JP5233670B2 - 質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は質量分析装置に関し、特に、生化学分野、医薬品の研究・開発や品質管理などの分野においてゲノム創薬や薬物動態試験の計測、或いは、農薬、環境ホルモンやそのほかの環境中に存在する物質のような、微量有機成分又は無機成分等の計測に好適な質量分析装置に関する。
質量分析装置の一つとして、試料を大気圧条件下又は大気圧に近いガス圧条件下でイオン化を行う大気圧イオン化質量分析装置がある。この種の例には、エレクロトスプレイイオン化質量分析装置(ESI−MS)、大気圧化学イオン化質量分析装置(APCI−MS)、大気圧マトリクス支援レーザ脱離イオン化質量分析装置(AP−MALDI−MS)、誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)、イオン移動度計(IMS−MS)などが含まれる。
例えばエレクロトスプレイイオン化質量分析装置では、ほぼ大気圧雰囲気であるイオン化室内に、エレクトロスプレイノズルから分析対象である試料液を噴霧する。噴霧された液滴から溶媒が蒸発する過程で、試料分子はイオン化される。そうして発生したイオンはイオン光学系により1乃至複数の中間真空室を経て、高真空雰囲気に維持される分析室に送られる。分析室内には、イオンを質量電荷比に応じて分離するために、例えば四重極質量フィルタや類似した形態の質量分析器が配置されている。検出器はそうして分離されたイオンを検出する。
こうした構成を有する質量分析装置は、飛行するイオンを電場によって収束しつつ加速する、イオン光学系等とも呼ばれるイオンレンズを備える。イオンレンズとしては従来より種々の形状や構成のものがある。
例えば、特許文献1に記載の質量分析装置では、高周波電圧のみが印加される4本のロッド電極により構成されるイオンレンズが使用されている。また、特許文献2に記載の質量分析装置では、イオン光軸を取り囲むように配置した6本のロッド電極に、直流電圧と高周波電圧とを重畳した電圧を印加するように構成されている。
こうしたロッド電極を用いたイオンレンズは、ロッド電極で囲まれる空間内でイオンを収束させる能力を有するが、イオン光軸に沿った方向にイオンを加速する能力を持たない。このため、真空度が比較的低い、つまりガス圧が比較的高い条件の下で使用すると、残留ガス分子との衝突によってイオンの運動エネルギの多くが奪われる。それによって、イオン光学系を通り抜ける途中で、速度を完全に失ってしまうイオンもある。その結果、イオンレンズによるイオン輸送効率を高くするのが困難である。
これに対し、特許文献3に記載の質量分析装置では、イオン光軸に沿った方向に所定間隔離間して配列された複数の電極板により、イオン光軸を取り囲んで配置される仮想的なロッド電極を構成したイオンレンズが採用されている。1本の仮想的なロッド電極を形成する複数の電極板には、同一の高周波電圧と異なる直流電圧とを重畳した電圧がそれぞれ印加される。その直流電圧はイオン光軸に沿って電位勾配を持つ直流電場を形成し、その直流電場によってイオンは加速される。したがって、この質量分析装置によれば、高周波電場によってイオンの収束が達成されるとともに直流電場によってイオンの加速がなされるので、イオン輸送効率は改善される。
イオンレンズにより形成される電場を通過する際のイオンの挙動は、そのイオンの質量電荷比に依存する。一般的に、質量電荷比の大きなイオンは質量電荷比の小さなイオンに比べて相対的に電場の影響を受けにくい。そのため、質量電荷比の大きなイオンの収束性や輸送効率を高めるには、大きな電位の落ち込みを有する軸方向加速電場を形成する必要がある。これを考慮して、上述の質量分析装置では、質量電荷比が小さいイオンに対しては高周波電圧の振幅を小さく設定するとともに直流電圧の電圧値も小さく設定し、一方、質量電荷比が大きいイオンに対しては高周波電圧の振幅を大きく設定するとともに直流電圧の電圧値も大きく設定している。
米国特許第4963736号明細書 米国特許第6744047号明細書 米国特許第6462338号明細書
