との混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水との間で分離させ、酢酸エチルを水およびブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。残渣を、7:3ヘキサン:酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製することにより、遊離塩基が得られた。遊離塩基をエーテル(4mL)に溶解し、エーテル(1mL)中の1M HClを加えた。混合物をヘキサン類(5mL)で希釈し、倍散した。固体を濾過により回収し、ヘキサン類で洗浄し、そして乾燥することにより、白色粉末として所望の生成物(0.075g、35.1%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ10.5(bs,1H),8.24(d,1H),7.33−7.47(m,6H),6.98(d,1H),6.90(s,1H),6.80(d,1H),6.58−6.60(m,3H),5.13(s,2H),2.25(s,3H)。
実施例65
2−(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノキシ)酢酸tert−ブチル
炭酸カリウム(3.00g、21.7mmol)と、3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノール(0.750g、2.51mmol)と、2−ブロモ酢酸tert−ブチル(0.489g、2.51mmol)との混合物をDMF(20mL)中で、室温にて一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水との間で分離させ、そして酢酸エチルを水およびブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮した。残渣を、3:2ヘキサン:酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製することにより、白色粉末として所望の生成物が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.01(s,1H),8.16(d,1H),7.38(t,1H),6.85(d,1H),6.79(d,1H),6.74(s,1H),6.56(s,1H),6.49−6.52(m,2H),4.68(s,2H),2.21(s,3H),0.90(s,9H)。
実施例66
2−(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノキシ)酢酸塩酸塩
2−(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノキシ)酢酸tert−ブチル(0.530g、1.28mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮した。TFA塩をエーテル(15mL)に溶解した。エーテル(6mL)中の1M HClを加え、固体を濾過により回収し、ヘキサン類で洗浄し、乾燥することにより、白色固体として所望の生成物が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.85(bs,1H),8.25(d,1H),7.41(t,1H),6.88(d,1H),6.80−6.83(m,2H),6.67−6.70(m,2H),4.72(s,2H),2.26(s,3H)。
実施例67
6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸
6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ニコチン酸エチル(1.00g、2.47mmol)をTHF(5mL)に溶解した。水酸化リチウム水和物(0.207g、4.93mmol)の水溶液(1mL)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、2M HClを加えることにより、pHを3に調整した。反応混合物を濾過することにより、白色固体として所望の生成物(0.61g、65.5%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ10.85(bs,1H),8.76(s,1H),8.06(d,1H),7.88−7.93(m,2H),7.55−7.65(m,3H),7.35(d,1H),6.58(s,1H),6.32(s,1H),2.14(s,3H)。
実施例68
N−(4−(2−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(2−クロロフェノキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−クロロフェノール(811mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(2−クロロフェノキシ)ピリジン(0.98g、95%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.25(d,1H),7.52(d,1H),7.36(t,1H),7.28(t,1H),7.17(d,1H),6.74−6.77(m,2H)。
工程B:N−(4−(2−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.238g、2.08mmol)と、2−クロロ−4−(2−クロロフェノキシ)ピリジン(0.500g、2.08mmol)と、リン酸カリウム(0.486g、2.29mmol)と、Pd2(dba)3(0.095g、0.104mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.060g、0.104mmol)とを反応させることにより、N−(4−(2−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.293g、44%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.00(bs,1H),8.18(d,1H),7.68(d,1H),7.49(t,1H),7.36−7.40(m,2H),6.47−6.53(m,3H),2.20(s,3H)。
実施例69
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2,6−ジフルオロフェノール(821mg、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン(1.44g、94%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.27(d,1H),7.26(m,1H),7.04−7.10(m,2H),6.80−6.86(m,2H)。
工程B:N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.284g、2.48mmol)と、2−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン(0.600g、2.48mmol)と、リン酸カリウム(0.580g、2.73mmol)と、Pd2(dba)3(0.114g、0.124mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.072g、0.124mmol)とを反応させることにより、N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.312g、39%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.03(s,1H),8.20(d,1H),7.36−7.50(m,3H),6.60−6.63(m,2H),6.54(s,1H),2.20(s,3H)。
実施例70
N−(4−(2,6−ジクロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(2,6−ジクロロフェノキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2,6−ジクロロフェノール(2.06g、12.6mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(505mg、12.6mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(2.00g、12.6mmol)とを80℃で一晩反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(2,6−ジクロロフェノキシ)ピリジン(2.23g、64%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.27(d,1H),7.44(d,2H),7.24(t,1H),6.71−6.75(m,2H)。
工程B:N−(4−(2,6−ジクロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.291g、2.55mmol)と、2−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン(0.700g、2.55mmol)と、リン酸カリウム(0.595g、2.80mmol)と、Pd2(dba)3(0.117g、0.127mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.074g、0.127mmol)とを反応させることにより、N−(4−(2,6−ジクロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.450g、50%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ10.99(s,1H),8.20(d,1H),7.71(d,2H),7.45(t,1H),6.50−6.54(m,2H),6.47(s,1H),2.20(s,3H)。
実施例71
4−メチル−N−(4−(o−トリルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(o−トリルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−メチルベンゼンチオール(0.783g、6.31mmol)、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)および2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、12.6mmol)により、油状物として2−クロロ−4−(o−トリルチオ)ピリジン(1.32g、89%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.09(d,1H),7.55(d,1H),7.37−7.44(m,2H),7.29(t,1H),6.81(s,1H),6.75−6.78(m,2H),2.38(s,3H)。
工程B:4−メチル−N−(4−(o−トリルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.291g、2.55mmol)と、2−クロロ−4−(o−トリルチオ)ピリジン(0.600g、2.55mmol)と、リン酸カリウム(0.595g、2.80mmol)と、Pd2(dba)3(0.117g、0.127mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.074g、0.127mmol)とを反応させることにより、4−メチル−N−(4−(o−トリルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(0.401g、50%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.04(s,1H),8.07(d,1H),7.57(d,1H),7.47(d,2H),7.34(m,1H),6.63(s,1H),6.50(s,1H),6.48(m,1H),2.34(s,3H),2.19(s,3H)。
実施例72
N−(4−(2−イソプロピルフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン塩酸塩
工程A:2−クロロ−4−(2−イソプロピルフェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−イソプロピルベンゼンチオール(0.749g、4.92mmol)、鉱油中の60%水素化ナトリウム(197mg、4.92mmol)および2−クロロ−4−ニトロピリジン(0.780g、12.6mmol)により、油状物として2−クロロ−4−(o−トリルチオ)ピリジン(1.18g、91%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.08(d,1H),7.46−7.55(m,3H),7.28(t,1H),6.82(s,1H),6.77(d,1H),3.42(heptet,1H),1.19(d,6H)。
工程B:N−(4−(2−イソプロピルフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン塩酸塩の調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.260g、2.27mmol)と、2−クロロ−4−(2−イソプロピルフェニルチオ)ピリジン(0.600g、2.27mmol)と、リン酸カリウム(0.531g、2.50mmol)と、Pd2(dba)3(0.104g、0.114mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.066g、0.114mmol)とを反応させることにより、N−(4−(2−イソプロピルフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン塩酸塩(0.301g、35%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ 11.1(bs,1H),8.15(d,1H),7.57−7.61(m,3H),7.37(m,1H),6.76(s,1H),6.71−6.73(m,2H),3.37(heptet,1H),2.26(s,3H),1.17(d,6H)。
実施例73
4−メチル−N−(4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの調製
工程A:2−クロロ−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール(1.12g、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)および2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、12.6mmol)とを反応させることにより、油状物として2−クロロ−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピリジン(1.70g、93%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.13(d,1H),7.88(m,1H),7.61−7.72(m,4H),6.85(s,1H),6.80(m,1H)。
工程B:4−メチル−N−(4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.236g、2.07mmol)と、2−クロロ−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピリジン(0.600g、2.07mmol)と、リン酸カリウム(0.484g、2.28mmol)と、Pd2(dba)3(0.095g、0.104mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.060g、0.104mmol)とを反応させることにより、4−メチル−N−(4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(0.568g、75%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.06(s,1H),8.10(d,1H),7.99(d,1H),7.76−7.83(m,3H),6.66(s,1H),6.59(m,1H),6.52(s,1H),2.19(s,3H)。
実施例74
2−(2−(4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)酢酸エチル
実施例3の工程Bの方法を使用して、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)酢酸エチル(1.334g、7.16mmol)と、2−クロロ−4−(フェニルチオ)ピリジン(1.588g、7.16mmol)と、リン酸カリウム(1.672g、7.88mmol)と、Pd
2(dba)
3(0.328g、0.358mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.207g、0.358mmol)とを反応させることにより、4−メチル−N−(4−(2−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(1.71g、64%収率)がもたらされた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.23(s,1H),8.09(d,1H),7.52−7.60(m,5H),6.75(s,1H),6.71(s,1H),6.52(m,1H),4.07(quartet,2H),3.61(s,2H),1.18(t,3H)。
実施例75
2−(2−(4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)エタノール
THF中の2−(2−(4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)酢酸エチル(1.20g、3.23mmol)を、0℃のエーテルおよびTHF(50mL)中の1.0M水素化アルミニウムリチウムの溶液(9.69mL、9.69mmol)に加えた。反応混合物を40分間撹拌し、過剰の硫酸ナトリウム十水和物で慎重にクエンチしながら冷却した。少量の無水硫酸マグネシウムを加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、ケーキをTHFで数回洗浄した。併せた濾液を濃縮し、残渣を3:1酢酸エチル:ヘキサン類(50mL)から再結晶化した。結晶を濾過し、ヘキサン類で洗浄し、乾燥することにより、淡桃色の結晶/針状晶として2−(2−(4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)エタノール(0.501g、47.1%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.11(s,1H),8.08(d,1H),7.53−7.61(t,6H),6.73(s,1H),6.57(s,1H),6.56(m,1H),4.58(t,1H),3.65(m,2H),2.69(t,2H)。
実施例76
N−(4−(2,3−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(2,3−ジクロロフェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2,3−ジクロロベンゼンチオール(1.69g、9.46mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(378mg、9.46mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.50g、9.46mmol)とを反応させることにより、白色粉末として2−クロロ−4−(2,3−ジクロロフェニルチオ)ピリジン(1.55g、56%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.19(d,1H),7.61(d,1H),7.54(d,1H),7.29(t,1H),6.95(s,1H),6.87(d,1H)。
工程B:N−(4−(2,3−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.196g、1.72mmol)と、2−クロロ−4−(2,3−ジクロロフェニルチオ)ピリジン(0.500g、1.72mmol)と、リン酸カリウム(0.402g、1.89mmol)と、Pd2(dba)3(0.079g、0.086mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.050g、0.086mmol)とを反応させることにより、N−(4−(2,3−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.480g、76%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.10(s,1H),8.15(d,1H),7.82(d,1H),7.66(d,1H),7.49(t,1H),6.71(s,1H),6.69(d,1H),6.54(s,1H),2.20(s,3H)。
実施例77
N−(4−(2,6−ジメチルフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(2,6−ジメチルフェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2,6−ジメチルベンゼンチオール(0.872g、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、白色固体として2−クロロ−4−(2,6−ジメチルフェニルチオ)ピリジン(1.35g、86%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.07(d,1H),7.22−7.34(m,3H),6.75(s,1H),6.71(d,1H),2.40(s,6H)。
工程B:N−(4−(2,6−ジメチルフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.274g、2.40mmol)と、2−クロロ−4−(2,6−ジメチルフェニルチオ)ピリジン(0.600g、2.40mmol)と、リン酸カリウム(0.561g、2.64mmol)と、Pd2(dba)3(0.110g、0.120mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.070g、0.120mmol)とを反応させることにより、N−(4−(2,6−ジメチルフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.375g、48%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.01(s,1H),8.03(d,1H),7.31−7.40(m,3H),6.57(s,1H),6.50(s,1H),6.41(d,1H),2.40(s,6H),2.20(s,3H)。
実施例78
N−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2,6−ジクロロベンゼンチオール(1.69g、9.46mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(378mg、9.46mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.50g、9.46mmol)とを反応させることにより、白色粉末として2−クロロ−4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン(1.37g、50%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.15(d,1H),7.53(d,2H),7.41(t,1H),6.84(s,1H),6.79(d,1H)。
工程B:N−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.196g、1.72mmol)と、2−クロロ−4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン(0.500g、1.72mmol)と、リン酸カリウム(0.402g、1.89mmol)と、Pd2(dba)3(0.079g、0.086mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.050g、0.086mmol)とを反応させることにより、白色粉末としてN−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.413g、65%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.03(s,1H),8.09(d,1H),7.77(d,2H),7.64(t,1H),6.58(s,1H),6.57(d,1H),6.52(s,1H),2.19(s,3H)
実施例79
N−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−イソプロピルチアゾール−2−アミン
実施例3の工程Bの方法を使用して、4−イソプロピルチアゾール−2−アミン(0.245g、1.72mmol)と、2−クロロ−4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン(0.500g、1.72mmol)と、リン酸カリウム(0.402g、1.89mmol)と、Pd
2(dba)
3(0.079g、0.086mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.050g、0.086mmol)とを反応させることにより、白色粉末としてN−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−イソプロピルチアゾール−2−アミン(0.260g、38%収率)がもたらされた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.07(s,1H),8.10(d,1H),7.76(d,2H),7.64(t,1H),6.57(s,1H),6.56(d,1H),6.51(s,1H),2.82(hextet,1H),1.18(d,6H)。
