JP6835589B2 - 制御ループにおけるコントローラ更新の低減、被制御デバイスを制御する方法、プロセス制御システム、プロセスコントローラ - Google Patents

制御ループにおけるコントローラ更新の低減、被制御デバイスを制御する方法、プロセス制御システム、プロセスコントローラ Download PDF

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Description

本特許は、低速で、間欠的または非周期的通信を有する制御ループにおける制御の実施に関し、より具体的には、被制御デバイスに提供されるコントローラ更新の回数を低減させる様式で、制御ループ内で非周期的シグナリングを使用する制御ルーチンに関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2014年3月20日に出願された米国仮特許出願第61/968,159号、名称「Reducing Controller Updates in a Control Loop」に対する優先権を主張する、正規にされた出願であり、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。本出願はまた、2012年1月17日に出願された米国特許出願第13/351,802号、名称「Compensating for Setpoint Changes in a Non−Periodically Updated Controller」の一部継続出願でもあり、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。本出願はまた、2007年9月6日に出願された米国特許出願第11/850,810号、名称「Wireless Communication of Process Measurements」にも関連し、これは、2006年8月4日に出願された米国特許出願第11/499,013号、名称「Process Control With Unreliable Communications」の一部継続出願で、米国特許第7,620,460号として発行されたものであり、これは、2005年10月25日に出願された米国特許出願第11/258,676号、名称「Non−periodic Control Communications in Wireless and Other Process Control Systems」の一部継続出願で、米国特許第7,587,252号として発行されたものであり、それぞれの開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
化学、石油、または他のプロセスで使用されるような分散型または拡張可能なプロセス制御システムなどのプロセス制御システムは、典型的に、アナログバス、デジタルバス、またはアナログ及びデジタルを組み合わせたバスを介して、相互に、少なくとも1つのホストまたはオペレータワークステーションに、及び1つ以上のフィールドデバイスに通信可能に連結される、1つ以上のプロセスコントローラを含む。例えば、弁、弁ポジショナ、スイッチ、及び送信機(例えば、温度、圧力、及び流量センサ)であり得るフィールドデバイスは、弁を開くまたは閉じること、及びプロセスパラメータを測定することなどのプロセス内の機能を行う。プロセスコントローラは、フィールドデバイスによって作成されるプロセス測定値及び/またはフィールドデバイスに関する他の情報を示す信号を受信し、この情報を使用して、制御ルーチンを実施して制御信号を発生させ、該制御信号は、プロセスの動作を制御するために、回線またはバスを通じてフィールドデバイスに送信される。フィールドデバイス及びコントローラからの情報は、典型的に、オペレータワークステーションによって実行される1つ以上のアプリケーションが利用することができる。オペレータが、プロセスの現在の状態を確認すること、プロセスの動作を修正することなどの、プロセスに関する任意の所望の機能を行うことを可能にする。
Emerson Process Managementによって販売されるDeltaV(商標)システムなどの、いくつかのプロセス制御システムは、コントローラまたは異なるフィールドデバイスに位置する、モジュールと称される機能ブロックまたは一群の機能ブロックを使用して、制御動作及び/または監視動作を行う。これらの事例において、コントローラまたは他のデバイスは、1つ以上の機能ブロックまたはモジュールを含み、かつ実行することができ、そのそれぞれが、他の機能ブロック(同じデバイス内または異なるデバイス内のいずれか)からの入力を受信し、及び/または他の機能ブロックに出力を提供し、プロセスパラメータの測定若しくは検出、デバイスの監視、デバイスの制御、または比例−積分−微分(PID)制御ルーチンの実施などの制御動作の実行などの、何らかのプロセス動作を行う。プロセス制御システム内の異なる機能ブロック及びモジュールは、全般的に、(例えば、バスを通じて)互いに通信して、1つ以上のプロセス制御ループを形成するように構成される。
プロセスコントローラは、典型的に、プロセスに関して定義されるか、または、フロー制御ループ、温度制御ループ、圧力制御ループなどのプロセス内に含まれる、多数の異なるループの各々に対して、異なるアルゴリズム、サブルーチン、または制御ループ(これらは全て制御ルーチンである)を実行するようにプログラムされる。全般的に言えば、そのような各制御ループは、アナログ入力(AI)機能ブロックなどの1つ以上の入力ブロック、比例−積分−微分(PID)またはファジー論理制御ブロックなどの1つ以上の制御ブロック、及びアナログ出力(AO)機能ブロックなどの出力ブロックを含む。制御ルーチン、及びそのようなルーチンを実施する機能ブロックは、PID制御、ファジー論理制御、及びスミス予測器またはモデル予測制御(MPC)などのモデルベースの技術を含む多数の制御技法、に従って構成されている。
制御ルーチンの実行をサポートするために、典型的な工業プラントまたはプロセスプラントは、1つ以上のプロセスコントローラ及びプロセスI/Oサブシステムと通信可能に接続される集中制御室を有し、プロセスコントローラ及びプロセスI/Oサブシステムは1つ以上のフィールドデバイスに接続される。伝統的に、アナログフィールドデバイスは、信号伝送及び電力供給の双方のための二線式または四線式の電流ループによってコントローラに接続されている。コントローラに信号を伝送するセンサまたは送信機などのアナログフィールドデバイスは、電流が検知プロセス変数に比例するように、電流ループを流れる電流を変調する。一方で、コントローラの制御下でアクションを行うアナログフィールドデバイスは、ループを通る電流の大きさによって制御される。多数のデジタルフィールドデバイスまたはアナログ及びデジタルを組み合わせたフィールドデバイスは、デジタル通信ネットワークまたはアナログ及びデジタルを組み合わせた通信ネットワークを介して、制御信号または測定値信号を受信または伝送する。
データ転送量の増加に伴って、プロセス制御システム設計の1つの特に重要な態様は、フィールドデバイスが、プロセス制御システムまたはプロセスプラント内のコントローラに、及び他のシステムまたはデバイスに互いに通信可能に連結される様式を含む。一般に、フィールドデバイスがプロセス制御システム内で機能することを可能にする様々な通信チャネル、リンク、及び経路は、一般的に、集合的に入力/出力(I/O)通信ネットワークと称される。
I/O通信ネットワークを実施するために使用される通信ネットワークトポロジー及び物理的な接続または経路は、特にネットワークが有害な環境要因または厳しい条件を受けるときに、フィールドデバイス通信のロバスト性または健全性にかなりの影響を及ぼすことがあり得る。これらの要因及び条件は、1つ以上のフィールドデバイス、コントローラなどの間の通信の健全性を損ない得る。コントローラとフィールドデバイスとの間の通信は、監視アプリケーションまたは制御ルーチンが、典型的に、ルーチンの各繰り返しに対するプロセス変数の周期的な更新を必要とするので、何らかのそのような途絶に特に敏感である。したがって、損なわれた制御通信は、プロセス制御システムの効率性及び/または利益性の低下、及び過剰な摩耗または装置に対する損傷、並びにいずれの数の潜在的に有害な故障ももたらし得る。
ロバストな通信を保証するために、プロセス制御システムで使用するI/O通信ネットワークは、歴史的にハードワイヤードである。残念なことに、ハードワイヤードネットワークは、数多くの複雑性、課題、及び制限を導入する。例えば、ハードワイヤードネットワークの品質は、時間とともに劣化し得る。更に、特に、I/O通信ネットワークが、例えば数エーカーの土地を費やす精油所または化学プラントといった広い面積にわたって分散される大規模な工業プラントまたは施設と関連付けられる場合に、ハードワイヤードI/O通信ネットワークは、典型的に、設置に費用がかかる。必要な長い配線取り付けは、典型的に、かなりの労働力、材料、及び費用を伴い、また、配線インピーダンス及び電磁妨害から生じる信号劣化を導入する場合がある。これらの及び他の理由により、ハードワイヤードI/O通信ネットワークは、全般的に、再構成、修正、または更新することが困難である。
より最近の傾向としては、無線I/O通信ネットワークを使用して、ハードワイヤードI/O通信ネットワークと関連付けられる問題点のいくつかを軽減してきた。例えば、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる、米国特許出願公開第2003/0043052号、名称「Apparatus for Providing Redundant Wireless Access to Field Devices in a Distributed Control System」は、ハードワイヤード通信の使用を増やす、または補うために無線通信を利用するシステムを開示している。
しかしながら、制御関連の伝送のための無線通信に対する依存は、数ある中でも信頼性が懸念されるため、伝統的に制限される。上で説明されるように、最新の監視アプリケーション及びプロセス制御アプリケーションは、最適な制御性能を達成するために、コントローラとフィールドデバイスとの間の信頼性のあるデータ通信に依存する。更に、典型的なコントローラは、そのプロセスにおいて望ましくない偏差を迅速に修正するために、高速で制御アルゴリズムを実行する。望ましくない環境要因または他の悪条件は、監視及び制御アルゴリズムのそのような実行をサポートするために必要な高速通信または周期的通信を妨害または阻止する間欠的干渉を生じさせる場合がある。幸運にも、無線ネットワークは、過去10年にわたってはるかにロバストになり、いくつかのタイプのプロセス制御システムにおいて無線通信の信頼性のある使用を可能にしてきた。
しかし、電力消費は、依然として、プロセス制御アプリケーションで無線通信を使用するときの、複雑化要因である。無線フィールドデバイスがI/Oネットワークから物理的に分離されるので、フィールドデバイスは、典型的に、それ自体の電力源を提供する必要がある。故に、フィールドデバイスは、バッテリ式とするか、太陽エネルギーを引き出すか、または振動、熱、圧力などの環境エネルギーを取り出すことができる。これらのデバイスにとって、データ伝送のために消費されるエネルギーは、総エネルギー消費のかなりの部分を占める場合がある。実際に、計測されているプロセス変数を検知または検出するためになされるステップなどのフィールドデバイスによって行われる他の重要な動作中よりも、無線通信接続を確立し、維持するプロセス中のほうが、より多くの電力を消費する場合がある。無線プロセス制御システムの電力消費を低減させ、したがって、バッテリ寿命を延ばすために、センサなどのフィールドデバイスが非周期的様式でコントローラと通信する無線プロセス制御システムを実施することが提案されてきた。1つの事例において、フィールドデバイスは、プロセス変数のかなりの変化が検出され、コントローラと非周期的通信につながるときにだけ、コントローラと通信、またはコントローラに対してプロセス変数の測定値を送信することができる。
非周期的プロセス変数測定値更新を取り扱うために開発された1つの制御技法は、稀な非周期的測定値更新の間にコントローラによって生成される制御信号に対して予測されるプロセス応答の指示を提供し、維持する制御システムを使用する。予測されるプロセス応答は、所与の測定値更新のための制御信号に対して予測されるプロセス応答を算出する数学的モデルによって開発することができる。この技法の一例は、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる、米国特許第7,587,252号、名称「Non−Periodic Control Communications in Wireless and Other Process Control Systems」で説明されている。具体的には、この特許は、非周期的プロセス変数測定値更新を受信すると、制御信号に対して予測されるプロセス応答の指示を生成し、次の非周期的プロセス変数測定値更新の到着まで、予測されるプロセス応答の生成された指示を維持するフィルタを有する、制御システムを開示している。別の例として、その開示全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる、米国特許第7,620,460号、名称「Process Control With Unreliable Communications」は、制御信号に対して予測される応答の指示を提供するが、最後の非周期的測定値更新から経過した時間の測定値を組み込んで、予測されるプロセス応答のより正確な指示を生成するために、フィルタを更に修正するフィルタを含む、システムを開示する。
しかしながら、この5年にわたって、フィールド計装の製造業者は、多種多様なWirelessHART(登録商標)送信機を導入した。最初、これらの送信機は、プロセスを監視するためにだけ使用された。しかしながら、上で説明される技法の導入によって、閉ループ制御アプリケーションの無線測定値を使用することが可能である。無線送信機が広く受け入れられることに基づいて、多数の製造業者が無線のオン/オフ弁及び絞り弁を開発し、導入している最中である。
しかしながら、そのような無線弁を閉ループ制御で使用することができるように対処しなければならない、いくつかの技術的な課題がある。具体的には、無線弁では、典型的に、限られた量の電力だけしか利用することができず、また、例えば制御信号の受信に応答して弁をその目標位置まで駆動するために、利用可能な電力の大部分が、弁の目標位置を変化させるために必要になることが予期される。しかしながら、典型的な制御技法は、ロバストな制御性能を保証するために、制御されているデバイスに多数の制御信号を送信しようとする。しかしながら、これらの技法によって実施されるコントローラに基づく移動が多いことは、被制御デバイスでバッテリーリソースを迅速に使い果たしてしまう場合がある。したがって、可能であれば、例えば設定点の変化、プロセス外乱などに応じて、閉ループ制御の過程で行われる弁の移動回数を低減させることが望ましくなる場合がある。
更に、数多くの事例において、制御システムのアクションは、コントローラと、無線弁または無線通信ネットワークの中に配置される他のアクチュエータとの間の通信を提供するために生じさせなければならないゲートウェイ通信と同期させることができない。例えば、無線ゲートウェイ、例えばWirelessHART(登録商標)ゲートウェイの現在の設計は、弁位置の変化を弁アクチュエータに通信する要求に応じて直ちに機能することができず、したがって、弁またはアクチュエータは、コントローラで制御信号を発生させた後に、制御信号を受信するまで幾分長い時間がかかる場合がある。更に、コントローラは、コントローラによって弁位置の変化が送信された後に、更に長い間をかけて、弁またはアクチュエータから肯定応答だけしか受信しない場合がある。したがって、この事例において、目標弁位置(例えば、制御信号)及び弁応答の無線通信は、大幅な可変遅延を制御ループの中へ導入し、PID制御に影響を及ぼすこの遅延は、被制御変数のロバストな制御をより困難にする。
例えばPID制御ループで使用することができる制御技法は、プロセスプラント内のコントローラ(例えば、PIDコントローラ)から無線弁または他の制御要素への通信回数を大幅に低減させ、一方で、依然として、被制御プロセス変数のロバストな制御を提供する。このように、弁が目標の弁位置において反応しなければならない変化が少なくなるので、無線弁または他の制御要素が使用する電力を少なくすることができ、一方で、依然として、許容可能かつロバストな制御を提供する。更に、本技法は、無線弁または他の被制御要素に対する通信をより少なくすることができるので、無線ネットワークへのゲートウェイを介して、コントローラが被制御デバイスに通信可能に接続されるプラントにおいてこの制御技法を使用することは、ゲートウェイの通信負荷を低減させる。本制御技法は、他の間欠的または非周期的制御方法と併せて使用することができ、それによって、制御ループにおいて無線送信機及び無線弁(または他の無線制御要素)の一方または双方を使用して制御を行うことができる。更に、本技法は、フィードバック測定値がノイズを含むような、またはノイズが比較的ランダムなプロセス外乱をもたらすような、ノイズの多い制御システムにおいて典型的に経験する弁位置ハンティングなどの、不必要または無効な弁の移動を低減させるために、有線または他の周期的制御システムにおいて制御を行うために使用することができる。
