JP5228617B2 - 血液透析システム - Google Patents

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Description

本発明は、透析液を供給する多人数用透析液供給装置を備えた血液透析システムに関し、特に当該多人数用透析液供給装置が故障して透析液を供給することができなくなっても、患者に対して透析治療を継続することができる血液透析システムに関する。
周知のとおり、患者の血液を浄化する血液透析装置は、コンソールと個人用透析装置とに大別することができる。
前者のコンソールは、透析液原液であるA原液、B原液と希釈水であるRO水を所定の比率で混合して複数台分の透析液を作製する装置である多人数用透析液供給装置からの透析液の供給を受け、患者からの血液を血液ポンプでダイアライザに送り、半透膜を介して透析液と接触させ、血液を浄化する装置である。なお、コンソールは、前記したように多人数用透析液供給装置からの透析液の供給を受けて主に透析治療を行う装置であるが、血液濾過(ECUM)や補液ポンプを追加使用することにより血液濾過透析が可能であり、さらにはエンドトキシン・カット・フィルタを装着することによりオンラインHDFも可能である。
後者の個人用透析装置は、上記のコンソールの機能に加え、透析液の調製機能を備えた装置である。すなわち、個人用透析装置は、前者のコンソールと異なり、自らの装置内でA原液、B原液、およびRO水を混合して自らが使用する透析液を作成する。各施設により使われ方は異なるが、個人用透析装置の利点は、患者に適した透析や病室、ICU、手術室等での透析が可能な点にあることから、処方透析や感染患者、透析室まで移動できない患者に対して利用されることが多い。
すなわち、コンソールと個人用透析装置の機能的な違いは、透析液の調製機能を備えるか否かである。前記したように後者の個人用透析装置は自らが使用する透析液を作成するので、患者に適した混合比で透析液を調製できる一方、装置数に応じた数のA原液供給手段とB原液供給手段を用意しなければならない。これに対して前者のコンソールの場合には、多人数用透析液供給装置が複数台分の透析液をまとめて作製するので管理が容易となり、コンソールの数の増大に対しても対応しやすい。
このため、多くの血液透析装置を必要とする透析センターや医療機関では、図9に例示する多人数用透析液供給装置40と複数のコンソール70から構成される、いわゆるセントラルシステムを構築する場合が多い。
一方、後者の個人用透析装置の場合は自らが透析液の調製機能を備えるので、多人数用透析液供給装置に接続されることは原則的に無く、したがってセントラルシステムに組み込まれることも原則的には無い。すなわち、個人用透析装置は各々が独立した形態で使用されるのが一般的である。なお、例外として非特許文献1には、コンソールとしても使用することができる個人用透析装置が開示されている。
ところで、血液透析治療に際しては透析液を用いるため、透析治療中に透析液の供給が止まるような事故は絶対に避けなければならない。特に複数のコンソールが接続されるセントラルシステムの場合には、多人数用透析液供給装置が複数台分の透析液をまとめて作製するので、当該多人数用透析液供給装置が故障して透析液を供給することができなくなるような事故は絶対に避けなければならない。
また、患者に対して事故のない安全な透析治療を提供する観点からは、たとえ多人数用透析液供給装置が故障して透析液を供給することができなくなっても、患者に対して透析治療を継続することができるバックアップ機能を備えておくべきである。
しかしながら、これまで透析治療中に多人数用透析液供給装置が故障することは極極稀であったし、仮に透析液の供給が停止したとしても患者の傍らにはこのような事態に速やかに対応できる医療従事者が待機していることから、これまでのところ安全の二重化を実現することが可能な血液透析システムは一切考案されてこなかった。
なお、前記したように非特許文献1にはコンソールとしても使用することができる個人用透析装置が開示されてはいるが、これはもともと個人用透析装置の使用頻度が必ずしも高いものとはいえないことから、個人用透析装置として使用する予定が無い場合には、コンソールとしても使用することができ、これにより個人用透析装置の稼働率を上げることができると言うものであって、多人数用透析液供給装置の故障による透析液の供給停止や、当該透析液の供給停止に伴う医療事故の発生を未然に防止するための安全対策を解決課題として想定しているものではない。
