JP5704917B2 - 質量分析のための自己較正アプローチ - Google Patents

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Description

本願は、米国特許法第119条e項に基づき、2007年6月2日に出願された特許文献1及び2007年8月18日に出願された特許文献2による優先権を請求する。これらの出願内容の全ては、その全体が本明細書に組み入れられている。
関連特許出願/特許との相互参照
以下の文書の全ての内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる:
特許文献3;2004年4月28日出願の特許文献4;2005年10月28日出願の特許文献5;2005年10月28日出願の特許文献6;2006年4月11日出願の特許文献7;2007年5月27日出願の特許文献8;2007年5月28日出願の特許文献9;2007年7月30日に出願され、且つ、2006年7月29日出願の特許文献11の優先権を主張する特許文献10。
本発明は、質量分析システムに関する。より詳細には、本発明は、タンパク質又はペプチド、環境汚染物質、医薬及びそれらの代謝物、又は分解生成物、又は不純物、食品添加物、フレーバー化合物、及び石油化学物質などのような大小の有機分子を含む分子の分析及び決定に有用な質量分析システム、それに使用される分析方法、及びコンピュータ又はコンピュータ及び質量分析計の組み合わせをそのような分析に影響を与えるようにするための、統合されたコンピュータ・コードをその中に有するコンピュータ・プログラム製品に関する。
薬物代謝研究において、研究者は、通常、薬剤を動物やヒトの被験者に投与する前に、親薬物の放射能標識バージョンを作り出す。生体内変換を経て、その薬物は、数個から50〜70個ほどのその代謝物に変換されることになる。放射能を検出し追跡することによって、研究者はこれらの生体変換を追跡し、代謝物を説明することができる。試料は、通常、分析のためにLC/MSシステムに注入され、そこで種々の代謝物は(保持)時間毎に分離され、質量分析によって検出される。これらの代謝物は、質量分析と並行して分流に配置した放射能検出器によって追跡することができるものの、これらの代謝物質の同定は、その質量(m/z)を測定する能力の故に、質量分析に頼らざるを得ないであろう。都合の悪いことに多くの場合、生物学的試料は、大規模な清浄化、試料調製、及びLCによる分離の後でさえも、依然として著しいマトリックス又はバックグラウンドイオン干渉を受け、代謝物の同定を時間の掛かる面倒な過程にしている。可能性のある代謝物の質量分析による同定を補助するために、研究者は、被験者に元の化合物と放射能標識した化合物の混合物を投与して研究者が質量スペクトル中で突きとめるのがより容易な、独特なマススペクトルの特徴を作出する。総投与量、所定の試験種に対する放射能暴露、質量スペクトル飽和度、及び元の薬物と放射能標識タイプの薬物との比を取り囲んでいる不確定性に制約されて、代謝物の同定は、放射能追跡の助けを用いても、研究者にとって骨の折れる仕事として残されている。
イオンがおそらく薬物に関係するものであると同定された後、次に通常更なる1つ又は複数のMS実験又はNMR分析のための単離さえも通して構造解明する前に、その元素組成を確認することが要求される。存在する種々のバックグラウンド故に、通常、マトリックス又はバックグラウンドのイオンからの干渉を避けるためにより高分解能の質量分析が望まれる。TOF、qTOF、Orbitrap、又はFTICR−MSのようなより高分解能の質量分析システムは、2つの明白な利点、即ち、より少ないスペクトル干渉及びより高い質量正確さを提供する。ロック・マス(lock mass)、デュアル・スプレー(dual spray)、及び内部較正のような精緻な較正スキームを用いて独特な元素組成を得ることは、100ppbもの極めて高い質量正確さにおいてさえも、いまだ課題である。
特許文献3や2005年10月28日出願の特許文献6に見られるような従来のアプローチは、マススペクトルデータを、元素組成の決定を可能にする又は強化するようにライン形状変換を用いて、大幅に改善された質量正確さに較正する新規な方法を提供している。特許文献3で教示される技法に従った、いわゆる単位質量分解能システムにより、非常に高い質量正確さを得ることができる。これは、ピーク形状変換と併せて、単一の四重極質量分析計でさえも元素組成の決定を行うことを可能にする。この正確なライン形状の較正は、2005年10月28日出願の特許文献4に開示されているように、所定の候補式についての質量スペクトルの実測値と理論計算値の間の精密なマッチングを可能にすることによって、曖昧な式の同定を支援する更なるメトリック(metric)を提供する。
これらの最近の開発にも拘わらず、高分解能の質量分析システムからでさえ独特な元素組成を得ることは、内部又は外部のいずれかの較正標準を同時に測定することが要求される面倒な較正過程、及びm/z値が未知のイオンのそれらに近いことに起因して、質量分析の実務者にとっていまだ課題である。
従って、現在の質量分析システムが提供できることと、マススペクトル分析のための現在の技術を用いて現在達成されていることとの間には隔たりがある。
米国特許仮出願第60/941,656号 米国特許仮出願第60/956、692号 米国特許第6,983,213号 国際特許出願PCT/US第2004/013096号 米国特許出願第11/261、440号 国際特許出願PCT/US第2005/039186号 国際特許出願PCT/US第2006/013723号 米国特許出願第11/54、305号 国際特許出願PCT/US第2007/069832号 米国特許出願第11/830、772号 米国特許仮出願第60/833,862号
