JP5229070B2 - 廃熱回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの廃熱エネルギーを回収して利用する廃熱回収装置に関する。
従来、内燃機関(エンジン)の駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。このような廃熱回収装置には、例えば、エンジンの水冷冷却系統を密閉構造とし、エンジンを冷却する際に、エンジンと熱交換をして蒸発した冷媒、すなわち、エンジンにおける廃熱を吸収して蒸発した冷媒を、さらに、エンジンから排出される排気によって過熱し、高温化するものがある。このような廃熱回収装置は、高温化した冷媒蒸気により膨張機(タービン)を駆動して、気相冷媒の持つエネルギーを電気エネルギーや機械的動力等に変換して、エンジンで発生する廃熱のエネルギーを回収することができる。このような廃熱回収装置を改良したものが、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2000−345835号公報
このような廃熱回収装置において回収されるエネルギーはエンジンの補助動力として利用することができる。例えば、タービンの軸とエンジン駆動軸とを接続し、高温の冷媒蒸気により駆動されるタービンの回転をエンジンへ伝達することができる。
ところで、廃熱回収装置において、エンジンの廃熱を回収する冷媒蒸気の状態は、エンジンの運転状態に伴い変化する。また、エンジンが要求する動力も、エンジンの運転状態により変化する。ところが、タービンの軸とエンジン駆動軸とを変速比固定の変速機で接続した場合、エンジンの回転がタービンの回転に制限を受けることになる。このような場合、エンジンの運転状態によっては、廃熱から回収したエネルギーを効率よく利用することができないことが考えられる。例えば、冷媒蒸気の発生量が少ないが、エンジンが高出力を要求する状況で、タービンの回転数よりもエンジンの回転数が高くなる場合には、タービンがエンジンにとって負荷となることが考えられる。
また、冷媒蒸気が回収した仕事を動力として回収できない場合、動力に変換できないエネルギーが熱エネルギーとして残存し、タービンの温度を上昇する。これにより、タービンが破損する場合が考えられる。また、固定変速比で接続されていると、エンジンが高回転となる場合、タービン回転数が過剰に高くなるため、高回転に適合したタービンを備える必要があり、高回転による遠心力でタービンのブレードが破損しない設計が必要となる。
そこで、本発明は、内燃機関(エンジン)の廃熱回収装置において、膨張機(タービン)により回収した動力をエンジンの補助動力として効率よく利用することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明の廃熱回収装置は、エンジンの廃熱により冷媒を蒸気化する蒸気化手段と、蒸気化した前記冷媒から動力を回収する膨張機と、当該膨張機において得られる動力をエンジン駆動軸へ変速可能に伝達する変速機と、前記膨張機に流入する蒸気の流速とエンジン回転数との比率に基づいて、前記変速機の変速比を決定し、決定した変速比となるように制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
このような構成とすることにより、エンジンの駆動軸の回転状態に応じて、変速機における変速比を決定し、エンジンの駆動軸の回転を補助するように膨張機から動力を伝達することができる。これにより、エンジンの運転領域の広範囲に亘り、膨張機から動力を伝達することができる。このように、本発明の廃熱回収装置は、回収した動力をエンジンの駆動軸へ効率よく伝達し、エンジンの燃費を向上することができる。また、回収効率が上昇すると、膨張機における温度上昇が抑制されるため、熱害を防止し、信頼性を向上できる。
また、このような廃熱回収装置において、蒸気化した前記冷媒を前記膨張機へ噴射するノズルを備え、前記膨張機は、前記ノズルから噴射された蒸気により回転する羽根車を備え、前記制御手段は、前記エンジン駆動軸の回転数と、前記ノズルが噴射する蒸気の流速と、に基づいて算出した前記羽根車の周速比が動力の回収効率の最大値となるときの値kと所定値αとで特定される許容範囲k±α内許容範囲内の値となるように前記変速比を決定することができる。