個人用HDF装置NDF−21の使用経験、第11回大阪府臨床工学技師会学術大会、http://www.soryu.jp/me/shouroku/shou21.htm
本発明の解決すべき課題は、患者に対して事故のない安全な透析治療を行うことができる血液透析システムを提供することであり、より具体的には、たとえ多人数用透析液供給装置が故障して透析液を供給することができなくなっても、患者に対して透析治療を継続することができる血液透析システムを提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく様々な実験的検討および理論的検討を重ねた結果、以下の技術的知見を得た。
(A)前記したように一般にセントラルシステムは、多人数用透析液供給装置と複数のコンソールから構成されるところ、コンソールは透析液の調製機能を機能的に備えていないので、多人数用透析液供給装置のバックアップ機を備えない限り、安全の二重化を達成し得ないこと。
(B)前記したように多人数用透析液供給装置に透析液の調製機能を備える個人用透析装置が接続されることは原則的に無く、したがって個人用透析装置がセントラルシステムに組み込まれることも原則的には無い。また、個人用透析装置をセントラルシステムに組み込むということは、個人用透析装置が本来的に備える透析液の調製機能を停止させて使用することになるから、仮に個人用透析装置をセントラルシステムに組み込むとしても、その目的は個人用透析装置の稼働率を上げること程度でしかない(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、視点を変えると、個人用透析装置は本来的に透析液の調製機能を備えるのだから、図1に例示するようにコンソールの代わりに個人用透析装置50を接続して、各々の個人用透析装置50を、A原液供給手段10とB原液供給手段20に接続するとともに流路切替手段60を介して多人数用透析液供給装置40とRO装置30に接続し、前記流路切替手段60によって多人数用透析液供給装置40とRO装置30からの流路を択一的に切替できる構造とすれば、多人数用透析液供給装置40が故障して透析液を供給することができなくなっても、患者に対して透析治療を継続することができること。
より具体的には、多人数用透析液供給装置40が正常である場合には、図2に示すように多人数用透析液供給装置40から透析液の供給を受け、多人数用透析液供給装置40が故障して透析液を供給することができなくなった場合には、図3に示すように多人数用透析液供給装置40からRO装置30に流路を切り替えて、自らの装置内でA原液、B原液、およびRO水を混合して自らが使用する透析液を作成することによって、患者に対して透析治療を継続することができること。
(C)さらに、図1〜3に示したように流路切替手段60によって多人数用透析液供給装置40とRO装置30からの流路を択一的に切替できる構造とすれば、多人数用透析液供給装置40から透析液の供給を受ける個人用透析装置50のうち、処方透析が必要な患者が使用する個人用透析装置に対しては図4に示すように流路を切り替えて、当該患者に適した混合比で調製した透析液を用いた透析治療を行い、その他の患者に対しては多人数用透析液供給装置40から供給される透析液を用いた透析治療を並行して行うこともできること。
上記の知見に基づき、本発明者は、たとえ多人数用透析液供給装置が故障して透析液を供給することができなくなっても、患者に対して透析治療を継続することができる血液透析システムに想到した。その要旨とするところは以下のとおりである。
(1)複数台の透析装置を備えた血液透析システムにおいて、
原液供給手段、
原液供給手段
RO水を作製するRO装置、
A原液供給手段及びB原液供給手段が接続され、透析液を作製する多人数用透析液供給装置、
前記多人数用透析液供給装置に設けられた当該装置の故障を検知する故障検知手段、
前記RO装置からのRO水ラインと多人数用透析液供給装置からの透析液ラインとを切り替えるRO水・透析液切替手段、
複数の個人用透析装置、及び
複数のダイアライザ
を備え、
前記個人用透析装置は
前記RO水・透析液切替手段と前記ダイアライザの透析液入口とを接続し第1送液ポンプを有する透析液供給ライン、
前記ダイアライザの透析液出口に接続され、第2送液ポンプを有する透析液廃液ライン、
前記A原液供給手段に接続され、電磁弁が設けられたA原液ライン、
前記B原液供給手段から延び前記A原液ラインに接続され、電磁弁が設けられたB原液ライン
