JP5234943B2 - 光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置 - Google Patents

光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置に関する。更に詳しくは、本発明は光ファイバ複合架空地線の光ファイバ心線を利用し、光ファイバ複合架空地線のアルミ管内に侵入した水を光パルス試験器によって光学的に検出する光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置に関するものである。
鉄塔間に架空される光ファイバ複合架空地線のアルミ管の腐食によりアルミ管内に水が侵入し、氷結して光ファイバ心線を圧迫し、通信に悪影響を与えることがある。そのため、アルミ管内への水の侵入を検出する必要がある。
例えば、特開2005−257393号公報に開示された構造物の腐食箇所の特定方法では、光ファイバ複合架空地線のアルミ管が腐食する際に発生する水素ガスを検出し、これによってアルミ管の腐食を検出し、アルミ管内への水の侵入を推定する。
つまり、アルミ管の腐食に伴って発生した水素ガスは光ファイバに拡散浸透するので、光パルス試験器を使用して水素ガスの発生を観測する。観測に使用する光として、水素に吸収されにくい波長の測定光と、水素に吸収されやすい波長の測定光を使用する。また、水素ガスの発生を広範囲に検出した場合には、水素ガスが発生している区間のアルミ管内にパージガスを供給して水素ガスをパージする。その後、水素ガスに吸収されやすい波長の光を使用して水素ガスの発生箇所を特定する。腐食箇所からは新たに水素ガスが発生しているので、水素ガスの発生箇所を光パルス試験器によって検出することで、アルミ管の腐食箇所を特定することができる。
また、アルミ管内に侵入した水を検出する方法として、光ファイバ複合架空地線の途中に設けられている多数の接続ボックス内に湿度センサを設置すると共に、各湿度センサの測定値を遠隔で観測し、各接続ボックス内の湿度変化に基づいてアルミ管内への水の侵入を検出する方法も知られている。
特開2005−257393号
しかしながら、上述の構造物の腐食箇所の特定方法では、水素ガスの検出によってアルミ管内への水の侵入を間接的に推定するので、水素ガスを検出できない場合には水の侵入を推定することはできない。また、水の溜まる位置と水素の溜まる位置が必ずしも一致するとは限らない。また、水素による光ファイバ伝送損失が大きすぎると、その位置より遠方の測定が困難になる。アルミ管内に水が侵入した場合の全てのケースで水素ガスが発生しているとは限らず、水素ガスの発生がなければアルミ管内への水の侵入を推定することはできない。また、水素ガスが発生している区間のアルミ管内にパージガスを供給する場合は、作業員が現地に出向く必要があり、検出作業に手間が掛かる。
また、各接続ボックス内の湿度変化に基づいてアルミ管内への水の侵入を検出する方法では、湿度センサを作動させるための電源が各接続ボックスに必要であり、それらの設置や接続ボックスの気密性を維持ながら外部から電源線を引き込む処理に手間が掛かる。また、各湿度センサの測定値を遠隔観測するために通信手段を確保する必要がある。これらのため、測定のための設備が大掛かりなものとなる。
本発明は、アルミ管内に侵入した水を直接検出することができ、作業員が現地に出向く必要がなく、測定のために大掛かりな設備が不要な光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、光ファイバ複合架空地線の1本の心線の途中に間隔をあけて複数の第1の光分岐装置を設けて心線から検出用光ファイバを分岐させ、検出用光ファイバの先端面を水の観測位置に配置すると共に、心線の一端に光パルス試験器を接続して測定光を照射し、検出用光ファイバの先端面からの反射光の位置と強度を光パルス試験器で観測し、反射光の強度の減少に基づいて対応する観測位置の水を検出すると共に、光パルス試験器は2波長の測定光を照射するものであり、第1の光分岐装置は、短い波長の測定光を一部分岐させ且つ長い波長の測定光を全て透過させる第1の光分岐器と、短い波長の測定光を全て分岐させ且つ長い波長の測定光を全て透過させる第2の光分岐器と、長い波長の測定光を一部分岐させる第3の光分岐器より構成され、光パルス試験器側から第1の光分岐器、第2の光分岐器、第3の光分岐器の順に配置されており、第2の光分岐器の配置数は1つのものである。
また、請求項2記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、光ファイバ複合架空地線の1本の心線の途中に間隔をあけて複数の第1の光分岐装置を設けて心線から検出用光ファイバを分岐させ、検出用光ファイバの先端面を水の観測位置に配置すると共に、心線の一端に光パルス試験器を接続して測定光を照射し、検出用光ファイバの先端面からの反射光の位置と強度を光パルス試験器で観測し、反射光の強度の減少に基づいて対応する観測位置の水を検出すると共に、光パルス試験器は2波長の測定光を照射するものであり、第1の光分岐装置は、長い波長の測定光を一部分岐させ且つ短い波長の測定光を全て透過させる第4の光分岐器と、長い波長の測定光を全て分岐させ且つ短い波長の測定光を全て透過させる第5の光分岐器と、短い波長の測定光を一部分岐させる第6の光分岐器より構成され、光パルス試験器側から第4の光分岐器、第5の光分岐器、第6の光分岐器の順に配置されており、第5の光分岐器の配置数は1つのものである。
したがって、光パルス試験器から測定光を照射し、反射波の強度と位置の観測によって観測位置の水が検出される。各観測位置に水が溜まっていない場合に光パルス試験器によって観測される反射波の強度が、例えば図1(B)に示すものであったとする。いま、検出用光ファイバの先端面に水が付着すると、先端面に接触する媒質の屈折率の変化から反射光の強度が減少する。例えば、光パルス試験器側から2番目の観測位置に水が溜まっている場合には、2番目の観測位置の検出用光ファイバの先端面に水が付着するので、これに対応する反射波の強度が減少する(図1(C))。観測される反射波の位置に基づき反射波と観測位置との対応がわかるので、反射波の強度の減少に基づいて対応する観測位置の水を検出することができる。光ファイバ複合架空地線では水の溜まりやすい位置がある程度決まっているので、水の溜まりやすい位置を観測位置とする。
ここで、請求項1記載の発明について、例えば、光パルス試験器として、波長λ1,λ2(λ1<λ2)の測定光を使用する場合を例に説明する。この場合、短い波長はλ1であり、長い波長はλ2である。光パルス試験器から照射された波長λ1の測定光は、第1の光分岐器によって一部分岐されながら当該第1の光分岐器を透過する。第1の光分岐器によって検出用光ファイバ側に分岐された波長λ1の測定光は、この検出用光ファイバの先端面が配置されている観測位置での観測に使用される。第1の光分岐器が複数設けられている場合には、波長λ1の測定光の一部分岐は第1の光分岐器を透過する度に繰り返し行われ、それぞれの観測位置での観測に使用される。そして、全ての第1の光分岐器を透過した波長λ1の測定光は第2の光分岐器に到達する。第2の光分岐器では、波長λ1の測定光は全て検出用光ファイバ側に分岐され、その先端面が配置されている観測位置での観測に使用される。
一方、波長λ2の測定光は第1,第2の光分岐器では分岐されずに透過し、第3の光分岐器に到達する。そして、波長λ2の測定光は第3の光分岐器によって一部分岐されながら当該第3の光分岐器を透過する。第3の光分岐器によって検出用光ファイバ側に分岐された波長λ2の測定光は、この検出用光ファイバの先端面が配置されている観測位置での観測に使用される。第3の光分岐器が複数設けられている場合には、波長λ2の測定光の一部分岐は第3の光分岐器を透過する度に繰り返し行われ、それぞれの観測位置での観測に使用される。
即ち、短い波長の測定光を近くの観測位置で使用し、長い波長の測定光を遠くの観測位置で使用するようにし、遠くの観測位置で使用する測定光をその手前側の光分岐器で分岐させないようにしている。
また、請求項2記載の発明について、例えば、光パルス試験器として、波長λ1,λ2(λ1<λ2)の測定光を使用する場合を例に説明する。この場合、短い波長はλ1であり、長い波長はλ2である。光パルス試験器から照射された波長λ2の測定光は、第4の光分岐器によって一部分岐されながら当該第4の光分岐器を透過する。第4の光分岐器によって検出用光ファイバ側に分岐された波長λ2の測定光は、この検出用光ファイバの先端面が配置されている観測位置での観測に使用される。第4の光分岐器が複数設けられている場合には、波長λ2の測定光の一部分岐は第4の光分岐器を透過する度に繰り返し行われ、それぞれの観測位置での観測に使用される。そして、全ての第4の光分岐器を透過した波長λ2の測定光は第5の光分岐器に到達する。第5の光分岐器では、波長λ2の測定光は全て検出用光ファイバ側に分岐され、その先端面が配置されている観測位置での観測に使用される。
