JP5228362B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5228362B2
JP5228362B2 JP2007108349A JP2007108349A JP5228362B2 JP 5228362 B2 JP5228362 B2 JP 5228362B2 JP 2007108349 A JP2007108349 A JP 2007108349A JP 2007108349 A JP2007108349 A JP 2007108349A JP 5228362 B2 JP5228362 B2 JP 5228362B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
steering angle
control
output
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007108349A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008265418A (ja
Inventor
勇 韋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2007108349A priority Critical patent/JP5228362B2/ja
Publication of JP2008265418A publication Critical patent/JP2008265418A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5228362B2 publication Critical patent/JP5228362B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

本発明は、車両の操舵装置に対して操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータを操舵トルクに基づいて制御する操舵補助制御手段と、前記操舵装置の舵角を検出する舵角検出手段と、該舵角検出手段で検出した舵角情報に基づいて前記操舵補助制御手段で使用する舵角関連制御情報を形成する舵角関連制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置に関する。
この種の電動パワーステアリング装置では、ハンドル戻り制御、ヨーダンパ制御等の舵角情報を使用して操舵フィーリングを改善する制御手段が多く開発されている。
従来、例えばステアリングの中立感を高めるために、操舵角、操舵トルク及びモータ回転速度によって、ステアリングホイールを中立点に戻すように制御するハンドル戻り制御手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、路面反力等が低下し、ハンドルを中立位置方向へ戻すための復元力が弱くなった場合に、路面状況の反映された自然なハンドルの収斂性を確保するために、操舵角及び車速に基づいてハンドルを中立点に戻すための目標操舵角を設定し、路面反力情報に基づいてハンドル戻り制御を行うようにしたハンドル戻り制御手段も提案されている(例えば、特許文献2参照)
さらに、本出願人が先に出願したハンドル戻し制御の電流演算に舵角速度の情報を取り入れることにより、収斂性制御とのバランスをとりながら操舵性能を向上させるために、舵角、舵角速度及び車速などの信号により、ハンドル戻り制御及びヨーダンパ収斂性制御を行うようにした電動パワーステアリング装置の制御装置も提案されている。
特開2003−40130号公報(第1頁、図1) 特許第3788906号(段落番号「0017」〜「0020」、図19) 特開2002−14501号公報(第1頁、図2)
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来例にあっては、ハンドル戻し制御やヨー収斂性制御等の舵角関連制御を行う場合には、操舵角情報が必要となり、この操舵角情報は、操舵装置の操舵角を直接操舵角センサで検出する場合と、車輪回転速度センサの検出信号等の操舵角センサ以外のセンサに基づいて操舵角を推定する場合とがあるが、何れの場合でも、イグニッションスイッチをオン状態とした直後から操舵角情報が得られるものは殆どなく、車両が走行を開始してから、正確な操舵角情報が得られる迄に時間が係る場合や、操舵角情報に基づいてハンドル戻し制御やヨー収斂性制御を行っている最中に、操舵角検出手段が異常となって操舵角情報が得られなくなった場合には、舵角関連制御の制御状態が不連続となり、運転者に違和感を与えるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、操舵角検出手段から出力される操舵角情報が不連続となる場合に、舵角関連制御の制御状態が急変することを確実に防止することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る電動パワーステアリング装置は、車両の操舵装置に対して操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータを操舵トルクに基づいて制御する操舵補助制御手段と、前記操舵装置の舵角を検出する舵角検出手段と、該舵角検出手段で検出した舵角情報に基づいて前記操舵補助制御手段で使用する舵角関連制御情報を形成する舵角関連制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記舵角検出手段で検出した舵角情報の状態変化を検出したときに前記舵角関連制御手段で形成される舵角関連制御情報を徐々に変化させる舵角関連制御情報徐変手段を備え、
前記舵角関連制御情報徐変手段は、前記舵角検出手段で検出した操舵角が使用可能から使用不能となったときを検出したときに、使用不能となる前の前記舵角関連制御手段で形成される舵角関連制御情報を保持し、保持した前記舵角関連制御情報を徐々に変化させることを特徴としている。
また、請求項2に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1に係る発明において、前記舵角検出手段は、操舵装置の操舵角を直接検出する舵角センサで構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項3に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1に係る発明において、前記舵角検出手段は、操舵装置の操舵角を推定する舵角推定手段で構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1乃至の何れか1つに係る発明において、前記舵角関連制御手段は、前記操舵装置のステアリングホイールを転舵している状態で当該ステアリングホイールへの操舵力を緩めたときに当該操舵装置を中立点位置に戻すハンドル戻し制御手段で構成されていることを特徴としている。
また、請求項に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1乃至の何れか1つに係る発明において、前記舵角関連制御手段は、車両のヨー収斂性を制御するヨーダンピング制御手段で構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、舵角検出手段で検出した舵角情報の状態変化を検出したときにハンドル戻し制御手段、ヨーダンピング制御手段等の舵角関連制御手段で形成される舵角関連制御情報の急変を防止して徐々に変化させるので、運転者に違和感を与えることなく最適な舵角関連制御を行うことができるという効果が得られる。
ここで、舵角検出手段で検出した舵角情報の状態変化としては、舵角関連制御手段による制御が開始された後に舵角情報が入力される場合と、舵角関連制御手段による制御中に、舵角検出手段で異常が発生して舵角情報が入力されていな状態とがある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す全体構成図であって、図中、1は操舵装置であり、この操舵装置1はステアリングホイール2が装着されたステアリングシャフト3と、このステアリングシャフト3のステアリングホイール2とは反対側に連結されたラックピニオン機構4と、このラックピニオン機構4にタイロッド等の連結機構5を介して連結された左右の転舵輪6とを備えている。
そして、ステアリングシャフト3には、例えばウォームギヤで構成される減速機構7を介して電動モータ8が連結されている。ここで、減速機構7は、図2に示すように、ギヤハウジング7a内に、例えば電動モータ8の出力軸に連結されたウォーム7bと、このウォーム7bに噛合しステアリングシャフト3に配設されたウォームホイール7cとで構成されている。
また、電動モータ8は、電動パワーステアリング装置の操舵補助力を発生する操舵補助力発生用モータとして動作する。そして、電動モータ8は車両に搭載されたバッテリ11から出力されるバッテリ電圧Vbがイグニッションスイッチ12及びヒューズ13を介して供給される制御装置14によって駆動制御される。
この制御装置14には、ステアリングシャフト3に配設された操舵トルクセンサ16で検出されたステアリングホイール2に入力される操舵トルクTが入力されていると共に、車速検出部としての車速センサ17で検出した車速検出値Vsが入力され、さらに減速機構7に組込まれた舵角検出部としての舵角センサ18で検出された舵角センサ出力値θd(n)が入力されている。
ここで、操舵トルクセンサ16は、ステアリングホイール2に付与されてステアリングシャフト3に伝達された操舵トルクを検出するもので、例えば、操舵トルクを図示しない入力軸及び出力軸間に介挿したトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を磁気信号で検出し、それを電気信号に変換するように構成されている。
また、舵角センサ18は、図2に示すように、減速機構7を構成するステアリングシャフト3に連結されたウォームホイール7cと並列に配設された所定歯数の平歯車18aと、この平歯車18aに噛合する同一歯数の歯部18bを外周面に形成したセンサホイール18cと、このセンサホイール18cの一方の側面に形成された半円弧状に形成されたN極及びS極に着磁された一対の着磁部18d及び18eと、ギヤハウジング7aに配設された支持片18fの先端に保持されて着磁部18d及び18eの中心点位置に対向する位置に配置された磁気検出器18gと、この磁気検出器18gから出力される検出信号に基づいて舵角検出信号を演算する舵角演算部18hとで構成されている。
