本発明は、上記の欠点および要請の1つまたはそれ以上に対する解決策を提供する。より詳細には、化学物質デリバリー・システムの適切な化学物質パージを得るために複合化技術を用いた化学物質デリバリー・システムが提供される。パージ・シーケンスは、空の化学物質供給キャニスタ(canister、または缶)を取り外す前に、あるいは新しいキャニスタを据え付けた後で、化学物質デリバリー・システムのマニホールドおよびキャニスタ接続ラインをパージするように機能する。より詳細には、中レベル(medium level)真空源、ハード(hard)真空源、および/または液体フラッシュ(flush、または洗い流し)システムの様々な組合せの少なくとも1つを用い得るパージ技術が開示される。複数のパージ技術を用いることによって、例えばTaEth、TDEAT、BSTなどのパージの困難な化学物質が化学物質デリバリー・システムから効率的にパージされ得る。また、化学物質デリバリー・システムは、化学物質デリバリー・システム・キャビネット(cabinet、または容器)を加熱するための、効率的な、簡便に配置されたヒータ・システムをも備え得る。有利には、本発明のマニホールドは、低蒸気圧の(または蒸気圧が低い)物質および毒性の化学物質に対して有効な、改良されたパージを可能にする。
1つの要旨においては、本発明は、複数のバルブおよびラインを有する化学物質デリバリー・システムから低蒸気圧の化学物質をパージする方法を含む。該方法は、少なくともいくつかのバルブおよびライン内から化学物質、ガス、または不純物を除去するように第1パージ技術を用いること;少なくともいくつかのバルブおよびライン内から化学物質、ガス、または不純物を除去するように第2パージ技術を用いること;および、少なくともいくつかのバルブおよびライン内から化学物質、ガス、または不純物を除去するように第3パージ技術を用いることを含み得る。この方法においては、第1、第2および第3パージ技術の各々が異なり得る。第1パージ技術は、第1真空引き(vacuum、または減圧)工程であり得、第2パージ技術は不活性ガスを用いるフローイング・パージ(flowing purge、または流すことによるパージ)工程であり得、第3パージ技術は液体フラッシュ(または液体による洗い流し)工程であり得る。あるいは、第3パージ技術は第2真空引き工程であって、第1および第2真空引き工程が種類の異なる真空源を用い得る。
本発明による別の方法は、化学物質を半導体プロセス・ツールに給送するための化学物質デリバリー・システムを操作する方法である。該方法は、少なくとも1種の液体化学物質を化学物質デリバリー・システムから半導体プロセス・ツールに供給すること;化学物質デリバリー・システムの少なくとも一部からガス、液体化学物質または不純物をパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと;および、化学物質デリバリー・システムの少なくとも1つのキャニスタを変更する(change、または取り替える)ことであって、該キャニスタが少なくとも1種の液体化学物質を含有することを含み得る。
本発明の更に別の態様においては、化学物質デリバリー・システムから低蒸気圧の液体化学物質をパージする方法が提供される。該方法は、低蒸気圧の液体化学物質を化学物質デリバリー・システムの少なくとも1つのラインまたはバルブに供給すること;および、少なくとも1つのラインまたはバルブから低蒸気圧の液体化学物質をパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むことを含み得る。低蒸気圧の液体化学物質はTaEth、TDEATもしくはBSTまたは他の低蒸気圧の化学物質であり得る。
別の態様においては、半導体基板上に誘電層を形成する方法が提供される。該方法は、1つまたはそれ以上の層を有する半導体基板を供給すること;付着(deposition、または蒸着、堆積もしくは成膜)プロセス・ツールを供給すること;および、低蒸気圧の液体化学物質を付着プロセス・ツールに供給するように、化学物質デリバリー・システムを付着プロセス・ツールに接続することを含む。該方法は、化学物質デリバリー・システムの少なくとも一部から低蒸気圧の液体化学物質を周期的にパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと;および、低蒸気圧の液体化学物質を付着プロセス・ツールにて用いることにより、半導体基板上に誘電層を付着することを更に含む。低蒸気圧の液体化学物質はTaEthまたはBSTであり得る。
更に別の態様においては、半導体基板上にチタンを含有する層を形成する方法が提供される。該方法は、1つまたはそれ以上の層を有する半導体基板を供給すること;付着プロセス・ツールを供給すること;および、低蒸気圧の液体化学物質を付着プロセス・ツールに供給するように、化学物質デリバリー・システムを付着プロセス・ツールに接続することを含み得る。また、該方法は、化学物質デリバリー・システムの少なくとも一部から低蒸気圧の液体化学物質を周期的(または定期的)にパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと;および、低蒸気圧の液体化学物質を付着プロセス・ツールにて用いることにより、半導体基板上にチタンを含有する層を付着することをも含み得る。低蒸気圧の液体化学物質はTDEATであり得る。該層は窒化チタンを含み得る。
1つの態様では、本発明は化学物質デリバリー・システムであり得る。該化学物質デリバリー・システムは、少なくとも1つのキャニスタ入口および少なくとも1つのキャニスタ出口ライン;複数のマニホールド・バルブおよびライン;第1パージ・ソース(source)を複数のマニホールド・バルブおよびラインに接続する、第1パージ・ソース入口;第2パージ・ソースを複数のマニホールド・バルブおよびラインに接続する、第2パージ・ソース入口;および第3パージ・ソースを複数のマニホールド・バルブおよびラインに接続する、第3パージ・ソース入口を含み得、第1、第2および第3パージ・ソースの各々が種類の異なるパージ・ソースであり得る。第1パージ・ソースが第1真空源であり得、第2パージ・ソースがガス・ソース(またはガス供給源)であり得、第3パージ・ソースが液体ソース(または液体供給源)であり得る。あるいは、第3パージ・ソースが第2真空源であり、第1および第2真空源が種類の異なる真空源であり得る。
別の態様においては、低蒸気圧の液体化学物質を半導体プロセス・ツールに給送するための化学物質デリバリー・システムが提供される。該システムは、少なくとも1つの化学物質アウトプット・ラインであって、化学物質デリバリー・システムのマニホールドに接続され、低蒸気圧の液体化学物質を半導体プロセス・ツールに供給するように操作可能な化学物質アウトプット・ライン;少なくとも3つのパージ・ソース入口ラインであって、少なくとも3つの異なるパージ・ソースをマニホールドに接続するパージ・ソース入口ライン;および、マニホールドに接続される、1つまたはそれ以上の補充可能な(refillable、リフィル可能な)キャニスタを含み得る。1つまたはそれ以上の補充可能なキャニスタは、少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを含み得る。更に、低蒸気圧の液体化学物質は、第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタをリフィルする(refill、またはこれに補充する)ことができ得る。あるいは該システムは、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができ得る。
本明細書に開示される別の態様は、化学物質デリバリー・システムを収容するためのキャビネットを含み得る。該キャビネットは、内部キャビネット空間を形成する複数のキャビネット壁であって、キャビネット壁の少なくとも1つがドアである、キャビネット壁;ドア内に配置された、またはドアに隣接する、少なくとも1つのヒータ要素;および、少なくとも1つのヒータ要素に極めて近接した空気フロー通路を含み得る。該キャビネットは、空気フロー通路内に少なくとも1つの熱交換要素であって、ヒータに熱的に接続されている熱交換要素を更に含み得る。熱交換要素は複数のフィンであり得る。空気フロー通路はドアの裏側に沿って形成され得、ヒータ要素はドアの表側に沿って形成され得る。キャビネットのドアは、キャビティと、該キャビティ内のインターフェース構造体であって、ドアの壁の少なくとも一部を形成するインターフェース構造体を有し得る。ヒータはドアの窪み部に設けられる(またはドアに埋め込まれる)。
開示する発明の別の態様は、液体化学物質デリバリー・システムを収容するための温度制御されるキャビネットを含み得る。該キャビネットは、少なくとも1つのドア;ドアの内に、またはその上に配置された少なくとも1つのヒータ要素;ドア内の空気ベント;および、少なくとも1つのヒータ要素に極めて近接した空気フロー通路を含み得、空気フロー通路が少なくとも1つのヒータ要素と熱的につながり(communicate、または連絡し)、空気ベントが空気フロー通路への空気入口(inlet)を提供(または供給)し得る。
更に別の態様においては、液体化学物質デリバリー・システムを収容するための、温度制御されるキャビネットが提供される。該キャビネットは、複数のキャビネット壁;および、少なくとも第1キャビネット壁の内に、またはその上に配置された少なくとも1つのヒータ要素を含み得、ヒータ要素が第1キャビネット壁の外側に位置し、ヒータからの熱エネルギーが第1キャビネット壁を通してキャビネットの内部に接続され(またはつながり)得る。第1キャビネット壁は、キャビネット・ドアの少なくとも一部であり得る。該キャビネットは、第1キャビネット壁の内側に隣接する空気通路を更に含み得る。
本発明の更に別の態様は、化学物質デリバリー・システムを収容するキャビネットの温度を制御する方法である。該方法は、内部キャビネット空間を形成する複数のキャビネット壁を供給すること;少なくとも第1キャビネット壁の内部に、またはこれに極めて近接して、少なくとも1つのヒータ要素を配置すること;および、第1キャビネット壁を熱伝達機構として用いて、ヒータから内部キャビネット空間へエネルギーを熱伝達することを含み得る。
更に別の態様においては、液体化学物質デリバリー・システムを収容するキャビネットの温度を制御する方法が提供される。該方法は、内部キャビネット空間を形成する複数のキャビネット壁を供給すること;第1キャビネット壁の少なくとも一部の外側に、少なくとも1つのヒータ要素を配置すること;第1キャビネット壁を熱伝達機構として用いて、ヒータから第1キャビネット壁の内側へエネルギーを熱伝達すること;および、第1キャビネットの内側を横切って空気を流し、内部キャビネット空間内でサイド・エア(side air、または付近にある空気)を循環させることによって、内部キャビネット空間を加熱することを含み得る。
本発明の更に別の態様は、液体化学物質のキャニスタからのデリバリに有用な化学物質デリバリー・システム・マニホールドである。該マニホールドは、真空発生器に接続される真空供給バルブ;真空発生器に接続される圧力ベント・バルブ;および、キャリア・ガス・ソースに接続されるキャリア・ガス遮断(isolation)バルブを含み得る。該マニホールドは、バイパス・バルブおよびキャニスタ出口ラインに接続されるプロセス・ライン遮断バルブであって、キャニスタ出口ラインがキャニスタ出口バルブに接続できる、プロセス・ライン遮断バルブ;キャリア・ガス遮断バルブとバイパス・バルブとの間に接続されるフラッシュ入口バルブであって、液体フラッシュ・ソースに接続できるフラッシュ入口バルブ;および、キャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に接続できるキャニスタ入口ラインを更に含む。
また、液体化学物質のキャニスタからのデリバリに有用な化学物質デリバリー・システム・マニホールドも開示される。該システムは、マニホールドを第1真空源に接続するための第1真空供給バルブ;マニホールドを第2真空源に接続するための第2真空供給バルブであって、第1および第2真空源が種類の異なる真空源である、第2真空供給バルブ;および、第1および第2真空源のいずれかまたは両方に接続される圧力ベント・バルブを含み得る。また、該システムは、キャリア・ガス・ソースに接続されるキャリア・ガス遮断バルブ;バイパス・バルブおよびキャニスタ出口ラインに接続されるプロセス・ライン遮断バルブであって、キャニスタ出口ラインがキャニスタ出口バルブに接続できる、プロセス・ライン遮断バルブ;および、キャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に接続できるキャニスタ入口ラインをも含み得る。また、該マニホールドは、キャリア・ガス遮断バルブとバイパス・バルブとの間に接続されるフラッシュ入口バルブであって、液体フラッシュ・ソースに接続できるフラッシュ入口バルブをも含み得る。
別の態様においては、化学物質デリバリー・システムが開示される。該化学物質デリバリー・システムは、(1)真空供給バルブ;(2)真空発生器;(3)キャリア・ガス遮断バルブ;(4)バイパス・バルブ;(5)プロセス・ライン遮断バルブ;(6)液体フラッシュ入口バルブ;(7)低圧ベント・バルブ;(8)キャニスタ入口バルブ;および、(9)キャニスタ出口バルブを含み得る。該システムは、真空供給バルブが真空発生器に接続され;キャリア・ガス遮断バルブが液体フラッシュ入口バルブに接続され;および、液体フラッシュ入口バルブがバイパス・バルブに接続されるように構成され得る。また、バイパス・バルブがプロセス・ライン遮断バルブに更に接続され;低圧ベント・バルブが真空発生器に接続され;プロセス・ライン遮断バルブがまた、キャニスタ出口バルブに接続され;および、キャニスタ入口バルブがキャニスタ出口バルブに接続される。
また、化学物質デリバリー・システムから低蒸気圧の液体化学物質をパージする方法も開示される。該方法は、マニホールドを供給することを含み得る。該マニホールドは、真空源に接続される真空供給バルブ、真空供給バルブに接続される圧力ベント・バルブ、キャリア・ガス・ソースに接続されるキャリア・ガス遮断バルブ、バイパス・バルブおよびキャニスタ出口ラインに接続されるプロセス・ライン遮断バルブ(キャニスタ出口ラインがキャニスタ出口バルブに接続できる)、キャリア・ガス遮断バルブとバイパス・バルブとの間に接続されるフラッシュ入口バルブ(フラッシュ入口バルブが液体フラッシュ・ソースに接続できる)、および、キャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に接続できるキャニスタ入口ラインを含み得る。また、該方法は、低蒸気圧の液体化学物質を化学物質デリバリー・システムの少なくとも1つのラインまたはバルブに供給すること;ならびに、少なくとも1つのラインまたはバルブから低蒸気圧の液体化学物質をパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むことをも含む。
更に別の態様においては、化学物質デリバリー・システムから低蒸気圧の液体化学物質をパージする方法が提供される。該方法は、マニホールドを供給することを含み得る。該マニホールドは、真空源に接続される真空供給バルブ、真空供給バルブに接続される圧力ベント・バルブ、キャリア・ガス・ソースに接続されるキャリア・ガス遮断バルブ、バイパス・バルブおよびキャニスタ出口ラインに接続されるプロセス・ライン遮断バルブ(キャニスタ出口ラインがキャニスタ出口バルブに接続できる)、および、キャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に接続できるキャニスタ入口ラインを含み得る。該方法は、低蒸気圧の液体化学物質を化学物質デリバリー・システムの少なくとも1つのラインまたはバルブに供給すること;少なくとも1つのラインまたはバルブから低蒸気圧の液体化学物質をパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むことを更に含み得る。
本発明は以下の態様を含み得る。
