JP5226132B2 - 多光軸磁気レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、複数の荷電粒子ビームを用いる荷電粒子装置に適用される多光軸磁気レンズに関し、より詳しくは、多光軸磁気レンズ固有の構造上の非対称性より生じる、ビーム経路上での非軸対称な横磁場を軽減する為の、非磁性体間隙(non-magnetic material gap)を磁気導体リング(magnetic insert ring)と磁気導体板(magnetic conductor plate)の間に有することを特徴とする多光軸磁気レンズに関する。
集積回路製造における半導体ウエハーとフォトマスクの欠陥検査は製品歩留まりを上げるために導入された工程である。欠陥検査装置により得られるデータは、ウエハー製造工程のプロセスパラメーターを改善させるために用いられたり、マスク上の欠陥を検出、特定し、修復させるために用いられる。従来の欠陥検査装置は光学方式と電子ビーム(EB)方式がある。主に使用されるのは可視光ないし紫外光を用いる光学式システムである。光学式装置は高検査ループットを達成できるが、空間分解能が検知光線の波長に制限され、超微細技術により製造される先端デバイスの製造に於いて欠陥検出感度の不足が指摘されている。逆にEB式装置は、1Å(angstrom)程度以下の短波長を有する電子ビームを用いるので光学式システムよりも遥かに高い欠陥検出感度を持たせうる。しかしながら、電子ビームシステムは検査速度が極めて遅く、光学方式のような高いスループットを達成できない。例えば、現在のシステムの処理能力(スループット)は、走査周波数にもよるが、毎時20から40平方センチメートルの間である。このため、直径300mmのシリコンウェハー1枚の全面を検査するには、少なくとも十数時間かかることになる。半導体製造工程に組み込まれた欠陥検査、いわゆるインライン検査の用途においては、毎時複数枚以上の処理能力が要求される。その要求を満たすべく、多数の電子ビームで同時に欠陥検査を行なう方式が導入され、該当システムに組み込まれる高空間分解能と高集積性を有し実施適用性の高い多光軸磁気レンズが要望されている。
多電子ビームに関する最初の特許は西暦1973年にMaekawaたちに米国特許が授与された“露出システムのスループット改良”である。この装置はただ一つの共通励磁コイルと複数のビームが通過するホール(貫通穴)を有する磁気導体板、一対、によって構成され、関連する内容はUS3,715,580で公開されており、例えば図1Aのように示される。上端磁気導体板40と下端磁気導体板41に設けられたホール4とホール5の間に、サブレンズ(sub-lens)10が形成される。そして、磁気導体板40と41はそれぞれのサブレンズの一対のポールピースとして機能する。この種のレンズに於いては図1Bに示す様に、サブレンズ内の磁界分布とレンズ磁界強度はそれぞれのサブレンズにおいて基本的にすべて異なる。
従来の単光軸磁気レンズと比較すると、例えば、図1Bと図1Cに示すように、サブレンズの磁界分布の対称性は軸対称から、回転対称及び、n重(n-fold)対称へと劣化する。その結果として、それぞれのサブレンズにおいて、集束レンズ作用をつかさどる軸対称な磁界以外に、図1Bの偏向磁界(dipole field)11、12、31と32、及び、図1Cの四極子磁界(quadrupole field)42に代表される、非軸対称な横磁界(あるいは、横磁界の高調波と呼ばれる)が生成される。偏向磁界はビームを偏向させ、像面(imaging plane)に於いて、ビームに余計な位置ずれと傾斜角をもたらし、余計な収差を発生させる。そして、四極子磁界はビームに非点収差をもたらす。横磁界の高調波の出現により、同種類の高調波を発生できる追加的な電子光学素子を少なくとも一つ設けて、高調波そのもの、あるいは高調波のビームへの影響を補正することが必要となる。
磁気導体板40と41の中央と周辺に流れる磁束(magnetic flux)は異なり、中央に在るサブレンズ20を通過する磁束と、周辺に在るサブレンズ10と30を通過する磁束に差異が生じる。結果として、レンズ磁界の基本的成分である軸対称磁界(または、円形レンズ磁界 round lens field)においても、中央のサブレンズ(20)と周辺のサブレンズ(10、30)は差異を持つ。この差異により、中央のサブレンズ20を通過する中央ビーム2と、周辺のレンズ10と30を通過するビーム1と3は同一像平面上で焦点を結ばなくなる。
Maekawaらの功績に続いて、多くの技術者たちが、サブレンズの横磁界の高調波とサブレンズ間の円形レンズ磁界の差異による影響を取り除こうと様々な方法を試みた。
LoたちはUS6750455に掲載されているように、複数のダミーホール(dummy holes)を配置することによって、ビームが通過するサブレンズの周辺の構造の非対称性を改善し、偏向磁界を減少させた。