ここで、磁気検出器18gは、着磁部18d及び18eからの磁界変化を検出する一対の第1及び第2のGMR素子(磁気抵抗素子)を有するGMRブリッジ回路20A,20Bを備え、これら第1及び第2のGMRブリッジ回路20A及び20Bからセンサホイール18cの角度に応じて図3に示す90°位相がずれる正弦波状の磁気検出信号S1及びS2を舵角演算部18hに出力する。
舵角演算部18hは、磁気検出器18gの第1及び第2のGMRブリッジ回路20A及び20Bから出力される磁気検出信号S1及びS2に基づいて下記(1)式の演算を行うことにより、図4に示す舵角センサ出力値θd(n)を算出し、この舵角センサ出力値θd(n)を制御装置14に出力する。
θd(n)=arctan(S1/S2) …………(1)
制御装置14は、例えばマイクロコンピュータで構成され、その構成は機能ブロック図で表すと図5に示すようになる。すなわち、制御装置14は、操舵トルクセンサ16で検出した操舵トルクT及び車速センサ17で検出した車速Vsが入力されこれらに基づいて電動モータ8に対する電流指令値Irefを演算する電流指令値演算部21と、この電流指令値演算部21で算出した電流指令値Irefを補償する指令値補償部22及び電流指令値Irefの位相を補償する位相補償器30と、転舵状態でステアリングホイール2への操舵力を緩めたときにステアリングホイール2を中立点位置に戻す所謂ハンドル戻し制御を行うハンドル戻し制御部23と、電流指令値演算部21の出力、指令値補償部22の出力及びハンドル戻し制御部23との出力を加算する加算部24と、この加算部24で加算された電流指令値を最大電流で制限して最終電流指令値を出力する電流制限部25と、この電流制限部25から出力される最終電流指令値Iref″とモータ電流検出部19で検出されたモータ電流Imとに基づいて電流フィードバック処理を行って電圧指令値を算出する電流フィードバック制御部26と、この電流フィードバック制御部26で算出された電圧指令値Vrefが入力されて電動モータ8を駆動制御するモータ駆動回路27と備えている。
ここで、指令値補償部22は、電動モータ8の回転角を検出する回転角センサ20で検出されるモータ回転角θを微分してモータ角速度ωmを算出する角速度演算部31と、この角速度演算部31で算出されたモータ角速度ωmを微分してモータ角加速度αを算出する角加速度演算部32と、角速度演算部31で算出されたモータ角速度ωmに基づいてヨーレートの収斂性を補償する収斂制御部33と、角加速度演算部32で算出されたモータ角加速度αに基づいて電動モータ8の慣性により発生するトルク相当分を補償して慣性感又は制御応答性の悪化を防止する慣性補償部34と、セルフアライニングトルク(SAT)を推定するSAT推定フィードバック部35と、操舵トルクセンサ16で検出した操舵トルクを微分して操舵トルク変化量を算出する微分器36とを少なくとも有する。
ここで、収斂性補償部33は、車速センサ17で検出した車速Vs及び角速度演算部31で算出されたモータ角速度ωmが入力され、車両のヨーの収斂性を改善するためにステアリングホイール1が振れ回る動作に対して、ブレーキをかけるように、モータ角速度ωmに車速Vsに応じて変更される収斂性制御ゲインKvを乗じて収斂性制御値Icを算出する。
また、SAT推定フィードバック部35は、操舵トルクT、角速度ωm、角加速度α及び電流指令値演算部21で算出した電流指令値Irefが入力され、これらに基づいてセルフアライニングトルクSATを推定演算する。
このセルフアライニングトルクSATを算出する原理は、路面からステアリングまでの間に発生するトルクの様子を図6に示して説明する。ドライバがステアリングホイール2を操舵することによって操舵トルクTが発生し、その操舵トルクTに従って電動モータ8がアシストトルクTmを発生する。その結果、車輪Wが転舵され、反力としてセルフアライニングトルクSATが発生する。また、その際、電動モータ8の慣性J及び摩擦(静摩擦)Frによってステアリングホイール1の操舵の抵抗となるトルクが生じる。これらの力の釣り合いを考えると、下記(1)式のような運動方程式が得られる。
J・α+ Fr・sign(ωm) + SAT = Tm + Ts …(1)
ここで、上記(1)式を初期値ゼロとしてラプラス変換し、セルフアライニングトルクSATについて解くと下記(2)式が得られる。
SAT(s) = Tm(s) + Ts(s) − J・α(s) + Fr・sign(ωm(s)) …(2)
上記(2)式から分かるように、電動モータ8の慣性J及び静摩擦Frを定数として予め求めておくことで、モータ角速度ωm、回転角加速度α、アシストトルクTm及び操舵トルクTよりセルフアライニングトルクSATを推定することができる。ここで、アシストトルクTmは電流指令値Irefに比例するので、アシストトルクTmに代えて電流指令値Irefを適用する。
そして、SAT推定フィードバック部35で算出されたSATフィードバック補償値及び微分器36で算出された操舵トルク変化量が加算器37で加算され、この加算器37の加算出力と収斂性補償部33で算出された収斂性補償値Icとが加算器38で加算され、この加算器38の加算出力と慣性補償部34で算出された慣性補償値Iiとが加算器39で加算されて指令補償値Icomが算出され、この指令補償値Icomが前述した加算器24に供給されて位相補償部30で位相補償された電流指令値演算部21から出力される電流指令値Iref′に加算される。
また、ハンドル戻し制御部23は、図7に示すように、ハンドル戻し制御信号形成回路40と、スイッチ44又は零出力回路45から出力されるハンドル戻し出力HR(n)を後述する舵角演算部63から出力される絶対舵角θの出力開始又は出力停止に基づいて徐々に変化させる舵角関連制御情報徐変手段としてのハンドル戻し出力徐変部50とで構成されている。
ハンドル戻し制御信号形成回路40は、ハンドル戻し絶対舵角θに基づいて所定関数でハンドル戻し基本電流値Irを出力するハンドル戻し基本電流回路41と、車速Vsを入力して所定関数により車速Vsに応じたゲインGvを出力するゲイン回路42と、ハンドル戻し基本電流回路41からのハンドル戻し基本電流値Irとゲイン回路42からのゲインGvとを乗算する乗算器43と、この乗算器43からの出力Ir・Gvを接点a又はbに切換えて出力するスイッチ44と、スイッチ44が接点b側に切換えられたときの出力を0とする零出力回路45と、絶対舵角θ及び絶対舵角速度ωを入力し、両者の符号の一致又は不一致を判定する符号判定回路46とで構成されている。
ここで、符号判定回路46は、判定信号としてスイッチ信号SWを出力してスイッチ44の接点を切換えるが、絶対舵角θ及び舵角速度ωの符号が一致のときにスイッチ信号SWで接点bに切換える。また、スイッチ44の接点a,bは、舵角速度ωが零となったことを検出する回路(図示せず)からも切換えられるように構成されている。
また、ハンドル戻し出力徐変部50は、ハンドル戻し制御部23の制御開始状態及び制御終了状態を検出するハンドル戻し制御状態判定部51と、このハンドル戻し制御状態判定部51の判定結果に応じてスイッチ44又は零出力部45から出力されるハンドル戻し出力HR又は前回のハンドル戻し制御部23の出力を選択する出力選択部52と、ハンドル戻し制御状態判定部51の判定結果に基づいて徐変ゲインGcを設定するゲイン設定部53と、出力選択部52の出力とゲイン設定部53で設定した徐変ゲインGcとを乗算してその乗算出力を前述した加算器24に供給する乗算器54とを備えている。
ここで、ハンドル戻し制御状態判定部51は、後述する絶対舵角演算部63で設定される絶対舵角θが有効となって、ハンドル戻し制御部23が絶対舵角θに基づく制御を開始するときに制御開始を表す“1”の制御状態フラグFcを出力選択部52及びゲイン設定部53に出力し、絶対舵角演算部63で設定される絶対舵角θが無効となってハンドル戻し制御部23が絶対舵角θに基づく制御を終了するときに“0”の制御状態フラグFcを出力選択部52及びゲイン設定部53に出力する。
出力選択部52は、入力側にスイッチ44又は零出力部45から出力される今回のハンドル戻し出力HR(n)が一方の入力側に入力されると共に、他方の入力側に出力選択部52から出力された前回のハンドル戻し出力HRを保持する前回値保持部55で保持された前回値HR(n-1)が入力され、ハンドル戻し制御状態判定部51から出力される制御状態フラグFcが“1”であるときにスイッチ44又は零出力部45から出力される今回のハンドル戻し出力HR(n)を選択し、制御状態フラグFcが“0”であるときに前回値保持部55に保持されている前回値HR(n-1)を選択するように構成されている。
さらに、ゲイン設定部53は、ハンドル戻し制御状態判定部51から出力される制御状態フラグFcが“1”であるときに図8(a)に示す制御開始ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcを算出し、制御状態フラグFcが“0”であるときに図8(b)に示す制御終了ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcを算出し、算出した可変ゲインGcを乗算器54に出力する。
そして、制御装置14は、図5の機能ブロック図におけるハンドル戻し制御部23に相当する図9に示すハンドル戻し制御処理を実行する。
このハンドル戻し制御処理は、図9に示すように、メインプログラムに対する所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS1で、後述する絶対舵角演算部63で算出した絶対舵角θを読込、次いでステップS2に移行して、読込んだ絶対舵角θが有効値であるか否かを判定し、有効値である場合には、ステップS3に移行して、前回の処理時にも絶対舵角θが有効値であったか否かを判定し、前回の処理時に絶対舵角θが有効値でないときには制御開始状態であると判断してステップS4に移行する。