加えて、新しい制御信号コマンドを使用して、本明細書で説明される制御技法の制御性能を支援するように、無線または他の間欠的、非周期的、または非同期的通信ネットワークを介して制御信号を送信することができる。新しいコントローラ信号は、目標値及び目標値を実施する時間を含むことができる。このコマンド信号または他の信号は、コントローラで暗黙の弁位置をより正確に算出することを可能にし、したがって、該信号を使用して、(例えば、プロセスコントローラと弁などの被制御デバイスとの間の)プロセス制御ループ通信において大幅な通信遅延を経験するシステムで、より良好な、またはよりロバストな制御を行うことができる。
全般的に言えば、新しい非周期的通信技法を実施する制御ループは、制御ルーチン(PID制御ルーチンなど)を実施するコントローラと、弁または弁アクチュエータなどの被制御デバイスとの間に、無線の、低速な、非周期的な、または非同期的な通信接続または経路を含む場合がある。このリンクは、無線または有線の通信基盤を使用して実施することができる。この事例において、本制御技法は、コントローラと被制御デバイスとの間に配置される非周期的通信ブロックを使用し、該通信ブロックは、被制御デバイスに送信される制御信号の数を低減させることによって、被制御デバイスの目標位置になされる変化の数を最小にするように動作する。
より具体的には、弁アクチュエータによって消費される電力を最小にするために、非周期的通信ブロックで決定された特定の基準を満たした場合にだけ、コントローラの算出したPID出力を無線弁に伝送することができる。コントローラは、典型的に、目標値を無線被制御デバイスに通信することができる最小周期よりもはるかに速く制御信号を生成するように実行するためにスケジュールされるので、これらの基準の適用は、被制御デバイスに送信されるコントローラ信号の数を低減させ、それによって、被制御デバイスによって実施されるコントローラの移動を低減させる。しかしながら、依然として、通信ブロック内の基準の適用は、制御信号の数を低減させた状態で、かつ被制御デバイスに対する制御信号の通信遅延の存在下で、十分な制御性能が達成されることを確実にするように動作する。一例として、非周期的通信ブロックは、以下の様式で、新しい目標位置を(無線の、間欠的、非同期的、または非周期的通信経路を介して)被制御デバイスに通信するように動作することができる。最初に、非周期的通信ブロックは、無線被制御デバイスへの最後の通信からの時間が、構成された通信周期以上であり、かつ被制御デバイスに送信された目標位置の最後の変化に対する被制御デバイスの肯定応答の通信を受信した場合にだけ、制御信号を送信する。これらの条件を満たしたときに、非周期的通信ブロックは、算出したコントローラ出力と被制御デバイスに通信された最後の目標値との差の絶対値が構成された不感帯値(閾値)を超えたとき、及び/または被制御デバイスへの最後の通信からの時間が、構成されたデフォルトレポーティング時間を超えたとき、の一方または双方のときに、新しいまたは更新された制御信号を通信する。
無線被制御デバイスに通信される目標位置は、通常、PIDコントローラなどのコントローラの算出した出力である。しかしながら、1つの選択肢として、目標位置の変化の大きさは、最後の目標を通信してからのコントローラ出力における変化の絶対値が、構成した最大変化値を超えたと判定されたときに、最後に通信した値と、最大変化値とを加算するか、または減算するように制限することができる。
無線被制御デバイスとコントローラとの間の通信によって最小の遅延が導入されるときには、無線被制御デバイス(例えば、アクチュエータ/弁)によってコントローラに通信されるような、弁の位置の形態のフィードバック信号を、例えばPID制御信号のリセット寄与を作成するために、コントローラのポジティブフィードバックネットワークで使用することができる。しかしながら、無線被制御デバイスとの通信を喪失するか、または周期的様式で更新されない場合は、無線弁によって通信される被制御デバイスの最後の目標位置(例えば、弁アクチュエータが達成するように作動している目標位置)を使用して、コントローラ動作のリセット寄与を決定することができる。リセット寄与を計算する際に使用するための弁位置の決定における制御システムのフィードバックループを支援するために、制御システム(または、無線ゲートウェイ)は、制御弁(例えば、弁が移動しなければならない位置)を指定する制御信号、及び弁がそのような移動を行わなければならない時間を提供することができる。そのような制御信号は、制御信号が被制御デバイスに到達するまでにかなりの時間がかかる状況(例えば、無線ゲートウェイまたは低速若しくは非同期通信リンクによって生じる)において有用である。制御信号内で指定される時間は、例えば制御信号のタイムスタンプからの絶対時間またはオフセット時間を指定することができる。制御信号がコントローラから被制御デバイスに到達するのにかかる時間よりも長くなるようにオフセット時間を構成する場合、被制御デバイスは、制御信号を受信し、指定した時間に変化を実施する。この事例において、コントローラは、指定した時間に被制御デバイスによって制御信号を受信し、実施したものとみなすことができ、それによって、コントローラの移動が実施されたことを示す被制御デバイスからのフィードバック信号の受信を必要とすることなく、その時点で、コントローラのフィードバックループにおいて弁位置を更新することができる。この動作は、PIDコントローラのより良好な制御性能をもたらすことができる。
典型的な、周期的に更新された、ハードワイヤードのプロセス制御システムのブロック図である。 周期的に更新されたハードワイヤードのプロセス制御システムの一実施例のプロセス入力に対するプロセス出力応答を例示するグラフである。 無線ゲートウェイデバイスを介して非周期的または無線様式で制御信号を被制御デバイスに伝送する、及び/または無線ネットワークを介して非周期的、非同期的、または大幅に遅延するフィードバック信号を受信するコントローラを有する、プロセス制御システムの一実施例を例示するブロック図である。 コントローラと被制御デバイスとの間に配置される被周期的制御信号の通信モジュールを使用して制御を行い、コントローラと被制御デバイスとの間の通信が、無線通信ネットワークを通じて起こり、通信モジュールが、被制御デバイスに送信されるコントローラの信号数を低減させるように動作する、コントローラの一実施例のブロック図である。 無線通信ネットワークまたは間欠的、低速、若しくは非同期通信ネットワークを介して被制御デバイスに送信される制御信号の数を低減するために、非周期的制御通信技法を実施し、更に、無線、低速、または間欠的通信経路を介してフィードバック信号を受信する、プロセス制御システムのブロック図である。 有線通信または同期通信を使用する通信ネットワークにおいて被制御デバイスに送信される制御信号の数を低減する非周期的制御通信技法を実施する、プロセス制御システムのブロック図である。 図4〜図6の被周期的制御通信を達成するために書き込み要求及び書き込み応答を使用するプロセスを例示する、ブロック図である。 制御の移動を適用するまでの時間を指定する制御信号を含む、本明細書で説明される制御通信技法を使用して、コントローラから被制御デバイスへの制御信号の通信を達成するために使用される、一組の信号のタイミング図を例示する図である。 本明細書で説明される制御通信技法を使用して実行される2つのプロセス制御シミュレーションと関連付けられる様々なパラメータ、及び典型的な有線または周期的制御通信を使用する類似する制御システムにおける同じパラメータのグラフを例示する図である。 本明細書で説明される制御通信技法を使用して実行される2つのプロセス制御シミュレーションと関連付けられる様々なパラメータ、及び典型的な有線または周期的制御通信を使用する類似する制御システムにおける同じパラメータのグラフを例示する図である。
制御技法は、アクチュエータによって達成されるアクチュエータの移動回数を低減させ、一方で、ロバストな制御性能を提供するために、コントローラが、非周期的、無線、低速、大幅に遅延する、別様には非同期的様式で、弁アクチュエータなどのプロセスの被制御デバイスに制御信号を通信または送信することを可能にする。このように、本制御技法は、被制御デバイスの電力消費を低減させる様式でアクチュエータまたは他の被制御デバイスを駆動する制御方法を実施し、かなりのノイズまたはプロセス外乱を経験する制御ループにおいて頻繁に生じる「ハンティング」現象をもたらす、被制御デバイスの頻繁な変化を低減させ、また、無線ゲートウェイデバイスなどにおいて、制御ループを実施するために使用される無線ネットワーク内の通信デバイスにおける通信負荷を低減させる。
具体的には、制御ループ内の制御通信ブロックは、通信不感帯、制御信号変化閾値、及び通信周期などの多数の構成要因に基づいて、非周期的様式でコントローラによって発生される新しく作成される制御信号を送信するように動作する。更に、遅延制御信号の存在下でデバイスの制御に適応させるために、コントローラ内の連続的に更新されるフィルタは、被制御デバイスの実際のまたは暗黙の位置に基づいて、コントローラの各制御ルーチン繰り返しの間に、予想されるプロセス応答(フィードバック寄与とも称される)の指示を発生させる。このフィードバック寄与は、制御信号を発生させるコントローラと、制御信号を受信し、それに応じて作用する被制御デバイスとの間に大幅な遅延の存在下で適切な制御を確実にするように、コントローラにおいて使用される。いくつかの事例において、連続的に更新されるフィルタは、各制御ルーチン繰り返しの間に、予想される応答の指示を発生させるために、部分的には、最後の制御ルーチン繰り返しからの予想される応答の以前に発生させた指示、及び制御ルーチン実行周期を使用することができる。
加えて、プロセス測定値フィードバック信号が、間欠的、非周期的、または遅延様式でコントローラに提供されたときに、連続的に更新されるフィルタの現在の出力を、新しい測定値の指示を受信したときにだけ、コントローラ内の積分(リセットしても知られる)寄与及び/または微分(レートとしても知られる)寄与などの、フィードバック寄与として使用することができる。全般的に言えば、この事例において、積分出力スイッチは、制御信号に対する積分またはリセット寄与として、最後の測定値更新をコントローラが受信した時点で、連続的に更新されるフィルタによって発生された、予想されるプロセス応答を維持する。新しい測定値更新を利用することができるときに、積分出力スイッチは、(新しい測定値更新の指示に基づいて)連続的に更新されるフィルタによって発生された、予想されるプロセス応答の新しい指示にクランプし、制御信号の積分またはレート寄与として、新しい予想されるプロセス応答を提供する。その結果、コントローラは、各コントローラ繰り返し中に、プロセスの新しい予想される応答を決定するために、連続的に更新されるフィルタを使用し、各新しい予想されるプロセス応答は、新しいフィードバック値をコントローラで利用することができるときにだけ、コントローラによって生成される制御信号の積分またはリセット成分が変化する場合であっても、測定値更新の間の時間に行われた変化の影響を反映し、それによって、制御信号の展開中にコントローラ出力に影響を及ぼす。
本明細書で説明される制御方法を実施するために使用することができる、図1に例示されるプロセス制御システム10は、通信回線またはバス9を介して、データヒストリアン12及び各々がディスプレイスクリーン14を有する1つ以上のホストワークステーションまたはコンピュータ13(任意のタイプのパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどとすることができる)に接続される、プロセスコントローラ11を含む。通信ネットワーク9は、例えば、イーサネットネットワーク、WiFiネットワーク、または任意の有線若しくは無線のネットワークとすることができる。コントローラ11はまた、入力/出力(I/O)カード26及び28を介して、フィールドデバイス15〜22にも接続され、また、1つ以上のハードワイヤード通信ネットワーク及び通信スキームを使用してフィールドデバイス15〜22に通信可能に接続されているように例示される。データヒストリアン12は、データを記憶するための任意の所望のタイプのメモリ、及び任意の所望のまたは既知のソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェアを有する、任意の所望のタイプのデータ収集ユニットとすることができる。
全般的に、フィールドデバイス15〜22は、センサ、弁、送信機、位置決め器などの任意のタイプのデバイスとすることができ、一方で、I/Oカード26及び28は、任意の所望の通信またはコントローラプロトコルに準拠する任意のタイプのI/Oデバイスとすることができる。コントローラ11は、メモリ24に記憶される1つ以上のプロセス制御ルーチン(または、任意のモジュール、ブロック、またはそのサブルーチン)を実施または監督する、プロセッサ23を含む。全般的に言えば、コントローラ11は、任意の所望の様式でプロセスを制御するために、デバイス15〜22、ホストコンピュータ13、及びデータヒストリアン12と通信する。更に、コントローラ11は、一般に機能ブロックと称されるものを使用して、制御ストラテジまたはスキームを実施し、各機能ブロックは、プロセス制御システム10内でプロセス制御ループを実施するために、(リンクと呼ばれる通信を介して)他の機能ブロックとともに動作する、制御ルーチン全体のオブジェクトまたは他の部分(例えば、サブルーチン)である。機能ブロックは、典型的に、プロセス制御システム10内でいくつかの物理的機能を行うために、送信機、センサ、若しくは他のプロセスパラメータ測定デバイスと関連付けられるような入力機能、PID、ファジー論理制御などを行う制御ルーチンと関連付けられるような制御機能、またはアクチュエータ若しくは弁などのいくつかのデバイスの動作を制御する出力機能、のうちの1つを行う。当然、ハイブリッド及び他のタイプの機能ブロックが存在し、本明細書で利用することができる。機能ブロックは、下で説明されるように、コントローラ11または他のデバイスに記憶し、それによって実行することができる。
図1の分解ブロック30で例示されるように、コントローラ11は、制御ルーチン32及び34として例示される、いくつかの単一ループ制御ルーチンを含むことができ、また、所望であれば、制御ループ36として例示される、1つ以上のアドバンスト制御ループを実施することができる。各制御ループは、典型的に、制御モジュールと称される。単一ループ制御ルーチン32及び34は、弁などのプロセス制御デバイス、温度及び圧力送信機若しくはセンサなどの測定デバイス、またはプロセス制御システム10内の任意の他のデバイスと関連付けることができる、適切なアナログ入力(AI)及びアナログ出力(AO)機能ブロックにそれぞれ接続される単一入力/単一出力ファジー論理制御ブロック及び単一入力/単一出力PID制御ブロックを使用して、単一ループ制御を行うように例示される。アドバンスト制御ループ36は、1つ以上のAI機能ブロックに通信可能に接続される入力及び1つ以上のAO機能ブロックに通信可能に接続される出力を有する、アドバンスト制御ブロック38を含むように例示されるが、アドバンスト制御ブロック38の入力及び出力は、他のタイプの入力を受信し、他のタイプの制御出力を提供するために、任意の他の所望される機能ブロックまたは制御要素に接続することができる。アドバンスト制御ブロック38は、任意のタイプの多重入力、多重出力制御スキームを実施することができ、また、モデル予測制御(MPC)ブロック、ニューラルネットワークモデリングまたは制御ブロック、多変数ファジー論理制御ブロック、リアルタイムオプティマイザブロックなどを構成するか、または含むことができる。アドバンスト制御ブロック38を含む、図1に例示される機能ブロックは、スタンドアロンのコントローラ11によって実行することができ、または代替的に、ワークステーション13のうちの1つまたはフィールドデバイス19〜22のうちの1つなどの、プロセス制御システムの任意の他の処理デバイスまたは制御要素の中に位置させて、実行することができることが理解されるであろう。一例として、フィールドデバイス21及び22は、それぞれ、送信機及び弁とすることができ、また、制御ルーチンを実施するための制御要素を実行することができ、よって、1つ以上の機能ブロックなどの、制御ルーチンの一部を実施するための処理構成要素及び他の構成要素を含むことができる。より具体的には、フィールドデバイス21は、アナログ入力ブロックと関連付けられる論理及びデータを記憶するためのメモリ39Aを有することができ、一方で、フィールドデバイス22は、図1に例示されるように、アナログ出力(AO)ブロックと通信しているPIDまたは他の制御ブロックと関連付けられる論理及びデータを記憶するためのメモリ39Bを有するアクチュエータを含むことができる。
