JP2016223804A - ガスセンサ及びその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサを実現する。【解決手段】ガスセンサは、光源1と、光源1の照射光を入力するセンサ部2と、センサ部2の出力光を検出する光検出部3とを備えており、センサ部2は、ブラッグ波長の異なる複数の回折格子11a,11b,11cが形成された光伝搬部10と、複数の回折格子11a,11b,11c上に配置された、厚みの異なるガス反応物質13a,13b,13cとを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスセンサ及びその使用方法に関するものである。
例えば下水道内には、硫化水素やメタンガスといった有毒ガスの発生している箇所があり、下水道内における作業者の事故を防止するためには、そのような場所で有毒ガスの常時モニタリングを行うことが重要である。また、これらの有毒ガスは下水管路の腐食を引き起こすため、ガス濃度の推移をモニタリングすることは下水道施設の補修・改築・更新時期を予測するうえでも重要である。但し、腐食性のある硫化水素雰囲気では電子機器が故障するため、通常の電気式検知器で常時モニタリングを行うことは困難である。
腐食性ガスにより金属が腐食されることを利用して、腐食ガスを検知する測定装置が特許文献1で開示されている。この測定装置は、金属試験片を測定環境雰囲気に1ヵ月程度設置し、金属の腐食具合を目視又は蛍光X線分析等の定量分析により確認することで腐食ガスをセンシングするものである。
また、特許文献2では、FBG(ファイバブラッググレーティング:Fiber Bragg Grating)センサのグレーティング部に対象ガスと反応する感知層を配置したものが開示されている。これは、感知層が対象ガスと反応することで屈折率が変化し、その屈折率変化をFBGセンサのブラッグ波長の変化として観測することで対象ガスの有無を検知するものである。
特開平6−117976号公報 特開2012−93353号公報
しかしながら、特許文献1に記載された手法では、金属試験片の長期間設置、回収及び分析が必要であるため、常時モニタリングすることはできない。また、特許文献2に記載された手法では、対象ガスの濃度について知ることができない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサ及びその使用方法を提供することを目的とする。
ガスセンサの一態様は、光源と、前記光源の照射光を入力するセンサ部と、前記センサ部の出力光を検出する光検出部とを含み、前記センサ部は、ブラッグ波長の異なる複数の回折格子が形成された光伝搬部と、前記複数の回折格子上に配置された、厚みの異なるガス反応物質とを備えている。
ガスセンサの使用方法の一態様は、光源と、ブラッグ波長の異なる複数の回折格子が形成された光伝搬部と、前記複数の回折格子上に配置された、厚みの異なるガス反応物質とを備えたセンサ部と、前記センサ部の出力光を検出する光検出部とを含むガスセンサを、ガスの被測定領域に設置し、前記ガス反応物質のガス吸着の度合いに応じた、前記複数の回折格子のうちで前記ガス反応物質の対応する回折格子のブラッグ波長の変化を測定して、前記被測定領域におけるガスの濃度変化を把握する。
本発明によれば、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサが実現する。
第1の実施形態によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態によるガスセンサの動作原理の説明のために、図1を簡略化して示す模式図である。 ガス反応物質の腐食が進行してゆく場合におけるブラッグ波長の変化を示す図である。 時間と腐食部の厚み(腐食膜厚)との関係を示す特性図である。 第1の実施形態の変形例1によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の変形例2によるガスセンサの概略構成を示す模式図である。 第1の実施形態の変形例3によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。 第2の実施形態によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。 第3の実施形態によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。 第4の実施形態によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。
以下、ガスセンサ及びその使用方法の諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。
このガスセンサは、光源1と、光源1の照射光を入力して透過させるFBGセンサであるセンサ部2と、センサ部2の出力光(透過光)を検出してモニタする光検出部3とを備えて構成されている。本実施形態では、センサ部2の出力光である透過光のスペクトルを光検出部3でモニタするが、特にこれに限定されるものではなく、センサ部2の出力光である反射光のスペクトルをモニタするようにしても良い。
