JP5227759B2 - 光ファイバ融着接続機 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ同士の融着接続に用いられる光ファイバ融着接続機に関し、特に、光ファイバの被覆部を把持する被覆クランプと、前記光ファイバの先端部を調心する調心機構とを有するファイバ保持ユニットを、光ファイバの加熱融着用の加熱融着装置を介して両側に具備する光ファイバ融着接続機に関する。
光ファイバ同士の融着接続に用いられる光ファイバ融着接続機としては、光ファイバの被覆部を把持する被覆クランプと、前記光ファイバの先端部を調心する調心機構とを有するファイバ保持ユニットを、光ファイバの加熱融着用の加熱融着装置を介して両側に具備する構造のものが広く採用されている。また、この光ファイバ融着接続機を用いた光ファイバ同士の融着接続は、加熱融着装置の両側のファイバ保持ユニットにそれぞれ保持された光ファイバの先端同士を加熱融着装置にて互いに突き合わせ、この突き合わせ部の加熱溶融により融着接続を実現することが一般的であり、光ファイバを移動して光ファイバ同士の突き合わせを実現するための構成が幾つか提案されている。加熱融着装置としては、放電電極を用いたアーク放電式のものが広く採用されている。
(第1従来例)
図7は従来の光ファイバ融着接続機の一例(第1従来例)を示す図であって、ファイバ保持ユニットAの構成を示す。
図7において符号Fは光ファイバである。この光ファイバFは、例えば光ファイバ心線、光ファイバ素線といった被覆付きの光ファイバである。
図7に例示したファイバ保持ユニットAは、光ファイバFの被覆材によって被覆された部分である被覆部Fbを把持する被覆クランプ120と、光ファイバFの先端に露出させた裸ファイバFaを保持して調心する調心機構130とを基台110上に設けた構成になっている。
このような構成の光ファイバ融着接続機としては例えば特許文献1、2記載のものを挙げることができる。
なお、図7中、符号140は加熱融着装置の放電電極棒、150は前記加熱融着装置の一対の放電電極棒140の間のアーク放電によって光ファイバF(詳細には光ファイバF先端の裸ファイバFa)同士を融着接続する融着接続位置を示す。融着接続位置150は、互いに離隔させて設けられた一対の放電電極棒140の間に位置する。一対の放電電極棒140は水平方向に互いに離隔させて設けられている(例えば図9(a)参照)。
図示例の光ファイバ融着接続機は、ファイバ保持ユニットAが加熱融着装置の前記融着接続位置150を介して両側に配置された構成になっている。
前記被覆クランプ120は、ベアリング160(スライドベアリング)を介して基台110上にスライド移動可能に設けられており、基台110上でのスライド移動によって前記融着接続位置150に対して接近離反する方向(図7中、矢印Zの方向。以下、Z方向とも言う)に移動できる。また、このファイバ保持ユニットAは、被覆クランプ120をZ方向に移動するためのモータ170及びマイクロメータ180も具備している。
前記調心機構130は、V溝ブロック131及び該V溝ブロック131のV溝131aに光ファイバF先端の裸ファイバFaを押さえ込むファイバクランプ132(蓋)からなるファイバ調心保持部133と、このファイバ調心保持部133の位置を調整するためのモータ34及びマイクロメータ35を具備している。
光ファイバFの被覆部Fbを被覆クランプ120に保持し、光ファイバF先端の裸ファイバFaをファイバ調心保持部133に保持した状態で、モータ7及びマイクロメータ8を使用して被覆クランプ120を押し出す(融着接続位置150から離隔した位置から融着接続位置150に接近するように移動させる)と、裸ファイバFaはファイバ調心保持部133のV溝ブロック131及びファイバクランプ132に対して滑りながら移動する。これにより、裸ファイバFa先端の位置調整を行える。
ところで、調心機構130では、光ファイバFの裸ファイバFa同士の突き合わせを融着接続位置150にて正確に行えるようにファイバ調心保持部133の位置が精密に調整されるが、このファイバ調心保持部133の位置調整によって、ファイバ調心保持部133と被覆クランプ120との間に高さ方向(図7において上下方向)のずれが生じることがある(図8(a)の符号Δtを参照)。つまり、光ファイバFの被覆クランプ120に把持された部分とファイバ調心保持部133に把持された部分(裸ファイバFa)との間に高さ方向のずれが生じることがある。図8(a)に示すように、ファイバ調心保持部133と被覆クランプ120との間に高さ方向のずれが生じているとき、ファイバ調心保持部133に保持されている光ファイバFの裸ファイバFaのファイバ調心保持部133から融着接続位置150方向への突出寸法を増大させるべく被覆クランプ120を押し出すと、被覆クランプ120とファイバ調心保持部133との間で光ファイバFaの湾曲の曲率が変化しやすい。そして、前記曲率がある程度小さくとなると、光ファイバFがファイバクランプ132から外れてしまい、クランプできなくなることがある。
図8(b)は図8(a)に比べて光ファイバFの裸ファイバFaのクラッド径が大きい場合を示す。上述の光ファイバFがファイバクランプ132から外れてしまう問題は、裸ファイバFaのクラッド径が大きいほど顕著に発生する。裸ファイバFaのクラッド径が小さい光ファイバFを採用した場合(図8(a)参照)は、ファイバ調心保持部133と被覆クランプ120との間の高さ方向のずれを光ファイバFの裸ファイバFa及び被覆部Fbの曲げ変形によって吸収できるため、光ファイバFがファイバクランプ132から外れてしまう問題が発生しにくいが、裸ファイバFaのクラッド径が大きくなるほど光ファイバFの剛性が高まるため、光ファイバFがファイバクランプ132から外れてしまう問題が発生しやすくなる。
また、光ファイバFがファイバクランプ132から外れなくても、ファイバ調心保持部133と被覆クランプ120との間の高さ方向のずれによって光ファイバFに与えられた曲げ応力がファイバ調心保持部133における光ファイバFの把持状態に影響を与え、調心精度の低下(軸ずれ)を招くことがあり、光ファイバF同士を融着接続したときの接続損失に影響を与えるといった問題もある。
