JP5043079B2 - 移動通信システム、受信機、受信方法 - Google Patents

移動通信システム、受信機、受信方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信の技術分野に関連し、特にマルチアンテナシステムに使用される無線通信装置及び無線通信方法に関連する。
この種の技術分野では、情報伝送の高速化及び高品質化等観点から、いくつかのマルチアンテナシステム又はマルチアンテナ伝送法が将来的な移動通信システムに提案されている。マルチアンテナシステムでは、送信及び/又は受信に複数のアンテナを用いてデータ伝送が行われ、周波数や時間だけでなく空間も有効に活用される。概して、マルチアンテナ伝送法には、MIMO(Multi Input Multi Output)多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ(AAA:Adaptive Arrary Antenna)法がある。
図1AはMIMO多重法の概念を説明するための図である。MIMO多重法は、複数の送信アンテナから異なるデータを同時に並列伝送し、データ伝送量をアンテナ数倍に増やそうとする技術である。簡単のため、送信側及び受信側にそれぞれ2本のアンテナが使用されているものとする。図示の例では、各アンテナから別々の信号系列(A,B,...と、C,D,...との2系列の信号)が送信される。送信及び受信アンテナが2つなので、それが1つの場合に比べて2倍多くのデータを一度に伝送することができる。受信側では適切な信号分離法が行われる。当該技術分野で知られているように、信号分離法には、例えばブラスト(BLAST)法、MMSE法、MLD法等が使用されてもよい。MIMO多重法で良好にデータ伝送を行うには、送信アンテナ数NTX及び受信アンテナ数NRXの間に、NTX≦NRXの関係が成立しなければならない。MIMO多重法については、例えば、非特許文献1に記載されている。
図1Bは、MIMOダイバーシチ法の概念を説明するための図である。MIMOダイバーシチ法は、複数の送信アンテナから同一内容の複数のストリームを並列に伝送し、受信側での信頼性を向上させようとする技術である。図示の例では、2つのシンボルA,Bが、一方の送信アンテナからB,Aの順に送信され、他方のアンテナからA,−Bの順に送信される。記号"−"は負の符号を表し、上付の"*"は複素共役を表す。送信するシンボルA,Bをこのような2系統のストリームに変換する技術は、時空間ブロック符号化(STBC:Space Time Block Coding)又は単に線形処理と呼ばれる。受信側では、B+AとA−Bとが順に受信され、これらの受信信号から送信されたシンボルA,Bが推定される。2つのアンテナから送信された2つの信号は、別々のフェージングに委ねられるので、受信側で適切に合成することで、受信信号の信頼度が向上する。MIMOダイバーシチ法については、例えば、非特許文献2に記載されている。
図1Cは、適応アレーアンテナ法の概念を説明するための図である。適応アレーアンテナ法は、送信する1つのシンボル系列をアンテナ数に合わせて複製し、それらに送信ウエイトを乗算しながら送信する。送信ウエイトを適切に調整することで、メインローブが通信相手の方向に向くような指向性ビームが形成され、通信相手側における受信品質を向上させることができる。
また、データ誤りに対処する技術の一つとしてハイブリッドARQ(Automatic Repeat Request)がある。これは、誤り検出符号(CRC:Cyclic Redundancy Check)による誤り検出時のパケットの再送要求と誤り訂正符号化(チャネル符号化)による誤り訂正復号とを結合させたものである。
図2は一般的なハイブリッドARQの処理を示す図であり、送信側ではCRCビット付与(ステップS1)および誤り訂正符号化(ステップS2)を行い、受信側では誤り訂正復号(ステップS3)の後、CRCビットを用いた誤り検出を行い(ステップS4)、誤りがある場合は送信側に再送要求を行い、誤りがなければ送信(受信)を完了するものである(ステップS5)。
また、図3A、図3Bおよび図3CはハイブリッドARQの処理のタイプを示す図であり、図3Aに示すように、パケットP1に復調誤りがあった場合はパケットP1を廃棄し、同内容のパケットP2の再送を受けて再度復調処理を行うタイプと、図3Bおよび図3Cに示すように、パケットP1に復調誤りがあった場合はそのパケットP1を廃棄せずに保持しておき、このパケットP1と再送を受けたパケットP2とをパケット合成してパケットP3を生成し、このパケットP3に対して復調処理を行うタイプとがある。ここで、図3Bは同じパケットの再送を受けるものであり、パケット合成により受信SIRが改善するものである。また、図3Cは異なるパターンでのパンクチャリングを行ったパケットの再送を受けるものであり、パケット合成により符号化利得が改善するものである。
また、上述したMIMO多重方式におけるタイプについて、図4Aおよび図4Bを参照して説明する。MIMO多重方式のタイプには、図4Aに示すように送信アンテナ#1、#2毎に送信データ(送信ストリーム)#1、#2をそれぞれ流すタイプと、図4Bに示すように、送信データ(送信ストリーム)#1、#2にウエイトw1,1、w1,2、w2,1、w2,2を乗じて送信アンテナ#1、#2に流すことで、それぞれの送信データ(送信ストリーム)#1、#2に対応するアンテナビームパタンを形成するタイプとがある。後述する本発明にあっては両者のタイプを対象としている。
G.J.Foschini,Jr:"Layered space−time architecture for wireless communication in a fading environment when using multi−element antennas",Bell Labs Tech.J.,pp.41−59,Autumn 1996. V.Tarokh,H.Jafarkhani,and R.Calderbank:"Space−Time Block Coding for Wireless Communications:Performance Results",IEEE J.Select.Areas Commun.,Vol.17,No.3,pp.451−460,Mar.1999. Paulraj et al., "Transmit Optimization for Spatial Multiplexing in Presence of Spatial Fading Correlation,"
本発明の発明者等は、本発明の基礎研究において、MIMO多重法及びMIMOダイバーシチ法によるスループットを比較した。
図5Aは、そのシミュレーション結果を示す。このシミュレーションでは、100MHzの帯域を利用して、2本の送信アンテナを有する基地局が、MIMO多重法及びMIMOダイバーシチ法により、90Mbpsのデータ伝送を行うことを想定している。シミュレーションでは、マルチパス数Lは6であり、最大ドップラー周波数fは20Hzであり、遅延分散σは0.26μsであることが仮定されている。
MIMO多重法では、QPSK方式及び1/3の符号化率が採用される。即ち、QPSK方式で変調され、R=1/3で符号化された2系列の異なるデータが、2本のアンテナからそれぞれ別々に送信される。MIMOダイバーシチ法ではQPSK方式及び2/3の符号化率が採用される。この場合は、QPSK方式で変調され、R=2/3で符号化された同一内容の2系列のデータが、2本のアンテナからそれぞれ伝送される。
グラフの横軸は、移動局の1アンテナ当たりの平均受信電力E/Nを示す。従って、横軸上で小さな値の近辺は、受信電力が小さいことを示し、これは基地局から遠い地域に関連付けることができる。逆に、横軸上で大きな値の近辺は、受信電力が大きいことを示し、これは基地局から近い地域に関連付けることができる。グラフの縦軸は、横軸に示されるような電力が測定される地点で達成可能なスループット(Mbps)を示す。目下の例では、基地局は90Mbpsで送信しているので、達成可能なスループットの最大値は90Mbpsである。
シミュレーション結果によれば、E/Nが同じなら、MIMO多重法よりもMIMOダイバーシチ法の方が高いスループットを達成できることが分かる。これは、情報ビットレートが比較的遅く、変調多値数が小さて済む場合には、MIMO多重法による高スループット化の効果よりも、MIMOダイバーシチ法による信号品質の改善効果の方が有効であることを示す。
図5Bも、図5Aと同様なシミュレーション結果を示すが、基地局から送信する伝送レートが異なる。この例では、基地局の送信する情報が、290Mbpsの場合と、380Mbpsの場合とが比較されている。290Mbpsの場合におけるMIMO多重法では、16QAM方式及び1/2の符号化率が採用される。MIMOダイバーシチ法では64QAM方式及び2/3の符号化率が採用される。380Mbpsの場合におけるMIMO多重法では、16QAM方式及び2/3の符号化率が採用される。MIMOダイバーシチ法では64QAM方式及び8/9の符号化率が採用される。MIMOダイバーシチ法で290Mbpsや380Mbpsのような高ビットレートを達成するには、変調多値数及び符号化率を比較的大きくする必要がある。
シミュレーション結果によれば、MIMOダイバーシチ法よりもMIMO多重法の方が、高いスループットを達成できることが分かる。MIMOダイバーシチ法では、変調多値数及び符号化率が増えることで、シンボルコンステレーション上のシンボル間のユークリッド距離の判別が、MIMO多重法よりも複雑化すること、及び符号化利得が減少すること(冗長度が少なくなること)等に起因して、推定精度が劣化してしまうことに起因する。図示されているように、同一の受信電力で達成可能なスループットの隔たりは、290Mbpsの場合よりも380Mbpsの場合の方が大きく、基地局から送信するビットレートが大きくなるにつれて更に大きくなる。
このように、提案されているマルチアンテナ伝送法は、通信環境やユーザ等によっては必ずしも最適ではない場合がある。図5A,図5Bでは、MIMO多重法とMIMOダイバーシチ法のみが比較されたが、適応アレーアンテナ法についても、環境によっては最適でなくなることも予想される。
本発明の課題は、マルチアンテナシステムにおけるデータ伝送のスループットを向上させる無線通信装置及び無線通信方法を提供することである。
本発明では、移動通信システムが使用される。移動通信システムは、複数のアンテナを有する送信機と、複数のアンテナを有し、前記送信機からの信号を受信する受信機とを備え、前記送信機は、MIMOダイバーシチ法にしたがって、制御チャネルを伝送する制御情報送信部と、MIMO多重法にしたがって、データを伝送するデータ送信部と、周波数帯域を複数の周波数ブロックに分割し、該周波数ブロックを単位として各受信機に割り当てる送信制御部とを備え、前記データ送信部は、MIMO多重法を使用する場合に、各送信ブロックで独立に適応変復調処理を行い、かつ各送信ブロックで独立にHARQ処理を行い、前記制御情報送信部は、前記複数のアンテナをグループ化したグループ毎の前記制御チャネルとして、HARQ用ビットを伝送し、HARQ用ビットとして、HARQプロセス情報、冗長バージョンおよび新規データを示す情報のうち少なくとも1つを伝送し、前記制御チャネルとして、周波数ブロック割り当て情報を伝送する。

本発明によれば、マルチアンテナシステムにおけるデータ伝送のスループットを向上させることができる。