HaraguchiはUS6777694に掲載されているように、それぞれのサブレンズ内に偏向器セット(deflector group)を設けることによって、偏向磁界の作用を補正した。
HaraguchiはUS6703624に掲載されているように、サブレンズのポールピースの直径や、上下ポールピース間の間隔を個別に変更することにより、サブレンズごとの漏洩磁束を制御し、サブレンズ間の円形レンズ磁界の差異を取り除いた。
HaraguchiたちのUS6703624とFrosienたちのUS7253417に掲載されているように、それぞれのサブレンズ内に補助円形コイルや、静電気レンズを設けることによって、サブレンズの間の円形レンズ磁界の差異の影響を補正した。
US 3,715,580号公報 US 6750455号公報 US 6777694号公報 US 6703624号公報 US 7253417号公報
前述した従来の技術では、より大きな磁気導体板面積が必要となり、多光軸磁気レンズシステムが肥大化してしまうか、または、多光軸磁気レンズを用いるシステムがさらに複雑になってしまうといった問題があった。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものである。上記課題を解決するため、本発明は、複数の荷電粒子ビームを用いる半導体欠陥検査装置の高スループット化に有効で、シンプルでコンパクトな多光軸磁気レンズシステムを提供するとともに、欠陥検査感度向上のために、サブレンズ上での横磁界の高調波と各サブレンズ間の円形レンズ磁界の差異の効率的な低減を実現することを目的とする。
本発明に係る多光軸磁気レンズは共通励磁コイルによって励起されるそれぞれのサブレンズ内の磁界に対して、横磁界の高調波(high order harmonics)と呼ばれる非軸対称(non-axisymmetric)な横磁界を効率的に取り除き、円形レンズ磁界と呼ばれる軸対称な磁界を保留させると同時に調整し、各サブレンズを通過する荷電粒子ビームを同一像面に、より高分解能で結像させる。
本発明ではいくつかの実施形態を示し、ビーム経路上での横磁界の高調波を効果的に低減させる。横磁界の高調波の発生は、レンズ構造の単光軸構造から多光軸構造への変更に伴う構造上の対称性の変化によって引き起こされる。
本発明の第1実施形態は各サブレンズのそれぞれの円形ホールの内壁に沿って挿入される高い透磁率を有する円形磁気導体リングが透磁率の不連続面を形成することを利用している。各サブレンズに於いて、上端磁気導体板と下端磁気導体板に挿入される二つの磁気導体リングはサブレンズの一対のポールピースとして機能する。この設計により、磁気導体リング表面上の磁位分布の非軸対称性が弱められ、これにより、横磁界の高調波が低減される。
本発明の第2実施形態はさらに、第1実施形態の円形磁気導体リングと円形ホール内壁の間に円形非磁性体間隙を挿入させ、磁気導体リングと磁気導体板のホール内壁との間に磁気的な間隙を設ける。また、磁気導体リングはホール内壁に対して同軸に配置される。この場合、透磁率の不連続面と軸対称形状の低透磁率層(透磁率〜1)が磁気導体リングと磁気導体板の間に形成される。上記構成をとることにより、サブレンズ内での横磁界の高調波を効果的に低減させることが可能となる。また、非磁性材料層と磁気導体材料層が交互に配列される多層間隙を有する場合、横磁界の高調波の低減効果はさらに好ましいものとなる。
本発明の第3実施形態は上端磁気導体板の上方と下端磁気導体板の下方にそれぞれ設けられる磁気遮蔽管を使用しており、磁気遮蔽管と磁気導体板の間には真空間隙か、非磁性ライニングが設けられる。それぞれの磁気遮蔽管は対応するサブレンズ内のホールと同軸に配列され、それぞれのビームの経路は磁気遮蔽管により軸対称的に囲まれる。この設計により、光源とサブレンズの間のビーム経路及びサブレンズと像面(Imaging Plane)の間のビーム経路に本々存在する横磁界の高調波は効果的に遮蔽され、取り除かれる。非磁性材料層と磁気導体材料層を交互に配列する多層遮蔽管を使用する場合、遮蔽の効果はさらに好ましいものとなる。
本発明の第4実施形態は上端磁気導体板のホールに挿入される磁気導体リングを上向きに上端磁気遮蔽管の内側まで延長させ、下端磁気導体板のホールに挿入される磁気導体リングを下向きに下端磁気遮蔽管の内側まで延長させ、これにより、第3実施形態に存在する磁気導体リングと磁気遮蔽管の間の磁気的な光軸方向の間隙に起因する横磁界の高調波を遮蔽させる。
本発明の第5実施形態では、上端磁気導体板のホールに挿入される磁気導体リングを下向きに延長し、下端磁気導体板のホールに挿入される磁気導体リングの内側へと入り込ませた構成をとり、この二つの磁気導体リングはサブレンズの一対のポールピースとして機能する。この設計により、第3実施形態に存在する上端磁気導体板と下端磁気導体板の間のビーム経路上に存在する横磁界の高調波が取り除かれる。
