JP5228702B2 - カメラ - Google Patents

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Description

本発明は、カメラに関するものである。
従来、カメラとしては、着脱可能なレンズ鏡筒ユニットを固定するための可動機構によって、筐体前面部に形成された開口を開閉するバリアの駆動を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−171130号公報
上述した従来のカメラは、レンズ鏡筒ユニットの装着時にバリアを開状態にしなければならず、筐体の内部にダスト等が進入する可能性があった。
本発明の課題は、カメラ用アクセサリの着脱時に確実にマウント開口を閉じることができるカメラを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、装着位置と取外位置との間を移動可能な締結部材(50)の該移動によってカメラ用アクセサリ(2)に備えられたアクセサリ側マウント(120)に着脱可能に接続するカメラ側マウント(20)と、被写体光を通過させるマウント開口(41)を閉じる閉位置と前記マウント開口を開放する開位置との間を、前記カメラ側マウントに前記カメラ用アクセサリが接続された状態で移動可能に設けられたマウントバリア(90)と、前記締結部材及び前記マウントバリアに機械的に接続され、第1の位置と第2の位置との間の移動によって前記締結部材を前記装着位置と前記取外位置との間で駆動するとともに、前記第2の位置と第3の位置との間の移動によって前記マウントバリアを前記閉位置と前記開位置との間で駆動する駆動部(70)とを備えるカメラであって、前記マウントバリアは、前記駆動部が前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際に前記閉位置とされ且つ前記駆動部によって駆動されず、前記締結部材は、前記駆動部が前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際に前記駆動部によって駆動されないことを特徴とするカメラ(1)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のカメラにおいて、前記駆動部(70)は、前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際、及び、前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際に同一の方向に連続して移動することを特徴とするカメラ(1)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のカメラにおいて、前記駆動部(70)は、前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際に前記締結部材(50)を押圧して駆動する押圧部(71)を備え、前記押圧部は、前記駆動部が前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際には前記マウントバリア(90)を押圧して駆動することを特徴とするカメラ(1)である。
請求項4の発明は、請求項3に記載のカメラにおいて、前記締結部材(50)は、前記駆動部(70)が前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際に前記押圧部(71)に押圧される被押圧面部(53a)と、前記被押圧面部に連続して形成され、前記駆動部が前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際の前記押圧部の移動方向と平行に形成された平行面部(53b)とを備え、前記押圧部は、前記駆動部が前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際に前記平行面部に沿って移動しながら前記マウントバリア(90)を押圧して駆動することを特徴とするカメラ(1)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記駆動部(70)を前記第1の位置から前記第3の位置の間で駆動するアクチュエータ(60)を備えることを特徴とするカメラ(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、カメラ用アクセサリの着脱時に確実にマウント開口を閉じることができるカメラを提供することができる。
以下、図面等を参照して、本発明を適用したカメラの実施形態について説明する。
