JP5224464B2 - トロリ線接続作業用仮留め装置 - Google Patents
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Description
常温圧接装置は、それぞれトロリ線の端部を把持可能なチャックを持つ固定ブロックと、移動ブロックとを具備する。移動ブロックが、一方のトロリ線を把持して、他方のトロリ線を把持した固定ブロックに対して駆動手段により接近することで、2本のトロリ線の切断端面同士を常温圧接する。既設トロリ線には、張力がかけられているから、既接続箇所の切断から常温圧接による再接続の完了までの間、既接続箇所の両側を引き留めて、中間を張力から自由にしておく必要がある。このために、トロリ線の仮留め装置が用いられる。従来の仮留め装置は、例えば、既接続箇所の両側においてトロリ線に接続された牽引索を電動ウィンチや手動工具で引き付ける形式のものであるが、これによれば、仮留め装置自体が、トロリ線と常温圧接装置との間に介在して、作業のじゃまになるという問題点がある。
上記仮留め装置1における第1及び第2のヨーク4,5は、トロリ線Tの上方に架設されている吊架線Mに吊り留めるための吊り留め具12,13をそれぞれ具備するものとすることができる。
また、この出願に係る発明は、上記トロリ線接続作業用仮留め装置1を用いてトロリ線Tを接続する新しい方法を提供する。この方法は、既設トロリ線Tの切断予定部分Cの両側に所定の間隔をおいた部位にそれぞれ第1及び第2の牽引索2,3の一端を接続して既設トロリ線Tに仮留め装置1を装着する工程と、引締機7によりロープ6を引き締めて、仮留め装置1に既設トロリ線Tの張力を負担させる工程と、既設トロリ線Tの切断予定部分Cを切断する工程と、第1及び第2のヨーク4,5間のロープ6の往復部6a,6a間に形成される間隔に、トロリ線常温圧接装置21を挿入する工程と、トロリ線常温圧接装置21の一方のチャック26に、一方の既設トロリ線T1の切断された端部を把持させると共に、他方のチャック27に、他方の既設トロリ線T2の切断された端部を把持させる工程と、トロリ線常温圧接装置21により、既設トロリ線Tの切断された両端部を圧接させて一体化する工程とを含む。一対のチャック26,27にトロリ線T1,T2の端部を把持させる工程において、他方のチャック27に把持させるトロリ線は、任意であり、既設トロリ線でなく、新たなトロリ線であってもよい。
既設トロリ線Tの切断された両端部を圧接させて一体化する上記方法は、さらに圧接一体化された既設トロリ線Tの接続部に保護金具を装着して接続部を補強する工程と、引締機7を弛めて既設トロリ線Tに再び張力を負担させた後、仮留め装置1を既設トロリ線Tから取り外す工程とを含むものとすることができる。
また、この出願に係る発明は、上記トロリ線接続作業用仮留め装置1を用いて既設トロリ線TにおけるダブルイヤーEによる既接続部を切断した後、常温圧接装置21により再度、既設トロリ線Tの切断端面同士を接続する新しい方法を提供する。この方法は、2本のトロリ線T1,T2の端部を所定寸法並行に並べて複数のダブルイヤーEのような接続金具により把持してなる既接続部を有する既設トロリ線Tにおける当該の既接続部の両側に所定の間隔をおいた部位にそれぞれ第1及び第2の牽引索2,3の一端を接続して既設トロリ線Tに仮留め装置1を装着する工程と、引締機7によりロープ6を引き締めて、仮留め装置1に既設トロリ線Tの張力を負担させる工程と、既設トロリ線Tの既接続部を所要寸法切断して除去する工程と、既設トロリ線Tの既接続部からダブルイヤーEを取り外す工程と、第1及び第2のヨーク4,5間のロープ6の往復部6a,6