本発明の目的は、質量分析システム、及び本明細書に記載される方法に従う、上記した不利な点を克服する質量分析システムを操作する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、質量分析システムが本発明に従う方法を行うことを可能にする、コンピュータ読み取り可能なプログラム・コードをその中に有する記憶媒体を提供することである。
本発明の更なる態様は、一般に、コンピュータを含むデータ分析部分を有する質量分析システムと共に使用するための、コンピュータ読み取り可能なコードを中に有するコンピュータ読み取り可能な媒体であって、ここで、コンピュータ読み取り可能な媒体は、本明細書に記載された方法を行うことによって、コンピュータがデータを分析することを可能にするためのものである。コンピュータ読み取り可能な媒体は、好ましくは、コンピュータが記載された特定の方法の少なくとも1つを行うことを可能にするための、コンピュータ読み取り可能なコードを更に含む。
特に重要なことには、本発明は、また、一般に、化学組成を分析するための質量分析システムを目的としており、そのシステムは、質量分析計部分及びデータ分析システムを含み、データ分析システムは、生のスペクトルデータを、一般に本明細書に記載された方法に従って処理することにより、較正された連続スペクトルデータを得ることによって操作されるものである。データ分析部分は、これらの方法の仕様に従って操作するように構成してもよい。好ましくは、質量分析計システムは、分析すべき試料を調製するための試料調製部分、及び分析すべき試料の初期の分離を行うための試料分離部分を更に含む。分離部分は、電気泳動装置、化学親和性チップ、又は試料を種々の成分に分離するためのクロマトグラフィーの少なくとも1つを含んでもよい。
本発明の前述の態様及び他の特徴は、添付図面と関連しながら以下の記載の中で説明する。
本発明に従う質量分析計のブロックダイヤグラムである。 図1のシステムにより用いられる、式の決定におけるステップのフローチャートである。 図2に含まれる重要なステップのグラフ表示である。 2つの異なる質量許容ウインドウで検索した場合に得られる、可能な式の表である。
図1を参照すると、分析システム10のブロックダイヤグラムが示されているが、このシステムは、本発明の特徴を組み入れて上記したように、タンパク質又は他の分子を分析するために使用し得る。本発明は、図面に示された単一の実施態様に関して記載されるであろうが、当然のことながら、本発明は多くの代わりの形態の実施態様で具体化することができる。また、任意の適切なタイプの構成要素を用いることもできる。
分析システム10は、試料調製部分12、他の検出器部分23、質量分析計部分14、データ分析システム16、及びコンピュータシステム18を有する。試料調製部分12は、関心あるタンパク質、ペプチド、又は小分子物質を含有する試料をシステム10に導入するタイプの、例えば、Finnegan LCQ Deca XP Max (ThermoFisher Scientific Corp.製、Waltham, MA, USA)のような、試料導入ユニット20を含み得る。試料調製部分12は、また、検体分離ユニット22を含み得て、これは、システム10により分析されるタンパク質のような検体の予備分離を行うために使用される。検体分離ユニット22は、クロマトグラフィー・カラム、Bio-Rad Laboratories, Inc. (Hercules, CA)製の業界で周知のゲルに基づく分離ユニットのような、電気泳動分離ユニットのいずれか1つであってもよい。一般に、電圧をユニットに印加して、毛細管中の移動速度、等電点フォーカシング(Hannesh, S. M., Electrophoresis 21, 1202-1209 (2000) のような1つ又はそれ以上の変数の関数として、又は質量により(一次元分離)若しくは等電点フォーカシング及び質量によるように2つ以上のこれらの変数により、タンパク質を分離する。後者の例は、二次元電気泳動として知られている。
質量分析計部分14は、従来の質量分析計でもよく、そして入手可能ないずれのものでもよいが、MALDI−TOF、四重極MS、イオントラップMS、qTOF、TOF/TOF、又はFTMSの内の1つが好ましい。もしMALDI又は電気スプレーオン化イオン源を有している場合は、そのようなイオン源は、また、質量分析計部分14への試料投入口を備えてもよい。一般に、質量分析計部分14は、イオン源24、イオン源24によって発生したイオンを質量対電荷比によって分離するための質量分析部26、質量分析部26からのイオンを検出するためのイオン検出器部分、及び質量分析計部分14を効率的に操作するために十分な真空度を維持するための真空システム30を含み得る。もし質量分析計部分14がイオン移動度スペクトロメータの場合は、一般に、真空システムは必要なく、そして得られるデータは、一般的にマススペクトルの代わりにプラズマグラムと呼ばれる。
質量分析計部分14と平行に、他の検出器部分23があってもよく、そこでは、流れの一部が、分流配置で試料をほぼ並行して検出するために回される。この他の検出器部分23は、単一チャンネルUV検出器、多重チャンネルUV検出器、又は屈折率(RI)検出器、光散乱検出器、放射能モニター(RAM)などであってよい。RAMは、14C−標識実験のために薬物代謝研究において最も広く使われており、その実験では、種々の代謝物を、ほぼリアルタイムで追跡しマススペクトルの走査に相関付けることができる。他の検出器部分23は、また、質量分析計部分14より前に、フロースルー検出として直列に配置することができる。
データ分析システム16はデータ取得部分32を含み、これは、イオン検出器部分28からのシグナルをデジタルデータに変換するための、1個の又は一連のアナログ・デジタル変換器(図面に示されていない)を含み得る。このデジタルデータはリアルタイムデータ処理部分34に提供され、この部分は、集計及び/又は平均化などの演算を通してデジタルデータを処理する。後処理部分36は、ライブラリ検索、データ記憶及びデータ報告作成を含む、リアルタイムデータ処理部分34からのデータの更なる処理を行うのに使われ得る。