このステップS4では、制御開始状態であるか否かを表す制御開始状態フラグFsを“1”にセットすると共に、ハンドル戻し制御中であるか否かを表すハンドル戻し制御状態フラグFcを“1”にセットし、さらに制御開始経過時間Tsを“0”にクリアし、次いでステップS5に移行して、制御開始経過時間TsをインクリメントしてからステップS6に移行して、制御開始経過時間Tsをもとに前述した図8(a)に示す制御開始ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcを算出する。
次いで、ステップS7に移行して、算出した可変ゲインGcが“1”に達したか否かを判定し、Gc=1であるときにはステップS8に移行して、制御開始状態フラグFsを“0”にリセットしてからステップS9に移行し、Gc<1であるときには直接ステップS9に移行する。
このステップS9では、前述した図7に示すハンドル戻し制御信号形成部40の演算処理を行ってハンドル戻し制御信号HR(n)を算出し、これを算出したハンドル戻し制御信号HR(n)に可変ゲインGcを乗算してハンドル戻し制御信号HR(=HR(n)*Gc)を算出し、これを図5の加算器24に出力してからタイマ割込処理を終了してから所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS3の判定結果が、前回の処理時も絶対舵角θが有効値であったときにはステップS10に移行して、制御開始状態フラグFsが“1”にセットされているか否かを判定し、制御開始状態フラグFsが“1”にセットされているときには前記ステップS5に移行し、制御開始状態フラグFsが“0”にリセットされているときにはステップS11に移行して、可変ゲインGcを“1”に設定してから前記ステップS9に移行する。
さらに、前記ステップS2の判定結果が、絶対舵角θが有効値ではないものであるときにはステップS12に移行して、ハンドル戻し制御状態フラグFcが“1”にセットされているか否かを判定し、ハンドル戻し制御状態フラグFcが“0”にリセットされているときにはハンドル戻し制御が停止されているものと判断してそのままタイマ割込処理を終了し、ハンドル戻し制御状態フラグFcが“1”にセットされているときには今までハンドル戻し制御中であったものと判断してステップS13に移行する。
このステップS13では、制御終了状態フラグFeが“1”にセットされているか否かを判定し、制御終了状態フラグFeが“1”にセットされているときには後述するステップS16にジャンプし、制御終了状態フラグFeが“0”にリセットされているときにはステップS14に移行して前回の処理時に算出したハンドル戻し制御信号HR(n-1)を保持し、次いでステップS15に移行して、制御終了状態フラグFeを“1”にセットすると共に、制御終了経過時間Teを“0”にクリアしてからステップS16に移行する。
ステップS16では、制御終了経過時間TeをインクリメントしてからステップS17に移行し、制御終了経過時間Teをもとに前述した図8(b)の制御終了ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcを算出してからステップS18に移行して、算出した可変ゲインGcが“0”であるか否かを判定し、Gc>0であるときにはステップS19に移行して前記ステップS14で保持したハンドル戻し制御信号HR(n)の前回値HR(n-1)に可変ゲインGcを乗算することによりハンドル戻し制御信号HR(=HR(n-1)*Gc)を算出してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS18の判定結果が、可変ゲインGcが“0”であるときにはハンドル戻し制御の終了であると判断してステップS20に移行して、ハンドル制御状態フラグFcを“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、制御装置14は、ステアリングホイール2を中立位置即ち直進走行時の舵角としたときに舵角センサ18から出力される中立点検出値θd0を記憶する中立点記憶部としての不揮発性メモリ61と、この不揮発性メモリ61に記憶された中立点検出値θd0、舵角センサ18で検出した舵角センサ出力値θd(n)及び例えば後輪駆動車両の4輪の車輪速を検出する車輪速センサ62FL〜62RRから入力される車輪速VFL〜VRRに基づいて絶対舵角θを演算する絶対舵角演算部63と、この絶対舵角演算部63で演算した絶対舵角θを微分して絶対舵角速度ωを算出する微分回路64とを備えている。
ここで、不揮発性メモリ61には、工場出荷時における操舵装置1の最終調整時にステアリングホイール2を直進状態となる中立位置としたときに舵角センサ18から出力される舵角センサ出力値θdを中立点検出値θd0として記憶されている。
また、絶対舵角演算部63は、不揮発性メモリ61から読出した中立点検出値θd0、舵角センサ18から入力される舵角センサ出力値θd(n)及び車輪速センサ62FL〜62RRから入力される車輪速VFL〜VRRに基づいて図10の初期絶対舵角演算処理及び図11の絶対舵角演算処理を行って絶対舵角θを算出する。
この図10の初期絶対舵角演算処理は、先ず、ステップS31で、車輪速センサ62FL〜62RRから車輪速VFL〜VRRを読込み、次いでステップS32に移行して、車輪速VFL〜VRRの全てが“0”近傍の所定値以上となって車両が走行状態となったか否かを判定し、車両が停止状態であるときには前記ステップS31に戻って走行状態となるまで待機し、走行状態となったときにはステップS33に移行する。
このステップS33では、車輪速VFL〜VRRに基づいて下記(2)式及び(3)式の演算を行うことにより、前輪車輪速に基づく第1の推定舵角θestF及び後輪車輪速に基づく第2の推定舵角θestRを算出する。
sin(2θestF)=kF(VFL−VFR)/(VFL+VFR) ……(2)
tanθestR=kR(VRL−VRR)/(VRL+VRR) ……………(3)
ここで、VFLは前左車輪速、VFRは前右車輪速、VRLは後左車輪速、VRRは後右車輪速、kF及びkRは定数である。
次いで、ステップS34に移行して、算出した第1の推定舵角θestFから第2の推定舵角θestRを減算して両者の舵角偏差Δθest(=|θestF−θestR|)を算出する。
次いで、ステップS35に移行して、算出した舵角偏差Δθestが予め設定した設定値ΔθS以下であるか否かを判定し、Δθest>ΔθSであるときには舵角偏差Δθestが大きく従動輪となる前輪に基づく第1の推定舵角θestFの信頼性が低いものと判断して前記ステップS31に戻り、Δθest≦ΔθSであるときには舵角偏差Δθestが小さく従動輪となる前輪に基づく第1の推定舵角θestFの信頼性が高いものと判断してステップS36に移行する。
このステップS36では、舵角センサ18から入力される舵角センサ出力値θd(n)及び不揮発性メモリ61に記憶されている中立点検出値θd0を読出し、次いでステップS37に移行して、後述するカウント値Cntが“0”にリセットされているか否かを判定し、Cnt=0であるときにはステップS38に移行する。
このステップS38では、前輪車輪速に基づく第1の推定舵角θestFと舵角センサ18から出力される舵角センサ出力値θd(n)から実際の舵角が存在する舵角存在領域Anを決定するターン数nの初期値を推定してから後述するステップS44に移行する。すなわち、舵角センサ18から出力される舵角センサ出力値θd(n)は、図4に示した場合に、中立点検出値θd0=0°を含む−180°〜180°の範囲を中立舵角範囲A(0)として設定し、この中立舵角範囲A(0)からステアリングホイール2を右切りした舵角範囲180°〜540°の範囲を右舵角範囲A(1)とし、さらに右切りした540°を超える範囲を右舵角範囲A(2)とし、中立舵角範囲A(0)からステアリングホイール2を左切りした舵角範囲−180〜−540°の範囲を左舵角範囲A(−1)とし、さらに左切りした−540°を超える範囲を左舵角範囲A(−2)としたときに、何れかの舵角範囲Anに存在することになる。したがって、第1の推定舵角θestFと舵角センサ出力値θd(n)とにより舵角範囲A(−2)〜A(2)の何れに属するかを判定することにより、ターン数nの初期値を推定することができる。
また、ステップS37の判定結果が、Cnt>0であるときには、ステップS39に移行して、今回の舵角センサ出力値θd(n)から前回の舵角センサ出力値θd(n-1)を減算して出力値偏差Δθdを算出してからステップS40に移行する。
このステップS40では、出力値偏差Δθdがターン数移行判定閾値−aより小さいか否かを判定し、Δθd<−aであるときにはターン数nが増加したものと判断してステップS41に移行し、現在のターン数nに“1”を加算した値を新たなターン数nとして設定してからステップS44に移行する。
また、ステップS40の判定結果が、Δθd≧−aであるときにはステップS42に移行して、前記出力値偏差Δθdがターン数移行判定閾値+aより大きいか否かを判定し、Δθd>+aであるときにはターン数nが減少したものと判断してステップS43に移行し、現在のターン数nに“1”を減算した値を新たなターン数nとして設定してからステップS44に移行し、ステップS42の判定結果がΔθd≦+aであるときにはターン数nに変化がないものと判断して直接ステップS44に移行する。
ステップS44では、舵角センサ出力値θd(n)、中立点検出値θd0及びターン数nに基づいて下記(4)式の演算を行って絶対舵角θを算出する。
θ=θd(n)−θd0+n×360 …………(4)
次いで、ステップS45に移行して、上記ステップS44で算出した絶対舵角θから第1の推定舵角θestFを減算した値の絶対値で表される第1の舵角偏差ΔθF(=|θ−θestF|)及び絶対舵角θから第2の推定舵角θestRを減算した値の絶対値で表される第2の舵角偏差ΔθR(=|θ−θesrR|)を算出してからステップS46に移行する。
このステップS46では、第1の舵角偏差ΔθFが許容誤差範囲を表す設定値Δθerror未満であり、且つ第2の舵角偏差ΔθRが同様に許容誤差範囲を表す設定値Δθerror未満であるか否かを判定し、ΔθF≧ΔθerrorであるかΔθR≧ΔθerrorであるかΔθF≧Δθerror及びΔθR≧Δθerrorであるときには、誤差が大きく絶対舵角θの信頼性が低いものと判断してステップS47に移行する。
このステップS47では、後述するカウント値Cntを“0”にリセットしてから前記ステップS31に戻る。
