JP5228548B2 - 複素5員環アルデヒド化合物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ハロゲン化された複素5員環アルデヒド化合物の製造方法に関する。
ハロゲン原子の置換した複素5員環アルデヒド化合物はハロゲン原子ならびにホルミル基を有することから種々の置換基への変換が可能であり、医薬品、色素、その他機能性化合物の中間体としてさまざまな分野で広く利用されている。ハロゲン原子の置換した複素5員環環アルデヒド化合物を合成する際には複素5員環環アルデヒド化合物にハロゲン分子を作用させる方法(例えば、非特許文献1参照)やハロゲン化試薬を用いる方法(例えば、非特許文献2参照)が一般的に知られているが、ハロゲン分子は非常に毒性が強く、また、ハロゲン化試薬は高価であることや廃棄物が生成することなどがあり、製造現場での使用を想定した場合にいずれも作業性に大きな問題があり、簡便で取り扱い性の容易な製造法が望まれていた。
また、ハロゲン化水素に酸化剤を作用させ、複素5員環化合物をハロゲン化する方法は知られているが(例えば、非特許文献3参照)、一般的に酸化されやすい化合物である複素5員環アルデヒド化合物にこの方法を用いてハロゲン化した例は知られていない。
Tetrahedron;vol.63,9188〜9194(2007) Organic Letters;vol.9,2855〜2858(2007) Synthesis;890〜891(1988)
本発明は上述した問題点を解決するために為されたものであり、その目的は、毒性の強いハロゲン分子を使用することなくまた高価な原材料を使用することなく高収率で簡便かつ廃棄物の発生量の少ない複素5員環アルデヒド化合物のハロゲン化方法を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.酸化剤と下記一般式(X−1)と下記一般式(A−1)で表される化合物を用いることを特徴とする下記一般式(A−2)で表される複素5員環アルデヒド化合物の製造方法。
Figure 0005228548
(式中、Xは塩素原子または臭素原子またはヨウ素原子を表し、Gz1は酸素原子または−N(Rz1)−または硫黄原子を表し、Gz2およびGz3は各々独立に−C(Rz2)=、または−N=を表し、Rz1は水素原子またはアルキル基または芳香族炭化水素基または複素環基またはアシル基を表し、Rz2は水素原子、アルキル基、芳香族炭化水素基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルケニル基、ハロゲン原子、アルキニル基、複素環基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、ホスホノ基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シロキシ基、アシルオキシ基、スルホン酸基、スルホン酸の塩、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、イミド基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環チオ基、チオウレイド基、カルボキシル基、カルボン酸の塩、ヒドロキシ基、メルカプト基、ニトロ基から選ばれる何れかを表す。)
2.一般式(X−1)中のXが臭素であることを特徴とする前記1記載の複素5員環アルデヒド化合物の製造方法。
3.酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする前記1または2記載の複素5員環アルデヒド化合物の製造方法。
本発明により、毒性の強いハロゲン分子を使用することなくまた高価な原材料を使用することなく高収率で簡便かつ廃棄物の発生量の少ない複素5員環アルデヒド化合物のハロゲン化方法が提供できる。
本発明を更に詳しく説明する。まず、本発明の酸化剤について説明する。本発明の酸化剤には特に制限は無く、使用者が目的に応じて公知の酸化剤を適切に使用すればよい。好適に使用できる酸化剤としては例えば、過硫酸またはその塩、過塩素酸又はその塩、次亜塩素酸又はその塩、さらし粉、アルキルヒドロペルオキシド、過酢酸等の有機過酸、アミン−N−オキシド、過ホウ酸塩、過酸化水素、酸素など、公知の酸化剤全般を使用できる。さらに好ましくは過硫酸またはその塩、過塩素酸又はその塩、次亜塩素酸又はその塩、さらし粉、アルキルヒドロペルオキシド、過酢酸等の有機過酸、過酸化水素であり、これらの中でも、生産効率、コスト等の面から、過酸化水素が特に好ましい。
次に本発明の一般式(X−1)で表される化合物について説明する。一般式(X−1)中、Xは塩素原子または臭素原子またはヨウ素原子を表し、塩素原子または臭素原子が好ましく、臭素原子が最も好ましい。HXで表される化合物はいわゆる、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素であり、単独で使用されてもよく、水溶液の状態で使用されてもよい。