コンピュータシステム18は、以下に記載する方法で、試料調製部分12、質量分析計部分14、他の検出器部分23、及びデータ分析システム16の制御を提供する。コンピュータシステム18は、適切なスクリーン・ディスプレー上にデータを入力及び実施した分析結果の表示を可能にするために、従来のコンピュータ・モニター又はディスプレー40を有してよい。コンピュータシステム18は、例えば、Windows(登録商標)若しくはUNIX(登録商標)オペレーティング・システム、又はその他の適切なオペレーティング・システムを用いて操作するいずれかの適切なパーソナル・コンピュータに基づくものでもよい。コンピュータシステム18は、一般に、ハード・ドライブ42、又はメモリースティックのような別のタイプのデータ記憶媒体を有し、その上にオペレーティング・システム及び以下に記載されるデータ分析を行うプログラムが保存される。CD、フロッピー・ディスク、メモリースティック、又は他のデータ記憶媒体を受け入れる取り外し可能なデータ記憶装置44が、本発明に従うプログラムをコンピュータシステム18に搭載するために使用される。試料調製部分12及び質量分析計部分14を制御するためのプログラムは、一般に、システム10のこれらの部分のためのファームウエアとして、ダウンロードされるであろう。データ分析システム16は、以下に考察される処理ステップを実行するために、C++、JAVA又はVisual Basicのようないくつかのプログラム言語のいずれかにおいて書かれたプログラムであってもよい。
上記した代謝物同定への応用のような元素組成の決定に関して言えば、高い質量正確さを有する質量分析は、Blaum, K., Physics Reports, Volume 425, Issues 1, March 2006, Pages 1-78に参照されるように、あらゆる固有の化学式は固有の質量を有するという事実に基づいて、化合物のID又は検証のために使用される強力な道具である。しかしながら、非常に高い質量正確さ(1〜5ppm)においてさえ、質量ウインドウ内の全化合物として考慮すべき、著しい数の式の候補が考慮されなければならず、これは、Kind, T., BMC Bioinformatics 2006, 7, 234に参照されるように、非常に大きな数字になり得る。伝統的に、化合物候補のリストは、可能な元素を限定し、他の化学的な制約を適用することによって低減することができるが、それでもそのリストは、数百又は数千でないとしても、容易に数十の化合物を含むことができる。ある化合物(イオン)の場合、たとえ個々の同位体又は同重体(isobar)が限定された分解能の故に完全に分解されなくても、その同位体パターンも、また、固有のものである。同位体のピーク(M、M+1、M+2、---)の相対強度の単純な測定は、Kind, T., BMC Bioinformatics 2006, 7, 234に参照されるように、特に、それらの顕著な同位体パターンを有するBr−又はCl−含有化合物の場合は、式のリストを低減するための有用な更なるメトリックであり得る。他のアプローチは、以下の文献:
・Evans, J.E.; Jurinski, N.B., Anal. Chem. 1975, 47, 961-963b
・Tenhosaari, A., Org. Mass spectrom. 1988, 23, 236-239
・Do Lago, C.L.; Kascheres, C., Comput. Chem. 1991, 15, 149-155
に参照されるように、単純なコンピュータモデリングを含む。
米国特許第6,188,064号に参照されるように、同位体パターンの模擬実験を行う試みにおいて、同位体分布に対してガウス分布又は他の仮定の数学的曲線をフィッティングさせることを含む、より手の込んだアプローチが提案されている。しかしながら、これらのアプローチの全ては、実際の機器ライン形状が未知のものであるか又は使用できないため、真の同位体パターンに対する粗い近似でしかなく、その結果、数%もの大きなモデリング誤差、即ち、1つの式から別の式への僅かな差を大幅に超え、従って同位体パターンのモデリングの有用性を大きく制限するレベルの誤差をもたらす。
米国特許第6,983,213号の中のこれまでに確立されたアプローチは、既知の1つ又は複数の較正イオン(そのモノアイソトピックピークのみか全同位体プロファイルかのいずれであれ)の使用において、機器ライン形状を既知の数学的関数へ正確に補正することができ、同時に質量軸に対して較正することもできる方法を示している。
較正標準は、外部較正として独立に実行することもできるし、又は内部較正として未知物質の実行に含めることもできる。
上記したように、2005年10月28日出願の国際特許出願PCT/US第2005/039186号を含むこれまでのアプローチ及び/又はドキュメントは、また、正確で誤りのない同位体モデリングは、較正によって定義された正に同一のライン形状を用いて、較正されたマススペクトルを理論的に生成されたスペクトルにフィッティングさせることによって得ることができる。
しかしながら、高い質量正確さを得るために、独立した較正標準を測定することは、常に便利であるわけではなく若しくは望ましいわけでもなく、又は正に非現実的である。これらの状況のいくつかは以下を含む。
すでに比較的高い質量正確さを得ることができる機器の場合は、このアプローチによって与えられる質量正確さでの僅かな改善のために、式の同定のために得られる更なる特異性と比較して著しい努力が要求され、例えば、可能性のある元素としてC、H、N、O、S及びFを含有する400Daの化合物の場合、質量正確さを5ppmから2ppmに改善しても、式の数を110から43に減らすだけである。
内部較正を通して干渉なしに較正化合物を測定することが困難又は不可能である生体試料のような、顕著な干渉を伴う実験の場合は、これらの較正アプローチは、使用するのが不便であると思われる。また、添加された内部標準は、関心あるイオンに対して、イオン抑制及び/又はマススペクトル干渉を引き起こし得る。