本発明の第6実施形態では、二つの磁気遮蔽箱を使用し、それぞれ上端磁気導体板の上方と、下端磁気導体板の下方のビーム経路を覆うことにより、それぞれのビームごとに設けられる個別の磁気遮蔽管を置き換える。二つの磁気遮蔽箱の上端蓋と底板は複数の円形ホールを有し、それらのホールは上端及び下端磁気導体板のそれぞれのホールと同軸に配置される。二つの磁気遮蔽箱は真空間隙や、非磁性ライニングにより、上端及び下端磁気導体板とは隔てられる。この設計によれば、磁気導体板に近い開口部周辺に僅かな横磁界の高調波が残留されるが、従来遮蔽箱内の空間に存在する横磁界の高調波が大幅に遮蔽、除去される。
本発明の第7実施形態は、下端磁気導体板の下方の磁気遮蔽管や、磁気遮蔽箱蓋を複数個のホールを有する磁気遮蔽板に取り換えたものであり、本発明を対物レンズに適用した場合に、サンプルとの間に短い動作距離(working distance)が確保される。
本発明の第8実施形態は、各非磁性体間は、各多層間隙の厚さを調節して、それぞれのサブレンズ内の磁束の漏れを調整し、総てのサブレンズが同じ円形レンズ磁界を有するようにさせる。
本発明は複数の荷電粒子ビームを用いる荷電粒子装置中のそれぞれの荷電粒子ビームに横磁界の高調波がほぼ存在しない動作環境を提供する。本発明は複数の荷電粒子ビームを用いる荷電粒子装置のコンデンサーレンズや対物レンズに適用することができる。
本発明は多光軸磁気レンズを提供し、この多光軸磁気レンズは一対の平行な磁気導体板と、1組の共通励磁コイルと、複数個の円形磁気導体リングと、複数個の円形間隙を含む。一対の平行な磁気導体板は複数個のビームが通過する円形ホールを有し、ここでは、それぞれの上端磁気導体板に位置づけられるホールは、それと対を成す下端磁気導体板に位置づけられるホールと同軸に配置される。それぞれの磁気導体リングは磁気導体板のそれぞれのホールに挿入され、ホールと同軸となるよう位置決めされる。また、それぞれの間隙はそれぞれのホール内壁と対応する磁気導体リングの外壁の間に位置づけられる。複数個のサブレンズモジュールはこれにより構成され、ここでは、それぞれのサブレンズモジュールは、上端磁気導体板と下端磁気導体板の同軸に配置される一対のホールと、一対のポールピースとして機能する磁気導体リングと、一対の間隙を含む。一組の共通励磁コイルは総てのサブレンズモジュールに磁束を提供し、それにより、それぞれのサブレンズモジュールはそれを通過する荷電粒子ビームに対して集束レンズとして機能する。
それぞれの間隙には少なくとも一つの真空層か、非磁性材料層が充填されており、それぞれの間隙は同じあるいは、異なる厚さを有する。間隙は多層間隙を包含する場合、少なくとも一つの磁気導体材料層を有し、その磁気導体材料層が二つの非磁性材料層に挿まれる構成を持つ。
本発明の多光軸磁気レンズはさらに複数個の磁気遮蔽管を有し、ここでは、それぞれの磁気遮蔽管はそれぞれのサブレンズモジュールのそれぞれのホールと同軸関係を保ち、磁気導体板対の上方または下方に配置され、磁気導体板とは真空の間隙か、非磁性ライニングによって、隔てられる。それぞれの上端磁気導体板に位置づけられる磁気導体リングは上向きに延長され、上端磁気導体板とその上方の磁気遮蔽管の間の隙間を覆い、それぞれの下端磁気導体板に位置づけられる磁気導体リングは下向きに延長され、下端磁気導体板とその下方の磁気遮蔽管の間の隙間を覆う。磁気導体板対のサンプル側に在るすべての磁気遮蔽管は一つ磁気遮蔽板または一つ磁気遮蔽箱によって取り換えられる。
上端磁気導体のホールに挿入される磁気導体リングを下向きに延長し、下端磁気導体板のホールに挿入される磁気導体リングの内側に入り込む形状を持たせることにより、磁気導体板の間の隙間を遮蔽させる。
従来の多光軸磁気レンズを示す。 図1Aの六個のホール内の磁束線の方向を示す。 図1Bの上端磁気導体板内での磁束線分布の上面図である。 本発明の実施形態に係る第1モデルである多光軸磁気レンズの基本構造を示す。 円形構造を持つ場合の図2AのA‐A断面を示す。 長方形構造を持つ場合の図2AのA‐A断面を示す。 図2Aと図2Bで示される第1モデルの周辺サブレンズ30において、光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を示す。 図2Aと図2Bで示される第1モデルの周辺サブレンズ30において、光軸35に沿っての四極子磁界分布のシミュレーション結果を示す。 本発明の実施形態に係る第2モデルの磁気導体リングが上端磁気導体板のホールに位置づけられる構造を示す。 第2モデルの構造を用いた場合の、周辺サブレンズ30の光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を示す。 本発明の実施形態に係る第3モデルの磁気導体リングと非磁性体間隙が上端磁気導体板のホール内に位置づけられる構造を示す。 第3モデルの構造を用いた場合の、周辺サブレンズ30の光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を示す。 本発明の実施形態に係る多層間隙の構造を示す。 本発明の実施形態の第3モデルに上端及び下端磁気遮蔽管を加えた構造を示す。 