JP5223779B2 - コンプレッサ及びこれを用いたターボチャージャ - Google Patents

コンプレッサ及びこれを用いたターボチャージャ Download PDF

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Description

本発明は、コンプレッサ及びこれを用いたターボチャージャに係り、特に、自動車等に搭載されるターボチャージャ用のコンプレッサ及びこれを用いたターボチャージャに関する。
近年、自動車用エンジンに対して、クリーンな排気と低燃費が求められている。そのためには、高効率はターボチャージャが必要とされている。ターボチャージャは、エンジンから高温高速で排出される排ガスによりタービンを高速回転させ、これによりタービンに回転シャフトを介して連結されるコンプレッサのインペラを高速回転させて、ハウジング内に取り込んだ大気圧の空気を遠心圧縮して燃焼用空気としてエンジンに過給するものである。
図1に、ターボチャージャ10の概略構成を示す。ターボチャージャ10のコンプレッサ12は、コンプレッサハウジング(以下、適宜に「ハウジング」とだけいう。)14と、ハウジング14内に回転可能に収容配置されるインペラ16とを備える。ハウジング14は、管状部材20を介して大気圧の空気をハウジング内に取り込むための空気入口部22と、高速回転するインペラ16によって圧縮された空気が噴出する空気出口部24とを有する。ハウジング14の空気出口部24から噴出した圧縮空気は、管状部材26を介して図示しないエンジンに燃焼用の過給気として供給される。
上記コンプレッサ12のインペラ16には、複数の翼(以下、適宜に「インペラ翼」という。)18が設けられている。インペラ翼18は、平面視で円盤状をなすインペラ16の回転軸を中心として略渦巻状をなすように形成されると共に、周方向に所定間隔を置いて配列されている。
上記コンプレッサ12のインペラ16には、回転シャフト28の一端側が連結されている。回転シャフト28は、スラスト軸受やラジアル軸受等を含んで構成される軸受部30によって回転可能に支持されている。回転シャフト28の他端側には、タービン32が連結されている。タービン32は、タービンハウジング34内に回転可能に収容配置されている。
タービンハウジング34は、エンジンから排出された高温の排ガスがハウジング内へと高速で流入する排ガス入口部36と、ハウジング内でタービン32を回転させる仕事を行った後の排ガスが図示しないマフラへと排出される排ガス出口部38とを有する。
タービン32もまた、上記インペラ16と類似の構成を有する。すなわち、タービン32には、複数の翼(以下、適宜に「タービン翼」という。)40が設けられている。タービン翼40は、平面視で円盤状をなすタービン32上で周方向に所定間隔を置いて配列されている。これらのタービン翼40に排ガス入口部36から高速で噴出した排ガスが衝突することによってタービン32が高速回転し、これにより回転シャフト28を介して連結されているインペラ16もまた高速回転することになる。
図2は、上記コンプレッサ12についてインペラ16の回転軸Xに対して略上側半分だけを示す部分拡大断面図である。インペラ16は、略錘台状をなすインペラ本体17と、その外周部に固定された複数のインペラ翼18とからなっている。三次元的に湾曲した板状部材で形成されるインペラ翼18は、湾曲線として描かれる径方向縁部19を有している。
インペラ16の高速回転時にインペラ翼18がコンプレッサハウジング14の内壁面15と接触しないように、ハウジング14の内壁面15とこれに対向するインペラ翼18の径方向縁部19との間には、所定幅Cのクリアランス42が設けられている。回転時に想定されるインペラ16の移動量または移動距離は、軸受部30に用いられるラジアル軸受の径方向隙間(例えば0.3〜0.5mm程度)、スラスト軸受の軸方向隙間(例えば0.3〜0.5mm程度)、および、インペラ16と回転シャフト28とタービン32とを含む回転体の全体についてのアンバランスによる二次振動モードでの振れ回りによって決まってくる。