JP5232500B2 - 自動船位保持装置およびその方法並びにプログラム - Google Patents

自動船位保持装置およびその方法並びにプログラム Download PDF

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本発明は、例えば、ケーブル布設船や海洋観測船等のように、定点保持が必要な船舶に備えられる自動船位保持装置に関するものである。
従来、海洋観測船等にあっては、自動船位保持装置(DPS:Dynamic Positioning System)が設けられ、この装置により船体を一定のポイントに保持することが行われている。この自動船位保持装置は、船舶を錨で一定の位置に留める代わりに、推進用プロペラやスラスタをコンピュータで制御することにより、洋上の定点に船体位置を自動保持する。
通常、定点保持の制御は、目標位置と現在位置との偏差をゼロにするように、スラスタ等のアクチュエータをフィードバック制御することにより行われる。より具体的には、船体の位置偏差及び方位偏差に対して、比例制御、微分制御、積分制御等を行うことで、スラスタ等のアクチュエータの制御量が算出され、この制御量に基づいてスラスタ等のアクチュエータがフィードバック制御されることにより、船体が定点に保たれる。
特開平10−181691号公報
しかしながら、上述したフィードバック制御に用いられる制御定数は、オペレータの経験により手動で設定する必要があり、オペレータに多大な労力を負わせるとともに、最適な制御定数のチューニングに多大な時間(例えば、3日〜4日程度)を要するという問題があった。更に、従来においては、一旦設定した制御定数を容易に変更することが困難なことから、実際の海象条件(波、風、潮流等)が、制御定数を設定したときの海象条件と異なっている場合には、制御が安定せず、定点制御の精度が悪化するという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、オペレータの労力を軽減できるとともに、船位保持制御の精度向上を図ることのできる自動船位保持装置およびその方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、制御定数を決定する制御定数決定部と、前記制御定数決定部によって決定された前記制御定数および船体の現在位置並びに現在方位を用いて、前記船体の位置および方位を一定に保持する船位保持制御を行う演算処理部とを備え、前記制御定数決定部は、基準となる所定の海象条件下における制御定数を記憶する記憶部と、海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量をパラメータとする関数を保持し、該関数を用いて現在の前記物理量に応じた係数を算出する係数算出部と、前記係数と前記記憶部に記憶されている前記制御定数とを用いて新たな制御定数を算出する定数算出部と、前記定数算出部によって算出された新たな制御定数を前記演算処理部に出力する出力部とを具備する自動船位保持装置を提供する。
本発明によれば、基準となる所定の海象条件下における制御定数が記憶部に記憶されているとともに、現在の海象条件によって変化する船舶の物理量をパラメータとする関数を用いて、現在の海象条件に応じた係数が求められる。そして、この係数と記憶部に記憶されている制御定数とを用いることにより、新たな制御定数が求められる。
このように、船位保持制御に用いられる制御定数を動的に更新するので、その時々の海象条件に応じた最適な制御定数を用いて船位保持制御を行うことが可能となる。これにより、オペレータの負担を軽減できるとともに、船位保持制御の精度を向上させることが可能となる。
上記所定の海象条件とは、例えば、凪の状態である。上記海象条件とは、例えば、船体の位置および方位に影響を与える海洋上の各要素であり、例えば、波、風、潮流等が挙げられる。海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量とは、例えば、波、風、潮流等の影響により変化する船体の位置または方位に関する物理量であり、例えば、ロール角、ピッチ角等が挙げられる。
上記自動船位保持装置において、前記定数算出部は、前記記憶部から前記制御定数を読み出し、該制御定数を前記係数算出部によって算出された係数で除算することにより、新たな制御定数を算出することとしてもよい。
このような構成によれば、係数算出部によって算出された係数で記憶部に記憶されている制御定数を除算することにより、新たな制御定数が求められる。そして、この新たな制御定数が演算処理部に与えられることにより、現在の海象条件に応じた適切な制御定数を用いた船位保持制御が実行されることとなる
