JP5227725B2 - メータ装置 - Google Patents
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Description
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のメータ装置において、前記連続部では、前記第1メータのラップ部と、前記第2メータのラップ部とが、前記文字板の厚さ方向にに重なることなく配置されていることを特徴とするメータ装置とした。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のメータ装置において、前記ラップ部は、前記グラデーション部のリング状部外側に連続して配置された部分を含むことを特徴とするメータ装置とした。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載のメータ装置において、前記ラップ部は、前記境界部に沿って、前記背景部とのコントラストが強いハイコントラスト部が延在されていることを特徴とするメータ装置とした。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のメータ装置において、前記グラデーション部の少なくとも一つには、前記背景部を挟んで内径方向に離れた位置に、径方向に明暗が変化する内側グラデーション部が設けられ、この内側グラデーション部の径方向の明るさの変化が、その外径方向に配置された前記少なくとも一つのグラデーション部の明るさの変化の向きと逆向きに形成されていることを特徴とするメータ装置とした。
すなわち、両メータのうちで、グラデーション部の明るさの変化の向きが、内側から外側に向けて明るくなっているものは、例えば手前に浮き出して見える。それに対して、グラデーション部の明るさの変化の向きが、外側から内側に向けて明るくなっているものは、例えば奥に沈み込んで見える。このように、隣り合う2つのメータで立体感の方向性が異なる新規な視覚効果を得ることを可能とし、商品性を向上させることができる。
そして、第1メータと第2メータとの立体感を与える向きが異なっているため、一方向のみに立体感を与えるものと比較して、相互の向きの立体感が強調され、従来のものよりも立体感を強調できる。
なお、このように隣り合って配置された2つのメータでグラデーション部の明るさの変化の向きを異ならせる技術の適用は、2つのメータに限られるものではなく、3以上のメータの間でこのような関係を形成してもよい。この場合、複数のメータの全てで適用するものに限られるものではなく、複数のメータの一部に適用してもよい。
さらに、本発明では、隣り合って配置された第1メータと第2メータにおいて、異なる色のグラデーション部が連続部で連続するため、使用者に対して、両メータが連続した印象を与えることができる。このように、異なる色の第1メータのグラデーション部と第2メータのグラデーション部とが連続した、新規な視覚効果を有したメータ装置を提供することができる。
また、連続部において、一方のラップ部は、他方のラップ部からラップ部の延在方向の直交方向へ幅を広げる拡幅部を備えているため、両ラップ部の連続性を強調できる。
しかも、第1メータと第2メータとの違いを、色で識別することができ、認識性が高まる。
加えて、色の違いにより浮き上がり感や沈み込み感が異なり、立体感の設定バリエーションが拡がる。
したがって、一方のグラデーション部の印刷を行った後に、この塗料が乾く前に他のグラデーション部の印刷を実行可能であり、両グラデーション部に異なる2色を用いても、連続的な印刷が可能であり、製造効率を高めることが可能である。
請求項4に記載の発明では、連続部を形成するラップ部として、両メータのリング状部から離間して配置された部分が含まれるため、連続部を形成する設計自由度が高まる。
したがって、連続部における連続性が、より強く強調できる。
また、請求項6に記載の発明では、両メータの少なくとも一方は、外周のリング状のグラデーション部の内側に内側グラデーション部が配置されている。この内側グラデーション部の明るさの変化の向きは、その外周のリング状のグラデーション部の明るさの変化の向きと逆向きに形成されている。
すなわち、外周のグラデーション部の明るさの向きが、内から外である場合には、内側グラデーション部は、明るさの向きが外から内向きに形成される。また、外周のグラデーション部の明るさの向きが、外から内である場合は、内側グラデーション部の明るさの向きは、内から外向きに形成される。
よって、内側グラデーション部と、その外側の第1メータのグラデーション部あるいは第2メータのグラデーション部とに挟まれた背景部は、その内外のグラデーション部により立体感が与えられ、外周と内周との一方のグラデーション部のみで立体感を与えるものよりも、立体感がより強調される。
