JP5223430B2 - 楽器 - Google Patents

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本発明は、楽器本体にスピーカボックスを設けた楽器に関する。
従来、楽器本体にスピーカボックスを設けた楽器が知られている。例えば、下記特許文献1では、鍵盤楽器本体が2つの(第1、第2の)スピーカボックスを内蔵している。第1のスピーカボックスにおいては、スピーカを上方に向けて配設すると共に、これに隣接して、ダクトを有する開口を設けている。さらに、第2のスピーカボックスにおいては、スピーカを上方に向けて配設すると共に、ダクトを有して下方に開口する開口を設けている。これらにより、低音域が伸びる良好な音響特性を実現している。
特許第2541017号公報
しかしながら、上記特許文献1では、スピーカや開口が、上方または下方に向けて配設されているので、水平方向における周囲全体に音が広がらない。特に、演奏時において、観客が、水平方向における四方八方に存在する場合には、音響を観客の方向である周囲全体に伝えるのに十分でないという問題があった。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、音響特性が良い音を楽器周囲の広い範囲に伝えることができる楽器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の楽器は、上ケース体(10)と下ケース体(20)とを有してなる楽器であって、前記上ケース体は、上面部(11)及び下面部(12)を有すると共に、前記上面部に演奏操作部(KB、DR)を有して楽器本体を構成し、前記下ケース体は、上面部(21)、底面部(22)及び周囲面部(23〜26)を有し、当該下ケース体の前記上面部が前記上ケース体の前記下面部に固定状態に結合されて、スピーカボックスとして機能するように構成され、前記下ケース体の前記周囲面部の前後及び左右の各側には、各々外方に向けられた複数の放音部(SP)が配設され、前記下ケース体の前記周囲面部は、上方にいくにつれて内側に傾斜した傾斜面として形成され、前記上ケース体は、当該上ケース体の前記下面部と前記上面部との間の周囲面部を有し、該周囲面部は、下方にいくにつれて内側に傾斜した傾斜面として形成されて、前記下ケース体の前記周囲面部と向き合う方向に傾斜し、前記複数の放音部で放音された音が前記上ケース体の前記周囲面部で反射して外方に向かうように構成されたことを特徴とする。
好ましくは、前記上ケース体と前記下ケース体とは着脱自在に構成され、前記下ケース体に、種類の異なる複数の上ケース体のうち1つを選択して装着可能である
好ましくは、前記上ケース体と前記下ケース体とを着脱自在に嵌合する嵌合手段(43〜46)を有する
好ましくは、前記嵌合手段は、前記上ケース体と前記下ケース体とを、互いを相対的に水平方向にスライドさせて着脱自在に嵌合状態にすると共に、前記上ケース体と前記下ケース体とが嵌合状態になったとき、前記上ケース体と前記下ケース体とが上下方向に分離できないように係止状態にするように構成される
好ましくは、前記嵌合手段により前記上ケース体と前記下ケース体とが嵌合状態になったとき、前記上ケース体と前記下ケース体との電気的接続もなされるように構成される
好ましくは、前記下ケース体の前記底面部には、下方に開口する凹部(47)が形成され、該凹部に放音部(27)が設けられる
好ましくは、前記下ケース体の前記底面部に対して着脱自在なベース脚体を有し、前記下ケース体の前記底面部には、放音部(27A)が設けられ、前記ベース脚体には、前記下ケース体の前記底面部に設けられた前記放音部に対応する位置に放音部(27B)が設けられている
上記目的を達成するために本発明の請求項の楽器は、上面部(11)、底面部(22)及び周囲面部(102)を有し、前記上面部に演奏操作部が設けられた楽器であって、前記周囲面部は、上下方向中間部がくびれていて、当該楽器の側面視形状が鼓形状に形成され、前記周囲面部の上半部と下半部とは、互いに向き合う方向に傾斜し、前記周囲面部の前記上半部及び前記下半部の少なくとも一方における前後及び左右の各側には、各々外方に向けられた複数の放音部が配設され、前記上半部及び前記下半部の前記少なくとも一方に配置された放音部で放音された音が、前記上半部及び前記下半部の他方で反射して外方に向かうように構成されたことを特徴とする。