図5Aに示すモデルの周辺サブレンズ30においての、光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を示す。 本発明の実施形態に係る第3モデルに磁気遮蔽管を加えた構造に基づいて、磁気導体リングがさらに磁気遮蔽管内へと延長される構造を示す。 図6Aに示すモデルの周辺サブレンズ30においての、光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を示す。 図2Aの第1モデルと図6Aに示す実施形態の比較の為に、シミュレーションより求められた、双方の周辺サブレンズ30の光軸35に沿っての偏向磁界分布を示す。 第4モデルであり、磁気導体板のホール内に磁気導体リングと非磁性体間隙が設置され、上端磁気導体板内の磁気導体リングは下端磁気導体板内の磁気導体リングの内側へと延長される構造を示す。 図8Aに示す第4モデルの構造を用いた場合の、周辺サブレンズ30の光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を示す。 図2Aの第1モデルと図8Aに示す第4モデルの比較の為に、シミュレーションより求められた、双方の周辺サブレンズ30の光軸35に沿っての偏向磁界分布を示す。 本発明の実施形態に係る第3モデルにすべての荷電粒子ビームを覆う磁気遮蔽箱を加えた構造を示す。 図10Aに示すモデルの周辺サブレンズ30において、光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を示す。 本発明の装置を対物レンズとして用いた概略図である。 本発明の実施形態に係るサブレンズ間の円形レンズ磁界の差異を取り除く方法を示す。
以下に図面を参照して本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本発明は複数の荷電粒子ビームを用いる荷電粒子装置に適用される多光軸磁気レンズに関するものである。本発明は、共通励起コイルにより複数のサブレンズ上に磁界を生成し、さらに各サブレンズの磁界中に存在する望まれない非軸対称(non-axisymmetric)の横磁界成分を効率的に低減し、ビームのフォーカスに必要な軸対称の磁界成分を留保する。本発明で記載されている議論は三つだけのサブレンズを含む構造を体表例とするが、本発明は上述の内容に限定されず、より広い範囲での適用が可能である。
図2AはMaekawaらが発明した多光軸磁気レンズ(多数電子ビームレンズとも呼ばれる)を本発明の従来技術として示す。また、その構造は本発明の実施形態の基礎構造をなし、本詳細説明において第一モデルと呼ぶ。この構造はコイル・ヨーク(coil york)230によって覆われる共通励磁コイル(common excitation coil)220と、一対の磁気導体板(magnetic conductor plates)40と41を有し、ここでは、磁気導体板40は上板であり、磁気導体板41は下板である。磁気導体板40上にあるホール(holes)4、6、8と磁気導体板41上に対応して設けられるホール5、7、9によって、三つのサブレンズ、あるいは、サブレンズモジュール10、20、30が形成され、ここでは、それぞれのサブレンズモジュールはサブレンズを通過する荷電粒子ビームを収束させる。また、共通励起コイル220はサブレンズモジュール10、20、30に磁束を提供する。コイル・ヨーク230は普通の透磁率ないし透磁係数(permeability)を有する材料によって構成され、例えば、透磁率1000の材料である。磁気導体板40と41は比較的高い透磁率ないし透磁係数を有する材料によって構成され、例えば、透磁率は5000以上の材料である。また、図2Bは図2AのA‐A断面の上面図であり、図中では円形構造の多光軸磁気レンズが示されているが、これはひとつの例であり、本発明にはその他の形状でもかまわない。例えば、図2Cに示す長方形型の多光軸磁気レンズも使える。
中央より外れた位置にある周辺のサブレンズ10、30上に生成される磁界は偏向(dipole)磁界や四極子(quadrupole)磁界などの横磁界の高調波成分を有する。図2Dと図2Eに磁気導体板40と41の透磁率を5000、コイル・ヨーク230の透磁率を1000とした場合の、周辺のサブレンズ30の光軸35に沿っての偏向磁界分布及び四極子磁界分布のシミュレーション結果 をしめす。中央のサブレンズ20は二重対称性(2-fold symmetry)を有することより、偏向磁界成分を持たない。本発明は周辺のサブレンズ30を例として、それぞれの実施形態において、横磁界の高調波の変化について説明をする。本実施形態では、周辺のサブレンズ30の偏向磁界と四極子磁界について議論を加えるが、本実施形態の他の中央より外れた位置にあるサブレンズ、たとえば周辺のサブレンズ10、に対しても同様の議論が成り立つ。また、周辺のサブレンズ30は多数の横磁界の高調波成分を有するが、本発明の開示においては、例として第一次調波である偏向磁界の変化のみに注目して説明を加える。