このような構成とすることにより、膨張機で動力を効率よく回収し、エンジンの駆動軸の回転を補助することができる。なお、周速比は、ノズルから噴射される蒸気の流速に対する羽根車の回転速度として与えられる。
このような廃熱回収装置において、前記制御手段は、前記膨張機の回転数が安全に運転できる許容値以下となるように前記変速比を決定することができる。
このような構成とすることにより、膨張機の回転数が過剰に高くなることを抑制し、膨張機の破損を防止することができる。
本発明の廃熱回収装置は、膨張機の回転軸とエンジン駆動軸とを変速可能な変速機により連結し、エンジンの運転状態に応じた変速比とすることにより、膨張機により回収した動力をエンジンの補助動力として効率よく利用することができる。
本実施例の廃熱回収装置を組み込んだエンジンの概略構成を示した説明図である。 タービンの概略構成を示した説明図である。 変速比9とした場合の変速機の構成を示した説明図であって、(a)は、全体構成を示し、(b)は、変速機内のクランクシャフト側プーリを示した説明図である。 変速比4とした場合の変速機の構成を示した説明図であって、(a)は、全体構成を示し、(b)は、変速機内のクランクシャフト側プーリを示した説明図である。 変速比Kgの決定処理の制御フローである。 タービンのタービン効率と周速比との関係を示した説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例の廃熱回収装置1を組み込んだエンジン2の概略構成を示した説明図である。廃熱回収装置1は、エンジン本体3、過熱器4、タービン5、コンデンサ6を備えている。
エンジン本体3は、エンジン本体3内で摺動するピストン31、エンジン2の駆動軸であるクランクシャフト32、ピストン31とクランクシャフト32とを連結するコンロッド33とを備えている。また、エンジン本体3内には、ウォータジャケット34が形成されている。ウォータジャケット34内部には、エンジン本体3を冷却する冷媒が流通する。冷媒は、エンジン本体3の廃熱を回収して蒸気状態となる。エンジン本体3は本発明の蒸気化手段として機能する。
ウォータジャケット34内で発生した冷媒蒸気は、ウォータジャケット34の上部に接続した第1配管7に流入する。この第1配管7の他端はタービン5に接続している。
過熱器4は、エンジン本体3の排気が通過する排気管8と第1配管7とを引き込むように構成されている。過熱器4内では、第1配管7を通過する冷媒蒸気と排気管8を通過する排気との間で熱交換が行われる。したがって、エンジン本体3で燃料が燃焼し、高温の排気が排出されると、過熱器4を通過する冷媒蒸気は排気から熱を付与されて高温高圧となる。
タービン5とコンデンサ6とは、第2配管9で接続されている。また、コンデンサ6とウォータジャケット34の底部が第3配管10で接続されており、第3配管10上にはポンプ12が配設されている。
タービン5は、第1配管7から流入する冷媒蒸気の持つ熱エネルギーから動力を回収する。図2は、タービン5の概略構成を示した説明図である。タービン5は、タービンハウジング51、羽根52が形成された羽根車53、羽根車53の回転軸54を備えた速度複式2段型の衝動タービンである。また、第1配管7の先端には、蒸気を羽根52に向けて噴射するノズル71が配設されている。ノズル71から蒸気が噴射されることにより、羽根車53が回転軸54を中心に回転する。羽根車53の回転に寄与した蒸気は、タービンハウジング51の下流側に接続された第2配管9へ排出される。
図1に示すように、タービン5を通過した冷媒蒸気は、第2配管9を通じてコンデンサ6へ流入する。コンデンサ6では、冷媒蒸気が冷却されて液体へ凝縮する。凝縮した冷媒は、第3配管10に流入し、ポンプ12により、再度、ウォータジャケット34内へ供給される。このように、廃熱回収装置1はエンジン本体3の廃熱を回収する冷媒を作動流体とするランキンサイクルシステムとして作動する。
また、廃熱回収装置1は変速機11を備えている。変速機11は、タービン5の回転軸54とクランクシャフト32とを連結し、タービン5において得られる動力をクランクシャフト32へ変速可能に伝達する。
図3、図4は、変速機11の概略構成を示した説明図である。図3はタービン5の回転軸54からクランクシャフト32への変速比が9である場合、図4は、タービン5の回転軸54からクランクシャフト32への変速比が4である場合を示している。図3(a)、図4(a)は、全体構成を示し、図3(b)、図4(b)は、クランクシャフト側プーリ114を示した説明図である。
