JP5230922B2 - 制御信号によってプロセスを制御する方法及びデバイス - Google Patents

制御信号によってプロセスを制御する方法及びデバイス Download PDF

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関連出願の相互参照
本願は、2005年10月25日に出願され出願番号第11/258,676号に指定された、"Non-periodic Control Communications in Wireless and Othr Process Control Systems(無線その他のプロセス制御システムにおける非周期的制御通信)"というタイトルの出願の一部継続であり、この開示物全体を本明細書中に参照によって明示的に援用する。
本発明は全体としてプロセス制御システムに関し、より具体的にはプロセス制御システムにおける無線および/または非周期的な制御通信の送信および処理に関する。
化学プロセス、石油プロセス、または他のプロセスで使用されるような分散プロセス制御システムまたは拡張可能なプロセス制御システムなどのプロセス制御システムは典型的に、アナログ、デジタル、またはアナログ/デジタルの複合バスによって、互いに、少なくとも1つのホストもしくはオペレータワークステーションに、そして1つ以上のフィールドデバイスに通信できるように連結される、1つ以上のプロセスコントローラを含む。例えばバルブ、バルブポジショナ、スイッチ、トランスミッタ(例えば、温度センサ、圧力センサ、流量センサ)であるフィールドデバイスは、プロセス内でバルブの開閉やプロセスパラメータの測定などの機能を実行する。プロセスコントローラは、フィールドデバイスが測定したプロセス測定値を示す信号および/またはフィールドデバイスに関する他の情報を受け取り、この情報を使用して制御ルーチンを実施し、制御信号を生成する。この制御信号はバスによってフィールドデバイスに送られてプロセスの動作を制御する。フィールドデバイスやコントローラからの情報は典型的に、オペレータがプロセスの現在の状態を見たりプロセスの動作を変更したりするなど、プロセスに対してあらゆる望ましい機能を実行できるように、オペレータワークステーションによって実行される1つ以上のアプリケーションで利用可能である。
テキサス州オースティンに本社を置くFisher Rosemount Systems, Inc.が販売するDeltaV(登録商標)システムなどの幾つかのプロセス制御システムは、コントローラまたは種々のフィールドデバイスに配置される機能ブロックまたはモジュールとよばれる機能ブロックのグループを使用して、制御動作を実行する。こういった場合、コントローラまたは他のデバイスは1つ以上の機能ブロックまたはモジュールを含んでこれを実行でき、各機能ブロックまたはモジュールは、(同じデバイス内かまたは異なるデバイス内の)他の機能ブロックからの入力を受け取り、かつ/または他の機能ブロックへと出力を与え、プロセスパラメータの測定や検出、デバイスの制御、または比例微分積分(PID)制御ルーチンの実施といった制御動作の実行などの何らかのプロセス動作を実行する。プロセス制御システム内の種々の機能ブロックやモジュールは一般に、(例えば、バスによって)互いに通信して1つ以上のプロセス制御ループを形成するように構成される。
プロセスコントローラは典型的には、流量制御ループ、温度制御ループ、圧力制御ループなどの、プロセスに対して定義されるかまたはプロセスに含まれる多数の異なるループのそれぞれに対して、異なるアルゴリズム、サブルーチンまたは制御ループ(これらは全て制御ルーチンである)を実行するようにプログラムされる。一般的に、こういった制御ループはそれぞれ、アナログ入力(AI)機能ブロックなどの1つ以上入力ブロック、比例積分微分(PID)などの単出力制御ブロックまたはファジーロジック制御機能ブロック、そしてアナログ出力(AO)機能ブロックなどの出力ブロックを含む。制御ルーチンとこういったルーチンを実装する機能ブロックは、PID制御、ファジーロジック制御を含めた多数の制御技術およびスミス予測やモデル予測制御(MPC)などのモデルベースの技術によって構成されてきた。
ルーチンの実行をサポートするために、典型的な産業プラントまたはプロセスプラントは、1つ以上のフィールドデバイスに接続する1つ以上のプロセスコントローラおよびプロセスI/Oサブシステムと通信可能に接続する集中制御室を有する。従来、アナログフィールドデバイスは、信号送信と電力供給の両方のために2線式または4線式のカレントループによってコントローラに接続されていた。制御室に信号を送信するアナログフィールドデバイス(例えば、センサまたはトランスミッタ)は、電流が感知されたプロセス変数に比例するように、カレントループを流れる電流を変調する。他方で制御室の制御下で動作を実行するアナログフィールドデバイスは、ループを流れる電流の大きさによって制御される。
最近ではフィールドデバイスは、アナログ信号の送信に使用するカレントループの上にデジタルデータを重畳している。例えばHighway Addressable Remote Transducer(HART(登録商標))プロトコルは、アナログ信号の送受信にループカレントの大きさを使用するとともに、スマートフィールド機器との双方向のフィールド通信ができるように、カレントループ信号の上にデジタルキャリヤ信号を重畳する。一般にフィールドバス(Fieldbus)とよばれる別のプロトコルは、2つのサブプロトコルを定義する。1つは、ネットワークに連結するフィールドデバイスに電力を供給しつつ31.25キロビット毎秒までの速度でのデータ転送をサポートし、もう1つは、フィールドデバイスに一切電力を供給せずに2.5メガビット毎秒までの速度でのデータ転送をサポートする。こういった種類の通信プロトコルによって、典型的にはすべてデジタルのスマートフィールドデバイスは、多数のメンテナンスモードや、より旧式の制御システムでは提供されない拡張機能をサポートする。
増大するデータ転送量に伴い、プロセス制御システム設計の特に重要な一態様には、フィールドデバイスを、プロセス制御システムまたはプロセスプラント内で、互いに、コントローラに、そして他のシステムまたはデバイスに通信できるように接続する方法が含まれる。一般にフィールドデバイスをプロセス制御システム内で機能させる種々の通信チャンネル、リンク、経路を、普通まとめて入力/出力(I/O)通信ネットワークとよぶ。
I/O通信ネットワークを実装するために使用する通信ネットワークトポロジーおよび物理的な接続または経路は、ネットワークが悪い環境因子または過酷な状況にさらされた場合特に、フィールドデバイス通信のロバスト性またはインテグリティ(整合性)にかなりの影響を与える虞がある。こういった因子や状況によって、1つ以上のフィールドデバイス、コントローラなどの間の通信のインテグリティが損なわれる可能性がある。コントローラとフィールドデバイスとの間の通信は特に、こういった混乱のどれにも敏感なため、典型的に制御ルーチンには、ルーチンの反復ごとにプロセス変数を周期的に更新することが必要となる。したがって制御通信が損なわれることで、プロセス制御システムの効率および/または収益性が低下し、設備が過度に損耗または損傷を受け、また任意の数の有害な可能性のある障害が生じうる。
ロバストな通信を保証するために、プロセス制御システムで使用するI/O通信ネットワークはこれまで有線接続されていた。しかし不都合なことに、有線接続ネットワークは多数の複雑さ、課題、制限をもたらす。例えば有線接続ネットワークの品質は、時間と共に劣化する。さらに有線I/O通信ネットワークは典型的に、例えば数エーカーの土地を使う石油精製所または化学プラントなどの、広大な領域に分散する大規模な産業プラントまたは産業施設にI/O通信ネットワークが関連する場合は特に、設置にお金がかかる。必要要件としての長い配線には、典型的に膨大な労力、材料、費用が伴い、配線インピーダンスや電磁干渉によって生じる信号劣化をもたらす可能性がある。こういった理由や他の理由から、有線I/O通信ネットワークの再構成、変更または更新は一般的に難しい。
有線I/Oネットワークに関する難点のいくつかを解消するために無線I/O通信ネットワークを使用することが提案されてきた。例えば、「分散制御システムにおいて冗長無線アクセスを提供する装置」("Apparatus for Providing Redundant Wireless Access to Field Devices in a Distributed Control System")というタイトルの米国特許公開番号第2003/0043052号(この開示物全体を参照によって本明細書中に援用する)は、有線通信の使用を強化または補足するためにコントローラとフィールドデバイスとの間で無線通信を利用するシステムについて記載している。
残念なことに電力消費は、プロセス制御における無線通信を複雑にする因子でありうる。I/Oネットワークの接続から外されると、フィールドデバイスは自身の電源を提供しなければならない。したがってフィールドデバイスは、電池式であるか、ソーラーパワーを引き込むか、または振動、熱、圧力などの環境エネルギーを利用する。こういったデバイスの場合、データ送信で消費するエネルギーが全エネルギー消費のかなりの部分を占める可能性がある。実際に、プロセス変数の測定を感知または検出するために実行するステップなどの、フィールドデバイスが実行する他の重要な動作のときよりも、無線接続を構築し維持するための取り組みのときのほうが、より多くの電力を消費するかもしれない。