一方、波長λ1の測定光は第4,第5の光分岐器では分岐されずに透過し、第6の光分岐器に到達する。そして、波長λ1の測定光は第6の光分岐器によって一部分岐されながら当該第6の光分岐器を透過する。第6の光分岐器によって検出用光ファイバ側に分岐された波長λ1の測定光は、この検出用光ファイバの先端面が配置されている観測位置での観測に使用される。第6の光分岐器が複数設けられている場合には、波長λ1の測定光の一部分岐は第6の光分岐器を透過する度に繰り返し行われ、それぞれの観測位置での観測に使用される。
即ち、長い波長の測定光を近くの観測位置で使用し、短い波長の測定光を遠くの観測位置で使用するようにし、遠くの観測位置で使用する測定光をその手前側の光分岐器で分岐させないようにしている。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、第1の光分岐装置が接続ボックス内の心線の露出部分に設けられているものである。したがって、第1の光分岐装置を簡単に設置することができる。また、接続ボックスは鉄塔の比較的低い位置に設けられており、接続ボックス付近では光ファイバ複合架空地線が低くなり、接続ボックス内又は接続ボックス近傍のアルミ管内は水が溜まりやすい場所である。このように水が溜まりやすい場所の近くに検出用光ファイバを設けて観測位置にすることができる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、検出用光ファイバの先端面が接続ボックス内の底板上又は底板の近傍に配置されているものである。光ファイバ複合架空地線のアルミ管から接続ボックス内に流入した水は底板上に溜まり、検出用光ファイバの先端面を濡らす。これにより、接続ボックス内に溜まった水が検出される。即ち、接続ボックス内が水の観測位置となる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、接続ボックス内に空気中の水分を収集する水収集治具を設置し、水収集治具の収集部に検出用光ファイバの先端面を配置したものである。光ファイバ複合架空地線のアルミ管内に水が侵入すると、侵入した水の蒸発によってアルミ管内の空気の湿度が上昇し、接続ボックス内の空気の湿度も上昇する。接続ボックス内の空気中の水分は温度低下等によって結露し、水蒸気の結露を利用した水収集治具によって集められて水となって溜まり、検出用光ファイバの先端面を濡らす。これにより、水収集治具によって集められた水が検出される。即ち、接続ボックス内が水の観測位置となる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、水収集治具が下方向に楔状になった板状部材であり、楔状部分の先端が収集部となっている。接続ボックス内の空気中の水分は水収集治具に付着し結露して水滴となる。水滴は落下し、楔状の収集部に集まり、検出用光ファイバの先端面を濡らす。これにより、水収集治具によって集められた水が検出される。即ち、接続ボックス内が水の観測位置となる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、水収集治具が、底板が下方向に楔状になった容器であり、底板の楔状部分の先端が収集部となっている。接続ボックス内の空気中の水分は水収集治具の内面に付着し結露して水滴となる。水滴は落下して収集部に溜まり、検出用光ファイバの先端面を濡らす。これにより、水収集治具によって集められた水が検出される。即ち、接続ボックス内が水の観測位置となる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、水収集治具内に潮解性物質が入れられているものである。したがって、水収集治具内の潮解性物質は接続ボックス内の空気中の水分を吸収して溶解し、検出用光ファイバの先端面を濡らす。これにより、水収集治具内の空気の水分が検出される。即ち、接続ボックス内が水の観測位置となる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、水収集治具は空気中の水分を結露する結露面を有し、結露面が撥水加工されているものである。したがって、水収集治具の結露面に結露した水滴が収集部に落下し易くなる。
また、請求項10記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、検出用光ファイバの先端面が接続ボックス近傍の光ファイバ複合架空地線のアルミ管内の谷部分に配置されている。したがって、光ファイバ複合架空地線のアルミ管内の水は谷部分に溜まり、検出用光ファイバの先端面を濡らす。これにより、谷部分に溜まった水が検出される。即ち、アルミ管内の谷部分が水の観測位置となる。検出用光ファイバは微細であり、アルミ管内への挿入は容易である。
また、請求項11記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、検出用光ファイバの途中に第2の光分岐装置を設けて検出用光ファイバから遅延追加用光ファイバを分岐させると共に、遅延追加用光ファイバの先端面を別の水の観測位置に配置したものである。したがって、光パルス試験器によって、検出用光ファイバ先端面の反射波と遅延追加用光ファイバ先端面の反射波とを区別して観測することができ、検出用光ファイバの先端面による観測位置の近くに別の観測位置を設けることができる。
また、請求項12記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法は、第1の光分岐装置を光カプラで構成している。したがって、光パルス試験器から照射された測定光は、その一部を検出用光ファイバ側に分岐させながら光カプラを通過する。即ち、光カプラによって測定光の一部が検出用光ファイバ側に分岐される。
また、請求項13記載の光ファイバ複合架空地線の水検出装置は、光ファイバ複合架空地線の複数の接続ボックス内の心線の露出部分に設けられた第1の光分岐装置と、第1の光分岐装置によって心線から分岐された検出用光ファイバと、心線に測定光を照射して検出用光ファイバの先端面からの反射光の位置と強度を測定する光パルス試験器を備え、検出用光ファイバの先端面は、接続ボックス内又は接続ボックス近傍のアルミ管内の谷部分に配置されていると共に、光パルス試験器は2波長の測定光を照射するものであり、第1の光分岐装置は、短い波長の測定光を一部分岐させ且つ長い波長の測定光を全て透過させる第1の光分岐器と、短い波長の測定光を全て分岐させ且つ長い波長の測定光を全て透過させる第2の光分岐器と、長い波長の測定光を一部分岐させる第3の光分岐器より構成され、光パルス試験器側から第1の光分岐器、第2の光分岐器、第3の光分岐器の順に配置されており、第2の光分岐器の配置数は1つのものである。
また、請求項14記載の光ファイバ複合架空地線の水検出装置は、光ファイバ複合架空地線の複数の接続ボックス内の心線の露出部分に設けられた第1の光分岐装置と、第1の光分岐装置によって心線から分岐された検出用光ファイバと、心線に測定光を照射して検出用光ファイバの先端面からの反射光の位置と強度を測定する光パルス試験器を備え、検出用光ファイバの先端面は、接続ボックス内又は接続ボックス近傍のアルミ管内の谷部分に配置されていると共に、光パルス試験器は2波長の測定光を照射するものであり、第1の光分岐装置は、長い波長の測定光を一部分岐させ且つ短い波長の測定光を全て透過させる第4の光分岐器と、長い波長の測定光を全て分岐させ且つ短い波長の測定光を全て透過させる第5の光分岐器と、短い波長の測定光を一部分岐させる第6の光分岐器より構成され、光パルス試験器側から第4の光分岐器、第5の光分岐器、第6の光分岐器の順に配置されており、第5の光分岐器の配置数は1つのものである。
したがって、検出用光ファイバの先端面が配置されている位置が水の観測位置となり、光パルス試験器によって観測される反射波の強度と位置に基づいて観測位置での水を検出することができる。
請求項1,2記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法、および請求項13,14記載の光ファイバ複合架空地線の水検出装置では、光ファイバ複合架空地線のアルミ管内に侵入した水を現地に出向かなくても遠隔から検出することができると共に、検出された観測位置を特定することができる。また、第1の光分岐装置を設けて検出用光ファイバを分岐させるだけで観測位置を増やすことができるので、多点観測が容易であり、光ファイバ多点型センサを簡単に構築することができる。また、測定光を伝送する光ファイバとして、光ファイバ複合架空地線の心線を利用しているので、新たな光ケーブルを敷設する必要がない。また、水検出用光ファイバおよび光分岐装置は心線と同じくアルミ管および接続ボックス内の閉じた空間にあるので、接続ボックス外部から線路を引き込むための気密処理の必要がない。また、利用する心線は1本なので、空き心線が1本あれば本装置を容易に設置できる。このため、大掛かりな設備を追加しなくても多点観測を行うことができる。また、接続ボックス内に湿度センサを設ける場合のように電源や通信手段を設ける必要がなく、この点からも大掛かりな設備の追加なしに簡単に多点観測を行うことができる。また、検出の対象を水にしているので、水素ガスの検出から水の存在を推定する場合に比べて検出が直接的であり、検出確度を向上させることができると共に、検出位置の特定も容易である。これにより、水の検出位置に基づいて光ファイバ複合架空地線の保守点検が可能になる。