MIMO多重法を説明するための概念図を示す。 MIMOダイバーシチ法を説明するための概念図を示す。 アダプティブアレーアンテナ法を説明するための概念図を示す。 一般的なハイブリッドARQの処理を示す説明図である。 ハイブリッドARQの処理のタイプを示す説明図である。 ハイブリッドARQの処理のタイプを示す説明図である。 ハイブリッドARQの処理のタイプを示す説明図である。 MIMO多重方式のタイプを示す説明図である。 MIMO多重方式のタイプを示す説明図である。 MIMO多重法及びMIMOダイバーシチ法による移動局でのスループットの比較例を示す図(情報ビットレートが90Mbps/100MHzの場合)である。 MIMO多重法及びMIMOダイバーシチ法による移動局でのスループットの比較例を示す図(情報ビットレートが290又は380Mbps/100MHzの場合)である。 本発明の一実施例による送信機のブロック図を示す。 AMC方式を説明するための概念図を示す。 変調方式及び符号化率の組み合わせの例を示す図である。 MIMO多重時における送信機の構成を示す部分ブロック図である。 MIMO多重時における送信機の構成を示す部分ブロック図である。 MIMO多重時における送信機の構成を示す部分ブロック図である。 MIMO多重時における送信機の構成を示す部分ブロック図である。 MIMO多重時における送信機の構成を示す部分ブロック図である。 MIMO多重時における送信機の構成を示す部分ブロック図である。 MIMO多重時における送信機の構成を示す部分ブロック図である。 本発明の一実施例による受信機のブロック図を示す。 下り共有制御チャネルの制御ビットの構成を示す説明図である。 MIMO伝送における制御ビット構成を示す説明図である。 下り共有制御チャネルの制御ビットの構成を示す説明図である。 下り共有制御チャネルの制御ビットの構成を示す説明図である。 AMC、CQIビット数削減を示す説明図である。 AMC、CQIビット数削減を示す説明図である。 AMC、CQIビット数削減を示す説明図である。 AMC、CQIビット数削減を示す説明図である。 制御チャネルの伝送方法を示す説明図である。 制御チャネルの伝送方法を示す説明図である。 制御チャネルの伝送方法を示す説明図である。 制御チャネルの伝送方法を示す説明図である。 送信アンテナ毎の制御チャネルの伝送方法を示す説明図である。 送信アンテナ毎の制御チャネルの伝送方法を示す説明図である。 本発明の一実施例による方法の概要を示す図である。 受信SIR、フェージング相関値及びマルチアンテナ伝送法の対応関係を示す図である。 フェージング相関の大小に依存して、マルチアンテナ伝送法を変更する様子を示す図である。 マルチアンテナ伝送法の各々に用意されたMCSテーブルを模式的に示す図である。 本発明の一実施例による方法の概要を示す図である。 MIMO多重法とMIMOダイバーシチ法の組み合わせによる伝送法を説明するための図である。 MIMO多重における適応送信位相制御を示す説明図である。 MIMO多重における適応送信位相制御を示す説明図である。 MIMO多重における受信処理を示す説明図である。 MIMO多重における受信処理を示す説明図である。 MIMO多重における適応送信位相制御を行う送信装置を示すブロック図である。 MIMO多重における適応送信位相制御を行う受信装置を示すブロック図である。 受信装置でのチャネル推定値補正を示す説明図である。
本発明の一態様によれば、通信相手から受信した通知信号に基づいて、複数のマルチアンテナ信号伝送法の中から1つの伝送法が選択され、選択された伝送法が通信相手に通知される。通信相手の通信状況に相応しいマルチアンテナ伝送法が適宜変更されるので、伝送法を切り換えることのできないシステムに比較して、スループットを向上させることができる。言い換えれば、所定値以上のスループットを達成できる地域を広げることができる。複数のマルチアンテナ伝送法には、MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ法の内の2以上が含まれる。更に、複数のマルチアンテナ伝送法は、MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ法の組み合わせによる伝送法を含んでもよい。
前記通知信号は、前記通信相手側での受信信号品質(例えば、SIR)を含んでもよい。通知信号には、必要に応じて、通信相手側で使用されるアンテナ数の情報が含まれてもよい。受信信号品質は、通信相手側で測定されてもよいし、当該通信装置で測定されてもよい。マルチアンテナ伝送法では、送受信に使用されるべきアンテナ数に制限があり、例えば、受信側のアンテナ数が送信側よりも少ない場合は、受信信号品質は非常に劣化してしまう。本発明の一態様によれば、受信機(通信相手)側から送信機に受信信号品質やアンテナ数等の情報が報告され、適切なマルチアンテナ伝送法が採用されるので、アンテナ数の相違に起因する信号品質の劣化を効果的に回避又は軽減できる。
前記通知信号は、前記複数のアンテナに関する複数の無線伝搬路に影響するフェージングの類似性を示す量を含んでもよい。フェージングの類似性を示す量は、あるアンテナで受信された信号と、別のアンテナで受信された信号との相関値で評価されてもよい。無線伝搬路の類否を調べることで、適応アレーアンテナ法を用いるべきか否かを適切に決定することができる。
無線通信装置は、更に記憶手段を備えてもよく、その記憶手段は、複数の無線伝搬路のフェージングの類似性、受信信号品質、変調方式及び符号化率の対応関係を定めるテーブルを記憶してもよい。テーブルは、マルチアンテナ伝送法の選択肢ごとに用意されてもよい。各テーブルから導出される変調方式及び符号化率の組み合わせの内、どのテーブルがより大きなビットレートを与えるかを判定することによって、伝送法が選択されてもよい。これにより、スループットを向上させる伝送法を簡易に選択することができる。
本発明の一態様では、データを送信する側で、データ伝送に使用されるマルチアンテナ伝送法が指定される。この場合における無線送信装置は、通信相手から通知信号を受信する手段と、複数のアンテナに結合され、MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ法の内の2以上の伝送法の各々に従って、送信するデータ系列を複数のデータ系列にそれぞれ変換する2以上の手段と、前記2以上の手段の中から少なくとも1つを、前記通知信号に基づいて選択する選択手段と、選択した手段に対応する伝送法を前記通信相手に通知する送信手段とを備える。
本発明の一態様では、データを受信する側で、データ伝送に使用されるマルチアンテナ伝送法が指定される。この場合における無線受信装置は、複数のアンテナでそれぞれ受信した複数のデータ系列を1つのデータ系列に変換する手段を2以上有する変換手段を有する。該2以上の手段は、MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ法の内の2以上の伝送法の各々に対応して設けられる。更に、無線受信装置は、通信相手から通知された情報に基づいて、前記2以上の手段の中から少なくとも1つを選択する選択手段と、選択した手段に対応する伝送法を前記通信相手に通知する送信手段とを備える。
以下、本発明の実施例が、「送信機」や「受信機」の用語を用いて説明されるが、それらの用語は便宜的なものに過ぎない。送信機は信号を送信するだけでなく、必要に応じて信号を受信することができ、受信機は信号を受信するだけでなく、必要に応じて信号を送信することができる。
図6は、本発明の一実施例による送信機のブロック図を示す。送信機300は、典型的には基地局に設けられるが、別の装置に設けられてもよい。1例として、送信機は2つの送信アンテナを有するが、適切ないかなる本数の送信アンテナが備わっていてもよい。送信機300は、チャネル符号化部302と、データ変調部304と、切替器306,307−1,2と、ビームフォーミング部(AAA−BF)308と、MIMOダイバーシチ部310と、MIMO多重部312と、合成部314−1,2と、送信法制御部316と、記憶部318と、制御情報送信部320とを含む。
チャネル符号化部302は、送信データ系列を適切な符号化アルゴリズムに従って符号化する。チャネル符号化部302は、例えばターボ符号器から構成される。符号化率は、送信法制御部316により決定される。
データ変調部304は、データ系列を多値変調する。変調方式には、例えばBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等が採用されてもよく、これも送信法制御部316により決定される。
切替器306は、送信法制御部316からの指示に従って、データ変調後の信号を、ビームフォーミング部308、MIMOダイバーシチ部310又はMIMO多重部312に接続する。切替器307−1,2は、送信法制御部316からの指示に従って、ビームフォーミング部308、MIMOダイバーシチ部310又はMIMO多重部312からの出力を、各送信アンテナに対応する合成部314−1,2にそれぞれ接続する。
ビームフォーミング部(AAA−BF)308は、分配器311と、送信ウエイト制御部313と、乗算部315−1,2とを有する。分配器311は、そこに入力されたデータ系列を複数の系列に分配又は複製する。分配数は、送信アンテナ数に対応し、図示の例では2つの送信アンテナが用意されているので、分配数は2である。送信ウエイト制御部313は、通信相手が位置する方向でアンテナ利得が高くなる指向性ビームを実現する送信ウエイトを生成し、出力する。乗算部315−1,2は、分配器311から出力されたデータ系列に、送信ウエイトをそれぞれ乗算し、出力する。送信ウエイトは、適切な既知の様々な適応アルゴリズムを用いて算出できる。
MIMOダイバーシチ部310は、時空間符号化部317を有する。時空間符号化部317は、そこに入力されたデータ系列から、送信アンテナ数に合わせて複数のデータ系列を導出し、出力する。図示の例では、2つのデータ系列が出力される。時空間符号化部310では、時空間ブロック符号化(STBC)が行われる。複数のデータ系列に含まれるシンボルの内容は、送信時間間隔(TTI)毎に比較すれば異なるが、所定の期間毎に比較すれば実質的に同じである。例えば、図1Bに示される例では、一方の送信アンテナからB,Aが順に送信され、他方のアンテナからA,−Bが順に送信される。従って、TTI毎に比較すれば、各アンテナは異なるシンボルを出力しているが、2TTIに含まれる内容を比較すると、いずれもシンボルA,Bに関する情報しか含んでいない。このような時空間符号化又は線形処理が、時空間符号化部317で行われる。
MIMO多重部312は、直並列変換部319を有する。直並列変換部319は、そこに入力されたデータ系列を、送信アンテナ数に合わせて複数のデータ系列を導出し、出力する。例えば、図1Aに関して説明されたように、A,B,C,Dのようなシンボル系列が入力されると、A,Bのデータ系列と、C,Dのデータ系列が導出される。
合成部314−1,2は、送信アンテナから送信される信号に、制御信号を必要に応じて合成する。合成は、時間多重、周波数多重又は符号多重の1以上により行われてもよい。
送信法制御部316は、送信アンテナ数NTX、受信アンテナ数NRX、受信SIR及びフェージング相関値に基づいて、送信法を決定する。決定される内容には、送信に使用すべき変調方式及び符号化率が含まれる。更に、決定される内容には、送信機300からの送信を、適応アレーアンテナ法、MIMOダイバーシチ法又はMIMO多重法の何れのマルチアンテナ伝送法で行うべきかが含まれる。受信SIRは、通信相手(典型的には移動局)の側で測定された受信信号品質の1例である。SIRだけでなく、適切ないかなるチャネル状態情報(CQI:Channel Quality Indicator)が使用されてもよい。フェージング相関値は、ある送信アンテナに関する無線伝搬路で受けるフェージングと、別の送信アンテナに関する無線伝搬路で受けるフェージングとの相関値を示す。フェージング相関値は、送信アンテナ各々に関する無線伝搬路の類似する度合いを表す。
制御情報送信部320は、制御チャネルで送信する信号を作成する。制御チャネルは、基地局を特定する情報その他の一般的な報知チャネルに加えて、送信法決定部316で決定された内容に関する情報が含まれる。この情報には、マルチアンテナ伝送法を特定する情報、変調方式や符号化率を特定する情報等が含まれる。制御チャネルは、複数の送信アンテナから送信されてもよいし、1つの送信アンテナからしか送信されなくてもよい。制御チャネルは、ビームフォーミングによる指向性ビームで送信されてもよいし、時空間符号化後に送信されてもよい。但し、制御チャネルは様々な環境の通信相手(移動局)と通信しなければならないので、なるべく固定的な送信法であることが望ましい。
