JP5222271B2 - 縦型多列充填包装機 - Google Patents
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Description
一方、製造機構側では、例えば横シール装置は、各縦列の筒状体に亘って一斉に横シールを施すべく、幅一杯の横長形状をなす一対の横シールブロックを接離可能に支持して設け、適温に加熱された両横シールブロックで各筒状体における横一列に並んだシール箇所を挟持するようになっているが、上記のように原反包装フィルムの幅が大きくなれば、横シールブロックを支持した基枠を含めた横シール装置全体についても、それに倣って長く(大型化)することになる。
なおこのような問題は、縦シール装置やカッター装置等においても同様に生じるところである。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、多列に亘って包装袋を製造することを担保しながらも、製品を高品質に維持しかつ取り扱い上の利便性も向上させた包装機を提供するところにある。
端的には、幅広の包装フィルムを用いて包装袋を所定の多列に亘って製造するに際し、包装袋形成機構部を左右に分割して配する一方、原反包装フィルムを半幅若しくは略半幅ずつのフィルムに振り分けて各包装袋形成機構部に導入することにより、各包装袋形成機構部では所定の半分ずつ若しくは略半分ずつ列に亘って包装袋を製造し、両機構部合わせて所定の多列に亘る製造がなされる。
(1)前記ガイド部材は、左右2本の前記ガイドバーを所定の頂角を持ったV字形をなすように配して形成されている。包装フィルムの給送方向における比較的小さい距離範囲内で、分断フィルムの振り分けを行うことができる。
(2)前記両ガイド部材における前記ガイドバーには、包装フィルムが掛けられる部分に丸みが付されている。フィルムの滑りが良くなって、振り分けられた分断フィルムの給送姿勢並びに間隔を正規のものにより確実に維持することができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図8に基づいて説明する。
本実施形態に係る縦型多列充填包装機は、左右6列ずつの合計12列に亘って、スティック状の包装袋pを連続的に製造するものである。概略を説明すると、図1に示すように、本体フレーム10の背部の下部位置に設定されたフィルム繰出装置20から繰り出された原反包装フィルムfoは、ロール群22を通って弛みが吸収されつつ本体フレーム10の裏面側を上方に給送され、その途中で分断装置24によって原反包装フィルムfoが幅方向の中心で切断されたのち、切断された各半幅フィルムfhが振り分け装置26によって所定間隔を開けて左右に振り分けられ、引き続いて本体フレーム10の上面を給送されて、本体フレーム10の表面側の上部に至る。
フィルム繰出装置20は、例えば幅1200mmの原反包装フィルムfoが巻回されたフィルムロールFを左右方向を向いた水平姿勢で支持し、同フィルムロールFの軸Foをモータで回転駆動することにより、原反包装フィルムfoを図1の矢線方向に繰り出すように機能する。
上ガイド部材40を構成する左右の上ガイドバー41は、左右の縦フレーム38Bに設けられた支持体45から、共に例えば15度の傾斜角を持った先下がりの対称的な傾斜姿勢で片持ち状に突設され、先端同士は突き合わされている。言い換えると、上ガイド部材40は、両上ガイドバー41の先端同士が突き合わされた部分のなす角度(頂角)αが150度の上開きのV字形に形成されている。また、上ガイドバー41では、その上面側に半幅フィルムfhが巻回されることになるため、上面に例えば断面半円状となった丸み41Rが付けられている。
上側の横フレーム38Aの下面側には、上記した下ガイド部材42における左右の下ガイドバー43の上方に対応する位置において、それぞれ上転向ローラ48が配されている。
ここで、左右の半幅フィルムfhの間隔は、上ガイド部材40の両上ガイドバー41(下ガイド部材42の下ガイドバー43も)の先端同士が突き合わされた部分のなす角度αや、上ガイド部材40と下ガイド部材42の上下方向の間隔等を調節することによって、任意に設定することができる。
スリッタ装置52は、図1及び図3に示すように、5枚の回転カッタ71を一定間隔を開けて設けた上下一対の回転軸70を備えており、上記した各半幅フィルムfhを所定幅を持った6条(6列)のフィルムfに切り分けるように機能する。
切り分けられた各フィルムfは、フォーマパイプ74に円筒状に巻き付けられたのち、筒形シール部76との間を通る間に幅方向の両端が合掌状に重ねられた形態となり、同合掌部が筒形シール部76の受け面76Aに沿うように配される。
可動側縦シール部77には、各筒形シール部76に対して押し付け可能な縦シールブロック78が6個装備されている。同可動側縦シール部77は、固定側縦シール部75の前面で開閉可能に装備され、詳細には、可動側縦シール部77における外側の端部が、固定側縦シール部75の外側の端部の外方において本体フレーム10の背面から突設された支持体80Aに対して軸77Aを中心とした揺動開閉可能に支持されている。また、両固定側縦シール部75の間の位置において、同じく本体フレーム10の背面から突設された支持体80Aに軸77Aで支持された連結体82に、可動側縦シール部77における内側の端部に設けられた施錠部材81が施錠されることで、各可動側縦シール部77が、同図の実線に示す閉鎖位置に保持されるようになっている。そして、左右の可動側縦シール部77は、サーボモータを駆動源として固定側縦シール部75に向けて揃って進退駆動されるようになっている。