より一般的には、制御関連の送信での無線通信への依存は、とりわけ信頼性の問題に限定されてきた。上述のように現代のプロセス制御は、最適な制御レベルを実現するために、コントローラとフィールドデバイスとの間の信頼性のあるデータ通信に依存する。さらに典型的なコントローラは、プロセスにおける望ましくない偏差を迅速に補正するために、高速で制御アルゴリズムを実行する。望ましくない環境因子または他の悪条件によって、制御アルゴリズムのこういった実行のサポートに必要な高速通信を妨げるかまたは抑制する間欠的な干渉が起こる可能性がある。
本開示物の一態様によると、本方法は制御信号によってプロセスを制御することに有用である。この方法は、制御ルーチンの反復を実施して前記制御信号を生成するステップを含む。制御信号に対する応答表示が利用不可能な場合、この方法は、制御ルーチンの1回またはそれより多くの反復にわたって制御信号に対するフィードバックコントリビューションを維持するステップと、応答表示の受信時にフィードバックコントリビューションを変更するステップとを含む。この変更ステップは、受信した応答表示と応答表示の前回の通信との間の経過時間にしたがってフィードバックコントリビューションを決定するステップを含む。
場合によっては、フィードバックコントリビューションはリセットコントリビューションである。或いはまたはさらに、フィードバックコントリビューションは微分コントリビューションである。
変更ステップは、受信した応答表示と応答表示の前回の通信との受信時間の差に基づいて、経過時間を決定するステップをさらに含むかまたは伴うことができる。或いはまたはさらに、変更ステップは、受信した応答表示と前回の応答表示の通信に関連するタイムスタンプに基づいて、経過時間を決定するステップを含むかまたは伴うことができる。
幾つかの実施形態では、応答表示は制御ルーチンによって制御されるプロセスパラメータの測定値である。そしてプロセスパラメータは、制御信号に応答するフィールドデバイスによって制御されるプロセス変数でもよい。
制御ルーチンは、設定点にしたがってプロセス変数を制御する比例積分微分(PID)制御ルーチンでもよい。そしてフィードバックコントリビューションが、PID制御ルーチンの積分コンポーネント及び微分コンポーネントのうちの1つによって生成され、応答表示はプロセス変数または制御信号に応答してプロセス変数を制御するプロセスパラメータのいずれかの測定値である。或いは制御ルーチンは、フィードバックコントリビューションがプロセスモデル応答に基づくようにモデル予測制御(MPC)方式を実施する。
本方法は、新規値フラグを監視して制御信号に対する応答の表示が利用不可能なときを判定するステップを含むこともできる。維持ステップは、新規値フラグに基づいてリセットコントリビューションを計算するステップを含むかまたは伴うことができ、そしてこの計算ステップは、下流要素からのフィードバックを利用して順次リセットコントリビューションを決定するステップを含むかまたは伴うことができる。計算ステップは、下流要素からのフィードバックの変更値を予測された時に受信できなかった場合にリセットコントリビューションを維持するステップを含むかまたは伴うこともできる。
場合によっては本方法は、無線通信によって応答表示を受信するステップをさらに含むことができる。或いはまたはさらに本方法は、応答表示が利用可能になったときに変更ステップの実行を促すように応答表示を送信するステップをさらに含むことができる。
制御ルーチンの反復はイベントトリガされてもよい。或いはまたはさらに、反復は周期的でもよい。
本開示物の別の態様によると、制御信号によってプロセスを制御するデバイスは、プロセッサと、制御信号に対する応答表示を受信する通信インタフェースと、プロセッサによって実行されて制御信号を生成するための制御ルーチンが保存されたコンピュータ可読媒体と、を含む。制御モジュールは、応答表示に基づいて制御信号に対するコントリビューションを決定し、通信インタフェースが応答表示を受信していない場合に、制御ルーチンの1回またはそれより多くの反復にわたって制御信号のコントリビューションを維持し、応答表示の更新間の経過時間に基づいて制御信号のコントリビューションを更新するように構成される。
場合によっては、通信インタフェースは無線通信を介して応答表示を受信するように構成される。
幾つかの実施形態では、制御ルーチンは新規値フラグと下流要素からのフィードバックに基づいてリセットコントリビューションを決定するように構成される。
本開示物をより完全に理解するために、以下の詳細な説明と添付図面を参照されたい。図面において同一参照番号は、同一の要素を識別する。
開示のシステムおよび方法は種々の形態の実施形態を許容することができるが、本開示物は例示を意図しており、本発明を本明細書中に説明され示される特定の実施形態に限定する意図はないという理解の下で、本発明の特定の実施形態を図面に示す(そして以下で説明する)。
本明細書中に開示するのは、コントローラとフィールドデバイスの間、またはトランスミッタや他の機器などのフィールドデバイス間でのプロセス制御データの転送をサポートする通信及び制御技術を実施する、プロセス制御システム、デバイスそして方法である。本開示物の別の態様では、開示の技術によって、フィールドデバイスが収集したプロセス測定値や他の情報を、1つ以上のプロセス制御ルーチンを実施するときにコントローラ(または他の1以上の制御要素)が使用することができる。
過去においては、プロセス制御ルーチンの周期的な実行の反復ごとに更新されたデータを確実に使用できるように、こういった測定値は定期的に、即ち周期的に獲得されてコントローラに送信されていた。対照的に開示の技術は、こういったデータを非周期的に、かつ/または制御実行周期よりも長い間隔で送信することができる。そのため開示の技術は、間欠的に、不確かに、または頻度が低いかもしくは非定期的に行われるプロセス制御測定のサポートに適している。非定期的または頻度の低い送信は多数の理由から有利で、プロセス制御システムまたはその環境の任意の数の因子、条件または態様に起因する。
幾つかの実施形態によると開示の技術は、例外報告ベースで行うプロセス制御データ送信を伴う、無線通信などの通信方式に関連して利用される。無線通信の状況におけるプロセス制御データの例外報告は、多数の利点をもたらす。例えば、トランスミッタまたは他のフィールドデバイスがフィールドで消費する電力の割合が低下し、それによってバッテリー電力または他の限られた電源を温存することができる。
しかしながら過去の例外報告とは違って、開示の技術は周期的に実行されるプロセス制御ルーチンで利用されるデータの送信をサポートする。イベントトリガベースで与えられたデータを利用したプロセス制御ルーチンの実行を阻んできた過去の忠告をよそに、開示の技術の実施は、性能を不利益に犠牲にしないプロセス制御ルーチンの周期的実行にも対応する。
開示の技術の実施は無線通信方式に適しており、本明細書中でも何度もこれに関連して説明するが、いずれの特定の通信方式、状況、もしくはプロトコル、またはいずれのプロセス制御ネットワーク、アーキテクチャ、コントローラ、もしくはシステムにも限定されない。むしろ開示の技術は、プロセス制御データが制御ルーチンの実行周期よりも低い頻度で送信され、そしてあらゆる所望の理由のために送信される、任意の数のまたは種々の状況において適用できる。こういった状況が、通信を不確かなものまたは間欠的なものにする望ましくない条件または悪条件を呈する可能性がある。したがって開示の技術の実施が以下に説明する低電力または他の無線通信方式に限定されないという理解の下で、以下の説明を行う。
図1を参照すると、プロセス制御システム10は、データヒストリアン12と、各々表示スクリーン14を有する1台またはそれより多くのホストワークステーションまたはコンピュータ13(あらゆる種類のパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどでよい)とに接続するプロセスコントローラ11を含む。このコントローラ11は、入力/出力(I/O)カード26および28を介してフィールドデバイス15〜22にも接続する。データヒストリアン12は、データを保存するためにあらゆる望ましい種類のメモリとあらゆる望ましいまたは周知のソフトウェア、ハードウェアまたはファームウェアを有する、あらゆる望ましい種類のデータ収集ユニットでよい。データヒストリアン12は、(図1に示すように)ワークステーション13のうちの1台とは別個のものでもよいし、この一部でもよい。一例として、Fisher-Rosemount Systems, Inc.が販売するデルタV(Delta V)コントローラであるコントローラ11は、例えば、イーサネット(登録商標)接続またはあらゆる他の望ましい通信ネットワークを介してホストコンピュータ13及びデータヒストリアン12と通信可能に接続される。コントローラ11はまた、本明細書中でさらに説明するように、有線通信方式を使用してフィールドデバイス15〜22と通信可能に接続される。どちらの場合でも、例えば、標準的な4〜20maデバイス(有線接続の場合)および/またはFOUNDATION(登録商標)フィールドバスプロトコル、HART(登録商標)プロトコルなどのあらゆるスマート通信プロトコルに関連するこういった方式を実施するために、あらゆる望ましいハードウェア、ソフトウェアおよびファームウェアを利用できる。ただし図1に示す例示的な実施形態では、コントローラ11とフィールドデバイス15〜22との通信には有線接続を使用する。
より一般的にいうと、フィールドデバイス15〜22は、センサ、バルブ、トランスミッタ、ポジショナなどのあらゆる種類のデバイスでよく、I/Oカード26および28は、あらゆる望ましい通信またはコントローラプロトコルに準拠するあらゆる種類のI/Oデバイスでよい。図1に示す実施形態では、フィールドデバイス15〜18がアナログ回線を介してI/Oカード26と通信する標準的な4〜20maデバイスで、フィールドデバイス19〜22が、フィールドバスプロトコル通信を使用してデジタルバスを介してI/Oカード28と通信する、フィールドバスフィールドデバイスなどのスマートデバイスである。もちろんフィールドデバイス15〜22は、将来開発されるあらゆる標準またはプロトコルを含めたあらゆる他の1以上の望ましい標準またはプロトコルに準拠することができる。