図1は、実施形態のカメラの構造を示す斜視図である。
なお、理解を容易にするため、各図にX軸−Y軸−Z軸からなる3次元座標系を設定して説明する。
実施形態のカメラ1は、交換レンズ鏡筒2が着脱可能に装着されるレンズ交換式のカメラボディである。
カメラ1は、略直方体の箱形に形成された筐体10と、この筐体の前面部に形成されたカメラ側マウント20を備えている。筐体10の前面部とは、撮影時に被写体に対向する面部を意味する。
筐体10の前面にはレンズ鏡筒を装着する際の装着指標となるマーク(指標)12が設けられている。レンズ鏡筒2にも、この指標12と対応するマーク(指標)122が設けられている。
カメラ側マウント20は、交換レンズ鏡筒2が着脱可能に装着される部分であり、交換レンズ鏡筒2に備えられた鏡筒側マウント120と協働してマウントシステム(締結機構)を構成している。なお、図1を含む各図面に示す交換レンズ鏡筒2は、カメラ1に装着可能なカメラ用アクセサリの一例であり、カメラ1には、この交換レンズ鏡筒2と実質的に同じ構成のマウント機構を備えた他の交換レンズ鏡筒やその他のアクセサリが選択的に装着可能になっている。
カメラ側マウント20は、バヨネット式のマウント機構であり、複数(本実施形態では、例えば、3つ)の爪部21が鏡筒側マウント120に備えられた爪部121に機械的に係合することによってカメラ1と交換レンズ鏡筒2との光軸方向の相対移動を制限する。
ここで、本実施形態のカメラ側マウント20は、電動式のバヨネットマウントとなっており、交換レンズ鏡筒2を装着する際は、電動モータ60(図2参照)の駆動力によって上述した爪部21、121同士を機械的に係合させるようになっている。
図2は、図1に示すカメラに備えられたカメラ側マウントの構造を示す分解斜視図である。
図3は、図1に示すカメラの構成を示すブロック図である。
カメラ側マウント20は、前飾り環30、マウント開口規定部40、係合リング50、電動モータ60、駆動部材70、制御部80等を備えている(制御部80は図3参照)。
前飾り環30は、円環状に形成された部材であり、筐体10の前面部に形成された円形の開口部11の周縁部に固定される。交換レンズ鏡筒2から進行する被写体光は、前飾り環30の内径側を通過して、カメラ1の筐体10内に設けられた撮像素子83(図3参照)に導かれる。
マウント開口規定部40は、中央部に円形の開口部であるマウント開口41が形成された円盤状の部材であり、前飾り環30よりも撮影素子83側に配置されている。マウント開口規定部40は、光軸方向被写体側に面した面部に複数の電気接点42を備えている。これらの電気接点42は、交換レンズ鏡筒2がカメラ1に装着された状態で、交換レンズ鏡筒2に備えられた図示しない電気接点に接触可能に設けられている。
カメラ1は、これらの電気接点42を用いて、例えば、交換レンズ鏡筒2に電力を供給したり、交換レンズ鏡筒2と電気通信を行う。また、後述する制御部80は、これらの電気接点同士が接触することによって、交換レンズ鏡筒2の鏡筒側マウント120が係合リング50の内径側に挿入され、所定の締結可能位置に配置されたことを検出する。
係合リング50は、前飾り環30とマウント開口規定部40との間に配置された部材であり、円環状に形成された本体部51と、本体部51の外周縁部からその外径側に突き出して設けられた駆動レバー52とを備えている。
本体部51は、その内周縁部から内径側に突き出して形成された爪部21を備えている。爪部21は、略均等な間隔で、例えば、3つが形成されている。
駆動レバー52は、後述する駆動部材70に形成された突起71が挿入される駆動溝53を備えており、本体部51は、この駆動レバー52に電動モータ60の出力が伝達されることによって、光軸Aを中心として光軸Aに直交する面内で回転するように筐体10に支持されている。
電動モータ60は、係合リング50を正転方向及び逆転方向に回転させるアクチュエータであり、例えば、ステッピングモータ等が使用される。電動モータ60の出力軸には、ピニオンギア61が取り付けられている。電動モータ60は、制御部80(図3参照)によって駆動制御される。
駆動部材70は、電動モータ60の出力を係合リング50に伝達する円盤状の部材である。駆動部材70は、上述したピニオンギア61に噛み合うギア72が外周縁部に形成されており、電動モータ60が作動すると、これに応じて光軸Aに略平行に延在する軸部73周りに回転する。
駆動部材70は、光軸方向被写体側に面した面部から、光軸方向被写体側に突き出して設けられたピン状の突起71を備えている。前述したように、この突起71は、駆動レバー52に設けられた駆動溝53に挿入されている。