光源1としては、例えば波長1550nmを中心とした光を照射する広帯域光源であるSLD(Super Luminescent Diode)を用いる。SLDに代わり、例えば波長可変フィルタを使用した波長掃引型レーザ等を用いても構わない。
センサ部2は、ブラッグ波長の異なる複数(ここでは3種類)の回折格子11a,11b,11cが形成された光伝搬部である光ファイバ10と、回折格子11a,11b,11c上に配置された、厚みの異なるガス反応物質13a,13b,13cとを有している。
光ファイバ10は、光ファイバコア11と、光ファイバコア11の周面を被覆する光ファイバクラッド12とを有して構成されている。光ファイバコア11には、その光軸に沿って回折格子11a(ブラッグ波長λ1),11b(ブラッグ波長λ2),11c(ブラッグ波長λ3)が形成されている。回折格子11a,11b,11cは、光源1に近いほど、そのブラッグ波長が短く(λ3<λ2<λ1)設定されており、例えばλ1が1555nm、λ2が1550nm、λ3が1445nmである。
ガス反応物質13a,13b,13cは、光ファイバクラッド12の周面において、回折格子11a,11b,11cに位置整合する部位をそれぞれ被覆するように形成されている。ガス反応物質13a,13b,13cは、被測定対象であるガス種によって適宜選択することができ、例えば硫化水素等の腐食性ガスを被測定対象とする場合には、金属膜、特に腐食され易い銅(Cu)又は銀(Ag)等を材料とする。ガス反応物質13a,13b,13cの厚みは、光源1に近いほど厚く、ガス反応物質13aの厚みh1が100nm程度、ガス反応物質13bのh2が200nm程度、ガス反応物質13cのh3が300nm程度とされている。
ガス反応物質13a,13b,13cは、図示のように、これらの厚みが光源1に近いほど厚い方が望ましい。このように構成することで、例えば反射光スペクトルをモニタする方式の場合に、腐食により厚みの薄いガス反応物質に対応した回折格子の形成箇所が露出しても、厚いガス反応物質に対応した回折格子の形成箇所で反射される信号光は当該露出箇所を通過しない。そのため、信号光の強度低下等の劣化の問題を回避することができる。
以下、本実施形態によるガスセンサの動作原理について説明する。
図2は、動作原理の説明のために図1を簡略化して示す模式図である。図2では、光ファイバクラッド12の図示を省略し、ガス反応物質13a,13b,13cについてはその一部のみを示す。図3は、ガス反応物質の腐食が進行してゆく場合におけるブラッグ波長の変化を示す図であり、(a)〜(c)の各図で左側がガス反応物質の腐食度合いを示す概略断面図を、右側が波長と光の透過強度との関係を示す特性図である。
光源1からセンサ部2に照射光を入力する。図3(a)のように、ガス反応物質13a,13b,13cに腐食が生じていない初期状態では、透過光スペクトルとしては、各回折格子部のブラッグ波長のところで光強度が低下したものが得られる。
続いて、ガス反応物質13a,13b,13cは、腐食ガス雰囲気に曝されて腐食が進行し、その表面から腐食部14a,14b,14cが形成されてゆく。図3(b)のように、最も薄いガス反応物質13aが全て腐食する(全て腐食部14aとなる)と、ガス反応物質13aに対応する回折格子11aは、腐食によるガス反応物質13aの屈折率変化の影響を受ける。これにより、回折格子11aのブラッグ波長λ1が変化する。この波長変化を観測することにより、厚みh1(ここでは100nm程度)のガス反応物質13aを腐食させるのに要した時間t1が判る。
続いて、ガス反応物質13b,13cは、腐食ガス雰囲気に曝されて腐食が進行し、その表面から腐食部14b,14cが形成されてゆく。図3(c)のように、ガス反応物質13aに次いで薄いガス反応物質13bが全て腐食する(全て腐食部14bとなる)と、ガス反応物質13bに対応する回折格子11bは、腐食によるガス反応物質13bの屈折率変化の影響を受ける。これにより、回折格子11bのブラッグ波長λ2が変化する。この波長変化を観測することにより、厚みh2(ここでは200nm程度)のガス反応物質13bを腐食させるのに要した時間t2が判る。
同様の手順により、厚みh3(ここでは300nm程度)のガス反応物質13cを腐食させるのに要した時間t3も観測することができる。
上記のように、ガス反応物質13a,13b,13cの腐食状況を把握することにより、図4に示すような時間と腐食部の厚み(腐食膜厚)との関係が得られる。腐食部の進行速度はガス濃度と相関があるため、図4で得られた直線の傾きからガス濃度を見積もることができる。ここで、0〜t1間、t1〜t2間、及びt2〜t3間におけるガス濃度の各平均値が得られる。このようにして、対象とするガス濃度及びその変化をモニタリングすることができる。