コントローラ11は、メモリ24に保存された1つ以上のプロセス制御ルーチン(またはあらゆるモジュール、ブロックもしくはサブルーチン)を実施または監視するプロセッサ23を含む。メモリ24に保存されるプロセス制御ルーチンは、これに保存された制御ループを含むかまたはこれに関連する。一般的にいうと、コントローラ11はデバイス15〜22、ホストコンピュータ13、データヒストリアン12と通信して、あらゆる望ましい方法でプロセスを制御する。本明細書中で説明するあらゆる制御ルーチンまたはモジュールが、そのパーツ(一部分)を多数のデバイスにわたって分散方式で実装または実行させることができることに注目されたい。そのために、制御ルーチンまたはモジュールは、必要に応じて異なるコントローラ、フィールドデバイス(例えば、スマートフィールドデバイス)もしくは他のデバイスまたは制御要素によって実装される部分を有することができる。同様に、プロセス制御システム10内で実施される本明細書中で説明する制御ルーチンまたはモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアなどを含めたあらゆる形態をとることができる。こういった機能の提供に関わるあらゆるデバイスまたは要素を、これに関連するソフトウェア、ファームウェアまたはハードウェアがプロセス制御システム内のコントローラ、フィールドデバイスまたは任意の他のデバイス(もしくはデバイスの集合)に配置されているかに関わらず、本明細書中では一般的に「制御要素」とよぶ。本開示物のために、制御モジュールは、任意のコンピュータ可読媒体に保存される、例えばルーチン、ブロックまたはあらゆる要素を含めた、プロセス制御システムのあらゆるパーツまたは部分である。こういった制御モジュール、制御ルーチンまたはその任意の部分(例えば、ブロック)は、本明細書中で一般的に制御要素という、プロセス制御システムの任意の要素またはデバイスによって実装または実行される。モジュールまたはサブルーチン、サブルーチンのパーツ(コードの行など)などの制御手続きの任意のパーツであってよい制御ルーチンは、オブジェクト指向プログラミング、ラダーロジック、シーケンシャル機能チャート、機能ブロック図を使用して、またはあらゆる他のソフトウェアプログラミング言語もしくは設計パラダイムなどのあらゆる望ましいソフトウェアフォーマットで実装できる。同様に制御ルーチンは、例えば1つ以上のEPROM、EEPROM、特定用途向け集積回路(ASIC)またはあらゆる他のハードウェアもしくはファームウェア要素に組み込む(ハードコードする)ことができる。さらに制御ルーチンは、グラフィックデザインツールまたはあらゆる他の種類のソフトウェア/ハードウェア/ファームウェアプログラミングもしくは設計ツールを含めたあらゆる設計ツールを使用して設計することができる。したがってコントローラ11を、制御戦略(計画)または制御ルーチンをあらゆる望ましい方法で実施するように構成できる。
幾つかの実施形態では、コントローラ11は一般的に機能ブロックと呼ばれるものを使用して制御戦略または制御方式を実装する。各機能ブロックは、(リンクと呼ばれる通信によって)他の機能ブロックと連動して動作してプロセス制御システム10内でプロセス制御ループを実施する、制御ルーチン全体のオブジェクトまたはその他のパーツ(例えば、サブルーチン)である。機能ブロックは典型的に、トランスミッタ、センサまたは他のプロセスパラメータ測定デバイスに関連するような入力機能、PID、ファジーロジックなどの制御を実行する制御ルーチンに関連するような制御機能、またはバルブなどの何らかのデバイスの動作を制御する出力機能の1つを実行して、プロセス制御システム10内で何らかの物理的機能を実行する。もちろんハイブリッドおよびその他の種類の機能ブロックも存在し、ここで利用できる。機能ブロックはコントローラ11に保存され、これによって実行できる。これは典型的には、機能ブロックが標準的な4〜20maデバイスやHART(登録商標)デバイスなどの数種類のスマートフィールドデバイスのために使用されるかまたはこれに関連する場合である。或いはまたはさらに、機能ブロックをフィールドデバイスまたはプロセス制御システムの他の制御要素に保存しこれによって実行することもできる。これは、フィールドバスデバイスを利用するシステムの場合である。本明細書中では機能ブロック制御戦略を使用して制御システム10を説明するが、開示の技術およびシステムを、ラダーロジック、シーケンシャルな機能チャートなどの他の仕様またはあらゆる他の望ましいプログラミング言語もしくはパラダイムを使用して実施または設計することもできる。
図1の拡大ブロック30に示すように、コントローラ11はルーチン32および34で示す多数の単ループ制御ルーチンを含み、必要に応じて、制御ループ36で示す1つ以上の拡張制御ループを実装することができる。こういったループはそれぞれ一般的に、制御モジュールとよばれる。単ループ制御ルーチン32および34は、バルブなどのプロセス制御デバイス、温度トランスミッタおよび圧力トランスミッタなどの測定デバイスまたはプロセス制御システム10内のあらゆる他のデバイスに関連する適切なアナログ入力(AI)機能ブロックおよびアナログ出力(AO)機能ブロックそれぞれに接続する、単一入力/単一出力ファジーロジック制御ブロックおよび単一入力/単一出力PID制御ブロックを使用して、単ループ制御を実行するものとして示されている。拡張制御ループ36は、1つ以上のAI機能ブロックと通信可能に接続された入力と1つ以上のAO機能ブロックと通信可能に接続された出力を有する拡張制御ブロック38を含むものとして示されているが、拡張制御ブロック38の入力および出力をあらゆる他の望ましい機能ブロックまたは制御要素に接続して、他の種類の入力を受け取り他の種類の制御出力を与えることもできる。拡張制御ブロック38はあらゆる種類の多入力多出力制御方式を実装でき、モデル予測制御(MPC)ブロック、ニューラルネットワークモデリングもしくは制御ブロック、多変数ファジーロジック制御ブロック、リアルタイム最適化ブロックなどを構成するかまたは含むことができる。拡張制御ブロック38を含めた図1に示す機能ブロックは、コントローラ11によって実行できるし、或いはワークステーション13のうちの1つまたはフィールドデバイス19〜22のうちの1つなどの、プロセス制御システムのあらゆる他の処理デバイスまたは制御要素に配置してこれによって実行することもできることが理解されるであろう。一例として、それぞれトランスミッタとバルブであるフィールドデバイス21および22が制御ルーチンを実施する制御要素に対応し、1つ以上の機能ブロックなどの制御ルーチンのパーツを実装するための処理コンポーネントおよび他のコンポーネントを含むことができる。より具体的にいうと、図示のように、フィールドデバイス21はアナログ入力ブロックに関連するロジックとデータを記憶するメモリ39Aを有してよく、フィールドデバイス22はアナログ出力(AO)ブロックと通信するPIDまたは他の制御ブロックに関連するロジックとデータを記憶するメモリ39Bを有するアクチュエータを含んでもよい。
図2を参照すると、制御ループ32、34、36(およびフィールドデバイス21と22に存在する機能ブロックの処理を組み込んだあらゆる制御ループ)それぞれの実施は一般に、制御ルーチンの多数の反復40による周期的実行に適合する。従来例では、各反復40は、例えばトランスミッタまたは他のフィールドデバイスによって与えられる更新されたプロセス測定値42によってサポートされる。測定値と制御とを同期させなければならないという制約を回避するために、これまでの多くのコントローラ(または制御ループ)は、測定値を2〜10倍オーバーサンプリング(過剰に抽出)するように設計された。こういったオーバーサンプリングは、このプロセス測定値が制御方式で使用する最新のものであることを保証する助けとなった。また、制御のばらつきを最小にするために、従来の設計では、プロセス入力即ち制御信号の段階的変化44後のプロセス時定数とプロセス遅延との和として図2に示すプロセス応答時間よりも4〜10倍速くフィードバック制御が実行されるように規定されていた。より一般的にはプロセス応答は、プロセス出力または変数46の時間による変化によって示される。したがってこういった従来の設計要件を満たすために、図2に示すように測定値はプロセス応答よりもかなり速くサンプリングされることが多い。
一般的にいうと開示の技術は、測定値をこのように高い率で送信するという課題に取り組む。例えば、また上述のように、測定に関する感知機能はセンサまたはトランスミッタの電源のうちそれほど多くを消費しないが、無線通信リンクを介した測定値の送信では、時間と共にかなりの電源を消費する可能性がある。Foundation(登録商標) Fieldbus制御方式のように測定と制御の実行を同期しても、制御がプロセス応答の4〜10倍速くなるようにスケジューリングする従来のアプローチでは、データ送信の際の電力消費が大きすぎる可能性がある。したがって、トランスミッタの電力消費を減らすために、開示の技術は全般的に、測定値の通信の頻度を最小にするようにサポートする。
そのために本開示物の一態様では、開示の技術は一般に、幾つかの条件を満たしたときに非周期的に新しい測定値を送信するように、プロセス制御システム10、コントローラ11、送信処理、そして他のフィールドデバイスを構成する。一実施形態では、新しい測定値はプロセス変数が所定の閾値(例えば、大きいと判定された量)よりも大きく変化したかどうかに基づいて送信される。より具体的には、新しい測定値と最近通信した測定値との差の大きさが特定の分解能(resolution)よりも大きい場合に、測定値を更新するようにトリガが生成されうる。
