JP5223915B2 - 移動通信システム及びその通信方法並びに送信局 - Google Patents
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Description
本発明は移動通信システム及びその通信方法並びに送信局に係わり、特に、複数の送信アンテナと受信アンテナを備え、高速のデータ転送が可能な移動通信システム及びその通信方法並びに送信局に関する。
今日の無線通信システムでは、複数の送信アンテナから異なるデータストリームを並列に送信することにより、送信アンテナ数に比例して伝送容量を増大させる空間多重伝送技術が注目されている。異なる送信アンテナは、お互いに無相関になるように配置され、各アンテナから送信されるデータストリームは、それぞれ独立のフェージング伝搬路を通り、受信アンテナで受信される。
ここで、お互いに無相関になるように配置された、複数の受信アンテナを利用して、多入力多出力(Multiple-Input Multiple-Output, MIMO)システムとすることにより、自由度の高いチャネル相関行列が生成でき、空間多重されたデータストリームを分離する際のSNRを向上することができる。
図14にMIMOシステムの構成を示し、TRは送信局、RVは受信局である。送信アンテナATT1〜ATTMの数Mと同じ数のデータストリームS1〜SMが、それぞれの送信部TX1〜TXMでデータ変調・オーバーサンプリング・D/A変換・直交変調・周波数アップコンバート・帯域制限フィルタリングなどの処理を経て、各送信アンテナATT1〜ATTMから送信される。各アンテナATT1〜ATTMから送信された信号は、独立のフェージングチャネルhmn(m=1〜M,n=1〜N)を通り、空間で多重された後、N本の受信アンテナATR1〜ATRNで受信される。各受信アンテナで受信された信号は、受信部RX1〜RXNでフィルタリング・周波数ダウンコンバート・直交検波・A/D変換処理を経て、x1〜xNの受信データストリームが生成される。各受信データストリームは、M個の送信データストリームが多重された形になっているため、全ての受信データストリームに対して信号処理を行うことにより、送信データストリームが分離・再生される。
図15および図16は、MIMOシステムを含まない、従来のディジタル無線通信システムにおける、受信機および送信機の構成例である。図14に示した送信部(TX1〜TXM )と受信部(RX1〜RXN)の範囲を図15及び図16においてTX,RXとして点線で囲んで示しておく。送信部TX(図15)の前段において、送信データは所定の符号化方式に従って符号化され、符号化データは変調方式(QPSK,16QAM,64QAMなど)に従って2つの直交軸I,Qにマッピングされる。ついで、送信データはパイロットを時間多重され、以後、オーバーサンプリング・D/A変換・直交変調・周波数アップコンバート・帯域制限フィルタリングなどの処理を経て、送信アンテナATTから送信される。
受信部RX(図16)ではフィルタリング・周波数ダウンコンバート・直交検波・A/D変換処理が行われる。その後、チャネル推定、同期検波、データ復調(デマッピング)、データ復号処理が行われる。
受信信号より送信データストリームS1〜SM(図14)を分離するデータ処理装置DPUの信号処理のアルゴリズムには、チャネル相関行列の逆行列を用いるZF(Zero-Forcing) やMMSEといった線形アルゴリズムと、BLAST(Bell Laboratories Layered Space-Time)に代表される非線形アルゴリズムがある。また、MLD(Maximum Likelihood Decoding)などの相関行列の逆行列演算を使用しない方法も知られている。
今、送信データストリームをM次元の複素行列Sで、受信データストリームをN次元の複素行列Xで表すと、次式の関係がある。
ここで、Eはアンサンブル平均、HはN×Mの複素チャネル行列(h11〜hMN)であり、Vは分散σVで平均値0の複素白色雑音行列である。*は、行列の複素共役転置を表す。また、IはN次元の単位行列である。
ZFアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
ここで、H*Hはチャネル相関行列と呼ばれる。チャネル相関行列の逆行列が存在するためには、N≧Mの関係が必要になる。
MMSEアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
ここで、ρは、受信アンテナ当りのSNRに相当する。MMSEではSNRを精度よく推定する必要が生じるが、ZFにおける雑音強調の影響を低減することができるため、一般にZFより特性が優れている。
MLDアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
ここで、Qは変調データの信号点配置の数で、QPSKでQ=4, 16QAMでQ=16, 64QAMでQ=64となる。このように、MLDでは、多値変調の演算量が膨大となり、かつ演算量は送信アンテナ数に対して指数関数的に増大してしまう。なお、MLDでは、チャネル相関行列の逆行列演算を必要としないため、N≧Mの関係は不要である。
BLASTアルゴリズム関しては、後述の非特許文献1、2に詳しく記述されているので、説明は省略する。
一般に、MIMOシステムでは、伝搬路状態が他の送信アンテナよりも悪いアンテナから送信されたデータストリームに伝送誤りが生じ易い。このような伝搬路状態の悪いアンテナは、フェージング変動により変化するため、伝送誤りを生じるデータストリームも時間と共に変化する。また、MIMOシステムでは、伝搬環境によりアンテナ間の相関が高くなった場合にも伝送誤りを生じ易くなる。具体的には、マルチパス伝搬路において、直接波や強い反射波などの特に電力の大きいパスが存在する場合、アンテナ間の相関が高くなる。伝搬路の状態は複雑に変化するため、ある特定のアンテナ間の相関が高くなることにより、特定のデータストリームに伝送誤りが生じる場合が発生する。そして、このようなアンテナ相関の状態も、受信局の移動や周辺環境の変化によって、時々刻々と変化する。
このように、MIMOシステムでは、ある特定のデータストリームに誤りが集中する傾向があり、誤りの集中するデータストリームは、時間と共に変化する。ところで、高速無線データ通信においては、ARQ(Automatic Repeat reQuest)などの無線区間における再送制御の適用が不可欠である。図17はMIMOシステムにおいて、再送制御を適用した場合の従来例を示し、図14と同一部分には同一符号を付している。空間で多重されたデータストリームは、データ処理装置DPUの信号処理により分離され、データ復調/復号部RDUで復調/復号処理を施されて誤り検出部EDTに入力する。誤り検出部EDTはデータストリーム
毎に誤り検出を行い、ACK/NACK発生部ANGはデータストリーム毎にエラー検出結果(ACK/NACK)を逆方向の無線リンク(送信部TX,送信アンテナATT、受信アンテナATR、受信部RX)を用いて、送信局TRに通知する。送信局TRの再送制御部RTCは、管理する再送バッファRTB1〜RTBMの中から、NACKに該当するデータストリームの再送を行う。この時、送信に使用するアンテナは固定である。すなわち、再送も前回の送信と同一アンテナを用いて行われる。
MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、再送パケットを同一のアンテナから送信すると、伝送路状態の悪いアンテナを使い続けることになるため、再送による誤り率の改善が小さくなり、再送制御の利得が得られにくくなるといった問題が生じる。特に、フェージングやマルチパス環境の変化が、再送間隔(Round Trip Time)に比べて遅い場合に、この問題は深刻である。
MIMOシステムの第1の従来技術として(特許文献1)がある。この第1従来技術において、MIMOシステムの受信機は各データストリームのレート及びパワーを検出して送信機にフィードバックし、送信機は該フィードバックされたレート及びパワーに基づいて対応するデータストリームのレートとパワーを制御してスループットを向上する。しかし、この第1の従来技術は再送による誤り率を改善するものではない。
MIMOシステムの第2の従来技術として(特許文献2)がある。この第2従来技術において、(1)送信機は情報ブロックから少なくとも2つのエラー符号化ストリームを作成して送信し、受信機は各ストリーム毎にエラーチェックし、エラーが検出されればエラーが検出されたエラー符号化ストリームのみの再送を要求し、あるいは(2)送信機は情報ブロックから少なくとも2つのエラー符号化ストリームを作成して送信し、受信機は各エラー符号化ストリームを合成してエラーチェックし、エラーが検出されれば各エラー符号化ストリームの再送を要求する。第2の従来技術は再送制御に関するものであるが、再送による誤り率を改善するものではなく、再送効率を向上するものではない。
ここで、お互いに無相関になるように配置された、複数の受信アンテナを利用して、多入力多出力(Multiple-Input Multiple-Output, MIMO)システムとすることにより、自由度の高いチャネル相関行列が生成でき、空間多重されたデータストリームを分離する際のSNRを向上することができる。
図14にMIMOシステムの構成を示し、TRは送信局、RVは受信局である。送信アンテナATT1〜ATTMの数Mと同じ数のデータストリームS1〜SMが、それぞれの送信部TX1〜TXMでデータ変調・オーバーサンプリング・D/A変換・直交変調・周波数アップコンバート・帯域制限フィルタリングなどの処理を経て、各送信アンテナATT1〜ATTMから送信される。各アンテナATT1〜ATTMから送信された信号は、独立のフェージングチャネルhmn(m=1〜M,n=1〜N)を通り、空間で多重された後、N本の受信アンテナATR1〜ATRNで受信される。各受信アンテナで受信された信号は、受信部RX1〜RXNでフィルタリング・周波数ダウンコンバート・直交検波・A/D変換処理を経て、x1〜xNの受信データストリームが生成される。各受信データストリームは、M個の送信データストリームが多重された形になっているため、全ての受信データストリームに対して信号処理を行うことにより、送信データストリームが分離・再生される。
図15および図16は、MIMOシステムを含まない、従来のディジタル無線通信システムにおける、受信機および送信機の構成例である。図14に示した送信部(TX1〜TXM )と受信部(RX1〜RXN)の範囲を図15及び図16においてTX,RXとして点線で囲んで示しておく。送信部TX(図15)の前段において、送信データは所定の符号化方式に従って符号化され、符号化データは変調方式(QPSK,16QAM,64QAMなど)に従って2つの直交軸I,Qにマッピングされる。ついで、送信データはパイロットを時間多重され、以後、オーバーサンプリング・D/A変換・直交変調・周波数アップコンバート・帯域制限フィルタリングなどの処理を経て、送信アンテナATTから送信される。
