JP3253460B2 - 電子楽器のスピーカシステム - Google Patents

電子楽器のスピーカシステム

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JP3253460B2 JP21057694A JP21057694A JP3253460B2 JP 3253460 B2 JP3253460 B2 JP 3253460B2 JP 21057694 A JP21057694 A JP 21057694A JP 21057694 A JP21057694 A JP 21057694A JP 3253460 B2 JP3253460 B2 JP 3253460B2
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一郎 松田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低音感が得られる電子
楽器のスピーカシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばキーボード等のスピーカシ
ステムを備えた電子楽器が開発され、実用に供されてい
る。かかる電子楽器を開発する際に、スピーカから放音
される音の音抜けをいかに防止するか、また、低音感を
いかにして出すか等が問題となる。これは、電子楽器の
筺体がコンパクトに設計されていることに由来するもの
である。
【0003】従来の電子楽器におけるスピーカシステム
は、例えば図4に示すように構成されている。図4は電
子楽器の筺体の切断面を背面から見た図である。スピー
カは筺体の左右に各1個ずつ設けられており、14Aは
左チャンネル用スピーカ、14Bは右チャンネル用スピ
ーカである。これらの左チャンネル用スピーカ14A及
び右チャンネル用スピーカ14Bとしては、通常、フル
レンジのスピーカが用いられている。
【0004】ところで、従来の電子楽器においては、低
音感を出すために、図4(A)に示すように、比較的口
径の大きいスピーカを用いて背面解放型のスピーカシス
テムとして使用していた。しかし、十分な低音感を得よ
うとすればスピーカの口径は大きくならざるを得ず、従
って、筺体が大きくなることは避けられず製品として実
現するのに限界があった。
【0005】また、かかる問題を解決するために、近年
は、図4(B)に示すように、例えば小型のスピーカの
背面を密閉したエンクロージュアを用いた、いわゆる密
閉型スピーカシステムを用いて低音感を出している。こ
の密閉型スピーカシステムを用いる場合は、エンクロー
ジュアの容量が小さいと密閉された空気によって形成さ
れるサスペンションが硬くなって低音特性が劣化するの
で、十分な低音感を得るためには、ある程度の容量を確
保する必要がある。しかし、キーボードのような電子楽
器はコンパクトに作る必要からエンクロージュアの容量
を十分に確保することが難しく、十分な低音感を得るこ
とができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたものであり、豊かな低音感を得ること
のできる電子楽器のスピーカシステムを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、載置面と側板とにより密
閉空間を形成するべく前記載置面から所定距離だけ離れ
た位置にバッフル板として機能するように設けられた底
板と、該底板の所定位置に穿設された孔に開口面を前記
密閉空間に向けて取り付けられた低音用スピーカと、を
備えたことを特徴とする。
【0008】また、同様の目的で、請求項2に記載の発
明は、載置面と側板とにより密閉空間を形成するべく前
記載置面から所定距離だけ離れた位置に設けられた底板
と、該底板の所定位置に穿設された孔に開口面を前記密
閉空間の外側に向けて取り付けられた低音用スピーカ
と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1に記載の電子楽器のスピーカシステム
においては、電子楽器が例えば平らな面に載置された場
合に、載置面と側板と底板とにより密閉空間が形成され
るようになっている。そして、低音用スピーカは、その
開口面を上記密閉空間に向けて配置されている。
【0010】従って、電子楽器が例えば机等の平らな台
に載置された場合に、上記底板はバッフル板として機能
すると共に、上記密閉空間は密閉型スピーカシステムに
おけるエンクロージュアの容量となる。これにより、密
閉空間の空気によって形成されるサスペンションは柔ら
かくなり、低音用スピーカで発生される振動が該電子楽
器が載置されている台に伝達され、台が共振することに
