JP5233379B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は硬化性樹脂組成物等に関する。
本発明は、硬化性樹脂組成物等に関する。さらに詳しくは、カラーフィルタの一部を構成する透明膜を形成するための材料、例えば、オーバーコート、フォトスペーサ、絶縁膜、液晶配向制御用突起、隔壁、着色パターンの膜厚をあわせるためのコート層などの透明膜を形成するのに好適な硬化性樹脂組成物、及び前記の透明膜を具備するカラーフィルタ、さらに、該カラーフィルタを具備する表示装置に関するものである。
液晶表示装置やタッチパネルなど、表示装置を構成するカラーフィルタとアレイ基板との間には、両基板の間隔を保持するためにスペーサが設けられている。このスペーサは、従来ガラスビーズ、プラスチックビーズ等の球形粒子が使用されている。
しかしながら、このような球形粒子を使用すると、当該球形粒子がガラス基板上に無秩序に散布されて、TFT素子や電極などに損傷を与えたり、また当該球形粒子が透過画素部内に存在すると、入射光の散乱により、液晶表示素子のコントラストが低下したりすることがあった。そこで、球形粒子を用いる代わりに、硬化性樹脂組成物でスペーサを形成することが提案されている。この方法によれば、任意の場所にスペーサを形成することができるので、前述の問題点を解決することができる。
このような硬化性樹脂組成物としては、特定のフェノール性水酸基を含有する化合物を含む硬化性組成物が知られており(特許文献1)、ITO基材への密着性に優れ、高解像度、高感度であり耐熱性に優れたスペーサを得ることができるとされている。
特開2005−195758号公報 2頁39行−49行
ところが、近年、表示装置の表示品質などの高性能化とともに、使用される硬化性組成物の要求性能は、より厳しいものとなり、従来の硬化性組成物では、耐NMP性、耐熱性の性能にはまだ改良の余地があるということがわかった。
そこで、本発明の目的は、耐NMP性、耐熱性に優れたパターンや塗膜を形成できる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記の課題を解決しうる新たな手段について鋭意検討の結果、本発明の感光性樹脂組成物が前述の課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下を提供する。
1.バインダー樹脂(A)、硬化性化合物(B)及びフェノール性水酸基含有化合物(Q)を含有する硬化性樹脂組成物において、フェノール性水酸基含有化合物(Q)が分子内に2個以上のフェノール性水酸基を含有する化合物であって、分子量が650以上120以下、かつフェノール性水酸基価が2.60以上4meq/g以下の化合物を含有する硬化性樹脂組成物。
2.フェノール性水酸基含有化合物(Q)が式(QI)の構造を有する化合部である前1項記載の硬化性樹脂組成物。
Figure 0005233379
(QI)
[式(QI)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を示す。]
3.さらに光重合開始剤(C)を含有する前1又は2項記載の硬化性樹脂組成物。
4.バインダー樹脂(A)が、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(A1)および脂肪族多環式エポキシ基を有する単量体(A2)を含む共重合体である前1〜3項のいずれか記載の硬化性樹脂組成物。
5.前1〜4項のいずれか記載の硬化性樹脂組成物を用いて形成されるパターン。
6.前5項記載のパターンを含む表示装置。
本発明の硬化性樹脂組成物は、耐NMP性、耐熱性に優れたパターンや塗膜を形成できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、バインダー樹脂(A)、硬化性化合物(B)及び分子内に2個以上のフェノール性水酸基を含有する化合物(Q)を含有する硬化性樹脂組成物であって、フェノール性水酸基含有化合物(Q)が分子量が650以上1200以下、かつフェノール性水酸基価が2.60以上4meq/g以下のフェノール性水酸基含有化合物(Q)及び溶剤(D)を含有する。
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるバインダー樹脂(A)は、アルカリ溶解性を有するバインダー樹脂が好ましく、特に、不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物(A1)並びに脂肪族多環式エポキシ基を有する単量体(A2)を含む共重合体が好ましい。
前記の不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物(A1)としては、具体的には、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類;
及び前記の不飽和ジカルボン酸類の無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシル基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが共重合反応性、アルカリ水溶液に対する溶解性から好ましく用いられる。これらは、単独であるいは組合せて用いられる。
前記の脂肪族多環式エポキシ基を有する単量体(A2)は、脂肪族多環化合物の環状にエポキシ基を有し、かつ不飽和結合を有する化合物をいう。当該脂肪族多環化合物としては、ジシクロペンタン、トリシクロデカンなどが挙げられる。
脂肪族多環式エポキシ基を有する単量体(A2)はとして、好ましくは式(I)で表される化合物及び式(II)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
Figure 0005233379
[式(I)及び式(II)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Xは、それぞれ独立に、単結合又はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜6のアルキレン基を表す。]
Rとしては、具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基;
ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、1−ヒドロキシ−イソプロピル基、2−ヒドロキシ−イソプロピル基、1−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、3−ヒドロキシ−n−ブチル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基などの水酸基含有アルキル基が挙げられる。中でも、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