受信部RX(図16)ではフィルタリング・周波数ダウンコンバート・直交検波・A/D変換処理が行われる。その後、チャネル推定、同期検波、データ復調(デマッピング)、データ復号処理が行われる。
受信信号より送信データストリームS1〜SM(図14)を分離するデータ処理装置DPUの信号処理のアルゴリズムには、チャネル相関行列の逆行列を用いるZF(Zero-Forcing) やMMSEといった線形アルゴリズムと、BLAST(Bell Laboratories Layered Space-Time)に代表される非線形アルゴリズムがある。また、MLD(Maximum Likelihood Decoding)などの相関行列の逆行列演算を使用しない方法も知られている。
今、送信データストリームをM次元の複素行列Sで、受信データストリームをN次元の複素行列Xで表すと、次式の関係がある。
ここで、Eはアンサンブル平均、HはN×Mの複素チャネル行列(h11〜hMN)であり、Vは分散σVで平均値0の複素白色雑音行列である。*は、行列の複素共役転置を表す。また、IはN次元の単位行列である。
ZFアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
ここで、H*Hはチャネル相関行列と呼ばれる。チャネル相関行列の逆行列が存在するためには、N≧Mの関係が必要になる。
MMSEアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
ここで、ρは、受信アンテナ当りのSNRに相当する。MMSEではSNRを精度よく推定する必要が生じるが、ZFにおける雑音強調の影響を低減することができるため、一般にZFより特性が優れている。
MLDアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
ここで、Qは変調データの信号点配置の数で、QPSKでQ=4, 16QAMでQ=16, 64QAMでQ=64となる。このように、MLDでは、多値変調の演算量が膨大となり、かつ演算量は送信アンテナ数に対して指数関数的に増大してしまう。なお、MLDでは、チャネル相関行列の逆行列演算を必要としないため、N≧Mの関係は不要である。
BLASTアルゴリズム関しては、後述の非特許文献1、2に詳しく記述されているので、説明は省略する。
一般に、MIMOシステムでは、伝搬路状態が他の送信アンテナよりも悪いアンテナから送信されたデータストリームに伝送誤りが生じ易い。このような伝搬路状態の悪いアンテナは、フェージング変動により変化するため、伝送誤りを生じるデータストリームも時間と共に変化する。また、MIMOシステムでは、伝搬環境によりアンテナ間の相関が高くなった場合にも伝送誤りを生じ易くなる。具体的には、マルチパス伝搬路において、直接波や強い反射波などの特に電力の大きいパスが存在する場合、アンテナ間の相関が高くなる。伝搬路の状態は複雑に変化するため、ある特定のアンテナ間の相関が高くなることにより、特定のデータストリームに伝送誤りが生じる場合が発生する。そして、このようなアンテナ相関の状態も、受信局の移動や周辺環境の変化によって、時々刻々と変化する。
このように、MIMOシステムでは、ある特定のデータストリームに誤りが集中する傾向があり、誤りの集中するデータストリームは、時間と共に変化する。ところで、高速無線データ通信においては、ARQ(Automatic Repeat reQuest)などの無線区間における再送制御の適用が不可欠である。図17はMIMOシステムにおいて、再送制御を適用した場合の従来例を示し、図14と同一部分には同一符号を付している。空間で多重されたデータストリームは、データ処理装置DPUの信号処理により分離され、データ復調/復号部RDUで復調/復号処理を施されて誤り検出部EDTに入力する。誤り検出部EDTはデータストリーム
毎に誤り検出を行い、ACK/NACK発生部ANGはデータストリーム毎にエラー検出結果(ACK/NACK)を逆方向の無線リンク(送信部TX,送信アンテナATT、受信アンテナATR、受信部RX)を用いて、送信局TRに通知する。送信局TRの再送制御部RTCは、管理する再送バッファRTB1〜RTBMの中から、NACKに該当するデータストリームの再送を行う。この時、送信に使用するアンテナは固定である。すなわち、再送も前回の送信と同一アンテナを用いて行われる。
MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、再送パケットを同一のアンテナから送信すると、伝送路状態の悪いアンテナを使い続けることになるため、再送による誤り率の改善が小さくなり、再送制御の利得が得られにくくなるといった問題が生じる。特に、フェージングやマルチパス環境の変化が、再送間隔(Round Trip Time)に比べて遅い場合に、この問題は深刻である。
MIMOシステムの第1の従来技術として(特許文献1)がある。この第1従来技術において、MIMOシステムの受信機は各データストリームのレート及びパワーを検出して送信機にフィードバックし、送信機は該フィードバックされたレート及びパワーに基づいて対応するデータストリームのレートとパワーを制御してスループットを向上する。しかし、この第1の従来技術は再送による誤り率を改善するものではない。
MIMOシステムの第2の従来技術として(特許文献2)がある。この第2従来技術において、(1)送信機は情報ブロックから少なくとも2つのエラー符号化ストリームを作成して送信し、受信機は各ストリーム毎にエラーチェックし、エラーが検出されればエラーが検出されたエラー符号化ストリームのみの再送を要求し、あるいは(2)送信機は情報ブロックから少なくとも2つのエラー符号化ストリームを作成して送信し、受信機は各エラー符号化ストリームを合成してエラーチェックし、エラーが検出されれば各エラー符号化ストリームの再送を要求する。第2の従来技術は再送制御に関するものであるが、再送による誤り率を改善するものではなく、再送効率を向上するものではない。
G.J.Foschini, "Layered Space-Time Architecture for Wireless Communication in a Fading Environment When Using Multi-Element Antennas," Bell Laboratories Technical Journal, vol.1, no.2, pp.41-59, 1996
P.W.Wolniansky, G.J.Foschini, G.D.Golden, R.A.Valenzuela, "V-BLAST: An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich-Scattering Wireless Channel," in Proc. ISSSE-98, Italy, Sept. 1998
以上より、MIMOシステムの再送制御において伝送路状態の悪いアンテナを使い続けることによる誤り率改善の低下を防止するための従来技術はない。したがって、本発明の目的は、MIMOシステムにおいて再送による誤り率を改善し、再送効率を向上することである。
・移動通信システムにおける通信方法
本発明の第1の通信方法は、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおける通信方法であり、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える。
本発明の第2の通信方法は、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおける通信方法であり、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える。この第3の通信方法において、前記切り替えの際に、変調方式又は符号化レートを変更する。
・移動通信システム
本発明の第1の移動通信システムは、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムであり、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える切り替え手段を備え、前記受信局は、前記切り替えに応じて受信処理を行う受信部を備えている。
本発明の第2の移動通信システムは、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムであり、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える切り替え手段を備え、
前記受信局は、前記切り替えに応じて受信処理を行う受信部を備えている。この第3の移動通信システムにおける前記切り替えの際に、変調方式又は符号化レートを変更する。
・送信局
本発明の第1の送信局は、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムの送信局であり、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える切り替え手段を備えている。
本発明の第2の送信局は、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムの送信局であり、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える切り替え手段を備えている。
本発明の第1の通信方法は、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおける通信方法であり、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える。
本発明の第2の通信方法は、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおける通信方法であり、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える。この第3の通信方法において、前記切り替えの際に、変調方式又は符号化レートを変更する。
・移動通信システム
本発明の第1の移動通信システムは、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムであり、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える切り替え手段を備え、前記受信局は、前記切り替えに応じて受信処理を行う受信部を備えている。