本発明の実施の形態のメータ装置は、文字板(9)と、この文字板(9)の裏面側に配置されて、前記文字板(9)を透過照明する光源(82)と、前記文字板(9)に設けられた表示指標(13)を指示する指針軸(11)を中心に回動する指針(12)とを有する複数のメータ(1,2)と、これら複数のメータ(1,2)のうち、少なくとも隣り合って配置された第1メータ(1)と第2メータ(2)とに、それぞれ、前記文字板(9)の背景色とは異なる色のリング状に形成され、前記光源(82)からの照明光の文字板透過光量を、前記指針軸(11)から離れるにしたがってその明るさが変化するように調整するグラデーション部(3,4)と、を備え、前記第1メータ(1)のグラデーション部(3)と第2メータ(2)の前記グラデーション部(4)の明るさの変化する向きが異なる向きに設定されていることを特徴とするメータ装置である。
両メータ1,2は、それぞれ、指針軸11,21を中心に回動する指針12,22を備えている。
両メータ1,2には、指針軸11,21を中心とするそれぞれの円周上に配置された目盛部(表示指標)13,23と、これらの目盛部13,23の内径方向において、数字を円周上に配置された文字部(表示指標)14,24と、が設けられている。
なお、本実施例1では、リング状部31において、内周のハイコントラスト部31aから二点差線で示す径方向の中間部まで徐々に暗くなる部分であり、この中間部からローコントラスト部31bに向けて、さらに暗くなるグラデーションが与えられている。
一方、下側ラップ部33では、照明光の透過量が、上方から下方へ向けて徐々に減るような上下方向のグラデーションが与えられている。この下側ラップ部33では、その上縁に沿ってハイコントラスト部33aが形成され、その下縁に沿ってローコントラスト部33bが形成されている。
なお、本実施例1では、リング状部41において、外周のハイコントラスト部41aから二点差線で示す径方向の中間部までが均一に最も明るい部分であり、この中間部からローコントラスト部41bに向けて、徐々に暗くなるグラデーションが与えられている。
したがって、中間ラップ部42の上下に、リング状部41のハイコントラスト部41aに連続するハイコントラスト部42a,42aが左方向に延在され、かつ、このハイコントラスト部42a,42aの先端部分、およびその先端部分から上下に延在される部分に、ローコントラスト部42bが形成されている。
この連続部6では、上側ラップ部32と中間ラップ部42との間に、両ラップ部32,42が文字板9の厚さ方向で重なることなく横方向に延びる境界部61、62が形成されている。そして、境界部61を挟んで、上側ラップ部32のハイコントラスト部32aと、中間ラップ部42の上側のハイコントラスト部42aと、が文字板9の上下方向に重なる部分が設けられ、両ハイコントラスト部32a,42aが横方向に直線状に連続している。
同様に、境界部62を挟んで、下側ラップ部33のハイコントラスト部33aと、中間ラップ部42の下側のハイコントラスト部42aと、が文字板9の上下に重なる部分が設けられ、両ハイコントラスト部33a,42aが横方向に直線状に連続している。
同様に、中間ラップ部42において、上下方向の一定幅の部分に対し、図において右側のリング状部41に近づくに連れて上下方向の幅を拡げる形状を有しており、この部分が拡幅部に相当する。
図1の縦断面図である図2に示すように、メータ装置Aは、ハウジングロア71、基板8、照明ケース73、文字板9、ハウジングアッパ74、フロントカバー75を備えている。なお、図2はエンジン回転数メータ1の部分の断面を示しているが、スピードメータ2の部分についても同様の構成であるので詳細な説明は省略する。
なお、この文字板9の構造の詳細については後述する。
この文字板9は、図3に示すように、基材91、印刷層92、マスキング層93、艶消し層94を積層させた構造となっている。
本実施例1では、第1グラデーション部3には、白色塗料層92aが設けられ、第2グラデーション部4および内側グラデーション部5には、図示を省略した青色の塗料層が設けられている。また、目盛部13,23は、図示を省略するが、各グラデーション部3,4,5とは異なる色の、例えば赤やオレンジなどの塗料層で目盛が描かれている。文字部14,24は、本実施例1では、各グラデーション部3,4,5と同一の色の文字用塗料層92bが設けられている。すなわち、エンジン回転数メータ1の文字部14は白色の文字用塗料層92bが設けられ、スピードメータ2の文字部24は、青色塗料層(図示省略)が設けられているが、他の色の塗料層を設けてもよい。
透過部93aは、文字部14,24において、文字の形状に照明光を通過させるように塗料を抜いて形成されている。
グラデーション形成部93bは、各グラデーション部3,4,5において、照明光を通過させるように塗料を抜いた透光部93cに、黒色のドット印刷部93dを設けて形成されている。
このドット印刷部93dによるグラデーション部3,4,5の明暗は、各グラデーション部3,4,5のローコントラスト部31b,32b,33b,41b,42b,5bに近い部分ほど、ドット印刷部93dを密に設け、ハイコントラスト部31a,32a,41a,42a,5aに近付くに連れてドット印刷部93dを粗に設けることで形成されている。