なぜなら、他の高調波磁界は偏向磁界と同様な変化傾向を有するためである。図2Aに示される記号R1、R2、R3、R4は、それぞれ磁気導体板40と41の上表面と下表面に対応する。図2A中の記号Cは磁気導体板40と41の間の中央平面を示す。前述されたように、偏向磁界はビームを偏向させ、像面(imaging plane)に於いて、ビームに余計な位置ずれと傾斜角をもたらし、余計な収差を発生させる。また、四極子磁界はビームに非点収差を発生させる。さらに、中央と周辺のサブレンズは少し異なる円形レンズ磁界を有し、中央のビーム2と周辺のビーム1と3が同一の平面で収束されなくなる。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態は高透磁率の円形磁気導体リング(magnetic insert rings)をそれぞれのサブレンズの円形ホール内壁に沿って挿入させ、サブレンズ内のスカラーポテンシャル(magnetic scalar potential)分布の非軸対称性を弱め、結果的に、横磁界の高調波成分を減少させる。本実施形態の構造を第2モデルと呼び、図3Aに示す。磁気導体リング310は上端磁気導体板40のホール8の内壁に沿って挿入され、磁気導体板40の透磁率よりはるかに高い透磁率を有する。例を挙げれば、磁気導体リングの透磁率は100000であり、磁気導体板40の透磁率は5000である。本実施形態では、上端磁気導体板の磁気導体リング310‐1と下端磁気導体板の磁気導体リング310‐2はサブレンズの一対のポールピースとして機能する。サブレンズ30における光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を図3Bに示す。ここでは、磁気導体板40と41の透磁率は5000であり、コイル・ヨーク230の透磁率は1000であり、磁気導体リング310‐1、310‐2の透磁率は100000である。つまり、透磁率がとても高い磁気導体リングをホールに挿入させることにより、R1とR4の間の偏向磁界分布のピーク値を減少させることができる。磁気導体リングはパーマロイ(Permalloy)や、スーパーマロイ(Supermalloy)などの材料によって構成さる。パーマロイはニッケルと鉄を主成分とした合金の名称であり、非常に高い透磁率を有し、低保磁力(coercivity)、極めて小さな磁歪(magnetostriction)、顕著な磁気抵抗(magnetoresistance)異方性をしめす。スーパーマロイもニッケルと鉄を主成分とした合金であるが、さらに高い透磁率を有する。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態では、高い透磁率を持つ円形磁気導体リングと非磁性体間隙(non-magnetic material gap)をそれぞれのサブレンズの円形ホール内に挿入させる。磁気導体リングはホールと同軸に位置決めされる。本実施形態の構造を第3モデルと呼び、図4Aに示す。また、非磁性体間隙420はホール8内壁と磁気導体リング310の外壁の間に挿入される。例を挙げると、非磁性体間隙420は真空空間であり、あるいは、リング形をした非磁性材料であり、例えば、この空間はアルミニウム、銅や、セラミック材料によって充填される。サブレンズ30における光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を図4Bに示す。ここでは、磁気導体板40と41の透磁率は5000であり、コイル・ヨーク230の透磁率は1000である。磁気導体リング310の透磁率には本発明の第1実施形態よりもはるかに低い値、5000を用いている。非磁性体間隙420の挿入により、R1とR4の間の偏向磁界は効果的に低減される。つまり、本実施形態の磁気導体リング310には非常に高い透磁率が要求される必要はなくなり、例えば、透磁率は100000の代わりに5000で十分である。非磁性体間隙420は効果的にサブレンズ内のスカラーポテンシャル分布の非軸対称性を弱め、結果として、横磁界の高調波成分を減少させる。サブレンズ10、20、30内の非磁性体間隙420の厚さは同じか、異なる。本実施形態では、上端磁気導体板と下端磁気導体板に挿入される磁気導体リング310‐1と310‐2はサブレンズの一対のポールピースとして機能する。非磁性体間隙420の厚さは磁気導体リングと、対応する磁気導体板40又は41の間には十分な磁気結合が保持されるとともに、磁気導体リング内壁上のスカラーポテンシャルの分布が等方性(azimuthally isotropic distribution)を持つよう選択される。