好ましくは、当該楽器を、前記底面部が鉛直方向を向くように床面(101)に載置したとき、前記底面部が鉛直方向に平行な状態で当該楽器が起立するように、平面視における前記上面部及び前記底面部の外郭が一致する箇所(100a、100b)であって、且つ前記底面部が鉛直方向に平行な状態で共に接地される箇所が存在する
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明の請求項1によれば、音響特性が良い音を楽器周囲の広い範囲に伝えることができる。
請求項によれば、異機種の楽器間でスピーカボックスを共用化することができる。
請求項によれば、収納や運搬時にコンパクトにすることができる。
請求項によれば、コンパクトに収納や運搬を行うことができる。
請求項によれば、電気的接続を容易にすることができる。
請求項によれば、下ケース体からの音を、凹部を通じて周辺に効率よく放音させることができる。
請求項によれば、下方への放音効果を確保しつつ、ベース脚体の着脱により、楽器本体の高さを変えることができる。
本発明の請求項によれば、音響特性が良い音を楽器周囲の広い範囲に伝えることができる。
請求項によれば、非使用時における配設スペースが小さくて済む。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る楽器の平面図、図1(b)は、同楽器の正面図、図1(c)は、同楽器の右側面図である。図2(a)は、同楽器の背面図、図2(b)は、同楽器の底面図、図2(c)は、同楽器の左側面図である。
図1(a)に示すように、この楽器は、演奏操作部として、複数の白鍵及び黒鍵を有する鍵盤部KBを備える。以降、奏者が位置する鍵盤部KBの側を前方とし、左右方向については、奏者からみた方向を基準とする。
図1(b)、(c)、図2(a)、(c)に示すように、この楽器は、上ケース体10、下ケース体20及びベース脚体30から構成される。上ケース体10は、上面部11、下面部12を有する。上面部11と下面部12との間に連接される側面である周囲面部として、前面13、背面14、左側面15及び右側面16が形成されている。
下ケース体20は、上面部21、底面部22を有する。上面部21と底面部22との間に連接される側面である周囲面部として、前面23、背面24、左側面25及び右側面26が形成されている。ベース脚体30は、下ケース体20の底面部22に、連結部32によって固定状態に結合されている(図2(a)、(b)参照)。ベース脚体30の底面には4つの脚部31が設けられ、これら脚部31が床や卓上に当接して、楽器が設置される。
上ケース体10の周囲面部は、全面に亘って、下方にいくにつれて内側に傾斜する傾斜面となっている。すなわち、平面視の面積が、下方ほど小さい。一方、下ケース体20の周囲面部は、全面に亘って、上方にいくにつれて内側に傾斜する傾斜面となっている。すなわち、平面視の面積が、上方ほど小さい。側面視における上ケース体10、下ケース体20の各周囲面部の傾斜角度は、鉛直方向に対して45°以上であり、両周囲面部が成す角は90°よりやや小さい。以上から、上ケース体10、下ケース体20はいずれも、その側面視(乃至縦断面)形状が、図1(c)に示すように、台形形状である。
上ケース体10の下面部12と下ケース体20の上面部21とは、面積はもとより平面視の形状も一致している。そして、上ケース体10の下面部12に、下ケース体20の上面部21が結合固定されている。結合の態様は問わないが、例えば、上ケース体10の下面部12に設けた複数のネジ穴に、対応して下ケース体20に設けたボスを介して、ネジ33で締結される(図1(b)参照)。これらのネジ33は、上ケース体10に下ケース体20及びベース脚体30を共締めする形で螺合される。その結果、正面視及び側面視において、上ケース体10と下ケース体20との間がくびれた形状となる。また、上ケース体10の下面部12と下ケース体20の上面部21とには、不図示の穴が対応して施され、それらの穴に電気配線を通すことで、該穴が目詰まり状態になっている。