上記自動船位保持装置において、前記海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量は、前記船体のピッチ角およびロール角であり、前記係数算出部は、前記関数に現在のピッチ角およびロール角を代入することで前記係数を得ることとしてもよい。また、この場合において、前記係数算出部は、一定期間における前記船体のピッチ角及びロール角の微分値の平均値を求め、各前記微分値の平均値に応じて係数を決定することとしてもよい。
上記自動船位保持装置において、前記演算処理部は、船体の目標位置および目標方位を保持しており、前記船体の現在位置と目標位置との偏差、および、前記船体の現在方位と目標方位との偏差がゼロになるように、前記船体の推進器を制御するための制御指令を生成するPID演算処理部を有し、前記制御定数決定部は、前記PID演算処理部によるPID制御に用いられるゲイン定数を決定することとしてもよい。
本発明は、制御定数を決定する制御定数決定工程と、前記制御定数決定工程によって決定された前記制御定数および前記船体の現在位置並びに現在方位を用いて、前記船体の位置および方位を一定に保持する船位保持制御を行う演算処理工程とを含み、前記制御定数決定工程は、海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量をパラメータとする関数を用いて、現在の前記物理量に応じた係数を算出する係数算出工程と、予め記憶されている基準となる所定の海象条件下における制御定数と、前記係数算出工程において算出された係数とを用いて、新たな制御定数を算出する定数算出工程と、前記定数算出工程において算出された新たな制御定数を前記演算処理工程に出力する出力工程とを含む自動船位保持方法を提供する。
本発明は、船体の位置および方位を一定に保持する自動船位保持制御に用いられる制御定数を決定するためのプログラムであって、海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量をパラメータとする関数を用いて、現在の前記物理量に応じた係数を算出する係数算出処理と、予め記憶されている基準となる所定の海象条件下における制御定数と、前記係数算出処理において算出された係数とを用いて、新たな制御定数を算出する定数算出処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、オペレータの労力を軽減できるとともに、船位保持制御の精度向上を図ることができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る自動船位保持装置およびその方法並びにプログラムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る自動船位保持装置10が搭載された船舶の構成を示す側面図である。船体1には、4台の全旋回式推進器2が船首および船尾の左右両舷に各一台ずつ装備されている。
これら全旋回式推進器2は、各々に対応して船首および船尾の左右両舷に設けられている四台の駆動装置3によって駆動され、船体1を定点保持させるものである。各駆動装置3は、自動船位保持装置10から与えられる各全旋回式推進器2のプロペラ回転数、プロペラ翼角および旋回角度(向き)を示す指令信号に基づいて、各全旋回式推進器2を駆動する。
自動船位保持装置10は、予め目標位置と目標方位とを保有しており、現在地位、現在方位との偏差をゼロにするような駆動装置3の制御量を算出し、これを駆動装置3に与えることにより、船体1を目標位置及び目標方位に保持するものである。
図2は、本実施形態に係る自動船位保持装置10の概略構成を示したブロック図である。図2に示されるように、自動船位保持装置10は、制御定数決定部11と、演算処理部12とを備えている。
制御定数決定部11は、海象条件に応じて変化する船体1の物理量に基づいて、制御定数を算出し、算出した制御定数を演算処理部12に出力する。例えば、制御定数決定部11は、所定の時間間隔で、制御定数を算出し、これを演算処理部12に出力する。
演算処理部12は、制御定数決定部11によって決定された制御定数および船体の現在位置並びに現在方位を用いて、船体の位置および方位を一定に保持する船位保持制御を行う。
本実施形態において、上記制御定数決定部11および演算処理部12は、それぞれコンピュータを備えており、図3に示されるように、CPU(中央演算処理装置)21、RAM(Random Access
Memory)等の主記憶装置22、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk
Drive)等の補助記憶装置23を備えている。また、場合に応じて、キーボードやマウスなどの入力装置24、及びモニタやプリンタなどの出力装置25などを備えていてもよい。
補助記憶装置23には、各種プログラムが格納されており、CPU21が補助記憶装置23からRAMなどの主記憶装置22にプログラムを読み出し、実行することにより後述する種々の処理を実現させる。