駆動溝53は、本体部51の径方向に平行な方向に延在する直線状に形成された直線領域53aと、この直線領域53aに連続して形成され、駆動部材70を軸支する軸部73を中心とする円弧に平行に形成された円弧領域53bとを備えている。直線領域53aは、駆動レバー52の基端部側に形成され、円弧領域53bは、駆動レバー52の先端部側に形成されている。
制御部80は、上述した電気接点42や電動モータ60、交換レンズ鏡筒2をカメラ1から取り外す際に操作される取り外しボタン81、カメラ1の電源スイッチ82、被写体光を電気信号に変換して出力する撮像素子83、撮像素子83の出力に基づいて形成される画像等を表示する表示装置84、画像データを着脱可能なメモリに記録するドライブ装置85(図3参照)等に電気的に接続されており、これらを統括的に制御する。取り外しボタン81は、図1に示すように筐体10の前面部に設けられている。
次に、カメラ側マウント20の動作を説明する。
図4は、図2に示すカメラ側マウントの動作を示す図である。
この図4において、(a)は、交換レンズ鏡筒2が装着される前の初期状態を示し、(b)は、カメラ側マウント20と鏡筒側マウント120との締結完了状態を示し、(c)は、後述するマウントバリアが開位置とされた状態を示している。
図4(a)に示すように、初期状態において、駆動部材70の突起71は、駆動レバー52に形成された駆動溝53のうち、直線領域53aに挿入されている。そして、交換レンズ鏡筒2の鏡筒側マウント120が係合リング50の本体部51の内径側に挿入されると、制御部80は、電気接点42の一部を用いてこれを検出し、電動モータ60を回転させる。以下、このときの電動モータ60の回転方向を取付方向と称して説明する。
駆動部材70は、電動モータ60の出力が伝達されることによって軸部73周りに回転する(図4(b)参照)。なお、駆動部材70が回転する間、カメラ1のユーザは、交換レンズ鏡筒2を保持する必要があるが、交換レンズ鏡筒2をカメラ1に対して回転等させる必要はない。
駆動部材70が回転すると、突起71は、駆動溝53の直線領域53a内を移動しながら駆動溝53の内側面を押圧する。これによって係合リング50の本体部51が光軸周りに回転し、マウント開口規定部40に設けられたラッチピン43(図1参照)が、鏡筒側マウント120に形成された孔部(図示省略)に嵌合して、カメラ1と交換レンズ鏡筒2とが締結される。このときの係合リング50の回転角度は、特に限定されず、爪部21の本数等に応じて適宜設定するとよい。本実施形態の係合リング50は、爪部21を3つ備えているので、本体部51の回転角度は、例えば、45°〜60°程度が好ましい。
この図4(b)に示す締結完了状態では、カメラ側マウント20の爪部21と鏡筒側マウント120の爪部121(図4において図示省略)との光軸を中心とする周方向の位置が重複しており、これによってカメラ1と交換レンズ鏡筒2の光軸方向の相対移動が制限される。なお、カメラ1と交換レンズ鏡筒2との径方向の相対移動は、マウント開口規定部40に設けられた溝部44(図1参照)と、交換レンズ鏡筒2に設けられた図示しない突起とが嵌合することによって、機械的に(構造上)制限されるようになっている。交換レンズ鏡筒2をカメラ1から取り外す際は、係合リング50を取付方向とは逆の方向に回転させる。
また、本実施形態のカメラ1は、マウントバリア90を備えている。
マウントバリア90は、上述したマウント開口規定部40に形成されたマウント開口41を、例えば、カメラ1に交換レンズ鏡筒2が装着されていないとき等に実質的に閉塞する。
マウントバリア90は、図2に示すように、円盤状に形成された本体部91、本体部91の外周縁部からその外径側に突き出して設けられた駆動レバー92、及び、マウントバリア90を後述する閉位置に付勢する付勢バネ93を備えている。駆動レバー92は、平面視で略L字状に形成されており、屈曲部において軸部94に回転可能に軸支されている。付勢バネ93は、一端が筐体10に固定され、他端が駆動レバー92に固定された引っ張りコイルバネである。
マウントバリア90は、軸部94周りに回転することによって、本体部91がマウント開口41を閉じる閉位置と、本体部91がマウント開口41を開放する開位置との間を移動する。
マウントバリア90は、マウント開口規定部40の裏面部(光軸方向撮影者側を向いた面部)側に配置されており、カメラ側マウント20に交換レンズ鏡筒2が装着された状態であっても閉位置と開位置との間で移動できるようになっている。
図4(a)に示す初期状態では、マウントバリア90は、閉位置に配置される。そして、駆動レバー92の先端部は、駆動部材70が回転する際の突起71の移動軌跡上に配置されるが、突起71とは接触していない。
