JP3654972B2 - 光ファイバの融着接続機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ファイバの融着接続機に関するもので、特に接続後に実施する引張強度試験いわゆるスクリーニングを精度良く行ない得る融着接続機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来一般の融着接続機の要部概略構成を図4を参照して説明する。図4は接続対象の光ファイバ1をクランプしてその軸線方向に移動させるための機構を示しているが、これは中心線CLを挟んで左右対称形をなしているので、図4には右半分のみを図示している。
【0003】
図中符号1は接続対象の光ファイバ、1aはその先端部の裸ファイバ部分である口出部、2は光ファイバ1を光ファイバの軸方向の所定の位置に位置決めして保持するためのクランプ台、3はクランプ蓋、4は対向する1対の光ファイバの軸が一致するように口出部1aを位置決めして保持するV溝台、5はファイバクランプ、6はクランプアームである。上記のクランプ台2は基台たるブラケット7にスライドベアリング8を介して水平前後方向(図4において左右方向)にスライド可能な状態で支持され、駆動機構9により駆動されてスライドするようになっている。
【0004】
駆動機構9は、ブラケット7に固定されたモータ10、その回転軸に取り付けられたモータギア11、ブラケット7の壁部7aに取り付けられたマイクロメータ12、そのマイクロメータ12の周囲に取り付けられて上記モータギア11に噛合しているマイクロメータギア13とにより構成され、モータ10を駆動するとモータギア11,マイクロメータギア13を介してマイクロメータ12が作動し、その操作杆たるロッド12aが前進してクランプ台2の前壁部2aを押圧し、以てクランプ台2を前方(図4において左方)にスライドさせるようになっている。
【0005】
また、クランプ台2の前壁部2aの下部とブラケット7の前壁部7bとの間には、クランプ台2をブラケット7に対して後方側(図4において右側)へ付勢する押しバネとしてのコイルバネ14が介装されており、上記のマイクロメータ12によりクランプ台2を前方にスライドさせた際にはそのコイルバネ14が弾性的に圧縮され、マイクロメータ12による押圧を解除した際にはそのコイルバネ14の弾性復元力によりクランプ台2を後退せしめて元の位置に復帰させるようになっている。
【0006】
上記構成からなる従来の融着接続機では、光ファイバ1をクランプ台2に保持してクランプ蓋3により押えて位置決めし、口出部1aをV溝台4にセットしてファイバクランプ5によりスライド可能に押え、駆動機構9によりマイクロメータ12を作動せしめてクランプ台2を対向する1対の光ファイバの先端部どうしが、融着接続に最適な所定の位置に達するまで前方にスライドさせて光ファイバ1を前方に押出しつつ、図示を略した電極により接続対象の双方の光ファイバ1の先端どうしを融着接続する。この結果、クランプ台はストロークL1だけ前方にスライドすることになり、上述したように上記のコイルバネ14は弾性的に圧縮される。
【0007】
上記のようにして光ファイバ1を接続した後、モータ10を逆転させてマイクロメータ12のロッド12aを一定ストロークL2(L2<L1)だけ後退させる。すると、マイクロメータ12によるクランプ台2に対する前方への押圧力が解除され、クランプ台2はコイルバネ14の弾性復元力により後方へ押し戻されるように付勢される。しかし、クランプ台2に保持されている光ファイバ1が既に接続されているためにクランプ台2の後方へのスライドは拘束され、したがって接続された光ファイバ1にはコイルバネ1の弾性復元力により引張応力が生じ、その引張応力をスクリーニング力として接続部の引張強度試験つまりスクリーニングを行なうのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の場合、スクリーニング力となるコイルバネ14の弾性復元力Tは、コイルバネ14の弾性係数をKとすると、
T=K(L1−L2)
なる式で与えられる。そして、通常は融着時の前進ストロークL1およびスクリーニング時の後退ストロークL2を一定に維持するので、スクリーニング力となるコイルバネ14の弾性復元力Tも一定になる。そこで、弾性復元力Tが所定の引張応力に一致するようL1、L2を適切な値に設定している。ここで、L1は、対向するクランプ台の初期位置、光ファイバのセット位置、裸ファイバ部分すなわち口出部の長さ、先端部どうしの最終位置、等から決められる。
【0009】
