JP2002258943A - 洋上遠隔監視システム - Google Patents

洋上遠隔監視システム

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JP2002258943A
JP2002258943A JP2001055858A JP2001055858A JP2002258943A JP 2002258943 A JP2002258943 A JP 2002258943A JP 2001055858 A JP2001055858 A JP 2001055858A JP 2001055858 A JP2001055858 A JP 2001055858A JP 2002258943 A JP2002258943 A JP 2002258943A
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JP2001055858A
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Ikuo Yamamoto
郁夫 山本
Masami Matsuura
正己 松浦
Hiroaki Hirayama
裕章 平山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】洋上プラットフォームや船舶まで直接アクセス
せずとも、環境の状況変化に対応して、洋上プラットフ
ォームや船舶の制御方法を適切なものに変更する。 【解決手段】現場制御部5,8,12は、気象及び海象
の外力の情報を検出して基地制御部2へ送信し、前記外
力の情報と設定された制御アルゴリズムとに基づき推進
システム17,18,19を制御することで現場機械設
備4,7,11の位置の制御を行ない、基地制御部2
は、前記制御アルゴリズムの変更に際し、前記外力の情
報に基づき前記制御アルゴリズムを変更しながら現場機
械設備4,7,11の運動に関するシミュレーションを
行ない、前記シミュレーションの結果が許容できる場
合、前記変更された制御アルゴリズムを現場制御部5,
8,12へ送信し、現場制御部5,8,12は、前記変
更された制御アルゴリズムを受信し、前記変更された制
御アルゴリズムを位置の制御に適用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠隔監視を行なう
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】海洋は、石油、ガス、メタンハイドレー
トなどのエネルギー資源の開発場所として、多くの可能
性を持っている。また、温暖化ガスの排出場所の一つと
して、海底奥深い場所へ埋める案も検討されており、海
洋(海底)の利用は益々進んでいくと予測される。それ
に伴い、海洋での開発は、従来の大陸棚だけでなく、大
陸棚傾斜面などの水深の深い海域や、自然環境条件のよ
り厳しい海域へ展開して行くことが予想される。このよ
うな状況の中で、洋上プラットフォームを用いる浮遊式
生産システムは、小規模海洋油田などの海洋資源開発に
適したシステムとして注目されており、実績を積んで来
ている。
【0003】しかし、小規模海洋油田などの海洋資源開
発が中水深、大水深へと進むに連れて、従来から洋上プ
ラットフォームの位置保持方法として用いられている係
留方式のみでは、技術的、経済的な面から困難になって
いる。そこで、浮遊式生産システムとして、複数のスラ
スタをアクチュエータとして用いたDPS(Dynam
ic Positioning System)による
位置保持制御(海象及び気象により洋上プラットフォー
ムが所定の位置から流された場合、スラスタの制御によ
り元の位置へ戻し位置保持するシステム)が不可欠にな
る。そして、この場合、自然環境の変化に応じてアクチ
ュエータである各スラスタを適切に制御し、洋上プラッ
トフォームを的確に位置保持する必要がある。しかし、
自然環境は常に変化しており、洋上プラットフォームの
設置当初の予測から逸脱した状況が発生することも考え
られる。また、洋上プラットフォームの一部に障害が発
生する状況も考えられる。それらの状況において、制御
システムを変更する場合、洋上プラットフォームまで船
舶等で直接アクセスする必要があるとすれば、状況の急
激な変化に即応することは困難となり、障害の発生やそ
の悪化の原因になることも考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、海上の洋上プラットフォームや船舶のような機械設
備まで直接アクセスすることなく、その位置の制御方法
を変更することが可能な洋上遠隔監視システム及び洋上
監視方法を提供することである。
【0005】また、本発明の別の目的は、海象及び気象
の状況の変化に対応して、適切な制御方法を迅速に海上
の洋上プラットフォームや船舶のような機械設備へ適用
することが可能な洋上遠隔監視システム及び洋上監視方
法を提供することである。
【0006】更に、本発明の他の目的は、機械設備の機
能の変化に対応して、適切に海上の洋上プラットフォー
ムや船舶のような機械設備の制御方法を変更することが
可能な洋上遠隔監視システム及び洋上監視方法を提供す
ることである。
【0007】更に、本発明の他の目的は、洋上プラット
フォームや船舶のような機械設備の移動において、外乱
のある状況下で燃料消費が最小となる移動制御を行なう
ことが可能な洋上遠隔監視システム及び洋上監視方法を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本課題を解決するための
手段の項における、図番号、符号は、特許請求の範囲と
発明の実施の形態との対応を示すために記したものであ
り、特許請求の範囲の解釈に用いてはならない。
【0009】上記課題を解決するために、本発明の洋上
遠隔監視システムは、基地制御部(図1−2)を備える
基地(図1−1)と、現場制御部(図1−5,8,1
2)と推進システム(図1−17,18,19)とを備
え、前記基地(図1−1)から離れて設けられている現
場機械設備(図1−4,7,11)とを具備している。
前記現場制御部(図1−5,8,12)は、気象及び海
象に関わる外力の情報を検出して前記基地制御部(図1
−2)へ送信し、前記外力の情報と設定された制御アル
ゴリズムとに基づいて前記推進システム(図1−17,
18,19)を制御することにより前記現場機械設備
(図1−4,7,11)の位置の制御を行なう。そし
て、前記基地制御部(図1−2)は、前記制御アルゴリ
ズムの変更に際して、前記外力の情報に基づいて前記制
御アルゴリズムを変更しながら前記現場機械設備(図1
−4,7,11)の運動に関するシミュレーションを行
なう。その時、前記シミュレーションの結果が許容でき
る場合、前記変更された制御アルゴリズムを前記現場制
御部(図1−5,8,12)へ送信する。前記現場制御
部(図1−5,8,12)は、前記変更された制御アル
ゴリズムを受信し、前記変更された制御アルゴリズムを
位置の制御に適用する。
【0010】また、本発明の洋上遠隔監視システムは、
前記現場制御部(図1−5,8,12)が、更に、前記
現場機械設備(図1−4,7,11)の現在位置と設定
された位置との距離が、予め設定された基準値以上にな
った場合、前記制御アルゴリズムの変更の要求を前記基
地制御部(図1−2)へ送信する。そして、前記基地制
御部(図1−2)は、前記要求に基づいて、前記制御ア
ルゴリズムの変更を行なう。
【0011】更に、本発明の洋上遠隔監視システムは、
前記現場制御部(図1−5,8,12)が、更に、予め
設定された時間毎に、前記現場機械設備(図1−4,
7,11)の位置に関する情報を前記基地制御部(図1
−2)へ送信する。そして、前記基地制御部(図1−
2)は、前記位置に関する情報に基づいて、前記制御ア
ルゴリズムの変更を行なう。
【0012】更に、本発明の洋上遠隔監視システムは、
前記基地制御部(図1−2)が、前記現場機械設備(図
1−4,7,11)に応じて、気象及び海象に関わる外
力条件の情報に対応して定まる前記制御アルゴリズムに
関わる演算情報を有する制御情報記憶部(図5−20
5)を更に備えている。そして、前記外力の情報と前記
外力条件の情報とが一致する場合、前記外力条件の情報
に対応する演算情報を前記制御情報記憶部(図5−20
5)から取得し、前記外力での演算情報として設定す
る。しかし、前記外力の情報と前記外力条件の情報とが
一致しない場合、前記外力の情報の前後の前記外力条件
の情報に対応する演算情報を前記制御情報記憶部(図5
−205)から取得し、補間による計算により前記外力
での演算情報を設定する。そして、前記設定された演算
情報に基づいて前記制御アルゴリズムの変更を行なう。
【0013】更に、本発明の洋上遠隔監視システムは、
前記基地制御部(図1−2)が、更に、前記現場機械設
備(図1−4,7,11)の経時変化と速度と燃料消費
量との関係である燃料消費情報を保持する。そして、前
記外力の情報と位置に関する航行情報と前記燃料消費情
報とに基づいて、前記現場機械設備(図1−4,7,1
1)の目標位置及び目標方向を決定し、前記目標位置及
び前記目標方向とに基づいて、前記現場機械設備(図1
−4,7,11)の前記シミュレーションを行なう。
【0014】更に、本発明の洋上遠隔監視システムは、
