JP5235358B2 - レボカバスチンとリドカインを含有する水性医薬組成物 - Google Patents

レボカバスチンとリドカインを含有する水性医薬組成物 Download PDF

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本発明は、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズを安定に保持できる水性医薬組成物に関する。
レボカバスチンは、ヒスタミンH1拮抗作用の他に、ケミカルメディエーター遊離抑制作用や好酸球遊走抑制作用があり、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎等のアレルギー性疾患の治療薬として、点鼻剤や点眼剤等に配合して使用されている。レボカバスチンは、水に難溶性であるため、水性医薬組成物とする場合には懸濁状態で製剤化されている。通常、薬効成分が懸濁状態である場合、その成分の生物学的利用率は懸濁粒子のサイズに大きく依存することから、製造後、流通、販売、保管期間を経て実際に使用されるまで懸濁粒子の大きさが変化しないことが求められる。しかしながら、レボカバスチンは、溶液中で凝集、結晶成長、沈降等が生じやすく、その粒子のサイズが経時的に増大することが分かっており、レボカバスチンを水性医薬組成物に配合するには、レボカバスチンの粒子サイズの経時的な増大を防いで安定化を図ることが必要である。
これまでに、レボカバスチンと共に、多価アルコール、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、及び清涼化剤を併用することによって、水性医薬組成物において、レボカバスチンの粒子サイズの変化を防ぎ、良好な分散性が得られることが報告されている(特許文献1参照)。しかしながら、レボカバスチンを含む水性医薬組成物の処方の多様化に対応するために、特許文献1に報告されている処方以外にも、レボカバスチンの粒子サイズを安定化させる技術の開発が望まれている。
一方、リドカインは、神経膜のナトリウムチャネルをブロックして活動電位の伝導を可逆的に抑制する作用があり、局所麻酔剤として、点鼻剤や点眼剤等に配合して使用されている。また、メントールは、清涼感や爽快感を付与する作用があり、清涼化剤として、点鼻剤や点眼剤等に配合して使用されている。
しかしながら、リドカイン及びメントールは、それぞれ局所麻酔剤及び清涼化剤等として使用し得ることが知られているに止まり、水性医薬組成物において、レボカバスチンの粒子サイズに与える影響については明らかにされていない。
特開2004−67614号公報
そこで、本発明の目的は、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの経時的な増大を抑制し、当該粒子サイズが安定に保持される水性医薬組成物を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、レボカバスチン及び/又はその塩と共に、リドカイン及び/又はその塩、並びにメントールを水性医薬組成物に配合することによって、懸濁されたレボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの経時的な増大の抑制が図られ、当該粒子サイズの安定な保持が可能になることを見出した。また、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの増大抑制は、粘稠剤(好ましくはセルロース系増粘剤、特に好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース)を更に配合した場合に、一層顕著になることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に改良を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる水性医薬組成物及び方法である。
項1. (A)レボカバスチン及び/又はその塩、(B)リドカイン及び/又はその塩、及び(C)メントールを含有することを特徴とする水性医薬組成物。
項2. (A)成分の総量100重量部に対して、(B)成分が総量で18〜16000重量部、且つ(C)成分が総量で0.1〜3800重量部である、項1に記載の水性医薬組成物。
項3. 更に、粘稠剤を含有する、項1又は2に記載の水性医薬組成物。
項4. 粘稠剤が、セルロース系増粘剤である、項3に記載の水性医薬組成物。
項5. 粘稠剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである、項3に記載の水性医薬組成物。
項6. 粘膜適用組成物である、項1乃至5のいずれかに記載の水性医薬組成物。
項7. 眼科用組成物又は耳鼻科用組成物である、項1乃至5のいずれかに記載の水性医薬組成物。
項8. 点眼剤又は点鼻剤である、項1乃至5のいずれかに記載の水性医薬組成物。
項9. 水性医薬組成物の総量当たり、(A)成分を0.006〜0.05w/v%、(B)成分を0.05〜1w/v%、及び(C)成分を0.0002〜0.05w/v%含有する、項8に記載の水性医薬組成物。
項10. レボカバスチン及び/又はその塩を含有する水性医薬組成物中で、(B)リドカイン及び/又はその塩、及び(C)メントールを共存させることを特徴とする、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの安定化方法。