a間に形成される間隔に、トロリ線常温圧接装置21を挿入する工程と、トロリ線常温圧接装置21の一方のチャック26に、一方の既設トロリ線T1の切断された端部を把持させると共に、他方のチャック27に、他方の既設トロリ線T2の切断された端部を把持させる工程と、トロリ線常温圧接装置21により、既設トロリ線Tの切断された両端部を圧接させて一体化する工程と、圧接一体化された既設トロリ線Tの接続部に保護金具を装着して接続部を補強する工程と、引締機7を弛めて既設トロリ線Tに再び張力を負担させた後、仮留め装置1を既設トロリ線Tから取り外す工程とを含む。
また、この出願に係る発明は、上記トロリ線接続作業用仮留め装置を用いて既設トロリ線における、例えば局部摩耗の著しい所定長さ部分を切除し、ここに新たな所定長さのトロリ線を介在させて、常温圧接装置により、既設トロリ線と接続する新しい方法を提供する。この方法は、既設トロリ線の切断予定部分の両側に所定の間隔をおいた部位にそれぞれ第1及び第2の牽引索の一端を接続して既設トロリ線に仮留め装置を装着する工程と、引締機によりロープを引き締めて、仮留め装置に既設トロリ線の張力を負担させる工程と、既設トロリ線の切断予定部分を切断する工程と、第1及び第2のヨーク間のロープの往復部間に形成される間隔に、トロリ線常温圧接装置を挿入する工程と、トロリ線常温圧接装置の一対のチャックの一方に、一方の既設トロリ線の切断された端部を把持させると共に、他方のチャックに、新たなトロリ線の一端部を把持させる工程と、トロリ線常温圧接装置により、既設トロリ線の切断された端部と新たなトロリ線の一端部を圧接させて一体化する工程と、トロリ線常温圧接装置の一対のチャックの一方に、他方の既設トロリ線の切断された端部を把持させると共に、他方のチャックに、新たなトロリ線の他端部を把持させる工程と、トロリ線常温圧接装置により、既設トロリ線の切断された他方の端部と、新たなトロリ線の他端部とを圧接させて一体化する工程と、圧接一体化された既設トロリ線の両端部と新たなトロリ線の両端部との接続部に保護金具を装着して接続部を補強する工程と、引締機を弛めて既設トロリ線に再び張力を負担させた後、仮留め装置を既設トロリ線から取り外す工程とを含む。
上記仮留め装置における第1及び第2のヨークが、吊架線への吊り留め具を具備すれば、吊り留め具によりヨークの重量を支持すると共に、その位置を規制することで、仮留め装置の装着作業及びその後のトロリ線接続をより迅速に進行することができる。
上記トロリ線の仮留め装置を用いた本願発明に係るトロリ線の新しい接続方法によれば、既設トロリ線における、ダブルイヤーを用いた接続部等の局部摩耗の著しい部位を切断除去して既設トロリ線の切断端面同士を圧接により再接続する作業や、局部摩耗の著しい部位を切断除去して、除去部位に新たなトロリ線を介在させ、その両端を既設トロリ線の切断端面に圧接により接続するような作業を効率的に、迅速に行うことができるという効果を有する。
仮留め装置1は、第1及び第2の牽引索2,3と、牽引索2,3に接続された第1及び第2のヨーク4,5と、ヨーク4,5間に掛け回されるワイヤロープ6と、それの引締機7とを具備する。
既設トロリ線Tの切断予定部分に仮留め装置1を装着し、既設トロリ線Tの所要部位を切断除去する。その後、トロリ線常温圧接装置21の一方のチャック26に、一方の既設トロリ線の切断された端部を把持させ、他方のチャック27には、新たなトロリ線の一端部を把持させる。トロリ線常温圧接装置21により、既設トロリ線Tの切断された端部と新たなトロリ線の一端部を圧接させて一体化する。次いで、トロリ線常温圧接装置21を移動させて、それの一方のチャック26に、他方の既設トロリ線の切断された端部を把持させ、他方のチャック27に、新たなトロリ線の他端部を把持させ、既設トロリ線の切断された他方の端部と、新たなトロリ線の他端部とを圧接させて一体化する。圧接一体化された既設トロリ線の両端部と新たなトロリ線の両端部との接続部に保護金具を装着して接続部を補強し、引締機を弛めて既設トロリ線に再び張力を負担させた後、仮留め装置を既設トロリ線から取り外す。