一般式(A−1)中、Gz1は酸素原子または−N(Rz1)−または硫黄原子を表し、硫黄原子が最も好ましい。Rz1は水素原子またはアルキル基または芳香族炭化水素基または複素環基またはアシル基を表し、水素原子またはアルキル基または芳香族炭化水素基が好ましく、水素原子が最も好ましい。Rz1がアルキル基または芳香族炭化水素基または複素環基またはアシル基である場合、これらはさらに置換基を有していても良く、該置換基としては後述するRz2と同義の基をあげることができる。
Gz2およびGz3は各々独立に−C(Rz2)=、または−N=を表し、両方とも−C(Rz2)=であることが好ましい。Rz2は水素原子または置換基を表し、置換基の例としては特に制限はないが、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、トリフルオロメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、芳香族炭化水素基(アリール基とも言う)(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、複素環基(例えば、ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等)、アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基等)、アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル基等)、ホスホノ基、アシル基(例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、シアノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、複素環オキシ基、シロキシ基、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、スルホン酸基、スルホン酸の塩、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基等)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ基、クロロフェニルアミノ基、トルイジノ基、アニシジノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、イミド基、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基等)、複素環チオ基、チオウレイド基、カルボキシル基、カルボン酸の塩、ヒドロキシ基、メルカプト基、ニトロ基等の各基が挙げられる。Rz2が複数存在する場合、各々の置換基は同一でも良く、異なっていても良い。これらの置換基はさらに置換基を有していても良い。
本発明において、酸化剤の使用量は特に制限は無く、使用者が目的に応じて酸化剤の使用量を適切に設定すればよいが、一般式(A−1)に対して0.7モル当量から3.0モル当量用いることが好ましく、0.9モル当量から2.0モル当量がさらに好ましく、1.0モル当量から1.6モル当量用いる事が最も好ましい。本発明において一般式(X−1)で表される化合物の使用量は特に制限は無く、使用者が目的に応じて一般式(X−1)で表される化合物の使用量を適切に設定すればよいが、0.7モル当量から3.0モル当量用いることが好ましく、0.9モル当量から2.0モル当量がさらに好ましく、1.0モル当量から1.6モル当量用いる事が最も好ましい。
本発明において、一般式(X−1)で表される化合物とともに他の酸を用いる事ができる。使用可能な酸としては特に制限は無く、使用者が目的に応じて酸を適切に選択すればよいが、例として、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸類、酢酸、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸類、リン酸、ポリリン酸などを上げることができる。
本発明において、さらに溶媒を使用することができる。使用可能な溶媒としては特に制限は無く、使用者が目的に応じて溶媒を適切に選択すればよいが、例としては、水、メタノール、エタノール、DMF,トルエン、酢酸エチルなどを上げることができ、好ましくは水、メタノール、エタノールである。
本発明において、製造時の反応温度は−25℃から60℃の範囲である事が好ましく、−5℃から30℃の範囲である事がさらに好ましく、0℃から25℃がもっとも好ましい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
Figure 0005228548
