JP5222106B2 - タービンケーシングの支持構造 - Google Patents
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Description
かかるタービンケーシングにおいて、内部にタービンロータが収納されるタービンケーシングは、シェル状の車室に形成されており、該車室はタービンロータの軸方向両端で左右方向両側の4隅に突出した猫足部分を形成し、前記各猫足部分を軸受ペデスタルの上部に支持するように構成されている。
前記下側車室1にはタービンケーシング100の軸方向即ちY方向の両端の左右方向両側に前記軸方向に突出した4個の猫足部分4a、4b及び4c、4dを形成している。
前記猫足部分4c、4dは、アキシャルアンカー(軸方向固定キー)7と左右方向アンカー10によって基礎200上の軸受台板8に軸方向位置および軸方向に直角方向位置を固定された軸受ペデスタル3b上の溝に、嵌め込まれた支持キー16aの上平面上に載っている。押さえボルト6cで各猫足部分4c、4dは支持キー16aの上平面に滑り可能に押し付けられて支持されている。
前記下側車室1の軸方向の熱膨張は、前記センタービーム9bの下側車室1の反対側に取り付けられたセンタービーム9aによって、軸受ペデスタル3aと軸心を保持しつつ左右方向に固定され、軸方向には該センタービーム9aによって、軸受ペデスタル3aが軸受台板8上を軸方向にスライドすることにより軸方向の熱膨張を吸収する。
また、特許文献2(特開2006−105050号公報)では、シェル状の車室にタービンロータの軸方向両端の左右方向両側に前記軸方向に突出した猫足部分を形成し、前記各猫足部分を軸受ペデスタルの上部に支持するようにした車室の支持構造が示され、下部車室の本体部分を上側のグランド部分よりも放熱し難くするため、保温材で被覆する構成が示されている。
また、熱膨張の基点以外の猫足部分4a、4bは、アキシャルアンカー(軸方向固定キー)7と左右方向アンカー10によって基礎200上の軸受台板8に軸方向に直角方向位置を固定された軸受ペデスタル3a上の溝に、嵌め込まれた支持キー16bの上平面上に載って支持されている。
そして、下側車室1の軸方向の熱膨張は、センタービーム9bの下側車室1の反対側に取り付けられたセンタービーム9aによって、軸受ペデスタル3aが軸受台板8上をスライドすることにより軸方向の熱膨張を吸収するように構成されている。また左右方向の動きに対して軸受ペデスタル3aの左右方向アンカー10によって固定される。
かかる大きいスラストが、前記2車室のそれぞれの車室に作用する場合、センタービーム9aのみでかかる大きいスラストを受けると、該センタービーム9aに座屈が発生する問題があり、かかる構造の採用は困難である。
また、スラスト力に対してセンタリングビームに十分なフレキシブル性を有する必要があり、そのためにはビーム長を長くとるために十分な設置スペースが必要であり、軸方向に大型化する問題があり、設置スペースが十分とれない場合には採用困難である。
前記猫足部分のうち熱膨張の基点となる基点猫足部分に、該基点猫足部分の下面の溝と、前記下面に対向するとともにアキシャルアンカーによって固定された軸受ペデスタルの上面の溝とに嵌合する軸方向固定キーを設け、該軸方向固定キーは前記基点猫足部分のタービンロータの軸方向の移動を阻止するとともに、軸方向と直角方向には基点猫足部分を前記下面の溝及び上面の溝に沿って移動可能に構成するとともに、前記車室の軸方向の両側部と該両側部に対向する軸受ペデスタルの各側部との間に、前記車室を前記タービンロータの軸方向に相対移動可能で軸方向と直角方向には相対移動を阻止したセンターキーを設け、前記基点猫足部分以外の猫足部分は、アキシャルアンカーによって固定された軸受ペデスタルの上面に固定された支持キー上をスライド可能に構成したことを特徴とする。