2 第1の牽引索
3 第2の牽引索
4 第1のヨーク
5 第2のヨーク
6 ロープ
6a 往復部
7 引締機
8 グリッパ
9 グリッパ
10 滑車
11 滑車
12 吊り留め具
13 吊り留め具
21 トロリ線常温圧接装置
22 架台
23 ヘッド
24 固定ブロック
25 移動ブロック
26 チャック
27 チャック
28 駆動手段
C 切断予定部分
E ダブルイヤー(接続金具)
P 保護金具
T 既設トロリ線
T1 トロリ線
T2 トロリ線
Claims (6)
- 既設トロリ線の一部を切断して、切断部分においてトロリ線の接続作業を行うために、当該既設トロリ線の切断部分の両側を引き留めておくための装置であって、
既設トロリ線の切断予定部分の両側に所定の間隔をおいた部位にそれぞれ一端が接続される第1及び第2の牽引索と、
これら各牽引索の他端にそれぞれ接続される第1及び第2のヨークと、
これら第1及び第2のヨーク間に掛け回されるロープと、
このロープを引き締めるための引締機とを具備し、
前記第1のヨークは、中間において前記第1の牽引索に接続され、両端において前記ロープの両端が接続され、
前記第2のヨークは、中間において前記第2の牽引索に接続され、両端に滑車を有し、これらの滑車に前記ロープの中間が掛け回され、
前記第1及び第2のヨーク間の前記ロープの往復部間に接続装置挿入用の間隔が形成されることを特徴とするトロリ線接続作業用仮留め装置。 - 前記第1及び第2のヨークが、前記トロリ線の上方に架設されている吊架線に吊り留めるための吊り留め具をそれぞれ具備することを特徴とする請求項1に記載のトロリ線接続作業用仮留め装置。
- 請求項1に記載のトロリ線接続作業用仮留め装置を用いてトロリ線を接続する方法であって、
前記既設トロリ線の切断予定部分の両側に所定の間隔をおいた部位にそれぞれ前記第1及び第2の牽引索の一端を接続して既設トロリ線に前記仮留め装置を装着する工程と、
前記引締機により前記ロープを引き締めて、前記仮留め装置に前記既設トロリ線の張力を負担させる工程と、
前記既設トロリ線の切断予定部分を切断する工程と、
前記第1及び第2のヨーク間の前記ロープの往復部間に形成される間隔に、トロリ線常温圧接装置を挿入する工程と、
前記トロリ線常温圧接装置の一対のチャックの一方に、少なくとも一方の前記既設トロリ線の切断された端部を把持させると共に、他方のチャックに、他の任意のトロリ線の端部を把持させる工程と、
前記トロリ線常温圧接装置により、前記少なくとも一方の既設トロリ線の切断された端部と、前記他の任意のトロリ線の端部とを圧接させて一体化する工程と、
を含むことを特徴とするトロリ線の接続方法。 - 請求項1に記載のトロリ線接続作業用仮留め装置を用いてトロリ線を接続する方法であって、
前記既設トロリ線の切断予定部分の両側に所定の間隔をおいた部位にそれぞれ前記第1及び第2の牽引索の一端を接続して既設トロリ線に前記仮留め装置を装着する工程と、
前記引締機により前記ロープを引き締めて、前記仮留め装置に前記既設トロリ線の張力を負担させる工程と、
前記既設トロリ線の切断予定部分を切断する工程と、
前記第1及び第2のヨーク間の前記ロープの往復部間に形成される間隔に、トロリ線常温圧接装置を挿入する工程と、