外部較正は、イオン抑制又はマススペクトル干渉の問題を回避するものの、一般に別個のデータ取得を含み、従って不便であり時間が掛かる。また、TOF機器ではしばしばそのケースが見られるように、時間に関係した質量ドリフトを補償するために、外部較正をしばしば繰り返さなければならないかもしれない。しばしば必要とされる較正の、時間の掛かる部分に対処する試みである、Waters社(Milford, MA)のロック・スプレー(Lock Spray)又はAgilent Technologies社(Santa Clara, CA)のデュアル・スプレー(Dual Spray)により内部又は外部較正を自動的に行う、市販の新しい機器を用いてさえも、それらは以下に記載する他の厄介な問題を有する傾向がある。
内部及び外部較正の両者の場合、較正イオンの質量は未知イオンの質量に近接している必要があるので、較正標準の選択及びそれらの質量の位置は、更なる問題を引き起こすと思われる。
マススペクトル較正における別の問題は、検出器のダイナミック・レンジの管理であり、これは、イオン検出器の飽和によるシステム上の質量誤差を避けるために、未知イオンと基準イオンの両者を同程度のイオン強度にすることが大いに好まれるTOF機器の場合は、特に重要である。
最後に、物理的効果によって、高い質量正確さを得ることが本質的に制限されている、ある種のタイプの機器がある。例えば、イオン−イオン電界効果(空間電荷効果として知られている)が、イオントラップ質量分析計で達成可能な固有の質量正確さを制限することは、よく知られている。
これらの状況のいずれにおいても、未知のイオン自体以外に、標準として如何なる他のイオンも使用することなしに、既知の数学的なライン形状に較正されたマススペクトルを得ることが大いに望まれる。このことは、質量正確さが著しく緩和された又は損なわれた状況においても、式の同定のための未知イオンの正確な同位体モデリングを可能にする。幸いなことに、より解像度の高いマススペクトルデータを用いて、天然に存在するライン形状基準として、未知イオン自体の解像された単一の同位体ピーク又はその他の純粋な同位体を用いることによって、このことは達成することができる。使用される解像された同位体が正しいピーク又はライン形状関数を導くことを可能にする、多くの市販の高解像度システムがあり、TOF、qTOF、Orbtrap、及びFT−ICR−MSが含まれる。一般に、単位質量解像データより良好なデータを与えるいずれの質量分析計も、応用可能である。単位質量解像とは、1,000より良好な分解能を有する、又は半値全幅で言えば、500Daのイオンの場合0.5Daより小さい分解能を有するものと定義することができる。従って、このことは、また、単位質量解像より高い解像度で走査可能な、ThermoFisher(Waltham, MA, USA)製のQuantumシリーズのような四重極系システムからの、より高い解像度のデータにも当てはまる。他の例としては、ThermoFisher製のLCQ Classic及び磁場型機器のような、しばしばズーム・スキャン・モードと呼ばれる高解像モードで操作される、イオントラップが挙げられる。
図2及び図3は、この新規な自己較正アプローチの好ましい実施態様、及びその高解像マススペクトルデータを用いた式の同定への応用を詳述している。米国特許第6,983,213号に概説されている較正手順が、較正標準として単独の単一同位体ピークで機能するためには、その時点では未知と思われるこの較正イオンの元素組成を入力する必要がある。これを扱ういくつかの方法がある。
1.単一同位体ピークの正確な質量の読みを得て、小さい質量ウインドウで式検索を行い、如何なる式の候補もキャリブラント(calibrant)として取り上げる。実際の較正では単一同位体ピークしか使用しないので、M+1から始まる細かい同位体構造を与える実際の元素組成は、較正に影響しないと思われる。
2.デルタ関数又は相対存在量と共に精密に報告された正確な質量位置に位置するスティック(stick)を作り出し、それを任意に100.00%に設定し、この架空の同位体的に純粋なイオンに対する完全な同位体分布を表す。
C、H、N、O、S及びClを用い、10ppmの質量許容誤差で399Daにおける化合物を検索した場合、116の式の候補が見出される。100ppmの質量許容誤差では、今度は1,170の化合物が評価されなければならない。それでも、もしライン形状のみを較正し、正確な同位体モデリングに基づいて元素組成の検索を行う場合は、多くのより可能性のある候補から同じ正しい式を容易に見分けて、選択することができる(図4を参照)。このことは、定められた式に対して固有の同位体プロファイルが存在し、そして類似の式の間の僅かな差異を、正しいライン形状の下で正確な同位体モデリングを用いて識別することができるという事実に反映されている。
既知の数学的なライン形状に較正することの別の利点は、高度に正確なバックグラウンド干渉の補正を行う可能性、又は多変量統計分析を含む他の数学的データ分析を行う可能性である。生化学的マトリックスからのような複雑な実行を、既知の数学的ライン形状に対して較正することは、主成分分析のようなアプローチを介して混合物中の個々の成分を同定する能力を著しく向上し、そしてバックグラウンド除去又は、例えば、バイオマーカー発見のための分類解析を含む、更なる処理を可能にするであろう。
上記のライン形状のみの較正は、自己較正法において、キャリブラント(calibrant)として分析すべき、正にそのイオンからの完全に解像された単一同位体ピークを用いることにより行うことができる。このことは、単一同位体ピークが同位体的に純粋であり、他の同位体に典型的な如何なる微細同位体構造も有しないため可能である。それは純粋であるため、真の根本的なマススペクトルのライン形状を表し、従って、その後全同位体枠に適用することができる。