図4(b)に示すように、カメラ1に交換レンズ鏡筒2を装着するために係合リング50を回転させた締結完了状態では、突起71と駆動レバー92とが接触するが、マウントバリア90の位置は変化しない。なお、この図4(b)に示す締結完了状態では、マウントバリア90を駆動する必要がないので、突起71と駆動レバー92とが接触しなくてもよい。
この図4(b)に示す締結完了状態でさらに電動モータ60を取付方向に回転させると、駆動部材70が交換レンズ鏡筒2を装着する際の方向と同じ方向に回転する。駆動部材70に備えられた突起71は、これに応じて駆動レバー92を押圧する。マウントバリア90は、これによって付勢バネ93の付勢力に抗して軸部94周りに回転し、本体部91が被写体光の光路から退避してマウント開口を開放する。
このとき、駆動部材70の突起71は、係合リング50に設けられた駆動レバー52の駆動溝53のうち、円弧領域53b内を移動するので、係合リング50には駆動部材からの駆動力が伝達されず、係合リング50は回転しない。
マウントバリア90を開位置から閉位置に駆動する際は、電動モータ60を取付方向とは逆の方向に回転させればよい。突起71は、円弧領域53b内を移動し、駆動レバー92は、付勢バネ93の付勢力によって自動的に閉位置に復帰する。
このように、本実施形態のカメラ1は、駆動部材70の突起71が爪部21を備えた係合リング50及びマウントバリア90の両方を駆動するようになっているが、係合リング50の回転駆動、及び、マウントバリア90の開閉駆動は、それぞれ別個に行うことができるようになっている。
次に、本実施形態のカメラ1に備えられた制御部80が、交換レンズ2の装着時、及び、取り外し時に行うカメラ側マウント20及びマウントバリア90の駆動制御について説明する。
図5は、図2に示す制御部が行うカメラ側マウント及びマウントバリアの駆動制御を示すフローチャートである。
以下、ステップごとに説明する。
〈交換レンズ鏡筒装着時〉
(ステップS01:交換レンズ鏡筒締結)
交換レンズ鏡筒2をカメラ1に装着する前の初期状態(図4(a)参照)では、マウントバリア90が閉位置にあり、筐体10の内部へのダスト等の進入を防止している。
撮影者等のユーザが交換レンズ鏡筒2をカメラ1に装着する際、ユーザは、交換レンズ側の指標122をカメラ側の指標12に合わせながら、交換レンズ鏡筒2を係合リング50の本体部51の内径側に挿入する。制御部80は、電気接点42と交換レンズ鏡筒2の電気接点とが接触したことを検出すると、これに応じてステップS02に進む。
(ステップS02:モータ駆動)
制御部80は、電動モータ60を制御して駆動部材70を取付方向に回転させてステップS03に進む。このときの電動モータ60の駆動量(係合リング50の停止位置)は、例えば、電動モータ60に入力する駆動パルス数によって制御してもよいし、(爪部121に爪部21を係合させるために必要な駆動パルス数が予め制御部80内にメモリされている)駆動部材70又は係合リング50の位置を検出する位置検出スイッチを設け、この検出スイッチの出力に基づいて制御してもよい。
係合リング50は、図4(a)に示す初期位置(第1の位置)から、図4(b)に示す締結完了位置(第2の位置)まで回転し、これによって交換レンズ鏡筒2とカメラ1とを相対回転させることなくカメラ側マウント20の爪部21と、鏡筒側マウント120の爪部121とを機械的に係合させることができる。なお、制御部80は、カメラ1の電源スイッチ82がオフの状態であっても、接点同士が接触したことを検出できるようになっている。
(ステップS03:電源スイッチ操作検出)
制御部08は、交換レンズ鏡筒2が装着されたときに電源スイッチ82がオン状態であれば、ステップS04に進んでマウントバリア90の開制御を行う。また、電源スイッチ82がオフ状態であれば、待機状態となり、マウントバリア90を閉位置に保持したまま、処理を終了する。なお、交換レンズ鏡筒2が装着された状態で電源スイッチ82がオン操作された場合には、次に説明するステップS04の制御を行い、マウントバリア90を開位置に駆動する。
(ステップS04:モータ駆動)
制御部80は、電動モータ60を制御して取付方向にバリア開にするために予め定められている所定量だけ回転させて処理を終了する。駆動部材70は、これに応じて図4(b)に示す締結完了位置から図4(c)に示す撮影可能位置(第3の位置)に移動する。マウントバリア90は、この駆動部材70の回転移動に連動して閉位置から開位置に駆動移動する。
次に、交換レンズ鏡筒2を取り外す際の制御を説明する。
〈交換レンズ鏡筒取り外し時〉
(ステップS11:着脱ボタン押圧検出)
ユーザによって取り外しボタン81が押圧操作されると、制御部80は、これに応じてステップS12に進む。取り外しボタン81の押圧操作を検出しない場合には、待機状態となる。
(ステップS12:マウント位置判定)