また、左右の横シール装置58は、図示しないサーボモータを駆動源として、所定のストローク(製品としてのスティック型の包装袋pにおける1袋の長さ分)で昇降可能とされている。
また、上記のように横シールが施されている状態で横シール装置58がストロークの下端位置まで下降することで、フィルムfが包装袋pの1袋分下方に引っ張られ、そののち両横シールブロック85,86が離間した状態で上端位置に戻り、上記した動作が繰り返し実行される。したがって、横シール装置58が、本発明の給送装置94も兼用している。
カッター装置62では、エアシリンダ100のピストンロッド100Aが伸長することに伴い可動刃97が固定刃98に対して押し付けられ、内容物が充填された6列の包装袋の横シール部psの中央部を一斉に切断して、6個の個別包装袋pを得るように機能する。
左右の横シール装置58では、対をなす横シールブロック85,86同士は、エアシリンダ89のバルブ切り替えを制御することによって、左右で同タイミングにより接離方向の往復移動がなされる。カッター装置62では、各可動刃97は、左右で同じタイミングで進退駆動されるようになっている。
フィルム繰出装置20に設置されたフィルムロールFから原反包装フィルムfoが繰り出されて、本体フレーム10の裏面側を上方に向けて連続給送されると、分断装置24を通過する際に幅方向の中心で切断されて2本の半幅フィルムfhに分断され、続いて振り分け装置26によって、両半幅フィルムfhが所定間隔を開けて左右に振り分けられ、本体フレーム10の上面を給送されたのち、それぞれ左右の形成機構部50の上部に導かれる。
結果、包装袋pは、左右の形成機構部50において6袋ずつ、合計12袋が横一列に並んだ状態で同時に製造されることになる。
すなわち、形成機構部50を左右に2分割したことから、同形成機構部50に配される横シール装置58、縦シール装置56の可動側縦シール部77、さらにはカッター装置62の可動刃97と固定刃98等、各装置若しくは各装置を構成する構成部材を短寸に留めることができる。そのため、各装置の構成部材の曲げ剛性が確保できて撓み等が生じることが防止でき、シール部の挟持力や切断位置をばらつきなく高精度に維持でき、もって製品の品質低下を防止できる。また、各装置や構成部材が小型化されることでそれらの製造自体が簡便化されるとともに、メンテナンス等における脱着作業も簡単となる。
縦シール装置56では、各可動側縦シール部77が短寸にできるから、軸部分でのこじり等が生じることが回避できてスムーズに開閉操作することが可能となる。また、左右の可動側縦シール部77が観音開き式に開放できるから、両縦シール部75,77の対向面をそれぞれ手前側に向けて全開できて、メンテナンスの作業がきわめてしやすくなる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)振り分け装置は、フィルムの水平方向に沿った給送面に設定するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、振り分け装置の各ガイド部材において、左右のガイドバーが左右対称位置にあってV字形をなすように配された場合を例示したのであるが、各ガイド部材において左右のガイドバーが包装フィルムの給送方向にずれて配されていてもよい。
(4)上記実施形態では、横シール装置をフィルムを間欠的に給送する給送装置と兼用したのであるが、横シール装置とは別に間欠給送装置を装備するようにしてもよい。
(5)縦シールを施す筒形フィルムの端部の重ね合わせ形態は、上記実施形態に例示した合掌貼りに限らず、封筒貼りであってもよい。
(7)上記実施形態では、製品としての包装袋として、一包ずつに切断する場合を例示したが、2以上の連包形態で切断するようにしてもよい。
(8)包装袋の製造列も、上記実施形態に例示した12列に限らず、任意に設定可能である。
(9)さらに、トータルの製造列が11列等の奇数列の場合は、5列と6列等、トータルの略半分ずつの奇数列と偶数列とに分けるようにしてもよい。
(10)また本発明は、包装袋の上下並びに一側縁をシールした三方シール型の包装袋を製造する縦型多列充填包装機にも適用でき、この場合、縦シール装置では、筒形に形成されたフィルムの端部同士を合掌状に重ね合わせて、その重ね合わせ部を幅方向の側縁側に位置させた状態において同重ね合わせ部に対して縦シールを施す形態となる。
fo…原反包装フィルム
fh…半幅フィルム(分断フィルム)
f…フィルム
p…包装袋
ps…横シール部
10…本体フレーム
24…分断装置
26…振り分け装置
40…上ガイド部材
41…上ガイドバー
41R…丸み
42…下ガイド部材
43…下ガイドバー
43R…丸み
50…包装袋形成機構部
52…スリッタ装置
54…フォーマ装置
56…縦シール装置
58…横シール装置
60…充填装置
62…カッター装置
75…固定側縦シール部
76…筒形シール部
76A…受け面
77…可動側縦シール部
77A…軸
78…縦シールブロック