前記A原液ラインの前記透析液供給ラインとの前記接続点と前記B原液ラインとの接続点との間に設けられた原液ポンプ、及び
動脈側端から前記ダイアライザを経て静脈側端に血液を送る血液ポンプ、
からなり、
透析液供給が不可能になったことが前記故障検知手段により検知された場合、前記RO水・透析液切替手段によって当該多人数用透析液供給装置から前記RO装置にラインを切り替えて、前記個人用透析装置内でA原液、B原液、及びRO水を混合して当該個人用透析装置が使用する透析液を作製することを特徴とする血液透析システム。
(2)前記多人数用透析液供給装置に少なくとも1台のコンソールが接続されていることを特徴とする前記(1)に記載の血液透析システム。
(イ)本発明に係る血液透析システムは、従来一般に構築されてきたセントラルシステムとは異なり、多人数用透析液供給装置と少なくとも1台の個人用透析装置を備える血液透析システムであって、各々の個人用透析装置は、A原液供給手段とB原液供給手段に接続されるとともに流路切替手段を介して多人数用透析液供給装置とRO装置に接続され、流路切替手段によって多人数用透析液供給装置とRO装置からの流路を択一的に切替できる構造となっている血液透析システムである。
したがって、各々の個人用透析装置は、多人数用透析液供給装置が正常に動作しているときは、多人数用透析液供給装置から透析液の供給を受け、多人数用透析液供給装置が故障して透析液を供給することができなくなった場合には、流路切替手段によって多人数用透析液供給装置からRO装置に流路を切り替えて、自らの装置内でA原液、B原液、およびRO水を混合して自らが使用する透析液を作成することができる。
すなわち、本発明に係る血液透析システムによれば、たとえ多人数用透析液供給装置が故障して透析液を供給することができなくなったとしても、患者に対して透析治療を継続することができ、これにより患者に対して事故のない安全な透析治療を提供することができる。
(ロ)また、本発明に係る血液透析システムは、このように流路切替手段によって多人数用透析液供給装置とRO装置からの流路を択一的に切り替えできる構造となっているので、多人数用透析液供給装置に接続される少なくとも1台の個人用透析装置のうち、処方透析が必要な患者が使用する個人用透析装置に対しては流路切替手段によって多人数用透析液供給装置からRO装置に流路を切り替えて、当該患者に適した混合比で調製した透析液を用いた透析を行うことができる。
すなわち、本発明に係る血液透析システムによれば、当該システムに組み込まれた個人用透析装置を物理的にシステムから切り離すことなく、換言すると、システムの形態を一切変更することなく、個人用透析装置に流入させる流路を切り替えるだけで、患者に適した混合比で調製した透析液を用いた透析治療と、多人数用透析液供給装置から供給される透析液を用いた透析治療を並行して行うこともできる。
以下、図1〜8を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明に係る血液透析システムの一態様を示す構成図である。当該図に示すように、本発明に係る血液透析システムは、A原液供給手段10、B原液供給手段20、RO装置30、多人数用透析液供給装置40、少なくとも1台の個人用透析装置50、および流路切替手段60を備える。
A原液供給手段10は、多人数用透析液供給装置40と各々の個人用透析装置50に接続されて、これらの装置に対してA原液を供給する。
A原液供給手段10としては、従来一般に構築されてきたセントラルシステムにおいて使用されるA原液供給手段を用いることができる。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、無水酢酸ナトリウム、ブドウ糖等を含有するA原液を貯蔵することができるタンクまたはボトルを用いることができる。あるいは、上記成分を粉末状とした粉末剤をA原液として溶解する粉末型透析液原薬溶解装置を用いることができる。
なお、図1における多人数用透析液供給装置40と各々の個人用透析装置50には、各々が互いに独立した個別のA原液供給手段10が接続されているが、本発明においては、この形態に限定されるものではない。例えば、血液透析システムが一つのA原液供給手段を備え、当該A原液供給手段に多人数用透析液供給装置と各々の個人用透析装置が接続された形態であってもよい。
B原液供給手段20は、多人数用透析液供給装置40と各々の個人用透析装置50に接続されて、これらの装置に対してB原液を供給する。