本発明の第2の移動通信システムは、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムであり、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える切り替え手段を備え、
前記受信局は、前記切り替えに応じて受信処理を行う受信部を備えている。この第3の移動通信システムにおける前記切り替えの際に、変調方式又は符号化レートを変更する。
・送信局
本発明の第1の送信局は、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムの送信局であり、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える切り替え手段を備えている。
本発明の第2の送信局は、複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムの送信局であり、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える切り替え手段を備えている。
本発明によれば、データの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。
また、本発明によれば、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
また、本発明によれば、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式を利用して複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおいて、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信する再送モードに切り替える。
あるいは、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行う再送モードに切り替える。
以上の制御により、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、前回伝搬路条件の悪いアンテナから送信されたデータの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。また、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
あるいは、前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行う再送モードに切り替える。
以上の制御により、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、前回伝搬路条件の悪いアンテナから送信されたデータの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。また、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
(A)第1実施例
図1は第1実施例の多入力多出力伝送システムの構成図、図2は多入力多出力伝送システムにおける送信部の構成図、図3は多入力多出力伝送システムにおける受信部の構成図であり、従来例と同一部分には同一符号を付している。
・第1実施例の概略
第1実施例は、受信局RVにおいて、データストリーム毎のACK/NACKを検出すると同時に、送信アンテナ毎に直交多重されたパイロットシンボルを用いて、アンテナ毎の伝搬路状態を推定する。通常、ACKとなるデータストリームは、伝搬路状態の良いアンテナから送信され、NACKとなるデータストリームは、伝搬路状態の悪いアンテナから送信される。そこで、NACKとなったデータストリームを再送する場合、ACKとなった送信アンテナの伝搬路との比較を行い、伝搬路状態の良い方のアンテナを用いて再送するように選択する。なお、ACKとなるアンテナの伝搬路は、NACKとなるアンテナの伝搬路より一般に良いことが多いので、伝搬路の比較を行わずに、ACKとなった送信アンテナを用いて再送するように選択してもよい。
・第1実施例の動作
受信局RVにおいて、データ処理装置DPUはパイロットシンボルを用いてチャネルh11〜hMNを推定すると共にMIMOチャネル分離処理を行う。データ処理装置DTUはチャネル推定に際して、パイロットシンボルを復調し、該復調したパイロットシンボルの位相、振幅と既知パイロットシンボルの位相、振幅と比較することによりチャネルh11〜hMNの特性A・exp(jφ)を推定する。各送信アンテナより送信されるパイロットシンボルは直交している為、データ処理装置DPUはチャネルh11〜hMNを推定することができる。
また、データ処理装置DPUは、MIMOのチャネル分離に際して、ZF、MMSE、BLAST、MLDなどの既述の方法を用いる。誤り検出部EDTは、CRCチェックなどの方法により、分離された各データストリーム
毎に誤り検出を行い、ACK/NACK発生部ANGはデータストリーム毎にエラー検出結果(ACK/NACK)を逆方向の無線リンク(送信部TX,送信アンテナATT、受信アンテナATR、受信部RX)を用いて、送信局に通知する。
伝搬路推定部TPEは、チャネル推定結果h11〜hMNを用いて、送信アンテナ毎の伝搬路状態(受信電力SあるいはSIR)を推定する。例えば、伝搬路推定部TPEは、送信アンテナATTi(i=1〜M)の受信電力Siを次式
により推定す。アンテナ選択部ATSは、伝搬路情報およびACK/NACK情報を基に、再送に用いる送信アンテナを決定する。再送に用いる送信アンテナとしては、電力Siが大きい、すなわち伝搬路状態が良好なアンテナを選択する。再送に用いる送信アンテナの情報(アンテナ番号)は、ACK/NACK情報と共に、逆リンク(受信局→送信局)における制御チャネルによって、送信局に通知される。また、再送に用いる送信アンテナ情報(アンテナ番号)は、データ処理部DPUにも通知され、再送のデータストリームの分離のために使用される。
送信局TRの再送制御部RTCは、受信局RVから通知されたACK/NACK情報に基づいて再送バッファRTB1〜RTBMの中から、NACKに該当するデータストリームを読み出してアンテナ割当部AALに入力する。アンテナ割当部AALは、該入力された再送用のデータストリームを、受信局から通知されたアンテナ番号が示す送信アンテナに入力する。以上により、再送は伝搬状態が良好な送信アンテナより行われる。
図4はアンテナ選択部ATSによる再送用の送信アンテナ決定処理フローであり、以降のいずれの実施例においても採用することができる。
まず、伝搬路状態の良い順に送信アンテナをランキング付けする(ステップ101)。ついで、NACKとなったデータストリームを、その送信アンテナの伝搬路状態が悪い順に並べる(ステップ102)。しかる後、i=1とし(ステップ103)、第i番目のデータストリームを第iランクの送信アンテナに割り当てる(ステップ104)。これにより、i=1であれば、最も伝搬路状態の悪い送信アンテナより送信されてNACKとなったデータストリームを最も伝搬路状態が良い送信アンテナに割り当てて再送することができる。
ついで、全部の再送用のデータストリームの割当が完了したかチェックし(ステップ105)、完了してなければiを歩進し(ステップ106)、ステップ104以降の処理を繰り返す。
図5は本発明の第1実施例の再送制御説明図である。パケット1、パケット2、パケット3をそれぞれ送信アンテナATT1〜ATT3より送信したところ、パケット1、パケット2にエラーが発生してNACKとなり、パケット3は正しく受信されてACKとなったものとする。又、送信アンテナATT1〜ATT3の伝搬路状態を示す(SIR)は、SIR3>SIR1>SIR2である。アンテナ選択部ATS3は図4のフローに従って、伝搬路状態の良い順に送信アンテナをランキング付けすると、
ATT3→ATT1→ATT2
となり、NACKとなったデータストリームを、その送信アンテナの伝搬路状態が悪い順に並べると
パケット2→パケット1
となる。従って、パケット2を送信アンテナATT3で送信するものと決定し、パケット1を送信アンテナATT1で送信するものと決定するそして、ACK/NACK情報とアンテナ情報を、制御チャネルを介して送信局に送る。この結果、送信局は図5の右側に示すようにパケット1を送信アンテナATT1で再送し、パケット2を送信アンテナATT3で再送する。
以上のような方法を用いることにより、(1)NACKのデータストリームが複数ある場合や、(2)全てのデータストリームがNACKの場合、(3)(ACKアンテナ数)<(NACKアンテナ数)のような場合に、本発明を適用して再送効率を高めることができる。なお、パケット合成における伝搬路状態を平均化し、再送の効率を高める効果は、NACKの送信アンテナを再送毎にランダムに割当てる方法によってもある程度、得ることができる。
以上第1実施例によれば、前回伝搬路条件の悪いアンテナから送信されたデータの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。また、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
図1は第1実施例の多入力多出力伝送システムの構成図、図2は多入力多出力伝送システムにおける送信部の構成図、図3は多入力多出力伝送システムにおける受信部の構成図であり、従来例と同一部分には同一符号を付している。
・第1実施例の概略
第1実施例は、受信局RVにおいて、データストリーム毎のACK/NACKを検出すると同時に、送信アンテナ毎に直交多重されたパイロットシンボルを用いて、アンテナ毎の伝搬路状態を推定する。通常、ACKとなるデータストリームは、伝搬路状態の良いアンテナから送信され、NACKとなるデータストリームは、伝搬路状態の悪いアンテナから送信される。そこで、NACKとなったデータストリームを再送する場合、ACKとなった送信アンテナの伝搬路との比較を行い、伝搬路状態の良い方のアンテナを用いて再送するように選択する。なお、ACKとなるアンテナの伝搬路は、NACKとなるアンテナの伝搬路より一般に良いことが多いので、伝搬路の比較を行わずに、ACKとなった送信アンテナを用いて再送するように選択してもよい。
・第1実施例の動作