そのため、インペラ16が軸方向および径方向の移動や上記振れ回りによる傾斜が生じてもインペラ16がハウジング14の内壁面15と接触しないように、上記クリアランス42の幅Cが設定されている。このクリアランス42の幅Cは、インペラ翼18の径方向縁部19の空気入口部側端部19aから空気出口部側端部19bにかけて同一幅となるようにハウジング内壁面15が形成されるのが一般的であるが、上記径方向縁部19の空気入口部側端部19aにおけるクリアランス幅CL1から上記径方向縁部19の空気出口部側端部19bにおけるクリアランス幅CL2にかけて、クリアランス幅Cが漸近的に減少または増加するようにハウジング内壁面15が形成される場合もある。
コンプレッサ12が運転される際に、上記クリアランス42の領域を入口部22側から出口部24側へと流れる空気は、高速回転するインペラ16による空気の圧縮という仕事に関与しない損失となるものである。そのため、クリアランス42の領域を通過する空気量を低減してコンプレッサ12の高効率化を図るには、インペラ翼18とハウジング内壁面15との間のクリアランス42を可及的に小さく又は狭くすることが望ましい。
図3は、クリアランス42の幅とコンプレッサ12の効率η03(推定値)との関係を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸はクリアランス42の大きさを係数として表しており、「1」がクリアランス大で、「0」がクリアランス小を示すものである。また、グラフ線において、実線部は効率η03を単項式で計算した結果を示す領域であり、破線部は効率η03を多項式で計算した結果を示す領域である。このグラフから分かるように、クリアランス42が小さくなるほど、コンプレッサ12の効率が高くなることが明らかである。
例えば、特許文献1には、タービンホイールとタービンハウジングとの間のクリアランスを極限まで小さくしてタービン効率を向上させることを課題として、タービンホイールが対向するハウジング内壁の一部分を切削性のある材料(例えばセラミックス)で形成し、高温の排ガスに晒されることで熱膨張した状態で高速回転するタービンホイールとの接触によって上記切削性材料を切削するように構成したターボチャージャが記載されている。
特開2005−226470号公報
しかし、上記特許文献1のターボチャージャのようにハウジングの一部を切削性の材料で形成する構成にすると、ハウジングの加工工数および製造コストが増加する、切削によって生じた削りくずが軸受部に入り込んで損傷させるおそれがある等の問題がある。
本願発明者は、上記クリアランスを小さくしてコンプレッサ効率を如何に向上させるかにつき鋭意検討した結果、高速回転するインペラに軸方向移動および径方向移動、あるいは、軸方向移動および二次振動モードによる傾斜角度が生じても、インペラの翼の径方向縁部が対向するハウジングの内壁面においてインペラ翼との接触が発生し難い領域があることを見出すに至った。
本発明は、このような知見に基づいてなされたもので、その目的は、構成の複雑化や加工工数よび製造コストの増加を招くことなくコンプレッサ効率を向上させることができるコンプレッサおよびこれを用いたターボチャージャを提供することにある。
本発明は、空気の入口部および圧縮空気の出口部を有するコンプレッサハウジングと、コンプレッサハウジング内に回転軸を中心として回転可能に収容配置されるインペラと、を備えるコンプレッサであって、コンプレッサハウジングの内壁面とこの内壁面に対向するインペラの翼の径方向縁部との間のクリアランスが、翼の径方向縁部についての入口部側の端部領域と出口部側の端部領域との間の中間位置において最小となるようコンプレッサハウジングの内壁面が滑らかに膨出形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係るコンプレッサにおいて、コンプレッサハウジングの内壁面の膨出形状は、コンプレッサハウジングの内壁面とインペラ翼の径方向縁部の出口部側端部領域との間のクリアランスを無くすようにインペラを所定配置位置から軸方向に移動させた場合における翼の径方向縁部に対応する第1の仮想曲線と、コンプレッサハウジングの内壁面と翼の径方向縁部の入口部側端部領域との間のクリアランスを無くすようにインペラを所定配置位置から径方向に移動させた場合における翼の径方向縁部に対応する第2の仮想曲線とによって規定されてもよい。