まず、文字板9の製造手順を説明する。
まず、印刷層92を形成する工程を実行する。
すなわち、薄板状の基材91の表面に、第1、第2グラデーション部3,4および内側グラデーション部5、目盛部13,23、文字部14,24を形成する塗料を塗布して印刷層92を形成する。
本実施例1の場合、第1グラデーション部3を形成する白色塗料層92aと、第2グラデーション部4および内側グラデーション部5を形成する青色塗料層(図示省略)と、目盛部13,23を形成する赤色などの塗料層(図示省略)と、文字部14,24を形成す文字用塗料層92bと、をそれぞれ形成する。
したがって、この塗料の乾燥を待つ時間を省略して、印刷工程に要する時間を短縮できる。
すなわち、印刷層92の塗料が乾燥した後に、印刷層92の上に、マスキング層93を重ねる。
さらに、マスキング層93の塗料が乾燥した後、その上に艶消し層94を形成する工程を実行する。
以上の工程で、文字板9の製造を終える。
光源82を点灯させると、図1に示すエンジン回転数メータ1にあっては、目盛部13、文字部14、第1グラデーション部3および指針12が照明される。
よって、エンジン回転数メータ1は、文字板9の第1グラデーション部3の内側部分が手前に浮かび上がるような立体感が得られる。
さらに、第2グラデーション部4では、第1グラデーション部3とは反対に外周縁が明るく、内周に向かうに連れて暗くなるグラデーションが形成される。また、内側グラデーション部5では、中心部から外周に向かうに連れて徐々に暗くなるグラデーションが形成される。
この連続部6では、上下側ラップ部32,33のハイコントラスト部32a,33aと、中間ラップ部42のハイコントラスト部42a,42aとが、境界部61,62を挟んで、横方向に略一直線状に連続して配置されているため、連続性が強調される。
しかも、連続部6において、左側端部では、上側ラップ部32および下側ラップ部33が、左方向に向けて上下方向の幅を徐々に拡げる拡幅形状に形成されており、リング状部31から連続部6に徐々に収束する形状により連続性が強まる。
また、連続部6において、リング状部41から中間ラップ部42に連続する部分で、図において右側ほど幅が拡がる形状を成しており、この部分において、リング状部41から連続部6に収束する形状により連続性が強まる。
a)エンジン回転数メータ1の第1グラデーション部3と、スピードメータ2の第2グラデーション部4とは、グラデーションの明暗の変化方向が径方向で逆向きに形成されている。したがって、エンジン回転数メータ1では、手前に浮き上がる立体感が与えられているのに対して、スピードメータ2では、奥に沈み込んだ立体感が与えられる。
しかも、エンジン回転数メータ1とスピードメータ2との立体感を与える向きが逆であることから、一方のみに立体感を与えたものと比較して、相互に立体感が強調され、従来よりも立体感を強調できる。
しかも、エンジン回転数メータ1とスピードメータ2との違いを、色で識別することができ、認識性が高まると共に、運転席回りの色調を豊にでき、心を和ませる。
加えて、色の違いにより浮き上がり感や沈み込み感が異なり、立体感の設定バリエーションが拡がる。
すなわち、手前に浮き上がる立体感を与えるエンジン回転数メータ1を、白色に着色したため、背景部90の黒色とのコントラストが強調され、浮き上がる立体感を、さらに強調できる。
一方、奥に沈み込んだ立体感を与えるスピードメータ2は、青色に着色したため、背景部90とのコントラストの強い白色などを用いたものと比較して、沈み込み感を強調することができる。
このように、色を変えることで、立体感のバリエーションを拡げることができる。
それに対して、スピードメータ2は、その外周の第2グラデーション部4の外周にハイコントラスト部41aを備えているため、この部分がメータ外周と認識される。
したがって、両メータ1,2を同径に形成しても、エンジン回転数メータ1は、相対的に小径に見え、一方、スピードメータ2は、相対的に大径に見える。
よって、限られた面積のメータ装置Aの文字板9内において、実際の外径以上に大きさの変化を与えることができ、表示バリエーションをさらに高めることができる。
また、スピードメータ2には、その内側部分に距離計が設置されるのが一般的であるが、本実施例1では、スピードメータ2を、より大径に視認させることが可能であり、距離計などを設置した場合に、見た目に窮屈感を与えることなく設置可能となる。
したがって、リング状部31がラップ部33まで連続しているものと比較すると、スピードメータ2との連続部6における一体感を強調でき、かつ、連続部6の設計自由度を高めることができる。
したがって、文字板9の両グラデーション部4,5に挟まれた背景部90は、両グラデーション部4,5の一方のみを設けたものよりも、奥方向への沈み込み感をいっそう強調できる。
以下に、他の実施例について説明する。
なお、これら他の実施例を説明するのにあたり、実施例1と共通する構成には同じ符号を付けて説明を省略する。また、作用効果についても、実施例1と同様のものは、説明を省略する。