本発明の水性医薬組成物中ではレボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの増大が抑制されているので、レボカバスチン及び/又はその塩の生物学的利用率が安定に保持され、レボカバスチン及び/又はその塩の分散安定化も期待される。
また、本発明の水性医薬組成物において、リドカイン及び/又はその塩、並びにメントールは、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの安定化に寄与するのみならず、ぞれぞれ局所麻酔作用及び清涼化作用をも発現し得る。かかる作用に基づいて、本発明の水性医薬組成物は、優れた薬理作用や使用感を呈することもでき、有用性が高い。
以下、本発明を詳細に説明する。本明細書において、水性医薬組成物とは、組成物中に水を少なくとも50w/v%以上、さらに好ましくは70w/v%以上含有する医薬組成物を意味する。
(I)水性医薬組成物
本発明の水性医薬組成物は、レボカバスチン及び/又はその塩(以下、単に(A)成分と表記することもある)を含有する。レボカバスチンは、(-)-(3S,4R)-1-[シス-4-シアノ-4-(4-フルオロフェニル)シクロヘキシル]-3-メチル-4-フェニルピペリジン-4-カルボン酸とも称される公知化合物である。
レボカバスチンの塩は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されることを限度として、特に制限されるものではない。このような塩として、具体的には、酸付加塩、有機塩基との塩、無機塩基との塩等が挙げられる。より具体的には、酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;モノカルボン酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酪酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩等の有機酸塩;フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩等の多価カルボン酸塩;乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等のオキシカルボン酸塩;メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩(オルト型、メタ型、パラ型)等の有機スルホン酸塩等が例示される。また、有機塩基との塩としては、メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、トリピリジン、ピコリン等の有機アミンとの塩が例示される。また、無機塩基との塩としては、アンモニウム塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属との塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属との塩;アルミニウム塩等の金属との塩が例示される。これらの中でも、好ましくは酸付加塩、更に好ましくは塩酸塩が挙げられる。これらのレボカバスチンの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
本発明の水性医薬組成物には、これらのレボカバスチン及びその塩の中から、一種を選択して単独で使用してもよく、二種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。好ましくはレボカバスチンの塩酸塩、即ち塩酸レボカバスチンである。
本発明の水性医薬組成物において、レボカバスチン及び/又はその塩の配合割合は、特に制限されるものではなく、該組成物の用途や製剤形態等に応じて適宜設定できる。水性医薬組成物中のレボカバスチン及び/又はその塩の配合割合の一例として、水性医薬組成物の総量に対し、これらが総量で0.0001〜0.1w/v%、好ましくは0.0005〜0.05w/v%となる割合が例示される。レボカバスチン及び/又はその塩の配合割合として、より具体的には、水性医薬組成物が点眼剤又は点鼻剤の場合は、好ましくは0.006〜0.05w/v%、特に好ましくは0.0125〜0.027w/v%;水性医薬組成物が洗眼剤又は鼻洗浄剤の場合は、好ましくは0.0006〜0.005w/v%、特に好ましくは0.00125〜0.0027w/v%が例示される。このような割合でレボカバスチン及び/又はその塩を含むことによって、その薬理効果及び本発明の効果をより有効に奏させることが可能になる。
また、本発明の水性医薬組成物は、リドカイン及び/又はその塩(以下、単に(B)成分と表記することもある)を含有する。リドカインは、2-ジエチルアミノ-N-(2,6-ジメチルフェニル)アセタミドとも称される公知化合物である。