しかし、上記従来の融着接続機においては、対向するクランプ台に対する光ファイバのセット位置が前後にずれ、光ファイバ先端の口出部の長さがわずかに変化する等の余地があり、このため、光ファイバの先端部どうしを所定の最終位置になるまでスライドさせた時にクランプ台2の前進ストロークL1が変化してしまう構成となっている。このため、前進ストロークL1が変化した場合には融着後にスクリーニング力として光ファイバ1に与えられる弾性復元力Tの値が上式から明らかなように変化してしまうことになる。つまり、光ファイバ1が適正位置よりも前方にずれてセットされた場合には、クランプ台2の前進ストロークL1が小さくなってその分だけコイルバネ14の弾性変形量が小さくなり、したがってその弾性復元力Tも適正な場合に比して小さくなるのである。逆に、光ファイバ1が適正位置よりも後方にずれてセットされた場合には、クランプ台2の前進ストロークL1が大きくなる分だけコイルバネ14の弾性変形量が大きくなり、したがってその弾性復元力Tも大きくなってしまうのである。このようなことは、光ファイバ1が適正位置にセットされたとしても、その光ファイバ1の口出し長(口出部1aの長さ)が適正値に対して誤差がある場合にも、融着時におけるクランプ台2の前進ストロークL1が変化するので同様に生じる。
【0010】
そして、上記のようにクランプ台2に対する光ファイバ1のセット位置や口出し長に応じてスクリーニング力が変化してしまうと、常に同一条件でスクリーニングが行なえないことになり、このためスクリーニングの精度や信頼性をより向上させるための有効な改善策が要望されていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記事情に鑑み、本発明は、一対のクランプ台を互いに接近離反するように対向配置し、それらクランプ台に接続対象の光ファイバをそれぞれ保持し、少なくとも一方のクランプ台を駆動機構により前進させて前記光ファイバの先端どうしを融着接続する構成の光ファイバの融着接続機であって、前記駆動機構は、軸方向に前後進可能なロッドと、該ロッドの先端部と前記クランプ台との間に介装されて前記クランプ台を前記ロッドに対して後退する方向に付勢する弾性材と、前記ロッドを前後進させるための駆動源を具備し、前記駆動源は前記ロッドを前進させることにより該ロッドを介して前記クランプ台を前記弾性材と離れないように一体に前進させるとともに、前記弾性材は前記駆動源が前記ロッドを後退させた際に弾性変形してその弾性復元力を前記クランプ台に対して後退する方向の付勢力として与える構成とされていることを特徴としている。前記駆動源としてはマイクロメータ、あるいはカムの回転により前記ロッドを前後進させる構成のものが好適である。前記弾性材は、前記クランプ台に連結固定された連結機構を構成する連結体の内部に組込まれて、前記クランプ台と一体をなしている構成のものが好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明するが、本実施例の融着接続機は図4に示した従来のものを基本としてそれを改良したものであるので、従来と共通する構成要素については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0013】
まず図1を参照して第1実施例を説明する。本第1実施例の融着接続機が従来のものと異なる点は、クランプ台2をスライドさせるための駆動機構の構成にある。すなわち、従来の駆動機構9は単に駆動源としてのマイクロメータ12のロッド12aの先端をクランプ台2に当接せしめて前方に押出す構成のものであったのに対し、本実施例における駆動機構20は、駆動源としてのマイクロメータ12のロッド12aの先端に押圧体21を連結固定し、その押圧体21の先端部を連結機構22を介してクランプ台2に対して連結した構成とされている。
【0014】
その連結機構22は、クランプ台2の前壁部2aの後面側に筒状をなす連結体23を後方へ突出するように固定して、その内部に上記押圧体21を内包させ、かつ、押圧体21の先端に設けられているフランジ部21aの後面側に、スラストベアリング24、バネ受け25を配し、そのバネ受け25と連結体23の後方側端部との間に押しバネとしてのコイルバネ(弾性材)26を介装した構成とされている。したがってこの連結機構22は、コイルバネ26の付勢力によって押圧体21およびそれに連結固定されているロッド12aを、バネ受け25およびスラストベアリング24を介してクランプ台2に対して前方(図1において左方)へ常に付勢するようになっている。
【0015】