B原液供給手段20としては、従来一般に構築されてきたセントラルシステムにおいて使用されるB原液供給手段を用いることができる。例えば、炭酸水素ナトリウム等を含有するB原液を貯蔵することができるタンクまたはボトルを用いることができる。あるいは、上記成分を粉末状とした粉末剤をB原液として溶解する粉末型透析液原薬溶解装置を用いることができる。
なお、図1における多人数用透析液供給装置40と各々の個人用透析装置50には、各々が互いに独立した個別のB原液供給手段20が接続されているが、本発明においては、この形態に限定されるものではない。例えば、血液透析システムが一つのB原液供給手段を備え、当該B原液供給手段に多人数用透析液供給装置と各々の個人用透析装置が接続された形態であってもよい。
RO装置30は、多人数用透析液供給装置40に接続されるとともに流路切替手段60を介して各々の個人用透析装置50に接続されて、これらの装置に対してRO水を供給する。
RO装置30としては、RO水を精製できるものであれば特に限定されるものではなく、従来一般に構築されてきたセントラルシステムにおいて使用されるRO装置を用いることができる。例えば、水道水に含まれる不純物を逆浸透法で除去することによりRO水を精製する装置を用いることができる。ここで、逆浸透法とは、RO膜を介して一次側溶液に浸透圧以上の圧力を加えることにより、水成分がRO膜を濾過してくる現象を利用した膜分離法であり、この方法により水道水に含まれる不純物である溶解イオン、有機物、バクテリア、パイロジェン等をほぼ完全に除去することができる。
多人数用透析液供給装置40は、A原液供給手段10から供給される透析液原液であるA原液、B原液供給手段20から供給される透析液原液であるB原液、そしてRO装置30から供給される希釈水であるRO水を所定の比率で混合して複数台分の透析液を作製し、本発明に係る血液透析システムに接続される血液透析装置に対して透析液を供給する。
多人数用透析液供給装置40としては、上記機能を果たすものであれば特に限定されるものではなく、従来一般に構築されてきたセントラルシステムにおいて使用される多人数用透析液供給装置を用いることができる。
個人用透析装置50は、A原液供給手段10から供給される透析液原液であるA原液、B原液供給手段20から供給される透析液原液であるB原液、そしてRO装置30から供給されるRO水を所定の比率で混合して1台分の透析液を作製するとともに、患者からの血液を血液ポンプ53でダイアライザ80に送り、半透膜を介して透析液と接触させ、血液を浄化する。すなわち、個人用透析装置50は、コンソールの機能に加え、透析液の調製機能を備えた装置である。
図5は個人用透析装置50の一態様を示す構成図である。当該図に示すように個々の個人用透析装置50は、透析液供給ライン51、透析液排液ライン52、および血液ポンプ53を備え、透析液供給ライン51には原液ポンプ54を介してA原液供給手段10とB原液供給手段20が接続される。同じく、透析液供給ライン51には流路切替手段60を介して多人数用透析液供給装置40とRO装置30が接続される。
個人用透析装置50による透析液の作製、ならびに作製された透析液の透析液供給ライン51への供給については、A原液ライン11とB原液ライン21とに各々接続された電磁弁55を交互に開閉することにより、A原液ライン11を流れるA原液とB原液ライン21を流れるB原液を、原液ポンプ54を介して交互に透析液供給ライン51に注入することにより行われる。
したがって、多人数用透析液供給装置40を備える本発明に係る血液透析システムにおいては、多人数用透析液供給装置40が正常である場合には、個々の個人用透析装置50は、図2に示すように多人数用透析液供給装置40から透析液の供給を受けて、透析治療を行うが、この場合には、多人数用透析液供給装置40が供給する透析液が透析液供給ライン51に流入する流路選択を行うとともに、A原液ライン11とB原液ライン21とに各々接続された電磁弁55を閉止状態とする。
一方、多人数用透析液供給装置が故障して透析液を供給することができなくなった場合には、図3に示すように流路切替手段60によって多人数用透析液供給装置40からRO装置30に流路を切り替えて、個々の個人用透析装置50が自らの装置内でA原液、B原液、およびRO水を混合して自らが使用する透析液を作成するが、この場合には、RO装置30が供給するRO水が透析液供給ライン51に流入する流路選択を行うとともに、A原液ライン11とB原液ライン21とに各々接続された電磁弁55を交互に開閉することにより、A原液ライン11を流れるA原液とB原液ライン21を流れるB原液を、原液ポンプ54を介して交互に透析液供給ライン51に注入する。