上ケース体10において、鍵盤部KBが、上面部11に配設され(図1(a)参照)、上ケース体10が楽器本体を構成している。上ケース体10の背面14には、端子部17及び把持部18が設けられている(図2(a)等参照)。
下ケース体20は、内部に不図示の中空部が形成されており、スピーカボックスとして機能する。下ケース体20において、周囲面部には、複数の放音部SP(SP1〜SP10)が配設される(図2(b)等参照)。具体的には、前面23、背面24にそれぞれ4つの放音部SPが配設され、左側面25、右側面26にそれぞれ1つの放音部SPが配設される。各放音部SPの、各々の正面からみた形状は円形である。
各放音部SPは、スピーカ及び放音用の開口である放音部(トーンエスケープ)からなり、放音部は、それぞれが配設されている周囲面部の部分の面と平行に開口している。それぞれスピーカは、各放音部SPの内部に配設されており、放音部SPから外方に放音される。放音部SPはスピーカそのものであってもよい。
また、図2(b)に示すように、下ケース体20の底面部22には、中低音用のスピーカ(ウーハまたはスコーカ)27、28L、28Rが設けられ、これらスピーカ27、28L、28Rは、ベース脚体30にかけて設けられて、これらに連通するように、ベース脚体30の底面にそれらの放音部が開口している。なお、スピーカの音を放音する放音部が開口していればよく、スピーカ自体の配置は放音部に近接していなくてもよい。
ところで、スピーカ27、28L、28Rは、すべてを設ける必要はなく、スピーカ27だけ、あるいはスピーカ28L、28Rだけを設けるようにしてもよい。また、ベース脚体30は必須でなく、下ケース体20の底面部22の4カ所に脚部を設けて直接設置されるようにしてもよい。その場合は、スピーカ27、28L、28Rからの放音用の開口部(放音部)は、下ケース体20の底面部22に直接設ければよい。
かかる構成において、スピーカ27、28L、28Rから放音された中低音の音は、4つの脚部31によってベース脚体30の底面と設置面との間に形成される隙間から、前後左右の周囲全体に伝わる。
一方、中低音以外の音については、主に放音部SPから放音される。放音部SPは、下ケース体20の周囲面部の全周(前後左右)に設けられるので、周囲全体に広く音が伝わる。従って、観客が奏者の周囲に分散して存在するような場面においても、偏りなく音を伝えることができる。
また、上ケース体10の周囲面部と下ケース体20の周囲面部とは、90°近い鋭角を成して、互いに向き合う方向に傾斜している。そのため、放音部SPから放音された音が、上ケース体10の周囲面部で反射し、外方に向かう。これにより、音が周囲全体に一層良く伝わる。
ここで、周囲全体に広く音が伝わるようにするためには、放音部SPは、少なくとも3つ必要である。その配置は、角度的になるべく離れているのが望ましい。具体的には、図2(b)で、放音部SP3、SP5、SP8を例示して説明すると、まず、本楽器の左右方向中心で且つ前後方向中心である中心点をP0とする。この中心点P0は、本楽器の平面視における外郭形状をした平面図形の重心乃至図心として定義してもよい。
そして、放音部SP3、SP5、SP8の各中心位置と中心点P0とをそれぞれ結ぶ線分をL1、L2、L3とする。線分のうち任意の2つ、例えば、線分L1、L2を選ぶ。そして、平面視(図2(b)では底面視)において、線分L1、L2が成す角度のうち大きい方(優角θ)の領域に、線分L3が存在するように、放音部SP3、SP5、SP8を配置する。
このようにすれば、周囲の広い範囲に音を伝達できる。周囲に音を広げる観点では、少なくとも3つの放音部SPがこの条件を満たせばよく、放音部SPの数は4以上でもよい。また、配置位置は、前後、左右に限られず、斜め前左方等の角部であってもよい。
本実施の形態によれば、上ケース体10に、スピーカボックスとして機能する下ケース体20を設け、下ケース体20の周囲面部の全周に複数の放音部SPを設けたので、音響特性が良い音を楽器周囲の広い範囲に伝えることができる。ここで、「音響特性が良い音」とは、例えば、広い周波数帯域に亘ってレベルが落ちないクリアな音である。