Xとして、単結合や、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基;
オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、チオメチレン基、チオエチレン基、チオプロピレン基、アミノメチレン基、アミノエチレン基、アミノプロピレン基などのヘテロ原子含有アルキレン基などが挙げられる。中でも、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、オキシメチレン基、オキシエチレン基が挙げられ、より好ましくは単結合、オキシエチレン基が挙げられる。
式(I)で表される化合物としては、式(I−1)〜式(I−15)で表される化合物などが挙げられ、好ましくは式(I−1)、式(I−3)、式(I−5)、式(I−7)、式(I−9)、式(I−11)〜式(I−15)が挙げられ、より好ましくは式(I−1)、式(I−7)、式(I−9)、式(I−15)が挙げられる。
Figure 0005233379
式(II)で表される化合物としては、式(II−1)〜式(II−15)で表される化合物などが挙げられ、好ましくは式(II−1)、式(II−3)、式(II−5)、式(II−7)、式(II−9)、式(II−11)〜式(II−15)が挙げられ、より好ましくは式(II−1)、式(II−7)、式(II−9)、式(II−15)が挙げられる。
Figure 0005233379
式(I)で表される化合物及び式(II)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、それぞれ単独で用いることができる。また、それらは、任意の比率で混合することができる。混合する場合、その混合比率はモル比で、好ましくは式(I):式(II)で、5:95〜95:5、より好ましくは10:90〜90:10、とりわけ好ましくは20:80〜80:20である。
本発明に使用されるバインダー樹脂(A)は、(A1)及び(A2)を共重合させて得られる共重合体の場合、それぞれから導かれる構成成分の比率が、前記の共重合体を構成する構成成分の合計モル数に対してモル分率で、以下の範囲にあることが好ましい。
(A1)から導かれる構成単位;2〜98モル%
(A2)から導かれる構成単位;2〜98モル%
また、前記の構成成分の比率が以下の範囲であると、より好ましい。
(A1)から導かれる構成単位;5〜95モル%
(A2)から導かれる構成単位;5〜95モル%
また、本発明に使用されるバインダー樹脂(A)は、(A1)、(A2)及び(A3)を共重合させて得られる共重合体も使用できる。前記の、(A1)及び(A2)と共重合可能な単量体(A3)(ただし、(A1)及び(A2)を除く。)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
メチルアクリレート、イソプロピルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエステル類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートといわれている。)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル類;
シクロヘキシルアクリレート、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルアクリレート(当該技術分野で慣用名としてジシクロペンタニルアクリレートといわれている。)、ジシクロペンタオキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレートなどのアクリル酸環状アルキルエステル類;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル類;
フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸アリールエステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどのジカルボン酸ジエステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキルエステル類;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)、5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(t−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物類;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体類;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、O-ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
これらのうち、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどが共重合反応性及びアルカリ水溶液に対する溶解性の点から好ましい。
これらは、単独であるいは組合せて用いられる。
本発明に使用できるバインダー樹脂(A)は、(A1)、(A2)及び(A3)を共重合させて得られる共重合体の場合、それぞれから導かれる構成成分の比率が、前記の共重合体を構成する構成成分の合計モル数に対してモル分率で、以下の範囲にあることが好ましい。
(A1)から導かれる構成単位;2〜40モル%
(A2)から導かれる構成単位;2〜95モル%
(A3)から導かれる構成単位;1〜65モル%
また、前記の構成成分の比率が以下の範囲であると、より好ましい。
(A1)から導かれる構成単位;5〜35モル%
(A2)から導かれる構成単位;5〜80モル%
(A3)から導かれる構成単位;1〜60モル%
前記のバインダー樹脂(A)は、例えば、文献「高分子合成の実験法」(大津隆行著 発行所(株)化学同人 第1版第1刷 1972年3月1日発行)に記載された方法及び当該文献に記載された引用文献を参考にして製造することができる。
具体的には、共重合体を構成する単位(A1)及び(A2)を導く化合物の所定量、重合開始剤及び溶剤を反応容器中に仕込んで、窒素により酸素を置換することにより、酸素不存在下で、攪拌、加熱、保温することにより、重合体が得られる。なお、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿などの方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
前記のバインダー樹脂(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは3,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。