第2実施形態の非磁性体間隙が非磁性材料層と磁気導体材料層が交互に配列される多層間隙(multilayer gap)によって置き換えられる場合、サブレンズ内のスカラーポテンシャルの非軸対称成分は大幅に減少される。多層間隙モデルの一例は図4Cに示されている。図4Cで、二つの非磁性材料層431、433と磁気導体材料層432は磁気導体リング310と磁気導体板40か、41の間に挿入される。本発明では、複数の磁気導体材料層432を有し、かつ、それぞれの磁気導体材料層432が二つの非磁性材料層に挟まれる様な構造をとることができる。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態は例えば、図5Aのように示される。二段の磁気遮蔽管(magnetic shielding tubes)530はサブレンズごとの上方、下方に配置され、それぞれを磁気遮蔽管530‐1と530‐2と呼ぶ。この設計の目的は上端磁気導体板40より上と下端磁気導体板41より下の領域のビーム経路上での磁界を取り除くことである。各サブレンズにおいて、二段の磁気遮蔽管530は磁気導体板のホールと同じまたはより大きい内径を有し、磁気導体板との間は非磁性ライニング(non-magnetic lining)520によって隔てられ、対応する磁気導体リング310と同軸に配置される。また、図5Aには四個の記号が加えられる。T1とT2はそれぞれ上端磁気導体板40の上方の磁気遮蔽管530‐1の内部と下端の位置に対応する。T3とT4はそれぞれ下端磁気導体板41の下方の磁気遮蔽管530‐2の上端と内部の位置に対応する。サブレンズ30における光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を図5Bに示す。ここでは、磁気導体板40と41の透磁率は5000であり、コイル・ヨーク230の透磁率は1000であり、磁気導体リング310の透磁率は5000であり、磁気遮蔽管530の透磁率は1000である。磁気遮蔽管530と非磁性ライニング520は磁気遮蔽管530の内部に在るビーム経路上での偏向磁界を効果的に低減させている。非磁性ライニング520は真空ないしは、例えば、アルミニウムや、銅や、セラミックなどの非磁性材料により構成される。
〔第4実施形態〕
本発明の第4実施形態は例えば、図6Aのように示される。上端磁気導体板40上の磁気導体リング310‐1は磁気遮蔽管530‐1に向けて上方に延長され、下端磁気導体板41上の磁気導体リング310‐2は磁気遮蔽管530‐2に向けて下方に延長され、非磁性ライニング520によって生成される磁気間隙を遮蔽している。サブレンズ30における光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を図6Bに示す。ここで、磁気導体板40と41の透磁率は5000であり、コイル・ヨーク230の透磁率は1000であり、磁気導体リング310の透磁率は5000であり、磁気遮蔽管530の透磁率は1000である。図7は図2Aの第1モデルと図6Aに示す本実施形態の偏向磁界の軸上分布の比較を示す。磁気導体板40と41の間の領域に残留する微小なバンプ以外は、ビーム経路に沿った偏向磁界が効果的に低減されていることがわかる。
〔第5実施形態〕
本発明の第5実施係形態は例えば、図8Aのように示される。この設計は磁気導体板40と41の間の領域に残留する微小な横磁界の高調波成分を取り除く。上端磁気導体板40のホール内の磁気導体リング310‐1は下端磁気導体板41のホール内の磁気導体リング310‐2の内側に延長され、入り込む。そして、磁気導体板40と41のホール内に挿入される二つの磁気導体リングはサブレンズのポールピース対として機能する。本実施形態の構造を第4モデルと呼び。サブレンズ30における光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を図8Bに示す。ここでは、磁気導体板40と41の透磁率は5000であり、コイル・ヨーク230の透磁率は1000であり、磁気導体リング310の透磁率は5000であり、磁気遮蔽管530の透磁率は1000である。磁気導体板40と41の間の領域に残留していた微小な偏向磁界が本実施形態により、効果的に取り除かれることを示している。図9は図2Aの第1モデルと図8Aに示される第5実施係形態による第4モデルの偏向磁界の軸上分布の比較を示す。
〔第6実施形態〕
本発明の第6実施形態は例えば、図10Aのように示される。磁気遮蔽箱(magnetic shielding houses)1020‐1と1020‐2はそれぞれ上端磁気導体板40の上方と下端磁気導体板41の下方に設置され、すべてのサブレンズの上方空間と下方空間を覆う。この概念はすべてのビームに共通な磁気遮蔽箱を用いることによって、それぞれのビームごとに設けられる個別の磁気遮蔽管を置き換えることである。サブレンズ30における光軸35に沿っての偏向磁界分布のシミュレーション結果を図10Bに示す。ここでは、磁気導体板40と41の透磁率は5000であり、コイル・ヨーク230の透磁率は1000であり、磁気導体リング310の透磁率は5000であり、磁気遮蔽箱の壁(house wall)1023の透磁率は1000であり、磁気遮蔽箱の上端蓋(top lid)1021と底板(bottom plate)1022の透磁率は5000である。