前記現場機械設備(図1−4,7,11)は、洋上プラ
ットフォームである。
【0015】更に、本発明の洋上遠隔監視システムは、
前記現場機械設備(図1−4,7,11)は、船舶であ
る。
【0016】上記課題を解決するために、本発明の洋上
遠隔監視方法は、まず、気象及び海象に関わる外力の情
報を検出し前記外力の情報と設定された制御アルゴリズ
ムとに基づいて自らの位置の制御を行なう洋上プラット
フォーム(図1−4,7,11)が、前記外力の情報を
送信する。次に、前記洋上プラットフォーム(図1−
4,7,11)を遠隔監視する基地(図1−1)が、前
記外力の情報を受信する。続いて、前記基地(図1−
1)が、前記外力の情報に基づいて前記制御アルゴリズ
ムを変更しながら前記洋上プラットフォーム(図1−
4,7,11)の運動に関するシミュレーションを行な
う。ここで、前記基地(図1−1)が、前記シミュレー
ションの結果が許容できる場合、前記変更された制御ア
ルゴリズムを送信する。次に、前記洋上プラットフォー
ム(図1−4,7,11)が、前記変更された制御アル
ゴリズムを受信する。そして、前記洋上プラットフォー
ム(図1−4,7,11)が、前記変更された制御アル
ゴリズムを自らの位置の制御に適用する。
【0017】また、本発明の洋上遠隔監視方法は、前記
シミュレーションを行なう前に、まず、前記外力の情報
と気象及び海象に関わる外力条件の情報とを比較する。
ここで、前記外力の情報と前記外力条件の情報とが一致
する場合、前記外力条件の情報に対応して決定される前
記制御アルゴリズムに関わる演算情報を前記外力での演
算情報と設定する。一方、前記外力の情報と前記外力条
件の情報とが一致しない場合、前記外力の情報の前後の
前記外力条件の情報に対応する演算情報から補間による
計算により前記外力での演算情報を設定する。そして、
前記設定された演算情報に基づいて前記制御アルゴリズ
ムの変更を行なう。
【0018】更に、本発明の洋上遠隔監視方法は、ま
ず、気象及び海象に関わる外力の情報を検出し前記外力
の情報と予め設定された制御アルゴリズムとに基づいて
自らの位置の制御を行なう洋上プラットフォーム(図1
−4,7,11)が、前記外力の情報を送信する。次
に、前記洋上プラットフォーム(図1−4,7,11)
を遠隔監視する基地(図1−1)が、前記外力の情報を
受信する。続いて、前記基地(図1−1)が、前記外力
の情報と、前記洋上プラットフォーム(図1−4,7,
11)の経時変化と速度と燃料消費量との関係とに基づ
いて、前記制御アルゴリズムを変更しながら前記洋上プ
ラットフォーム(図1−4,7,11)の運動に関する
シミュレーションを行なう。ここで、前記基地(図1−
1)が、前記シミュレーションの結果が許容できる場
合、前記変更された制御アルゴリズムを送信する。次
に、前記洋上プラットフォーム(図1−4,7,11)
が、前記変更された制御アルゴリズムを受信する。そし
て、前記洋上プラットフォーム(図1−4,7,11)
が、前記変更された制御アルゴリズムを自らの位置の制
御に適用する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明である洋上遠隔監視
システム装置の実施の形態に関して、添付図面を参照し
て説明する。
【0020】(実施例1)本発明である洋上遠隔監視シ
ステム装置の第一の実施の形態に関して、添付図面の図
1〜図4を参照して説明する。本実施例において、洋上
プラットフォームに使用される洋上遠隔監視システムを
例に示して説明するが、基地及びそこから離れた遠方に
おいて基地によりその動作を制御される機器設備を有す
るシステムにおいても、適用可能である。図1は、本発
明である洋上遠隔監視システム装置の第1の実施例を示
す構成図であり、基地制御部2及び基地アンテナ3を有
する基地1と、現場制御部A5、アンテナA6及びスラ
スタA17を有する洋上プラットフォームA4と、現場
制御部B8、アンテナB9、中継点A10及びスラスタ
B18を有する洋上プラットフォームB7と、現場制御
部C12、アンテナC13及びスラスタC19を有する
洋上プラットフォームC11と、中継点B14、中継点
C15とで構成されている。
【0021】洋上プラットフォームA4,B7,C11
は、予め設定された制御アルゴリズム(制御プログラ
ム、制御演算式、パラメーターを含む)に基づく制御に
より位置保持を行なっている。基地1では、洋上プラッ
トフォームA4,B7,C11の遠隔監視を行ない、そ
の状況を把握している。そして、必要に応じて洋上プラ
ットフォームA4,B7,C11の制御アルゴリズムを
変更する。変更に当たっては、変更の有効性を確認する
為、シミュレーションを行う。シミュレーションで効果
を確認された制御アルゴリズムは、無線通信により、直
接に又は人工衛星である中継点B14や飛行船である中
継点C15などを経由して洋上プラットフォームA4,
B7,C11へ送信される。洋上プラットフォームA
4,B7,C11は、受信した新たな制御アルゴリズム
を用いて位置制御を行なう。このように、洋上プラット
フォームは、自然環境の変化や自身の設備・機器の劣化
・障害等に対しても、基地からの通信により制御アルゴ
リズムを適宜適切に変更することが出来、正確な位置保
持制御を行なうことができる。
【0022】では、本発明である洋上遠隔監視システム
の第1の実施例の構成を、図1及び図2を用いて詳細に
説明する。図1を参照して、基地1は陸上にあり、洋上
プラットフォームA4、B7、C11との間で、無線通
信により各種情報を送受信している基地である。それら
情報の送受信により、海象及び気象に関わる外力(波
力、風力、潮力)の状況を把握すると共に、洋上プラッ
トフォームA4、B7、C11の位置を把握し、遠隔監
視を行なう。そして、必要に応じて、位置保持の制御ア
ルゴリズムの変更や機械設備稼動状況の問合せのような
各種の指令を洋上プラットフォームA4、B7、C11
へ発信する。また、基地1は必ずしも陸上の基地に限定
されるものではなく、後述の基地制御部2を備え、無線
通信により洋上プラットフォームA4、B7、C11を
制御する機能を保持していれば支援用の母船(海上)、
支援用の航空機(空中)のような移動体を用いることも
可能である。
【0023】基地制御部2は、基地1に属するコンピュ
ーターなどの制御装置である。そして、データベース
(図示せず)及び通信システム(図示せず)を有する。
そして、基地1が行なう洋上プラットフォームA4、B
7、C11に対する遠隔監視(洋上プラットフォームの
設備機器の状況の把握、異常発生時の対処)及び制御ア
ルゴリズムの変更(洋上プラットフォームの制御に関す
る制御アルゴリズム、制御プログラム、制御演算式、パ
ラメーターの変更)、それらに関する各種情報の無線通
信による送受信、シミュレーションを含む各種情報処理
を行う。基地アンテナ3は、基地1に属し、基地制御部
2に接続されたアンテナである。基地制御部2が行なう
洋上プラットフォームA4、B7、C11との無線通信
に際して、データを無線通信により送受信する為に使用
される。無線通信方法は、安定的にデータ伝送が可能な
方法であれば、特に問わない。
【0024】現場機械設備としての洋上プラットフォー
ムA4は、基地1から近い(直接通信が可能な)距離に
ある洋上プラットフォームである。海底資源を開発する
ための掘削作業を行なう、海上に浮いている拠点であ
る。本実施例では、海底油田掘削の拠点である。推進シ
ステムとしてのアクチュエータである複数のスラスタA
17(後述)を下部の水面下に備える。そして、DPS
(Dynamic Positioning Syst
em:海象及び気象により洋上プラットフォームが所定
の位置から流された場合、スラスタの制御により元の位
置へ戻し位置保持するシステム)の位置保持の制御アル
ゴリズムに基づき、スラスタを制御することにより位置
保持を行なっている。また、位置、海象及び気象に関す
る計測機器(図示せず)を有しており、その計測結果は
現場制御部A5へ送られる。なお、必要に応じて、基地
1から他の洋上プラットフォーム(図1では、洋上プラ
ットフォームB7)への無線通信の中継を行なう。
【0025】スラスタA17は、推進システムとしての
アクチュエータである。洋上プラットフォームA4の推
進用として、その下部の水面下にある。360度方向転
換が可能なスクリューを有し、数は通常4基であり、互
いに独立に制御される。現場制御部A5は、洋上プラッ
トフォームA4に属するコンピューターなどの制御装置
である。データベース(図示せず)、通信システム(図
示せず)、海象及び気象の状況を計測する計測機器(図
示せず)、位置を把握する計測機器(図示せず)を具備
する。DPSによる位置保持制御を行なう。洋上プラッ
トフォームA4に関わる他の制御との兼用でも良い。基
地1の行なう遠隔監視に従って、計測する洋上プラット
フォームA4の位置情報、周辺の海象及び気象に関わる
外力(波力、風力、潮力)の情報、洋上プラットフォー
ムA4自身の設備機器の情報を適宜基地1へ送信する。
また、基地1から送信されてくる制御アルゴリズムの変
更情報を受信し、自身の制御プログラムに組み込み、D
PSによる位置制御方法を変更する。アンテナA6は、
洋上プラットフォームA4に属するアンテナである。現
場制御部A5から基地制御部2へ送信する計測情報、基