記憶部318は、MCSテーブルを格納する。即ち、本実施例では、適応変調符号化(AMC:Adaptive Modulation andCoding)方式が採用され、変調方式及び符号化率が、逐次調整される。一般的なAMCについては、図7,8を参照しながら後述される。本実施例におけるMCSテーブルは、受信SIRと、変調方式及び符号化率の組み合わせだけでなく、その組み合わせとフェージング相関値との対応関係も含んでいる。本実施例におけるMCSテーブルは、少なくとも3種類用意され、それらはビームフォーミング法、MIMOダイバーシチ法及びMIMO多重法の各伝送法に関連する。後述されるように、送信法制御部316の選択肢に、これらのマルチアンテナ伝送法の組み合わせも含まれる場合は、そのような組み合わせの各々についてもMCSテーブルが用意される。例えば、3つの伝送法に加えて、MIMO多重法とMIMOダイバーシチ法の組み合わせでデータ伝送が行われてもよい場合には、3種類のMCSテーブルに加えて、その組み合わせに関するMCSテーブルも用意され、全部で4つのMCSテーブルが記憶部318に格納される。
図7は、一般的な適応変調符号化(AMC)方式を説明するための概念図である。基地局からの送信電力が一定であったとすると、基地局10に近い端末11は、基地局10から遠い端末12よりも大きな電力で信号を受信できる。従って、端末11に対するチャネル状態は良いことが推定されるので、変調多値数及び符号化率に大きな値が採用される。これに対して、端末12は、端末11よりも小さな電力でしか信号を受信できない。従って、端末12に対するチャネル状態は良くないことが推定されるので、変調多値数及び符号化率に小さな値が採用される。
図8は、変調方式(変調多値数)と、チャネル符号化率との組み合わせの例を示す。図表中、右端の列は、変調方式MがQPSK方式であってチャネル符号化率Rが1/3である場合のビットレートを1とした場合の相対的なビットレートを示す。例えば、M=QPSK(2ビット/シンボル),R=1/2ならば、1.5倍のビットレートが得られる。M=16QAM(4ビット/シンボル),R=1/2ならば、3倍のビットレートが得られる。一般に、ビットレートが大きくなると、信頼度は低くなる傾向がある。図示の例では、MCS番号が増えるにつれて、ビットレートも増えるように番号が付されている。実際には、チャネル状態を表す量と、変調方式及び符号化率との組み合わせが一覧テーブルで予め定められており、チャネル状態に応じて、変調方式等が適宜変更される。受信SIRが良いほど、MCS番号の大きい組み合わせが使用される。
次に、MIMO多重時における送信機の構成について説明する。すなわち、図6を参照して説明したチャネル符号化部302、データ変調部304、MIMO多重部312の具体的構成について説明する。
ここでは、送信機300が2本のアンテナを備える場合について説明するが、2本以上の場合についても同様である。また、ここでは、割り当てられた周波数帯域を2の周波数ブロックに分割する場合について説明するが2以上の周波数ブロックに分割して割り当てる場合についても同様である。
図9A〜図9Dにおいて、PDはパケットデータ、すなわちレイヤ2PDU(L2PDU: Layer 2 Protocol Data Unit)であり、送りたいデータの1ブロックを示す。CRCは、CRC付加部であり、チャネル符号化を行うときに、誤り検出符号を付加する。ENCは、符号化部であり、例えばターボ符号、畳み込み符号で符号化を行う。
RMは、レートマッチング部であり、符号化率の変更を行う。例えば、RMでは、符号化したビットの一部を抜くことにより符号化率を大きくしたり(パンクチャリング(puncturing))、符号化したビットを何個かコピーして繰り返して送信することにより符号化率を下げたり(リピティション(repetition))が行われる。また、RMでは、H−ARQの処理が行われる。
MODは、データ変調部であり、データ変調が行われる。例えば、MODでは、伝搬状態に応じて、QPSK、16QAM、64QAMの変調方式により変調処理を行う。また、MODでは、拡散処理(spreading)とスクランブル処理(scrambling)も行われる。S/Pは、直並列変換部であり、直並列変換を行う。
最初に、アンテナと周波数ブロックとを区別しない場合について参照して説明する。
この場合、図9Aに示すように、各アンテナで独立に適用変復調(AMC: Adaptive Modulation and channel Coding)処理が行われ(以下、アンテナ独立AMCと呼ぶ)、各アンテナで共通のHARQ処理が行われる(以下、アンテナ共通HARQと呼ぶ)ように送信機が構成される(以下、構成Aと呼ぶ)。
具体的には、この送信機では、PDが入力されるCRCと、CRCと接続されたENCと、ENCと接続されたRMと、RMと接続されたS/Pと、アンテナ毎にS/Pにより直並列変換された信号が入力されるMODとを備える。
この送信機では、送信データは、CRC付加部においてCRCが付加され、ENCにおいてチャネル符号化が行われ、RMで例えばAMCで決定される所望の符号化率に変更され、S/Pでアンテナ数×周波数ブロック数、ここでは4の信号に分割され、分割された信号は各アンテナで独立にMODにおいて、AMCで決定される変調方式によりでマッピングが行われ、それぞれの周波数ブロック、アンテナから送信される。この送信機では、データ変調がS/P変換後に行われるため、アンテナ間で独立にAMCを行うことができ、HARQは共通に行われる。しかし、RMがS/Pの前にあるため、AMCのうち符号化率を変化させることはできない。
AMCに関しては、アンテナ毎にAMCを行うことにより、現実におけるアンテナ間のレベル差、例えば受信電力の差に基づいた処理を行うことができるため、よい特性が得られる。また、このようにアンテナ毎のレート制御を変調のみで行うことにより、符号化単位がアンテナにまたがる場合に、よい特性が得られる。チャネル符号化したデータを複数のアンテナ、周波数ブロックにより送信する場合に、AMCで周波数ブロック、アンテナ毎に伝送レートを変化させる場合には、符号化率ではなく変調方式を変化させる方が、よい特性を得ることができる。
また、HARQに関しては、各アンテナで共通にHARQ処理を行うことにより、ダイバーシチによりよい特性が得られる。
また、図9Bに示すように、各アンテナで共通に適用変復調処理が行われ(以下、アンテナ共通AMCと呼ぶ)、アンテナ共通HARQが行われるように送信機を構成するようにしてもよい(以下、構成Bと呼ぶ)。
具体的には、この送信機では、PDが入力されるCRCと、CRCと接続されたENCと、ENCと接続されたRMと、RMと接続されたMODと、MODを接続されたS/Pとを備える。
この送信機では、送信データは、CRC付加部においてCRCが付加され、ENCにおいてチャネル符号化が行われ、RMで例えばAMCで決定される所望の符号化率に変更され、MODにおいて、AMCで決定される変調方式によりでマッピングが行われ、S/Pでアンテナ数×周波数ブロック数、ここでは4の信号に分割し、分割された信号はそれぞれの周波数ブロック、アンテナから送信される。この送信機では、アンテナ間で同様の変調方式、符号化率が適用される。
また、図9Cに示すように、各アンテナで独立に適用変復調処理が行われ(以下、アンテナ独立AMCと呼ぶ)、アンテナ共通HARQが行われるように送信機を構成するようにしてもよい(以下、構成Cと呼ぶ)。
具体的には、この送信機では、PDが入力されるCRCと、CRCと接続されたENCと、ENCと接続されたS/Pと、アンテナ毎にS/Pにより直並列変換された信号が入力されるRMと、RMと接続されたMODとを備える。S/Pでは、アンテナ数×周波数ブロック数、ここでは4の信号に分割される。この送信機では、レートマッチングおよびデータ変調がS/P変換後に行われるため、HARQはアンテナ間で共通に行われ、AMCはアンテナ間で独立に行われる。
また、図9Dに示すように、アンテナ独立AMC、アンテナ独立HARQが行われるように送信機を構成するようにしてもよい(以下、構成Dと呼ぶ)。
この送信機では、PDが入力されるCRCと、CRCと接続されたENCと、ENCと接続されたRMと、RMと接続されたMODとを備える送信機を複数、すなわちアンテナ数×周波数ブロック分備える。この送信機では、HARQもアンテナ毎に行われる。
次に、アンテナ間は独立した送信ブロック(PARC)を備え、周波数ブロックが下位レイヤに位置する場合について説明する。
この場合、図10Aに示すように、アンテナ独立AMC、アンテナ独立HARQが行われるように送信機が構成される(以下、構成Eと呼ぶ)。この送信機では、周波数ブロックのサイズにしたがってレートマッチングが行われる。
具体的には、この送信機は、PDが入力されるCRCと、CRCと接続されたENCと、ENCと接続されたRMと、RMと接続されたS/Pと、周波数ブロック毎にS/Pにより直並列変換された信号が入力されるMODとからなる送信機をアンテナの数だけ備える。
この送信機では、各送信機において送信データは、CRC付加部においてCRCが付加され、ENCにおいてチャネル符号化が行われ、RMで例えばAMCで決定される所望の符号化率に変更され、S/Pで周波数ブロック数、ここでは2の信号に分割され、分割された信号毎にMODにおいて、AMCで決定される変調方式によりでマッピングが行われ、それぞれの周波数ブロックから送信される。
AMCに関しては、アンテナ毎にAMCを行うことにより、現実におけるアンテナ間のレベル差、例えば受信電力の差に基づいた処理を行うことができるため、よい特性が得られる。また、このようにアンテナ毎のレート制御を変調のみで行うことにより、符号化単位がアンテナにまたがる場合に、よい特性が得られる。チャネル符号化したデータを複数のアンテナ、周波数ブロックにより送信する場合に、AMCで周波数ブロック、アンテナ毎に伝送レートを変化させる場合には、符号化率ではなく変調方式を変化させる方が、よい特性を得ることができる。
また、HARQに関しては、アンテナ共通にHARQを行うことにより、ダイバーシチによりよい特性が得られる。実際には、マルチパスなどによりアンテナ毎の平均的なレベル差は大きくない。復号化器の点からはアンテナ独立HARQの方が望ましい。例えば、100Mbpsのデータを送信する場合について説明する。復号化器、例えばターボ復号化器が1台である場合には、この1台で100Mbpsの処理を行う必要がある。一方、復号化器が2台である場合には、2台で50Mbpsの処理を平行して行うことができる。2台で平行して処理を行う方が好ましい。
また、図10Bに示すように、アンテナ独立AMC、アンテナ独立HARQが行われるように送信機を構成するようにしてもよい(以下、構成Fと呼ぶ)。この送信機では、周波数ブロックが符号化されたシンボルに割り当てられた後にレートマッチングが行われる。
具体的には、この送信機では、PDが入力されるCRCと、CRCと接続されたENCと、ENCと接続されたS/Pと、周波数ブロック毎にS/Pにより直並列変換された信号が入力されるRMと、RMと接続されたMODとを備える送信機をアンテナ数分備える。この送信機では、S/P後にレートマッチング、データ変調が行われる。
また、図10Cに示すように、アンテナ独立AMC、アンテナ独立HARQが行われるように送信機を構成するようにしてもよい(以下、構成Gと呼ぶ)。
具体的には、この送信機では、PDが入力されるCRCと、CRCと接続されたENCと、ENCと接続されたRMと、RMと接続されたMODと、MODと接続されたS/Pとからなる送信機をアンテナの数だけ備える。すなわち、図9Aを参照して説明した送信機をアンテナの数分備えたものである。周波数ブロックに対しては同じMCSを使用する。このようにすることによりシグナリングのビット数を減少させることができる。
図11は、本発明の一実施例による受信機のブロック図を示す。この受信機は、典型的には移動局に設けられるが、別の装置に設けられてもよい。1例として、受信機は2つの送信アンテナを有するが、適切ないかなる本数の受信アンテナが備わっていてもよい。受信機1000は、制御チャネル復調部1002と、切替器1004−1,2,1006と、ビームフォーミング用受信部1008と、MIMOダイバーシチ用受信部1010と、MIMO多重用受信部1012と、チャネル復号部1014と、チャネル推定器1016と、受信品質測定部(受信SIR測定部)1018と、フェージング相関測定部1020と、制御情報送信部1022とを有する。
制御チャネル復調部1002は、受信アンテナで受信された制御チャネルを復調し、複数のマルチアンテナ伝送法の内のどの伝送法で通信すべきか、変調方式は何であるか、符号化率は何であるか等の情報を見出す。