図2のグラフは、全般的に、制御ループ32、34、及び36(並びに/またはフィールドデバイス21及び22若しくは他のデバイスの中に存在する機能ブロックを組み込んでいる任意の制御ループ)のうちの1つ以上の実施に基づいて、プロセス制御システムのプロセス入力に応答して展開される、プロセス出力を例示する。実施されている制御ルーチンは、全般的に、図2において太い矢印40による時間軸に沿って示されている制御ルーチンの実行回数によって、多数のコントローラ繰り返しを通じて、周期的様式で実行する。従来の事例において、各制御ルーチン繰り返し40は、例えば送信機または他のフィールドデバイスによって提供される、細い矢印42によって示される更新されたプロセス測定値によってサポートされる。図2に例示されるように、典型的には、周期的制御ルーチン実行時間40の各々の間に制御ルーチンによってなされ、受信される、複数の周期的プロセス測定値42が存在する。測定値と制御の実行との同期化と関連付けられる制限を回避するために、多くの既知のプロセス制御システム(または制御ループ)は、プロセス可変測定値を2〜10倍の係数でオーバーサンプリングするように設計される。そのようなオーバーサンプリングは、各制御ルーチンの実行または繰り返しの間に制御スキームにおいて使用するためのプロセス変数測定値が最新であることを確実にすることを補助する。また、制御の変動を最小にするために、従来の設計では、フィードバックに基づく制御が、プロセス応答時間よりも4〜10倍速く実行されるべきであると定められている。なお更に、従来の設計では、最良の制御性能を保証するために、各コントローラ実行周期の間のコントローラの出力時に展開される制御信号は、被制御デバイスの動作に作用するか、またはそれを達成するために被制御デバイスに送信される。プロセス応答時間は、プロセス時定数(τ)(例えば、プロセス変数の変化の63%)に、プロセス入力のステップ変化44の実施後のプロセス遅延または無駄時間(T)(図2の下側の線45で示される)を加えたものと関連付けられる時間であるように、図2のグラフのプロセス出力応答曲線43に表される。いずれにしても、これらの従来の設計要件を満たすために、プロセス計測値更新(図2の矢印42によって示される)は、制御ルーチン実行レート(図2の矢印40によって示される)よりもはるかに速い、よって、プロセス応答時間よりもはるかに速いか、または高いレートでサンプリングされ、コントローラに提供される。
しかしながら、コントローラが制御信号を送信するか、または1つ以上のフィールドデバイスからプロセス変数測定値を無線で受信するような、いくつかの制御システム構成では、同期様式で、または制御信号の送信と被制御デバイスでのその信号の受信との間に最小の時間遅延だけを伴って、コントローラの各出力が被制御デバイスに到達することを確実にする様式で、制御信号を被制御デバイスに送信することができない場合がある。更に、これらのタイプのシステムにおいて、プロセスから高頻度で周期的に測定値サンプルを取得することは、実用的でないか、または可能ですらない場合がある。具体的には、これらの事例において、コントローラは、非周期的プロセス変数測定値の受信だけしか行うことができない場合があり、及び/または非周期的、更には周期的プロセス変数測定値の間の時間が、制御ルーチン実行レート(図2の矢印40によって示される)よりも長くなる場合がある。
図3は、上で論じられる問題を呈する場合があり、したがって、図2に関して説明される典型的な制御技法を使用して、許容可能な、または所望される制御を行うことができない場合がある、例示的な部分的無線プロセス制御システム10を表す。しかしながら、図4〜図10に関して本明細書で説明される新しい制御技法は、被制御デバイスの制御移動を最小にする様式で制御を行い、一方で、コントローラと被制御デバイスとの間のプロセス制御信号の、及び/またはセンサ若しくは送信機とコントローラとの間のプロセス変数測定値の非周期的、無線、及び/または大幅に遅延する通信の存在下で制御を行うために、図3のプラント構成において実施することができる。具体的には、図3の制御システム10は、図1の制御システム10と本質的に類似し、同じ要素には同じ番号が付されている。しかしながら、図3の制御システム10は、WirelessHART(登録商標)通信ネットワークなどの無線ネットワーク72内で互いに無線で通信可能に連結され、ゲートウェイデバイス73を介してコントローラ11に連結される、多数のフィールドデバイス60〜70を含む。図3に例示されるように、ネットワーク72内の無線接続されたフィールドデバイスは、ネットワーク72内で無線通信するために、互いにかつアンテナ76(ゲートウェイデバイス73に連結される)と協働するアンテナ75に接続されるか、または該アンテナを含む。1つの事例において、デバイス61〜64として例示されるフィールドデバイスのいくつかは、ハードワイヤード回線を介して、無線ゲートウェイまたは変換デバイス76に接続され、該フィールドデバイスについて、無線ネットワーク72内で通信を行う。当然、無線ネットワーク72の中の他のデバイスは、無線デバイスとすることができ、また、それぞれが、ネットワーク72内で無線通信を行うための、該デバイス自体の無線通信モジュールを有することができる。更に、フィールドデバイス60〜70は、例えば送信機、アクチュエータ(弁アクチュエータなど)、弁などを含む、任意のタイプのフィールドデバイスとすることができる。
理解されるように、図3の送信機60〜64及び66〜69の各々は、コントローラ11において実施される1つ以上の制御ループまたは制御ルーチンで使用するために、無線通信ネットワーク72、ゲートウェイデバイス73、及びネットワーク9を介して、それぞれのプロセス変数(例えば、流量、圧力、温度、またはレベル信号)を示す信号をコントローラ11に伝送することができる。図3に例示される弁または弁アクチュエータ65及び70などの、被制御デバイスと称される他の無線デバイスは、(例えば、ネットワーク9、ゲートウェイ73、及び無線ネットワーク72を介して)無線で、または部分的に無線で、コントローラ11からプロセス制御信号を受信することができる。更に、これらのデバイスは、他の信号(例えば、デバイスの現在位置または状態、肯定応答信号などの、任意の他のプロセスパラメータを示す信号)を、無線ネットワーク72を介して、プラント10の中のコントローラ11及び/または他のデバイスに伝送するように構成することができる。全般的に言えば、図3に例示されるように、コントローラ11は、入来信号を処理するためにプロセッサ23で実行する通信スタック80と、いつ入来信号が測定値更新を含んだかを検出するために、または制御ループ内の、若しくは制御ループと関連付けられるデバイスからの他の信号を検出するためにプロセッサ23で実行するモジュールまたはルーチン82と、測定値更新に基づいて制御を行うためにプロセッサ23で実行する1つ以上の制御モジュール84とを含む。検出ルーチン82は、通信スタック80を介して提供されるデータが新しいプロセス変数測定値または他のタイプの更新を含むことを示すために、フラグまたは他の信号を発生させることができる。次いで、新しいデータ及び更新フラグは、制御モジュール84(機能ブロックとすることができる)のうちの1つ以上に提供することができ、次いで、該制御モジュールは、下で更に詳細に説明されるように、所定の周期的実行レートでコントローラ11によって実行される。代替として、または加えて、新しいデータ及び更新フラグは、コントローラ11で、または制御システム10の中の他の場所で実行される、1つ以上の監視モジュールまたはアプリケーションに提供することができる。
したがって、上で説明されるように、図3のプロセス制御システム10は、全般的に、制御を行うために、送信機60〜64及び66〜69、またはフィールドデバイス65及び70などの他の制御要素によって測定、検知、または計算される制御信号及びデータの無線通信を使用する。一例として、図3の制御システム10において、コントローラ11から弁65または70のうちの1つなどの被制御デバイスへの新しい制御信号は、ゲートウェイデバイス73及び無線ネットワーク72を介して、そのデバイスに伝送される。更に、いくつかの事例において、コントローラ11のフィードバック算出に使用される新しいプロセス変数測定値または他の信号値は、ある特定の条件を満たすなどのときにだけ、非周期的、間欠的、または低速に基づくデバイス60〜64及び66〜69によって、無線ネットワーク72を介して、コントローラ11に伝送することができる。例えば、新しいプロセス変数測定値は、デバイスによってコントローラ11に送信される最後のプロセス変数測定値に関して、プロセス変数値が所定の量だけ変化したときに、コントローラ11に送信することができる。当然、非周期的様式のプロセス変数測定値をいつ送信するのかを決定する他の様式を、同様に、または代わりに実施することができる。
いずれにしても、コントローラ11(制御算出を行う)と制御信号を受信する被制御デバイス(例えば、弁またはアクチュエータデバイス)との間の、及びセンサ(被制御プロセスの変数を測定する)とコントローラ11(制御算出のフィードバックループにおいてセンサ信号を使用する)との間の、通信経路内での無線通信ネットワーク72の存在及び/またはゲートウェイデバイス73の使用は、制御ループにおける通信を、非同期的、非周期的にし、及び/または通信中に大幅な遅延を経験する。例えば、WirelessHART(登録商標)ネットワークへの典型的な無線ゲートウェイは、3〜6秒、制御通信を遅延させる場合があり、これらのネットワークを使用するときには、高速同期制御を困難にする。そのような遅延はまた、無線通信ネットワーク内のセンサまたは伝送機デバイスから、そのネットワークの外部のコントローラまで信号を伝送するときにも起こる場合がある。
したがって、図3の無線ネットワーク72内のコントローラ11とデバイスとの間の無線通信の存在は、全般的に、非同期的、大幅に遅延する、及び/または非周期的通信をもたらし、よって、コントローラ11とフィールドデバイス60〜64及び66〜69との間に、並びに/またはその逆も同様に、不規則な、または別様に低頻度なデータ伝送をもたらす。しかしながら、上で述べられるように、有線フィールドデバイス15〜22への制御信号の通信、及びそこからの測定値の通信は、従来、周期的様式で行い、次いで、コントローラ11内の制御ルーチン(複数可)の周期的実行をサポートするように構築されてきた。その結果、コントローラ11の典型的な制御ルーチンは、全般的に、コントローラ11のフィードバックループに使用されるプロセス変数測定値を周期的に更新するように設計される。
例えばコントローラ11とフィールドデバイスの少なくともいくつかとの間に配置される無線通信ハードウェアによって導入される、制御ループ内の非周期的、または別様に大幅に遅延する制御及び測定信号に適応させるために、コントローラ11の制御及び監視ルーチン(複数可)は、下で説明されるように、非周期的または他の間欠的または大幅に遅延する通信信号を使用するときに、及び特に、これらの信号の伝送がコントローラ11の実行レート(例えば、周期的実行レート)よりも少ない頻度で起こるときに、プロセス制御システム10が適切に機能することを可能にするように再構築または修正することができる。
非周期的な制御関連の通信を使用して動作するように構成される、例示的な制御スキームまたは制御システム400が、図4により詳細に例示され、プロセス101を制御するために連結されるプロセスコントローラ100を概略的に示す。より具体的には、コントローラ100は、無線通信リンク103(図4において破線で例示される)を介して、プロセス101の無線アクチュエータ102に連結される。この事例において、アクチュエータ102は、被制御デバイスであり、また、例えばプロセス101内で流体流を制御する、弁用のアクチュエータとすることができる。コントローラ100(図1及び図3のコントローラ11、またはフィールドデバイスの制御要素、例えば図3の無線フィールドデバイスのうちの1つ、などとすることができる)によって実施される制御スキームは、全般的に、図3に関連して例示され、説明される通信スタック80、更新検出モジュール82、及び制御モジュール84のうちの1つ以上の機能性を含む。
図4の例示的なシステムにおいて、コントローラ100は、例えばワークステーション13(図1及び図3)のうちの1つから、またはプロセス制御システム10内の、若しくはそれと通信している任意の他のソースから設定点信号を受信し、無線通信リンク103を介してコントローラ100の出力から無線アクチュエータ102に提供される、1つ以上の制御信号105(またはコントローラの移動)を発生させるように動作する。制御信号105を受信することの他に、プロセス101(またはプロセス101内とすることができるアクチュエータ102)は、測定される、または未測定の外乱を受ける場合がある。プロセス制御アプリケーションのタイプに応じて、設定点信号は、ユーザなどによって、調整ルーチンなどのプロセス101の制御中の任意のときに変化させることができる。当然、プロセス制御信号は、弁または任意の他のタイプの可動制御要素と関連付けられるアクチュエータを制御することができ、またはプロセス101の動作の変化を生じさせるように任意の他のフィールドデバイスを制御することができる。プロセス制御信号105の変化に対するプロセス101の応答は、送信機、センサ、または他のフィールドデバイス106によって測定または検知され、例えば、図3に例示される送信機60〜64または66〜69のうちの任意の1つに対応することができる。送信機106とコントローラ100との間の通信リンクは、同期的、周期的、または即時的なフィードバック信号をコントローラ100に提供するハードワイヤード通信リンクであるように図4に例示されるが、殆どまたは全く遅延を伴わずにフィードバック信号を提供する任意の他のタイプの通信リンクとすることができる。
簡単な実施形態において、コントローラ100は、PIDタイプの制御ルーチンの1つの形態である、PID制御ルーチンなどの単一/入力、単一/出力の閉ループ制御ルーチンを実施することができる。本明細書で使用するとき、PIDタイプの制御ルーチンは、比例(P)、積分(I)、微分(D)、比例−積分(PI)、比例−微分(PD)、積分−微分(ID)、または比例−積分−微分(PID)制御ルーチンのいずれかを含む。故に、コントローラ100は、設定点と測定されたプロセス変数との間の誤差信号を生成する加算ブロック108を有する制御信号発生ユニット、比例ゲイン要素110、更なる加算ブロック112、及び高低リミッタ114を含む、いくつかの標準PIDコントローラ要素を含む。制御ルーチン100はまた、フィルタ116を含む直接フィードバック経路も含む。フィルタ116は、この事例において、暗黙のアクチュエータ位置信号を受信して、プロセスコントローラ100によって生成される制御信号のリセット(または他の)制御成分を算出する際に使用するために、高低リミッタ114の出力に連結することができ、または図4に例示されるように、アクチュエータ102に連結することができる。全般的に言えば、フィルタ116の出力は、フィルタ116によって生成されるリセット(積分)成分をゲインユニット110によって生成される比例成分に加える、加算器112に接続される。加えて、図4に例示されるように、コントローラ100は、比例寄与及び積分寄与の算出専用の要素と同時に、加算ブロック108から誤差信号を受信する、微分成分算出ブロック132を含むことができる。ここで、加算器134は、制御信号の微分成分を加算器112の出力に加えて、比例、微分、及び積分成分を有するPID制御信号を生成する。当然、所望であれば、加算器112及び134を組み合わせて単一のユニットとすることができる。更に、他のPID構成(例えば、直列構成)を利用することができるが、比例、積分、及び微分寄与は、限定的でない制御信号を生成するために、加算ブロック112及び134において組み合わせられるように例示される。
より具体的には、コントローラ100の動作中に、加算ブロック108は、誤差信号を生成するために、設定点信号と、直前に受信した送信機106から提供されるプロセス変数測定値とを比較する。比例ゲイン要素110は、制御信号の比例寄与または成分を生成するために、例えば、誤差信号に比例ゲイン値Kを乗じることによって、誤差信号に対して動作する。次いで、加算ブロック112は、ゲイン要素110の出力(すなわち、比例寄与)と、フィードバック経路によって、具体的にはフィルタ116によって生成される、制御信号の積分若しくはリセット寄与または成分とを組み合わせる。加算器134は、限定的でない制御信号を生成するために、ブロック132によって生成される微分成分を加える。次いで、リミッタブロック114は、プロセス101、具体的にはアクチュエータ102を制御するために使用される制御信号105を生成するために、加算器134の出力に対して高低制限を行う。