しかしながら、大気圧イオン化質量分析装置における1段目の中間真空室のように真空度が低い雰囲気中で高周波電圧の振幅や直流電圧の電圧値を上げすぎると、隣接する電極間での放電が発生し易くなる。これは、高周波電圧の振幅や直流電圧の電圧値を上げるのには限界があることを意味する。この限界のため、質量電荷比の大きなイオンを収束・輸送するための適切な条件を見い出すことは難しい。その結果、こうした大きな質量電荷比のイオンは小さな質量電荷比のイオンに比べて質量分析器への導入効率が低い。これが、分析感度を低下させる原因の一つである。
近年、こうした質量分析装置の利用分野は、生化学分野、医薬品の研究・開発や品質管理などに広がっている。特に大気圧イオン化質量分析装置は、いわゆるイオン化がソフトであるという利点を持つため、上記のような分野で盛んに利用されるようになっている。こうした分野では、分析対象がタンパク質、ペプチドなど、大きな分子量を有する。また、こうした測定では試料中の分析対象成分の量が微量であることが多く、高い検出感度が要求される。ところが、上述したように従来の質量分析装置はいずれも、大きな質量電荷比のイオンを十分に高い検出感度で検出することができない。そのため、こうした測定が行える新しい質量分析装置が強く要望されている。
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、電気的な放電を防止できる程度にイオンレンズに印加する電圧の電圧値(電圧振幅)を抑えながら、大きな質量電荷比を持つイオンの輸送効率を改善し、ひいては分析感度を向上させることができる質量分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る質量分析装置は、
イオンを発生するイオン源と、
イオンを質量電荷比に応じて分離する質量分析器と、
そのイオン源と質量分析器との間のイオン通過経路上に位置し、イオンを収束させて質量分析器に導入するために、イオンの進行方向に従ってイオン通過空間が狭まるようにイオン光軸を取り囲んで配置された複数の電極からなるイオン光学系と、
を備え、さらに、
前記イオン光学系の各電極に少なくともスイッチングにより生成された矩形波状である高周波電圧を印加するための電圧発生手段と、
前記イオン光学系により輸送されるイオンの通過効率が良好になるように、通過するイオンの質量電荷比に応じて前記電圧発生手段により印加する高周波電圧の周波数を変化させる一方、該高周波電圧の振幅を一定に保つ又は該高周波電圧の周波数を変化させる分だけ振幅の変化を抑える制御手段と、
を備えることを特徴としている。

イオン光学系におけるイオンの通過効率はそのイオン光学系に印加される高周波電圧の振幅に依存するが、振幅のみならず周波数にも依存する。振幅が一定であれば、質量電荷比が大きいイオンほど低い周波数においてイオン通過効率が高くなる。本発明に係る質量分析装置では、制御手段は、通過するイオンの質量電荷比と良好な(可能であれば最適な)通過効率が達成できるような高周波電圧の周波数との関係を表す情報を保持する手段を含む。この高周波電圧の周波数と質量電荷比との関係は、分析遂行前に予め調べて決定される。そして、分析実行時に制御手段は、保持している前記情報を利用して、イオン光学系を通過させるイオンの質量電荷比に応じて電圧発生手段で発生する高周波電圧の周波数を変化させる。一般的には、大きな質量電荷比のイオンが通過する又は通過させたいタイミングでは、高周波電圧の周波数は相対的に低くされる。逆に、小さな質量電荷比のイオンが通過する又は通過させたいタイミングでは、高周波電圧の周波数は相対的に高くされる。
さらに好ましくは、前記制御手段は、輸送するイオンの質量電荷比に応じて高周波電圧の周波数だけでなく、周波数と振幅とをともに変化させる構成とするとよい。一般的には、大きな質量電荷比のイオンが通過する又は通過させたいタイミングでは、高周波電圧の周波数は相対的に低く振幅値は大きくされる。逆に、小さな質量電荷比のイオンが通過する又は通過させたいタイミングでは、高周波電圧の周波数は相対的に高く振幅値は小さくされる。
このように、本発明に係る質量分析装置は、イオン光学系を通過させるイオンの質量電荷比に応じて高周波電圧の振幅値だけでなく周波数も制御する。この制御方法により、大きな質量電荷比のイオンを通過させる際に高周波電圧の振幅値を放電や同様の不具合が生じない程度に抑えながら、高い効率で以てイオンを通過させることができる。その結果、高質量電荷比のイオンについても、質量分析対象となるイオンの量が増加し、質量選択されて検出器に到達するイオンの量も増える。これによって、分析感度は改善される。
本発明に係る質量分析装置では、前記電圧発生手段は高周波電圧のほかに直流電圧も発生し、直流電圧に高周波電圧を重畳した電圧をイオン光学系に印加する構成とするとよい。
イオン光学系に印加する高周波電圧の周波数を変化させるとイオン光学系のインピーダンスが変化し、その影響により高周波電圧の振幅も変動する可能性がある。本発明に係る質量分析装置では、高周波電圧としてスイッチングにより生成可能な矩形波を用いているため、周波数、デューティ比、高電圧側の電圧レベル、低電圧側の電圧レベル、或いは直流電圧レベルの制御が、パーソナルコンピュータ等に搭載されたCPUにより容易に行えるという利点がある。さらに、高周波電圧の高電圧側の電圧レベルと低電圧側の電圧レベルとを直流電圧レベルに対し非対称にすることにより、輸送されるイオンの運動を制御することができるという利点もある。
本発明の一態様として、質量分析装置は、
分析対象のイオンの質量電荷比とそれに応じた高周波電圧の周波数との関係を示す情報を記憶しておく記憶手段と、
質量電荷比が既知である成分を含む試料を用い、前記イオン光学系に印加する高周波電圧の周波数を変化させながら質量分析を実行した結果に基づいて、前記情報を作成して前記記憶手段に記憶させる事前情報取得手段と、
をさらに備え、前記制御手段は目的試料の分析を行う際に前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて高周波電圧の周波数を制御する。
この発明によれば、そのときの装置の状態等に応じて、イオン通過効率が最良になるように高周波電圧の周波数が制御される。したがって、大きな質量電荷比のイオンの分析においても、常に高いレベルの分析感度を達成することができる。また、ユーザによる付加的な手間の掛かる作業の実行を必要とせず、高周波電圧の周波数制御に必要な情報が自動的に収集されるので、分析を容易にし、負担を軽減することができる。
また本発明の一態様として、イオン光学系は、その垂線がイオン光軸と平行である面上でイオン光軸を取り囲むように配列されたN枚の薄い板状電極を1組とするM組の電極が、イオン光軸方向に互いに分離して配設されて成る多段構造を有し、Mは2以上の整数で、Nは4以上の偶数である。
この構成によれば、イオン光軸方向に沿って多段に配列されている電極にそれぞれ異なる電圧値の直流電圧を印加し、イオンを加速するためにイオン光学系内部にイオン光軸に沿って電位勾配を有する電場を形成することができる。したがって、イオンの輸送効率は一層高められる。
上述したイオン光学系は様々な形態の質量分析装置において用いることができる。特に、真空度が比較的低く、残留ガス分子による影響が顕著である雰囲気中でも効率よくイオンを輸送するのに好適である。例えば、そのイオン光学系は、試料を大気圧雰囲気中でイオン化するためのイオン化室を有するイオン源と、高真空雰囲気であって質量分析器が配置される分析室と、そのイオン化室と分析室との間に位置し隔壁で隔てられた1乃至複数の中間真空室と、をさらに備え、その中間真空室の少なくとも1つの内部に、好ましくは、イオン化室に近い中間真空室の内部にイオン光学系が配置された質量分析装置に利用される。
本発明に関連する質量分析装置の一参考例として、添付図面を参照して、エレクトロスプレイイオン化質量分析装置(ESI−MS)を説明する。図1はこのESI−MSの全体構成図である。
図1において、この質量分析装置は、液体クロマトグラフ(図示せず)のカラム又は同様のデバイスの出口端に接続されたノズル2が配列されたイオン化室1と、質量分析器としての四重極質量フィルタ12とイオン検出器13とが内設された分析室11と、イオン化室1と分析室との間にあって、それぞれ隔壁で隔てられた第1中間真空室4と第2中間真空室8と、を備える。イオン化室1と第1中間真空室4とは、細径の脱溶媒パイプ3を介して連通している。第1中間真空室4と第2中間真空室8とは、円錐曲線の頂部に形成された極小径のオリフィス7を有するスキマー6を介して連通している。
イオン源としてのイオン化室1の内部は、ノズル2から連続的に供給される試料溶液の気化分子と、試料溶液の噴霧を補助するためにネブライザ(図示せず)から噴出されるネブライズガス(例えば窒素ガス等)とによって、ほぼ大気圧雰囲気(約105[Pa])に維持されている。その次段において、第1中間真空室4の内部は、ロータリポンプ14により約102[Pa]の低真空状態まで真空排気される。三段目において、第2中間真空室8の内部は、ターボ分子ポンプ15により約10-1〜10-2[Pa]の中真空状態まで真空排気される。最終段において、分析室11の内部は、別のターボ分子ポンプ16により約10-3〜10-4[Pa]の高真空状態まで真空排気される。全体として、このESI−MSは、イオン化室1から分析室11に向かって各室毎に真空度を段階的に高くした多段差動排気システムを有し、最終段の分析室11内を高真空状態に維持している。
このESI−MSの動作を概略的に説明する。ネブライズガスの補助を受けて、試料溶液は、ノズル2の先端から電荷を付与されながらイオン化室1内に噴霧される。液滴中の溶媒が蒸発し、液滴が微細に分裂する過程で、試料分子はイオン化される。イオンが入り混じった微小液滴は、イオン化室1と第1中間真空室4とのガス圧の差により、脱溶媒パイプ3中に引き込まれる。脱溶媒パイプ3はヒータ(図示せず)により加熱され、溶媒のさらなる気化を助け、イオン化が促進される。
第1中間真空室4内には第1イオンレンズ5が設けられている。第1イオンレンズ5により発生する電場は脱溶媒パイプ3を介してのイオンの引き込みを助けるとともに、イオンをスキマー6のオリフィス7近傍に収束させる。オリフィス7を通過して第2中間真空室8に導入されたイオンは、8本のロッド電極により構成されるオクタポール型レンズである第2イオンレンズ9により収束される。収束されたイオンは、隔壁10に穿設された開口を通過して分析室11へと送られる。
分析室11内では、特定の質量電荷比を有するイオンのみが四重極質量フィルタ12の長軸方向の空間を通り抜け、それ以外の質量電荷比を持つイオンは途中で発散する。即ち、特定の質量電荷比を持つイオンが選別される。四重極質量フィルタ12を通り抜けたイオンはイオン検出器13に到達し、イオン検出器13は到達したイオン量に応じたイオン強度信号を検出信号として出力する。通常、四重極質量フィルタ12には直流電圧に高周波電圧を重畳した電圧が印加され、その電圧値を変化させることにより四重極質量フィルタ12を通過するイオンの質量電荷比が走査される。したがって、電圧を走査することにより質量電荷比が所定範囲に亘って走査され、そしてイオン検出器13で得られる検出信号が所定の形式で処理されて、所定の質量電荷比範囲のマススペクトルが作成される。
上記構成において、第1及び第2イオンレンズ5、9はいずれもイオンを収束させつつ後段に輸送する作用を有する。本参考例のESI−MSでは、特に、第1中間真空室4内に配置される第1イオンレンズ5及びそれを駆動する制御システムの構成と動作とに特徴を有する。ほぼ大気圧であるイオン化室1を除けば、第1中間真空室4は、このESI−MSの中で最も真空度が悪い部分である。第1中間真空室4において、イオンは残留ガス分子との衝突の機会が多いため、イオンの収束性や輸送効率の改善は困難である。また、残留ガス分子の存在は、イオンレンズに印加する電圧を上げすぎると放電が発生し易いという不利な作用を持つ。ここで採用した構成は、そうした不利な条件下でもイオンの収束性及び輸送効率を改善することができる。
図2は本参考例による質量分析装置におけるイオン光学系と関連要素の構成図、図3は図2中のイオン光学系をイオン入射側から見た概略図である。
第1イオンレンズ5は、イオン光軸Cに沿って略等間隔で以て5組のレンズ群が配列された20枚のレンズ電極から成る。各レンズ群は、イオン光軸Cに略直交する面(図2中のL1、L2、L3、L4、L5)内で、イオン光軸Cの周囲に互いに90°ずつの角度を保って放射状に配置された4枚のレンズ電極から成る。イオン光軸Cに沿った方向(イオンの進行方向)に配列された5枚のレンズ電極、例えば電極511、512、513、514、515、は1本の仮想的なロッド電極を構成しているとみなせる。その場合、この第1イオンレンズ5は、イオン光軸Cを取り囲むように4本の仮想的なロッド電極が配置されている構成であるとみなせる。
上述した第1イオンレンズ5のレンズ電極の配置は、基本的に、上記特許文献3で既に開示されているものである。また、ここでは、各レンズ群が4枚のレンズ電極から成る四重極態様の構成であるが、レンズ群は、6重極、8重極など、4以上の偶数枚でありさえすれば、任意の数のレンズ電極から構成することができる。また、レンズ群の組数も2以上の任意の数にすることができる。各レンズ電極は異なる形状でもよく、少なくともイオン光軸Cに向いた部分が円形状、放物線状であればよい。
1つの組のレンズ群を構成する4枚のレンズ電極において、イオン光軸Cを挟んで対向するレンズ電極のペアが互いに結線され、それぞれに同一の電圧が印加される。例えば図3に示す初段のレンズ群で言うと、レンズ電極511、521が互いに接続され、他の2枚のレンズ電極531、541が第2の接続されたペアを構成する。この初段のレンズ群より後方側の他のレンズ群に含まれる他のレンズ電極も、同様の形態で結線される。
図2に示すように、第1イオンレンズ5を駆動するための制御回路は、直流電圧を発生する可変直流電圧発生部23と、高周波電圧を発生する可変高周波電圧発生部24と、高周波電圧と直流電圧とを加算(重畳)する加算器25と、を備える電圧源26を含む。その重畳電圧が第1イオンレンズ5の各レンズ電極に印加される。可変直流電圧発生部23で発生する直流電圧の電圧値と、可変高周波電圧発生部24で発生する高周波電圧の周波数及び振幅値とは、電圧制御データ記憶部22に格納されている制御データに基づいて、電圧制御部21により制御される。制御回路は、他の制御部、例えば、四重極質量フィルタ12への印加電圧や第1イオンレンズ5以外の構成要素に印加される電圧を統括的に制御する中央制御部20を含む。中央制御部20はまた、分析対象のイオンの質量電荷比に関連した情報を電圧制御部21に供給する。この情報を受け取って、電圧制御部21は、中央制御部20から与えられる情報に対応した制御データを電圧制御データ記憶部22から読み出す。電圧制御部はその制御データに基づいて可変直流電圧発生部23及び可変高周波電圧発生部24を制御し、電圧源26は第1イオンレンズ5の各レンズ電極に所定の電圧を印加する。
次に、電圧源26から各イオン電極に印加される電圧について説明する。ここでは分析されるイオンが正イオンであるものとする。
図2に示したLn(n=1〜5)面内に配列される4枚のレンズ電極の中で、イオン光軸Cを挟んで対向する2枚のレンズ電極には、可変高周波電圧発生部24で発生された高周波電圧v・cosωtが可変直流電圧発生部23で生成された直流電圧Vnに重畳されて成る電圧Vn+v・cosωtが印加される。これに対し、同じLn面内の他の2枚のレンズ電極には、直流電圧Vnに高周波電圧−v・cosωtが重畳されて成る電圧Vn−v・cosωtが印加される。その2つのレンズ電極のペアに印加される高周波電圧は、振幅と周波数とは同一であるが、位相は互いに反転され、つまり互いに180°位相がシフトされたものである。一例を挙げると、図3に示すように、L1面内に配置されたレンズ電極511、521には、直流電圧V1に高周波電圧vcosωtが重畳されてなる電圧V1+v・cosωtが印加され、同じ群に属する他の2枚のレンズ電極531、541には、直流電圧V1に高周波電圧−v・cosωtが重畳されて成る電圧V1−v・cosωtが印加される。図4は、レンズ電極511、521に印加される電圧の波形の一例である。
第1イオンレンズ5の各レンズ電極で囲まれる空間に導入されたイオンの速度は、主として直流電場の影響を受ける。これを考慮すると、直流電圧Vn(n=1、2、…、5)は第1イオンレンズ5内の空間でイオンを加速する力を付与する直流電場を形成するように決められる。例えば正イオンを分析する場合、図5に示すようにイオンが進行するに伴い電位が徐々に下がるような傾斜状の電位勾配を形成するべく、直流電圧の電圧値はV1>V2>V3>V4>V5とされる。もちろん、必ずしも各段毎に順に電位が下がらなくてもよい。例えば直流電圧V1、V2、V3を等しくして、V4、V5を傾斜状に下げる、即ち、V1=V2=V3>V4>V5としてもよい。負イオンを分析する場合には、イオンの極性が変わるのに応じて、電位勾配の電圧値が変更されることは当然である。
上記のような直流電位の勾配が同一であったとしても、第1イオンレンズ5内の空間を通過しようとするイオンの質量電荷比によって、イオンの加速性は異なる。したがって、直流電圧Vnの電圧値は、分析対象のイオンの質量電荷比に応じて変更される。ここで、「分析対象のイオン」とは、四重極質量フィルタ12で選択しようとしているイオンである。即ち、四重極質量フィルタ12で選択しようとしている分析対象のイオンが第1イオンレンズ5内を通過する際に、そのイオンの通過効率が最良になるように直流電圧Vnの電圧値を設定するのが最も望ましい。
第1イオンレンズ5の各レンズ電極で囲まれる空間に導入されたイオンの収束性は、主として高周波電場の影響を受ける。或る時点で或る位置にある各レンズ電極に印加される高周波電圧の振幅vと周波数ωとは同一である。本参考例の質量分析装置の特徴とするところは、従来、分析対象イオンの質量電荷比に応じて振幅vのみを変えていたのに対し、分析対象のイオンの質量電荷比に応じて振幅v、周波数ωがともに制御されることである。
図6は、質量電荷比の相違する3つのイオン種について、高周波電圧の周波数とイオン検出器で得られる信号強度との関係を実測した結果を示すグラフである。3つのイオン種A、B、Cの質量電荷比Ma、Mb、Mcは、Ma>Mb>Mcの関係である。このグラフは、それぞれの曲線において最大の信号強度を与える周波数が、質量電荷比が大きなイオン種ほど低いことを示している。即ち、第1イオンレンズ5におけるイオン通過効率は高周波電圧の周波数に依存し、且つその依存性は質量電荷比によって異なることを意味する。これを考慮して、本参考例の質量分析装置は、高周波電圧の周波数を一定にして振幅のみを変えるという従来の方法とは異なり、高周波電圧の周波数と振幅の両方を変えることによって質量電荷比に応じたイオンの通過効率を良好にする。これにより、振幅の増加を抑えながら、高いイオン通過効率を達成することができる。
特に本参考例の質量分析装置においては、電圧制御部21は、分析対象のイオンの質量電荷比に応じて、直流電圧の電圧値Vn(n=1、2、...、5)、高周波電圧の振幅v、及び高周波電圧の周波数ωといったパラメータを変更することにより、第1イオンレンズ5を駆動する電圧を制御する。この制御動作のために、電圧制御データ記憶部22に格納された制御データが利用されるが、の制御データは、与えられた質量電荷比に対する最良の通過効率に影響を及ぼすイオン化条件や他の分析条件が考慮されたものである。通常、質量分析装置では、目的試料を分析するのに先立って各部のパラメータを最適に調整するために自動チューニングが実行される。この自動チューニングの際に、上記制御データを作成し、電圧制御データ記憶部22に格納しておくのが好ましい。
この場合、所定の時点でオペレータが自動チューニングの開始を指示すると、中央制御部20は、質量電荷比が既知である物質を含む標準試料が導入されて各部の分析条件が変更されながら繰り返し質量分析が実行されるように、質量分析装置の各部を制御する。例えば第1イオンレンズ5について言えば、上記のような各パラメータが変更されながら標準物質に対する質量分析が実行され、パラメータが設定される毎に標準物質に対する検出信号の強度が求められる。その結果から信号強度が最大となるパラメータ値が選択され、それに基づいて、直流電圧の電圧値Vn、高周波電圧の振幅v、及び高周波電圧の周波数ωといったパラメータを制御するための制御データが作成される。例えば、互いに質量電荷比が異なる複数の標準物質に対する分析結果に基づいて、図7に示すような、質量電荷比と高周波電圧の振幅値及び周波数との関係を示す曲線が推算され、この曲線を表現する制御データが算出される。目的試料の質量分析の際には、電圧制御部21はこの制御データに基づいて、分析対象のイオンの質量電荷比から適切な振幅値と周波数とを決定し、その決定された値を用いて可変高周波電圧発生部24を制御する。
このようにして本参考例の質量分析装置では、第1イオンレンズ5のレンズ電極に印加される高周波電圧の振幅のみならず周波数も、分析対象のイオンの質量電荷比に応じて制御される。この手法は、振幅を制御するだけの従来方法に比べて、イオンの収束性及び通過効率を最良に近い状態にすることができる。また、高周波電圧の振幅の上限を抑えることができるので、低真空雰囲気の下でも不所望の放電を防止することができる。
1イオンレンズ5の各レンズ電極に印加する高周波電圧の波形形状は、上記参考例では正弦波であるが、本発明に係る質量分析装置の一実施例では、図8に示すように、矩波とる。高周波電圧が正弦波である場合、可変高周波電圧発生部24は、周波数可変の高周波信号を発生するために、LC共振回路やそれに類似した構成を用いる。高周波電圧が矩形波である場合には、周波数可変の高周波信号を発生させるために、アナログ回路の代わりにデジタルシンセサイズ回路が用いられる。デジタルシンセサイズ回路を用いれば、回路の小形化が図れ、装置全体の小形・軽量化に有利である。
また上記実施例は、1本の仮想的なロッド電極を複数枚の板状電極で形成した構成を有するものであるが、仮想的なロッド電極は実際のロッド電極に置き換えることができる。この構成では、イオンを加速させるために、イオン光軸を取り囲む2よりも大きい偶数(例えば4、6、8)本のロッド電極に対し、それら電極の前段や後段に配置された要素に印加されている直流電圧とは電圧値の異なる直流電圧が印加される。さらにまた、イオン光軸を取り囲む2より大きな偶数(例えば4、6、8)本のロッド電極を1組として、イオン光軸方向に複数組が配設された、その各組の電極に、異なる直流電圧をそれぞれ印加することで、イオンを加速させるようにする。
上記実施例では、第1中間真空室4内に設置された第1イオンレンズ5に本発明を適用している。より真空度の高い第2中間真空室8内に設置したイオンレンズに本発明を適用してもよい。もちろん、第1中間真空室4内と第2中間真空室8内とに同時にそれぞれ本発明を適用することもできる。さらに3つ以上の中間真空室を有するとき、その中の少なくとも1つの中間真空室内に設けられたイオンレンズに本発明を適用することもできる。最後に、本発明は、ESI−MSやAP−MALDI−MSだけでなく、それ以外の各種の質量分析装置に適用できることも当然である。
図1は本発明に関連する質量分析装置の一参考例によるエレクトロスプレイイオン化質量分析装置の全体構成を示す図である。 図2は本参考例の質量分析装置におけるイオン光学系及びその関連要素の構成を示す図である。 図3はイオン入射側から見た、図2中のイオン光学系の概略図である。 図4は本参考例の質量分析装置で用いられるイオン光学系のレンズ電極に印加される電圧波形の一例を示す図である。 図5は本参考例の質量分析装置で用いられるイオン光学系において直流電圧により形成される電位勾配を概念的に描いたグラフである。 図6は本参考例の質量分析装置で用いられるイオン光学系の制御動作を説明するためのグラフである。 図7は本参考例の質量分析装置で用いられるイオン光学系の制御動作を説明するためのグラフである。 図8は本発明の一実施例の質量分析装置で用いられるイオン光学系のレンズ電極に印加される電圧波形を示すグラフである。
符号の説明
1…イオン化室
2…ノズル
3…脱溶媒パイプ
4…第1中間真空室
5…第1イオンレンズ
51、52、53、54、511、521、531、541、521、522、523、524…レンズ電極
6…スキマー
7…オリフィス
8…第2中間真空室
9…第2イオンレンズ
10…隔壁
11…分析室
12…四重極質量フィルタ
13…イオン検出器
14…ロータリポンプ
15、16…ターボ分子ポンプ
20…中央制御部
21…電圧制御部
22…電圧制御データ記憶部
23…可変直流電圧発生部
24…可変高周波電圧発生部
25…加算部
26…電圧源

Claims (14)

  1. イオンを発生するイオン源と、
    イオンを質量電荷比に応じて分離する質量分析器と、
    そのイオン源と質量分析器との間のイオン通過経路上に位置し、イオンを収束させて質量分析器に導入するために、イオンの進行方向に従ってイオン通過空間が狭まるようにイオン光軸を取り囲んで配置された複数の電極からなるイオン光学系と、
    を備え、さらに、
    前記イオン光学系の各電極に少なくともスイッチングにより生成された矩形波状である高周波電圧を印加するための電圧発生手段と、
    前記イオン光学系により輸送されるイオンの通過効率が良好になるように、通過するイオンの質量電荷比に応じて前記電圧発生手段により印加する高周波電圧の周波数を変化させる一方、該高周波電圧の振幅を一定に保つ又は該高周波電圧の周波数を変化させる分だけ振幅の変化を抑える制御手段と、
    を備えることを特徴とする質量分析装置。
  2. 前記制御手段は、輸送するイオンの質量電荷比に応じて高周波電圧の周波数と振幅との両方を変化させることを特徴とする、請求項1に記載の質量分析装置。
  3. 前記電圧発生手段は高周波電圧のほかに直流電圧も発生し、直流電圧に高周波電圧を重畳した電圧を前記イオン光学系に印加することを特徴とする、請求項2に記載の質量分析装置。
  4. 前記イオン光学系は、その垂線がイオン光軸と平行である面上でイオン光軸を取り囲むように配列されたN枚の薄い板状電極を1組とするM組の電極が、イオン光軸方向に互いに分離して配設されて成る多段構造を有し、Mは2以上の整数で、Nは4以上の偶数であることを特徴とする、請求項3に記載の質量分析装置。
  5. 前記電圧発生手段は、イオン光軸方向に互いに分離して配設され多段構造であるM組の電極に、少なくとも2種以上の直流電圧を印加することにより、イオンを加速させることを特徴とする、請求項に記載の質量分析装置。
  6. 前記イオン光学系は、イオン光軸と平行に延伸したN本のロッド電極が該イオン光軸を取り囲むように配設されて成り、Nは4以上の偶数であることを特徴とする、請求項3に記載の質量分析装置。
  7. 前記電圧発生手段は、前記N本の電極の前段及び/又は後段に印加されている直流電圧とは値の異なる直流電圧を該4本の電極に印加することにより、イオンを加速させることを特徴とする、請求項に記載の質量分析装置。
  8. 前記イオン光学系は、前記N本のロッド電極を1組として、複数組の電極がイオン光軸に沿って配置されたものであり、前記電圧発生手段は、各組の電極に異なる直流電圧を印加することにより、イオンを加速させることを特徴とする、請求項に記載の質量分析装置。
  9. 分析対象のイオンの質量電荷比とそれに応じた高周波電圧の周波数との関係を示す情報を記憶しておく記憶手段と、
    質量電荷比が既知である成分を含む試料を用い、前記イオン光学系に印加する高周波電圧の周波数を変化させながら質量分析を実行した結果に基づいて、前記情報を作成して前記記憶手段に記憶させる事前情報取得手段と、
    をさらに備え、前記制御手段は、目的試料の分析を行う際に前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて高周波電圧の周波数を制御することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の質量分析装置。
  10. 試料を大気圧雰囲気中でイオン化するイオン源と、
    高真空雰囲気であって質量分析器が配置される分析室と、
    そのイオン源と分析室との間に位置し隔壁で隔てられた1乃至複数の中間真空室と、
    をさらに備え、その中間真空室の少なくとも1つの内部に前記イオン光学系が配置されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の質量分析装置。
  11. 前記イオン源の次段の中間真空室の内部に前記イオン光学系が配置されていることを特徴とする、請求項10に記載の質量分析装置。
  12. 前記イオン源から次段の中間真空室へと加熱された細管を通してイオンが輸送され、該細管を通して輸送されてきたイオンが該中間真空室の内部で前記イオン光学系に導入されることを特徴とする、請求項11に記載の質量分析装置。
  13. 前記イオン光学系の後方には円錐曲線の頂部に形成された孔を有するスキマーが配設され、該イオン光学系を通過したイオンはそのスキマーの孔を通して次の中間真空室又は分析室に送られることを特徴とする、請求項1012のいずれかに記載の質量分析装置。
  14. 前記イオン光学系は、前記スキマーの孔付近に焦点を有することを特徴とする、請求項13に記載の質量分析装置。
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