受信局RVにおいて、データ処理装置DPUはパイロットシンボルを用いてチャネルh11〜hMNを推定すると共にMIMOチャネル分離処理を行う。データ処理装置DTUはチャネル推定に際して、パイロットシンボルを復調し、該復調したパイロットシンボルの位相、振幅と既知パイロットシンボルの位相、振幅と比較することによりチャネルh11〜hMNの特性A・exp(jφ)を推定する。各送信アンテナより送信されるパイロットシンボルは直交している為、データ処理装置DPUはチャネルh11〜hMNを推定することができる。
また、データ処理装置DPUは、MIMOのチャネル分離に際して、ZF、MMSE、BLAST、MLDなどの既述の方法を用いる。誤り検出部EDTは、CRCチェックなどの方法により、分離された各データストリーム
毎に誤り検出を行い、ACK/NACK発生部ANGはデータストリーム毎にエラー検出結果(ACK/NACK)を逆方向の無線リンク(送信部TX,送信アンテナATT、受信アンテナATR、受信部RX)を用いて、送信局に通知する。
伝搬路推定部TPEは、チャネル推定結果h11〜hMNを用いて、送信アンテナ毎の伝搬路状態(受信電力SあるいはSIR)を推定する。例えば、伝搬路推定部TPEは、送信アンテナATTi(i=1〜M)の受信電力Siを次式
により推定す。アンテナ選択部ATSは、伝搬路情報およびACK/NACK情報を基に、再送に用いる送信アンテナを決定する。再送に用いる送信アンテナとしては、電力Siが大きい、すなわち伝搬路状態が良好なアンテナを選択する。再送に用いる送信アンテナの情報(アンテナ番号)は、ACK/NACK情報と共に、逆リンク(受信局→送信局)における制御チャネルによって、送信局に通知される。また、再送に用いる送信アンテナ情報(アンテナ番号)は、データ処理部DPUにも通知され、再送のデータストリームの分離のために使用される。
送信局TRの再送制御部RTCは、受信局RVから通知されたACK/NACK情報に基づいて再送バッファRTB1〜RTBMの中から、NACKに該当するデータストリームを読み出してアンテナ割当部AALに入力する。アンテナ割当部AALは、該入力された再送用のデータストリームを、受信局から通知されたアンテナ番号が示す送信アンテナに入力する。以上により、再送は伝搬状態が良好な送信アンテナより行われる。
図4はアンテナ選択部ATSによる再送用の送信アンテナ決定処理フローであり、以降のいずれの実施例においても採用することができる。
まず、伝搬路状態の良い順に送信アンテナをランキング付けする(ステップ101)。ついで、NACKとなったデータストリームを、その送信アンテナの伝搬路状態が悪い順に並べる(ステップ102)。しかる後、i=1とし(ステップ103)、第i番目のデータストリームを第iランクの送信アンテナに割り当てる(ステップ104)。これにより、i=1であれば、最も伝搬路状態の悪い送信アンテナより送信されてNACKとなったデータストリームを最も伝搬路状態が良い送信アンテナに割り当てて再送することができる。
ついで、全部の再送用のデータストリームの割当が完了したかチェックし(ステップ105)、完了してなければiを歩進し(ステップ106)、ステップ104以降の処理を繰り返す。
図5は本発明の第1実施例の再送制御説明図である。パケット1、パケット2、パケット3をそれぞれ送信アンテナATT1〜ATT3より送信したところ、パケット1、パケット2にエラーが発生してNACKとなり、パケット3は正しく受信されてACKとなったものとする。又、送信アンテナATT1〜ATT3の伝搬路状態を示す(SIR)は、SIR3>SIR1>SIR2である。アンテナ選択部ATS3は図4のフローに従って、伝搬路状態の良い順に送信アンテナをランキング付けすると、
ATT3→ATT1→ATT2
となり、NACKとなったデータストリームを、その送信アンテナの伝搬路状態が悪い順に並べると
パケット2→パケット1
となる。従って、パケット2を送信アンテナATT3で送信するものと決定し、パケット1を送信アンテナATT1で送信するものと決定するそして、ACK/NACK情報とアンテナ情報を、制御チャネルを介して送信局に送る。この結果、送信局は図5の右側に示すようにパケット1を送信アンテナATT1で再送し、パケット2を送信アンテナATT3で再送する。
以上のような方法を用いることにより、(1)NACKのデータストリームが複数ある場合や、(2)全てのデータストリームがNACKの場合、(3)(ACKアンテナ数)<(NACKアンテナ数)のような場合に、本発明を適用して再送効率を高めることができる。なお、パケット合成における伝搬路状態を平均化し、再送の効率を高める効果は、NACKの送信アンテナを再送毎にランダムに割当てる方法によってもある程度、得ることができる。
以上第1実施例によれば、前回伝搬路条件の悪いアンテナから送信されたデータの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。また、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
(B)第2実施例
図6は第2実施例の多入力多出力伝送システムの構成図であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付している。
・第2実施例の概略
第1実施例ではNACKのデータストリームを再送する送信アンテナを受信局のアンテナ選択部ATSで決定して送信局に通知したが、第2実施例では、伝搬路状態を送信局に送り、送信局のアンテナ選択部ATSLが該伝搬路状態に基づいて再送する送信アンテナを決定する。
すなわち、第1の実施例では、再送に使用するアンテナは、受信局が決定する構成になっているが、第2の実施例では、送信局が決定する構成になっている。受信局は、伝搬路推定部TPEで推定した伝搬路情報(S,SIR)を逆リンクの制御チャネルを用いて送信局TRに通知する。送信局のアンテナ選択部ATSLでは、伝搬路情報とACK/NACK情報を基に、再送に使用するアンテナの選択および割当ての処理を行う。送信局が決定した送信アンテナの情報は、アンテナ情報多重部AIMによって、一つまたは複数の送信機を用いた制御チャネルにより、受信局RVに通知される。受信局では、制御チャネルによって通知されるアンテナ選択情報を、アンテナ情報検出部AIDTにおいて検出し、データ処理装置DPUに通知する。
・第2実施例の動作
受信局RVにおいて、データ処理装置DPUは第1実施例と同様にパイロットシンボルを用いてチャネルh11〜hMNを推定すると共にMIMOチャネル分離処理(データストリーム分離処理)を行う。誤り検出部EDTは、CRCチェックなどの方法により、分離された各データストリーム
毎に誤り検出を行い、ACK/NACK発生部ANGはデータストリーム毎にエラー検出結果(ACK/NACK)を逆方向の無線リンク(送信部TX,送信アンテナATT、受信アンテナATR、受信部RX)を用いて、制御チャネルにより送信局に通知する。伝搬路推定部TPEは、チャネル推定結果h11〜hMNを用いて、送信アンテナ毎の伝搬路状態(受信電力SあるいはSIR)を推定し、ACK/NACK情報と共に、逆方向の無線リンクを用いて、制御チャネルにより送信局に通知する。
送信局TRの再送制御部RTCは、受信局RVから通知されたACK/NACK情報に基づいて再送バッファRTB1〜RTBMの中から、NACKに該当するデータストリームを読み出してアンテナ選択部ATSLに入力する。アンテナ選択部ATSLは、伝搬路情報およびACK/NACK情報に基づいて、再送に用いる送信アンテナを決定する。再送に用いる送信アンテナとしては、電力SiあるいはSIRが大きい、すなわち伝搬路状態が良好なアンテナを選択し、該アンテナの情報(アンテナ番号)をアンテナ選択情報多重部AIMに通知する。しかる後、アンテナ選択部ATSLは、再送バッファから入力された再送用のデータストリームを、送信部を介して前記決定した送信アンテナに入力する。以上により、再送は伝搬状態が良好な送信アンテナより行われる。又、アンテナ選択情報多重部AIMは再送用の送信アンテナのアンテナ番号を送信部TX1に入力して単独であるいは再送データストリームに多重して送信アンテナATT1より送信する。
受信局の各受信部RX1〜RXNは受信信号をデータ処理部DPUに入力する。また、受信部RX1は受信信号をアンテナ選択情報検出部AIDTに入力する。アンテナ選択情報検出部AIDTは入力信号より再送の送信アンテナを識別してデータ処理部DPUに入力する。データ処理部DPUはこの情報を用いて再送のデータストリームを分離して出力する。以上により、再送は伝搬状態が良好な送信アンテナより行われる。この結果、第2実施例によれば、前回伝搬路条件の悪いアンテナから送信されたデータの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。また、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
なお、アンテナ選択部ATSLは図4の処理フローに従って再送用のアンテナを決定することができる。このようにすることにより、パケット合成における伝搬路状態を平均化し、再送の効率を向上することができる。
図6は第2実施例の多入力多出力伝送システムの構成図であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付している。
・第2実施例の概略
第1実施例ではNACKのデータストリームを再送する送信アンテナを受信局のアンテナ選択部ATSで決定して送信局に通知したが、第2実施例では、伝搬路状態を送信局に送り、送信局のアンテナ選択部ATSLが該伝搬路状態に基づいて再送する送信アンテナを決定する。
すなわち、第1の実施例では、再送に使用するアンテナは、受信局が決定する構成になっているが、第2の実施例では、送信局が決定する構成になっている。受信局は、伝搬路推定部TPEで推定した伝搬路情報(S,SIR)を逆リンクの制御チャネルを用いて送信局TRに通知する。送信局のアンテナ選択部ATSLでは、伝搬路情報とACK/NACK情報を基に、再送に使用するアンテナの選択および割当ての処理を行う。送信局が決定した送信アンテナの情報は、アンテナ情報多重部AIMによって、一つまたは複数の送信機を用いた制御チャネルにより、受信局RVに通知される。受信局では、制御チャネルによって通知されるアンテナ選択情報を、アンテナ情報検出部AIDTにおいて検出し、データ処理装置DPUに通知する。
・第2実施例の動作
受信局RVにおいて、データ処理装置DPUは第1実施例と同様にパイロットシンボルを用いてチャネルh11〜hMNを推定すると共にMIMOチャネル分離処理(データストリーム分離処理)を行う。誤り検出部EDTは、CRCチェックなどの方法により、分離された各データストリーム