前記トロリ線常温圧接装置の一対のチャックの一方に、一方の前記既設トロリ線の切断された端部を把持させると共に、他方のチャックに、他方の前記既設トロリ線の切断された端部を把持させる工程と、
前記トロリ線常温圧接装置により、前記既設トロリ線の切断された両端部を圧接させて一体化する工程と、
圧接一体化された前記既設トロリ線の接続部に保護金具を装着して接続部を補強する工程と、
前記引締機を弛めて前記既設トロリ線に再び張力を負担させた後、前記仮留め装置を既設トロリ線から取り外す工程と、
を含むことを特徴とするトロリ線の接続方法。 - 請求項1に記載のトロリ線接続作業用仮留め装置を用いてトロリ線を接続する方法であって、
2本のトロリ線の端部を所定寸法並行に並べて複数の接続金具により把持してなる既接続部を有する前記既設トロリ線における当該の既接続部の両側に所定の間隔をおいた部位にそれぞれ前記第1及び第2の牽引索の一端を接続して既設トロリ線に前記仮留め装置を装着する工程と、
前記引締機により前記ロープを引き締めて、前記仮留め装置に前記既設トロリ線の張力を負担させる工程と、
前記既設トロリ線の既接続部を所要寸法切断して除去する工程と、
前記既設トロリ線の既接続部から前記接続金具を取り外す工程と、
前記第1及び第2のヨーク間の前記ロープの往復部間に形成される間隔に、トロリ線常温圧接装置を挿入する工程と、
前記トロリ線常温圧接装置の一対のチャックの一方に、一方の前記既設トロリ線の切断された端部を把持させると共に、他方のチャックに、他方の前記既設トロリ線の切断された端部を把持させる工程と、
前記トロリ線常温圧接装置により、前記既設トロリ線の切断された両端部を圧接させて一体化する工程と、
圧接一体化された前記既設トロリ線の接続部に保護金具を装着して接続部を補強する工程と、
前記引締機を弛めて前記既設トロリ線に再び張力を負担させた後、前記仮留め装置を既設トロリ線から取り外す工程と、
を含むことを特徴とするトロリ線の接続方法。 - 請求項1に記載のトロリ線接続作業用仮留め装置を用いてトロリ線を接続する方法であって、
前記既設トロリ線の切断予定部分の両側に所定の間隔をおいた部位にそれぞれ前記第1及び第2の牽引索の一端を接続して既設トロリ線に前記仮留め装置を装着する工程と、
前記引締機により前記ロープを引き締めて、前記仮留め装置に前記既設トロリ線の張力を負担させる工程と、
前記既設トロリ線の切断予定部分を切断する工程と、
前記第1及び第2のヨーク間の前記ロープの往復部間に形成される間隔に、トロリ線常温圧接装置を挿入する工程と、
前記トロリ線常温圧接装置の一対のチャックの一方に、一方の前記既設トロリ線の切断された端部を把持させると共に、他方のチャックに、新たなトロリ線の一端部を把持させる工程と、
前記トロリ線常温圧接装置により、一方の前記既設トロリ線の切断された端部と新たなトロリ線の一端部とを圧接させて一体化する工程と、
前記トロリ線常温圧接装置の一対のチャックの一方に、他方の前記既設トロリ線の切断された端部を把持させると共に、他方のチャックに、新たなトロリ線の他端部を把持させる工程と、
前記トロリ線常温圧接装置により、他方の前記既設トロリ線の切断された端部と、前記新たなトロリ線の他端部とを圧接させて一体化する工程と、
圧接一体化された前記既設トロリ線の両端部と前記新たなトロリ線の両端部との接続部に保護金具を装着して接続部を補強する工程と、
前記引締機を弛めて前記既設トロリ線に再び張力を負担させた後、前記仮留め装置を既設トロリ線から取り外す工程と、
を含むことを特徴とするトロリ線の接続方法。
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