上記のような連結機構22を介して押圧体21の先端部をクランプ台2に対して連結した構成の本第1実施例の駆動機構20では、融着時にクランプ台2を前方へ押出すに際しては、従来の場合と同様に、モータ10を駆動させてモータギア11、マイクロメータギア13を介してマイクロメータ12を作動させると、ロッド12aおよび押圧体21が前進して押圧体21の先端がクランプ台2の前壁部2aに当接し、押圧体21がクランプ台2を直接的に押圧して前方へ移動させ、対向する光ファイバの先端部どうしが所定の最終位置になるまで移動させる。この際の前進ストロークL1は従来の場合と同様にクランプ台2に対する光ファイバ1のセット位置や口出し長に対応して変化する。なお、ロッド12aを前進させて押圧体21によりクランプ台2を前進させた際には、クランプ台2に固定されている連結体23やその内部に組込まれているスラストベアリング24、バネ受け25、コイルバネ26も当然に一体に前進し、この時点ではコイルバネ26は弾性変形することはない。また、マイクロメータ12の作動により押圧体21はロッド12aとともに回転するが、押圧体21の回転はスラストベアリング24により許容され、コイルバネ26およびバネ受け25は回転することはない。
【0016】
そして、融着接続終了後におけるスクリーニングに際しては、モータ10を逆転させてロッド12aおよび押圧体21を一体に一定ストロークL2だけ後退させる。すると、クランプ台2は後退しようとするが、既に光ファイバ1が接続されているのでクランプ台2の後退は拘束され、このため、コイルバネ26が弾性的に圧縮されてその弾性復元力Tが連結体23を介してクランプ台2に作用し、したがってコイルバネ26の弾性復元力Tにより光ファイバ1に引張応力が生じ、これがスクリーニング力となる。
【0017】
この場合のコイルバネ26の弾性復元力Tすなわち光ファイバ1に与えられるスクリーニング力は、融着時にはコイルバネ26は単に前進するのみで弾性変形しないことから融着時の前進ストロークL1とは何等係わりがなく、スクリーニング力はスクリーニングに際してのロッド12aの後退ストロークL2のみにより決定されることになる。つまり、本第1実施例においては、スクリーニング力となるコイルバネ26の弾性復元力Tは、コイルバネ26の弾性係数をKとすると T=KL2
で与えられ、後退ストロークL2を一定にすれば光ファイバ1に生じる引張応力Tつまりスクリーニング力も自ずと常に一定になる。
【0018】
そして、ロッド12aの後退ストロークL2はマイクロメータ12の作動量により決定されるから、そのマイクロメータ12の作動量、もしくはマイクロメータ12を作動させるモータ10の回転量、さらにはその回転速度が一定である場合にはその作動時間を常に一定に維持することのみで、常に一定のスクリーニング力を得ることができ、その結果、スクリーニングの精度とその信頼性を向上させることができる。なお、上記のように、マイクロメータ12の作動量、あるいはモータ10の回転量や作動時間を一定に維持することは手動操作によっても容易に行い得るが、たとえば図2に示すように、マイクロメータギア13と噛合するギア30を介してマイクロメータ12の作動量をエンコーダ31により検出し、その検出値に基づき制御回路32によってモータ10をフィードバック制御するよう構成すれば、より容易かつ高精度の制御を行い得る。しかも、そのような構成とすれば、必要とあらばマイクロメータ12の作動量を意図的に変化させてスクリーニング力を可変としたり、回転速度を意図的に変化させてスクリーニング時間を調節することも容易に行い得る。
【0019】
なお、上記第1実施例では、クランプ台2を前後進させるための駆動源としてマイクロメータ12を用いたが、高精度で所定のストロークだけ前後進させ得るものである限りにおいてマイクロメータ12に限らず他の形式の駆動源を採用することも勿論可能である。また、上記第1実施例ではマイクロメータ12のロッド12aの先端に押圧体21を連結固定した構成としたが、押圧体21の形態は適宜の変更が可能であることは言うに及ばず、ロッド12aの先端部自体を押圧体21の形態に形成することでも勿論良い。さらに、上記第1実施例では駆動源としてマイクロメータ12を採用し、したがってそのロッド12aはマイクロメータ12の作動時には回転するものであることからスラストベアリング24を併用したが、スラストベアリング24を省略してグリース等の潤滑材を用いることも可能であるし、駆動源としてマイクロメータ12を用いることに代えてロッド12aが回転することなく単に前後進する形式のものを採用する場合にはそれも不要である。さらに、連結機構22を構成する連結体23やコイルバネ26の形態も上述したような機能を有するものである限りにおいて任意であり、特にコイルバネ26に代えて板バネや皿バネ、捩りバネ、ベローズ等の形態の弾性材を任意に採用し得ることはいうまでもない。