また、請求項1,13記載の発明では、遠くの観測位置で使用する長い波長の測定光を手前側の第1,第2の光分岐器で分岐させることなく、遠くの観測位置に供給することができる。このため、長い波長の測定光の伝送中に分岐損失が発生するのを防止することができ、より遠くの観測位置まで測定光を供給することができる。また、光パルス試験器として市販品である2波長の測定光を照射するものを使用することができ、検出に要するコストを安くすることができる。
また、請求項2,14記載の発明では、遠くの観測位置で使用する短い波長の測定光を手前側の第4,第5の光分岐器で分岐させることなく、遠くの観測位置に供給することができる。このため、短い波長の測定光の伝送中に分岐損失が発生するのを防止することができ、より遠くの観測位置まで測定光を供給することができる。また、光パルス試験器として市販品である2波長の測定光を照射するものを使用することができ、検出に要するコストを安くすることができる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法では、第1の光分岐装置の設置が簡単であり、本発明の実施をより一層容易なものにすることができる。接続ボックス内では双方の光ファイバ複合架空地線の心線どうしを接続しているが、その接続点に光分岐装置を挿入すれば良い。また、光分岐装置は接続ボックスより十分小さく、検出用光ファイバは細径であり、接続ボックス内で引き回すことができるので、水の溜まりやすい位置を観測位置にするのに都合が良い。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法では、接続ボックス内を観測位置としてここに溜まった水を検出することができる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法では、接続ボックス内の空気中の水分を効率よく集めて水として検出することができる。また、光ファイバは微細であり、水収集治具の収集部を小さくしてもここに集められた水を検出することができる。そのため、結露などの僅かな水の検出が可能であり、この点からも効率よく水を検出することができる。
水収集治具としては、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法のように、下方向に楔状になった板状部材であって、楔状部分の先端が収集部となるものを使用しても良く、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法のように、底板が下方向に楔状になった容器であって、底板の楔状部分の先端が収集部となるものを使用しても良い。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法では、接続ボックス内の空気中の水分が僅かなものであっても検出することができる。したがって、センサとしての感度を向上させることができる。
また、請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法では、水収集治具の結露面に結露した水滴が収集部に落下し易くなる。そのため、結露した水滴を効率よく集めることができ、水の検出がより容易になる。
また、請求項10記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法では、アルミ管内の谷部分を観測位置としてここに溜まった水を検出することができる。
また、請求項11記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法では、検出用光ファイバの途中に第2の光分岐装置を設けて検出用光ファイバから遅延追加用光ファイバを分岐させると共に、遅延追加用光ファイバの先端面を別の水の観測位置に配置しているので、検出用光ファイバによる観測位置の近くに別の観測位置を設けることができる。
また、請求項12記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法では、市販の光カプラを使用して測定光の一部を検出用光ファイバ側に分岐させることができる。したがって、低コストで水の検出を行うことができる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置は、鉄塔の最上部に架空されている光ファイバ複合架空地線(以下、OPGWという)の光ファイバを利用してOPGWのアルミ管内に侵入した水を検出するものである。即ち、OPGWが有する複数の光ファイバ心線のうちの1本を利用して多点型センサを構成し、複数の観測位置において水の有無を観測するものである。
まず最初に、本発明の第1の実施形態について説明する。図1に、光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置の概念を示す。光ファイバ複合架空地線の水検出方法(以下、単に水検出方法という)は、OPGW1の光ファイバ心線2の途中に間隔をあけて複数の第1の光分岐装置3を設けて心線2から検出用光ファイバ4を分岐させ、検出用光ファイバ4の先端面4aを水の観測位置5に配置すると共に、心線2の一端に光パルス試験器(Optical Fiber Time-Domain Reflectometer、以下、OTDRという)6を接続して測定光7を照射し、検出用光ファイバ4の先端面4aからの反射光の位置(距離)と強度をOTDR6で観測し、反射光8の強度の減少に基づいて対応する観測位置5の水を検出するものである。
図2に示すように、OPGW1は鉄塔9の最上部に架空されている。OPGW1は接続ボックス10内で継ぎ足されている。接続ボックス10は鉄塔9の比較的低い位置に設けられている。OPGW1は接続ボックス10が設けられた鉄塔9に沿って一旦接続ボックス10の下方に降ろされた後、その底板10aに設けられた孔から接続ボックス10内に挿入されている。
第1の光分岐装置3は例えば光カプラであり、例えば接続ボックス10内の心線2の露出部分11に設けられている。即ち、図3に示すように、接続ボックス10内では心線2が接続のために露出しており、1本の心線2の継ぎ足し部分に第1の光分岐装置3を挿入し、検出用光ファイバ4を分岐させている。ただし、接続ボックス10の外に第1の光分岐装置3を設けても良い。第1の光分岐装置3である光カプラの分岐特性は、例えば分岐光:透過光=50:50であり、分岐光、透過光の入射光に対する減衰は−3dBである。ただし、第1の光分岐装置3の分岐特性はこの値に限るものではなく、その他の値でも良い。例えば分岐光:透過光=30:70とし、分岐光の入射光に対する減衰を−5dB、透過光の入射光に対する減衰を−1.5dBにしても良い。
分岐させた検出用光ファイバ4の先端面4aは水18の観測位置5に配置されている。本実施形態では、接続ボックス10内の底板10a上を水18の観測位置5とし、検出用光ファイバ4の先端面4aを接続ボックス10内の底板10a上又は底板10aの近傍に配置し底板10a上に溜まった水18を検出するようにしている。ただし、水18の観測位置5は接続ボックス10内の底板10a上に限るものではない。また、OPGW1では水18の溜まりやすい位置がある程度決まっており、水18の溜まりやすい位置を観測位置5とすることが好ましい。水の溜まりやすい位置としては、例えば接続ボックス10内、後述するアルミ管12内の谷部分13等があげられる。本実施形態では、接続ボックス10内が観測位置5となる。
OTDR6は心線2の一端2aに接続されている。通常、心線2の一端2aは図示しない光配線盤に接続されているので、OTDR6を光配線盤に接続することでOTDR6を心線2の一端2aに接続することができる。ただし、心線2の一端2aにOTDR6を接続する手段としては、これに限るものではない。
本実施形態では、OTDR6が照射する測定光7として、例えば単一波長の光が使用される。ただし、測定光7として、複数の波長の光を使用しても良い。
以上の構成の水検出装置において、OTDR6を使用して検出用光ファイバ4の先端面4aからの反射光8を観測する。OTDR6では、検出用光ファイバ4の先端面4aの位置、即ちOTDR6からの距離に応じた複数の反射光8が測定される。
いずれの観測位置5にも水18が溜まっておらず、検出用光ファイバ4の先端面4aに水18が付着していない場合に測定される反射光8の強度が、例えば図1(B)に示すものであったとする。いま、OPGW1のアルミ管12内に水18が侵入し、その水18が接続ボックス10内に流入して底板10a上、即ち観測位置5に溜まり、検出用光ファイバ4の先端面4aに付着すると、先端面4aに接する媒質の屈折率が変わるので、これに対応する反射光8の強度が減少する。例えば、OTDR6側から2番目の観測位置5に水18が溜まっている場合には、2番目の観測位置5の検出用光ファイバ4の先端面4aに水18が付着するので、これに対応する反射光8の強度が減少する(図1(C)の2点鎖線から実線への変化)。したがって、反射光8の強度に基づいて水18の付着を検出することができると共に、反射光8の位置に基づいて水18が検出された観測位置5を特定することができる。なお、図1において、対応する先端面4aと反射光8とを上下に並べて記載している(図4、図6、図8、図10、図13でも同様)。