一方、ステップS46の判定結果が、第1の舵角偏差ΔθF及び第2の舵角偏差ΔθRの何れもが設定値Δθerror未満であるときには、絶対舵角θの信頼性が高いものと判断してステップS48に移行し、現在のカウント値Cntに“1”を加算した新たなカウント値Cntを算出してからステップS49に移行する。
このステップS49では、カウント値Cntが予め設定した設定値Kを超えたか否かを判定し、Cnt≦Kであるときにはターン数nが不安定である可能性があると判断して前記ステップS36に戻り、Cnt>Kであるときにはターン数nが安定しているものと判断してステップS50に移行して、ターン数nを初期ターン数nintとして確定してから初期絶対舵角演算処理を終了する。
この図10の処理で、ステップS31〜S33の処理が舵角推定部に対応し、ステップS38の処理が舵角範囲推定部に対応し、ステップS39〜S43の処理が舵角範囲移行制御部に対応している。
また、図11の絶対舵角演算処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS51で、イグニッションスイッチ12がオン状態となって第一回目の絶対舵角演算処理であるか否かを判定し、第一回目の舵角演算処理であるときにはステップS52に移行して、前述した初期絶対舵角演算処理で初期ターン数nintが確定したか否かを判定し、初期ターン数nintが確定していないときにはそのままタイマ割込処理を終了し、初期ターン数nintが確定したものであるときにはステップS53に移行して、初期ターン数nintを読込んでからステップS54に移行する。
また、前記ステップS51の判定結果が、第一回目の処理ではないときには直接ステップS54に移行する。
ステップS54では、舵角センサ18で検出した舵角センサ出力値θd(n)を読込むと共に、不揮発性メモリ61に記憶された中立点検出値θd0を読込み、次いでステップS55〜S50に移行して、前述した図10の初期ターン数確定処理におけるステップS40〜ステップS44と同様の処理を行って絶対舵角θを算出してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、車両が停止していて、イグニッションスイッチ12がオフ状態であるものとすると、この状態では、制御装置14にバッテリ11からのバッテリ電圧Vbが供給されないので、制御装置14は停止状態にあり、図5に示す操舵トルクT及び車速Vsに基づいて実行する操舵補助制御処理は実行停止状態にあり、電動モータ8が停止してステアリングシャフト3への操舵補助力の伝達は行われない。
この車両停止状態から、イグニッションスイッチ12をオン状態とすると、制御装置14にバッテリ電圧Vbが供給されることにより、制御装置14が作動状態となって、図5のモータ電流検出部19、電流指令値演算部21、指令値補償部22、ハンドル戻し制御部23、加算器24、電流フィードバック制御部26及びモータ駆動回路27による操舵補助制御処理、図10に示す初期ターン数確定処理及び図11に示す絶対舵角演算処理が実行開始される。
この状態では、車両が停止しているので、各車輪速センサ62FL〜62RRで検出される車輪速VFL〜VRRは“0”であり、図10の初期ターン数確定処理におけるステップS0で車両停止状態であると判断されるので、待機状態を継続し、初期ターン数nintは確定されない状態を継続する。
このため、図11の絶対舵角演算処理で、第一回目の処理であり、初期ターン数nintが確定されないので、絶対舵角θを算出することなくタイマ割込処理を終了する(ステップS52)。
このため、ハンドル戻し制御部23では、図9のハンドル戻し制御処理を実行して、絶対舵角演算部63から読込んだ絶対舵角θが有効値ではないことにより、ステップS2からステップS12に移行し、ハンドル戻し制御状態フラグFcが初期化処理時に“0”にリセットされていることにより、そのままタイマ割込処理を終了し、ハンドル戻し制御機能を停止している。
このとき、運転者がステアリングホイール2を操舵していない状態では、操舵トルクセンサ16で検出される操舵トルクTが“0”であることから電流指令値演算部21で算出される電流指令値Irefが“0”となり、モータ電流検出部19で検出されるモータ電流Imも“0”であるので、電流フィードバック制御部26から出力される電圧指令値Vrefも“0”となるので、モータ駆動回路27から出力されるモータ電流Imも“0”となって電動モータ8は停止状態を継続する。
この状態から、運転者がステアリングホイール2を操舵して所謂据え切り状態とすると、これに応じて操舵トルクセンサ16から比較的大きな操舵トルクTが出力されることにより、電流指令値演算部21から操舵トルクT及び車速Vsに応じた比較的大きな電流指令値Irefが出力される。
このとき、電動モータ8は停止状態であるので、モータ電流検出部19で検出されるモータ電流Imは“0”を維持しており、電流フィードバック制御部26から比較的大きな値の電圧指令値Vrefがモータ駆動回路27に出力され、このモータ駆動回路27から比較的大きな値のモータ駆動電流Imが電動モータ8に出力される。
このため、電動モータ8が回転駆動されて、比較的大きな操舵補助力を発生し、この操舵補助力が減速機構7を介してステアリングシャフト3に伝達されるので、ステアリングホイール2を軽く操舵することができる。
この状態では、車両が停止状態を維持しているので、舵角センサ18からステアリングホイール2の操舵角に応じた舵角センサ出力値θd(n)が出力されるが、車輪速センサ62FL〜62RRから出力される車輪速VFL〜VRRが“0”を維持するので、ステップS31及びS32を繰り返す待機状態を継続し、図11の舵角演算処理では、第一回目の処理であり、初期ターン数nintが確定していないので、絶対舵角θの算出が停止されている。
この状態で、車両を発進させると、車輪速センサ62FL〜62RRから車輪速VFL〜VRRが出力される。このため、図10の処理におけるステップS31で車輪速VFL〜VRRを読込み、車輪速VFL〜VRRの全てが“0”を超えるので、車両走行中と判断されてステップS32からステップS33に移行し、車輪速VFL〜VRRに基づいて第1の推定舵角θestF及び第2の推定舵角θestRを算出する。
このとき、車両が例えば直進走行を開始した場合には、前輪側の左右の車輪速VFL及びVFRと後輪側の左右の車輪速VRL及びVRRとが等しい車輪速となるので、前述した(2)式及び(3)式における右辺は略“0”となり、第1の推定舵角θestF及び第2の推定舵角θestRが共に略“0”となる。
このため、第1の推定舵角θestF及び第2の推定舵角θestRが略等しい値となるので、両者の推定舵角偏差Δθestも略“0”となり、設定値ΔθS未満となるので、ステップS35からステップS36に移行し、舵角センサ18から舵角センサ出力値θd(n)を読込むと共に、不揮発性メモリ61から中立点検出値θd0を読込む。
次いで、ステップS37に移行して、カウント値Cntが“0”であるか否かを判定し、初期状態であり、カウント値Cntが“0”に初期化されているので、ステップS38に移行し、第1の推定舵角θestFと舵角センサ出力値θd(n)とに基づいて初期ターン数nを推定する。このとき、車両が直進走行状態であり、第1の推定舵角θestFも略“0”となるので、初期ターン数nは“0”に設定される。
そして、ステップS44に移行し、前述した(4)式に従って絶対舵角θを算出する。このとき、ターン数nが“0”であり、舵角センサ出力値θdが中立点検出値θd0と略等しい値となっているので、算出される絶対舵角θも略“0”となる。
このため、第1の推定舵角θestF及び第2の推定舵角θestRと絶対舵角θとの偏差ΔθF及びΔθRも略“0”となり、共に許容誤差範囲を表す設定値Δθerror未満となるので、ステップS46からステップS48に移行して、カウント値Cntに“1”を加算してCnt=1とする。
この状態では、カウント値Cntが所定値Kに達していないので、前記ステップS36に戻って、再度舵角センサ出力値θd(n)及び中立点検出値θd0を読込み、次いでステップS37に移行するが、カウント値Cntが“1”であるので、ステップS38に移行することなくステップS39に移行する。
このため、新たなターン数nの推定は行われず、車両が直進走行状態を継続している場合には、舵角センサ18から出力される舵角センサ出力値θd(n)が前回の舵角センサ出力値θd(n-1)と略等しく両者の偏差Δθdが略“0”となるため、Δθd≧−aとなり、且つΔθd≦+aとなるので、ステップS40からステップS42を経てステップS44に移行し、絶対舵角θを算出する。
この場合に推定舵角偏差ΔθF及びΔθRも略“0”を継続するので、ステップS46からステップS48に移行してカウント値Cntが“1”だけインクリメントされる。
この状態を繰り返して、カウント値Cntが所定値Kに達すると、ステップS49からステップS50に移行して、そのときのターン数n即ちn=0が初期ターン数nintとして確定される。
このように、初期nintが確定されると、図11の絶対舵角演算処理で、ステップS52からステップS53に移行して、初期ターン数nintを読込み、次いでステップS54に移行して、舵角センサ18から出力される舵角センサ出力値θd(n)を読込むと共に、不揮発性メモリ61から中立点検出値θd0を読込んでから前述した初期ターン数推定処理におけるステップS39〜S44と同様の処理を行って絶対舵角θを算出する(ステップS60)。この場合には、車両が直進走行状態を継続しているので、絶対舵角θも略“0”となる。
このように、絶対舵角演算部63で有効値となる絶対舵角θが算出されると、ハンドル戻し制御部23のハンドル戻し制御処理で、図9のステップS2からステップS3に移行し、前回の絶対舵角θ(n-1)が有効値ではなかったので、ステップS4に移行して、制御開始状態フラグFs及びハンドル戻し制御状態フラグFcを共に“1”にセットすると共に、制御開始経過時間Tsを“0”にクリアする。
そして、制御開始経過時間Tsをインクリメントしてから、この制御開始経過時間Tsをもとに図8(a)に示す制御開始ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcを算出する。このとき、制御開始直後であるので、算出される可変ゲインGcは“0”に近い小さな値となるので、ステップS9に移行してハンドル戻り制御信号HRを演算したときに、ハンドル戻し基本電流値Irも直進走行状態であって略“0”であるので、ハンドル戻り制御信号HRは略“0”となり、直進走行以外のステアリングホイール2を操舵した旋回走行時には絶対舵角θが大きな値となることにより、この旋回走行時からステアリングホイール2を中立位置に戻すハンドル戻し状態となったときに、ハンドル戻し基本電流Irが大きな値となるが、可変ゲインGcが小さい値であるので、ハンドル戻し制御信号HRは小さい値に抑制される。