変速機11は、タービン5の回転軸54に一体に形成されたタービン側プーリ111、第1中間プーリ112、第2中間プーリ113、クランクシャフト32に一体に形成されたクランクシャフト側プーリ114を備えている。第1中間プーリ112と、第2中間プーリ113とは、同一の軸心を中心に回転するように形成されている。また、タービン側プーリ111と第1中間プーリ112との間には、ベルト115が張設されている。タービン側プーリ111と第1中間プーリ112との間の変速比は4である。すなわち、タービン側プーリ111が4回転する間に第1中間プーリ112が1回転するように構成されている。また、クランクシャフト側プーリ114と第2中間プーリ113との間には、Vベルト116が張設されている。クランクシャフト側プーリ114の有効プーリ径は変更される。このため、クランクシャフト側プーリ114と第2中間プーリ113との間の変速比が変更される。図3の変速機11では、第2中間プーリ113とクランクシャフト側プーリ114との間の変速比は2.25である。すなわち、第2中間プーリ113が2.25回転する間にクランクシャフト側プーリ114が1回転する。一方、図4の変速機11では、第2中間プーリ113とクランクシャフト側プーリ114との間の変速比は1である。すなわち、第2中間プーリ113とクランクシャフト側プーリ114とは回転速度が同一である。
次に、クランクシャフト側プーリ114について説明する。クランクシャフト側プーリ114は、固定プーリ1141と可動プーリ1142とを備えている。固定プーリ1141と可動プーリ1142とをクランクシャフト32に組み付けることにより、Vベルト116とかみ合うようにV字状の溝が形成される。固定プーリ1141は、クランクシャフト32に固定されて形成されており、可動プーリ1142は、クランクシャフト32の軸方向に可動できるように形成されている。可動プーリ1142が移動することにより、固定プーリ1141と可動プーリ1142間のプーリ間隔が変更され、有効プーリ径が変更されて第2中間プーリ113とクランクシャフト側プーリ114との間の変速比が変更される。この可動プーリ1142は変速機構1143内の油圧の調整により移動する。このような可動プーリ1142及び変速機構1143は質量があるため、より低速で回転するクランクシャフト32側に組みつけられている。このような変速機構1143は無段変速としても良い。
また、変速機11はECU(Electronic Control Unit)13と電気的に接続されており、変速機構1143の油圧の調整は、ECU13により制御される。ECU13は、変速機11の変速比を決定し、決定した変速比となるように制御を行う。
次に、ECU13の制御について説明する。図5は、変速比Kgの決定処理の制御フローである。この制御は、ランキンサイクルシステム運転時にECU13により実行される。
ECU13はステップS11で、エンジンの運転状態を示す各パラメータを計測し取得する。パラメータ値は、例えば、エンジン回転数NE、その他以下の処理において各算出値を算出するのに必要な値である。また、廃熱回収装置1には、これらの値を取得するための計測器類が備えられている。例えば、エンジン回転数はクランク角センサにより取得される。ECU13は変速機構1143の制御値から、変速機11の変速比を把握している。ECU13はステップS11の処理を終えるとステップS12へ進む。
ECU13はステップS12で、ランキンサイクルシステムが安全に運転できる領域か否かを判定する。例えば、ノズル71の入口圧力Pinが200kPaG以上の場合、シール部から蒸気が漏洩することが考えられるため、安全運転領域外と判断する。または、タービン回転数NTが50000rpm以上の場合、遠心力により羽根52が破損することが考えられるため、安全運転領域外と判断する。ECUはステップS12でYesと判断する場合、すなわち、ランキンシステムが安全に運転する領域であると判断する場合、ステップS13へ進む。
ECU13はステップS13で、ウォータジャケット34内において発生する冷媒の蒸気発生量mを算出する。蒸気発生量mは、エンジン回転数NE、エンジン負荷KLなどのエンジン運転条件から算出されたエンジン熱発生量Qwとの関係から予め作成されたマップに基づいて算出する。あるいは、次式(数1)を用いて算出することとしても良い。この場合、ECU13は、蒸気発生量mの算出に必要なGin、hw_in、hw_out、hを算出するため、ウォータジャケット入口、及び出口における冷媒の温度、圧力、流量の各パラメータをステップS11で取得している。