このように、OPGW1のアルミ管12内に侵入した水18の観測位置5を複数設けることができ、現地に出向かなくても遠隔から水18を検出することができると共に、その検出位置を特定することができる。また、第1の光分岐装置3を設けて検出用光ファイバ4を分岐させるだけで観測位置5を増やすことができるので、多点観測が容易である。また、OPGW1の心線2を利用しているので、大掛かりな設備を追加しなくても多点観測を行うことができる。また、利用する心線2は1本であるので、OPGW1の通信能力には大きく影響しない。また、接続ボックス10内の湿度を湿度センサで計測する場合のように電源や通信手段を別に設ける必要がなく、この点からも大掛かりな設備の追加なしに簡単に多点観測を行うことができる。
また、検出の対象を水18にしているので、水素ガスの検出から水の存在を推定する場合に比べて検出が直接的で検出確度を向上させることができると共に、検出位置の特定も容易である。また、OPGW1のアルミ管12内に侵入した水18を検出することができるので、これに基づいてアルミ管12の腐食を推測することができる。さらに、水18の検出位置に基づいて、アルミ管12の腐食位置を大まかに特定することができ、OPGW1の保守点検が容易になる。
本実施形態では、第1の光分岐装置3を接続ボックス10内に設けている。接続ボックス10内ではOPGW1の心線2が露出しており、第1の光分岐装置3の設置が容易である。また、接続ボックス10は比較的低い位置に設置されているので、水18の溜まりやすい位置を観測位置5にするのに都合がよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する(以下、同様。)。
本発明の水検出方法の概念を図4に示す。この水検出方法は、OTDR6の光源を波長可変とし、第1の光分岐装置3として波長合分波器を使用し、それぞれの合分波波長を少しずつ違え、波長と時間によって検出する反射光8を選択するようにしたものである。
OTDR6は複数の波長の測定光7を照射するものである。本実施形態では、例えば5種類の波長λ1,λ2,λ3,λ4,λ5(λ1<λ2<…<λ5)の測定光7を照射する。ただし、測定光7の波長の数は5種類に限るものではなく、2以上であれば適用可能である。
第1の光分岐装置3は、分岐波長が互いに異なるハイパスフィルタ型の波長合分波器であり、分岐波長が短い順にOTDR6側から配置されている。本実施形態では、例えば4つのハイパスフィルタ型の波長合分波器31〜34を使用する。即ち、分岐特性が図5(A)に示すように、波長λ1以下の波長λ1の光を分岐させ且つ波長λ1よりも長い波長λ2,λ3,λ4,λ5の光を透過させるもの(以下、λ1HP型波長合分波器31という)、分岐特性が図5(B)に示すように、波長λ2以下の波長λ1,λ2の光を分岐させ且つ波長λ2よりも長い波長λ3,λ4,λ5の光を透過させるもの(以下、λ2HP型波長合分波器32という)、分岐特性が図5(C)に示すように、波長λ3以下の波長λ1,λ2,λ3の光を分岐させ且つ波長λ3よりも長い波長λ4,λ5の光を透過させるもの(以下、λ3HP型波長合分波器33という)、分岐特性が図5(D)に示すように、波長λ4以下の波長λ1,λ2,λ3,λ4の光を分岐させ且つ波長λ4よりも長い波長λ5の光を透過させるもの(以下、λ4HP型波長合分波器34という)を使用する。なお、図5において、実線は分岐側ポート、破線は透過側ポートである。
測定光7の波長の数をN1、第1の光分岐装置3の数をN2とした場合、(N1)=(N2)+1となるように、N1とN2を決定する。
一般の光カプラは波長に依存せず光パワーを2つに分岐するので、分岐特性が例えば分岐光:透過光=50:50の比で光信号を分岐させる場合、光信号はどんどん弱くなり(分岐点1箇所当り分岐損失3dB+その他損失0.1〜1dB、光ファイバは1km当り0.2〜0.5dB/km)、観測位置5を多数設けるが困難になる。このため波長合分波器31〜34を用いて、ある波長の光は特定の1つの地点でのみ分岐され反射光8が戻ってくるようにする。これにより、途中の第1の光分岐装置3の分岐損失が回避され、光信号の損失は光ファイバ伝送損失のみに低減される。
なお、原理的には、パルス光でなく連続光の反射強度でも計測できるが、それぞれの分岐点における接続点で波長に依存せず僅かな反射光が混入し、測定精度に影響を与える虞がある。特に、遠方の反射点(検出用光ファイバ4の先端面4a)の信号は光ファイバ伝送損失だけでも微弱になり、近端での反射光8が僅かでも大きく影響する。このためパルス光によって遠方の反射光8と近端の不要な反射光8とを時間的にも分離する。即ち、波長領域での信号分離と時間領域での信号分離とによって、損失も少なく精度も高く測定できる。
OTDR6から照射された波長λ1の測定光7は、1番手前のλ1HP型波長合分波器31で検出用光ファイバ4側に分岐され、2番目のλ2HP型波長合分波器32側には透過しない。また、波長λ2の測定光7は、1番目のλ1HP型波長合分波器31を分岐損失なく透過し、2番目のλ2HP型波長合分波器32で検出用光ファイバ4側に分岐され、3番目のλ3HP型波長合分波器33側には透過しない。波長λ3の測定光7は、1番目のλ1HP型波長合分波器31と2番目のλ2HP型波長合分波器32を分岐損失なく透過し、3番目のλ3HP型波長合分波器33で検出用光ファイバ4側に分岐され、4番目のλ4HP型波長合分波器34側には透過しない。波長λ4の測定光7は、1番目のλ1HP型波長合分波器31と2番目のλ2HP型波長合分波器32と3番目のλ3HP型波長合分波器33を分岐損失なく透過し、4番目のλ4HP型波長合分波器34で検出用光ファイバ4側に分岐され、心線2の終端2b側には透過しない。そして、波長λ5の測定光7は、4つの波長合分波器31〜34を分岐損失なく透過し、心線2の終端2bで反射する。
この実施形態では、特定波長の測定光7を途中で分岐損失を生じさせることなく遠くの観測位置5に供給することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述の第2の実施形態との相違は、第2の実施形態では第1の光分岐装置3として分岐波長が互いに異なるハイパスフィルタ型の波長合分波器31〜34を使用していたが、本実施形態では、例えば図6に示すように、第1の光分岐装置3として分岐波長が互いに異なるローパスフィルタ型の波長合分波器35〜38を使用し、分岐波長が長い順にOTDR6側から配置している点である。
本実施形態で第1の光分岐装置3として使用する4つのローパスフィルタ型の波長合分波器35〜38の分岐特性を図7に示す。分岐特性が図7(A)に示すように、波長λ5以上の波長λ5の光を分岐させ且つ波長λ5よりも短い波長λ1,λ2,λ3,λ4の光を透過させるもの(以下、λ5LP型波長合分波器35という)、分岐特性が図7(B)に示すように、波長λ4以上の波長λ4,λ5の光を分岐させ且つ波長λ4よりも短い波長λ1,λ2,λ3の光を透過させるもの(以下、λ4LP型波長合分波器36という)、分岐特性が図7(C)に示すように、波長λ3以上の波長λ3,λ4,λ5の光を分岐させ且つ波長λ3よりも短い波長λ1,λ2の光を透過させるもの(以下、λ3LP型波長合分波器37という)、分岐特性が図7(D)に示すように、波長λ2以上の波長λ2,λ3,λ4,λ5の光を分岐させ且つ波長λ2よりも短い波長λ1の光を透過させるもの(以下、λ2LP型波長合分波器38という)を使用する。なお、図7において、実線は分岐側ポート、破線は透過側ポートである。
OTDR6から照射された波長λ5の測定光7は、1番手前のλ5LP型波長合分波器35で検出用光ファイバ4側に分岐され、2番目のλ4LP型波長合分波器36側には透過しない。また、波長λ4の測定光7は、1番目のλ5LP型波長合分波器35を分岐損失なく透過し、2番目のλ4LP型波長合分波器36で検出用光ファイバ4側に分岐され、3番目のλ3LP型波長合分波器37側には透過しない。波長λ3の測定光7は、1番目のλ5LP型波長合分波器35と2番目のλ4LP型波長合分波器36を分岐損失なく透過し、3番目のλ3LP型波長合分波器37で検出用光ファイバ4側に分岐され、4番目のλ2LP型波長合分波器38側には透過しない。波長λ2の測定光7は、1番目のλ5LP型波長合分波器35と2番目のλ4LP型波長合分波器36と3番目のλ3LP型波長合分波器37を分岐損失なく透過し、4番目のλ2LP型波長合分波器38で検出用光ファイバ4側に分岐され、心線2の終端2b側には透過しない。そして、波長λ1の測定光7は、4つの波長合分波器35〜38を分岐損失なく透過し、心線2の終端2bで反射する。