また、本発明に係るコンプレッサにおいて、コンプレッサハウジングの内壁面の膨出形状は、コンプレッサハウジングの内壁面とインペラ翼の径方向縁部の出口部側端部領域との間のクリアランスを無くすようにインペラを所定配置位置から軸方向に移動させた場合における翼の径方向縁部に対応する第1の仮想曲線と、コンプレッサハウジングの内壁面と翼の径方向縁部の入口部側端部領域との間のクリアランスを無くすようにインペラを所定配置位置から径方向に移動させた後にそこから更に入口側端部を中心として出口部側端部が上記内壁面から離れる方向に所定角度だけ回転移動させた場合における翼の径方向縁部に対応する第3の仮想曲線とによって規定されてもよい。ここで、上記所定角度は、インペラが二次振動モードで回転したときの振れ回り傾斜角度に相当するとしてもよい。
本発明に係るターボチャージャは、上記構成を備える本発明に係るコンプレッサと、コンプレッサのインペラに一端側が連結される回転シャフトと、回転シャフトを回転可能に支持する軸受部と、回転シャフトの他端側に連結されるタービンと、排ガスの入口部および出口部を有しタービンを内部に回転可能に収容配置するタービンハウジングとを備えるターボチャージャであって、タービンハウジングの内壁面とこの内壁面に対向するタービンの翼の径方向縁部との間のクリアランスがコンプレッサと同様になるようタービンハウジングの内壁面が滑らかに膨出形成されていることを特徴とする。
本発明に係るコンプレッサによれば、コンプレッサハウジングの内壁面とこの内壁面に対向するインペラの翼の径方向縁部との間のクリアランスが、翼の径方向縁部についての入口部側の端部領域と出口部側の端部領域との間の中間位置において最小となるようコンプレッサハウジングの内壁面が滑らかに膨出形成されていることで、クリアランス領域を通過する空気量すなわち損失を低減して、高速回転するインペラとハウジングとの接触を回避しつつコンプレッサ効率を向上させることができる。
また、ハウジングの一部分をインペラで切削可能な材料で形成する場合に比べて、構成が簡素であり、加工工数および製造コストの増加を抑制できる。
さらに、本発明に係るターボチャージャによれば、タービン側のクリアランスについてもコンプレッサと同様に形成されることでタービン効率も向上し、ターボチャージャ全体として高効率化することができる。
図1は、ターボチャージャの概略構成を示す図である。 図2は、図1のコンプレッサについてインペラの回転軸に対して略上側半分だけを示す部分拡大断面図である。 図3は、クリアランスの幅とコンプレッサの効率η03(推定値)との関係を示すグラフである。 第1の実施形態のコンプレッサの一部を示す図2と同様の部分拡大断面図である。 図4のコンプレッサにおけるインペラ翼とハウジング内壁面との間のクリアランスを模式的に示す図である。 第2の実施形態のコンプレッサの一部を示す図2と同様の部分拡大断面図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、下記においては、背景技術として図1,2を参照して説明したターボチャージャと異なる点について主に説明することとし、同一の要素および部分には同一符号を付してそれらの説明を援用により省略する。
図4は、第1の実施形態であるターボチャージャ10のコンプレッサ12aについて、インペラ16の回転軸Xに対して略上側半分だけを示す部分拡大断面図である。
本実施形態のコンプレッサ12aでは、コンプレッサハウジング14aの内壁面15aとこの内壁面15aに対向するインペラ16の翼18の径方向縁部19との間のクリアランス42が、翼18の径方向縁部19についての空気入口部22側の端部19aおよびその近傍の領域(以下、これらをまとめて「空気入口部側端部領域」という、第2の実施形態についても同様。)と空気出口部24側の端部19bおよびその近傍の領域(以下、これらをまとめて「空気出口部側端部領域」という、第2の実施形態についても同様。)との間の中間位置において最小となるようコンプレッサハウジング14aの内壁面15aが滑らかに膨出形成されている。