Figure 0005229070
in:冷媒流入量
w_in:エンジン入口冷媒比エンタルピ
w_out:エンジン出口冷媒比エンタルピ
:エンジン出口蒸気の比エンタルピ
ECU13はステップS13の処理を終えるとステップS14へ進む。
ECU13はステップS14で、ノズル出口蒸気流速Cを算出する。ノズル出口蒸気流速Cは、次式(数2)を用いて算出する。
Figure 0005229070
Figure 0005229070
κ:比熱比
in:ノズル入口蒸気圧力
out:ノズル出口蒸気圧力
in:ノズル入口蒸気比容積
in:ノズル入口蒸気流速
F:蒸気配管断面積
なお、ECU13は、ステップS11において、各パラメータ値を取得している。ECU13はステップS14の処理を終えるとステップS15へ進む。
ECU13はステップS15で、タービン周速Uを算出する。タービン周速Uは次式(数3)を用いて算出する。
Figure 0005229070
NE:エンジン回転数
Kg:変速比
r:タービン半径
ECU13はステップS15の処理を終えるとステップS16へ進む。なお、ECU13は、ステップS13、ステップS14の処理と、ステップS15の処理との順序を入れ換えることができる。また、同時に処理することとしても良い。
ECU13はステップS16で、ステップS14、ステップS15で、算出したタービン周速Uとノズル出口蒸気流速Cとから、周速比U/Cが0.25−αより小さいか否かを判断する。ECU13はステップS16で、Yesと判断する場合、すなわち、周速比U/Cが0.25−αより小さい場合、ステップS17へ進む。
ECU13はステップS17で変速比Kgを上昇させる。ECU13はステップS17の処理を終えるとステップS20へ進む。
一方、ECU13はステップS16で、Noと判断する場合、すなわち、周速比U/Cが0.25−α以上である場合、ステップS18へ進む。
ECU13はステップS18で、周速比U/Cが0.25+αより大きいか否かを判断する。ECU13はステップS18で、Yesと判断する場合、すなわち、周速比U/Cが0.25+αより大きい場合、ステップS19へ進む。
ECU13はステップS19で、変速比Kgを低下させる。これにより、変速機11の変速比が減少する。ECU13はステップS19の処理を終えるとステップS20へ進む。
一方、ECU13は、ステップS18でNoと判断する場合、すなわち、周速比U/Cが0.25+α以下である場合、ステップS20へ進む。
ここで、ステップS16乃至ステップS19の処理についてより詳細に説明する。図6は、タービン5のタービン効率ηtbと周速比U/Cとの関係を示した説明図である。図6の縦軸はタービン効率ηtbを示し、横軸は周速比U/Cを示している。タービン効率ηtbは周速比U/C=kのとき最大値となる二次曲線を描く。このようなkは、タービンが単段衝動タービンの場合0.5であり、タービンが速度複式2段衝動タービンの場合0.25である。廃熱回収装置1は、周速比U/Cがk±αの範囲内である場合(図6中のXの領域である場合)、高いタービン効率が得られているとして、変速機11の変速比Kgをそのまま維持する。廃熱回収装置1は、周速比U/Cがk−αよりも小さい場合(図6中のYの領域である場合)、周速比U/Cがk±αの範囲(Xの領域)内となるように、変速比Kgを増加させる。式(数3)に示す通り、変速比Kgが増加するとタービン周速Uが増加する。これにより、周速比U/Cの値がkに近づき、タービン効率ηtbが上昇する。また、ECU13は、周速比U/Cがk+αよりも大きい場合(図6中のZの領域である場合)、周速比U/Cがk±αの範囲(Xの領域)内となるように、変速比Kgを減少させる。式(数3)に示す通り、変速比Kgが減少するとタービン周速Uが減少する。したがって、周速比U/Cの値がkに近づき、タービン効率ηtbが上昇する。
図5の制御フローにおいて、ECU13はステップS20で、タービン回転数NTが運転可能な許容範囲内か否かを判断する。タービン回転数NTは、変速比Kg、エンジン回転数NEに基づいて、次式(数4)から算出される。