制御部80は、マウントバリア90の位置判定を行う。マウントバリア90が閉位置の場合には、交換レンズ鏡筒2を取り外しても筐体10の内部にダスト等が進入しないので、ステップS14に進んで係合リング50を駆動する。これに対し、マウントバリア90が開位置の場合は、ステップS13に進んでマウントバリア90の閉制御を行う。
(ステップS13:モータ駆動)
制御部80は、電動モータ60を制御し、マウントバリア90を開位置から閉位置に駆動してステップS13に進む。このとき、駆動部材70の突起71は、係合リング50の駆動レバー52に形成された駆動溝53のうち、円弧領域53b内を移動するので、係合リング50は回転しない。
(ステップS14:係合リング回転)
制御部80は、電動モータ60を制御して係合リング50を図4(b)に示す締結完了位置から図4(a)に示す初期位置に駆動して処理を終了する。駆動部材70の突起71は、これによってマウントバリア90の駆動レバー92とは非接触状態となるが、マウントバリア90は、付勢バネ93によって閉位置に保持される。
以上説明した実施形態のカメラ1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)カメラ側マウント20を、交換レンズ鏡筒2を検出して自動的に装着動作を行う電動式のマウント機構としたので、装着作業が容易である。また、カメラ側マウント20に形成されたマウント開口41を閉じるマウントバリア90を設けたので、交換レンズ鏡筒2をカメラ1から取り外した状態であっても、筐体10の内部にダスト等が進入することを防止できる。そして、本実施形態のカメラ1は、交換レンズ鏡筒2の着脱作業を行う際、マウントバリア90が必ず閉じた状態とされ、マウント開口41を開放することが構造上不可能となっているので、確実にダスト等の進入を防止できる。
(2)交換レンズ鏡筒2が装着されていない初期状態から、マウント開口41が開放された撮影可能な状態に移行する間、駆動部材70(及び電動モータ60)の回転方向は、同一なので、交換レンズ鏡筒2が非装着の状態から撮影可能な状態となるまで、速やかに移行できる。また、電動モータ60の制御も容易である。
(3)カメラ側マウント20の係合リング50とマウントバリア90とを共通(単一)の電動モータ60によって駆動するので、スペース効率がよい。
[変形形態]
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であって、これらも本発明の技術的範囲内に含まれる。
(1)実施形態のカメラは、マウント機構及びマウントバリアを円盤状の駆動部材を電動モータによって回転させることによって駆動したが、これに限らず、例えば、駆動部材にレバーを設けるとともにこのレバーを筐体の一部に露出させ、このレバーを手動で操作することによって駆動部材を回転させてもよい。
(2)実施形態のカメラと交換レンズ鏡筒とは、バヨネット式のマウント機構によって締結される構成であったが、これに限らずスクリュー式のマウント機構によって締結してもよい。
(3)実施形態のカメラは、カメラ及び交換レンズ鏡筒の接点同士が接触すると自動的に締結を開始する構成であったが、これに限らず、カメラ側のマウント構造上に、機械的なスイッチを設け、レンズ側のマウント構造上にレンズ装着時にそのスイッチを押圧可能な突起を設けておき、交換レンズ鏡筒をカメラ側マウントに接触させたときに、その突起がスイッチをONさせることによって、自動的に締結を開始させる構成にしても良い。
(4)実施形態のカメラは、カメラ及び交換レンズ鏡筒の接点同士が接触すると自動的に締結を開始する構成であったが、これに限らず、例えば、交換レンズ鏡筒を係合リングの内径側に挿入した後、例えば、押しボタンが操作されることによって締結を開始するようにしてもよい。
(5)実施形態は、駆動部材に設けられた突起によって係合リング及びマウントバリアを駆動する構成であったが、係合リング及びマウントバリアを駆動する機構は、これに限られない。例えば、マウントバリアの駆動レバーにも係合リングと同様の駆動溝を設けてもよい。この場合、マウントバリアを閉位置に付勢する付勢手段が不要になる。また、例えば、係合リング及びマウントバリアにピン状の突起を設け、円盤状の駆動部材にこれらの突起が挿入される駆動溝(直線領域及び円弧領域)を設けてもよい。また、駆動部材は、光軸に平行な軸線周りに回転する構成であったが、これに限らず、任意の方向に直線移動(スライド)させてもよい。この場合、駆動部材の直線運動を回転運動に変換するカム機構を設けて係合リング及びマウントバリアを駆動すればよい。
(6)実施形態のカメラは、係合リングに形成された溝に駆動部材の突起が挿入されたが、これに限らず、係合リングにもマウントバリアと同様な溝を備えない駆動レバーを設けてもよい。この場合、係合リングを初期状態に付勢する付勢手段を設けるとよい。