他の場合では、(従来例のように)差が特定の分解能を超え、そして最近の通信からの時間が所定のリフレッシュ時間を越えたときに、新しい測定値が送信される。換言すると、プロセス変数(変量)(例えば、制御実行反復48と50との間のプロセス応答)の変化またはデフォルト時間(例えば、反復52と54との間で経過した時間)の経過によって、測定値の送信が生じる。プロセスがゆっくりと動いているのかまたは応答が早いのか(例えば、プロセス時定数によって示すように)に応じて、より頻度の高いまたは低い更新が適当となるため、測定値送信のリフレッシュ時間、即ちデフォルト時間は、制御ループ間で変動する。場合によっては、制御ループの調整の際に時定数に基づいて判定し、必要ならばその後に調整することもできる。いずれの場合でもデフォルト時間またはリフレッシュ時間は、測定値更新のない時間の後のインテグリティ(整合性)チェックまたはオーバーライドとして作用する。こういったチェックは、例えばプロセス変数を最終的に目標値へと導きやすくするのに有用である。
その間、測定値の取得を担うトランスミッタ、センサまたは他のフィールドデバイスは、従来通りプロセス応答時間の4〜10倍といったような任意の望ましい速度で測定値を周期的にサンプリングしている。開示の技術は次いで、サンプリングされた値がコントローラ11に送信されたかどうか判定する。
図2に関連して説明される動作状況と以下に説明する例示的な実施形態は周期的に実行される制御ルーチンを含むが、開示の技術はこういった状況またはアプリケーションに限定されない。幾つかの実施形態では制御ルーチン(例えば、PI、PIDなど)を、ルーチンが非周期的に実行されるようにイベントトリガすることができる。こういった場合では、制御ルーチンの出力(即ち制御信号)は、設定値や他のパラメータまたは制御ブロック(もしくはルーチン)の構成が修正されない限り同じままである。これは幾つかのアプリケーションには適している。しかしながら設定値のあらゆる変化、ゲインパラメータのあらゆる変化または制御ブロック(即ち、制御ルーチンの構成)のあらゆる他の変化を含むようにトリガイベントを広く定義することで、こういったイベントトリガされた実行が、周期的に実行される制御ルーチンと同じ結果をもたらす。こういった理由のために、開示の技術は、イベントトリガされる制御ルーチンと周期的な制御ルーチンの両方に連動させて利用することができる。トリガイベントは各実行期間の終わり(または始まり)に対応するので、周期的な実行をイベントトリガ実行の一形態とみなすこともできるという理解のもとで、本発明の説明をする。
図3は、プロセス制御データの無線通信の際の電力消費を減らしてコントローラ11の動作、より全般的には図1のプロセス制御システム10をサポートするために開示の技術を適用する例示的なケースを示す。ここで始めに、図1および3に示す有線接続も開示の技術のアプリケーションを利用でき、これの恩恵を受けることができることに注目されたい。例えば、1つ以上の有線接続デバイスは限られた電源に依存している可能性があり、そうでなくても低減されたデータ送信による恩恵を受けることができる。1つの例示的な場合では、システム10は、制御実行速度よりも遅い速度で測定値データを与えるように設計されたサンプリングアナライザまたは他のサンプリングシステムを含むことができる。
図示を簡単にするために、多数の無線フィールドデバイスがプロセス制御システム10に追加されており、フィールドデバイス15〜22はI/Oデバイス26および28を介してコントローラ11に有線接続されたままであることに更に注目されたい。別の実施形態では、1つ以上のフィールドデバイス15〜22もまた、或いは、開示の技術にしたがってコントローラ11と無線通信することができる。
しかしながら図3に示す例示的な場合では、開示の技術は一般に、以下に説明するようにトランスミッタ60〜64または他の制御要素によって測定または感知されたデータの無線送信を含む。無線通信は、周知のまたはこれから開発されるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはその組み合わせを含めたあらゆる望ましい設備を使用して構築することができる。本実施形態の例示的な設備は、トランスミッタ60に連結されたこのトランスミッタ専用のアンテナ65と、トランスミッタ61〜64の通信をまとめて処理する、アンテナ67を有する無線ルータまたはその他のモジュール66によって表される。場合によっては、トランスミッタ60〜64がプロセスセンサと制御室との間の唯一のリンクとなりうるため、こういったトランスミッタには、製品品質を保障しフローを損なわないように正確な信号を制御ネットワークに送信することの信頼がかかっている。したがってトランスミッタ60〜64はプロセス変数トランスミッタ(PVT)とよばれることが多く、プロセス制御システム10において重要な役割を果たす。
無線通信リンクの受信側では、コントローラ11は、それぞれアンテナ72と74を有する1つ以上のI/Oデバイス68と70を有することができる。より一般的には、開示の技術の実施はトランスミッタまたは無線設備のいかなる構成にも限定されない。例えばコントローラ11によるものに加えて、無線送信が、開示の制御技術の実施に含まれることができる。図3に示す例示的なケースでは、無線フィールドデバイス71はスマートバルブであってよく、制御ルーチンの1以上のパーツを実施するための制御要素となりうる。その結果、フィールドデバイス71の機能ブロックFB1およびFB2が、制御ルーチンの実施の際に、トランスミッタ61〜64の1つ以上といった他のフィールドデバイスに存在する機能ブロックと直接通信することができる。
トランスミッタ60〜64はそれぞれ、プロセス変数(例えば、流量、圧力、温度またはレベル)を示すプロセス信号を、1つ以上の制御ループまたはルーチンで使用するためにコントローラ11に送信することができる。フィールドデバイス71などの他の無線デバイスもまたプロセス信号を無線で受信することができ、かつ/またはあらゆる他のプロセスパラメータを示す他の信号を送信するように構成することができる。一般的に、コントローラ11とフィールドデバイス71などの他の無線デバイスは、こういった無線通信、特にプロセス信号の受信のサポートのための多数の要素を含むことができる。こういった要素は例えば、コントローラ11のメモリ24または別の場所に存在するハードウェアもしくはファームウェアに記憶されたソフトウェアルーチンを含むかまたはこれを構成することができる。いずれの場合でも、無線通信の受信方式(例えば、復調、デコードなど)はあらゆる望ましい形式をとることができ、本明細書中ではこの方式を一般的に扱うのみとする。一例では、コントローラ11は入力信号を処理する通信スタック80と、いつ入力信号が測定値の更新版をもたらしたかを検出するモジュールまたはルーチン82を含むことができる。次いで検出ルーチン82は、通信スタック80を介して与えられたデータが新しい測定値または測定値の更新版を含むことを示すフラグまたは他の信号を生成することができる。次いで新しいデータと更新フラグは、図1に一般的に示すルーチンに関連して上述したように、そして以下にさらに詳細に説明するように実施される1つ以上の制御モジュール84(または機能ブロック)に与えられる。更新検出機能を機能ブロックレベルで実施してもよく、制御モジュール84に関連する1つ以上の機能ブロックによって行うこともできる。フィールドデバイス71などの他の無線デバイスは、例えばその中に存在する1つ以上の機能ブロック(例えば、FB1およびFB2)によって、こういった信号の受信および処理をサポートする同様のコンポーネントおよび機能を有することができる。
場合によっては、通信スタック80と更新検出モジュール82はI/Oデバイス26、28、68、70(図1および3)の1つ以上によって実施される。さらに更新検出モジュール82が判定を行う方法はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらのあらゆる組み合わせを伴い、プロセス変数の値を比較するためのあらゆる適当なルーチンをも含む。
一般に無線(または他の)トランスミッタのための上述の通信技術によって、非周期的な、不規則なまたは頻度の低いデータ送信が可能となる。しかしながらフィールド装置からコントローラ11への測定値の通信は典型的に、周期的に報告して制御ルーチン(単数または複数)の周期的実行を順次サポートするように構成されてきた。換言すると、制御ルーチンは一般に、測定値の周期的更新のために設計され、これに依存する。
非周期的なまたは利用不可能な測定値の更新版(および他の利用不可能な通信送信)を受け入れるために、本開示物のさらなる態様は一般に、1以上の制御ルーチンの修正または再構成に関する。こうしてプロセス制御システム10は、制御実行周期よりも低い頻度で生じる非周期的なまたはその他の間欠的な更新に依存することができる。このように開示の技術は、場合によっては、プロセス制御ルーチンを周期的に実行するにもかかわらず、プロセス変数測定値の例外報告の形態を一般的にサポートすることができる。以下に説明するように、開示の技術は、制御ルーチンと制御ルーチンの下流のデバイス、例えばアクチュエータや制御ルーチンによって生成された制御信号に応答する他のデバイスまたは要素との間の通信を伴う例外報告の形態を扱い、これをサポートすることができる。