毎に誤り検出を行い、ACK/NACK発生部ANGはデータストリーム毎にエラー検出結果(ACK/NACK)を逆方向の無線リンク(送信部TX,送信アンテナATT、受信アンテナATR、受信部RX)を用いて、制御チャネルにより送信局に通知する。伝搬路推定部TPEは、チャネル推定結果h11〜hMNを用いて、送信アンテナ毎の伝搬路状態(受信電力SあるいはSIR)を推定し、ACK/NACK情報と共に、逆方向の無線リンクを用いて、制御チャネルにより送信局に通知する。
送信局TRの再送制御部RTCは、受信局RVから通知されたACK/NACK情報に基づいて再送バッファRTB1〜RTBMの中から、NACKに該当するデータストリームを読み出してアンテナ選択部ATSLに入力する。アンテナ選択部ATSLは、伝搬路情報およびACK/NACK情報に基づいて、再送に用いる送信アンテナを決定する。再送に用いる送信アンテナとしては、電力SiあるいはSIRが大きい、すなわち伝搬路状態が良好なアンテナを選択し、該アンテナの情報(アンテナ番号)をアンテナ選択情報多重部AIMに通知する。しかる後、アンテナ選択部ATSLは、再送バッファから入力された再送用のデータストリームを、送信部を介して前記決定した送信アンテナに入力する。以上により、再送は伝搬状態が良好な送信アンテナより行われる。又、アンテナ選択情報多重部AIMは再送用の送信アンテナのアンテナ番号を送信部TX1に入力して単独であるいは再送データストリームに多重して送信アンテナATT1より送信する。
受信局の各受信部RX1〜RXNは受信信号をデータ処理部DPUに入力する。また、受信部RX1は受信信号をアンテナ選択情報検出部AIDTに入力する。アンテナ選択情報検出部AIDTは入力信号より再送の送信アンテナを識別してデータ処理部DPUに入力する。データ処理部DPUはこの情報を用いて再送のデータストリームを分離して出力する。以上により、再送は伝搬状態が良好な送信アンテナより行われる。この結果、第2実施例によれば、前回伝搬路条件の悪いアンテナから送信されたデータの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。また、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
なお、アンテナ選択部ATSLは図4の処理フローに従って再送用のアンテナを決定することができる。このようにすることにより、パケット合成における伝搬路状態を平均化し、再送の効率を向上することができる。
(C)第3実施例
図7は第3実施例の受信局の構成図であり、再送合成部RTCが設けられた点で第2実施例と異なるだけである。なお、送信局は図示しないが第2実施例と同じ構成である。
再生合成部RTCは、再送信号の受信品質を改善するために再送パケットと前回に送信されてNACKとなったパケットを合成する。すなわち、再生合成部RTCは、受信に失敗し、再送要求(NACK情報)を出した誤りを含むパケットを再送合成バッファに蓄積する。そして、再送されたパケット(データストリーム)を受信した際に、該再送パケットとバッファ内のパケット(データストリーム)とを合成する。このデータ合成により、受信品質(受信データ信号のSIR)が改善され、再送回数が増えるほど、改善の度合いが高くなり、パケット受信の成功率が高まる。
図8は再生合成部RTCのブロック図であり、最初、再送合成バッファRTBFに何も保存されていない。この為、データストリーム(パケット)
は合成部ADDを通過して誤り検出部EDTと書き込み制御部WCTに入力する。誤り検出部EDTにおける誤り検出処理の結果、誤りが検出されなければ書き込み制御部WCTは再送合成バッファRTBFに何も格納しない。又、図示しないACCK/NACK発生部ANGはACKを送信局に送る。一方、誤り検出処理の結果、誤りが検出されると、書込み制御部WCTは誤りを含むパケットをパケット番号を付して再送合成バッファRTBFに格納する。又、ACK/NACK発生部ANGはNACKを送信局に送る。この結果、送信局からNACKのパケットが再送されてくると、該パケットの番号に応じたパケットを再送合成バッファRTBFから読み出して合成部ADDに入力する。合成部ADDは再送パケットとバッファから読み出されたパケットとを合成して出力する。データ合成により、受信品質が改善され、再送回数が増えるほど、改善の度合いが高くなり、パケット受信の成功率が高まる。
第3実施例において、送信局のアンテナ選択部ATSLは図4の処理フローに従って送信アンテナを決定して再送する。このようにすると以下の利点がある。すなわち、伝搬路状態の最も悪いアンテナから送信されたデータストリームが、伝搬路状態の最も良いアンテナから再送されるように、逆順のランキングを用いてアンテナ割当てを行うため、パケット合成の効果を全てのデータストリームに対して平均して得ることができ、NACKとなるデータストリームの発生確率を低減することができる。
第3実施例では、送信局において使用するアンテナが再送の度に異なるが、受信局のデータ処理装置DPUにおいて、再送に使用されたアンテナを判別するため、正しい再送パケット同士を合成することができる。なお、再送合成部を第1実施例のデータ復調/復号部の後に設けて第3実施例とすることができる。
図7は第3実施例の受信局の構成図であり、再送合成部RTCが設けられた点で第2実施例と異なるだけである。なお、送信局は図示しないが第2実施例と同じ構成である。
再生合成部RTCは、再送信号の受信品質を改善するために再送パケットと前回に送信されてNACKとなったパケットを合成する。すなわち、再生合成部RTCは、受信に失敗し、再送要求(NACK情報)を出した誤りを含むパケットを再送合成バッファに蓄積する。そして、再送されたパケット(データストリーム)を受信した際に、該再送パケットとバッファ内のパケット(データストリーム)とを合成する。このデータ合成により、受信品質(受信データ信号のSIR)が改善され、再送回数が増えるほど、改善の度合いが高くなり、パケット受信の成功率が高まる。
図8は再生合成部RTCのブロック図であり、最初、再送合成バッファRTBFに何も保存されていない。この為、データストリーム(パケット)
は合成部ADDを通過して誤り検出部EDTと書き込み制御部WCTに入力する。誤り検出部EDTにおける誤り検出処理の結果、誤りが検出されなければ書き込み制御部WCTは再送合成バッファRTBFに何も格納しない。又、図示しないACCK/NACK発生部ANGはACKを送信局に送る。一方、誤り検出処理の結果、誤りが検出されると、書込み制御部WCTは誤りを含むパケットをパケット番号を付して再送合成バッファRTBFに格納する。又、ACK/NACK発生部ANGはNACKを送信局に送る。この結果、送信局からNACKのパケットが再送されてくると、該パケットの番号に応じたパケットを再送合成バッファRTBFから読み出して合成部ADDに入力する。合成部ADDは再送パケットとバッファから読み出されたパケットとを合成して出力する。データ合成により、受信品質が改善され、再送回数が増えるほど、改善の度合いが高くなり、パケット受信の成功率が高まる。
第3実施例において、送信局のアンテナ選択部ATSLは図4の処理フローに従って送信アンテナを決定して再送する。このようにすると以下の利点がある。すなわち、伝搬路状態の最も悪いアンテナから送信されたデータストリームが、伝搬路状態の最も良いアンテナから再送されるように、逆順のランキングを用いてアンテナ割当てを行うため、パケット合成の効果を全てのデータストリームに対して平均して得ることができ、NACKとなるデータストリームの発生確率を低減することができる。
第3実施例では、送信局において使用するアンテナが再送の度に異なるが、受信局のデータ処理装置DPUにおいて、再送に使用されたアンテナを判別するため、正しい再送パケット同士を合成することができる。なお、再送合成部を第1実施例のデータ復調/復号部の後に設けて第3実施例とすることができる。
(D)第4実施例
図9は第4実施例の構成図であり、第2実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、(1)伝搬路状態推定部TPEの代わりにデータストリーム毎にエラー数をカウントして送信局に送るエラーカウント部ERCを設けた点、(2)送信局のアンテナ選択部ATSLが電力SあるいはSIRの代わりにエラー数に基づいて再送用の送信アンテナを決定する点である。
誤り検出部EDTは、CRC(Cyclic Redundancy Check)を用いて誤り検出を行っており、各データストリームで発生する誤りの数を判定することができる。そこで、このエラー数情報を送信局のアンテナ選択部ATSLに送り、アンテナ選択部ATSLが該エラー数に基づいて誤りが最も多く発生したデータストリームを、伝搬路状態の最も良いアンテナ(エラー数が最も少ないアンテナ)を用いて再送するように割当てる。このようにすれば、パケット合成における伝搬路を平均化し、再送制御の効率を高めることができる。なお、第1実施例において伝搬路状態推定部TPEの代わりにエラーカウント部ERCを設け、エラー数に基づいて再送用の送信アンテナを決定するように構成することもできる。
図9は第4実施例の構成図であり、第2実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、(1)伝搬路状態推定部TPEの代わりにデータストリーム毎にエラー数をカウントして送信局に送るエラーカウント部ERCを設けた点、(2)送信局のアンテナ選択部ATSLが電力SあるいはSIRの代わりにエラー数に基づいて再送用の送信アンテナを決定する点である。
誤り検出部EDTは、CRC(Cyclic Redundancy Check)を用いて誤り検出を行っており、各データストリームで発生する誤りの数を判定することができる。そこで、このエラー数情報を送信局のアンテナ選択部ATSLに送り、アンテナ選択部ATSLが該エラー数に基づいて誤りが最も多く発生したデータストリームを、伝搬路状態の最も良いアンテナ(エラー数が最も少ないアンテナ)を用いて再送するように割当てる。このようにすれば、パケット合成における伝搬路を平均化し、再送制御の効率を高めることができる。なお、第1実施例において伝搬路状態推定部TPEの代わりにエラーカウント部ERCを設け、エラー数に基づいて再送用の送信アンテナを決定するように構成することもできる。
(E)再送制御の効率を向上するその他の手段
MIMOシステムにおける再送制御の効率を向上するその他の手段として、NACKとなったデータストリームを複数のアンテナを用いて再送する方法が考えられる。最も簡単な方法は、同一の信号を複数のアンテナから送信する方法であり、以下の方法は第1〜第4実施例のいずれにも適用することができる。
・同一の信号を複数のアンテナを用いて再送
図10に示すように、送信アンテナ数が2、受信アンテナ数が2の場合、一方の受信アンテナATR1における新規なデータストリームは、以下のよう表される。(但し、以降の考察では、雑音の影響は省略する。)