そのプロセス及びいくつかの典型的な結果を図3に概説する。ライン形状を較正したデータは、次いで、正確な同位体モデリングを介して式の決定に使用することができ、通常必要とされる如何なる追加の実験を準備することなしに、真に明白な式の決定を達成することができる。
この自己較正アプローチの利点としては:
・較正のために、既知の較正用化合物を必要としない;
・キャリブラント(calibrant)が、関心ある未知の化合物に対して質量及び時間ができるだけ近く、その結果如何なる質量依存性も時間に関係する機器のドリフトも最小化される場合、マススペクトルの較正は最もよく機能することが知られている。
図2のステップ350に描かれたように、ステップ360を介して既知の数学的ライン形状に較正された、ステップ310で取得したプロファイルモード・データを有することが望ましいけれども、このライン形状較正は、また、同じ実際のライン形状が全ての同位体プロファイルの計算に使われる限り、省略することができる。この場合、ステップ370において、理論的同位体クラスターは、任意の較正ステップ360の間に特定された所望する又は目標のライン形状関数の代わりに、ステップ340で得られた、実際のライン形状関数を用いることにより計算される。この任意の較正ステップは、米国特許第6,983,213号に参照されるようなプロセスを用いて行うことができる。これに対して、ステップ380におけるスペクトル正確さの計算は、生のプロファイルモードのマススペクトルデータと実際のピーク形状関数を有する理論的同位体クラスターの間、又は較正されたプロファイルモードのマススペクトルデータと所望する若しくは目標のピーク形状関数を有する理論的同位体クラスターの間のいずれかにおいて、いずれも2005年10月28日出願の国際特許出願PCT/US第2005/039186号に開示されているアプローチを用いて行われるであろう。スペクトル正確さ(SA)は、以下の方程式:
Figure 0005704917
式中、rは、較正有り又は無しのプロファイルモードのマススペクトルデータであり;
Figure 0005704917
は、ベクトル中の全ての要素の二乗の和の2−ノルム、即ち、平方根であり;そしてeは、rとある候補式に対して図2のステップ370で計算した理論的同位体クラスターtの間のフィッティング剰余である;
のように計算される。上記したある候補式とは、下式:
Figure 0005704917
式中、rは、n個のm/z値でデジタル化したプロファイルモードのマススペクトルデータの(n×1)マトリックスであり;Kは、全てrと同じn個のm/z点でサンプリングした、p個の成分に対するプロファイルモードのマススペクトル応答から成る(n×p)マトリックスであり;cは、マトリックスKの中のp個の成分の相対濃度の代表値である、回帰係数の(p×1)マトリックスであり;そしてeは、ランダム・ノイズからの寄与及びこのモデルからの任意のシステム上の偏差を含む、フィッティング残余の(n×1)マトリックスである;
の通りである。マトリックスKのp列は、理論的同位体クラスターt及び質量と共に変わる若しくは変わらない、任意のバックグラウンド又はベースライン成分を含むであろう。なお、上記の方程式2において、ベクトルr及びtは、よりよいコンピュータ効率を達成するために変えることができ、ここで、マトリックスKは、全ての候補式に対して固定され、全ての式に対するスペクトル正確さのメトリックの計算のために一度だけ逆数にする必要がある。この計算は、先ず、濃度ベクトルcの推定を必要とする。
Figure 0005704917
式中、K+は、米国特許第6,983,213号、2004年4月28日出願の国際特許出願PCT/US第2004/013096号、2005年10月28日出願の米国特許出願第11/261,440号、2005年10月28日出願の国際特許出願PCT/US第2005/039186号、及び2006年4月11日出願の国際特許出願PCT/US第2006/013723号に参照されるように、マトリックス代数において十分確立された過程の、マトリックスKの疑似逆数であり;
Figure 0005704917
は、推定した濃度ベクトルcであり、これは、以下の方程式4のように、残余ベクトルeを推定するために方程式2に差し戻すことができる。
Figure 0005704917
この推定したeは、任意の候補式の理論的同位体クラスターtのそれぞれに対するスペクトル正確さの計算のために、方程式1に差し込むことができる。このようにして計算したスペクトル正確さ(SA)は、もし測定した同位体プロファイルrが理論的に計算したバージョンからの同位体プロファイルを正しく反映するなら、100%であろう。マススペクトル干渉又は空間電荷若しく検出器の飽和のような他の系統的誤差がない場合は、一般に多くの質量分析システムで、マススペクトルの分解能とは無関係に、SAは99%超に容易に達することができる。
場合により、1つ又はそれ以上の一次導関数のベクターは、ピーク成分、既知の複数のピーク成分の一次結合、又は測定したマススペクトルデータrのそれに対応して、rとKの間の任意の相対的質量シフトを説明するために、ピーク成分マトリックスKに加えられてもよい。質量の測定値と理論値間の系統的質量シフトを補正するこの能力は、元素組成の決定をより強固にし、そして実行における操作を簡略化できる。例えば、それは、未知のイオンと共に測定される内部標準に対する高度の質量正確さの作業の技術において、時間をかけて如何なる小さな質量ドリフトをも、注入、ポストカラム注入、交互又は同時ロック・スプレー(lock spray)を介して補正するために、広く実施されている。導関数項の包摂を介して質量ドリフトを数値的に補正する本明細書に開示された本発明の能力の故に、内部標準を導入する面倒な過程を簡略化し、そして内部標準イオン及び何れかの関連する汚染又はイオン抑制に費やす貴重な測定時間を節約する、内部標準を使用することなしに元素組成の決定を実施することが今や可能である。質量シフトに対する数値的補正の別の重要で実用的な応用は、イオントラップ又はFT−ICRセルにおける空間電荷効果を回避することである。これらの環境下においては、任意のイオンに対する質量軸は、イオントラップ又はセル内に共存する他のイオンに依存して、異なる量でシフトするでき、従って、異なるイオンが異なる保持時間で溶離されるクロマトグラフィーの操作の間に、予測できない程変わる可能性がある。この周知の効果により、多年にわたってイオントラップ及びICRセルが差し込まれており、これらの機器上での元素組成の決定を実質的に較正不可能な程の難問にしている。しかしながら、本発明により、この変化する質量シフトは、それぞれの任意のマススペクトルに対して具体的に計算することができ、ダイナミックにそして相応に補正することができる。