地制御部2から現場制御部A5へ送信する制御情報のよ
うな各種情報を、無線通信により伝送する際に使用され
る。無線通信方法は、各種情報のデジタル信号を圧縮、
秘匿化、多重化して送信を行なうが、安定的にデータ伝
送が可能な方法であれば、特に問わない。
【0026】現場機械設備としての洋上プラットフォー
ムB7は、基地1からやや遠い(直接通信は不可能であ
るが、アドバルーン等を用いる中継点A10や、飛行船
等の中継点C15で通信可能な)距離にある洋上プラッ
トフォームである。基本的な構成及び機能は、洋上プラ
ットフォームA4と同様なので説明は省略する。スラス
タB18は、推進システムとしてのアクチュエータであ
る。基本的な構成及び機能は、スラスタA17と同様な
ので説明は省略する。現場制御部B8は、洋上プラット
フォームB7に属するコンピューターなどの制御装置で
ある。基本的な構成及び機能は、現場制御部A5と同様
なので説明は省略する。アンテナB9及び中継点A10
は、洋上プラットフォームB7に属するアンテナ及び無
線通信の中継点である。現場制御部B8と基地制御部2
との無線通信に際して、データを送受信する為に使用さ
れる。洋上プラットフォームB7は、基地1と直接無線
通信が出来ない為、他の洋上プラットフォーム(例えば
洋上プラットフォームA4)、飛行船の中継点C15、
あるいは、アドバルーンの中継点A10を利用して無線
通信を行なう。
【0027】現場機械設備としての洋上プラットフォー
ムC11は、基地1から非常に遠い(直接通信、アドバ
ルーンや飛行船等の中継点では通信不可能であり、人工
衛星等の中継点B14によって通信可能な)距離にある
洋上プラットフォームである。基本的な構成及び機能
は、洋上プラットフォームA4と同様なので説明は省略
する。スラスタC19は、推進システムとしてのアクチ
ュエータである。基本的な構成及び機能は、スラスタA
17と同様なので説明は省略する。現場制御部C12
は、洋上プラットフォームC11に属するコンピュータ
ーなどの制御装置である。基本的な構成及び機能は、現
場制御部A5と同様なので説明は省略する。アンテナC
13は、洋上プラットフォームC11に属するアンテナ
である。現場制御部C12と基地制御部2との通信に際
して、データを送受信する為に使用される。洋上プラッ
トフォームC11は、基地1と直接通信が出来ない為、
人工衛星である中継点B14を利用して無線通信を行な
う。
【0028】中継点B14は、無線通信を中継すること
が可能な中継点であって、静止衛星、低・中高度軌道衛
星のような高高度にある人工衛星である。中継点C15
は、飛行船のような空中で無線通信を中継することが可
能な中継点である。
【0029】次に、図2について詳細に説明する。図2
は、基地1の基地制御部2が具備するシミュレーター部
A101である。このシミュレーター部A101は、基
地制御部2が、現場機械設備である洋上プラットフォー
ムA4、B7、C11の運動に関するシミュレーション
を行なう為に使用する。すなわち、洋上プラットフォー
ムA4、B7、C11における位置保持の制御アルゴリ
ズムを変更する際に、事前に制御アルゴリズムの有効性
をチェックするために使用する。制御演算部102は、
特定の制御アルゴリズムに基づく制御方法を用いて、海
象及び気象に関わる外力条件に対して、洋上プラットフ
ォームA4、B7、C11をいかに制御するかを計算す
る演算部である。位置保持の制御アルゴリズムの変更
は、制御アルゴリズム、それに関わる制御演算式、パラ
メーターの全部又は一部を変更することにより行なう。
そして、シミュレーションは、変更された位置保持の制
御アルゴリズム及び外力条件を、この制御演算部102
へ入力することにより評価を行なう。この制御演算部1
02と同じものが洋上プラットフォームA4、B7、C
11にある。すなわち、上記の変更された位置情報に関
わる情報(制御アルゴリズム、それに基づく制御演算
式、パラメーター)を洋上プラットフォームへ送信すれ
ば、洋上プラットフォームA4、B7、C11の制御ア
ルゴリズムを変更することが可能となる。アクチュエー
タモデル部103は、制御演算部102において計算さ
れたアクチュエータ(スラスタ)への要求に基づいて、
各アクチュエータの動作を決定するためのシミュレーシ
ョンを行なう部分である。洋上プラットフォームモデル
部104は、アクチュエータモデル部103からの出力
である各アクチュエータの動作に基づいて、洋上プラッ
トフォームA4、B7、C11の運動のシミュレーショ
ンを行なう部分である。
【0030】では、本発明である洋上遠隔監視システム
装置の第1の実施例の動作を、図1〜図4を用いて説明
する。ここでは、図1の洋上プラットフォームA4につ
いて説明するが、他の洋上プラットフォームB7、C1
1についても無線通信に中継点を用いる以外は同様であ
る。図1を参照して、基地1の基地制御部2は、無線通
信により洋上プラットフォームA4から計測情報(洋上
プラットフォームA4の位置情報、周辺の海象及び気象
の環境情報、洋上プラットフォームA4自身の設備機器
の情報)を一定周期ごとに取得している。そして、それ
らの情報に基づいて、位置保持の状況、機械設備の状
況、海象及び気象の状況を遠隔監視している。
【0031】遠隔監視中に周辺の海象及び気象の大きな
変化を検知した時、設定地点から大幅に位置がずれるな
ど位置保持制御方法に不具合が発生した時、定期又は不
定期に制御方法の見直しを行なう時など、洋上プラット
フォームA4の位置保持に関する制御方法の変更が必要
になった場合には、位置を制御するための制御アルゴリ
ズム(制御に必要な、制御プログラム、制御演算式、パ
ラメーターを含む)を変更する。まず、基地制御部2に
おいて、新たな位置保持の制御を行なうための制御アル
ゴリズムを見直す。そして、制御アルゴリズムを変更
し、シミュレーションにより有効性をチェックする。し
かる後、無線通信により現場制御部A5へ新たな変更さ
れた制御アルゴリズムを送信し、入替えることにより、
洋上プラットフォームA4の制御方法を変更する。具体
的には以下の手順((1)〜(4))で制御アルゴリズ
ムの変更を行なう。
【0032】(1)制御演算式の変更:制御アルゴリズ
ムによる洋上プラットフォームA4の位置保持制御は、
洋上プラットフォームに関するパラメーターや海象及び
気象の外力条件の入力に対する制御演算式の応答に基づ
いて行なわれている。従って、位置保持の制御アルゴリ
ズムの変更は、上記各種パラメーターや外力条件を考慮
した、新たな制御演算式(パラメーターの変更を含む)
を生成することにより行なう。変更内容としては、例え
ば、制御演算式中の係数の変更、因子の追加、定数値の
変更、式そのものの変更が考えられる。
【0033】(2)次に、生成した制御演算式を制御ア
ルゴリズムとして、シミュレーター部A101へ導入
し、シミュレーションによるチェックを行なう。すなわ
ち、制御アルゴリズムを制御演算部102へ導入し、各
種データを入力しシミュレーションを実行する。まず、
第一チェックのシミュレーションとして、本実施例で
は、制御演算部102において、DOP−TOP(Dy
namic Positioning System−
Thruster force Optical di
stribution Program)を用いて、洋
上プラットフォームA4のアクチュエータであるスラス
タの所要最小容量及び取付位置を求める。
【0034】ここで、DOP−TOPについて説明す
る。このプログラムは、風、波、潮流等の影響で洋上プ
ラットフォームに作用する静的外力と、スラスタによる
推力との静的平衡計算を行ない、その計算結果に基づい
て、スラスタの所要最小容量及び取付位置を求めるとい
うアルゴリズムを用いている。以下の入力データを入力
し、それに対応して得られる以下の出力データを検討す
る。 入力データ: a.船型データ (排水量、代表長さ、代表風圧面積) b.外力条件データ (不規則波:波方向、平均波周期、有義波高、風:風方
向、風速、潮流:潮流方向、潮流速) c.外力係数データ (波漂流力係数、風荷重係数、潮流力係数;内蔵デー
タ:モノコラム船型、セミサブ船型) d.スラスタ要目データ (スラスタ取付点座標あるいは取付点範囲、最大スラス
タ容量) 出力データ: e.必要スラスタ容量 f.スラスタ首振角 g.評価関数 h.最適取付点座標 入力データに関して、船型データは、洋上プラットフォ
ームの構造により定まる値であり、この場合には対象と
なる洋上プラットフォームA4のデータを用いる。外力
条件及び外力係数データは、対象となる洋上プラットフ
ォームA4が、現在あるいは将来受ける海象及び気象の
外力に関するデータである。スラスタ要目データは、ス
ラスタの取付位置により決まる値であり、この場合に
は、対象となる洋上プラットフォームA4のデータを用
いる。出力データに関して、必要スラスタ容量は、入力
データの状況において、制御演算式を変更したことによ
り必要となるスラスタの容量である。スラスタ首振角
は、必要スラスタ容量で上記制御演算式を満たすのに必
要な、首振り角である。評価関数は、上記必要スラスタ
容量及び後述のスラスタ最適取付点座標を計算するため
に用いる関数である。この関数が最小値になるようにし
て、必要スラスタ容量及び最適取付点座標を決定する。
最適取付点座標は、スラスタの最適な取付点の座標であ