実施例80
N−(4−(2,6−ジメチルフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(2,6−ジメチルフェノキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2,6−ジメチルフェノール(0.771g、6.31mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(252mg、6.31mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.00g、6.31mmol)とを反応させることにより、白色固体として2−クロロ−4−(2,6−ジメチルフェノキシ)ピリジン(1.42g、96%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.20(d,1H),7.12(s,4H),6.65−6.68(m,2H),2.11(s,6H)。
工程B:N−(4−(2,6−ジメチルフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.244g、2.14mmol)と、2−クロロ−4−(2,6−ジメチルフェノキシ)ピリジン(0.500g、2.14mmol)と、リン酸カリウム(0.500g、2.35mmol)と、Pd2(dba)3(0.098g、0.107mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.062g、0.107mmol)とを反応させることにより、N−(4−(2,6−ジメチルフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.290g、44%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ10.93(s,1H),8.13(d,1H),7.15−7.22(m,3H),6.50(s,1H),6.40(d,1H),6.39(s,1H),2.19(s,3H),2.08(s,6H)。
実施例81
4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル
工程A:4−クロロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、4−クロロ−3−ヒドロキシ安息香酸エチル(0.759g、3.78mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(151mg、3.78mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(0.600g、3.78mmol)とを反応させることにより、白色固体として4−クロロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(0.904g、76%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.27(d,1H),7.96(d,1H),7.84(s,1H),7.60(d,1H),6.77(s,1H),6.76(d,1H),4.39(quartet,2H),1.41(t,2H)。
工程B:4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.329g、2.88mmol)と、4−クロロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(0.900g、2.88mmol)と、リン酸カリウム(0.673g、3.17mmol)と、Pd2(dba)3(0.132g、0.144mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.083g、0.144mmol)とを反応させることにより、4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(0.631g、56%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ10.99(s,1H),8.20(d,1H),7.92(d,1H),7.83−7.87(m,2H),6.51−6.57(m,3H),4.32(quartet,2H),2.20(s,3H),1.31(t,2H)。
実施例82
4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩
100mL丸底フラスコに4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(0.600g、1.54mmol)およびエタノール(30mL)を投入し、1M NaOH(10mL)を加えた。反応混合物を撹拌し、3時間60℃に加熱した。反応混合物を濃縮し、水および6N HCl(1mL)を加えた。得られた固体を濾過し、乾燥することにより、4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩(0.565g、89.4%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ8.25(d,1H),7.91(dd,1H),7.83(d,1H),7.81(d,1H),6.66(dd,1H),6.64(d,1H),6.61(d,1H),2.23(d,3H);質量スペクトル(apci)m/z=362(100)(M+H)。
実施例83
4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド塩酸塩
3dramバイアルに、4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩(0.100g、0.2511mmol)、トリエチルアミン(0.1016g、1.004mmol)およびDMF(3mL)を投入した。反応混合物を0℃に冷却し、エチルカルボノクロリデート(0.02641mL、0.2762mmol)を加えた。反応混合物を3時間0℃に冷却した。N,N−ジメチルエチレンジアミン(0.04427g、0.5022mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、2N NaOHを加えた。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の50%酢酸エチルの後、酢酸エチル中の15%(アンモニア化)メタノールを用いる、予め充填されたシリカゲルカラムで精製した。エーテル中の2M HClを加え、得られた固体を高真空で乾燥することにより、オフホワイトの固体として4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド塩酸塩(0.017g、13.01%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ11.21(bs,1H),9.82(bs,1H),8.95(t,1H),8.24(d,1H),7.90(dd,1H),7.86(d,1H),7.84(d,1H),6.57(m,3H),3.61(q,2H),3.24(q,2H),2.82(s,3H),2.81(s,3H),2.21(d,3H);質量スペクトル(esi)m/z=432(100)(M+H−HCl)。
実施例84
4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(3−モルホリノプロピル)ベンズアミド塩酸塩
実施例83の手順に従って、4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩(0.100g、0.2511mmol)と、トリエチルアミン(0.1016g、1.004mmol)と、(DMF(3mL)と、エチルカルボノクロリデート(0.02641mL、0.2762mmol)と、4−(3−アミノプロピル)モルホリン(0.07242g、0.5022mmol)とを反応させることにより、オフホワイトの固体として4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(3−モルホリノプロピル)ベンズアミド塩酸塩(0.030g、20.50%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ11.20(bs,1H),10.37(bs,1H),8.83(t,1H),8.23(d,1H),7.87(dd,1H),7.84(d,1H),7.82(d,1H),6.58(m,2H),6.55(d,1H),3.94(d,2H),3.72(t,2H),3.40(d,2H),3.32(q,2H),3.12(m,2H),3.03(m,2H),2.21(d,3H),1.93(m,2H);質量スペクトル(esi)m/z=488(100)(M+H−HCl)。
実施例85
4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド
実施例83の手順に従って、4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩(0.1g、0.2511mmol)と、トリエチルアミン(0.1016g、1.004mmol)と、DMF(3mL)と、加えられたエチルカルボノクロリデート(0.02641mL、0.2762mmol)と、N−(2−アミノエチル)ピロリジン(0.05734g、0.5022mmol)とを反応させることにより、オフホワイトの固体として4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド塩酸塩(0.021g、15.22%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO)δ11.26(bs,1H),10.18(bs,1H),8.98(t,1H),8.23(d,1H),7.92(dd,1H),7.89(d,1H),7.83(d,1H),6.58(m,3H),3.61(m,4H),3.31(q,2H),3.02(m,2H),2.21(d,3H),2.00(m,2H),1.86(m,2H);質量スペクトル(esi)m/z=458(100)(M+H−HCl)。
実施例86
(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)(フェニル)メタノール
工程A:2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)イソニコチン酸エチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、トルエン(20mL)および水(0.5mL)中の、2−クロロイソニコチン酸と、メチルエステル(4.734g、27.59mmol)と、2−アミノ−4−メチルチアゾール(3.0g、26.28mmol)と、リン酸カリウム(2.393ml、28.90mmol)と、Pd
2(dba)
3(0.6016g、0.6569mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.4181g、0.7226mmol)とを反応させることにより、白色固体として2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)イソニコチン酸メチル(4.682g、71.48%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ10.25(bs,1H),8.47(dd,1H),7.40(m,1H),7.39(dd,1H),6.45(d,1H),3.94(s,3H),2.39(d,3H);質量スペクトル(apci)m/z=250(100)(M+H)。
工程B:(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)メタノールの調製:フラスコに2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)イソニコチン酸メチル(0.5g、2.01mmol)を投入し、エーテル(10mL)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム(8.01mL、8.01mmol)を加えた。反応混合物を0℃で8時間撹拌し、次いで、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、溶出剤として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、白色固体として(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)メタノール(0.347g、76.6%収率)が得られた。1H NMR(CD3OD)δ8.20(d,1H),7.01(m,1H),6.86(m,1H),6.42(m,1H),4.60(s,2H),2.27(d,3H);質量スペクトル(apci)m/z=222(55)(M+H)。
工程C:2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)イソニコチンアルデヒドの調製:THF(5mL)中の(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)メタノール(0.210g、0.949mmol)の溶液を、0℃のTHF(5mL)中のデス・マーチン・ペルヨージナン(0.604g、1.42mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温に温め、30分間撹拌し、次いで、エーテルおよび1N NaOH(40mL)で希釈した。反応混合物を30分間撹拌し、次いで、エーテルで抽出し、水、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮することにより、黄色の蝋状物/粉末として2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)イソニコチンアルデヒド(0.197g、94.7%収率)が得られた。粗生成物を、精製することなく次の工程で使用した。
工程D:(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)(フェニル)メタノールの調製:エーテル中の3.0M臭化フェニルマグネシウム(0.9982mL、2.995mmol)を0℃のTHF(2mL)に加え、次いで、THF(3mL)中の2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)イソニコチンアルデヒド(0.197g、0.8985mmol)を加えた。反応混合物を30分間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウムと酢酸エチルとの間で分離させた。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。残渣を2:3ヘキサン:酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製することにより、白色固体として(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)(フェニル)メタノール(0.107g、40.05%収率)が得られた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.10(s,1H),8.14(d,1H),7.24−7.37(m,5H),7.11(s,1H),6.81(d,1H),6.50(s,1H),6.09(d,1H),5.64(d,1H),2.22(s,3H)。
実施例87
(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)(フェニル)メタノン塩酸塩
THF(5mL)中の(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)(フェニル)メタノール(0.100g、0.336mmol)の溶液を、0℃のTHF(5mL)中のデス・マーチン・ペルヨージナン(0.214g、0.504mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温に温め、30分間撹拌した。反応混合物をエーテルおよび1N NaOH(40mL)で希釈し、4時間撹拌した。反応混合物をエーテルで抽出し、水、ブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮し、そして1:1ヘキサン:酢酸エチルを用いてシリカで濾過した。濾液を濃縮し、エーテル(4mL)に溶解し、エーテル(2mL)中の1M HClを加えた。固体を濾過し、ヘキサン類で洗浄し、乾燥することにより、(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)(フェニル)メタノン塩酸塩(0.071g、63.6%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.75(bs,1H),8.50(d,1H),7.82(d,2H),7.75(t,1H),7.61(t,2H),7.36(s,1H),7.17(d,1H),6.68(s,1H),2.27(s,3H)。
実施例88(代表的な実施例)
4−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル
工程A:4−メチル−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、4−メチル−3−ヒドロキシ安息香酸エチル(1.70g、9.46mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(378mg、9.48mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(1.50g、9.46mmol)とを反応させることにより、透明の油状物として4−メチル−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(2.59g、94%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.24(d,1H),7.90(d,1H),7.69(s,1H),7.38(d,1H),6.73(d,2H),4.37(quartet,2H),2.23(s,3H),1.39(t,3H)。
工程B:4−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.50g、4.38mmol)と、4−メチル−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(1.41g、4.38mmol)と、リン酸カリウム(1.02g、4.82mmol)と、Pd2(dba)3(0.100g、0.109mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.070g、0.109mmol)とを反応させることにより、淡黄色固体として4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(1.20g、70%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ9.03(bs,1H),8.17(d,1H),7.86(dd,1H),7.67(d,1H),7.35(d,1H),6.41(dd,1H),6.31(d,1H),6.21(d,1H),4.36(q,2H),2.22(s,3H),2.21(d,3H),1.37(t,3H);質量スペクトル(esi)m/z=370(100)(M+H)。
実施例89
2−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル
工程A:2−メチル−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、2−メチル−3−ヒドロキシ安息香酸エチル(2.27g、12.6mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(505mg、12.6mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(2.00g、12.6mmol)とを反応させることにより、透明の油状物として2−メチル−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(3.31g、90%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.22(d,1H),7.83(d,1H),7.33(t,1H),7.18(d,1H),6.70−6.72(m,2H),4.39(quartet,2H),2.38(s,3H),1.41(t,3H)。
工程B:2−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.50g、4.38mmol)と、4−メチル−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(1.55g、4.82mmol)と、リン酸カリウム(1.02g、4.82mmol)と、Pd2(dba)3(0.100g、0.109mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.070g、0.109mmol)とを反応させることにより、黄色固体として2−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(1.40g、86%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ9.61(bs,1H),8.16(d,1H),7.78(d,1H),7.29(d,1H),7.16(d,1H),6.40(dd,1H),6.30(d,1H),6.16(d,1H),4.39(q,2H),2.37(s,3H),2.19(d,3H),1.41(t,3H);質量スペクトル(esi)m/z=370(100)(M+H)。
実施例90
4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル
工程A:4−フルオロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、4−フルオロ−3−ヒドロキシ安息香酸エチル(2.90g、15.8mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(631mg、15.8mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(2.50g、15.8mmol)とを反応させることにより、透明の油状物として4−フルオロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(4.15g、89%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.27(d,1H),8.02(m,1H),7.90(d,1H),7.30(t,1H),6.78−6.83(m,2H),4.39(q,2H),1.40(t,3H)。
工程B:4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.600g、5.26mmol)と、4−フルオロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(1.55g、5.26mmol)と、リン酸カリウム(1.23g、5.78mmol)と、Pd2(dba)3(0.120g、0.131mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.084g、0.131mmol)とを反応させることにより、4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(1.60g、77%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ10.16(bs,1H),8.20(d,1H),7.97(m,1H),7.86(dd,1H),7.26(t,1H),6.48(dd,1H),6.29(d,1H),6.28(d,1H),4.38(q,2H),2.18(s,3H),1.38(t,3H);質量スペクトル(esi)m/z=374(100)(M+H)。
実施例91(代表的な実施例)
4−メチル−N−(4−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン塩酸塩
工程A:2−クロロ−4−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、ピリジン−2−チオール(0.526g、4.73mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(189mg、4.73mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(0.750g、4.73mmol)とを反応させることにより、透明の油状物として2−クロロ−4−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン(0.93g、88%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.61(d,1H),8.25(d,1H),7.71(d,1H),7.44(d,1H),7.31(s,1H),7.25(m,1H),7.19(d,1H)。
工程B:4−メチル−N−(4−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン塩酸塩の調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.477g、4.18mmol)と、2−クロロ−4−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン(0.930g、4.18mmol)と、リン酸カリウム(0.975g、4.59mmol)と、Pd2(dba)3(0.191g、0.209mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.121g、0.209mmol)とを反応させることにより、4−メチル−N−(4−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン塩酸塩(0.310g、44%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.55(bs,1H),8.62(d,1H),8.31(d,1H),7.89(t,1H),7.59(d,1H),7.44(m,1H),7.36(s,1H),7.08(d,1H),6.83(s,1H),2.31(s,3H)。