質量シフトを数値的に補正する更なる選択肢として、測定したマススペクトルrか又はマトリックスKの理論的に計算したピーク成分のどちらも、いくらかの精巧に加えられた質量シフトで繰り返し又は反復して調整し、方程式4の誤差項eを最小化することができる。これらのよく考えたシフトは、相互参照付きの米国特許第6,983,213号で指摘されているように、導関数項と関係するテイラー級数展開(Taylor series expansion)における不正確さの故に、数値的な補正が難しくなる場合、より効率的な計算を達成するか又はより大きい質量シフトを扱うために、上記の数値的な補正を組み合わせて使うことができる。これらの本発明の更なる態様は、(頻繁な)較正の不足か又は空間電荷のような他の機器的な効果のいずれかの故に、大きな質量誤差が存在する場合でも、元素組成の決定に対するスペクトル正確さ(SA)の使用を可能にする。
密接に関係する式の間を識別するのに充分な高いスペクトル正確さを達成するための鍵は、実際のライン若しくはピーク形状(ピーク若しくはライン形状の較正が行われない場合)か、又はライン形状の較正が行われているなら所望する若しくは目標とするライン形状のいずれかの使用である。実際の、所望する、目標とする、較正された、又は数学的に定義されたライン形状は、対応するデータに対して「正しいライン形状」である。言い換えると、最終的に正しいピーク又はライン形状を得るために、データが、較正され、又はフィルタリング、スムージング若しくはベースライン補正などによって処理され、又はスプライン(splines)若しくは多項式のような一連の数学関数によって非常に周到に近似され得ても、それは実際に測定されたライン又はピーク形状に基づいている。従って、正しいピーク形状関数は本質的に偏りがなく、及び/又は実際のピーク形状関数と矛盾しない。当業者には周知のように、そのような処理は、スムージング、デジタル・フィルタリング、回帰、近似、フィッティング、ベクトル演算、マトリックス演算、畳み込み、デコンボリューション、最適化、相関、自己相関、又は加算若しくは減算のような単純な演算の少なくとも1つを含む数学的な、統計的な、又は数値的な操作を包含することができる。ランダム・ノイズの存在下では、用語「正しいライン形状」は、推定量に対するこれら2つの性質の厳密に統計的な定義に従い、偏りのない及び/又は矛盾しない真の根本的なライン若しくはピーク形状の推定を意味する。
真のライン形状関数pの推定量
Figure 0005704917
は、コンピュータの丸め誤差や他のシステム誤差などを考慮すると、
Figure 0005704917
の場合偏りがなく、そして、
Figure 0005704917
の場合十分偏りがない。
真のライン形状関数pの推定量
Figure 0005704917
は、Neter, John, et al., Applied Linear Regression Methods, 2nd Ed, 1989, page 9に参照されるように、
Figure 0005704917
の場合矛盾しない。
これは、常に固有の形態の統計的な偏りを伴い、間違ったライン形状をもたらす、ある形態のライン形状を近似したり又は推定する如何なる試みとも異なる。いずれの偏った近似又は推定も、達成可能なスペクトル正確さを損ない、従って、本発明の重要な目的である密接に関係する式を識別する能力を低減する。例えば、ある従来システムでは、ピーク形状は、質量分析で一般に出会うライン形状の対称性及びピーク形状のテイリングとは無関係に、その機器の解像幅に等しい半値全幅を有するガウス曲線であると推定するであろう。この、単一で任意の数学関数の使用は、一般に正しいライン形状ではなく、そしてスペクトル正確さを損なう。
上記した過程は、説明の目的のために、そして完全なものとするために、かなり包括的なシリーズのステップを含む。しかしながら、いくつかのステップを省略すること、又はいくつかのステップを事前に若しくは「オフライン」で行うことを含めて、そのプロセスが多様であり得る多くの方法がある。例えば、同位体セグメント(スペクトル中で互いに連続しないで、それらの間に空間を有するセグメント)、特に、その中に位置しているが、関心あるイオンの同位体クラスターと直接重なっていない、マススペクトル的に分離された干渉ピークを避けるように、高解像度MSシステムで測定したデータを有する同位体セグメントを引き離すことを含めることによって、上記の全てのアプローチに従うことが可能である。更に、図2、ステップ380のスペクトル正確さの計算の間、厳密に同一のベクトル又はマトリックス代数を使って、上記の分析において、干渉ピークと重なっていない又は検出器が飽和していない同位体ピークのみを含めることを希望してもよい。もし同位体セグメントの引き離しが、導関数計算に関して、数学的な困難をもたらす場合は、関連の計算を行う前に同位体クラスター中の除外された領域を0で埋めるか、又は導関数計算の後で干渉を有する領域を除外することを考慮してもよい。
上記の記述の中で、ピーク又はライン形状関数の例として、それが同位体的に純粋であるという事実故に、殆どの場合単一の同位体ピークが使用される。あるクラスのイオンの場合、特に、C及びHと限られた数のN原子で構成される有機イオンの場合、13Cのそれに比べて1H及び15Nの比較的重要でない寄与故に、M+1ピークでさえ同位体的に純粋であると考えられ、そして使用されて、正しいピーク又はライン形状関数に到達する。