ここで、s1はアンテナATT1からの送信データ信号、s2はアンテナATT2からの送信データ信号、x1は受信アンテナATR1の受信信号である。送信データ信号s1がNACK、送信データ信号s2がACKとなった場合は、右側に示めすように送信データ信号s1をアンテナ1とアンテナ2の両方から再送する。この場合、受信アンテナのATR1の受信信号x1は
となる。2つの送信アンテナATT1,ATT2からの伝搬路は独立なので、2つの信号は空間でランダムに合成され、単純に送信電力が2倍となったことに相当する。これにより、誤り率を改善できる。
MIMOシステムにおける再送制御の効率を向上するその他の手段として、NACKとなったデータストリームを複数のアンテナを用いて再送する方法が考えられる。最も簡単な方法は、同一の信号を複数のアンテナから送信する方法であり、以下の方法は第1〜第4実施例のいずれにも適用することができる。
・同一の信号を複数のアンテナを用いて再送
図10に示すように、送信アンテナ数が2、受信アンテナ数が2の場合、一方の受信アンテナATR1における新規なデータストリームは、以下のよう表される。(但し、以降の考察では、雑音の影響は省略する。)
ここで、s1はアンテナATT1からの送信データ信号、s2はアンテナATT2からの送信データ信号、x1は受信アンテナATR1の受信信号である。送信データ信号s1がNACK、送信データ信号s2がACKとなった場合は、右側に示めすように送信データ信号s1をアンテナ1とアンテナ2の両方から再送する。この場合、受信アンテナのATR1の受信信号x1は
となる。2つの送信アンテナATT1,ATT2からの伝搬路は独立なので、2つの信号は空間でランダムに合成され、単純に送信電力が2倍となったことに相当する。これにより、誤り率を改善できる。
・STTDを用いた再送
STTD(Space Time Transmit Diversity)を用いることにより、再送時に、送信ダイバーシチゲインを得ることができる。図11にSTTDを用いた再送原理説明図である。STTD法では、NACKとなった送信データ信号s1(0),s1(1)をSTTDエンコーダ11で符号化し、符号化により択られた二組のデータを2つのアンテナATT1,ATT2に入力して送信を行う。すなわち、STTDエンコーダ11は時間的に連続する信号をs1(0),s1(1)が入力すると、s1(0),−s1*(1)とs1(1),s1*(0)の二組の連続信号を出力する。この結果、受信アンテナATR1の受信信号x1(0),x1(1)は
となる。ここで、s1(0),s1(1)は、時間的に連続した送信データシンボルを、x1(0),x1(1)は、時間的に連続した受信データシンボルを表す。この時、受信局でチャネル推定部12およびSTTDデコーダ13は次式
で示すデコード処理を行う。この結果、送信ダイバーシチゲインが得られ、誤り率を改善できる。なお、STTDコーダを第1〜第4実施例の送信局の適所に、例えばアンテナ選択部ATSL内に設け、また、STTDデコーダを受信局の適所に、例えばデータ処理装置DPU内に設けることによりSTTDを用いた再送を実現できる。
STTD(Space Time Transmit Diversity)を用いることにより、再送時に、送信ダイバーシチゲインを得ることができる。図11にSTTDを用いた再送原理説明図である。STTD法では、NACKとなった送信データ信号s1(0),s1(1)をSTTDエンコーダ11で符号化し、符号化により択られた二組のデータを2つのアンテナATT1,ATT2に入力して送信を行う。すなわち、STTDエンコーダ11は時間的に連続する信号をs1(0),s1(1)が入力すると、s1(0),−s1*(1)とs1(1),s1*(0)の二組の連続信号を出力する。この結果、受信アンテナATR1の受信信号x1(0),x1(1)は
となる。ここで、s1(0),s1(1)は、時間的に連続した送信データシンボルを、x1(0),x1(1)は、時間的に連続した受信データシンボルを表す。この時、受信局でチャネル推定部12およびSTTDデコーダ13は次式
で示すデコード処理を行う。この結果、送信ダイバーシチゲインが得られ、誤り率を改善できる。なお、STTDコーダを第1〜第4実施例の送信局の適所に、例えばアンテナ選択部ATSL内に設け、また、STTDデコーダを受信局の適所に、例えばデータ処理装置DPU内に設けることによりSTTDを用いた再送を実現できる。
・変調方式や符号化率を変更して再送
変調方式や符号化率を変えることにより、複数の送信アンテナを用いて再送を行うことができる。図12は変調方式を変更する場合の原理説明図である。例えば、16QAM(4ビット)で2本の送信アンテナATT1,ATT2から送信した2つのデータストリームのうち一方がNACKとなり、他方がACKとなった場合、NACKのデータストリームを再送する際、変調方式をQPSK(2ビット)に変更する。変調方式をQPSK(2ビット)に変更することにより、データストリームのシンボル数が2倍になるから、2本の送信アンテナATT1,ATT2に振り分けて送信する。これにより、MIMOの伝送方法はそのままで、ノイズの影響が小さいQPSK変調方式を用いた再送を行うことができる。
また図13に示すように、64QAMで変調を行い、符号化率R=2/3で誤り訂正の符号化を行ったデータストリームがNACKとなった場合、変調方式を16QAMとし、符号化率をR=1/2に変更する。このようにすれば、データストリームのシンボル数が2倍になるから、2本の送信アンテナATT1,ATT2に振り分けて送信すれば、MIMOの伝送方法はそのままで、ノイズの影響が小さい変調方式および誤り訂正能力の高い符号化率を用いた再送を行うことができる。このような方法は、MIMOのチャネル分離はうまく機能しているが、変調方式や符号化率の限界により、誤りが残ってしまうような場合に効果的である。
以上本発明によれば、データの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。また、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
変調方式や符号化率を変えることにより、複数の送信アンテナを用いて再送を行うことができる。図12は変調方式を変更する場合の原理説明図である。例えば、16QAM(4ビット)で2本の送信アンテナATT1,ATT2から送信した2つのデータストリームのうち一方がNACKとなり、他方がACKとなった場合、NACKのデータストリームを再送する際、変調方式をQPSK(2ビット)に変更する。変調方式をQPSK(2ビット)に変更することにより、データストリームのシンボル数が2倍になるから、2本の送信アンテナATT1,ATT2に振り分けて送信する。これにより、MIMOの伝送方法はそのままで、ノイズの影響が小さいQPSK変調方式を用いた再送を行うことができる。
また図13に示すように、64QAMで変調を行い、符号化率R=2/3で誤り訂正の符号化を行ったデータストリームがNACKとなった場合、変調方式を16QAMとし、符号化率をR=1/2に変更する。このようにすれば、データストリームのシンボル数が2倍になるから、2本の送信アンテナATT1,ATT2に振り分けて送信すれば、MIMOの伝送方法はそのままで、ノイズの影響が小さい変調方式および誤り訂正能力の高い符号化率を用いた再送を行うことができる。このような方法は、MIMOのチャネル分離はうまく機能しているが、変調方式や符号化率の限界により、誤りが残ってしまうような場合に効果的である。
以上本発明によれば、データの誤り率を改善し、再送効率を向上することができる。また、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、少ない再送回数で伝送を成功させ、再送効率を向上することができる。
・付記
(付記1) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信する送信局と、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する受信局を備えた多入力多出力伝送システムにおいて、
前記受信局は、
各データストリームのエラーの有無を検出する手段、
各送信アンテナの伝搬路状態を推定する手段、
エラーの有無に基づいて作成された前記データストリーム毎の再送要否情報と前記各送信アンテナの伝搬路状態とを送信側に通知する手段、
を備え、前記送信局は、
前記通知された各送信アンテナの伝搬路状態に基づいて、再送要のデータストリームを送信するための送信アンテナを決定する手段、
該決定した送信アンテナより再送要のデータストリームを再送する手段、
を備えたことを特徴とする多入力多出力伝送システム。
(付記2) 前記送信局は更に、前記再送要のデータストリームを送信する送信アンテナの識別情報を受信局に通知する手段、
を備え、前記受信局は、該通知されたアンテナ識別情報に基づいて再送されたデータストリームを分離するデータストリーム分離手段、
を備えたこと特徴とする付記1記載の多入力多出力伝送システム。
(付記3) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信する送信局と、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する受信局を備えた多入力多出力伝送システムにおいて、
前記受信局は、
各データストリームのエラーの有無を検出する手段、
各送信アンテナの伝搬路状態を推定する手段、
前記送信アンテナの伝搬路状態に基づいて再送用の送信アンテナを決定する手段、
エラーの有無に基づいて作成された前記データストリーム毎の再送要否情報と前記決定した再送用送信アンテナの識別情報とを送信局に通知する手段、
を備え、前記送信局は、
前記通知された再送用の送信アンテナより再送要のデータストリームを再送する手段、
を備えたことを特徴とする多入力多出力伝送システム。
(付記4) 前記送信部は、互いに直交するパイロットシンボルを前記各データストリームに多重して各送信アンテナより送信する手段、
を備え、前記伝搬路状態推定手段は、該パイロットシンボルを用いて推定された各チャネルのチャネル推定値を用いて各アンテナの伝搬路状態を推定する、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記5) 受信局は、
復調後のデータストリームを格納するバッファメモリ、
再送されたデータストリームとバッファメモリに保存されているデータストリームを合成する合成手段、