る。
【0035】DOP−TOPの具体的なプロセスを図3
に示す。 ステップ1(S101):洋上プラットフォームA4で
のスラスタの取付位置の取付け可能範囲を設定する(可
能範囲を座標の不等号で示す)。本実施例の場合には、
既存の洋上プラットフォームA4の検討を行なうため、
スラスタの位置は固定されているので、取付け可能範囲
の設定は省略する。 ステップ2(S102):計算の初期値としてスラスタ
の初期取付位置、初期状態の推力値、推力方向を設定す
る。 ステップ3(S103):力学的制限条件として、スラ
スタの推力と風・波のような外力との釣り合い条件、回
転軸の周りのスラスタによるモーメントと外力によるモ
ーメントの釣り合い条件を入力する。 ステップ4(S104):スラスタの容量(≧0)及び
その取付位置(S101より)の制約条件を入力する。
本実施例の場合には、既存の洋上プラットフォームA4
の検討を行なうため、スラスタの位置は固定されている
ので、取付位置の制約条件は省略する。 ステップ5(S105):スラスタの推力の2乗和を評
価関数として入力する。 ステップ6(S106):評価関数(S105より)に
力学的制約条件(S103より)及びスラスタ取付位置
制約条件(S104より)を組み入れ、総合評価関数を
生成する。 ステップ7(S107):、総合評価関数の最小値を計
算で求め(各制約条件下において、スラスタの推力を最
小化する)、その結果から、各スラスタの所要最小容量
及び最適取付位置を決定する。本実施例の場合には、各
スラスタの所要最小容量が決定される。
【0036】制御アルゴリズムの変更は、上記シミュレ
ーションにおいては、ステップ3(S103)、ステッ
プ6及びステップ7(S107)の力学的制約条件(外
力計算)に反映される。この第一チェックのDOP−T
OPによるシミュレーションの結果、得られた各スラス
タの所要最小容量G1の情報と、実際の洋上プラットフ
ォームA4のスラスタの容量G2とを比較して、G2≧
G1である場合には、実際の位置制御に適用しても問題
が無いと判断されるので、第一チェックを終了する。比
較の結果、G2<G1場合には、再度制御アルゴリズム
を検討、変更し、再シミュレーションを行なう。そし
て、それをG2≧G1になるまで行なう。
【0037】(3)シミュレーションによる第一チェッ
クに続いて、上記出力データを用いて、第二チェックの
シミュレーションを行なう。本実施例では、制御演算部
102、アクチュエータモデル部103及び洋上プラッ
トフォームモデル部104において、DOP−MAP
(Dynamic Positioning Syst
em−Motion Analysis Progra
m)を用いて、洋上プラットフォームの挙動を求める。
【0038】ここで、DOP−MAPについて説明す
る。これは、風、波、潮流等の複合変動力に基づく洋上
プラットフォームの運動方程式を立て、それを解くこと
により、洋上プラットフォームの挙動を求めるというア
ルゴリズムを用いた、動解析プログラムである。以下の
入力データを入力し、それに対応して得られる以下の出
力データを検討する。 入力データ: a.プラットフォーム要目データ (排水量、慣性モーメント、代表長さ、代表風圧面積) b.環境条件データ (不規則波:波方向変化、平均波周期、有義波高、波ス
ペクトラム、風:風方向変化、風速、風スペクトラム、
潮流:潮流方向変化、潮流速) c.環境外力係数データ (波漂流力係数、風荷重係数、潮流力係数) d.係留要目データ(係留点座標) e.スラスタデータ (スラスタ取付点座標、最大スラスタ容量) f.制御ゲインデータ (PIDゲイン、計算時間間隔、制御時間間隔) g.シミュレーションデータ 出力データ: h.タイムヒストリ− (外力、運動:Surge、Sway、Yaw、スラス
タ首振角、スラスト力) i.運動航跡 入力データに関して、プラットフォーム要目データは、
洋上プラットフォームの構造により定まる値であり、こ
の場合には対象となる洋上プラットフォームA4のデー
タを用いる。環境条件及び環境外力係数データは、対象
となる洋上プラットフォームA4が、現在あるいは将来
受ける海象及び気象の外力に関するデータである。係留
要目データは、洋上プラットフォームA4が係留を行な
っている場合に入力する係留点座標に関するデータであ
る。スラスタデータは、スラスタの取付位置及び最大ス
ラスタ容量であり、この場合には、前述の(2)におい
て算出されたスラスタのデータを用いる。制御ゲインデ
ータは、洋上プラットフォームA4の動きをPID制御
する際に、PID制御に関わる制御演算式中に用いるデ
ータである。シミュレーションデータは、その他シミュ
レーションに必要なデータである。出力データに関し
て、タイムヒストリーは、洋上プラットフォームに対す
る海象及び気象による外力、その外力下で位置保持制御
を行なった場合の洋上プラットフォームの運動(前後、
左右、船首揺れ)、位置保持制御でのスラスタ首振り
角、位置保持制御でのスラスト力、の4項目の経時変化
を表すデータである。また、運動航跡は、シミュレーシ
ョン期間中の洋上プラットフォームA4の運動による航
跡を示すデータである。
【0039】DOP−MAPの具体的なプロセスを図4
に示す。 ステップ1(S201):制御演算部102において、
シミュレーションに使用する前述の各データ(a〜g)
を入力する。 ステップ2(S202):洋上プラットフォームA4が
受ける流体力、スラスタのプロペラ(スクリュー)によ
り発生する流体力、舵により発生する流体力、スラスタ
により発生する流体力、風による外力、波による外力を
計算する(力は、全て前後方向、横方向の力、モーメン
トの3成分について計算)。そして、それらを用いて、
洋上プラットフォームの運動方程式(前後、横、回転の
各方向)が生成される。 ステップ3(S203):係留を行なっている場合に
は、係留により生じる係留力が考慮される。 ステップ4(S204):PID制御法により、現在の
位置と目標位置との差に基づいて、制御に必要な力(前
後方向、横方向の力、モーメントの3成分)を計算す
る。 ステップ5(S205):制御に必要な力(前後方向、
横方向の力、モーメントの3成分)に基づいて、力学的
制限条件(スラスタの推力と制御に必要な力との釣り合
い条件、回転軸の周りのスラスタによるモーメントと制
御に必要なモーメントの釣り合い条件、スラスタ容量は
制御に必要な力以上必要である条件)を入力する。そし
て、スラスタの推力の2乗和と力学的制約条件とを組み
入れ、総合評価関数を生成する。そして、その最小値が
計算される(各制約条件下において、スラスタの推力を
最小化する)ことにより、各スラスタの最適配分推力す
なわち所要最小容量が計算され、その値はアクチュエー
タモデル部103へ出力される。 ステップ6(S206):アクチュエータモデル部10
3においては、その値に基づいて、各スラスタでの要求
推力及び首振り角が計算される。 ステップ7(S207):各スラスタでの要求推力及び
首振り角に基づいて、各スラスタにおける制御方法の種
類(回転数一定/翼角制御、回転数制御/翼角一定)に
より目標回転数もしくは目標翼角が計算され、その値
は、洋上プラットフォームモデル部104へ出力され
る。 ステップ8、9(S208、S209):洋上プラット
フォームモデル部104においては、各スラスタの推力
が決定されると、ステップ2で計算された流体力、ステ
ップ3で計算された係留力、ステップ6で計算されたス
ラスタ要求推力とに基づいて、ステップ2で生成された
洋上プラットフォームの運動方程式を解く。解いた結
果、プラットフォームの運動量(又は速度)が計算され
る。そして、その運動量(又は速度)の値を積分するこ
とにより、航跡が得られる(S209)。以上により、
前述の各出力データが出力される。 ステップ10〜12(S210〜S212):計算結果
は、ファイルに格納され、必要に応じて表示、プロット
される。そして、予め設定されたシミュレーション実効
時間Tmaxになったらシミュレーションを終了する。
ならなければ、シミュレーション累積時間にシミュレー
ション時間間隔ΔTを加えて、S202へ戻る。
【0040】制御アルゴリズムの変更は、上記シミュレ
ーションにおいては、ステップ1(S201)の入力デ
ータ(b.環境条件データ、c.環境外力係数データ、
f.制御ゲインデータ)、ステップ4(S204)のP
ID制御法に基づく制御に必要な力、ステップ5(S2
05)の力学的制約条件(制御に必要な力)に反映され
る。この第二チェックのDOP−MAPによるシミュレ
ーションの結果、洋上プラットフォームA4の航跡等の
情報が得られる。シミュレーションでの洋上プラットフ
ォームA4の位置制御に問題があれば、制御演算式を更
に変更して再度シミュレーションを行なう。洋上プラッ
トフォームA4が目標位置に保持され、他に問題が見つ
からない場合には、制御演算式に問題が無いと判断す
る。
【0041】(4)以上の結果から、制御演算式に問題
が無いと判断された場合には、前述の制御演算式を、基
地1の基地制御部2から、洋上プラットフォームA4の
現地制御部A5へ変更された制御アルゴリズムとして、
無線通信により送信する。洋上プラットフォームA4
は、変更された制御アルゴリズムを新たに位置の制御に
適用する。基地1は、遠隔監視により、洋上プラットフ