なお、光ファイバFの被覆クランプ120に把持された部分とファイバ調心保持部133に把持された部分(裸ファイバFa)との間の高さ方向のずれは、ファイバ調心保持部133と被覆クランプ120との間の高さ方向の位置ずれの他、光ファイバFの被覆外径や、裸ファイバFaのクラッド径によっても生じる。
また、光ファイバ融着接続機としては、偏波保持光ファイバの偏波面の向きを調整するため、図9(a)、(b)、図10(a)、(b)に示すように、被覆クランプ120を回転させる回転機構を具備したものがある。このような光ファイバ融着接続機の場合、回転機構によって被覆クランプ120を回転させたときに、被覆クランプ120における光ファイバFの把持位置とファイバ調心保持部133における光ファイバの把持位置との間に高さ方向のずれが生じることがある。
したがって、このように被覆クランプ120を回転させる回転機構を具備した構成の光ファイバ融着接続機においても、上述の光ファイバFがファイバクランプ132から外れてしまう問題が存在する。
(第2従来例)
図11は、従来の光ファイバ融着接続機の他の例(第2従来例)を説明する図である。
なお、図中、図7等を参照して説明した光ファイバ融着接続機100と同様の構成については共通の符号を付している。
図11に示す光ファイバ融着接続機200は、基台110と、加熱融着装置と、前記基台110上にスライドベアリング210を介してスライド移動可能に設けられた移動台220上に被覆クランプ120及び調心機構130を搭載してなる可動側ファイバ保持ユニット230と、前記基台110上に取り付けられた被覆クランプ120及び調心機構130からなる固定側ファイバ保持ユニット240とを具備する。
このような構成の光ファイバ融着接続機としては例えば特許文献3記載のものを挙げることができる。
加熱融着装置の一対の放電電極棒140は、前記基台110上に配置されている。
可動側及び固定側のファイバ保持ユニット230、240は、互いに離隔させて設けられた一対の放電電極棒140の間に位置する融着接続位置150を介して両側に離隔させて配置されている。
また、この光ファイバ融着接続機200は、移動台220を移動させるためのモータ250及びマイクロメータ260を具備しており、モータ250の駆動によって移動台220を移動させることで、被覆クランプ120及び調心機構130を一括して融着接続位置150に対して接近離反する方向(図11中矢印Zの方向)に移動させることができる。つまり可動側ファイバ保持ユニット全体が移動する。したがって、この光ファイバ融着接続機200にあっては、移動台220を移動させることで、調心機構130のファイバ調心保持部133及び被覆クランプ120にクランプした光ファイバFの先端の融着接続位置150への位置合わせ等を行うことができる。
なお、調心機構130のファイバ調心保持部133のV溝ブロック131と被覆クランプ120との間の距離L2は固定であり、移動台220を移動しても変動しない。
なお、図7等を参照して説明した光ファイバ融着接続機100は、調心機構130のファイバ調心保持部133に光ファイバFの先端に口出しした裸ファイバFaをクランプするいわゆるガラスクランプタイプの融着接続機を例示したが、図11に例示した光ファイバ融着接続機200は被覆クランプ120に光ファイバFの被覆部Fbをクランプし、調心機構130のファイバ調心保持部133にも光ファイバFの被覆部Fbをクランプするいわゆる被覆クランプタイプの融着接続機を例示している。
この光ファイバ融着接続機200においても、調心機構130のファイバ調心保持部133のV溝ブロック131と被覆クランプ120との間に高さ方向(図11、上下方向)の位置にずれが存在すると、この高さ方向のずれ量の大きさや光ファイバFのクラッド径によって、光ファイバFがファイバクランプ132から外れてしまう問題が発生する。
また、光ファイバFがファイバクランプ132から外れなくても、ファイバ調心保持部133と被覆クランプ120との間の高さ方向のずれによって光ファイバFに曲げ応力が作用することで光ファイバFの把持状態に影響を与え、調心精度の低下(軸ずれ)を招くといった問題を解消できる訳ではない。
特開2005−326457号公報 特開平9−127357号公報 特開2000−249864号公報
本発明は、前記課題に鑑みて、光ファイバが調心機構から外れてしまうといった問題を解消でき、調心機構における光ファイバの調心状態を正常に保つことができ、これにより、接続損失の安定化も図ることができる光ファイバ融着接続機の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、融着接続に用いられる光ファイバ融着接続機であって、光ファイバ同士を融着接続するための加熱手段を有する加熱融着装置と、この加熱融着装置が光ファイバを加熱して融着接続を行う融着接続位置を介して両側に配置され前記光ファイバを保持して位置決めするファイバ保持ユニットとを具備し、前記加熱融着装置の前記加熱融着位置を介して両側の前記ファイバ保持ユニットの一方又は両方が、前記融着接続位置を介して対向する相手側のファイバ保持ユニットに対して接近離反する方向に移動される移動台に、前記光ファイバの先端部を調心する調心機構と、前記光ファイバの被覆部を把持する被覆クランプと、この被覆クランプ又は/及び前記調心機構を移動して前記調心機構と前記被覆クランプとの間の距離を調整する間隔調整機構とが搭載された構成とされていることを特徴とする光ファイバ融着接続機を提供する。
第2の発明は、前記調心機構は、V溝ブロック及び該V溝ブロックのV溝に前記光ファイバを押さえ込むファイバクランプからなるファイバ調心保持部と、前記移動台に固定して設けられ前記ファイバ調心保持部の位置を調整する位置調整機構とを具備し、前記被覆クランプは前記移動台上に該移動台の移動方向と同方向に移動可能に設けられ、前記間隔調整機構が前記被覆クランプを移動することで前記調心機構の前記ファイバ調心保持部と前記被覆クランプとの間の距離が調整されるように構成されていることを特徴とする第1の発明の光ファイバ融着接続機を提供する。
