JP5223460B2 - クラッチレリーズ軸受 - Google Patents
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Description
そして、従来のクラッチレリーズ軸受には、軸受外部から軸受内部への水等の異物の侵入を防ぎ、軸受内部に封入されているグリース等の潤滑油の軸受外部への流出を防ぐために、内輪又は外輪のいずれか一方に固定され他方に摺接する接触タイプのシールを内輪と外輪の間に配置した構成の密封構造を採用しているものがある。
そして、外輪120との間に複数の玉(転動体)114が転動可能に配置される内輪130の内周には自動調心用の弾性スリーブ140が固着されている。そして、内輪130の一端部において弾性スリーブ140からシール部材142が突設形成されており、シール部材142の二股に分岐した先端を外輪120の鍔部122の内面に摺接させて、外輪120と内輪130の間の隙間を塞ぐ構成とされている。また、軸方向の他端では、内輪130にスリンガ150を外嵌め固定し、外輪に取付けたオイルシール152の先端をスリンガ150に軸受外方から摺接させて、外輪120と内輪130の間の隙間を塞ぐ構成とされている。よって、クラッチレリーズ軸受110は、潤滑油が漏れにくく泥水が侵入しにくい構造であるため、良好な潤滑性と耐水性を維持できると考えられる。
まず、本発明の第1の発明は、外輪と、内輪と、外輪と内輪の間に転動可能に配置された複数の転動体とを備え、
前記外輪の一側端部には径方向内方に延びる外輪鍔部が形成されると共に、該外輪鍔部の軸受外部の側面はダイヤフラムスプリングが接触する接触面とされ、該外輪鍔部が形成された一側と同じ側の前記内輪の一側端部には、径方向内方に延びる内輪鍔部が前記外輪鍔部と所定の間隔をおいて形成された、クラッチレリーズ軸受であって、
前記内輪の一側端部から内輪鍔部にかけて、シール部材が配設されており、該シール部材には、前記外輪鍔部の先端と非接触の近接状態として配設されるアキシアルリップと、前記外輪鍔部の軸受内部の側面と非接触の近接状態として配設されるシールリップが形成されていることを特徴とする。
そして、シール部材のアキシアルリップ及びシールリップはいずれも外輪に非接触であるため、接触タイプに比べて、トルクの損失を低減させることが出来る。
よって、良好な潤滑性と耐水性を維持させることができ、かつ、トルク損失を低減させたクラッチレリーズ軸受を提供することすることができる。
この第2の発明によれば、外輪鍔部の先端の軸受外方に軸受内方から軸受外方に向かって径方向内方から径方向外方へ傾斜する面取りがなされている。よって、外輪鍔部の先端の軸受外方の面取りされた部位の近くに介在する泥水等の異物は、外輪の回転による遠心力により軸受の径方向外方かつ軸受外方に誘導されるため、クラッチレリーズ軸受の防水性能が更に向上する。
この第3の発明によれば、外輪鍔部の先端とシール部材のアキシアルリップが非接触の近接状態となる軸線方向の幅が狭くなるため、ダイヤフラムスプリングからのトルク伝達時に外輪鍔部が変形して外輪鍔部の先端がアキシアルリップに接触した場合でも、接触する幅が狭く、接触抵抗によるトルク損失を低く抑えることができる。
まず、上述の第1の発明によれば、外輪鍔部の先端とシール部材のアキシアルリップとの間でラビリンスを形成するため、泥水などの異物のクラッチレリーズ軸受の内部への侵入を抑止することが出来る。また、外輪の鍔部の軸受内方の側面とシール部材のシールリップがラビリンスを形成するため、グリース等の潤滑油の軸受内部からの流出を抑止することが出来る。そして、シール部材のアキシアルリップ及びシールリップはいずれも外輪に非接触であるため、接触タイプに比べて、トルクの損失を低減させることが出来る。よって、良好な潤滑性と耐水性を維持することができ、かつ、トルク損失を低減させたクラッチレリーズ軸受を提供することすることができる。
次に上述の第2の発明によれば、外輪鍔部の先端の軸受外方の面取りされた部位の近くに介在する泥水等の異物は、遠心力により軸受の径方向外方かつ軸受外方に誘導されるため、クラッチレリーズ軸受の防水性能が更に向上する。
次に上述の第3の発明によれば、ダイヤフラムスプリングからのトルク伝達時に外輪鍔部が変形して外輪鍔部の先端がアキシアルリップに接触した場合でも、接触する幅が狭く、接触抵抗によるトルク損失を低く抑えることができる。
そして、外輪20の一端部には径方向内方に延びる外輪鍔部22が形成されると共に、外輪鍔部22の軸受外方の側面はダイヤフラムスプリング12が接触する接触面24とされている。そして、外輪鍔部22が形成された一側と同じ側の内輪30の一側端部には、径方向内方に延びる内輪鍔部34が外輪鍔部22と所定の間隔をおいて形成されている。そして、内輪30には、内輪鍔部34から軸受内方に、軸線方向に円筒形の筒状部32が形成されている。
なお、外輪20および内輪30はプレス加工により形成される。