更に、図4に例示されるように、フィルタ116は、無線通信リンク(制御信号をアクチュエータ102に通信するために使用されるリンク103と同じリンクとすることができる)を介して、アクチュエータ102から暗黙の位置を受信するように連結される。フィルタ106は、この暗黙の位置の値を使用して、下で更に詳細に論じられる様式で、制御信号105のリセット(積分)成分を決定する。全般的に言えば、コントローラ100と無線弁またはアクチュエータ102との間の通信によって最小の遅延が導入されたときに、無線アクチュエータ/弁102によってコントローラ100に返信される弁位置のフィードバック(すなわち、暗黙の位置の値)をポジティブフィードバックネットワークにおいて(すなわち、フィルタ116において)使用して、PIDコントローラ100のリセット寄与を作成することができる。ここで、無線弁102との通信が失われるか、または周期的様式で更新されない場合、無線弁またはアクチュエータ102によって通信された最後の目標弁位置(すなわち、弁アクチュエータ102が達成するように作業していたことが最後に分かった目標位置)のフィードバックを、連続的に更新されるフィルタ116への入力である暗黙の位置として使用する。
重要なことに、図4に例示されるように、コントローラ100によって実施される制御ルーチンはまた、制御通信ブロック135も含み、該制御通信ブロックは、制御信号を被制御デバイスに伝送する際に大幅な遅延を生じさせる無線弁またはなにか他の通信ネットワークを使用して制御が実施されたときに、アクチュエータ102によって使用される、または該アクチュエータに提供される目標位置においてなされる変化の数を最小にするために使用することができる。具体的には、アクチュエータ102に送信される制御信号の数を最小にし、それによって、弁アクチュエータ102によって消費される電力を最小にするために、ブロック135は、特定の基準を満たしたときに、(周期的様式で制御ルーチンによって生成されるような)算出したコントローラ出力または制御信号105を無線アクチュエータ102に伝送するだけである。一般的な意味において、これらの基準の使用は、アクチュエータ102に送信される制御信号の変化の数を低減させるか、または最小にし、一方で、依然として、プロセスのロバストな制御を行う。
全般的に言えば、PIDコントローラ100は、典型的に、ブロック135を使用してアクチュエータ102の目標値が無線アクチュエータ102に通信される最高レートよりもはるかに速いレートで実行するようにスケジュールされる。より具体的には、ブロック135は、無線アクチュエータ102に送信された最後の通信からの時間が、構成した通信周期以上であり、かつ目標位置における最後の変化に対するアクチュエータの肯定応答の通信をブロック135で受信した場合に、制御信号105の新しい値をアクチュエータ102に送るだけである。所望であれば、構成した通信周期は、被制御デバイスとの通信を実施する通信ブロック135の実行レート以下とすることができ、よって、通信ブロック135の動作または実行は、構成した通信周期を経過した(すなわち、以前の制御信号を被制御デバイスに送信してからの経過時間が最小時間閾値よりも長い)という暗黙の決定である。いずれにしても、これらの条件を満たす場合に、ブロック135は、2つの更なるシグナリング基準のどちらかまたは双方を満たすときに、新しい目標位置(すなわち、新しい、または更新された制御信号105)をアクチュエータ102に伝送する。具体的には、新しく算出した制御信号とアクチュエータ102に通信された最後の制御信号との差の絶対値が、構成した不感帯値(すなわち、閾値)を超えた場合に、及び/またはアクチュエータ102への最後の通信からの時間が、構成したデフォルトのレポーティング時間を超えた場合に、制御通信ブロック135は、新しく算出した制御信号105をアクチュエータ102に通信する。これらの条件を満たさなかった場合、制御通信ブロック135は、新しく算出した制御信号105をアクチュエータ102に送信しない。
したがって、全般的に言えば、制御通信ブロック135によって実施されるルーチンは、多くても、構成した通信周期(典型的に、コントローラ実行周期以上に設定される)あたり1回、かつコントローラが、アクチュエータに送信された最後の制御信号を実際にアクチュエータが受信した旨の肯定応答を受信したときにだけ、制御信号を送信するだけである。この条件の初期設定は、コントローラが特定のレートを超えずに制御信号を送信し、かつ(以前に送信された制御信号のアクチュエータの肯定応答によって判定したときに)アクチュエータが以前の制御信号を受信していないときには新しい制御信号を送信しないことを保証する。更に、これらの条件を満たす(すなわち、最後の制御信号がアクチュエータ102に送信されてからの時間が、構成した、または予め設定した時間よりも長く、かつアクチュエータ102が最後の制御信号の受信を肯定応答した)場合は、新しい制御信号の大きさが以前に送信された制御信号の大きさと所定の閾値だけ異なる場合、及び/またはアクチュエータ102への最後の通信からの時間が、構成したデフォルトレポーティング時間を超えた場合にだけ、新しい制御信号が送信される。
したがって、通信ブロック135は、以前の制御信号がアクチュエータ102によって受信されたことが確認され、かつ(構成した通信周期によって決定される)最後の制御信号が送信されてから特定の最小時間量が経過したときにだけ、並びに、送信される新しい制御信号の大きさ及び直前に受信した制御信号の大きさのいずれかがある閾値量だけ異なる場合にだけ、または(制御信号の大きさの差が閾値以上でない場合であっても)最後の制御信号を送信してからの時間及び現在の時間が特定の閾値を超えた場合にだけ、新しい制御信号がアクチュエータ102に送信されることを保証する。この動作は、全般的に、コントローラによって必要とされるアクチュエータの移動回数を低減させるように、アクチュエータ102に送信される制御信号の数を低減させるが、プロセス内のロバストな制御を可能にする様式で低減させるように行う。
更に、所望であれば、制御信号の一部としてブロック135によって無線アクチュエータ102に通信される弁目標位置は、通常、制御ルーチンの算出した出力(すなわち、直前の制御信号105の値)とすることができる。しかしながら、オプションとして、目標位置の変化の大きさ(すなわち、アクチュエータ102への連続する制御信号の通信の間の制御信号の変化の大きさ)は、最後に通信した制御値または目標値と最大変化値とを加算または減算するように制限することができる。したがって、新しい制御信号と最後に通信した制御信号との間の制御信号の変化の絶対値が、構成した最大変化値を超えた場合は、新しく送信した制御信号(または目標値)が、この最大変化を有する信号値に制限される。この様式で、制御通信ブロック135は、アクチュエータ102への連続する制御信号の通信間の制御信号の変化の量を制限することができる。そのような制限アクションは、より劣った制御性能につながる場合がある制御信号の大きいジャンプを防止するために、最後に通信した制御信号のフィードバックまたは肯定応答が大幅な遅延を経験するときに望ましくなり得る。
この通信方法の利点として、無線アクチュエータ102によってコントローラ100に提供される最後に通信した制御値または目標位置(すなわち、暗黙のアクチュエータの位置)のフィードバックまたは肯定応答が最小の遅延で通信されたときに、この値は、(例えば、フィルタ116によって)PIDリセット成分を算出するためにポジティブフィードバックネットワークで使用することができる。この動作は、無線アクチュエータ102への通信によって導入される任意の遅延または変動を自動的に補償し、それによって、目標位置を弁に通信する際に遅延を補償するために、PID調整の際にいかなる変化も必要としない。その結果、PIDコントローラの調整は、通信によって導入される遅延とは無関係に、プロセスのゲイン及びダイナミクスによって厳密に確立される。
より具体的には、上で説明される制御通信ルーチンを使用することは、依然として、フィルタ116が、プロセスのロバストな制御を提供し、一方で同時に、コントローラ100とアクチュエータ102との間の通信を低減させる様式で、制御信号の積分またはリセット寄与成分を生成するように動作することを可能にする。具体的には、(例えば無線通信経路を介して、アクチュエータ102から送信される)暗黙のアクチュエータ位置を受信するように連結されるフィルタ116は、暗黙のアクチュエータ位置及び制御アルゴリズム100の実行周期または時間に基づいて、制御信号105に対する予想されるプロセス応答の指示を生成する。この事例において、暗黙のアクチュエータ位置は、アクチュエータ102で受信される直前の制御信号(または、直前の制御信号の目標位置)とすることができ、制御信号は、アクチュエータ102が移動する位置を示す。実行すると、図4に例示されるように、フィルタ116は、予想されるプロセス応答信号を加算器112に提供する。所望であれば、フィルタ116によって生成される、加算器108の出力の変化に対する予想されるプロセス応答は、下でより詳細に説明されるように、一次モデルを使用して近似することができる。しかしながら、より全般的には、予想されるプロセス応答は、プロセス101の任意の適切なモデルを使用して生成することができ、また、制御信号の積分またはリセット寄与を決定することと関連付けられるプロセスモデルに限定されない。例えば、予想されるプロセス応答を提供するためにプロセスモデルを利用するコントローラは、制御ルーチン100がPIDまたはPI制御スキームを実施することができるように、微分寄与を組み込む場合または組み込まない場合がある。
図4のフィルタ116の動作をより詳細に論じる前に、従来のPIコントローラは、積分またはリセット寄与を決定するために、ポジティブフィードバックネットワークを使用して実施することができることに留意することが有用である。数学的には、従来のPIの実施のための伝達関数が、無制約の、すなわち出力が制限されない制御のための規格の策定と等価であることを示すことができる。具体的には:

図4に例示されるように、暗黙のアクチュエータ位置を提供するために、アクチュエータ102からのポジティブフィードバック経路を使用する1つの利点は、コントローラ出力が、すなわちリミッタ114によって高制限または低制限されたときに、リセット寄与が終了することを自動的に防止することである。
いずれにしても、本明細書で説明される制御技法は、コントローラがプロセス変数の周期的または非周期的更新を受信したときに、リセット寄与を決定するためのポジティブフィードバック経路を使用することを可能にし、一方で、依然として、新しいプロセス変数測定値の受信の間に生じる設定点の変化またはフィードフォワードの変化が生じた場合に、ロバストなコントローラ応答を可能にし、一方でまた、プロセス制御ループの動作中に、アクチュエータの移動回数を制限する。具体的には、ロバストな設定点変化の動作を提供するために、フィルタ116は、コントローラ100の各実行中に、または実行毎に、予想されるプロセス応答の新しい指示または値を算出するように構成される。その結果、フィルタ116の出力は、フィルタ116への入力(アクチュエータ102の暗黙の位置)がそのような周期的基準で更新されない場合であっても、制御ルーチンの各実行サイクル中に新しく再生される。
全般的に、フィルタ116によって生成されるような予測されるプロセス応答の新しい指示は、暗黙のアクチュエータ位置、最後の(すなわち、直前の)コントローラ実行サイクル中に生成されるフィルタ116によって生成される予想される応答の指示、及びコントローラの実行周期から、各コントローラ実行サイクル中に算出される。その結果、フィルタ116は、各コントローラ実行サイクル中に新しいプロセス応答の推定を生成するために実行されるので、連続的に更新されるように、本明細書で説明される。各コントローラ実行サイクル中に新しい予想されるプロセス応答またはフィルタを生成するために、連続的に更新されるフィルタ116によって実施することができる例示的な式を以下に記載する。
ここで、新しいフィルタ出力Fは、直前のフィルタ出力FN−1(すなわち、現在のフィルタ出力値)に、アクチュエータON−1(暗黙のアクチュエータ値)で受信した直前のコントローラ出力値(または目標位置)と現在のフィルタ出力値FN−1との差にリセット時間TReset及びコントローラの実行周期ΔTに依存する係数を乗じたものとして決定される、減衰成分を加えたものとして、反復的に決定されることに気が付くであろう。
この様式で連続的に更新するフィルタを使用して、制御ルーチン100は、新しいプロセス変数測定値を受信する度に積分制御信号成分を算出するときに、予想されるプロセス応答をより良好に決定することができ、それによって、設定点の変化または2つのプロセス変数測定値の受信の間に生じる他のフィードフォワード外乱に対してより敏感になる。より具体的には、設定点の変化(新しいプロセス計測値の受信を伴わない)は、制御信号の比例寄与成分を変化させ、したがって、制御信号を変化させる、加算器108の出力での誤差信号の変化を直ちにもたらすことに気が付くであろう。その結果、フィルタ116は、変化した制御信号に対するプロセスの新しい予想される応答を直ちに生成し始め、したがって、その変化に応じて測定される新しいプロセス測定値をコントローラ100が受信する前にその出力を更新することができる。次いで、コントローラ100が新しいプロセス測定値を受信し、フィルタ出力のサンプルが、制御信号の積分またはリセット寄与成分として使用されるように、加算器112の入力にクランプされるときに、フィルタ116は、少なくともある程度は、設定点の変化に対するプロセス101の応答に反応した、または組み込んだ、予想されるプロセス応答を繰り返している。
したがって、よく理解されるように、図4に例示される制御技法は、制御ブロックまたはルーチン100の各実行について、連続的に更新されるフィルタ116(例えば、リセット寄与フィルタ)を介して、予想されるプロセス応答の指示を算出する。図4の実施形態において、コントローラ100は、制御ブロックの各実行について、予想される応答の新しい指示を算出するために、連続的に更新されるフィルタ116を構成する。したがって、連続的に更新されるフィルタ116は、暗黙のアクチュエータ位置(例えば、アクチュエータ102で直前に受信した制御信号)に基づいて、制御ルーチンの各繰り返しについて、予想される応答の指示を算出し続け、この新しい予想される応答の指示は、各実行サイクル中に、加算ブロック112に配信される。
この制御技法は、新しい測定値が通信されるかどうかにかかわらず、及び現在のコントローラ出力をアクチュエータ102に送信するかどうかを判定することを必要とすることなく、連続的に更新されるフィルタ116が、予想されるプロセス応答をモデル化し続けることを可能にする。制御出力が、設定点の変化または測定される外乱に基づくフィードフォワードアクションの結果として変化する場合、連続的に更新されるフィルタ116は、アクチュエータ102の暗黙の位置に基づいて各制御ルーチンの繰り返しにおいて予想される応答の新しい指示を算出することによって、予想されるプロセス応答を正しく反映する。
図4の簡単なPIDコントローラの構成は、制御信号へのリセット寄与としてフィルタ116の出力を直接使用し、この事例において、閉ループ制御ルーチンのリセット寄与(例えば、上で提示される連続的に更新されるフィルタの式)は、プロセスが定常状態の挙動を呈するかどうかを判定する際に、プロセス応答の正確な表現を提供することができることに留意されたい。しかしながら、無駄時間が支配的なプロセスなどの他のプロセスは、予想されるプロセス応答をモデル化するために、図4のコントローラの更なる成分の組み込みを必要とする場合がある。一次モデルによって十分に表されるプロセスに関して、プロセス時定数は、全般的に、PI(またはPID)コントローラのリセット時間を決定するために使用することができる。より具体的には、リセット時間がプロセス時定数と等しく設定される場合、リセット寄与は、全般的に、時間とともに制御ルーチン100が予想されるプロセス応答を反映するように、比例寄与を無効にする。図4に例示される実施例において、リセット寄与は、プロセス時定数と同じ時定数を有するフィルタ116を有する、ポジティブフィードバックネットワークによって達成することができる。他のモデルを利用することができるが、ポジティブフィードバックネットワーク、フィルタ、またはモデルは、既知または近似のプロセス時定数を有するプロセスの予想される応答を決定するための好都合な機構を提供する。
図5及び図6は、設定点の変化に応答してロバストな制御を提供し、一方でまた、被制御デバイスにおけるコントローラの移動を最小にするために、図4に関して上で説明される通信制御及びフィルタリング技法を使用することができる制御システムのいくつかの他の実施例を例示する。具体的には、いくつかの用途では、有線または無線の送信機またはセンサ、及び弁などの有線または無線の被制御デバイスの様々な異なる組み合わせを、制御スキームにおいて使用する場合がある。より具体的には、無線送信機及び有線弁またはアクチュエータを含む制御ループにおける、(図4に例示されるような)有線送信機及び無線弁またはアクチュエータを含む制御ループにおける、無線送信機及び無線弁またはアクチュエータを含む制御ループにおける、及び/または有線送信機及び有線弁またはアクチュエータを含む制御ループにおける、コントローラの移動を最小にするために、上で説明される制御技法を実施することが望ましい場合がある。ここで、本明細書で説明される実施例の無線通信経路は、コントローラとアクチュエータとの間に、及び/または送信機(センサ)とコントローラとの間に、低速の、間欠的、非同期的、非周期的、及び/または大幅に遅延する伝送を導入することが想定されること、並びにこれらのネットワークについて本明細書で説明される同じ概念または制御技法を、これらの通信ネットワークまたは制御システムが本質的に無線でない場合であっても、これらの特性のうちの1つ以上を有する任意の通信ネットワークを有する制御システムに適用することができることが理解されるであろう。