バインダー樹脂(A)の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられるバインダー樹脂(A)の含有量は、感光性樹脂組成物中の固形分に対して質量分率で、好ましくは5〜90質量%、より好ましくは10〜70質量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれる硬化性化合物(B)は、単官能モノマー、2官能モノマー、その他3官能以上の多官能モノマーであることができる。単官能モノマーの具体例としては、ノニルフェニルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
また2官能モノマーの具体例としては、1,3―ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
その他の3官能以上の多官能モノマーの具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物などが挙げられる。なかでも、3官能以上の多官能モノマーが好ましく用いられる。これらの硬化性化合物(B)は、単独もしくは二種以上併用して用いることができる。
硬化性化合物(B)の含有量は、バインダー樹脂(A)及び硬化性化合物(B)の合計量に対して質量分率で、好ましくは1〜70質量%、より好ましくは5〜60質量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれるフェノール性水酸基含有化合物(Q)は、分子内に2個以上のフェノール性水酸基を含有する化合物であって、分子量が650以上1200以下、かつフェノール性水酸基価が2.60以上4meq/g以下の化合物である。
フェノール性水酸基含有化合物(Q)として、具体的には、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(住友化学(株)製、商品名Sumilizer GA−80)、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(チバ・ジャパン(株)製、商品名IRGANOX1330)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(チバ・ジャパン(株)製、商品名IRGANOX3114)、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・ジャパン(株)製、商品名IRGANOX1010)などが挙げられ、好ましくは3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(住友化学(株)製、商品名Sumilizer GA−80やペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・ジャパン(株)製、商品名IRGANOX1010)が挙げられる。
フェノール性水酸基含有化合物(Q)の含有量は、バインダー樹脂(A)及び硬化性化合物(B)の合計量に対して質量分率で、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.005〜5質量%である。フェノール性水酸基含有化合物(Q)の含有量が、前記の範囲にあると、耐熱性、耐NMP性が良好になる傾向があり、好ましい。
フェノール性水酸基含有化合物(Q)が分子内に2個以上のフェノール性水酸基を含有する化合物であって、分子量が650以上1200以下、かつフェノール性水酸基価が2.60以上4meq/g以下である化合物を含有する硬化性樹脂粗製物を用いると、耐NMP性、耐熱性に優れたパターンや塗膜を形成できるため、好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤(C)としては、アセトフェノン系、ビイミダゾール系、オキシム系、トリアジン系、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤が好ましい。これらの光重合開始剤(C)に、光重合開始助剤(C−1)を併用することで、得られる硬化性樹脂組成物は更に高感度となるので、これを用いてパターンを形成すると、パターンの生産性が向上するので、好ましい。
前記のアセトフェノン系化合物としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(2−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(3−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(4−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−エチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−プロピルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2,3−ジメチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2、4−ジメチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(3−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(4−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(3−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(3−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メチル−4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メチル−4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブロモ−4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられる。
前記のビイミダゾール化合物としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(例えば、特開平6−75372号公報、特開平6−75373号公報など参照。)、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール(例えば、特公昭48−38403号公報、特開昭62−174204号公報など参照。)、4,4’5,5’−位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているイミダゾール化合物(例えば、特開平7−10913号公報など参照。)などが挙げられ、好ましくは2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2、3−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾールが挙げられる。なお