その後、可変ゲインGcが“0”から時間の経過と共に“1”まで放物線状に増加することから、ハンドル戻し出力HR(n)が徐々に増加することになり、電流指令値演算部21で算出され、位相補償部30で位相補償された電流指令値Iref′に急に大きなハンドル戻し出力HR(n)が加算されることを確実に防止することができ、運転者に不快な操舵フィーリングを与えることを確実に防止することができる。
その後は、図11の絶対舵角演算処理で、ステップS51から直接ステップS54に移行し、舵角センサ18から出力される舵角センサ出力値θd(n)を読込むと共に、不揮発性メモリ61に記憶されている中立点検出値θd0を読込んで、今回の舵角センサ出力値θd(n)と前回の舵角センサ出力値θd(n-1)とに基づいてターン数nの増減を判定する。
すなわち、例えばステアリングホイール2を右切り(又は左切り)して右操舵状態(又は左操舵状態)とし、これによって舵角センサ18で検出される舵角センサ出力値θd(n)が中立点検出値θd0と略等しい状態から増加(又は減少)して舵角センサ出力値θd(n)が180°(又は−180°)を超える状態となると、図12(a)に示すように舵角センサ出力値θd(n)が最大値θdMAXから最小値θdMINに(又は図12(b)に示すように最小値θdMINから最大値θMAXに)変化する。
このため、前述したステップS56からステップS57に移行してターン数nが“1”だけインクリメントされ(又はステップS56からステップS58を経てステップS59に移行してターン数nが“1”だけデクリメントされ)新たなターン数nが設定される。
このため、ステップS60で絶対舵角θを演算することにより、絶対舵角θが180°から例えば181°に(又は−180°から例えば−181°に)連続して増加(又は減少)され、正確な絶対舵角θを高分解能でリニアリティ良く算出することができる。
そして、図9のステップS6で算出される可変ゲインGcが“1”に達すると、ステップS7からステップS8に移行して制御開始状態フラグFsが“0”にリセットされることから、次の処理時にステップS10からステップS11に移行して、可変ゲインGcが“1”に設定されるので、ステップS9で絶対舵角θに応じたハンドル戻り制御信号HRが算出され、以後ハンドル戻し時にのみ良好なハンドル戻し制御を行うことができる。
また、ハンドル戻し制御部23でハンドル戻し制御中に、絶対舵角演算部63で異常が発生して有効な絶対舵角θを算出することができない状態となった場合には、図9の処理において、ステップS2からステップS12に移行し、ハンドル戻し制御状態フラグFcが“1”にセットされているので、ステップS13に移行する。このとき、制御終了状態フラグFeが“0”にリセットされているので、ステップS14に移行して、前回の処理時に算出したハンドル戻し制御信号HR(n-1)を保持し、次いでステップS15に移行して、制御終了状態フラグFeを“1”にセットすると共に、制御終了経過時間Teを“0”にクリアしてからステップS16に移行して、制御終了経過時間Teをインクリメントする。
そして、ステップS17に移行して、制御終了経過時間Teをもとに図8(b)に示す制御終了ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcを算出する。このとき、制御終了経過時間Teが“0”に近い値であるので、可変ゲインGcは“1”に近い値となる。
このため、ステップS19で算出されるハンドル戻し制御信号HRは前回値HR(n-1)に近い値となり、ハンドル戻し制御信号HRが急減することを確実に防止することができる。
その後、制御終了経過時間Teの増加に応じて、可変ゲインGcが放物線状に減少するので、ハンドル戻し制御信号HRも徐々に減少し、可変制御ゲインGcが“0”となると、ステップS18からステップS20に移行してハンドル戻し制御状態フラグFcを“0”にリセットする。
このため、次の処理が開始されたときに、絶対舵角θが有効値ではない状態を継続したときにステップS2からステップS12に移行してステップS1に戻ることになり、ハンドル戻し制御信号HRが出力されることはなく、ハンドル戻し制御が中断される。
このように、ハンドル戻し制御処理中に、絶対舵角θが有効値ではない状態となると、制御終了経過時間Teの増加に応じて可変ゲインGcが放物線状に小さい値となることからハンドル戻し制御信号HRが徐々に小さい値となって、ハンドル戻し制御信号HRの急減を確実に防止することができ、電動モータ8に出力されるモータ電流が急変して運転者に違和感を与えることを確実に防止することができる。
また、絶対舵角演算部63では、絶対舵角θを検出できない初期操舵状態で、車両の車輪速に基づいて少なくとも推定舵角θestFを算出し、算出した推定舵角θestFに基づいてターン数nを推定し、推定したターン数n、舵角センサ18で検出した舵角センサ出力値θd(n)及び中立点検出値θd0に基づいて前記(4)式に従って絶対舵角θを算出し、算出した絶対舵角θと推定舵角θestFとを比較することにより、推定舵角θestFの信頼性を判断するので、初期ターン数nintを正確に確定することができ、確定された初期ターン数nintに基づいて絶対舵角θを演算することにより、高分解能でリニアリティの良い正確な絶対舵角θを求めることができる。
しかも、初期ターン数nintを確定する際に、前後輪即ち非駆動輪と駆動輪とに基づいて推定する第1の推定舵角θestF及び第2の推定舵角θestRを算出してから両者の偏差Δθestを算出し、この偏差Δθestが設定値ΔθSより大きいときには信頼性が低いと判断するようにしているので、不確かな推定角度に基づくターン数nの推定を確実に防止して、正確な初期ターン数nintを確定することができる。
また、ターン数確定処理で、算出した絶対舵角θと第1の推定舵角θestF及び第2の推定舵角θestRとの偏差ΔθF及びΔθRを算出し、これら偏差ΔθF及びΔθRが共に許容誤差範囲を表す設定値Δθerror未満であるときに信頼性が高いものと判断するので、より正確な初期ターン数nintを確定することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、車輪速に基づいて初期絶対舵角を推定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、セルフアライニングトルクSAT及び車速Vsに基づいて初期舵角を推定するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態においては、ハンドル戻し制御部23内にハンドル戻し制御信号HRを徐々に変化させるハンドル戻し制御信号徐変部50を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ハンドル戻し制御部23の外側にハンドル戻し制御信号徐変部50を設けるようにしても良い。
次に、本発明の第2の実施形態を図13〜図16について説明する。
この第2の実施形態では、舵角関連情報制御手段としてハンドル戻し制御部23に代えてヨーダンピング制御部70を適用したものである。
すなわち、第2の実施形態においては、図13に示すように、前述した第1の実施形態におけるハンドル戻し制御部23を省略し、これに代えて車両のヨー収斂性を制御するヨーダンピング制御部70及びモータ角速度ωmをフィードバックする角速度フィードバック制御部90とを適用したことを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、第1の実施形態との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
ここで、ヨーダンピング制御部70は、中高速走行時における車両のヨーの収斂性を改善するために、車速Vs及び操舵角速度ωに応じたヨーダンピング制御信号Iyを出力して、ステアリングホイール2が回転する方向と逆方向にヨーダンピング制御信号Iyを加えてブレーキをかけるためのものである。
このヨーダンピング制御部70は、図14に示すように、モータ角速度演算部31で算出した操舵角速度ωに応じたヨーダンピング基本電流Idを演算する基本電流演算部71、車速Vsに応じたゲインGvを設定するゲイン設定部72、ヨーダンピング基本電流Id及びゲインGvを乗算してヨーダンピング制御信号Iyを算出する乗算器73及びヨーダンピング出力徐変部74を備えている。
ここで、基本電流演算部71は、入力される操舵角速度ωに基づいて図14に示す基本電流算出マップを参照して操舵角速度ωが“0”から正方向に増加すると、所定値+ωs1に達するまでは“0”の基本電流Idを出力するが、所定値+ωs1を超えると、操舵角速度ωの増加に応じて基本電流Idが負方向に増加し、所定値+ωs2を超えると基本電流Idが負の一定値に保持され、同様に、操舵角速度ω“0”からに負方向に増加すると、所定値−ωs1に達するまでは、“0”の基本電流Idを出力するが、所定値−ωs1を超えると、操舵角速度ωの増加に応じて基本電流Idが正方向に増加し、所定値−ωs2を超えると基本電流Idが正の一定値に保持される。
また、ゲイン設定部72は、入力される車速Vsに基づいて図14に示すゲイン算出マップを参照して、車速Vsが“0”から中速の設定車速Vs1に達するまではゲインGvが“0”に設定され、車速Vsが設定車速Vs1を超えると車速Vsの増加に応じてゲインGvが増加し、車速Vsが設定車速Vs2を超えるとゲインGvが“1”に維持される。
さらに、ヨーダンピング出力徐変部74は、前述した第1の実施形態におけるハンドル戻し出力徐変部50と同様に、ヨーダンピング制御状態判定部81、出力選択部82、ゲイン設定部83、乗算器84及び前回値保持部85を備えている。
ヨーダンピング制御状態判定部81は、絶対舵角演算部63から出力される絶対舵角θが有効値であるか無効値であるかに基づいてヨーダンピング制御の開始及び終了を検出し、ヨーダンピング制御が開始されたときに“1”の制御状態フラグFcを出力選択部82及びゲイン設定部83に出力し、ヨーダンピング制御が終了されたときに“0”の制御状態フラグFcを出力選択部82及びゲイン設定部83に出力する。