この実施形態でも、第2の実施形態と同様に、特定波長の測定光7を途中で分岐損失を生じさせることなく遠くの観測位置5に供給することができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述の第2,第3の実施形態との相違は、第2の実施形態では第1の光分岐装置3として分岐波長が互いに異なるハイパスフィルタ型の波長合分波器31〜34を使用し、第3の実施形態では第1の光分岐装置3として分岐波長が互いに異なるローパスフィルタ型の波長合分波器35〜38を使用していたが、本実施形態では、例えば図8に示すように、第1の光分岐装置3として互いに異なる波長帯の光を分岐させるバンドパスフィルタ型の波長合分波器39〜42を使用しており、その配置順序が制限を受けない点である。
例えば、4つの波長合分波器39〜42の波長分離特性を図9に示す。なお、図9において、実線は分岐側ポート、破線は透過側ポートである。図9(A)〜(D)に示すように、4つの波長合分波器39〜42は分岐させる光の波長帯をずらしており、波長λ1,λ2,λ3,λ4,λ5(λ1<λ2<…<λ5)のうち、1番目の波長合分波器39は波長λ1の光を分岐させ(図9(A))、2番目の波長合分波器40は波長λ2の光を分岐させ(図9(B))、3番目の波長合分波器41は波長λ3の光を分岐させ(図9(C))、4番目の波長合分波器42は波長λ4の光を分岐させる(図9(D))。
OTDR6から照射された波長λ1の測定光7は、1番目の波長合分波器39で検出用光ファイバ4側に分岐され、2番目の波長合分波器40側には透過しない。また、波長λ2の測定光7は、1番目の波長合分波器39を分岐損失なく透過し、2番目の波長合分波器40で検出用光ファイバ4側に分岐され、3番目の波長合分波器41側には透過しない。波長λ3の測定光7は、1番目の波長合分波器39と2番目の波長合分波器40を分岐損失なく透過し、3番目の波長合分波器41で検出用光ファイバ4側に分岐され、4番目の波長合分波器42側には透過しない。波長λ4の測定光7は、1番目の波長合分波器39と2番目の波長合分波器40と3番目の波長合分波器41を分岐損失なく透過し、4番目の波長合分波器42で検出用光ファイバ4側に分岐され、心線2測定光7の終端2b側には透過しない。そして、波長λ5の測定光7は、4つの波長合分波器39〜42を分岐損失なく透過し、心線2の終端2bで反射する。
この実施形態でも、特定波長の測定光7を途中で分岐損失を生じさせることなく遠くの観測位置5に供給することができる。また、この実施形態では、上述の順番で波長合分波器39〜42を並べる必要はなく、上述の場合と逆の順序に並べても良いことは勿論、ランダムに並べても良い。このように波長合分波器39〜42の配置の自由度を向上させることができる。
なお、使用する測定光7の波長は、水素吸収波長帯(1.24μm帯)や曲げ損失の大きい波長帯(1.7μm以上)を避けることで、心線2での伝送損失の影響を低減することができる。また、これらの波長が何れの光分岐装置3でも分岐しないようにすれば、別途これらの波長の光パルス試験器を用いて心線2の水素吸損失や曲げ損失の位置を検出することも可能である。同様に、測定光7の波長として通信で用いる波長を避けることで、臨時的に通信を行う必要が生じた時に水検出に使用している心線2を通信用に明け渡すことができる。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図10に示すように、本実施形態の光パルス試験器は2波長λ1,λ2の測定光7を照射するものである。また、第1の光分岐装置3は、短い波長λ1の測定光7を一部分岐させ且つ長い波長λ2の測定光7を全て透過させる第1の光分岐器3Aと、短い波長λ1の測定光7を全て分岐させ且つ長い波長λ2の測定光7を全て透過させる第2の光分岐器3Bと、長い波長λ2の測定光7を一部分岐させる第3の光分岐器3Cより構成されている。また、OTDR6側から第1の光分岐器3A、第2の光分岐器3B、第3の光分岐器3Cの順に配置されており、第2の光分岐器3Bの配置数は1つとなっている。なお、第1の光分岐器3Aと第3の光分岐器3Cの設置数は1つ以上であれば特に制限はなく、水検出を行う距離や光ファイバの伝送損失等を考慮して決定される。本実施形態では、第1の光分岐器3Aと第3の光分岐器3Cを、それぞれ2つずつ配置している。
第1の光分岐器3Aは、例えば波長合分波器である。その分岐特性を例えば図11に示す。なお、図11において、実線は分岐側ポート、破線は透過側ポートである。本実施形態では、波長λ1の光については分岐率B=50%であり、波長λ2の光については分岐率B=0%である。ただし、波長λ1の光についての分岐率Bは50%に限るものではなく、他の値でも良い。
第2の光分岐器3Bも例えば波長合分波器である。その分岐特性を例えば図12に示す。なお、図12において、実線は分岐側ポート、破線は透過側ポートである。本実施形態では、波長λ1の光については分岐率B=100%であり、波長λ2の光については分岐率B=0%である。
第3の光分岐器3Cは、例えば光カプラである。その分岐特性は、例えば波長λ1の光については分岐率Bは任意であり、波長λ2の光については分岐率B=50%となっている。ただし、波長λ2の光についての分岐率Bは50%に限るものではなく、他の値でも良い。
OTDR6から照射された波長λ1の測定光7は、1番目の第1の光分岐器3Aによって50%だけ検出用光ファイバ4側に分岐される。そして、1番目の第1の光分岐器3Aを透過した波長λ1の測定光7は、2番目の第1の光分岐器3Aによって更に50%だけ検出用光ファイバ4側に分岐される。そして、2番目の第1の光分岐器3Aを透過した波長λ1の測定光7は、3番目の第2の光分岐器3Bによって検出用光ファイバ4側に分岐され、4番目の第3の光分岐器3C側へは透過しない。
一方、OTDR6から照射された波長λ2の測定光7は、1番目から3番目の光分岐器3A,3A,3Bを分岐されずに透過し、4番目の第3の光分岐器3Cに到達する。そして、4番目の第3の光分岐器3Cによって50%だけ検出用光ファイバ4側に分岐される。そして、4番目の第3の光分岐器3Cを透過した波長λ2の測定光7は、5番目の第3の光分岐器3Cによって更に50%だけ検出用光ファイバ4側に分岐される。そして、5番目の第3の光分岐器3Cを透過した波長λ2の測定光7は、心線2の終端2bで反射する。
OTDR6の観測結果を図10(B)に示す。第1の光分岐装置3による分岐損失(−3dB)を符号Lで示している。比較的近い観測位置5での観測に使用される波長λ1の測定光7は、図中実線で示すように、1番目と2番目の第1の光分岐器3Aの透過時に分岐損失Lが発生している。一方、遠方観測に使用される波長λ2の測定光7は、図中破線で示すように、4番目の第3の光分岐器3Cに到達するまで大きな分岐損失Lが加わらないので、遠方まで測定光7を送ることができる。したがって、遠方に観測位置5を設けることが可能になる。
本実施形態では、OTDR6が2波長の測定光7を照射するものであり、このようなOTDR6は一般の市販品として安価に入手可能である。市販品として、例えば波長λ1/λ2がそれぞれ1.3μm/1.55μm、あるいは1.55μm/1.65μmといったように2波長対応のOTDR6がある。
また、OTDR6として、波長1.3μm/1.55μmの2波長対応のものを使用した場合、波長λ1=1.3μm、λ2=1.55μmとなる。石英系光ファイバでは、波長1.3μmよりも1.55μmの方が光ファイバ伝搬損失が少ないので、光源出力が同じであれば、遠方の測定に波長1.55μmの光を用いる方が有効である。本実施形態で波長1.3μm/1.55μmのOTDR6を使用すると、遠方の測定に波長λ2=1.55μmの測定光7を使用することになるので、観測を効率よく行うことができる。
なお、2波長を用いて測定する必要がない場合は、λ1のみ水検出に用い、λ2の波長を通信などの別の用途に利用することも可能である。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。図13に示すように、上述の第5の実施形態とは第1の光分岐装置3の分岐特性が異なっている。即ち、第1の光分岐装置3は、長い波長λ2の測定光7を一部分岐させ且つ短い波長λ1の測定光7を全て透過させる第4の光分岐器3Dと、長い波長λ2の測定光7を全て分岐させ且つ短い波長λ1の測定光7を全て透過させる第5の光分岐器3Eと、短い波長λ1の測定光7を一部分岐させる第6の光分岐器3Fより構成されている。また、OTDR6側から第4の光分岐器3D、第5の光分岐器3E、第6の光分岐器3Fの順に配置されており、第5の光分岐器3Eの配置数は1つとなっている。なお、第4の光分岐器3Dと第6の光分岐器3Fの設置数は1つ以上であれば特に制限はなく、水検出を行う距離や光ファイバの伝送損失等を考慮して決定される。本実施形態では、第4の光分岐器3Dと第6の光分岐器3Fを、それぞれ2つずつ配置している。
第4の光分岐器3Dは、例えば波長合分波器である。その分岐特性を例えば図14に示す。なお、図14において、実線は分岐側ポート、破線は透過側ポートである。本実施形態では、波長λ2の光については分岐率B=50%であり、波長λ1の光については分岐率B=0%である。ただし、波長λ2の光についての分岐率Bは50%に限るものではなく、他の値でも良い。