また、下ケース体20の周囲面部は、傾斜面であるので、各放音部SPの配設面積を大きく稼ぐことができる。よって、楽器の高さを抑えつつ、各放音部SPの面積を大きくして放音効果を高めることができる。
さらに、上ケース体10の周囲面部は、下ケース体20の周囲面部に対向する方向に傾斜しているので、上ケース体10の周囲面部が、放音部SPから発した音の反射板として働き、音が広がる効果を一層高めることができる。
なお、上ケース体10、下ケース体20の各周囲面部の傾斜角度は、例示であり、互いに向き合う方向に傾斜していれば、その程度に応じた効果は発揮される。
なお、放音部SPの配設面積を大きくするという効果を望まない場合は、下ケース体20の周囲面部を傾斜面に形成することは必須でなく、例えば、垂直としてもよい。また、上ケース体10の周囲面部に、放音部SPから発した音の反射板としての効果を望まない場合は、上ケース体10の周囲面部を傾斜面に形成することは必須でなく、例えば、垂直としてもよい。
(第2の実施の形態)
図3(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る楽器の斜視図である。図3(b)は、同楽器の背面図である。
本第2の実施の形態では、第1の実施の形態に比し、まず、演奏操作部として、鍵盤部KBに代えて複数のドラムパッド41でなるドラム部DRを備える点が異なる。また、上ケース体10が下ケース体20に対して着脱自在である点が異なる。また、本第2の実施の形態では、第1の実施の形態におけるベース脚体30を廃止して、下ケース体20の底面部22が楽器の底面となるようにしたが、ベース脚体30を備えていてもよい。
図4(a)は、下ケース体20の平面図、図4(b)は上ケース体10の下面図、図4(c)は、下ケース体20の下面図、図4(d)は、図4(a)のA−A線に沿う断面図である。
複数のドラムパッド41でなるドラム部DRは、上ケース体10の上面部11に配設される(図3(a)、(b)参照)。上面部11は、操作パネル面11a、11bを有する。操作パネル面11bには、音色スイッチやパッドアサインスイッチ等の各種操作子群55が配設される。複数の放音部SPについては、第1の実施の形態と同様に、下ケース体20の周囲面部に分散して配設される(図3(a)、(b)、図4(a)参照)。上ケース体10及び下ケース体20の各周囲面部が傾斜面である点も、第1の実施の形態と同様である。
図3(b)、図4(b)、(d)に示すように、上ケース体10の下面部12には、前後方向に沿って、2本の凹溝部45、46が形成されている。一方、下ケース体20の上面部21には、凹溝部45、46に対応して、2本の突条部43、44が形成されている。凹溝部45、46、突条部43、44は、いずれも、前面13、前面23の手前位置で止まっている。すなわち、凹溝部45、46の端面45a、46a、突条部43、44の端面43a、44aは、前面13、前面23まで届いていない。
凹溝部45には、端子部51A、51B、51Cが設けられ、突条部43には、端子部51A、51B、51Cに対応する端子部48A、48B、48Cが設けられている。端子部48A及び51A、端子部48B及び51B、端子部48C及び51Cが、それぞれ、ステレオ出力におけるLチャンネル用信号端子、Rチャンネル用信号端子、アースに相当する。
図4(d)に示すように、凹溝部46には、外側方向に延出した係止部46bが一体に形成され、突条部44には、係止部46bに対応する係止対応部44bが同方向に延出して形成される。上ケース体10及び下ケース体20は樹脂で形成され、凹溝部45、46、突条部43、44は、例えば、ブロー成形で形成可能である。
上ケース体10を下ケース体20に連結するには、上ケース体10の下面部12と下ケース体20の上面部21とを平行にし、上ケース体10を相対的に前方から後方にスライドさせ、凹溝部45、46と突条部43、44とを噛み合わせる。さらに上ケース体10をスライドさせていくと、凹溝部45、46の端面45a、46aが突条部43、44の端面43a、44aに当接し、下ケース体20に対する上ケース体10の前後方向の位置が規制される。また、左右方向の位置、及び平面視における回転角度位置も規制される。