また、出力選択部82は、制御状態フラグFcが“1”であるときには乗算器73から出力されるヨーダンピング制御信号YD(n)を選択し、制御状態フラグFcが“0”であるときに出力選択部82で前回出力したヨーダンピング制御信号YDの前回値YD(n-1)を保持する前回値保持部85で保持している前回値YD(n-1)を選択して乗算器84に出力する。
さらに、ゲイン設定部83では、制御状態フラグFcが“1”であるときには前述した図8(a)に示す制御開始ゲイン算出マップを参照して“0”から時間の経過と共に放物線状に“1”まで増加する可変ゲインGcを設定し、制御状態フラグFcが“0”であるときには前述した図8(b)に示す制御終了ゲイン算出マップを参照して“1”から時間の経過と共に放物線情報に“0”まで減少する可変ゲインGcを設定し、設定した可変ゲインGcを乗算器84に出力する。
一方、角速度フィードバック制御部90は、図15に示すように、モータ角速度演算部31で算出したモータ角速度ωmに所定のフィードバックゲインGfを乗算してから符号反転して角速度フィードバック信号Ifbを算出するフィードバック処理部91と、前述したヨーダンピング制御部70のゲイン設定部72と同様の車速Vsに応じたゲインGvを設定するゲイン設定部92と、フィードバック処理部91から出力される角速度フィードバック信号Ifbにゲイン設定部92から出力されるゲインGvを乗算した値を角速度フィードバック信号Iωとして出力する乗算器93とを備えている。
そして、角速度フィードバック制御部90から出力される角速度フィードバック信号Iωが乗算器94に出力される。この乗算器94には、ヨーダンピング制御部70のヨーダンピング出力徐変部74におけるゲイン設定部83から出力される可変ゲインGcを“1”から減算する減算器95の減算出力即ち1−Gcが入力され、この乗算器95から出力される乗算値を乗算器84から出力されるヨーダンピング制御信号YDに加算器96で加算するようにしている。
そして、制御装置14では、上記機能ブロック図で表されるヨー収斂制御処理を図16に示すフローチャートに従って実行する。
この図16のヨー収斂制御処理は、メインプログラムに対する所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS61で、絶対舵角演算部63で演算した絶対舵角θを読込み、次いでステップS62に移行して、絶対舵角θが有効値であるか否かを判定し、絶対舵角θが有効値であるときにはステップS63に移行して、絶対舵角θを微分して操舵角速度ωを算出する。
次いで、ステップS64に移行して、前回も絶対舵角θが有効値であったか否かを判定し、前回の絶対舵角θが有効値ではないときにはヨーダンピング制御処理の開始時であると判断してステップS65に移行して、ヨーダンピング制御演算の開始状態を表す制御開始状態フラグFsを“1”にセットすると共に、制御開始からの経過時間を表す経過時刻Tを“0”にクリアしてからステップS66に移行する。
このステップS66では、ヨーダンピング制御状態であるか否かを表すヨーダンピング制御状態フラグFcを“1”にセットしてからステップS67に移行し、制御開始経過時間Tsを“1”だけインクリメントしてからステップS68に移行する。
このステップS68では、制御開始経過時間Tsをもとに図8(a)に示す制御開始ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcを算出し、次いでステップS69に移行して、算出した可変ゲインGcが“1”であるか否かを判定し、可変ゲインGcが“1”であるときにはステップS70に移行して、制御開始状態フラグFsを“0”にリセットしてからステップS71に移行し、可変ゲインGcが“1”未満であるときには直接ステップS71に移行する。
このステップS71では、操舵角速度ωをもとに図14に示すヨーダンピング制御信号算出マップを参照して基本電流Idを算出すると共に、図14のゲイン算出マップを参照して車速Vsに応じたゲインGvを算出して両者を乗算することにより、ヨーダンピング制御信号Iyを算出し、次いでステップS72に移行してモータ角速度ωmにフィードバックゲインGfを乗算して符号反転し、この符号反転した値に車速Vsに応じたフィードバックゲインGvを乗算して角速度フィードバック制御信号Iωを算出してからステップS73に移行する。
このステップS73では、ヨーダンピング制御信号Iy、可変ゲインGc、角速度フィードバック制御信号Iωに基づいて下記(2)式の演算を行ってヨー収斂性制御信号IYを算出する。
IY=Iy*Gc+Iω*(1−Gc) …………(2)
一方、前記ステップS64の判定結果が絶対舵角θが前回も有効値であるときにはステップS74に移行して、制御開始状態フラグFsが“1”にセットされているか否かを判定し、制御開始状態フラグFsが“1”にセットされているときには制御開始状態であると判断して前記ステップS67に移行し、制御開始状態フラグFsが“0”にリセットされているときには制御継続状態であると判断してステップS75に移行して、可変ゲインGcを“1”に設定してから前記ステップS71に移行する。
また、前記ステップS62の判定結果が、絶対舵角θが有効値ではないものであるときには、ステップS76に移行して、ヨーダンピング制御状態フラグFcが“1”にセットされているか否かを判定し、ヨーダンピング制御状態フラグFcが“0”にリセットされているときにはヨーダンピング制御が実行されていないものと判断してステップS77に移行して、ヨーダンピング制御信号Iyを“0”に設定すると共に、可変ゲインGcを“0”に設定してから前記ステップS72に移行する。
さらに、前記ステップS76の判定結果が、ヨーダンピング制御状態フラグFcが“1”にセットされているときには、ステップS78に移行して、制御終了状態フラグFeが制御終了状態を表す“1”にセットされているか否かを判定し、制御終了状態フラグFeが“0”にリセットされているときには制御終了状態となったものと判断してステップS79に移行し、前回算出したヨーダンピング制御信号Iyを保持し、次いでステップS80に移行して、制御終了状態を表す制御終了状態フラグFeを“1”にセットすると共に、制御終了経過時間Teを“0”にクリアしてからステップS81に移行し、制御終了状態フラグFeが“1”にセットされているときには直接ステップS81に移行する。
ステップS81では、制御終了経過時間TeをインクリメントしてからステップS82に移行し、制御終了経過時間Teをもとに前述した図8(b)に示す制御終了ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcを算出し、次いでステップS83に移行して、算出した可変ゲインGcが“0”であるか否かを判定し、Gc>0であるときには前記ステップS71に移行し、Gc=0であるときにはステップS84に移行して、ヨーダンピング制御状態フラグFcを“0”にリセットしてから前記ステップS77に移行する。
次に、上記第2の実施形態の動作を説明する。
今、前述した第1の実施形態と同様に、イグニッションスイッチ12をオン状態としてバッテリ11から制御装置14に電源を投入すると、これに応じて制御装置14で、前述した図10の初期ターン数確定処理及び図11の絶対舵角演算処理が実行開始されると共に、図16のヨー収斂性制御処理が実行開始される。
このため、第1の実施形態で前述したように、絶対舵角演算部63で算出する絶対角度θが有効値ではないときには、図16の処理において、ステップS62からステップS76に移行し、ヨーダンピング制御状態フラグFcが“0”にリセットされているので、ステップS77でヨーダンピング制御信号IYを“0”に設定すると共に、可変ゲインGcを“0”に設定してからステップS72に移行して、モータ角速度演算部31で算出されるモータ角速度ωmに基づいて角速度フィードバック演算が行われるが、ヨーダンピング制御演算は行われない。
このため、前述した(2)式に基づいてヨー収斂性制御出力IYを算出するとモータ角速度ωmに基づく角速度フィードバック制御信号Iωのみとなり、この角速度フィードバック制御信号Iωがヨー収斂性制御出力IYとして出力される。
このとき、車両が停止状態で且つステアリングホイール2が操舵されていない状態であるものとすると、電動モータ8が停止状態にあると共に、操舵トルクセンサ16で検出される操舵トルクTが“0”であるので、電流指令値演算部21から出力される電流指令値Irefも“0”となると共に、指令値補償部22で算出される指令値補償値Icomも“0”となり、角速度フィードバック制御信号Iωも“0”となり、モータ電流検出部19で検出されるモータ電流Imも“0”であるので、電流フィードバック制御部26から出力される電圧指令値Vrefも“0”となり、モータ駆動回路27からモータ駆動電流が出力されず、電動モータ8は停止状態を継続する。
この車両の停止状態で、ステアリングホイール2を操舵して所謂据え切りを行うと、この状態では、車輪速センサ62FL〜62RRから出力される車輪速VFL〜VRRも“0”となることから、車両が走行中ではないので、絶対舵角演算部63で実行する初期ターン数確定処理で初期ターン数が確定されず、絶対舵角θが有効値となることはない。
このため、角速度フィードバック処理によって算出される角速度フィードバック制御信号Iωのみによってヨー収斂性制御出力IYが決定されるが、据え切り時の車速Vsが“0”であることにより、フィードバックゲインGfが“0”となり、角速度フィードバック制御信号Iωも“0”となることから、ヨー収斂性制御出力IYは“0”を維持する。
このとき、据え切りによって、操舵トルクセンサ16で検出される操舵トルクTが大きな値となることから、電流指令値演算部21で操舵トルクTに応じた比較的大きな電流指令値Irefが算出され、この電流指令値Irefが位相補償部30で位相補償されてから加算器24を介して電流フィードバック制御部26に供給される。このとき、モータ電流検出部19で検出されたモータ電流Imは“0”を維持するので、電流フィードバック制御部26から比較的大きな電圧指令値Vrefがモータ駆動回路27に出力され、このモータ駆動回路27から電圧指令値Vrefに応じたモータ駆動電流Imが電動モータ8に供給されることにより、電動モータ8が回転駆動されて操舵補助力を発生する。