なお、本実施形態では、ブラッグ波長の異なる3種類の回折格子及びこれらに対応した厚みの異なる3種類のガス反応物質を設ける場合について例示したが、これに限定されるものではない。ブラッグ波長及び厚みの異なる回折格子及びガス反応物質の数を更に多く設けることで(h4,h5,・・・)、厚みh3のガス反応物質が全て腐食した以降も観測を続けることができ、より長期のモニタリングを行うことができる。また、ガス反応物質の厚みを変化させるステップ(hi+1−hi i=1,2・・・)をより小さく設定することにより、ガス濃度及びその変化の更に高精度な常時モニタリングが可能となる。
本実施形態によるガスセンサは、上記の動作原理に基づいて、以下のように使用に供される。
このガスセンサを、所定のガスの被測定領域に設置する。ガスセンサでは、光源1からセンサ部2に光入力し、センサ部2を通過した光を検出部3で検出する。そして、ガス反応物質のガス吸着の度合いに応じた、回折格子のうちでガス反応物質の対応する回折格子のブラッグ波長の変化を測定する。本実施形態では、光ファイバコア11に回折格子11a,11b,11cが形成され、これらに対応してガス反応物質13a,13b,13cが形成されている。ガス反応物質13a,13b,13cの順でガス吸着による腐食に起因するブラッグ波長λ1,λ2,λ3の変化を測定する。この測定に基づいて、被測定領域におけるガス濃度及びその変化を把握する。
以上説明したように、本実施形態によれば、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサが実現する。
−変形例−
以下、第1の実施形態の諸変形例について説明する。諸変形例では、第1の実施形態のガスセンサと同じ構成部材については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
(変形例1)
図5は、第1の実施形態の変形例1によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。
このガスセンサは、図1と同様に、光源1、FBGセンサであるセンサ部2、及び光検出部3とを備えて構成されている。
本例では、センサ部2において、光ファイバ10には、ブラッグ波長の異なる複数(ここでは5種類)の回折格子11a,11b,11c,11d,11eが形成されている。
回折格子11a,11b,11c,11d,11e上には、図1のガス反応物質13a,13b,13cと異なるガス反応物質15が設けられている。
ガス反応物質15は、光ファイバクラッド12の周面において回折格子11a,11b,11c,11d,11eを被覆しており、光ファイバコア11の光の伝搬方向に沿って厚みが連続的に変化するように形成されている。ここでは、ガス反応物質15は、その厚みが光源1に近いほど厚く形成されている。
本例によるガスセンサにおいては、センサ部2が上記のガス反応物質15を備えるため、ガス濃度の時間変化を計測する精度が更に向上する。ガス反応物質15は、これを一括形成することができ、工程数が削減される。
本例によれば、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサが実現する。
(変形例2)
図6は、第1の実施形態の変形例2によるガスセンサの概略構成を示す模式図である。
このガスセンサでは、図1と同様に光源1及び光検出部3を備えており、光源1及び光検出部3と接続された複数のセンサ部2を有している。複数のセンサ部2は、図示のように、直列や並列の様々な接続状態とされており、複数の被測定領域におけるガス濃度及び変化をそれぞれモニタリングすることができる。
本例によれば、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサが実現する。
(変形例3)
図7は、第1の実施形態の変形例3によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。
このガスセンサは、図1と同様に、光源1、FBGセンサであるセンサ部2、及び光検出部3とを備えて構成されている。
本例のガスセンサにおいては、センサ部2が着脱自在とされている。具体的には、一端が光源1に、他端がコネクタ22bによりアダプタ21にそれぞれ接続された光ファイバ23と、一端が光検出部3に、他端がコネクタ25bによりアダプタ24にそれぞれ接続されたと光ファイバ26とが設けられている。センサ部2は、アダプタ21,24間の領域にコネクタ22a,25aにより容易に着脱自在に接続されている。この構成により、メンテナンスのためにセンサ部2を交換する必要が生じた場合に、容易にセンサ部2のみを交換することが可能であり、メンテナンス性が向上する。
本例によれば、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサが実現する。
(第2の実施形態)