〔第7実施形態〕
本発明の第7実施形態は例えば、図11のように示される。本発明の多光軸磁気レンズは様々な荷電粒子システムに於いて、コンデンサーレンズ(Condenser lens)ないし、対物レンズ(Objective Lens)として用いることができる。多光軸磁気レンズの励磁コイル220とコイル・ヨーク230は多様な形状を持ちうる。また、多光軸磁気レンズを対物レンズとして用いる場合、下端磁気導体板41の下方の磁気遮蔽管530‐2や、磁気遮蔽箱1020‐2は複数個のホールを有する磁気遮蔽板1130によって置き換えられる。磁気遮蔽板1130のホールはそれぞれに対応する下端磁気導体板41のホールと同軸に配置され、ビームを通過させる。磁気遮蔽板1130によって、磁気遮蔽管530‐2や、磁気遮蔽箱1020‐2を置き換えることの目的は、対物レンズとサンプルの間に短い動作距離(working distance)を得るためである。
〔第8実施形態〕
本発明の第8実施形態は図12のように示される。前述されたように、中央に配置されたサブレンズ20と周辺に配置されたサブレンズ10と30を通過する磁束は異なる。この差異によって、中央のサブレンズ20の円形レンズ磁界と呼ばれる軸対称磁界と、周辺のサブレンズ10と30の円形レンズ磁界に差異が生じる。本発明ではそれぞれのサブレンズ内の非磁性体間隙420の厚さ、または、多層間隔の厚さを調節することにより、サブレンズ間の円形レンズ磁界の差異を取り除く。例を挙げれば、同一の非磁性体間隙の厚みを持たせた場合、周辺のサブレンズは、中央のサブレンズに比べて強いレンズ作用を有することが一般的である。その場合には、周辺のサブレンズの非磁性体間隙をより厚くすることによって、円形レンズ磁界を弱め、中央のサブレンズとの差異を無くする。逆に、中央のサブレンズの非磁性体間隙をより薄く調整して、円形レンズ磁界の差異を取り除くこともできる。
本領域の先行技術では、ビーム経路に沿った偏向磁界を減少さるために、磁気導体板全体を極めて高価な高透磁率材料を用いて製造することを必要としていた。ダミーホールの採用は、サブレンズ磁界の非対称性の改善に有効ではあるが、磁気導体板を肥大化させ、装置のコンパクト化、低コスト化の要求に逆行する。上記先行技術を適用しても、先端的な用途に適用する為には、非軸対称横磁場を発生できる光学素子を追加して、残留の非軸対称横磁場成分をキャンセルする必要があり、その実施には複雑なキャリブレーションや調整をも要した。もし非磁性体間隙を用いる本発明を採用するのであれば、磁気導体板と磁気導体リングは低価格で普通の透磁率を持つ磁性材料によって構成することができる。更には、適用の用途に対する最適構造の選択、組み合わせ、例えば、非磁性材料間隔と多層間隔に関する選択、磁気遮蔽管と、磁気遮蔽蓋と、磁気遮蔽板に関する選択組み合わせなど、及び、設計パラメーターの最適化、例えば、各磁性材料の透磁率や各要素部品の形状や寸法の最適化により、偏向磁界、さらには、四極子磁界をより効果的に取り除くことができる。
上述の実施形態は本発明の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本発明の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本発明の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は(例えば本発明は同時に図4Cと、図6Aと、図12に示される実施形態を組み合わせて実施することが可能である)、後述の請求項に含まれるものとする。
1 ビーム(beam)
2 ビーム
3 ビーム
4〜9 ホール(hole)
10 サブレンズ(sub-lens)
11 偏向磁界
12 偏向磁界
20 サブレンズ
30 サブレンズ
31 偏向磁界
32 偏向磁界
35 光軸(Optical Axis)
40 上端磁気導体板(upper magnetic conductor plate)
41 下端磁気導体板(lower magnetic conductor plate)
42 四極子磁界
220 共通励磁コイル(common excitation coil)
230 コイル・ヨーク(coil york)
310 磁気導体リング(magnetic insert ring)
310−1 磁気導体リング
310−2 磁気導体リング
315 磁気層(magnetic layer)
420 非磁性体間隙(non-magnetic material gap)
430 多層間隙
431,433 非磁性材料層
432 磁気導体材料層
520 非磁性体ライニング(non-magnetic lining)
530 磁気遮蔽管(magnetic shielding tube)
530−1 磁気遮蔽管
530−2 磁気遮蔽管
1020−1 磁気遮蔽箱(magnetic shielding house)
1020−2 磁気遮蔽箱
1021 磁気遮蔽箱上端蓋
1022 磁気遮蔽箱底板