第5の光分岐器3Eも例えば波長合分波器である。その分岐特性を例えば図15に示す。なお、図15において、実線は分岐側ポート、破線は透過側ポートである。本実施形態では、波長λ2の光については分岐率B=100%であり、波長λ1の光については分岐率B=0%である。
第6の光分岐器3Fは、例えば光カプラである。その分岐特性は、例えば波長λ2の光については分岐率Bは任意であり、波長λ1の光については分岐率B=50%となっている。ただし、波長λ1の光についての分岐率Bは50%に限るものではなく、他の値でも良い。
OTDR6から照射された波長λ2の測定光7は、1番目の第4の光分岐器3Dによって50%だけ検出用光ファイバ4側に分岐される。そして、1番目の第4の光分岐器3Dを透過した波長λ2の測定光7は、2番目の第4の光分岐器3Dによって更に50%だけ検出用光ファイバ4側に分岐される。そして、2番目の第4の光分岐器3Dを透過した波長λ2の測定光7は、3番目の第5の光分岐器3Eによって検出用光ファイバ4側に分岐され、4番目の第6の光分岐器3F側へは透過しない。
一方、OTDR6から照射された波長λ1の測定光7は、1番目から3番目の光分岐器3D,3D,3Eを分岐されずに透過し、4番目の第6の光分岐器3Fに到達する。そして、4番目の第6の光分岐器3Fによって50%だけ検出用光ファイバ4側に分岐される。そして、4番目の第6の光分岐器3Fを透過した波長λ1の測定光7は、5番目の第6の光分岐器3Fによって更に50%だけ検出用光ファイバ4側に分岐される。そして、5番目の第6の光分岐器3Fを透過した波長λ1の測定光7は、心線2の終端2bで反射する。
OTDR6の観測結果を図13(B)に示す。第1の光分岐装置3による分岐損失(−3dB)を符号Lで示している。比較的近い観測位置5での観測に使用される波長λ2の測定光7は、図中破線で示すように、1番目と2番目の第4の光分岐器3Dの透過時に分岐損失Lが発生している。一方、遠方観測に使用される波長λ1の測定光7は、図中実線で示すように、4番目の第6の光分岐器3Fに到達するまで大きな分岐損失Lが加わらないので、遠方まで測定光7を送ることができる。したがって、遠方に観測位置5を設けることが可能になる。
波長λ1の測定光7には4番目の第6の光分岐器3Fに到達するまで分岐損失が加わらないので、遠方まで測定光7を送ることができ、遠方の観測が可能になる。また、OTDR6を安価に入手できる点は第5の実施形態と同様である。
また、OTDR6として、波長1.55μm/1.65μmの2波長対応のものを使用した場合、波長λ1=1.55μm、λ2=1.65μmとなる。石英系光ファイバでは、波長1.65μmよりも1.55μmの方が光ファイバ伝搬損失が少ないので、光源出力が同じであれば、遠方の測定に波長1.55μmの光を用いる方が有効である。本実施形態で波長1.55μm/1.65μmのOTDR6を使用すると、遠方の測定に波長λ2=1.55μmの測定光7を使用することになるので、観測を効率よく行うことができる。
なお、2波長を用いて測定する必要がない場合は、λ1のみ水検出に用い、λ2の波長を通信などの別の用途に利用することも可能である。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、上述の説明では、検出用光ファイバ4の先端面4aを接続ボックス10内の底板10a上又は底板10aの近傍に配置していたが、検出用光ファイバ4の先端面4aを他の位置に配置しても良い。即ち、観測位置5を他の位置にしても良い。例えば、検出用光ファイバ4の先端面4aを接続ボックス10近傍のOPGW1のアルミ管12内の谷部分13に配置しても良い。その概念を図16に示す。OPGW1は接続ボックス10に対して下から回り込んで底板10aから挿入されるため、OPGW1の接続ボックス10近傍には下側に向けて湾曲する谷部分13が形成される。アルミ管12内の谷部分13は水18が溜まりやすい位置である。検出用光ファイバ4は微細であり、アルミ管12内への挿入は容易である。このようにすることで、アルミ管12内の谷部分13を観測位置5にすることができる。
また、接続ボックス10内に空気中の水分を収集する水収集治具14を設置し、水収集治具14の収集部14aに検出用光ファイバ4の先端面4aを配置するようにしても良い。接続ボックス10内に水収集治具14を設置した例を図17及び図18に示す。水収集治具14は、底板14bが下方向に楔状になった容器であり、底板14bの楔状部分の先端が収集部14aとなっている。水収集治具14は結露しやすい材料、例えば金属製となっている。結露は温度が低下する際に生ずるので、外気温の変化が伝わり易い位置に設置することが好ましい。本実施形態では、例えば接続ボックス10の底板10a上に水収集治具14を載せて図示しない固定具によって固定している。ただし、水収集治具14の固定位置は底板10a上に限るものではなく、底板10aから離れた位置に配置し、例えば接続ボックス10の側板や天板等に固定しても良い。
例えば、腐食等によってOPGW1のアルミ管12に孔があき、アルミ管12内に水18が侵入すると、アルミ管12内及び接続ボックス10内の空気の湿度が上昇し、水収集治具14内に結露が生じる。水収集治具14内の結露は自重によって落下し、収集部14aに溜まり、検出用光ファイバ4の先端面4aを濡らす。このように、結露を通じてアルミ管12内に侵入した水18を検出することができる。検出用光ファイバ4は微細であり、水収集治具14の収集部14aを小さくしてもその底に先端面4aを配置することができる。そのため、収集部14aを小さくすることができ、集めた水18の量が僅かであっても水位が高くなるようにして効率よく水18を検出することができる。
接続ボックス10内に必ずしも十分な水18が溜まるとは限らない。本発明では、少なくとも検出用光ファイバ4の先端面4aに水18が付着すれば良いので、接続ボックス10内に水18が溜まらない場合であっても、結露を利用して検出用光ファイバ4の先端面4aを濡らすことができる。
また、図19に示すように、水収集治具14内に潮解性物質15を入れるようにしても良い。潮解性物質15としては、例えば塩化カルシウム等の使用が可能である。なお、潮解性物質15の使用によって水収集治具14の腐食を招く虞がある場合には、潮解性物質15の使用量を微量にする。また、潮解性物質15は吸湿によって溶解が進行するので、接続ボックス10内は事前に十分乾燥させておくことが好ましい。
吸湿によって溶解した潮解性物質15は収集部14aに溜まり、検出用光ファイバ4の先端面4aを濡らす。このため、結露が僅かであっても、又は空気中の水分が結露するには至らなくても検出用光ファイバ4の先端面4aを濡らすことができる。
さらに、水収集治具14として、下方向に楔状になった板状部材を使用しても良い。この例を図20に示す。板状部材の楔状部分の先端が収集部14aとなっている。水収集治具14は結露しやすい材料、例えば金属製となっている。本実施形態では、例えば接続ボックス10の側板に水収集治具14を固定している。ただし、水収集治具14の固定位置は側板に限るものではない。水収集治具14に生じた結露は自重によって落下して収集部14aに集まり、より大きな水滴となって検出用光ファイバ4の先端面4aを濡らす。このように、結露を通じてアルミ管12に侵入した水18を検出することができる。
なお、水収集治具14の結露面43は撥水加工されていることが好ましい。ここで、結露面43とは、収集部14aに集められる水滴が結露し落下する面をいい、例えば図18の水収集治具14や図19の水収集治具14では水収集治具14の内側面であり、図20の水収集治具14では上面以外の空気に接触している面である。結露面43を撥水加工しておくことで、結露した水滴が収集部14aに落下し易くなり、水18を効率よく集めることができ、水18の検出がより容易になる。ただし、撥水加工を施さなくても結露した水滴の収集が良好な場合等には結露面43を撥水加工しなくても良い。
また、検出用光ファイバ4の途中に第2の光分岐装置16を設けて検出用光ファイバ4から遅延追加用光ファイバ17を分岐させると共に、遅延追加用光ファイバ17の先端面17aを別の水18の観測位置5に配置しても良い。この例を図21に示す。第2の光分岐装置16は、心線2から検出用光ファイバ4側に分岐された光の一部を遅延追加用光ファイバ17側に更に分岐させるもので、例えば光カプラである。第2の光分岐装置16である光カプラの分岐特性は、例えば分岐光:透過光=50:50であり、分岐光、透過光の入射光に対する減衰は−3dBである。ただし、第2の光分岐装置16の分岐特性はこの値に限るものではなく、その他の値でも良い。例えば分岐光:透過光=30:70とし、分岐光の入射光に対する減衰を−5dB、透過光の入射光に対する減衰を−1.5dBにしても良い。