(7)実施形態は、カメラ用アクセサリとして交換レンズ鏡筒がカメラに装着されたが、カメラ用アクセサリは、これに限らず、例えば、マウントアダプタやボディキャップ等であってもよい。
(8)実施形態は、カメラに設けられたマウントを駆動したが、これに限らず、カメラ用アクセサリ側のマウントを電動式にし、実施形態と同様の構成をレンズ鏡筒に設けてもよい。この場合、マウントバリアは、マウント開口を閉じる機能の代わりにレンズ保護の機能を有する。
実施形態のカメラの構造を示す斜視図である。 図1に示すカメラに備えられたカメラ側マウントの構造を示す分解斜視図である。 図1に示すカメラの構成を示すブロック図である。 図2に示すカメラ側マウントの動作を示す図である。 図2に示す制御部が行うカメラ側マウント及びマウントバリアの駆動制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1 カメラ : 2 交換レンズ鏡筒 : 20 カメラ側マウント : 40 マウント開口規定部 : 41 マウント開口 : 50 係合リング : 70 駆動部材 : 90 マウントバリア : 120 鏡筒側マウント

Claims (5)

  1. 装着位置と取外位置との間を移動可能な締結部材の該移動によってカメラ用アクセサリに備えられたアクセサリ側マウントに着脱可能に接続するカメラ側マウントと、
    被写体光を通過させるマウント開口を閉じる閉位置と前記マウント開口を開放する開位置との間を、前記カメラ側マウントに前記カメラ用アクセサリが接続された状態で移動可能に設けられたマウントバリアと、
    前記締結部材及び前記マウントバリアに機械的に接続され、第1の位置と第2の位置との間の移動によって前記締結部材を前記装着位置と前記取外位置との間で駆動するとともに、前記第2の位置と第3の位置との間の移動によって前記マウントバリアを前記閉位置と前記開位置との間で駆動する駆動部と
    を備えるカメラであって、
    前記マウントバリアは、前記駆動部が前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際に前記閉位置とされ且つ前記駆動部によって駆動されず、
    前記締結部材は、前記駆動部が前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際に前記駆動部によって駆動されないこと
    を特徴とするカメラ。
  2. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記駆動部は、前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際、及び、前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際に同一の方向に連続して移動すること
    を特徴とするカメラ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のカメラにおいて、
    前記駆動部は、前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際に前記締結部材を押圧して駆動する押圧部を備え、
    前記押圧部は、前記駆動部が前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際には前記マウントバリアを押圧して駆動すること
    を特徴とするカメラ。
  4. 請求項3に記載のカメラにおいて、
    前記締結部材は、前記駆動部が前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動する際に前記押圧部に押圧される被押圧面部と、前記被押圧面部に連続して形成され、前記駆動部が前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際の前記押圧部の移動方向と平行に形成された平行面部とを備え、
    前記押圧部は、前記駆動部が前記第2の位置と前記第3の位置との間を移動する際に前記平行面部に沿って移動しながら前記マウントバリアを押圧して駆動すること
    を特徴とするカメラ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、
    前記駆動部を前記第1の位置から前記第3の位置の間で駆動するアクチュエータを備えること
    を特徴とするカメラ。
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