を備え、前記エラー有無検出手段は、合成されたデータストリームに対してエラー検出処理を行う、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記6) 前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、伝搬路状態の良い順に送信アンテナのランキングを行い、再送要のサブストリームを再送する際、前回伝搬路状態が最も悪い送信アンテナから送信した再送要のデータストリームを伝搬路状態が最も良い送信アンテナから送信するように、ランキングの逆順に送信アンテナの再割当てを行う、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記7) 前記エラー検出手段は、再送要のデータストリーム内の誤り発生数をカウントし、前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、誤り発生数が最も多いアンテナから送信した再送要のデータストリームを、伝搬路状態が最も良いアンテナから送信するように、再生用の送信アンテナを決定する、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記8) 全てのデータストリーム又は複数のデータストリームが再送要の場合、前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、各データストリームを再送するアンテナをランダムに割当てる、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記9) 前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、再送要のデータストリームを再送不要となったデータストリームを送信したアンテナから再送するようにアンテナの割当てを行う、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記10) 前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、再送不要となったデータストリームを送信したアンテナをも利用して、1つの再送要のデータストリームを複数のアンテナを用いて再送するようにアンテナの割当てを行う、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記11) 送信局の前記データストリーム再送手段は、送信ダイバーシチ構成を備え、1つのデータストリームを複数のアンテナを用いて再送する際、該送信ダイバーシチを用いて送信する、
ことを特徴とする付記10記載の多入力多出力伝送システム。
(付記12) 送信局の前記データストリーム再送手段は、変調度あるいは符号化率を変更する手段を備え、1つのデータストリームを複数のアンテナを用いて再送する際、再送するデータストリームの変調度を低くするか又は符号化率を小さくして複数のサブデータストリームに分割し、各サブデータストリームを複数のアンテナを用いて送信する、
ことを特徴とする付記10記載の多入力多出力伝送システム。
(付記13) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信し、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する多入力多出力伝送システムの受信局において、
複数の送信アンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、
該複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重されたデータストリームを分離して復調する手段、
前記復調された各データストリームのエラーの有無を検出する手段、
各送信アンテナの伝搬路状態を推定する手段、
エラーの有無に基づいて作成された前記データストリーム毎の再送要否情報と前記各送信アンテナの伝搬路状態とを送信側に通知する手段、
を備え、前記データストリーム分離/復調手段は再送されたデータストリームを分離して復調する、
ことを特徴とする受信局。
(付記14) 前記データストリーム分離/復調手段は、送信局より送られてくる再送送信アンテナの識別情報に基づいて、前記再送されたデータストリームを分離して復調する、
ことを特徴とする付記13記載の受信局。
(付記15) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信し、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する多入力多出力伝送システムの受信局において、
複数の送信アンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、
該複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重されたデータストリームを分離して復調する手段、
前記復調された各データストリームのエラーの有無を検出する手段、
各送信アンテナの伝搬路状態を推定する手段、
前記送信アンテナの伝搬路状態に基づいて再送用の送信アンテナを決定する手段、
エラーの有無に基づいて作成された前記データストリーム毎の再送要否情報と前記決定した再送用送信アンテナの識別情報とを送信局に通知する手段、
を備え、前記データストリーム分離/復調手段は再送されたデータストリームを分離して復調する、
ことを特徴とする受信局。
(付記16) 受信局は、
復調後のデータストリームを格納するバッファメモリ、
再送されたデータストリームとバッファメモリに保存されているデータストリームを合成する合成手段、
を備え、前記エラー有無検出手段は、合成されたデータストリームに対してエラー検出処理を行う、
ことを特徴とする付記13又は15記載の受信局。
(付記17) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信し、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する多入力多出力伝送システムの送信局において、
複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信する手段、
データストリーム毎の再送要否情報と各送信アンテナの伝搬路状態を受信局より受信する受信部、
前記通知された各送信アンテナの伝搬路状態に基づいて、再送要のデータストリームを送信する送信アンテナを決定する手段、
該決定した送信アンテナより再送要のデータストリームを再送する手段、
を備えたことを特徴とする送信局。
(付記18) 前記送信局は更に、前記再送要のデータストリームを送信する送信アンテナの識別情報を受信局に通知する手段、
を備えたことを特徴とする付記17記載の送信局。
(付記19) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信し、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する多入力多出力伝送システムの送信局において、
複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信する手段、
データストリーム毎の再送要否情報と再送用の送信アンテナの識別情報を受信局より受信する受信部、
前記通知された再送用の送信アンテナより再送要のデータストリームを再送する手段、
を備えたことを特徴とする送信局。
(付記20) 送信局は、各送信アンテナからデータストリームに互いに直交するパイロットシンボルを多重して送信する手段、
を備えたことを特徴とする付記17又は19記載の送信局。
(付記1) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信する送信局と、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する受信局を備えた多入力多出力伝送システムにおいて、
前記受信局は、
各データストリームのエラーの有無を検出する手段、
各送信アンテナの伝搬路状態を推定する手段、
エラーの有無に基づいて作成された前記データストリーム毎の再送要否情報と前記各送信アンテナの伝搬路状態とを送信側に通知する手段、
を備え、前記送信局は、
前記通知された各送信アンテナの伝搬路状態に基づいて、再送要のデータストリームを送信するための送信アンテナを決定する手段、
該決定した送信アンテナより再送要のデータストリームを再送する手段、
を備えたことを特徴とする多入力多出力伝送システム。
(付記2) 前記送信局は更に、前記再送要のデータストリームを送信する送信アンテナの識別情報を受信局に通知する手段、
を備え、前記受信局は、該通知されたアンテナ識別情報に基づいて再送されたデータストリームを分離するデータストリーム分離手段、
を備えたこと特徴とする付記1記載の多入力多出力伝送システム。
(付記3) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信する送信局と、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する受信局を備えた多入力多出力伝送システムにおいて、
前記受信局は、
各データストリームのエラーの有無を検出する手段、
各送信アンテナの伝搬路状態を推定する手段、
前記送信アンテナの伝搬路状態に基づいて再送用の送信アンテナを決定する手段、
エラーの有無に基づいて作成された前記データストリーム毎の再送要否情報と前記決定した再送用送信アンテナの識別情報とを送信局に通知する手段、
を備え、前記送信局は、
前記通知された再送用の送信アンテナより再送要のデータストリームを再送する手段、
を備えたことを特徴とする多入力多出力伝送システム。
(付記4) 前記送信部は、互いに直交するパイロットシンボルを前記各データストリームに多重して各送信アンテナより送信する手段、
を備え、前記伝搬路状態推定手段は、該パイロットシンボルを用いて推定された各チャネルのチャネル推定値を用いて各アンテナの伝搬路状態を推定する、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記5) 受信局は、
復調後のデータストリームを格納するバッファメモリ、
再送されたデータストリームとバッファメモリに保存されているデータストリームを合成する合成手段、