化合物AI−1(東京化成工業社製)112.15g(1mol)を氷冷撹拌し、あらかじめ冷却した48%臭化水素酸(関東化学社製)219g(1.3mol)を徐々に加えて溶解させた。次いで、31%過酸化水素水126.4g(1.15mol)を反応液を5℃〜15℃に保ちながら2時間かけて滴下した。その後さらに8時間激しく撹拌した。TLC(シリカゲル)にて反応液を確認したところ、目的物のスポット以外はほとんど確認されなかった。反応終了後この反応液にトルエン670mlを加え、水層を分液除去した後、さらに有機層を蒸留水200mlで2回、5%重炭酸ナトリウム水溶液200mlで2回、5%亜硫酸ナトリウム水溶液200mlで1回、蒸留水200mlで2回洗浄した。減圧濃縮により溶媒を留去し、AII−1を得た。収量195.4g、収率102%(トルエン残留を確認)。高速液体クロマトグラフィー(カラム:GLサイエンス社 ODS−2(逆相系)、検出波長:254nm、)により純度を測定したところ、95%であった。
得られたAII−1を減圧度3333.05Pa(25Torr)で減圧蒸留した。主留分の沸点は120℃〜122℃であった。収量172g、回収率90%。高速液体クロマトグラフィーにより純度を測定したところ、99%であった。
実施例2
化合物AI−1(東京化成工業社製)112.15g(1mol)と酢酸112gを氷冷撹拌し、あらかじめ冷却した48%臭化水素酸(関東化学社製)219g(1.3mol)を徐々に加えて溶解させた。次いで、31%過酸化水素水126.4g(1.15mol)を反応液を5℃〜15℃に保ちながら2時間かけて滴下した。その後さらに6時間激しく撹拌した。TLC(シリカゲル)にて反応液を確認したところ、目的物のスポット以外はほとんど確認されなかった。反応終了後この反応液にトルエン670ml、蒸留水200mlを加え、水層を分液除去した後、さらに有機層を蒸留水200mlで2回、5%重炭酸ナトリウム水溶液200mlで2回、5%亜硫酸ナトリウム水溶液200mlで1回、蒸留水200mlで2回洗浄した。減圧濃縮により溶媒を留去し、AII−1を得た。収量195.6g、収率102%(トルエン残留を確認)。高速液体クロマトグラフィー(カラム:GLサイエンス社 ODS−2(逆相系)、検出波長:254nm、)により純度を測定したところ、96%であった。
実施例3
48%臭化水素酸(関東化学社製)21.9g(0.13mol)に過硫酸ナトリウム31g(0.13mol)を加え、内温を50℃に保ちながら、化合物AI−1(東京化成工業社製)11.2g(0.1mol)を2時間かけて滴下した。そのまま12時間激しく撹拌を継続した。TLC(シリカゲル)にて反応液を確認したところ、目的物のスポット以外はほとんど確認されなかった。反応終了後この反応液に酢酸エチル100mlを加え、水層を除去した後、さらに有機層を蒸留水100mlで2回、5%重炭酸ナトリウム水溶液100mlで2回、5%亜硫酸ナトリウム水溶液100mlで1回、蒸留水100mlで2回洗浄した。減圧濃縮により溶媒を留去し、さらに減圧蒸留を行いAII−1を得た。収量16.2g。収率83%。
実施例4
Figure 0005228548
化合物AI−1(東京化成工業社製)112.15g(1mol)と酢酸112gを氷冷撹拌し、あらかじめ冷却した35%塩化水素酸133g(1.3mol)を徐々に加えて溶解させた。次いで、31%過酸化水素水126.4g(1.15mol)を反応液を5℃〜15℃に保ちながら4時間かけて滴下した。その後さらに8時間激しく撹拌した。反応終了後この反応液にトルエン670ml、蒸留水200mlを加え、水層を分液除去した後、さらに有機層を蒸留水200mlで2回、5%重炭酸ナトリウム水溶液200mlで2回、5%亜硫酸ナトリウム水溶液200mlで1回、蒸留水200mlで2回洗浄した。減圧濃縮により溶媒を留去し、AII−2を得た。収量147g、収率100%。高速液体クロマトグラフィー(カラム:GLサイエンス社 ODS−2(逆相系)、検出波長:254nm、)により純度を測定したところ、95%であった。
実施例5
Figure 0005228548
化合物AI−2(東京化成工業社製)23.8g(0.25mol)と酢酸25gを氷冷撹拌し、あらかじめ冷却した48%臭化水素酸(関東化学社製)60g(1.4mol)を徐々に加えて溶解させた。次いで、31%過酸化水素水30.2g(1.1mol)を反応液を5℃〜15℃に保ちながら1時間かけて滴下した。その後さらに3時間激しく撹拌した。反応終了後この反応液に酢酸エチル180ml、蒸留水50mlを加え、水層を分液除去した後、さらに有機層を蒸留水100mlで2回、5%重炭酸ナトリウム水溶液100mlで2回、5%亜硫酸ナトリウム水溶液100mlで1回、蒸留水100mlで2回洗浄した。減圧濃縮により溶媒を留去し、AII−3を得た。収量40.5g、収率93%。高速液体クロマトグラフィー(カラム:GLサイエンス社 ODS−2(逆相系)、検出波長:254nm、)により純度を測定したところ、94%であった。
実施例6
Figure 0005228548
実施例1記載の化合物AI−1(東京化成工業社製)をAI−3に変更した以外は実施例1と同様の操作によりAII−4を得た。収率92%。
実施例7
Figure 0005228548
実施例1記載の化合物AI−1(東京化成工業社製)をAI−4に変更した以外は実施例1と同様の操作によりAII−5を得た。収率93%。