実施例92
4−メチル−N−(4−(ピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−4−(ピリジン−3−イルオキシ)ピリジンの調製:実施例3の工程Aの方法を使用して、ピリジン−3−オール(0.450g、4.73mmol)と、鉱油中の60%水素化ナトリウム(189mg、4.73mmol)と、2−クロロ−4−ニトロピリジン(0.750g、4.73mmol)とを反応させることにより、透明の油状物として2−クロロ−4−(ピリジン−3−イルオキシ)ピリジン(0.938g、96%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.57(d,1H),8.49(d,1H),8.28(d,1H),7.39−7.48(m,2H),6.86(s,1H),6.82(d,1H)。
工程B:4−メチル−N−(4−(ピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの調製:実施例3の工程Bの方法を使用して、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.518g、4.54mmol)と、2−クロロ−4−(ピリジン−3−イルオキシ)ピリジン(0.938g、4.54mmol)と、リン酸カリウム(1.06g、4.99mmol)と、Pd2(dba)3(0.208g、0.227mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.131g、0.227mmol)とを反応させることにより、4−メチル−N−(4−(ピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(0.704g、55%収率)がもたらされた。1H NMR(d6−DMSO)δ11.05(s,1H),8.54(m,2H),8.20(d,1H),7.72(d,1H),7.55(d,1H),6.53−6.59(m,3H),2.21(s,3H)。
実施例93
N−(6−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2,6−ジクロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジンの調製:2,6−ジフルオロフェノール(10.0mmol)をDMF(6mL)中の水素化ナトリウム(240mg、10mmol)の混合物に加える。反応混合物を室温で30分間撹拌する。反応混合物を0℃に冷却し、2,4,6−トリクロロピリジンを加える。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、室温で4時間撹拌する。反応混合物を酢酸エチルと水との間で分離させ、有機層を2N NaOH、水、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮する。残渣を、5:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出するクロマトグラフィで精製することにより、2,6−ジクロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジンが得られる。
工程B:5N−(6−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:脱気したトルエン(5mL)および水(2mL)中の、2,6−ジクロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン(552mg、2.0mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(228mg、2.0mmol)と、リン酸カリウム(466mg、2.20mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.092g、0.100mmol)と、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(0.167g、0.100mmol)との混合物を12時間90℃に加熱し、次いで、室温に冷却する。反応混合物を水と酢酸エチルとの間で分離させることにより、N−(6−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンが得られる。
実施例94
N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミンの調製:2−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン(4.82g、20.0mmol)と、Pd
2dba
3(221mg、0.24mmol)と、BINAP(0.24mmol)と、カリウムtert−ブトキシド(20.0mmol)と、ベンゾフェノンイミン(4.53g、25.0mmol)と、脱気したトルエン(40mL)との混合物を窒素下で一晩加熱する。反応混合物を冷却し、1N HCl(200mL)およびTHF(100mL)を加える。反応混合物を40℃で3時間加熱する。反応混合物を冷却し、酢酸エチルと2N NaOHとの間で分離させ、水、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮する。残渣をカラムクロマトグラフィで精製することにより、ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミンが得られる。
工程B:5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミンの調製:アセトニトリル(50mL)中の、ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミン(2.22g、10mmol)とN−ブロモスクシンイミド(11mmol)との混合物を、室温で1時間撹拌し、次いで、4時間還流する。反応混合物を冷却し、濃縮し、そして残渣をカラムクロマトグラフィで精製することにより、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミンが得られる。
工程C:N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミドの調製:ベンゾイルイソチオシアネート(1.63g、10.0mmol)を、0℃のジクロロメタン(20mL)中の5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミン(3.01g、10mmol)の溶液に加える。反応混合物を室温に温め、そして1時間撹拌する。反応混合物をヘキサン類で希釈し、そして濾過することにより、N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミドが得られる。
工程D:1−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)チオ尿素の調製。エタノール(40mL)中の、N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミド(4.41g、9.5mmol)と、3M NaOH(10ml、30mmol)との混合物を加熱する。反応混合物を冷却し、15mLに濃縮し、水で希釈し、そして濾過することにより、1−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)チオ尿素が得られる。
工程E:N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:1−クロロプロパン−2−オン(1.01g、11mmol)と、1−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)チオ尿素(3.24g、9.0mmol)と、トリエチルアミン(1.41g、14mmol)と、エタノール(15mL)との混合物を16時間加熱還流する。反応混合物を冷却し、酢酸エチルと水との間で分離させる。有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮する。残渣をクロマトグラフィで精製することにより、N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンが得られる。
実施例95
N−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミンの調製:アセトニトリル(50mL)中の、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミン(301mg、1.0mmol)と、N−クロロスクシンイミド(1.1mmol)との混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、24時間加熱還流する。反応混合物を冷却し、濃縮する。残渣をカラムクロマトグラフィで精製することにより、5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミンが得られる。
工程B:N−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミドの調製:ベンゾイルイソチオシアネート(163mg、1.0mmol)を0℃のジクロロメタン(20mL)中の5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミン(336mg、1.0mmol)の溶液に加える。反応混合物を室温に温め、1時間撹拌する。反応混合物をヘキサン類で希釈し、そして濾過することにより、N−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミドが得られる。
工程C:11−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)チオ尿素の調製。エタノール(4mL)中の、N−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミド(474mg、0.95mmol)と、3M NaOH(1mL、30mmol)との混合物を加熱する。反応混合物を冷却し、2mLに濃縮し、水で希釈し、そして濾過することにより、11−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)チオ尿素が得られる。
工程D:N−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:1−クロロプロパン−2−オン(102mg、1.1mmol)と、11−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)チオ尿素(355mg、0.90mmol)と、トリエチルアミン(141mg、1.4mmol)およびエタノール(3mL)との混合物を16時間加熱還流する。反応混合物を冷却し、酢酸エチルと水との間で分離させる。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮する。残渣をクロマトグラフィで精製することにより、N−(5−ブロモ−3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンが得られる。
実施例96
3−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イルチオ)プロパン酸メチル
25mL丸底フラスコに、N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(398mg、1.00mmol)、Pd
2dba
3(22.1mg、0.024mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(27.9mg、0.048mmol)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.33mL、1.9mmol)、3−メルカプトプロパン酸メチル(0.12mL、1.1mmol)およびジオキサン(10mL)を投入する。反応混合物を窒素下で2時間100℃に加熱し、次いで、室温に冷却し、濾過し、そして濃縮する。残渣を、ヘキサン類中の40%EtOAcで溶出するクロマトグラフィで精製することにより、3−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イルチオ)プロパン酸メチルが得られる。
実施例97
4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−5−(ピリジン−2−イルメチルチオ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル
20mLバイアルに、4−クロロ−3−(5−(3−メトキシ−3−オキソプロピルチオ)−2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(0.33mmol)およびTHF(0.5mL)を投入する。THF(1.184ml、1.184mmol)中の1M KOtBuを加え、反応混合物を室温で30秒間撹拌する。2−(ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩(85.55mg、0.3382mmol)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌する。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、EtOAcで抽出する。反応混合物をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィで精製することにより、4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−5−(ピリジン−2−イルメチルチオ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルが得られる。
実施例98
3−(2−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−3,3’−ビピリジン−6−イルアミノ)チアゾール−4−イル)プロパン酸メチル
DME(10mL)および2M炭酸水素ナトリウム(2mL)中の、3−(2−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)プロパン酸エチル(0.1932mmol)、ピリジン−3−イルボロン酸(0.02850g、0.2319mmol)、Pd(PPh
3)
4(0.02233g、0.01932mmol)を混合し、一晩80℃に加熱する。反応混合物を冷却し、CH
2Cl
2と水との間で分離させる。併せた有機層を乾燥し、濾過し、そして濃縮する。残渣を、ヘキサン中の30〜40%EtOAcで溶出するシリカゲルで精製することにより、3−(2−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−3,3’−ビピリジン−6−イルアミノ)チアゾール−4−イル)プロパン酸エチルが得られる。
実施例99
4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−オール
N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(2.66mmol)をTHF(30mL)に溶解し、そして−78℃に冷却する。MeLi(2.07mL、3.32mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を10分間撹拌する。n−ブチルリチウム(1.33mL、3.32mmol)を加え、反応混合物を15分間撹拌する。トリイソプロピルボレート(0.613mL、2.66mmol)を加え、反応混合物を30分間撹拌する。反応混合物を0℃に温め、メタノール(5mL)、10%NaOH水溶液(5.1mL、12.8mmol)および30%H
2O
2水溶液(1.27mL、13.3mmol)を加える。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の10〜20%EtOAc)で精製することにより、4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−オールが得られる。
実施例100
4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−オール
アセトニトリル中の、N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(1.18g、2.66mmol)と、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(1.35g、5.32mmol)と、Pd(OAc)
2(60mg、0.27mmol)と、トリシクロペンチルホスフィン(93mg.0.40mmol)およびフッ化セシウム(3.64g、23.9mmol)との脱気混合物を5時間90℃に加熱する。反応混合物を冷却し、エーテルと水との間で分離させる。粗生成物をTHFに溶解する。N−モルホリンN−オキシド(1.40g、12.0mmol)を加え、反応混合物を12時間加熱還流する。反応混合物を冷却し、エーテルと水との間で分離させる。有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮する。残渣を、ヘキサン類中の10〜20%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−オールが得られる。
実施例101
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−メトキシピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
DMF(3mL)中の、4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−オール(0.255mmolと炭酸カリウム(0.0794g、0.574mmol)との混合物に、ヨードメタン(0.0362g、0.255mmol)を加え、室温で一晩撹拌する。反応混合物を水とエーテルとの間で分離させる。有機層を水で洗浄し、乾燥し、そして濃縮する。残渣を、ヘキサン類中の15〜20%EtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−メトキシピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンが得られる。
実施例102
3−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)プロパン酸メチル
工程A:N−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(1.06g、2.66mmol)をTHF(30mL)に溶解し、そして−78℃に冷却する。MeLi(2.07mL、3.32mmol)をゆっくりと加え、10分間撹拌する。n−ブチルリチウム(1.33mL、3.32mmol)を加え、反応混合物を15分間撹拌する。DMF(0.413mL、5.32mmol)を加え、反応混合物を30分間撹拌する。反応混合物を室温に温め、AcOH(2mL)を加える。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出する。併せた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮する。残渣をシリカゲル(ヘキサン類中の10〜20%EtOAc)で精製することにより、4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ニコチンアルデヒドが得られる。
工程B:25mL丸底フラスコに、4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ニコチンアルデヒド(534mg、1.54mmol)およびTHF(10mL)を投入する。(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸メチル(668mg、2.00mmol)を加え、反応混合物を室温で撹拌する。4時間後、さらなる(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸メチル(668mg、2.00mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌する。沈殿物を濾過し、濃縮し、そしてシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン類中の1:1 EtOAc)で精製することにより、(E)−3−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)アクリル酸メチルが得られる。
工程C:25mL丸底フラスコに、(E)−3−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)アクリル酸メチル(455mg、1.13mmol)、4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(1050mg、5.64mmol)およびトルエン(10mL)を投入する。反応混合物を12時間加熱還流し、次いで、室温に冷却し、そして真空中で濃縮する。残渣をシリカゲル(ヘキサン類中の20〜30%EtOAc)で精製することにより、3−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)プロパン酸メチルが得られる。
実施例103
3−(2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル
実施例1の工程Bの方法に従って、4−イソプロピルチアゾール−2−アミン(10.55mL、4.219mmol)と、3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸メチル(1.224g、4.641mmol)と、リン酸カリウム(0.9850g、4.641mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.09658g、0.1055mmol)と、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(0.06713g、0.1160mmol)とを水(3mL)およびトルエン(11mL)中で反応させることにより、黄色固体として表題化合物(1.297g、81.55%収率)が得られる。
1H NMR(CDCl
3)δ8.19(d,1H),7.93(dt,1H),7.76(m,1H),7.50(t,1H),7.30(m,1H),6.50(m,1H),6.48(dd,1H),6.33(s,1H),3.92(s,3H),2.87(m,1H),1.22(d,6H)。
実施例104
4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩
工程A:4−クロロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Aの方法に従って、4−クロロ−3−ヒドロキシ安息香酸エチル(5.75g、28.7mmol)、水素化ナトリウム(0.724g、28.7mmol)、DMF(30mL)および2−クロロ−4−ニトロピリジン(4.54g、28.7mmol)を混合することにより、黄色油状物として所望の生成物(4.75g、47.8%収率)が得られた。
工程B:4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチルの調製:実施例3の工程Bの方法に従って、4−クロロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(1.64g、5.26mmol)、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.60g、5.26mmol)、リン酸カリウム(1.23g、5.78mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.241g、0.263mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.228g、0.394mmol)、水(4mL)およびトルエン(13mL)を混合することにより、黄色固体として所望の生成物(1.84g、89.8%収率)が得られた。
工程C:4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩の調製:実施例31の方法に従って、4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(0.600g、1.54mmol)、エタノール(30ml)、1M NaOH(10mL)を混合することにより、淡緑色固体として所望の生成物(0.565g、89.4%収率)が得られた。1H NMR(d6−DMSO)δ8.25(d,1H),7.91(dd,1H),7.83(d,1H),7.81(d,1H),6.66(dd,1H),6.64(m,1H),6.61(d,1H),2.23(d,3H)。
実施例105
4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩
実施例32の方法に従って、4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩(実施例104、工程C)、トリエチルアミン、DMF、エチルカルボノクロリデートおよびN,N−ジメチルエチレンジアミンを混合することにより、オフホワイトの固体として表題化合物(0.017g、11%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.21(bs,1H),9.82(bs,1H),8.94(t,1H),8.22(d,1H),7.90(dd,1H),7.86(d,1H),7.83(d,1H),6.57(m,3H),3.61(m,2H),3.25(m,2H),2.82(s,3H),2.81(s,3H),2.21(d,3H)。