そして、アキシアルリップ44は、外輪鍔部22の先端26と狭小な間隔で近接し外輪20と非接触となる構成とされ、シールリップ46は、外輪鍔部22の軸受内方の側面と狭小な間隔で近接し外輪鍔部22と非接触となる構成とされている。
なお、実施例1では被覆部43、アキシアルリップ44及びシールリップ46をゴム製としているが、これらは、軟質樹脂製としても良い。
よって、良好な潤滑性と耐水性を維持することができ、かつ、トルク損失を低減させたクラッチレリーズ軸受を提供することすることができる。
実施例2では、外輪鍔部22の軸受外方の先端26に面取り部28を設けることにより、外輪鍔部22の先端26の面取り部28の近くに介在する泥水等の異物が、外輪20の回転による遠心力により軸受の径方向外方かつ軸受外方に誘導されるため、クラッチレリーズ軸受10Aの防水性能が更に向上する。
実施例3のクラッチレリーズ軸受10Bは、外輪鍔部22の先端26の両側で面取りがされている以外は、実施例1のクラッチレリーズ軸受10と同様の構成であるので、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
実施例3では、外輪鍔部22の先端26の両側に面取りがなされ、外輪鍔部22の先端26の、第1シール部材40のアキシアルリップ44に対して非接触の近接状態となる範囲が、軸線方向で狭小な幅とされているため、ダイヤフラムスプリング12からのトルク伝達時に外輪鍔部22が変形して外輪鍔部22の先端26がアキシアルリップ44に接触した場合でも、接触する幅が狭小なため、接触摩擦によるトルク損失を低く抑えることができる。
図4(A)は、外輪鍔部22の先端26の軸受外方を矩形に切り欠いた切り欠き部27Aを形成して外輪鍔部22の先端26の軸線方向の幅を狭くした構成とし、外輪鍔部22の先端26と向き合うアキシアルリップ44の延びる向きをほぼ軸線に平行とした例である。この構成によっても、ダイヤフラムスプリング12からのトルク伝達時に外輪鍔部22が変形して外輪鍔部22の先端26がアキシアルリップ44に接触した場合のトルク損失を低く抑えることができる。
図4(B)は、外輪鍔部22の先端26の軸受外方に円弧状の弧状部27Bを形成し、外輪鍔部22の軸受内方は面取りをして面取り部29を形成した例である。この構成では、外輪20のプレス加工により弧状部27Bを成形出来るので、面取りをする場合に比べて外輪20の加工が容易となる。
図4(C)は、外輪20の先端26の両側を面取りした上に、アキシアルリップ44の先端を径方向外方へ曲げた構成としたものである。この構成によれば、面取り部28とアキシアルリップ44で形成されるラビリンスが軸受外方に向かって径方向外方に傾斜するため、ラビリンスに介在する泥水等の異物が外輪20の回転による遠心力により軸受外方へ導かれる効果がある。
図4(D)は、曲げ加工により外輪鍔部22の先端26の軸受外方に、軸受内方から軸受外方に向かって径方向内方から径方向外方に傾斜する傾斜部27Dを形成したものである。曲げ加工により傾斜部を形成するので、切削加工による面取りによって傾斜部を形成する方法に比べて外輪20の加工が容易である。
12 ダイヤフラムスプリング
14 玉(転動体)
16 保持器
20 外輪
22 外輪鍔部
24 接触面
26 先端
27A 切り欠き部
27B 弧状部
27D 傾斜部
28、29 面取り部
30 内輪
32 筒状部
34 内輪鍔部
36 係合溝
40 第1シール部材(シール部材)
42 芯金
43 被覆部
44 アキシアルリップ
46 シールリップ
50 第2シール部材
52 シールリップ
Claims (2)
- 外輪と、内輪と、外輪と内輪の間に転動可能に配置された複数の転動体とを備え、
前記外輪の一側端部には径方向内方に延びる外輪鍔部が形成されると共に、該外輪鍔部の軸受外部の側面はダイヤフラムスプリングが接触する接触面とされ、該外輪鍔部が形成された一側と同じ側の前記内輪の一側端部には、径方向内方に延びる内輪鍔部が前記外輪鍔部と所定の間隔をおいて形成された、クラッチレリーズ軸受であって、
前記内輪の一側端部から内輪鍔部にかけて、シール部材が配設されており、該シール部材には、前記外輪鍔部の先端と非接触の近接状態として配設されるアキシアルリップと、前記外輪鍔部の軸受内部の側面と非接触の近接状態として配設されるシールリップが形成され、
前記外輪鍔部の先端の軸受外方に、軸受内方から軸受外方に向かって径方向内方から径方向外方へ傾斜する面取りがなされていることを特徴とするクラッチレリーズ軸受。 - 請求項1に記載のクラッチレリーズ軸受であって、
前記外輪鍔部の先端の、前記シール部材のアキシアルリップに対して非接触の近接状態とされる範囲が、軸線方向で狭小な幅とされていることを特徴とするクラッチレリーズ軸受。
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