ォームA4の実際の制御アルゴリズムの変更による位置
保持の制御結果のデータを取得する。そして、制御演算
式の変更の妥当性をチェックできる。そして、実際の位
置制御がシミュレーションと異なる場合など、必要に応
じて、更なる変更を行なう。
【0042】本実施例の効果により、洋上プラットフォ
ームA4において、精密なシミュレーションでその有効
性を確認した新たな制御アルゴリズムを無線通信で迅速
に導入することが出来る。そして、海象及び気象等の周
辺環境の変化により位置制御に問題が発生した場合で
も、素早く対応することが可能となる。
【0043】(実施例2)本発明である洋上遠隔監視シ
ステム装置の第二の実施の形態に関して、添付図面の図
1、図5を参照して説明する。本実施例において、洋上
プラットフォームに使用される洋上遠隔監視システムを
例に示して説明するが、基地及びそこから離れた遠方に
おいて基地によりその動作を制御される機器設備を有す
るシステムにおいても、適用可能である。本実施例と実
施例1との相違点は、本実施例が、制御アルゴリズムに
おける制御演算式の変更を、予め保持する過去から蓄積
した海象、気象条件(以下、「外力条件データ」とい
う)及び船型データとPID制御での制御ゲインとの関
係に基づいて行なう点である。すなわち、基地1におい
て、過去から蓄積した外力条件データ及び船型データと
制御アルゴリズムに関わる演算情報としての制御ゲイン
との関係(以下、「制御ゲインデータテーブル」とい
う)の情報を保持し、実際の海象、気象の情報(以下、
「外力情報データ」という)及び船型データと制御ゲイ
ンデータテーブルとの比較に基づいて、新たな制御ゲイ
ンを決定し新たな制御演算式を生成して、それを変更さ
れた制御アルゴリズムとして、洋上プラットフォームへ
出力する。
【0044】ここで、制御ゲインとは、洋上プラットフ
ォームA4,B7,C11の位置保持制御のための制御
演算に用いられるPID制御法において、その制御演算
式(数1)における係数であり、以下に示す9個の K
ij(i=P,I,D、j=X,Y,Ψ) である。
【数1】 但し、FXC : X軸方向に加える力 FYC : Y軸方向に加える力 NXC : Z軸まわりのモーメント X,Y : 洋上プラットフォームの現在の位置 XSET,YSET : 洋上プラットフォーム位置設
定値(目標位置) ΨSET : 方位角設定値 KPj(j=X,Y,Ψ) : 比例制御ゲイン KIj(j=X,Y,Ψ) : 積分制御ゲイン KDj(j=X,Y,Ψ) : 微分制御ゲイン この値は、図5のシミュレーター部B201において、
制御演算部202に入力されシミュレーションされる。
そして、洋上プラットフォームA4,B7,C11で
は、現場制御部A5、B8、C12において使用され
る。また、海象、気象条件(外力条件データ)及び船型
データとは、次の(a)及び(b)である。 (a)外力条件データ 波条件:波方向、平均波周期、
有義波高、 風条件:風方向、風速、 潮流条件:潮流方向、潮流速、 (b)船型データ 排水量、代表長さ、代表風圧面
積 また、(実際の)海象、気象情報(外力情報データ)及
び船型データとは、実際の洋上プラットフォームA4で
計測された上記(a)及び(b)である。
【0045】図1は、本発明である洋上遠隔監視システ
ム装置の第2の実施例を示す構成図であり、実施例1と
同様である。洋上プラットフォームA4,B7,C11
は、予め設定された制御アルゴリズム(制御プログラ
ム、制御演算式、パラメーターを含む)に基づく制御に
より位置保持を行なっている。基地制御部2は、洋上プ
ラットフォームA4,B7,C11の遠隔監視を行な
い、その状況を把握している。また、制御ゲインデータ
テーブルの情報を、データーベース(図示せず)に保持
している。基地制御部2は、必要に応じて洋上プラット
フォームA4,B7,C11の制御アルゴリズムを変更
する。変更に当たっては、基地1において、前述の制御
ゲインデータテーブルの情報を利用して制御演算式の変
更を行ない、変更の有効性を確認する為にシミュレーシ
ョンを行う。シミュレーションで効果を確認された制御
アルゴリズムは、無線通信により、直接又は人工衛星等
の中継点13経由で洋上プラットフォームA4,B7,
C11へ送信される。洋上プラットフォームA4,B
7,C11は、新たな制御アルゴリズムを用いて位置制
御行なう。このように、洋上プラットフォームA4,B
7,C11は、自然環境の変化に対しても、無線通信に
より制御アルゴリズムを適宜、適切に改善することが出
来、正確な位置保持制御を行なうことが可能となる。
【0046】では、本発明である洋上遠隔監視システム
装置の第2の実施例の構成を、図1及び図5を用いて詳
細に説明する。図1を参照して、基地制御部2は、基地
1に属するコンピューターなどの制御装置である。デー
タベース(図示せず)、通信システム(図示せず)を有
する。そして、基地1が行なう洋上プラットフォームA
4、B7、C11に対する遠隔監視(洋上プラットフォ
ームの設備機器の状況の把握、異常発生時の対処)及び
制御アルゴリズムの変更(洋上プラットフォームの制御
に関する制御アルゴリズム、制御プログラム、制御演算
式、パラメーターの変更)、それらに関する各種情報の
無線通信による送受信、シミュレーションを含む各種情
報処理を行う。加えて、データベースは、制御ゲインデ
ータテーブルの情報を有する。
【0047】図1における、他の構成は、実施例1と同
様であるので、その説明を省略する。
【0048】次に、図5について詳細に説明する。図5
は、基地1の基地制御部2が具備するシミュレーター部
B201及び制御情報記憶部205である。このシミュ
レーター部B201は、基地制御部2が、洋上プラット
フォームA4,B7,C11における位置保持の制御ア
ルゴリズムを変更する際に、事前に制御アルゴリズムの
有効性をチェックするために使用する。制御演算部20
2は、特定の制御アルゴリズムに基づく制御方法を用い
て、海象及び気象に関わる外力条件に対して、洋上プラ
ットフォームA4、B7、C11をいかに制御するかを
計算する演算部である。位置保持の制御アルゴリズムの
変更は、制御アルゴリズム、それに基づく制御演算式、
パラメーターの全部又は一部を変更することにより行な
う。そして、シミュレーションは、変更された位置保持
の制御アルゴリズム及び外力条件を、この制御演算部2
02へ入力することにより評価を行なう。本実施例にお
いては、制御演算式に使用するPID制御の制御ゲイン
を、現在の外力情報データ及び船型データと前述の制御
ゲインデータテーブルとの関係に基づいて算定し、変更
する。この制御演算部202と同じものが洋上プラット
フォームA4,B7,C11にある。すなわち、上記の
制御ゲインを変更した制御演算式を洋上プラットフォー
ムA4へ送信すれば、洋上プラットフォームA4,B
7,C11の制御アルゴリズムを変更することが可能と
なる。制御情報記憶部205は、基地制御部2の内部の
データベース(図示せず)にあり、上述の制御ゲインデ
ータテーブル(過去から蓄積した海象、気象条件及び船
型データと制御アルゴリズムに関わる演算情報としての
制御ゲインとの関係の情報)を保持する。そして、制御
演算部202からの要求に従って、制御ゲインデータテ
ーブルの情報の内から適切な情報を出力する。アクチュ
エータモデル部203は、制御演算部202において計
算されたアクチュエータ(スラスタ)への要求に基づい
て、各アクチュエータの動作を決定するためのシミュレ
ーション部分である。洋上プラットフォームモデル部2
04は、アクチュエータモデル部203からの出力であ
る各アクチュエータの動作に基づいて、洋上プラットフ
ォームA4、B7、C11の運動をシミュレートする部
分である。
【0049】では、本発明である洋上遠隔監視システム
装置の第2の実施例の動作を、図1及び図5を用いて説
明する。ここでは、図1の洋上プラットフォームA4に
ついて説明するが、他の洋上プラットフォームB7、C
11についても同様である。本実施例では、制御情報記
憶部205にある制御ゲインデータテーブルと、シミュ
レーター部B201へ入力される外力情報データ及び船
型データとを比較し、その結果に基づいて、制御演算式
を制御演算部202内で生成する点が実施例1と異な
る。
【0050】図1を参照して、洋上プラットフォームA
4は、計測情報(洋上プラットフォームA4の位置情
報、周辺の海象及び気象の環境情報、洋上プラットフォ
ームA4自身の設備機器の情報等)を取得し、無線通信
により基地1の基地制御部2へそれらの情報を送信す
る。基地制御部2は、その情報の内、外力情報データ及
び船型データの情報を選択し、その情報と制御情報記憶
部205内にある制御ゲインデータテーブルとに基づい
て、新たな制御演算式を生成する。そして、その制御演
算式について、シミュレーションにより有効性をチェッ
クする。しかる後、無線通信により現場制御部A5へ新
たな制御演算式を送信し、制御情報を入替えることによ
り、洋上プラットフォームA4の制御アルゴリズムを変
更する。具体的には以下の手順((1)〜(3))で制
御方法の改善を行なう。
【0051】(1)制御演算式の変更:洋上プラットフ
ォームA4の現場制御部A5は、周辺の海象及び気象情
報を取得し、無線通信により基地1の基地制御部2へそ
れらの情報を送信する。基地制御部2は、その内、外力