【0020】
更に上記第1実施例で、マイクロメータを手動で駆動することもできる。この場合の後退ストローク長は、マイクロメータの目盛りを読み取ることで調節できる。
【0021】
図3は本発明の第2実施例を示すものである。本第2実施例においてはクランプ台2を前後進させるための駆動機構39の構成が第1実施例とは異なり、その駆動機構39は駆動源としてのカム40と、ロッド41と、コイルバネ(弾性材)44とを備えた構成とされている。すなわち、本第2実施例では、ブラケット7の壁部7aにロッド41が前後進可能に装着され、そのロッド41の基端部に形成されたフランジ部41aとブラケット7の壁部7aとの間に押しバネとしてのコイルバネ42が介装され、そのコイルバネ42の付勢力によりロッド41は常に後方側へ付勢されてその基端がカム40の周面に押し当てられている。カム40は螺旋状の周面を有し、モータ10によりモータギア11およびカムギア43を介して回転するようになっている。そしてこのカム40は、図3に示す状態から時計回りに回転することで、その周面によりコイルバネ42の付勢力に抗してロッド41を前進させ、ロッド41の中間部に形成されているフランジ部41bをクランプ台2の前壁部2aに当接させてクランプ台2を押出して前進させることができるものとなっている。また、ロッド41の先端部にもフランジ部41cが形成され、そのフランジ部41cとクランプ台2の前壁部2aとの間にも押しバネとしてのコイルバネ(弾性材)44が介装されている。このコイルバネ44はスクリーニング力を与えるためのもので、その弾性係数は上記のコイルバネ42の弾性係数よりも小さく設定されている。つまりこのコイルバネ44は上記のコイルバネ42よりも弱いバネとされている。なお、これらのコイルバネ42,44に代えて板バネや皿バネ、捩りバネ、ベローズ等の形態の弾性材を採用することが可能である。
【0022】
本第2実施例では、融着に際しては上記のようにカム40を回転させてロッド41を前方へ押出し、それによりロッド41の中間部のフランジ部41bによりクランプ台2を前方へ押出して前進させ、対向する光ファイバの先端部どうしが所定の最終位置になるまで前進させる。この際の前進ストロークL1は従来のものや第1実施例のものと同様に光ファイバ1のセット位置や口出し長に応じて変化するものであって、その前進ストロークL1に対応してカム40の回転角度は変化する。また、ロッド41の前進に伴ってコイルバネ42は弾性的に圧縮されるが、コイルバネ44はクランプ台2とともに単に前進するのみでそれが弾性変形することはない。
【0023】
融着後のスクリーニングの際には、モータ10によりカム40を逆方向に回転させる。すると、コイルバネ42の付勢力によりカム40周面に押圧されているロッド41は後退し、それに伴い、コイルバネ44によってロッド41に対して後方側へ付勢されているクランプ台2も後退しようとするが、既に光ファイバ1が接続されているのでクランプ台2の後退は拘束され、かつ、そのコイルバネ44の弾性復元力よりも上記のコイルバネ42の弾性復元力が勝るために、コイルバネ44は弾性的に圧縮されることになり、その弾性復元力Tがクランプ台2にスクリーニング力として作用する。この際に生じるスクリーニング力は融着時における前進ストロークL1には係わりがなく、スクリーニングに際してのロッド41の後退ストロークL2のみにより決定されるから、第1実施例の場合と同様にその後退ストロークL2を一定に維持することのみで常に一定のスクリーニング力が得られることになる。
【0024】
ここで、後退ストローク長とカム40の回転角との関係は、カム40周面のカム曲線によって決定され、後退ストローク長はモータ10の回転量によって制御できる。従って第1実施例と同様に、スクリーニング力を容易にかつ高精度に制御できるようになる。
【0025】
なお、上記第2実施例でカム40を手動で駆動することもできる。この場合、後退ストローク長はカム40に目盛り付きのダイヤル等を設けることで調節できる。
【0026】
以上で本発明の実施例を説明したが、本発明は上記各実施例に限定されることなくさらに種々の設計的な変更を行ない得るものである。たとえば第1実施例において例示したエンコーダ31および制御回路32は、第2実施例に対しても、前記カム曲線を制御回路32に記憶させておく等により、同様に適用できる。また、第1実施例および第2実施例に例示した構成を適宜組合わせても良く、たとえば第1実施例における駆動源としてのマイクロメータ12に代えて第2実施例のようなカム40を採用したり、第2実施例におけるロッド41に代えて第1実施例のようなロッド12a、押圧体21、連結機構22を採用する等、種々の構成が考えられる。