より具体的には、上記コンプレッサハウジング14aの内壁面15aの膨出形状は、コンプレッサハウジング14aの内壁面15aと翼18の径方向縁部19の空気出口部側端部領域との間のクリアランス42(幅:CL2)を無くすようにインペラ16を所定配置位置から軸方向に図中左側へ移動させた場合における翼18の径方向縁部19に対応する一点鎖線で示される第1の仮想曲線50と、コンプレッサハウジング14aの内壁面15aと翼18の径方向縁部19の空気入口部側端部領域との間のクリアランス42(幅:CL1)を無くすようにインペラ16を所定配置位置から径方向に図中上側へ移動させた場合における翼18の径方向縁部19に対応する二点鎖線で示される第2の仮想曲線52とによって規定されている。これら第1および第2の仮想曲線50,52の交差領域でのハウジング内壁面15は、滑らかに湾曲する曲面として形成されている。
ここで、上記空気入口部側端部領域におけるクリアランス42の幅CL1は、通常、軸受部30のラジアル軸受の径方向最大隙間(例えば0.5mm)よりも若干大きい寸法に設定されており、上記空気出口部側端部領域におけるクリアランス42の幅CL2は、通常、軸受部30のスラスト軸受の軸方向最大隙間(例えば0.5mm)よりも若干大きい寸法に設定されている。また、上記「所定配置位置」とは、ターボチャージャ10が例えば自動車に取り付けられて、かつ、インペラ16が静止した状態にあるときのコンプレッサハウジング14a内でのインペラ16の配置位置のことである。
このようにインペラ翼18の径方向縁部19が対向するコンプレッサハウジング14aの内壁面15aをインペラ16側に向かって滑らかに膨出する形状に形成してあることで、図5中の実線44で示すようにクリアランス42の幅は、空気入口部22側から空気出口部24側へ向かうにつれて次第に小さくなり、上記空気入口部側端部領域と上記空気出口部側端部領域との略中央位置で最小となり、そこから更に空気出口部24側へ向かうにつれて次第に大きくなっている。
なお、図5において、一点鎖線46はクリアランス42の幅がインペラ翼18の径方向縁部19の空気入口部側端部19aから空気出口部側端部19bにかけて同一である場合を示し、この場合におけるハウジング内壁面が図4において破線47で示されている。また、図5における破線48は、クリアランス42の幅がインペラ翼18の径方向縁部19の空気入口部側端部19aから空気出口部側端部19bに向かって漸減している場合を示している。
上記のように規定されるコンプレッサハウジング14aの内壁面15aの膨出形状およびその位置は、インペラ16がスラスト軸受の軸方向隙間に相当する分だけ軸方向に移動し、且つ、ラジアル軸受の径方向隙間に相当する分だけ径方向に移動した状態で高速回転しても、翼18の径方向縁部19がハウジング内壁面15aに接触しない形状および位置に設定されている。
これにより、本実施形態のコンプレッサ12aおよびこれを用いたターボチャージャ10によれば、インペラ翼とハウジング内壁面との間のクリアランスを同一幅に形成したコンプレッサに比べて、クリアランス42が途中で狭くなっている分、クリアランス42を通過する空気量を減少させることができる。これにより、インペラ16がコンプレッサハウジング14aの内壁面15aに接触するのを回避しつつ、コンプレッサ12aの損失を低減して空気圧縮効率を向上させることができる。
上述した本実施形態のコンプレッサ12aを含むターボチャージャ10において、タービンハウジング34の内壁面についても上記コンプレッサハウジング14aと同様に、ハウジング内壁面を膨出形成してもよい。すなわち、タービンハウジング34の内壁面とこの内壁面に対向するタービン32のタービン翼40の径方向縁部との間のクリアランスが、タービン翼40の径方向縁部についての排ガス入口部36側の端部およびその近傍の領域(以下、これらをまとめて「排ガス入口部側端部領域」という。)と排ガス出口部38側の端部およびその近傍の領域(以下、これらをまとめて「排ガス出口部側端部領域」という。)との間の中間位置において最小となるようタービンハウジング34の内壁面が滑らかに膨出形成されている。