制御設計(例えば、z変換、差分方程式などを使用したもの)の基礎的前提や比例積分微分(PID)制御などの制御ルーチンのデジタル実装は、アルゴリズムが周期的に実行されるものである。測定値が更新されなければ、ルーチンの積分(もしくはリセット)部分またはコントリビューション(因子)などのステップは適切ではなくなりうる。例えば、制御アルゴリズムを直近のすでに無効の測定値を使用して実行し続けると、出力はリセットチューニングや直近の測定値と設定点との誤差に基づいて変動し続ける。その一方で新しい測定値が伝達されたときだけ制御ルーチンを実行するならば、設定点の変化に対する制御応答や測定された障害に対するフィードフォワード動作は遅延しうる。制御ルーチンは、最近の反復からの経過時間に基づく計算を含むこともできる。しかし非周期的な、かつ/または頻度の低い測定値送信の場合、制御実行周期(即ち、直近の反復からの時間)に基づくリセットコントリビューションの計算によって、プロセスの変動性が増す可能性がある。
上記の課題を鑑みて、また測定値が周期的に更新されない場合に正確かつ反応のよい制御をもたらすために本明細書中に開示するのは、プロセス変数の更新値が利用可能かどうかに基づいてプロセス制御ルーチンを全般的に修正する制御技術である。場合によっては、最近の測定値更新版からの予測されるプロセス応答に基づいて、開示の技術にしたがって制御ルーチンを再構成することができる。
開示の技術の一態様にしたがって構成された制御方式の例示的な実施形態が図4に示されており、そこではプロセスを100で全体的かつ概略的に示す。本例示的な制御方式は、図3に示しこれに関連して説明した通信スタック80、更新検出モジュール82、制御モジュール84の機能を提供するように構成された、コントローラ11のコンポーネント102(もしくは必要ならばコンポーネントのセット)またはフィールドデバイス(例えば、無線フィールドデバイス71)の制御要素に対応する。この例示的なケースでは、コントローラ11は例えばワークステーション13(図1)のうちの1つまたはプロセス制御システム10内もしくはこれと通信するあらゆるその他のソースから設定点を受け取り、1つ以上のプロセス入力または他の制御信号を生成して、プロセス100を制御する。このプロセス100は、104で模式的に示す測定された、または測定されない障害を被る場合がある。上述のように、一以上のプロセス入力信号はバルブまたはあらゆるその他のフィールドデバイスに関連するアクチュエータを制御して、プロセスの動作に応答することができる。プロセス入力信号の変化に対するプロセス応答は、トランスミッタ、センサまたは他のフィールドデバイス106によって測定または感知され、こういったデバイスは例えば、図3に示すトランスミッタ60〜64の任意の1つに対応する。その結果、トランスミッタ106とコントローラ11との通信リンク(点線で示す)は無線接続を含むことができる。或いはまたはさらに、通信は必要に応じて有線接続を含むことができる。この接続は、例えば間欠的に利用可能または動作可能なため、開示の技術から恩恵を受けることができる。
この例示的な場合では、コントローラ11はPI制御ルーチンなどの単一の閉ループ制御ルーチンを実施する。したがって制御ループは、設定点とプロセス変数データとを比較する加算ポイント108、比例ゲイン要素110、例えば比例コントリビューションと積分コントリビューションを加算する別の加算ポイント112、ハイロー(高低)リミッタ114を含めた、幾つかの標準的なPI制御方式要素を含む。制御方式の標準的な要素以外に、開示の制御技術の本実施形態は変更フィルタ116を利用して、制御信号に対して予測されるプロセス応答を表示する。この例示的な場合では、予測されるプロセス応答は一次近似であり、PI制御方式の積分コントリビューションを決定する正のフィードバックループに含まれる変更フィルタによって実現される。より一般的にいうと、制御の実施において利用する予測されるプロセス応答はプロセスのあらゆるモデルによって提供されてよく、正のフィードバックループ、フィルタまたは積分もしくはリセットコントリビューションへの組み込みに限定されない。例えば、あるモデルを利用して予測されるプロセス応答を提供する制御は、制御ルーチンがPID制御方式を実施するように微分コントリビューションを組み込むことができる。例示的な種類の微分コントリビューションを組み込んだ幾つかの例示的な実施形態について、図6〜8に関連させて以下に説明する。
変更フィルタ116は、多くの点において従来のリセットコントリビューションまたは積分コントリビューションとは異なる。背景として、従来のPIコントローラは正のフィードバックネットワークを使用して実施され、リセットコントリビューションを決定することができる。数学的にいうと、従来の実装による伝達関数は制約なしの制御、即ち制限なしの出力の標準的な定式化に等しいことが分かる。
Figure 0005230922
式中、Kpは比例ゲイン、TResetはリセット(秒)、O(s)は制御出力、E(s)は制御誤差である。
正のフィードバックネットワークの1つの利点は、コントローラ出力がハイまたはローに制限される、即ちリミッタ114によって制限されるときに、自動的にリセットコントリビューションが終了しないようにできることである。
種々の他の制御方式を開示の技術に関連して利用できる。例えば図1に示すように、モデル予測制御(MPC)方式を上述のPI制御方式の代わりに利用できる。さらに、制御方式をコントローラ11内ではなく、1つ以上のフィールドデバイスに存在する一以上の制御要素で実施することができる。
本開示物の一態様によると、開示のシステムおよび方法によって実施される制御技術は、非周期的なプロセス変数の測定値更新版の使用を伴う。このような更新版を許容するように、リセットコントリビューション(またはその他のフィルタもしくはルーチン)の正のフィードバックネットワークを変更する。具体的にいうと、フィルタ116(またはその他のルーチン)は、新しい測定値が通信される(例えば、受け取る)まで、最後に計算したフィルタ出力を維持するように構成される。新しい測定値を受け取ると、フィルタ116は最後のコントローラ出力(即ち、制御信号)と新しい測定値が伝達されてからの経過時間に基づいて、新しいフィルタ出力を計算する。この制御技術の例示的なケースを以下に説明する。
Figure 0005230922
式中、FNは新しいフィルタ出力、FN-1はフィルタ出力の最後の実行=最後の新しい測定後のフィルタ出力、ON-1はコントローラ出力の最後の実行、ΔTは新しい値が通信されてからの経過時間である。
このように制御ルーチンは、新しい測定値に基づいて制御入力を計算する際に、最近(最後)の測定値送信に対して予測されるプロセス応答を考慮する。その結果トランスミッタは、上述の技術のように制御実行の反復ごとに更新値が与えられないようなあらゆる通信技術を実施することができる。無線送信を含むこういった通信技術の場合、このことによって無線トランスミッタやその他のデバイスは、プロセス制御のためのデータ転送の結果消費される電力量を最小にすることができる。
上に説明したような閉ループ制御ルーチンのリセットコントリビューションによって、プロセスが定常状態の挙動を呈しているかどうかなどの多くの方向でプロセス応答を正確に表示できることに注目されたい。無駄時間が多くを占めるプロセスなどのその他のプロセスでは、以下に説明するように、予測されるプロセス応答をモデリングするルーチンに追加のコンポーネントの組み込みを伴ってもよい。しかし一次モデルでうまく表せるプロセスに関しては、PI(またはPID)コントローラのリセット時間を決定するのにプロセス時定数を使用できる。より具体的には、プロセス時定数に等しくなるようにリセット時間を設定すると、リセットコントリビューションは一般に比例コントリビューションを無効にするため、長時間にわたってルーチンが予測されるプロセス応答を反映する。このアプローチについて図4の例示的な実施形態に反映されており、そこではリセットコントリビューションがプロセス時定数と同じ時定数のフィルタを有する正のフィードバックネットワークによって実行される。他のモデルも利用できるが、正のフィードバックネットワーク、フィルタまたはモデルによって、既知のまたは近似するプロセス時定数を有するプロセスの予測される応答を決定するための簡便なメカニズムがもたらされる。
例えば、開示の技術に関わるテスト時間中の通信の回数が96%以上減った。制御性能に対する非周期的な測定値更新版の影響もまた、上述の変更PIアルゴリズムの使用によって最小になった。具体的には、周期的な測定値の更新と非周期的な更新の場合の積分絶対誤差(IAE)の比較により、制御性能の差を以下の表1に示す。
Figure 0005230922
PID制御を必要とするプロセスの場合、PID出力の割合としても知られる微分コントリビューションを、新しい測定値を受信したときだけ再計算し更新することもできる。こういった場合、微分計算も同様に最後の新しい測定値からの経過時間を使用できる。
図4に示すように、通信スタック80と、幾つかの実施形態では更新検出モジュール82(図3)は、トランスミッタ106からの入力データを処理して変更フィルタ116のために新規値フラグを生成する。この新規値フラグは、新しいフィルタ出力を計算すべきときを判定するために変更フィルタ116に与えられる。
図5を参照すると、開示の制御技術にしたがって構成された別のコントローラ(または制御要素)120は、多くの点において図4に示すコントローラ11と類似している。そのため、両方のコントローラに共通する要素は同一参照番号で識別する。ただしコントローラ120は、測定値送信間の予測されるプロセス応答を決定するルーチンに追加の要素を組み込んでいる。この場合プロセスはかなりの量の無駄時間を有するものとして特徴付けられるため、ユニットまたはブロック122が無駄時間補償のモデルに含まれる。無駄時間ユニット122の組み込みによって全般的に、より正確なプロセス応答の表示に達する助けとなる。より具体的には、無駄時間ユニット122はあらゆる望ましい方式で実行することができ、スミス予測法または他の周知の制御ルーチンに共通の方法を含むかまたはこれを利用することができる。