84…基枠
85,86…横シールブロック
90…スライドシャフト
92…連結部
94…給送装置
Claims (7)
- 包材ロールから繰り出された原反包装フィルムを幅方向に分割して切断する分断装置と、切断された各分断フィルムを所定間隔を開けて振り分けて給送する振り分け装置とが設けられる一方、
前記分断フィルムを複数条に切り分けるスリッタ装置と、切り分けられた複数の各包装フィルムを巻装して筒状に形成するフォーマ装置と、給送装置によって包装袋1袋分ずつ間欠給送される筒状の包装フィルムに対して同期的に縦シールと横シールとを施す縦シール装置並びに横シール装置と、シール成形される各包装袋に所定量の内容物を充填する充填装置と、前記内容物が充填された包装袋を前記横シール部で切断して包装袋とするカッター装置と、を縦方向に列設してなる包装袋形成機構部が、左右方向に間隔を開けて2組並んで配設されており、
前記振り分け装置は、左右2本のガイドバーを包装フィルムの給送方向に沿った中心線を挟んだ両側に同一の傾斜角を持った先開きの傾斜姿勢で配してなる2組のガイド部材が、前記包装フィルムの給送方向に所定間隔を開け、かつ同給送方向と直角方向であって前記包装フィルムの厚さ方向に段差を設けた形態で配設されており、前記切断された包装フィルムが給送方向の手前側のガイド部材に対して給送方向の手前側に折り返されるように掛け渡されたのち、給送方向の先側のガイド部材に対して再び給送方向の先側に折り返されるように掛け渡されていることを特徴とする縦型多列充填包装機。 - 前記縦シール装置は、前記フィルムを筒形に回曲して端部同士を重ねた形態に形成する筒形シール部が複数並設された固定側縦シール部と対向して、前記筒形シール部における前記フィルムの重ね合わせ部を受ける部分に向けて進退駆動される縦シールブロックを同数並設した可動側縦シール部を開閉可能に装着した構造になり、かつ左右の縦シール装置においては、それぞれの可動側縦シール部が観音開き式の開閉可能となっていることを特徴とする請求項1記載の縦型多列充填包装機。
- 包材ロールから繰り出された原反包装フィルムを幅方向に分割して切断する分断装置と、切断された各分断フィルムを所定間隔を開けて振り分けて給送する振り分け装置とが設けられる一方、
前記分断フィルムを複数条に切り分けるスリッタ装置と、切り分けられた複数の各包装フィルムを巻装して筒状に形成するフォーマ装置と、給送装置によって包装袋1袋分ずつ間欠給送される筒状の包装フィルムに対して同期的に縦シールと横シールとを施す縦シール装置並びに横シール装置と、シール成形される各包装袋に所定量の内容物を充填する充填装置と、前記内容物が充填された包装袋を前記横シール部で切断して包装袋とするカッター装置と、を縦方向に列設してなる包装袋形成機構部が、左右方向に間隔を開けて2組並んで配設されており、
前記縦シール装置は、前記フィルムを筒形に回曲して端部同士を重ねた形態に形成する筒形シール部が複数並設された固定側縦シール部と対向して、前記筒形シール部における前記フィルムの重ね合わせ部を受ける部分に向けて進退駆動される縦シールブロックを同数並設した可動側縦シール部を開閉可能に装着した構造になり、かつ左右の縦シール装置においては、それぞれの可動側縦シール部が観音開き式の開閉可能となっていることを特徴とする縦型多列充填包装機。 - 前記振り分け装置は、左右2本のガイドバーを包装フィルムの給送方向に沿った中心線を挟んだ両側に同一の傾斜角を持った先開きの傾斜姿勢で配してなる2組のガイド部材が、前記包装フィルムの給送方向に所定間隔を開けて配設されており、前記切断された包装フィルムが給送方向の手前側のガイド部材に対して給送方向の手前側に折り返されるように掛け渡されたのち、給送方向の先側のガイド部材に対して再び給送方向の先側に折り返されるように掛け渡されていることを特徴とする請求項3記載の縦型多列充填包装機。
- 前記ガイド部材は、左右2本の前記ガイドバーを所定の頂角を持ったV字形をなすように配して形成されていることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項4記載の縦型多列充填包装機。
- 前記両ガイド部材における前記ガイドバーには、包装フィルムが掛けられる部分に丸みが付されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4または請求項5記載の縦型多列充填包装機。
- 前記横シール装置は、基枠内に前後一対の横シールブロックが接離方向の移動可能に対向して設けられ、縦シールが施されて筒状に形成された複数列のフィルムの所定位置を両横シールブロックで挟持することにより各列のフィルムに対して一斉に横シールが施されるようになっているとともに、
左右の横シール装置における各基枠の内側の端部同士が連結部によって連結され、両基枠の外側の端部と、前記連結部とにそれぞれ縦向きのスライドシャフトが挿通されて、左右の横シール装置が前記スライドシャフトに沿って一体的に昇降可能に装備され、かつ一定ストロークで昇降往復運動する構成であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の縦型多列充填包装機。
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