切替器1004−1,2は、制御チャネル復調部1002で見出されたマルチアンテナ伝送法に従って、各アンテナで受信した信号を、ビームフォーミング用受信部1008、MIMOダイバーシチ用受信部1010又はMIMO多重用受信部1012に与える。切替器1006は、各受信部からの出力をチャネル復号部1014に与える。
ビームフォーミング用受信部1008は、最大比合成部1011と、データ復調部1013とを有する。最大比合成部1011は、各アンテナで受信された信号を、利得が最大になるように合成する。本実施例では最大比合成が使用されるが、当該技術分野で周知の適切ないかなる他の合成法等が使用されてもよい。例えば、より良好な品質を示す一方のアンテナからの信号を選択し、他方が破棄されてもよい。データ復調部1013は、指定された変調方式及び符号化率に従って、データを復調し、出力する。
MIMOダイバーシチ用受信部1010は、時空間復号化部1015と、データ復調部1017とを有する。時空間復号化部1015は、そこに入力された複数のデータ系列から、1つのデータ系列を導出し、出力する。時空間復号化部1015では、時空間ブロック符号化(STBC)に対する復号化が行われる。例えば、図1Bに示される例では、最初のTTIでR=B+Aが受信され、次のTTIでR=A−Bが受信される。従って、(R +R)/2及び(R+R )/2を算出することで、送信されたシンボルA,Bを導出することができる。このような時空間復号化又は線形処理が、時空間復号化部1015で行われる。データ復調部1017は、指定された変調方式及び符号化率に従って、データを復調し、出力する。
MIMO多重用受信部1012は、信号分離部1019を有し、MIMO多重法で伝送された信号を、適切な信号分離法で分離し、復調する。信号分離法には、例えばブラスト(BLAST)法、MMSE法、MLD法等が使用されてもよい。
チャネル復号部1014は、復調されたデータに対して誤り訂正復号化を行い、出力する。
チャネル推定器1016は、受信アンテナ毎にチャネル推定を行い、チャネル推定値を出力する。チャネル推定値は、最大比合成部1011、時空間復号化部1015及び信号分離部1019等の各受信部に与えられる。
受信品質測定部1018は、受信信号の品質(本実施例ではSIR)をアンテナ毎に測定し、受信SIRとして出力する。
フェージング相関測定部1020は、受信信号に基づいてフェージング相関値を測定する。フェージング相関値は、送信アンテナ各々に関する無線伝搬路の類似する度合いを表す。例えば、2つの無線伝搬路で同様なフェージングが観測されるならば、フェージング相関値は1に近い値になり、それらが類似していることを示す。逆に、2つの無線伝搬路で全く異なるフェージングが観測されるならば、フェージング相関値は0に近い値になり、それらが類似していないことを示す。
制御情報送信部1022は、受信SIR及びフェージング相関値を含む制御チャネルを作成し、それらを送信機に報告する。制御チャネルには、必要に応じて受信機の受信アンテナ数NRXが含まれる。
次に、MIMO伝送時の制御チャネルの伝送方法について説明する。
最初に、MIMO伝送時に必要な制御ビット、すなわち制御チャネルのビット構成について、図12〜図15を参照して説明する。
最初に、MIMO伝送、すなわちMIMO多重およびMIMOダイバーシチが選択された場合に送信される制御ビットについて説明する。
MIMO多重およびMIMOダイバーシチが選択された場合には、送信アンテナ番号を示す情報およびMIMO伝送方法の種別を示す情報が共有制御チャネルで送信される。
送信アンテナ番号を示す情報には、送信アンテナ数も含まれる。例えば基地局が4本のアンテナを備える場合に、送信アンテナ数を1、2、3、4から選択する場合には、その組み合わせにより表され、4+6+4+1=15種類の情報が必要である。すなわち、4ビット必要である。
MIMO伝送方法の種別を示す情報には、例えばMIMO多重、MIMOダイバーシチ、アダプティブビームフォーミングを示す情報の3種類の情報が必要であるため、2ビット必要である。通信開始時に決定するだけであれば、共有制御チャネルで送信する必要はない。
また、MIMO多重時において、周波数ブロックを割り当てる場合には、全アンテナにおいて、共通する周波数帯域の周波数ブロックは同一ユーザに割り当てる方が望ましい。このようにすることにより、割り当てられた周波数ブロックを示す周波数ブロック割り当て情報用制御ビットのビット数を増やさないですむ。また、共通する周波数帯域の周波数ブロックを異なるユーザに割り当てた場合には、MMSE受信以外では、特性が劣化してしまい、他ユーザ向けの送信信号の信号検出精度が劣化する。また、受信機側において、自受信機に送信された信号の復調を行うために、他ユーザの受信信号も復調する必要があるため処理が複雑になる。
以下、全アンテナにおいて、共通する周波数帯域の周波数ブロックを同一ユーザに割り当てる場合に必要とされる制御ビットについて、スケジューリングに必要な制御ビットと適応変復調・チャネル符号化に必要な制御ビットに分けて説明する。
本実施例においては、1アンテナ伝送の場合、MIMO多重を行う場合(構成A、構成F)の場合について説明する。
最初にスケジューリングに必要な制御ビットについて、図12を参照して説明する。
スケジューリングに必要な制御ビットには、ユーザIDなど、割り当てた受信機、例えばユーザ番号情報を示すUE identityと、周波数割り当て情報とがある。
送信側はUE identityをCRCに畳み込み、受信側はCRCを復号し、復号できることにより、自受信機宛であることを確認する。したがって、UE identityに必要な制御ビット数は、1アンテナ伝送の場合、MIMO多重を行う場合ともに0となる。
周波数ブロック割り当て情報に必要とされるビット数は、1アンテナ伝送、MIMO多重(構成A)およびMIMO多重(構成F)に対して、それぞれNuser×Nchunk、Nuser×NchunkおよびNuser×Nchunkとなる。ここで、Nchunkは1フレーム中の周波数ブロック数、Nuserは1フレーム中に多重する最大ユーザ数である。
次に、適応変復調・チャネル符号化に必要な制御ビットについて、図13を参照して説明する。
MIMOで伝送時に必要な制御ビットとしては、AMC用ビット、HARQ用ビット、スケジューリング用ビット、MIMO用CQIがある。
AMC用ビットは、使用している変調法・チャネル符号化率の情報、MIMO伝送法などを示す情報であり、10−20ビット/ユニット程度である。AMC用ビットは、送信アンテナ毎、送信アンテナ共通および送信アンテナグループ毎のいずれか1つの方法により送信される。送信アンテナ共通で送信される場合には1ユニット/フレーム、送信アンテナ独立で送信される場合にはNantユニット/フレーム、送信アンテナグループ毎に送信される場合にはNantユニット/フレームである。ここで、送信アンテナ独立で送信される場合のNantは送信アンテナ数であり、送信アンテナグループ毎に送信される場合のNantは送信アンテナグループ数である。
具体的には、図14に示すように、AMC用ビットは変調スキーム情報およびトランスポートブロックサイズ情報により構成される。
変調スキーム情報は、データ変調、例えばQPSK、16QAMおよび64QAMを示す情報である。変調スキーム情報に必要とされるビット数は、1アンテナ伝送、MIMO多重(構成A)およびMIMO多重(構成F)に対して、それぞれ2×Nchunk、2×Nchunk×Nantおよび2×Nchunk×Nantとなる。ここで、Nchunkは1フレーム中の周波数ブロック数である。すなわち、MIMO多重時には、1アンテナ時のアンテナ数倍になる。
トランスポートブロックサイズ情報、例えば符号化率を示す情報により構成され、必要とされるビット数は、1アンテナ伝送、MIMO多重(構成A)およびMIMO多重(構成F)に対して、それぞれ8×Nchunk、8×Nchunkおよび8×Nchunk×Nantとなる。ここで、Nchunkは1フレーム中の周波数ブロック数である。すなわち、MIMO多重時には、構成Aの場合には1アンテナ時と同じであり、構成Fの場合には1アンテナ時のアンテナ数倍となる。
HARQ用ビットは、ACK/NACK、再送パケットか否か、再送パケットの送信パターン情報などを示す情報であり、7ビット程度である。HARQ用ビットは、送信アンテナ毎、送信アンテナ共通および送信アンテナグループ毎のいずれか1つの方法により送信される。送信アンテナ共通で送信される場合には1ユニット/フレーム、送信アンテナ独立で送信される場合にはNantユニット/フレーム、送信アンテナグループ毎に送信される場合にはNantユニット/フレームである。ここで、送信アンテナ独立で送信される場合のNantは送信アンテナ数であり、送信アンテナグループ毎に送信される場合のNantは送信アンテナグループ数である。
具体的には、図15に示すように、HARQ用ビットは、HARQプロセス情報(Hybrid-ARQ process information)、冗長(Redundancy)バージョンとコンスタレーションバージョン、および新規データを示す情報(New data indicator)により構成される。
HARQプロセス情報は、Nチャネル ストップ アンド ウエイトのプロセス番号である。例えばRTT=6TTIである場合には、3bit必要となる。
HARQプロセス情報に必要とされるビット数は、1アンテナ伝送、MIMO多重(構成A)およびMIMO多重(構成F)に対して、それぞれ3×Nchunk、3×Nchunkおよび3×Nchunk×Nantとなる。ここで、Nchunkは1フレーム中の周波数ブロック数である。すなわち、MIMO多重時には、構成Aの場合には1アンテナ時と同じであり、構成Fの場合には1アンテナ時のアンテナ数倍となる。
冗長バージョンとコンスタレーションバージョンを示す情報は、コンスタレーションパターンとして、コンスタレーションリアレンジメント用に4種類とパンクチャパターン用に4種類であり、合計16種類のうちの8種類が適用される。したがって、3ビット必要である。
冗長バージョンとコンスタレーションバージョンを示す情報に必要とされるビット数は、1アンテナ伝送、MIMO多重(構成A)およびMIMO多重(構成F)に対して、それぞれ3×Nchunk、3×Nchunkおよび3×Nchunk×Nantとなる。ここで、Nchunkは1フレーム中の周波数ブロック数である。すなわち、MIMO多重時には、構成Aの場合には1アンテナ時と同じであり、構成Fの場合には1アンテナ時のアンテナ数倍となる。
新規データを示す情報は、新規もしくは再送パケットであることを示す情報であり、ACK/NACKビット誤りを考慮し、間違った合成を行わないための情報である。この新規データを示す情報には、1ビット必要である。
新規データを示す情報に必要とされるビット数は、1アンテナ伝送、MIMO多重(構成A)およびMIMO多重(構成F)に対して、それぞれNchunk、NchunkおよびNchunk×Nantとなる。ここで、Nchunkは1フレーム中の周波数ブロック数である。すなわち、MIMO多重時には、構成Aの場合には1アンテナ時と同じであり、構成Fの場合には1アンテナ時のアンテナ数倍となる。
スケジューリング用ビットは、上述したように誰に割り当てられているかを示す情報であり、10ビット程度である。スケジューリング用ビットは、送信アンテナ毎、送信アンテナ共通および送信アンテナグループ毎のいずれか1つの方法により送信される。送信アンテナ共通で送信される場合には1ユニット/フレーム、送信アンテナ独立で送信される場合にはNantユニット/フレーム、送信アンテナグループ毎に送信される場合にはNantユニット/フレームである。ここで、送信アンテナ独立で送信される場合のNantは送信アンテナ数であり、送信アンテナグループ毎に送信される場合のNantは送信アンテナグループ数である。
MIMO用のCQIは、AMC、アンテナの切り替え制御用のチャネル状態フィードバック情報を示す情報であり、7ビット程度である。MIMO用のCQIは、例えばアンテナ毎のSIR、フェージング相関などを示す。MIMO用のCQIは、送信アンテナ毎、送信アンテナ共通および送信アンテナグループ毎のいずれか1つの方法により送信される。送信アンテナ共通で送信される場合には1ユニット/フレーム、送信アンテナ独立で送信される場合にはNantユニット/フレーム、送信アンテナグループ毎に送信される場合にはNantユニット/フレームである。ここで、送信アンテナ独立で送信される場合のNantは送信アンテナ数であり、送信アンテナグループ毎に送信される場合のNantは送信アンテナグループ数である。