米国特許第6,983,213号、2004年4月28日出願の国際特許出願PCT/US第2004/013096号、2005年10月28日出願の米国特許出願第11/261、440号、2005年10月28日出願の国際特許出願PCT/US第2005/039186号、2006年4月11日出願の国際特許出願PCT/US第2006/013723号、2007年5月27日出願の米国特許出願第11/54、305号、及び2007年5月28日出願の国際特許出願PCT/US第2007/069832号にて考察された理由のために、プロファイルモードのマススペクトルデータを用いて上記の全ての計算を行い、そして質量及び/又はピーク形状に対して較正された、生のプロファイルモードのデータを有することが好ましい。しかしながら、上記の計算は、重心モードで、質量又はピーク形状に対する較正の有り又は無しで行うことができるが、結果は劣る。
反対に、あるステップは組み合わせたり、又は他のステップと同時に行ってもよい。例えば、図2、ステップ320において、もしマススペクトル・ピークが純粋でなく他のマススペクトル・ピークと重なっていると思われる場合は、概説された同じアプローチを使い、マトリックスKの列及び方程式2〜4の対応するベクトルcを有効に増やすことにより、3個以上の重なったイオンを伴って元素組成の決定を進めてもよい(2005年10月28日出願の国際特許出願PCT/US第2005/039186号、及び2006年4月11日出願の国際特許出願PCT/US第2006/013723号に開示されているように)。この増加は、方程式1におけるスペクトル正確さ(SA)の概念を、複数のイオンを有するケース又はマススペクトルデータ・ベクトルrに含有される混合物に有効に拡大する。
用語「質量」及び「質量対電荷比」は、質量分析計の質量対電荷比軸によって定義されるような情報又はアウトプットに関連して、ある意味で同義的に使用されることに注意されたい。同様に、用語「ライン形状」及び「ピーク形状」は、いろいろな状況において同義的に使われている。これは、科学の文献における及び科学の議論におけるよく行われていることであり、その用語が当業者により文脈に沿って読まれる場合、曖昧さは生じないであろう。
本発明の分析方法は、ハードウエアで、ソフトウエアで、又はハードウエアとソフトウエアの組み合わせにおいて、実現することができる。如何なる種類のコンピュータシステム−又は本明細書に記載された方法及び/又は機能を実施するのに適応した他の装置−も適切である。典型的なハードウエアとソフトウエアの組み合わせは、搭載し実行した場合コンピュータシステムを制御し、それが今度は分析システムを制御し、その結果そのシステムが本明細書に記載された方法を実施する、コンピュータ・プログラムを有する汎用のコンピュータシステムであり得る。本発明は、また、本明細書に記載された方法の遂行を可能にし、そしてコンピュータシステム(順に分析システムを制御する)に搭載した場合、これらの方法を実施することができる、全ての特徴を含むコンピュータシステム製品の中に組み込むことができる。
本明細書におけるコンピュータ・プログラム手段、又はコンピュータ・プログラムは、情報処理能力を有するシステムに特別の機能を、直接に、又は別の言語、コード若しくは表記に変換した後で実施させることを意図する一式の命令の、任意の言語、コード又は表記を用いた如何なる表現、及び/又は異なった材料形態における再現をも含む。
従って、本発明は、その中に上記の機能を引き起こさせるために組み込まれた、コンピュータ読み取り可能なプログラム・コード手段を有する媒体を使用可能なコンピュータを含む、製品を含む。製品中のコンピュータ読み取り可能なプログラム・コード手段は、コンピュータに本発明の方法のステップを達成させるための、コンピュータ読み取り可能なプログラム・コード手段を含む。同様に、本発明は、上記の機能を引き起こさせるために組み込まれた、コンピュータ読み取り可能なプログラム・コード手段を有する媒体を使用可能なコンピュータを含む、コンピュータ・プログラム製品として実施されてもよい。コンピュータ・プログラム製品中のコンピュータ読み取り可能なプログラム・コード手段は、コンピュータに本発明の1つ又はそれ以上の機能を実行させるための、コンピュータ読み取り可能なプログラム・コード手段を含む。更に、本発明は、本発明の1つ又はそれ以上の機能を実行させるための方法のステップを行う機械によって実行可能な、命令のプログラムを明白に具体化した、機械により読み取り可能なプログラム記憶装置として実施されてもよい。
なお、上記したことは、本発明のいくつかのより適切な目的及び実施態様を概説している。本発明の概念は、多くの用途に使用することができる。従って、この記載内容は特定の取り決め及び方法に対して作られているが、本発明の意図及び概念は、他の取り決め及び用途に対しても適切であり、適用可能である。開示された実施態様に対する他の改良が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなしに実行し得ることは、当業者には明白であろう。記載されている実施態様は、本発明のより重要な特徴や用途のいくつかを単に例証するためのものであると解釈すべきである。従って、前述の記載内容は、単に本発明を例証するだけのものであると理解すべきである。多くの代替法及び改良が、本発明から逸脱することなしに、当業者によって考案され得る。開示された本発明を異なる方法で応用することにより、又は本発明を当業者に知られた方法で改良することにより、他の有益な結果を実現することができる。従って、実施態様は、実施例として提供されたものであり、制限するためのものではないということを理解すべきである。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲に入る全ての代替法、改良及び変形を包含することを意図している。