第3の発明は、前記調心機構は、V溝ブロック及び該V溝ブロックのV溝に前記光ファイバを押さえ込むファイバクランプからなるファイバ調心保持部と、このファイバ調心保持部の位置を調整するための位置調整機構とが、前記移動台上に該移動台の移動方向と同方向に移動可能に設けられた調心ブロックに搭載された構成であり、前記間隔調整機構が前記調心機構の前記調心ブロック又は/及び前記被覆クランプを移動することで前記ファイバ調心保持部と前記被覆クランプとの間の距離が調整されるように構成されていることを特徴とする第1の発明の光ファイバ融着接続機を提供する。
第4の発明は、さらに、前記光ファイバのクラッド径又は/及び被覆外径に係る入力情報に基づいて前記間隔調整機構の駆動源の駆動を制御して前記調心機構と前記被覆クランプとの間の距離を調整する制御部を具備し、この制御部と前記間隔調整機構とからなる間隔自動調整機構を有していることを特徴とする第1〜3のいずれかの発明の光ファイバ融着接続機を提供する。
第5の発明は、前記間隔調整機構は電動モータを駆動源として具備することを特徴とする第1〜4のいずれかの発明の光ファイバ融着接続機を提供する。
第6の発明は、前記移動台に、前記被覆クランプを回転させて、前記被覆クランプに把持された前記光ファイバの軸回り方向の向きを調整するための回転機構が搭載されていることを特徴とする第1〜5のいずれかの発明の光ファイバ融着接続機を提供する。
第7の発明は、さらに、前記移動台を移動するための移動機構を具備することを特徴とする第1〜6のいずれかの発明の光ファイバ融着接続機を提供する。
本発明に係る光ファイバ融着接続装置は、光ファイバの先端を調心する調心機構と、前記光ファイバの被覆部を把持する被覆クランプと、この被覆クランプ又は/及び前記調心機構を移動して前記調心機構と前記被覆クランプとの間の距離を調整する間隔調整機構とを移動台に搭載してなるファイバ保持ユニットを具備する構成であるため、間隔調整機構によって前記調心機構と前記被覆クランプとの間の距離を光ファイバのクラッド径や被覆外径に応じて調整することが可能であり、これにより、光ファイバの調心機構にて調心された部分と、光ファイバの被覆クランプに把持された部分との間に高さ方向の位置のずれが存在していても、この高さ方向のずれを、調心機構のファイバ調心保持部と被覆クランプとの間における光ファイバの緩やかな湾曲によって吸収することができる。このため、調心機構と被覆クランプとの間にて光ファイバに作用する応力(曲げ応力)を緩和することができ、光ファイバが調心機構から外れるといった問題を解消できる。また、調心機構における光ファイバの調心状態を正常に保つことができ、その結果、光ファイバ同士の融着接続を正常に行うことができる。また、接続損失の安定化も図ることができる。
以下、本発明を実施した光ファイバ融着接続機について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は本発明に係る第1実施形態の光ファイバ融着接続機10(以下、単に融着接続機とも言う)を示す図であって、この融着接続機10に設けられている一対のファイバ保持ユニット30、40の片方(符号30のファイバ保持ユニット)の付近の構成を示す図である。
なお、図1において、上側を上、下側を下として説明する。
光ファイバ1は、例えば光ファイバ心線、光ファイバ素線といった被覆付きの光ファイバ(被覆光ファイバ)である。
前記融着接続機10は、光ファイバ1同士を融着接続するための加熱手段21を有する加熱融着装置20と、この加熱融着装置20が光ファイバ1を加熱して融着接続を行う融着接続位置22を介して両側に配置され前記光ファイバ1を保持して位置決めするファイバ保持ユニット30、40とを具備している。
一対のファイバ保持ユニット30、40は、図1中符号11の基台上に設けられている。なお、この融着接続機10について、図1の左右方向を長手方向(あるいは機体長手方向)と称することとする。
前記基台11は、融着接続機10の長手方向に沿って延在する長板状になっている。
図示例の融着接続機10の加熱融着装置20は、僅かな隙間を確保して互いに離隔させて設けられた一対の放電電極棒21aを前記加熱手段21として用いている。図示を略すが、一対の放電電極棒21aは水平方向に互いに離隔させて設けられている。融着接続位置22は、互いに離隔させて設けられた一対の放電電極棒21aの間に位置している。
加熱手段20としては放電電極棒に限定されず、例えば火炎によって光ファイバ1を加熱するバーナー等であっても良い。
一対のファイバ保持ユニット30、40の内、図1左側に位置するファイバ保持ユニット30を以下、第1ファイバ保持ユニット、右側に位置するファイバ保持ユニット40を以下、第2ファイバ保持ユニットとも言う。
まず、第2ファイバ保持ユニット40について説明する。
図1に示すように、第2ファイバ保持ユニット40は、前記基台11上に設けられた被覆クランプ41及び調心機構42を具備して構成されている。被覆クランプ41は、光ファイバの被覆材によって被覆された部分である被覆部を把持する。調心機構42は光ファイバの、前記被覆クランプによって把持された部分から先端側を調心するものである。
図示例の融着接続機10において、被覆クランプ41及び調心機構42は基台11に固定されている。
但し、この第2ファイバ保持ユニット40としては、被覆クランプ及び調心機構によって光ファイバを保持して該光ファイバ先端の加熱融着装置の前記加熱融着位置への位置決めに利用できる構成であれば良く、図示例の構成に限定されない。例えば、後に詳述する第1ファイバ保持ユニット30と同様の構成であっても良い。
次に、第1ファイバ保持ユニット30について説明する。
図1に示すように、このファイバ保持ユニット30は、基台11上にベアリング31(スライドベアリング)を介して機体長手方向にスライド移動可能に設けられた移動台32上に、光ファイバ1の先端部を調心する調心機構33、光ファイバ1の被覆部を把持する被覆クランプ34、間隔調整機構35(後述)を搭載してなる可動ユニット36と、この可動ユニット36を機体長手方向(前記融着接続位置を介して対向する相手側のファイバ保持ユニット(第2ファイバ保持ユニット40)に対して接近離反する方向)に移動する移動装置37とを具備して構成されている。