次いで、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と同様にガスセンサを開示するが、センサ部の構成が異なる点で第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態のガスセンサと同じ構成部材については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図8は、第2の実施形態によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。
このガスセンサは、光源1、センサ部30、光検出部3、セカンドコア型のスポットサイズ変換機34,36、及び光ファイバ35,37を備えて構成されている。光ファイバ35は、光源1とスポットサイズ変換機34との間を接続している。光ファイバ37は、スポットサイズ変換機36と光検出部3との間を接続している。
センサ部30は、ブラッグ波長の異なる複数(ここでは3種類)の回折格子32a,32b,32cが形成された光伝搬部である光導波路32と、回折格子32a,32b,32c上に配置された、厚みの異なるガス反応物質33a,33b,33cとを有している。センサ部30及びスポットサイズ変換機34,36は、シリコン基板31上のシリコン酸化膜であるBOX層32上に形成されている。BOX層32は2μm程度の厚みに形成される。光導波路32は幅500nm程度、高さ220nm程度のサイズに形成され、回折格子32a,32b,32cは通信波長帯のブラッグ波長(本実施形態では順に1555nm,1550nm,1445nm)のものが用いられる。スポットサイズ変換機34,36は、光ファイバ35,37とセンサ部30とを高効率に光結合させるために設けられている。スポットサイズ変換機34,36は、シリコン導波路の幅をテーパ状に狭くし、これをセカンドコアで覆って、シリコン導波路からセカンドコアへ光を遷移させるようにしてスポットサイズを拡大するものである。セカンドコアは例えばSiON導波路(幅3μm程度、高さ7μm程度、屈折率1.48)であり、シリコン導波路は幅を500nm程度から60nm程度まで徐々に狭くされている。必要に応じて、最表層にはTEOSのクラッド層を形成し、クラッド層の回折格子上の部分が除去される。本実施形態では、例えばシリコン系材料を用いた微細加工技術により、センサ部30の小型化が可能となる。
なお、本実施形態では、光ファイバ35,37とセンサ部30との光結合部分にスポットサイズ変換器34,36を用いているが、特にこれに限定させるものではない。例えば、グレーティングカプラ等を用いてスポットサイズを拡大しても良い。この場合でも同様に、光ファイバとの高効率結合を実現することができる。
本実施形態によるガスセンサは、第1の実施形態と同様の動作原理に基づいて、以下のように使用に供される。
このガスセンサを、所定のガスの被測定領域に設置する。ガスセンサでは、光源1からセンサ部30に光入力し、センサ部30を通過した光を検出部3で検出する。そして、ガス反応物質のガス吸着の度合いに応じた、回折格子のうちでガス反応物質の対応する回折格子のブラッグ波長の変化を測定する。本実施形態、光ファイバコア32に回折格子32a,32b,32c(ブラッグ波長は順にλ1,λ2,λ3)が形成され、これらに対応してガス反応物質33a,33b,33cが形成されている。ガス反応物質33a,33b,33cの順でガス吸着による腐食に起因するブラッグ波長λ1,λ2,λ3の変化を測定する。この測定に基づいて、被測定領域におけるガス濃度及びその変化を把握する。
本実施形態によれば、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサが実現する。
(第3の実施形態)
次いで、第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第2の実施形態と同様に、センサ部に光導波路構造を備えたガスセンサを開示するが、光源、センサ部、及び光検出部が同一のパッケージ内に集積されている点で第2の実施形態と相違する。本実施形態では、第2の実施形態のガスセンサと同じ構成部材については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図9は、第3の実施形態によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。
このガスセンサは、光源41、スポットサイズ変換機34、センサ部30、光検出部42、及び無線装置43が同一のパッケージ内に集積されて構成されている。具体的には、BOX層32を掘り込んで露出するシリコン基板31上に光源41が設けられ、BOX層32上にスポットサイズ変換機34、センサ部30、及び光検出部42が形成され、更にBOX層32上に無線装置43が設けられている。
光源41は、センサ部30の光導波路32とバットカップルし、高効率の光結合が得られる。光源41と光導波路32との間には、第2の実施形態と同様に結合損失を抑制するためにスポットサイズ変換器34が設けられている。スポットサイズ変換器34は、光源41のスポットサイズに適合させるため、SiONのセカンドコア形状が幅3μm程度、高さ3μm程度とされている。光検出部42は、Ge等からなるフォトダイオードで構成されている。無線装置43は、光検出部42で検出されたガス濃度及びその変化のデータを無線により遠隔地に送信するものである。