即ち、本発明においては、前記車室の基点猫足部分は、前記軸方向固定キーにより軸方向の移動を阻止するとともに軸方向と直角方向には移動可能に構成され、さらに前記車室は前記センターキーにより軸方向に相対移動可能で軸方向と直角方向には相対移動を阻止して構成される。
即ち前記車室の基点猫足部分は、前記軸方向固定キーにより軸方向の移動を阻止するとともに軸方向と直角方向には移動可能に構成され、さらに前記車室は前記センターキーにより軸方向に相対移動可能で軸方向と直角方向には相対移動を阻止して構成されるので、
前記車室の熱膨張の基点の支持点における基点猫足部分は、前記軸方向固定キーにより軸線方向の移動を阻止するとともに軸方向と直角方向には移動可能に構成され、そして前記車室は前記センターキーにより軸線方向に相対移動可能で軸方向と直角方向には相対移動を阻止して構成されることとなり、
前記基点猫足部分は軸線方向の移動を阻止するとともに軸方向と直角方向には移動可能に構成された軸方向固定キーによる位置調整を可能とし、車室の支持はタービンロータの軸方向に相対移動可能で軸方向と直角方向には相対移動を阻止したセンターキーにより行うことを、組み合わせたことにより、強固な構成でタービンケーシングの猫足部分の支持を構成できるので、2車室以上で大きいスラストが作用する場合でも、従来のセンタービームのように座屈の発生を問題にすることなく、2車室以上のタービンにも容易に適用できる。
前記軸方向固定キーとセンターキーとを組み合わせ、特にセンターキーを前記車室側か軸受ペデスタル側のいずれか一方に構成し、軸方向に突出した突起部と該突起部が嵌合する嵌合溝との組合せにより、突起部と嵌合溝とを軸方向に往復摺動可能に且つ軸方向と直角方向には相対移動を阻止した強固な構成となり、従来のセンタービーム方式に比べて、強固な構成で且つ軸方向に往復摺動可能に且つ軸方向と直角方向には相対移動を阻止した車室の支持構造を得ることができる。
タービンケーシング100は、シェル状の下側車室1にシェル状の上側車室1aを複数のボルトで組み付けて形成される。前記下側車室1にはタービンロータの軸方向即ちY方向の両端の左右方向両側に前記軸方向に突出した4個の猫足部分4a、4b及び4c、4dを形成している(図1には片側の猫足部分4a及び4cが示されている)。タービンの回転軸心は符号101で示されている。
下側車室1の猫足部分4c(4d)が設置されている点、即ち下側車室1の熱膨張の基点(熱膨張0の点)の支持点は、前記軸受ペデスタル3bがアキシャルアンカー(軸方向固定キー)7と左右方向アンカー10によって基礎200上の軸受台板8に軸方向位置および軸方向に直角方向位置を固定されて、この支持点からタービンケーシング100は、軸方向及び左右方向(軸方向と直角方向)に伸張可能となっている。
また、前記基点猫足部分以外の猫足部分、つまり前記熱膨張の基点の支持点以外の猫足部分(自由に伸張する猫足部分)4a(4b)が設置される点においても、軸受ペデスタル3aがアキシャルアンカー(軸方向固定キー)7と左右方向アンカー10によって基礎200上の軸受台板8に軸方向位置および軸方向に直角方向位置を固定されている。
該軸方向固定キー6aは、該基点猫足部分4c(4d)の下面の溝4eと前記基点猫足部分4c(4d)の下面に対向する軸受ペデスタル3bの上面の溝3s内に嵌合されている。
従って、前記軸方向固定キー6aは、前記基点猫足部分4c(4d)のタービンロータの軸線101方向の移動を、前記2つの溝4e、3sに嵌合することにより阻止するとともに、軸方向と直角方向には基点猫足部分4c(4d)を前記下面の溝4e及び上面の溝3sに沿って移動可能に構成されている。
これにより、前記タービンケーシング100は、前記熱膨張0の支持点を基点として、前記支持キー7s上を軸方向及び軸方向と直角方向に移動可能な構成となる。