前記調心機構33は、V溝ブロック331及び該V溝ブロック331のV溝332に前記光ファイバ1を押さえ込むファイバクランプ333(蓋)からなるファイバ調心保持部334と、前記移動台32に固定して設けられ前記ファイバ調心保持部334の位置を調整する位置調整機構335とを具備して構成されている。
前記位置調整機構335は、マイクロメータ336(調心機構マイクロメータ)によって前記ファイバ調心保持部334を上下方向に移動する構成であり、具体的には、前記マイクロメータ336と該マイクロメータ336を駆動するためのモータ337とを具備して構成されている。マイクロメータ336及びモータ337は移動台32に固定されている。
なお、この融着接続機10は、第1、第2ファイバ保持ユニット30、40の調心機構のファイバ調心保持部に、光ファイバ1先端の被覆材を除去して露出させた裸ファイバを把持して調心するガラスクランプ方式、前記ファイバ調心保持部に光ファイバ1の被覆材によって被覆された部分である被覆部を把持して調心する被覆クランプ方式、のいずれであっても良い。
このことは、本明細書にて説明するいずれの実施形態についても共通である。
被覆クランプ34は、光ファイバ1を収納するファイバ収納溝341aが形成されたベース部341とこのベース部341に重ね合わせるようにして設けられる開閉可能な蓋部342との間に光ファイバ1を把持する構成になっている。
この被覆クランプ34は、ベアリング38(スライドベアリング)を介して移動台32上に機体長手方向にスライド移動可能に設けられている。
図示例の融着接続機10の間隔調整機構35は、被覆クランプ34を機体長手方向に移動して前記調心機構33(詳細にはファイバ調心保持部334)と前記被覆クランプ34との間の距離を調整するものである。
この間隔調整機構35は、マイクロメータ351(間隔調整用マイクロメータ)によって前記被覆クランプ34を機体長手方向に移動する構成であり、具体的には、前記マイクロメータ351と該マイクロメータ351を駆動するためのモータ352(電動モータ)とを具備して構成されている。
また、この間隔調整機構35は、モータ352の駆動制御によって被覆クランプ34の移動方向の正逆(ここでは図1中、右方向への移動を正とする)を切り換え可能である。
移動装置37は、マイクロメータ371(移動装置マイクロメータ)によって前記移動台32を機体長手方向に移動する構成であり、具体的には、前記マイクロメータ371と該マイクロメータ371を駆動するためのモータ372(電動モータ)とを具備して構成されている。
この移動装置37は、モータ372の駆動制御によって機体長手方向へのファイバ保持ユニット30の可動ユニット36の移動方向の正逆(ここでは図1中、右方向への移動を正とする)を切り換え可能である。これにより、調心機構33及び被覆クランプ34の、加熱融着装置20の融着接続位置22に対する進退動を行うことができる。
前記ファイバ保持ユニット30にあっては、図1に示すように、可動ユニット36を加熱融着装置20の融着接続位置22から離隔した待機位置(図1に示す位置)に配置した状態で光ファイバ1を調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34とに把持した後、移動装置37によって可動ユニット36(詳細には移動台32)を第2ファイバ保持ユニット40側に移動することで、光ファイバ1の先端(ファイバ調心保持部334から第2ファイバ保持ユニット40側に突出された先端)を融着接続位置22に位置合わせして配置することができる。
また、待機位置から第2ファイバ保持ユニット40側に移動させた可動ユニット36は、移動装置37の駆動によって待機位置に引き戻すことができる。
また、このファイバ保持ユニット30にあっては、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向(上下方向)の位置のずれが存在する場合でも、光ファイバ1の曲げ剛性に応じて、間隔調整機構35によって調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを調整することで、前記高さ方向の位置ずれに起因して光ファイバ1に作用する曲げ応力を緩和(あるいは解消)することができる。
なお、本明細書において、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向の位置のずれは、詳細には、光ファイバ1におけるファイバ調心保持部334に把持された部分と被覆クランプ34に把持された部分との間の高さ方向の位置のずれを指す。
光ファイバ1の曲げ剛性は、クラッド径や被覆外径によって決まる。特にクラッド径が曲げ剛性に与える影響が大きい。
調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lは、ファイバ保持ユニット30に保持(調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34とに把持)する光ファイバ1の曲げ剛性が高いほど大きく確保する。
例えば、曲げ剛性が互いに異なる2種類の光ファイバ1の内、曲げ剛性が高い方の光ファイバ(以下、高剛性光ファイバとも言う。図2(b)中、符号1b)をファイバ保持ユニット30に保持する場合は、曲げ剛性が低い方の光ファイバ(以下、低剛性光ファイバとも言う。図2(a)中、符号1a)をファイバ保持ユニット30に保持する場合に比べて、調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを大きくし、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向の位置ずれによる光ファイバ1の曲げ応力を緩和する。