(態様1) 複数のバルブおよびラインを有する化学物質デリバリー・システムから低蒸気圧の化学物質をパージする方法であって:
少なくともいくつかのバルブおよびライン内から化学物質、ガス、または不純物を除去するように第1パージ技術を用いること;
少なくともいくつかのバルブおよびライン内から化学物質、ガス、または不純物を除去するように第2パージ技術を用いること;および
少なくともいくつかのバルブおよびライン内から化学物質、ガス、または不純物を除去するように第3パージ技術を用いること
を含み、第1、第2および第3パージ技術の各々が異なる方法。
(態様2) 第1パージ技術が第1真空引き工程であり、第2パージ技術が不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程である、態様1に記載の方法。
(態様3) 第3パージ技術が液体フラッシュ工程である、態様2に記載の方法。
(態様4) 第3パージ技術が第2真空引き工程であり、第1および第2真空引き工程が種類の異なる真空源を用いる、態様2に記載の方法。
(態様5) 第1真空引き工程がベンチュリ真空源を用いる、態様4に記載の方法。
(態様6) 第2真空引き工程がハード真空源を用いる、態様5に記載の方法。
(態様7) ハード真空源がプロセス・ツールから提供される、態様6に記載の方法。
(態様8) 第4パージ技術を更に含む、態様1に記載の方法。
(態様9) 第1パージ技術が第1真空引き工程であり、第2パージ技術が不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程であり、第3パージ技術が液体フラッシュ工程であり、第4パージ技術が第2真空引き工程であり、第1および第2真空引き工程が種類の異なる真空源を用いる、態様8に記載の方法。
(態様10) 第1真空引き工程がベンチュリ真空源を用い、第2真空引き工程がハード真空源を用いる、態様9に記載の方法。
(態様11) 化学物質を半導体プロセス・ツールに給送するための化学物質デリバリー・システムを操作する方法であって:
少なくとも1種の液体化学物質を化学物質デリバリー・システムから半導体プロセス・ツールに供給すること;
化学物質デリバリー・システムの少なくとも一部からガス、液体化学物質または不純物をパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと;および
化学物質デリバリー・システムの少なくとも1つのキャニスタを変更することであって、該キャニスタが少なくとも1種の液体化学物質を含有すること
を含む方法。
(態様12) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様11に記載の方法。
(態様13) 少なくとも1種の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様12に記載の方法。
(態様14) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様12に記載の方法。
(態様15) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、少なくとも第1真空引き工程および不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程を含む、態様11に記載の方法。
(態様16) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、液体フラッシュ工程を更に含む、態様15に記載の方法。
(態様17) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様16に記載の方法。
(態様18) 少なくとも1種の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様17に記載の方法。
(態様19) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様17に記載の方法。
(態様20) 第1真空引き工程がベンチュリ真空源を用いる、態様15に記載の方法。
(態様21) 第1真空引き工程がハード真空源を用いる、態様15に記載の方法。
(態様22) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、第2真空引き工程を更に含み、第1および第2真空引き工程が種類の異なる真空源を用いる、態様15に記載の方法。
(態様23) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様22に記載の方法。
(態様24) 少なくとも1種の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様23に記載の方法。
(態様25) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様13に記載の方法。
(態様26) 第1真空引き工程がベンチュリ真空源を用いる、態様22に記載の方法。
(態様27) 第2真空引き工程がハード真空源を用いる、態様22に記載の方法。
(態様28) ハード真空源が半導体プロセス・ツールから提供される、態様27に記載の方法。
(態様29) パージが第4パージ技術の使用を含む、態様11に記載の方法。
(態様30) 第1パージ技術が第1真空引き工程であり、第2パージ技術が不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程であり、第3パージ技術が液体フラッシュ工程であり、第4パージ技術が第2真空引き工程であり、第1および第2真空引き工程が種類の異なる真空源を用いる、態様29に記載の方法。
(態様31) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様30に記載の方法。
(態様32) 少なくとも1種の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様31に記載の方法。
(態様33) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様31に記載の方法。
(態様34) 第1真空引き工程がベンチュリ真空源を用い、第2真空引き工程がハード真空源を用いる、態様30に記載の方法。
(態様35) ハード真空源が半導体プロセス・ツールから提供される、態様34に記載の方法。
(態様36) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様35に記載の方法。
(態様37) 少なくとも1種の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様36に記載の方法。
(態様38) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様36に記載の方法。
(態様39) 化学物質デリバリー・システムから低蒸気圧の液体化学物質をパージする方法であって:
低蒸気圧の液体化学物質を化学物質デリバリー・システムの少なくとも1つのラインまたはバルブに供給すること;および
少なくとも1つのラインまたはバルブから低蒸気圧の液体化学物質をパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと
を含む方法。
(態様40) 低蒸気圧の液体化学物質がTaEthである、態様39に記載の方法。
(態様41) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、低蒸気圧の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様40に記載の方法。
(態様42) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに低蒸気圧の液体化学物質を供給することができる、態様40に記載の方法。
(態様43) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、少なくとも第1真空引き工程および不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程を含む、態様40に記載の方法。
(態様44) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、液体フラッシュ工程を更に含む、態様43に記載の方法。
(態様45) 低蒸気圧の液体化学物質がTDEATである、態様39に記載の方法。
(態様46) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、TDEATが第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様45に記載の方法。
(態様47) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールにTDEATを供給することができる、態様45に記載の方法。
(態様48) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、少なくとも第1真空引き工程および不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程を含む、態様45に記載の方法。
(態様49) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、液体フラッシュ工程を更に含む、態様48に記載の方法。
(態様50) 低蒸気圧の液体化学物質がBSTである、態様39に記載の方法。
(態様51) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、BSTが第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様50に記載の方法。
(態様52) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールにBSTを供給することができる、態様50に記載の方法。
(態様53) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、少なくとも第1真空引き工程および不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程を含む、態様50に記載の方法。
(態様54) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、液体フラッシュ工程を更に含む、態様53に記載の方法。
(態様55) 半導体基板上に誘電層を形成する方法であって:
1つまたはそれ以上の層を有する半導体基板を供給すること;
付着プロセス・ツールを供給すること;
低蒸気圧の液体化学物質を付着プロセス・ツールに供給するように、化学物質デリバリー・システムを付着プロセス・ツールに接続すること;
化学物質デリバリー・システムの少なくとも一部から低蒸気圧の液体化学物質を周期的にパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと;および
低蒸気圧の液体化学物質を付着プロセス・ツールにて用いることにより、半導体基板上に誘電層を付着すること
を含む方法。
(態様56) 低蒸気圧の液体化学物質がTaEthまたはBSTである、態様55に記載の方法。
(態様57) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、低蒸気圧の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様56に記載の方法。
(態様58) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに低蒸気圧の化学物質を供給することができる、態様56に記載の方法。
(態様59) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、少なくとも第1真空引き工程および不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程を含む、態様56に記載の方法。
(態様60) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、液体フラッシュ工程を更に含む、態様59に記載の方法。
(態様61) 半導体基板上にチタンを含有する層を形成する方法であって:
1つまたはそれ以上の層を有する半導体基板を供給すること;
付着プロセス・ツールを供給すること;
低蒸気圧の液体化学物質を付着プロセス・ツールに供給するように、化学物質デリバリー・システムを付着プロセス・ツールに接続すること;
化学物質デリバリー・システムの少なくとも一部から低蒸気圧の液体化学物質を周期的にパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと;および
低蒸気圧の液体化学物質を付着プロセス・ツールにて用いることにより、半導体基板上にチタンを含有する層を付着すること
を含む方法。
(態様62) 低蒸気圧の液体化学物質がTDEATである、態様61に記載の方法。
(態様63) 前記層が窒化チタンを含む、態様62に記載の方法。
(態様64) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、TDEATが第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様62に記載の方法。
(態様65) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有し、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールにTaEthを供給することができる、態様62に記載の方法。
(態様66) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、少なくとも第1真空引き工程および不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程を含む、態様62に記載の方法。
(態様67) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、液体フラッシュ工程を更に含む、態様66に記載の方法。
(態様68) 化学物質デリバリー・システムであって:
少なくとも1つのキャニスタ入口および少なくとも1つのキャニスタ出口ライン;
複数のマニホールド・バルブおよびライン;
第1パージ・ソースを複数のマニホールド・バルブおよびラインに接続する、第1パージ・ソース入口;
第2パージ・ソースを複数のマニホールド・バルブおよびラインに接続する、第2パージ・ソース入口;および
第3パージ・ソースを複数のマニホールド・バルブおよびラインに接続する、第3パージ・ソース入口
を含み、第1、第2および第3パージ・ソースの各々が種類の異なるパージ・ソースであるシステム。
(態様69) 第1パージ・ソースが第1真空源であり、第2パージ・ソースがガス・ソースである、態様68に記載のシステム。
(態様70) 第3パージ・ソースが液体ソースである、態様69に記載のシステム。
(態様71) 液体廃棄物アウトプット・ラインを更に含む、態様69に記載のシステム。
(態様72) 第3パージ・ソースが第2真空源であり、第1および第2真空源が種類の異なる真空源である、態様69に記載のシステム。
(態様73) 第1真空源がベンチュリ真空源である、態様72に記載のシステム。
(態様74) 第2真空源がハード真空源である、態様73に記載のシステム。
(態様75) ハード真空源がプロセス・ツールから提供される、態様74に記載のシステム。
(態様76) 第4パージ・ソースを更に含む、態様68に記載のシステム。