図4は、演算処理部12が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。図4に示されるように、演算処理部12は、偏差演算部31、合力演算部32、推力配分演算部33、作動指令演算部34、指令出力部35を備えて構成されている。
偏差演算部31には、船体の目標地点(X0,Y0)及び目標方位ψ0が予め登録されているとともに、GPS衛星4からの信号に基づいて測位システム6によって算出された現在位置情報(X,Y)、及びジャイロコンパス5によって得られる船体1の方位情報ψが入力される。
偏差演算部31は、現在位置情報(X,Y)および現在方位情報ψを時間微分して速度(u,v)および回頭角速度rを算出し、さらに位置情報(X,Y)、方位情報ψ、速度(u,v)および回頭角速度rと、予め登録されている目標位置(X0,Y0)および目標方位ψ0とに基づいて、現在位置と目標位置との偏差を求めて合力演算部32に出力する。
なお、速度(u,v)および回頭角速度rについては、速度計等により別途計測することとしてもよい。
合力演算部32は、偏差演算部31から入力された偏差に基づいて、船体1を目標位置(X0,Y0)および目標方位ψ0に保つために、四台の全旋回式推進器2が一体として発生すべき船体1の前後方向の推力の合力Fx、左右方向の推力の合力Fyおよび回頭モーメントの合力Fnとを、以下の(1)〜(3)式を用いて算出し、これを推力配分演算部33に出力する。
なお、以下の(1)〜(3)式におけるKpx,Kpy,Kpn,Kdx,Kdy,Kdn,Kix,Kiy,Kinは、後述する制御定数決定部11によって決定され、入力される制御定数である。
Fx=Kpx(X−X0)+Kdx・u+Kix∫(X−X0)dt…(1)
Fy=Kpy(Y−Y0)+Kdy・v+Kiy∫(Y−Y0)dt…(2)
Fn=Kpn(ψ−ψ0)+Kdn・r+Kin∫(ψ−ψ0)dt…(3)
推力配分演算部33は、合力演算部32から入力された合力Fx,Fy,Fnを満足するような各全旋回式推進器2の推力を算出し、作動指令演算部34に出力する。
作動指令演算部34は、推力配分演算部33で算出された各全旋回式推進器2の推力に基づいて、各全旋回式推進器2のプロペラ回転数、プロペラ翼角および旋回角度(向き)を算出し、これらの値に応じた各指令信号を指令出力部35に出力する。
指令出力部35は、作動指令演算部34から出力された各指令信号を対応する各駆動装置3にそれぞれ出力し、各駆動装置3は指令出力部35から入力された指令信号に応じて各全旋回式推進器2を駆動する。
この結果、船体1はこれら全旋回式推進器2の推力で偏差がなくなるように航行する。従って、所定周期毎に目標位置および目標方位に対する偏差を求めて、同様の処理を行うことにより、各全旋回式推進器2は常に船体1の偏差をなくすような推力を発生させるので、船体1を目標位置および目標方位に定点保持することが可能となる。
次に、制御定数決定部11について説明する。
図5は、制御定数決定部11が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。図5に示されるように、制御定数決定部11は、記憶部41、係数算出部42、定数算出部43、および出力部44を備えている。
記憶部41には、所定の海象条件下における制御定数が記録されている。より具体的には、ベタ凪の状態、換言すると、波浪がなく海象の穏やかな状態において決定された最適ゲインが初期比例ゲインKpx,Kpy,Kpn,初期微分ゲインKdx,Kdy,Kdn,及び初期積分ゲインKix,Kiy,Kin(以下、これらを総括して「初期PIDゲインG」という。)として登録されている。この初期PIDゲインGの算出方法については、以下の手法を用いて計算する。
まず、ベタ凪の海象で、全ての推進器が稼動していない状態で以下の式より船体に作用している波浪や風による外力Fa=[Fax Fay Faz]を計算する。
ここで、Fax,Fay,Fazはそれぞれ以下の通りである。
Fax=(m+mx)du/dt−(m+my)vr+Fhx
Fay=(m+my)dv/dt+(m+mx)ur+Fhy
Faz=(Izz+Jzz)dr/dt+Fhz
ただし、Fh=[Fhx Fhy Fhz]は船体に作用する流体力である。
次に、これらの外力に相当する推進力を得るために必要な初期PIDゲインを次の式より決定する。
Kpx(X−X0)+Kdx・u+Kix∫(X−X0)dt=Fax
Kpy(Y−Y0)+Kdy・v+Kiy∫(Y−Y0)dt=Fay
Kpn(ψ−ψ0)+Kdn・r+Kin∫(ψ−ψ0)dt=Faz