を備え、前記エラー有無検出手段は、合成されたデータストリームに対してエラー検出処理を行う、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記6) 前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、伝搬路状態の良い順に送信アンテナのランキングを行い、再送要のサブストリームを再送する際、前回伝搬路状態が最も悪い送信アンテナから送信した再送要のデータストリームを伝搬路状態が最も良い送信アンテナから送信するように、ランキングの逆順に送信アンテナの再割当てを行う、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記7) 前記エラー検出手段は、再送要のデータストリーム内の誤り発生数をカウントし、前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、誤り発生数が最も多いアンテナから送信した再送要のデータストリームを、伝搬路状態が最も良いアンテナから送信するように、再生用の送信アンテナを決定する、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記8) 全てのデータストリーム又は複数のデータストリームが再送要の場合、前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、各データストリームを再送するアンテナをランダムに割当てる、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記9) 前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、再送要のデータストリームを再送不要となったデータストリームを送信したアンテナから再送するようにアンテナの割当てを行う、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記10) 前記受信局あるいは送信局の送信アンテナ決定手段は、再送不要となったデータストリームを送信したアンテナをも利用して、1つの再送要のデータストリームを複数のアンテナを用いて再送するようにアンテナの割当てを行う、
ことを特徴とする付記1又は3記載の多入力多出力伝送システム。
(付記11) 送信局の前記データストリーム再送手段は、送信ダイバーシチ構成を備え、1つのデータストリームを複数のアンテナを用いて再送する際、該送信ダイバーシチを用いて送信する、
ことを特徴とする付記10記載の多入力多出力伝送システム。
(付記12) 送信局の前記データストリーム再送手段は、変調度あるいは符号化率を変更する手段を備え、1つのデータストリームを複数のアンテナを用いて再送する際、再送するデータストリームの変調度を低くするか又は符号化率を小さくして複数のサブデータストリームに分割し、各サブデータストリームを複数のアンテナを用いて送信する、
ことを特徴とする付記10記載の多入力多出力伝送システム。
(付記13) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信し、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する多入力多出力伝送システムの受信局において、
複数の送信アンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、
該複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重されたデータストリームを分離して復調する手段、
前記復調された各データストリームのエラーの有無を検出する手段、
各送信アンテナの伝搬路状態を推定する手段、
エラーの有無に基づいて作成された前記データストリーム毎の再送要否情報と前記各送信アンテナの伝搬路状態とを送信側に通知する手段、
を備え、前記データストリーム分離/復調手段は再送されたデータストリームを分離して復調する、
ことを特徴とする受信局。
(付記14) 前記データストリーム分離/復調手段は、送信局より送られてくる再送送信アンテナの識別情報に基づいて、前記再送されたデータストリームを分離して復調する、
ことを特徴とする付記13記載の受信局。
(付記15) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信し、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する多入力多出力伝送システムの受信局において、
複数の送信アンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、
該複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重されたデータストリームを分離して復調する手段、
前記復調された各データストリームのエラーの有無を検出する手段、
各送信アンテナの伝搬路状態を推定する手段、
前記送信アンテナの伝搬路状態に基づいて再送用の送信アンテナを決定する手段、
エラーの有無に基づいて作成された前記データストリーム毎の再送要否情報と前記決定した再送用送信アンテナの識別情報とを送信局に通知する手段、
を備え、前記データストリーム分離/復調手段は再送されたデータストリームを分離して復調する、
ことを特徴とする受信局。
(付記16) 受信局は、
復調後のデータストリームを格納するバッファメモリ、
再送されたデータストリームとバッファメモリに保存されているデータストリームを合成する合成手段、
を備え、前記エラー有無検出手段は、合成されたデータストリームに対してエラー検出処理を行う、
ことを特徴とする付記13又は15記載の受信局。
(付記17) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信し、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する多入力多出力伝送システムの送信局において、
複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信する手段、
データストリーム毎の再送要否情報と各送信アンテナの伝搬路状態を受信局より受信する受信部、
前記通知された各送信アンテナの伝搬路状態に基づいて、再送要のデータストリームを送信する送信アンテナを決定する手段、
該決定した送信アンテナより再送要のデータストリームを再送する手段、
を備えたことを特徴とする送信局。
(付記18) 前記送信局は更に、前記再送要のデータストリームを送信する送信アンテナの識別情報を受信局に通知する手段、
を備えたことを特徴とする付記17記載の送信局。
(付記19) 複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信し、複数の受信アンテナで受信した信号より空間で多重された前記データストリームを分離して出力する多入力多出力伝送システムの送信局において、
複数のデータストリームのそれぞれを別々の送信アンテナより送信する手段、
データストリーム毎の再送要否情報と再送用の送信アンテナの識別情報を受信局より受信する受信部、
前記通知された再送用の送信アンテナより再送要のデータストリームを再送する手段、
を備えたことを特徴とする送信局。
(付記20) 送信局は、各送信アンテナからデータストリームに互いに直交するパイロットシンボルを多重して送信する手段、
を備えたことを特徴とする付記17又は19記載の送信局。
RV 受信局
ATRi(i=1〜N) 受信アンテナ
DPU データ処理部
EDT 誤り検出部
TPE 伝搬路推定部
TR 送信局
RTC 再送制御部
RTB1〜RTBM 再送バッファ
AAL アンテナ割当部
ATTi(i=1〜M) 送信アンテナ
ATRi(i=1〜N) 受信アンテナ
DPU データ処理部
EDT 誤り検出部
TPE 伝搬路推定部
TR 送信局
RTC 再送制御部
RTB1〜RTBM 再送バッファ
AAL アンテナ割当部
ATTi(i=1〜M) 送信アンテナ
Claims (8)
- 複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおける通信方法において、
前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える、
ことを特徴とする通信方法。 - 複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおける通信方法において、
前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える、
ことを特徴とする通信方法。 - 前記切り替えの際に、変調方式又は符号化レートを変更する、
ことを特徴とする請求項2記載の通信方法。 - 複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおいて、
前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える切り替え手段を備え、
前記受信局は、前記切り替えに応じて受信処理を行う受信部を備えた、
ことを特徴とする移動通信システム。 - 複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムにおいて、
前記送信局は、前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える切り替え手段を備え、
前記受信局は、前記切り替えに応じて受信処理を行う受信部を備えた、
ことを特徴とする移動通信システム。 - 前記切り替えの際に、変調方式又は符号化レートを変更する、
ことを特徴とする請求項5記載の移動通信システム。 - 複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムの送信局において、
前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、同じ内容のデータストリームを前記複数のアンテナのそれぞれから送信するモードに切り替える切り替え手段を備えた、
ことを特徴とする移動通信システムの送信局。 - 複数のアンテナを有する送信局から複数のアンテナを有する受信局に対してMIMO方式により、複数のデータストリームの同時送信が実行可能な移動通信システムの送信局において、
前記複数のアンテナを用いて、前記MIMO方式による複数のデータストリームの前記受信局への同時送信を行うモードから、1つのデータストリームを複数のストリームに分配して、前記MIMO方式による該複数のストリームの前記受信局への同時送信を行うモードに切り替える切り替え手段を備えた、
ことを特徴とする移動通信システムの送信局。
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