図6は、制御信号に対する微分、即ち割合コントリビューションがプロセス制御ルーチンに組み込まれる点で上述の実施形態とは異なる、さらに別のコントローラ(または制御要素)130を示す。微分コントリビューションによって、場合によっては比例積分微分(PID)制御方式が実施されるように、追加のフィードバックメカニズムが本例示的な制御方式に与えられる。
微分コントリビューションは、非周期的なまたは利用不可能なプロセス測定値の更新版を許容するように、積分コントリビューションに関連して上述したものと同じように構成される。微分コントリビューションもまた、最近(最後)の測定値更新版からの経過時間に基づいて再構成することができる。こうして、微分コントリビューション(そして得られた出力信号)のスパイク(急な変動)を回避する。
微分コントリビューションは、比例コントリビューションと積分コントリビューション専用の要素とパラレルに誤差信号を受信する微分要素またはコンポーネント132によって決定される。その他のPID構成(例えば、シリアル構成)を利用することもでき、図6に示すように加算ジャンクション134で比例コントリビューション、積分コントリビューション、微分コントリビューションを加算する。
不確かな送信、より一般的にいうと測定値の更新版が利用できないことに対応するために、微分コントリビューションは測定値の更新版が受信されるまで最後に決定した値を維持する。このことによって、制御ルーチンは周期的な実行を続けることができる。更新された測定値を受け取ると、微分ゲイン要素132は以下の式によって微分コントリビューションを決定することができる。
Figure 0005230922
式中、eNは現在の誤差、eN-1は最近(最後)の誤差、ΔTは新しい値が通信されてからの経過時間、ODはコントローラの微分項である。
微分コントリビューションを決定するこの技術によって、1つ以上の実行周期に対してプロセス変数(即ち、制御入力)の測定値更新版がなくても、出力スパイクを起こさないことができる。通信を再構築すると、式中の項(eN−eN-1)は微分コントリビューションの標準的な計算で生成した値と同じ値を生成することができる。しかしながら標準的なPID技術の場合、微分決定の除数が実行周期である。対照的に開示の技術は、2つの連続して受信した測定値間の経過時間を利用する。実行周期よりも長い経過時間によって、開示の技術は標準的なPID技術よりも小さい微分コントリビューションや小さいスパイクを生成することができる。
経過時間を決定しやすくするために、通信スタック80は図6に示すように、上述の新規値フラグを微分コントリビューション要素l32に与えることができる。別の実施形態では、その値に基づく新しい測定値、即ち更新版の検出を含むかまたは伴うことができる。また、比例コンポーネントまたは微分コンポーネントの計算の誤差の代わりにプロセス測定値を使用することもできる。より一般的にいうと、通信スタック80は、プロセス内のあらゆるフィールドデバイス、コントローラの外部のプロセス制御要素などを含めたプロセスとの通信インタフェースを実施するためにあらゆるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア(またはこれらのあらゆる組み合わせ)を含むかまたは組み込むことができる。
図3〜6に関連して説明したコントローラによって制御されるアクチュエータまたはその他の下流要素は依然として、コントローラまたは制御要素から下流アクチュエータまたはその他の要素への通信がない期間の後に急激に変化する制御信号を受信する可能性がある。場合によってはこの制御動作は、プラントの運転に影響を及ぼすくらい十分に急激である。こういった急激な変化によって、不適切なレベルの不安定につながる虞もある。
コントローラと下流要素との通信がないために急激な制御変化が生じる可能性は、最後に実行されたコントローラ出力の代わりに実際の下流データを、制御信号に対する一以上のフィードバックコントリビューションの決定に組み込むことで対処できる。一般的には、こういった実際の下流データは制御信号に対する応答のフィードバック表示をもたらすため、制御信号を受信する下流要素(例えば、プロセス制御モジュール)またはデバイス(例えば、アクチュエータ)によって測定または計算することができる。こういったデータは、最後の実行によるコントローラ出力などの制御信号に対する暗示的応答の代わりに与えられる。図4〜6に示すように、フィルタ116は下流からの応答の暗示的表示として制御信号を受け取る。こういった暗示的データを使用することで、アクチュエータなどの下流要素が制御信号の通信を受信して制御信号に適切に応答していることを効率的に推測できる。実際のフィードバックデータもまた、制御されたプロセス変数の測定値などのその他の応答表示とは異なる。
図7は、コントローラ140が制御信号に応答する下流デバイスまたは要素からアクチュエータ位置データを受信する例示的な実施形態を示す。下流デバイスまたは要素は、アクチュエータ位置の測定値を提供するアクチュエータに対応するのが普通である。より一般的には、下流デバイスまたは要素は、制御信号によって制御される、PID制御ブロック、制御セレクタ、スプリッタまたはあらゆるその他のデバイスもしくは要素に対応するかまたはこれを含むことができる。図示の例示的な場合では、アクチュエータ位置データは制御信号に対する応答表示として与えられる。そのためアクチュエータ位置データは、プロセス変数の測定値更新版がなくても制御ルーチンが継続的に実行される周期中に、コントローラ140によって利用される。そのためにフィルタ144は、入力フィードバックデータのためのインタフェースを構成する通信スタック146を介してアクチュエータ位置データを受信することができる。この例示的な場合では、フィードバックデータは、アクチュエータ位置、プロセス変数の2つの制御信号に対する応答の表示を含む。
前の実施形態と同様に、フィルタ144はプロセス変数の測定値更新版がないことに伴う状況に対応するように構成される。フィルタ144も同様に、こういった更新版がないときはその出力を維持する。しかし測定値更新版を受け取ると、フィルタ144はその出力を修正するのに制御信号のフィードバックに依存することはない。むしろアクチュエータからの実際の応答データを以下に示すように利用する。
Figure 0005230922
式中、FNは新しいフィルタ出力、FN-1はフィルタ出力の最後の実行=最後の新しい測定後のフィルタ出力、AN-1は最後の実行時のアクチュエータ位置、ΔTは新しい値が通信されてからの経過時間である。
周期的な通信期間の間、そしてPID制御要素から下流要素、例えばアクチュエータへの非周期的な通信周期後または通信がなかった期間後の両方において、制御信号に対する応答の実際の表示を使用することで、開示の技術の精度を上げる助けとなり得る。しかし実際の応答表示の送信は典型的に、種々のデバイスで実施されるならば、フィールドデバイスとコントローラとの間にさらなる通信を必要とする。こういった通信は上述のように無線でもよいため、不確かな送信または電力の制約の影響を受けやすい。他の理由によっても、フィードバックデータが利用不可能になる場合がある。
以下に説明するように、開示の技術はこういった応答表示が周期的にまたはタイムリーに通信されない状況に対処することもできる。即ち、開示の技術の適用をプロセス変数の測定値更新版がない場合に限定する必要はない。むしろ開示の技術は、アクチュエータの位置または下流制御要素の出力などのその他の応答表示がないことに伴う状況に対処するために有利に利用できる。さらに開示の技術は、コントローラ(または制御要素)からフィールドデバイス(例えば、アクチュエータ)または別の制御要素(例えば、カスケードPID制御、スプリッタなど)などの下流要素への送信の欠如、遅延またはその他の利用不可能な場合に伴う状況に対処するために利用できる。
追加のデータのコントローラもしくは制御要素への無線もしくは他の不確かな送信(即ち、応答表示もしくは下流要素フィードバック)、またはコントローラもしくは制御要素からの追加のデータの無線もしくは他の不確かな送信(即ち、制御信号)によって、通信の課題および/または問題が生じる可能性がさらにもたらされる。上述のように、下流要素(例えば、アクチュエータ)からのフィードバックは、積分コントリビューション(または他の制御パラメータもしくはコントリビューション)の決定に関わる。この例示的な実施形態では、制御ルーチンは上述の実施形態でフィードバックされた単一のプロセス変数ではなく、2つのフィードバック信号に依存する。制御信号が下流要素に到達しなければ、プロセスは制御方式の恩恵を受けられない。こういった信号のどちらか1つの送信が遅延したり欠如したりする可能性があるため、本明細書中に説明する技術は両方の事態に対処する。
フィルタまたは他の制御演算に関わる応答表示の欠如は、更新値を受信するまでフィルタ出力(または他の制御信号コンポーネント)を維持することで対処できる。そしてフィルタ出力(または他の制御信号コンポーネント)を、下流要素、例えばバルブ位置の最近(最後)の更新値と最近(最後)のフィードバック値からの時間にわたって、予測されるプロセス応答にしたがって変更することができる。
制御信号が下流要素に到達しない場合は、下流要素からの応答表示(即ち、フィードバック)は変わらない。こういった場合では、値の変化がないことによってコントローラ(または制御要素)のロジックがトリガされ、値の変化を受け取るまでフィルタ出力(または他の制御信号コンポーネント)を同じに維持する。