係数算出部42は、現在の海象条件によって変化する船体1の物理量をパラメータとする関数を用いて係数を求め、出力する。例えば、係数算出部42は、波、風、潮流等の影響によって変化する船体1の位置または方位に関する物理量をパラメータとする関数を予め保有しており、この関数に現在の物理量を代入することで、係数を求める。より具体的には、係数算出部42は、船体1のピッチ角θ、ロール角φをパラメータとする関数h(θ,φ)を保有しており、この関数h(θ,φ)に現在のピッチ角θ、ロール角φを代入することで係数h(0<h≦1)を求め、出力する。具体的には、ある一定期間Tsにおけるピッチ角、及びロール角の微分値であるdθ/dt、及びdφ/dtの平均値dθs/dt,dφs/dtを求め、その大きさに応じて下記のように場合分けを行い係数hの決定を行う。
(i)0≦|dθs/dt|<θ1、かつ、0≦|dφs/dt|<φ1ならば、h=h1
(ii)0≦|dθs/dt|<θ1、かつ、φ1≦|dφs/dt|<φ2ならば、h=h2
(iii)0≦|dθs/dt|<θ1、かつ、φ2≦|dφs/dt|ならば、h=h3
(iv)θ1≦|dθs/dt|<θ2、かつ、0≦|dφs/dt|<φ1ならば、h=h4
(v)θ1≦|dθs/dt|<θ2、かつ、φ1≦|dφs/dt|<φ2ならば、h=h5
(vi)θ1≦|dθs/dt|<θ2、かつ、φ2≦|dφs/dt|ならば、h=h6
(vii)θ2≦|dθs/dt|、かつ、0≦|dφs/dt|<φ1ならば、h=h7
(viii)θ2≦|dθs/dt|、かつ、φ1≦|dφs/dt|<φ2ならば、h=h8
(ix)θ2≦|dθs/dt|、かつ、φ2≦|dφs/dt|ならば、h=h9
ただし、θ1,θ2,φ1,φ2は任意に設定される定数でありθ1<θ2,φ1,<φ2の関係にある。またh=h1,h2,・・・h9も任意に設定される定数であり、例えば、0<h1<h2<・・・<h9<1の関係にある。
ピッチ角θおよびロール角φの検出については、公知の手法を用いて検出、算出する。
定数算出部43は、記憶部41から初期PIDゲインGを読み出し、この初期PIDゲインGを係数算出部42により算出された係数h(0<h≦1)で除算することにより、新たなPIDゲインG´を算出し、算出した新たなPIDゲインG´を出力する。この場合の演算式は以下の通りである。
Figure 0005232500
出力部44は、制御定数算出部43から出力された新たなPIDゲインG´を演算処理部12に出力する。
このように、制御定数決定部11が、海象条件によって変化する船舶の物理量に基づいて、演算処理部12において用いられるPIDゲインG´を動的に更新するので、そのときの海象条件に応じた最適なPIDゲインG´を用いて、演算処理部12にPID制御、換言すると、船位保持制御を行わせることが可能となる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る自動船位保持装置およびその方法並びにプログラムによれば、海象条件によって変化する船体の物理量に基づいて、船位保持制御に用いられる制御定数を動的に更新するので、その時々の海象条件に応じた最適な制御定数を用いて船位保持制御を行うことが可能となる。これにより、オペレータの負担を軽減できるとともに、船位保持制御の精度を向上させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、船舶は複数の運転モードを備えている。このことから、制御定数決定部11は、運転モード毎に初期PIDゲインGおよび関数hをそれぞれ有しており、そのときの運転モードに応じた初期PIDゲインGおよび関数hを用いることで、運転モードに応じて最適なPIDゲインG´を得ることとしてもよい。
運転モードとしては、例えば、主機(ディーゼルエンジン)運転モード、電動機運転モード等がある。例えば、主機運転モードの場合には、電動機運転モードに比べて回転数が高いため、上記ピッチ角θの最大値が小さくなる。このように、運転モードに応じてピッチ角θ、ロール角φ等の現れ方が異なるので、運転モードに応じてPIDゲインG´を算出することにより、更に制御精度の向上を図ることが可能となる。
また、上記実施形態においては、GPS衛星4から現在位置情報を取得することとしたが、この例に限られず、例えば、適当な電波灯台からの信号を受信することによって、或いは、適当な基準地点からの距離を測定するレーザ距離計からの信号を受信することにより、現在位置を取得することとしてもよい。
また、上記実施形態においては、ジャイロコンパスから現在方位情報を取得することとしたが、これに限られることなく、例えば、磁石(コンパス)を用いて取得することとしてもよい。
また、上記実施形態においては、制御定数決定部および演算処理部がそれぞれコンピュータシステムを備える場合について説明したが、これらの機能が1つのコンピュータによって実現されるようなハードウェア構成としてもよい。この場合、コンピュータが備える補助記憶装置に制御定数決定部および演算処理部に関するプログラムが格納される。
また、ソフトウェアによる処理に限られず、例えば、専用の回路によって上記制御定数決定部および演算処理部が構成されていてもよく、また、一部が専用回路による処理、残りをソフトウェアによる処理により実現されるような構成とされていてもよい。