Claims (23)

  1. マススペクトルデータを解析する方法であって、
    元素組成を決定しようとする関心ある少なくとも1つのイオンを含有するプロファイルモードのマススペクトルデータを取得すること;
    完全に解像された単一同位体または微量の同位体からの重要な寄与がないその他の実質的に純粋な同位体のいずれかである、その元素組成が事前に知られていない少なくとも1つの特定の同位体の実測したピーク形状に基づく、正しいピーク形状関数を得ること;
    関心あるイオンに対する少なくとも1つの可能な元素組成を生成させること;
    該元素組成についての理論的な同位体分布及び理論的な同位体クラスターを、理論的な同位体分布に同じ正しいピーク形状関数を適用することにより計算すること;及び
    該理論的な同位体クラスターの対応する部分を、取得したプロファイルモードのマススペクトルデータからのそれと定量的に比較して、関心ある上記イオンについての元素組成決定、分類、又は計量の内の少なくとも1つを得ること;
    を含む方法。
  2. 500Daにおいて1,000より大きい分解能を有する質量分析システムを用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 質量分析システムが、飛行時間型、四重極型、イオントラップ型、フーリエ変換(FT)型、及び磁場型システムの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 正しいピーク形状関数が、測定された実際のピーク形状関数及びピーク形状を含むマススペクトル較正からの標的ピーク形状関数の1つである、請求項1に記載の方法。
  5. 取得したプロファイルモードのマススペクトルデータが正しいピーク形状関数を有するように較正されている、請求項1に記載の方法。
  6. 元素組成が、所定の質量許容ウインドウ内の及び/又は所定の化学的制約に従う、関心あるイオンに属する同位体の質量の1つからの、正確な質量測定で生成される、請求項1に記載の方法。
  7. 理論的な同位体分布が、所定の元素組成にかかわる全ての元素の既知の同位体存在比から計算される、請求項1に記載の方法。
  8. 理論的な同位体クラスターが、理論的な同位体分布及び正しいピーク形状関数間のコンボリューションを通して計算される、請求項1に記載の方法。
  9. 定量的な比較が、デジタル・フィルタリング、行列乗算、行列反転、コンボリューション、デコンボリューション、回帰、相関、フィッティング、分類、及びクラスター分析の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 定量的な比較が、ベースライン、バックグラウンド、及び同一のマススペクトル範囲の他の既知イオンの少なくとも1つを必要とする、請求項1に記載の方法。
  11. 定量的な比較が、理論的な同位体クラスターと取得したプロファイルモードのマススペクトルデータからのそれとの間の合同を測定するために、元素組成についての数値メトリックを計算することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 数値メトリックが、元素組成が関心あるイオンについての正しい式であることの尤度の指標として使われる、請求項11に記載の方法。
  13. 数値メトリックが定量的な比較からの残差誤差から算出される、請求項11に記載の方法。
  14. 数値メトリックが、より高いスペクトル正確さがより小さい残差誤差、それ故対応する式が正しい式であるというより高い可能性に対応するような残差誤差の関数として計算されるスペクトル正確さの尺度である、請求項13に記載の方法。
  15. 定量的な比較が、理論的な同位体クラスターと取得したプロファイルモードのマススペクトルデータからのそれの間の相対的な濃度を測定するために、元素組成に対する濃度の値を計算することを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 濃度の値が、少なくとも1つの濃度標準の使用を通して元素組成の絶対濃度を定量するために利用される、請求項15に記載の方法。
  17. 定量的な比較が、質量シフトを理論的な同位体クラスターと取得したプロファイルモードのマススペクトルデータからのそれの少なくとも1つに調整した後に行われる、請求項1に記載の方法。
  18. 質量シフトの調整及び定量的な比較が複数回又は繰り返して行われる、請求項17に記載の方法。
  19. 正しいピーク形状が、スムージング、デジタル・フィルタリング、回帰、近似、フィッティング、ベクトル演算、行列演算、コンボリューション、デコンボリューション、最適化、相関、自己相関、又は加算若しくは減算のような単純な算術演算の少なくとも1つを含む、数学的、統計的、又は数値的な操作を通して、実測したピーク形状データから得られる、請求項1に記載の方法。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法を行うようにプログラムされた、コンピュータ。
  21. コンピュータにより分析しようとするマススペクトルデータを得るための質量分析計と組み合わせた、請求項20に記載のコンピュータ。
  22. コンピュータに請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法を実行するための、コンピュータ読み取り可能なコードを中に有する、コンピュータ読み取り可能な媒体。
  23. 質量分析計によって生成されるデータのデータ解析機能を実行するための、質量分析計に関連するコンピュータを有する質量分析計であって、コンピュータが請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法を実行する質量分析計。
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