実施例8
Figure 0005228548
実施例1記載の化合物AI−1(東京化成工業社製)をAI−5に変更した以外は実施例1と同様の操作によりAII−6を得た。収率91%。
実施例9
Figure 0005228548
実施例1記載の臭化水素酸を52−58%ヨウ化水素酸(関東化学社製)に変更した以外は実施例1と同様の操作によりAII−7を得た。
比較例1
Figure 0005228548
化合物AI−1(東京化成工業社製) 400g(3.6mol)にクロロホルム2000mlを加えて水冷撹拌し、臭素(関東化学社製)220ml(4.3mol)を2時間かけて滴下した。その後さらに4時間激しく撹拌した。TLC(シリカゲル)にて反応液を確認したところ、目的物のスポット以外に原点成分、原料が一部確認された。反応終了後、飽和炭酸ナトリウム水溶液200mlで2回、5%亜硫酸ナトリウム水溶液200mlで1回洗浄した。減圧濃縮により溶媒を留去したのち、減圧蒸留によりAII−1を得た。収量488g、収率71%。
比較例2
比較例1のクロロホルムをトルエンに変更した以外は比較例1と同様の操作を行ったところ、臭素滴下中に黒いアモルファス状の固形物が大量に生成しはじめ、撹拌が困難になった。2時間後、反応容器内容物を一部取り、TLCで確認したところ、目的物のスポットは確認されたものの、原点付近に黒色のスポットが確認され、さらに副生成物のスポットが確認された。
比較例3
比較例1のクロロホルムを使用しなかった以外は比較例1と同様の操作を行ったところ、臭素滴下中に黒いアモルファス状の固形物が大量に生成しはじめ、撹拌が困難になった。2時間後、反応容器内容物を一部取り、TLCで確認したところ、目的物のスポットは確認されたものの、原点付近に黒色のスポットが確認され、さらに副生成物のスポットが多数確認された。
比較例4
Figure 0005228548
比較例1の臭素をN−クロロコハク酸イミド(関東化学社製)に変更した以外は比較例と同様の操作によりAII−2の製造を検討したところ、原料がほとんど定量的に残存し、AII−2は得られなかった。N−クロロコハク酸イミド(関東化学社製)を1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン(関東化学社製)に変更しても同様であった。さらに、溶媒をクロロホルムから酢酸エチル、DMFに変更し、反応温度を室温、60℃と変化させたが、いずれの場合でもAII−2を得ることはできなかった。
上記実施例から明らかなように毒性の強いハロゲン分子を使用することなくまた高価な原材料を使用することなく高収率で簡便かつ廃棄物の発生量の少ない複素5員環アルデヒド化合物をハロゲン化することができることがわかる。比較例では、毒性の強い臭素を使用しなおかつ同様に毒性の強いクロロホルムを使用しないと目的物を得ることができないことがわかる。
以上のことから毒性の強いハロゲン分子を使用することなくまた高価な原材料を使用することなく高収率で簡便かつ廃棄物の発生量の少ない複素5員環アルデヒド化合物のハロゲン化方法を提供することができた。

Claims (3)

  1. 酸化剤と下記一般式(X−1)と下記一般式(A−1)で表される化合物を用いることを特徴とする下記一般式(A−2)で表される複素5員環アルデヒド化合物の製造方法。
    Figure 0005228548
    (式中、Xは塩素原子または臭素原子またはヨウ素原子を表し、Gz1は酸素原子または−N(Rz1)−または硫黄原子を表し、Gz2およびGz3は各々独立に−C(Rz2)=、または−N=を表し、Rz1は水素原子またはアルキル基または芳香族炭化水素基または複素環基またはアシル基を表し、Rz2は水素原子、アルキル基、芳香族炭化水素基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルケニル基、ハロゲン原子、アルキニル基、複素環基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、ホスホノ基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シロキシ基、アシルオキシ基、スルホン酸基、スルホン酸の塩、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、イミド基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環チオ基、チオウレイド基、カルボキシル基、カルボン酸の塩、ヒドロキシ基、メルカプト基、ニトロ基から選ばれる何れかを表す。)
  2. 一般式(X−1)中のXが臭素であることを特徴とする請求項1記載の複素5員環アルデヒド化合物の製造方法。
  3. 酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする請求項1または2記載の複素5員環アルデヒド化合物の製造方法。
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