(態様77) 第1パージ・ソースが第1真空源であり、第2パージ・ソースが不活性ガス・ソースであり、第3パージ・ソースが液体ソースであり、第4パージ・ソースが第2真空源であり、第1および第2真空源が種類の異なる真空源である、態様76に記載のシステム。
(態様78) 第1真空源がベンチュリ真空源であり、第2真空源がハード真空源である、態様77に記載のシステム。
(態様79) 低蒸気圧の液体化学物質を半導体プロセス・ツールに給送するための化学物質デリバリー・システムであって:
少なくとも1つの化学物質アウトプット・ラインであって、化学物質デリバリー・システムのマニホールドに接続され、低蒸気圧の液体化学物質を半導体プロセス・ツールに供給するように操作可能な化学物質アウトプット・ライン;
少なくとも3つのパージ・ソース入口ラインであって、少なくとも3つの異なるパージ・ソースをマニホールドに接続するパージ・ソース入口ライン;および
マニホールドに接続される、1つまたはそれ以上の補充可能なキャニスタ
を含むシステム。
(態様80) 1つまたはそれ以上の補充可能なキャニスタが、少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを含む、態様79に記載のシステム。
(態様81) 低蒸気圧の液体化学物質が、第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様80に記載のシステム。
(態様82) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様80に記載のシステム。
(態様83) 少なくとも3つの異なるパージ・ソースが、少なくとも第1真空源およびガス・ソースを含む、態様79に記載のシステム。
(態様84) 少なくとも3つの異なるパージ・ソースが、液体ソースを更に含む、態様83に記載のシステム。
(態様85) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様84に記載のシステム。
(態様86) 低蒸気圧の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様85に記載のシステム。
(態様87) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様85に記載のシステム。
(態様88) 第1真空源がベンチュリ真空源である、態様83に記載のシステム。
(態様89) 第1真空源がハード真空源である、態様83に記載のシステム。
(態様90) 少なくとも3つの異なるパージ・ソースが、第2真空源を更に含み、第1および第2真空源が種類の異なる真空源である、態様83に記載のシステム。
(態様91) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様90に記載のシステム。
(態様92) 低蒸気圧の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様91に記載のシステム。
(態様93) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様91に記載のシステム。
(態様94) 第1真空源がベンチュリ真空源である、態様90に記載のシステム。
(態様95) 第2真空源がハード真空源である、態様90に記載のシステム。
(態様96) ハード真空源が半導体プロセス・ツールから提供される、態様95に記載のシステム。
(態様97) 第4パージ・ソース入口ラインであって、第4パージ・ソースをマニホールドに接続する第4パージ・ソース入口ラインを更に含む、態様79に記載のシステム。
(態様98) 第1パージ・ソースが第1真空源であり、第2パージ・ソースが不活性ガス・ソースであり、第3パージ・ソースが液体ソースであり、第4パージ・ソースが第2真空源であり、第1および第2真空源が種類の異なる真空源である、態様97に記載のシステム。
(態様99) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様98に記載のシステム。
(態様100) 低蒸気圧の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様99に記載のシステム。
(態様101) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様99に記載のシステム。
(態様102) 第1真空源がベンチュリ真空源であり、第2真空源がハード真空源である、態様98に記載のシステム。
(態様103) ハード真空源が半導体プロセス・ツールから提供される、態様102に記載のシステム。
(態様104) 化学物質デリバリー・システムが少なくとも第1キャニスタおよび第2キャニスタを有する、態様103に記載のシステム。
(態様105) 低蒸気圧の液体化学物質が第2キャニスタから半導体プロセス・ツールに供給され、化学物質デリバリー・システムが第1キャニスタから第2キャニスタを補充することができる、態様104に記載のシステム。
(態様106) 化学物質デリバリー・システムが、第1キャニスタおよび第2キャニスタの両方から半導体プロセス・ツールに液体化学物質を供給することができる、態様104に記載のシステム。
(態様107) 化学物質デリバリー・システムを収容するためのキャビネットであって:
内部キャビネット空間を形成する複数のキャビネット壁であって、キャビネット壁の少なくとも1つがドアである、キャビネット壁;
ドアの内に、またはドアに隣接して配置された、少なくとも1つのヒータ要素;および
少なくとも1つのヒータ要素に極めて近接した空気フロー通路
を含むキャビネット。
(態様108) 空気フロー通路内に少なくとも1つの熱交換要素を更に含み、熱交換要素がヒータに熱的に接続されている、態様107に記載のキャビネット。
(態様109) 熱交換要素が複数のフィンである、態様108に記載のキャビネット。
(態様110) ドア内に少なくとも1つの空気ベントを更に含み、空気ベントにより空気フロー通路に空気を流すことができる、態様107に記載のキャビネット。
(態様111) ヒータ要素がドアの窪み部に設けられる、態様107に記載のキャビネット。
(態様112) ヒータ要素が平坦なシリコン・ヒータである、態様111に記載のキャビネット。
(態様113) 空気フロー通路がドアの壁の裏側に沿って形成され、ヒータ要素がドアの壁の表側に沿って形成される、態様107に記載のキャビネット。
(態様114) ドアがキャビティおよび該キャビティ内のインターフェース構造体を有し、インターフェース構造体がドアの壁の少なくとも一部を形成する、態様113に記載のキャビネット。
(態様115) ヒータ要素がインターフェース構造体の窪み部に設けられる、態様114に記載のキャビネット。
(態様116) 空気の通路内に熱交換要素を更に含む、態様113に記載のキャビネット。
(態様117) 熱交換要素がフィンである、態様116に記載のキャビネット。
(態様118) ヒータがドアの窪み部に設けられる、態様113に記載のキャビネット。
(態様119) ドア内に少なくとも1つの空気ベントを更に含み、空気ベントにより空気フロー通路に空気を流すことができる、態様113に記載のキャビネット。
(態様120) 液体化学物質デリバリー・システムを収容するための、温度制御されるキャビネットであって:
少なくとも1つのドア;
ドアの内に、またはその上に配置された少なくとも1つのヒータ要素;
ドア内の空気ベント;および
少なくとも1つのヒータ要素に極めて近接した空気フロー通路
を含み、空気フロー通路が少なくとも1つのヒータ要素と熱的につながり、空気ベントが空気フロー通路への空気入口を提供する、キャビネット。
(態様121) 空気フロー通路内に複数の熱交換フィンを更に含み、熱交換フィンが少なくとも1つのヒータ要素に熱的に接続される、態様120に記載のキャビネット。
(態様122) 少なくとも1つのヒータ要素がドアの窪み部に設けられる、態様120に記載のキャビネット。
(態様123) ドアの壁を更に含み、ヒータ要素が壁の片側に配置され、空気フロー通路が壁のもう片側に配置される、態様120に記載のキャビネット。
(態様124) 空気フロー通路を有する少なくとも1つの熱伝達要素を更に含み、熱伝達要素がドアの壁を通してヒータ要素に熱的に接続される、態様120に記載のキャビネット。
(態様125) 液体化学物質デリバリー・システムを収容するための、温度制御されるキャビネットであって:
複数のキャビネット壁;および
少なくとも第1キャビネット壁の内に、またはその上に配置された少なくとも1つのヒータ要素
を含み、ヒータ要素が第1キャビネット壁の外側に位置し、ヒータからの熱エネルギーが第1キャビネット壁を通してキャビネットの内部に接続される、キャビネット。
(態様126) 第1キャビネット壁がキャビネット・ドアの少なくとも一部である、態様125に記載のキャビネット。
(態様127) 第1キャビネット壁の内側に隣接する空気通路を更に含む、態様125に記載のキャビネット。
(態様128) 空気通路内に少なくとも1つの熱交換構造体を更に含む、態様127に記載のキャビネット。
(態様129) 第1キャビネット壁がキャビネット・ドアの少なくとも一部である、態様128に記載のキャビネット。
(態様130) 化学物質デリバリー・システムを収容するキャビネットの温度を制御する方法であって:
内部キャビネット空間を形成する複数のキャビネット壁を提供すること;
少なくとも第1キャビネット壁の内部に、またはこれに極めて近接して、少なくとも1つのヒータ要素を配置すること;および
第1キャビネット壁を熱伝達機構として用いて、ヒータから内部キャビネット空間へエネルギーを熱伝達すること
を含む方法。
(態様131) 第1キャビネット壁がキャビネット・ドアである、態様130に記載の方法。
(態様132) キャビネット・ドアの内側を横切って空気を流すことを更に含む、態様131に記載の方法。
(態様133) ドアの内側に隣接する空気通路を形成することを更に含み、熱伝達要素が空気通路内にあり、熱伝達要素がキャビネット・ドアに熱的に接続される、態様131に記載の方法。
(態様134) 第1キャビネット壁の内側を横切って空気を流すことを更に含む、態様130に記載の方法。
(態様135) ドアの内側に隣接する空気通路を形成することを更に含み、熱伝達要素が空気通路内にあり、熱伝達要素がキャビネット・ドアに熱的に接続される、態様134に記載の方法。
(態様136) 液体化学物質デリバリー・システムを収容するキャビネットの温度を制御する方法であって:
内部キャビネット空間を形成する複数のキャビネット壁を提供すること;
第1キャビネット壁の少なくとも一部の外側に、少なくとも1つのヒータ要素を配置すること;
第1キャビネット壁を熱伝達機構として用いて、ヒータから第1キャビネット壁の内側へエネルギーを熱伝達すること;および
第1キャビネットの内側を横切って空気を流し、内部キャビネット空間内でサイド・エアを循環させることによって、内部キャビネット空間を加熱すること
を含む方法。
(態様137) 空気が空気通路を通って流れる、態様136に記載の方法。
(態様138) 空気通路内に熱伝達要素を形成することを更に含む、態様137に記載の方法、
(態様139) 第1キャビネット壁がキャビネット・ドアである、態様136に記載の方法。
(態様140) 空気がドアのベントを通って少なくとも部分的にキャビネット内へ流れる、態様139に記載の方法。
(態様141) ヒータ要素がドアの窪み部に設けられる、態様139に記載の方法。
(態様142) 液体化学物質のキャニスタからのデリバリに有用な化学物質デリバリー・システム・マニホールドであって:
真空発生器に接続される真空供給バルブ;
真空発生器に接続される圧力ベント・バルブ;
キャリア・ガス・ソースに接続されるキャリア・ガス遮断バルブ;
バイパス・バルブおよびキャニスタ出口ラインに接続されるプロセス・ライン遮断バルブであって、キャニスタ出口ラインがキャニスタ出口バルブに接続できる、プロセス・ライン遮断バルブ;
キャリア・ガス遮断バルブとバイパス・バルブとの間に接続されるフラッシュ入口バルブであって、液体フラッシュ・ソースに接続できるフラッシュ入口バルブ;および
キャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に接続できるキャニスタ入口ライン
を含むマニホールド。
(態様143) 圧力ベント・バルブとキャニスタ入口ラインとの間に接続される液体廃棄物バルブを更に含む、態様142に記載のマニホールド。
(態様144) キャニスタ入口ラインと液体廃棄物バルブとの間に接続される制御バルブを更に含む、態様142に記載のマニホールド。
(態様145) キャニスタ入口ラインとバイパス・バルブとの間に接続されるクリティカル・オリフィスを更に含む、態様142に記載のマニホールド。
(態様146) キャニスタ入口ラインとバイパス・バルブとの間に接続される制御バルブを更に含む、態様142に記載のマニホールド。
(態様147) 圧力ベント・バルブと制御バルブとの間に接続される液体廃棄物バルブを更に含む、態様146に記載のマニホールド。
(態様148) 圧力ベント・バルブが、少なくとも1つの追加のバルブを介して真空発生器に接続される、態様142に記載のマニホールド。
(態様149) 追加のバルブが液体廃棄物キャニスタに接続される、態様148に記載のマニホールド。
(態様150) 追加のバルブがハード真空源に接続される、態様148に記載のマニホールド。
(態様151) 液体化学物質のキャニスタからのデリバリに有用な化学物質デリバリー・システム・マニホールドであって:
マニホールドを第1真空源に接続するための第1真空供給バルブ;
マニホールドを第2真空源に接続するための第2真空供給バルブであって、第1および第2真空源が種類の異なる真空源である、第2真空供給バルブ;
第1および第2真空源のいずれかまたは両方に接続される圧力ベント・バルブ;
キャリア・ガス・ソースに接続されるキャリア・ガス遮断バルブ;
バイパス・バルブおよびキャニスタ出口ラインに接続されるプロセス・ライン遮断バルブであって、キャニスタ出口ラインがキャニスタ出口バルブに接続できる、プロセス・ライン遮断バルブ;および
キャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に接続できるキャニスタ入口ライン
を含むマニホールド。
(態様152) キャリア・ガス遮断バルブとバイパス・バルブとの間に接続されるフラッシュ入口バルブを更に含み、フラッシュ入口バルブが液体フラッシュ・ソースに接続できる、態様151に記載のマニホールド。
(態様153) キャニスタ入口ラインとバイパス・バルブとの間に接続されるクリティカル・オリフィスを更に含む、態様142に記載のマニホールド。
(態様154) キャニスタ入口ラインとバイパス・バルブとの間に接続される制御バルブを更に含む、態様142に記載のマニホールド。
(態様155) キャリア・ガス遮断バルブとバイパス・バルブとの間に接続されるフラッシュ入口バルブであって、液体フラッシュ・ソースと接続できるフラッシュ入口バルブ;および
圧力ベント・バルブと制御バルブとの間に接続される液体廃棄物バルブ
を更に含む、態様154に記載のマニホールド。
(態様156) 化学物質デリバリー・システムであって:
(1)真空供給バルブ;
(2)真空発生器;
(3)キャリア・ガス遮断バルブ;
(4)バイパス・バルブ;
(5)プロセス・ライン遮断バルブ;
(6)液体フラッシュ入口バルブ;
(7)低圧ベント・バルブ;
(8)キャニスタ入口バルブ;
(9)キャニスタ出口バルブ
を含み;
真空供給バルブが真空発生器に接続され;
キャリア・ガス遮断バルブが液体フラッシュ入口バルブに接続され;
液体フラッシュ入口バルブがバイパス・バルブに接続され;
バイパス・バルブがプロセス・ライン遮断バルブに更に接続され;
低圧ベント・バルブが真空発生器に接続され;
プロセス・ライン遮断バルブがまた、キャニスタ出口バルブに接続され;および
キャニスタ入口バルブがキャニスタ出口バルブに接続される、システム。
(態様157) 制御バルブを更に含み、制御バルブがキャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に配置される、態様156に記載のシステム。
(態様158) 制御バルブと低圧ベント・バルブとの間に配置される液体廃棄物アウトプット・バルブを更に含む、態様157に記載のシステム。
(態様159) 低圧ベント・バルブが、少なくとも1つの追加のバルブを介して真空発生器に接続される、態様156に記載のシステム。
(態様160) 追加のバルブが液体廃棄物キャニスタに接続される、態様159に記載のシステム。
(態様161) 化学物質デリバリー・システムから低蒸気圧の液体化学物質をパージする方法であって:
マニホールドであって、
真空源に接続される真空供給バルブ、
真空供給バルブに接続される圧力ベント・バルブ、
キャリア・ガス・ソースに接続されるキャリア・ガス遮断バルブ、
バイパス・バルブおよびキャニスタ出口ラインに接続されるプロセス・ライン遮断バルブであって、キャニスタ出口ラインがキャニスタ出口バルブに接続できる、プロセス・ライン遮断バルブ、
キャリア・ガス遮断バルブとバイパス・バルブとの間に接続されるフラッシュ入口バルブであって、液体フラッシュ・ソースに接続できるフラッシュ入口バルブ、および
キャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に接続できるキャニスタ入口ライン
を含むマニホールドを供給すること;
低蒸気圧の液体化学物質を化学物質デリバリー・システムの少なくとも1つのラインまたはバルブに供給すること;ならびに
少なくとも1つのラインまたはバルブから低蒸気圧の液体化学物質をパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと
を含む方法。
(態様162) マニホールドが、圧力ベント・バルブとキャニスタ入口ラインとの間に接続される液体廃棄物バルブを更に含む、態様161に記載の方法。
(態様163) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、少なくとも第1真空引き工程、不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程、および液体フラッシュ工程を含む、態様161に記載の方法。
(態様164) 第1真空引き工程がベンチュリ真空源を用いる、態様163に記載の方法。
(態様165) 第1真空引き工程がハード真空源を用いる、態様163に記載の方法。
(態様166) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、第2真空引き工程を更に含み、第1および第2真空引き工程が種類の異なる真空源を用いる、態様163に記載の方法。
(態様167) 化学物質デリバリー・システムから低蒸気圧の液体化学物質をパージする方法であって:
マニホールドであって、
真空源に接続される真空供給バルブ、
真空供給バルブに接続される圧力ベント・バルブ、
キャリア・ガス・ソースに接続されるキャリア・ガス遮断バルブ、
バイパス・バルブおよびキャニスタ出口ラインに接続されるプロセス・ライン遮断バルブであって、キャニスタ出口ラインがキャニスタ出口バルブに接続できる、プロセス・ライン遮断バルブ、
キャニスタ入口バルブとバイパス・バルブとの間に接続できるキャニスタ入口ライン、
を含むマニホールドを供給すること;
低蒸気圧の液体化学物質を化学物質デリバリー・システムの少なくとも1つのラインまたはバルブに供給すること;ならびに
少なくとも1つのラインまたはバルブから低蒸気圧の液体化学物質をパージすることであって、該パージが少なくとも3つの異なるパージ技術の使用を含むこと
を含む方法。
(態様168) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、少なくとも第1真空引き工程、第2真空引き工程、および不活性ガスを用いるフローイング・パージ工程を含み、第1および第2真空引き工程が種類の異なる真空源を用いる、態様161に記載の方法。
(態様169) 第1真空引き工程がベンチュリ真空源を用いる、態様163に記載の方法。
(態様170) 第2真空引き工程がハード真空源を用いる、態様163に記載の方法。
(態様171) 少なくとも3つの異なるパージ技術が、液体フラッシュ工程を更に含む、態様163に記載の方法。
上述および他の問題は、化学物質デリバリー・システムの適切な化学物質パージを得るために、複合化(multiple)技術を用いる化学物質デリバリー・システムを用いることにより対処される。空の化学物質供給キャニスタの取り外しに先立って、あるいは新たなキャニスタの据え付け後に、化学物質デリバリー・システムのマニホールドおよびキャニスタの接続ラインをパージするように、パージ・シーケンスが働く。
本発明に利用され得る化学物質の種類は、プロセス・ツールの種類および所望する結果(outcome)に応じて幅広く変化し得る。本発明の技術は、例えば半導体の製造に使用されるようなCVDシステムにて用いるために液体を供給する液体化学物質デリバリー・システムと共に使用する場合に特に有利である。代表的な化学物質の例には、TDEAT、テトラエチルオルトシリケート(「TEOS」)、トリエチルホスフェート、トリメチルホスファイト、トリメチルボレート、四塩化チタン、およびタンタル化合物(例えばTaEth)など;塩化炭化水素、ケトン(例えばアセトンおよびメチルエチルケトン)、エステル(例えばエチルアセテート)、炭化水素、グリコール、エーテル、ヘキサメチルジシラザン(「HMDS」)などの溶媒;バリウム/ストロンチウム/チタネートカクテル(混合物)などの液体中に分散した固体化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。化学物質のこれらの例は、何らかの限定をしようとするものではない。化学物質は種々の純度を有し得、また、化学物質の混合物を使用することができる。1つの態様では、1種の化学物質が用いられる。ある化学物質は、有利には、微量金属(または痕跡金属)に対して99.999%またはそれ以上の純度を有する。本発明の1つの態様においては、キャニスタ104は、化学物質中の微量金属量を基準として少なくとも99.99999999%の純度を有する化学物質で少なくとも部分的に満たされる。本明細書中に開示される化学物質およびデリバリー・システムは、例えばLPCVD、PECVD、APCVD、MOCVDなどのツールといった幅広いプロセス・ツールのいずれとも組み合されて使用され得る。
より詳細には、本発明によれば、パージ技術は以下のパージ技術のいくつかまたは全ての様々な組合せを用いる:第1真空源、フローイング・パージ(即ち、プロセス化学物質をマニホールド・ラインからフラッシュする不活性ガスの流れ)、第2真空源、および/または液体フラッシュ・システム。第1および第2真空源は、一般的には、異なる真空レベルを有する異なる真空源であり得る。1つの例においては、第1真空源は、典型的には100T以下、より典型的には50〜100Tの範囲にある真空度であり得、そのような真空源は「中レベル真空(medium level vacuum)」と呼ばれる。更に、そのような例においては、第2真空源は、典型的には100mT以下、より典型的には100mT〜1mTの範囲にある真空度であり得、そのような真空源は「ハード真空(hard vacuum、または高真空)」と呼ばれる。しかし、本明細書に記載されるレベルは例示であり、他のより高いまたはより低い真空レベルが第1および第2真空源に利用され得ることが理解されよう。1つの態様においては、第1(または中レベル)真空源は、ベンチュリ(Venturi)真空源とし得る。複数のパージ技術を用いることによって、TaEth、TDEAT、BSTなどの、パージの困難な化学物質が、化学物質デリバリー・システムから効率的にパージされ得る。
図1Aは、複合化パージ技術を用いて構成された化学物質デリバリー・システム100を示す。図1Aに示す化学物質デリバリー・システム100は、本発明の原理を説明するため、シングル・タンク(または一槽式)化学物質デリバリー・システムを例示の目的で示す。システムは、構成の異なる多数のシステム、例えばデュアル・タンク(dual tank、または二槽式)非補充可能(non-refillable)システム(2つの化学物質キャニスタであって、一方のキャニスタを他方のキャニスタで補充することができないもの)、デュアル・タンク補充可能(refillable)システム(2つの化学物質キャニスタであって、一方のキャニスタに他方のキャニスタから補充することができるもの)、多数のプロセス・キャニスタの1つに補充するために大きなバルク・キャニスタ(化学物質デリバリー・システムの内部にあるか、またはこれから離れたもの)を利用したバルク・デリバリー・システム、3つまたはそれ以上のキャニスタを有するシステムなどのいかなるものであってもよい。例示のため、図1Bに2つの化学物質キャニスタを用いる化学物質デリバリー・システム100を示す。
図1Aおよび図1Bに図示するように、化学物質デリバリー・システム100にはマニホールドシステム102が含まれる。マニホールドシステムには、化学物質デリバリー・システムのバルブおよびラインが含まれる。単一のブロックとして図示するが、マニホールド・システムは複数のマニホールドシステム(またはサブ・マニホールド・システム)で構成され得る。従って、用語マニホールドは、デリバリー・システムの全てのバルブおよびラインを言うものであり得、また、バルブおよびラインのいくつかの部分について言うためにも用いられ得ることが理解されよう。マニホールドは、シングル化学物質デリバリー・システム・キャビネットの形態とされ得、あるいは、複数のキャビネットに対して分配されていてよく、キャビネットの外側に位置していてもよい。システム100には、例えば化学的蒸着ツールなどのプロセス・ツールに化学物質を供給するように、キャニスタ104(または図1Bに示すキャニスタ104Aおよび104B)および化学物質出口ライン110(プロセス・ラインとも言う)が含まれ得る。1つの出口ライン110を図示しているが、ライン110は2つまたはそれ以上の分枝ラインおよびこれに関連付けられる(associate、または付随する、もしくは接続される)分枝遮断およびパージ・ラインから構成され得る。またシステム100には、キャニスタ入口108および出口106(あるいは、図1Bに示す入口108Aおよび108Bならびに出口106Aおよび106B)が含まれ得る。マニホールド・システム102に連結されているのは、パージ操作に利用される4つの入口ラインであって、中レベル真空ライン112、パージ・ガス入口111、ハード真空ライン114、および液体フラッシュ・ライン116である。廃棄物(waste、または排出物)アウトプット・ライン118もまた備えられる。廃棄物アウトプット(または排出)は、廃棄物アウトプット・コンテナ(デリバリー・システムの内部に、またはこれから離れて位置する)に接続されるか、ユーザーの設備にある専用の廃棄物ラインに接続される。中レベル真空ライン112は、例えばベンチュリ真空発生器などの中レベル真空源に接続され得る。パージガス入口111は、マニホールドを通過するフローイング・パージを形成するために、例えばヘリウム、窒素、またはアルゴン・ラインなどの不活性ガスラインに接続され得る。ハード真空ライン114は、自立型(stand alone)真空ポンプなどのハード真空源に接続され得る。しかし、好ましい態様においては、ハード真空源は以下により詳細に説明するプロセス・ツール真空であり得る。液体フラッシュライン116は、例えばテトラヒドロフラン(THF)またはトリグリムなどの溶媒などのフラッシュ(または洗い流し)液体のソースであり得る。使用される所定の溶媒は、入手容易性、費用、ラインからパージされる物質の種類に応じて様々である。一般的には、溶媒は、(溶媒が存在することにより化学物質が凝固することなしに)固体化学物質の適当な分散、厚い物質の可溶化、および蒸気圧の高い化学物質の希釈化などを可能にするように合わせられる。例えば、トリグリム中に分散した固体の活性化学物質をパージする場合、まずラインを洗浄するためにトリグリムを用い、次いで、必要に応じて、微量のトリグリムを除去するためにTHFで処理する。あるいは、環境が許容するならば、THFを単独で使用し得る。もう1つの例においては、TaEthはエタノールまたはヘキセンで洗い流される。他の例では、ブチルアセテート溶液中に含まれるBSTを洗い流すためにn−ブチルアセテートを使用することを含み得る。液体フラッシュライン116は、専用のフラッシュ液体キャニスタに接続されるか、さもなくばユーザーの設備にある液体供給ラインに接続され得る。中レベル真空ライン112、パージ・ガス・ライン111、ハード真空ライン114および液体フラッシュ・ライン116は、例えばTaEth、TDEAT、BSTなどの化学物質をパージするのが困難なマニホールド・システム102からのパージを支援するために各々使用され得る。また、本発明は、4つ全てより少ない入口ラインを使用しながら用いることもできる。従って、図2A、2Bおよび2Cに示す例示的な実施態様に示すように、4つより少ない入口ラインの組合せを使用してもよい。
複数のパージ技術(中レベル真空、フローイング・パージ、ハード真空、または液体フラッシュ)を組み合せて使用することによって、特定の技術の欠点を最小限にしつつ、各技術の利点を有効に利用できる。ハード真空は、より低い圧力が得られるという点で有利である。しかし、自立型ハード真空源は、ベンチュリ真空源と比較して、概してより高価であり、より多くのメンテナンスを要し、より大きく、より多くの設備を要し、より多くの廃棄物を生じる。しかし、ベンチュリ中レベル真空システムを用いることによって、自立型ハード真空源が不要となる。むしろ、典型的にはプロセス・ツールに存在するハード真空源が利用され得る。プロセス・ツールのハード真空源は、それ自体で、またはベンチュリ真空の使用に続いて、マニホールド・システム102内の圧力をより低くするために用いられ得る。その後、プロセス・ツールからのハード真空は、マニホールド内の圧力レベルをより一層低くするためにスイッチをONにされる。圧力をより低くするためにまず中レベル真空を用いることにより、ハード真空に加わる負荷が減少する。ハード真空への負荷を減少させることによって、プロセス・ツールに内在するハード真空源は、プロセス・ツール内で実施されるいかなるプロセスの質も損なうことなく利用され得る。従って、ベンチュリ真空の使用により、容易に利用可能なハード真空源を使用することができ、自立型ハード真空源または専用のハード真空源に関する追加の費用を要しない。
同様に、1つまたはそれ以上の真空源と組み合せて、マニホールドを液体で洗い流す(またはフラッシュする)ことは、有利なパージ技術である。給送される化学物質が有機液体中に懸濁した固体である場合、マニホールドは、有機液体の蒸発により固体がライン内に蓄積されるのを防止するように全てのラインの液体フラッシュが可能なように構成され得る。分散物が用いられる場合、ラインを減圧化した場合でも化合物がライン中に沈殿(precipitate、または析出)しないように、例えばトリグリムまたはテトラヒドロフラン(THF)などの液体溶媒でラインを洗い流すことが好ましい。例えば、固体の残留物(これは、例えばBSTのような何らかの固体含有化学物質を含むマニホールドを真空ポンピングするときに生じる)を除去するために、真空パージ(または真空引きパージ)に先立って液体フラッシュを利用し得る。更に、液体フラッシュは、長く、および/または狭い管から(ハード真空でさえマニホールドを適当にパージできない状況で)蒸気圧が非常に低い化学物質を除去するのを助けるという利点がある。
液体フラッシュを用いる場合、液体を注入し、マニホールドから除去する様々な方法が利用されよう。図3A、3Bおよび3Cは、液体を注入し、マニホールドから除去する3つの例を示すが、他の技術も使用され得る。更に、例示の目的であるが、図3A、3Bおよび3Cは、中レベル真空入口112、パージ・ガス入口111およびハード真空入口114の両方を有するデュアル・タンク・システムと組み合されたパージ技術を示す。図示されるパージ技術は、本明細書中に記載される他のシステム/キャニスタ構成(または配置)と共に利用され得る。図3Aに示すように、フラッシュ液体入口116が設けられ得る。ある構成では、フラッシュ液体は、ユーザーの標準的な設備ラインの専用の化学物質供給ライン121から供給され得る。液体フラッシュ操作により生じた液体廃棄物は、廃棄物コンテナ120に供給され得る。図3Aのシステムの別の構成は、フラッシュ液体入口116および廃棄物コンテナ120のないシステムであり得る。そのようなシステムは、中レベル真空パージ、ハード真空パージおよびフローイング・ガス・パージの3つのパージ技術を用いる。図3Bに示すように、フラッシュ液体ソースと廃棄物コンテナ122の組合せが用いられ得る。この構成では、マニホールド102をフラッシュするための液体は、ライン123Aおよび123Bを通して、コンテナ122から供給され、また廃棄物としてコンテナ122へ戻される。図3Cは、専用の液体ソース・コンテナ124が、ライン125Aおよび125Bを用いてフラッシュ液体を供給し、専用の液体廃棄物コンテナがライン118Aおよび118Bを通して液体廃棄物を回収する、更に別の構成を示す。以下により詳細に説明するように、廃棄物コンテナは、フラッシュ液体を回収する必要があるだけでなく、パージ・プロセスの一部としてマニホールド・ラインの少なくとも一部からドレン(または排出)されるプロセス液体を回収もし得る。キャニスタ124、122および120(または化学物質デリバリー・システムの他の部分)は、1つの化学物質デリバリー・システム筐体の内部に一体的に配置され得るか、または化学物質デリバリー・システムの外部に配置され得ること、ならびに機能の上では、本明細書に記載されるシステムはキャニスタの配置とは無関係に同等に作動することが理解されよう。
本明細書に記載される本発明のいくつかの実施態様について、マニホールド102の厳密な構成は、化学物質のストリームをプロセス・ツールに供給し、適当なパージを可能とする機能が得られる限り、本発明の実施に際して重要ではない。マニホールド102におけるバルブの構成は、個々のラインを別々にパージおよびメンテナンスできるように改変され得る。
以下により詳細に説明する例示の実施例(但しこれに限定されない)を含む多くのマニホールドおよびキャニスタの構成が本発明に従って利用され得ることが理解されよう。例えば米国特許第5,465,766号、同第5,562,132号、同第5,590,695号、同第5,607,002号および同第5,711,354号公報(これらは引用することにより本明細書に組み込まれる)に記載されるような更なるマニホールド構成も、フローイング・パージ、液体フラッシュおよび/またはハード真空に適合するように適切に改変されて利用され得る。
本発明にて使用されるマニホールドは、有利には、パージされないデッド・レッグ(dead leg)がマニホールド、ラインおよび継手(fitting)に存在しないようにように構成され得る。この点に関して、この構成は、有利には、可能な場合には短いストレート管を利用することにより、チューブ交差(tubing interconnection)ラインおよび曲がった(または可撓性の)ラインにおけるベントを最小限にし得る。更に、この構成は、有利には、SVCR継手(ストレートVCR継手)を利用し得る。一般的には、システム内の圧力は、下流側よりも上流側で圧力が高くなるように調節される。マニュアル作動式(または手動式)バルブ、空気作動式バルブ、または他の種類のバルブを含む(しかし、これらに限定されない)幅広く様々なバルブがマニホールドに使用され得る。マニホールド・バルブは、プロセス制御機器を用いて制御され得る。コントローラーは、パージ・シーケンスおよび通常のラン・モード(または稼動モード)を管理し得る。ラン・モードの間、システムは化学物質をプロセス・ツールに供給し、これはバルク化学物質供給源(supply)の据え付け後に開始され得る。
典型的には、マニホールド・システム全体からプロセス化学物質が除去またはパージされ、その後、キャニスタが取り替えられ(change out)、または交代のフローイング・ガス・パージ、真空(または真空引き)サイクル、および/または液体パージによって停止される。典型的なサイクルの簡単な全体像を、以下のより詳細な実施例によりまず提供する。パージ・サイクルを開始する際、一般的には、化学物質キャニスタをまず加圧する。その後、サイクル・パージを用いて、真空ラインの乾燥化(dry down)を実施する。ここで使用したサイクル・パージは、フローイング・ガス・パージおよびこれに続く真空引き工程である。サイクル・パージは、所望の乾燥化または化学物質の除去が得られるまで何回でも繰り返され得る。真空ライン乾燥化工程は、キャニスタ出口とプロセス・ライン・アウトプット110との間のラインでの化学物質との反応により生じた水分を真空ラインから除去する。真空は、ベンチュリ発生器による中レベル真空および/または真空ポンプによるハード真空であり得る。ラインの乾燥化の後、プロセス化学物質と接触し(またはプロセス化学物質に曝され)、これを含むマニホールド・ラインをドレンして、キャニスタへ(キャニスタ・アウトプットへ)戻す。
ライン・ドレンの後、一般的なパージ・シーケンスは、液体フラッシュまたはハード真空のいずれを用いるかによって変わり得る。例えば、液体フラッシュを(ハード真空なしで)用いる場合、プロセス化学物質と接触したマニホールド・ラインは液体溶媒でフラッシュされる(または洗い流される)。そして、これらのラインは、全ての残留溶媒蒸気を除去するために、中レベル真空およびこれに続く(followed by)不活性ガスのフローイング・パージのサイクル・パージに供される。その後、キャニスタが取り除かれ、または取り替えられる。キャニスタの取り替えの間、周囲の大気がマニホールドに入って汚染することを防止するように、フローイング・パージを続けてよい。新しいキャニスタがマニホールドに取り付けられた後、新しいキャニスタの継手から微量の大気をも除去するように、真空引き工程およびその後のフローイング・ガス・パージの最後のサイクル・パージを実施し得る。
ハード真空を液体フラッシュと共に用いる場合、ライン・ドレン後の一般的なパージ・シーケンスは以下のようなものである。ライン・ドレン後、プロセス化学物質と接触したマニホールド・ラインは、中レベル真空に供される。次いで、これらのラインはハード真空に供される。中レベル真空は、上述のように、ハード真空への負荷を最小限にするために最初に用いられる。その後、キャニスタの取り替え前およびこの間にフローイング・パージが開始され得る。キャニスタの取り替え後、サイクル・パージが開始され、その後、ハード真空が最終的にポンプダウン(pumpdown、または開放)される。
代表的なマニホールド構造の例を図4A〜4Iに図示するが、本発明はこれに限定されない。図4A〜4Iは、複合化パージ技術を有するマニホールド・システムの1つの実施態様を図示する。例示する目的で、図4A〜4Iは、複数のパージ技術として、中レベル真空、フローイング・パージおよび液体フラッシュの使用を示す。更に、実例を挙げる目的でシングル・キャニスタ・システムも示すが、本明細書に記載される本発明はこれら特定の実施例に限定されない。図面中の各バルブについて、白三角は、常に開状態であるラインを示し、黒三角は、開状態とされるまでは閉状態であることを示す。
図4Aにおいて、例えばベンチュリ真空発生器などの真空源14が、ライン12を通して真空供給バルブ(「VGS」)10に接続され得る。VGS10は、真空源がベンチュリ真空発生器である場合、不活性ガス・ライン11を通って真空源14へ向かうガス(例えば窒素、ヘリウム、またはアルゴン)のフロー(または流れ)を制御するように機能する。真空源14は、排気管(exhaust、または排気口)へと出て行く排気ライン13に取り付けられ得る。真空源14は、低圧ベント(または排気)バルブ(low pressure vent valve;「LPV」)60に接続され得る。図4A中、真空源14はライン15およびライン16を通してLPV60に接続される。ライン37のチェック・バルブ(または逆止弁)33Aは、マニホールドが所定の開放圧力を超えない限り、およびそれまでは、閉じられている。ライン37はキャビネットの排気管へと排気される。一般的に、チェック・バルブ33Aは、マニホールドの圧力が前もって設定されたレベル、例えば1平方インチあたり約75ポンドを超える場合に作動するようにセットされ得る。チェック・バルブは、キャリア・ガス遮断バルブ(carrier gas isolation valve;「CGI」)30に接続される。CGI30はまた、キャリア・ガス入口バルブ(carrier gas inlet valve)とも称され得る。チェック・バルブは、システムの圧力が選択したレベルに達した場合に、ガスを排気するように作用する。ライン31は、加圧された不活性ガスのフローを供給し得るレギュレータ32にCGI30を接続し得る。デリバリー圧力ゲージ36が、レギュレータの圧力および全操作の間の圧力をモニタするようにレギュレータ32に取り付けられる。
図4Aにおいて、フラッシュ・ライン入口バルブ(flush line inlet valve;「FLI」)45は、ライン33を通してCGI30に接続され得る。FLI45は、フラッシュ液体入口116に接続される。ライン34は、FLI45をキャニスタ・バイパス・バルブ(canister bypass valve;「CBV」)40に接続し得る。ライン41および42は、CBV40を、プロセス・ライン遮断バルブ(process line isolation valve;「PLI」)50および制御バルブ(control valve;「CP2」)70に各々接続し得る。PLI50は、プロセス・ライン・アウトプット110へ接続される。PLI50の機能は、マニホールドを出て行く化学物質のフローを制御することである。CGI30は、マニホールドへの加圧ガス(pressurized gas、または加圧されたガス)の供給を制御するように機能する。CBV40の機能は、PLI50へ、ならびにライン71への圧力または真空の提供を制御する。ライン110は、デリバリー・システムの外部のプロセス・ツールか、デュアル・タンク補充システムにある補充されるべきもう1つのキャニスタかのいずれかへ化学物質を運ぶ。キャニスタ出口ライン52は、PLI50をキャニスタ出口バルブ(「CO」)92に繋げるように機能する。ライン62は、CP2 70を液体廃棄物アウトプット・バルブ(Liquid Waste Output valve;「LWO」)61に接続し得る。LWO61は、廃棄物アウトプット・ライン118に接続される。LWO61は、また、ライン63を通してLPV60に接続される。キャニスタ入口ライン71は、制御バルブ70から、キャニスタ入口バルブ(canister inlet valve;「CI」)90へと導かれ得る。CI90は、キャニスタの加圧および排出(evacuation)を制御するように機能する。ライン73は、CO92とCI90とを接続し得る。CO92は、化学物質の給送の間のキャニスタ110からの化学物質のフロー、ならびにキャニスタの取り替えの間のキャニスタ出口接合部(weldment、または接合部)のパージを制御するように機能する。CI90およびCO92は、マニホールドを、化学物質キャニスタ104の対応する構造体に、典型的には例えばオスおよびメスねじ込み継手などの継手により接続するように機能する。マニホールドをキャニスタ104に接続する継手(連結器(coupler))は、典型的にはライン71および52に存在する。CO92は両用作動式バルブ(dual activator valve、またはデュアルアクティベータバルブもしくは複弁)であり、ライン73が両用作動式バルブをCI90に直接的に接続する。あるいは、CO92が両用作動式バルブでない場合、追加のバルブがCO92に設置され、追加のバルブをライン71に接続するように、追加のラインが追加のバルブから設置される。
導管、チューブ、パイプ、およびパス(または通路)などとも呼ばれる上述のラインは、様々な種類の材料、例えば316Lステンレス鋼チューブ、テフロン(登録商標)チューブ、ハステロイなどの合金鋼などから構成される。各バルブは、例えばNUPRO 6L−M2D−111−P−IIIガスコントロールバルブなどの常套の空気圧式バルブ(pneumatically actuated valve)であり得る。同様に、レギュレータは標準タイプのもの、例えばAP Tech 1806S 3PW F4−F4 V3レギュレータなどとすることができる。システムは常套的な方法、例えば圧力フィッティング・バルブ(pressure fitting valve)の使用や、溶接などによって組み立てられ得る。バルブは常套的なプロセス制御、例えばタッチ・スクリーン・コントロール・パネルに接続されたOmron プログラマブル・コントローラー・ボックスなどを用いて制御され得る。あるいは、バルブは、コマンド・シーケンス実行用の埋込みマイクロプロセッサを組み込んだADCS APC(商標)コントローラーを、EPROMに存在するソフトウェアと共に用いて制御され得る。制御ユニットは、例えば、空気圧式バルブを開状態または閉状態にするように加圧ガスの流れを制御し得る。
使用の際、本発明のマニホールドは以下のようにして操作され得る。化学物質をキャニスタ104から出して給送箇所へ押し出す(または押し流す)ために、加圧ガスをシステムに、およびキャニスタに入れるように、マニホールドにあるバルブを適切に開状態および閉状態にする。図4Bにおいて、点線220はキャニスタ104に入る加圧ガスの経路(または通路)を図示し、点線221はディップ・チューブ(dip tube、または浸した管)91を通ってキャニスタ104から出ていく液体化学物質の経路を示す。従って、ソース(または源)(図示せず)からの加圧ガスはレギュレータ32によりライン31へ放出(または開放)される。その後、ガスは開状態のCGI30を通り、次いでライン33、FLI45、CBV40、ライン42、開状態のCP2 70、ライン71、およびCI90を通ってキャニスタ104へ入る。流入ガスの圧力により、液体化学物質はディップ・チューブを上昇し、CO92、ライン52、PLI50および出口ライン110を通って受け入れ箇所(例えばCVDプロセス・ツール)へ送られる。
供給キャニスタが(満杯(フル)のキャニスタであっても)取り替えられる場合、マニホールドから残留化学物質を除去するようにラインがパージされ得る。マニホールドから残留化学物質を除去するための第1工程は、真空引き(vacuum)工程およびフローイング・パージ工程を各々含むサイクル・パージ工程である。サイクル・パージは、真空引きおよびフローイング・パージを交互に繰り返して実施することを含み得る。1つの真空引き工程を図4Cを参照しながら以下に説明し、1つのフローイング・パージ工程を図4Dを参照しながら以下に説明する。真空引き工程は、図4Cに点線250で示す配置(configuration)を通ることを含む様々な方法で実施され得る。従って、1つの実施態様では、VGS10を開状態にすることによりライン11および12を通って真空源14にガスが入るときに、ライン13を通して排気管へ真空が引かれ(draw down)、よってライン15、16、63、62、42、34、33、71、および73に真空が引かれる(pull on)ように、LPV60およびCP2 70が開状態にされる。
図4Dには、真空ライン乾燥化(dry down)サイクル・パージのフローイング・パージが図示される。図4Dでは、レギュレータ32により、加圧ガスがライン31に入れられる。CGI30、CP2 70およびLPV60が開状態にされると、図4Dに点線260にて示すように、ガスがライン31、33、34、42、71、73、62、63、16、15、および13を通って流れ、よって、マニホールドをパージする。この工程の利点の1つは、ライン13、15、および16のようなラインから水分および酸素を除去することにある。
次に、キャニスタ104での頭部圧力を取り除くために、減圧化(depressurization)工程を実施する。例えば、減圧化を起こさせ得る手順を図4Eに示す。1つの減圧化方法では、点線230にて示すように、ライン13を通って排気管へ出る流れにより真空が生じるように、VGS10を開状態にすることにより、ガスがライン11からライン12を通って真空源14に入る。ソース14にて生じた真空は、ライン15、ライン16、開状態のLPV60を通って、ライン63、LWO61を通って、ライン62、CP2 70、ライン71、および開状態のCI90を真空に引き、これにより、キャニスタ104のヘッドスペースを真空に引く。
減圧化の後、液体のライン(接合部)を浄化するために液体ドレン(drain)が実施される(institute)。よって、図4Fでは、レギュレータ32を通ってライン31にガスが導入される。ガスがライン31、33、34、41、および52を通って流れるように、液体化学物質がキャニスタ104に戻されるように、CGI30、CBV40、およびCO92が開状態にされる。ライン・ドレンの間のガスのフローが点線240にて示される。図4Eおよび4Fに示される減圧化およびこれに続く液体ドレン・シーケンスは、バルブ、チューブ、および継手からあらゆる液体を除去するように繰り返し実施され得る。
液体ドレンの後、フラッシュ液体パージが実施される。図4Gに示すように、フラッシュ液体がフラッシュ液体入口116より導入される。FLI45、CBV40、およびCO92の一部を開状態にすることにより、フラッシュ液体がマニホールドの出口の全濡れ表面領域をパージする。よって、点線270にて示すように、ライン34、41、52、73、71、および62を通ってフラッシュ液体が流れる。更に、LWO61が開状態にされて、フラッシュ液体が廃棄物出口118を通ってマニホールド102を出る。次いで、フラッシュ・ラインのライン・ドレンの複合化サイクルが、FLI45を閉状態にすることを除いて図4Gに示すものと同様の構成を用いて、CGI30を開状態にしてパージ・ガスをライン34、41、52、73、71、および62を通して流し、サイクルを繰り返すことにより実施され得る。
フラッシュ・ラインの液体パージおよびライン・ドレンの後、真空引き工程およびフローイング・パージ工程を各々含むキャニスタ除去サイクル・パージが実施される。このサイクル・パージは、フラッシュ液体パージ工程の後に残っているあらゆる残留溶媒蒸気を除去する。真空引き工程を図4Hに点線280にて示す。従って、1つの実施態様では、VGS10を開状態にすることによりライン11および12を通って真空源14にガスが入るときに、ライン13を通して排気管へ真空が引かれ、よってライン15、16、63、62、71、73、52、41、34、および33に真空が引かれるように、LPV60、CO92の一部、およびCBV40が開状態にされる。
図4Iにおいては、フローイング・パージがキャニスタ除去サイクル・パージの一部分として実施される。図4Iでは、レギュレータ32により、加圧ガスがライン31に入れられる。CGI30、CBV40、CO92の一部、およびLPV60を開状態にすることにより、図4Iに点線290にて示すように、ガスがライン31、33、34、41、52、73、71、62、63、16、15、および13を通って流れ、よって、マニホールドをパージする。
パージの後、マニホールドに水分を入れないように、マニホールドに正の圧力を維持しつつ、典型的には継手を取り外す(break:または壊す)。例えば、継手を取り外した後、ガスがライン52および71を出ていくように、CGI30、CBV40、CO92、CI90、およびCP2 70が開状態にされる。新しいキャニスタを据え付けた後、図4Hおよび4Iに示すようなキャニスタ除去サイクル・パージが、マニホールドに入った可能性のあるあらゆる水、微量の大気、または他の不純物、ならびに新しいキャニスタの継手および接合部にあるあらゆる水、大気、または不純物を除去するように、典型的には繰り返される。
図4A〜4Iを参照しながら説明した本発明の実施態様は、標準的なマニホールドに比べてバルブの数の低減(これにより、マニホールドのコストをより低くでき、リークが起こり得る箇所の数を少なくでき、ならびにあるマニホールドでのバルブ故障の機会を少なくできる)を含む多くの利点がある。また、この実施態様は、システムのデッド・レッグの数も少なくし、これにより、より効率的なフローイング・パージを得ることができる。キャニスタの交換の間に化学物質をラインから除去する能力の向上によって、本実施態様のマニホールドは、例えば砒素化合物などの有害な化学物質と共に使用することのできるシステムを提供する。同様に、この実施態様のマニホールドは、例えばジグリム(diglyme)およびトリグリム(triglyme)などの有機キャリア液体に分散された金属または固体化合物などの、分散液(dispersion)の使用を改良することができる。分散液を用いる場合、ラインが減圧化されたときにライン内で化合物が沈殿しないように、例えばトリグリムまたはテトラヒドロフラン(THF)などの液体溶媒でラインをフラッシュ除去することが好ましい。更には、本発明のいずれの実施態様についても、ラインにおける化学物質の蒸発を促進するようにマニホールドを加熱できることが考えられる。この点に関して、マニホールドは、加熱された環境に維持され、バリアック(variac)などに接続された加熱テープ(heating tape)により覆われることができる。あるいは、図10Aおよび10Bを参照しながら以下に示すように、加熱要素がキャビネット・ドアに配置され得る。フローイング・パージの間の蒸発を助長するために、例えば加熱されたアルゴン、窒素、または他の不活性ガスなどの加熱ガスを代わりに用いることができる。また、これらの技術の組合せを用いることも可能である。いくつかのタイプの化学物質については、ライン内で1つまたはそれ以上の化合物と反応して、より容易に取り除かれる化合物を生じるような反応性の化学物質でパージすることができる。
本発明のマニホールドは、マニホールドのラインが化学物質を含んでいるかどうかを判断するように、例えばライン15に取り付けられたセンサーを含み得る。同様に、ライン15にサンプル口(またはポート)が備えられ得、ラインからのガスのサンプルが抜き出され、化学物質の存在(または有無)を調べるための分析装置を用いて調べられ得る。
図4A〜4Iの実施態様に類似する本発明の別の実施態様を図4Jに示す。図4Jの実施態様は、図4AのCP2 70を取り除いた点を除いて、図4Aの実施態様と同様である。より詳細には、図4Jに示すように、ライン62、71、および42を接続するためにCP2を用いずに、代わりに、ライン62、71、および42を接続するためにティー継手(T fitting、またはT字継手)44およびクリティカル・オリフィス(critical orifice)43を用いている。クリティカル・オリフィス43は、ライン42からティー継手44へのガス・フローを(妨げることなく)制限するように、フロー絞り(restriction、またはリストリクタ)装置として機能する。クリティカル・オリフィス43は、幅広く様々な様式で構成され得る。例えば、オリフィス43は、例えばライン42および/またはティー継手44などの他のパイプの内径に比べて、内径を狭くした領域を有して形成され得る。このため、狭い領域がガスのフロー(または流れ)をそらさせる。例えば、CBV40が開状態にされると、ライン34からCBV40へ流れるガスは、オリフィス43の絞り作用のため、ライン42およびオリフィス43を通る流れに比べてより多くの量で、優先的にCBV40を出てライン41を通って流れる。以下に示すように、オリフィス43の使用により、図4B〜4Iに示すものと同様のガス・フロー・パターンを1つ少ないバルブを用いながら形成することができる。
1つの実施態様においては、オリフィス43は、ライン42とティー継手44とを接続するVCR継手を用いることにより形成され得る。VCR継手は、ライン42およびティー継手44の内径に比べてより狭い開口部を有する継手の内部にガスケットを有し得る。例えば、ライン42が0.18インチの内径を有する1/4インチのパイプで構成され得るのに対して、オリフィスは、1/32インチまたは1/16インチの開口部直径を有し得る。このような直径の割合のために、マニホールド・システムの他の部分に比べてオリフィスを通るフローが絞られる(または制限される)ことになる。以下に示すように、オリフィスを通るガス・フローは、キャニスタを加圧する工程の間、例えば化学物質がキャニスタを出て化学物質の送供箇所へ押し出されるときなどに用いられる。従って、オリフィスの適切な寸法は、マニホールド・システムと共に用いるキャニスタの寸法、および/または所望の化学物質流量に依存し得る。使用の際、本発明のマニホールドは以下のようにして操作され得る。化学物質をキャニスタ104から出して給送箇所へ押し出すために、加圧ガスをシステムに、およびキャニスタに入れるように、マニホールドにあるバルブを適切に開状態および閉状態にする。図4Bにおいて、点線220はキャニスタ104に入る加圧ガスの経路を図示し、点線221はディップ・チューブ91を通ってキャニスタ104から出ていく液体化学物質の経路を示す。従って、ソース(図示せず)からの加圧ガスはレギュレータ32によりライン31へ放出される。その後、ガスは開状態のCGI30を通り、次いでライン33、FLI45、CBV40、ライン42、開状態のCP2 70、ライン71、およびCI90を通ってキャニスタ104へ入る。流入ガスの圧力により、液体化学物質はディップ・チューブを上昇し、CO92、ライン52、PLI50および出口ライン110を通って受け入れ箇所(例えばCVDプロセス・ツール)へ送られる。
使用の際、図4J〜4Rのマニホールドは以下のようにして操作され得る。化学物質をキャニスタ104から出して給送箇所へ押し出すために、加圧ガスをシステムに、およびキャニスタに入れるように、マニホールドにあるバルブを適切に開状態および閉状態にする。図4Kにおいて、点線320はキャニスタ104に入る加圧ガスの経路を図示し、点線321はディップ・チューブ91を通ってキャニスタ104から出ていく液体化学物質の経路を示す。従って、ソース(図示せず)からの加圧ガスはレギュレータ32によりライン31へ放出される。その後、ガスは開状態のCGI30を通り、次いでライン33、FLI45、CBV40、ライン42、オリフィス43、ティー継手44、ライン71、およびCI90を通ってキャニスタ104へ入る。流入ガスの圧力により、液体化学物質はディップ・チューブを上昇し、CO92、ライン52、PLI50および出口ライン110を通って受け入れ箇所(例えばCVDプロセス・ツール)へ送られる。
供給キャニスタが(満杯(フル)のキャニスタであっても)取り替えられる場合、マニホールドから残留化学物質を除去するようにラインがパージされ得る。マニホールドから残留化学物質を除去するための第1工程は、真空引き工程およびフローイング・パージ工程を各々含むサイクル・パージ工程である。サイクル・パージは、真空引きおよびフローイング・パージを交互に繰り返して実施することを含み得る。1つの真空引き工程を図4Lを参照しながら以下に説明し、1つのフローイング・パージ工程を図4Mを参照しながら以下に説明する。真空引き工程は、図4Lに点線350で示す配置を通ることを含む様々な方法で実施され得る。従って、1つの実施態様では、VGS10を開状態にすることによりライン11および12を通って真空源14にガスが入るときに、ライン13を通して排気管へ真空が引かれ、よってライン15、16、63、62、42、34、33、71、および73に真空が引かれるように、LPV60が開状態にされる。
図4Mには、真空ライン乾燥化サイクル・パージのフローイング・パージが図示される。図4Mでは、レギュレータ32により、加圧ガスがライン31に入れられる。CGI30およびLPV60が開状態にされると、図4Mに点線360にて示すように、ガスがライン31、33、34、42、71、73、62、63、16、15、および13を通って流れ、よって、マニホールドをパージする。
次に、キャニスタ104での頭部圧力を取り除くために、減圧化工程を実施する。例えば、減圧化を起こさせ得る手順を図4Nに示す。1つの減圧化方法では、点線330にて示すように、ライン13を通って排気管へ出る流れにより真空が生じるように、VGS10を開状態にすることにより、ガスがライン11からライン12を通って真空源14に入る。ソース14にて生じた真空は、ライン15、ライン16、開状態のLPV60を通って、ライン63、LWO61を通って、ライン62、ティー継手44、オリフィス43、ライン42、ライン34、ライン33、ライン71、および開状態のCI90を真空に引き、これにより、キャニスタ104のヘッドスペースを真空に引く。
減圧化の後、液体ライン(接合部)を浄化するために液体ドレンが実施される。よって、図4Oでは、レギュレータ32を通ってライン31にガスが導入される。ガスがライン31、33、34、41、52、ライン42、オリフィス43、ティー継手44、ライン71、およびライン73を通って流れるように、液体化学物質がキャニスタ104に戻されるように、CGI30、CBV40、およびCO92が開状態にされる。ライン・ドレンの間のガスの流れが点線340にて示される。
液体ドレンの後、フラッシュ液体パージが実施される。図4Pに示すように、フラッシュ液体がフラッシュ液体入口116より導入される。FLI45、CBV40、およびCO92の一部を開状態にすることにより、フラッシュ液体がマニホールドの出口の全濡れ表面領域をパージする。よって、点線370にて示すように、ライン34、41、52、73、71、42、および62を通ってフラッシュ液体が流れる。更に、LWO61が開状態にされて、フラッシュ液体が廃棄物出口118を通ってマニホールド102を出る。
液体パージの後、真空引き工程およびフローイング・パージ工程を各々含むキャニスタ除去サイクル・パージが実施される。このサイクル・パージは、フラッシュ液体パージ工程の後に残留しているあらゆる残留溶媒蒸気を除去する。真空引き工程を図4Qに点線380にて示す。従って、1つの実施態様では、VGS10を開状態にすることによりライン11および12を通って真空源14にガスが入るときに、ライン13を通して排気管へ真空が引かれ、よってライン15、16、63、62、71、73、52、41、42、34、および33に真空が引かれるように、LPV60、CO92の一部、およびCBV40が開状態にされる。
図4Rにおいては、フローイング・パージがキャニスタ除去サイクル・パージの一部分として実施される。図4Rでは、レギュレータ32により、加圧ガスがライン31に入れられる。CGI30、CBV40、CO92の一部、およびLPV60を開状態にすることにより、図4Rに点線390にて示すように、ガスがライン31、33、34、41、42、52、73、71、62、63、16、15、および13を通って流れ、よって、マニホールドをパージする。
図5〜7は、複合化パージ技術を用いる化学物質デリバリー・システムを形成する様々な更なる構成を図示する。図5〜7の技術は、例えば図4Aまたは図4Jなどのようなマニホールドのバルブ構成(または配置)と共に用いられ得る。図5A〜5Mは、中レベル真空、フローイング・パージ、および液体フラッシュ・パージを用いるデュアル・タンク非補充可能デリバリー・システムを図示する。そのような構成は、本明細書に記載の幅広く様々な化学物質に対して使用され得る。例えば、1つの実施態様においては、図5A〜5Mの構成は、液体BSTデリバリー・システムに利用され得る。
図5Aのシステムについての例示的なパージ・シーケンスを図5B〜5Mに示す。図4B〜4Iと同様に、真空、ガス、または液体のフローを示すために図5〜7において点線を用いる。同様に、例えばFLI、VGS、LPV、CGI、CBV、PLI、CP2、CO、CIおよびLWOバルブ(用いる場合)などの図5〜7で共通するバルブには、図4A〜4Iと同様の用語を付すものとする。更に、デュアル・キャニスタ・システムにて更なるキャニスタを用いる場合、第1キャニスタおよび第2キャニスタに接続されたマニホールドの一部を各々指すために、バルブの参照用語の最後に数字1および2を追加するものとする。従って、例えば、図5Aに示すように、2つのCOバルブ、CO1およびCO2が、第1および第2化学物質キャニスタに各々接続されて設けられ、また、他のバルブについても同様である。図5Aに示すように、化学物質デリバリー・システム500は第1化学物質ソース・キャニスタ502および第2化学物質ソース・キャニスタ504を含み得る。また、液体フラッシュ・ソース506(例えば溶媒を含むキャニスタ)および液体フラッシュ廃棄物コンテナ508(例えばキャニスタ)も備えられる。第1ソース・キャニスタ502に関連付け(または接続)されているのは、バルブFLI1、CGI1、CBV1、CP2−1、CI1、CO1、LWO1、LPV1、およびPLI1であり、これらは図4Aを参照して説明したものと同様に接続される。更なるバルブSPV1およびSVS1も、図5Aに示すようにソース・キャニスタ502に関連付けされる。バルブFLI2、CGI2、CBV2、CP2−2、CI2、CO2、LWO2、LPV2、PLI2、SPV2、およびSVS2の同様の組が第2ソース・キャニスタ504に関連付けされる。各キャニスタ502および504に関連付けされたバルブは、化学物質デリバリー・システム500の2つまたはそれ以上の別個マニホールドに含まれ得、または単一(またはシングル)のマニホールドに含まれ得る。
また図5Aに示すように、液体フラッシュ・ソース506がバルブSC1〜SC6に接続され得、液体フラッシュ廃棄物キャニスタ508はバルブSW1〜SW8に接続され得る。化学物質デリバリー・システムは、図示するように、レギュレータ(regurator(REG)、または調節器)512、フロー・リストリクタ(または流れ絞りもしくは流れ絞り弁)510、圧力変換器514、およびオーバー・プレッシャー(over-pressure、または超過圧力)チェック・バルブ516を更に含み得る。
化学物質デリバリー・システムの操作は図5B〜5Mを参照して理解することができる。図5Bは化学物質デリバリー・システム500の化学物質デリバリー・ラン・モードを図示する。図5Bに示されるように、点線522は、ガス・ソース518から各キャニスタ502および504へのガス(例えばHeガスなど)のフローを示す。ガスは、点線524で示すように、キャニスタ502および504から各々出口1および出口2へ化学物質を押し流すために使用される。
図5Bのラン・モードを停止した後、図5C〜5Mのシーケンスのパージが実施され得る。図面に示すように、第1化学物質ソース・キャニスタ502に関連付けされたラインおよびバルブを参照しながらパージ・シーケンスが図示されるが、第2化学物質ソース・キャニスタに対しても同様のシーケンスが用いられ得ることが理解されよう。ラン・モードの後、ベンチュリ真空乾燥化工程およびフローイング・パージ工程から成るサイクル・パージ工程が実施され得る。ベンチュリ真空乾燥化工程が図5Cの点線530により示され、フローイング・パージ工程が図5Dの点線535により示される。サイクル・パージは繰り返して実施され得る。その後、ベンチュリ真空を用いることにより、図5Eに点線540にて示すようにしてキャニスタ減圧化が実施され得る。その後、出口ラインのライン・ドレンが、図5Fの点線545にて示すようにして実施され得る。ライン・ドレンの間、点線547にて示すように、システムの一部が真空下に維持され得る。次に、もう1つのキャニスタ減圧化工程が、図5Gの点線550にて示すようにして実施され得る。
図5Hに点線555にて示すように液体フラッシュ・キャニスタ506から液体廃棄物コンテナ508へ溶媒を押し流すように、(点線553にて示すように)ガス入口518からガスを入れることにより、溶媒フラッシュが達成され得る。このようにして、化学物質デリバリー・システムのバルブおよびラインに残留しているソース化学物質は、溶媒液体によりフラッシュ(または洗い流し)され得る。この工程の間、点線547にて示すように、システムの一部が真空下に維持され得る。溶媒フラッシュの後、図5Iの点線560にて示すように、ラインに残留しているあらゆる溶媒液体を液体廃棄物コンテナへドレンするように、液体ドレン工程が実施され得る。またこの工程の間にも、点線547にて示すように、システムの一部が真空下に維持され得る。その後、図5Jに点線565にて示すようにして液体廃棄物コンテナ508が減圧化され得る。その後、システムのバルブおよびラインからのソース化学物質の十分なパージを得るために、図5H、5I、および5Jの液体フラッシュ工程を繰り返して実施し得る。
液体フラッシュ工程の後、システムは、図5Kおよび5Lに示すような真空引き工程およびフローイング・パージ工程から成るサイクル・パージによって、キャニスタ取り替え(本明細書に記載の本実施例においては第1ソースキャニスタ502)の準備がされ得る。図5Kに示されるように、点線570は真空引き工程を図示し、図5Lに示されるように、点線575はフローイング・パージ工程を図示する。2工程の(または二段階の)サイクル・パージ・プロセスが繰り返して実施され得る。キャニスタ交換の間、キャニスタが取り外されるが、図5Mに点線580にて示されるようにキャニスタ入口および出口に接続されるラインにおいて正の圧力およびガス・フローが保持され得る。もう1つのキャニスタを再接続した後、次いで、図5Kの真空引き工程およびこれに続く図5Lのフローイング工程から成る更なるサイクル・パージが繰り返して実施され得る。
図5A〜5Mを参照しながら上述した実施態様は、非補充可能システム(即ち、第1化学物質ソース・キャニスタ502と第2化学物質ソース・キャニスタ504との間での補充なし)である。しかし、出口1と第2キャニスタ504への入口との間に補充ラインを追加することによって、補充可能システムが化学物質デリバリー・システム500と同様にして構成され得る。このようにして、本明細書に記載の技術を補充可能デュアルキャニスタシステムにて利用できる。
本発明のまた別の実施態様を図6A〜6Nに示す。図6A〜6Nの実施態様は、デュアル・タンク非補充可能化学物質デリバリー・システム600である。化学物質デリバリー・システム600は、一方のキャニスタでの化学物質のレベルがロー(low)になったときに一方のキャニスターから次のものへ切り換えるシステムにより、化学物質ソース・キャニスタ602または604のいずれかから1種の化学物質が供給され得るように用いられ得る。図6A〜6Nの実施態様は、例えばTDEATまたはTaEthなどの液体化学物質を給送するために用いられ得る。図6A〜6Nに示すように、本実施態様は複合化パージ技術の使用を含む。この技術は、中レベル真空(例えばベンチュリ真空源)、フローイング・パージ、フラッシュ液体パージ、および/またはハード真空を含む。例えば溶媒を含むキャニスタなどの液体フラッシュ・ソース606が図示するように設けられる。液体フラッシュ廃棄物は、空の化学物質ソース・キャニスタ602または604(即ち、取り替えられるキャニスタ)内に処理され得る。あるいは、図5Aに示されるような専用の液体フラッシュ廃棄物キャニスタが用いられ得る。あるいはまた、液体廃棄物はハード真空へとフラッシュされ得る。以下により詳細に説明するように、プロセス・ライン・ドレン・リザーバ608へのプロセス・ラインのドレンを支援するように、フラッシュ液体パージをオプションとして用いることもできる。
第1ソース・キャニスタ602に関連付けされているのは、バルブFLI1、CGI1、CBV1、CP2−1、CI1、CO1、LPV1、LWO1、SVS1、およびPLI1であり、これらは図5Aを参照して説明したものと同様に接続される。バルブFLI2、CGI2、CBV2、CP2−2、CI2、CO2、LPV2、PLI2、LWO2、およびSVS2の同様の組が第2ソース・キャニスタ604に関連付けされる。各キャニスタ602および604に関連付けされたバルブは、化学物質デリバリー・システム600の2つまたはそれ以上の別個マニホールドに含まれ得、または単一のマニホールドに含まれ得る。
また図6Aに示すように、液体フラッシュ・ソース606がバルブSC1〜SC5に接続され得る。化学物質デリバリー・システムは、図示するように、レギュレータ(REG)612、圧力変換器614、不活性ガス・ソース618(例えばヘリウムなど)およびオーバー・プレッシャー・チェック・バルブ616を更に含み得る。プロセス・ツールに供給される液体からガス(例えばヘリウムなど)を除去するために、脱気モジュール624が用いられ得る。化学物質デリバリー・システム600の様々な部分が、ハード真空接続部620により示されるように、ハード真空に接続され得る。また、液体化学物質をプロセス・ツールに供給する出口も備えられる。バルブSC1とバルブ626との間のフラッシュ・ライン622は、図面を簡素化するために全体を図示していないが、フラッシュ・ライン622は1つの連続的に接続されたラインである。
化学物質デリバリー・システムの操作は図6B〜6Nを参照して理解することができ、これらは、第2化学物質ソースキャニスタ604がアイドル状態(idle、または不使用の状態)であるときに第1化学物質ソース・キャニスタ602から化学物質が供給されること、および第1化学物質ソース・キャニスタ602が交換されるときに実施される工程を図示する。図6Bは化学物質デリバリー・システム600の化学物質デリバリー・ラン・モードを図示する。図6Bに示されるように、点線628は、ガス・ソース618からキャニスタ602へのガス(例えばHeガスなど)のフローを示す。ガスは、点線629で示すように、キャニスタ602から出口−1および出口−2の出口へ化学物質を押し流すために使用される。2つまたはそれ以上の出口を用いることにより、単一の化学物質キャニスタから2つまたはそれ以上のプロセス・ツールへ化学物質を供給することができる。従って、化学物質出口は、多分枝(multi-branch)出口構成として構成される。更に、出口−1および出口−2への化学物質の供給は、各々バルブCC−1およびCC−2により個々に制御され得る。従って、化学物質は両方の出口から同時に、あるいは出口−1だけから、または出口−2だけから供給され得る。バルブO−1およびO−2は、通常の操作の間は開状態のままにされるマニュアル(manual、または手動式)バルブであり得る。
図6Bのラン・モードを停止した後、図6C〜6Nのシーケンスのパージが実施され得る。一方のキャニスタに関連付けされたラインおよびバルブをパージしているときに、他方のキャニスタをラン・モードで操作し得る。図面に示すように、第1化学物質ソース・キャニスタ602に関連付けされたラインおよびバルブを参照しながらパージ・シーケンスが図示されるが、第2化学物質ソース・キャニスタに対しても同様のシーケンスが用いられ得ることが理解されよう。第1化学物質ソース・キャニスタ602のラン・モードを停止した後、ベンチュリ真空乾燥化工程およびフローイング・パージ工程から成るサイクル・パージ工程が実施され得る。ベンチュリ真空乾燥化工程が図6Cの点線630により示され、フローイング・パージ工程が図6Dの点線635により示される。サイクル・パージは繰り返して実施され得る。その後、ベンチュリ真空を用いることにより、図6Eに点線640にて示すようにしてキャニスタ減圧化が実施され得る。その後、出口ラインのライン・ドレンが、図6Fの点線645にて示すようにして実施され得る。ライン・ドレンの間、点線647にて示すように、システムの一部が真空下に維持され得る。次に、もう1つのキャニスタ減圧化工程が、図6Gの点線650にて示すようにして実施され得る。
図6Hに点線655にて示すように液体フラッシュ・キャニスタ606から化学物質ソース・コンテナ602へ溶媒を押し流すように、(点線653にて示すように)ガス入口618からガスを入れることにより、溶媒フラッシュが達成され得る。このようにして、化学物質デリバリー・システムのバルブおよびラインに残留しているソース化学物質は、溶媒液体によりフラッシュされ得る。この工程の間、点線647にて示すように、システムの一部が真空下に維持され得る。溶媒フラッシュの後、図6Iの点線660にて示すようにして、ラインに残留しているあらゆる溶媒液体を液体廃棄物コンテナへドレンするように、液体ドレン工程が実施され得る。またこの工程の間にも、点線647にて示すように、システムの一部が真空下に維持され得る。その後、システムのバルブおよびラインからのソース化学物質の十分なパージを得るために、図6G、6H、および6Iの工程を繰り返して実施し得る。
あるいは、図6Hおよび6Iの工程よりもむしろ、液体廃棄物はハード真空源へとフラッシュされ得る。従って、図6Jの工程が図6Hの工程の代わりに用いられ得る。図6Jに点線656にて示されるように、液体フラッシュ・キャニスタ606からの溶媒は、(図6Hに示されるように化学物質ソース・キャニスタよりもむしろ)ハード真空接続部620へとフラッシュされ得る。図6Jの溶媒フラッシュの後、図6Kの点線661にて示すように、ラインに残留しているあらゆる溶媒液体を液体廃棄物コンテナへドレンするように、液体ドレン工程が実施され得る。またこの工程の間にも、点線647にて示すように、システムの一部が真空下に維持され得る。その後、システムのバルブおよびラインからのソース化学物質の十分なパージを得るために、図6G、6K、および6Jの工程を繰り返して実施し得る。
液体フラッシュ工程の後、システムは、図6Lおよび6Mに示すような真空引き工程およびフローイング・パージ工程から成るサイクル・パージによって、キャニスタ取り替え(本明細書に記載の本実施例においては第1ソースキャニスタ602)の準備がされ得る。図6Lに示されるように、点線570は真空引き工程を図示し、図6Mに示されるように、点線575はフローイング・パージ工程を図示する。2工程のサイクル・パージ・プロセスが繰り返して実施され得る。キャニスタ交換の間、キャニスタが取り外されるが、図6Nに点線580にて示されるようにキャニスタ入口および出口に接続されるラインにおいて正の圧力およびガス・フローが保持され得る。もう1つのキャニスタを再接続した後、次いで、図6Lの真空引き工程およびこれに続く図6Mのフローイング工程から成る更なるサイクル・パージが繰り返して実施され得る。
出口(出口−1および出口−2)とプロセス・ツールとの間に接続されたプロセス・ラインをフラッシュするのに用いるための液体フラッシュを提供するように、フラッシュ・ライン622が用いられ得る。従って、液体フラッシュ・キャニスタ606からバルブ626を通してフラッシュ・ライン622へと液体溶媒が供給され得、これにより、ソース化学物質キャニスタから供給される化学物質と接触する(または曝される)他方のラインをフラッシュするように、上述の技術と同様にして、プロセス・ラインが液体溶媒によりフラッシュされ得る。プロセス・ライン・ドレンからの廃棄物は、プロセス・ライン・ドレン・リザーバ608へと供給され得る。リザーバ608は、化学物質デリバリー・システムを収容するキャビネットに格納されてよく、または収容されなくてよい。別の実施態様においては、リザーバ608は用いられなくてよいが、図6Jおよび6Kを参照しながら説明した技術と同様にして、液体廃棄物がハード真空接続部へ供給され得る。従って、液体廃棄物は、バルブ626に近接して配置されたハード真空接続部620を通して処理され得る。どちらの場合においても、真空引き、不活性ガスのフローイング、および液体フラッシュ技術を含む複合化パージ技術が、プロセス・ラインおよび関連付けられたバルブをパージするために用いられ得る。
プロセス・ラインをドレンおよびフラッシュするプロセスは、図6Aを参照してより詳細に理解され得るであろう。ドレンおよびフラッシュするプロセスを、本明細書では出口−1を参照しながら説明する(従って、この実施例ではバルブO−1が開状態とされる)が、出口−2とプロセス・ツールとの間のプロセス・ラインをドレンするために同様のプロセスを用い得ることが理解されるであろう。更に、出口−1を参照しながら本明細書に記載されるドレンおよびフラッシュするプロセスは、出口−2を通して化学物質を供給しているときに実施され得、逆もまた同様である。従って、出口の1つの枝(branch)は、他方の枝がプロセス・ツールに化学物質を供給するようになおも作動しているときにパージされ得る。
プロセス・ラインのドレンおよびフラッシュを初期化するように、プロセス・ライン・ドレン・リザーバ608は、ハード真空接続部620を用い、PV−ISOおよびCI−DRを開状態にすることにより減圧化され得る。その後、CO−DRおよびMDVバルブを開状態にすることにより、プロセス・ライン・ドレン・リザーバ出口ラインが開放され得る。次に、バルブMP−1が開状態にされると、プロセス・ツールへのラインが真空下に置かれ、液体がリザーバへドレンされる。プロセス・ラインが真空下に置かれた後、次の工程は、プロセス・ツールから出口−1、CC−1、MP−1、MDVのバルブを通し、バルブCO−DRを通してプロセス・ライン・ドレン・リザーバへと(プロセス・ツールにより供給される)不活性ガスを流すことである。このフローイング・パージ工程は、プロセス・ラインにあるあらゆる流体をリザーバ608へと押し流す。真空引きおよび不活性ガス押出し工程の複合化サイクルが実施され得る。
次に、バルブMP−1が閉状態にされて、バルブPV−ISOおよびCI−DRを開状態にすることによってもう1つのキャニスタの減圧化が実施される。減圧化の後、バルブPV−ISOおよびCI−DRが閉状態にされ得る。その後、バルブP−ISO、PCR、MDVおよびCO−DRを開状態にすることによって、不活性ガス・ソースを用いて、バルブMP−2とMP−1との間のラインにあるあらゆる液体をドレン・リザーバへ押し流し得る。
次に、ハード真空およびこれに続く液体フラッシュを繰り返して実施し得る。まず、バルブPV−ISO、FP3−DR、MDV、およびMP−1を開状態にすることにより、プロセス・ラインがハード真空下に置かれ得る。ハード真空を停止した後、バルブPSV、PCR、およびMP−1を開状態にすることにより、プロセス・ラインが液体フラッシュに供され得る。これにより、フラッシュ液体をプロセス・ツールに押し上げることができる。その後、PSVバルブを閉状態にし得、MDVおよびCO−DRバルブを開状態にすることにより、プロセス・ラインにある液体をドレン・リザーバ608へドレンさせることができる。次いで、これらのハード真空および液体フラッシュ工程が(例えば3〜5サイクル)繰り返され得る。
従って、多分枝出口およびリザーバと関連付けられたバルブおよびライン(バルブO−1、O−2、CC−1、CC−2、MP−1、MP−2、PCR、MDV、HE−DR、P−ISO、PSV、PV−ISOおよび関連付けられたラインであって、これらは集合的に分配または出口マニホールドと呼ばれ得る)は、複合化パージ技術を用いてパージされ得る。従って、化学物質供給キャニスタと関連付けられたパージ・バルブを参照しながら説明される複合化パージ技術の使用が、化学物質デリバリー・システムの他のバルブをパージするのに使用するのにも有益であることが理解されよう。供給キャニスタと関連付けられるバルブと共に用いられる場合、複合化パージ技術は、キャニスタの交換やキャニスタの補充などの間に起こり得る汚染を制限するという利点を提供し得る。多分枝出口(分配マニホールド)と関連付けられるバルブと共に用いられる場合、複合化パージ技術は、プロセス・ラインがラインから取り除かれるとき、および/またはプロセス・ラインの使用のスタート・アップ(または始動)の間に起こり得る汚染を制限するという利点を提供し得る。更に、他方の枝(例えば出口−2)が化学物質をまだ供給しているときに、出口の一方の枝(例えば出口−1)に対して複合化パージ技術が用いられ得、また逆も同様である。従って、汚染を制限する複合化パージ技術を使用することは、キャニスタ・マニホールド(所定のキャニスタに関連付けされたバルブ)および分配マニホールドに対して有用である。本明細書において別個のマニホールドとして記載するが、キャニスタ・マニホールドおよび分配・マニホールドは、図6Aのいくつかまたは全てのバルブを含むより大きなマニホールドの一部(sub-part)として考えられ得ることが理解されよう。
本発明のまた別の更なる実施態様を図7A〜7Mに示す。図7A〜7Mの実施態様は、デュアル・タンク補充化学物質デリバリー・システム700である。図7A〜7Mの実施態様は、例えばTDEATなどの液体化学物質を給送するために用いられ得る。図7A〜7Mに示すように、本実施態様は複合化パージ技術の使用を含む。この技術は、中レベル真空、フローイング・パージ、およびハード真空を含む。以下により詳細に説明するように、プロセス・ラインのドレンを支援するように、本実施態様と共に液体フラッシュをオプションとして用いることもできる。オプションの液体フラッシュは、プロセス・ラインの長さが長いことおよびその寸法のために、中レベル真空、フローイング・パージおよびハード真空しか使用できない場合に、例えばTDEATなどの蒸気圧の非常に低い化学物質のためのそのようなプロセス・ラインを適切にパージすることが妨げられ得る際に有利であり得る。プロセス・ラインのパージが不十分である場合、フラッシュ液体パージがパージ・プロセスを完成させる。
図7Aの化学物質デリバリー・システム700は、プロセス・キャニスタ704(例えば4リットルのキャニスタ)からプロセス・ツールへ1種の化学物質を供給し得るように用いられ得る。プロセス・キャニスタ704はバルク・キャニスタ702(例えば5ガロンのキャニスタ)から補充され得る。システムは、バルク・キャニスタの化学物質のレベルがローになったときにバルク・キャニスタ702を取り除き、交換することができるように構成される。また、システムには、プロセス・ライン・ドレン・リザーバ708、液体フラッシュ入口705(これは、ユーザーの設備の溶媒ライン、または上述のものと同様の溶媒を含むキャニスタに接続され得る)、およびハード真空源(例えばプロセス・ツールのハード真空)に接続されるハード真空接続部720も含まれる。バルク・キャニスタ702に関連付けされているのは、バルブCGI−L、CBV−L、CP2−L、CI−L、CO−L、LPV−L、およびPLI−Lであり、プロセス・キャニスタ704に関連付けされているのは、バルブCGI−R、CBV−R、CP2−R、CI−R、CO−R、LPV−R、およびPLI−Rである(図7A〜7Mに用いられるように、「−L」はバルク・キャニスタに関連付けられるバルブを示し、「−R」はプロセス・キャニスタに関連付けられるバルブを示す)。バルブHVIは、図示するようにハード真空720に接続され、バルブVGIはVGSバルブに接続される。様々なバルブが、化学物質デリバリー・システム700の2つまたはそれ以上の別個マニホールドに含まれ得、または単一のマニホールドに含まれ得る。化学物質デリバリー・システムは、図示するように、レギュレータ(REG)712、圧力変換器714、不活性ガス・ソース718(例えばヘリウムなど)およびオーバー・プレッシャー・チェック・バルブ716を更に含み得る。プロセス・ツールに供給される液体からガス(例えばヘリウムなど)を除去するために、脱気モジュール724が用いられ得る。化学物質デリバリー・システム700の様々な部分が、ハード真空接続部720により示されるように、ハード真空に接続され得る。出口1および出口2は、図6Bを参照しながら上述したものと同様の多分枝出口構成において液体化学物質をプロセス・ツールに供給する。
補充工程を図7Bに図示する。図7Bに図示するように、点線730にて示されるガス・フローは、点線732にて示されるようにバルク・キャニスタ702からプロセス・キャニスタ704へと化学物質を押し流す。図7Cは化学物質デリバリー・システム700の化学物質デリバリー・ラン・モードを図示する。図7Cに示されるように、点線728は、ガス・ソース718からキャニスタ704へのガス(例えばHeガスなど)のフローを示す。ガスは、点線729で示すように、キャニスタ704から出口−1および出口−2へ化学物質を押し流すために使用される。
バルク・キャニスタ702の取り替えが望まれる場合、図7D〜7Mのシーケンスのパージが実施され得る。システムが、図7Cに点線728および729にて示すように、プロセス・キャニスタ704からプロセス・ツールへ化学物質を給送しているときに、図7D〜7Mのパージ技術を実施し得る。従って、図7D〜7Mには図示しないが、図7Cに点線728および729にて示されるガスおよび化学物質のフローが、それらの図面の各工程において存在し得る。パージが望まれる場合、ベンチュリ真空乾燥化工程およびフローイング・パージ工程から成るサイクル・パージ工程が実施され得る。ベンチュリ真空乾燥化工程が図7Dの点線731により示され、フローイング・パージ工程が図7Eの点線735により示される。サイクル・パージは繰り返して実施され得る。その後、ベンチュリ真空を用いることにより、図7Fに点線740にて示すようにしてキャニスタ減圧化が実施され得る。その後、出口ラインのライン・ドレンが、図7Gの点線745にて示すようにして実施され得る。ライン・ドレンの間、点線747にて示すように、システムの一部が真空下に維持され得る。次に、もう1つのキャニスタ減圧化工程が、図7Hの点線750にて示すようにして実施され得る。
その後、システムは、図7Iの点線755にて示されるように、ベンチュリ真空引きをまず実施することによって、ハード真空パージの準備がされ得る。次いで、図7Jの点線760にて示すように、ハード真空パージを実施し得る。システムをハード真空に供した後、図7Kに点線780にて示されるようにキャニスタ入口および出口に接続されるラインにおいて正の圧力およびガス・フローが保持され得、キャニスタ702がシステムから取り外される。もう1つのキャニスタ702を再接続した後、図7Lの点線782にて示されるベンチュリ真空引き工程が、続いて図7Mの点線784にて示される加圧工程が実施され得る。その後、図7Lおよび7Mの真空引きおよび加圧工程は、図7Lに示されるようなベンチュリ真空引き工程にて終了するサイクルで、繰り返して実施され得る。最終的には、図7Jの点線760にて示されるハード真空引き工程が実施され得る。この時点で、新たなバルク・キャニスタ702を用いるようにシステムが準備される。
システム600について上述したのと同様に、プロセス・ラインの液体パージが可能なように、図7Aのシステム700にフラッシュ入口705が備えられる。プロセス・ラインの液体・パージによる廃棄物は、本明細書中に記載されるような技術を用いてプロセス・ライン・ドレン・リザーバに回収され得る。プロセス・ライン・ドレン・リザーバ708は、システム700の残り(rest)として同じキャビネット内に配置されてよく、または配置されなくてよい。更にシステム600と同様に、出口−1のドレンおよびフラッシュするプロセスは、出口−2を通して化学物質を供給しているときに実施され得、逆もまた同様である。従って、出口の1つの枝は、他方の枝がプロセス・ツールに化学物質を供給するようになおも作動しているときにパージされ得る。更に、図6Aを参照しながら上述したのと同様に、出口のパージは、本発明の複合化技術パージ(例えば真空パージ、フローイング・ガス・パージ、および液体フラッシュ・パージを含む)の利点が得られる。
本発明の化学物質デリバリー・システムを収容するキャビネットは、幅広く様々な方法で構成され得る。例示的なキャビネット構成が米国特許第5,711,354号公報および1998年8月28日に提出され、係属中である出願番号第09/141,865号に示され、これらの開示内容は引用することにより本明細書に明示的に組み込まれる。図8は、概略的な化学物質デリバリー・システム・キャビネット1000を示す。図8に示されるように、キャビネットには複数のキャビネット壁が含まれる。壁には、内部のキャビネット空間を規定する側部、上部および底部が含まれ得る。1つの実施態様においては、キャビネットは、有害な爆発性の環境において使用するのに適するように構成され得る。概略的には、このことは、不活性ガスで覆われた領域に全ての電子部品を隔離することにより実現される。この方法によれば、電子部品から放出されるスパークは、本質的に酸素のない環境に存在することになり、よって、キャビネット内に存在し得る蒸気による爆発の危険性を著しく低減する。
上述の化学物質のいくつかは室温またはその近傍の温度にて結晶化するので、キャビネット1000の内部の環境の温度制御を提供することが望ましい。従って、例えば、所望のキャビネット温度は、TaEthに対しては摂氏30度程度の内部温度に維持され得る。更に、キャビネットを加熱することにより、マニホールド・ラインからの化学物質の蒸発が促進され得、よって、マニホールドにおける化学物質のパージを改良し得る。
1つの実施態様においては、キャビネットの少なくとも1つのドアに加熱要素(element、または部材)を取り付けることによりキャビネットを加熱し得る。加熱要素と共に用いるのに適したドアを図9Aおよび9Bに示す。図9Aに示されるように、ドア1003には空気ベント(または排気口)1004およびヒータ・インターフェース(またはヒータ接続部)1006が含まれ得る。概略的には、安全性への配慮から排気ラインをキャビネットの外に排気することにより、例えば空気ベント1004などのベントを通ってキャビネットに入る空気の正の流れが、(ヒータの使用とは別に)維持される。
図9Bにより詳細に示されるように、ヒータ・インターフェース1006は、ドア1003の窪み部に設けられた後部壁(back wall)1008を有する凹状(または窪んだ)キャビティ(または空洞)であり得る。ヒータ・インターフェース1006内には、平坦なヒータ要素(例えば8×18インチの平坦な電気シリコン・ヒータなど)をヒータ・インタフェース後部壁1008に取り付け得る。ヒータ・インターフェース1006は、ドアのキャビティに配置されるアルミニウム挿入物(またはインサート)として形成され得る。アルミニウムまたは熱を伝達し得る他のいずれの材料を使用しても、ヒータ・インターフェースからキャビネットの内側へ熱を伝達する。このようにヒータ要素を配置することにより、キャビネットの前部からヒータへのアクセスを簡便に可能にし、キャビネット内のあらゆる爆発性ガスからヒーターを隔離することを支援する。図示しないが、ヒータ要素および最終使用者(またはエンド・ユーザ)を保護するように、ヒータ・インターフェース1006を覆ってカバーが配置され得る。
また、ヒータ要素からキャビネットへの伝熱は、空気ベント1004、フィン1010、およびフィン1010の上方の空気のフローを一箇所に集めるように働く空気フロー構造体1012を使用することによっても支援される。従って、構造体1012およびヒータは、空気のフローの制限(または規制)された通路を形成するように働く。ヒータ・インターフェース後部壁1008に取り付けられたアルミニウム・フィン1010は、伝熱を向上させるため、金属表面積を増加させるように機能する。空気フロー構造体1012は、(空気フロー矢印1014にて示されるように)空気ベント1004に流入する空気を後部壁1008およびフィン1010を通して流す通路を提供する。その後、暖かい空気が空気フロー矢印1014にて示されるようにキャビネットに入り得る。この方法によれば、キャビネットの前部ドアに接続されたヒータ要素を用いることにより、効率的でコスト面で効果的な方法でキャビネットを加熱し得る。図9Aおよび9Bのヒータ・インターフェースは、ドア1003の窪み部に設けられたキャビティとして示されるが、ヒータ・インターフェースは他の様式で構成されてよい。例えば、ヒータ・インターフェースの後部壁はドアの外側パネルに配置されてよく、よってヒータ・インタフェースおよびヒータ要素がドアの外側に突き出ていてもよい。同様に、ヒータ・インタフェースの後部壁は、後部壁をドアと面一にするように、ドアの開口部に配置されていてよい。更に、ヒータ要素は、例えば側部、後部、上部または底部などの他のキャビネット壁に同様にして接続され得る。従って、キャビネット壁の外部の要素からキャビネットへ壁を通して熱が伝導され得る。
本発明の更なる改変および別の態様は、本明細書の記載を考慮すれば当業者に明らかであろう。従って、本明細書の記載は例示的なものにすぎないものとして解釈されるべきであり、本発明を実施する方法を当業者に教示するためのものである。本明細書に示され、説明された本発明の形態は、現時点で好ましい態様として取り扱われるべきものであることが理解されるべきである。本発明のこの説明の利点を有するに至った後に当業者に明らかであるように、ここで図示され、説明された要素を、均等な要素で置き換えてもよく、本発明のある特徴を他の特徴を用いることと無関係に利用してよい。