本発明の一実施形態に係る自動船位保持装置が搭載された船舶の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る自動船位保持装置の概略構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態に係る自動船位保持装置が備える制御定数決定部および演算処理部のハードウェア構成の一例を示した図である。 図3に示した演算処理部が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。 図3に示した制御定数決定部が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。
符号の説明
1 船体
2 全回旋式推進器
3 駆動装置
4 GPS衛星
5 ジャイロコンパス
6 測位システム
10 自動船位保持装置
11 制御定数決定部
12 演算処理部
41 記憶部
42 係数算出部
43 定数算出部
44 出力部

Claims (7)

  1. 制御定数を決定する制御定数決定部と、
    前記制御定数決定部によって決定された前記制御定数および船体の現在位置並びに現在方位を用いて、前記船体の位置および方位を一定に保持する船位保持制御を行う演算処理部と
    を備え、
    前記制御定数決定部は、
    基準となる所定の海象条件下における制御定数を記憶する記憶部と、
    海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量をパラメータとする関数を保持し、該関数を用いて現在の前記物理量に応じた係数を算出する係数算出部と、
    前記係数と前記記憶部に記憶されている前記制御定数とを用いて新たな制御定数を算出する定数算出部と、
    前記定数算出部によって算出された新たな制御定数を前記演算処理部に出力する出力部と
    を具備する自動船位保持装置。
  2. 前記定数算出部は、前記記憶部から前記制御定数を読み出し、該制御定数を前記係数算出部によって算出された係数で除算することにより、新たな制御定数を算出する請求項1に記載の自動船位保持装置。
  3. 前記海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量は、前記船体のピッチ角およびロール角であり、
    前記係数算出部は、前記関数に現在のピッチ角およびロール角を代入することで前記係数を得る請求項1または請求項2に記載の自動船位保持装置。
  4. 前記係数算出部は、一定期間における前記船体のピッチ角及びロール角の微分値の平均値を求め、各前記微分値の平均値に応じて係数を決定する請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動船位保持装置。
  5. 前記演算処理部は、船体の目標位置および目標方位を保持しており、前記船体の現在位置と目標位置との偏差、および、前記船体の現在方位と目標方位との偏差がゼロになるように、前記船体の推進器を制御するための制御指令を生成するPID演算処理部を有し、
    前記制御定数決定部は、前記PID演算処理部によるPID制御に用いられるゲイン定数を決定する請求項1から請求項4のいずれかに記載の自動船位保持装置。
  6. 制御定数を決定する制御定数決定工程と、
    前記制御定数決定工程によって決定された前記制御定数および前記船体の現在位置並びに現在方位を用いて、前記船体の位置および方位を一定に保持する船位保持制御を行う演算処理工程と
    を含み、
    前記制御定数決定工程は、
    海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量をパラメータとする関数を用いて、現在の前記物理量に応じた係数を算出する係数算出工程と、
    予め記憶されている基準となる所定の海象条件下における制御定数と、前記係数算出工程において算出された係数とを用いて、新たな制御定数を算出する定数算出工程と、
    前記定数算出工程において算出された新たな制御定数を前記演算処理工程に出力する出力工程と
    を含む自動船位保持方法。
  7. 船体の位置および方位を一定に保持する自動船位保持制御に用いられる制御定数を決定するためのプログラムであって、
    海象条件によって変化する船体の位置または方位に関する物理量をパラメータとする関数を用いて、現在の前記物理量に応じた係数を算出する係数算出処理と、
    予め記憶されている基準となる所定の海象条件下における制御定数と、前記係数算出処理において算出された係数とを用いて、新たな制御定数を算出する定数算出処理と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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