実施例106
2−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩
表題化合物を、実施例31の方法に従って、2−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(実施例89)から調製した。収率:0.630g、72.8%。
1H NMR(d
6−DMSO)δ8.24(d,1H),7.78(dd,1H),7.44(t,1H),7.38(dd,1H),6.67(m,2H),6.53(d,1H),2.31(s,3H),2.25(d,3H)。
実施例107
4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩
表題化合物を、実施例31に従って、4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(実施例90)から調製した。収率:0.667g、79.9%。
1H NMR(DMSO)δ8.24(d,1H),7.95(m,1H),7.86(dd,1H),7.62(dd,1H),6.68(dd,1H),6.64(d,1H),6.61(d,1H),7.22(d,3H)。
実施例108
4−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩
表題化合物を、実施例31に従って、4−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(実施例88)から調製した。収率:0.483g、60.0%。
1H NMR(d
6−DMSO)δ8.18(d,1H),7.80(dd,1H),7.57(d,1H),7.53(d,1H),6.52(m,2H),6.47(d,1H),2.21(s,3H),2.2(d,3H)。
実施例109
4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド二塩酸塩
3dramバイアルに、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(0.488g、1.05mmol)、4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩(実施例107;0.200g、0.524mmol)、N−(2−アミノエチル)ピロリジン(0.179g、1.57mmol)およびDMF(3mL)を投入した。反応物を周囲温度で1時間撹拌した。水を加え、反応物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィで精製した。エーテル中の2M HClを、単離した材料に加え、そして回収された固体を高真空で乾燥することにより、白色固体として表題化合物(0.078g、28.9%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ 11.21(bs,1H),9.75(bs,1H),8.86(t,1H),8.23(m,1H),7.92(m,2H),7.64(dd,1H),6.62(m,2H),6.58(d,1H),3.60(m,4H),3.32(quart,2H),3.03(m,2H),2.21(d,3H),2.00(d,2H),1.85(m,2H)。
実施例110
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド二塩酸塩
表題化合物を、実施例107の方法に従って、4−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸塩酸塩(実施例108)およびN,N−ジメチルエチレンジアミンから調製した。収率:0.065g、25%。
1H NMR(CDCl
3)δ8.84(bs,1H),8.16(d,1H),7.90(d,1H),7.86(bs,1H),7.37(d,1H),6.80(bs,1H),6.71(dd,1H),6.38(s,1H),3.89(m,2H),3.35(m,2H),2.91(s,6H),2.37(s,3H),2.22(s,3H)。
実施例111
(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)(ピロリジン−1−イル)メタノン塩酸塩
実施例109の方法に従って調製した。
1H NMR(CDCl
3)δ10.33(bs,1H),8.18(d,1H),7.38−7.46(m,2H),7.23(m,1H),7.13(m,1H),6.48(dd,1H),6.34(d,1H),6.32(d,1H),3.62(t,2H),3.37(t,2H),2.21(d,3H),1.94(q,2H),1.85(q,2H)。
実施例112
(4−エチルピペラジン−1−イル)(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシピリジン−3−イル)メタノン塩酸塩
実施例32の方法に従って、1−エチルピペラジンおよび6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチン酸塩酸塩(実施例59)から調製した。収率:0.055g、43.07%。
1H NMR(CDCl
3)δ8.34(s,1H),7.47(t,2H),7.33(t,1H),7.06(s,1H),7.04(s,1H),6.38(s,1H),6.26(s,1H),3.97(m,3H),2.97(m,7H),2.27(s,3H),1.46(t,3H)。
実施例113
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチンアミド塩酸塩
実施例32に従って、6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−フェノキシニコチン酸塩酸塩(実施例59)から調製した。収率:0.083g、68.89%。
1H NMR(CDCl
3)δ8.93(s,1H),8.28(m,1H),7.48(t,2H),7.33(t,1H),7.26(m,1H,under CDCl
3),7.23(bs,1H),6.38(m,1H),6.24(s,1H),3.96(m,2H),3.32(t,2H),2.87(s,6H),2.27(s,3H)。
実施例114
3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチル
工程A:3−(2−アミノピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチルの調製:フラスコに、4−クロロ−3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(16.347g、52.369mmol)、カルバミン酸tert−ブチル(18.405g、157.11mmol)、リン酸カリウム(12.228g、57.606mmol)およびトルエン(150mL)を投入した。フラスコを窒素で脱気し、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(3.0302g、5.2369mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2.3978g、2.6185mmol)を加えた。フラスコを再度脱気し、脱気した水(40mL)を加えた。反応物を一晩90℃に加熱した。水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、そして濃縮した。TFA(100mL)を加え、混合物を一晩撹拌し、次いで、濃縮し、炭酸水素ナトリウムで処理し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、そして濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の20〜25%酢酸エチル、次いで、酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、黄色の油状半固体として所望の生成物(5.75g、37.510%収率)がもたらされた。
工程B:3−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチルの調製:フラスコに3−(2−アミノピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチル(5.50g、18.8mmol)および酢酸(50mL)を投入し、臭素(0.943ml、18.4mmol)を加えた。反応物を周囲温度で30分間撹拌し、次いで、濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の20%〜35%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、淡黄色固体として所望の生成物(4.20g、58.9%収率)がもたらされた。
工程C:3−(2−(3−ベンゾイルチオウレイド)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチルの調製:フラスコに、3−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチル(2.76g、7.43mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(1.05ml、7.80mmol)およびTHF(100mL)を投入した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の20%エーテルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、淡黄色固体として所望の生成物(1.35g、34%収率)が得られた。
工程D:3−(5−ブロモ−2−チオウレイドピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチルの調製:フラスコに、3−(2−(3−ベンゾイルチオウレイド)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチル(1.37g、2.56mmol)、炭酸カリウム(0.496g、3.59mmol)およびエタノール(50mL)を投入した。反応混合物を40℃で6時間撹拌し、次いで、濃縮した。粗材料を、ヘキサン類中の10%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、白色固体として所望の生成物(0.61g、54%収率)が得られた。
工程E:3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチルの調製:フラスコに、3−(5−ブロモ−2−チオウレイドピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチル(0.200g、0.464mmol)、1−ブロモ−4−フェニルブタン−2−オン(0.105g、0.464mmol)およびトリエチルアミン(0.0470g、0.464mmol)を投入した。エタノール(5mL)を加え、反応物を70℃で6時間加熱し、次いで、濃縮することにより、白色固体としてエチル所望生成物(0.250g、95収率)がもたらされた。LC/MS(apci)M+2H:560(100%)。
以下の化合物もまた、実施例114の方法に従って調製した。
以下の化合物もまた、実施例114の方法に従って調製した。
実施例136
3−(2−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)プロパン酸二塩酸塩
表題化合物を、実施例31の方法に従って、3−(2−(5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)プロパン酸メチル(実施例129)から調製した。収率:0.160g、70.4%。
1H NMR(d
6−DMSO)δ8.45(s,1H),7.45(m,3H),6.64(bs,1H),6.61(m,1H),3.32(m,2H),2.73(t,2H)。
実施例137
3−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イルチオ)プロパン酸メチル
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.05749g、0.06278mmol)、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128;1.0g、2.511mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.07265g、0.1256mmol)、3−メルカプトプロパン酸メチル(0.2920ml、2.637mmol)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.8748ml、5.022mmol)およびジオキサン(50mL)を一晩、アルゴン下で80℃に加熱し、次いで、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィで精製することにより、黄色固体として所望の生成物(0.375g、33.79%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ10.97(s,1H),8.37(s,1H),7.26(m,1H),7.03(t,2H),6.26(s,1H),6.03(s,1H),3.67(s,3H),3.12(t,2H),2.62(t,2H),2.06(s,3H)。
実施例138
(2−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)メタノール塩酸塩
0℃のエーテル中のテトラヒドロアルミン酸リチウム(2.46mL、2.46mmol)の溶液に、THF(5mL)中の2−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(実施例89;0.182g、0.493mmol)の溶液を加えた。硫酸ナトリウム十水和物を加え、反応混合物を1時間撹拌した。水を加え、反応物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、濃縮し、そして、ヘキサン類中の50%酢酸エチルおよびDCM中の1%メタノールで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、白色固体として表題化合物(0.145g、74.4%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.18(d,1H),7.34(d,1H),7.27(d,1H),6.97(d,1H),6.67(dd,1H),6.56(m,1H),6.38(d,1H),4.75(s,2H),2.39(d,3H),2.15(s,3H)。
実施例139
(4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)メタノール塩酸塩
表題化合物を、実施例138の方法に従って、4−フルオロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(実施例90)から調製した;白色固体として(0.119g、59.8%収率)。
1H NMR(CDCl
3)δ8.21(d,1H),7.27(m,1H),7.21(m,2H),6.74(dd,1H),6.66(bs,1H),6.39(d,1H),4.70(s,2H),2.37(d,3H)。
実施例140
(4−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェニル)メタノール塩酸塩
表題化合物を、実施例138の方法に従って、4−メチル−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)安息香酸エチル(実施例88)から調製した;白色固体として(0.127g、63.8%収率)。
1H NMR(CDCl
3)δ8.17(d,1H),7.27(d,1H),7.18(d,1H),7.09(s,1H),6.67(d,1H),6.61(m,1H),6.38(s,1H),4.69(s,2H),2.38(s,3H),2.15(s,3H)。
実施例141
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−フェニルピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン塩酸塩
バイアルに、フェニルボロン酸(0.0367g、0.301mmol)、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128;0.100g、0.251mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.0290g、0.0251mmol)、炭酸ナトリウム(0.0798g、0.753mmol)、DME(5mL)および水(3mL)を投入した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した。水を加え、反応物を酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濾過し、そして濃縮した。粗材料を、10〜20%酢酸エチル/ヘキサン類で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。単離された生成物を2M HClで処理し、そして乾燥することにより、黄色固体として表題化合物(0.1g、83%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.34(s,1H),7.63(m,2H),7.48(m,2H),7.42(m,1H),7.24(m,1H),7.07(t,2H),6.39(m,2H),2.40(s,3H)。
実施例142
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン塩酸塩
フラスコに、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128;0.150g、0.377mmol)およびTHF(10mL)を投入し、−78℃に冷却した。メチルリチウム(0.294ml、0.471mmol)をゆっくりと加え、反応物を5分間撹拌した。ブチルリチウム(0.188ml、0.471mmol)を加え、反応物を5分間撹拌した。1,2−ジフェニルジスルファン(0.0822g、0.377mmol)を加え、反応物を5分間撹拌した。反応物を周囲温度に温め、そして飽和NH
4Clを加えた。反応物をDCMで抽出し、有機層を乾燥し、濾過し、濃縮した。粗材料を、25%酢酸エチル/DCMで溶出する分取TLCで精製した。単離された材料をエーテル中の2M HClで処理することにより、黄色固体として表題化合物(0.011g、6.23%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.40(s,1H),7.28(m,4H),7.19(m,2H),7.02(m,2H),6.35(bs,1H),6.21(bs,1H),2.24(s,3H)。
実施例143
2−(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)フェノキシ)酢酸ナトリウム
3dramバイアルに、2−(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)フェノキシ)酢酸tert−ブチル(0.200g、0.466mmol)およびDCM(5mL)を投入した。トリフルオロ酢酸(3mL)を加え、反応物を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、濃縮した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、固体を濾過により回収することにより、黄色固体として表題化合物(0.120g、65.2%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.25(s,1H),8.06(d,1H),7.35(t,1H),7.03(dt,1H),6.95(m,2H),6.86(d,1H),6.61(dd,1H),6.49(d,1H),4.13(s,2H),2.19(d,3H)。
実施例144
N−(5−(シクロヘキシルチオ)−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン塩酸塩
表題化合物を、実施例137の方法に従って、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128)およびシクロヘキサンチオールから調製した;(0.067g、56.2%収率。
1H NMR(CDCl
3)δ8.42(s,1H),7.29(m,1H),7.09(t,2H),6.40(d,1H),6.29(s,1H),3.25(m,1H),2.41(d,3H),1.95(m,2H),1.79(m,2H),1.33(m,6H)。
実施例145
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−(ピリジン−4−イルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン二塩酸塩
表題化合物を、実施例142の方法に従って、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128)およびアルドリチオール(Aldrithiol)−4から調製した;(0.097g、46.2%収率)。
1H NMR(DMSO)δ8.64(m,1H),8.62(m,1H),8.58(s,1H),7.70(m,1H),7.68(m,1H),7.49(m,1H),7.41(m,2H),6.71(bs,1H),6.68(d,1H),2.20(s,3H)。
実施例146
4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ニコチンアルデヒド
フラスコに、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128;1.0g、2.51mmol)およびTHF(50mL)を投入し、−78℃に冷却した。メチルリチウム(1.96ml、3.14mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を5分間撹拌した。ブチルリチウム(1.26ml、3.14mmol)を加え、反応混合物を5分間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(0.551g、7.53mmol)を加え、反応混合物を5分間撹拌した。水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、ヘキサン類と、エーテルと、DCMとの混合物で倍散し、そして濾過することにより、黄色固体として表題化合物(0.480g、51.2%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.48(s,1H),10.23(s,1H),8.73(s,1H),7.48(m,3H),6.68(s,1H),6.53(bs,1H),2.19(s,3H)。
実施例147
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−(4−(ジメチルアミノ)ブト−1−エニル)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン二塩酸塩
フラスコに、(3−(ジメチルアミノ)プロピル)トリフェニルホスホニウムブロミド(0.555g、1.30mmol)およびTHF(5mL)を投入し、0℃に冷却した。ブチルリチウム(0.518mL、1.30mmol)を加えた。反応物を0℃で20分間撹拌し、次いで、4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ニコチンアルデヒド(実施例146;0.150g、0.432mmol)を加えた。反応物を周囲温度で一晩撹拌した。水および飽和NH
4Clを加え、反応物を酢酸エチルおよびジクロロメタンで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、そして濃縮し、粗材料を、DCM−2〜5%メタノール/DCMで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。単離された材料をエーテル中の2M HClで処理し、高真空で乾燥することにより、白色固体として表題化合物(0.165mg、78%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.43(s,0.5H),8.22(s,0.5H),7.29(m,1H),7.25(m,1H),7.08(m,2H),6.95(d,0.5 H),6.68(d,0.5H),6.38(d,1H),6.31(d,1H),3.16(dt,2H),2.87(s,6H),2.79(m,2H),2.32(d,3H)。
実施例148
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−(ピリミジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン二塩酸塩
表題化合物を、実施例142の方法に従って、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128)および2−(2−(ピリミジン−2−イル)ジスルファニル)ピリミジンから調製した。収率:0.012g、9.04%。
1H NMR(CDCl
3)δ8.56(s,1H),8.50(d,2H),7.23(m,1H),7.02(m,3H),6.45(s,1H),6.39(s,1H),2.42(s,3H)。
実施例149
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン二塩酸塩
表題化合物を、実施例142の方法に従って、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128)および2−(2−(ピリジン−2−イル)ジスルファニル)ピリジンから調製した;(0.072g、34.3%収率).
1H NMR(CDCl
3)δ8.61(s,1H),8.44(m,1H),7.61(dt,1H),7.23(m,1H),7.12(m,2H),7.03(t,2H),6.46(d,1H),6.39(s,1H),2.44(d,3H)。
実施例150
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−5−(チアゾール−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン二塩酸塩
表題化合物を、実施例142の方法に従って、5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例128)および2−(2−(チアゾール−2−イル)ジスルファニル)チアゾールから調製した;(0.014g、13.7%収率)。
1H NMR(CDCl
3)δ8.61(s,1H),7.70(d,1H),7.27(m,2H),7.05(t,2H),6.44(s,1H),6.35(s,1H),2.39(s,3H)。
実施例151
N−(4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン
表題化合物を、実施例180の方法に従って、4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−アミンおよび2−クロロ−3−イソチオシアナトピリジンから淡黄色固体として調製した;(0.006g、3.83%収率)。
1H NMR(d
6−DMSO)δ11.47(s,1H),9.00(dd,1H),8.32(m,3H),8.04(d,1H),7.88(t,2H),7.59(dd,1H),7.51(d,1H),7.38(dd,1H),6.77(dd,1H),6.66(d,1H)。
実施例152
N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−5−(ピリジン−2−イルチオ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−アミン
表題化合物を、実施例142の方法に従って、N−(5−ブロモ−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(実施例132)および2−(2−(ピリジン−2−イル)ジスルファニル)ピリジン(0.107g、0.484mmol)から調製した;(0.033g、30.7%収率。
1H NMR(DMSO−d
6)δ10.99(s,1H),8.96(dd,1H),8.48(m,2H),8.11(m,1H),8.00(dt,1H),7.84(t,1H),7.72(dt,1H),7.53(dd,1H),7.42(dd,1H),7.31(dt,1H),7.18(m,1H),6.57(s,1H),6.36(s,1H),2.14(d,3H)。
実施例153
N−(5−ベンジル−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
バイアルに、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−ジクロロパラジウム(II)(0.0199g、0.0242mmol)、N−(5−ブロモ−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン(0.100g、0.242mmol)、9−ベンジル−9−ボラ−ビシクロ[3.3.1]ノナン(1.45ml、0.726mmol)、炭酸セシウム(0.237g、0.726mmol)、DMF(5mL)および水(1.5mL)を投入した。反応混合物を80℃で3日間加熱した。水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、濃縮した。粗材料を逆相カラムクロマトグラフィで精製することにより、白色固体として表題化合物(0.010g、9.25%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.85(dd,1H),8.17(s,1H),7.96(d,1H),7.60(t,1H),7.56(d,1H),7.25(m,3H),7.22(s,1H),7.19(m,1H),7.15(dd,1H),7.04(d,1H),6.05(s,1H),5.75(s,1H),4.04(s,2H),1.69(s,3H)。
実施例154
N−(4−フェニルチアゾール−2−イル)−5−(ピペリジン−4−イルメチルチオ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−アミン二塩酸塩
フラスコに、4−((6−(4−フェニルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例202の方法に従って調製したもの)(0.150g、0.240mmol)および4mLのDCMを投入した。TFA(4mL)を加え、そして反応物を周囲温度で2時間撹拌し、次いで、濃縮した。粗材料を、DCM、メタノールおよびアンモニア化メタノールを溶出剤として使用して、SCXイオン交換カラムで精製した。単離された材料をエーテル中の2M HCl(2mL)で処理し、乾燥することにより、淡黄色固体として表題化合物(0.057g、39.3%収率)が得られた。
1H NMR(DMSO−d
6)δ11.14(s,1H),9.06(dd,1H),8.67(m,1H),8.43(s,1H),8.34(d,1H),8.09(d,1H),7.91(t,1H),7.71(s,1H),7.70(s,1H),7.67(dd,1H),7.50(d,1H),7.43(s,1H),7.31(t,2H),7.28(m,1H)6.58(s,1H),3.25(m,2H),2.95(d,2H),2.86(m,2H),2.01(m,2H),1.80(m,1H),1.40(m,2H)。
実施例155
N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−5−(ピペリジン−4−イルメチルチオ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−アミン二塩酸塩
表題化合物を、実施例154の方法に従って、4−((6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例201の方法に従って調製したもの)から調製した。収率:0.110g、90.6%。
1H NMR(DMSO−d
6)δ9.12(dd,1H),8.47(d,1H),8.44(s,1H),8.12(d,1H),7.95(t,1H),7.75(dd,1H),7.51(d,1H),6.65(d,1H),6.50(s,1H),3.23(m,2H),2.95(d,2H),2.83(m,2H),2.18(d,3H),1.98(m,2H),1.79(m,1H),1.41(quart,2H)。
実施例156
3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸
表題化合物を、実施例31の方法に従って、3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチル(実施例114)から調製した;(0.225g、83.8%収率)。
1H NMR(DMSO−d
6)δ11.10(s,1H),8.44(s,1H),7.85(dd,1H),7.73(m,1H),7.68(d,1H),7.25(m,2H),7.17(m,3H),6.56(s,1H),6.47(s,1H),2.87(m,2H),2.81(m,2H)。
実施例157
3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド二塩酸塩
バイアルに、3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸(0.050g、0.0942mmol)、1−ピロリジンエタンアミン(0.013g、0.113mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.0328mL、0.188mmol)およびTHF(3mL)を投入した。ジエチルシアノホスホノネート(diethyl cyanophosphononate)(0.0239g、0.132mmol)を加え、反応物を周囲温度で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水と酢酸エチルとの間で分離させた。有機層(organic later)を乾燥し、濃縮し、そして、粗材料を、DCM中の5%アンモニア化メタノールを用いる分取TLCで精製した。単離された材料をエーテル中の2M HClで処理し、単離された固体を真空で乾燥することにより、淡黄色固体として表題化合物(0.035g、51.5%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.99(s,1H),8.36(s,1H),7.96(m,2H),7.57(m,1H),7.25(m,1H),7.15(m,3H),6.70(s,1H),6.30(s,1H),3.85(m,4H),3.35(m,2H),2.93(m,6H),2.14(m,4H)。
以下の化合物もまた、実施例4の方法に従って調製した。
実施例176
2−(2−(4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)エタノール
THF(4ml)中の、2−(2−(4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)酢酸エチル(実施例1の工程Bの方法に従って、2−クロロ−4−(ナフタレン−1−イルオキシ)ピリジン(1.18g、4.61mmol)および2−(2−アミノチアゾール−4−イル)酢酸エチルから調製したもの;0.370g、0.913mmol)の溶液を、0℃のTHF(5mL)中の水素化アルミニウムリチウムの1M溶液に加えた。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、氷浴中で冷却し、過剰の硫酸ナトリウム十水和物で慎重にクエンチし、そして、一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、固体をTHFで数回洗浄し、そして併せた濾液を濃縮した。粗材料を、まず1:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出し、その後、酢酸エチルで溶出するMPLCで精製した。酢酸エチルで溶出された成分を濃縮し、ヘキサン類:ジクロロメタン(4:1、15mL)で倍散し、濾過し、ヘキサン類で洗浄し、そして乾燥することにより、表題化合物(0.125g、37.7%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ2.67(t,2H),3.63(q,2H),4.57(t,1H),6.51(s,1H),6.57(m,2H),7.36(d,1H),7.55−7.63(m,3H),7.85(d,1H),7.92(d,1H),8.05(d,1H),8.17(d,1H),10.97(s,1H)。
実施例177
4−クロロ−3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)安息香酸塩酸塩
実施例31の方法に従って調製した。
1H NMR(d
6−DMSO)δ2.25(s,3H),6.69(s,1H),6.81(d,1H),6.82(s,1H),7.88(d,1H),8.08(d,1H),8.15(s,1H),8.21(d,1H)。
実施例178
2−(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノキシ)エタノール
エーテル中の水素化アルミニウムリチウム(1.0M、3.86ml、3.86mmol)を、0℃のTHF(50mL)中の溶液に加え、2−(3−(2−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)フェノキシ)酢酸塩酸塩(実施例66;0.380g、0.965mmol)を分割して(portionwise)加えた。反応物を1時間撹拌し、次いで、過剰の固体の飽和硫酸ナトリウム十水和物でクエンチした。反応物を一晩撹拌し、濾過し、そして固体のケーキをTHFで数回洗浄した。併せた濾液を濃縮し、残渣を、酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製することにより、遊離塩基として生成物が得られた。遊離塩基をエーテルに溶解し、エーテル中の1M HClを加えた。混合物をヘキサン類で希釈し、濾過し、そしてヘキサン類で洗浄することにより、白色粉末として表題化合物(0.065g、17.7%収率)が得られた。
1H NMR(d
6−DMSO)δ2.22(s,3H),3.66(t,2H),3.95(t,2H),6.60−6.76(m,5H),6.85(d,1H),7.35(t,1H),8.19(d,1H)。
実施例179
N−(3−フルオロ−4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−クロロ−3−フルオロ−4−(フェニルチオ)ピリジンの調製:2−クロロ−3−フルオロピリジン(3.00g、22.8mmol)を、−78℃の1.8M リチウムジイソプロピルアミド(19.0ml、34.2mmol)とTHF(50mL)との混合物に加えた。反応物を−78℃で1時間撹拌し、次いで、THF(5mL)中の1,2−ジフェニルジスルファン(9.96g、45.6mmol)の溶液を加えた。反応物を−78℃で1時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウムでクエンチし、そしてエーテルと水との間で分離させた。有機層を2N NaOH、2N HCl、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、そして濃縮した。粗材料を、10:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製することにより、淡黄色油状物として所望の生成物(3.95g、72.3%収率)が得られた。
工程B:N−(3−フルオロ−4−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:脱気したトルエン(10mL)を、2−クロロ−3−フルオロ−4−(フェニルチオ)ピリジン(0.500g、2.09mmol)と、4−メチルチアゾール−2−アミン(0.238g、2.09mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.0955g、0.104mmol)と、リン酸カリウム(0.487g、2.29mmol)との混合物に加え、次いで、脱気した水(3mL)を加えた。反応物を90℃で一晩撹拌し、次いで、酢酸エチルおよび水との間で分離させ、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。粗材料を、3:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製することにより、白色結晶として所望の生成物(0.364g、55.0%収率)が得られた。1H NMR(d6−DMSO)δ2.24(s,3H),6.21(t,1H),6.56(s,1H),7.52−7.61(m,5H),7.93(d,1H),11.35(bs,1H)。
実施例180
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−5−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン塩酸塩
工程A:2−クロロ−3−イソチオシアナト−6−メチルピリジンの調製:ジクロロメタン(10mL)中のチオホスゲン(3.871g、33.66mmol)の溶液を、ジクロロメタン(200mL)中の、2−クロロ−6−メチルピリジン−3−アミン(4.00g、28.05mmol)と、炭酸ナトリウム(5.947g、56.11mmol)との混合物に加えた。反応物を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、水、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮することにより、黄褐色粉末として所望の生成物(5.2g、100.4%収率)が得られた。
工程B:N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−5−メチルチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン塩酸塩の調製:DMF(2mL)中の、2−クロロ−3−イソチオシアナト−6−メチルピリジン(0.0831g、0.450mmol)と、4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミン(0.100g、0.450mmol)との混合物を80℃で3時間撹拌し、次いで、120℃で一晩撹拌した。反応物を冷却し、酢酸エチルと2N NaOHとの間で分離させた。有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。粗材料を、3:2ヘキサン:酢酸エチルで溶出するMPLC(Biotage)で精製した。単離された生成物をエーテル(5mL)に溶解した後、エーテル(3mL)中の1N HCl、次いで、ヘキサン類(4mL)を加えた。得られた固体を濾過し、そしてヘキサン類で洗浄することにより、白色粉末として所望の生成物(0.095g、51.9%収率)がもたらされた:1H NMR(d6−DMSO)δ2.64(s,3H),6.71(s,1H),6.81(d,1H),7.38−7.53(m,4H),8.05(d,1H),8.36(d,1H)。
実施例181
N−(4−(2,6−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン塩酸塩
実施例180の方法に従って調製した。
1H NMR(d
6−DMSO)δ6.76(s,1H),6.77(d,1H),7.38−7.52(m,4H),7.92(d,1H),8.32−8.35(m,2H),11.58(s,1H)。
実施例182
N−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン
実施例180の方法に従って調製した。
1H NMR(d
6−DMSO)δ6.72(s,1H),6.77(d,1H),7.38(dd,1H),7.68(t,1H),7.80(d,2H),7.89(d,1H),8.22(d,1H),8.33(d,1H),11.58(s,1H)。
実施例183
N−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン
実施例4の工程Bの方法に従って調製した。
1H NMR(d
6−DMSO)δ2.35(s,3H),6.57(s,1H),6.74(d,1H),7.66(t,1H),7.79(d,2H),8.22(d,1H),11.86(s,1H)。
実施例184
N−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−3−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン
実施例4の工程Bの方法に従って調製した。
1H NMR(d
6−DMSO)δ6.64(s,1H),6.77(d,1H),7.47−7.50(m,3H),7.68(t,1H),7.81(d,2H),8.14(d,2H),8.28(d,1H),12.15(s,1H)。
実施例185
3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)−5−クロロイソニコチノニトリル
工程A:4−(4−メトキシベンジルチオ)−2−クロロピリジンの調製:フラスコに、2−クロロ−4−ニトロピリジン(12.75g、80.4mmol)、(4−メトキシフェニル)メタンチオール(12.40g、80.4mmol)およびDMF(100mL)を投入した。炭酸セシウム(31.43g、96.48mmol)を分けて加え、混合物を周囲温度で2時間撹拌した。溶液をジクロロメタン(250mL)で希釈し、希炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させた。得られた帯黄色の残渣をヘキサン類で倍散し、固体を濾過することにより、淡黄色粉末として所望の生成物(18.1g、85%)が得られた。
工程B:4−(4−メトキシベンジルチオ)ピリジン−2−アミンの調製:4−(4−メトキシベンジルチオ)−2−クロロピリジン(12g、45.2mmol)およびジフェニルメタンイミン(8.7ml、52.0mmol)をトルエン(300mL)に溶解した。溶液を脱気し、窒素でパージした。Pd(OAc)2(0.51g、2.3mmol)、rac−Binap(1.41g、2.26mmol)およびNaOtBu(6.1g、63.2mmol)を加えた。混合物を、N2下で90分間、100℃において撹拌した。周囲温度まで冷却した後、混合物を水でクエンチし、材料をEtOAcで抽出し、乾燥し、濃縮することにより、4−(4−メトキシベンジルチオ)−N−(ジフェニルメチレン)ピリジン−2−アミン粗中間体(18.5g)が得られた。粗イミンをMeOH(200mL)および塩酸ヒドロキシルアミン(11.0g、158mmol)に溶解し、酢酸ナトリウム三水和物(30.7g、226mmol)を加えた。反応物を周囲温度で2時間撹拌し、次いで、1N HClで希釈し、EtOAcで抽出した。水層をpH9に塩基性化し、そしてEtOAcで抽出した。この第2のEtOAc層を乾燥し、そして濃縮することにより、4.7gの所望の生成物がもたらされた。さらなる4.3gの生成物を、第1のEtOAc層抽出物を濃縮することによって単離し、フラッシュクロマトグラフィ(70%EtOAc/ヘキサン類)で精製することにより、所望の生成物(総収率:9.0g、80%)が、黄色固体として単離された。
工程C:4−(4−メトキシベンジルチオ)−5−ブロモピリジン−2−アミンの調製:4−(4−メトキシベンジルチオ)ピリジン−2−アミン(2.4g、9.7mmol)を酢酸(30mL)に溶解した。臭素(AcOH中1M、9.8ml、9.8mmol)を周囲温度で滴下し、反応物を30分間撹拌した。溶液を濃縮し、残渣を飽和NaHCO3溶液で中和した。溶液をEtOAcで抽出し、有機層を乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(70%EtOAc/ヘキサン類)で精製することにより、黄色固体として所望の生成物(1.71g、54%収率)が得られた。
工程D:1−(4−(4−メトキシベンジルチオ)−5−ブロモピリジン−2−イル)−3−ベンゾイルチオ尿素の調製:4−(4−メトキシベンジルチオ)−5−ブロモピリジン−2−アミン(7.45g、22.9mmol)をTHF(80mL)に溶解した。ベンゾイルイソチオシアネート(3.4ml、25mmol)を加え、反応物を周囲温度で一晩撹拌した。溶液を9:1ヘキサン類:EtOAc中に希釈し、5分間撹拌し、次いで、濾過し、乾燥することにより、茶色固体として所望の生成物(8.5g、76%収率)がもたらされた。
工程E:1−(4−(4−メトキシベンジルチオ)−5−ブロモピリジン−2−イル)チオ尿素の調製:1−(4−(4−メトキシベンジルチオ)−5−ブロモピリジン−2−イル)−3−ベンゾイルチオ尿素(8.50g、17.4mmol)をTHF(150mL)中に懸濁した。NaOH(116ml、348mmol)を加え、反応物を65℃で一晩撹拌した。溶液を冷却し、濾過し、そして、固体を冷水で洗浄した。次いで、固体をEtOH中に倍散し、濾過することにより、黄褐色の固体として所望の生成物(5.3g、79%収率)がもたらされた。
工程F:4−(4−メトキシベンジルチオ)−5−ブロモ−N−(4−フェネチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの調製:1−(4−(4−メトキシベンジルチオ)−5−ブロモピリジン−2−イル)チオ尿素(3.0g、7.8mmol)および1−ブロモ−4−フェニルブタン−2−オン(1.77g、7.8mmol)をEtOH(120mL)中に希釈した。トリエチルアミン(2.2ml、15.6mmol)を加え、溶液を3時間、75℃に加熱した。溶液を冷却し、溶媒の半分の量まで濃縮した。固体を濾過し、冷EtOHですすぐことにより、黄褐色の固体として所望の生成物(2.44g、61%収率)がもたらされた。
工程G:5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−チオールの調製:4−(4−メトキシベンジルチオ)−5−ブロモ−N−(4−フェネチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(1.23g、2.4mmol)をTFA(10mL):アニソール(2mL)(5:1)に溶解した。反応混合物を75℃で一晩撹拌し、次いで、固体のNaHCO3で中和し、EtOAcで抽出し、乾燥し、そして濃縮した。粗材料をMeOH中に倍散し、そして濾過した。濾液をさらに濃縮し、そして再度MeOHで倍散した。固体を併せ、乾燥することにより、所望の生成物(0.68g、72%収率)が得られた。
工程H:3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)−5−クロロイソニコチノニトリルの調製:フラスコに、5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−チオール(0.040g、0.10mmol)、3,5−ジクロロイソニコチノニトリル(0.019g、0.11mmol)、Cs2CO3(0.037g、0.11mmol)およびDMSO(2mL)を投入した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、水でクエンチし、EtOAcで抽出し、乾燥し、そして濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィで精製することにより、黄色固体として所望の生成物(0.026g、48%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ8.74(d,2H),8.39(s,1H),7.16−7.30(m,5H),6.68(s,1H),6.33(s,1H),2.85−2.92(m,4H)。
以下の化合物もまた、実施例185の工程Hに列挙された手順によって調製した。
以下の化合物もまた、実施例185の方法に従って調製した。
実施例195
3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−5−クロロイソニコチノニトリル
工程A:4−(ベンジルオキシ)ピリジン−2−アミンの調製:4−(ベンジルオキシ)−2−クロロピリジン(18.6g、84.7mmol)、XPHOS(4.04g、8.47mmol)およびPd
2dba
3(3.88g、4.23mmol)を、THF(250mL)中で混合した。LHMDS(93.1ml、93.1mmol)を加え、反応物を1.5時間、50℃に加熱した。溶液を冷却し、1N HCl(50mL)で希釈し、そして周囲温度で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣をEtOAcで抽出した。水層を飽和K
2CO
3で塩基性化し、そして水層をEtOAcで抽出した。併せた有機層を乾燥し、濃縮することにより、茶色固体として所望の生成物(11.9g、70.2%収率)が得られた。
工程B:4−(ベンジルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−アミンの調製:フラスコに、4−(ベンジルオキシ)ピリジン−2−アミン(10.69g、53.39mmol)を投入し、20mLの酢酸を加えた。臭素(2.735ml、53.39mmol)および反応物を10分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、50%〜100%酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、茶色固体として所望の生成物(7.0g、42.28%収率)がもたらされた。
工程C:1−ベンゾイル−3−(4−(ベンジルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−イル)チオ尿素の調製:フラスコに、4−(ベンジルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−アミン(6.90g、24.7mmol)およびTHF(250mL)を投入した。ベンゾイルイソチオシアネート(4.24g、26.0mmol)を加え、反応物を周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣に9:1ヘキサン類:酢酸エチル(400mL)を加えた。懸濁液を濾過することにより、薄茶色固体として所望の生成物(10g、82.3%収率)が得られた。
工程D:1−(4−(ベンジルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−イル)チオ尿素の調製:フラスコに、1−ベンゾイル−3−(4−(ベンジルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−イル)チオ尿素(9.8g、22.2mmol)およびTHF(200mL)を投入した。6N NaOH(100mL)およびNaOH(5g)を加えた。反応物を60℃で3時間撹拌し、次いで、濃縮し、濾過することにより、オフホワイトの固体として所望の生成物(2.54g、33.9%収率)が得られた。
工程E:4−(ベンジルオキシ)−5−ブロモ−N−(4−フェネチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの調製:フラスコに、1−(4−(ベンジルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−イル)チオ尿素(2.34g、6.92mmol)、1−ブロモ−4−フェニルブタン−2−オン(1.65g、7.26mmol)およびトリエチルアミン(1.93ml、13.8mmol)を投入した。エタノール(100mL)を加え、反応物を75℃で8時間撹拌した。反応物を冷却し、濾過し、そして、回収された固体を水で洗浄することにより、白色固体として所望の生成物(2.54g、77.9%収率)が得られた。
工程F:5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−オール塩酸塩の調製:フラスコに、4−(ベンジルオキシ)−5−ブロモ−N−(4−フェネチルチアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(1.0g、2.1mmol)、ジオキサン(20mL)、濃HCl(70mL)および6N HCl(10mL)を投入した。反応物を95℃で一晩撹拌した。反応物を濾過し、回収された固体を水で洗浄し、そして、高真空下に一晩置くことにより、淡黄色固体として所望の生成物(0.80g、89%収率)が得られた。
工程G:3−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−5−クロロイソニコチノニトリルの調製:5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−オール(0.060g、0.16mmol)と、3,5−ジクロロイソニコチノニトリル(0.030g、0.18mmol)と、Cs2CO3(0.057g、0.18mmol)との混合物をDMSO(2mL)中で100℃にて一晩撹拌した。溶液を冷却し、水でクエンチし、EtOAcで抽出し、乾燥し、そして濃縮した。粗材料をフラッシュクロマトグラフィで精製したところ、白色固体として所望の生成物(0.006g、7%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.55(s,1H),8.50(s,1H),8.27(s,1H),7.12−7.26(m,5H),6.87(s,1H),6.37(s,1H),2.89(bs,4H)。
実施例196
5−ブロモ−N−(4−フェネチルチアゾール−2−イル)−4−(5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−4−イルチオ)ピリジン−2−アミン
4−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルチオ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル(0.023g、0.037mmol)をTFA(2mL)に溶解し、周囲温度で2時間撹拌した。溶液を飽和NaHCO
3で中和し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮することにより、白色固体として所望の生成物(0.010g、52%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.66(s,1H),8.51(s,1H),7.14−7.27(m,6H),6.38(s,1H),3.99(s,2H),3.22(t,2H),2.89−2.96(m,6H)。
実施例197
N−(5−ブロモ−4−((3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−4−フェネチルチアゾール−2−アミン
バイアルに、5mlのDMF中の2−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸(0.0863g、0.2063mmol)を投入し、DIEA(0.03953ml、0.2269mmol)およびテトラメチルフルオロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(TFFH)(0.060g、0.227mmol)を続けて加えた。混合物を30分間撹拌し、N−ヒドロキシアセトアミジン(0.0168g、0.227mmol)を加えた。混合物を一晩、100℃に加熱した。次いで、混合物を冷却し、ジクロロメタンで希釈し、そして炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして、蒸発させた。残渣を、20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、黄色固体としてN−(5−ブロモ−4−((3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−4−フェネチルチアゾール−2−アミン(11mg、11.58%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ2.37(s,3H),2.94−2.98(m,4H),4.25(s,2H),6.39(s,1H),6.89(s,1H),7.14−7.26(m,5H),8.45(s,1H)。
実施例198
N−(5−ブロモ−4−((5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−4−フェネチルチアゾール−2−アミン
工程A:2−(2−クロロピリジン−4−イル)酢酸エチルの調製:1000mL丸底フラスコにおいて、ジイソプロピルアミン(80.21mL、567.5mmol)をTHF(250mL)と混合し、−78℃で冷却した。ブチルリチウム(227.0mL、567.5mmol)(ヘキサン中2.5M)を加え、混合物を30分間撹拌した。THF(100mL)中の2−クロロ−4−メチルピリジン(36.20g、283.8mmol)を加え、混合物を2時間撹拌した。炭酸ジエチル(37.82mL、312.1mmol)とヘキサメチルホスホルアミド(54.31mL、312.1mmol)との混合物を加え、混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで、周囲温度で撹拌した。反応物を25%塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで2回抽出した。併せた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。粗油状物を、5%酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、透明の油状物として所望の生成物がもたらされた(42.75g、75.47%収率)。
工程B:2−(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸エチルの調製:フラスコに、2−(2−クロロピリジン−4−イル)酢酸エチル(20.00g、100.2mmol)、カルバミン酸tert−ブチル(35.21g、300.5mmol)、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(2.90g、5.01mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2.29g、2.51mmol)、炭酸セシウム(48.96g、150mmol)およびTHF(400mL)を投入した。混合物を窒素下で24時間、加熱還流した。冷却時に、反応物を10%酢酸アンモニウム溶液でクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。併せた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。残渣を、20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、白色固体として20.80g(72.6%収率)の所望の生成物が得られた。
工程C:2−(2−アミノピリジン−4−イル)酢酸エチルの調製:フラスコに、2−(2−(tert−ブトキシカルボニル)ピリジン−4−イル)酢酸エチル(20.00g、69.21mmol)およびジクロロメタン(100mL)を投入し、混合物を0℃に冷却した。トリフルオロ酢酸(100mL)を加え、混合物を一晩撹拌した。溶媒および過剰なトリフルオロ酢酸を真空中で除去することにより、油状物として所望の生成物(36.05g、3等量のTFAを含む)がもたらされ、それを、精製することなく次の工程に使用した。LC/MS(APCI−pos)m/z 181(M+H)+
工程D:2−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イル)酢酸エチルの調製:フラスコに、2−(2−アミノピリジン−4−イル)酢酸エチル(12.45g、69.09mmol)および酢酸(100mL)を投入した。臭素(3.550ml、69.09mmol)を加え、反応混合物を3時間撹拌した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を氷と混合し、水酸化アンモニウムで塩基性化し、そして酢酸エチルで抽出した。併せた有機層をブラインで洗浄し、濃縮した。残渣の茶色の油状物を、1〜2%メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、淡黄色固体として所望の生成物(8.15g、45.53%収率)がもたらされた。
工程E:2−(2−(3−ベンゾイルチオウレイド)−5−ブロモピリジン−4−イル)酢酸エチルの調製:フラスコに、2−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イル)酢酸エチル(2.700g、10.42mmol)およびTHF(20mL)を投入し、ベンゾイルイソチオシアネート(1.546mL、11.46mmol)を加えた。混合物を、周囲温度で一晩撹拌した。濃厚なスラリーを50mLの10%酢酸エチル/ヘキサンで希釈し、濾過した。濾過ケーキを10%酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、乾燥することにより、淡黄色のふわふわした固体として所望の生成物(3.75g、85.22%)が得られた。
工程F:2−(5−ブロモ−2−チオウレイドピリジン−4−イル)酢酸エチルの調製:フラスコに、2−(2−(3−ベンゾイルチオウレイド)−5−ブロモピリジン−4−イル)酢酸エチル(2.940g、6.962mmol)およびエタノール(100mL)を投入し、炭酸カリウム(4.811g、34.81mmol)を加えた。混合物を2時間、70℃に加熱し、次いで、熱濾過した(filtered hot)。濾過ケーキを少量のエタノールで洗浄し、濾液を濃縮することにより、黄色固体として所望の生成物(2.205g、99.54%)が得られた。
工程G:2−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸エチルの調製:フラスコに、2−(5−ブロモ−2−チオウレイドピリジン−4−イル)酢酸エチル(2.200g、6.914mmol)、1−ブロモ−4−フェニルブタン−2−オン(1.884g、8.297mmol)、DIEA(1.806mL、10.37mmol)およびエタノール(100mL)を投入した。混合物を加熱し、70℃で2時間撹拌し、次いで、冷却した。反応物を濃縮し、残渣をクロロホルムと希炭酸水素ナトリウム溶液との間で分離させた。有機相を希炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させた。固体残渣をヘキサン/酢酸エチルから再結晶化することにより、黄色固体として所望の生成物(1.815g、58.81%収率)が得られた。
工程H:2−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸の調製:フラスコに、2−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸エチル(1.123g、2.516mmol)およびTHF(40mL)を投入し、1M水酸化ナトリウム(7.548mL、7.548mmol)を加えた。混合物を2時間55℃に加熱し、次いで、THFで希釈し、そして1M HCl(8mL)で酸性化した。反応混合物を濃縮し、得られたスラリーを濾過した。固体を水で洗浄し、乾燥することにより、所望の生成物(1.035g、98.38%収率)が得られた。
工程I:N−(5−ブロモ−4−((5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−4−フェネチルチアゾール−2−アミン:バイアルに、3mlのDMF中の2−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸(0.098g、0.2343mmol)を投入し、1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.05698g、0.3514mmol)を加えた。混合物を一晩撹拌し、次いで、ジイソプロピルエチルアミン(0.06121mL、0.3514mmol)を加えた後、アセトヒドラジド(0.02603g、0.3514mmol)を加えた。混合物を周囲温度で4時間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させた。粗帯黄色固体をアセトニトリル(5mL)に懸濁し、そしてオキシ塩化リン(phosphorous oxychloride)(0.07237mL、0.7905mmol)を加えた。混合物を1時間、80℃に加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を炭酸水素ナトリウム水溶液とクロロホルムとの間で分離させた。有機相を1M NaOHおよび炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させた。残渣を、50〜70%酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、淡黄色ガラス状固体として所望の生成物(17mg、23.84%収率)がもたらされた。1H NMR(CDCl3)δ2.48(s,3H),2.92−2.96(m,4H),4.24(s,2H),6.39(s,1H),6.86(s,1H),7.12−7.26(m,5H),8.44(s,1H)。
実施例199
N−(5−ブロモ−4−((5−メチルオキサゾール−2−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−4−フェネチルチアゾール−2−アミン
2−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸の代わりに2−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸を用いる実施例198の方法に従って調製することにより、淡黄色ガラス状固体として所望の生成物(16mg、16.38%収率)がもたらされた。
1H NMR(CDCl
3)δ2.25(s,3H),2.92−2.98(m,4H),4.12(s,2H),6.36(s,1H),6.65(s,1H),6.76(s,1H),7.12−7.26(m,5H),8.41(s,1H)。
実施例200
3−((5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)メチル)−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
工程A:4−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)−3−オキソブタン酸エチルの調製:フラスコに、2−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)酢酸(0.576g、1.377mmol)およびTHF(20mL)を投入し、カルボニルジイミダゾール(0.3014g、1.859mmol)を加えた。混合物を2時間、50℃に加熱した。別個の50mLシンチレーションバイアルにおいて、モノエチルマロエート(0.2845ml、2.410mmol)をTHF(15mL)に溶解し、0℃に冷却し、イソプロピル塩化マグネシウム(2.410mL、4.819mmol)を加えた。この第2の混合物を周囲温度で30分間撹拌し、次いで、50℃に加熱し、そしてさらに30分間撹拌した。両方の溶液を0℃に冷却し、第2の混合物を第1の混合物に加えた。併せた混合物を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。併せた抽出物を水およびブラインで洗浄し、乾燥し、蒸発させた。残渣を、20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、白色固体として所望の生成物(0.337g、46.10%収率)がもたらされた。
工程B:3−((5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)メチル)−1H−ピラゾール−5(4H)−オンの調製:フラスコに、4−(5−ブロモ−2−(4−フェネチルチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル)−3−オキソブタン酸エチル(0.0500g、0.1024mmol)およびエタノール(2mL)を投入し、水和ヒドラジン(0.007471mL、0.1536mmol)を加えた。混合物を45℃で4時間撹拌した。THF(2mL)を加え、混合物を60℃で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を50%酢酸エチル/ヘキサンで倍散することにより、白色固体として所望の生成物(26mg、55.65%収率)が得られた。1H NMR(d6−DMSO)δ2.83−2.96(m,4H),3.87(s,2H),5.27(s,1H),6.59(s,1H),6.94(s,1H),7.17−7.29(m,5H),8.38(s,1H)。
実施例201
4−((6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程A:N−(5−ブロモ−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−4−メチルチアゾール−2−アミンの調製:1−(5−ブロモ−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チオ尿素(2.00g、5.330mmol)と、1−クロロプロパン−2−オン(0.6366ml、7.995mmol)と、トリエチルアミン(1.486ml、10.66mmol)と、エタノール(25ml)との混合物を、2日間加熱還流した。有機溶媒を濃縮し、ヘキサン類:酢酸エチル(9:1)を加え、反応物を濾過した。残渣を水および酢酸エチルで洗浄し、高真空で一晩乾燥することにより、非常に淡い黄色の固体として所望の化合物(1.70g、76.40%収率)が得られた。
工程B:3−(6−(4−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)プロパン酸メチルの調製:フラスコに、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.05539g、0.06049mmol)、5−ブロモ−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(0.500g、1.210mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.05250g、0.09074mmol)、3−メルカプトプロパン酸メチル(0.5360ml、4.839mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.4215ml、2.420mmol)を投入し、脱気したジオキサン(40mL)を加えた。反応物を93℃で一晩撹拌した。水を加え、反応物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を、ヘキサン類中の20−30−40−60−80%酢酸エチル、次いで、酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、黄色固体として所望の生成物(0.469g、85%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ8.93(m,1H),8.37(d,1H),8.19(m,1H),8.02(dd,1H),7.66(t,1H),7.36(dd,1H),7.19(d,2H),6.11(s,1H),3.60(s,3H),2.60(t,2H),1.71(s,3H),1.22(t,2H)。
実施例202
4−((6−(4−フェニルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例201の手順に従って、3−(6−(4−フェニルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)プロパン酸メチル(0.200g、0.389mmol)(実施例137におけるように調製したもの)、THF(10mL)、カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(1.36ml、1.36mmol)、4−(ブロモメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.108g、0.389mmol)を混合することにより、黄色固体として4−((6−(4−フェニルチアゾール−2−イルアミノ)−4−(キノリン−5−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.15g、61%収率)が得られた。
1H NMR(CDCl
3)δ8.94(dd,1H),8.36(s,1H),8.17(d,1H),7.98(dd,1H),7.55(t,1H),7.49(s,H),7.47(s,1H),7.35(dd,1H),7.12(m,3H),6.94(d,1H),6.84(s,1H),6.02(s,1H),2.78(d,2H),2.61(t,2H),1.81(m,2H),1.60(m,1H),1.40(s,9H),1.22(t,2H),1.12(m,2H)。
実施例203
3−(5−ブロモ−2−(3−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド
工程A:テトラヒドロフラン−2−カルバルデヒドオキシムの調製:テトラヒドロフラン−2−カルバルデヒド(100g、500mmol、水中で50wt%)をメタノール:水(1:1、1500mL)に溶解し、氷浴中で冷却した。炭酸ナトリウム(26.5g、250mmol)および塩酸ヒドロキシルアミン(41.6g、600mmol)を加え、反応物を周囲温度で一晩撹拌した。反応物を、半分の体積に濃縮し、EtOAcで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮することにより、無色油状物としてテトラヒドロフラン−2−カルバルデヒドオキシム(44.3g、80%)が得られた。
工程B:テトラヒドロフラン−2−塩化カルボニルオキシムの調製:250mL丸底フラスコにテトラヒドロフラン−2−カルバルデヒドオキシム(2.0g、17mmol)およびDMF(100mL)を投入した。1−クロロピロリジン−2,5−ジオン(2.3g、17mmol)を加え、周囲温度で一晩撹拌した。反応物を1:1ブライン:水(800mL)に注ぎ込み、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮することにより、テトラヒドロフラン−2−塩化カルボニルオキシム(2.6g、100%)が得られた。
工程C:N−(メチルスルホニルオキシ)テトラヒドロフラン−2−カルビミドイルクロリドの調製:500mL丸底フラスコに、テトラヒドロフラン−2−塩化カルボニルオキシム(2.6g、17.4mmol)、塩化メタンスルホニル(1.4ml、17.4mmol)およびEt2O(200mL)を投入した。トリエチルアミン(2.4ml、17.4mmol)を約1分間にわたって滴下し、周囲温度で10分間撹拌した。得られた固体を濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(100%DCM)で精製することにより、白色固体としてN−(メチルスルホニルオキシ)テトラヒドロフラン−2−カルビミドイルクロリド(2.1g、53.07%収率)が得られた。
工程D:3−(5−ブロモ−2−(3−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチルの調製:N−(メチルスルホニルオキシ)テトラヒドロフラン−2−カルビミドイルクロリド(0.18g、0.81mmol)と、ピリジン(0.20ml、2.4mmol)と、NaSCN(0.065g、0.81mmol)との混合物をアセトニトリル(8mL)に溶解した。混合物を40分間、40℃に加熱した。次いで、エチル3−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロベンゾエート(実施例114の工程AおよびBに従って調製したもの;0.20g、0.54mmol)を加えた。反応物を60℃で一晩撹拌した。溶液を冷却し、NaHCO3溶液でクエンチした。次いで、溶液をEtOAcで抽出し、有機層を乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィにより、所望の生成物(0.29g、100%)が得られた。
工程E:3−(5−ブロモ−2−(3−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミドの調製:3−(5−ブロモ−2−(3−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチル(0.090g、0.17mmol)をエタノール(2mL)中に希釈し、次いで、NaOH(H2O中1N、0.36ml、0.36mmol)を加えた。反応物を60℃で1時間撹拌し、次いで、冷却し、濃縮することにより、黄色固体(ナトリウム塩)として粗カルボン酸が得られた。粗材料をDMF(2mL)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.024ml、0.22mmol)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.035g、0.18mmol)およびHOBT−H2O(0.028g、0.18mmol)を投入し、反応物を50℃で一晩撹拌した。溶液を室温に冷却し、水(15mL)で希釈し、5分間撹拌し、次いで、濾過した。固体を真空下で乾燥し、そしてEtOAc/ヘキサン類中に再結晶化することにより、白色固体として3−(5−ブロモ−2−(3−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド(0.011g、12%)がもたらされた。1H NMR(400MHz,CDCl3)d 2.17(s,6H),2.25−2.29(m,2H),2.52−2.56(m,2H),3.50−3.56(m,2H),3.87−3.97(m,4H),4.04(t,1H),5.91(s,1H),7.46−7.59(m,4H),8.47(s,1H)。
実施例204
3−(2−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)イソニコチノニトリル塩酸塩
工程A:1−アセチル−N−メトキシ−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミドの調製:ジクロロメタン(700ml)中の1−アセチルピペリジン−4−カルボン酸(58.50g、341.7mmol)の溶液にジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタノン(58.18g、358.8mmol)を少しずつ加えた。混合物を2時間撹拌し、N−メトキシメタンアミン塩酸塩(35.00g、358.8mmol)を一度に加えた。混合物を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、ジオキサン(75ml)中の4M HClをゆっくりと加えた。スラリーを30分間撹拌し、次いで、濾過した。濾液を2回炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮することにより、白色固体として所望の生成物(59.10g、80.72%収率)が得られた。
工程B:1,1’−(ピペリジン−1,4−ジイル)ジエタノンの調製:1−アセチル−N−メトキシ−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミド(59.10g、275.8mmol)をテトラヒドロフラン(800ml)に溶解し、0℃に冷却した。臭化メチルマグネシウム(110.3ml、331.0mmol)(ジエチルエーテル中3.0M)をゆっくりと加え、得られた白色スラリーを1時間撹拌した。反応物を300mlの2M HClでクエンチし、有機溶媒を蒸発させた。得られた水性スラリーを20:80イソプロパノール/クロロホルムで3回抽出した。得られた抽出物をブラインで洗浄し、蒸発させることにより、暗黄色油状物として所望の生成物(38.40g、82.27%収率)が得られた。
工程C:1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノンの調製:1,1’−(ピペリジン−1,4−ジイル)ジエタノン(38.00g、224.6mmol)をメタノール(700ml)に溶解し、臭素(12.11ml、235.8mmol)を少しずつ加えた。得られた混合物を3時間撹拌し、溶媒を真空中で除去した。得られた固体を酢酸エチルで倍散し、酢酸エチルと炭酸ナトリウム溶液との間で分離させた。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして蒸発させることにより、黄色固体として所望の生成物(44.70g、80.23%収率)が得られた。
工程D:1−(4−(2−アミノチアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの調製:1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノン(2.372g、9.561mmol)およびチオ尿素(0.7278g、9.561mmol)をエタノール(40ml)に溶解し、周囲温度で30分間撹拌した。混合物を80℃に加熱し、さらに1時間撹拌した。冷却しながら溶媒を蒸発させ、残渣を20mlの2M NaOHと20mlのクロロホルムとの間に分配させた。有機相を分離し、廃棄した。すべての固体が抽出されるまで、残存した水相(白色スラリー)をクロロホルムで抽出した(4×200ml)。有機抽出物を併せ、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして蒸発させることにより、白色固体として所望の生成物(1.600g、74.27%収率)が得られた。
工程E:3−(2−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)イソニコチノニトリル塩酸塩の調製:3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)イソニコチノニトリル(0.0650g、0.2806mmol)(実施例205と同様に調製したもの)、1−(4−(2−アミノチアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(0.08219g、0.3648mmol)、リン酸カリウム(0.1371g、0.4209mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.006424g、0.007015mmol)および9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(0.008118g、0.01403mmol)を混合し、容器にゴム隔膜をかぶせた。容器を脱気し、そして、窒素で3回パージした。トルエン(2ml)および脱気した水(2ml)を加え、得られた混合物を90℃に加熱し、そして一晩震盪した。冷却後、混合物を50mlの酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして蒸発させた。粗生成物を分取HPLC(Parallex)で精製し、エーテル中の2M HClで処理することによってHCl塩に変換することにより、白色固体として表題化合物(0.0150g、12.71%収率)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ1.52−1.62(m,2H),1.98−2.06(m,2H),2.10(s,3H),2.65(t,1H),2.80(t,1H),3.13(t,1H),3.85(d,1H),4.66(d,1H),6.35(s,1H),6.45(s,1H),6.50(d,1H),7.15(s,1H),7.40(d,1H),8.05(s,1H),9.01(bs,1H)。
実施例205(代表的な実施例)
3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)イソニコチノニトリル
工程A:3−クロロイソニコチノニトリルの調製:メカニカルスターラおよび凝縮器が装着された四ツ口の3L丸底フラスコにおいて、4−シアノピリジン−n−オキシド(50g、416mmol)、三塩化ホスホリル(153ml、1665mmol)および五塩化リン(121g、583mmol)を加えた。反応物を105℃で一晩撹拌した。反応混合物を冷却し、次いで、少しずつゆっくりと2kgの氷に加えた。50%NaOHをゆっくりと加えることによって、pHを約8に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、そして濃縮した。残渣を、5〜10%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、淡黄色固体として所望の生成物(23g、39.9%収率)が得られた。
工程B:3−(2−(トリメチルシリル)エトキシ)イソニコチノニトリルの調製:フラスコに、2−(トリメチルシリル)エタノール(1.02g、8.66mmol)を投入し、そしてTHF(20mL)を加えた。水素化ナトリウム(0.219g、8.66mmol)を加え、反応物を周囲温度で1時間撹拌した。3−クロロイソニコチノニトリル(1.00g、7.22mmol)を加え、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、50℃で一晩撹拌した。塩化アンモニウムの飽和溶液を加えた。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥し、そして濃縮することにより、薄茶色の半固体材料として所望の生成物(1.30g、81.7%収率)が得られた。
工程C:3−ヒドロキシイソニコチノニトリルの調製:フラスコに、3−(2−(トリメチルシリル)エトキシ)イソニコチノニトリル(1.30g、5.90mmol)、THF(5mL)を投入し、THF中のN,N−ジブチル−N−プロピルブタン−1−アミニウムフッ化物(11.8ml、11.8mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、濃縮した。粗生成物を、DCMおよびDCM中の5%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、こげ茶色の油状物として所望の生成物(0.7g、99%収率)が得られた。
工程D:3−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)イソニコチノニトリルの調製:フラスコに、水素化ナトリウム(3.99g、158mmol)およびDMF(50mL)を投入し、3−ヒドロキシイソニコチノニトリル(15.8g、132mmol)を加えた。反応物を周囲温度で2時間撹拌した。2−クロロ−4−ニトロピリジン(21.9g、138mmol)を加え、反応物を一晩撹拌した。水を加え、反応物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、濃縮した。粗生成物を、DCM、DCM中の5%アンモニア化メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィで精製することにより、黄色固体として所望の生成物(0.250g、0.820%収率)が得られた。
実施例206
1−(4−(2−(4−(2,6−ジクロロフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
実施例204の工程Eの方法に従って調製した。
1H NMR(CDCl
3)δ1.52−1.62(m,2H),1.98−2.06(m,2H),2.10(s,3H),2.65(t,1H),2.80(t,1H),3.13(t,1H),3.85(d,1H),4.66(d,1H),6.35(s,1H),6.45(s,1H),6.50(d,1H),7.34(t,1H),7.50(d,1H),8.10(d,1H),9.01(bs,1H)。
実施例207
1−(4−(2−(4−(2−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
実施例204の工程Eの方法に従って調製した。
1H NMR(CDCl
3)δ1.52−1.62(m,2H),1.98−2.06(m,2H),2.10(s,3H),2.65(t,1H),2.80(t,1H),3.13(t,1H),3.85(d,1H),4.66(d,1H),6.35(s,1H),6.45−6.47(m,2H),7.16−7.52(m,4H),8.18(d,1H),8.91(bs,1H)。
実施例208
1−(4−(2−(4−(2,6−ジメチルフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
実施例204の工程Eの方法に従って調製した。
1H NMR(CDCl
3)1.52−1.62(m,2H),1.98−2.06(m,2H),2.10(s,3H),2.12(s,6H)2.65(t,1H),2.80(t,1H),3.13(t,1H),3.85(d,1H),4.66(d,1H),6.25(s,1H),6.35(s,1H),6.42(d,1H),7.11(d,2H),7.34−7.45(m,2H),8.18(m,2H)。
実施例209
1−(4−(2−(4−(2−クロロ−6−メチルフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
実施例204の工程Eの方法に従って調製した。
1H NMR(CDCl
3)δ1.52−1.62(m,2H),1.98−2.06(m,2H),2.10(s,3H),2.15(s,3H),2.65(t,1H),2.80(t,1H),3.13(t,1H),3.85(d,1H),4.66(d,1H),6.35(s,1H),6.45(s,1H),6.50(d,1H),7.34(t,1H),7.50(d,1H),8.10(d,1H),9.01(bs,1H)。
実施例210
5−(2−(3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル
工程A:(5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メタノールの調製:DMF(100mL)中の水素化ナトリウム(5.27g、209mmol)の懸濁液に、5−(ヒドロキシメチル)−2,4−ジメチルピリジン−3−オール塩酸塩(18g、95mmol)を慎重に投入した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、2−クロロ−4−ニトロピリジン(15g、95mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。材料を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール 20:1)により、無色油状物として(5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メタノール(19.8g、79%)が得られた。
工程B:5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸の調製:(5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メタノール(5.00g、18.9mmol)に、NaOH(H2O中0.1N、19ml、1.9mmol)を投入した。次いで、3%KMnO4水溶液(119ml、22.7mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。溶液をジクロロメタンで希釈し、セライトで濾過し、そしてクエン酸で酸性化した。有機層を分離し、水層をDCMで抽出した。併せた有機層を乾燥し、そして濃縮することにより、5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸(2.66g、51%)が得られた。
工程C:5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチルの調製:5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸(11.7g、42.0mmol)を含んでいる3三ツ口丸底フラスコに、エタノール(250mL)、ベンゼン(300mL)および硫酸(10mL)を投入した。フラスコにDean Stark装置を装着し、そして反応物を一晩、還流しながら撹拌した。溶液を冷却し、そして飽和NaHCO3溶液で慎重に中和した。材料をEtOAcで抽出し、乾燥し、濃縮することにより、油状物として5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(8.6g、67%)が得られ、それを冷蔵庫内(4℃)で一晩放置して白色固体に凝固させた。
工程D:5−(2−アミノピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチルの調製:5−(2−クロロピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(7.5g、25mmol)、カルバミン酸tert−ブチル(8.6g、73mmol)、リン酸カリウム(三塩基性)(5.7g、27mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(1.1g、1.2mmol)および9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(1.1g、1.8mmol)を含んでいる丸底フラスコをトルエン(200mL)および水(40mL)中で懸濁した。溶液を窒素で脱気し、次いで、90℃で4時間撹拌した。溶液をGF/F紙で濾過し、水で希釈した。次いで、材料をEtOAcで抽出し、有機層を乾燥し、濃縮した。次いで、残渣をゆっくりとTFA(50mL)中に希釈し、室温で6時間撹拌した。溶液を濃縮し、水で希釈し、そして、飽和NaHCO3溶液で中和した。材料をEtOAcで抽出し、有機層を乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ(10%MeOH/EtOAc)により、5−(2−アミノピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(3.8g、54%)が得られた。
工程E:5−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチルの調製:AcOH(30mL)中の5−(2−アミノピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(2.5g、8.7mmol)に、臭素(AcOH中1M、8.7ml、8.7mmol)を滴下した。溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、溶液を濃縮し、飽和NaHCO3溶液で中和した。次いで、材料をEtOAcで抽出し、有機層を乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィにより、黄色固体として5−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(1.88g、59%)が得られた。
工程F:5−(2−(3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチルの調製:4−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.57g、7.5mmolをアセトニトリル(50mL)に溶解した。次いで、ピリジン(1.8ml、23mmol)およびNaSCN(0.61g、7.5mmol)を加え、そして、反応物を40℃で40分間撹拌した。次いで、5−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(1.84g、5.0mmol)を加え、反応物を60℃で一晩撹拌した。次いで、溶液を冷却し、飽和NaHCO3溶液でクエンチした。材料をEtOAcで抽出し、有機層を乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィにより、黄色固体として5−(2−(3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(2.53g、80%収率)が得られた。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.44(s,9H),1.44(t,3H),1.72−1.79(m,2H),1.96−1.99(m,2H),2.41(s,3H),2.43(s,3H),2.85−2.92(m,3H),4.07−4.13(m,2H),4.42(q,2H),5.79(s,1H),8.55(s,1H),8.90(s,1H)。
実施例211
5−(2−(3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸
5−(2−(3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(0.050g、0.08mmol)をEtOH(2mL)に溶解した。NaOH(H
2O中1N、0.28ml、0.28mmol)を加えた。反応物を60℃で1時間撹拌した。溶液を冷却し、濃縮した。材料を飽和NH
4Cl溶液で酸性化し、そしてジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥し、濃縮することにより、オフホワイトの固体として5−(2−(3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸(0.012g、25%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ1.39(s,9H),1.52−1.55(m 2H),1.89−1.93(m,2H),2.34(s,6H),2.84−2.93(m,3H),3.90−3.94(m,2H),6.20(s,1H),8.62(s,1H),8.89(s,1H),11.69(s,1H),13.09(s,1H)。
実施例212
4−(5−(4−(5−((2−(ジメチルアミノ)エチル)カルバモイル)−2,4−ジメチルピリジン−3−イルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
5−(2−(3−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4,6−ジメチルニコチン酸エチル(0.50g、0.79mmol)をEtOH(10mL)に溶解した。NaOH(H
2O中1N、2.0ml、2.0mmol)を加えた。反応物を60℃で3時間撹拌した。溶液を冷却し、濃縮することにより、黄色の塩として、加水分解された生成物が得られた。この残渣をDMF(2mL)に再溶解した。N1,N1−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.31ml、2.8mmol)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.45g、2.4mmol)およびHOBT・H
2O(0.36g、2.4mmol)を加えた。反応物を50℃で2時間撹拌した。溶液を冷却し、水(15mL)で希釈し、EtOAcで抽出し、乾燥し、そして濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ(DCM−15%MeOH/DCM/0.1−1%NH4OH)により、オフホワイトの固体として4−(5−(4−(5−((2−(ジメチルアミノ)エチル)カルバモイル)−2,4−ジメチルピリジン−3−イルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.30g、56%)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.45(s,9H),1.70−1.77(m,2H),1.95−1.99(m,2H),2.25(s,3H),2.29(s,6H),2.39(s,3H),2.56−2.62(m,2H),2.85−2.89(m 3H),3.52−2.64(m,2H),4.08−4.15(m,2H),5.95(s,1H),7.07(s,1H),8.30(s,1H),8.53(s,1H),10.15(s,1H)。
実施例213
5−(5−ブロモ−2−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4,6−ジメチルニコチンアミド二塩酸塩
4−(5−(4−(5−((2−(ジメチルアミノ)エチル)カルバモイル)−2,4−ジメチルピリジン−3−イルオキシ)−5−ブロモピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.025g、0.037mmol)をメタノール:ジクロロメタン(各1mL)の混合物に溶解した。HCl(ジオキサン中4N、0.5mL、2.0mmol)を加えた。反応物を一晩撹拌した。溶液を濃縮することにより、オフホワイトの固体として5−(5−ブロモ−2−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4,6−ジメチルニコチン−アミド二塩酸塩(0.028g、100%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ1.87−1.93(m,2H),2.06−2.14(m,2H),2.22(s,3H),2.34(s,3H),2.83(s,3H),2.84(s,3H),2.96−3.08(m,2H),3.23−3.32(m,4H),3.44−2.52(m,1H),3.62−3.73(m,2H),6.37(s,1H),8.64(s,1H),8.67(s,1H),8.70(s,1H),9.0(s,1H),9.03(t,1H),10.50(s,1H),11.88(s,1H)。
実施例214
4−(5−(5−ブロモ−4−(2−クロロ−5−((2−(ジメチルアミノ)エチル)カルバモイル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
実施例210(工程F)および実施例212に見られる手順を利用して、3−(2−アミノ−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ安息香酸エチルから調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.45(s,9H),1.69−1.76(m,2H),1.94−1.97(m,2H),2.20(s,6H),2.57(t,2H),2.82−2.89(m,3H),3.54−3.58(m,2H),4.07−4.11(m,2H),5.95(s,1H),7.39(s,1H),7.52(d,1H),7.54(s,1H),7.62(dd,1H),8.48(s,1H)。
実施例215
Pr3−(5−ブロモ−2−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例213の手順を利用して、4−(5−(5−ブロモ−4−(2−クロロ−5−((2−(ジメチルアミノ)エチル)カルバモイル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ1.88−1.92(m,2H),2.08−2.14(m,2H),2.81(s,3H),2.82(s,3H),2.96−3.16(m,2H),3.24−3.32(m,4H),3.44−3.52(m,1H),3.61−3.72(m,2H),6.44(s,1H),7.89(d,1H),7.98(d,1H),7.98(s,1H),8.64(s,1H),8.70(s,1H),8.85(s,1H),9.05(s,1H),10.10(s,1H),11.95(s,1H)。
実施例216
3−(2−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド
3−(5−ブロモ−2−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド二塩酸塩(0.12g、0.18mmol)をDMF(2mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。DIEA(0.13ml、0.73mmol)を加えた後、塩化アセチル(0.017mL、0.24mmol)を加えた。溶液を室温に温めた。15分後、溶液を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、乾燥し、そして濃縮した。HPLC精製により、白色固体として3−(2−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン−4−イルオキシ)−4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド(0.0066g、6%)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl3)□1.69−1.76(m,1H),1.81−1.88(m,1H),1.86−2.12(m,2H),2.04(s,3H),2.26(s,6H)2.60(t,2H),2.78−2.85(m,1H),2.95−3.04(m,1H),3.13−3.21(m,1H),3.54−3.60(m,2H),3.78−3.84(m,1H),4.41−4.46(m,1H),6.15(s,1H),7.40(s,1H),7.53(d,1H),7.59−7.64(m,3H),8.49(s,1H)。
実施例A
インビトロでのグルコキナーゼアッセイ
本発明のグルコキナーゼ活性体のインビトロにおける有効性を2つの別個のアッセイ:グルコースの固定された生理的に関連する濃度において各化合物の効力を評価するEC50アッセイ、および、固定された飽和に近い(可能であれば)濃度の化合物においてグルコースについてのVmおよびS0.5に対する化合物の作用を評価するグルコースS0.5アッセイにおいて評価した。これらの各アッセイでは、NAD+およびグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼを含む共役アッセイシステムにおいて340nmにおける吸光度の増加をモニタリングすることによって、グルコキナーゼ活性を推定した。サーモスタット制御の吸光度プレート読み取り器(Spectramax 340PC,Molecular Devices Corp.)および透明の96ウェル平底ポリスチレンプレート(Costar 3695,Corning)を使用して、30℃にてアッセイを行った。各50μLアッセイ混合物には、10mM K+MOPS,pH7.2、2mM MgCl2、50mM KCl、0.01%Triton X−100、2%DMSO、1mM DTT、1mM ATP、1mM NAD+、5U/mLグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ、約5nMヒトグルコキナーゼならびに(アッセイに依存して)様々な濃度のグルコースおよび試験化合物が含まれていた。340nmにおける吸光度を、5分間(10s/サイクル)にわたって動態学的にモニタリングし、速度を、生データを当てはめた直線の傾きから推定した。
グルコキナーゼEC50アッセイ:
このアッセイでは、グルコース濃度を5mMに固定し、コントロール化合物または試験化合物を、3倍希釈系列の10点にわたって変化させ、典型的には、50μMの高用量から約2.5nMの低用量の範囲に及んだ。標準的な4パラメータロジスティックモデル(方程式1)を生データに当てはめた(速度対化合物濃度):
式中、xは、化合物の濃度であり、yは、推定速度であり、AおよびBは、それぞれ下の漸近線および上の漸近線であり、Cは、EC
50であり、Dは、Hillスロープである。EC
50は、上の漸近線と下の漸近線との間の中間点または変曲点と定義される。化合物が、化合物の不在下で観察される活性の25パーセント以上グルコキナーゼの活性を刺激した場合、該化合物をグルコキナーゼ活性体として同定した。
グルコースS0.5アッセイ:
このアッセイでは、コントロール化合物または試験化合物の濃度を、飽和濃度または飽和濃度付近、可能であれば、典型的には50μMに固定し、グルコース濃度を、80〜約0.16mMの範囲で2倍希釈系列の10点にわたって変化させた。EC50アッセイに使用したのと同じ4パラメータロッジスティックモデル(方程式1)を使用して、関連する動態学的パラメータを推定した。このアッセイにおいて、変数およびパラメータの定義は、xがグルコースの濃度を表し、Bが飽和グルコースにおける速度(Vm)であり、Cがグルコースに対するS0.5(Vm/2におけるグルコース濃度)であり、Dが、Hill係数であることを除いて同様である。実施例1〜11、14、16、18〜19、21、25〜29、32〜58、60〜63、65〜87、89〜90、92〜202の化合物に対するS0.5は、1.5〜7.5mMの範囲である。本発明のある化合物について、S0.5は、1.5〜4.0mMの範囲である。
前述の説明は、本発明の本質の単なる例示と考えられる。さらに、当業者には多くの改変および変更が明らかであるので、正確な解釈および上で説明されたように示されたプロセスに本発明を限定することは望ましくない。従って、すべての適当な改変および均等物は、以下の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の範囲内に入ると主張され得る。
単語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」および「含む(includes)」は、この明細書および以下の特許請求の範囲において使用されるとき、述べられる特徴、整数、成分または工程の存在を明記すると意図されるが、それらは、他の1つ以上の特徴、整数、成分、工程またはそれらの群の存在または追加を排除しない。