本実施形態では、遠隔地に設置された光源及び光検出部とセンサ部とを結ぶ光ファイバが不要となり、センサ構成の小型化・簡略化及び費用コストの削減が可能となる。本実施形態のガスセンサの使用方法は、第2の実施形態と同様である。
本実施形態によれば、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサが実現する。
(第4の実施形態)
次いで、第4の実施形態について説明する。本実施形態では、第3の実施形態と同様に、光源、センサ部、及び光検出部が同一のパッケージ内に集積されたガスセンサを開示するが、センサ部が第1の実施形態のFBGセンサで構成されている点で相違する。本実施形態では、第1及び第3の実施形態のガスセンサと同じ構成部材については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図10は、第4の実施形態によるガスセンサの概略構成を示す斜視図である。
このガスセンサは、光源41、FBGセンサであるセンサ部2、光検出部42、及び無線装置43が同一のパッケージ内に集積されて構成されている。具体的には、シリコン基板51上に、光源41、センサ部2、光検出部42、及び無線装置43が設けられている。シリコン基板51の表面には、V溝ガイド51aが掘り込み形成されており、V溝ガイド51aの長手方向の2側面には幅広部51bが形成されている。センサ部2は、V溝ガイド51a内に、その光ファイバ10が当該V溝ガイド51aに接触するように配置されている。ここで、センサ部2のガス反応物質13a,13b,13cが幅広部51bの形成位置に配置され、これによりガス反応物質13a,13b,13cがV溝ガイド51aと非接触に保持される。光ファイバ10がV溝ガイド51aと接触することにより、光源41と光検出部43との光軸合せを容易に行うことができる。
本実施形態では、シリコン基板51にV溝ガイド51aを形成する場合を例示するが、特にこれに限定されるものではない。例えば、シリコン基板の代わりにSOI基板等の多層基板を用い、Si層とSiO2層との選択エッチングを利用して深さ制御されたガイド溝を形成し、このガイド溝にセンサ部2を搭載しても構わない。
本実施形態によれば、対象とするガスの濃度及びその変化を把握することができる、信頼性の高いガスセンサが実現する。
以下、ガスセンサ及びその使用方法の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)光源と、
前記光源の照射光を入力するセンサ部と、
前記センサ部の出力光を検出する光検出部と
を含み、
前記センサ部は、
ブラッグ波長の異なる複数の回折格子が形成された光伝搬部と、
前記複数の回折格子上に配置された、厚みの異なるガス反応物質と
を備えたことを特徴とするガスセンサ。
(付記2)前記センサ部は、前記光伝搬部が光ファイバで構成されていることを特徴とする付記1に記載のガスセンサ。
(付記3)前記光源と前記センサ部との間に第1の光ファイバが、前記センサ部と前記光検出部との間に第2の光ファイバが設けられており、前記センサ部が着脱自在とされていることを特徴とする付記2に記載のガスセンサ。
(付記4)前記センサ部は、前記光伝搬部が光導波路で構成されていることを特徴とする付記1に記載のガスセンサ。
(付記5)前記ガス反応物質は、前記光伝搬部の光の伝搬方向に沿って厚みが連続的に変化していることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
(付記6)前記光源、前記センサ部、及び前記光検出部が同一のパッケージ内に集積されていることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
(付記7)前記光源、前記センサ部、及び前記光検出部と共に、前記光検出部による検出結果の情報を伝達する無線装置が前記同一のパッケージ内に集積されていることを特徴とする付記6に記載のガスセンサ。
(付記8)複数の前記センサ部を備えており、
各々の前記センサ部を任意の被測定領域に設置自在とされていることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
(付記9)前記ガス反応物質は、前記光源に近い部位ほど厚く形成されていることを特徴とする付記1〜8のいずれか1項に記載のガスセンサ。
(付記10)光源と、
ブラッグ波長の異なる複数の回折格子が形成された光伝搬部と、前記複数の回折格子上に配置された、厚みの異なるガス反応物質とを備えたセンサ部と、
前記センサ部の出力光を検出する光検出部と
を含むガスセンサを、ガスの被測定領域に設置し、
前記ガス反応物質のガス吸着の度合いに応じた、前記複数の回折格子のうちで前記ガス反応物質の対応する回折格子のブラッグ波長の変化を測定して、前記被測定領域におけるガスの濃度変化を把握することを特徴とするガスセンサの使用方法。