実際のフィードバックデータが所望されないかまたは利用不可能かのいずれかの事態で、開示の技術を実施することもできる。前者の場合は、制御信号に対する暗示的応答の使いやすさが有益な状況で有利である。例えば、実際のフィードバックデータの通信に問題があるかまたは実用的でない場合がある。後者の場合は、上述のように位置測定値データを与えるように構成されていないアクチュエータまたはその他のデバイスに関わる。より旧式のデバイスはこういった機能を持っていない可能性がある。
こういったデバイスに対応するために、開示の技術により暗示的応答表示または実際の応答表示のいずれかを利用できるようにスイッチまたはその他のデバイスを提供することができる。例示的な実施形態を図8に示す。図示のように、コントローラ150がスイッチ152に連結し、このスイッチは暗示的応答表示と実際の応答表示の両方を受け取る。この場合、開示の制御方式の実施は応答表示の種類が分かっていることに左右されないため、コントローラ150は上述のコントローラのどれと同じでもよい。スイッチ152は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたはこれらのあらゆる組み合わせで実施できる。スイッチ152の制御は、コントローラ150やどの制御ルーチンの実施とも無関係であってよい。或いはまたはさらに、コントローラ150はスイッチ152を構成するように制御信号を与えることができる。他の実施形態では、スイッチ152をコントローラの一部として実施でき、場合によっては通信スタックまたはコントローラの他の部分の一部として一体化できる。
上述の実施形態のいずれにおいても、コントローラは、測定値更新版の受信時にタイムスタンプまたはその他の時間表示を利用することができる。こういった場合では、上述のフィードバックコントリビューションの任意の1つ以上を、更新フラグを使用して測定値更新版を受信した時間を判定するのではなく、タイムスタンプにしたがって変更することができる。このことは、受信時間が例えば送出遅延によって測定時間と大幅に異なる場合に有用である。送出遅延は、例えば無線送信が多数のノードまたはリピーター間を移動しなければならないことを含めた種々の要因によって生じる可能性がある。送信および受信の条件が適当であっても、各ノードまたはリピーターが限られた遅延をもたらす場合もある。悪条件の際、ノードまたはリピーターは、良好なデータ送信を手助けするために、保存(ストア)、保持(ホールド)、解放(リリース)シーケンス(またはその他の手続き)を有することができる。こういった理由から、送出遅延または他の遅延はかなりの程度変動する。タイムスタンプは、変動する遅延によって生じる誤差を回避する助けともなる。
タイムスタンプデータを利用する実施形態では、フィードバックコントリビューションは、経過時間パラメータ(ΔT)を2つの連続するタイムスタンプの差として決定する。即ち経過時間パラメータは、2つの連続する測定値更新版の通信で受信したタイムスタンプによって示される時間値の差を計算することで、決定される。
場合によってコントローラは、測定値最新版と共に通信されたタイムスタンプを使用しないことを選ぶことができる。例えば、制御ルーチンの周期的な実行それぞれにおいて適切な時間でデータが送出されるならば、コントローラは大幅な遅延は生じていないと判定し、経過時間パラメータを決定するのに実行周期を利用することができる。
経過時間パラメータの決定が受信時間に左右されるかどうかを判定するのに、入力通信を分析するためのものと同じ技術を利用することができる。
上述の実施形態が示すように、制御信号に対して予測されるプロセス応答の決定を担うフィードバック、フィルタまたはその他のルーチンは、残りのプロセス制御ルーチンからあらゆるオフセットまたはその他の誤差を取り除く助けとなるプロセス制御要素のあらゆる種類のモデル、ネットワークまたは他の構造を含むことができる。こうして開示の技術は種々の異なるプロセスに適しており、一次挙動を呈するものに限定されない。それどころか開示の技術は、予測されるプロセス応答の決定に種々のモデル、フィルタまたはブロックが関わる状況に適用でき、プロセスモデルが非常に正確な状況での使用に限定する必要はない。
上述のように開示の技術は、測定値を定期的にまたは制御実行周期ごとに使用できない場合に、プロセス変数のオーバーサンプリングの必要性をなくすことで無線通信や他のトランスミッタのシナリオを使用しやすくするプロセス制御構造をサポートする。簡潔にいうと開示の技術は、プロセス制御ルーチンの実行に対して絶えず一定に測定値データを送信する必要性をなくす。トランスミッタ(または他のフィールドデバイス)の設計や制御の変形例の開示の変更によって、測定値は一般に(最近通信された値からの)大きな変化のみを通信するように送信されるかまたはリフレッシュ時間後に送信される。そのため、トランスミッタ通信の頻度とデータ送信に使用する電力量が著しく低下する。
本開示物のいくつかの態様によると、本明細書中に説明した技術は、プロセス制御システムのコントローラと一以上のフィールドデバイスまたは他の要素との間の多数の異なる無線(または他の)通信が好ましくないことに遅延したかまたは欠如した状況に適用できる。したがってコントローラとトランスミッタ、そしてコントローラとアクチュエータとの間の通信の問題に関する上記の例は、例示的な性質を持つものであるという理解の下で説明してきた。さらに通信に関わるパラメータは、制御ルーチンによって制御されるプロセス変数に限定されない。それどころか開示の技術を、制御ルーチンが使用できるように測定され、フィードバックされ、または通信されるあらゆるパラメータを伴う通信に関連して適用できる。そのため上述の応答表示(即ち、プロセス変数測定値およびアクチュエータ位置)は、例示的な性質を持つものであるという理解の下に説明されている。制御信号に対する応答を示すその他のデータに関わる通信の問題も、開示の技術で対処することができる。その結果、制御ルーチンの下流にある要素(例えば、フィールドデバイス、別のプロセス制御ルーチンなど)からのデータのあらゆる通信が含まれる。
場合によっては(全てではないが)、送信デバイスの電力消費が通信の欠如の理由となることもある。他の場合では、データ送信のために利用する電力を温存することは、フィールドデバイスが駆動などの他の目的で大量の電力量を必要とする場合と同様に問題にならない。それにもかかわらず通信は、上述のような望ましくない環境因子や他の悪条件、または例えば無線ネットワークにかかる重いデータトラフィック負荷を含めたあらゆる他の理由によって欠如したり、遅延したり、間欠的になったり、不定期になったり、利用不可能になったりする可能性がある。
開示の方法、システムおよび技術の実施は、どれか1つの特定の無線アーキテクチャまたは通信プロトコルに限定されない。適当な例示のアーキテクチャおよび通信サポート方式については、2005年6月17日に出願された「無線アーキテクチャ及びプロセス制御システムのサポート」("Wireless Architecture and Support for Process Control Systems")というタイトルの米国特許出願番号第11/156,215号に記載されており、この開示物全体を参照によって本明細書中に援用する。実際制御ルーチンに対する開示の変形例は、制御ルーチンは周期的に実施されるが各制御反復ごとにプロセス変数測定値更新版が提供されないあらゆる状況に適している。他の例示的な状況は、サンプリング値が例えばアナライザによって、または実験サンプルによって不規則に与えられるかまたは殆ど与えられない場合を含む。
開示の技術の実施は、単一入力単一出力のPIまたはPID制御ルーチンでの使用に限定されず、むしろ多数の異なる多入力および/または多出力制御方式やカスケード制御方式において適用できる。より一般的には、モデル予測制御(MPC)などの、1つ以上のプロセス変数、1つまたはプロセス入力または他の制御信号を要するあらゆる閉ループモデルベースの制御ルーチンの状況にも開示の技術を適用できる。
「フィールドデバイス」という用語は本明細書中において、多数のデバイスやデバイスの組み合わせ(即ち、トランスミッタ/アクチュエータハイブリッドなどの多数の機能を提供するデバイス)および制御システムにおいて機能を実行するあらゆるその他の一以上のデバイスを含むように広い意味で使用される。いずれにしてもフィールドデバイスは、例えば、入力デバイス(例えば温度、圧力、流速などのプロセス制御パラメータを示すステータス、測定値または例えば他の信号を提供するセンサや機器などのデバイス)ならびにコントローラおよび/または他のフィールドデバイスから受信したコマンドに応答して動作を実行する制御オペレータまたはアクチュエータを含むことができる。
実施の際、本明細書中に説明したどのソフトウェアでも、磁気ディスク、レーザディスクまたは他の記憶媒体などのあらゆるコンピュータ可読メモリ、またはコンピュータもしくはプロセッサのRAMもしくはROMなどに記憶することができる。同様にこのソフトウェアは、例えばコンピュータ可読ディスクもしくは他の可搬型のコンピュータ記憶メカニズム、または電話線、インターネット、ワールドワイドウェブ、あらゆる他のローカルエリアネットワークもしくは広域ネットワークなどの通信チャンネルを含めたあらゆる周知のもしくは望ましい送出方法を使用して、ユーザ、製造プラントまたはオペレータワークステーションに送出することができる(この送出は、可搬型の記憶媒体によるこういったソフトウェアの提供と同様であるかまたはこれと置き換え可能であると見なす)。さらにこのソフトウェアを変調または暗号化しないで直接提供してもよいし、通信チャンネルによって送信する前に、あらゆる適当な変調搬送波および/または暗号化技術を使用して変調および/または暗号化してもよい。
単なる例示で本発明を制限することを意図しない特定の例を参照して本発明を説明してきたが、本発明の趣旨や範囲から逸脱することなく、開示の実施形態に対して変更や追加または削除を行えることは当業者には明らかであろう。