この電動モータ8で発生された操舵補助力は、減速機構7を介してステアリングシャフト3に伝達されることにより、ステアリングホイール2を軽く操舵することができる。
このようにして、電動モータ8が回転駆動されると、これに応じてモータ角速度演算部31からモータ角速度ωmが出力され、これが収斂制御部33及び角速度フィードバック制御部90に供給されると共に、モータ加速度演算部32で算出されるモータ加速度αが慣性補償部34に供給されて、指令値補償部22から指令値補償出力Icomが算出されるが、角速度フィードバック制御部90では車速Vsが“0”であることからフィードバックゲインGfが“0”となり、角速度フィードバック制御信号Iωも“0”となる。
このため、指令値補償部22で算出された指令値補償信号Icomのみが電流指令値Iref′に加算される。
その後、車両を発進させると、前述した第1の実施形態と同様に、絶対舵角演算部63の初期ターン数確定処理で、初期ターン数nintが確定され、絶対舵角演算処理で、絶対舵角θが算出されると絶対舵角θが有効値となることから、図16のヨーダンピング制御処理で、ステップS62からステップS63に移行して、絶対舵角θを微分して操舵角速度ωを算出し、前回の絶対舵角θが有効値ではないので、ヨーダンピング制御の開始と判断されて制御開始状態フラグFsが“1”にセットされると共に制御開始経過時間Tが“0”にクリアされ(ステップS65)、次いでヨーダンピング制御状態フラグFcが“1”にセットされ(ステップS66)、次いで制御開始経過時間Tsがインクリメントされる(ステップS67)。
そして、制御開始経過時間Tsに基づいて図8(a)に示す制御開始ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcが算出されるが、制御開始時点では可変ゲインGcは略零であり、引き続き角速度フィードバック制御部90によるヨー収斂性制御信号IYの算出が継続される。
その後、絶対舵角θが有効値である状態を継続するので、図16のステップS64からステップS74に移行するが、制御開始状態フラグFsが“1”にセットされているので、ステップS67に移行し、制御開始経過時間Tsの増加に応じて可変ゲインGcが徐々に大きくなる。これに応じて操舵角速度ωに基づいて算出されるヨーダンピング制御信号の基本電流Idが大きくなり、車速Vsが設定車速Vs1を超えるとゲインGvが“0”より増加するので、ヨーダンピング制御信号Iyによる収斂性成分が増加し、この増加分だけ角速度フィードバック制御信号Iωによる収斂性成分が減少する。
このため、車両がコーナーを通過したり、右左折したり、斜線変更したりする場合にステアリングホイール2を操舵したときに生じるヨーレイトによる過剰な回頭性を抑制するヨーダンピング制御信号Iyが算出され、これがヨー収斂性出力IYとして算出されて操舵トルクTに基づく電流指令値Iref′に加算される。
このため、ステアリングホイール2の操舵したときに、適正な回頭性を確保して良好なコーナリング走行を行うことができる。
その後、制御開始経過時間Tsが増加して、可変ゲインGcが“1”に達すると、制御開始状態フラグFsが“0”にリセットされることにより、ステップS74からステップS75に移行して、可変ゲインGcが“1”に設定されてからステップS71に移行することにより、操舵角速度ωに応じたヨーダンピング制御信号Iyを算出し、次いで角速度フィードバック制御信号Iωを算出してからステップS73に移行してヨー収斂性制御出力IYを算出するが、この時点では可変ゲインGcが“1”であるので、前述した(2)式に基づいてヨー収斂性制御出力IYを算出すると、角速度フィードバック制御信号Iωに対する可変ゲインが“0”となることにより、ヨーダンピング制御部70で算出されるヨーダンピング制御信号Iyのみによってヨー収斂性制御出力IYが算出される。
このため、ヨーダンピング制御信号Iyによるヨー収斂性制御出力IYが電流指令値Iref′に加算されることにより、最適なヨー収斂性も確保することができる。
このように、絶対舵角θが有効値でない状態から有効値となってヨーダンピング制御部でヨーダンピング制御を開始したときに、そのときの操舵角速度ωが大きな値で、ヨーダンピング制御信号Iyが急増した場合でも、可変ゲインGcが徐々に増加されることにより、角速度フィードバック制御信号Iωからヨーダンピング制御信号Iyへの切り換えを徐々に行うことができ、最終電流指令値Iref″が急変することがないので、電動モータ8の駆動を滑らかに行って、運転者に違和感を与えることを確実に防止することができる。
また、ヨーダンピング制御部70でヨーダンピング制御中に、絶対舵角演算部63で異常が発生して有効な絶対舵角θを算出することができない状態となった場合には、図16の処理において、ステップS62からステップS76に移行し、ヨーダンピング制御状態フラグFcが“1”にセットされていることから、ステップS78に移行し、制御終了状態フラグFeが“1”にセットされていないことにより、ステップS79に移行して、前回算出したヨーダンピング制御信号Iy(n-1)を保持してからステップS80に移行し、制御終了状態フラグFeを“1”にセットすると共に、ヨーダンピング制御終了経過時間Teが“0”にクリアされ、次いでステップS81で、制御終了経過時間Teをインクリメントし、この制御終了経過時間Teに基づいて図8(b)に示す制御終了ゲイン算出マップを参照して可変ゲインGcが算出される(ステップS82)。
このため、可変ゲインGcが徐々に減少することになり、ヨーダンピング制御信号Iyによる信号成分が徐々に減少し、これに代えて角速度フィードバック制御信号Iωによる信号成分が徐々に増加して、ヨーダンピング制御信号Iyから角速度フィードバック制御信号Iωに徐々に切り換える。
そして、可変ゲインGcが“0”に達すると、ステップS83からステップS84に移行して、ヨーダンピング制御状態フラグFcが“0”にリセットされ、以後は角速度フィードバック制御信号Iωのみによってヨー収斂性制御出力IYが決定される。
このように、ヨーダンピング制御処理を実行している最中に、絶対舵角演算部63で算出される絶対舵角θが有効値ではなくなると、それまでのヨーダンピング制御信号Iyに基づくヨー収斂性制御出力IYの算出から角速度フィードバック制御信号Iωによるヨー収斂性制御出力IYへの算出に徐々に切り換わるので、最終電流指令値Iref″が急変することがなく、操舵フィーリングを良好に維持したままヨーダンピング制御処理を終了させることができる。
なお、上記第2の実施形態においては、ヨーダンピング制御部70の制御開始時及び制御終了時にヨーダンピング制御信号Iyと角速度フィードバック制御信号Iωとを徐々に切り換える場合について説明したが、これに限定されるものではなく、角速度フィードバック制御部90を省略して、ヨーダンピング制御部70のみを設けるようにしてもよい。
また、上記第2の実施形態においては、ヨーダンピング制御部70の制御状態を判断して出力選択部82及びゲイン設定部83を制御するようにした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、直接絶対舵角演算部63で算出される絶対舵角θが有効であるか否かを判断して、出力選択部82及びゲイン設定部83を制御するようにしてもよい。
さらに、上記第2の実施形態においては、ヨーダンピング制御部70内にヨーダンピング制御信号Iyを徐々に変化させるヨーダンピング制御信号徐変部80を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ヨーダンピング制御部70の外側にヨーダンピング制御信号徐変部80を設けるようにしても良い。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、舵角センサ18としてGMR素子を有する磁気検出器18gを有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ポテンショメータ又はロータリエンコーダと中立位置(直進走行位置)を検出する中立位置センサとを設けて中立位置と舵角とを検出する舵角センサ、車輪速を検出して検出した車輪速に基づいて舵角を推定する舵角推定手段、モータ角速度ωmから操舵角速度を推定する操舵角速度推定手段等の任意のセンサを適用することができる。
さらに、上記第1及び第2の実施形態においては、制御開始状態及び制御終了状態の双方でハンドル戻し制御信号HR及びヨーダンピング制御信号IYを徐々に変化させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、制御開始状態及び制御終了状態の何れか一方でハンドル戻し制御信号HR及びヨーダンピング制御信号IYを徐々に変化させるようにしてもよい。
さらにまた、上記第1及び第2の実施形態においては、ハンドル戻し制御部23及びヨーダンピング制御部70で、絶対舵角が有効であるか否かに応じて徐変部46及び80で信号徐変処理する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、絶対舵角演算部63で絶対舵角θの演算時に絶対舵角θが有効であるか否かを表す舵角状態フラグを設定し、この舵角状態フラグをハンドル戻し制御部23及びヨーダンピング制御部70で判定するようにしてもよい。
なおさらに、上記第1及び第2の実施形態においては、ハンドル戻し制御及びヨーダンピング制御を夫々マイクロコンピュータを使用したソフトウェアで行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、関数発生器、乗算器、加算器等を使用したハードウェアで構成することもできる。