より低音が強調された音が発生される。この構成によれ
ば、豊富な低音感を出すことができ、また、底板を利用
して密閉空間を形成するようにしたので、密閉空間を作
るための新たな板を必要とせず、スピーカシステムが安
価にできるという効果もある。
【0011】請求項2に記載の電子楽器のスピーカシス
テムにおいては、電子楽器が例えば平らな面に載置され
た場合に、載置面と側板と底板とにより密閉空間が形成
されるようになっている。そして、低音用スピーカは密
閉空間内に、その開口面を上記密閉空間から外側に向け
て配置されている。
【0012】従って、電子楽器が例えば机等の平らな台
に載置された場合に、上記底板はバッフル板として機能
すると共に、上記密閉空間は密閉型スピーカシステムに
おけるエンクロージュアの容量となる。これにより、従
来の密閉型スピーカシステムと同様に、密閉空間の空気
によって形成されるサスペンションは柔らかくなるの
で、低音用スピーカの背面から放射される音成分による
低音用スピーカへの影響を排除することができる。この
構成によれば、豊富な低音感を出すことができ、また、
底板を利用して密閉空間を形成するようにしたので、密
閉空間を作るための新たな板を必要とせず、スピーカシ
ステムが安価にできるという効果もある。
【0013】
【実施例】以下、本発明の電子楽器のスピーカシステム
の実施例につき、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、同一又は相当部分には同一符号を付して説明す
る。
【0014】(1)実施例1 図1は、本発明の電子楽器のスピーカシステムの実施例
1の構成を示す斜視図である。電子楽器の筺体は、上筺
体10と下筺体11とに分離できるように構成されてお
り、これらが嵌合されて一体となり電子楽器の筺体を形
成するようになっている。筺体としては、例えば、幅1
000(mm)×奥行き300(mm)×高さ100(mm)程度の
大きさで構成することができる。
【0015】上筺体10には、キーボード12、操作パ
ネル13、左チャンネル用スピーカ14A、右チャンネ
ル用スピーカ14B、その他電子回路を搭載した基板
(図示しない)等が設けられている。上記左チャンネル
用スピーカ14A及び右チャンネル用スピーカ14Bと
しては、従来と同様に、例えばフルレンジのスピーカを
用いることができる。下筺体11は、底板16と側板1
7とで構成され、底板16には低音用スピーカ15が、
図中下向きに取り付けられている。低音用スピーカ(ウ
ーファー)15としては、口径が16〜20センチメー
トル程度のコーン振動板を有するダイナミックスピーカ
を用いることができる。
【0016】図2(A)は、台20の上に載置された電
子楽器(上筺体10と下筺体11とが嵌合された状態)
を一部切断して背面から見た図であり、同図(B)は、
底面から見た図である。上筺体10には、エンクロージ
ュアに収納された左チャンネル用スピーカ14A及び右
チャンネル用スピーカ14Bが設けられている。
【0017】下筺体11は、電子楽器の前後左右の側面
の一部を構成する側板17と、載置面としての台20か
ら所定距離の位置に設けられた底板16とから構成され
ている。底板16の略中央には、低音用スピーカ15の
取り付け孔18が設けられている。この下筺体11は、
樹脂による一体成形で作成することができる。底板16
に設けられた孔18には、低音用スピーカ15が、その
開口面を図中下側に向けて取り付けられている。
【0018】上記のように構成された電子楽器を例えば
机等の台20の上に置いた場合、底板16、側板17及
び台20により密閉空間19が形成されるようになって
いる。そして、低音用スピーカ15は、この密閉空間1
9に向けて低音成分を含む音を放射する。
【0019】この場合、底板16は電子楽器の筺体の一
部(底板)を成していると共に、バッフル板として機能
するようになっている。この底板16をバッフル板とし
て兼用することにより、従来のスピーカシステムより大
きなバッフル板の面積を確保することができ、低音の回
り込みを抑止するというバッフル効果を増大させること
ができる。
【0020】また、従来の密閉型スピーカシステムにお
ける密閉空間より大きい密閉空間を確保することができ
るので、密閉空間19の空気によって形成されるサスペ
ンションは柔らかくなって低音用スピーカ15に与える
影響が少なくなり、低音用スピーカ15で発生される振
動が該電子楽器が載置されている台20に効率よく伝達
され、台20が共振することにより低音が強調された音
が発生される。従って、豊富な低音感を出すことがで
き、また、底板16を利用して密閉空間19を形成する
ようにしたので、密閉空間19を作るための新たな板を