図5は、無線送信機(それによって、無線フィードバック通信経路)及び無線弁またはアクチュエータ(それによって、無線制御信号通信経路)の双方を含む、制御システム500または制御ループの一実施例を例示する。大幅な遅延、喪失信号、非周期的または非同期的通信は、これらの無線通信経路の一方または両方によって導入することができるものとみなされる。図5に例示される制御システム500は、図4の制御システムに本質的に類似するが、図5のコントローラ100が、通信の潜在的な遅延または喪失、及び/またはセンサ106とコントローラ100との間のフィードバック通信経路内の同期的または周期的通信の喪失に対処する必要がある更なる制御要素を含むことを除く。理解されるように、この経路は、ここで、この通信経路が無線、非周期的、非同期的であること、及び/または大幅な遅延を呈することを示すために、図5において点線で示される。
図5に例示されるように、コントローラ100は、加算ブロック108、比例ゲイン要素110、更なる加算ブロック112、微分算出ブロック132、なお更なる加算ブロック134、及び高低リミッタ114を有する制御信号発生ユニットを含む、図4に関して上で説明される標準PIDコントローラ要素を含む。制御ルーチン100はまた、フィルタ116を含むフィードバック経路も含むが、この事例では、加えて、通信スタック80及びフィルタ116に連結される選択ブロック118を含む、積分出力スイッチを含む。図5に例示されるように、フィルタ116は、依然として、暗黙のアクチュエータ位置を受信するために連結されるが、この時点で、フィルタ116の出力をブロック118に提供し、次に、コントローラ100によって発生される制御信号の積分またはリセット成分を加算ブロック112に提供する。
コントローラ100の動作中に、加算ブロック108は、誤差信号を生成するために、設定点信号と、(コントローラ100内の通信スタック80から提供される)直前に受信したプロセス変数測定値とを比較する。比例ゲイン要素110は、制御信号の比例寄与または成分を生成するために、例えば、誤差信号に比例ゲイン値Kを乗じることによって、誤差信号に対して動作する。次いで、加算ブロック112は、ゲイン要素110の出力(すなわち、比例寄与)と、フィードバック経路(フィルタ116及びブロック118を含む)によって生成される、制御信号の積分若しくはリセット寄与または成分とを組み合わせる。微分成分ブロック132は、加算器134によって加算器112の出力に加えられる制御信号の微分成分を生成するために、加算器108の出力(誤差信号)に対して動作する。次いで、リミッタブロック114は、制御通信ブロック135に提供される制御信号105を生成するために、加算器134の出力に対して高低制限を行う。ブロック135は、(大幅な遅延を経験する場合がある)無線リンク103を介して、いつ新しい制御信号105をアクチュエータ102に送信するのかを決定するために、図4に関して上で説明される様式で動作する。
この事例において、コントローラ100のフィードバック経路内のフィルタ116及びブロックまたはスイッチ118は、以下の様式で、制御信号の積分またはリセット寄与成分を生成するように動作する。リミッタ114の出力を受信するために連結されるフィルタ116は、図4に関して上で説明されるように、暗黙のアクチュエータ位置及び制御アルゴリズム100の実行周期または時間に基づいて、制御信号105に対する予想されるプロセス応答の指示を生成する。しかしながら、この事例において、フィルタ116は、この予想されるプロセス応答信号をスイッチまたはブロック118に提供する。スイッチまたはブロック118は、(通信スタック80によって決定される)新たなプロセス変数測定値をコントローラ100が受信する度に、スイッチまたはブロック118の出力でフィルタ116の出力をサンプリング及びクランプし、通信スタック80が次のプロセス変数測定値を受信するまで、この値を維持する。このように、スイッチ118の出力は、コントローラ100が最後のプロセス変数測定値更新を受信した時点で生成された、フィルタ116の出力のままとなる。
より具体的には、図5に例示される制御技法は、制御ブロックまたはルーチン100の各実行について、連続的に更新されるフィルタ116(例えば、リセット寄与フィルタ)を介して、予想される応答の指示を算出する。しかしながら、フィルタ116の出力を、加算ブロック112への入力として使用するべきであるかどうかを判定するために、通信スタック80及び、いくつかの実施例では、更新検出モジュール82(図3)は、新しいプロセス変数測定値を受信したときに、積分出力スイッチ118に対する新しい値フラグを生成するために、送信機106からの入来データを処理する。この新しい値フラグは、スイッチ118に、このコントローラ繰り返しに対するフィルタ116の出力をサンプリングし、クランプする旨を通知し、この値を加算器112の入力に提供する。
新しい値フラグが通信されるかどうかにかかわらず、連続的に更新されるフィルタ116は、制御ルーチンの各繰り返しについて、予想される応答の指示を算出し続ける。この予想される応答の新しい指示は、制御ブロックの各実行の積分出力スイッチまたはブロック118に配信される。新しい値フラグの存在に応じて、積分出力スイッチ118は、連続的に更新されるフィルタ116からの予想される応答の新しい指示の加算ブロック112への通過を可能にすることと、最後の制御ブロックの実行中に加算ブロック112に以前に配信された信号を維持することと、を切り替える。より具体的には、新しい値フラグが通信されたときに、積分出力スイッチ118は、連続的に更新されるフィルタ116からの直前に算出した予想される応答の指示が、加算ブロック112へ通過することを可能にする。その逆に、新しい値フラグが存在しない場合、積分出力スイッチ118は、最後の制御ブロック繰り返しからの予想される応答の指示を、加算ブロック112に再送信する。この様式で、積分出力スイッチ118は、新しい値フラグがスタック80から通信される度に、予想される応答の新しい指示にクランプするが、新しい値フラグが存在しない場合には、フィルタ116によって生成された、新しく算出した予想される応答のいかなる指示も加算ブロック112に到達することを可能にしない。
したがって、理解されるように、ブロック118の使用は、新しい測定値が通信されるかどうかにかかわらず、連続的に更新されるフィルタ116が、予想されるプロセス応答をモデル化し続けることを可能にする。制御出力が、設定点の変化または測定される外乱に基づくフィードフォワードアクションの結果として変化する場合、新しい値フラグの存在にかかわらず、連続的に更新されるフィルタ116は、各制御ルーチンの繰り返しにおいて予想される応答の新しい指示を算出することによって、予想されるプロセス応答を正しく反映する。しかしながら、予測される応答(すなわち、リセット寄与または積分成分)の新しい指示は、(積分出力スイッチ118を介して)新しい値フラグが通信されたときに、コントローラの算出に組み込まれるだけである。
したがって、全般的に言えば、図5の制御ルーチン100は、その算出を通信スタック80で受信する非周期的、遅延するまたは非同期的測定値に基づくことによって、予想されるプロセス応答を生成し、一方で、加えて、設定点の変化によって生じる変化、またはコントローラ100へのフィードフォワード入力として使用される任意の測定された外乱を補償するために、2つの測定値の受信の間に予想される応答を決定する。このように、上で説明される制御技法は、予想されるプロセス応答に影響を及ぼし得る、設定点の変化、測定された外乱に対するフィードフォワードアクションなどに適応することができ、したがって、コントローラ100での制御信号のアクチュエータ102への通信及びフィードバックまたは測定されたプロセス変数信号の受信の双方に関連付けられる通信遅延の存在下で、よりロバストな制御応答を提供することができる。
更に、図5に示されるように、通信スタック80は、加算器108の出力の誤差信号を算出する際に使用するために、直前に受信したフィードバック信号を加算器108に提供する。同じく図5に例示されるように、通信スタック80によって生成される新しい値フラグは、微分算出ユニット132にも提供され、微分算出ユニットがいつ微分制御成分を生成するために再算出または動作しなければならないかを示すために使用することができる。例えば、微分寄与ブロック132は、最後の測定値更新からの経過時間に基づくように再構成することができる。この様式で、微分寄与(及び結果として生じる出力信号)のスパイクが回避される。
より具体的には、フィードバック通信経路における信頼できない、または遅延する伝送、より全般的には、測定値更新を利用できないことに適応するために、通信スタック80からの新しい値フラグによって示されるように、測定値更新を受信するまで、微分寄与を最後の決定値で維持することができる。この技法は、制御ルーチンが、制御ルーチンの通常の、または確立された実行レートに従って、周期的実行を続けることを可能にする。更新された測定値を受信すると、微分ブロック132は、図5に例示されるように、以下の式に従って微分寄与を決定することができる。
この微分寄与を決定するための技法では、プロセス変数(すなわち、制御入力)に対する測定値更新が、出力スパイクの生成を伴わずに1つ以上の実行周期にわたって喪失され得る。通信が再確立されたときに、微分寄与式の項(e−eN−1)は、微分寄与の標準的な算出において生成された値と同じ値を生成する場合がある。しかしながら、標準的なPID技法の場合、微分寄与を決定する際の除数は、実行周期である。対照的に、本明細書で説明される制御技法は、2つの成功裏に受信された測定値の間の経過時間を利用する。実行周期よりも長い経過時間によって、本制御技法は、標準のPID技法よりも小さい微分寄与を生成し、スパイクを低減させる。
経過時間の決定を容易にするために、通信スタック80は、2つの直前に受信された値の間の経過時間とともに、図5に示されるように、上で説明される新しい値フラグを微分ブロック132に提供することができる。更に、比例または微分構成要素の算出における誤差の代わりに、プロセス測定値を使用することができる。より全般的には、通信スタック80は、プロセス101内の任意のフィールドデバイス、コントローラの外部のプロセス制御要素などを含むプロセス101との通信インターフェースを実施するために、任意のソフトウェア、ハードウェア、または、ファームウェア(または、それらの任意の組み合わせ)を含むか、または組み込むことができる。
更なる例として、図6は、上で説明されるように制御通信ブロック135を実施するが、コントローラ100とアクチュエータ102との間の、及び送信機106とコントローラ100との間の有線通信経路(または、他の同期的、周期的、または非遅延通信経路)を含む制御システム構成において実施するという点で、図4及び図5に関して上で説明されるプロセス制御システムと本質的に類似する、プロセス制御システム600を例示する。図6のシステムにおいて、連続的に更新されるフィルタ116は、暗黙のアクチュエータ値を受信するために直接接続することができ、また、その出力を加算器112に直接提供するために接続することができる。更に、送信機106からのプロセス変数測定値を、加算器108に直接接続することができる。ここで、制御通信ブロック135は、アクチュエータ102に送信されるコントローラ更新(制御信号)の数を低減させて、アクチュエータの移動を低減させるために提供することができる。したがって、図6に例示されるように、制御通信ブロック135は、同期的、周期的、または非遅延制御及びフィードバック通信が存在するときであっても、数多くの状況において見られる「ハンティング」現象を低減させるために、及びアクチュエータ102の他の過剰な移動を低減させるために、有線または非遅延通信ネットワークにおいて、上で説明される様式で動作することができる。図に例示されていない更に別の事例において、制御通信ブロック135は、無線通信(したがって、潜在的に低速の、非同期的、遅延する、または非周期的通信)が、送信機またはセンサとコントローラとの間に提供され、有線(または同期的、周期的、若しくは非遅延)通信が制御ループにおいてコントローラとアクチュエータとの間に提供される状況で使用することができる。
加えて、制御通信ブロック135がコントローラブロック100内にあるように例示されているが、制御通信ブロック135(または、それと関連付けられる機能)は、コントローラ出力と、ブロック135によって生成される非周期的コントローラ出力を受信する被制御デバイスとの間の任意の地点で実施することができる。例えば、ブロック135は、PID出力を算出した後に、かつアクチュエータまたは他の被制御デバイスでこの信号を受信する前に、制御ループに、または制御信号経路に沿った任意の地点に組み込むことができる。例えば、ブロック135の非周期的制御通信は、ゲートウェイデバイスにおいて、またはコントローラと制御されているアクチュエータとの間の制御信号通信経路内に配置される任意の他のデバイスにおいて、PIDコントローラに従う出力ブロックに組み込むことができる。所望であれば、この機能は、アクチュエータ自体においてさえ実施することができる。
本明細書で説明されるように非周期的制御通信ブロック135を利用するための鍵は、好ましくは最小の遅延で次にアクチュエータからコントローラに通信される暗黙の弁位置に基づくポジティブフィードバックネットワークを使用して、PIDリセット算出を実施することである。理想的には、暗黙の弁位置のフィードバック(すなわち、弁アクチュエータが受け入れ、達成するように作動している目標位置)は、目標位置書き込み要求に応答して、無線アクチュエータによって無線ゲートウェイに返信される。そのようなシステムを図7に例示する。具体的には、図7に例示されるように、動作中に、制御通信ブロック135は、破線200aで例示されるように、無線経路(例えば、遅延する、または非同期的通信リンク)を介して、新しい制御目標を含む書き込み要求を無線アクチュエータ102に送信する。その後に、無線アクチュエータ102が新しい制御信号または目標を受信したときに、無線アクチュエータ102は、アクチュエータ102が制御信号を受信したことを示す書き込み応答を伴って、(破線200bで例示されるように無線リンクを介して)ブロック135に応答する。書き込み応答は、基本的に、制御信号の受信の肯定応答である。更に、(書き込み要求に対する)書き込み応答は、受け入れた制御または目標値を反映することができる。書き込み応答を受け取ると、ブロック135は、書き込みリクエストにおいて送信された制御信号によって、または書き込み応答において示される受け入れた目標値によって示される位置まで、暗黙のアクチュエータ位置を変化させることができる。したがって、制御ブロック135は、暗黙のアクチュエータ位置として使用するために、暗黙のアクチュエータ位置を図4〜図6のフィルタ116に送信することに関わることができる。当然、ゲートウェイデバイス(例えば、図3のゲートウェイ73)などの、コントローラとアクチュエータとの間の通信リンク内の任意のデバイスを使用して、書き込み要求、または書き込み応答の形態の肯定応答を実施することができる。
無線通信のいくつかの実現形態では、目標位置を変化させるためのコマンドを受信するアクチュエータ102と、コントローラ(またはブロック135)に返信され、該コントローラがアクセスできるアクチュエータ応答との間に大幅な遅延が存在する場合がある。この事例において、コントローラは、ブロック135の動作によって、アクチュエータから肯定応答を受信する後まで、新しい制御信号を送信することが制限される。コントローラ100が、書き込み応答の無線通信におけるこの大幅な、及び変動する遅延を自動的に補償することを可能にするために、新しい制御信号データフォーマットを使用して、無線弁アクチュエータなどの無線アクチュエータを使用する制御をサポートすることができる。