なお、図5に例示した個人用透析装置50では、静脈側血液ライン84に静脈側チャンバー82が接続されているが、別の態様として、さらに動脈側血液ライン83に動脈側チャンバーが接続された態様のものでもよい。
以上説明したように本発明に係る血液透析システムは、従来一般に構築されてきたセントラルシステムとは異なり、多人数用透析液供給装置40と少なくとも1台の個人用透析装置50を備える血液透析システムであって、各々の個人用透析装置50は、A原液供給手段10とB原液供給手段20に接続されるとともに流路切替手段60を介して多人数用透析液供給装置40とRO装置30に接続され、流路切替手段60によって多人数用透析液供給装置40とRO装置30からの流路を択一的に切替できる構造となっている血液透析システムである。
したがって、各々の個人用透析装置50は、多人数用透析液供給装置40が正常に動作しているときは、図2に示すように多人数用透析液供給装置40から透析液の供給を受け、多人数用透析液供給装置40が故障して透析液を供給することができなくなった場合には、図3に示すように流路切替手段60によって多人数用透析液供給装置40からRO装置30に流路を切り替えて、自らの装置内でA原液、B原液、およびRO水を混合して自らが使用する透析液を作成することができる。
すなわち、流路切替機能を備える本発明に係る血液透析システムによれば、たとえ多人数用透析液供給装置40が故障して透析液を供給することができなくなったとしても、患者に対して透析治療を継続することができ、これにより患者に対して事故のない安全な透析治療を提供することができる。
また、本発明に係る血液透析システムは、このように流路切替手段60によって多人数用透析液供給装置40とRO装置30からの流路を択一的に切り替えできる構造となっているので、多人数用透析液供給装置40に接続される少なくとも1台の個人用透析装置50のうち、処方透析が必要な患者が使用する個人用透析装置50に対しては、図4に示すように流路切替手段60によって多人数用透析液供給装置40からRO装置30に流路を切り替えて、当該患者に適した混合比で調製した透析液を用いた透析を行うことができる。
すなわち、本発明に係る血液透析システムによれば、当該システムに組み込まれた個人用透析装置50を物理的にシステムから切り離すことなく、換言すると、システムの形態を一切変更することなく、個人用透析装置50に流入させる流路を切り替えるだけで、患者に適した混合比で調製した透析液を用いた透析治療と、多人数用透析液供給装置40から供給される透析液を用いた透析治療を並行して行うこともできる。
なお、図1〜5に例示した流路切替手段60は、個人用透析装置50の透析液供給ライン51と多人数用透析液供給装置40との流路が形成されているときは個人用透析装置50の透析液供給ライン51とRO装置30との流路が閉止され、反対に個人用透析装置50の透析液供給ライン51とRO装置30との流路が形成されているときは個人用透析装置50の透析液供給ライン51と多人数用透析液供給装置40との流路が閉止される、二者択一的な流路を形成するセレクタータイプの三方弁であるが、本発明に係る血液透析システムにおいて使用することができる流路切替手段は、この形態に限定されるものではない。
例えば、図6に示すように個々の個人用透析装置50が接続される透析液ライン41とRO水ライン31の各々に電磁弁を配置して、個人用透析装置50の透析液供給ライン51と多人数用透析液供給装置40との流路を形成するときは透析液ライン41に配置した電磁弁を開くともにRO水ライン31に配置した電磁弁を閉じ、反対に個人用透析装置50の透析液供給ライン51とRO装置30との流路を形成するときは透析液ライン41に配置した電磁弁を閉じるともにRO水ライン31に配置した電磁弁を開くようにしてもよい。
また、以上説明した本発明に係る血液透析システムは、図1〜6に例示した少なくとも1台の個人用透析装置50を備える形態の血液透析システムであるが、図7に示すように、さらに多人数用透析液供給装置40に少なくとも1台のコンソール70が接続された形態であってもよい。すなわち、個人用透析装置50とコンソール70が並列に接続された形態であってもよい。
この形態の場合、多人数用透析液供給装置40が故障して透析液を供給することができなくなった場合には、当該接続されたコンソール70による透析治療は継続できなくなるが、これに並列に接続された個人用透析装置50による透析治療は継続できるので、当該システムに組み込まれたすべての血液透析装置が一斉に使えなくなるシステムダウンを回避することができ、その技術的意義は大きい。