遅延追加用光ファイバ17は、遅延追加用光ファイバ17の先端面17aの反射光8と検出用光ファイバ4の先端面4aの反射光8とをOTDR6の観測で区別できる程度の長さを有している。遅延追加用光ファイバ17の先端面17aは、検出用光ファイバ4の先端面4aとは別の観測位置5に配置されている。本実施形態では、接続ボックス10の下に回り込む2本のOPGW1のうち、片方のOPGW1のアルミ管12内の谷部分13に検出用光ファイバ4の先端面4aを配置し、もう片方のOPGW1のアルミ管12内の谷部分13に遅延追加用光ファイバ17の先端面17aを配置している。ただし、遅延追加用光ファイバ17の先端面17aをアルミ管12内の谷部分13以外の観測位置5に配置するようにしても良い。このように、検出用光ファイバ4から遅延追加用光ファイバ17を分岐させることで、比較的近い位置に2箇所の観測位置5を設けることができる。
なお、遅延追加用光ファイバ17の途中に別の第2の光分岐装置16を設けて更に別の遅延追加用光ファイバ17を分岐させても良い。また、検出用光ファイバ4に別の第2の光分岐装置16を設けて別の遅延追加用光ファイバ17を分岐させても良い。これらのようにすることで、比較的近い位置に3箇所以上の観測位置5を設けることができる。また、遅延追加用光ファイバ17の先端面17aを水収集治具14の収集部14aに配置するようにしても良い。
なお、図1、図4、図6、図8の構成において、1台の接続ボックス10内に2台の第1の光分岐装置3を直列に設け、その間に遅延用光ファイバを挿入することで、1台の接続ボックス10内の2箇所に観測位置5を設けることも可能である。但し、その場合には、その接続ボックス10より遠方の測定光7に遅延用光ファイバの伝送損失および追加した光分岐装置3の損失が加わる。
本発明によって水の検出が可能なことを確認するための実験を行った。併せて、水が凍っていても検出可能であることの確認も行った。
なお、実験を行う前に水・氷の有無による反射光8の変化について計算を行った。光ファイバ(屈折率n0)から屈折率n1の媒質への反射率Rは数式1によって求められる。ここで、光ファイバの屈折率:n0=1.46、空気の屈折率:n1=1、水の屈折率:n1=1.333、氷の屈折率:n1=1.309である。
<数1>
R=(n0−n1)/(n0+n1)
計算結果は、空気での反射率R:3.5%=(−14.6dB)、水での反射率R:0.2%=(−26.9dB)、氷での反射率R:0.3%=(−25.3dB)となった。したがって、検出用光ファイバ4の先端面4aが水又は氷に接触した場合、反射光8の強度は10分の1以下(−10dB以上)に低下することが予想される。
実験に使用した装置の概略構成を図22に示す。OTDR6と第1の光分岐装置3との間の距離は2kmとした。また、第1の光分岐装置3から先の長さは200mとし、先端は開放(PCコネクタ)とした。検出用光ファイバ4の長さは30cmとした。ただし、第1の光分岐装置3をコネクタ接続としたために若干反射があるので、第1の光分岐装置3と検出用光ファイバ4との間に60mの長さの遅延用光ファイバ19を設けて反射光8を分離して識別可能にした。OTDR6の条件は以下の通りである。即ち、波長:1550nm、パルス幅:10nsecの測定光7を使用した。なお、パルス幅:10nsecは距離分解能1mに相当する。また、パルス送信回数:50回の平均とした。第1の光分岐装置3として、光カプラを使用した。また、検出用光ファイバ4と遅延用光ファイバ19との接続にはPCコネクタを使用した。
実験の結果を図23に示す。検出用光ファイバ4の先端面4aでの反射光8の強度は、水がない場合(図23(a))は43.0dB、水18(液体)がある場合(図23(b))は35.9dB、氷(固体)がある場合(図23(c))は35.9dBであった。即ち、水18(液体、固体)が存在する場合には、反射光8の強度が7.1dB低下した。
その結果、水18(液体、固体)の有無により反射光8の強度が7dB以上変化することがわかり、本発明によって観測位置5における水18(液体、固体)の有無を十分判別できることが確認できた。また、水18が氷結していても検出できるが、水(液体)と氷(固体)との区別は難しいこともわかった。ただし、水と氷の検出が可能であればその区別は不要であるので、特に問題にはならない。
なお、上記計算では反射光8の強度が10dB以上低下することが予想されたのに対し、実験では反射光8の強度の低下は7.1dBであった。これは、検出用光ファイバを接続しているPCコネクタからの僅かな反射光が混入したためと考えられる。問題となる大きさではないが、PCコネクタを低反射タイプに変更するか或いはコネクタを使わず融着接続にすればこの反射光を抑制できる。
水収集治具14によって空気中の水分を結露させて収集し検出できることを確認するための実験を行なった。実験に使用した装置を図24に示す。接続ボックス10を模擬した縦横(幅と奥行き)23.5cm、高さ12cmのアルミ製の缶の箱44を温度調整可能な恒温槽45に入れ、光ファイバの固定と水の収集を兼ねた治具46を試作してアルミ缶箱44の内部壁面に貼り付けた。治具46を図25に示す。治具46は水収集治具14を模擬したものであり、表面をアルミ箔で覆った板磁石47にアルミ箔で作った水滴受け48を固着して収集部14aとした。板磁石47には光ファイバのファイバジャケット49を粘土50を使用して固定し、ファイバ心線51を収集部14aまで伸ばした。治具46には撥水材として防水スプレーを散布し、結露面43を撥水処理した。
ファイバ心線51の反対側の端にLD(レーザダイオード)光源52を接続すると共に、光ファイバの途中に3dB光カプラ53を設けて反射光用の光ファイバを分岐させて光パワーメータ54に接続した。即ち、測定光としてOPGWのパルス光ではなく、LD光源52の連続光を使用し、光パワーメータ54によって光ファイバ心線51の先端面からの反射光の時間的な強度変化を観測した。また、アルミ缶箱44内に熱電対55を設置し、データロガー56によって温度変化を記録した。光パワーメータ54とデータロガー56をPC(パーソナルコンピュータ)57に接続し、反射光強度とアルミ缶箱44内温度の時間的な変化を観測した。
実験の結果を図26に示す。アルミ缶箱44を加熱した後冷却すると、しばらくして光ファイバ心線51の先端面に水滴が付着し反射光強度が約1/10に低下した。そして、アルミ缶箱44を再び加熱すると、光ファイバ心線51の先端面に付着していた水滴が蒸発し、反射光強度が元の値に戻った。以上より、水収集治具14によって空気中の水分を結露させて収集し、検出することができることを確認できた。
本発明の光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置の第1の実施形態を示し、(A)は水検出装置の概念図、(B)は観測位置に水がない場合の観測結果を示す図、(C)はOTDR側から2番目の観測位置に水が検出された場合の観測結果を示す図である。 接続ボックス内に第1の光分岐装置を設置して検出用光ファイバを分岐させると共に、OTDRを設置した状態を示す概念図である。 接続ボックス内に第1の光分岐装置を設置した状態を示す概念図である。 本発明の光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置の第2の実施形態を示し、(A)は水検出装置の概念図、(B)は観測位置に水がない場合の観測結果を示す図である。 第1の光分岐装置として使用するハイパスフィルタ型の波長合分波器の分岐特性を示し、(A)はλ1HP型波長合分波器の分岐特性図、(B)はλ2HP型波長合分波器の分岐特性図、(C)はλ3HP型波長合分波器の分岐特性図、(D)はλ4HP型波長合分波器の分岐特性図である。 本発明の光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置の第3の実施形態を示し、(A)は水検出装置の概念図、(B)は観測位置に水がない場合の観測結果を示す図である。 第1の光分岐装置として使用するローパスフィルタ型の波長合分波器の分岐特性を示し、(A)はλ5LP型波長合分波器の分岐特性図、(B)はλ4LP型波長合分波器の分岐特性図、(C)はλ3LP型波長合分波器の分岐特性図、(D)はλ2LP型波長合分波器の分岐特性図である。 本発明の光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置の第4の実施形態を示し、(A)は水検出装置の概念図、(B)は観測位置に水がない場合の観測結果を示す図である。 第1の光分岐装置として使用するバンドパスフィルタ型の波長合分波器の分岐特性を示し、(A)は1番目の波長合分波器の分岐特性図、(B)は2番目の波長合分波器の分岐特性図、(C)は3番目の波長合分波器の分岐特性図、(D)は4番目の波長合分波器の分岐特性図である。 本発明の光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置の第5の実施形態を示し、(A)は水検出装置の概念図、(B)は観測位置に水がない場合の観測結果を示す図である。 第1の光分岐器として使用する波長合分波器の分岐特性図である。 第2の光分岐器として使用する波長合分波器の分岐特性図である。 本発明の光ファイバ複合架空地線の水検出方法および水検出装置の第6の実施形態を示し、(A)は水検出装置の概念図、(B)は観測位置に水がない場合の観測結果を示す図である。 第4の光分岐器として使用する波長合分波器の分岐特性図である。 第5の光分岐器として使用する波長合分波器の分岐特性図である。 OPGWのアルミ管内の谷部分に検出用光ファイバの先端面を配置した状態を示す概念図である。 接続ボックス内に水収集治具を設置した状態を示す概念図である。 水収集治具の断面図である。 水収集治具内に潮解性物質を設けた様子を示す断面図である。 水収集治具の他の例を示す正面図である。 検出用光ファイバの途中に第2の光分岐装置を設置して遅延追加用光ファイバを分岐させた様子を示す概念図である。 本発明によって水の検出が可能であることを確認するために行った実験装置の概略構成図である。 実験の結果を示し、(a)は水がない場合の結果を示す図、(b)は水がある場合の結果を示す図、(c)は水の代わりに氷がある場合の結果を示す図である。 本発明によって空気中の水分を結露させて収集し検出できることを確認するために行なった実験装置の概略構成図である。 同実験で使用した水収集治具を模擬した治具を示す斜視図である。 同実験の結果を示し、反射光強度とアルミ缶箱内温度の変化を示す図である。