しかも、係止部46bの当接面46b1と係止対応部44bの当接面44b1との当接係合により、上ケース体10を上方に持ち上げただけでは、下ケース体20から離れないように係止状態となる。なお、上ケース体10と下ケース体20との上下方向への分離を阻止するように係止する構造であればよく、当接面44b1、46b1の形状や位置は問わない。また他の構成でもよい。
それと同時に、端子部51A、51B、51Cが端子部48A、48B、48Cにそれぞれ接触し、電気的に導通状態となる。これらにより、複雑な配線や配線のための穴を設けることなく、上ケース体10と下ケース体20とを物理的及び電気的に容易に接続することができる。
ただし、上ケース体10の中央には、ネジ穴50が設けられ(図4(b)参照)、下ケース体20には、ネジ穴50に対応する締結用穴49が形成されている(図4(a)、(c)参照)。凹溝部45、46と突条部43、44とを係合させた状態で、下ケース体20の下方から、締結用穴49を介してネジ穴50にネジを螺合することで、上ケース体10と下ケース体20とを安定的に連結固定することができる。また、凹溝部45、46と突条部43、44とによる仮固定が比較的頑丈であるので、ネジ1つを締結するという簡単な作業にて、強固な固定が可能である。
このように、凹溝部45、46、突条部43、44が、上ケース体10と下ケース体20とを着脱自在に嵌合状態にする嵌合手段としての機能を果たすので、コンパクトに収納や運搬を行うことができる。
なお、端子部48A、48B、48C及び端子部51A、51B、51Cは、突条部43及び凹溝部45の長手方向に垂直に設けたが、川の字のように平行に設けてもよい。そのようにすれば、上ケース体10のスライドにより、突条部43及び凹溝部45が嵌合される際に、両端子部間の接触が確実になされる。
なお、突条部43、44と凹溝部45、46とは、凹凸関係を逆にしてもよい。そのようにすれば、上ケース体10が単体で床面に載置される際、上ケース体10の下面部12に設けた突条部が脚部として機能すると共に、組み付け作業時等に、下ケース体20の上面部21に何らかの物品を一時的に置く場合に、その物品が安定する。
下ケース体20の底面部22には、設置用の4つの脚部42が設けられる(図3(b)、図4(c)参照)。また、底面部22の左右方向中央には、前後方向に亘って凹部47が形成されていて、中低音用のスピーカ(ウーハまたはスコーカ)27が、その放音部が凹部47内に開口するように配設される。スピーカ27からの音は、凹部47を通じて前後に効率よく放音される。なお、凹部47に相当する凹部を、左右方向に沿って追加して設けてもよい。下ケース体20の背面24には、スピーカ用のスピーカ端子52が設けられる(図3(b)参照)。
本実施の形態では、下ケース体20は、本楽器専用ではなく、スピーカボックス単体としても販売、流通がされることを想定している。下ケース体20のスピーカ端子52を、他の演奏機器や音響機器に接続して、音響特性を向上させたい場合に下ケース体20を利用することができる。
また、下ケース体20に連結可能な上ケース体10の種類を複数種類としてもよい。すなわち、種類の異なる複数の上ケース体10のうち1つを選択して、下ケース体20に装着することで、異機種の楽器間でスピーカボックスとしての下ケース体20を共用化することができる。また、製造される機種に応じて、下ケース体20の複数の放音部SPのうち、実際に放音に用いるものを決定するようにしてもよい。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。それだけでなく、上ケース体10と下ケース体20とを着脱自在にし、複数の上ケース体10の1つを選択的に連結することで、異機種を製造可能にしたので、異機種の楽器間で下ケース体20を共用化することができる。
なお、第2の実施の形態で説明した、上ケース体10と下ケース体20とを物理的及び電気的に着脱自在にする構成や、上ケース体10を選択的に下ケース体20に装着可能にする構成は、第1の実施の形態にも適用可能である。