本発明の第1の実施形態を示す全体構成図である。 減速機及び舵角センサを示す断面図である。 磁気検出器の出力信号を示す波形図である。 舵角センサから出力される舵角センサ出力値を示す特性線図である。 第1の実施形態における制御装置の具体的構成を示すブロック図である。 セルフアライニングトルクの演算原理を示す説明図である。 ハンドル戻し制御信号形成部を示すブロック図である。 制御開始ゲイン算出マップ及び制御終了ゲイン算出マップを示す特性線図である。 制御装置で実行するハンドル戻し制御手順の一例を示すフローチャートである。 絶対舵角演算部で実行する初期ターン数確定処理手順の一例を示すフローチャートである。 絶対舵角演算部で実行する絶対舵角演算処理手順の一例を示すフローチャートである。 ターン数の移行状態の説明に供する説明図である。 本発明の第2の実施形態を示す機能ブロック図である。 ヨーダンピング制御部を示すブロック図である。 角速度フィードバック制御部を示すブロック図である。 制御装置で実行するヨー収斂性制御処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1…操舵装置、2…ステアリングホイール、3…ステアリングシャフト、7…減速機構、8…電動モータ、14…制御装置、16…操舵トルクセンサ、17…車速センサ、18…舵角センサ、19…モータ電流検出回路、20…回転角センサ、21…電流指令値演算部、22…指令値補償部、23…ハンドル戻し制御部、24…加算器、25…電流制限部、26…電流フィードバック制御部、27…モータ駆動回路、31…モータ角速度演算部、32…モータ角加速度演算部、40…ハンドル戻し制御信号形成部、50…ハンドル戻し制御信号徐変部、63…絶対舵角演算部、64…微分回路、70…ヨーダンピング制御部、80…ヨーダンピング制御信号徐変部、90…角速度フィードバック制御部

Claims (5)

  1. 車両の操舵装置に対して操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータを操舵トルクに基づいて制御する操舵補助制御手段と、前記操舵装置の舵角を検出する舵角検出手段と、該舵角検出手段で検出した舵角情報に基づいて前記操舵補助制御手段で使用する舵角関連制御情報を形成する舵角関連制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記舵角検出手段で検出した舵角情報の状態変化を検出したときに前記舵角関連制御手段で形成される舵角関連制御情報を徐々に変化させる舵角関連制御情報徐変手段を備え、
    前記舵角関連制御情報徐変手段は、前記舵角検出手段で検出した操舵角が使用可能から使用不能となったときを検出したときに、使用不能となる前の前記舵角関連制御手段で形成される舵角関連制御情報を保持し、保持した前記舵角関連制御情報を徐々に変化させることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記舵角検出手段は、操舵装置の操舵角を直接検出する舵角センサで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記舵角検出手段は、操舵装置の操舵角を推定する舵角推定手段で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記舵角関連制御手段は、前記操舵装置のステアリングホイールを転舵している状態で当該ステアリングホイールへの操舵力を緩めたときに当該操舵装置を中立点位置に戻すハンドル戻し制御手段で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記舵角関連制御手段は、車両のヨー収斂性を制御するヨーダンピング制御手段で構成されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
JP2007108349A 2007-04-17 2007-04-17 電動パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP5228362B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007108349A JP5228362B2 (ja) 2007-04-17 2007-04-17 電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007108349A JP5228362B2 (ja) 2007-04-17 2007-04-17 電動パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008265418A JP2008265418A (ja) 2008-11-06
JP5228362B2 true JP5228362B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=40045562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007108349A Expired - Fee Related JP5228362B2 (ja) 2007-04-17 2007-04-17 電動パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5228362B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5626702B2 (ja) * 2010-11-10 2014-11-19 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP5862545B2 (ja) * 2012-11-08 2016-02-16 トヨタ自動車株式会社 操舵装置
JP5862544B2 (ja) * 2012-11-08 2016-02-16 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置
JP2015127194A (ja) * 2013-11-27 2015-07-09 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置
JP2015127195A (ja) * 2013-11-27 2015-07-09 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3669266B2 (ja) * 2000-11-08 2005-07-06 豊田工機株式会社 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP4032713B2 (ja) * 2001-11-22 2008-01-16 株式会社ジェイテクト 電気式動力舵取装置
JP2006137281A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Showa Corp 電動パワーステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008265418A (ja) 2008-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4957071B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP3627120B2 (ja) 車両用操舵装置
JP3681259B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4019825B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3572471B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4807015B2 (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JP5434383B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
EP1935757B1 (en) Vehicle steering apparatus
US20080119986A1 (en) Absolute steering angle detecting device
JP4948567B2 (ja) 車両用操舵装置
CN110027609B (zh) 电动助力转向装置
JP5092510B2 (ja) 絶対舵角検出装置
JP5228362B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2003175850A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JPWO2020115973A1 (ja) 車両用操向装置
JP2019131015A (ja) 操舵制御装置
JP4715446B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP5401875B2 (ja) 車両用舵角検出装置及びこれを使用した電動パワーステアリング装置
JP3669266B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP5018166B2 (ja) 操舵装置
JP5011875B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4978095B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
WO2022085536A1 (ja) ステアリング装置
JP4797294B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP3938723B2 (ja) 運転操作装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20090130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100407

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20101022

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101022

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130304

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160329

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5228362

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees