JP5227026B2 - 定性的なおよび定量的な質量スペクトル分析 - Google Patents

定性的なおよび定量的な質量スペクトル分析 Download PDF

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Description

本願は、2004年10月28日出願の米国仮出願第60/623114号、2005年4月11日出願の米国仮出願第60/670182号、および2005年5月29日出願の米国仮出願第60/685129号からの優先権を主張するものである。これらの仮出願の教示全体が参照によってその全体を組み込まれている。
関連出願の相互参照
本願は、2003年10月20日出願の米国特許出願第10/689313号およびそれからの優先権を主張し、選択国として米国を指定した2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号に関連し、すべてが2003年4月28日出願された米国仮出願第60/466010号、米国仮出願第60/466011号、および米国仮出願第60/466012号ならびに両方が2004年4月28日に出願され、選択国として米国を指定した国際出願第PCT/US2004/013096号および国際出願第PCT/US2004/013097号に関連する。
これらの特許出願の教示全体が、参照によってその全体を本明細書に組み込まれている。
本発明は、イオン移動度分析法(IMS)を含む一般的な質量分析法の分野での、上で参照した特許出願の教示に関する改善および応用に関する。
背景技術は、真空が図1に示された汎用システムに欠けている、イオン移動度分析法(IMS)を含む質量分析法全般を扱う、上記で参照した特許出願に記載されている。
本願は、次の改善を対象とする。
1.複数の観察可能な同位体および使用可能なプロフィール・モード質量スペクトル・データを利用することによる、代謝産物同定からペプチド同定またはタンパク質同定までの応用分野を有する分子式決定のための新しい検索アルゴリズム。
2.用いられるイオンを同定し、定量化するための、オーバーラップした同位体またはクラスタの逆畳込みでのこの検索アルゴリズムの使用。
3.自然に産出するラベル付けされた同位体および使用可能なプロフィール・モード質量スペクトル・データの知識を組み込むことによる質量分析計の使用を介する、同位体にラベル付けする実験でのすべての関連する成分の偏りがなく正確な定量化のための新規のアルゴリズム。
これらの態様のそれぞれを、下記で、その有用性を実証する予備結果と一緒に説明する。行われた発明を簡単に説明するために、たとえば、中性のものを、質量分析計で測定するために対応する正イオンに変換するためには通常は追加された原子が必要であることを理解しての上で、分子またはそのフラグメントの中性とイオンの形との間で区別は行わない。
従来の知識とは逆に、本明細書で説明するプロフィール・モード・スペクトル(セントロイディング・スペクトルまたはスティック・スペクトルではない)の正しい較正が使用される時には、本発明による方法は、ほぼ単位質量分解能の従来の質量分析計を用いる、
未知のイオンおよびその元素組成の非常に選択的な同定を可能にする。これは、薬、その代謝産物、分解生成物、不純物、ペプチド、タンパク質、および他の分子の同定に特に有用である。
本発明によれば、そのモノアイソトピック質量が1Daもの少ない分画だけ異なるイオンの混合物を単位質量分解能機器で定量的に分析することも可能である。これは、同位体ラベルもしくは他のマス・タグ(mass tag)または誘導体化のいずれかを介する薬、その代謝産物、ペプチド、タンパク質、および他の分子の定量的分析に特に有用である。
本発明の前述の態様および他の特徴を、添付図面と共に次の説明で説明するが、添付図面では、類似する符号が、類似する構成要素を示す。
図1を参照すると、分析システム10のブロック図が示されており、この分析システム10は、上で注記したように、本発明の特徴を組み込んだ、タンパク質または他の分子の分析に使用することができる。本発明を、図面に示された実施形態を参照して説明するが、本発明は、多数の代替の形の実施形態で実施できることを理解されたい。さらに、任意の適切なタイプの構成要素を使用することができる。
分析システム10は、試料調製部分12、質量分析計部分14、データ分析システム16、およびコンピュータ・システム18を有する。試料調製部分12は、米国マサチューセッツ州ウォルサムのThermo Electron Corporation社が製造するFinnigan LCQ Deca XP Maxなど、注目のタンパク質またはペプチドを含む試料をシステム10に導入するタイプの試料導入ユニット20を含むことができる。試料調製部分12は、システム10によって分析されるタンパク質などの検体の予備分離を実行するのに使用される検体分離ユニット22をも含むことができる。検体分離ユニット22は、クロマトグラフィ・カラム、米国カリフォルニア州ハーキュリーズのBio−Rad Laboratories,Inc.社が製造するゲルベース分離ユニットなどの電気泳動分離ユニットのいずれかとすることができ、当技術分野で周知である。一般に、電圧をユニットに印加して、毛細管を介する移動速度、等電点電気泳動点(Hannesh,S.M.、Electrophoresis 21、1202〜1209ページ、2000年、または質量による(1次元分離))などの1つまたはそれ以上の変数の関数として、あるいは等電点電気泳動によるおよび質量(2次元分離)によるなど、これらの変数のうちの複数によって、タンパク質を分離させる。後者の例は、SDS
−PAGEとして知られている。
質量分析計部分14は、従来の質量分析計とすることができ、使用可能な任意のものとすることができるが、MALDI−TOF、四重極MS、イオン・トラップMS、qTOF、TOF/TOF、またはFTICR−MSのうちの1つであることが好ましい。MALDIまたはエレクトロスプレイ・イオン化イオン源を有する場合に、そのようなイオン源は、質量分析計部分14への試料入力を提供することもできる。一般に、質量分析計部分14は、イオン源24、イオン源24によって生成されたイオンを質量対電荷比によって分離する質量アナライザ(mass analyzer)26、質量アナライザ26からのイオンを検出するイオン検出器部分28、および質量分析計部分14が能率的に動作するのに十分な真空を維持する真空装置30を含むことができる。質量分析計部分14が、イオン移動度スペクトロメータである場合には、一般に、真空装置は不要である。
データ分析システム16には、イオン検出器部分28からの信号をディジタル・データに変換する1つまたは一連のアナログ・ディジタル変換器(図示せず)を含むことができ
るデータ収集部分32が含まれる。このディジタル・データは、リアル・タイム・データ処理部分34に供給され、リアル・タイム・データ処理部分34は、合計および/または平均などの演算を介してディジタル・データを処理する。後処理部分36は、ライブラリ検索、データ保管、およびデータ報告を含む、リアル・タイム・データ処理部分34からのデータの追加処理を行うのに使用することができる。
コンピュータ・システム18は、下記で説明する方法で、試料調製部分12、質量分析計部分14、およびデータ分析システム16を制御する。コンピュータ・システム18は、適切なスクリーン・ディスプレイでのデータの入力および実行された分析の結果の表示を可能にするために、従来のコンピュータ・モニタ40を有することができる。コンピュータ・システム18は、たとえばWindows(登録商標)オペレーティング・システムもしくはUNIX(登録商標)オペレーティング・システムまたは任意の他の適切なオペレーティング・システムを用いて動作する、任意の適切なパーソナル・コンピュータに基づくものとすることができる。コンピュータ・システム18は、通常はハード・ドライブ42を有し、このハード・ドライブ42に、オペレーティング・システムと、下で説明するデータ分析を実行するプログラムとが保管される。CDまたはフロッピ・ディスクを受け入れるドライブ44が、本発明によるプログラムをコンピュータ・システム18にロードするのに使用される。試料調製部分12および質量分析計部分14を制御するプログラムは、通常、システム10のこれらの部分のファームウェアとしてダウンロードされる。データ分析システム16は、下で述べる処理ステップを実施するために、C++、JAVA、またはVisual Basicなどの複数のプログラミング言語のいずれかで記述されたプログラムとすることができる。
分子検索用の質量スペクトル・フィッティング
非常に正確なイオン質量測定を用いる質量分析法は、元素組成または分子式を決定するすばやく独自の形を提供し、この元素組成または分子式の決定は、未知の代謝産物同定から、DNAまたはタンパク質の同定またはシーケンシング、分解生成物同定または不純物同定までの範囲の、測定中のイオンに関する深い洞察を提供することができる。
分子式決定の従来の手法は、注目の質量スペクトル・ピークの高い質量精度の決定から始まり、所与の質量誤差ウィンドウ(通常は百万分率またはppmとして測定される)内、たとえば決定される質量から±5ppm以内で、すべての可能な式を検索する。周期律表のすべての元素が、最も軽い同位体についてその正確な質量を注意深く測定されるので、元素組成または分子の検索アルゴリズムは、実質上次の最適化と等しい。
Figure 0005227026
ここで、mは、注目のイオンの測定された正確なモノアイソトピック質量であり、niは、i番目の元素の元素の個数であり、miは、このi番目の元素のすべての同位体の中で最低の正確な質量である。この最適化問題は、通常、整数計画法によって解くことができ、この整数計画法は、各元素の最小の可能な個数および最大の可能な個数nならびに元素の最大個数pなどの制約の導入を介して劇的に高速化することができる。他の制約に、環、二重結合の存在、または可能な元素の限られた選択(たとえば、通常の小分子薬は、C、H、N、O、S、P、Clなどだけを含む場合がある)を含めることができる。タンパク質またはペプチドなどのより大きい分子について、通常、式1で与えられる形の検索は、所与のタンパク質ライブラリまたはペプチド・ライブラリについて実行され、これに
よって、検索が、前に同定されまたは仮定された既知のタンパク質またはペプチドの集合に自動的に制約される。
この手法は、次の条件の下で良好に動作する。
1.質量分析計が、高分解能であり、通常は、4倍飛行時間(qTOF)型システムまたはFTMSであり、高い質量精度を達成するためおよび複合同定を容易にするために、イオンのモノアイソトピック・ピークをそのイオンの他の同位体からベースライン分解(baseline−resolve)することを可能にする。
2.飽和または非線形性なしのモノアイソトピック・ピークの測定での高い信号対雑音。
3.モノアイソトピック・ピークが、純粋であり、干渉するイオンまたは同重体干渉が全くない。
4.検索される分子が、一般に、1000Da未満の分子量を有する小分子でであり、純粋な同位体ピークだけが、通常は最も豊富なピークであるモノアイソトピック・ピークである。
5.信頼性のある質量決定のための特定の電圧の手による調整さえ用いる機器の広範囲の調整の後で使用可能な、十分に対称のピーク形状。
6.質量決定のための信頼性があり偏りのないアルゴリズム。
上で参照された特許出願では、高い質量精度が、モノアイソトピック・ピークが他の同位体ピークからベースライン分解されない単位質量分解能システムにおいてさえ入手可能であり、干渉する同位体ピークの存在下でモノアイソトピック・ピークの正確な質量を決定することが可能であることが指摘されている。上で参照された特許出願で開示された質量スペクトル機器較正およびピーク分析のすべての利益にもかかわらず、連続質量スペクトル応答からの質量(および面積)決定の処理は、誤り伝搬および雑音増幅の傾向がある逆畳込みの1つであることに留意されたい。これは、質量において互いに非常に近くに配置された多数の個々の同位体があるM+1またはM+2の同位体ピークについて特に問題になる。
図2Aに、モノアイソトープ(monoisotope)(失われた電子の質量0.0005486Daの調整の前に386.2556Da)が最も豊富であり、単一の同位体からなる、分子イオン式C213252 +を有する小分子薬ブスピロンの理論的同位元素分布を示す。すべての他の同位体ピークは、より弱く、複数の個々の同位体からなり、これらの個々の同位体は、モノアイソトープから少なくとも約1Daであり、図2Bに示されているように単位質量分解能システムでモノアイソトープから簡単に分離される。しかし、M+1ピークの下での2つの最も豊富な同位体の分離は、少なくとも387.25/(0.0064/2)=121.016の解像力を必要とするはずであり、この解像力は、ある感度を妥協しなければならない場合がある最高分解能FTMSシステムでのみ使用可能な特徴である。
図2Cに、クラスタ内の2つの最も豊富な同位体を視覚的に観察できるほどに高い解像力でのM+1同位体のシミュレートされた質量スペクトルを示す。しかし、図2Dに示されたM+2ピーク・クラスタについて、388.2560Daおよび388.2597Daの2つの同位体は、そのような高い分解能であってももはや分離されておらず、ピーク選択またはセントロイディングにおけるある曖昧さをもたらし、この曖昧さは、ピーク選択結果だけに基づく分子式検索に悪影響を及ぼし得る。その一方で、図2Dのプロフィール・データは、この分子のM+2同位元素クラスタに関するすべての関連する情報を含み、この分子の検索が基づくことのできる独自のシグネチャを提供する。
ヒルジンなどのより大きい分子について、7029.02630Daのモノアイソトピ
ック質量を有するその分子イオンC289446841096 +は、モノアイソトピック・ピークがもはや最も豊富でなくなると同時に、その分子イオンの他の同位体ピークが多数の他の同位体からの寄与に伴ってますます複雑になるのに十分に大きい。図3Aに、スティック・スペクトルとしての1000個の最も豊富な同位体を示し、図3Bに、最も豊富なM+3クラスタのズーム・インされた版を示す。121016という高い解像力においてさえ、図3Cに示されたM+3クラスタのシミュレートされたスペクトルは、このクラスタに寄与する多数の同位体のうちのほんの少数を明らかにし、従来の分子式検索に悪影響を及ぼす可能性があるピーク選択またはセントロイディングの曖昧さをもたらす。やはり、図3Cのプロフィール・データは、十分に分解されてはいないが、この分子のM+3クラスタに関するすべての関連する情報を含み、この分子の検索が基づくことのできる独自のシグネチャを提供する。
「トップダウン」プロテオミクスで分析される無傷のタンパク質などのより大きい分子についてさえ、モノアイソトープ・ピークは、他のより豊富な同位元素クラスタと比較して、機器解像力、感度、および線形ダイナミック・レンジを与えられて、もう観察可能ですらなくなるほどに低くなる。より豊富な同位元素クラスタからある形の全体的な質量測定をなんとか得ることはできるが、この測定は、多数の分解されない同重体干渉および観察された質量スペクトル・データへの質量分析計ピーク形状関数の寄与に起因して、もはや、信頼性のある分子式検索について頼ることができる独自の正確な質量を提供しない。
2003年10月20日出願の米国特許出願第10/689313号およびそれからの優先権を主張し、選択国として米国を指定した2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US04/034618号で開示された包括的な質量スペクトル較正に基づいて、ピーク分析を、それでも、分解されない同重体干渉を有するピークに対して実行して、同位元素クラスタに関する独自の正確な質量に達することができる。ピーク形状関数は、較正変換の後に対称関数に変換されているので、この独自の正確な質量は、実際に、重みすなわち数学的に定義された重心として相対存在率を用いる、クラスタに含まれるすべての同位体の加重平均である。明瞭に定義され、計算されたすべての同位元素クラスタの重心を用いると、理論的には、実際の観察された重心と、元素組成を与えられて対応する同位元素分布から計算された理論的重心とに基づいて、分子式検索を実行することができる。後続検索と重心質量に基づくスコアリングとに、同定されたピークのみかけのピーク面積を重みとして組み込んで、これらの同位元素クラスタの相対存在率を反映することすらできる。
観察された重心と理論的重心質量との間のマッチは、加重最小二乗回帰を介して実行することができ、この加重最小二乗回帰は、分子式割当またはライブラリ・ヒットに関する適合度または確率に関するある尺度を自動的にもたらす。しかし、統計および確率の割当は、すべての未分解の同位体が効果的に一緒に箱に入れられるピーク分析処理中の情報内容の消失に起因して、より不正確またはより非簡潔またはより非診断的になる。
ピーク・セントロイディング・ステップを一切用いない、分子式検索またはライブラリ検索、検索診断、定量的混合物分析、および統計的測定に使用可能な質量スペクトル情報全体を利用する、より好ましい実施形態の詳細を、これから提示する。
モノアイソトピック・ピークの正確な質量は、イオンに関する非常に重要な情報であるが、そのイオンの他の同位体およびこれらがオーバーラップするパターンは、特定のイオンに関する非常に重要な追加情報を提供し、この追加情報は、正しく利用された時に、これと、非常に似たモノアイソトピック質量を有しさえする他の候補分子との間の区別をさらに強化することができる。図4に、注目のイオン(この例ではブスピロン)のモノアイソトピック質量から1ppm以内のモノアイソトピック質量を有するが、その元素組成に
おける相違に起因する非常に異なるスペクトル・パターンを有する、2つのイオンの質量スペクトルを示す。
本明細書で説明する発明は、
1.非常に似たモノアイソトピック質量の多数の候補分子の間で区別するために、追加情報として各分子について入手可能な同位体パターンを利用する。
2.分子式検索の唯一の手段としてピーク選択およびセントロイディングを使用することを避け、したがって、誤差が発生しランダム雑音が増幅される可能性があるデータ処理の余分なステップを避ける。
3.2003年10月20日出願の米国特許出願第10/689313号およびそれからの優先権を主張し、選択国として米国を指定した2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号で開示された包括的で全体的な質量スペクトル較正の使用による連続プロフィール・データを介する分子式検索またはライブラリ検索を可能にする。この包括的な質量スペクトル較正は、質量ならびにピーク形状関数の非常に正確なマッチを可能にする。
4.この包括的な質量スペクトル較正は、単位質量分解能質量分析計においてさえ分子式検索またはライブラリ検索を可能にし、これは、一般に、より高分解能のシステムのためのものと考えられてきた独自の特徴である。
5.高分解能システムでは、分子式検索またはライブラリ検索を、今や、ペプチドまたはタンパク質などの大きい分子について非常に弱いか観察不能でさえある場合があるモノアイソトープ・ピークを同定せずに実行することができる。さらに、分子式検索またはライブラリ検索を、多数の個々の同位体を物理的に分離せずに、これらの同位体を含む可能性がある同位元素クラスタの任意のセクションを使用して実行することもできる。特に他のクラスタが悪い信号対雑音、非線形性、または干渉からの大きいオーバーラップを有する時に、単一の同位元素クラスタ、たとえば図3CからのM+3クラスタを、分子式検索またはライブラリ検索に使用することさえ、可能である場合がある。
特定のステップは、2004年4月28日出願の国際出願第PCT/US2004/013096号、名称「COMPUTATIONAL METHOD AND SYSTEM FOR MASS SPECTRAL ANALYSIS」で開示されたステップに類似し、下で例と共に説明される。
1.質量スペクトル・ピークにまたがる多数の点を用いてプロフィール・モードで生質量スペクトル・データを収集する。この生質量スペクトル・データは、1つまたはそれ以上の内部標準を含められてもそうでなくてもよい。図6Aに、薬ブスピロンの代謝産物に対応するそのような生質量スペクトル・データの1セクションを示す。このステップは、図5の流れ図で510として示されている。
2.外部較正または機器較正の一部として、収集された生質量スペクトル・データに、以前に展開された総較正フィルタリング行列を適用して、すべての質量軸誤差について補正し、質量スペクトル・ピーク形状関数を既知のピーク形状関数に、好ましくは数学的に定義可能な対称関数に変換する。図6Bに、外部較正後の図6Aの同一のセクションを示す。このステップは、図5の流れ図では510Bとして示されており、ここで、図5の510Aからの較正が適用される。
3.少なくとも1つの内部標準が使用可能である場合には、その少なくとも1つの標準を、別々の新しい機器較正(内部較正)での標準として使用して、新しい較正を実行する。この新たに決定された内部較正を外部較正されたデータに適用して、外部的におよび内部的に較正されたデータを入手する。図6Cに、この追加の内部較正の後の図6Bのセクションを示す。このステップも、図5の流れ図では510Bとして示されている。実際の
ピーク形状関数だけが、別々にまたは生プロフィール・モード質量スペクトル・データの収集中(図5の510A)のいずれかで包括的較正なしに決定される場合には、ステップ2とこのステップとの両方を場合により迂回し、すべての後続データ処理を、較正されたプロフィール・モード・データではなく生プロフィール・モード・データに適用することができる。
4.図6Cに示された十分に較正された質量スペクトル・データに対応する可能な分子式または化合物の検索において、通常は、ピーク選択処理、好ましくは米国特許出願第10/689313号の32ページの8行目から始まるセクションまたは2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号(34ページの14行目から始まるセクション)で開示された処理を行って、ピーク質量位置ならびに積分されたピーク面積を含むピーク・リストを生成する。較正データ(図5の510B)が使用可能であるかどうかに応じて、目標ピーク形状関数または実際のピーク形状関数のいずれかをピーク分析に使用することができる。したがって、図6Cのデータ・トレースから計算されるモノアイソトピック・ピーク質量は、402.2509Daである。5ppmモノアイソトピック質量誤差ウィンドウ内での元素C、H、N、O、S、P、Cl、およびBrに関する組成検索は、図7に示されているように、トップ・ヒットとしてC20383FPS(モノアイソトピック質量402.2508Da、誤った分子)を有する26個の候補分子のリストをもたらす。これらのステップは、図5の流れ図で510C〜510D〜510E〜510Gとして示されている。ペプチドまたはタンパク質などのより大きい分子について、所与のライブラリ内の検索は、より通常、図5の510C〜510D〜510E〜510Gに概要を示されたステップに従って候補のリストを生成するために実行される。
5.分子式決定についてモノアイソトピック質量に頼るのではなく、本発明のこの態様は、同定された候補分子のそれぞれの理論的質量スペクトル同位体プロフィールを計算し、この理論的質量スペクトル・プロフィールを、収集されたままのまたは較正(図5のステップ510Aおよび510Bの外部較正および/または内部較正)後の実際の同位体プロフィールの質量スペクトル・プロフィールと比較する。この計算は、理論的同位元素分布の計算とそれに続く目標ピーク形状関数または実際のピーク形状関数のいずれかの畳込みとを用い、これらのすべてが、米国特許出願第10/689313号または2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号に開示された包括的な較正処理で定義されている。適用可能な場合の較正後の実際の質量スペクトル・ピーク形状は、目標ピーク形状関数に変換される。図8に、図5の計算ステップ510Hに基づく、図7にリストされた上位3ヒットの理論的同位体プロフィールを示す。
6.可能なベースライン成分としての任意の線形関数または非線形関数および唯一のピーク成分としての対応する理論的同位体プロフィールを含めることによって、図7にリストされた候補分子のそれぞれについて異なるピーク成分行列P(米国特許出願第10/689313号のページ32および2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号のページ34)を形成する。分子の部分集合が既知である場合には、これらの既知の分子の理論的同位体プロフィールを、元素組成検索またはライブラリ検索なしで直接に計算し、ピーク成分行列に含めて、ベースライン成分と同様に扱うことができる。質量スペクトルが、最も最近の較正(外部または内部のいずれか)の後にシフトした可能性があるという証拠がある場合には、もう1つの成分すなわち、実際に測定された同位体プロフィールまたは較正された同位体プロフィールの一次導関数を行列Pに追加して、追加の質量軸シフトを考慮に入れることができる。このステップは、図5では510Iとして示されている。
7.加重多重線形回帰(WMLR、米国特許出願第10/689313号のページ34
の式6および2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号のページ35の式6)が、ここで、収集された生同位体プロフィールまたは較正された同位体プロフィール(たとえば、図6C)と各ピーク成分行列との間で、重みとしてピーク強度変動wの逆数を使用して実行される(米国特許出願第10/689313号のページ34および2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号のページ35)。フィッティング・エラー(二乗平均平方根誤差すなわちRMSE)、t−値、相関係数、またはF−スタティクスなどの他の統計が、各回帰から計算される(米国特許出願第10/689313号のページ35および39ならびに2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号のページ36および39)。このステップは、図5では510Jとして示されている。
8.t−値が大きいほどまたはRMSEが小さいほど、分子が正しい分子である可能性が高くなる。図7および図8に、計算されたモノアイソトピック質量402.2509Daが402.2505Daというその正確な質量に対する最も近いマッチではないにもかかわらず、正しい式C213253(モノアイソトピック質量402.2505Da)が、実際に26個すべての候補分子の中で最小のフィッティング・エラーをもたらすことが示されている。このステップは、図5では510Kとして示されている。
本発明のこの態様は、分子検索の中間の誤りの多いステップを除去し、使用可能なすべての同位体、その相対存在率、およびその異なる質量を考慮に入れることによってより信頼性のある結果をもたらす。200〜600質量範囲の範囲内の薬またはその代謝産物などのより小さい分子について、このプロフィールに基づく検索は、モノアイソトピック・ピークがこれらの分子について最も豊富である可能性が高いにもかかわらず、大きな利益を提供する。タンパク質またはペプチドなどのより大きい分子について、モノアイソトピック・ピークは、通常、たとえ観察可能であっても最も豊富ではなく、機器分解能幅(FWHM)は、通常、TOFまたはFTMSなどの質量分析計で高くなるが、同位元素分布は、より複雑になり、ピーク分析および正確な質量決定が、さらにより難しく、さらにより大きい誤差を受けるようになる。これは、本発明のこの新しい態様が、ピーク分析を完全に回避することと、他のより重要な同位体ピークを考慮に入れることとによって、さらにより大きい相違をもたらすところである。
包括的な質量スペクトル較正がこの新規の検索処理で演じるクリティカルな役割は、質量スペクトル・ピーク形状を既知にし、分析的に計算可能にし、または全質量スペクトル範囲にわたって均一にさえするというその固有の能力に起因して、当業者に明白になる。それでも、数値的な形であるだけであっても、ピーク形状関数が既知である限り、この新規の検索アルゴリズムを、シフトまたは補間などの正しい複製方式を介して使用することができることを指摘しなければならない。さらに、機器が、そのピーク形状関数を数学的に定義可能なピーク形状に似させるのに十分によく調整されている場合に、この新規の検索アルゴリズムを使用して、最良の達成可能な結果ではないとしても、ある有用な結果をもたらすこともできる。
本発明のもう1つの態様は、フィッティング残差を、質量スペクトル・ピーク・セグメントが単一の分子を含むのか、それとも非常に似た質量の複数の分子の線形組合せを含むのかのよいインジケータとして使用できることである。図9Aに、包括的較正の後のより高い分解能のqTOF機器で測定された質量スペクトル同位体プロフィール(実線)およびフィッティングされたレセルピン(正確なモノアイソトピック質量609.2812Da)の理論的プロフィール(破線)を示し、残差を図9Bに示す。図9Cに、609.2972Daという非常に類似するモノアイソトピック質量を有するもう1つの分子すなわちアラニン8−merとのフィッティングを示す(フィッティング残差を図9Dに示す)。アラニン8−merをピーク成分行列Pに追加することによるレセルピンとアラニン8−merとの両方とのフィッティングを行う時に、フィッティングは、はるかに改善され(図9E)、残差ははるかに減る(図9F)。図10Aから図10Fに、図9Aから9Fのズーム・インされた版を示す。図5のステップ510JからのWMLRの結果として、回帰係数は、組み合わされた質量スペクトル・プロフィール・データへの各イオンの相対的な寄与を表し、定性的同定情報に加えて、かかわりのあるイオンに関する定量的情報を提供する。
成分をピーク成分行列Pに追加する判断は、通常は、データ内の誤差または雑音の既知のまたは推定されたレベルに対する相対的なフィッティング残差すなわち所定のレベルを超えるフィッティング残差などの回帰からの統計的測定値に基づいて、図5のステップ510Lで行われる。混合物分析および混合物内の同定のためにピーク成分行列に1つまたはそれ以上の成分を追加するステップは、図5では510Mとして示されている。前に追加された成分が、他の成分の追加に伴って統計的に有意でなくなる時には、F−テストまたはt−テストなどの類似する有意性テストに基づいて、すなわち、所定のレベル未満の時に、ステップ510Nで1つまたはそれ以上の成分を除去する判断を行うことができる。1つまたはそれ以上の成分をピーク成分行列から削除するステップは、図5では510Oとして示されている。上で述べた追加される成分または除去される成分に、1つもしくはそれ以上のベースライン成分または上で述べた一次導関数項を含めることもできる。
干渉する同位体を用いるイオンの定量化
定量化または代謝研究用の同位体トレーシング用のICAT(商標)またはiTRAQ(商標)(両方が、米国カリフォルニア州フォスタ・シティのApplied Biosystems社によって販売されている)などの同位体ラベル付けを用いる質量スペクトル実験では、通常、ラベル付けされたイオンもしくはフラグメントとラベル付けされていないイオンもしくはフラグメントとの間または異なってラベル付けされもしくはタグ付けされたイオンもしくはフラグメントの間に、オーバーラップする同位体パターンがある。良い例が、iTRAQ(商標)で使用されるisobaric tagであり(国際出願第WO2004/070352A2号)、この場合に、異なる試料からの消化されたペプチドに、異なるreporter tag(114.1、115.1、116.1、または117.1という質量を有する)を用いてラベル付けすることができ、このreporter tagは、31、30、29、または28という対応するbalance tagに付加され、組み合わされたタグが、同一の公称質量を有するようになり、異なる試料からのペプチドに同一の追加される質量を用いて異なってタグ付けすることが可能になる。異なる試料が混合され、組み合わされ、質量スペクトル分析の前にクロマトグラフィを介して分離される時に、異なる試料からの同一のペプチドは、同一の組み合わされた質量
のタグを用いてタグ付けされ、異なるタグのペプチドに、MS分析において同一のみかけ質量が与えられ、ここで、1つのMS/MSが、MS/MSフラグメンテーション中に異なってタグ付けされたペプチド・イオンをreporter tag、balance tag、ペプチド、およびそのフラグメントにばらばらにするために実行される。各reporter tagは、今や、114.1、115.1、116.1、または117.1という異なる質量を有するはずであり、そのそれぞれの信号強度は、混合および組合せの前の特定の試料内のこのペプチドの量に対応する。
4つの試料がタグ付けされ、組み合わされる4x多重化実験(multiplexed
experiment)では、MS/MS分析で4つの質量で4つすべてのreporterを観察することが期待され、これらのreporterの相対強度は、4つの試料のそれぞれに含まれるペプチドの相対的量を示すはずである。これらのタグは、互いから1質量単位だけ離れているので、その同位体パターンは、特にABI/Sciex QTRAPなどのより低い分解能のシステムで、オーバーラップするはずである。
もう1つの例は、親薬物またはそのフラグメントの脱水素から生じる薬物代謝を含み、ここでは脱水素の前後のイオンからの組み合わされた同位体プロフィールが観察される。組み合わされた同位体プロフィールは、互いから2Daしか離れていない、かなりのオーバーラップを有する2つの個々の同位体プロフィールの線形組合せである。この特定の代謝過程の範囲を査定するために、親薬物または薬フラグメントの濃度に対する脱水素された代謝産物の相対濃度を測定することが望ましい。
もう1つの例は、「コールド」試料と「ホット」試料の混合物の質量スペクトル測定を用い、ここで、「コールド」試料は、ラベル付けされない試料を指し、「ホット」試料は、C14−ラベル付けされた試料などの(放射性)ラベル付けされた試料を指し、この質量スペクトル測定は、2つの相互にオーバーラップする同位体プロフィールからなる観察される質量スペクトル応答をもたらす。図11Aに、ラベル付けされていないヒルジンからの同位体プロフィールを示し、図11Bに、C14−ラベル付けされたヒルジンからの同位体プロフィールを示し、この両方が、単位質量分解能でのものである。ラベル付けされていないヒルジンおよびラベル付けされたヒルジンンの50%:50%混合物からの質量スペクトル応答を、図11Cに示す。ラベル付けされていないイオンとラベル付けされたイオンとの間の高い化学的類似性および高いイオン化類似性に起因して、これらのイオンのそれぞれは、定量的情報が分析で追求される時に、互いへの大きい内部基準として働く。したがって、オーバーラップする同位体プロフィールを有するラベル付けされていないイオンとラベル付けされたイオンとの相対濃度を定量化することが、非常に望ましい。
タンパク質定量化またはペプチド定量化などの他の定量的質量スペクトル実験では、通常、可能なクロス・トークを最小にし、信頼性のある定量化を達成するために、ラベル付けされたイオンをそのラベル付けされていない対応物からm/zに関して大きく隔たせることが必要である。これは、時々、図11A〜11Cのヒルジンの場合のように、質量分析計の増やされたピーク幅およびすばやく広がる同位元素分布に起因して、m/zにおける必要な分離がさらにより大きい、大きい分子について特に、複雑な化学処理を必要とする。
本発明のこの態様では、新規の偏りのない手法が、単位質量分解能においてさえ、イオンの間でのm/z分離にかかわりなく、オーバーラップする質量スペクトル範囲で測定されるイオンのそれぞれを定量化するために採用される。
用いられるステップは、次の通りである。
1.すべてのラベル付けされたイオンおよびラベル付けされていないイオンならびにその同位体を含む、ある質量スペクトル範囲内の生プロフィール・モード・データを収集する。このステップは、図12では、1210として示されている。
2.適用可能な場合に、2003年10月20日出願の米国特許出願第10/689313号および2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号と、2004年10月28日出願の米国仮出願第60/623114号に基づく本願と同一の日付に出願された米国特許出願(弁理士整理番号第CE−005US(PAR)号)とに開示された包括的較正を使用して、機器較正を展開し、かつ/またはフルMSもしくはMS/MSなどのMS動作のモードに適切なピーク形状関数を入手する。このステップは、図12では1210Aとして示されている。
3.適用可能な場合に、上で収集されたデータに機器較正を適用して、外部較正されたデータおよび対応する重みを入手する(米国特許出願第10/689313号のページ29〜31および2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号のページ28〜32)。必要な場合には、外部較正されたデータに内部較正を適用し、対応する新しい重みを入手する(米国特許出願第10/689313号のページ29〜31および2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号のページ28〜32)。このステップは、図12では1210Bとして示されている。
4.生来のイオンもしくはラベル付けされたイオンまたはその分子組成に基づくこの質量範囲内の関連するすべての既知のバックグラウンド・イオンを含む、注目のすべてのイオンの理論的同位体元素分布を計算する。このステップは、図12では1210Cとして示されている。
5.機器較正中に指定された目標ピーク形状関数または実際のピーク形状関数を用いて理論的同位元素分布を畳み込んで、選択されたすべてのイオンの理論的同位体プロフィールを入手する。このステップも、図12では1210Cとして示されている。
6.ピーク成分行列Pを作成し(米国特許出願第10/689313号のページ32および2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号のページ34)て、ベースライン成分として任意の線形関数または非線形関数を含め、ピーク成分として上で計算されたすべての理論的同位体プロフィールを含める。このステップは、図12では1210Dとして示されている。
7.較正されたプロフィール・モード・データまたは生プロフィール・モード・データとピーク成分行列Pとの間で加重多重線形回帰(WMLR、米国特許出願第10/689313号のページ34の式6および2004年10月20日出願の国際出願第PCT/US2004/034618号のページ35の式6)を実行する。このステップは、図12では1210Eとして示されている。
8.ベースライン成分およびイオン成分を含む成分のそれぞれの相対濃度として回帰係数を報告する。これらの相対濃度は、互いからの干渉を受けず、したがって、実行されるWMLRに起因して偏っていない。これらの濃度推定値は、適用される包括的な較正および適用される時の較正処理の一部としての雑音フィルタリングに起因して、より正確でもある。t−値、p−値、F−スタティクス、相関係数、および残差などの他の明確に確立された統計も、報告することができる。このステップは、図12では1210Fとして示されている。
較正のどれもが使用可能ではない時には、ステップ2および3を省略し、ステップ5の畳込み動作のピーク形状関数として、数学的に定義されるか標準イオンの測定値から数値的に導出されるのいずれかの、一般に受け入れられるピーク形状関数を考慮することができる。この場合に、またはさらなる内部較正なしの外部較正の場合に、理論的に計算された同位体プロフィール(ピーク成分行列P内の)と実際に測定されたまたは外部較正された質量スペクトル・プロフィール・データとの間に大きい質量シフトがある場合がある。大きい計算出費をこうむらずにこのシフトについて補償するために、ステップ6で、測定されたまたは外部較正された質量スペクトル・プロフィール・データの一次導関数をピーク成分行列Pに追加することを検討することができる。
時々、ピーク成分行列P内のベースライン成分を含む多すぎる成分から開始しており、最後に(図12の1210G)、成分のいくつかが統計的に有意でないことがわかり(図12の1210I)、したがって、回帰分析のもう1つのラウンドの前にそれらの成分を除去しなければならない(図12の1210J)ことがわかる場合がある。これらの有意でない成分には、ベースライン成分または上で述べた一次導関数成分が含まれる可能性がある。
他の時には、大きい残余(RMSE)に起因して十分な成分が含まれていなかったことがわかる場合があり(図12の1210G)、回帰分析のもう1つのラウンドの前にピー
ク成分行列に含めるためのより多くの成分の追加(図12の1210H)に進む場合がある。
分子検索のための質量スペクトル・フィッティングとオーバーラップする同位体を有するイオンの定量化との両方で、概念的に、市販システムからの従来技術に従って、回帰ステップの前にセントロイディングを用いるピーク分析を実行することが可能である。上で述べたように、セントロイディング処理は、その動作の逆畳込みの性質に起因して誤りを受けやすい。さらに、セントロイディング処理は、非常に近くに配置された同位体からの情報を破壊する。さらに、セントロイディング処理は、ピーク成分行列Pの自由度を減らし、検索しまたは定量化することのできるイオンの個数を制限する。たとえば、通常の小分子の同位体プロフィール(図6A〜6Cのブスピロンの401〜405Da質量範囲など)の4Da質量範囲をカバーする質量スペクトル・データを用いる単位質量分解能システムでは、通常、4つのピークを、ピーク・セントロイディングの結果として同定することができ、重心データの定量的なまたは定性的な検索能力が多くとも4つまでの共存するイオンに制限されるが、上で提示したプロフィール・モード定量化は、40個までの共存するイオンを扱うことができる。このプロフィール・モード分析は、包括的な質量スペクトル較正と共に好ましい実施形態で実行される時に、単位質量分解能システムにおいてさえ達成可能な高い質量精度(5〜10mDa質量誤差まで)に起因して、分析能力を、4つのイオンから、そのような狭い質量ウィンドウ内のおそらくは100個〜400個の共存するイオンにさらに高めることができる。
上の説明は、多数の詳細を含むが、これらの詳細は、本発明の範囲を限定するものと解釈されてはならず、単に、本発明のある実現可能な実施形態の例示を提供するものと解釈されなければならない。
したがって、本発明の範囲は、与えられた例によるのではなく、添付の特許請求の範囲およびその法的同等物によって決定されなければならない。本発明を、図面に示された実施形態を参照して説明したが、本発明を、多数の代替の形の実施形態で実施できることを理解されたい。さらに、すべての適切なサイズ、形状、または元素のタイプまたは材料を使用することができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲に含まれるそのような代替形態、修正形態、および変形形態のすべてを含むことが意図されている。
質量分析計を含む、本発明による分析システムを示すブロック図である。 Aは小分子薬ブスピロンの正確な同位元素分布を示す表であり、Bは単位質量分解能システムでのブスピロンのシミュレートされた質量スペクトル・プロフィール・モード・データを示す図であり、Cは超高分解能システムでのブスピロンM+1同位元素クラスタのシミュレートされた質量スペクトル・プロフィール・モード・データを示す図であり、そしてDは同一の高分解能システムでのブスピロンM+2同位元素クラスタのシミュレートされた質量スペクトル・プロフィール・モード・データを示す図である。 Aは、より大きいヒルジン・イオンの理論的に計算された同位元素分布を示す図であり、BはM+3同位元素クラスタのズーム・インされた領域を示す図であり、そしてCは超高分解能システムでのM+3同位元素クラスタのシミュレートされた質量スペクトル・プロフィール・モード・データを示す図である。 すべてのそのモノアイソトピック質量が互いから1ppm以内にある、ブスピロンの3つの候補マッチの単位質量分解能での理論的同位体プロフィール・モード・データを示す図である。 本発明の非常に選択的な複合同定処理を示す流れ図である。 Aはブスピロンのハイドロキシジェネーテッド(hydroxygenated)代謝産物の収集された生質量スペクトル・プロフィール・モード・データを示す図であり、BはAのデータの外部的に較正された版を示す図であり、そしてCはAのデータの内部的におよび外部的に較正された版を示す図である。 ブスピロン・ハイドロキシジェネーテッド代謝産物の正確なモノアイソトピック質量に基づく従来の元素検索からのヒット・リストを示す図である。 そのモノアイソトピック質量が互いから1ppm以内にある、ブスピロン・ハイドロキシジェネーテッド代謝産物の3つの候補マッチに関する単位質量分解能での理論的同位体プロフィール・モード・データを示す図である。 A、C、およびEは、それぞれレセルピン、8−アラニン、およびこの両方についてより高分解能のqTOFシステムで測定された較正されたデータおよびフィッティングされた版を示す図である。B、D、およびFは、それぞれA、C、およびEの対応するフィッティング残差を示す図である。 A〜Fは、図9A〜Fのズーム・インされた版を示す図である。 Aは単位質量分解能でのヒルジンの理論的同位体プロフィール・モード・データを示す図であり、BはAのデータのC14−ラベル付けされた版を示す図であり、そしてCは、AおよびBに表されたプロフィールの1:1混合物のデータを示す図である。 本発明の偏りのない定量的分析処理を示す流れ図である。

Claims (41)

  1. 質量スペクトル・ピークにまたがる複数の点を含む質量スペクトル・データをプロフィール・モードで収集することと、
    ピーク質量位置又はピーク質量位置および積分されたピーク面積を含むピーク・リストを生成すること(前記リストは、存在する可能性がある候補イオンを表す)と、
    候補イオンのそれぞれについて理論的質量スペクトル同位体プロフィールを計算することと、
    同定された候補イオンのそれぞれについて、ベースライン成分として線形関数または非線形関数および唯一のピーク成分として理論的同位体プロフィールを含めることにより形成されるピーク成分行列を形成することと、
    候補イオンのそれぞれのピーク成分行列および前記質量スペクトルデータを用いて回帰分析を実行してフィッティング統計を計算することと、
    最も有意なフィッティング統計に対応するイオンが存在する最もありそうな候補イオンであることに関する前記フィッティング統計を用いて候補イオンをランキングすることとを含む、質量分析計からのデータを分析する方法。
  2. フィッティング・エラーが所定の量より有意に大きい場合に、候補イオンを既存のピーク成分行列に追加することと、増補されたピーク成分行列および収集された前記質量スペクトルデータを用いてさらなる回帰分析を実行することとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. 分子または成分が統計的に有意でないと思われる場合に、候補イオンまたは成分を除去することと、減らされたピーク成分行列および収集された前記質量スペクトルデータを用いてさらなる回帰分析を実行することとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  4. 収集された質量スペクトルデータに対して、少なくとも1つの内部較正標準を使用する新しい較正を実行することをさらに含む請求項1に記載の方法。
  5. 収集された前記質量スペクトルデータに対して外部較正を実行することをさらに含む請求項1に記載の方法。
  6. 外部較正および内部較正されたデータを入手するために、該外部較正されたデータに内部較正を適用することをさらに含む請求項5に記載の方法。
  7. 質量スペクトルデータは、回帰分析の前に既知のピーク形状関数を有するよう較正される請求項1に記載の方法。
  8. 回帰分析は、収集された質量スペクトルデータを用いて実行される請求項1に記載の方法。
  9. 回帰分析は、収集された質量スペクトルデータを較正した後に実行される請求項1に記載の方法。
  10. 質量軸誤差について補正するためおよび前記データを既知のピーク形状関数を有するよう変換するために、質量スペクトル・データに較正を適用することと、
    ピーク成分行列に含めるための理論的同位体プロフィールを作成するために、既知のピーク形状関数を使用することと
    をさらに含む請求項1に記載の方法。
  11. 較正処理の一部としてピーク形状関数を計算することと、
    ピーク成分行列に含めるための理論的同位体プロフィールを作成するために、計算されたピーク形状関数を使用することと
    をさらに含む請求項1に記載の方法。
  12. 候補イオンは、所与のライブラリおよび元素組成検索のうちの少なくとも1つでの検索を介して選択される請求項1に記載の方法。
  13. 収集されたまたは較正された質量スペクトルデータの一次導関数をピーク成分行列に追加することをさらに含む請求項1に記載の方法。
  14. 悪い信号対雑音、非線形性、および干渉のうちの1つに起因する、分析に関する収集された前記質量スペクトルデータのあるセクションの除外をさらに含む請求項1に記載の方法。
  15. 回帰は、重みとしてピーク強度変動の逆数を使用して、収集されたまたは較正された質量スペクトルデータと各ピーク成分行列との間で実行される請求項1に記載の方法。
  16. 同定された候補イオンのそれぞれについて理論的質量スペクトル同位体プロフィールを計算することは、ピーク形状関数を用いて理論的同位元素分布を畳み込むことを含む請求項1に記載の方法。
  17. ピーク成分行列を形成することは、可能なベースライン成分として任意の線形関数または非線形関数を含めることを含む請求項1に記載の方法。
  18. ピーク成分行列を形成することは、任意の既に同定されたイオンの理論的同位体プロフィールをピーク成分行列に含めることを含む請求項1に記載の方法。
  19. フィッティング統計は、t−値、p−値、F−スタティクス、相関係数、および残差のうちの1つとして計算される請求項1に記載の方法。
  20. 質量スペクトル範囲内で、生来のイオンおよびラベル付けされたイオンのうちの少なくとも1つをその同位体と共に含むプロフィール・モード・データを収集することと、
    生来のイオンおよびラベル付けされたイオンのうちの少なくとも1つを含む注目のすべてのイオンの理論的同位元素分布をその分子組成に基づいて計算することと、
    すべてのイオンの理論的同位体プロフィールを入手するために、機器較正中に指定されたピーク形状関数を用いて理論的同位元素分布を畳み込むことと、
    ピーク成分として計算されたすべての理論的同位体プロフィールのピーク成分行列を構成することと、
    収集されたプロフィール・モード・データおよびピーク成分行列を用いて回帰分析を実行することと、
    イオンのそれぞれの相対濃度として回帰の回帰係数を報告することと
    を含む、質量分析計からのデータを分析する方法。
  21. ピーク成分行列は、線形関数または非線形関数としてベースライン成分を含む請求項20に記載の方法。
  22. ベースライン成分の回帰係数を報告することをさらに含む請求項20に記載の方法。
  23. 回帰の統計を報告することをさらに含み、該統計は、t−値、p−値、F−スタティクス、相関係数、およびフィッティング残差またはフィッティング・エラーのうちの少なくとも1つを含む請求項20に記載の方法。
  24. 候補イオンまたは他の成分の理論的同位体プロフィールを追加することと、
    フィッティング残差またはフィッティング・エラーが所定の量よりかなり大きい場合に、収集されたプロフィール・モード・データおよび増補されたピーク成分行列を用いるさらなる回帰分析を実行することと
    をさらに含む請求項20に記載の方法。
  25. 分子または成分が統計的に有意でないと思われる場合に、候補イオンまたは成分を除去することと、収集されたプロフィール・モード・データおよび減らされたピーク成分行列を用いてさらなる回帰分析を実行することとをさらに含む請求項20に記載の方法。
  26. 回帰分析の前に収集されたプロフィール・モード・データを変換するために、少なくとも1つの内部較正標準を使用する較正を実行することをさらに含む請求項20に記載の方法。
  27. 少なくとも1つの外部的におよび内部的に較正されたデータを入手し、これによって回帰分析の前に収集されたプロフィール・モード・データを変換するために、収集されたプロフィール・モード・データおよび較正されたプロフィール・モード・データのうちの少なくとも1つに対して内部較正および外部較正のうちの少なくとも1つを適用することをさらに含む請求項20に記載の方法。
  28. ピーク形状関数は、内部較正および外部較正のうちの少なくとも1つを介して、既知のピーク形状関数に変換される請求項20に記載の方法。
  29. 回帰分析は、収集された前記プロフィール・モード・データを用いて実行される請求項20に記載の方法。
  30. 回帰分析は、収集されたプロフィール・モード・データを較正した後に実行される請求項20に記載の方法。
  31. 質量軸誤差について補正するためおよび前記データを既知のピーク形状関数を有するよう変換するために、収集されたプロフィール・モード・データに較正を適用することと、
    ピーク成分行列に含めるための理論的同位体プロフィールを作成するために、既知のピーク形状関数を使用することと
    をさらに含む請求項20に記載の方法。
  32. 較正は、外部較正、機器較正、および内部較正のうちの少なくとも1つとして展開される請求項31に記載の方法。
  33. 較正処理の一部としてピーク形状関数を計算することと、
    ピーク成分行列に含めるための理論的同位体プロフィールを作成するために、前記計算されたピーク形状関数を使用することと
    をさらに含む請求項20に記載の方法。
  34. 収集されたプロフィール・モード・データまたは較正されたプロフィール・モード・データの一次導関数をピーク成分行列に追加することをさらに含む請求項20に記載の方法。
  35. 回帰分析は、重みとしてピーク強度変動の逆数を使用して、収集された前記プロフィール・モード・データとピーク成分行列との間で実行される請求項20に記載の方法。
  36. 含まれるイオンのそれぞれについて理論的質量スペクトル同位元素分布を計算することは、ピーク形状関数を用いて理論的同位元素分布を畳み込むことを含む請求項20に記載の方法。
  37. ピーク成分行列を形成することは、任意の既に同定されたバックグラウンド・イオンの理論的同位体プロフィールをピーク成分行列に含めることを含む請求項20に記載の方法。
  38. イオンは、その同位体と共に、質量スペクトル範囲内で互いにオーバーラップされている請求項20に記載の方法。
  39. ピーク成分行列の形成および回帰分析の前に、収集されたまたは較正されたプロフィール・モード・データと理論的同位体プロフィールとの両方に対してピーク分析またはセントロイディング工程を実行することをさらに含む請求項20に記載の方法。
  40. 請求項1〜39のいずれか1項に従って操作される質量分析計システム。
  41. 質量分析計システムに請求項1〜39のいずれか1項のうちの少なくとも1つの方法に従って実行させる、コンピュータによって読取可能なコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読媒体。
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