必要とせず、スピーカシステムが安価にできるという効
果もある。
【0021】上記の構成において、側板17の台20に
接する部分に、例えばゴムやプラスティックス等の弾性
材を張り付けて密閉度を向上させれば、密閉空間19か
らの音の漏れが減少し、より低音感を得ることができ
る。
【0022】(2)実施例2 この実施例2は、低音用スピーカ15の取り付け方法が
異なる点を除けば上記実施例1と同じである。即ち、本
実施例2では、図3に示されるように、低音用スピーカ
15が密閉空間19内に存在することとなるように底板
16に取り付け、その開口面は密閉空間19から外側に
なるように配置されている。即ち、電子楽器を例えば机
等の台20の上に置いた場合、底板16、側板17及び
台20により密閉空間19が形成され、低音用スピーカ
15は、この密閉空間19から外側に向けて低音成分を
含む音を放射する。これは、電子楽器を台20に載置す
ると、従来の密閉型スピーカシステムと同様の状態にな
ることを意味する。
【0023】この場合、底板16は電子楽器の筺体の一
部(底板)を成していると共に、バッフル板として機能
するようになっている。この底板16をバッフル板とし
て兼用することにより、従来のスピーカシステムより大
きなバッフル板の面積を確保することができ、低音の回
り込みを抑止するというバッフル効果を増大させること
ができる。
【0024】また、従来の密閉型スピーカシステムにお
ける密閉空間より大きい密閉空間を確保することができ
るので、密閉空間19の空気によって形成されるサスペ
ンションは柔らかくなって低音用スピーカ15に与える
影響が少なくなり、低音用スピーカ15からは低音が強
調された音が発生される。
【0025】このように、底板16はバッフル板として
機能すると共に、上記密閉空間は密閉型スピーカシステ
ムにおけるエンクロージュアの容量となるので、従来の
密閉型スピーカシステムと同様に、密閉空間19の空気
によって形成されるサスペンションは柔らかくなり、低
音用スピーカ15の背面から放射される音成分による低
音用スピーカ15への影響を排除することができる。従
って、豊富な低音感を出すことができ、また、底板16
を利用して密閉空間19を形成するようにしたので、密
閉空間19を作るための新たな板を必要とせず、スピー
カシステムが安価にできるという効果もある。
【0026】上記の構成において、側板17の台20に
接する部分に、例えばゴムやプラスティックス等の弾性
材を張り付けて密閉度を向上させれば、密閉空間19か
らの音の漏れが減少し、より低音感を得ることができ
る。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
豊かな低音感を得ることのできる電子楽器のスピーカシ
ステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子楽器のスピーカシステムが適用さ
れた電子楽器の分解斜視図である。
【図2】本発明の電子楽器のスピーカシステムの実施例
1の構成を示す背面図である。
【図3】本発明の電子楽器のスピーカシステムの実施例
2の構成を示す背面図である。
【図4】従来の電子楽器のスピーカシステムの構成を示
す背面図である。
【符号の説明】
10 上筺体 11 下筺体 12 キーボード 13 操作パネル 14A 左チャンネル用スピーカ 14B 右チャンネル用スピーカ 15 低音用スピーカ 16 底板 17 側板 18 孔 19 密閉空間 20 台
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/32 H04R 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 載置面と側板とにより密閉空間を形成す
    るべく前記載置面から所定距離だけ離れた位置にバッフ
    ル板として機能するように設けられた底板と 該底板の所定位置に穿設された孔に開口面を前記密閉空
    間に向けて取り付けられた低音用スピーカと、 を備えたことを特徴とする電子楽器のスピーカシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 載置面と側板とにより密閉空間を形成す
    るべく前記載置面から所定距離だけ離れた位置に設けら
    れた底板と該底板の所定位置に穿設された孔に開口面を
    前記密閉空間の外側に向けて取り付けられた低音用スピ
    ーカと、 を備えたことを特徴とする電子楽器のスピーカシステ
    ム。
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