より具体的には、上記タービンハウジング34の内壁面の膨出形状は、タービンハウジング34の内壁面とタービン翼40の径方向縁部の排ガス入口部側端部領域との間のクリアランスを無くすようにタービン32を所定配置位置から軸方向に図1中右側へ移動させた場合におけるタービン翼40の径方向縁部に対応する第1の仮想曲線と、タービンハウジング34の内壁面とタービン翼40の径方向縁部の排ガス出口部側端部領域との間のクリアランスを無くすようにタービン32を所定配置位置から径方向に図1中上側へ移動させた場合におけるタービン翼40の径方向縁部に対応する第2の仮想曲線とによって規定されている。これら第1および第2の仮想曲線の交差領域でのハウジング内壁面は、滑らかに湾曲する曲面として形成されている。
このようにターボチャージャ10のタービン側についてもタービン32とハウジング内壁面との間のクリアランスを途中でより小さくなるようハウジング内壁面を膨出形成することによってタービン効率も向上し、ひいては、ターボチャージャ10全体としての過給効率を向上させることができる。
次に、図6を参照して、第2の実施形態のターボチャージャ10のコンプレッサ12bについて説明する。図6は、第2の実施形態であるコンプレッサ12bについて、インペラ16の回転軸Xに対して略上側半分だけを示す部分拡大断面図である。
本実施形態のコンプレッサ12bでは、コンプレッサハウジング14bの内壁面15bとこの内壁面15bに対向するインペラ16の翼18の径方向縁部19との間のクリアランス42が、翼18の径方向縁部19についての空気入口部22側の端部19bおよびその近傍の領域と空気出口部24側の端部19bおよびその近傍の領域との間の中間位置において最小となるようコンプレッサハウジング14bの内壁面15bが滑らかに膨出形成されている。
より具体的には、上記コンプレッサハウジング14bの内壁面15aの膨出形状は、コンプレッサハウジング14bの内壁面15bと翼18の径方向縁部19の空気出口部側端部領域との間のクリアランス42(幅:CL2)を無くすようにインペラ16を所定配置位置から軸方向に図中左側へ移動させた場合における翼18の径方向縁部19に対応する一点鎖線で示される第1の仮想曲線50と、コンプレッサハウジング14bの内壁面15bと翼18の径方向縁部19の空気入口部側端部領域との間のクリアランス42(幅:CL1)を無くすようにインペラ16を所定配置位置から径方向に図中上側に移動させた後にそこから更に空気入口部側端部19aを中心として空気出口部側端部19bが上記内壁面15bから離れる方向、すなわち時計周り方向に所定角度だけ回転移動させた場合における翼18の径方向縁部19に対応する二点鎖線で示す第3の仮想曲線54とによって規定されている。ここで、上記所定角度は、インペラ16が二次振動モードで回転したときの振れ回り傾斜角度に相当するものであり、例えば1〜2度程度である。また、これら第1および第3の仮想曲線50,54の交差領域でのハウジング内壁面15bは、滑らかに湾曲する曲面として形成されている。なお、他の点については、上記第1の実施形態と同様である。
上述したように第2の実施形態のコンプレッサ12bでは、インペラ16が回転軸Xに対して平行に振れ回るのではなく二次振動モードによる傾斜角度をもって振れ回った場合を想定している。この場合、コンプレッサハウジング14bの内壁面15bの膨出形状は、第1の実施形態と比べて、空気入口部側端部領域に近い箇所において径方向内側へ若干大きくせり出した形状となり、その箇所ではクリアランス42がより狭くなっている。
これにより、本実施形態のコンプレッサ12bおよびこれを用いたターボチャージャ10によれば、第1の実施形態のコンプレッサ12aよりも更にクリアランス42を通過する空気量を減少させることができる。これにより、インペラ16がコンプレッサハウジング14bの内壁面15bに接触するのを回避しつつ、コンプレッサ12bの空気圧縮効率をより一層向上させることができる。また、この場合においても、ターボチャージャ10のタービン側についてタービンハウジング34の内壁面を上記コンプレッサハウジング14bと同様の膨出形状とすることでタービン効率が更に向上し、ひいては、ターボチャージャ10全体としての過給効率をより一層向上させることができる。