但し、調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lは、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間にて光ファイバ1(高剛性光ファイバ1b)に自重による撓みが生じない(あるいは殆ど生じない)範囲に設定する。すなわち、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間にて光ファイバ1に大きい撓みが生じると、光ファイバの曲げ応力が、融着接続位置22での光ファイバ同士の融着接続状態、接続損失に影響を与える可能性があるため、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間にて光ファイバ1にその自重によって生じる撓みを出来るだけ小さくすることが好ましい。
低剛性光ファイバ1aをファイバ保持ユニット30に保持する場合は(図2(a)参照)、高剛性光ファイバ1bをファイバ保持ユニット30に保持する場合(図2(b)参照)に比べて、調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを小さくする。
この場合も、調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lは、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間にて光ファイバ1(低剛性光ファイバ1a)に自重による撓みが生じない(あるいは殆ど生じない)範囲に設定することが好適であることは言うまでも無い。
なお、図2(b)に示す高剛性光ファイバ1bは、クラッド径及び被覆外径の内、少なくとも被覆外径が図2(a)に示す低剛性光ファイバ1aよりも大きいものを用いている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の光ファイバ融着接続機10A(以下、単に融着接続機とも言う)を図3を参照して説明する。
なお、図3において、上側を上、下側を下として説明する。
図3に示すように、この融着接続機10Aは、第1実施形態の融着接続機10の第1ファイバ保持ユニット30を図3中符号50で示すファイバ保持ユニットに変更したものである。
なお、図3中、図1と同様の構成部分には同一の符号を付している。
また、この融着接続機10Aについて、図3における左右方向を長手方向と称して説明する。
前記ファイバ保持ユニット50は、調心機構として、移動台32上に機体長手方向に移動可能に設けられた調心ブロック511にファイバ調心保持部334と位置調整機構335とを搭載した構成の可動調心機構51を採用した点、及び、被覆クランプ34を移動台32に固定した点が、第1実施形態の融着接続機10の第1ファイバ保持ユニット30と異なる。可動調心機構51を採用した点、被覆クランプ34を移動台32に固定した点以外のファイバ保持ユニット50の構成は、第1実施形態の融着接続機10の第1ファイバ保持ユニット30と同様になっている。
この融着接続機10Aの前記ファイバ保持ユニット50は、基台11上にベアリング31(スライドベアリング)を介して機体長手方向にスライド移動可能に設けられた移動台32上に、該移動台32に対して機体長手方向に移動可能に設けられた前記可動調心機構51、移動台32に固定された被覆クランプ34、前記可動調心機構51を機体長手方向に移動させる間隔調整機構52(後述)を有してなる可動ユニット53と、この可動ユニット53を機体長手方向(前記融着接続位置を介して対向する相手側のファイバ保持ユニット(第2ファイバ保持ユニット40)に対して接近離反する方向)に移動する移動装置37とを具備して構成されている。
前記可動調心機構51は、移動台32上にベアリング54(スライドベアリング)を介して機体長手方向に移動可能に設けられている。
被覆クランプ34は、移動台32上に突設されたクランプ取り付け台321に固定されている。
前記間隔調整機構52は、マイクロメータ521(間隔調整用マイクロメータ)によって前記可動調心機構51(詳細には調心ブロック511)を機体長手方向に移動する構成であり、具体的には、前記マイクロメータ521と該マイクロメータ521を駆動するためのモータ522(電動モータ)とを具備して構成されている。
また、この間隔調整機構52は、モータ522の駆動制御によって可動調心機構51の移動方向の正逆(ここでは図3中、右方向への移動を正とする)を切り換え可能である。
このファイバ保持ユニット50についても、可動ユニット53を加熱融着装置20の融着接続位置22から離隔した待機位置(図3に示す位置)に配置した状態で光ファイバ1を可動調心機構51のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34とに把持した後、移動装置37によって可動ユニット53(詳細には移動台32)を第2ファイバ保持ユニット40側に移動することで、光ファイバ1の先端(ファイバ調心保持部334から第2ファイバ保持ユニット40側に突出された先端)を融着接続位置22に位置合わせして配置することができる。
また、待機位置から第2ファイバ保持ユニット40側に移動させた移動台32、可動ユニット53は、移動装置37の駆動によって待機位置に引き戻すことができる。
また、このファイバ保持ユニット50にあっては、間隔調整機構52を駆動させて可動調心機構51(詳細には調心ブロック511)を移動することで、可動調心機構51のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを調整できる。
前記距離Lの調整は、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向(図3上下方向)の位置ずれによる光ファイバ1の曲げ応力を緩和するべく、第1実施形態と同様に、光ファイバ1の曲げ剛性に対応して行う。すなわち、高剛性光ファイバをファイバ保持ユニット50に保持する(ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34とに把持する)場合は、低剛性光ファイバをファイバ保持ユニット50に保持する場合に比べて、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを大きくし、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向の位置ずれによる光ファイバ1の曲げ応力を緩和する。低剛性光ファイバをファイバ保持ユニット50に保持する場合は、高剛性光ファイバをファイバ保持ユニット50に保持する場合に比べて、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを小さくする。また、前記距離Lは、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間にて光ファイバ1にその自重による撓みが殆ど(あるいは全く)生じないように設定する。