符号の説明
1 光ファイバ複合架空地線(OPGW)
2 心線
2a 心線の一端
3 第1の光分岐装置
3A 第1の光分岐器
3B 第2の光分岐器
3C 第3の光分岐器
3D 第4の光分岐器
3E 第5の光分岐器
3F 第6の光分岐器
4 検出用光ファイバ
4a 検出用光ファイバの先端面
5 水の観測位置
6 光パルス試験器(OTDR)
7 測定光
8 反射光
10 接続ボックス
10a 接続ボックスの底板
11 接続ボックス内の心線の露出部分
12 アルミ管
13 谷部分
14 水収集治具
14a 収集部
15 潮解性物質
16 第2の光分岐装置
17 遅延追加用光ファイバ
17a 遅延追加用光ファイバの先端面
18 観測位置5の水
31〜34 ハイパスフィルタ型の波長合分波器
35〜38 ローパスフィルタ型の波長合分波器
39〜42 バンドパスフィルタ型の波長合分波器
43 結露面

Claims (14)

  1. 光ファイバ複合架空地線の1本の心線の途中に間隔をあけて複数の第1の光分岐装置を設けて前記心線から検出用光ファイバを分岐させ、前記検出用光ファイバの先端面を水の観測位置に配置すると共に、前記心線の一端に光パルス試験器を接続して測定光を照射し、前記検出用光ファイバの先端面からの反射光の位置と強度を前記光パルス試験器で観測し、前記反射光の強度の減少に基づいて対応する前記観測位置の水を検出すると共に、前記光パルス試験器は2波長の測定光を照射するものであり、前記第1の光分岐装置は、短い波長の測定光を一部分岐させ且つ長い波長の測定光を全て透過させる第1の光分岐器と、前記短い波長の測定光を全て分岐させ且つ前記長い波長の測定光を全て透過させる第2の光分岐器と、前記長い波長の測定光を一部分岐させる第3の光分岐器より構成され、前記光パルス試験器側から前記第1の光分岐器、前記第2の光分岐器、前記第3の光分岐器の順に配置されており、前記第2の光分岐器の配置数は1つであることを特徴とする光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  2. 光ファイバ複合架空地線の1本の心線の途中に間隔をあけて複数の第1の光分岐装置を設けて前記心線から検出用光ファイバを分岐させ、前記検出用光ファイバの先端面を水の観測位置に配置すると共に、前記心線の一端に光パルス試験器を接続して測定光を照射し、前記検出用光ファイバの先端面からの反射光の位置と強度を前記光パルス試験器で観測し、前記反射光の強度の減少に基づいて対応する前記観測位置の水を検出すると共に、前記光パルス試験器は2波長の測定光を照射するものであり、前記第1の光分岐装置は、長い波長の測定光を一部分岐させ且つ短い波長の測定光を全て透過させる第4の光分岐器と、前記長い波長の測定光を全て分岐させ且つ前記短い波長の測定光を全て透過させる第5の光分岐器と、前記短い波長の測定光を一部分岐させる第6の光分岐器より構成され、前記光パルス試験器側から前記第4の光分岐器、前記第5の光分岐器、前記第6の光分岐器の順に配置されており、前記第5の光分岐器の配置数は1つであることを特徴とする光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  3. 前記第1の光分岐装置は、接続ボックス内の前記心線の露出部分に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  4. 前記検出用光ファイバの先端面は前記接続ボックス内の底板上又は底板の近傍に配置されていることを特徴とする請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  5. 前記接続ボックス内に空気中の水分を収集する水収集治具を設置し、前記水収集治具の収集部に前記検出用光ファイバの先端面を配置したことを特徴とする請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  6. 前記水収集治具は、下方向に楔状になった板状部材であり、楔状部分の先端が前記収集部であることを特徴とする請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  7. 前記水収集治具は、底板が下方向に楔状になった容器であり、前記底板の楔状部分の先端が前記収集部であることを特徴とする請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  8. 前記水収集治具内に潮解性物質が入れられていることを特徴とする請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  9. 前記水収集治具は空気中の水分を結露する結露面を有し、前記結露面は撥水加工されていることを特徴とする請求項6又は7記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  10. 前記検出用光ファイバの先端面は前記接続ボックス近傍の光ファイバ複合架空地線のアルミ管内の谷部分に配置されていることを特徴とする請求項記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  11. 前記検出用光ファイバの途中に第2の光分岐装置を設けて前記検出用光ファイバから遅延追加用光ファイバを分岐させると共に、前記遅延追加用光ファイバの先端面を別の水の観測位置に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  12. 前記第1の光分岐装置は光カプラであることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバ複合架空地線の水検出方法。
  13. 光ファイバ複合架空地線の複数の接続ボックス内の心線の露出部分に設けられた第1の光分岐装置と、前記第1の光分岐装置によって前記心線から分岐された検出用光ファイバと、前記心線に測定光を照射して前記検出用光ファイバの先端面からの反射光の位置と強度を測定する光パルス試験器を備え、前記検出用光ファイバの先端面は、前記接続ボックス内又は前記接続ボックス近傍のアルミ管内の谷部分に配置されていると共に、前記光パルス試験器は2波長の測定光を照射するものであり、前記第1の光分岐装置は、短い波長の測定光を一部分岐させ且つ長い波長の測定光を全て透過させる第1の光分岐器と、前記短い波長の測定光を全て分岐させ且つ前記長い波長の測定光を全て透過させる第2の光分岐器と、前記長い波長の測定光を一部分岐させる第3の光分岐器より構成され、前記光パルス試験器側から前記第1の光分岐器、前記第2の光分岐器、前記第3の光分岐器の順に配置されており、前記第2の光分岐器の配置数は1つであることを特徴とする光ファイバ複合架空地線の水検出装置。
  14. 光ファイバ複合架空地線の複数の接続ボックス内の心線の露出部分に設けられた第1の光分岐装置と、前記第1の光分岐装置によって前記心線から分岐された検出用光ファイバと、前記心線に測定光を照射して前記検出用光ファイバの先端面からの反射光の位置と強度を測定する光パルス試験器を備え、前記検出用光ファイバの先端面は、前記接続ボックス内又は前記接続ボックス近傍のアルミ管内の谷部分に配置されていると共に、前記光パルス試験器は2波長の測定光を照射するものであり、前記第1の光分岐装置は、長い波長の測定光を一部分岐させ且つ短い波長の測定光を全て透過させる第4の光分岐器と、前記長い波長の測定光を全て分岐させ且つ前記短い波長の測定光を全て透過させる第5の光分岐器と、前記短い波長の測定光を一部分岐させる第6の光分岐器より構成され、前記光パルス試験器側から前記第4の光分岐器、前記第5の光分岐器、前記第6の光分岐器の順に配置されており、前記第5の光分岐器の配置数は1つであることを特徴とする光ファイバ複合架空地線の水検出装置。
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