図3(A)、(B)において、前記センターキー51a(センターキー51bは、前記センターキー51aと下側車室1に対称に設けているので、センターキー51aを代表して説明する)は、下側車室1側に前記軸線101方向に突出した突起部51dを設け、軸受ペデスタル3b側に形成された嵌合溝51eに前記突起部51dを嵌合している。該突起部51dと軸受ペデスタル3bとの間には移動代uが形成され、該突起部51dの軸線101方向移動を許容している。
これにより、前記突起部51dは嵌合溝51eに、嵌合部51にて軸線101方向に往復摺動可能に構成されることとなる。
従って、前記軸方向固定キー6bは、前記基点猫足部分4a'のタービンロータの軸線101方向の移動を、前記2つの溝4e、3sに嵌合することにより阻止するとともに、該熱膨張の基点0から図のX矢印のように熱膨張可能とする。
そして軸方向と直角方向には、基点猫足部分4a'を前記下面の溝4e及び上面の溝3sに沿って移動可能に構成されている。
従って、かかる軸方向固定キー6aにより軸線方向の移動を阻止するとともに軸方向と直角方向には移動可能に構成し、下側車室1の支持はタービンロータの軸線101方向に相対移動可能で軸方向と直角方向には相対移動を阻止したセンターキー51a、51bにより行うことを組み合わせたことにより、強固な構成でタービンケーシングの猫足部分4c(4b)の支持を構成できるので、2車室以上で大きいスラストが作用する場合でも、従来のセンタービームのように座屈の発生を防止でき、従って2車室以上のタービンにも容易に適用できる。
1a 上側車室
3a、3b 軸受ペデスタル
3s 上面の溝
3t 上面の溝
4a、4b、4c、4d、4a'、4b' 猫足部分
4e 下面の溝
6a、6b 軸方向固定キー
7 アキシャルアンカー
7s 支持キー
8 軸受台板
51a、51b センターキー
51d 突起部
51e 嵌合溝
100 タービンケーシング
101 タービンの回転軸心
200 基礎
202 底板
Claims (3)
- 内部にタービンロータが収納される筒状の車室の軸方向両端部の左右方向両側の4隅に突出した猫足部分を形成し、前記各猫足部分を軸受ペデスタルの上部に支持してなるタービンケーシングの支持構造において、
前記猫足部分のうち熱膨張の基点となる基点猫足部分に、該基点猫足部分の下面の溝と、前記下面に対向するとともにアキシャルアンカーによって固定された軸受ペデスタルの上面の溝とに嵌合する軸方向固定キーを設け、該軸方向固定キーは前記基点猫足部分のタービンロータの軸方向の移動を阻止するとともに、軸方向と直角方向には基点猫足部分を前記下面の溝及び上面の溝に沿って移動可能に構成するとともに、
前記車室の軸方向の両側部と該両側部に対向する軸受ペデスタルの各側部との間に、前記車室を前記タービンロータの軸方向に相対移動可能で軸方向と直角方向には相対移動を阻止したセンターキーを設け、
前記基点猫足部分以外の猫足部分は、アキシャルアンカーによって固定された軸受ペデスタルの上面に固定された支持キー上をスライド可能に構成したことを特徴とするタービンケーシングの支持構造。 - 前記センターキーは、前記車室側または軸受ペデスタル側のいずれか一方に前記軸方向に突出した突起部を設け、他方側に該突起部が嵌合する嵌合溝を設け、前記突起部と嵌合溝とを軸方向に往復摺動可能に嵌合したことを特徴とする請求項1記載のタービンケーシングの支持構造。
- 前記車室の基点猫足部分は、前記軸方向固定キーにより軸方向の移動を阻止するとともに軸方向と直角方向には移動可能に構成され、さらに前記車室は前記センターキーにより軸方向に相対移動可能で軸方向と直角方向には相対移動を阻止して構成されたことを特徴とする請求項1記載のタービンケーシングの支持構造。
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