これにより、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向(図3上下方向)の位置ずれに起因して光ファイバ1に作用する曲げ応力を緩和(あるいは解消)することができる。
上述のように、本発明に係る融着接続機10、10Aによれば、間隔調整機構35によって前記調心機構33、可動調心機構51(詳細にはファイバ調心保持部334)と前記被覆クランプ34との間の距離Lを光ファイバ1の曲げ剛性に応じて調整(例えばクラッド径又は/及び被覆外径に応じて調整)することが可能であるため、光ファイバ1の調心機構33、51にて調心された部分(ファイバ調心保持部334に把持された部分)と被覆クランプ34に把持された部分との間に高さ方向の位置のずれが存在していても、この高さ方向のずれを、調心機構33、51のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間における光ファイバ1の緩やかな湾曲によって吸収することができ、調心機構33、51のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間にて光ファイバ1に作用する応力(曲げ応力)を緩和することができる(曲げ応力の局所的な集中を回避できる)。これにより、光ファイバ1が調心機構33、51のファイバ調心保持部334から外れるといった問題を解消できる。また、ファイバ調心保持部334における光ファイバ1の把持状態を正常に保つこともでき、調心機構33、51における光ファイバ1の調心状態を正常に保ったまま光ファイバ同士の融着接続を行える。
その結果、本発明に係る融着接続機によれば、光ファイバ同士の融着接続を正常に行うことができる。また、接続損失の安定化も図ることができる。
また、融着接続機は、融着接続する光ファイバ同士の突き合わせが可能なように予め調心機構のファイバ調心保持部334の位置調整を行った後に光ファイバ1をセットするが、上述のように、前記高さ方向の位置ずれに起因する光ファイバ1の曲げ応力を緩和できる構成であれば、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向の僅かな位置のずれが存在することを許容できる(あるいは許容幅を拡大できる)ため、調心の手間の軽減、時間の短縮を実現できるといった利点もある。
(別態様1)
図4に示す融着接続機10Bは、上述の第1実施形態の融着接続機10のファイバ保持ユニット30の移動台32に被覆クランプ34を回転させる回転機構70を搭載した構成のファイバ保持ユニット60を具備するものである。
回転機構70は、移動台32上にベアリング38を介して機体長手方向にスライド移動可能に設けられたベース部材75と、このベース部材75上に回転可能に支持され被覆クランプ34が取り付けられるクランプ支持回転台71と、このクランプ支持回転台71に取り付けられている回転用リング72を回転させるモータ73とを具備し、前記モータ72の回転駆動力によって前記回転用リング72を回転させることでクランプ支持回転台71と該クランプ支持回転台71に取り付けられた被覆クランプ34とを、前記融着接続位置22を通り前記機体長手方向に延在する軸線O回りに一体的に回転させるように構成されている。
このファイバ保持ユニット60は、移動装置37によって移動台32を移動することで、移動台32上に回転機構70、被覆クランプ34、調心機構33を搭載してなる可動ユニット74を機体長手方向に移動できる。
前記ファイバ保持ユニット60は、回転機構70の駆動によって前記被覆クランプ34を回転させることで、前記被覆クランプ34に把持された前記光ファイバ1の軸回り方向の向きを調整することができる。
このファイバ保持ユニット60にあっては、光ファイバ1を調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34とに把持した状態で回転機構70によって前記被覆クランプ34を回転させると、被覆クランプ34に把持されている光ファイバ1も被覆クランプ34とともに軸線O回りに回転させることができる。これにより、光ファイバ1は、ファイバ調心保持部334に把持されている部分が、ファイバ調心保持部334のV溝ブロック331及びファイバクランプ333に対して滑動しながら、該光ファイバ1の軸心回りに回転する。これにより、被覆クランプ34を回転させることで、光ファイバ1のファイバ調心保持部334に把持されている部分及び該部分から先端側の部分の軸心回りの向きを調整できる。
なお、被覆クランプ34においては光ファイバ1は被覆クランプ34に対し機体長手方向及び軸回りの回転方向のいずれの方向にも滑動しないように把持される。
回転機構70を具備する融着接続機10Bは、光ファイバ1の軸心回りの向きを調整できるため、偏波保持光ファイバ(定偏波光ファイバ)を用いて行う光ファイバ同士の融着接続(偏波保持光ファイバ同士の融着接続、あるいは、偏波保持光ファイバと偏波保持光ファイバ以外の光ファイバとの融着接続)に好適に利用できる。