具体的には、制御出力値を無線アクチュエータに送信するときに、適用するまでの時間フィールドを制御信号に加えることができる。このフィールドは、いつ出力値を施行しなければならないか、またはアクチュエータによって実行しなければならないかという将来の時間を指定することができる。好ましくは、遅延時間は、アクチュエータへの出力通信及びコントローラへのリードバック通信の双方が、この将来の時間の前に完了するように設定しなければならない。換言すれば、アクチュエータが制御信号目標値への移動を施行するために変化を実施する将来の時間は、好ましくは、ブロック135による新しい制御信号のアクチュエータへの通信、及び/またはアクチュエータからブロック135若しくはコントローラ100への肯定応答若しくは書き込み応答の通信の一方または双方によって通信に導入される予想される遅延以上の時間になる。しかしながら、このコマンドを使用することで、アクチュエータに通信される目標位置、及びアクチュエータがいつ新しい目標位置に対してアクションを行わなければならないのかを指定する時間に基づいて、暗黙のアクチュエータ位置を正確に算出することを可能にする。例えば、出力において指定された時間が、将来に、常時固定秒数Yである場合、暗黙のアクチュエータ(または弁)位置は、単純にY秒だけ目標位置を遅延させることによって、コントローラ100、ゲートウェイなどにおいて算出することができる。したがって、算出した暗黙のアクチュエータ位置は、新しいコマンドにおいて指定される遅延時間が新しい目標位置をアクチュエータに通信するために(及び、場合により、アクチュエータからその目標を受信した旨の肯定応答を受信するために)必要とされる時間以上であれば、アクチュエータで使用される目標値に合致する。算出した暗黙のアクチュエータ位置がアクチュエータの目標位置を正確に反映することを保証するために、最後の通信の確認を受信した場合にだけ、新しい出力をアクチュエータに発行することができる。
したがって、全般的に言えば、新しいコマンドは、アクチュエータまたは弁が新しい要求に対してアクションを行わなければならない、1つ以上の新しい目標値(複数可)及び時間(複数可)を含むことができる。この事例において、弁またはアクチュエータは、新しい要求を受信したときに、新しい目標値(複数可)に対してアクションを行うスケジュールされた時間まで待機する。しかしながら、弁またはアクチュエータは、新しいコマンドを受信したときに、弁が新しい目標値(複数可)に対してアクションを行う前であっても、(それによって受信を確認し、新しい暗黙のアクチュエータ位置を生成するために)肯定応答を含む、及び/または新しい目標値(複数可)を含む応答を即座に送信しようとする。このコマンドは、大幅に遅延する暗黙のアクチュエータ位置値を受信するブロック135(またはフィルタ116を使用するコントローラ)と関連付けられる問題を軽減するか、または多少なりとも解消し、したがって、これらの状況において良好な制御を提供する。実際に、この通信遅延の影響を最小にするために、無線弁で制御を行うときにそのような新しいコマンドを使用すること、及び、コントローラのフィードバックループにおいて使用される暗黙のアクチュエータ位置が、弁に送信される目標値に基づいて、コマンドにおけるアクションの時間と、新しい目標値を弁に送信するためにバッファリングした時間との間の時間だけ遅延させることが提案される。したがって、コントローラで使用される外部リセット値は、通信層または制御モジュールで算出することができ、また、PID外部リセット値として(例えば、フィルタ116への入力として)使用するための「暗黙の弁位置」として提供することができる。しかしながら、いずれの場合も、弁またはアクチュエータが、弁に送信された以前のコマンドを受信した旨の確認を弁から受信するまで、新しい制御コマンドの発行を待機することが望ましい。
当然、このコマンドで使用される時間値は、新しい目標値をブロック135で受け入れた時間に、予め構成された遅延時間を加えた時間に基づくことができる。遅延時間は、例えば、ユーザ、構成エンジニア、製造業者などによって設定することができ、または通信リンクの統計学的特性(例えば、特定の期間を通じて通信リンク内で測定または観察される平均遅延、中央遅延、最大遅延、多数の遅延測定値に基づいて予想される遅延の1つ以上の標準偏差など)に基づくことができる。
そのようなコマンドの動作の一例として、図8は、AO出力ブロックが新しい目標値を有する制御信号を生成するように処理され、新しい目標値が弁(またはアクチュエータ)に通信され、次いで、弁またはアクチュエータによって作用される通信手順に関与する、様々な信号のタイミング図800を例示する。図8の実施例において、線801は、制御ルーチンによって展開され、入力として制御通信ブロック135に提供される、制御信号を表す。線802は、制御通信ブロック135によってアクチュエータに提供される、目標出力または出力制御信号の発生を表す。線804は、アクチュエータでの新しい目標値の受信を表し、また、アクチュエータ(弁)による目標値の肯定応答受信のコントローラへの返信に対応することができる。線806は、制御信号に応答するアクチュエータまたは弁の動作のタイミングを表し、また、線802における目標値の変化がアクチュエータに到達するまでにかかる時間よりも長くなる、制御信号の遅延時間を例示する。最後の線808は、ブロック135によって受信される最新の弁応答を表す。ブロック135は、上で説明される動作により、アクチュエータ(弁)が以前の制御信号を受信した旨を示す書き込み応答を受信するまで、新しい制御信号または変化させた制御信号を発行せず、そのため、線808における変化は、時間的に(またはほぼ時間的に)、(線802によって示される)ブロック135からの新しい信号の発行の変化に対応することに留意されたい。
いずれにしても、制御信号の一部としてこの遅延時間を使用することは、コントローラが、コントローラとアクチュエータとの間に大幅な通信遅延が存在する場合であっても、アクチュエータが実際に新しい目標値に向かって移動するように制御信号に対して作用するのと同時に、またはほぼ同時に、(例えば、上で説明されるフィルタ116での)フィードバックの算出において使用される暗黙のアクチュエータ位置を変化させることを可能にする。この動作は、制御フィードバックの算出と、弁の実際の動作とをより密接に同期させ、それによって、より良好な、またはよりロバストな制御動作を提供する。
下の表Iは、この遅延時間の概念を実施する無線位置監視のために定義される、WirelessHARTのカスタムコマンドの定義の一例を提供する。表Iに例示されるコマンドは、(バイト0及び1で識別される1つ以上のパラメータについて、バイト3及び4に定義される)1つまたは複数の出力値をモニタ(例えば、アクチュエータ)に書き込み、また、(バイト6〜13に)適用するまでの時間フィールドを含む。適用するまでの時間フィールドは、何らかの指定されたタイムスタンプ(例えば、ブロック135からの制御信号の送信と関連付けられるタイムスタンプ)からのオフセットまたは遅延時間、プロセス制御通信ネットワーク内の異なるデバイスにわたって同期させることができるシステムクロックによって決定される絶対時間、システムクロックからのオフセット時間などを示すことができる。更に、所望であれば、新しいコマンドは、異なるオフセット時間で、または同じオフセット時間で、同時に、または順次に適用する複数の制御信号を送信することができる。コマンドの数は、例えば、表Iに示されるように、第2のバイトに提供することができる。

表I
いずれにしても、制御システム及び無線ネットワークがこのコマンドについて時間の共通感覚または測定値を有する限りは、並びにコマンドで指定される遅延時間が、書き込み要求及び書き込み応答の片道遅延または往復遅延よりも長ければ、弁または他のアクチュエータ制御についてこのデータフォーマットを使用することで、リードバックまたは肯定応答の遅延がゼロになるか、またはゼロに相当することになる。
本明細書で説明される制御及び通信システムの機能を実証するために、2組の試験を行った。第1の組の試験は、最小応答(肯定応答)遅延を想定して行い、第2の組の試験は、上で説明されるように、適用するまでの時間概念を制御信号の一部として使用して緩和された、大幅な応答遅延を含むように行った。本明細書で説明される各試験は、シミュレーションされたプロセス制御システムを使用して行った。
最小応答遅延を使用する組の試験では、無線弁への非周期的通信を使用するPID制御が、弁への通信回数を低減するための有効な手段であることを実証するために、合計で8つの試験を行った。制御、通信、及びプロセス応答のシミュレーションは、無線弁に送信される非周期的制御通信を有する制御システムの性能を、無線弁を使用する従来のPID制御システムと比較することを可能にするように作成した。これらの試験では、コントローラから弁への通信に大幅な遅延が含まれていたが、弁がメッセージを受信した旨の確認は、最小の遅延で受信した。プロセスゲイン及びダイナミクス、並びにPID調整は、これらの8つの試験に関して同じあり、以下のように使用した。

プロセス PID調整
ゲイン=1 ゲイン=1
時定数=6秒 リセット=8秒/繰り返し
DT=2秒 レート=0
これらの試験の各々には、同じ設定点変化(10%)及び未測定の負荷外乱変化(10%)を導入した。試験条件は、表IIに要約される。

表II
これらの試験の結果を、表IIIに要約する。

*無線送信機を無線弁とともに使用
表III
表IIIに示されるように、PIDに提案した変更を使用することで(すなわち、リセット算出が、無線弁によって通信される暗黙の弁位置に基づき、無線弁に対して非周期的通信を使用する)、弁への通信回数が大幅に低減された。ほとんどの事例において、制御性能は、依然として許容範囲内であった。試験4の間の応答は、図9のグラフ900に例示され、また、これらの試験中に見られる応答の典型的なものである。具体的には、グラフ900の第1の組の線は、設定点の値901、(本明細書で説明される制御及び通信手順による)無線弁を使用して取得した、測定された被制御変数902、及び有線弁を使用して取得した、測定された被制御変数903(及び典型的なPID制御ルーチン)を示す。第2の組の線は、(本明細書で説明される制御及び通信手順を使用する)無線弁に関する弁移動または弁位置910、及び(典型的なPID制御ルーチンを使用する)有線弁に関する弁位置911を示す。下部の線915は、シミュレーションの目的で導入した未測定の外乱である。このように、グラフ900は、プロセスにおける設定点の変化及び未測定の外乱の双方に応じて、試験4に関して本明細書で説明される制御及び通信手順を使用したプロセス制御ループの比較性能を示す。
更に、更なる試験として、上で説明される試験のいくつかにおいて行われる制御及び通信シミュレーションを、コントローラと弁との間の大幅な通信遅延、及び弁応答または肯定応答の通信における大幅な遅延を可能にする新しい制御信号データフォーマットを利用するように修正した。試験9〜試験12は、アクチュエータとコントローラとの間のフィードバック経路に大幅な通信遅延を含む、この修正したシミュレーションを使用して行った。これらの更なる試験には、以前の試験で使用したものと同じプロセスゲイン及びダイナミクス、並びにコントローラ調整を使用した。
試験9及び試験10では、有線測定値及び無線弁を、有線測定値及び有線弁と比較する。試験11及び試験12では、無線弁を有する無線測定値を、有線測定値及び有線弁と比較する。これらの試験中に、設定点及び未測定の外乱の同じ変化を、双方の制御ループに導入した。弁移動を最小にするための非周期的通信のセットアップ、弁に対する通信遅延、及び弁応答における通信遅延を、表IVに示す。

表IV
無線弁に対する修正を使用した無線制御と、典型的なPID制御を使用した有線送信機及び弁との関係について達成された結果を表Vに要約する。

表V
試験結果は、外部リセットについて算出した暗黙の弁位置と併せて、提案した新しい出力データ信号フォーマットを使用することによって、通信遅延の影響を最小することが可能であることを示す。無線弁を使用した設定点の変化及び負荷外乱について、安定した制御が観察された。弁の目標変化の回数は、23分の1に低減された。試験10中の応答は、図10のグラフ1000に例示され、また、これらの試験中に見られる応答の典型的なものである。グラフ1000の第1の組の線は、設定点の値1001、(本明細書で説明される制御及び通信手順による)無線弁を使用して測定された被制御変数1002、及び有線弁を使用した被制御変数1003(及び典型的なPID制御ルーチン)を示す。第2の組の線は、(本明細書で説明される制御及び通信手順による)無線弁に関する弁移動または弁位置1010、及び(典型的なPID制御ルーチンを使用する)有線弁に関する弁位置1011を示す。下部の線1015は、未測定の外乱である。このように、グラフ1000は、プロセスにおける設定点の変化及び未測定の外乱の双方に応じて、試験10に関して本明細書で説明される制御及び通信手順を使用したプロセス制御ループの比較性能を示す。
別の実験として、センサ及びアクチュエータの双方として作用するように、実験室設定のWirelessHARTモジュールを使用して、WirelessHARTネットワークをシミュレーションした。シミュレーションしたプロセスは、センサ及びアクチュエータの値を関連させるために、モジュール内部で実行した。実際の無線ネットワークを使用したので、この実験は、現実の用途を密接に表すと考えられる。
この実験をより良く理解するために、WirelessHARTネットワークを有するDCS(分散制御システム)の関連する構成要素、及びそれらに対する実験を行うためになされた修正を説明する。具体的には、試験DCSは、入力デバイスである全てのWirelessHARTデバイスを使用したWirelessHARTネットワークを含めた。このデバイスは、ゲートウェイにデータを発行し、該ゲートウェイは、要求に応じてデータをキャッシュし、データをホストに転送した。使用したDCSシステムでは、ゲートウェイと通信する構成要素をPIOと呼んだ。PIDを含む制御モジュールが、PIOと通信した。ゲートウェイは、要求された応答を送信することができないときは常に、遅延応答(DR)ステータスによって直ちにPIOからの任意の他の要求に応答した。次いで、ゲートウェイは、この要求をWirelessHARTネットワーク内の被制御デバイスに転送した。したがって、被制御デバイスからの応答をゲートウェイによって受信し、次いで、最後にDR信号を伴わずに応答するまで、PIOは繰り返してゲートウェイに問い合わせて、繰り返してDRを獲得しなければならなかった。この機構は、アクチュエータへの出力書き込みに適用した。しかしながら、将来のWirelessHART規格は、PIOからデバイスへの否定応答要求、すなわち、下流の発行を可能にすることが起こり得る。
ブロック135について上で説明されるものに類似する制御通信成分を、この実験のPIOにおいて実施した。加えて、上で説明される適用するまでの時間概念を使用して出力を弁に書き込むために、HARTの書き込みコマンドを使用した。したがって、遅延成分または適用するまでの時間成分を有するHARTコマンドを使用して、無線弁によって維持される目標弁位置を変化させた。コマンドにおいて指定される目標弁位置が、ゲートウェイに対して発行された以前の変化要求に含まれる弁位置と異なる値であった場合は、このコマンドを新しい要求であるとみなした。ゲートウェイが、最後に要求した位置の変化に対する無線弁の応答を以前に受信していた場合は、ゲートウェイを新しい変化要求に対して作用させた。それ以外の場合には、ゲートウェイによって新しい変化要求をバッファリングした。最新のPID出力が使用され、最小の遅延で弁に通信されることを保証するために、コントローラ(PIOブロック)によって実施される非周期的通信を、以下の条件を守るように設計した。
(1)新しい目標値を弁に通信し、応答を受信するためにゲートウェイに必要とされる時間よりもはるかに速くPIDブロックを実行した。
(2)PIDを実行する度に(1秒に1回以上)、変化要求コマンドをPIOに送信した。しかしながら、同じコマンド(同じ目標値)をPIOに送信した場合は、関連付けられる弁応答が返された。関連付けられる目標値は、AOブロックのREAD_BACKパラメータに反映された。
(3)AOブロックのREAD_BACKパラメータのステータスが、不良通信不具合に変化した場合、同じ変化要求をゲートウェイに伝送し続け、新しいコマンドであるとみなした。
この実験における非周期的制御通信ブロックの適用後のPID出力の変化を例示する通信線図を表VIに例示する。


表VI
表VIに例示されるように、ステップ2で、弁目標を50に変化させるために、コントローラAO/Outブロックによって、及びPIOによって、新しい変化要求を発行した。ゲートウェイの即時的な応答は、DR(遅延応答)信号を伴う応答であった。1秒後に、ステップ4で、ゲートウェイに同じ変化要求を再度発行した。次いで、ゲートウェイは、ステップ6で、(弁での弁目標を変化させるために)弁に対してHARTコマンドを発行したが、ステップ9まで、応答(書き込み応答)を受信しなかった。しかしながら、ステップ8で、元々の制御コマンドにおいて弁に提供した遅延時間の後に、暗黙の弁位置としてコントローラのPIDポジティブフィードバックネットワークで使用するように、変化要求をAO/READBACK値に反映させた。ステップ11で(ステップ10で再発行される制御コマンドに応答して)、(ステップ9で)弁によってゲートウェイに返される目標弁位置をPIOに返した。その後に、ステップ12で、PID出力の新しい変化をPIOによって発行し、全てを表VIに示した。