(付記11)前記センサ部は、前記光伝搬部が光ファイバで構成されていることを特徴とする付記10に記載のガスセンサの使用方法。
(付記12)前記光源と前記センサ部との間に第1の光ファイバが、前記センサ部と前記光検出部との間に第2の光ファイバが設けられており、前記センサ部が着脱自在とされていることを特徴とする付記11に記載のガスセンサの使用方法。
(付記13)前記センサ部は、前記光伝搬部が光導波路で構成されていることを特徴とする付記10に記載のガスセンサの使用方法。
(付記14)前記ガス反応物質は、前記光伝搬部の光の伝搬方向に沿って厚みが連続的に変化していることを特徴とする付記10〜13のいずれか1項に記載のガスセンサの使用方法。
(付記15)前記光源、前記センサ部、及び前記光検出部が同一のパッケージ内に集積されていることを特徴とする付記10〜14のいずれか1項に記載のガスセンサの使用方法。
(付記16)前記光源、前記センサ部、及び前記光検出部と共に、前記光検出部による検出結果の情報を伝達する無線装置が前記同一のパッケージ内に集積されていることを特徴とする付記15に記載のガスセンサの使用方法。
(付記17)前記ガスセンサは複数の前記センサ部を備えており、
各々の前記センサ部を任意の前記被測定領域に設置することを特徴とする付記10〜10〜14のいずれか1項に記載のガスセンサの使用方法。
(付記18)前記ガス反応物質は、前記光源に近い部位ほど厚く形成されていることを特徴とする付記10〜17のいずれか1項に記載のガスセンサの使用方法。
1,41 光源
2,30 センサ部
3,42 光検出部
10 光ファイバ
11 光ファイバコア
11a,11b,11c,32a,32b,32c 回折格子
12 光ファイバクラッド
13a,13b,13c,13d,13e,15,33a,33b,33c ガス反応物質
14a,14b,14c 腐食部
21,24 アダプタ
22a,22b,25a,25b コネクタ
23,26,35,37 光ファイバ
31,51 シリコン基板
32 BOX層
32 光導波路
34 スポットサイズ変調器
43 無線装置
51a V溝ガイド
51b 幅広部

Claims (10)

  1. 光源と、
    前記光源の照射光を入力するセンサ部と、
    前記センサ部の出力光を検出する光検出部と
    を含み、
    前記センサ部は、
    ブラッグ波長の異なる複数の回折格子が形成された光伝搬部と、
    前記複数の回折格子上に配置された、厚みの異なるガス反応物質と
    を備えたことを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記センサ部は、前記光伝搬部が光ファイバで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記光源と前記センサ部との間に第1の光ファイバが、前記センサ部と前記光検出部との間に第2の光ファイバが設けられており、前記センサ部が着脱自在とされていることを特徴とする請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 前記センサ部は、前記光伝搬部が光導波路で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  5. 前記ガス反応物質は、前記光伝搬部の光の伝搬方向に沿って厚みが連続的に変化していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  6. 前記光源、前記センサ部、及び前記光検出部が同一のパッケージ内に集積されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  7. 前記光源、前記センサ部、及び前記光検出部と共に、前記光検出部による検出結果の情報を伝達する無線装置が前記同一のパッケージ内に集積されていることを特徴とする請求項6に記載のガスセンサ。
  8. 複数の前記センサ部を備えており、
    各々の前記センサ部を任意の被測定領域に設置自在とされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  9. 前記ガス反応物質は、前記光源に近い部位ほど厚く形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  10. 光源と、
    ブラッグ波長の異なる複数の回折格子が形成された光伝搬部と、前記複数の回折格子上に配置された、厚みの異なるガス反応物質とを備えたセンサ部と、
    前記センサ部の出力光を検出する光検出部と
    を含むガスセンサを、ガスの被測定領域に設置し、
    前記ガス反応物質のガス吸着の度合いに応じた、前記複数の回折格子のうちで前記ガス反応物質の対応する回折格子のブラッグ波長の変化を測定して、前記被測定領域におけるガスの濃度変化を把握することを特徴とするガスセンサの使用方法。
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