情報データ及び船型データとシミュレーションに必要な
他の情報をシミュレーター部B201の制御演算部20
2へ入れる。そこで外力情報データ及び船型データと制
御情報記憶部205内にある制御ゲインデータテーブル
とが比較される。そして、外力情報データ及び船型デー
タと、制御ゲインデータテーブルの外力条件データ及び
船型データとが一致した場合、制御ゲインデータテーブ
ル中の対応する制御ゲインを制御演算式における新たな
制御ゲインとして決定する。一致しない場合には、洋上
プラットフォームA4での外力情報データ及び船型デー
タに近い制御ゲインデータテーブルでの外力条件データ
及び船型データをいくつか選択し、対応する制御ゲイン
から補間(比例配分)あるいは線形近似により新たな制
御ゲインを求める。求められた9個の演算情報としての
制御ゲインKij(i=P,I,D、j=X,Y,Ψ)
により、PID制御用の新たな制御演算式を生成し、新
たな制御アルゴリズムとする。
【0052】(2)次に、生成した制御演算式を、各種
データとともに導入し、シミュレーションによるチェッ
クを行なう。そして、シミュレーター部A201の出力
である、洋上プラットフォームモデル部204の出力の
結果により、制御演算式の妥当性を検討する。シミュレ
ーションは、実施例1の(2)及び(3)と同様に行な
うので、詳細は省略する。ただし、制御演算式として、
海象及び気象の新たな状況に対応した(1)で求められ
た新たな制御ゲインKij(i=P,I,D、j=X,
Y,Ψ)をPID制御(図4に示すS204)に用いて
いる点が実施例1と異なる。ただし、実施例1における
図2の制御演算部102、アクチュエータモデル部10
3及び洋上プラットフォームモデル部104は、本実施
例における図5の制御演算部202、アクチュエータモ
デル部203及び洋上プラットフォームモデル部204
に相当する。
【0053】(3)以上の結果から、制御演算式に問題
が無いと判断された場合には、前述の制御演算式を、基
地1の基地制御部2から、洋上プラットフォームA4の
現地制御部A5へ変更された制御アルゴリズムとして、
無線通信により送信する。洋上プラットフォームA4
は、変更された制御アルゴリズムを新たに位置の制御に
適用する。基地1は、遠隔監視により、洋上プラットフ
ォームA4の実際の制御アルゴリズムの変更による位置
保持の制御結果のデータを取得する。そして、制御演算
式の変更の妥当性をチェックできる。そして、実際の位
置制御がシミュレーションと異なる場合など、必要に応
じて、更なる変更を行なう。
【0054】本実施例の効果により、洋上プラットフォ
ームA4において、海象、気象の外力の変化により位置
制御に問題が発生した場合でも、基地1側で、変更し精
密なシミュレーションでその有効性を確認した制御方法
を洋上プラットフォームA4へ迅速に適用することが可
能となる。
【0055】実施例1及び2において、洋上プラットフ
ォームA4の現在位置と設定された位置との距離が、予
め設定された基準値以上になった場合に、現場制御部A
5が基地制御部2へ変更の要求を送信することにより、
制御アルゴリズムの変更を開始することも可能である。
その場合には、予め基準値となる距離(例えば、10m
など)を設定し、現場制御部A5にその距離を越えて位
置のずれが生じるかどうか監視させてることで実行でき
る。
【0056】また、実施例1及び2において、予め設定
された時間毎に、現場制御部A5が洋上プラットフォー
ムA4の位置に関する情報を基地制御部2へ送信し、基
地制御部2がその位置に関する情報に基づいて、制御ア
ルゴリズムの変更を行なうことも可能である。すなわ
ち、時々刻々と、変化する海象及び気象の外力状況に対
応して、制御アルゴリズム(例えば、PID制御法にお
ける制御ゲイン)を変化させていくことで、実行するこ
とが出来る。
【0057】また、実施例1及び2では、2種類のシミ
ュレーション法(DPS−TOP、DPS−MAP)を
用いている。しかし、シミュレーション方法はそれらに
限定されるものではなく、それぞれの洋上プラットフォ
ームを正確にシミュレーションできる方法であれば良
い。
【0058】更に、実施例1及び2では、洋上プラット
フォームA4について示した。しかし、洋上プラットフ
ォームは複数存在していても、同様に各洋上プラットフ
ォームに制御アルゴリズムの変更の情報を送信すること
により対応することが可能である。また、複数ある洋上
プラットフォームが機械設備として個々に異なる特性を
有している場合や周辺の海象及び気象が大幅に異なる場
合などにおいても、基地制御部2がそれぞれの洋上プラ
ットフォーム毎に個別に処理(制御アルゴリズムの決
定、送信)することで、同様に対応可能である。
【0059】また、実施例1及び2においては、スラス
タによる洋上プラットフォーム自体の位置保持制御を行
なっている。しかし、駆動部を有し、制御アルゴリズム
に基づき制御装置により制御することが可能な洋上プラ
ットフォーム上の他の設備機械(例えば、掘削機械)に
おいても、その実施例1及び2のように、外部から制御
アルゴリズムをコントロール(シミュレーション、送受
信、変更)することが可能である。
【0060】なお、実施例1及び2においては、洋上プ
ラットフォームの周辺環境の変化に応じてその制御方法
を変更する場合を想定している。しかし、洋上プラット
フォームのスラスタが故障(例えば1基が故障)し、バ
ランスの良い位置制御が困難になった場合、設定地点か
ら大幅に位置がずれるなど位置保持制御方法に不具合が
発生した場合、予め設定された時間毎に制御アルゴリズ
ムの見直しを行なう場合にも適用可能である。
【0061】(実施例3)本発明である洋上遠隔監視シ
ステム装置の第三の実施の形態に関して、添付図面を参
照して説明する。本実施例において、洋上プラットフォ
ームに使用される洋上遠隔監視システムを例に示して説
明するが、基地及びそこから離れた遠方において基地に
よりその動作を制御される機器設備を有するシステムに
おいても、適用可能である。図1及び図6は、本発明で
ある洋上遠隔監視システム装置の第3の実施例を示す構
成図である。この内、図1については、実施例1と同様
である。図6においては、図1の洋上プラットフォーム
A4が、P地点からQ地点まで、航路16を進んで到達
(洋上プラットフォームA4’)したことを示す。洋上
プラットフォームA4は、スラスタを利用することによ
り、容易に移動可能である。また、本実施例としては、
洋上プラットフォームA4を用いて説明するが、他の洋
上プラットフォームB7,C11においても実施可能で
ある。
【0062】洋上プラットフォームA4は、P地点から
Q地点までの移動に際し、周辺環境の海象及び気象デー
タを検知し、基地制御部2へ送信する。基地制御部2
は、海象及び気象条件と洋上プラットフォームA4の運
動能力と燃料消費量との関係に関するデータを保持して
おり、その情報と洋上プラットフォームからの周辺環境
の海象及び気象データとから、燃料消費量が最小となる
適切な航路及び方向の設定及び制御アルゴリズム(制御
プログラム、制御演算式、パラメーター)の変更を行な
う。そして、シミュレーションよりその制御アルゴリズ
ムが有効なことを確認し、洋上プラットフォームA4へ
送信する。洋上プラットフォームA4は、その制御アル
ゴリズムに基づいた制御及び航行を行ない、燃料消費量
が最小となる移動を実現する。以上により、洋上プラッ
トフォームは、自然環境の状況に対して、航行における
制御方法を適宜、適切に変更することが出来、適切な航
路選択及び移動を行なうことが可能となる。
【0063】本発明である洋上遠隔監視システム装置の
第3の実施例の構成を、図1及び図6〜図8を用いて詳
細に説明する。ここで、図1は、本発明である洋上遠隔
監視システム装置の第1の実施例を示す構成図であり、
実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0064】図6において、P地点にいる洋上プラット
フォームA4は、図1における洋上プラットフォームA
4を示す。また、洋上プラットフォームA4’は、P地
点にいる洋上プラットフォームA4が移動し、Q地点に
到達することを示す。両地点間の移動は、航路16を通
って行なわれるものとする。
【0065】図7に示す、シミュレーター部C401は
図1の基地1の基地制御部2が有するシミュレーターで
ある。洋上プラットフォームA4の移動に際し、航路・
方向設定及び制御アルゴリズムの決定を行なう際に、そ
の有効性の確認のために用いられる。決定された制御情
報(航路・方向設定及び制御アルゴリズムの決定)は、
図1において基地1より洋上プラットフォームA4へ送
信される。洋上プラットフォームA4は、基地1から送
信されてくる制御アルゴリズムの変更情報を受け取り、
自身の制御プログラムに組み込み、位置制御アルゴリズ
ムを変更する。
【0066】航路・方向設定部405は、海象及び気象
条件と洋上プラットフォームA4の運動能力と燃料消費
量との関係に関するデータを内部に保持する。そして、
洋上プラットフォームの航行に際して、外乱情報(海象
及び気象の情報)と航行情報(現在位置、目標位置等の
情報)と上記の内部に保持するデータとに基づいて、計
算により洋上プラットフォームA4の航路・方向(位
置:XSET、YSET、ΨSET)を設定する。制御