仮定として、ゲートウェイから弁への通信を次のステップ6で喪失した場合は、ある期間の後に、ゲートウェイによって弁応答の喪失が検出されており、この不具合は、次のコントローラ書き込み要求への応答に示されたであろう。次いで、この不具合は、不良通信に変化するAO/READBACKステータスによって示されたであろう。次いで、通信を検出した後の次のコントローラの書き込みが、新しい書き込み要求として取り扱われたであろう。しかしながら、AO/READBACKは、繰り返しの変化要求に応答して弁からの応答を受信するまで、不良通信のステータスを示し続けたであろう。
一般的な意味において、無線弁を使用した制御について上で論じられるコントローラまたはPIDの修正はまた、目標弁位置の変化の頻度を低減させることによって弁の摩耗を最小にするように、有線弁を使用するPIDコントローラにも適用することができる。そのような用途に対処するために、非周期的通信機能をPIDまたはIO機能ブロックに組み込むことができ、暗黙の弁位置は、弁に出力される制御信号値に基づくことができる。更に、算出したPID出力を無線弁に通信しなければならないかどうかを判定するために使用される基準はまた、算出した制御出力が変化しているレートも含む、または考慮することができる。いくつかの事例において、この特徴は、未測定のプロセス外乱のより速い反応を可能にする。なお更に、本明細書で説明される非周期的制御通信機能の一部として、新しい制御値を通信しなければならないかどうかを判定するために本明細書で論じられる制御通信基準を適用する前に、算出した制御出力にフィルタリングを適用することができる。同様に、弁位置及び総弁作動量の変化回数を示す測定基準を、目標弁位置の変化の頻度を低減させる際の非周期的制御通信の効果を決定するために、無線ゲートウェイ、無線弁などの制御システムに組み込むことができる。
全般的な事柄として、本明細書で説明される制御技法の実践は、単一入力、単一出力のPID制御ルーチン(P、PI、及びPDルーチンを含む)とともに使用することに限定されず、むしろ、多数の異なる多重入力及び/若しくは多重出力制御スキーム、カスケード型制御スキーム、または他の制御スキームにおいて適用することができる。より全般的には、本明細書で説明される制御技法はまた、1つ以上のプロセス出力変数、1つ以上のプロセス入力変数、または他の制御信号の使用または発生を伴う任意の閉ループモデルベースの制御ルーチン(モデル予測制御ルーチンなど)の状況においても適用することができる。
「フィールドデバイス」という用語は、本明細書では、多数のデバイスまたはデバイスの組み合わせ(すなわち、送信機とアクチュエータとのハイブリッドなどの複数の機能を提供するデバイス)、並びに制御システムにおいてある機能を行う任意の他のデバイス(複数可)を含むように広義に用いられる。いずれにしても、フィールドデバイスは、例えば、入力デバイス(例えば、温度、圧力、流量などのプロセス制御パラメータを示すステータス、測定値、または他の信号を提供するセンサ及び機器などのデバイス)、並びにコントローラ及び/または弁、スイッチ、流れ制御デバイスなどの他のフィールドデバイスから受信したコマンドに応答してアクションを行う制御オペレータまたはアクチュエータを含むことができる。
本明細書で説明される任意の制御ルーチンまたはモジュールは、複数のデバイスにわたって分散した状態で実施または実行する、その一部を有することができることに留意されたい。その結果、制御ルーチンまたはモジュールは、所望に応じて、異なるコントローラ、フィールドデバイス(例えば、スマートフィールドデバイス)若しくは他のデバイス、または他の制御要素によって実施される一部分を有することができる。同様に、プロセス制御システム内で実施される、本明細書で説明される制御ルーチンまたはモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアなどを含む、任意の形態をとることができる。そのような機能性を提供することに関与する任意のデバイスまたは要素は、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれに関連付けられるハードウェアが、プロセス制御システム内のコントローラ、フィールドデバイスに配置されるか、または任意の他のデバイス(またはデバイスの集合体)に配置されるかにかかわらず、本明細書では、一般に、「制御要素」と称されることがある。制御モジュール、ルーチン、またはブロックは、例えば、任意のコンピュータ読み出し可能な媒体に記憶され、プロセッサで実行されるルーチン、ブロック、またはその任意の要素を含む、プロセス制御システムの任意の一部または一部分とすることができる。そのような制御モジュール、制御ルーチン、またはその任意の一部分(例えば、ブロック)は、本明細書で一般に制御要素と称される、プロセス制御システムの任意の要素またはデバイスによって実施または実行することができる。モジュールとするか、またはサブルーチン、サブルーチンの一部(一連のコードなど)などの制御手順の任意の一部とすることができる制御ルーチンは、オブジェクト指向プログラミングを使用して、またはラダーロジック、シーケンシャル機能チャート、機能ブロック図を使用して、または任意の他のソフトウェアプログラム言語若しくは設計パラダイムを使用して、任意の所望のソフトウェアフォーマットで実施することができる。同様に、制御ルーチンは、例えば、1つ以上のEPROM、EEPROM、特定用途向け集積回路(ASIC)、または任意の他のハードウェア要素若しくはファームウェア要素にハードコードすることができる。なお更に、制御ルーチンは、グラフィカル設計ツール、または任意の他のタイプのソフトウェア/ハードウェア/ファームウェアプログラミング若しくは設計ツールを含む任意の設計ツールを使用して設計することができる。したがって、本明細書で説明されるコントローラ11は、制御ストラテジまたは制御ルーチンを任意の所望の様式で実施するように構成することができる。
代替的にまたは追加的に、機能ブロックは、フィールドデバイス自体またはプロセス制御システムの他の制御要素に記憶し、それらによって実施することができるが、それは、システムがフィールドバスデバイスを利用する場合であり得る。制御システムの説明は、一般に、機能ブロック制御ストラテジを使用して本明細書で提供されるが、制御技法及びシステムはまた、ラダーロジック、シーケンシャル機能チャートなどの他の規則を使用しても、または任意の他の所望のプログラム言語またはパラダイムを使用しても、実施または設計することができる。
実施するときに、本明細書で説明されるソフトウェアのいずれかは、磁気ディスク、レーザディスク、または他の記憶媒体、コンピュータ若しくはプロセッサのRAM若しくはROM、フラッシュメモリなどの、任意のコンピュータ読み出し可能なメモリに記憶することができる。同様に、このソフトウェアは、例えば、コンピュータ読み出し可能なディスク若しくは他の可搬型コンピュータ記憶機構、または電話線、インターネット、ワールドワイドウェブ、任意の他のローカルエリアネットワーク若しくはワイドエリアネットワークなどの通信チャネルを含む、任意の既知の、または所望の配信方法を使用して、ユーザ、プロセスプラント、またはオペレータワークステーションに配信することができる。更に、このソフトウェアは、変調または暗号化を行うことなく直接提供することができ、または、通信チャンネルを通じて伝送される前に、任意の適切な変調搬送波及び/または暗号化技法を使用して、変調及び/または暗号化することができる。
このように、本発明を例示することだけを意図し、限定することは意図せずに、本発明を具体的な実施例を参照しながら説明してきたが、当業者には、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書で説明される制御技法に変更、追加、または削除を行うことができることが明らかになるであろう。

Claims (58)

  1. 制御信号を使用してプロセス内で被制御デバイスを制御する方法であって、
    多数の繰り返しの各々の間に前記被制御デバイスを制御するための制御信号値を発生させるために、プロセスコントローラコンピューティングデバイスで制御ルーチンの前記多数の繰り返しを実施することと、
    前記制御ルーチンの数の繰り返しの各々の間に、
    所定の最小通信期間を経過したかどうかを判定すること、及び
    前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが以前の制御信号を受信したことを示す肯定応答を受信したかどうかを判定することと、
    少なくとも、前記所定の最小通信期間を経過し、かつ前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが前記以前の制御信号を受信したことを示す肯定応答を受信したときに、更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定することと、
    前記所定の最小通信期間を経過し、かつ前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが前記以前の制御信号を受信したことを示す肯定応答を受信し、そして、前記更なるシグナリング条件を満たすときにだけ、通信リンクを介して新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信すること、を含む、前記プロセスコントローラコンピューティングデバイスに連結されるコンピュータ処理デバイス内で通信ルーチンを実施すること
    を含
    前記通信リンクを介して前記新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信することが、新しい制御信号値及び前記被制御デバイスで前記新しい制御信号値を実施する所定の時間を送信することを含み、
    前記制御ルーチンは、前記被制御デバイスが、前記以前の制御信号値を実施するために前記所定の時間で前記以前の制御信号の以前の制御信号値を実施したとの仮定に基づいて、前記新しい制御信号を生成し、前記新しい制御信号は、前記以前の制御信号に関連付けられたフィードバック信号の指示を前記制御ルーチンが受信するより前に生成された、
    方法。
  2. 前記更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定することが、制御ルーチン繰り返しのために発生させた前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、閾値よりも大きいかどうかを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定することが、前記以前の制御信号が前記被制御デバイスに送信されてからの時間が、最大閾値時間値を超えたかどうかを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定することが、制御ルーチン繰り返しのために発生させた前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、閾値よりも大きいかどうか、または前記以前の制御信号が前記被制御デバイスに送信されてからの時間が、最大閾値時間値を超えたかどうか、のいずれかを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記プロセスコントローラコンピューティングデバイスに連結されるコンピュータ処理デバイス内で前記通信ルーチンを実施することが、前記制御ルーチンの多数の連続的な繰り返しの各々の間に、前記通信ルーチンを実施することを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 通信リンクを介して新しい信号を前記被制御デバイスに送信することが、制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、最大変化閾値よりも大きいかどうかを判定すること、及び前記制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、前記最大変化閾値よりも大きいときに、前記制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値の最後に送信した制御又は目標値に最大変化値を加算又は当該制御又は目標値から最大変化値を減算した値として前記新しい制御信号を送信することを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 通信リンクを介して前記新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信することが、無線通信リンクを介して前記新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信することを含む、請
    求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 通信リンクを介して前記新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信することが、有線通信リンクを介して前記新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記新しい制御信号値を実施する前記時間を送信することが、オフセット時間として前記時間を送信することを含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記新しい制御信号値を実施する前記時間を送信することが、絶対時間として前記時間を送信することを含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記プロセスコントローラコンピューティングデバイスで制御ルーチンの多数の繰り返しを実施することが、比例、積分、微分タイプの前記制御ルーチンを実施することを含む、請求項1〜1のうちのいずれか一項に記載の方法。
  12. 無線通信リンクを介して前記フィードバック信号を受信することを更に含む、請求項に記載の方法。
  13. 有線通信リンクを介して前記フィードバック信号を受信することを更に含む、請求項に記載の方法。
  14. 制御信号を使用してプロセス内で被制御デバイスを制御する際に使用するためのプロセス制御システムであって、
    制御ルーチンを記憶し、多数の繰り返しの各々の間に前記被制御デバイスを制御するための制御信号値を発生させるために、前記多数の繰り返し中に前記制御ルーチンを実施するプロセスコントローラと、
    前記プロセスコントローラに連結されるコンピュータ処理デバイス内で実施される通信ルーチンであって、前記制御ルーチンの前記多数の繰り返しの各々のための前記発生させた制御信号値を受信し、また、
    所定の最小通信期間を経過したかどうかを判定するように、及び
    前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが以前の制御信号を受信したことを示す肯定応答を受信したかどうかを判定するように実行し、
    更に、少なくとも、前記所定の最小通信期間を経過し、かつ前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが以前の制御信号を受信したことを示す前記肯定応答を受信したと
    きに、更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定するように実行し、
    前記所定の最小通信期間を経過し、かつ前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが前記以前の制御信号を受信したことを示す肯定応答を受信し、そして、前記更なるシグナリング条件を満たすときにだけ、通信リンクを介して新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信する、通信ルーチンと、を備え、
    前記通信ルーチンが、新しい制御信号値及び前記被制御デバイスで前記新しい制御信号値を実施する時間を含むように、前記新しい制御信号を生成し
    前記制御ルーチンは、前記被制御デバイスが、前記以前の制御信号値を実施するために前記所定の時間で前記以前の制御信号の以前の制御信号値を実施したとの仮定に基づいて、前記新しい制御信号を生成し、前記新しい制御信号は、前記以前の制御信号に関連付けられたフィードバック信号の指示を前記制御ルーチンが受信するより前に生成された、
    プロセス制御システム。
  15. 前記通信ルーチンが、制御ルーチン繰り返しのために発生させた前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、閾値よりも大きいかどうかを判定することによって、前記更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定する、請求項1に記載のプロセス制御システム。
  16. 前記通信ルーチンが、前記以前の制御信号が前記被制御デバイスに送信されてからの時間が、最大閾値時間値を超えたかどうかを判定することによって、前記更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定する、請求項1に記載のプロセス制御システム。