ところで、上記第1、第2の実施の形態では、上ケース体10と下ケース体20とを別体で構成したが、図5(a)に変形例の楽器を示すように、一体の楽器100として構成してもよい。楽器100の筐体は、ブロー成形等で形成可能である。すなわち、楽器100は、上面部11、底面部22及び周囲面部102を有し、周囲面部102は、上下方向中間部がくびれていて、楽器100全体の側面視形状が鼓形状に形成される。
周囲面部102は、第1、第2の実施の形態における前面13、背面14、左側面15及び右側面16に相当する上側周囲面部102aと、前面23、背面24、左側面25及び右側面26に相当する下側周囲面部102bとでなる。複数の放音部SPは、周囲面部102に配設される。この例では、上側周囲面部102aと下側周囲面部102bの双方に配設される。演奏操作部や放音部SPの平面視における配置等、その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。ベース脚体30の図示は省略しているが、ベース脚体30は上記と同様に、廃止してもよい。
なお、周囲面部に、放音部SPから発した音の反射板としての効果を持たせる観点に限れば、上側周囲面部102a及び下側周囲面部102bの少なくとも一方に放音部SPを設ければよい。互いが反射板として機能する。このことは、第1、第2の実施の形態にも適用可能である。
ところで、図5(b)に示すように、楽器100は、底面部22が鉛直方向を向くように床面101に載置したとき、底面部22が鉛直方向に平行な状態で楽器100が起立するようになっている。そのために、平面視における上面部11及び底面部22の外郭形状が一致する縁部100a、100bを有し、縁部100a、100bが共に接地される。これにより、非使用時における楽器100の配設スペースが小さくて済む。
縁部100a、100bは、例えば、楽器100の前端、後端、左端、右端のいずれかの縁のうち、上面部11または底面部22に連接する辺に相当する部分である。具体的には、前端、後端、左端、右端のいずれの縁も上記に該当し、4種類の起立の態様が可能である。この構成は、第1、第2の実施の形態においても採用可能である。
ところで、図5(c)に示すように、ベース脚体30は、楽器100に対して着脱自在に構成してもよい。その場合、底面部22にスピーカ27に相当するスピーカ27Aの放音部を設けると共に、ベース脚体30には、スピーカ27Aの放音部に対応する位置に、貫通した穴である放音部27Bを設ける。また、ベース脚体30の底面の4つの脚部31(図2(b)参照)を取り外し可能に構成し、脚部31を取り外して生じた各穴35に、支持棒36を差し込んで、ベース脚体30が支持されるように構成してもよい。このようにすれば、ベース脚体30の着脱、さらには支持棒36の着脱によって、楽器100の高さを3段階に変えられる。しかも、放音部27Bによって、下方への放音効果は確保される。この構成は、第1、第2の実施の形態においても採用可能である。
なお、演奏操作部として、鍵盤部KB及びドラム部DRを例示したが、これらに限られず、スピーカボックスによって拡声する意義のある楽器の演奏操作部であれば、大正琴の弦等、各種のものを採用可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る楽器の平面図(図(a))、正面図(図(b))、右側面図(図(c))である。 同楽器の背面図(図(a))、底面図(図(b))、左側面図(図(c))である。 本発明の第2の実施の形態に係る楽器の斜視図(図(a))、背面図(図(b))である。 下ケース体の平面図(図(a))、上ケース体の下面図(図(b))、下ケース体の下面図(図(c))、図4(a)のA−A線に沿う断面図(図(d))である。 変形例の楽器を模式的に示す正面図(図(a))、縦置き時の正面図(図(b))、ベース脚体を着脱自在にした場合の分解図(図(c))である。
符号の説明