この融着接続機10Bにあっても、間隔調整機構35によって調心機構33(詳細にはファイバ調心保持部334)と被覆クランプ34との間の距離Lを光ファイバ1のクラッド径や被覆外径に応じて調整することで、光ファイバ1における調心機構33にて調心された部分(ファイバ調心保持部334に把持された部分)と被覆クランプ34に把持された部分との間に高さ方向の位置のずれが存在していても、この高さ方向のずれを、調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間における光ファイバ1の緩やかな湾曲によって吸収することができ、光ファイバ1に作用する応力(曲げ応力)を緩和することができる。回転機構70による被覆クランプ34の回転に起因する、調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向の位置ずれについても、同様に、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間における光ファイバ1の緩やかな湾曲によって吸収することができる。
上述のように、調心機構33のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の高さ方向の位置ずれを、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間における光ファイバ1の緩やかな湾曲によって吸収できる構成であれば、光ファイバ1の曲げ応力を緩和でき、光ファイバ1のファイバ調心保持部334からの外れ(目外れ)を防止できることから、偏波保持光ファイバの調心時(ファイバ軸心回りの回転による偏波面の向きの調整を含む)のエラーの確率を低減できるといった効果を得ることができる。
また、ファイバ調心保持部334における光ファイバ1の把持状態を正常に保つことができるため、回転機構70によって被覆クランプ34を回転させたときに光ファイバ1に軸ずれが生じることを防止できる。これにより、軸ずれを修正するための調心作業の省略が可能となり、偏波保持光ファイバ(定偏波光ファイバ)の調心時間の短縮を実現できる。被覆クランプ34を回転させたときに光ファイバ1からファイバ調心保持部334に作用する力を一定に保つことができ、ファイバ調心保持部334に対する光ファイバ1の回転を円滑に行える、といった利点もある。
なお、回転機構70は、第1実施形態の融着接続機10に限定されず、例えば、第2実施形態の融着接続機10A等、本発明に係る実施形態の融着接続機に広く適用可能である。
(別態様2)
図5に示すように、本発明に係る融着接続機は、間隔調整機構のモータ81の駆動を制御する制御部80に、光ファイバ1のクラッド径又は/及び被覆外径の値を入力するための入力端末部82を接続し、この入力端末部82からの入力情報(クラッド径又は/及び被覆外径の値。以下、ファイバ径情報とも言う)に基づいて前記制御部80がモータ81の駆動を制御して前記調心機構のファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離を自動で調整する構成としても良い。
なお、この構成は本発明に係る実施形態の融着接続機に広く適用可能である。例えば、既述の第1実施形態の融着接続機に適用した場合は、図5の間隔調整機構のモータ81は図1に例示した間隔調整機構35のモータ352、第2実施形態の融着接続機に適用した場合は、図5の間隔調整機構のモータ81は図3に例示した間隔調整機構52のモータ552、が適用されることとなる。
図5に示すように、制御部80は、入力端末部82から入力されたファイバ径情報に基づいて、これに対応するファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを、該制御部80に接続されているデータベース部83から取得し、モータ81の駆動を制御して、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを前記データベース部83から取得した距離Lとする。
図6は、データベース部83におけるデータ格納状態の一例を示す。
図6に示すように、前記データベース部83には、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離L(mm)が、光ファイバ1のクラッド径a(μm)及び被覆外径b(μm)と関連付けて複数格納されている。
図示例の構成の場合、制御部80は、入力端末部82から光ファイバ1のクラッド径及び被覆外径が入力されることで、この入力されたクラッド径及び被覆外径に対応する距離Lをデータベース部83から取得し、モータ81の駆動を制御して、ファイバ調心保持部334と被覆クランプ34との間の距離Lを前記データベース部83から取得した距離Lとする。
なお、ここでは、制御部80が入力端末部82から入力されたクラッド径及び被覆外径の両方に基づいて距離Lを割り出してモータ81の駆動を制御する構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、制御部80がクラッド径及び被覆外径の片方のみに基づいて距離Lを割り出し(データベース部83の格納データを参照して割り出す)てモータ81の駆動を制御する構成としても良い。
前記入力端末部82としては特には限定は無く、例えば、融着接続機に設けられたタッチパネル、押し込み式の入力ボタン等を採用できる。また、例えば、光ファイバ1に取り付けた情報タグに記録されているファイバ径情報を読み出すリーダー等も採用可能である。
本発明は、上述の実施形態に限定されず、その主旨を逸脱しない範囲で、適宜、設計変更することが可能であることは言うまでも無い。
例えば、調心機構の位置調整機構、間隔調整機構、移動装置は上述した構成のものに限定されず、適宜、設計変更可能である。