前記のオキシム化合物としては、O−エトキシカルボニル−α−オキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、式(3)で表される化合物、式(4)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 0005233379
前記のトリアジン系化合物としては、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記のアシルフォスフィンオキサイド系開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
また、本発明の効果を損なわない程度であれば、この分野で通常用いられている光重合開始剤等をさらに併用することができ、当該光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、アントラセン系化合物などが挙げられる。
より具体的には以下のような化合物を挙げることができ、これらをそれぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
前記のベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
前記のベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記のチオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
前記のアントラセン系化合物としては、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンなどが挙げられる。
その他にも、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物などが光重合開始剤として例示される。
また、連鎖移動を起こしうる基を有する光重合開始剤として、特表2002−544205号公報に記載されている光重合開始剤を使用することができる。
前記の連鎖移動を起こしうる基を有する光重合開始剤としては、例えば、下記式(5)〜(10)の光重合開始剤が挙げられる。
Figure 0005233379
また、光重合開始剤に光重合開始助剤(C−1)を組合せて用いることもできる。光重合開始助剤としては、アミン化合物及び下記のカルボン酸化合物が好ましく、アミン化合物は芳香族アミン化合物がより好ましい。
光重合開始助剤の具体例としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどの脂肪族アミン化合物、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称;ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンのような芳香族アミン化合物が挙げられる。
前記のカルボン酸化合物としては、フェニルチオ酢酸、メチルフェニルチオ酢酸、エチルフェニルチオ酢酸、メチルエチルフェニルチオ酢酸、ジメチルフェニルチオ酢酸、メトキシフェニルチオ酢酸、ジメトキシフェニルチオ酢酸、クロロフェニルチオ酢酸、ジクロロフェニルチオ酢酸、N−フェニルグリシン、フェノキシ酢酸、ナフチルチオ酢酸、N−ナフチルグリシン、ナフトキシ酢酸などの芳香族ヘテロ酢酸類が挙げられる。
光重合開始剤(C)の含有量は、バインダー樹脂(A)及び光重合性化合物(B)の合計量に対して質量分率で、好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%である。
また、光重合開始助剤(C−1)の含有量は、前記と同じ基準で、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.1〜40質量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物は溶剤(D)を含む。前記の溶剤(D)は、硬化性樹脂組成物の分野で用いられている各種の有機溶剤であることができる。その具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル及びエチレングリコールモノブチルエーテルのようなエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル及びジエチレングリコールジブチルエーテルのようなジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
メチルセロソルブアセテート及びエチルセロソルブアセテートのようなエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート及びメトキシペンチルアセテートのようなアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
ベンゼン、トルエン、キシレン及びメシチレンのような芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール及びグリセリンのようなアルコール類;
3−エトキシプロピオン酸エチル及び3−メトキシプロピオン酸メチルのようなエステル類;
γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などが挙げられる。
上記の溶剤のうち、塗布性、乾燥性の点から、好ましくは前記溶剤の中で沸点が100℃〜200℃である有機溶剤が挙げられ、より好ましくはアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類、ケトン類、3−エトキシプロピオン酸エチル及び3−メトキシプロピオン酸メチルのようなエステル類が挙げられ、とりわけ好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル及び3−メトキシプロピオン酸メチルが挙げられる。
これらの溶剤(D)は、それぞれ単独で、又は2種類以上混合して用いることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物における溶剤(D)の含有量は、硬化性樹脂組成物に対して質量分率で、好ましくは60〜90質量%、より好ましくは70〜85質量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、充填剤、他の高分子化合物、顔料分散剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、凝集防止材、凝集剤、連鎖移動剤などの添加剤(F)を併用することもできる。
充填剤として具体的には、ガラス、シリカ、アルミナ、顔料などが例示される。
他の高分子化合物として具体的には、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂などの硬化性樹脂やポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフルオロアルキルアクリレート、ポリエステル、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂などを用いることができる。
顔料分散剤としては、市販の界面活性剤を用いることができ、例えば、シリコーン系、フッ素系、エステル系、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性などの界面活性剤などが挙げられ、それぞれ単独で又は2種以上を組合せて用いられる。前記の界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールジエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類、ポリエチレンイミン類等のほか、商品名でKP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄化学(株)製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子(株)製)、ソルスパース(ゼネカ(株)製)、EFKA(EFKA CHEMICALS社製)、PB821(味の素(株)製)などが挙げられる。
密着促進剤として具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
紫外線吸収剤として具体的には、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
また凝集剤として具体的には、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。
連鎖移動剤としては、ドデシルメルカプタン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
硬化性組成物は、例えば、基材上に塗布し、溶媒を除去した後、熱硬化させることにより平滑な硬化塗膜を得る。この時の硬化塗膜の厚さは、およそ1〜6μmである。
また、硬化性組成物に、光重合開始剤(C)を使用した感光性を有する硬化性樹脂組成物は、例えば、以下のようにして基材上に塗布し、光硬化及び現像を行って、パターンを形成することができる。まず、この組成物を基板(通常はガラス)又は先に形成された感光性樹脂組成物の固形分からなる層の上に塗布し、塗布された感光性樹脂組成物層からプリベークすることにより溶剤などの揮発成分を除去して、平滑な塗膜を得る。このときの塗膜の厚さは、およそ1〜6μmである。このようにして得られた塗膜に、目的のパターンを形成するためのマスクを介して紫外線を照射する。この際、露光部全体に均一に平行光線が照射され、かつマスクと基板の正確な位置合わせが行われるよう、マスクアライナーやステッパーなどの装置を使用するのが好ましい。さらにこの後、硬化の終了した塗膜をアルカリ水溶液に接触させて非露光部を溶解させ、現像することにより、目的とするパターン形状が得られる。現像方法は、液盛り法、ディッピング法、スプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
パターニング露光後の現像に使用する現像液は、通常、アルカリ性化合物と界面活性剤を含む水溶液である。
アルカリ性化合物は、無機及び有機のアルカリ性化合物のいずれでもよい。無機アルカリ性化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、燐酸水素二ナトリウム、燐酸二水素ナトリウム、燐酸水素二アンモニウム、燐酸二水素アンモニウム、燐酸二水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニアなどが挙げられる。
また、有機アルカリ性化合物の具体例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミンなどが挙げられる。これらの無機及び有機アルカリ性化合物は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。アルカリ現像液中のアルカリ性化合物の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.03〜5質量%である。
またアルカリ現像液中の界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤のいずれでもよい。
ノニオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、その他のポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどが挙げられる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウムやオレイルアルコール硫酸エステルナトリウムのような高級アルコール硫酸エステル塩類、ラウリル硫酸ナトリウムやラウリル硫酸アンモニウムのようなアルキル硫酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムやドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルアリールスルホン酸塩類などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ステアリルアミン塩酸塩やラウリルトリメチルアンモニウムクロライドのようなアミン塩又は第四級アンモニウム塩などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、それぞれ単独で用いることも、また2種以上組合せて用いることもできる。
アルカリ現像液中の界面活性剤の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%の範囲、より好ましくは0.05〜8質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。
現像後、水洗を行い、さらに必要に応じて150〜230℃で10〜180分のポストベークを施すこともできる。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いて、以上のような各工程を経て、基板上あるいはカラーフィルタ基板上に、パターンを形成することができる。このパターンは、液晶表示装置に使用されるフォトスペーサとして有用である。また、乾燥塗膜へのパターニング露光の際に、ホール形成用フォトマスクを使用すれば、ホールを形成することができ、層間絶縁膜として有用である。フォトマスクのパターンレイアウトは、形状、サイズ、ピッチは任意に変更可能である。また、乾燥塗膜への露光の際に、フォトマスクを使用せず全面露光及び加熱硬化、あるいは加熱硬化のみで透明膜を形成することができ、この透明膜は、オーバーコートとして有用であり、また、タッチパネルにも用いることができる。
したがって、こうして得られるパターンを、液晶表示装置などの表示装置に組み込むことにより、優れた品質の表示装置を高い歩留りで製造することができる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特に断らないかぎり質量基準である。
合成例1
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200質量部及び3−メトキシブチルアセテート105質量部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸60質量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物及び式(II−1)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)240質量部及び、3−メトキシブチルアセテート140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30質量部を3−メトキシブチルアセテート225質量部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、固形分32.6質量%、酸価34.3mg−KOH/gの共重合体(樹脂Aa)の溶液を得た。得られた樹脂Aaの重量平均分子量(Mw)は、13,400、分散度は2.50であった。
前記のバインダーポリマーの重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定については、GPC法を用いて、以下の条件で行った。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/min
検出器;RI
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量の比を分散度(Mw/Mn)とした。
実施例1
合成例1で得られた樹脂Aaを含む樹脂溶液169部(固形分換算55部)に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製)45部、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール4部(B−CIM;保土谷化学工業(株)製)、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート4部、2−(2−ナフトイルメチレン)−3−メチルベンゾチアゾリン0.5部、下記Qa0.8部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート53部、3−エトキシエチルプロピオネート20部、3−メトキシ1−ブタノール37部及び3−メトキシブチルアセテート87部を混合して硬化性樹脂組成物1を得た。
Q成分
Qa:3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザー(登録商標)GA−80;住友化学(株)製);フェノール性水酸基2個、分子量741、フェノール性水酸基価2.70meq/g。
Qb:3,3’,3’’,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(製イルガノックス(登録商標)1330;チバ・ジャパン(株)製);フェノール性水酸基3個、分子量775、フェノール性水酸基価3.87meq/g。
Qc:1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(イルガノックス(登録商標)3114;チバ・ジャパン(株)製);フェノール性水酸基3個、分子量784、フェノール性水酸基価3.83meq/g。
Qd:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](イルガノックス(登録商標)1010;チバ・ジャパン(株)製);フェノール性水酸基4個、分子量1178、フェノール性水酸基価3.40meq/g。
Qe:ハイドロキノンモノメチルエーテル。フェノール性水酸基1個、分子量124、フェノール性水酸基価8.06meq/g。
Qf:2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)(ヨシノックス(登録商標)425;(株)エーピーアイコーポレーション製)フェノール性水酸基2個、分子量369、フェノール性水酸基価5.42meq/g。
Qg:2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート(スミライザー(登録商標)GS;住友化学(株)製);フェノール性水酸基1個、分子量549、フェノール性水酸基価1.82meq/g。
Qh:6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ]−2,4,8、10−テトラ−tert−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]−ジオキサフスフェピン(スミライザー(登録商標)GP;住友化学(株)製);フェノール性水酸基1個、分子量661、フェノール性水酸基価1.51meq/g。
Qi:トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル−s−トリアジン−2,4,6−(1H、3H、5H)−トリオン(サイアノックス(登録商標)1790;サンケミカル(株)製);フェノール性水酸基3個、分子量700、フェノール性水酸基価4.29meq/g。
Qj:トリエチレングリコールビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート(イルガノックス(登録商標)245;チバ・ジャパン(株)製)フェノール性水酸基2個、分子量587、フェノール性水酸基価3.41meq/g。
Figure 0005233379
2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)にITO膜を形成(膜厚1500Å、抵抗値10Ω/sq)した基板を、中性洗剤、水及びアルコールで順次洗浄してから乾燥した。乾燥後のガラス基板上に、硬化性樹脂組成物1を、100mJ/cmの露光量(405nm)で露光し、現像、水洗、ポストベーク後の膜厚が3.5μmになるようにスピンコートし、次にホットプレート、75℃で2分間プリベークした。冷却後、この硬化性樹脂組成物を塗布した基板と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を10μmとし、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、100mJ/cmの露光量(405nm基準)で光照射した。
なお、フォトマスクとして、次のパターンが同一平面上に形成されたフォトマスクを用いた。
・1辺が10μmである正方形の透光部(パターン)を5600個有し、当該正方形の間隔が100μm
光照射後、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.05%を含む水系現像液に上記塗膜を23℃で80秒間浸漬して現像し、超音波洗浄機(周波数38kHz)で20分間水洗後、オーブン中、230℃で20分間ポストベークを行った。放冷後、膜厚を測定した。
硬化性樹脂組成物1を用いて形成されたパターンについて、フォトマスクを使用しない以外は前記と同様にして硬化膜を作製し、耐熱性、耐NMPについて評価を行った。
透過率;2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)を使用し、露光工程において、フォトマスクを使用しない以外は、前記と同様の操作を行って、膜厚2.9〜3.1μmになるように作製した硬化膜の膜厚を、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製)を用いて測定した。但し、実施例5のみプリベーク後は、露光、現像及び水洗せずに、ポストベークした硬化塗膜を使用した。
次いで、得られた硬化膜を、顕微分光測光装置(OSP−SP200;OLYMPUS社製)を用いて、400nmにおける透過率(%)を測定し、膜厚3.0μmに換算したときの透過率を算出した。結果を表2に示す。
線幅、形状(断面);得られた硬化膜について、走査型電子顕微鏡(S−4000;(株)日立製作所社製)を用いて観察、測定した。結果を表2に示す。
なお、線幅については、フォトマスク上の10μm部のパターンのボトム部を測定した。ただし、実施例5は評価していない。
耐NMP性;2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)を使用して、露光工程において、フォトマスクを使用しない以外は、同様の操作を行い、塗膜を作製して、膜厚及び透過率を測定した。作製した塗膜を、40℃のN−メチルピロリドン中に40分間浸漬し、浸漬後の膜厚及び透過率を測定し、次式にしたがって、それらの変化を求めた。結果を表2に示す。但し、実施例5のみプリベーク後は、露光、現像及び水洗せずに、ポストベークした硬化塗膜を使用した。
膜厚変化(%);(浸漬後の膜厚(μm)/浸漬前の膜厚(μm))×100
透過率変化(%);(浸漬後の透過率(%)/浸漬前の透過率(%))×100
膜厚変化及び透過率変化が、それぞれ、103%以下の場合は○、105%を越えた場合は×とする。
密着性;耐NMP性試験での浸漬後の塗膜上に、市販のカッターナイフを用いて、一辺が1mmである正方形を100個作製する。市販のセロハンテープを使用し、剥離試験を行った。[(剥離せずに基板上に残った正方形の数)/100]をカウントした。結果を表2に示す。数値の大きい方が密着性に優れ、良好である。
耐熱性;2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)を使用して、露光工程において、フォトマスクを使用しない以外は、同様の操作を行い、塗膜を作製した。作製した塗膜を、240℃のクリーンオーブンに1時間放置し、加熱前後の膜厚及び透過率(測定波長;400nm)を測定し、次式にしたがって、それらの変化を求めた。結果を表2に示す。但し、実施例5のみプリベーク後は、露光、現像及び水洗せずに、ポストベークした硬化塗膜を使用した。
膜厚変化(%);(加熱後の膜厚(μm)/加熱前の膜厚(μm))×100
透過率変化(%);(加熱後の透過率(%)/加熱前の透過率(%))×100
密着性;耐熱性試験での加熱後の塗膜上に、市販のカッターナイフを用いて、一辺が1mmである正方形を100個作製した。市販のセロハンテープを使用し、剥離試験を行った。[(剥離せずに基板上に残った正方形の数)/100]をカウントした。結果を表2に示す。数値の大きい方が密着性に優れ、良好である。
実施例2〜4及び比較例1〜6
表1に示す組成となるように、実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物2〜10を得た。実施例1と同様にして、その評価を行った。
実施例5
表1に示す組成となるように、実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物11を得て、その評価を行った。但し、プリベーク後は、露光、現像及び水洗せずに、ポストベークした。
Figure 0005233379
評価項目の説明
実施例1〜5の評価により、本発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱性及び耐NMP性に優れたパターン及び塗膜が得られる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱性、耐NMP性に優れたパターン及び塗膜を形成することが可能であり、オーバーコート、フォトスペーサ、絶縁膜、液晶配向制御用突起、隔壁、着色パターンの膜厚を合せるためのコート層など、表示装置に用いられる透明膜の形成に用いることができる。

Claims (4)

  1. バインダー樹脂(A)、硬化性化合物(B)およびフェノール性水酸基含有化合物(Q)を含有する硬化性樹脂組成物において、
    バインダー樹脂(A)が、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物(A1)と脂肪族多環式エポキシ基を有する単量体(A2)との両者を含む共重合体であり、
    硬化性化合物(B)が、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートであり、
    フェノール性水酸基含有化合物(Q)が、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、またはペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]である硬化性樹脂組成物。
  2. さらに光重合開始剤(C)を含有する請求項1記載の硬化性樹脂組成物
  3. 請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物を用いて形成されるパターン。
  4. 請求項3記載のパターンを含む表示装置。
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