演算部402は、計算により設定された洋上プラットフ
ォームA4の目標位置(XSET、YSET
ΨSET)と現在位置(X,Y,Ψ)とのずれに基づい
て、洋上プラットフォームA4の新たな移動に必要な力
Ai(各スラスタの最適配分推力)を演算により求め
る。操作端入力決定部403は、その値に基づいて、各
スラスタでの要求推力等及びそれに対応する目標回転数
などの各スラスタが発生させる推力ΦAi(操作端入
力)を決定する。船舶・プラットフォーム運動部404
は、決定された各スラスタの推力と他の各力と洋上プラ
ットフォームの運動方程式とから、プラットフォームの
速度を計算し、その速度の値を積分することにより、航
跡(X,Y,Ψ)を得る。
【0067】航路・方向設定部405について、更に、
図8を参照して説明する。外乱モデル406は、航行の
シミュレーションを行うために必要な外乱(海象及び気
象条件等)のモデルを保持している。そして、現在の海
象及び気象に基づいて、情報と洋上プラットフォームの
現在位置と目標位置との間で発生する外乱条件を予測す
る。この外乱モデルは、適用する海洋の状況に対応し
て、適切なモデルを選択するようにする。設定テーブル
部407は、図9に示す燃料消費情報としての海象条件
と洋上プラットフォームA4の運動能力と燃料消費量と
の関係に関するデータ(以下、「燃料消費データ」とい
う)を保持している。図9を参照して、(a)は、燃料
消費量と船(洋上プラットフォームA4)速と波の荒さ
との関係を示す。横軸が船速であり、縦軸は燃料消費量
である。そして、グラフ中は波の荒い海域での船速と
燃料消費量との関係を示し、は波の穏やかな海域での
船速と燃料消費量との関係を示している。及びは、
どちらも船速0で、燃料消費量0であるが、船速の上昇
とともに燃料消費量が増大する。また、同じ船速
(V)の場合には荒い海域ほど燃料消費量が多い(C
>C)ことを示す。
【0068】(b)は、燃料消費量と船(洋上プラット
フォームA4)速と波の荒さとの関係を示す。このグラ
フでは、洋上プラットフォームの推進装置の経年変化に
より性能が低下した場合の燃料消費量の変化(’及び
’)を示す。横軸が船速であり、縦軸は燃料消費量で
ある。そして、グラフ中及び’は波の荒い海域での
船速と燃料消費量との関係を示し、及び’は波の穏
やかな海域での船速と燃料消費量との関係を示してい
る。グラフの傾向は、基本的に(a)の場合と同様であ
る。そして更に、経年変化により推進装置の性能が低下
した場合には、’及び’に示すように以前の場合
(及び)に比較して、同じ船速(V)でも燃料消
費量が多くなる(C’>C、C’>C)ことを
示している。
【0069】(c)は、燃料消費量と船方向と波の荒さ
との関係を示す。横軸が船の方向であり、縦軸は燃料消
費量である。そして、グラフ中は波の荒い海域での船
方向と燃料消費量との関係を示し、は波の穏やかな海
域での船速と燃料消費量との関係を示している。及び
は、どちらも船方向0(波と同じ方向)で、燃料消費
量0であるが、船方向の変化とともに燃料消費量が増大
する。また、同じ船方向(Ψ)の場合には荒い海域ほ
ど燃料消費量が多い(D>D)ことを示す。設定テ
ーブル部407には、これら(a)〜(c)に示すよう
な燃料消費量と船速及び船方向との関係に関して、様々
な海象及び気象状況に対応したデータが格納されてい
る。そして、入力された外力の情報としての外乱情報
(海象及び気象情報)、位置に関する航行情報(現在位
置、目標地点の位置等の情報)及び外乱モデルから、必
要な情報を船方向決定部411及び船速決定部408へ
出力する。
【0070】船方向決定部411は、設定テーブル部4
07の燃料消費情報としての燃料消費データ(図9)と
外力の情報としての外乱情報と位置に関する航行情報と
から最適な目標方向としての船の方向ΨSETを決定
し、出力する。船速決定部408は、設定テーブル部4
07の燃料消費データ(図9)と外乱情報と航行情報と
から最適な目標速度としての船速を決定し、出力する。
積分部409は、決定した船速を積分し、位置情報とし
て出力する。XY成分検出部410は、その位置情報と
船方向決定部411から出力された方向角と基づいて、
目標位置のX成分及びY成分XSET、YSETを計算
し、出力する。
【0071】では、本発明である洋上遠隔監視システム
装置の第3の実施例の動作を、図1及び図6〜図9を用
いて説明する。ここでは、図1の洋上プラットフォーム
A4について説明するが、他の洋上プラットフォームB
7、C11についても同様である。図1を参照して、洋
上プラットフォームA4が、現在の定位置から他の場所
へ移動する。その場合、まず、洋上プラットフォーム4
Aは、現在の計測情報(洋上プラットフォームA4の位
置情報、周辺の海象及び気象の環境情報、洋上プラット
フォームA4自身の設備機器の情報等)を観測・計測に
より収集する。また、目的地までの海象及び気象情報を
予測し、それらの情報も含めて計測情報として基地1の
基地制御部2へ送信する。基地1の基地制御部2は、外
乱情報であるそれらの海象及び気象の情報をシミュレー
ター部C401の航路・方向設定部405へ入力し、シ
ミュレーションを開始する。まず、設定テーブル部40
7は、入力された情報(海象及び気象情報等の外乱情報
及び現在位置・目標位置等の航行情報)、外乱モデル部
406からの外乱モデルの外乱情報、内部に保持する燃
料消費データ(図9に示す燃料消費量と船速、船方向、
海象及び気象条件、船の劣化との関係)から、船方向及
び速度を決定する為に必要な情報を選択し、船方向決定
部411及び船速決定部408へ出力する。船方向決定
部411では、それらの情報に基づいて、洋上プラット
フォームA4の最適な目標方向である船方向ΨSET
決定し、出力する。一方、船速決定部408において、
それらの情報に基づいて、洋上プラットフォームA4の
最適な船速を決定し出力する。決定した船速は、積分部
409に出力され積分されて位置情報となる。その位置
情報は、XY成分検出部において船方向決定部411か
ら出力された方向角により、目標位置であるX及びY成
分であるXSET及びYSETとなり、出力される。
【0072】次に、出力された洋上プラットフォームA
4の目標方向である船方向ΨSET、目標位置であるX
及びY成分であるXSET及びYSETは、フィードバ
ックされた現在の船方向Ψ、位置X,Y(シミュレーシ
ョンの場合には、直前のシミュレーション結果出力)と
共に、制御演算部402へ入力される。また、航行に際
して、前記の入力情報及び航行情報から、制御演算式を
適宜変更し、制御演算部402へ出力する。変更方法
は、例えば、実施例2で示した制御ゲインの変更方法の
ような方法がある。
【0073】そこからの制御プロセスは、実施例1の
(3)第二チェックのシミュレーション(図4)と同様
である。ただし、実施例1における図2の制御演算部1
02、アクチュエータモデル部103及び洋上プラット
フォームモデル部104は、本実施例における図7の制
御演算部402、操作端入力決定部403及び船舶・プ
ラットフォーム運動部404に相当する。また、実施例
1においては、洋上プラットフォームは定点保持である
為、目標位置は一定である。しかし、本実施例では、洋
上プラットフォームA4が目標地点Qまで連続的に移動
する為、航路・方向設定部405が時々刻々と目標位置
のX、Y成分であるXSET、YSET及び目標方向の
船方向ΨSETを計算する点が実施例1と異なる。
【0074】以上の結果、シミュレーション結果に問題
が無いと判断された場合には、適宜変更された制御演算
式並びに目標方向の船方向ΨSET、目標位置のX及び
Y成分であるXSET及びYSETを制御情報として、
基地1の基地制御部2から、洋上プラットフォームA4
の現地制御部A5へ無線通信により送信する。洋上プラ
ットフォームA4は、その制御情報に基づいて航行を行
なう。基地1は、航行状況のデータを適宜取得し、制御
演算式並びにΨSET、XSET及びYSETの妥当性
をチェックできる。そして、必要に応じて、更なる変更
を行なう。
【0075】このような洋上プラットフォームA4と基
地1との航行の制御に関するプロセスを、航行中に継続
的に行なうことにより、洋上プラットフォームA4は常
に適切に制御され、最小の燃料消費量で、目的地まで到
達することが可能となる。
【0076】本実施例では、図9に示す海象条件と洋上
プラットフォームA4の運動能力と燃料消費量との関係
に関するデータ(燃料消費データ)を、制御プロセスに
おいて使用している。この時、機械設備の劣化について
も考慮しているが、その他に、機械設備の故障のような
定常状態とは違った状況についても、それに対応したデ
ータを適用することにより対応が可能である。
【0077】
【発明の効果】本発明により、洋上プラットフォームや
船舶等まで直接アクセスせずとも、状況の変化に対応し
て、適切な制御方法を洋上プラットフォームや船舶等へ
適用することが可能となる。
【0078】また、本発明により、状況に応じて、適切
に洋上プラットフォームや船舶等の移動を制御すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洋上遠隔監視システムの実施の形態を
示す構成図である。
【図2】本発明の洋上遠隔監視システムの実施の形態を
示す他の構成図である。