10 上ケース体、 11 上面部、 12 下面部、 13 前面(周囲面部)、 14 背面(周囲面部)、 15 左側面(周囲面部)、 16 右側面(周囲面部)、 20 下ケース体、 21 上面部、 22 底面部、 23 前面(周囲面部)、 24 背面(周囲面部)、 25 左側面(周囲面部)、 26 右側面(周囲面部)、 27 スピーカ(放音部)、 27A スピーカ(放音部)、 27B 放音部、 43、44 突条部(嵌合手段)、 45、46 凹溝部(嵌合手段)、 47 凹部、 100 楽器、 101 床面、 100a、100b 縁部、 102 周囲面部、 KB 鍵盤部(演奏操作部)、 DR ドラム部(演奏操作部)、 SP 放音部、 P0 中心点、 L1 線分(第1線分)、 L2 線分(第2線分)、 L3 線分(第3線分)

Claims (9)

  1. 上ケース体と下ケース体とを有してなる楽器であって、
    前記上ケース体は、上面部及び下面部を有すると共に、前記上面部に演奏操作部を有して楽器本体を構成し、
    前記下ケース体は、上面部、底面部及び周囲面部を有し、当該下ケース体の前記上面部が前記上ケース体の前記下面部に固定状態に結合されて、スピーカボックスとして機能するように構成され、
    前記下ケース体の前記周囲面部の前後及び左右の各側には、各々外方に向けられた複数の放音部が配設され、
    前記下ケース体の前記周囲面部は、上方にいくにつれて内側に傾斜した傾斜面として形成され、
    前記上ケース体は、当該上ケース体の前記下面部と前記上面部との間の周囲面部を有し、該周囲面部は、下方にいくにつれて内側に傾斜した傾斜面として形成されて、前記下ケース体の前記周囲面部と向き合う方向に傾斜し、前記複数の放音部で放音された音が前記上ケース体の前記周囲面部で反射して外方に向かうように構成されたことを特徴とする楽器。
  2. 前記上ケース体と前記下ケース体とは着脱自在に構成され、前記下ケース体に、種類の異なる複数の上ケース体のうち1つを選択して装着可能であることを特徴とする請求項1記載の楽器。
  3. 前記上ケース体と前記下ケース体とを着脱自在に嵌合する嵌合手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の楽器。
  4. 前記嵌合手段は、前記上ケース体と前記下ケース体とを、互いを相対的に水平方向にスライドさせて着脱自在に嵌合状態にすると共に、前記上ケース体と前記下ケース体とが嵌合状態になったとき、前記上ケース体と前記下ケース体とが上下方向に分離できないように係止状態にするように構成されたことを特徴とする請求項記載の楽器。
  5. 前記嵌合手段により前記上ケース体と前記下ケース体とが嵌合状態になったとき、前記上ケース体と前記下ケース体との電気的接続もなされるように構成されたことを特徴とする請求項記載の楽器。
  6. 前記下ケース体の前記底面部には、下方に開口する凹部が形成され、該凹部に放音部が設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の楽器。
  7. 前記下ケース体の前記底面部に対して着脱自在なベース脚体を有し、前記下ケース体の前記底面部には、放音部が設けられ、前記ベース脚体には、前記下ケース体の前記底面部に設けられた前記放音部に対応する位置に放音部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の楽器。
  8. 上面部、底面部及び周囲面部を有し、前記上面部に演奏操作部が設けられた楽器であって、
    前記周囲面部は、上下方向中間部がくびれていて、当該楽器の側面視形状が鼓形状に形成され、前記周囲面部の上半部と下半部とは、互いに向き合う方向に傾斜し、
    前記周囲面部の前記上半部及び前記下半部の少なくとも一方における前後及び左右の各側には、各々外方に向けられた複数の放音部が配設され、
    前記上半部及び前記下半部の前記少なくとも一方に配置された放音部で放音された音が、前記上半部及び前記下半部の他方で反射して外方に向かうように構成されたことを特徴とする楽器。
  9. 当該楽器を、前記底面部が鉛直方向を向くように床面に載置したとき、前記底面部が鉛直方向に平行な状態で当該楽器が起立するように、平面視における前記上面部及び前記底面部の外郭が一致する箇所であって、且つ前記底面部が鉛直方向に平行な状態で共に接地される箇所が存在することを特徴とする請求項記載の楽器。
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