本発明に係る第1実施形態の光ファイバ融着接続機を示す図であって、この融着接続機に設けられている一対のファイバ保持ユニットの片方(符号30の第1ファイバ保持ユニット)の付近の構成を示す図である。 図1の融着接続機の第1ファイバ保持ユニットの調心機構のファイバ調心保持部及び被覆クランプによる光ファイバの把持状態を説明する図であって、(a)は低剛性光ファイバを把持した状態、(b)は高剛性光ファイバを把持した状態を示す。 本発明に係る第2実施形態の光ファイバ融着接続機を示す図であって、この融着接続機に設けられている一対のファイバ保持ユニットの片方(符号50の第1ファイバ保持ユニット)の付近の構成を示す図である。 本発明に係る別態様の光ファイバ融着接続機を説明する図であって、被覆クランプを回転させる回転機構を設けた構成のファイバ保持ユニットを具備する融着接続機を示す図である。 本発明に係る別態様の光ファイバ融着接続機を説明する図であって、光ファイバのクラッド径又は/及び被覆外径に対応して間隔調整機構の駆動を制御して、調心機構と被覆クランプとの間の距離を調整するための制御システムを説明する図である。 図5の制御システムのデータベース部におけるデータ格納状態を説明する図である。 従来の光ファイバ融着接続機の一例(第1従来例)を示す図であって、ファイバ保持ユニットの構成を示す。 図7のファイバ保持ユニットにおける光ファイバの保持状態を説明する図であって、(a)はクラッド径が小さい光ファイバの保持状態、(b)はクラッド径が大きい光ファイバの保持状態を示す。 光ファイバ融着接続機に搭載した回転機構による被覆クランプの回転を説明する図であって、(a)は、光ファイバにおける調心機構のファイバ調心保持部に把持された部分と被覆クランプに把持された部分との間の高さ方向のずれが無い場合を説明する斜視図、(b)は(a)の正断面図。 光ファイバ融着接続機に搭載した回転機構による被覆クランプの回転を説明する図であって、(a)は、光ファイバにおける調心機構のファイバ調心保持部に把持された部分と被覆クランプに把持された部分との間に高さ方向のずれが生じた場合を説明する斜視図、(b)は(a)の正断面図。 従来の光ファイバ融着接続機の他の例(第2従来例)を説明する図である。
符号の説明
1…光ファイバ、10、10A、10B…光ファイバ融着接続機、11…基台、20…加熱融着装置、21…加熱手段、22…融着接続位置、30…ファイバ保持ユニット(第1ファイバ保持ユニット)、32…移動台、33…調心機構、331…V溝ブロック、332…V溝、333…ファイバクランプ、334…ファイバ調心保持部、335…位置調整機構、336…マイクロメータ、337…モータ、34…被覆クランプ、35…間隔調整機構、351…マイクロメータ、352…駆動源(モータ)、36…可動ユニット、37…移動装置、371…マイクロメータ、372…モータ、40…ファイバ保持ユニット(第2ファイバ保持ユニット)、41…被覆クランプ、42…調心機構、
50…ファイバ保持ユニット(第1ファイバ保持ユニット)、51…調心機構(可動調心機構)、511…調心ブロック、52…間隔調整機構、521…マイクロメータ、522…駆動源(モータ)、53…可動ユニット、
60…ファイバ保持ユニット(第1ファイバ保持ユニット)、70…回転機構、
80…制御部、81…(間隔調整機構の)モータ。

Claims (7)

  1. 光ファイバ同士の融着接続に用いられる光ファイバ融着接続機であって、
    光ファイバ同士を融着接続するための加熱手段を有する加熱融着装置と、この加熱融着装置が光ファイバを加熱して融着接続を行う融着接続位置を介して両側に配置され前記光ファイバを保持して位置決めするファイバ保持ユニットとを具備し、
    前記加熱融着装置の前記加熱融着位置を介して両側の前記ファイバ保持ユニットの一方又は両方が、前記融着接続位置を介して対向する相手側のファイバ保持ユニットに対して接近離反する方向に移動される移動台に、前記光ファイバの先端部を調心する調心機構と、前記光ファイバの被覆部を把持する被覆クランプと、この被覆クランプ又は/及び前記調心機構を移動して前記調心機構と前記被覆クランプとの間の距離を調整する間隔調整機構とが搭載された構成とされていることを特徴とする光ファイバ融着接続機。
  2. 前記調心機構は、V溝ブロック及び該V溝ブロックのV溝に前記光ファイバを押さえ込むファイバクランプからなるファイバ調心保持部と、前記移動台に固定して設けられ前記ファイバ調心保持部の位置を調整する位置調整機構とを具備し、
    前記被覆クランプは前記移動台上に該移動台の移動方向と同方向に移動可能に設けられ、前記間隔調整機構が前記被覆クランプを移動することで前記調心機構の前記ファイバ調心保持部と前記被覆クランプとの間の距離が調整されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ融着接続機。
  3. 前記調心機構は、V溝ブロック及び該V溝ブロックのV溝に前記光ファイバを押さえ込むファイバクランプからなるファイバ調心保持部と、このファイバ調心保持部の位置を調整するための位置調整機構とが、前記移動台上に該移動台の移動方向と同方向に移動可能に設けられた調心ブロックに搭載された構成であり、
    前記間隔調整機構が前記調心機構の前記調心ブロック又は/及び前記被覆クランプを移動することで前記ファイバ調心保持部と前記被覆クランプとの間の距離が調整されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ融着接続機。
  4. さらに、前記光ファイバのクラッド径又は/及び被覆外径に係る入力情報に基づいて前記間隔調整機構の駆動源の駆動を制御して前記調心機構と前記被覆クランプとの間の距離を調整する制御部を具備し、この制御部と前記間隔調整機構とからなる間隔自動調整機構を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバ融着接続機。
  5. 前記間隔調整機構は電動モータを駆動源として具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバ融着接続機。
  6. 前記移動台に、前記被覆クランプを回転させて、前記被覆クランプに把持された前記光ファイバの軸回り方向の向きを調整するための回転機構が搭載されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光ファイバ融着接続機。
  7. さらに、前記移動台を移動するための移動機構を具備することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光ファイバ融着接続機。
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