リドカインの塩は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されることを限度として、特に制限されるものではない。このような塩として、具体的には、酸付加塩、有機塩基との塩、無機塩基との塩等が挙げられる。より具体的には、酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;モノカルボン酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酪酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩等の有機酸塩;フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩等の多価カルボン酸塩;乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等のオキシカルボン酸塩;メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩(オルト型、メタ型、パラ型)等の有機スルホン酸塩等が例示される。また、有機塩基との塩としては、メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、トリピリジン、ピコリン等の有機アミンとの塩が例示される。また、無機塩基との塩としては、アンモニウム塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属との塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属との塩;アルミニウム塩等の金属との塩が例示される。これらの中でも、好ましくは酸付加塩、更に好ましくは塩酸塩が挙げられる。これらのリドカインの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
本発明の水性医薬組成物には、これらのリドカイン及びその塩の中から、一種を選択して単独で使用してもよく、二種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。好ましくは、リドカイン及びリドカインの塩酸塩(即ち、塩酸リドカイン)である。
本発明の水性医薬組成物において、リドカイン及び/又はその塩の配合割合は、特に制限されるものではなく、該組成物の用途や製剤形態等に応じて適宜設定できる。水性医薬組成物中のリドカイン及び/又はその塩の配合割合の一例として、これらが総量で0.001〜8w/v%、好ましくは0.005〜4w/v%となる割合が例示される。リドカイン及び/又はその塩の配合割合として、より具体的には、水性医薬組成物が点眼剤又は点鼻剤の場合は、好ましくは0.05〜1w/v%、特に好ましくは0.1〜0.5w/v%;水性医薬組成物が洗眼剤又は鼻洗浄剤の場合は、好ましくは0.005〜0.1w/v%、特に好ましくは0.01〜0.05w/v%が例示される。このような割合でリドカイン及び/又はその塩を含むことによって、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの経時的な増大の抑制効果をより有効に奏させることが可能になる。
更に、本発明の水性医薬組成物は、メントール(以下、単に(C)成分と表記することもある)を含有する。本発明で使用されるメントールは、d体、l体、dl体のいずれであってもよいが、好ましくはl体である。また、本発明において、(C)成分として、メントールを含有する精油を使用してもよい。このような精油としては、例えば、ハッカ油、クールミント油、スペアミント油、ペパーミント油等が挙げられる。
本発明の水性医薬組成物において、メントールの配合割合は、特に制限されるものではなく、該組成物の用途や製剤形態等に応じて適宜設定できる。水性医薬組成物中のメントールの配合割合の一例として、これらが総量で0.00005〜1w/v%、好ましくは0.0001〜0.5w/v%となる割合が例示される。メントールの配合割合として、より具体的には、水性医薬組成物が点眼剤又は点鼻剤の場合は、好ましくは0.0001〜0.5w/v%、特に好ましくは0.0002〜0.05w/v%;水性医薬組成物が洗眼剤又は鼻洗浄剤の場合は、好ましくは0.0001〜0.1w/v%、特に好ましくは0.0002〜0.01w/v%が例示される。このような割合でメントールを含むことによって、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの経時的な増大の抑制効果が一層顕著になる。なお、(C)成分として、メントールを含む精油を使用する場合は、当該精油の配合割合は、配合される精油中のメントール含有量が上記割合を満たすように設定される。
本発明の水性医薬組成物において、上記(A)〜(C)成分の比率については、特に制限されないが、以下の範囲を充足することによって、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの経時的な増大の抑制効果をより一層顕著ならしめることができる:
(A)成分の総量100重量部に対して、(B)成分が総量で18〜16000重量部、且つ(C)成分が総量で0.1〜3800重量部;好ましくは(B)成分が総量で185〜4000重量部、且つ(C)成分が総量で0.3〜1900重量部;更に好ましくは(B)成分が総量で370〜2000重量部、且つ(C)成分が総量で0.7〜200重量部。
本発明の水性医薬組成物は、上記(A)〜(C)成分に加えて、粘稠剤を含むことが好ましい。本発明の水性医薬組成物に配合できる粘稠剤としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。このような粘稠剤の具体例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシエチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロース系増粘剤;アラビアゴム、カラヤガム、キサンタンガム、キャロブガム、グアーガム、ダルマンガム、トラガントガム、ベンゾインゴム、ローカストビーンガム、カゼイン、寒天、アルギン酸、カラギーナン、ゼラチン、ペクチン、ポリビニルアルコール(完全又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等が例示される。これらの中でも、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの経時的な増大の抑制をより一層有効に獲得させるという観点から、好ましくはセルロース系増粘剤、特に好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースである。本発明に使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロースについては、その種類は特に制限されないが、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910などが挙げられる。特に好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910等が挙げられる。上記粘稠剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水性医薬組成物に粘稠剤を配合する場合、該粘稠剤の配合割合については、使用する粘稠剤の種類や期待される効果等に応じて適宜設定できる。水性医薬組成物中の粘稠剤の配合割合の一例として、これらが総量で0.0001〜3w/v%、好ましくは0.0005〜1w/v%となる割合が例示される。粘稠剤の配合割合として、より具体的には、水性医薬組成物が点眼剤又は点鼻剤の場合は、好ましくは0.001〜0.35w/v%、特に好ましくは0.0025〜0.3w/v%;水性医薬組成物が洗眼剤又は鼻洗浄剤の場合は、好ましくは0.001〜0.35w/v%、特に好ましくは0.0025〜0.3w/v%が例示される。このような割合で粘稠剤(好ましくはセルロース系増粘剤、特に好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース)を含むことによって、より効果的なレボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの増大抑制が可能になる。
また、粘稠剤を配合する場合、一層効果的にレボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの増大を抑制するという観点から、上記(A)成分に対する粘稠剤の比率として以下の範囲を充足していることが望ましい:(A)成分100重量部当たり、粘稠剤が1.85〜4000重量部、好ましくは3.5〜1400重量部、更に好ましくは9〜930重量部。
本発明の水性医薬組成物は、上記成分に加えて、更に緩衝剤を含有することができる。本発明の水性医薬組成物に配合できる緩衝剤としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。かかる緩衝剤の一例として、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、ε−アミノカプロン酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸塩などが挙げられる。これらの緩衝剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。上記緩衝剤の中でも、ホウ酸緩衝液及びリン酸緩衝液は好適である。
本発明の水性医薬組成物に緩衝剤を配合する場合、該緩衝剤の配合割合については、使用する緩衝剤の種類や期待される効果等に応じて異なり、一律に規定することはできないが、例えば、水性医薬組成物において、該緩衝剤が総量で0.01〜5w/v%、好ましくは0.1〜4w/v%、更に好ましくは0.3〜3w/v%となる割合が例示される。
また、本発明の水性医薬組成物は、配合成分の化学的安定性が著しく損なわれない範囲で、生体に許容される範囲内のpHに調節することができる。適切なpHは、該水性医薬組成物の適用部位、製剤形態等により異なるが、通常6〜9、好ましくは6.5〜8.5、更に好ましくは6.8〜8.2、特に好ましくは7〜8である。pHの調節は、前記緩衝剤、或いは当該技術分野で通常使用されているpH調整剤、等張化剤、塩類等を用いて、当該技術分野で既知の方法で行うことができる。
本発明の水性医薬組成物は、更に必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧比に調節することができる。適切な浸透圧比は適用部位、製剤形態等により異なるが、通常0.3〜4.2、好ましくは0.5〜4.0、更に好ましくは0.8〜3.8である。浸透圧の調整は無機塩、多価アルコール、糖アルコール、糖類などを用いて、当該技術分野で既知の方法で行うことができる。浸透圧比は、第十五改正日本薬局方を参考にして0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液の浸透圧に対する試料の浸透圧の比とし、浸透圧は日本薬局方記載の浸透圧測定法(氷点降下法)を参考にして測定する。浸透圧比測定用標準液は、塩化ナトリウム(日本薬局方標準試薬)を500〜650℃で40〜50分間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル)中で放冷し、その0.900gを正確に量り、精製水に溶かし正確に100mLとして調製するか、市販の浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)を用いる。
本発明の水性医薬組成物は、本発明の効果を妨げない限り、上記成分の他に、種々の薬理活性成分や生理活性成分を組み合わせて適当量含有してもよい。かかる成分は特に制限されず、例えば、一般用医薬品製造(輸入)承認基準2000年版(薬事審査研究会監修)に記載された各種医薬における有効成分が例示できる。具体的に、眼科用薬又は耳鼻科用薬において用いられる成分としては、次のような成分が挙げられる。
エピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、dl-塩酸メチルエフェドリン、硝酸テトラヒドロゾリン、メチル硫酸ネオスチグミン、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、アラントイン、プラノプロフェン、ε−アミノカプロン酸、塩化リゾチーム、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、サリチル酸メチル、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、塩酸イプロヘプチン、塩酸ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、酢酸トコフェロール、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム・カリウム混合物、スルファメトキサゾール、スルファイソキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルファイソミジンナトリウム、グルコース、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、アクリノール、塩化セチルピリジニウム、ポリビニルアルコール(完全又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン等。
また、本発明の水性医薬組成物には、発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途や製剤形態に応じて、常法に従い、様々な添加物を適宜選択し、一種またはそれ以上を併用して適当量含有させてもよい。それらの添加物として、例えば、医薬品添加物事典2005(日本医薬品添加剤協会編集)に記載された各種添加物が例示できる。代表的な成分として次の添加物が挙げられる。
マクロゴール、ポロクサマー、ポロキサミン、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、アルキルジアミノエチルグリシン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、パラベン類、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ポリヘキサメチレンビグアニド、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール、カンフル、ゲラニオール、ボルネオール、ウイキョウ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油、エデト酸ナトリウム、塩化ベンゼトニウム、クエン酸、トロメタモール、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、酢酸ナトリウム、酢酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等。
本発明の水性医薬組成物は、液状であり、流動性があるため粘膜に適用し易くなっている。水を50w/v%以上含む従来の水性組成物では、レボカバスチン及び/又はその塩は、保存時間の経過に伴って粒子サイズが増大することによって、生物学的利用率や分散安定性等に悪影響を及ぼす可能性があるが、本発明の水性医薬組成物では、水を50w/v%以上含む液状でありながら、かかる欠点が解消されている。
本発明の水性医薬組成物は、上記(A)〜(C)成分に基づく有用作用を発現できるため、医薬品や医薬部外品等の製剤として使用される。本発明の水性医薬組成物の製剤形態としては、具体的には、点眼剤(但し、点眼剤にはコンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤を含む)、洗眼剤(但し、洗眼剤にはコンタクトレンズ装用中に洗眼可能な洗眼剤を含む)等の眼科用組成物;点鼻剤、鼻洗浄液、点耳剤等の耳鼻科用組成物;コンタクトレンズケア用剤(コンタクトレンズ消毒剤、コンタクトレンズ用保存剤、コンタクトレンズ用洗浄剤、コンタクトレンズ用洗浄保存剤)等のコンタクトレンズ用組成物;口腔咽頭薬、含嗽薬(含嗽用剤)等の口腔用組成物等が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、好ましくは眼科用組成物、耳鼻科用組成物等の粘膜適用組成物であり、更に好ましくは点眼剤又は点鼻剤である。
なお、上記コンタクトレンズ用組成物は、ハードコンタクトレンズ又はソフトコンタクトレンズの別を問わず、あらゆるタイプのコンタクトレンズに適用できる。
本発明の水性医薬組成物は、レボカバスチン及び/又はその塩の作用に基づく各種医薬用途、例えばアレルギー症状の予防乃至緩和用組成物として有用である。また、本発明の水性医薬組成物は、眼のかゆみ、結膜充血、鼻づまり、鼻汁過多、くしゃみ、頭重等の症状の改善用組成物としても有用である。従って、本発明の水性医薬組成物は、鼻炎症状の治療又は緩和用組成物としても使用できる。
本発明の水性医薬組成物は、精製水を基剤として使用し、上記配合成分の所定量を添加、混合し、目的とする製剤形態に応じて製剤化することにより製造できる。
(II) レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの安定化方法
前述するように、水性医薬組成物中で、レボカバスチン及び/又はその塩、リドカイン及び/又はその塩、並びにメントールを共存させることによって、水性医薬組成物においてレボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの増大抑制を図ることができる。従って、本発明は、レボカバスチン及び/又はその塩を含有する水性医薬組成物中で、(B)リドカイン及び/又はその塩、及び(C)メントールを共存させることを特徴とする、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの安定化方法(増大抑制方法)を提供する。
当該方法において、使用するレボカバスチン及び/又はその塩の種類や濃度、リドカイン及び/又はその塩の種類や濃度、メントールの種類や濃度、その他の配合成分の種類や濃度、水性医薬組成物の製剤形態や用途等については、前記「(I)水性医薬組成物」の欄に記載の通りである。
以下に、実施例、試験例等に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
試験例1 塩酸レボカバスチンの粒子サイズの安定性の評価
表1に示す組成の水性医薬組成物(実施例1及び比較例1−3)を調製し、それぞれを10mL容量ガラススクリューバイアルに5mLずつ充填し、50℃で1週間保存した。
保存前及び保存後の各水性医薬組成物中のレボカバスチンの粒子径をレーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置(HORIBA LA-920)を用いて測定した。粒子径は、体積基準の分布を測定し、累積分布で表したときに累積50%となる粒子径(μm)、すなわちメジアン径(平均粒子径)を算出した。下記計算式に従って、塩酸レボカバスチンの粒子径の変化率を求めた。
結果を図1に示す。この結果から、塩酸レボカバスチン単独(比較例1)、及び塩酸レボカバスチンとメントールの併用(比較例3)では、保存後の粒子サイズの増大が認められた。また、塩酸レボカバスチンと塩酸リドカインの併用(比較例2)では、保存後の粒子サイズの増大が顕著になる傾向が認められた。これに対して、塩酸レボカバスチン、塩酸リドカイン及びメントールを併用すると(実施例1)、驚くべきことに、保存後の粒子サイズが増大することなく、安定に保持されていることが確認された。
なお、通常、医薬品には、25℃で3年間は安定性を保つことが必要とされており、その安定性は50℃で2ヶ月の過酷保存条件に相当すると考えられている。一方、本試験で採用した過酷保存条件は、50℃で1週間であり、通常の医薬品の安定性の評価条件よりは緩やかであるといえる。このような穏やかな条件であるにも拘わらず、実施例1と比較例1−3では粒子サイズの変化に明らかな差が認められたことから、実際に医薬品として流通させた場合、実施例1と比較例1−3では粒子サイズの変化の差は、極めて顕著になると予想される。
製剤例
表2及び3に記載の処方で、点眼剤(実施例2−12)及び点鼻剤(実施例13−23)を調製した。
試験例1において、実施例1及び比較例1−3の水性医薬組成物を50℃で1週間保存した後に、塩酸レボカバスチンの粒子径の変化率を求めた結果を示す図である。

Claims (6)

  1. (A)レボカバスチン及び/又はその塩、(B)リドカイン及び/又はその塩(C)メントール、及び(D)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有することを特徴とする水性医薬組成物。
  2. 眼科用組成物又は耳鼻科用組成物である、請求項に記載の水性医薬組成物。
  3. 点眼剤又は点鼻剤である、請求項1又は2に記載の水性医薬組成物。
  4. (A)成分の総量100重量部に対して、(B)成分が総量で18〜16000重量部、且つ(C)成分が総量で0.1〜3800重量部である、請求項1乃至3のいずれかに記載の水性医薬組成物。
  5. 水性医薬組成物の総量当たり、(A)成分を0.006〜0.05w/v%、(B)成分を0.05〜1w/v%、及び(C)成分を0.0002〜0.05w/v%含有する、請求項1乃至4のいずれかに記載の水性医薬組成物。
  6. レボカバスチン及び/又はその塩を含有する水性医薬組成物中で、(B)リドカイン及び/又はその塩、(C)メントール、及び(D)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを共存させることを特徴とする、レボカバスチン及び/又はその塩の粒子サイズの安定化方法。
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