つぎに、MIMO多重時におけるAMC、CQIビット数削減方法について、図16Aから図16Cを参照して説明する。
各アンテナに対する各サブフレームまたはフレームにおける各周波数ブロックのCQI情報は、上り制御チャネルにより基地局にフィードバックされる。
制御情報送信部320は、時間、周波数、アンテナ間において、CQIビットを間引くことにより、CQIビット数を削減する。アンテナ、周波数ブロックおよびサブフレームをグループ化し、グループ内では1つだけCQIビットがフィードバックされる。この場合、アンテナ間、周波数および時間におけるCQIビットの平均値が通知される。
ここでは、アンテナをグループ化してCQIビットを削減する方法について説明するが、時間、周波数ブロックをグループ化する場合についても同様である。また、これらのグループ化を組み合わせるようにしてもよい。
この場合、グループ化するアンテナを固定する場合(固定のグループ化)と、グループ化するアンテナを適応的に変更する場合(適応的なグループ化)とがある。
固定のグループ化の場合および適応的なグループ化の場合に、各グループの平均的なCQIを報告するようにしてもよいし、選択したグループ内の各アンテナのCQIを報告するようにしてもよい。
ここでは、送信機300が4アンテナを備え、これらのアンテナを2グループに分ける場合について、図16Bを参照して説明する。
例えば、Antenna1、Antenna2、Antenna3およびAntenna4を備える送信機において、送信アンテナを固定的にグループ化する。
送信アンテナを固定的にグループ化する場合には、例えばグループ1としてAntenna1と2、グループ2としてAntenna3と4をグループ化する。
制御情報送信部320は、グループ1とグループ2の平均CQIを比較し、平均CQIが大きい方のグループの2つのアンテナのCQIを報告する。
このようにすることにより、グループ化情報を送信する必要がない。
次に、適応的なグループ化を行う場合、例えば、チャネル状態に基づいてグループ化する場合には、チャネル状態のよい順にN(<4)個のアンテナのCQIを報告する。
また、グループ化せずに、受信品質のよい周波数ブロックを合成し送信するようにしてもよい。
ここで、アンテナ間のグループ化について説明する。
制御情報送信部320は、送信アンテナをグループ化し、アンテナ毎のAMCおよびHARQ処理のうち少なくとも一方をまとめることにより制御ビット数を減少させるようにしてもよい。また、制御情報送信部320は、送信アンテナのグループを選択することにより、まとめて処理することによる特性劣化を低減する。
例えば、送信機300が4アンテナを備え、これらのアンテナを2グループに分ける場合について、図16Cを参照して説明する。
例えば、Antenna1、Antenna2、Antenna3およびAntenna4を備える送信機において、送信アンテナを固定的にグループ化する。また、適応的にグループ化するようにしてもよい。例えば、適応的にグループ化する場合として、チャネル状態に基づいてグループ化してもよい。
送信アンテナを固定的にグループ化する場合には、例えばグループ1としてAntenna1と2、グループ2としてAntenna3と4をグループ化する。このようにすることにより、受信機1000にグループ化情報を送信しないで、グループ化して送信することができる。
チャネル状態に基づいてグループ化する場合には、Antenna2、Antenna3、Antenna1、Antenna4の順にチャネル状態がよい場合、グループ1としてAntenna2と3、グループ2としてAntenna1と4とする場合、グループ1としてAntenna2、グループ2としてAntenna1と3と4とする場合、グループ1としてAntenna1と2と3、グループ2としてAntenna4とする場合が考えられる。例えば、チャネル状態の閾値を予め設定しておき、この閾値との比較することによりグループ化を行う。このようにすることにより、チャネル状態に基づいて、グループ化を行っているため、伝送品質を改善することができる。
また、制御情報送信部320は、MIMO多重時におけるAMC、CQIビット数を削減するために、差分情報を通知するようにしてもよい。
アンテナ毎のAMC情報、CQI情報について、アンテナ間では、それほど大きな差がない。このため、制御情報送信部320は、アンテナ毎に絶対値情報を送るのではなく、基準アンテナを予め決めておき、この基準アンテナの絶対値情報と他のアンテナについては、基準アンテナに対する差分情報を送信する。このようにすることにより、送信する制御ビット数を低減できる。
例えば、4アンテナを備える送信機が、アンテナで独立して、AMC情報を送信する場合について、図17を参照して説明する。ここでは、一例として、MCSの数が16である場合について説明する。
MCS数が16であるので、絶対情報を送信するには4ビットが必要である。すなわち、絶対情報を送信する場合には、4ビット×4アンテナ=16ビット必要である。
差分情報を通知する場合には、差分情報の送信に必要なビット数を2ビットとすると、4ビット+2ビット×3アンテナ=10ビット必要である。
したがって、絶対情報を送信する場合と比較して、差分情報を送信する場合には4ビットの削減ができる。
ここでは、AMC情報を送信する場合について説明したが、MCS、CQIについても同様である。
次に、複数の送信アンテナを用いた制御チャネル送信方法について説明する。
制御情報送信部320は、図18Aに示すように、制御情報を、1アンテナを用いて送信する。この場合、制御情報送信部320は、制御情報を合成部314−1に入力する。その結果、制御情報は送信アンテナ1から送信される。このようにすることにより、送信アンテナ数の異なる端末が共通の送信法を用いるため、システム、例えば送信機の構成が容易である。また、受信機1000の受信アンテナが複数である場合でも構成が容易である。
また、制御情報送信部320は、図18Bに示すように、制御情報を、2アンテナを用いて送信するようにしてもよい。この場合、制御情報送信部320は、制御情報をコピーし、合成部314−1および314−2に入力する。その結果、制御情報は送信アンテナ1および2から送信される。このようにすることにより、システム、例えば送信機の構成が容易である。また、受信側では、2送信アンテナからのパイロットチャネルを認識した上で、チャネル推定を行い、合成受信信号の位相を検出する。例えば、受信側は同期検波を行う。また、また、図18Aを参照して説明した方法と比較して、2アンテナからの送信なのでアンテナ毎の送信電力を小さくできる。また、トータルの送信電力を大きくできる。すなわち、1アンテナで送信する場合よりも送信電力を上げることができる。
また、制御情報送信部320は、図18Cに示すように、制御情報を、2アンテナを用いて、MIMOダイバーシチにより送信するようにしてもよい。このようにすることにより、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。また、図18Aを参照して説明した方法と比較して、アンテナ毎の送信電力を小さくできる。
また、制御情報送信部320は、図18Dに示すように、制御情報を、2アンテナを用いて、MIMO多重により送信するようにしてもよい。このようにすることにより、情報ビットレートを送信アンテナ数倍に増大させることができる。また、周波数利用効率を改善することができる。また、図18Aを参照して説明した方法と比較して、アンテナ毎の送信電力を小さくできる。
次に、上述した複数の送信アンテナを用いた制御チャネル送信方法において、以下示す伝送方法により、制御情報がアンテナから送信される。
制御情報送信部320は、図19Aに示すように、1フレーム内で全てのアンテナ用の情報を送信するように制御する。また、制御情報送信部320は、1スロット内で全てのアンテナ用の情報を送信するように制御するようにしてもよい。このようにすることにより、複数アンテナにより制御情報を送信する場合においても、制御遅延の増大を防ぐことができる。
また、制御情報送信部320は、図19Bに示すように、1フレーム毎に異なるアンテナ用の情報を順番に送信するように制御するようにしてもよい。また、制御情報送信部320は、1スロット毎に異なるアンテナ用の情報を順番に送信するように制御するようにしてもよい。このようにすることにより、1アンテナで送信する場合と同様の制御チャネル構成を使用できる。すなわち、アンテナ数の異なる端末毎に制御チャネル構成を切り替える必要がなくなる。また、制御ビットを小さくできる。
上述した制御チャネル送信方法は、図4Aを参照して説明した送信アンテナ毎に異なるデータを送信する場合、および図4Bを参照して説明した送信ビーム毎に異なるデータを送信する場合のいずれにも適用できる。
図20は、マルチアンテナシステムで行われる、本発明の一実施例による方法の概要を示す。説明の便宜上、送信機は基地局であり、受信機は移動局であるとするが、本発明は必ずしもそのような形式に限定されない。ステップ602では、受信機から送信機に受信アンテナ数NRXが報告される。受信アンテナ数NRXは、送信機に頻繁に送信する必要はなく、通信中に1度報告されればよい。例えば、受信機に関する無線通信リンクの設立時に1度報告されてもよい。送信機は、受信した受信アンテナ数NRXと、自身の送信アンテナ数NTXとを知ることで、送信に相応しいアンテナ数を導出することができる。例えば、MIMO多重法が行われるならば、送信アンテナ数NTX及び受信アンテナ数NRXのうちの小さい方で送信が行われる必要がある。MIMOダイバーシチ法又は適応アレーアンテナ法が行われるならば、NTX個の送信アンテナをそのまま使用することができる。
ステップ604では、送信機は、受信機から制御チャネルを受信する。制御チャネルには、少なくとも、受信機における受信信号品質(本実施例では、受信SIR)と、フェージング相関値とを含む。ステップ604では、受信SIR及びフェージング相関値に基づいて、送信法が決定される。上述したように、決定される内容には、送信機300からの送信をどのマルチアンテナ伝送法(適応アレーアンテナ法、MIMOダイバーシチ法又はMIMO多重法)で行うべきかが含まれる。
図21は、受信SIR、フェージング相関値及びマルチアンテナ伝送法の対応関係を模式的に示す。縦軸は受信SIRを示し、横軸はフェージング相関値を示す。概して、受信SIRが大きい場合は、無線伝搬路の状態が良いので、MIMO多重法でビットレートを増やすことが望ましい。逆に、受信SIRが小さい場合は、無線伝搬路の状況が悪いので、信頼度を増すマルチアンテナ伝送法が望ましく、それにはMIMOダイバーシチ法や適応アレーアンテナ法が利用されてもよい。一方、フェージング相関が小さい場合は、送信アンテナ各々に関する無線伝搬路は類似していないので、各無線伝搬路を独立に使用するマルチアンテナ伝送法が望ましい。そのような伝送法として、MIMO多重法やMIMOダイバーシチ法が使用されてもよい。逆に、フェージング相関が大きい場合は、送信アンテナ各々に関する無線伝搬路は類似しているので、適応アレーアンテナ法が望ましい。図8では更に、MIMO多重法が望ましい領域と、MIMOダイバーシチ法が望ましい領域の間に、双方を組み合わせる領域が用意されている。また、MIMO多重法が望ましい領域と、適応アレーアンテナ法が望ましい領域の間に、双方を組み合わせる領域も用意されている。
なお、縦軸に受信SIRが示されているが、縦軸に基地局から送信するビットレートが関連付けられてもよい。例えば、低ビットレート(2ビット/秒/Hz以下)範囲に、MIMOダイバーシチ法又は適応アレーアンテナ法を関連付け、高ビットレート(5ビット/秒/Hz以上)の範囲に、MIMO多重法が関連付けられてもよい。中ビットレート(4−5ビット/秒/Hz以下)の範囲に、組み合わせによる伝送法が関連付けられてもよい。例えば、図2Aの例では、90Mbps/100MHz=0.9ビット/秒/Hzの情報ビットが送信され、これは低ビットレートに属するので、MIMOダイバーシチ又は適応アレーアンテナ法が導出される。