コントローラと多数のフィールドデバイスとの間の有線接続によって送信される非周期的なまたは頻度の低い制御通信を利用して1つ以上の制御ルーチンを実施するように構成されたコントローラ(または制御要素)を有する、本開示物の一態様に係るプロセス制御システムの概略図である。 プロセス入力、即ち制御信号に対するプロセス応答を描くプロットと、測定値送信および制御実行の反復の例示的な場合による、図1のコントローラ(または制御要素)による制御ルーチンの実施のグラフ表示である。 コントローラと多数のフィールドデバイスとの間、またはフィールドデバイス間の無線接続によって送信される非周期的なまたは頻度の低い制御通信を利用して1つ以上の制御ルーチンを実施するように構成されたコントローラ(または制御要素)を有する、本開示物の一態様に係るプロセス制御システムの概略図である。 コントローラがプロセス入力信号即ち制御信号を生成して、制御実行率よりも頻度の低いプロセス測定値の無線送信、非周期的な送信または他の送信にかかわらずプロセスを制御するための、一実施形態に係る、図1または図3のいずれかのコントローラ(または制御要素)の概略図である。 プロセスおよび/または測定値の遅延を有するプロセスを制御するように構成された、別の実施形態に係るコントローラ(または制御要素)の概略図である。 コントローラが微分、または割合コントリビューションを有する制御ルーチンによって制御信号を生成する別の実施形態に係る、図1または図3のいずれかのコントローラ(または制御要素)の概略図である。 コントローラが、制御信号によって制御されるフィールドデバイス、制御要素または他の下流デバイスによって与えられたデータから決定した制御信号を生成する、さらに別の実施形態に係る、図1または図3のいずれかのコントローラ(または制御要素)の概略図である。 コントローラが、制御信号によって制御されるフィールドデバイスまたは制御要素の実際のデータまたは暗示的データのいずれかから積分、またはリセットコントリビューションを決定するように構成可能な制御ルーチンによって制御信号を生成する、さらに別の実施形態に係る、図1または図3のいずれかのコントローラ(または制御要素)の概略図である。

Claims (25)

  1. 制御信号によってプロセスを制御する方法であって、
    フィードバックコントリビューションを使用して制御信号を生成する制御ルーチンの反復を実施して前記制御信号を生成し、
    前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値が利用不可能な場合に、前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値を受信するまで、前記制御ルーチンの1回またはそれより多くの反復にわたって前記フィードバックコントリビューションを維持し、
    前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値の受信時に前記フィードバックコントリビューションを変更すること、
    を含み、
    前記フィードバックコントリビューションの変更が、前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値を受信したときに、前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値と、前記制御信号に対する応答表示の前回の更新値との間の経過時間を決定し、前記経過時間にしたがって前記フィードバックコントリビューションを変更することを含む、方法。
  2. 前記フィードバックコントリビューションが積分コントリビューションである、請求項1記載の方法。
  3. 前記フィードバックコントリビューションが微分コントリビューションである、請求項1記載の方法。
  4. 前記フィードバックコントリビューションの変更が、前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値と、前記制御信号に対する応答表示の前回の更新値との間の受信時間の差に基づいて、前記経過時間を決定することをさらに含む、請求項1記載の方法。
  5. 前記フィードバックコントリビューションの変更が、前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値と、前記制御信号に対する応答表示の前回の更新値とに関するタイムスタンプに基づいて、前記経過時間を決定することをさらに含む、請求項1記載の方法。
  6. 前記制御信号に対する応答表示が、前記制御ルーチンによって制御されるプロセスパラメータの測定値である、請求項1記載の方法。
  7. 前記プロセスパラメータが、前記制御信号に応答するフィールドデバイスによって制御されるプロセス変数である、請求項6記載の方法。
  8. 前記制御ルーチンが設定点にしたがってプロセス変数を制御する比例積分微分(PID)制御ルーチンであり、
    前記フィードバックコントリビューションが前記PID制御ルーチンの積分コンポーネントと微分コンポーネントのうちの1つによって生成され、
    前記制御信号に対する応答表示が、前記プロセス変数または前記制御信号に応答して前記プロセス変数を制御するプロセスパラメータのいずれかの測定値を含む、請求項1記載の方法。
  9. 前記制御ルーチンが、前記フィードバックコントリビューションがプロセスモデル応答に基づくようにモデル予測制御(MPC)方式を実施する、請求項1記載の方法。
  10. 新規値フラグを監視して前記制御信号に対する応答の表示が利用不可能なときを判定することをさらに含む、請求項1記載の方法。
  11. 前記制御信号に対するフィードバックコントリビューションを維持することが、前記新規値フラグに基づいて積分コントリビューションを計算することを含む、請求項10記載の方法。
  12. 前記積分コントリビューションを計算することが、下流要素からのフィードバックを利用して前記積分コントリビューションを決定することを含む、請求項11記載の方法。
  13. 前記積分コントリビューションを計算することが、前記下流要素からのフィードバックの変更値を予測した時に受信できなかった場合に前記積分コントリビューションを維持することをさらに含む、請求項12記載の方法。
  14. 無線送信によって前記制御信号に対する応答表示を受信することをさらに含む、請求項1記載の方法。
  15. 前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値が利用可能になったときに、前記フィードバックコントリビューションの変更の実行を促すために、前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値を送信することをさらに含む、請求項1記載の方法。
  16. 前記制御ルーチンの反復がイベントトリガされる、請求項1記載の方法。
  17. 前記反復が周期的である、請求項1記載の方法。
  18. 制御信号によってプロセスを制御するデバイスであって、
    プロセッサと、
    前記制御信号に対する応答表示の更新値を受信する通信インタフェースと、
    前記プロセッサによって実行されて前記制御信号を生成するための制御ルーチンが保存されたコンピュータ可読媒体と、を備え、
    前記制御ルーチンが、
    前記制御信号に対する応答表示の更新値に基づいて前記制御信号を生成するために使用するコントリビューションを決定し、
    前記通信インタフェースが前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値を受信していない場合に、前記制御ルーチンの1回以上の反復にわたって前記コントリビューションを維持し、
    前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値を受信したときに、前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値と、前記制御信号に対する応答表示の前回の更新値との間の経過時間を決定し、
    前記経過時間に基づいて、前記コントリビューションを、フィードバックコントリビューションに更新するように構成された、デバイス。
  19. 前記通信インタフェースが無線送信を介して前記制御信号に対する応答表示の更新値を受信するように構成された、請求項18記載のデバイス。
  20. 前記フィードバックコントリビューションが積分コントリビューションである、請求項18記載のデバイス。
  21. 前記フィードバックコントリビューションが微分コントリビューションである、請求項18記載のデバイス。
  22. 前記制御ルーチンが、前記制御信号に対する応答表示の新しい更新値と、前記制御信号に対する応答表示の前回の更新値とに関するタイムスタンプに基づいて、前記経過時間を決定するように構成された、請求項18記載のデバイス。
  23. 前記制御ルーチンが、前記フィードバックコントリビューションがプロセスモデル応答に基づくようにモデル予測制御(MPC)方式を実施するように構成された、請求項18記載のデバイス。
  24. 前記制御ルーチンが、新規値フラグを監視して前記制御信号に対する応答表示の更新値が利用不可能なときを判定するように構成された、請求項18記載のデバイス。
  25. 前記制御ルーチンが、前記新規値フラグと下流要素からのフィードバックに基づいて積分コントリビューションを決定するように構成された、請求項24記載のデバイス。
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