【0027】
さらに、以上の実施例は、軸方向に駆動機構を備えたクランプ台が中心線CLを挟んで左右対称形に1対設置されている融着接続機へ本発明を適用した場合の実施例であった。この場合、本発明の後退ストロークによるスクリーニング力付勢手段、すなわち、第1実施例におけるコイルバネ26や第2実施例におけるコイルバネ44等は、双方のクランプ台の駆動機構に取り付けてもよいし、どちらか片方のクランプ台の駆動機構に取り付けてもよい。
【0028】
又、簡易型の融着接続機の場合のように、駆動機構が一方のクランプ台にのみ備えられ、他方のクランプ台は固定されている場合は前記の後退ストロークによるスクリーニング付勢手段を、一方のクランプ台の駆動機構に取り付けることで本発明を実施することができる。
【0029】
更に本発明は、単心用又は多心用のどちらの融着接続機にも適用できる。
【0030】
【発明の効果】
以上で説明したように、本発明は、クランプ台を前後進させるための駆動機構を、軸方向に前後進可能なロッドと、クランプ台をロッドに対して後退する方向に付勢する弾性材と、ロッドを前後進させるための駆動源とにより構成し、駆動源がロッドを介してクランプ台を弾性材とともに押出して前進させるとともに、スクリーニングの際には弾性材が弾性変形してその弾性復元力がクランプ台に対して後退する方向の付勢力として与えられる構成としたので、スクリーニングの際における駆動源のロッドの後退ストロークを一定に維持することのみで、弾性材の弾性復元力が一定に維持されてスクリーニング力を常に一定に維持できるものであり、したがって融着時におけるクランプ台の前進ストロークの如何に拘らず常に同一条件でスクリーニングを実施でき、その結果、スクリーニングの精度向上、信頼性向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である光ファイバの融着接続機の要部概略構成図である。
【図2】同接続機における駆動源の制御機構の一例を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例である光ファイバの融着接続機の要部概略構成図である。
【図4】従来一般の光ファイバの融着接続機の一例を示す要部概略構成図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ
1a 口出部
2 クランプ台
10 モータ
12 マイクロメータ(駆動源)
12a ロッド
20 駆動機構
26 コイルバネ(弾性材)
31 エンコーダ
32 制御回路
39 駆動機構
40 カム(駆動源)
41 ロッド
44 コイルバネ(弾性材)

Claims (4)

  1. 一対のクランプ台を互いに接近離反するように対向配置し、それらクランプ台に接続対象の光ファイバをそれぞれ保持し、少なくとも一方のクランプ台を駆動機構により前進させて前記光ファイバの先端どうしを融着接続する構成の光ファイバの融着接続機であって、
    前記駆動機構は、軸方向に前後進可能なロッドと、該ロッドの先端部と前記クランプ台との間に介装されて前記クランプ台を前記ロッドに対して後退する方向に付勢する弾性材と、前記ロッドを前後進させるための駆動源を具備し、前記駆動源は前記ロッドを前進させることにより該ロッドを介して前記クランプ台を前記弾性材と離れないように一体に前進させるとともに、前記弾性材は前記駆動源が前記ロッドを後退させた際に弾性変形してその弾性復元力を前記クランプ台に対して後退する方向の付勢力として与える構成とされていることを特徴とする光ファイバ融着接続機。
  2. 請求項1に記載の光ファイバの融着接続機であって、
    前記駆動源はマイクロメータであることを特徴とする光ファイバの融着接続機。
  3. 請求項1に記載の光ファイバの融着接続機であって、
    前記駆動源はカムの回転により前記ロッドを前後進させる構成とされていることを特徴とする光ファイバの融着接続機。
  4. 請求項1に記載の光ファイバの融着接続機であって、
    前記弾性材は、前記クランプ台に連結固定された連結機構を構成する連結体の内部に組込まれて、前記クランプ台と一体をなしていることを特徴とする光ファイバの融着接続機。
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