図22は、主にフェージング相関の大小に依存して、マルチアンテナ伝送法を変更する様子を模式的に示す。フェージング相関が小さい場合(0に近い場合)は、送信アンテナ毎の無線伝搬路が互いに非類似であるので、MIMOダイバーシチやMIMO多重法が使用される。逆に、フェージング相関が大きい場合(1に近い場合)は、送信アンテナ毎の無線伝搬路が互いに類似するので、適応アレーアンテナ法が使用される。各送信アンテナ毎の無線伝搬路の類否は、アンテナ間隔だけでなく、送信機及び受信機間の距離やその他の環境のパラメータに依存して相対的に決定される。例えば、ある送信機のアンテナ間隔が1/2波長程度に互いに離れていたとする。この場合に、屋内環境下の受信機との間では、図21上側に示されるように、各無線伝搬路が互いに類似しておらず、MIMO方式が使用されるかもしれない。しかしながら、屋外環境下の遠方の受信機との間では、図21下側に示されるように、各無線伝搬路が互いに類似し、適応アレーアンテナ法が使用されるかもしれない。
図23は、図21に示されるようなマルチアンテナ伝送法の切り替えに使用されるテーブルの一例を示す。MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ法の伝送法の各々についてテーブルが用意されている。どのテーブルも、受信SIRの値と、フェージング相関の値と、MCS番号との対応関係を定める。MCS番号は、図8に示されるような変調方式及び符号化率の組み合わせに対応する。上述したように、MCS番号が増えるほど、信頼性が低くなり、ビットレートが高くなる。図23に示されるどのテーブルでも、受信SIRが高くなるにつれて、MCS番号も大きくなっている。受信SIRが高ければ、無線伝搬路の状態は良好であるので、ビットレートを大きくしても良好に通信できるからである。MIMO多重及びMIMOダイバーシチ用のテーブルでは、概して、フェージング相関が低い場合にMCS番号は大きく、フェージング相関が高い場合にMCS番号は小さくなっている。フェージング相関が低ければ、アンテナ毎の無線伝搬路は互いに類似していないので、空間を多様に使用でき、MIMO方式による多重化やダイバーシチが望ましいからである。逆に、フェージング相関が高ければ、各無線伝搬路は互いに類似しているので、MIMO方式による多重化やダイバーシチの効果は充分に発揮できない。適応アレーアンテナ用のテーブルでは、フェージング相関が高い場合にMCS番号が大きい。各無線伝搬路が互いに類似しているほど、指向性ビームを形成する適応アレーアンテナ法が望ましいからである。このテーブルでは、フェージング相関が低い場合にMCS番号は小さい。各無線伝搬路は互いに類似しておらず、ビームフォーミングでアンテナ利得を向上させにくくなるからである。
図20のステップ604では、送信機は、図6の送信法制御部316を用いて、受信機から通知された受信SIR及びフェージング相関値に基づいて、マルチアンテナ伝送法及びMCS番号を選択する。図23に示される1つのテーブルに対して、受信SIR及びフェージング相関を参照することで1つのMCS番号が導出され、3つのテーブルから3つのMCS番号が導出される。導出されたMCS番号に基づいて、最も大きなビットレートになるマルチアンテナ伝送法を、送信機は選択する。ビットレートは、MIMOダイバーシチ法及びビームフォーミング法については、MCS番号で特定される変調方式及びチャネル符号化率から導出されるビットレートであるが、MIMO多重法についてはMCS番号から導出されるビットレートに送信アンテナ数NTXを乗じたものである。例えば、ある受信SIR及びフェージング相関値が送信機に通知され、MIMO多重用のテーブルからMCS2が導出され、MIMOダイバーシチ用のテーブルからMCS3が導出され、ビームフォーミング用のテーブルからMCS2が導出されたとする。この場合、ビットレートはそれぞれR×NTX,R及びRになる(但し、RはMCS2から導出されるビットレートであり、RはMCS2から導出されるビットレートであるとする。)。R×NTX>R>Rであったとすると、送信機は、より大きなビットレートに関連するMIMO多重法を伝送法として選択し、MCS2に対応する変調方式及び符号化率(QPSK,1/2)が選択される。なお、MIMO多重用とそれ以外のテーブルから同じビットレートが導出された場合は、信頼性を向上させる観点から、MIMO多重以外の伝送法が採用されてもよい。また、送信法制御部316は、MIMO多重法が採用された場合に、割り当てられた周波数帯域を複数の周波数ブロックに分割し、該周波数ブロックを単位として各ユーザに割り当てるようにしてもよい。
図20に示されるステップ606では、選択されたMCS番号(又はその内容)及びマルチアンテナ伝送法が受信機に通知される。この通知は、例えば下りリンクの報知チャネルのような何らかの制御チャネルを通じて行うことができる。制御チャネルは、図6の制御情報送信部320で作成され、合成部314−1及び/又は314−2でデータチャネルに多重化され、送信される。受信機は、通知されたマルチアンテナ伝送法及びMCS(変調方式及び符号化率)に従って、データチャネルを復調する。制御チャネルは、ただ1つのアンテナから送信されてもよい。送信されるデータチャネルは、図6の送信法制御部316で選択された符号化率に従って符号化され(302)、選択された変調方式に従って変調される(304)。更に、データチャネルは、ビームフォーミング部308、MIMOダイバーシチ部310又はMIMO多重部312の何れかに与えられ、選択されたマルチアンテナ伝送法に関する処理が行われ、各アンテナに出力される。
以後、ステップ604及びステップ606に関する動作が更に行われる。ステップ604におけるマルチアンテナ伝送法を切り換える頻度と、MCS番号を切り換える頻度は、同一でもよいし、異なっていてもよい。受信機から送信機への受信SIRを報告する頻度と、フェージング相関値を報告する頻度も、同一でもよいし、異なっていてもよい。フェージング相関の変動は、受信SIRの変動に比べて緩慢であることが多いので、フェージング相関を報告する頻度が減らされてもよい。
本実施例では、フェージング相関値は受信機で測定され、測定値が送信機に報告されていた。しかしながら、送受信に時分割二重化(TDD)方式が使用される場合(送信機から受信機への回線で使用される周波数と、逆方向の回線で使用される周波数が同じである場合)や、一方の回線の状態が他方の(逆方向の)回線の状態で近似できる等の場合には、送信機側でフェージング相関値が測定されてもよい。この場合には、図23に示されるフェージング相関測定部1020が、図6に示される送信機に設けられ、その出力が送信法制御部316に入力される必要がある。但し、送信機から受信機へ向かう回線の状態を正確に測定する観点からは、受信機でフェージング相関値を測定し、それを送信機にフィードバックすることが望ましい。
実施例1では、典型的には基地局である送信機300が、通信に使用すべきマルチアンテナ伝送法を決定し、典型的には移動局である受信機1000に通知していた。しかし、マルチアンテナ伝送法の決定が受信機1000で行われ、送信機300に通知されてもよい。
図24は、そのような本発明の一実施例による方法の概要を示す図である。ステップ1102では、送信機から受信機に送信アンテナ数NTXが報告される。送信アンテナ数NTXは、受信機に頻繁に送信する必要はなく、通信中に1度報告されればよい。例えば、受信機に関する無線通信リンクの設立時に1度報告されてもよい。受信機は、受信した受信アンテナ数NTXと、自身の受信アンテナ数NRXとを知ることで、送信に相応しいアンテナ数を導出することができる。例えば、MIMO多重法が行われるならば、送信アンテナ数NTX及び受信アンテナ数NRXのうちの小さい方で送信が行われる必要がある。MIMOダイバーシチ法又は適応アレーアンテナ法が行われるならば、NTX個の送信アンテナをそのまま使用することができる。
ステップ1104では、受信機は、送信機に制御チャネルを送信する。制御チャネルには、少なくとも、選択されたマルチアンテナ伝送法及びMCS番号を含む。ステップ1104では、受信SIR及びフェージング相関値に基づいて、マルチアンテナ伝送法及びMCS番号が、受信機で決定される。本実施例では、図8や23で説明されたようなテーブルが、受信機1000の何らかの記憶部に格納されている必要がある。伝送法やMCS番号の決定法は、説明済みの手法と同様であるため、重複的な説明は省略される。
ステップ1106では、送信機はデータチャネル及び制御チャネルを受信機に送信する。データチャネルの伝送に使用したMCS番号及びマルチアンテナ伝送法は、受信機に通知される。受信機は、通知されたマルチアンテナ伝送法及びMCS(変調方式及び符号化率)に従って、データチャネルを復調する。
実施例1,2では、3つのマルチアンテナ伝送法の内、最適な1つの伝送法が送信機又は受信機で選択された。しかしながら、伝送法の選択肢は、2つに減らしてよいのはもちろんのこと、3つ以上に増やされてもよい。例えば、MIMO多重法とMIMOダイバーシチ法の組み合わせ(ハイブリッドと呼んでもよい)や、MIMO多重法とビームフォーミング法の組み合わせが、伝送法の選択肢に加えられてもよい。但し、そのような選択肢についても、図23に示されるようなMCSテーブルが別途用意される必要がある。
図25は、MIMO多重方式とMIMOダイバーシチ方式を結合させた方式の概念図を示す。図25には、データ変調部702と、直並列変換部704と、第1,第2の時空間符号化部(送信ダイバーシチ部)706−1,2と、送信アンテナ711〜722とが描かれている。
データ変調部702は、図6のデータ変調部304と同様の構成及び機能を有する。直並列変換部704は図6の直並列変換部319と同様の構成及び機能を有する。第1及び第2の送信ダイバーシチ部706−1,2は、それぞれ図6の時空間符号化部317と同様な構成及び機能を有する。
動作時にあっては、データ変調部702で変調されたデータチャネルは、直並列変換部704で、互いに異なるシンボルシーケンスに分けられ、第1及び第2の時空間符号化部706−1,2にそれぞれ入力される。例えば、変調後のシンボルシーケンスがS,S,S,Sがであり、これが2つの系列に変換され、一方の系列のS,Sは第1の時空間符号化部706−1へ入力され、他方の系列のS,Sは第2の時空間符号化部706−2へ入力されてもよい。第1の時空間符号化部706−1は、入力されたシンボルを複製し、所定の対応関係を有する2つのシンボルシーケンスを作成し、それらを送信アンテナからそれぞれ送信する。例えば、第1の送信アンテナ711からS,Sを順に無線送信し、−S ,S を第2の送信アンテナ712から無線送信する。同様に、第2の時空間符号化部706−2も、入力されたシンボルを複製し、所定の対応関係を有する2つのシンボルシーケンスを作成し、それらを送信アンテナからそれぞれ送信する。例えば、第1の送信アンテナ721からS,Sを順に無線送信し、−S ,S を第2の送信アンテナ722から無線送信する。その結果、この送信機は、最初にS−S +S−S を無線送信し、次の時点でS+S +S+S を無線送信する。
受信機は、最初にR=S−S +S−S を受信し、次の時点でR=S+S +S+S を受信する。受信機は、第1の受信信号Rに基づいて、何らかの信号分離法を実行し、4つの送信アンテナの各々から送信された一群のシンボルを推定する。その結果、最初の時点で、4つの送信アンテナからS,−S ,S,−S がそれぞれ送信されたことが推定できる。また、受信機は、第2の受信信号Rに基づいて、何らかの信号分離法を実行し、4つの送信アンテナの各々から送信された一群のシンボルも推定する。その結果、次の時点で、4つの送信アンテナからS,S ,S,S がそれぞれ送信されたことも推定できる。これら2種類の一群のシンボルは、実質的に同じ内容であるので(符号が相違したり、共役複素数であったりするに過ぎない)、受信機はこれらを用いてから4つのシンボルS,S,S,Sを高精度に推定することができる。
また、MIMOダイバーシチの代わりに、ビームフォーミング法が使用されてもよい。この場合は、アンテナ711,712からシンボルS,Sが順に指向性ビームで送信され、アンテナ721,722からシンボルS,Sが順に指向性ビームで送信される。受信機では、信号分離及び最大比合成を行うことで、送信されたシンボルを高精度に推定することができる。
本実施例によれば、MIMO多重法によりデータ伝送の高速化を図りつつ、MIMOダイバーシチ又はビームフォーミングにより信頼性の向上を図ることができる。送信アンテナ数、並列的な信号系列数、ダイバーシチコーディング方法等は、上記以外に様々に変更されてもよい。