【図3】本発明の洋上遠隔監視システムの実施の形態の
動作の一部を示すフロー図である。
【図4】本発明の洋上遠隔監視システムの実施の形態の
動作の一部を示すフロー図である。
【図5】本発明の洋上遠隔監視システムの他の実施の形
態を示す構成図である。
【図6】本発明の洋上遠隔監視システムの更に他の実施
の形態を示す構成図である。
【図7】本発明の洋上遠隔監視システムの更に他の実施
の形態を示す他の構成図である。
【図8】本発明の洋上遠隔監視システムの更に他の実施
の形態を示す更に他の構成図である。
【図9】(a)本発明の洋上遠隔監視システムの更に他
の実施の形態に用いる燃料消費量と船速と海象条件との
関係を示すグラフである。 (b)本発明の洋上遠隔監視システムの更に他の実施の
形態に用いる燃料消費量と船速と海象条件との関係を示
すグラフである。 (c)本発明の洋上遠隔監視システムの更に他の実施の
形態に用いる燃料消費量と船速、船方向と海象条件との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基地 2 基地制御部 3 基地アンテナ 4 洋上プラットフォームA 5 現場制御部A 6 アンテナA 7 洋上プラットフォームB 7 現場制御部B 8 アンテナB 10 中継点A 11 洋上プラットフォームC 12 現場制御部C 13 アンテナC 14 中継点B 15 中継点C 16 航路 17 スラスタA 18 スラスタB 19 スラスタC 101 シミュレーター部A 102 制御演算部 103 アクチュエータモデル部 104 洋上プラットフォームモデル部 201 シミュレーター部B 202 制御演算部 203 アクチュエータモデル部 204 洋上プラットフォームモデル部 205 制御情報記憶部 401 シミュレーター部C 402 制御演算部 403 操作端入力決定部 404 船舶・プラットフォーム運動部 405 航路・方向設定部 406 外乱モデル部 407 設定テーブル部 408 船速決定部 409 積分部 410 XY成分検出部 411 船方向決定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 9/00 311 H04Q 9/00 311J (72)発明者 平山 裕章 東京都千代田区内幸町2丁目2番2号 石 油公団内 Fターム(参考) 5H301 AA04 BB03 CC04 CC08 DD07 DD17 KK08 5K048 BA21 DA02 DB01 DC01 EB02 EB06 EB10 EB12 FC01 GB04 HA01 HA02 HA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基地制御部を備える基地と、 現場制御部と推進システムとを備え、前記基地から離れ
    て設けられている現場機械設備と、 を具備し、 前記現場制御部は、気象及び海象に関わる外力の情報を
    検出して前記基地制御部へ送信し、前記外力の情報と設
    定された制御アルゴリズムとに基づいて前記推進システ
    ムを制御することにより前記現場機械設備の位置の制御
    を行ない、 前記基地制御部は、前記制御アルゴリズムの変更に際し
    て、前記外力の情報に基づいて前記制御アルゴリズムを
    変更しながら前記現場機械設備の運動に関するシミュレ
    ーションを行ない、前記シミュレーションの結果が許容
    できる場合、前記変更された制御アルゴリズムを前記現
    場制御部へ送信し、 前記現場制御部は、前記変更された制御アルゴリズムを
    受信し、前記変更された制御アルゴリズムを位置の制御
    に適用する、 洋上遠隔監視システム。
  2. 【請求項2】前記現場制御部は、更に、 前記現場機械設備の現在位置と設定された位置との距離
    が、予め設定された基準値以上になった場合、前記制御
    アルゴリズムの変更の要求を前記基地制御部へ送信し、 前記基地制御部は、前記要求に基づいて、前記制御アル
    ゴリズムの変更を行なう、 請求項1に記載の洋上遠隔監視システム。
  3. 【請求項3】前記現場制御部は、更に、 予め設定された時間毎に、前記現場機械設備の位置に関
    する情報を前記基地制御部へ送信し、 前記基地制御部は、前記位置に関する情報に基づいて、
    前記制御アルゴリズムの変更を行なう、 請求項1に記載の洋上遠隔監視システム。
  4. 【請求項4】前記基地制御部は、前記現場機械設備に応
    じて、気象及び海象に関わる外力条件の情報に対応して
    定まる前記制御アルゴリズムに関わる演算情報を有する
    制御情報記憶部を更に備え、 前記外力の情報と前記外力条件の情報とが一致する場
    合、前記外力条件の情報に対応する演算情報を前記制御
    情報記憶部から取得し、前記外力での演算情報として設
    定し、 前記外力の情報と前記外力条件の情報とが一致しない場
    合、前記外力の情報の前後の前記外力条件の情報に対応
    する演算情報を前記制御情報記憶部から取得し、補間に
    よる計算により前記外力での演算情報を設定し、 前記設定された演算情報に基づいて前記制御アルゴリズ
    ムの変更を行なう、 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の洋上遠隔監視シ
    ステム。
  5. 【請求項5】前記基地制御部は、更に、前記現場機械設
    備の経時変化と速度と燃料消費量との関係である燃料消
    費情報を保持し、前記外力の情報と位置に関する航行情
    報と前記燃料消費情報とに基づいて、前記現場機械設備
    の目標位置及び目標方向を決定し、前記目標位置及び前
    記目標方向とに基づいて、前記現場機械設備の前記シミ
    ュレーションを行なう、 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の洋上遠隔監視シ
    ステム。
  6. 【請求項6】前記現場機械設備は、洋上プラットフォー
    ムである、 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の洋上遠隔監視シ
    ステム。
  7. 【請求項7】前記現場機械設備は、船舶である、 請求項5に記載の記載の洋上遠隔監視システム。
  8. 【請求項8】気象及び海象に関わる外力の情報を検出
    し、前記外力の情報と設定された制御アルゴリズムとに
    基づいて自らの位置の制御を行なう洋上プラットフォー
    ムが、前記外力の情報を送信するステップと、 前記洋上プラットフォームを遠隔監視する基地が、前記
    外力の情報を受信するステップと、 前記基地が、前記外力の情報に基づいて前記制御アルゴ
    リズムを変更しながら前記洋上プラットフォームの運動
    に関するシミュレーションを行なうステップと、 前記基地が、前記シミュレーションの結果が許容できる
    場合、前記変更された制御アルゴリズムを送信するステ
    ップと、 前記洋上プラットフォームが、前記変更された制御アル
    ゴリズムを受信するステップと、 前記洋上プラットフォームが、前記変更された制御アル
    ゴリズムを自らの位置の制御に適用するステップと、 を具備する洋上遠隔監視方法。
  9. 【請求項9】前記シミュレーションを行なうステップ
    は、 前記外力の情報と気象及び海象に関わる外力条件の情報
    とを比較するステップと、 前記外力の情報と前記外力条件の情報とが一致する場
    合、前記外力条件の情報に対応して決定される前記制御
    アルゴリズムに関わる演算情報を前記外力での演算情報
    として設定するステップと、 前記外力の情報と前記外力条件の情報とが一致しない場
    合、前記外力の情報の前後の前記外力条件の情報に対応
    する演算情報から補間による計算により前記外力での演
    算情報を設定するステップと、 前記設定された演算情報に基づいて前記制御アルゴリズ
    ムの変更を行なうステップと、 を具備する、 請求項8に記載の洋上遠隔監視方法。
  10. 【請求項10】気象及び海象に関わる外力の情報を検出
    し、前記外力の情報と予め設定された制御アルゴリズム
    とに基づいて自らの位置の制御を行なう洋上プラットフ
    ォームが、前記外力の情報を送信するステップと、 前記洋上プラットフォームを遠隔監視する基地が、前記
    外力の情報を受信するステップと、 前記基地が、前記外力の情報と、前記洋上プラットフォ
    ームの経時変化と速度と燃料消費量との関係とに基づい
    て、前記制御アルゴリズムを変更しながら前記洋上プラ
    ットフォームの運動に関するシミュレーションを行なう
    ステップと、 前記基地が、前記シミュレーションの結果が許容できる
    場合、前記変更された制御アルゴリズムを送信するステ
    ップと、 前記洋上プラットフォームが、前記変更された制御アル
    ゴリズムを受信するステップと、 前記洋上プラットフォームが、前記変更された制御アル
    ゴリズムを自らの位置の制御に適用するステップと、 を具備する洋上遠隔監視方法。
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