この実施例2では、文字板の構造が実施例1のものと異なる。
すなわち、文字板209は、メータの背面側から順に、基材91、白色塗料層291、青色塗料層292、マスキング層93、艶消し層94を積層して形成されている。
加えて、グラデーション部も、3以上の複数のメータのそれぞれに設けてもよく、その場合、グラデーション部の数は、2以上であれば、複数のメータの全部に設けてもよいし、一部のみに設けてもよい。同様に、メータとメータとの間に設けられた連続部(重複部)も、グラデーション部を備えたメータが3以上の複数設けられている場合に、グラデーション部間の全てに設けてもよいし、グラデーション部の間の一部に設けてもよい。なお、この場合、複数のメータの全てにおいて、隣り合うメータとの間で、グラデーション部の向きを異ならせる必要は無く、同様に、メータの全てにおいて、隣り合うメータとの間に連続部(重複部)を形成する必要は無い。
さらに、実施例1,2では、連続部6を形成する各ラップ部32,33,42は、文字板9の厚さ方向で重ならない方向として、同時印刷を可能とした例を示したが、これに限定されるものではなく、文字板9の厚さ方向に重なる配置としてもよい。
加えて、実施例1,2では、第1グラデーション部3と第2グラデーション部4とに、連続部6を形成する場合に、第1グラデーション部3の上下側ラップ部32,33の間に第2グラデーション部4の中間ラップ部42を配置させた例を示したが、これに限定されない。例えば、図5に示すように、各グラデーション部3,4のそれぞれに1つのラップ部332,342を形成して、これらを上下に重ねて連続部306を形成してもよい。この図5に示す例でも、両ラップ部332,342の境界部361に沿ってハイコントラスト部332a,342aを配置させている。また、連続部306の上下に沿って、ローコントラスト部332b,342bを延在させている。
2 スピードメータ(第2メータ)
3 第1グラデーション部
4 第2グラデーション部
5 内側グラデーション部
5a ハイコントラスト部
5b ローコントラスト部
6 連続部
9 文字板
31 リング状部
31a ハイコントラスト部
32 上側ラップ部
32a ハイコントラスト部
33 下側ラップ部
33a ハイコントラスト部
41 リング状部
41a ハイコントラスト部
42 中間ラップ部
42a ハイコントラスト部
61 境界部
62 境界部
82 光源
90 背景部
Claims (6)
- 文字板と、この文字板の裏面側に配置されて、前記文字板を透過照明する光源と、前記文字板に設けられた表示指標を、指針軸を中心に回動して指示する指針とを有する複数のメータと、
これら複数のメータのうち、少なくとも隣り合って配置された第1メータと第2メータとに、それぞれ、前記文字板の背景色とは異なる色のリング状に形成されて、前記光源からの照明光の前記文字板透過光量を、前記指針軸から離れるにしたがってその明るさが変化するように調整するグラデーション部と、
を備え、
前記第1メータのグラデーション部と前記第2メータのグラデーション部の明るさの変化する向きが異なる向きに設定され、
前記第1メータのグラデーション部と、前記第2メータのグラデーション部とは、それぞれ、隣り合うメータに向かってラップ部が延設されて、連続部が形成され、
前記ラップ部の一方には、前記連続部において、他方のラップ部との間の境界部から前記ラップ部の延在方向に対して直交方向に拡がり、前記連続部の前記直交方向の幅を拡げる拡幅部を備えていることを特徴とするメータ装置。 - 前記第1メータのグラデーション部と前記第2メータのグラデーション部とは、異なる色であることを特徴とする請求項1に記載のメータ装置。
- 前記連続部では、前記第1メータのラップ部と、前記第2メータのラップ部とが、前記文字板の厚さ方向に重なることなく配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のメータ装置。
- 前記ラップ部は、前記グラデーション部のリング状部外側に連続して配置された部分を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のメータ装置。
- 前記ラップ部は、前記境界部に沿って、前記背景部とのコントラストが強いハイコントラスト部が延在されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のメータ装置。
- 前記グラデーション部の少なくとも一つには、前記背景部を挟んで内径方向に離れた位置に、径方向に明暗が変化する内側グラデーション部が設けられ、
この内側グラデーション部の径方向の明るさの変化が、その外径方向に配置された前記少なくとも一つのグラデーション部の明るさの変化の向きと逆向きに形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のメータ装置。
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