また、多人数用透析液供給装置40が正常である場合には、システムの形態を一切変更することなく、個人用透析装置50に流入させる流路を切り替えるだけで、患者に適した混合比で調製した透析液を用いた透析治療と、多人数用透析液供給装置40から供給される透析液を用いたコンソール70による透析治療を並行して行うこともできるので、この技術的意義についても大きい。
図8はコンソール70の一態様を示す構成図である。当該図に示すようにコンソール70も個人用透析装置50と同様に、透析液供給ライン51、透析液排液ライン52、および血液ポンプ53を備え、透析液供給ライン51には多人数用透析液供給装置40が接続される。そして、多人数用透析液供給装置40から透析液の供給を受け、患者からの血液を血液ポンプ53でダイアライザ80に送り、半透膜を介して透析液と接触させ、血液を浄化する。
なお、図8に例示したコンソール70では、静脈側血液ライン84に静脈側チャンバー82が接続されているが、別の態様として、さらに動脈側血液ライン83に動脈側チャンバーが接続された態様のものでもよい。
本発明に係る血液透析システムの一態様を示す構成図である。 多人数用透析液供給装置が正常である場合の流路選択を示す図である。 多人数用透析液供給装置が異常である場合の流路選択を示す図である。 多人数用透析液供給装置が正常である場合の処方透析を示す図である。 個人用透析装置の一態様を示す構成図である。 本発明に係る血液透析システムの別の態様を示す構成図である。 本発明に係る血液透析システムのさらに別の態様を示す構成図である。 コンソールの一態様を示す構成図である。 従来技術に係る血液透析システムの一態様を示す構成図である。
10 A原液供給手段 11 A原液ライン
20 B原液供給手段 21 B原液ライン
30 RO装置 31 RO水ライン
40 多人数用透析液供給装置 41 透析液ライン
50 個人用透析装置 51 透析液供給ライン
52 透析液排液ライン 53 血液ポンプ
54 原液ポンプ 55 電磁弁
60 流路切替手段
70 コンソール
80 ダイアライザ 82 静脈側チャンバー
83 動脈側血液ライン 84 静脈側血液ライン
87 クランプ
P1 第1送液手段 P2 第2送液手段
P3 第3送液手段

Claims (2)

  1. 複数台の透析装置を備えた血液透析システムにおいて、
    原液供給手段、
    原液供給手段
    RO水を作製するRO装置、
    A原液供給手段及びB原液供給手段が接続され、透析液を作製する多人数用透析液供給装置、
    前記多人数用透析液供給装置に設けられた当該装置の故障を検知する故障検知手段、
    前記RO装置からのRO水ラインと多人数用透析液供給装置からの透析液ラインとを切り替えるRO水・透析液切替手段、
    複数の個人用透析装置、及び
    複数のダイアライザ
    を備え、
    前記個人用透析装置は
    前記RO水・透析液切替手段と前記ダイアライザの透析液入口とを接続し第1送液ポンプを有する透析液供給ライン、
    前記ダイアライザの透析液出口に接続され、第2送液ポンプを有する透析液廃液ライン、
    前記A原液供給手段に接続され、電磁弁が設けられたA原液ライン、
    前記B原液供給手段から延び前記A原液ラインに接続され、電磁弁が設けられたB原液ライン
    前記A原液ラインの前記透析液供給ラインとの前記接続点と前記B原液ラインとの接続点との間に設けられた原液ポンプ、及び
    動脈側端から前記ダイアライザを経て静脈側端に血液を送る血液ポンプ、
    からなり、
    透析液供給が不可能になったことが前記故障検知手段により検知された場合、前記RO水・透析液切替手段によって当該多人数用透析液供給装置から前記RO装置にラインを切り替えて、前記個人用透析装置内でA原液、B原液、及びRO水を混合して当該個人用透析装置が使用する透析液を作製することを特徴とする血液透析システム。
  2. 前記多人数用透析液供給装置に少なくとも1台のコンソールが接続されていることを特徴とする請求項1記載の血液透析システム。
JP2008132742A 2008-05-21 2008-05-21 血液透析システム Active JP5228617B2 (ja)

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