なお、上述した実施形態のコンプレッサおよびターボチャージャは、エンジンと共に自動車に好適に搭載されるものであるが、本発明に係るコンプレッサおよびこれを用いたターボチャージャは、自動車に限定されるものではなく、エンジンを動力源として有する他の乗物や産業機械等に適用されてもよい。
10 ターボチャージャ、12a,12b コンプレッサ、14a,14b コンプレッサハウジング、15a,15b 内壁面、16 インペラ、17 インペラ本体、18 翼またはインペラ翼、19 径方向縁部、19a 空気入口部側端部、19b 空気出口部側端部、22 空気入口部、24 空気出口部、28 回転シャフト、30 軸受部、32 タービン、34 タービンハウジング、36 排ガス入口部、38 排ガス出口部、40 タービン翼、42 クリアランス、50 第1の仮想曲線、52 第2の仮想曲線、54 第3の仮想曲線、C,CL1,CL2 クリアランス幅、X 回転軸。

Claims (5)

  1. 空気の入口部および圧縮空気の出口部を有するコンプレッサハウジングと、
    前記コンプレッサハウジング内に回転軸を中心として回転可能に収容配置されるインペラと、を備えるコンプレッサであって、
    前記コンプレッサハウジングの内壁面とこの内壁面に対向する前記インペラの翼の径方向縁部との間のクリアランスが、前記翼の径方向縁部についての前記入口部側の端部領域と前記出口部側の端部領域との間の中間位置において最小となるよう前記コンプレッサハウジングの内壁面が滑らかに膨出形成されていることを特徴とするコンプレッサ。
  2. 請求項1に記載のコンプレッサにおいて、
    前記コンプレッサハウジングの内壁面の膨出形状は、前記コンプレッサハウジングの内壁面と前記翼の径方向縁部の出口部側端部領域との間のクリアランスを無くすように前記インペラを所定配置位置から軸方向に移動させた場合における前記翼の径方向縁部に対応する第1の仮想曲線と、前記コンプレッサハウジングの内壁面と前記翼の径方向縁部の入口部側端部領域との間のクリアランスを無くすように前記インペラを所定配置位置から径方向に移動させた場合における前記翼の径方向縁部に対応する第2の仮想曲線とによって規定されることを特徴とするコンプレッサ。
  3. 請求項1に記載のコンプレッサにおいて、
    前記コンプレッサハウジングの内壁面の膨出形状は、前記コンプレッサハウジングの内壁面と前記翼の径方向縁部の出口部側端部領域との間のクリアランスを無くすように前記インペラを所定配置位置から軸方向に移動させた場合における前記翼の径方向縁部に対応する第1の仮想曲線と、前記コンプレッサハウジングの内壁面と前記翼の径方向縁部の入口部側端部領域との間のクリアランスを無くすように前記インペラを所定配置位置から径方向に移動させた後にそこから更に入口側端部を中心として前記出口部側端部が前記内壁面から離れる方向に所定角度だけ回転移動させた場合における前記翼の径方向縁部に対応する第3の仮想曲線とによって規定されることを特徴とするコンプレッサ。
  4. 請求項3に記載のコンプレッサにおいて、
    前記所定角度は、前記インペラが二次振動モードで回転したときの振れ回り傾斜角度に相当することを特徴とするコンプレッサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のコンプレッサと、前記コンプレッサのインペラに一端側が連結される回転シャフトと、前記回転シャフトを回転可能に支持する軸受部と、前記回転シャフトの他端側に連結されるタービンと、排ガスの入口部および出口部を有し前記タービンを内部に回転可能に収容配置するタービンハウジングと、を備えるターボチャージャであって、
    前記タービンハウジングの内壁面とこの内壁面に対向する前記タービンの翼の径方向縁部との間のクリアランスが前記コンプレッサと同様になるよう前記タービンハウジングの内壁面が滑らかに膨出形成されていることを特徴とするターボチャージャ。
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