Figure 0005229070
ここでは、例えば、タービン回転数NTが50000rpm以下である場合、運転可能な許容範囲とする。ECU13はステップS20でYesと判断する場合、すなわち、タービン回転数NTが運転可能な許容範囲内である場合、ステップS21へ進む。
ECU13はステップS21で、ここまでに決定した変速比Kgとなるように、変速機11の変速比を変更する。具体的に、ECU13は、変速比を上昇する場合、クランク側プーリ114の変速機構1143の油圧を制御し、プーリ間隔を狭め有効プーリ径を拡大する。一方、ECU13は、変速比を低下する場合、クランク側プーリ114の変速機構1143の油圧を制御し、プーリ間隔を広げ、有効プーリ径を縮小する。また、変速比Kgを変更する必要がない場合は、そのまま維持する。ECU13はステップS21の処理を終えるとリターンとなる。
一方、ECU13はステップS20でNoと判断する場合、すなわち、タービン回転数NTが運転可能な許容範囲外である場合、ステップS22へ進む。ECU13はステップS22で、変速比Kgを再度算出する。このとき、変速比KgはU/Cが0.25に最も近くなる値を採用する。ECU13はステップS22の処理を終えるとステップS21へ進む。
ところで、ECU13はステップS12でNoと判断する場合、すなわち、ランキンシステムが安全に運転する領域でないと判断する場合、ステップS23へ進む。ECU13はステップS23で、フェイル判定を行い、ドライバへ警告し、ランキンサイクルシステムを停止する。または、変速機11にクラッチを設け、フェィル判定時にクラッチを切断し、クランクシャフト32と回転軸54とを切り離すこととしても良い。このようなクラッチには、ER流体継手を採用することができる。また、変速比11に変速ショックを和らげるダンパを備えても良い。
ECU13は、以上の制御処理により、高いタービン効率ηtbとなるよう変速比Kgを決定し、変速機11を制御する。これにより、廃熱回収装置1は、広い運転領域でタービンからの回収効率を高く維持し、エンジンの動力を効率よく補助し、エンジンの燃費を向上する。また、廃熱回収装置1は、タービンにおけるエネルギーの回収効率を向上することにより、過度の温度上昇を抑制する。また、適切な変速比Kgを選定し、タービンの過回転を防ぎ破損を防止する。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
例えば、実施例では、タービン5は速度複式2段型の衝動タービンを用いているが、単段衝動タービンとしても良い。この場合、ECU13は、kを0.5として図5の制御処理を行う。
1 廃熱回収装置
2 エンジン
3 エンジン本体
32 クランクシャフト
34 ウォータジャケット
4 過熱器
5 タービン
54 回転軸
6 コンデンサ
71 ノズル
11 変速機
114 クランクシャフト側プーリ
116 Vベルト
13 ECU

Claims (3)

  1. エンジンの廃熱により冷媒を蒸気化する蒸気化手段と、
    蒸気化した前記冷媒から動力を回収する膨張機と、
    当該膨張機において得られる動力をエンジン駆動軸へ変速可能に伝達する変速機と、
    前記膨張機に流入する蒸気の流速とエンジン回転数との比率に基づいて、前記変速機の変速比を決定し、決定した変速比となるように制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  2. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    蒸気化した前記蒸気を前記膨張機へ噴射するノズルを備え、
    前記膨張機は、前記ノズルから噴射された蒸気により回転する羽根車を備え、
    前記制御手段は、前記エンジン駆動軸の回転数と、前記ノズルが噴射する蒸気の流速と、に基づいて算出した前記羽根車の周速比が動力の回収効率の最大値となるときの値kと所定値αとで特定される許容範囲k±α内の値となるように前記変速比を決定することを特徴とした廃熱回収装置。
  3. 請求項1または2記載の廃熱回収装置において、
    前記制御手段は、前記膨張機の回転数が安全に運転できる許容値以下となるように前記変速比を決定することを特徴とした廃熱回収装置。
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