  17. 前記通信ルーチンが、制御ルーチン繰り返しのために発生させた前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、閾値よりも大きいかどうか、または前記以前の制御信号が前記被制御デバイスに送信されてからの時間が、最大閾値時間値を超えたかどうか、のいずれかを判定することによって、前記更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定する、請求項1に記載のプロセス制御システム。
  18. 前記通信ルーチンが、前記プロセスコントローラ内のコンピュータ処理デバイスによって実施される、請求項117のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  19. 前記通信ルーチンが、制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、最大変化閾値よりも大きいかどうかを判定し、前記制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、前記最大変化閾値よりも大きいときに、前記制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値の最後に送信した制御又は目標値に最大変化値を加算又は当該制御又は目標値から最大変化値を減算した値として前記新しい制御信号を発生させる、請求項118のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  20. 通信ルーチンが、無線通信信号として前記新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信する、請求項119のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  21. 前記新しい制御信号値を実施する前記時間が、オフセット時間である、請求項14に記載のプロセス制御システム。
  22. 前記新しい制御信号値を実施する前記時間が、絶対時間である、請求項14に記載のプロセス制御システム。
  23. 前記制御ルーチンが、比例、積分、微分タイプの制御ルーチンである、請求項1〜2のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  24. 前記制御ルーチンが、比例、積分、微分(PID)タイプの制御ルーチンであり、前記プロセスコントローラが、無線通信リンクを介して、PIDタイプの制御ルーチンにおいてフィードバック信号として使用されるフィードバック信号を受信する、請求項1〜2のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  25. プロセスを制御するためのプロセス制御システムであって、
    1つ以上のプロセッサ、メモリ、及び通信インターフェースを含むプロセスコントローラと、
    通信リンクと、
    前記プロセス内に配置され、前記通信リンクを介して前記プロセスコントローラに通信可能に連結される被制御デバイスと、を備え、
    前記プロセスコントローラが、前記被制御デバイスを制御する際に使用するための制御信号値を発生させるために、多数の繰り返しの各々の間に、前記1つ以上のプロセッサで実行する、前記メモリに記憶される制御ルーチンを含み、
    前記通信インターフェースが、前記1つ以上のプロセッサで
    (1)以前の制御信号を前記被制御デバイスに送信してから、所定の最小期間を経過したかどうかを判定すること、
    (2)前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが前記以前の制御信号を受信したことを示す肯定応答を受信したかどうかを判定すること、及び
    (3)更なるシグナリング条件を満たすかどうかを判定すること、を実行する、前記メモリに記憶されるインターフェースルーチンを含み、
    前記インターフェースルーチンが、(1)前記以前の制御信号を前記被制御デバイスに送信してから、前記所定の最小期間を経過したとき、(2)前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが前記以前の制御信号を受信したことを示す前記肯定応答を受信したとき、かつ(3)前記更なるシグナリング条件を満たすときに、繰り返し中に前記制御ルーチンによって発生させた前記制御信号値に基づいて、前記通信リンクを介して、新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信し、また、(1)以前の制御信号を前記被制御デバイスに送信してから、前記所定の最小期間を経過していないとき、(2)前記被制御デバイスから、前記被制御デバイスが前記以前の制御信号を受信したことを示す肯定応答を受信していないとき、または(3)前記更なるシグナリング条件を満たしていないときに、繰り返し中に前記制御ルーチンによって発生させた前記制御信号値に基づいて、前記通信リンクを介して、新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信せず
    前記制御ルーチンが、目標値及び前記被制御デバイスで前記目標値を実施する時間を含む信号として、新しい制御信号を作成し、
    前記制御ルーチンは、前記被制御デバイスが、前記以前の制御信号値を実施するために所定の時間で前記以前の制御信号の以前の制御信号値を実施したとの仮定に基づいて、前記新しい制御信号を作成し、前記新しい制御信号は、前記以前の制御信号に関連付けられたフィードバック信号の指示を前記制御ルーチンが受信するより前に生成された、
    プロセス制御システム。
  26. 前記インターフェースルーチンが、制御ルーチン繰り返しのために発生させた前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、閾値よりも大きい場合に、前記更なるシグナリング条件を満たしていると判定する、請求項25に記載のプロセス制御システム。
  27. 前記インターフェースルーチンが、前記以前の制御信号が前記被制御デバイスに送信されてからの時間が、最大閾値時間値を超えた場合に、前記更なるシグナリング条件を満たすと判定する、請求項25に記載のプロセス制御システム。
  28. 前記インターフェースルーチンが、制御ルーチン繰り返しのために発生させた前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、閾値よりも大きいか、または前記以前の制御信号が前記被制御デバイスに送信されてからの時間が、最大閾値時間値を超えたか、のいずれかの場合に、前記更なるシグナリング条件を満たすと判定する、請求項25に記載のプロセス制御システム。
  29. 前記インターフェースルーチンが更に、制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、最大変化閾値よりも大きいかどうかを判定し、そして、前記制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値と、被制御デバイスに送信された前記以前の制御信号の値との差が、前記最大変化閾値よりも大きいときに、前記制御ルーチン繰り返しのための前記制御信号値の最後に送信した制御又は目標値に最大変化値を加算又は当該制御又は目標値から最大変化値を減算した値として前記新しい制御信号を作成する、請求項2528のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  30. 前記通信リンクが、無線通信リンクである、請求項2529のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  31. 前記通信リンクが、有線通信リンクである、請求項2529のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  32. 前記目標値を実施する前記時間が、オフセット時間である、請求項25に記載のプロセス制御システム。
  33. 前記制御ルーチンが、比例、積分、微分(PID)タイプの制御ルーチンである、請求項25〜3のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  34. 前記制御ルーチンが、前記制御信号値を発生させるために、測定されたプロセス変数を示す更なるフィードバック信号を使用する、請求項25に記載のプロセス制御システム。
  35. プロセス変数を測定するために前記プロセス内に配置されるセンサ、及び前記プロセスコントローラと前記センサとの間に配置される更なる通信リンクを更に含み、前記制御ルーチンが、前記制御信号値を決定するために、前記センサによって測定される前記プロセス変数を使用する、請求項2534のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  36. 前記通信リンク及び前記更なる通信リンクがどちらも、無線通信リンクである、請求項2535のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  37. 前記通信リンク及び前記更なる通信リンクがどちらも、有線通信リンクである、請求項2535のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  38. 前記通信リンクが、有線通信リンクであり、前記更なる通信リンクが、無線通信リンクである、請求項2535のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  39. 前記通信リンクが、無線通信リンクであり、前記更なる通信リンクが、有線通信リンクである、請求項2535のいずれか一項に記載のプロセス制御システム。
  40. プロセス内で被制御デバイスを制御する際に使用するためのプロセスコントローラであって、
    プロセッサと、
    メモリと、
    前記プロセス内で前記被制御デバイスを制御するための制御信号値を発生させるために、多数の繰り返しの各々の間に、前記プロセッサで実行する、前記メモリに記憶されるプロセス制御ルーチンであって、前記プロセス制御ルーチンが、前記制御信号値を発生させるために、フィードバック変数として前記被制御デバイスの測定された属性を使用する、フィードバックタイプの制御ルーチンを備える、プロセス制御ルーチンと、
    前記制御信号値に基づいて、新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信するために、前記多数の繰り返しのうちの1つ以上の間に前記プロセッサで実行する、前記メモリに記憶される通信ルーチンであって、前記新しい制御信号が、前記被制御デバイスの目標値及び前記目標値を実施する時間を含む、通信ルーチンと、を備え、
    前記プロセス制御ルーチンが、前記被制御デバイスが前記多数の繰り返しのうちの1つ以上の間に、前記目標値を実施する前記時間に前記目標値を実施したものとみなし、前記フィードバック変数として、前記被制御デバイスの前記測定された属性を決定
    前記被制御デバイスの新しい測定された属性の指示を受信する前に、前記目標値を実施するための前記時間で、前記被制御デバイスが前記目標値を実施することを仮定するように前記プロセス制御ルーチンが構成されるように、前記プロセス制御ルーチンが、前記フィードバック変数として、前記被制御デバイスの前記測定された属性を決定する、
    プロセスコントローラ。
  41. 前記プロセス制御ルーチンが、比例、積分、微分タイプの制御ルーチンを備える、請求項4に記載のプロセスコントローラ。
  42. 前記プロセス制御ルーチンが、前記制御信号値に対するリセット寄与を決定するために、前記フィードバック変数を使用する、請求項40または41に記載のプロセスコントローラ。
  43. 前記通信ルーチンが、無線通信リンクを介して、前記新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信する、請求項442のいずれか一項に記載のプロセスコントローラ。
  44. 前記目標値を実施する前記時間が、オフセット時間である、請求項443のいずれか一項に記載のプロセスコントローラ。
  45. 前記目標値を実施する前記時間が、絶対時間である、請求項443のいずれか一項に記載のプロセスコントローラ。
  46. 制御信号を使用してプロセス内で被制御デバイスを制御する方法であって、
    多数の繰り返しの各々の間に、前記被制御デバイスを制御するための制御信号値を発生させるために、プロセスコントローラコンピューティングデバイスで制御ルーチンの前記多数の繰り返しを実施することであって、前記制御ルーチンの前記多数の繰り返しの各々の間に、前記制御信号値を発生させるために、フィードバック変数として前記被制御デバ
    イスの測定された属性を使用することを更に含む、実施することと、
    前記多数の繰り返しのうちの1つ以上の新しい制御信号を発生させることであって、前記新しい制御信号が、前記被制御デバイスの目標値及び前記目標値を実施する時間を含む、発生させることと、
    前記被制御デバイスへの通信リンクを通じて、前記新しい制御信号を送信することと、を含み、
    前記制御ルーチンの前記多数の繰り返しのうちの1つ以上の間に、前記被制御デバイスが前記目標値を実施する前記時間に前記目標値を実施したものとみなし、前記フィードバック変数として、前記被制御デバイスの前記測定された属性を決定することを更に含
    前記被制御デバイスが前記目標値を実施する前記時間に前記目標値を実施したと仮定して前記フィードバック変数として、前記被制御デバイスの前記測定された属性を決定することは、前記被制御デバイスの新しい測定された属性値の指示を受信する前に、前記多数の繰り返しの少なくとも1つにおいて前記目標値が実施されたものと仮定することを含む、
    方法。
  47. 前記制御ルーチンを実施することが、比例、積分、微分タイプの制御ルーチンを実施することを含む、請求項46に記載の方法。
  48. 前記制御信号値に対するリセット寄与を決定するために、前記フィードバック変数を使用することを更に含む、請求項46又は請求項47に記載の方法。
  49. 通信リンクを通じて前記新しい制御信号を前記被制御デバイスに送信することが、無線通信リンクを介して、前記新しい制御信号を送信することを含む、請求項46〜48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 新しい制御信号を発生させることが、オフセット時間として前記目標値を実施する前記時間を発生させることを含む、請求項46〜49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 新しい制御信号を発生させることが、絶対時間として前記目標値を実施する前記時間を発生させることを含む、請求項46〜49のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記フィードバック信号の前記指示は、前記被制御デバイスとは異なる第2の被制御デバイスから起因する、請求項1に記載の方法。
  53. 前記フィードバック信号の前記指示は、前記被制御デバイスから起因する、請求項1に記載の方法。
  54. 前記フィードバック信号から判定された前記被制御デバイスの属性は、更なる新しい制御信号値を生成するために更なる繰り返しの間前記制御ルーチンによって使用される、請求項1に記載の方法。
  55. 前記制御信号及び前記新しい制御信号の各々は、(1)有線通信及び(2)無線通信の1つを介して送信され、
    前記被制御デバイスは、前記無線通信のために第1の無線コントローラ誤差値に関連付けられ、前記被制御デバイスは、前記有線通信のための有線コントローラ誤差値と関連付けられており、前記制御ルーチンは、前記無線通信を行うためのカスタムコマンドを実施するように構成され、
    前記カスタムコマンドは、前記被制御デバイスの無線コントローラ誤差値を減少させるために、前記第1の無線コントローラ誤差値を減少することによって、前記被制御デバイスを修正する、
    請求項1に記載の方法。
  56. 前記制御信号及び前記新しい制御信号の各々は、前記無線通信を介して送信され、
    前記カスタムコマンドに基づいて、前記被制御デバイスの無線誤差比は、前記被制御デバイスの無線誤差比に等しい又は略等しい、
    請求項55に記載の方法。
  57. 前記減少された無線コントローラ誤差値と及び前記有線コントローラ誤差値の各々は、積分絶対誤差(IAE)値であり、前記減少された無線コントローラ誤差値及び前記有線コントローラ誤差値は、300IAEの値以上に異ならない、請求項56に記載の方法。
  58. 前記カスタムコマンドは、WirelessHARTベースのネットワークのために構成されたコマンドである、請求項55に記載の方法。
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