上述した実施例においては、MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ法のうち、2以上の伝送法を備える送信機について説明した。
ここで、3つのマルチアンテナ伝送法のうちMIMO多重が選択された場合のフィードバックに基づく制御方法について説明する。
MIMO多重の場合おける信号分離、例えばQPSKで2つのアンテナから送信する場合、一方がフェージングにより位相回転する。受信機では、これらの信号が混信して受信される。例えば、フェージングが異なると、4×4=16点に分かれて受信される。一般に、MIMO多重ではフェージング相関があると特性が悪くなる。この問題を解決するために、送信側で予め位相をまわして送信する。
例えば、図26Aに示すように、2アンテナでMIMO送信(QPSKによるデータ変調)の場合、一方を45度回転させることにより、相関が1の場合に特性がよくなることが示されている(例えば、非特許文献3参照)。
本実施例においては、MLDベースの信号検出を前提とし、E−SDMのように、受信信号検出を簡略化するのではなく、送信アンテナ間のフェージング相関が大きい場合の特性劣化を補償するクローズドループ送信位相制御を行う。
受信側でアンテナ相関を測定し、その相関の大きさをフィードバックしそれに基づいて位相を変更することも考えられるが、最適な送信位相はフェージング相関によらず同じであり、フェージング相関に応じて送信位相を切り替える効果は小さい。例えば、4本のアンテナを備える送信局、例えば基地局は、この基地局の近傍に在圏する4本のアンテナを備える端末に対しては4本のアンテナから例えば16QAMで送信が行われ、基地局から遠い位置に在圏する端末に対しては4本のアンテナから例えばQPSKで送信が行われる。
このように4本のアンテナから例えばQPSKで送信を行う場合、図26Bに示すように22.5度(90度/4)回転が最適である。
また、基地局の近傍に在圏する場合でも、2本のアンテナを備える端末に対しては、2本のアンテナを使用して、例えば16QAMで送信が行われる。
また、MIMO多重において、送信アンテナ間のフェージング相関が小さい場合には、受信側では、受信信号から各送信機において送信された信号を検出できる。例えば、図27Aに示すように、送信信号Xと送信信号Yが、どの点であるのかを受信信号Zにより検出できる。
一方、アンテナ間のフェージング相関が大きくなると、すなわち1に近づくと、受信側では、受信信号から各送信機において送信された信号を検出することが困難になる。例えば、図27Bに示すように、いくつかの送信パタンでは、受信信号Zから送信信号Xと送信信号Yを一意に認識できない。
したがって、アンテナのフェージング相関が大きくなると、信号分離が困難になる。
次に、本実施例にかかる送信機の構成について、図28を参照して説明する。
本実施例にかかる送信機では、端末の送信アンテナ数と各アンテナの変調方式に応じて、予め位相回転を決定しておき、その位相回転に応じて送信する。具体的には、基地局では、移動局から送信されたアンテナ数と、CQIの情報に基づいて、アンテナ数とMCSとを決定する。そのため、予め移動回転を決定しておき、移動局と基地局に移動回転量、アンテナ数およびCQIの情報を関連付けて記憶する。
また、送信RF回路のキャリブレーションが行われる。送信側では、データ変調まではベースバンド、すなわちデジタル信号で処理が行われる。その後、電波を送信するためにD/A変換されアナログ信号に変換され、キャリア周波数で送信される。MIMO多重では、アンテナ毎にRF回路が用意される。しかし、各RFは位相回転量が同じではない。したがって、デジタル信号の段階で最適化を行っても、RF回路で位相回転量を同じにすることはできない。したがって、本実施例においては、予め位相回転量を測定しておき、その位相回転量を補償する。
本実施例にかかる送信装置400は、送信アンテナ数と、MCSを決定する送信アンテナ数・MCS決定部412と、データおよびパイロット信号が入力されるRFキャリブレーション部402と、RFキャリブレーション部402と接続されたデータ変調部404と、データ変調部404と接続された位相回転補償手段としての位相回転部406と、位相回転部406と接続され、アンテナを備えるRF408と、位相回転量決定手段としての位相回転テーブル410と、RF回路キャリブレーション部414とを備える。
RFキャリブレーション部402、データ変調部404、位相回転部406およびRF408は、アンテナ数だけ備える。
RF回路キャリブレーション部414は、RFキャリブレーション部402とRF408と接続される。
また、送信アンテナ数・MCS決定部412は、データ変調部404と位相回転テーブル410と接続される。位相回転テーブル410は位相回転部406と接続される。
移動局からのフィードバック情報は、送信アンテナ数・MCS決定部412に入力される。例えば、移動局はフィードバック情報として、CQI、アンテナ数を示す情報を送信する。
送信アンテナ数・MCS決定部412は、各アンテナに対する送信アンテナMCSを決定し、決定されたMCSを示す番号を、データ変調部404および位相回転テーブル410に入力する。
位相回転テーブル410は、各アンテナに対する位相回転量としてのデータシンボルの位相回転を示す情報を位相回転部406に入力する。位相回転テーブル410には、送信アンテナ数と、MCSと、各アンテナに対する位相回転量とが関係付けられ記憶されている。
移動局では、データとパイロットの送信位相差を知る必要があるが、アンテナ数とMCSに対して、送信位相が一対一に対応しているので、送信位相情報を制御情報として別途送信する必要はない。
RF回路キャリブレーション部414は、各アンテナ(各サブキャリア)に対するキャリブレーションファクタをRFキャリブレーション部402に入力する。RFキャリブレーション部402は、キャリブレーションファクタにしたがって、キャリブレーションを行う。
位相回転部406は、位相回転量にしたがって、位相回転量を補償する。位相回転された信号は、A/D変換され、RF部408を介して送信される。
したがって、端末側で受信位相を測定した結果に基づいて、送信側で位相制御を行うのではなく、送信側、例えば基地局で送信回路のキャリブレーションを行ったうえで、アンテナ送信端での送信位相を、アンテナ数と変調多値数に応じて、予め定めておいた固定的な最適位相に制御する。
次に、本実施例にかかる受信装置について説明する。
本実施例にかかる受信装置500は、アンテナを備えるRF部502と、RF部502と接続された信号分離部504、チャネル推定部508および下り制御チャネル復調部510と、チャネル推定部508と接続された送信位相補正部506および下り制御チャネル復調部510と、送信位相補正部506および下り制御チャネル復調部510と接続された送信位相記憶手段としての送信位相テーブル512と、信号分離部504と接続されたチャネル復号部514と、チャネル復号部514と接続された並直列変換部516とを備える。送信位相テーブル512には、データ変調および送信アンテナ数毎に、送信アンテナから送信される信号に対して使用される位相回転量が記憶される。
信号分離部504は、送信位相補正部506および下り制御チャネル復調部510と接続される。RF部502およびチャネル復号部514は、アンテナの数だけ備えられる。
受信信号は、RF部502によりRF処理が行われ、信号分離部504、チャネル推定部508および下り制御チャネル復調部510に入力される。
チャネル推定部508では、パイロットシンボルを使用してチャネル推定が行われ、チャネル推定値は送信位相補正部および下り制御チャネル復調部510に入力される。
下り制御チャネル復調部510では、下り制御チャネルの復調が行われ、送信アンテナ数を示す情報と、データ変調情報が信号分離部504および送信位相テーブルに入力される。
送信位相補正部506は、送信位相テーブルから送信アンテナ毎の位相回転量としての送信位相制御値を収集し、入力されたチャネル推定値に対して送信位相を補正し、送信位相を考慮したチャネル推定値を信号分離部504に入力する。例えば、送信位相補正部506は、各チャネル推定値に対して、対応する送信アンテナで使用される送信位相回転量θだけ位相を回転する。
信号分離部504は、入力された送信位相を考慮したチャネル推定値、送信アンテナ数およびデータ変調情報に基づいて、RF処理された受信信号を分離し、分離した受信信号をチャネル復号部514に入力する。
チャネル復号部514は、入力された信号を復号し、並直列変換部516に入力する。
並直列変換部516は、入力された信号を並直列変換する。その結果、情報ビット系列が再生される。
次に、上述した受信装置500におけるチャネル推定値に対する送信位相の補正について、図30を参照して詳細に説明する。図30においては、2アンテナ送信とし、2アンテナともQPSKデータ変調、受信側のアンテナとして1アンテナのみ示す。
下りリンクパイロットシンボルの送信信号点は、データシンボルの送信位相制御値によらず一定である。これは、下りリンクパイロットシンボルは、データを送信しているユーザの復調以外の目的、例えばその他のユーザのセル検出、チャネル状態推定などにも用いられるためである。
一方、受信装置では、パイロットシンボルの受信信号点から各送信アンテナ・受信アンテナ間のフェージング変動が推定される。
ここで、アンテナ2のデータシンボルは、パイロットシンボルに対して位相がθだけ回転しているので、パイロットを用いて推定したフェージング変動値2にθを加えた値をデータシンボルに対するフェージング推定値と考えれば、送信装置の各アンテナのデータ変調の位相回転を行わなかった場合と同じ受信処理を行うことにより、復調(信号分離)処理を行うことができる。
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に、以下の項目を開示する。
(1) 複数のアンテナを有する無線通信装置であって、
通信相手から通知信号を受信する受信手段と、
MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ法の内の2以上の伝送法の各々に従って、データ系列数を調整し、前記複数のアンテナに結合する2以上の手段と、
前記2以上の手段の中から少なくとも1つを、前記通知信号に基づいて選択する選択手段と、
選択した手段に対応する伝送法を前記通信相手に通知する送信手段と、
を備えることを特徴とする無線通信装置。
(2) 前記通知信号が、前記通信相手側での受信信号品質を示す情報を含む
ことを特徴とする(1)記載の無線通信装置。
(3) 前記通知信号が、前記複数のアンテナに関する複数の無線伝搬路に影響するフェージングの類似性を示す情報を含む
ことを特徴とする(1)記載の無線通信装置。
(4) 前記通知信号が、通信相手側で使用されるアンテナ数を示す情報を含む
ことを特徴とする(1)記載の無線通信装置。
(5) 前記複数のアンテナに関する複数の無線伝搬路に影響するフェージングの類似性を算出する手段を更に備える
ことを特徴とする(1)記載の無線通信装置。
(6) 前記フェージングの類似性が、無線伝搬路の各々に関するフェージング特性の相関値で評価される
ことを特徴とする(3)又は(5)に記載の無線通信装置。
(7) 複数の無線伝搬路のフェージングの類似性、受信信号品質、変調方式及び符号化率の対応関係を定めるテーブルを記憶する記憶手段を更に備える
ことを特徴とする(1)記載の無線通信装置。
(8) 前記テーブルが、前記選択手段での選択肢ごとに設けられる
ことを特徴とする(7)記載の無線通信装置。
(9) 各テーブルから導出される変調方式及び符号化率の組み合わせの内、どのテーブルがより大きなビットレートを与えるかを判定することによって、前記選択手段が伝送法を選択する
ことを特徴とする(7)記載の無線通信装置。
(10) データ変調および送信アンテナ数毎に、該送信アンテナから送信される信号に対して使用される位相回転量を記憶する送信位相記憶手段;
パイロットシンボルを用いてチャネル推定を行うチャネル推定手段;
前記チャネル推定された値に対して、前記位相回転量の補正を行う送信位相補正手段;
前記位相回転量の補正が行われたチャネル推定値に基づいて、受信信号の分離を行い、復号処理を行う信号分離・復号手段;