1023 磁気遮蔽箱壁
1130 磁気遮蔽板(magnetic shielding plate)

Claims (14)

  1. 多光軸磁気レンズであって、
    共通励磁コイルと、
    荷電粒子ビームが通過する複数個のホールを有する一対の平行な磁気導体板であって、前記一対の磁気導体板の上端磁気導体板のそれぞれのホールと下端磁気導体板のホールは同軸位置に配置されている磁気導体板と、
    前記磁気導体板のそれぞれのホールに挿入され、前記ホールと同軸位置に配置される複数個の磁気導体リングと、
    ホール内壁と前記磁気導体リング外壁の間に設けられる複数個の間隙とを含み、
    ここでは、これにより、複数個のサブレンズモジュールが形成され、それぞれのサブレンズモジュールはそれぞれ上端磁気導体板と下端磁気導体板に位置づけられる前記ホール、一対と、
    それぞれ前記ホールに挿入される前記磁気導体リング、一対と、
    それぞれ前記ホール内壁と前記磁気導体リング外壁の間に設けられる前記間隙,一対とを含み、
    前記磁気導体リングは前記サブレンズの一対のポールピースとなり、
    また、前記共通励磁コイルは前記サブレンズモジュールに磁束を供給し、それにより、それぞれの前記サブレンズモジュールはそれを通過する荷電粒子ビームに収束レンズ作用をもたらすことを特徴とする、多光軸磁気レンズ。
  2. それぞれの前記間隙は少なくとも一つの真空層、あるいは、非磁性材料が充填される層を有することを特徴とする、請求項1に記載の多光軸磁気レンズ。
  3. さらに複数個の磁気遮蔽管を含み、それぞれの前記磁気遮蔽管はそれぞれの前記サブレンズモジュールの上方と下方にそれぞれの前記ホールに対して同軸位置に配置され、前記磁気導体板との間が真空間隙や、非磁性ライニングによって、隔てられることを特徴とする、請求項1に記載の多光軸磁気レンズ。
  4. それぞれ前記上端磁気導体板に位置づけられる前記磁気導体リングは上に向かって延長し、前記上端磁気導体板と前記上端磁気遮蔽管の間の隙間を覆い、ここでは、それぞれ前記下端磁気導体板に位置づけられる前記磁気導体リングは下に向かって延長し、前記下端磁気導体板と前記下端磁気遮蔽管の間の隙間を覆うことを特徴とする、請求項1に記載の多光軸磁気レンズ。
  5. 前記上端磁気導体板に位置づけられる前記上端磁気導体リングは下に向かって延長し、その下端が前記下端磁気導体板の前記下端磁気導体リングの内側に位置づけられることを特徴とする、請求項1に記載の多光軸磁気レンズ。
  6. さらに、二つのそれぞれ前記上端磁気導体板の上側と前記下端磁気導体板の下側に位置づけられる磁気遮蔽箱を含むことを特徴とする、請求項1に記載の多光軸磁気レンズ。
  7. 前記磁気導体板対のサンプル側に位置づけられる前記磁気遮蔽管は複数個のホールを有する磁気遮蔽板によって取り換えられることを特徴とする、請求項3に記載の多光軸磁気レンズ。
  8. 前記磁気導体板対の一端に位置づけられる前記磁気遮蔽箱は複数個のホールを有する磁気遮蔽板によって取り換えられることを特徴とする、請求項6に記載の多光軸磁気レンズ。
  9. それぞれの前記間隔は同じ厚さの非磁性体間隙であることを特徴とする、請求項2に記載の多光軸磁気レンズ。
  10. それぞれの前記間隔は異なる厚さの非磁性体間隙であることを特徴とする、請求項2に記載の多光軸磁気レンズ。
  11. それぞれの前記間隙は多層間隙を有することを特徴とする、請求項1に記載の多光軸磁気レンズ。
  12. 前記多層間隙は少なくとも一つの磁気導体材料層を二つの非磁性材料層の間に挿入することを特徴とする、請求項11に記載の多光軸磁気レンズ。
  13. 前記磁気導体材料層と前記二つの非磁性材料層の一つは交互に配列されることを特徴とする、請求項12に記載の多光軸磁気レンズ。
  14. 一対の平行な磁気導体板上に構成される複数個のサブレンズモジュールであって、
    ここでは、前記一対の平行な磁気導体板の上端磁気導体板上のそれぞれのホールは、前記一対の平行な磁気導体板の下端磁気導体板上のホールと同軸位置に配置され、上記下端磁気導体板上のホールと対を成し、複数個の荷電粒子ビームは、それぞれ一対のホールを通過する。
    複数個のサブレンズモジュールはさらには
    それぞれ前記磁気導体板上のホールに挿入され、これら前記ホールと同軸位置に配置される複数個の磁気導体リングと、
    前記それぞれの磁気導体リングの外壁と前記磁気導体板の前記それぞれのホールの内壁の間に設けられる複数の間隙とを含み、
    ここでは、それぞれの前記一対の磁気導体リングはサブレンズモジュールの一対のポールピースとして機能し、前記サブレンズモジュールの磁束は共通励磁コイルによって提供され、それぞれの前記サブレンズモジュールは荷電粒子ビームを収束させることを特徴とする、複数個のサブレンズモジュール。
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