を備えることを特徴とする無線通信装置。
(11) 複数のアンテナを有する無線通信装置であって、
前記複数のアンテナのうちの1アンテナによる送信法、前記複数のアンテナから同じデータを送信する方法、MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法のいずれか1つの伝送法にしたがって、制御チャネルを伝送する制御情報送信手段
を備えることを特徴とする(11)に記載の無線通信装置。
(12) 前記制御情報送信手段は、MIMO多重法にしたがって、制御チャネルを伝送する場合に、各アンテナで独立に適用変復調処理を行い、かつ各アンテナで共通にHARQ処理を行うことを特徴とする(11)に記載の無線通信装置。
(13) 前記制御情報送信手段は、MIMO多重法にしたがって、制御チャネルを伝送する場合に、各アンテナで共通に適用変復調処理を行い、かつ各アンテナで共通にHARQ処理を行うことを特徴とする(11)に記載の無線通信装置。
(14) 前記制御情報送信手段は、MIMO多重法にしたがって、制御チャネルを伝送する場合に、各アンテナで独立に適用変復調処理を行い、かつ各アンテナで独立にHARQ処理を行うことを特徴とする(11)に記載の無線通信装置。
(15) 前記制御情報送信手段は、周波数ブロックのサイズにしたがってレートマッチングを行うことを特徴とする(14)に記載の無線通信装置。
(16) 前記制御情報送信手段は、周波数ブロックが符号化されたシンボルに割り当てられた後にレートマッチングを行うことを特徴とする(14)に記載の無線通信装置。
(17) 前記制御情報送信手段は、前記制御チャンネルとして、AMC用ビット、HARQ用ビット、スケジューリング用ビットおよびMIMO用CQI用ビットのうち少なくとも1の情報を伝送する
ことを特徴とする(11)ないし(16)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(18) 前記制御情報送信手段は、AMC用ビットとして、変調スキームおよびトランスポートブロック情報のうち少なくとも一方を送信することを特徴とする(17)に記載の無線通信装置。
(19) 前記制御情報送信手段は、HARQ用ビットとして、HARQプロセス情報、冗長バージョンとコンスタレーションパターンバージョンおよび新規データを示す情報のうち少なくとも1つを送信することを特徴とする(17)または(18)に記載の無線通信装置。
(20) 前記制御情報送信手段は、AMC用ビットおよびCQI用ビットのうち少なくとも一方を送信する場合に、予め設定された基準アンテナにおける情報と、他のアンテナについては前記基準アンテナにおける情報に対する差分情報を送信する
ことを特徴とする(17)ないし(19)のうち少なくとも1つに記載の無線通信装置。
(21) 割り当てられた周波数帯域を複数の周波数ブロックに分割し、該周波数ブロックを単位として各ユーザに割り当てる送信制御手段;
を備えることを特徴とする(11)ないし(20)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(22) 前記制御情報送信手段は、前記制御チャンネルとして、周波数ブロック割り当て情報を送信することを特徴とする(21)に記載の無線通信装置。
(23) 前記制御情報送信手段は、前記複数のアンテナをグループ化して、グループ毎の制御情報を送信する
ことを特徴とする(11)ないし(22)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(24) 前記制御情報送信手段は、チャネル状態に基づいて、前記複数のアンテナをグループ化する
ことを特徴とする(23)に記載の無線通信装置。
(25) 前記制御情報送信手段は、固定的に、前記複数のアンテナをグループ化する
ことを特徴とする(23)に記載の無線通信装置。
(26) 前記制御情報送信手段は、制御情報として、各グループにおける平均的な値および各グループ内の各アンテナの値のうち少なくとも一方を送信することを特徴とする(24)または(25)に記載の無線通信装置。
(27) 前記制御情報送信手段は、1フレームおよび1スロットの一方内で、全てのアンテナ用の情報を送信する
ことを特徴とする(11)ないし(26)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(28) 前記制御情報送信手段は、1フレームおよび1スロットの一方ごとに異なるアンテナ用の情報を送信する
ことを特徴とする(11)ないし(26)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(29) 通知信号に基づいて決定された送信アンテナ数と、MCSにより、各アンテナに対するデータシンボルの位相回転量を決定する位相回転量決定手段;
RF回路のキャリブレーションを行うRFキャリブレーション手段;
前記位相回転量にしたがって、位相回転を補償する位相回転補償手段;
を備えることを特徴とする(11)ないし(28)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(30) マルチアンテナシステムにおける無線通信方法であって、
通信相手から通知信号を受信し、
MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法及び適応アレーアンテナ法の内の2以上の伝送法の中から少なくとも1つを、前記通知信号に基づいて選択し、
選択した伝送法を前記通信相手に通知する、
ことを特徴とする無線通信方法。
(31) パイロットシンボルを用いてチャネル推定を行い、該チャネル推定された値に対して、データ変調および送信アンテナ数毎に、使用される位相回転量の補償を行い、前記位相回転量の補償が行われたチャネル推定値に基づいて、受信信号の分離を行い、復号処理を行うことを特徴とする(30)に記載の無線通信方法。
(32) マルチアンテナシステムにおける無線通信方法であって、
複数のアンテナのうちの1アンテナによる送信法、前記複数のアンテナから同じデータを送信する方法、MIMO多重法、MIMOダイバーシチ法のいずれか1つの伝送法を選択し、
選択した伝送法にしたがって、制御チャネルを伝送する、
ことを特徴とする無線通信方法。
(33) 前記制御チャンネルとして、AMC用ビット、HARQ用ビット、スケジューリング用ビットおよびMIMO用CQI用ビットのうち少なくとも1つの情報を伝送する
ことを特徴とする(32)に記載の無線通信方法。
(34) 前記AMC用ビットとして、変調スキームおよびトランスポートブロック情報のうち少なくとも一方を送信することを特徴とする(33)に記載の無線通信方法。
(35) 前記HARQ用ビットとして、HARQプロセス情報、冗長バージョンとコンスタレーションパターンバージョンおよび新規データを示す情報のうち少なくとも1つを送信することを特徴とする(33)または(34)に記載の無線通信方法。
(36) 割り当てられた周波数帯域を複数の周波数ブロックに分割し、該周波数ブロックを単位として各ユーザに割り当てることを特徴とする(32)ないし(35)のいずれか1項に記載の無線通信方法。
(37) 前記制御チャンネルとして、周波数ブロック割り当て情報を送信することを特徴とする(36)に記載の無線通信方法。
(38) 前記複数のアンテナをグループ化して、グループ毎の制御情報を送信することを特徴とする(32)ないし(37)のいずれか1項に記載の無線通信方法。
(39) RF回路のキャリブレーションを行い、通知信号に基づいて、送信アンテナ数とMCSとを決定し、各アンテナに対するデータシンボルの位相回転量を決定し、前記位相回転量にしたがって、位相回転を補償し、送信することを特徴とする(32)ないし(38)のいずれか1項に記載の無線通信方法。
本発明にかかる無線通信装置及び無線通信方法は、移動通信システムに適用できる。
10 基地局; 11,12 端末;
300 送信機; 302 チャネル符号化部; 304 データ変調部; 306,307−1,2 切替器; 308 ビームフォーミング部(AAA−BF); 310 MIMOダイバーシチ部; 311 分配器; 312 MIMO多重部; 313 送信ウエイト制御部; 314−1,2 合成部; 315−1,2 乗算部; 316 送信法制御部; 317 時空間符号化部; 318 記憶部; 319 直並列変換部; 320 制御情報送信部;
702 データ変調部; 704 直並列変換部; 706−1,2 時空間符号化部; 711,712,721,722 送信アンテナ;
1000 受信機; 1002 制御チャネル復調部; 1004−1,2,1006切替器; 1008 ビームフォーミング用受信部; 1010 MIMOダイバーシチ用受信部; 1011 最大比合成部; 1012 MIMO多重用受信部; 1013,1017 データ変調部; 1015 時空間符号化; 1014 チャネル復号部; 1016 チャネル推定器; 1018 受信品質測定部; 1019 信号分離部; 1020 フェージング相関測定部; 1022 制御情報送信部

Claims (3)

  1. 複数のアンテナを有する送信機と、
    複数のアンテナを有し、前記送信機からの信号を受信する受信機とを備え、
    前記送信機は、
    MIMOダイバーシチ法にしたがって、制御チャネルを伝送する制御情報送信部と、
    MIMO多重法にしたがって、データを伝送するデータ送信部と、
    周波数帯域を複数の周波数ブロックに分割し、該周波数ブロックを単位として各受信機に割り当てる送信制御部とを備え、
    前記データ送信部は、MIMO多重法を使用する場合に、各送信ブロックで独立に適応変復調処理を行い、かつ各送信ブロックで独立にHARQ処理を行い、
    前記制御情報送信部は、前記複数のアンテナをグループ化したグループ毎の前記制御チャネルとして、HARQ用ビットを伝送し、HARQ用ビットとして、HARQプロセス情報、冗長バージョンおよび新規データを示す情報のうち少なくとも1つを伝送し、前記制御チャネルとして、周波数ブロック割り当て情報を伝送することを特徴とする移動通信システム。
  2. 周波数帯域が複数の周波数ブロックに分割され、かつ該周波数ブロックを単位とした割当がなされており、複数のアンテナを有した送信機から、MIMOダイバーシチ法にしたがって伝送された制御チャネルを受信するとともに、MIMO多重法にしたがって伝送されたデータを受信する受信部と、
    前記受信部において受信した制御チャネルおよびデータを処理する処理部とを備え、
    前記受信部において受信したデータに対してMIMO多重法が使用されている場合に、前記送信機での各送信ブロックで独立に適応変復調処理が行われ、かつ前記送信機での各送信ブロックで独立にHARQ処理が行われ、
    前記受信部は、前記複数のアンテナをグループ化したグループ毎の前記制御チャネルとして、HARQ用ビットを受信し、HARQ用ビットとして、HARQプロセス情報、冗長バージョンおよび新規データを示す情報のうち少なくとも1つを受信し、前記制御チャネルとして、周波数ブロック割り当て情報を受信することを特徴とする受信機。
  3. 周波数帯域が複数の周波数ブロックに分割され、かつ該周波数ブロックを単位とした割当がなされており、複数のアンテナを有した送信機から、MIMOダイバーシチ法にしたがって伝送された制御チャネルを受信するとともに、MIMO多重法にしたがって伝送されたデータを受信するステップと、
    受信した制御チャネルおよびデータを処理するステップとを備え、
    前記受信するステップにおいて受信したデータに対してMIMO多重法が使用されている場合に、前記送信機での各送信ブロックで独立に適応変復調処理が行われ、かつ前記送信機での各送信ブロックで独立にHARQ処理が行われ、
    前記受信するステップは、前記複数のアンテナをグループ化したグループ毎の前記制御チャネルとして、HARQ用ビットを受信し、HARQ用ビットとして、HARQプロセス情報、冗長バージョンおよび新規データを示す情報のうち少なくとも1つを受信し、前記制御チャネルとして、周波数ブロック割り当て情報を受信することを特徴とする受信方法。
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